JP2017163681A - 電圧駆動形半導体スイッチ素子の駆動回路 - Google Patents

電圧駆動形半導体スイッチ素子の駆動回路 Download PDF

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滝沢 聡毅
Akitake Takizawa
聡毅 滝沢
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Abstract

【課題】スイッチ素子がターンオフする際のスイッチング損失の増加や誤点弧による上下アーム短絡を防止し、高耐圧素子を不要にして小型化や低コスト化を可能にした半導体スイッチ素子の駆動回路を提供する。【解決手段】第1,第2のスイッチ素子205,206の直列回路と、スイッチ素子205を介してスイッチ素子3aのゲート・ソース間に順バイアス電圧を印加する順バイアス電源201と、スイッチ素子206を介してスイッチ素子3aのゲート・ソース間に逆バイアス電圧を印加する逆バイアス電源202とを備えた駆動回路において、対向アームの主回路スイッチ素子のオフ時に、自アームの主回路スイッチ素子のゲート・ソース間に印加される電圧を、ゼロ電圧と逆バイアス電圧とに切り替えるための抵抗209、コンデンサ211、MOSFET212、ベース抵抗213、トランジスタ214等からなるバイアス切替手段を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、電力変換装置に適用される電圧駆動形半導体スイッチ素子の駆動回路に関し、詳しくは、MOSFETやIGBT等のゲート駆動回路に関するものである。
図6は、電圧駆動形半導体スイッチ素子(以下、単にスイッチ素子ともいう)を用いたインバータの主回路構成図である。
図6において、直流電源1の両極間には、例えばMOSFET等のスイッチ素子3a〜3fからなる三相のインバータ主回路3が接続され、インバータ主回路3の交流出力端子には電動機等の負荷5が接続されている。なお、直流電源1の代わりに、交流電源の整流電圧を電解コンデンサにより平滑して直流電源を構成する場合もある。
スイッチ素子3a,3bには、ゲート駆動回路2a,2bがそれぞれ設けられており、これらのゲート駆動回路2a,2bには制御回路4から制御信号6a,6bが入力されている。ここで、他のスイッチ素子3c〜3fにもそれぞれ同一構成のゲート駆動回路が設けられ、各ゲート駆動回路にも制御信号が入力されているが、図6では、便宜的にこれらの図示を省略してある。
スイッチ素子3a〜3fとしてMOSFETを用いる場合には、素子が有する寄生ダイオードを還流モードにおいて使用することになるが、スイッチ素子3a〜3fとしてIGBTを用いる場合には、IGBTにダイオードを逆並列に接続することが必要になる。
図7は、図6におけるゲート駆動回路、例えば2aの構成図である。
図7において、制御信号6aはフォトカプラ等の絶縁回路21により制御信号6a’に変換される。この絶縁回路21の両端には、順バイアス電源22と逆バイアス電源23とが直列に接続されている。
順バイアス電源22と逆バイアス電源23との直列回路には、ゲート抵抗27とNPN形トランジスタ25とPNP形トランジスタ26とゲート抵抗28との直列回路が並列に接続されている。なお、トランジスタ25,26同士の接続点はスイッチ素子3aのゲートGに接続されている。
ここで、ゲート抵抗27は、スイッチ素子3aがターンオンする際のゲート電流を制限し、ゲート抵抗28は、スイッチ素子3aがターンオフする際のゲート電流を制限するように機能する。
また、絶縁回路21から出力される制御信号6a’は、ベース抵抗24を介してトランジスタ25,26のベースに与えられる。これらのトランジスタ25,26はいわゆるトーテムポール形の出力回路を構成しており、相補的に動作するものである。
更に、順バイアス電源22と逆バイアス電源23との接続点は、スイッチ素子3aのソースSに接続されている。なお、Dはスイッチ素子3aのドレインを示す。
次に、このゲート駆動回路2aの動作を説明する。
制御信号6a’が「High」レベルになると、トランジスタ25がオンする。これにより、スイッチ素子3aのゲートGに電流が流れ込み、ゲート・ソース間電圧VGSがしきい値電圧Vthを超えるとスイッチ素子3aがオンする。
