JP2015220926A - 電気機器 - Google Patents

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【課題】外部から電気回路に接続される電圧源の極性が逆である場合に電気回路を保護素子で速やかに保護すると共に、電圧源にサージ電圧が重畳した場合であっても、保護素子に過電圧が印加されて破壊されるのを防止することが可能な電気機器を提供する。【解決手段】入出力端子Aに印加される電圧(Vb)に負のサージ電圧(−Vs)が重畳されることによって、ドレイン端子22に対する第2端子12の電圧が正(Vb)から負(Vb−Vs)に変化した場合、FET20がオンからオフに遷移する。更に、第2端子12に対する第3端子13の電圧が閾値電圧より高くなった場合、トランジスタ31がオンとなり、ゲート端子23がダイオードD1及びオン状態のトランジスタ31を介して第3端子13に接続される。このとき、FET20のドレイン端子22に対する第3端子13の電圧が所定のオン電圧より高い場合は、FET20が強制的にオンとなる。【選択図】図1

Description

本発明は、スイッチング素子を介して電気回路に印加される電圧の極性の正/負に応じて前記スイッチング素子がオン/オフ(又はオフ/オン)となる電気機器に関する。
電気機器に外部の電圧源を接続する際に電圧の極性を誤って接続した場合、電気機器に逆耐圧を超える逆電圧が印加されたり過電流が流れたりして、電気機器が破壊する可能性が高い。
これに対し、特許文献1には、シリーズレギュレータを含む負荷回路の負極入力端子と直流電源の負極(−)との間に介装されるNチャネル型のMOSFETを有する保護装置が記載されている。負荷回路の正極入力端子は、通常、直流電源の正極(+)と接続される。MOSFETは、ドレイン端子が直流電源の負極に、ソース端子が負荷回路の負極入力端子に、ゲート端子がシリーズレギュレータの出力端子に夫々接続されている。
この保護装置では、直流電源の負極がMOSFETのドレイン端子に接続される順方向接続の場合、MOSFETの寄生ダイオードを介してシリーズレギュレータに直流電圧が印加され、シリーズレギュレータからの出力電圧によってMOSFETがオンとなる。一方、直流電源の正極がMOSFETのドレイン端子に接続される逆方向接続の場合、MOSFETの寄生ダイオードを介してシリーズレギュレータに直流電圧が印加されることがなく、シリーズレギュレータの出力電圧が略0VとなってMOSFETがオフに保持される。
また、上記保護装置では、シリーズレギュレータを含む負荷回路の正極入力端子に負のサージ電圧が印加された場合、シリーズレギュレータがある程度以上の出力直流電圧を保持することから、MOSFETがオンに維持される。これにより、MOSFETのソース端子及びドレイン端子間に過電圧が印加されることがなく、MOSFETの破壊が防止される。
特開2002−297250号公報
しかしながら、特許文献1に記載された保護装置では、MOSFETがオフとなるまでに時間遅れが生じるため、直流電源の逆接続に対する保護が不十分であるという問題があった。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、外部から電気回路に接続される電圧源の極性が逆である場合に電気回路を保護素子で速やかに保護すると共に、電圧源にサージ電圧が重畳した場合であっても、保護素子に過電圧が印加されて破壊されるのを防止することが可能な電気機器を提供することにある。
本発明に係る電気機器は、第1、第2及び第3端子を有する電気回路と、前記第1端子に一端子が接続されたスイッチング素子と、該スイッチング素子の制御端子及び前記電気回路の第2端子間に接続された抵抗器とを備え、前記スイッチング素子の他端子及び前記第2端子間の電圧の極性の正/負(又は負/正)に応じて前記スイッチング素子がオン/オフとなる電気機器において、前記制御端子及び第3端子間に接続された第2のスイッチング素子を有するスイッチ回路と、前記第2端子に対する第3端子の電圧が正の所定電圧より高い(又は負の所定電圧より低い)場合、前記第2のスイッチング素子をオンにするオン回路とを備えることを特徴とする。
本発明に係る電気機器は、前記所定電圧の絶対値は、前記第2及び第3端子間の最大の電圧以上であることを特徴とする。
本発明に係る電気機器は、前記スイッチング素子は、MOSFETであり、前記一端子及び他端子の夫々は、ソース端子及びドレイン端子であることを特徴とする。
本発明に係る電気機器は、前記第2のスイッチング素子は、トランジスタであり、コレクタ端子を前記制御端子に接続してあることを特徴とする。
本発明に係る電気機器は、前記オン回路は、定電圧素子を含み、該定電圧素子が導通して流れる電流の一部が前記トランジスタのベース電流となるようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る電気機器は、前記コンバータの第3端子と前記スイッチング素子の他端子との間に接続されたコンデンサを備えることを特徴とする。
本発明に係る電気機器は、前記電気回路は、前記第1端子と、第2又は第3端子との間に印加された電圧を変換するDC/DCコンバータであることを特徴とする。
本発明にあっては、電気回路の第1端子にスイッチング素子の一端子を接続し、スイッチング素子の制御端子と電気回路の第2端子との間に抵抗器を接続し、更にスイッチング素子の制御端子と電気回路の第3端子との間に第2のスイッチング素子を有するスイッチ回路を接続してある。そして、スイッチング素子の他端子に対する上記第2端子の電圧の極性の正/負に応じてスイッチング素子がオン/オフとなるように構成した第1構成では、上記第2端子に対する第3端子の電圧が正の所定電圧より高い場合、第2のスイッチング素子がオンとなる。一方、スイッチング素子の他端子に対する上記第3端子の電圧の極性の負/正に応じてスイッチング素子がオン/オフとなるように構成した第2構成では、上記第2端子に対する第3端子の電圧が負の所定電圧より低い場合、第2のスイッチング素子がオンとなる。
