JP2015133384A - パワーカード積層ユニット - Google Patents

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進一 三浦
忠史 吉田
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Abstract

【課題】本明細書は、冷却器とパワーカードの積層構造を採用しつつ、冷却器に樹脂製の筐体を採用し、積層方向の圧縮荷重に強い積層ユニットを提供する。【解決手段】本明細書が開示する積層ユニット2は、半導体素子を収納した複数のパワーカード20と複数の冷却器10とを交互に積層したデバイスである。冷却器10は、内部が空洞の樹脂製の筐体18を有している。冷却器10には、筐体の積層方向両側に、パワーカードと対向するように開口H1が設けられているとともに、その開口を塞ぐように金属板13が取り付けられている。パワーカード20を挟んで隣接する冷却器10の筐体同士が冷媒を通す連結管(突出部18a)によってガスケット4を挟んで連結されている。筐体18の内部空間であって積層方向からみたときにガスケット4と重なる位置に、積層方向で対向する冷却器の一対の側板を連結する補強リブ12が設けられている。【選択図】図5

Description

本発明は、大電流が流れる半導体素子を収容した複数のパワーカードと複数の冷却器を交互に積層した積層ユニットに関する。そのような積層ユニットは、典型的には、電気自動車の電力変換装置に使われる。
電気自動車の電力変換装置は、バッテリの電力を交流に変換して走行用モータに供給する。電力変換装置はインバータ回路や電圧コンバータ回路を備え、それらの回路は通称パワーデバイスと呼ばれる半導体素子を多数用いる。半導体素子の典型はIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)である。
走行用モータは大出力であるため、電力変換装置は大電流を扱う。大電流の導通と遮断を繰り返す半導体素子は発熱量が大きいので、電力変換装置は半導体素子(及びその周辺素子)を冷却する冷却器を備える。一方、車載装置にはコンパクト性も求められる。多数の半導体素子をコンパクトで効率よく冷却するユニットとして、パワーカード積層ユニットが知られている(特許文献1)。なお、パワーカードとは、半導体素子を収容した扁平なモジュールである。パワーカードは、典型的には、半導体素子を樹脂でモールドしたデバイスである。
特許文献1の積層ユニットは、複数のパワーカードと複数の冷却器を交互に積層している。積層ユニットは、パワーカードと冷却器を交互に積層することで、大きな接触面積を確保し、冷却効率を高める。冷却器は、軽量、加工のし易さ、熱伝導性の高さ、の点からアルミニウムで作られることが多い。一方、パワーカードは、カード内部の半導体素子の熱を冷却器に効率よく伝えるため、パワーカードの内部で半導体素子と接触している金属板を樹脂モールドの表面に露出させる。その金属板が冷却器と接触する。即ち、金属板は、放熱板(ヒートスプレッダ板)に相当する。さらに、伝熱性を高めるため、放熱板と冷却器の間にグリスが塗布される。そして、放熱板と冷却器との密着性を高めるために、積層ユニットはその積層方向に荷重される。その荷重は数キロニュートンにもおよぶ場合がある。そのような大きな荷重には不利な点もある。一つには、アルミニウム製の冷却器は伝熱性は高いが、剛性が高くはなく、荷重によって変形し易いことが挙げられる。
そこで、特許文献2では、アルミニウムの冷却器を排した構造が検討されている。特許文献2で開示されている技術は、パワーカードを筒状の樹脂の筐体で囲み、その樹脂筐体を積層する。各樹脂筐体の内部は空洞であり、積層されたユニットでは複数の樹脂筐体の内部空間が一つに連通している。連通した内部空間に冷媒(液体冷媒)を通す。即ち、この技術は、複数の筒状の樹脂筐体を連結した大きな冷媒流路の中にパワーカードを配置することと等価である。
特許文献1のタイプも特許文献2のタイプも、積層された各冷却器に液体の冷媒を供給する必要がある。特許文献1のタイプは隣接する冷却同士を連結管で接続する。連結管は、冷却器の筐体の一部でありアルミニウムのパイプである。隣接する双方の冷却器からアルミニウムの連結管が延設されており、その連結管の先端同士を接合する。特許文献2のタイプはパワーカードを樹脂の筒状の筐体の内部に配置してしまうので筒状の筐体を積層し、積層体の内部全体が冷媒流路となる。