一方、制御信号6a’が「Low」レベルになると、トランジスタ26がオンする。これにより、スイッチ素子3aに蓄積されているゲート電荷が放電する方向に電流が流れるため、スイッチ素子3aがオフする。
なお、ベース抵抗24、ゲート抵抗27,28の抵抗値は、スイッチ素子3aのスイッチングに伴って発生するサージ電圧等を抑制するために所定の値に設定されている。
一般に、ある程度の容量以上のシステムでは、図7に示すようにゲート駆動回路が順バイアス電源22及び逆バイアス電源23を備えており、これらの電源22,23によりスイッチ素子3aのゲート・ソース間電圧VGSを制御してスイッチ素子3aをオン・オフさせている。
これに対し、例えば小容量のシステムでは、図8に示すように、逆バイアス電源を持たずに順バイアス電源22のみを備えたゲート駆動回路2a’が使用される場合がある。なお、図8では、図7と同一機能を有する部分に同一符号を付してある。
図8のゲート駆動回路2a’において、スイッチ素子3aがオフしているときに、例えば、図6における対向アーム(下アーム)のスイッチ素子3bがターンオンして上アームのスイッチ素子3aの寄生ダイオードが逆回復すると、スイッチ素子3aには大きなdv/dt(vはドレイン・ソース間電圧)が発生する。
これにより、スイッチ素子3aの帰還容量C(容量値自体もCとする)を介して、数式1に示す電流iがゲート側に流れる。
[数式1]
i=C・dv/dt
この結果、上記電流iにより上昇したスイッチ素子3aのゲート電位(ゲート・ソース間電圧VGS)がしきい値電圧Vthを超えると、スイッチ素子3aが誤ってオンする場合がある。この時、下アームのスイッチ素子3bはオンしているため、図9に示すごとく上下アーム短絡(直流電源短絡)現象によって過大な短絡電流iが流れることになり、最悪の場合にはスイッチ素子3a,3bが破壊されることもあり得る。
上述した上下アーム短絡現象を防止するために、例えば特許文献1には、スイッチ素子3aのオフ時にゲート・ソース間電圧VGSがしきい値電圧Vthに達しないように、スイッチ素子3aのゲート・ソース間に逆バイアス電圧を印加して誤点弧を防止することが開示されている。
特開2004−129378号公報(段落[0022]〜[0030]、図1等)
一般に、MOSFET等の半導体スイッチ素子は、オフ時にゲート・ソース間に逆バイアス電圧を印加すると、印加電圧値に応じてドレイン・ソース間の耐圧が低下する。すなわち、ゲート・ソース間に逆バイアス電圧が印加されていない時にドレイン・ソース間の耐圧が最も高くなる。
スイッチ素子のゲート・ソース間に逆バイアス電圧を印加することによって低下するドレイン・ソース間の耐圧の絶対値は、スイッチ素子の電圧定格には大きく依存しない。つまり、電圧定格の低いスイッチ素子ほど、相対的にドレイン・ソース間電圧の低下度合いが大きくなる。このため、電圧定格が低い電力変換装置であって、スイッチ素子のゲート・ソース間に逆バイアス電圧を印加する場合には、電圧設計、特にスイッチング時におけるサージ電圧を考慮した設計が難しくなる。
一方、図8に示したように、順バイアス電源22のみによってスイッチ素子3aを駆動する場合、スイッチ素子3aのオン・オフに伴って高dv/dtが発生すると、帰還容量Cを介して流れる電流iに起因して誤点弧される可能性が高くなる。特に、電圧定格の低いMOSFET等のゲートしきい値電圧Vthは一般的に数[V]程度であるため、誤点弧のおそれは強くなる。
ドレイン・ソース間の耐圧の低下現象については、ターンオフサージ電圧を抑制することが有効であり、具体的には、スイッチ素子3aをターンオフさせる側のゲート抵抗28の抵抗値を大きくすれば良い。
ここで、図10(a),(b)はスイッチ素子3aのターンオフ時の電圧・電流波形であり、図10(a)はゲート抵抗28が低い場合、図10(b)はゲート抵抗28が高い場合を示している。これらの図において、iはドレイン電流、VDSはドレイン・ソース間電圧、Eは順バイアス電源の電圧、ΔV,ΔVはドレイン・ソース間電圧VDSの電圧Eからの変化分、toff1,toff2はターンオフ開始時点からドレイン電流iがゼロになるまでの時間を示す。
ゲート抵抗28の抵抗値を大きくするとスイッチング損失が増加すると共に、図10(a),(b)からわかるようにターンオフ時間toff2が長くなるため、上下アーム短絡を防止するためのデッドタイムを長くする必要がある。その結果として、所望の大きさの出力電圧を得ることが困難になる等、インバータの制御機能が悪化するという問題を生じる。