これにより、第1構成では、スイッチング素子の他端子に対する第2端子の電圧の極性が正から負に変化した場合、スイッチング素子がオンからオフに遷移する。その状態で更に、第2端子に対する第3端子の電圧が正の所定電圧より高くなった場合、第2のスイッチング素子がオンとなり、制御端子がオン状態の第2のスイッチング素子を介して第3端子に接続される。このとき、スイッチング素子の他端子に対する上記第3端子の電圧が高い場合は、スイッチング素子が強制的にオンとなる。
一方、第2構成では、スイッチング素子の他端子に対する第2端子の電圧の極性が負から正に変化した場合。スイッチング素子がオンからオフに遷移する。その状態で更に、第2端子に対する第3端子の電圧が負の所定電圧より低くなった場合、即ち第3端子に対する第2端子の電圧が正の所定電圧より高くなった場合、第2のスイッチング素子がオンとなり、制御端子がオン状態の第2のスイッチング素子を介して第3端子に接続される。このとき、スイッチング素子の他端子に対する上記第3端子の電圧が低い場合は、スイッチング素子が強制的にオンとなる。
本発明にあっては、例えば、スイッチング素子の他端子と電気回路の第2端子との間に外部の電圧源が接続され、且つ所定の電圧基準点と電気回路の第3端子との間に外部から所定の極性の電圧が印加される場合を想定し、第2端子及び第3端子間の最大の電圧以上の電圧を任意に選択して上記正又は負の所定電圧の絶対値とする。第2端子及び第3端子間の電圧が最大となるのは、第2端子に対して外部の電圧源が通常とは逆方向に接続され、且つ第3端子に対して外部から印加される電圧の絶対値が最大となる場合である。
これにより、定常的には、電気回路の第2端子及び第3端子間の電圧が所定電圧の絶対値より高くなることがなく、第2のスイッチング素子がオンとなることもないため、スイッチング素子の制御端子と電気機器の第3端子とが接続されることがない。
本発明にあっては、上記第1及び第2構成の夫々におけるスイッチング素子がNチャネル型及びPチャネル側のMOSFETであり、スイッチング素子の一端子及び他端子の夫々が上記MOSFETのソース端子及びドレイン端子である。
これにより、ドレイン端子及びソース端子間に存在する寄生ダイオードの存在を利用して、ドレイン端子及びゲート端子間の電圧によってMOSFETがオンに制御される。
本発明にあっては、上記第1構成及び第2構成の夫々について、第2のスイッチング素子がPNP型及びNPN型のトランジスタであり、該トランジスタのコレクタ端子をスイッチング素子の制御端子に接続してある。
これにより、上記第1構成におけるトランジスタがオンとなった場合は、スイッチング素子の制御端子の電圧が速やかに引き上げられ、上記第2構成におけるトランジスタがオンした場合は、スイッチング素子の制御端子の電圧が速やかに引き下げられる。
本発明にあっては、オン回路が定電圧素子を含み、該定電圧素子が導通して流れる電流の一部がトランジスタのベース電流となるようにしてあるため、定電圧素子が導通する電圧を適宜選択した場合は、上記第2及び第3端子間の電圧が過渡的に所定電圧の絶対値より高くなったときに、トランジスタにベース電流が流れてトランジスタがオンとなる。
本発明にあっては、電気回路の第3端子とスイッチング素子の他端子との間にコンデンサを接続してあるため、スイッチング素子がオンからオフに切り替わる前後で、電気回路の第2及び第3端子間の電圧関係が保持される。
本発明にあっては、電気回路が、第1端子と第2又は第3端子との間に印加された電圧を変換するDC/DCコンバータであり、第1及び第2端子間に外部から印加される逆電圧からDC/DCコンバータが保護される。
本発明によれば、スイッチング素子の他端子に対する第2端子の電圧の極性が通常とは逆になった場合、スイッチング素子がオフとなって電気回路が保護される。また、第2及び第3端子間の電圧が過渡的に所定電圧より高くなった場合、第2のスイッチング素子がオンとなり、制御端子がオン状態の第2のスイッチング素子を介して第3端子に接続される。この場合、上記他端子に対する第3端子の電圧が高いという条件下でスイッチング素子がオンとなる。
従って、外部から電気回路に印加される直流電圧の極性が逆である場合に電気回路を保護素子で速やかに保護すると共に、直流電圧にサージ電圧が重畳した場合であっても、保護素子に過電圧が印加されて破壊されるのを防止することが可能となる。
本発明の実施の形態1に係るコンバータ装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2に係るコンバータ装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3に係るコンバータ装置の構成例を示すブロック図である。
以下、本発明に係る電気機器の一実施例であるコンバータ装置について詳述する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るコンバータ装置の構成例を示すブロック図である。図中1はコンバータ装置であり、コンバータ装置1は、第1端子11と第2端子12又は第3端子13との間に印加された電圧を変換するDC/DCコンバータ(電気回路に相当:以下、単にコンバータという)10と、第1端子11にソース端子(一端子に相当)21が接続されたNチャネル型のMOSFET(スイッチング素子に相当:以下、単にFETという)20とを備える。FET20は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor )等の他のスイッチング素子であってもよい。
