JP2015218179A - テトラカルボン酸二無水物、並びにこれを用いたポリイミド - Google Patents

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Junichi Ishii
淳一 石井
長谷川 匡俊
Masatoshi Hasegawa
匡俊 長谷川
博信 大野
Hironobu Ono
博信 大野
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Abstract

【課題】優れた耐熱性、低線熱膨張性、優れた膜靭性(高い破断伸び)、高い光透過率、優れた溶液加工性を全て同時に満足するポリイミド、ポリイミドワニス、ポリイミドフィルムを提供することを目的とする。また、該ポリイミドの原料となる新規なテトラカルボン酸二無水物を提供する。【解決手段】trans,trans−1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸−1,2−無水物−4−クロリドと特定のジアミンから誘導されるテトラカルボン酸二無水物をモノマーとして用いる。前記モノマーと各種ジアミンと反応させることで課題に挙げたポリイミドを合成する。【選択図】なし

Description

本発明は、立体構造が制御されたtrans,trans−1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸−1,2−無水物−4−クロリドから誘導されるテトラカルボン酸二無水物、並びに、これを用いて合成さるポリイミド、ポリイミドワニス、ポリイミドフィルムに関するものである。
ポリイミドは、優れた電気絶縁性、耐熱性、機械特性、耐薬品性等を有しており、エレクトロニクス分野において電気絶縁材料として電子デバイスの高い接続信頼性、高性能化、小型化、軽量化に不可欠な材料として使用されている。しかしながら、ポリイミドから成型されるフィルムの多くは、無鉛半田実装(260℃以上の高温プロセス)に耐える極めて優れた耐熱性を有するものの、ポリイミド主鎖中の共役構造とポリイミド特有の分子内・分子間電荷移動相互作用により強く着色しているため(非特許文献1)、透明性が要求される光学材料としての応用例は少ない。光が透過する光学デバイス、例えば、フラットパネルディスプレイ(FPD)や太陽電池パネルなどに用いられるガラス基板の代替材料として耐熱性の高いポリイミドは魅力的であるが、先の理由から表示ディスプレイの光取り出し効率の低下や色調変化、太陽電池パネルでは光電変換効率の低下などといった不具合が懸念され、そのままの化学構造では適用困難であった。そこで、ポリイミドの着色を低減させるための様々な方法が提案されている。例えば、ポリイミド主鎖中に共役構造や電荷移動相互作用を抑制する脂環構造などの脂肪族基を導入することで芳香族ポリイミドに比べ飛躍的に可視光に対する透明性が改善できることが報告されている(非特許文献2、特許文献1)。非特許文献2では優れた光透過率、耐熱性および200℃を超える熱プロセスにおいても寸法変化が小さい(低線熱膨張性)ポリイミドが開示されているが、電子デバイスを作製する上で必要なポリイミドの溶液加工性が乏しい点や、製膜後のポリイミドフィルムの膜靭性が若干劣る問題(低い破断伸び)があった。一方、特許文献1では、電子デバイスを作製する上で重要な低線熱膨張性について触れられておらず、開示されているポリイミドは低線熱膨張性を発現させるために必要な直線的で且つ剛直な化学構造を有するポリイミドの実施例が明記されていない。よって、特許文献1に記載のポリイミドではFPDなどの寸法安定性(低線熱膨張性)が要求される光学デバイスには適さない。
以上の先行技術からは、優れた耐熱性、低線熱膨張性、優れた膜靭性(高い破断伸び)、高い光透過率、溶液加工性を全て同時に満たす高分子材料は知られていない。
特開2012−236788
Prog.Polym.Sci.26(2001)259−335) High Perform.Polym.19(2007)175−193
本発明は、優れた耐熱性、低線熱膨張性、優れた膜靭性(高い破断伸び)、高い光透過率、優れた溶液加工性を全て同時に満足するポリイミド、ポリイミドワニス、ポリイミドフィルムを提供することを目的とする。また、該ポリイミドの原料となる新規なテトラカルボン酸二無水物を提供することにある。
本発明者らは鋭意研究を積み重ねた結果、立体構造が制御されたtrans,trans−1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸−1,2−無水物−4−クロリドから誘導される下記一般式(1)で表されるテトラカルボン酸二無水物が優れた耐熱性、低線熱膨張性、優れた膜靭性(高い破断伸び)、高い光透過率、溶液加工性を全て同時に満たすポリイミドを合成するモノマーとして有用であることを見いだし、本発明を完成するに至った。
Figure 2015218179
(ただし、上記式(1)のAは下記一般式(2)〜(4)から選択される)
Figure 2015218179
Figure 2015218179
Figure 2015218179
(式(2)〜(4)中、Xはアミド基またはエステル基を表し、R〜Rは各々独立に炭素数1〜4のアルキル基またはアルコキシ基を表し、nは0〜4の整数を表す)
すなわち、本発明のテトラカルボン酸二無水物をモノマーとして、各種ジアミンとを反応させることによって合成される、下記一般式(5)で表される繰返し単位を有するポリイミドが、本発明の課題を解決することを見出し、本発明を完成させた。
Figure 2015218179
(式(5)のAは一般式(1)のAと同義であり、Bは2価の芳香族基または脂肪族基を表す)
本発明によれば、一般式(1)に示すテトラカルボン酸二無水物を使用し合成されたポリイミド、あるいはポリイミド前駆体は有機溶媒に優れた溶解性を示し、その溶液を用いて製膜されたポリイミドフィルムが優れた耐熱性、低線熱膨張性、優れた膜靭性(高い破断伸び)、高い光透過率を示すためFPDや太陽電池パネル等の光学デバイス用材料に好適である。