また、高耐圧のスイッチ素子を使用すれば、ターンオフサージ電圧の問題は解消可能であるが、装置の大型化やコストの上昇を招くという問題がある。
以上のように、スイッチ素子をターンオフする際にゲート・ソース間に逆バイアス電圧を印加するか否かは、トレードオフ的な問題であり、回路設計や小型化、低コスト化を困難にする一因となっている。
そこで、本発明の解決課題は、スイッチ素子のターンオフ時におけるスイッチング損失の増加や誤点弧による上下アーム短絡を防止し、システムの信頼性を高めると共に、高耐圧素子を不要にして小型化、低コスト化を可能にした電圧駆動形半導体スイッチ素子の駆動回路を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、電力変換装置の主回路の上アーム及び下アームに設けられる電圧駆動形半導体スイッチ素子としての主回路スイッチ素子を駆動するための駆動回路であって、
制御信号により相補的にオン・オフして前記主回路スイッチ素子を駆動する第1のスイッチ素子及び第2のスイッチ素子の直列回路と、前記主回路スイッチ素子をオンさせる時に前記第1のスイッチ素子を介して前記主回路スイッチ素子の制御端子と出力端子との間に順バイアス電圧を印加する順バイアス電源と、前記主回路スイッチ素子をオフさせる時に前記第2のスイッチ素子を介して前記主回路スイッチ素子の制御端子と出力端子との間に逆バイアス電圧を印加する逆バイアス電源と、を備えた駆動回路において、
対向アームの前記主回路スイッチ素子がオフである時に、自アームの前記主回路スイッチ素子の制御端子と出力端子との間に印加される電圧を、ゼロ電圧と逆バイアス電圧とに切り替えるバイアス切替手段を備えたものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載した電圧駆動形半導体スイッチ素子の駆動回路において、前記バイアス切替手段を、前記逆バイアス電源の負電位側に接続したものである。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載した電圧駆動形半導体スイッチ素子の駆動回路において、
前記バイアス切替手段は、自アームの前記主回路スイッチ素子がターンオフした後に、前記主回路スイッチ素子の制御端子と出力端子との間に印加される電圧をゼロ電圧から逆バイアス電圧に切り替えるものである。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載した電圧駆動形半導体スイッチ素子の駆動回路において、
前記制御信号として前記主回路スイッチ素子に対するターンオフ指令が入力された後に、前記バイアス切替手段は、前記主回路スイッチ素子のターンオフ終了後であって前記上下アームの短絡防止用のデッドタイムが終了する時刻よりも短い期間にわたり、前記主回路スイッチ素子の制御端子と出力端子との間に印加される電圧をゼロにするものである。
請求項5に係る発明は、前記バイアス切替手段は、前記制御信号が入力される遅延手段を介して接続されるスイッチ手段を含み、当該スイッチ手段のオンにより、前記第2のスイッチ素子を介して、自アームの前記主回路スイッチ素子の制御端子と出力端子との間に逆バイアス電圧が印加されるものである。
本発明によれば、主回路のスイッチ素子がターンオフする際のスイッチング損失の増加を防止し、かつ、ダイオードが逆回復する際に対向アームのスイッチ素子が誤点弧されるのを防止することができる。
これにより、システムの信頼性が向上すると共に、高耐圧素子を不要にして電力変換装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
本発明の実施形態を示すゲート駆動回路の構成図である。 本発明の実施形態の動作を示す回路図である。 本発明の実施形態の動作を示す回路図である。 本発明の実施形態の動作を示す回路図である。 本発明の実施形態の動作を示すタイムチャートである。 電圧駆動形半導体スイッチ素子を用いたインバータの構成図である。 図6におけるゲート駆動回路の構成図である。 順バイアス電源のみを備えたゲート駆動回路の構成図である。 インバータの上下アーム短絡状態を示す図である。 図6におけるスイッチ素子のターンオフ時の電圧・電流波形図である。