第2端子12及び第3端子13夫々は、コンバータ装置1の入出力端子A及び入出力端子Cに接続されている。FET20のドレイン端子(他端子に相当)22は、コンバータ装置1の接地端子Bに接続されている。FET20のゲート端子(制御端子に相当)23及び第2端子12間には、抵抗器24が接続されている。
入出力端子Aは、例えば鉛蓄電池からなるバッテリ5の正極と負荷6の一端とに接続される。接地端子B、バッテリ5の負極、及び負荷6の他端は、接地電位に接続されている。入出力端子Cは、例えば電気二重層キャパシタからなる第2電源7の正極と負荷8の一端とに接続されている。第2電源7の負極及び負荷8の他端は、所定の電圧基準点としての接地電位に接続されている。以下では、単に電圧という場合、接地電位に対する電位差をいうものとする。
コンバータ装置1は、また、ゲート端子23及び第3端子13間にダイオードD1を介して接続されたPNP型のトランジスタ31を有するゲート駆動回路(第2のスイッチング素子を有するスイッチ回路に相当)30と、第2端子12及び第3端子13間にダイオードD1を介して接続されたツェナーダイオード(定電圧素子に相当)41及び抵抗器42の直列回路を有するオン回路40とを備える。ダイオードD1は、アノード端子が第3端子13に接続されており、第3端子13に対する第2端子12の電圧が正の電圧である場合に、トランジスタ31又はツェナーダイオード41を介して第3端子13に逆流する電流を阻止するものである。
コンバータ10は、IGBT、FET等のスイッチング素子をフルブリッジに構成してなる。本実施の形態1では、スイッチング素子としてNチャネル型のFET14,15,16,17を用いる。FET14のドレイン端子は、第2端子12に接続されている。FET14のソース端子は、FET15のドレイン端子及びインダクタ18の一端に接続されている。FET15のソース端子は第1端子11に接続されている。FET16のドレイン端子は、第3端子13に接続されている。FET16のソース端子は、FET17のドレイン端子及びインダクタ18の他端に接続されている。FET17のソース端子は第1端子11に接続されている。FET14,15,16,17夫々を駆動する駆動回路は図示を省略する。
FET20は、ソース端子21に対するゲート端子23の電圧が所定のオン電圧より高い場合にオンとなる。本実施の形態1では、所定のオン電圧がバッテリ5の起電力より低いものとする。一方、FET20はソース端子21及びドレイン端子22間に寄生ダイオードを有しており、該寄生ダイオードの順方向電圧を無視すれば、ソース端子21の電圧がドレイン端子22の電圧より高くなることはない。よって、ドレイン端子22に対するゲート端子23の電圧が上記オン電圧より高い場合、ソース端子21に対するゲート端子23の電圧もオン電圧より高くなってFET20がオンになる。
ゲート駆動回路30は、トランジスタ31のエミッタ端子及びコレクタ端子311夫々が、ダイオードD1のカソード端子及びFET20のゲート端子23に接続されている。ゲート端子23とトランジスタ31のコレクタ端子311との間に抵抗器を介装してもよい。トランジスタ31のベース端子には、抵抗器32の一端が接続されている。トランジスタ31のベース端子及びエミッタ端子間に他の抵抗器を接続してもよいが、図1に示す回路構成では他の抵抗器を省略することができる。トランジスタ31は、サイリスタ等の他のスイッチング素子であってもよい。
オン回路40は、ツェナーダイオード41のカソード端子及びアノード端子夫々が、抵抗器42の一端及び第2端子12に接続されている。抵抗器42の他端は、ダイオードD1のカソード端子に接続されている。ツェナーダイオード41及び抵抗器42の接続点には、抵抗器32の他端が接続されている。抵抗器32の抵抗値は、抵抗器42の抵抗値よりも十分大きくしてある。ツェナーダイオード41は、バリスタ等の他の定電圧素子であってもよい。
上述の構成で、第2端子12に対する第3端子13の電圧が、ツェナーダイオード41のツェナー電圧にダイオードD1の順方向電圧の絶対値を加えた電圧よりも高い場合、ダイオードD1及び抵抗器42を介してツェナー電流が流れ、抵抗器42に電圧降下が生じる。この電圧降下がトランジスタ31のベース・エミッタ間のオン電圧の絶対値を超えた場合、トランジスタ31がオンになってエミッタ・コレクタ間が導通するため、第3端子13の電圧が、ダイオードD1及び導通したトランジスタ31を介してゲート端子23に印加される。
この場合、ドレイン端子22に対する第3端子13の電圧、即ち第2電源7の電圧が、上記所定のオン電圧にダイオードD1の順方向電圧の絶対値を加えた電圧より高いという条件下で、ドレイン端子22に対するゲート端子23の電圧が所定のオン電圧より高くなる。以下では、この条件が満たされるものとする。これにより、抵抗器24を介してゲート端子23に印加される第2端子12の電圧の高低にかかわらず、FET20が強制的にオンになる。トランジスタ31がゲート端子23の電圧を引き下げることはないため、トランジスタ31がFET20を強制的にオフにすることはない。
さて、入出力端子A及び接地端子Bに対して、図1に示す順方向にバッテリ5が接続された場合、FET20のゲート端子23にバッテリ5からの正の電圧が抵抗器24を介して印加され、ドレイン端子22に対するゲート端子23の電圧が所定のオン電圧より高くなってFET20がオンになる。これにより、コンバータ10の第1端子11と接地端子Bとが、オン状態のFET20を介して接続されるため、コンバータ10は、接地端子Bに対する入出力端子Aの電圧と、接地端子Bに対する入出力端子Cの電圧とを相互に変換可能となる。
次に、入出力端子A及び接地端子Bに対して、図1に示す方向とは逆方向にバッテリ5が接続された場合、FET20のゲート端子23にバッテリ5からの負の電圧が抵抗器24を介して印加される。この場合、ソース端子21の電圧は、バッテリ5からの負の電圧より低くなることはないから、FET20のソース端子21に対するゲート端子23の電圧が正の電圧になることがなく、FET20が速やかにオフとなってコンバータ10が逆電圧から保護される。