本発明で使用されるテトラカルボン酸二無水物は、立体構造が制御されたtrans,trans−1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸−1,2−無水物−4−クロリドから誘導される下記一般式(1)で表される化合物である。
Figure 2015218179
(ただし、上記式(1)のAは下記一般式(2)〜(4)から選択される)

Figure 2015218179
Figure 2015218179
Figure 2015218179
(式(2)〜(4)中、Xはアミド基またはエステル基を表し、R〜Rは各々独立に炭素数1〜4のアルキル基またはアルコキシ基を表し、nは0〜4の整数を表す)
一般式(1)のAとしては、上記一般式(2)〜(4)から選択される構造を有するものであれば、特に限定されないが、ジアミンから誘導される残基であることが好ましい。
一般式(2)を誘導するジアミンの具体例としては、下記化学式の構造が挙げられるが、これらに限定されることはない。
Figure 2015218179
一般式(3)を誘導するジアミンの具体例としては、下記化学式の構造が挙げられるが、これらに限定されることはない。
Figure 2015218179
一般式(4)を誘導するジアミンの具体例としては、下記化学式の構造が挙げられるが、これらに限定されることはない。
Figure 2015218179
<テトラカルボン酸二無水物の製造方法>
次に本発明のテトラカルボン酸二無水物の製造方法について説明する。本発明のテトラカルボン酸二無水物の製造方法は特に限定されず、公知の方法によって製造することができる。例えば、立体構造が制御されたtrans,trans−1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸−1,2−無水物−4−クロリドとジアミンとを反応させて製造することができる。より具体的には、まず、脱水溶媒へ溶解させたtrans,trans−1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸−1,2−無水物−4−クロリド溶液中へジアミンと脱水剤を溶解させた溶液を滴下し、0.5〜8時間撹拌する。反応温度は−50〜20℃で行われるが、反応選択性の観点から、より好ましくは−20〜10℃で行うとよい。trans,trans−1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸−1,2−無水物−4−クロリドとジアミンとの反応比率としは、ジアミン1モルに対してtrans,trans−1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸−1,2−無水物−4−クロリドを2モル以上反応させる。反応における溶質の濃度は1〜50重量%、より好ましくは5〜40重量%の範囲で行うとよい。反応終了後、析出した生成物を濾別し、トルエン等の不純物を溶解しうる溶媒で洗浄することで目的のテトラカルボン酸二無水物を得ることができる。生成物は、更に再結晶して純度を高めることができる。目的物は真空乾燥し、ポリイミドのモノマーとして用いることができる。この場合、乾燥温度は残存溶媒が蒸発し、一部開環した酸二無水物環が閉環する温度であればよく60〜250℃、生成物の安定性の観点から、より好ましくは80〜180℃で行うとよい。
本発明のテトラカルボン酸二無水物の製造に用いられるtrans,trans−1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸−1,2−無水物−4−クロリドは、立体構造が制御されたtrans,trans−1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸−1,2−無水物の4位のカルボン酸をクロリド化することで製造できる。クロリド化には酸クロリドを合成する通常の方法を用いることができ、具体的には、塩化チオニルを使用する方法、三塩化リンを用いる方法等が挙げられる。中でも、過剰に用いた塩素化剤を減圧留去で容易に除去できる点で、塩化チオニルを用いる方法が好ましい。必要に応じて触媒を使用することができ、具体的には、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、イミダゾール等が挙げられる。
本発明のテトラカルボン酸二無水物の製造に用いられる溶媒としては、反応を阻害しなければ特に限定されないが、具体的にはテトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン(DOX)、ジエチルエーテル、モノエチレングルコールジメチルエーテルなどのエーテル系溶媒、アセトン、シクロペンタノン(CPN)、シクロヘキサノン(CHN)などのケトン系溶媒、酢酸エチル、γ−ブチロラクトン(GBL)などのエステル系溶媒等が挙げられる。中でも溶解性、安定性の点からシクロヘキサノン、γ−ブチロラクトンが好ましい。これらの溶媒は単独で用いても構わないし、1つ以上を組み合わせて混合して使用してもよい。
本発明のテトラカルボン酸二無水物の製造に用いられる脱酸剤としては、特に限定されないが、具体的には、ピリジン、トリエチルアミン等の3級アミン類、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、シクロヘキセンオキシド、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ化合物が挙げられる。中でも反応選択性の点からアリルグリシジルエーテルや除去が容易なピリジンまたはプロピレンオキシドが好ましい。これら脱酸剤の使用量は酸クロライドに対して1モル等量以上、好ましくは5モル等量以上である。上限は特に制限はないものの、経済的な観点から50モル等量以下、好ましくは10モル等量以下の量が使用される。
