JP2015218179A - テトラカルボン酸二無水物、並びにこれを用いたポリイミド - Google Patents
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Abstract
Description
以上の先行技術からは、優れた耐熱性、低線熱膨張性、優れた膜靭性(高い破断伸び)、高い光透過率、溶液加工性を全て同時に満たす高分子材料は知られていない。
次に本発明のテトラカルボン酸二無水物の製造方法について説明する。本発明のテトラカルボン酸二無水物の製造方法は特に限定されず、公知の方法によって製造することができる。例えば、立体構造が制御されたtrans,trans−1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸−1,2−無水物−4−クロリドとジアミンとを反応させて製造することができる。より具体的には、まず、脱水溶媒へ溶解させたtrans,trans−1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸−1,2−無水物−4−クロリド溶液中へジアミンと脱水剤を溶解させた溶液を滴下し、0.5〜8時間撹拌する。反応温度は−50〜20℃で行われるが、反応選択性の観点から、より好ましくは−20〜10℃で行うとよい。trans,trans−1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸−1,2−無水物−4−クロリドとジアミンとの反応比率としは、ジアミン1モルに対してtrans,trans−1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸−1,2−無水物−4−クロリドを2モル以上反応させる。反応における溶質の濃度は1〜50重量%、より好ましくは5〜40重量%の範囲で行うとよい。反応終了後、析出した生成物を濾別し、トルエン等の不純物を溶解しうる溶媒で洗浄することで目的のテトラカルボン酸二無水物を得ることができる。生成物は、更に再結晶して純度を高めることができる。目的物は真空乾燥し、ポリイミドのモノマーとして用いることができる。この場合、乾燥温度は残存溶媒が蒸発し、一部開環した酸二無水物環が閉環する温度であればよく60〜250℃、生成物の安定性の観点から、より好ましくは80〜180℃で行うとよい。
次にポリイミド前駆体(ポリアミド酸)の製造方法について説明するが、本発明は以下の方法に限定されるものではない。まず脱水を行った重合溶媒へ一種又は二種以上のジアミンを溶解し、そこにテトラカルボン酸二無水物の粉末を徐々に添加し、1〜100時間、好ましくは2〜50時間攪拌する。反応温度は−30〜100℃、好ましくは−10〜50℃で行うとよい。テトラカルボン酸二無水物とジアミンの反応比率はモル比で1:0.8〜1.2が好ましく、高重合度のものが得られる点で1:1に近いほど好ましい。溶液中の全モノマー濃度は、1〜50重量%、好ましくは5〜30重量%である。
得られたポリイミド前駆体(ポリアミド酸)のイミド化方法について説明する。前記方法で得られたポリイミド前駆体を重合時に使用した溶媒と同一の溶媒で撹拌し易い適度な溶液粘度に調整した後、メカニカルスターラーなどで撹拌しながら、有機酸の無水物と、塩基性化合物として3級アミンからなる脱水閉環剤(化学イミド化剤)を滴下し、−5〜150℃、好ましくは10〜120℃で1〜72時間撹拌することで化学的にイミド化を完結させる(この方法を化学イミド化と称す)。使用可能な有機酸無水物としては特に限定されないが、無水酢酸、トリフルオロ酢酸無水物、無水プロピオン酸等が挙げられる。試薬の取り扱いや精製のし易さから無水酢酸が好適に使用される。また塩基性化合物としては、ピリジン、トリエチルアミン、キノリン等が使用できるが試薬の取り扱いや精製のし易さからピリジンが好適に用いられるが、これらに限定されない。化学イミド化剤中の有機酸無水物量は、ポリイミド前駆体の理論脱水量の1〜20倍モルの範囲であり、より好ましくは1〜10倍モルである。また塩基性化合物の量は、有機酸無水物量に対して0.1〜10倍モルの範囲であり、より好ましくは0.1〜5倍モルの範囲である。
上記のように化学イミド化後の反応溶液中には、化学イミド化剤などの不純物が混入しているため当該分野の材料として適用する場合、絶縁抵抗の低下や金属配線の腐食、そしてポリイミドフィルムの着色などデバイスへの悪影響が懸念されるため好ましくない。したがって、不純物を取り除く精製工程が必要となる。精製は公知の方法が利用できる。例えば、最も簡便な方法としては、イミド化したポリイミド溶液を撹拌しながら大量の貧溶媒中に滴下してポリイミドを析出させた後、ポリイミド粉末を回収して不純物が除去されるまで繰返し洗浄し、減圧乾燥して、ポリイミド粉末を得る方法などが適用できる。
上記の溶液熱イミド化で触媒を使用しない場合は、精製せずにそのままで使用可能であるが、触媒を使用した場合には、触媒が残留しているため当該分野の材料として好ましくない。したがって、残留物を取り除く精製工程が必要となる。精製は公知の方法が利用でき、化学イミド化で説明した精製方法がそのまま適用できる。