ところで、入出力端子A及び接地端子Bに対してバッテリ5が図1とは逆方向に接続された場合、バッテリ5が順方向に接続された場合と比較して、第2端子12の電圧が相対的に低下する。具体的には、第2端子12に対する第3端子13の電圧が、バッテリ5の起電力の2倍の電圧分だけ高くなる。この場合にツェナーダイオード41にツェナー電流が流れないようにするため、ツェナーダイオード41のツェナー電圧が以下の式(1)を満たすように選択する。
Vz+Vbe+Vd≧Vc−(−Vb)=Vc+Vb・・・・・・(1)
但し、
Vz :ツェナー電圧
Vbe:トランジスタ31のベース・エミッタ間のオン電圧の絶対値
Vd :ダイオードD1の順方向電圧の絶対値
Vc :第3端子13の電圧(最大値)
Vb :バッテリ5の起電力(最大値)
式(1)における不等号の右辺は、第2端子12に対する第3端子13の電圧の最大値に相当する。そのような最大値について式(1)が満たされるようにツェナー電圧を選択した場合、不等号の左辺全体によって表される電圧を閾値電圧(所定電圧の絶対値に相当)とする。
次に、入出力端子A及び接地端子Bに対してバッテリ5が順方向に接続された状態で、波高値が−Vsで表される負のサージ電圧が入出力端子Aに印加された場合、抵抗器24を介してFET20のゲート端子23に印加される第2端子12の電圧はVb−Vsとなる。この電圧が負の電圧になった場合、FET20は確実にオフとなるが、コンバータ10の第2端子12にもこの電圧が印加されるため、FET14,15の寄生ダイオードが導通してFET20のソース端子21に負のサージ電圧が印加されるようになる。
ここで、入出力端子Aに負のサージ電圧が印加されることによって、第2端子12の電圧(Vb−Vs)が、入出力端子Aにバッテリ5が逆方向に接続された場合よりも更に低下した場合、以下の式(2)に示す条件が満たされたときにツェナーダイオード41にツェナー電流が流れ、トランジスタ31がオンになってFET20が強制的にオンとなる。これにより、FET20が負のサージ電圧から保護される。
Vz+Vbe+Vd<Vc−(Vb−Vs)・・・・・・・・・・(2)
但し、
Vz :式(1)を満たすように選択したツェナー電圧
Vc :第3端子13の電圧(瞬時値)
Vb :バッテリ5の起電力(瞬時値)
−Vs:サージ電圧(瞬時値)
式(2)における不等号の右辺は、第2端子12に対する第3端子13の電圧の瞬時値に相当する。不等号の左辺全体によって表される電圧は、式(1)における不等号の左辺全体で表される閾値電圧である。一旦オフになったFET20をできるだけ早く強制的にオンにするためには、閾値電圧を決定付けるツェナー電圧を、式(1)が満たされる限り低い電圧とすることが好ましい。
以上のように本実施の形態1によれば、コンバータ(電気回路)10の第1端子11にFET(スイッチング素子)20のソース端子(一端子)21を接続し、FET20のゲート端子(制御端子)23とコンバータ10の第2端子12との間に抵抗器24を接続し、更にFET20のゲート端子23とコンバータ10の第3端子13との間に、ダイオードD1を介して、トランジスタ(第2のスイッチング素子)31を有するゲート駆動回路30を接続してある。そして、FET20のドレイン端子(他端子)22に対する第2端子12の電圧(±Vb)の極性が正及び負の何れであるかに応じて、夫々FET20がオン及びオフとなるように構成してある。この構成にて、第2端子12に対する第3端子13の電圧が閾値電圧(所定電圧の絶対値)より高い場合、トランジスタ31がオンとなる。
これにより、入出力端子Aに印加される電圧(Vb)に、波高値が−Vsで表される負のサージ電圧が重畳されることによって、FET20のドレイン端子22に対する第2端子12の電圧が正(Vb)から負(Vb−Vs)に変化した場合、FET20がオンからオフに遷移する。その状態で更に、第2端子12に対する第3端子13の電圧が閾値電圧より高くなった場合、トランジスタ31がオンとなり、ゲート端子23がオン状態のトランジスタ31及びダイオードD1を介して第3端子13に接続される。このとき、FET20のドレイン端子22に対する上記第3端子13の電圧が所定のオン電圧より高い場合は、FET20が強制的にオンとなる。
従って、外部からコンバータ(電気回路)10に印加されるバッテリ5からの電圧(直流電圧)の極性が逆である場合にコンバータ10をFET(保護素子)20で速やかに保護すると共に、バッテリ5からの電圧に負のサージ電圧が重畳した場合であっても、FET20に過電圧が印加されて破壊されるのを防止することが可能となる。
また、実施の形態1によれば、スイッチング素子がNチャネル型のFET20であり、スイッチング素子の一端子及び他端子の夫々が上記FET20のソース端子21及びドレイン端子22である。
従って、ドレイン端子22及びソース端子21間に存在する寄生ダイオードの存在を利用して、ドレイン端子(他端子)22及びゲート端子(制御端子)23間の電圧によってFET20をオンに制御することが可能となる。
更に、実施の形態1によれば、第2のスイッチング素子がPNP型のトランジスタ31であり、トランジスタ31のコレクタ端子311をFET(スイッチング素子)20のゲート端子(制御端子)23に接続してある。
従って、トランジスタ31がオンとなった場合は、FET20のゲート端子23の電圧を速やかに引き上げることが可能となる。
(実施の形態2)
実施の形態1が、所謂マイナスアースの回路に負のサージ電圧が印加される形態であるのに対し、実施の形態2は、所謂プラスアースの回路に正のサージ電圧が印加される形態である。