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。
図1は、本実施形態に係るゲート駆動回路200の構成図である。このゲート駆動回路200は、図6に示したインバータ主回路3の上アームのスイッチ素子3aを駆動するゲート駆動回路2aに相当しており、他のスイッチ素子3b〜3fについても全て同一構成のゲート駆動回路200が設けられている。ここで、インバータ主回路3のスイッチ素子3a〜3fは、請求項における主回路スイッチ素子に相当する。
図1において、制御回路(図示せず)から送られた制御信号6aは、フォトカプラ等の絶縁回路203により絶縁されて制御信号6a’に変換される。絶縁回路203の両端には、順バイアス電源201(その電圧をVg1とする)と逆バイアス電源202(その電圧をVg2とする)とが直列に接続されている。
順バイアス電源201と逆バイアス電源202との直列回路には、図7と同様に、ゲート抵抗207とNPN形トランジスタ205とPNP形トランジスタ206とゲート抵抗208との直列回路が並列に接続されている。トランジスタ205,206同士の接続点はスイッチ素子3aのゲートGに接続され、電源201,202同士の接続点はスイッチ素子3aのソースSに接続されている。ここで、トランジスタ205,206は、請求項における第1のスイッチ素子,第2のスイッチ素子にそれぞれ相当する。
ゲート抵抗207は、スイッチ素子3aのターンオン時のゲート電流を制限し、ゲート抵抗208は、同じくターンオフ時のゲート電流を制限するように機能する。
絶縁回路203の出力端子は、ベース抵抗204を介して、相補的に動作するトランジスタ205,206のベースに接続されている。また、絶縁回路203の出力端子は、抵抗209とダイオード210との並列回路を介してコンデンサ211の一端に接続され、コンデンサ211の他端は逆バイアス電源202の負極に接続されている。
ここで、抵抗209及びコンデンサ211からなる遅延回路(時定数回路)は、後述するMOSFET212のオフ動作を遅延させる遅延手段として作用する。
上記コンデンサ211の一端(抵抗209、ダイオード210及びコンデンサ211の相互接続点)はMOSFET212のゲートに接続されると共に、そのドレインは順バイアス電源201の正極に接続され、ソースは逆バイアス電源202の負極に接続されている。
また、MOSFET212のドレインはベース抵抗213を介してトランジスタ214のベースに接続され、そのコレクタは電圧阻止用のダイオード215を介してスイッチ素子3aのソースに接続されると共に、トランジスタ214のエミッタは逆バイアス電源202の負極に接続されている。
上記構成において、抵抗209、コンデンサ211、MOSFET212、ベース抵抗213及びトランジスタ214等は、請求項におけるバイアス切替手段を構成している。
次に、この実施形態の動作を、図2〜図5を参照しつつ説明する。なお、以下の説明では、インバータ主回路3の上アームのスイッチ素子3a及び下アームのスイッチ素子3bの動作が相互に関連しているため、図2以降では、スイッチ素子の参照符号として3a(3b)を付してある。
図2は、スイッチ素子3a(3b)がオンしている時のゲート駆動回路200の状態を示している。この場合、絶縁回路203から出力される制御信号6a’は「High」レベルであるため、トランジスタ205はオン、トランジスタ206はオフである。また、MOSFET212はダイオード210を介してゲートに制御信号6a’が入力されるためオン状態であるが、MOSFET212のオンによりベース抵抗213には電流が流れないので、トランジスタ214はオフしている。
上記のように、トランジスタ205がオン、トランジスタ206がオフ、MOSFET212がオン、トランジスタ214がオフの状態では、スイッチ素子3a(3b)のゲート・ソース間電圧VGSがしきい値電圧Vthを超えることによってスイッチ素子3a(3b)がターンオンし、図2の破線の経路aで電流が流れる。これにより、ゲート・ソース間電圧VGSは順バイアス電圧Vg1に等しくなる。
前述したごとく、上アームのスイッチ素子3aに対向する下アームのスイッチ素子3bにも、図1と同一構成のゲート駆動回路200が設けられている。