本発明によれば、上記のようにして得られた本発明のテトラカルボン酸二無水物をモノマーとして用い、各種ジアミンを反応させることで、下記一般式(5)で表される繰り返し単位を有する優れた耐熱性、低線熱膨張性、優れた膜靭性(高い破断伸び)、高い光透過率、優れた溶液加工性を全て満たすポリイミドを製造することが可能である。
Figure 2015218179
(式(5)のAは一般式(1)のAと同義であり、Bは2価の芳香族基または脂肪族基を表す)
上記一般式(5)のBとしては、2価の脂肪族基又は芳香族基であれば特に限定されないが、ジアミンから誘導される残基であることが好ましい。ジアミンの具体例としては、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、2,5−ジアミノトルエン、2,4−ジアミノキシレン、2,4−ジアミノデュレン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−メチレンビス(2−メチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2−エチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジメチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルアニリン)、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、2,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、o−トリジン、m−トリジン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン、ビス(4−(4−アミノフェノシキ)フェニル)スルホン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、p−ターフェニレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等が挙げられるが、これらに限定されることはない。
本発明のポリイミドの製造方法は特に限定されず、公知の方法を適用することができる。一般的には、テトラカルボン酸二無水物とジアミンからポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を合成し、次いでイミド化反応を行うことにより製造される。
<ポリイミド前駆体の製造方法>
次にポリイミド前駆体(ポリアミド酸)の製造方法について説明するが、本発明は以下の方法に限定されるものではない。まず脱水を行った重合溶媒へ一種又は二種以上のジアミンを溶解し、そこにテトラカルボン酸二無水物の粉末を徐々に添加し、1〜100時間、好ましくは2〜50時間攪拌する。反応温度は−30〜100℃、好ましくは−10〜50℃で行うとよい。テトラカルボン酸二無水物とジアミンの反応比率はモル比で1:0.8〜1.2が好ましく、高重合度のものが得られる点で1:1に近いほど好ましい。溶液中の全モノマー濃度は、1〜50重量%、好ましくは5〜30重量%である。
また、前記ポリイミド前駆体の製造において、テトラカルボン酸二無水物の一部を一官能性の酸無水物化合物(酸無水物末端封止剤)に置き換えて重合度を調整できる。例えば、特に限定はされないが、無水マレイン酸、無水フタル酸、ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、4−フェニルエチニルフタル酸無水物、4−エチニルフタル酸無水物などが使用でき、これらを2種類以上混合して用いてもよい。酸無水物末端封止剤の使用量は、全テトラカルボン酸二無水物の内、10モル%以下であり、ポリイミド前駆体の分子量を著しく低下させないために、より好ましくは5モル%以下である。
一方、前記ポリイミド前駆体の製造において、ジアミン化合物の全量の一部を一官能性のアミン化合物(アミン末端封止剤)に置き換えることもできる。例えば、特に限定はされないが、アニリン、シクロヘキシルアミン、p−トルイジン、アミノメチルシクロヘキサン、4−アミノベンゾトリフルオリドなどが使用でき、これらを2種類以上混合して用いてもよい。アミン末端封止剤の使用量は、全ジアミン化合物の内、10モル%以下であり、ポリイミド前駆体の分子量を著しく低下させないために、より好ましくは、2モル%以下である。
末端封止剤が含有されたポリイミドは、ポリイミド溶液の保存安定性やポリイミドが溶融した時の溶融粘度上昇も低減できる。また、無水マレイン酸、4−フェニルエチニルフタル酸無水物、4−エチニルフタル酸無水物などで末端封止されたポリイミドは熱架橋させることも可能となる。
ポリイミド前駆体の固有粘度は、0.1dL/g以上が好ましい。0.1dL/g未満では、ポリイミド前駆体の重合度が小さく、その前駆体から得られるポリイミドフィルムの強度が得られ難くなる。
ポリイミド前駆体の製造で使用されるテトラカルボン酸二無水物としては、本発明のテトラカルボン酸二無水物を用いることが必須であるが、単独で用いてもよいし、既知のテトラカルボン酸二無水物と組み合わせて使用してもよい。組み合わせて使用する場合は、本発明のポリイミドの特性を損なわない範囲で組み合わせてもよいし、あるいは、既知のポリイミドの構造に耐熱性、透明性、低線熱膨張性、膜靭性、溶液加工性を向上させる目的で本発明のモノマー構造を導入することも可能である。組み合わせて使用可能なテトラカルボン酸二無水物としては、特に限定されないが、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラ カルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルフォンテトラカルボン酸二無水物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン酸二無水物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、ハイドロキノン−ビス(トリメリテートアンハイドライド)、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、1−カルボキシメチル−2,3,5−シクロペンタントリカルボン酸−2,6:3,5−二無水物、シクロブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