図2は、本発明の実施の形態2に係るコンバータ装置の構成例を示すブロック図である。図中1bはコンバータ装置であり、コンバータ装置1bは、第1端子11と第2端子12又は第3端子13との間に印加された電圧を変換するコンバータ10bと、第1端子11にソース端子(一端子に相当)21が接続されたPチャネル型のFET(スイッチング素子に相当)20bとを備える。FET20bは、IGBT等の他のスイッチング素子であってもよい。
第2端子12及び第3端子13夫々は、コンバータ装置1bの入出力端子A及び入出力端子Cに接続されている。FET20bのドレイン端子(他端子に相当)22は、コンバータ装置1bの接地端子Bに接続されている。FET20bのゲート端子(制御端子に相当)23及び第2端子12間には、抵抗器24が接続されている。
入出力端子Aは、例えば鉛蓄電池からなるバッテリ5の負極と負荷6の一端とに接続される。接地端子B、バッテリ5の正極、及び負荷6の他端は、接地電位に接続されている。入出力端子Cは、例えば電気二重層キャパシタからなる第2電源7の負極と負荷8の一端とに接続されている。第2電源7の正極及び負荷8の他端は、所定の電圧基準点としての接地電位に接続されている。
コンバータ装置1bは、また、ゲート端子23及び第3端子13間にダイオードD1を介して接続されたNPN型のトランジスタ31bを有するゲート駆動回路(第2のスイッチング素子を有するスイッチ回路に相当)30bと、第2端子12及び第3端子13間にダイオードD1を介して接続されたツェナーダイオード(定電圧素子に相当)41及び抵抗器42の直列回路を有するオン回路40bとを備える。ダイオードD1は、カソード端子が第3端子13に接続されており、第3端子13に対する第2端子12の電圧が負の電圧である場合に、第3端子13からトランジスタ31b又はツェナーダイオード41に逆流する電流を阻止するものである。
コンバータ10bは、IGBT、FET等のスイッチング素子をフルブリッジに構成してなる。本実施の形態2では、スイッチング素子としてPチャネル型のFET14b,15b,16b,17bを用いる。FET14bのドレイン端子は、第2端子12に接続されている。FET14bのソース端子は、FET15bのドレイン端子及びインダクタ18の一端に接続されている。FET15bのソース端子は第1端子11に接続されている。FET16bのドレイン端子は、第3端子13に接続されている。FET16bのソース端子は、FET17bのドレイン端子及びインダクタ18の他端に接続されている。FET17bのソース端子は第1端子11に接続されている。FET14b,15b,16b,17b夫々を駆動する駆動回路は図示を省略する。
FET20bは、ソース端子21に対するゲート端子23の電圧が所定の負のオン電圧より低い場合にオンとなる。本実施の形態2では、所定の負のオン電圧の絶対値がバッテリ5の起電力の絶対値より小さいものとする。一方、FET20bはソース端子21及びドレイン端子22間に寄生ダイオードを有しており、該寄生ダイオードの順方向電圧を無視すれば、ソース端子21の電圧がドレイン端子22の電圧より低くなることはない。よって、ドレイン端子22に対するゲート端子23の電圧が上記負のオン電圧より低い場合、ソース端子21に対するゲート端子23の電圧も負のオン電圧より低くなってFET20bがオンになる。
ゲート駆動回路30bは、トランジスタ31bのエミッタ端子及びコレクタ端子311夫々が、ダイオードD1のアノード端子及びFET20bのゲート端子23に接続されている。ゲート端子23とトランジスタ31bのコレクタ端子311との間に抵抗器を介装してもよい。トランジスタ31bのベース端子には、抵抗器32の一端が接続されている。トランジスタ31bのベース端子及びエミッタ端子間に他の抵抗器を接続してもよいが、図2に示す回路構成では他の抵抗器を省略することができる。トランジスタ31bは、サイリスタ等の他のスイッチング素子であってもよい。
オン回路40bは、ツェナーダイオード41のアノード端子及びカソード端子夫々が、抵抗器42の一端及び第2端子12に接続されている。抵抗器42の他端は、ダイオードD1のアノード端子に接続されている。ツェナーダイオード41及び抵抗器42の接続点には、抵抗器32の他端が接続されている。
その他、実施の形態1に対応する箇所には同様の符号を付してその説明を省略する。
上述の構成で、第3端子13に対する第2端子12の電圧が、ツェナーダイオード41のツェナー電圧にダイオードD1の順方向電圧の絶対値を加えた電圧よりも高い場合、ダイオードD1及び抵抗器42を介してツェナー電流が流れ、抵抗器42に電圧降下が生じる。この電圧降下がトランジスタ31bのベース・エミッタ間のオン電圧の絶対値を超えた場合、トランジスタ31bがオンになってエミッタ・コレクタ間が導通するため、第3端子13の電圧が、ダイオードD1及び導通したトランジスタ31bを介してゲート端子23に印加される。
この場合、ドレイン端子22に対する第3端子13の電圧、即ち第2電源7の負の電圧が、上記所定の負のオン電圧からダイオードD1の順方向電圧の絶対値を引いた電圧より低いという条件下で、ドレイン端子22に対するゲート端子23の電圧が所定の負のオン電圧より低くなる。以下では、この条件が満たされるものとする。これにより、抵抗器24を介してゲート端子23に印加される第2端子12の電圧の高低にかかわらず、FET20bが強制的にオンになる。トランジスタ31bがゲート端子23の電圧を引き上げることはないため、トランジスタ31bがFET20bを強制的にオフにすることはない。
さて、入出力端子A及び接地端子Bに対して、図2に示す順方向にバッテリ5が接続された場合、FET20bのゲート端子23にバッテリ5からの負の電圧が抵抗器24を介して印加され、ドレイン端子22に対するゲート端子23の電圧が所定の負のオン電圧より低くなってFET20bがオンになる。これにより、コンバータ10bの第1端子11と接地端子Bとがオン状態のFET20bを介して接続されるため、コンバータ10bは、接地端子Bに対する入出力端子Aの電圧と、接地端子Bに対する入出力端子Cの電圧とを相互に変換可能となる。