そこで、上アームのスイッチ素子3aに対するゲート駆動回路200内のトランジスタ205と、下アームのスイッチ素子3bに対するゲート駆動回路200内のトランジスタ205、MOSFET212及びトランジスタ214の動作について、図5のタイムチャートを参照しつつ考察する。
図5において、Tは上下アームのスイッチ素子3a,3bの短絡防止用のデッドタイムである。このデッドタイムTは、各スイッチ素子3a,3bのゲート駆動回路200,200におけるトランジスタ205,205がオンまたはオフする時間差(時刻t〜tの期間、及び、時刻t〜tの期間)と一致している。
いま、図2に示したゲート駆動回路200により下アームのスイッチ素子3bを駆動する場合を考えると、図2はスイッチ素子3bがオンしているモードであるため、図5における時刻t〜tの期間に相当する。
次に、図3は、スイッチ素子3a(3b)に対するターンオフ指令が入力された直後の状態を示している。
この場合、制御信号6a’は「Low」レベルとなり、トランジスタ205はオフ、トランジスタ206はオンとなる。しかし、ターンオフ指令の入力直後は、抵抗209及びコンデンサ211からなる遅延回路の動作により、MOSFET212はオン状態のままとなり、トランジスタ214はオフ状態のままとなる。
上記のように、トランジスタ205がオフ、トランジスタ206がオン、MOSFET212がオン、トランジスタ214がオフであるモードでは、図3の破線の経路bで電流が流れることによりスイッチ素子3a(3b)のゲート・ソース間の蓄積電荷が放電されるが、ゲート・ソース間に印加される電圧はゼロとなっており、VGS<0[V]となることはない。なお、抵抗209に並列に接続されたダイオード210は、MOSFET212をターンオンさせる時間をターンオフさせる時間よりも十分に短くするために設けられている。
ここで、図3に示したゲート駆動回路200により下アームのスイッチ素子3bを駆動する場合を考えると、図3のモードは図5における時刻t〜tの期間に相当する。
上記のように、時刻t〜tの期間はスイッチ素子3bのゲート・ソース間に印加する電圧をゼロにすることにより、ドレイン・ソース間の耐圧低下に起因したターンオフサージ電圧によるスイッチ素子3bの破壊を防止することができる。
次いで、図4は、スイッチ素子3a(3b)のターンオフ動作が終了した後の状態を示している。
この時、制御信号6a’は「Low」レベルであり、トランジスタ205はオフ、トランジスタ206はオンである。また、制御信号6a’が「Low」レベルになってからある程度の時間(抵抗209及びコンデンサ211による時定数によって決まる遅延時間)が経過するとMOSFET212はオフとなり、トランジスタ214がオンする。
このように、トランジスタ205がオフ、トランジスタ206がオン、MOSFET212がオフ、トランジスタ214がオンの状態では、図4の破線の経路cで電流が流れ、スイッチ素子3a(3b)のゲート・ソース間には逆バイアス電圧Vg2が印加される。
ここで、図4に示したゲート駆動回路200により下アームのスイッチ素子3bを駆動する場合を考えると、図4のモードは図5における時刻t〜tの期間に相当する。
いま、下アームのスイッチ素子3bがターンオフし、デッドタイムTを介して上アームのスイッチ素子3aがターンオンする場合について考える。
図5の時刻tにおいて、下アームのスイッチ素子3b側のトランジスタ205がオフ(トランジスタ206がオン)することにより、スイッチ素子3bがターンオフする。この時、スイッチ素子3bを流れていた電流は寄生ダイオード側に転流する。
一方、MOSFET212は、遅延回路の動作により時刻tまでオン状態を維持する。その後、時刻tで上アームのスイッチ素子3a側のトランジスタ205がオン(トランジスタ206がオフ)することによってスイッチ素子3aがターンオンし、主電流も上アーム側に転流することになるが、その際、下アームのスイッチ素子3bの寄生ダイオードは逆回復することになり、高いdv/dtが発生して誤点弧され、上下アームが短絡する恐れがある。
このため、回路設計上は、上述した一連の動作を考慮した場合、下アーム側のMOSFET212がオフする時刻tは、デッドタイムT内、すなわち時刻t〜tの間に設定することが必要である。本実施形態では、抵抗209及びコンデンサ211からなる遅延回路の時定数を適宜設定することにより、時刻tをデッドタイムT内に設定している。