ポリイミド前駆体溶液、ポリイミドワニス、またはそれらから成る組成物を直接デバイス上に塗布製膜できる。または、ポリエチレンテレフタラートフィルム、ステンレス基板、銅箔、ガラス基板等の支持基板上に塗布も可能である。それらの溶液を塗布する方法としては、インクジェット法、ロールコート法、グラビアコート法、スピンコート法、バーコーターを用いる方法、ドクターブレードを用いる方法等を使用することができる。デバイス上に塗布された溶液または支持基板上に塗布された溶液は、熱風乾燥器、赤外線乾燥炉、真空乾燥器、イナートオーブン等を用いて、通常、40〜400℃の範囲、好ましくは、50〜350℃の範囲で加熱する。また、支持基板上に製膜したポリイミドフィルムは、支持基板上から剥離することでポリイミドフィルム単体またはポリイミド組成物フィルムを得ることができる。
フーリエ変換赤外分光光度計FT/IR350(日本分光社製)を用い、KBr法にてテトラカルボン酸二無水物の赤外線吸収スペクトルを測定した。
フーリエ変換核磁気共鳴JNM―ECP400(JEOL製)を用い、重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d6)中で合成物およびイミド化したポリイミド粉末の1H−NMRスペクトルを測定した。標準物質はテトラメチルシランを使用した。
テトラカルボン酸二無水物の融点は、示差走査熱量分析装置DSC3100(ブルカーエイエックスエス社)を用いて、窒素雰囲気中、昇温速度5℃/分で測定した。
溶媒としてN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)を用いて、0.5重量%のポリアミド酸溶液、または、ポリイミド溶液をオストワルド粘度計(柴田科学製)によって30℃で固有粘度を測定した。
ブルカーエイエックスエス社製熱機械分析装置(TMA4000)を用いて動的粘弾性測定により、周波数0.1Hz、昇温速度5℃/分における損失ピークからポリイミドフィルムのガラス転移温度を求めた。
ポリイミドフィルムの線熱膨張係数は、ブルカーエイエックスエス社製TMA4000を用いて(サンプルサイズ 幅5mm、長さ15mm)、荷重を膜厚(μm)×0.5gとして、5℃/minで150℃まで一旦昇温(1回目の昇温)させた後、20℃まで冷却し、さらに5℃/minで昇温(2回目の昇温)させて2回目の昇温時のTMA曲線より計算した。線熱膨張係数は100〜200℃の間の平均値として求めた。
熱重量分析装置TG−DTA2000(ブルカーエイエックス社)を用いて、窒素中、昇温速度10℃/分での昇温過程において、初期重量から5%減少した時の温度を測定した。
紫外可視分光光度計V−650(日本分光社)を用いて、ポリイミドフィルムの200−800nmにおける光透過率を測定し、400nmの波長における光透過率を透明性の指標として用いた。
紫外可視分光光度計V−650(日本分光社)を用いて、ポリイミドフィルムの200−800nmにおける光透過率を測定し、光透過率が0.5%になった際の波長を測定した。
紫外可視分光光度計V−650(日本分光社)を用いて380−780nmの波長範囲の光透過率(2度視野D65光源)からVWCT−615型 カラー診断プログラム(日本分光社製)によって算出した。
日本電色工業製NDH4000を用いてJISK7136,7361に準拠して測定した。
アタゴ社製アッベ屈折計(アッベ1T)を用いて、ポリイミドフィルム面に平行な方向(nin)と垂直な方向(膜厚方向)(nout)の屈折率をアッベ屈折計(ナトリウムランプ使用、波長589nm)で測定し、これらの屈折率の差から複屈折(Δn=nin−nout)を求めた。複屈折値が高いほど、ポリマー鎖の面内配向度が高いことを意味する。
TENSILON UTM−2(エー・アンド・デイ社製)を用いて、ポリイミドフィルムの試験片(3mm×30mm)について引張試験(延伸速度:8mm/分)を実施し、応力―歪曲線の初期の勾配から弾性率を、フィルムが破断した時の伸び率から破断伸び(%)を求めた。破断伸びが高いほどフィルムの靭性が高いことを意味する。また破断強度は試験片が破断したときの応力から求めた。
窒素置換した100mL三口フラスコへ立体構造が制御されたtrans,trans−1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸−1,2−無水物−4−クロリド5.43g(25mmol)を脱水したγ−ブチロラクトン7.2mLに溶解させ、A液とした。次に別の容器で4,4’−ジアミノベンズアニリド2.27g(10mmol)を脱水γ−ブチロラクトン8.1mLで溶解させ、プロピレンオキシドを2.8mL(40mmol)加えてB液とした。次にA液を−20〜−30℃で保持した状態でB液をゆっくりA液に滴下し、3時間撹拌した。その後24時間室温で撹拌すると白色の沈澱が生じた。この沈澱を濾別回収しトルエンで洗浄した後130℃12時間減圧乾燥して白色粉末4.63g(収率78.7%)を得た。得られた生成物の1H−NMR、FT−IR、融点の測定結果を次に示す。1H−NMR(DMSO−d6,δ):10.26(s,1H,amide),10.07(s,1H,amide),9.95(s,1H,amide),7.93(d,J=8.6,2H,ArH),7.74−7.67(m,4H,ArH),7.56(d,J=8.9,2H,ArH),3.74−3.26(m,4H),2.43−2.38(m,2H),2.15−1.49(m,12H). FT−IR(KBr,cm−1):3275(νNH),2952(νCH),2864(νCH),1859(νC=O),1780(νC=O),1666(νNH),1514(δNH). 融点(DSC):280℃ .