次に、入出力端子A及び接地端子Bに対して、図2に示す向きとは逆方向にバッテリ5が接続された場合、FET20bのゲート端子23にバッテリ5からの正の電圧が抵抗器24を介して印加される。この場合、ソース端子21の電圧は、バッテリ5からの正の電圧より高くなることはないから、FET20bのソース端子21に対するゲート端子23の電圧が負の電圧になることがなく、FET20bが速やかにオフとなってコンバータ10bが逆電圧から保護される。
ところで、入出力端子A及び接地端子Bに対してバッテリ5が図2とは逆方向に接続された場合、バッテリ5が順方向に接続された場合と比較して、第2端子12の電圧が相対的に上昇する。具体的には、第3端子13に対する第2端子12の電圧が、バッテリ5の起電力の2倍の電圧分だけ高くなる。この場合にツェナーダイオード41にツェナー電流が流れないようにするため、ツェナーダイオード41のツェナー電圧が以下の式(3)を満たすように選択する。
Vz+Vbe+Vd≧Vb−(−Vc)=Vb+Vc・・・・・・(3)
但し、
Vz :ツェナー電圧
Vbe:トランジスタ31bのベース・エミッタ間のオン電圧の絶対値
Vd :ダイオードD1の順方向電圧の絶対値
Vb :バッテリ5の起電力(最大値)
−Vc:第3端子13の電圧(最大値)
式(3)における不等号の右辺は、第3端子13に対する第2端子12の電圧の最大値に相当する。そのような最大値について式(3)が満たされるようにツェナー電圧を選択した場合、不等号の左辺全体によって表される電圧を閾値電圧(所定電圧の絶対値に相当)とする。
次に、入出力端子A及び接地端子Bに対してバッテリ5が順方向に接続された状態で、波高値が+Vsで表される正のサージ電圧が入出力端子Aに印加された場合、抵抗器24を介してFET20bのゲート端子23に印加される第2端子12の電圧は−Vb+Vsとなる。この電圧が正の電圧になった場合、FET20bは確実にオフとなるが、コンバータ10bの第2端子12にもこの電圧が印加されるため、FET14b,15bの寄生ダイオードが導通してFET20bのソース端子21に正のサージ電圧が印加されるようになる。
ここで、入出力端子Aに正のサージ電圧が印加されることによって、第2端子12の電圧(−Vb+Vs)が、入出力端子Aにバッテリ5が逆方向に接続された場合よりも更に上昇した場合、以下の式(4)に示す条件が満たされたときにツェナーダイオード41にツェナー電流が流れ、トランジスタ31bがオンになってFET20bが強制的にオンとなる。これにより、FET20bが正のサージ電圧から保護される。
Vz+Vbe+Vd<(−Vb+Vs)−(−Vc)・・・・・・(4)
但し、
Vz :式(1)を満たすように選択したツェナー電圧
−Vc:第3端子13の電圧(瞬時値)
Vb :バッテリ5の起電力(瞬時値)
+Vs:サージ電圧(瞬時値)
式(4)における不等号の右辺は、第3端子13に対する第2端子12の電圧の瞬時値に相当する。不等号の左辺全体によって表される電圧は、式(3)における不等号の左辺全体で表される閾値電圧である。閾値電圧を決定付けるツェナー電圧を、式(1)が満たされる限り低い電圧とすることが好ましいのは、実施の形態1と同様である。
以上のように本実施の形態2によれば、コンバータ(電気回路)10bの第1端子11にFET(スイッチング素子)20bのソース端子(一端子)21を接続し、FET20bのゲート端子(制御端子)23とコンバータ10bの第2端子12との間に抵抗器24を接続し、更にFET20bのゲート端子23とコンバータ10bの第3端子13との間に、ダイオードD1を介して、トランジスタ(第2のスイッチング素子)31bを有するゲート駆動回路30bを接続してある。そして、FET20bのドレイン端子(他端子)22に対する第2端子12の電圧(±Vb)の極性が負及び正の何れであるかに応じて、夫々FET20bがオン及びオフとなるように構成してある。この構成にて、第3端子13に対する第2端子12の電圧が閾値電圧(所定電圧の絶対値)より高い場合、トランジスタ31bがオンとなる。
これにより、入出力端子Aに印加される電圧(−Vb)に、波高値が+Vsで表される正のサージ電圧が重畳されることによって、FET20bのドレイン端子22に対する第2端子12の電圧が負(−Vb)から正(−Vb+Vs)に変化した場合、FET20bがオンからオフに遷移する。その状態で更に、第3端子13に対する第2端子12の電圧が閾値電圧より高くなった場合、トランジスタ31bがオンとなり、ゲート端子23がオン状態のトランジスタ31b及びダイオードD1を介して第3端子13に接続される。このとき、FET20bのドレイン端子22に対する上記第3端子13の電圧が所定の負のオン電圧より低い場合は、FET20bが強制的にオンとなる。
従って、外部からコンバータ(電気回路)10bに印加されるバッテリ5からの電圧(直流電圧)の極性が逆である場合にコンバータ10bをFET(保護素子)20bで速やかに保護すると共に、バッテリ5からの電圧に正のサージ電圧が重畳した場合であっても、FET20bに過電圧が印加されて破壊されるのを防止することが可能となる。
また、実施の形態2によれば、スイッチング素子がPチャネル型のFET20bであり、スイッチング素子の一端子及び他端子の夫々が上記FET20bのソース端子21及びドレイン端子22である。
従って、ドレイン端子22及びソース端子21間に存在する寄生ダイオードの存在を利用して、ドレイン端子(他端子)22及びゲート端子(制御端子)23間の電圧によってFET20bをオンに制御することが可能となる。
更に、実施の形態2によれば、第2のスイッチング素子がNPN型のトランジスタ31bであり、トランジスタ31bのコレクタ端子311をFET(スイッチング素子)20bのゲート端子(制御端子)23に接続してある。