ポリイミド前駆体の製造で使用される重合溶媒としては、特に限定されないが、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド溶媒、γ−ブチロラクトン、γ−カプロラクトン等の環状エステル溶媒、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート溶媒、トリエチレングリコール等のグリコール系溶媒、クレゾール、クロロフェノール等のフェノール系溶媒、アセトフェノン、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。これらの溶媒は単独でも使用してもよいし、2種類以上を混合して使用することもできる。
<ポリイミドの製造方法>
得られたポリイミド前駆体(ポリアミド酸)のイミド化方法について説明する。前記方法で得られたポリイミド前駆体を重合時に使用した溶媒と同一の溶媒で撹拌し易い適度な溶液粘度に調整した後、メカニカルスターラーなどで撹拌しながら、有機酸の無水物と、塩基性化合物として3級アミンからなる脱水閉環剤(化学イミド化剤)を滴下し、−5〜150℃、好ましくは10〜120℃で1〜72時間撹拌することで化学的にイミド化を完結させる(この方法を化学イミド化と称す)。使用可能な有機酸無水物としては特に限定されないが、無水酢酸、トリフルオロ酢酸無水物、無水プロピオン酸等が挙げられる。試薬の取り扱いや精製のし易さから無水酢酸が好適に使用される。また塩基性化合物としては、ピリジン、トリエチルアミン、キノリン等が使用できるが試薬の取り扱いや精製のし易さからピリジンが好適に用いられるが、これらに限定されない。化学イミド化剤中の有機酸無水物量は、ポリイミド前駆体の理論脱水量の1〜20倍モルの範囲であり、より好ましくは1〜10倍モルである。また塩基性化合物の量は、有機酸無水物量に対して0.1〜10倍モルの範囲であり、より好ましくは0.1〜5倍モルの範囲である。
上記のように化学イミド化後の反応溶液中には、化学イミド化剤などの不純物が混入しているため当該分野の材料として適用する場合、絶縁抵抗の低下や金属配線の腐食、そしてポリイミドフィルムの着色などデバイスへの悪影響が懸念されるため好ましくない。したがって、不純物を取り除く精製工程が必要となる。精製は公知の方法が利用できる。例えば、最も簡便な方法としては、イミド化したポリイミド溶液を撹拌しながら大量の貧溶媒中に滴下してポリイミドを析出させた後、ポリイミド粉末を回収して不純物が除去されるまで繰返し洗浄し、減圧乾燥して、ポリイミド粉末を得る方法などが適用できる。
また、別のイミド化方法の一例を挙げる。前記方法で得られたポリイミド前駆体溶液をディーンスタークトラップと凝縮器を付与した反応容器に入れ、イミド化反応で発生する脱離水を除去するために共沸剤であるトルエンやキシレン等を滴当量加えた後、乾燥窒素を流す。メカニカルスターラーなどで撹拌しながら、溶媒の沸点にもよるが、150〜220℃で環流させ1〜12時間撹拌することで熱的にイミド化を完結させる(溶液熱イミド化法と称す)。その際に触媒として、安息香酸やp−トルエンスルホン酸などの有機酸、または塩基性触媒としてピリジンやトリエチルアミンなどをそれぞれ単独で使用してもよいし、混合して用いてもよい。その触媒量は、ポリイミド前駆体全重量の10重量%以下が好ましい。
上記の溶液熱イミド化で触媒を使用しない場合は、精製せずにそのままで使用可能であるが、触媒を使用した場合には、触媒が残留しているため当該分野の材料として好ましくない。したがって、残留物を取り除く精製工程が必要となる。精製は公知の方法が利用でき、化学イミド化で説明した精製方法がそのまま適用できる。
更に別のイミド化方法としては、先の方法で得られたポリイミド前駆体溶液を直接デバイス上に流延し、または支持基板上に流延した後、空気または不活性ガスの下50℃〜150℃の熱風乾燥器等で乾燥させてポリイミド前駆体フィルムを形成させ、その後、空気、不活性ガスまたは減圧下で150℃〜350℃で脱水閉環させて熱的にイミド化を完結させることができる(熱イミド化と称す)。
このようにして得たポリイミドの固有粘度は、0.1dL/g以上が好ましい。0.1dL/g未満では、ポリイミドの重合度が小さく、そのポリイミド溶液から得られるポリイミドフィルムの強度が得られ難くなる。
本発明のポリイミドは、有機溶媒へ高い溶解性を示すため、本発明のポリイミドを有機溶媒に溶解したポリイミドワニスは透明性の高いものとして得ることができる。使用される有機溶媒としては、ポリイミドが完全に溶解する溶媒であれば、特に限定はされないが、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド溶媒、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン、α−メチル−γ−ブチロラクトン、酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸イソブチル等のエステル溶媒、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート溶媒、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールジメチルエーテル等のグリコール系溶媒、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトンメチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、ジブチルエーテル等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン、メシチレンなどが使用でき、これら溶媒を2種類以上混合して用いてもよい。