これらの結果から下記構造のテトラカルボン酸二無水物であることを確認した。
磁気回転子を備えた70mL密閉容器に、0.68g(3mmol)の4,4’−ジアミノベンズアニリド(DABA)を脱水ジメチルアセトアミド(DMAc)に溶解した。ここに実施例1で合成したテトラカルボン酸二無水物を1.76g(3mmol)を加え、30wt%濃度で撹拌重合し、途中DMAcを加えていきながら室温で72時間撹拌してポリイミド前駆体溶液を得た。最終的な濃度は12.5wt%であった。そのポリイミド前駆体の固有粘度は5.57dL/gであった。得られたポリイミド前駆体を化学イミド化するためにDMAcで8.0wt%に希釈後、3.06g(30mmol)の無水酢酸と1.18g(15mmol)のピリジンの混合溶媒を室温下でゆっくりと滴下し、その後24時間攪拌した。得られた溶液を大量のメタノールに加え、目的生成物を沈殿させた。得られた沈澱は、メタノールで洗浄後、更に多量のメタノール中で24時間撹拌させて十分洗浄し、ポリイミド粉末を回収して100℃で24時間真空乾燥した。得られたポリイミド粉末は、重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d6)に溶解し、1H−NMRによってイミド化の完結を確認した。このポリイミドの固有粘度は0.89dL/gであった。得られたポリイミド粉末をγ−ブチロラクトンで20wt%になるように再溶解した。この溶液をガラス基板上に流延し、60℃で2時間熱風乾燥し、更に真空下で200℃1時間熱処理をした。その後、基板から剥離したフィルムを真空下で240℃1時間熱処理をし、ポリイミドフィルムを作製した。
磁気回転子を備えた70mL密閉容器に、0.46g(2mmol)の4,4’−ジアミノベンズアニリド(DABA)を脱水ジメチルアセトアミド(DMAc)に溶解した。ここに実施例1で合成したテトラカルボン酸二無水物を1.18g(2mmol)を加え、30wt%濃度で撹拌重合し、途中DMAcを加えていきながら室温で72時間撹拌し、目的のポリイミド前駆体を合成した。最終的な濃度は10.4wt%であった。このポリイミド前駆体の固有粘度は6.89dL/gであった。このポリイミド前駆体溶液をガラス基板上に流延し、60℃で2時間熱風乾燥した。その後、真空下で200℃1時間、300℃1時間で熱的にイミド化(熱イミド化)し、その後、基板から剥離したフィルムを真空下で270℃1時間熱処理し、ポリイミドフィルムを作製した。
磁気回転子を備えた70mL密閉容器に、0.32g(3mmol)のp−フェニレンジアミン(p−PDA)を脱水ジメチルアセトアミド(DMAc)に溶解した。ここに実施例1で合成したテトラカルボン酸二無水物を1.76g(3mmol)を加え、30wt%濃度で撹拌重合し、途中DMAcを加えていきながら室温で72時間撹拌してポリイミド前駆体を得た。最終的な濃度は9.8wt%であった。そのポリイミド前駆体の固有粘度は、3.98dL/gであった。このポリイミド前駆体溶液をガラス基板上に流延し、60℃で2時間熱風乾燥し、更に真空下で200℃30分、250℃30分、270℃1時間で熱的にイミド化(熱イミド化)し、その後、基板から剥離したフィルムを真空下で270℃1時間熱処理をし、ポリイミドフィルムを作製した。
窒素置換した100mL三口フラスコへ無水トリメリット酸クロリド11.86g(56.33mmol)を脱水したテトラヒドロフラン30mLに溶解させ、A液とした。次に別の容器で2,2’,5,5’−テトラクロロ―4,4’−ジアミノビフェニル8.87g(27.56mmol)を脱水テトラヒドロフラン20mLで溶解させ、プロピレンオキシドを4.1mL(58.66mmol)加えてB液とした。次にA液を−20〜−30℃で保持した状態でB液をゆっくりA液に滴下し、3時間撹拌した。その後24時間室温で撹拌すると黄白色の沈澱が生じた。この沈澱を濾別回収しテトラヒドロフランで洗浄した後、150℃12時間減圧乾燥して黄白色粉末17.68g(収率95.7%)を得た。得られた生成物の1H−NMR、FT−IR、融点の測定結果を次に示す。1H−NMR(DMSO−d6,δ):10.80(s,2H,amide),8.61(s,2H,ArH),8.52(dd,J=8.0,1.4,2H,ArH),8.27(d,J=7.8,2H,ArH),7.98(s,2H,ArH),7.94(s,2H,ArH. FT−IR(KBr,cm−1):3244(νNH),1857(νC=O),1788(νC=O),1682(νNH). 融点(DSC):337℃.