従って、トランジスタ31bがオンとなった場合は、FET20bのゲート端子23の電圧を速やかに引き下げることが可能となる。
更にまた、実施の形態1又は2によれば、FET20又は20bのドレイン端子22とコンバータ10又は10bの第2端子12との間に外部のバッテリ5が接続され、且つ所定の電圧基準点としての接地電位と第3端子13との間に外部の第2電源7から正又は負の電圧が印加されており、第2端子12及び第3端子13間の最大の電圧以上の電圧を任意に選択して閾値電圧(所定電圧の絶対値)とする。第2端子12及び第3端子13間の電圧が最大となるのは、第2端子12に対してバッテリ5が通常とは逆方向に接続され、且つ第3端子13に対して外部から印加される第2電源7の電圧の絶対値が最大となる場合である。
つまり、定常的には、コンバータ10又は10bの第2端子12及び第3端子13間の電圧が閾値電圧より高くなることがなく、トランジスタ31又は31bがオンになることもないため、FET20又は20bのゲート端子23とコンバータ10又は10bの第3端子13とが接続されないようにすることが可能となる。
更にまた、実施の形態1又は2によれば、オン回路40又は40bがツェナーダイオード(定電圧素子)41を含み、ツェナーダイオード41が導通して流れる電流の一部がトランジスタ31又は31bのベース電流となるようにしてあるため、ツェナーダイオード41のツェナー電圧を適宜選択することにより、第2端子12及び第3端子13間の電圧が過渡的に閾値電圧(所定電圧の絶対値)より高くなったときに、トランジスタ31又は31bにベース電流を流してトランジスタ31又は31bをオンにすることが可能となる。
(実施の形態3)
実施の形態1が、バッテリ5及び負荷6と、第2電源7及び負荷8とでアース(接地電位)が分離されない形態であるのに対し、実施の形態3は、バッテリ5及び負荷6と、第2電源7及び負荷8とでアースが分離される形態である。具体的には、実施の形態1では接地電位であった所定の電圧基準点が、実施の形態3ではコンバータ10の第1端子11に変更される。実施の形態3では、また、トランジスタ31を介してゲート端子23に印加する電圧をクランプしてゲート端子23を過電圧から保護する。
図3は、本発明の実施の形態3に係るコンバータ装置の構成例を示すブロック図である。図中1cはコンバータ装置であり、コンバータ装置1cは、第1端子11と第2端子12又は第3端子13との間に印加された電圧を変換するコンバータ10と、第1端子11にソース端子(一端子に相当)21が接続されたNチャネル型のFET(スイッチング素子に相当)20とを備える。
第2端子12及び第3端子13夫々は、コンバータ装置1cの入出力端子A及び入出力端子Cに接続されている。FET20のドレイン端子(他端子に相当)22は、コンバータ装置1cの接地端子Bに接続されている。FET20のゲート端子(制御端子に相当)23及び第2端子12間には、抵抗器24が接続されている。入出力端子C及び接地端子B間、即ち第3端子13及びドレイン端子22間には、コンデンサ19が接続されている。
入出力端子Aは、例えば鉛蓄電池からなるバッテリ5の正極と負荷6の一端とに接続される。接地端子B、バッテリ5の負極、及び負荷6の他端は、接地電位に接続されている。入出力端子Cは、例えば電気二重層キャパシタからなる第2電源7の正極と負荷8の一端とに接続されている。第2電源7の負極及び負荷8の他端は、第2の接地端子Dを介して所定の電圧基準点としての第1端子11に接続されている。以下では、単に電圧という場合、接地電位に対する電位差をいうものとする。
コンバータ装置1cは、また、ゲート端子23及び第3端子13間にダイオードD1を介して接続されたPNP型のトランジスタ31を有するゲート駆動回路(第2のスイッチング素子を有するスイッチ回路に相当)30cと、第2端子12及び第3端子13間にダイオードD1を介して接続されたツェナーダイオード(定電圧素子に相当)41及び抵抗器42の直列回路を有するオン回路40とを備える。
ゲート駆動回路30cは、トランジスタ31のエミッタ端子及びコレクタ端子311夫々が、ダイオードD1のカソード端子及び抵抗器33の一端に接続されている。抵抗器33の他端は、FET20のゲート端子23及びツェナーダイオード34のカソード端子に接続されている。ツェナーダイオード34のアノード端子は、接地端子Bに接続されている。トランジスタ31のベース端子には、抵抗器32の一端が接続されている。抵抗器33の抵抗値は、抵抗器24の抵抗器よりも十分小さくしてある。
その他、実施の形態1に対応する箇所には同様の符号を付してその説明を省略する。
上述のとおり、実施の形態1におけるコンバータ装置1に対して本実施の形態3におけるコンバータ装置1cは、第2電源7の負極と負荷8の他端とに対する接続経路が異なるのに加えて、コンデンサ19が追加されており、更にゲート駆動回路30cの構成が異なる。
例えば、入出力端子A及び接地端子Bに対して、図3に示す順方向にバッテリ5が接続された場合、実施の形態1と同様にFET20がオンとなる。これにより、コンデンサ19は、第2電源7の電圧と同じ電圧に充電される。コンバータ10が電圧の変換を開始した場合、コンバータ10と第2電源7及び負荷8との間で流れる電流について、実施の形態1ではFET20を介して電流が流れるのに対して、本実施の形態3では第2の接地端子Dを介して電流が流れる。但し、所定の電圧基準点としての第1端子11がFET20を介して接地電位に接続されるため、コンバータ装置1と1cとでは、バッテリ5、負荷6、第2電源7及び負荷8夫々に対する電圧の関係に本質的な違いが生じない。