内部に液体冷媒を通す冷却器を積層する場合、連結部を密閉しなければならない。特許文献1の積層ユニットは薄肉のアルミパイプを用いるため、ガスケットが使えない。そこで、特許文献1では、対向する一方の連結管の開口は先細りのテーパとし、結合相手の管の開口は先広がりのテーパとしている。連結の際、両テーパ面を接合させることで連結管の先端同士を密封する。
特許文献2では、樹脂製の筐体を積層した後に筐体の接合面を封止する技術が開示されている。特許文献2の技術では、初期に流動性を有するガスケット(シール材)を利用する。各樹脂ケースは、隣接する樹脂ケースで封止される開口の周囲に、開口を一巡する溝(シール充填溝)が設けられている。そのシール充填溝には、積層方向に樹脂ケースを貫通する連絡孔が設けられている。複数の樹脂ケースを積層すると、全ての樹脂ケースのシール充填溝が連通する。パワーカードを内蔵した樹脂ケースを積層した後、連絡孔を通じて全ての樹脂ケースのシール充填溝にシール材を充填することができる。
特開2011−222815号公報 特開2012−9734号公報
特許文献2の技術は、パワーカードを直接に冷媒の流れに晒すことで、アルミニウムの冷却器を不要としつつ、高い冷却性能を実現する。しかし、冷媒の流れの中にパワーカードを直接に晒すので、パワーカードの防水対策が難しい。
そこで、本明細書が開示する積層ユニットは、特許文献2のようにパワーカードを直接に冷媒に晒すことは避け、特許文献1のように複数の冷却器と複数のパワーカードを積層する構造を採用する。しかし本明細書では、冷却器の筐体をアルミニウムではなく樹脂で作る。樹脂は射出成形法により複雑な形状が容易に製造できる。筐体の厚みも自由に実現することができ、圧縮荷重に強い構造を容易に得ることができる。
樹脂製の筐体を有する冷却器とパワーカードを積層する場合、パワーカードを挟んで隣接する冷却器同士を連結管で連結し、冷媒流路を確保する。筐体が樹脂であれば、連結管の壁厚を大きくすることができるのでガスケットを採用することができる。しかしながら内部が空洞の筐体に連結管を接続することになるので、積層方向からみたときに連結管の少なくとも一部は筐体の内部空間と重なる。積層ユニットに積層方向の荷重を加えた際、ガスケットの反発力は、内部が空洞の筐体を押しつぶすように作用する。樹脂製の筐体といえども、ガスケットの反力が直接に伝わる方向に筐体内部空間が存在すると、筐体の側板が変形する虞がある。本明細書は、複数のパワーカードと複数の冷却器を交互に積層し、その積層方向に荷重を受ける積層ユニットに関する。本明細書は、冷却器の筐体を樹脂で作るとともに、隣接する冷却器をガスケットを挟んで連結する際に、ガスケットの反力に抗して冷却器筐体の変形を抑制する技術を提供する。なお、特許文献2の積層ユニットは、筐体全体の外郭に相当する筒部外周壁の端面を当接させるので、外周壁の端面にガスケットを配置したとしても、積層方向でガスケットと重なる位置に空間が存在しない。従って特許文献2のタイプの積層ユニットでは本明細書が開示する技術は必要ない。
本明細書が開示する積層ユニットは、半導体素子を収容した複数のパワーカードと複数の冷却器とを交互に積層した積層ユニットである。パワーカードは、冷却器と対向する面に放熱板が露出している。前述したように、放熱板は、パワーカード内部で半導体素子と接続されている。
本明細書が開示する積層ユニットの冷却器は、前述したように、樹脂製の筐体を採用する。樹脂製の筐体は射出成形で複雑な形状が容易に得られるという利点がある。即ち、積層方向の高い荷重に耐え得る形状が容易に得られるという利点がある。ただし、前述したように、ガスケットの反力が直接に伝わる箇所に筐体内部空間が存在すると、その空間を画定する筐体側板が変形する虞がある。そこで、本明細書が開示する技術では、筐体の内部空間であって積層方向からみたときにガスケットと重なる位置に、積層方向で対向する冷却器の一対の側板を連結する補強リブを設け、筐体の変形を抑える。
なお、樹脂は、アルミニウムや銅などの金属よりも熱伝導率が低い。本明細書の冷却器は、樹脂製の筐体を採用しつつ、パワーカードの冷却性能にも配慮する。そこで、本明細書が開示する冷却器では、筐体の積層方向両側(積層方向の両側板)に開口を設ける。その開口は、パワーカードの放熱板と対向するように設けられる。そして、その開口を塞ぐように、樹脂よりも熱伝達率の高い金属板が取り付けられる。金属板は、好適には、アルミニウム、あるいは銅で作られる。金属板の内側面(筐体内部側の面)は、筐体内部空間に面しており、液体冷媒の流路になっている。放熱板と金属板を介して半導体素子の熱が冷媒に吸収される。