本発明のポリイミドの使用可能な形態は、特に限定されるものではないが、例えば、得られたポリイミド前駆体溶液、またはポリイミド溶液中に当該分野における要求特性を著しく損なわない範囲で、レベリング剤、消泡剤、無機フィラー、有機フィラー、顔料、染料、金属不活性化剤、架橋剤、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤・光安定剤等を配合することができる。
本発明のポリイミドに含有されていてもよいレベリング助剤、または消泡剤の好適な例としては、信越化学工業(株)製フロロシリコーン系FA−600、BYK社製シリコーン系BYK−065、BYK−066N、BYK−077、ポリマー系BYK−052、BYK−051、BYK−055、レベリング剤BYK−337、BYK−344などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。レベリング助剤、または消泡剤の添加量としては、約100ppm〜10000ppmであることが好ましく、これにより、塗膜時に発生する泡を抑えるとともに、塗膜を平滑にすることができる。
本発明のポリイミドに含有されていてもよい金属不活性剤としては、例えば、ヒドラジド系の金属不活性剤である2,3−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]プロピオノヒドラジド(ADEKA社製、CDA−10)が挙げられ、金属と接触するポリイミドの樹脂劣化を防止することができる。CDA−10以外の金属不活性剤としては、ヒドラジド系のものとしてデカメチレンカルボン酸ジサリチロイルヒドラジド、トリアゾール系のものとして3−(N−サリチロイル)アミノ−1,2,4−トリアゾール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。使用量としては、樹脂劣化を改善できる量であればよくポリイミド前駆体またはポリイミド100重量部に対して10重量部以下、好ましくは、5重量部以下である。
本発明のポリイミドに含有されていてもよい酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤としてジブチルヒドロキシトルエン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、4,4’,4”−(1−メチルプロパニル−3−イリデン)トリス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)、ホスファイト系酸化防止剤としてトリス(2,4−ジtert−ブチルフェニル)ホスファイト、2−エチルヘキシルジフェニルフォスファイト、チオエーテル系酸化防止剤としてジ(トリデシル)3,3’−チオジプロピオネート等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。使用量としては、樹脂の劣化が改善できる量であればよくポリイミド前駆体またはポリイミド100重量部に対して10重量部以下、好ましくは、5重量部以下である。
本発明のポリイミドに含有されていてもよい紫外線吸収剤・光安定剤としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤として2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール、トリアジン系紫外線吸収剤として2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[2−(2−エチルヘキサノイルオキシ)エトキシ]フェノール、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤として[2−ヒドロキシ−4−(オクチロキシ)フェニル](フェニル)メタノン、ヒンダードアミン系光安定剤としてテトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ブタン−1,2,3,4−テトラカルボキシレート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブタン−1,2,3,4−テトラカルボキシレート等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。使用量としては、樹脂の劣化が改善できる量であればよくポリイミド前駆体またはポリイミド100重量部に対して10重量部以下、好ましくは、5重量部以下である。
<ポリイミドフィルムの製造方法>
ポリイミド前駆体溶液、ポリイミドワニス、またはそれらから成る組成物を直接デバイス上に塗布製膜できる。または、ポリエチレンテレフタラートフィルム、ステンレス基板、銅箔、ガラス基板等の支持基板上に塗布も可能である。それらの溶液を塗布する方法としては、インクジェット法、ロールコート法、グラビアコート法、スピンコート法、バーコーターを用いる方法、ドクターブレードを用いる方法等を使用することができる。デバイス上に塗布された溶液または支持基板上に塗布された溶液は、熱風乾燥器、赤外線乾燥炉、真空乾燥器、イナートオーブン等を用いて、通常、40〜400℃の範囲、好ましくは、50〜350℃の範囲で加熱する。また、支持基板上に製膜したポリイミドフィルムは、支持基板上から剥離することでポリイミドフィルム単体またはポリイミド組成物フィルムを得ることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明が前述の実施の形態に限定されるものでないことはいうまでもなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