上記のように時刻tを設定することにより、上アームのスイッチ素子3aがターンオンする時刻tでは、スイッチ素子3bに既に逆バイアス電圧が印加されているので、スイッチ素子3bの誤点弧を防止することができる。
なお、上述した実施形態では、インバータ主回路3のスイッチ素子としてMOSFETを想定しているが、本発明は、インバータ主回路3にIGBT等の他の電圧駆動形半導体スイッチ素子を用いる場合にも適用可能である。
また、バイアス切替手段を構成するトランジスタ214は、他の電気的スイッチ素子や電気的・機械的スイッチ部品に置き換えても良く、いずれにしてもオン・オフ動作可能なスイッチ手段であれば良い。更に、遅延手段としては、抵抗209及びコンデンサ211からなる遅延回路に代えて、IC等を用いた遅延回路を使用しても良い。
1:直流電源
2a,2b:ゲート駆動回路
3:インバータ主回路
3a〜3f:半導体スイッチ素子(主回路スイッチ素子)
4:制御回路
5:負荷
6a,6a’,6b:制御信号
200:ゲート駆動回路
201:順バイアス電源
202:逆バイアス電源
203:絶縁回路
204:ゲート抵抗
205,206:トランジスタ(第1,第2のスイッチ素子)
207,208:ゲート抵抗
209:抵抗
210,215:ダイオード
211:コンデンサ
212:MOSFET
213:ベース抵抗
214:トランジスタ

Claims (5)

  1. 電力変換装置の主回路の上アーム及び下アームに設けられる電圧駆動形半導体スイッチ素子としての主回路スイッチ素子を駆動するための駆動回路であって、
    制御信号により相補的にオン・オフして前記主回路スイッチ素子を駆動する第1のスイッチ素子及び第2のスイッチ素子の直列回路と、前記主回路スイッチ素子をオンさせる時に前記第1のスイッチ素子を介して前記主回路スイッチ素子の制御端子と出力端子との間に順バイアス電圧を印加する順バイアス電源と、前記主回路スイッチ素子をオフさせる時に前記第2のスイッチ素子を介して前記主回路スイッチ素子の制御端子と出力端子との間に逆バイアス電圧を印加する逆バイアス電源と、
    を備えた駆動回路において、
    対向アームの前記主回路スイッチ素子がオフである時に、自アームの前記主回路スイッチ素子の制御端子と出力端子との間に印加される電圧を、ゼロ電圧と逆バイアス電圧とに切り替えるバイアス切替手段を備えたことを特徴とする電圧駆動形半導体スイッチ素子の駆動回路。
  2. 請求項1に記載した電圧駆動形半導体スイッチ素子の駆動回路において、
    前記バイアス切替手段を、前記逆バイアス電源の負電位側に接続したことを特徴とする電圧駆動形半導体スイッチ素子の駆動回路。
  3. 請求項1または2に記載した電圧駆動形半導体スイッチ素子の駆動回路において、
    前記バイアス切替手段は、
    自アームの前記主回路スイッチ素子がターンオフした後に、前記主回路スイッチ素子の制御端子と出力端子との間に印加される電圧をゼロ電圧から逆バイアス電圧に切り替えることを特徴とする電圧駆動形半導体スイッチ素子の駆動回路。
  4. 請求項3に記載した電圧駆動形半導体スイッチ素子の駆動回路において、
    前記制御信号として前記主回路スイッチ素子に対するターンオフ指令が入力された後に、
    前記バイアス切替手段は、
    前記主回路スイッチ素子のターンオフ終了後であって前記上下アームの短絡防止用のデッドタイムが終了する時刻よりも短い期間にわたり、前記主回路スイッチ素子の制御端子と出力端子との間に印加される電圧をゼロにすることを特徴とする電圧駆動形半導体スイッチ素子の駆動回路。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載した電圧駆動形半導体スイッチ素子の駆動回路において、
    前記バイアス切替手段は、前記制御信号が入力される遅延手段を介して接続されるスイッチ手段を含み、当該スイッチ手段のオンにより、前記第2のスイッチ素子を介して、自アームの前記主回路スイッチ素子の制御端子と出力端子との間に逆バイアス電圧が印加されることを特徴とする電圧駆動形半導体スイッチ素子の駆動回路。
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