パワーカードを挟んで隣接する前記冷却器の筐体同士は、積層方向からみてパワーカードの両側で冷媒を通す一対の連結管によってガスケットを挟んで連結されている。積層ユニットの積層方向の端部に位置する冷却器には、一方の連結管に、外部から冷媒を供給する冷媒供給管が接続されており、他方の連結管に、冷却器から外部へ冷媒を排出する冷媒排出管が接続されている。冷媒供給管を通じて供給された冷媒は、積層方向からみたときに一列に並ぶ一連の連結管を通じて全ての冷却器に配分され、冷却器の内部を通過しながらパワーカードの熱を吸収し、そして、一列に並ぶ別の一連の連結管と冷媒排出管を通じて外部に排出される。
なお、積層ユニットは積層方向に荷重され、ガスケットはその反力を発生する。前述したように、ガスケットの反力に耐えて筐体の変形を抑制するように、筐体の内部空間であって積層方向からみたときにガスケットと重なる位置に、積層方向で対向する冷却器の一対の側面を連結する補強リブを設ける。補強リブは、ガスケットの少なくとも一部を重なるように設ければ、筐体の変形を抑制する効果を奏する。
複数の冷却器は、内部空間を冷媒が流れる際の流路抵抗が異なる第1タイプの冷却器と第2タイプの冷却器を含み得る。例えば、複数のパワーカードの発熱量が異なる場合、あるいは、パワーカードとともに、それとは発熱量が異なる別のデバイスを積層する場合、発熱量に応じて冷却性能が異なる冷却器を使うことがある。そのような場合には、補強リブは第2タイプよりも流路抵抗の小さい第1タイプの冷却器に設け、第2タイプの冷却器には補強リブを設けない態様も好適である。流路抵抗が大きい冷却器に補強リブを設けると流路抵抗がさらに低下してしまうからである。第1タイプの冷却器の一例は、連結管の一方から他方へ向けて筐体の内部を冷媒が直線的に流れる平行流型冷却器である。また、第2タイプの冷却器は、連結管の一方から他方へ向けて流れる間に冷媒が冷却器の側板(パワーカードと接している側板)に噴き付けられるように冷媒流路が屈曲又は湾曲している衝突噴流型冷却器である。
本明細書が開示する積層ユニットは、パワーカードと積層される冷却器の筐体に樹脂を使うことで荷重に強い構造を確保する。特に、上記の補強リブを備えることで、隣接する冷却器との間で冷媒を通す連結管を密閉するガスケットの反力に対しても強い。本明細書が開示するれ積層ユニットは、同時に、パワーカード(放熱板)と接触する範囲には金属板を配置することで冷却性能を確保している。
本明細書が開示する技術によれば、複数の冷却器と複数のパワーカードを積層した積層ユニットにおいて、積層方向の圧縮荷重に強い構造を実現する。特に、隣接する冷却器を連結する連結管の封止にガスケットを用い、そのガスケットの反力に対しても強い構造を実現する。本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
積層ユニットの斜視図である。 一対の冷却器とその間に挟まれるパワーカードのレイアウトを示す分解斜視図である。 一対の冷却器とその間に挟まれるパワーカードのアセンブリの斜視図である。 図3のIV−IV線に沿った断面図である。 図3のV−V線に沿った断面図である。 冷却器の分解斜視図である。 筐体を裏側からみた斜視図である。 図5のVIII−VIII線に沿った断面図である。 図5における符号IXが示す破線領域の拡大図である。 変形例の積層ユニットにおける一対の冷却器とその間に挟まれるパワーカードのレイアウトを示す分解斜視図である。 変形例の積層ユニットにおける一対の冷却器とその間に挟まれるパワーカードのアセンブリの斜視図である。 実施例の積層ユニットに用いることができる衝突噴流型の冷却器の斜視図である(筐体の一部をカットし内部構造が示してある)。
実施例を説明する前に、実施例の積層ユニットの特徴の幾つかを列挙する。
(特徴1)パワーカードと冷却器の間には絶縁板が挟まれていている。即ち、「パワーカードと冷却器が接触する」とは物理的な接触のみならず、熱力学的な見地において「接触している」場合を含む。あるいは、絶縁板は冷却器の一部(あるいはパワーカードの一部)と見なすことで、「パワーカードと冷却器は接触している」と表現することもできる。
(特徴2)樹脂の射出成形法によれば、複雑な形状が容易に得られる。そこで、冷却器の筐体は、連結管を筐体の一部として有していることも好適である。具体的には、冷却器は、積層方向の一方の側板に突出部を有するように射出成形で作られているとよい。すなわち、筐体は、金属板で覆われる開口の両側に、積層方向に突出した突出部を有し、その内部に、筐体を貫通する冷媒孔が設けられている。なお、突出部は、積層方向で対向する一対の側板の一方だけに設けてもよいし、一対の側板の夫々に設けてもよい。