以下、本発明につき実施例を用いてより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでない。
<フーリエ変換赤外吸収スペクトル:FT−IR>
フーリエ変換赤外分光光度計FT/IR350(日本分光社製)を用い、KBr法にてテトラカルボン酸二無水物の赤外線吸収スペクトルを測定した。
H−NMRスペクトル>
フーリエ変換核磁気共鳴JNM―ECP400(JEOL製)を用い、重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d)中で合成物およびイミド化したポリイミド粉末のH−NMRスペクトルを測定した。標準物質はテトラメチルシランを使用した。
<示差走査熱量分析:DSC>
テトラカルボン酸二無水物の融点は、示差走査熱量分析装置DSC3100(ブルカーエイエックスエス社)を用いて、窒素雰囲気中、昇温速度5℃/分で測定した。
<固有粘度:ηinh
溶媒としてN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)を用いて、0.5重量%のポリアミド酸溶液、または、ポリイミド溶液をオストワルド粘度計(柴田科学製)によって30℃で固有粘度を測定した。
<ガラス転移温度:Tg>
ブルカーエイエックスエス社製熱機械分析装置(TMA4000)を用いて動的粘弾性測定により、周波数0.1Hz、昇温速度5℃/分における損失ピークからポリイミドフィルムのガラス転移温度を求めた。
<線熱膨張係数:CTE>
ポリイミドフィルムの線熱膨張係数は、ブルカーエイエックスエス社製TMA4000を用いて(サンプルサイズ 幅5mm、長さ15mm)、荷重を膜厚(μm)×0.5gとして、5℃/minで150℃まで一旦昇温(1回目の昇温)させた後、20℃まで冷却し、さらに5℃/minで昇温(2回目の昇温)させて2回目の昇温時のTMA曲線より計算した。線熱膨張係数は100〜200℃の間の平均値として求めた。
<5%重量減少温度:T
熱重量分析装置TG−DTA2000(ブルカーエイエックス社)を用いて、窒素中、昇温速度10℃/分での昇温過程において、初期重量から5%減少した時の温度を測定した。
<400nmの光透過率:T400
紫外可視分光光度計V−650(日本分光社)を用いて、ポリイミドフィルムの200−800nmにおける光透過率を測定し、400nmの波長における光透過率を透明性の指標として用いた。
<カットオフ波長:Cut−off>
紫外可視分光光度計V−650(日本分光社)を用いて、ポリイミドフィルムの200−800nmにおける光透過率を測定し、光透過率が0.5%になった際の波長を測定した。
<黄色度指数(イエローネスインデックス):YI>
紫外可視分光光度計V−650(日本分光社)を用いて380−780nmの波長範囲の光透過率(2度視野D65光源)からVWCT−615型 カラー診断プログラム(日本分光社製)によって算出した。
<ヘーズ>
日本電色工業製NDH4000を用いてJISK7136,7361に準拠して測定した。
<複屈折:Δn>
アタゴ社製アッベ屈折計(アッベ1T)を用いて、ポリイミドフィルム面に平行な方向(nin)と垂直な方向(膜厚方向)(nout)の屈折率をアッベ屈折計(ナトリウムランプ使用、波長589nm)で測定し、これらの屈折率の差から複屈折(Δn=nin−nout)を求めた。複屈折値が高いほど、ポリマー鎖の面内配向度が高いことを意味する。
<引張弾性率、破断強度、破断伸び>
TENSILON UTM−2(エー・アンド・デイ社製)を用いて、ポリイミドフィルムの試験片(3mm×30mm)について引張試験(延伸速度:8mm/分)を実施し、応力―歪曲線の初期の勾配から弾性率を、フィルムが破断した時の伸び率から破断伸び(%)を求めた。破断伸びが高いほどフィルムの靭性が高いことを意味する。また破断強度は試験片が破断したときの応力から求めた。
<実施例1>テトラカルボン酸二無水物の合成
窒素置換した100mL三口フラスコへ立体構造が制御されたtrans,trans−1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸−1,2−無水物−4−クロリド5.43g(25mmol)を脱水したγ−ブチロラクトン7.2mLに溶解させ、A液とした。次に別の容器で4,4’−ジアミノベンズアニリド2.27g(10mmol)を脱水γ−ブチロラクトン8.1mLで溶解させ、プロピレンオキシドを2.8mL(40mmol)加えてB液とした。次にA液を−20〜−30℃で保持した状態でB液をゆっくりA液に滴下し、3時間撹拌した。その後24時間室温で撹拌すると白色の沈澱が生じた。この沈澱を濾別回収しトルエンで洗浄した後130℃12時間減圧乾燥して白色粉末4.63g(収率78.7%)を得た。得られた生成物のH−NMR、FT−IR、融点の測定結果を次に示す。H−NMR(DMSO−d,δ):10.26(s,1H,amide),10.07(s,1H,amide),9.95(s,1H,amide),7.93(d,J=8.6,2H,ArH),7.74−7.67(m,4H,ArH),7.56(d,J=8.9,2H,ArH),3.74−3.26(m,4H),2.43−2.38(m,2H),2.15−1.49(m,12H). FT−IR(KBr,cm−1):3275(νNH),2952(νCH),2864(νCH),1859(νC=O),1780(νC=O),1666(νNH),1514(δNH). 融点(DSC):280℃ .