一方、入出力端子A及び接地端子Bに対して、図3に示す方向とは逆方向にバッテリ5が接続された場合、コンデンサ19が実施の形態1における第2電源7と等価的な位置に接続されているから、各部の電圧の関係が実施の形態1の場合と同じになり、FET20がオフとなる。この場合、ツェナーダイオード41にツェナー電流が流れないようにするため、ツェナーダイオード41のツェナー電圧が実施の形態1における式(1)を満たすように選択すればよい。
次に、入出力端子A及び接地端子Bに対してバッテリ5が順方向に接続された状態で、波高値が−Vsで表される負のサージ電圧が入出力端子Aに印加された場合、抵抗器24を介してFET20のゲート端子23に印加される第2端子12の電圧(Vb−Vs)が負の電圧になったときに、実施の形態1と同様にFET20が確実にオフとなる。
その後、第2端子12の電圧(Vb−Vs)が、入出力端子Aにバッテリ5が逆方向に接続された場合よりも更に低下して実施の形態1における式(2)が満たされる状態となった場合、ツェナーダイオード41にツェナー電流が流れ、トランジスタ31がオンになってFET20が強制的にオンとなる。これにより、FET20が負のサージ電圧から保護される。但し、式(2)で第3端子13の電圧を表すVcを与えるのはコンデンサ19である。式(2)が満たされてFET20がオンになった場合、ツェナー電流は第2電源7から安定的に供給される。
ところで、トランジスタ31がオンになった場合、第3端子13の電圧が、ダイオードD1及び導通したトランジスタ31を介してゲート端子23に印加される。この電圧がドレイン端子22に対するゲート端子23の耐圧を超える可能性がある。そこで本実施の形態3では、トランジスタ31を介してゲート端子23に印加される電圧を一定の電圧にクランプする。具体的には、ツェナーダイオード34のツェナー電圧を、上記の耐圧より低い電圧に選択し、抵抗器33に流れるツェナー電流による電圧降下によって、ゲート端子23に印加する電圧を低減する。
以上にように本実施の形態3によれば、バッテリ5及び負荷6と、第2電源7及び負荷8とでアースが分離されているにも関わらず、実施の形態1による効果と同様の効果を奏する。加えて、FET20のゲート端子23に印加される電圧を耐圧より低い電圧に低減することが可能となる。
また、実施の形態3によれば、コンバータ10の第3端子13とFET20のドレイン端子22との間にコンデンサ19を接続してあるため、FET20がオンからオフに切り替わる前後で、コンバータ10の第2端子12及び第3端子13間の電圧関係を保持することが可能となる。
更に、実施の形態1から3によれば、電気回路が、第1端子11と第2端子12又は第3端子13との間に印加された電圧を変換するコンバータ10又は10bであり、第1端子11及び第2端子12間にバッテリ5から印加される逆電圧からコンバータ10又は10bを保護することが可能となる。
今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。また、各実施の形態で記載されている技術的特徴は、お互いに組み合わせることが可能である。
1、1b、1c コンバータ装置(電気機器)
10 DC/DCコンバータ(電気回路)
11 第1端子
12 第2端子
13 第3端子
20、20b MOSFET(スイッチング素子)
21 ソース端子(一端子)
22 ドレイン端子(他端子)
23 ゲート端子(制御端子)
24 抵抗器
30、30b、30c ゲート駆動回路
31、31b トランジスタ(第2のスイッチング素子)
311 コレクタ端子
40、40b オン回路
41 ツェナーダイオード(定電圧素子)
A、B 入出力端子
C 接地端子
D 第2の接地端子

Claims (7)

  1. 第1、第2及び第3端子を有する電気回路と、前記第1端子に一端子が接続されたスイッチング素子と、該スイッチング素子の制御端子及び前記電気回路の第2端子間に接続された抵抗器とを備え、前記スイッチング素子の他端子及び前記第2端子間の電圧の極性の正/負(又は負/正)に応じて前記スイッチング素子がオン/オフとなる電気機器において、
    前記制御端子及び第3端子間に接続された第2のスイッチング素子を有するスイッチ回路と、
    前記第2端子に対する第3端子の電圧が正の所定電圧より高い(又は負の所定電圧より低い)場合、前記第2のスイッチング素子をオンにするオン回路と
    を備えることを特徴とする電気機器。
  2. 前記所定電圧の絶対値は、前記第2及び第3端子間の最大の電圧以上であることを特徴とする請求項1に記載の電気機器。
  3. 前記スイッチング素子は、MOSFETであり、
    前記一端子及び他端子の夫々は、ソース端子及びドレイン端子であること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の電気機器。
  4. 前記第2のスイッチング素子は、トランジスタであり、コレクタ端子を前記制御端子に接続してあること
    を特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の電気機器。
  5. 前記オン回路は、定電圧素子を含み、該定電圧素子が導通して流れる電流の一部が前記トランジスタのベース電流となるようにしてあることを特徴とする請求項4に記載の電気機器。
  6. 前記コンバータの第3端子と前記スイッチング素子の他端子との間に接続されたコンデンサを備えることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の電気機器。
  7. 前記電気回路は、前記第1端子と、第2又は第3端子との間に印加された電圧を変換するDC/DCコンバータであることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の電気機器。
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