これらの結果から下記構造の芳香族テトラカルボン酸二無水物であることを確認した。
磁気回転子を備えた70mL密閉容器に、0.64g(2mmol)の2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ヘンジジン(TFMB)を脱水ジメチルアセトアミド(DMAc)に溶解した。ここに比較例1で合成した芳香族テトラカルボン酸二無水物を1.34g(2mmol)を加え、30wt%濃度で撹拌重合し、途中DMAcを加えていきながら室温で83.5時間撹拌してポリイミド前駆体溶液を得た。最終的な濃度は21.0wt%であった。そのポリイミド前駆体の固有粘度は1.51dL/gであった。このポリイミド前駆体溶液をガラス基板上に流延し、60℃で2時間熱風乾燥し、更に真空下で200℃30分、320℃1時間で熱的にイミド化(熱イミド化)し、その後、基板から剥離したフィルムを真空下で220℃1時間熱処理をし、ポリイミドフィルムを作製した。
比較例2で合成したポリイミド前駆体溶液を化学イミド化するためにDMAcで10.5wt%に希釈後、2.04g(20mmol)の無水酢酸と0.79g(10mmol)のピリジンの混合溶媒を室温下でゆっくりと滴下し、その後24時間攪拌した。得られた溶液を大量のメタノールに加え、目的生成物を沈殿させた。得られた沈澱は、メタノールで洗浄後、更に多量のメタノール中で24時間撹拌させて十分洗浄し、ポリイミド粉末を回収して100℃で24時間真空乾燥した。得られたポリイミド粉末は、重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d6)に溶解し、1H−NMRによってイミド化の完結を確認した。このポリイミドの固有粘度は2.06dL/gであった。得られたポリイミド粉末をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)で10.4wt%になるように再溶解した。この溶液をガラス基板上に流延し、80℃で2時間熱風乾燥し、その後、基板からフィルムを剥離して真空下で220℃1時間熱処理をし、ポリイミドフィルムを作製した。
本発明の立体が制御されたtrans,trans−1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸−1,2−無水物−4−クロリドから誘導されたテトラカルボン酸二無水物は、立体化学的に構造が直線的、且つ剛直であり、更に分子鎖間の強い相互作用によって低線熱膨張性と高いガラス転移温度が期待されるアミド結合が比較例のテトラカルボン酸二無水物よりも多く含まれるため、優れた熱・機械特性を示したと考えられる。また、比較例に用いた芳香族テトラカルボン酸二無水物から誘導されたポリイミドは、共役構造と電荷移動相互作用によってフィルムの着色が激しいが、本発明のテトラカルボン酸二無水物を使用することで、着色の原因を効率的に抑制でき、その結果、極めて高い光透過率を実現できたと考えられる。
Claims (4)
- 請求項2に記載のポリイミドを5重量%以上の濃度で溶媒に均一に溶解して得られるワニス。
- 請求項1に記載のテトラカルボン酸二無水物とジアミンより得られるポリイミド前駆体を加熱脱水環化する、または、請求項3に記載のポリイミドワニスを基板上に塗布、乾燥して得られるポリイミドフィルムにおいて、波長400nmにおける光透過率が50%以上、線熱膨張係数が40ppm/K未満、および、ガラス転移温度が270℃以上であることを特徴とするポリイミドフィルム。
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