これらの結果から下記構造のテトラカルボン酸二無水物であることを確認した。
Figure 2015218179
<実施例2>テトラカルボン酸二無水物/DABA系ポリイミド(化学イミド化)
磁気回転子を備えた70mL密閉容器に、0.68g(3mmol)の4,4’−ジアミノベンズアニリド(DABA)を脱水ジメチルアセトアミド(DMAc)に溶解した。ここに実施例1で合成したテトラカルボン酸二無水物を1.76g(3mmol)を加え、30wt%濃度で撹拌重合し、途中DMAcを加えていきながら室温で72時間撹拌してポリイミド前駆体溶液を得た。最終的な濃度は12.5wt%であった。そのポリイミド前駆体の固有粘度は5.57dL/gであった。得られたポリイミド前駆体を化学イミド化するためにDMAcで8.0wt%に希釈後、3.06g(30mmol)の無水酢酸と1.18g(15mmol)のピリジンの混合溶媒を室温下でゆっくりと滴下し、その後24時間攪拌した。得られた溶液を大量のメタノールに加え、目的生成物を沈殿させた。得られた沈澱は、メタノールで洗浄後、更に多量のメタノール中で24時間撹拌させて十分洗浄し、ポリイミド粉末を回収して100℃で24時間真空乾燥した。得られたポリイミド粉末は、重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d)に溶解し、H−NMRによってイミド化の完結を確認した。このポリイミドの固有粘度は0.89dL/gであった。得られたポリイミド粉末をγ−ブチロラクトンで20wt%になるように再溶解した。この溶液をガラス基板上に流延し、60℃で2時間熱風乾燥し、更に真空下で200℃1時間熱処理をした。その後、基板から剥離したフィルムを真空下で240℃1時間熱処理をし、ポリイミドフィルムを作製した。
<実施例3>テトラカルボン酸二無水物/DABA系ポリイミド(熱イミド化)
磁気回転子を備えた70mL密閉容器に、0.46g(2mmol)の4,4’−ジアミノベンズアニリド(DABA)を脱水ジメチルアセトアミド(DMAc)に溶解した。ここに実施例1で合成したテトラカルボン酸二無水物を1.18g(2mmol)を加え、30wt%濃度で撹拌重合し、途中DMAcを加えていきながら室温で72時間撹拌し、目的のポリイミド前駆体を合成した。最終的な濃度は10.4wt%であった。このポリイミド前駆体の固有粘度は6.89dL/gであった。このポリイミド前駆体溶液をガラス基板上に流延し、60℃で2時間熱風乾燥した。その後、真空下で200℃1時間、300℃1時間で熱的にイミド化(熱イミド化)し、その後、基板から剥離したフィルムを真空下で270℃1時間熱処理し、ポリイミドフィルムを作製した。
<実施例4>テトラカルボン酸二無水物/p−PDA系ポリイミド(熱イミド化)
磁気回転子を備えた70mL密閉容器に、0.32g(3mmol)のp−フェニレンジアミン(p−PDA)を脱水ジメチルアセトアミド(DMAc)に溶解した。ここに実施例1で合成したテトラカルボン酸二無水物を1.76g(3mmol)を加え、30wt%濃度で撹拌重合し、途中DMAcを加えていきながら室温で72時間撹拌してポリイミド前駆体を得た。最終的な濃度は9.8wt%であった。そのポリイミド前駆体の固有粘度は、3.98dL/gであった。このポリイミド前駆体溶液をガラス基板上に流延し、60℃で2時間熱風乾燥し、更に真空下で200℃30分、250℃30分、270℃1時間で熱的にイミド化(熱イミド化)し、その後、基板から剥離したフィルムを真空下で270℃1時間熱処理をし、ポリイミドフィルムを作製した。
<比較例1>芳香族テトラカルボン酸二無水物の合成
窒素置換した100mL三口フラスコへ無水トリメリット酸クロリド11.86g(56.33mmol)を脱水したテトラヒドロフラン30mLに溶解させ、A液とした。次に別の容器で2,2’,5,5’−テトラクロロ―4,4’−ジアミノビフェニル8.87g(27.56mmol)を脱水テトラヒドロフラン20mLで溶解させ、プロピレンオキシドを4.1mL(58.66mmol)加えてB液とした。次にA液を−20〜−30℃で保持した状態でB液をゆっくりA液に滴下し、3時間撹拌した。その後24時間室温で撹拌すると黄白色の沈澱が生じた。この沈澱を濾別回収しテトラヒドロフランで洗浄した後、150℃12時間減圧乾燥して黄白色粉末17.68g(収率95.7%)を得た。得られた生成物のH−NMR、FT−IR、融点の測定結果を次に示す。H−NMR(DMSO−d,δ):10.80(s,2H,amide),8.61(s,2H,ArH),8.52(dd,J=8.0,1.4,2H,ArH),8.27(d,J=7.8,2H,ArH),7.98(s,2H,ArH),7.94(s,2H,ArH. FT−IR(KBr,cm−1):3244(νNH),1857(νC=O),1788(νC=O),1682(νNH). 融点(DSC):337℃.
これらの結果から下記構造の芳香族テトラカルボン酸二無水物であることを確認した。
Figure 2015218179
<比較例2>芳香族テトラカルボン酸二無水物/TFMB系ポリイミド(熱イミド化)
磁気回転子を備えた70mL密閉容器に、0.64g(2mmol)の2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ヘンジジン(TFMB)を脱水ジメチルアセトアミド(DMAc)に溶解した。ここに比較例1で合成した芳香族テトラカルボン酸二無水物を1.34g(2mmol)を加え、30wt%濃度で撹拌重合し、途中DMAcを加えていきながら室温で83.5時間撹拌してポリイミド前駆体溶液を得た。最終的な濃度は21.0wt%であった。そのポリイミド前駆体の固有粘度は1.51dL/gであった。このポリイミド前駆体溶液をガラス基板上に流延し、60℃で2時間熱風乾燥し、更に真空下で200℃30分、320℃1時間で熱的にイミド化(熱イミド化)し、その後、基板から剥離したフィルムを真空下で220℃1時間熱処理をし、ポリイミドフィルムを作製した。
<比較例3>芳香族テトラカルボン酸二無水物/TFMB系ポリイミド(化学イミド化)
比較例2で合成したポリイミド前駆体溶液を化学イミド化するためにDMAcで10.5wt%に希釈後、2.04g(20mmol)の無水酢酸と0.79g(10mmol)のピリジンの混合溶媒を室温下でゆっくりと滴下し、その後24時間攪拌した。得られた溶液を大量のメタノールに加え、目的生成物を沈殿させた。得られた沈澱は、メタノールで洗浄後、更に多量のメタノール中で24時間撹拌させて十分洗浄し、ポリイミド粉末を回収して100℃で24時間真空乾燥した。得られたポリイミド粉末は、重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d)に溶解し、H−NMRによってイミド化の完結を確認した。このポリイミドの固有粘度は2.06dL/gであった。得られたポリイミド粉末をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)で10.4wt%になるように再溶解した。この溶液をガラス基板上に流延し、80℃で2時間熱風乾燥し、その後、基板からフィルムを剥離して真空下で220℃1時間熱処理をし、ポリイミドフィルムを作製した。
実施例2〜4および比較例2〜3のポリイミドフィルムのガラス転移温度、線熱膨張係数、窒素中での5%重量減少温度、弾性率、破断強度、破断伸びの測定結果を表1に、400nmにおける光透過率、カットオフ波長、複屈折、ヘーズ、黄色度指数の測定結果を表2に示した。
Figure 2015218179
Figure 2015218179
表1に示した熱的特性と機械特性から、本発明のテトラカルボン酸二無水物から合成されたポリイミドフィルムはガラス転移温度が全て270℃以上であり、線熱膨張係数が40ppm/K未満と優れた寸法安定性を示した。更にフィルムの破断伸びが全て25%以上あることから優れた膜靭性を有していた。一方、比較例の芳香族テトラカルボン酸二無水物から合成されたポリイミドフィルムは、本発明のポリイミドフィルムに比べ劣っていた。これらの比較により本発明のテトラカルボン酸二無水物を用いることにより飛躍的に物性が改善されることが分かる。また、表2に示した光学特性では、実施例のポリイミドフィルムが極めて高い光透過率(60%以上)を示すのに対して比較例はほぼ0%と透明性が非常に悪いことが分かる。
本発明の立体が制御されたtrans,trans−1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸−1,2−無水物−4−クロリドから誘導されたテトラカルボン酸二無水物は、立体化学的に構造が直線的、且つ剛直であり、更に分子鎖間の強い相互作用によって低線熱膨張性と高いガラス転移温度が期待されるアミド結合が比較例のテトラカルボン酸二無水物よりも多く含まれるため、優れた熱・機械特性を示したと考えられる。また、比較例に用いた芳香族テトラカルボン酸二無水物から誘導されたポリイミドは、共役構造と電荷移動相互作用によってフィルムの着色が激しいが、本発明のテトラカルボン酸二無水物を使用することで、着色の原因を効率的に抑制でき、その結果、極めて高い光透過率を実現できたと考えられる。
以上の結果から、本発明のテトラカルボン酸二無水物を原料にしたポリイミドは、従来にない優れた耐熱性、低線熱膨張性、優れた膜靭性(高い破断伸び)、高い光透過率、溶液加工性を全て同時に満たすことができ、FPDや太陽電池パネル等の光学デバイス用材料に好適である。

Claims (4)

  1. 下記一般式(1)で表されるテトラカルボン酸二無水物。
    Figure 2015218179
    (ただし、上記式(1)のAは下記一般式(2)〜(4)から選択される)
    Figure 2015218179
    Figure 2015218179
    Figure 2015218179
    (式(2)〜(4)中、Xはアミド基またはエステル基を表し、R〜Rは各々独立に炭素数1〜4のアルキル基またはアルコキシ基を表し、nは0〜4の整数を表す)
  2. 下記一般式(5)で表される繰り返し単位を有するポリイミド。
    Figure 2015218179
    (ただし、上記式(5)のAは請求項1に記載のものと同義であり、Bは2価の芳香族基または脂肪族基を表す)
  3. 請求項2に記載のポリイミドを5重量%以上の濃度で溶媒に均一に溶解して得られるワニス。
  4. 請求項1に記載のテトラカルボン酸二無水物とジアミンより得られるポリイミド前駆体を加熱脱水環化する、または、請求項3に記載のポリイミドワニスを基板上に塗布、乾燥して得られるポリイミドフィルムにおいて、波長400nmにおける光透過率が50%以上、線熱膨張係数が40ppm/K未満、および、ガラス転移温度が270℃以上であることを特徴とするポリイミドフィルム。
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