図面を参照して実施例の積層ユニットを説明する。図1に、積層ユニット2の斜視図を示す。積層ユニット2は、電気自動車に搭載される電力変換装置の主要部品である。電力変換装置は、バッテリの直流電力を昇圧し、さらに交流に変換して2個のモータの夫々に供給する。電力変換装置は、電圧を高める電圧コンバータ回路と、2組のインバータ回路を含む。電圧コンバータ回路は、2個の半導体素子(IGBT)を含み、夫々のインバータ回路は6個の半導体素子を含む。電力変換装置は、合計14個の半導体素子を含む。夫々の半導体素子は、大きな電流を導通/遮断するので発熱量が大きい。
積層ユニット2は、上記した14個の半導体素子を集約して集中的に冷却するデバイスである。積層ユニット2では、7個のパワーカード20と8個の冷却器10が交互に積層されている。図中のX軸方向が積層方向に相当する。なお、パワーカード20と冷却器10の間には絶縁板3が配置されている。
詳しくは後述するが、1個のパワーカード20に2個の半導体素子が収容されている。夫々のパワーカード20は、2個の半導体素子を樹脂でモールドしたパッケージである。1個のパワーカード20の内部で2個の半導体素子が直列に接続されている。1個のパワーカード20からは3本の平板端子29が伸びている。3個の平板端子29の夫々は、半導体素子の直列回路の高電位側端子、低電位側端子、直列回路の中点の端子に相当する。パワーカード20からは、上記3本の平板端子29のほか、半導体素子(トランジスタ)のゲートに通じる端子(ゲート端子)も伸びているが、その図示は省略している。
冷却器10の構造を概説する。詳しい構造は後に説明する。冷却器10の筐体18は樹脂で作られている。パワーカード20と対向する側板に開口H1が設けられており、その開口H1を金属板13が塞いでいる。冷却器10は、内部が空洞であり、その空洞を液体の冷媒が通過する。冷媒は、典型的には、水、あるいは、LLC(Long Life Coolant)である。金属板13を通じてパワーカード20の熱が冷媒へと移送される。すなわち、パワーカード20が冷却される。筐体18の一方の側板には、積層方向からみて開口H1の両側に、積層方向に伸びる突出部18aが設けられている。別言すれば、突出部18aは、積層方向からみてパワーカード20の両側に設けられている。突出部18aには、筐体18を積層方向に貫通する冷媒孔H2が設けられている。突出部18aの高さ(突出部18aの図中X方向の長さ)は、概ね、パワーカード20の厚みと2枚の絶縁板3の厚みを加えた長さに相当する。一対の突出部18aの間にパワーカード20が配置され、冷却器10が積層されると、冷却器10とパワーカード20が接するとともに、冷却器10の突出部18aの先端が隣接する冷却器10の側面に当接し、冷媒孔H2同士が連通する。即ち、内側に冷媒孔H2が形成された突出部18aは、パワーカード20を挟んで隣接する2枚の冷却器10を接続する連結管に相当する。一方の連結管を通じて冷媒が冷却器10に送られ、他方の連結管を通じて冷却器10から冷媒が排出される。即ち、積層方向で一列にならぶ一群の冷媒孔H2は冷媒供給路P1を構成し、積層方向で一列に並ぶ別の一群の冷媒孔H2は冷媒排出路P3を構成する。積層ユニット2の積層方向の端の冷却器10には、開口H1と冷媒孔H2を塞ぐカバープレート40が取り付けられている。図示を省略しているが、積層ユニット2の積層方向の他方の端の冷却器の一対の突出部18aには、冷媒供給管と、冷媒排出管が接続される。冷媒供給管によって積層ユニット2の外部から供給される冷媒は、冷媒供給路P1を通じ、全ての冷却器10に分配される。冷媒は、冷却器10の内部を通過し、パワーカード20から熱を吸収する。冷却器10を通過した冷媒は、冷媒排出路P3を通じ、冷媒排出管へと排出される。
なお、図に示す筐体18には、パワーカードや隣接する冷却器10との相対位置を決める孔、積層ユニットを電力変換装置に固定するためのリブなどが設けられているが、図ではそれらのパーツは省略している。
パワーカード20と絶縁板3の間、及び、冷却器10と絶縁板3の間には伝熱性を高めるグリース(不図示)が塗布されている。また、グリースを薄く延ばしてパワーカード20と冷却器10との密着性を高めるため、積層ユニット2には、積層方向に数キロニューロンの荷重(数百キログラムの荷重)が加えられる。積層ユニット2は、積層方向の荷重を加えられたまま、電力変換装置の筐体内に固定される。数キロニュートンの荷重は、電力変換装置の筐体内で、複数の冷却器10と複数のパワーカード20を確実に固定することにも寄与する。
冷却器10の筐体18は、突出部18aの壁厚が厚くなっており、積層方向の耐荷重性が高い。筐体18は射出成形法によって樹脂で作られている。突出部18aも筐体18の一部として射出成形で作られる。射出成形法は複雑な形状を容易に作ることができるので、形状を複雑にして、積層方向の耐荷重に対して高い剛性を実現した筐体も容易に低コストで作ることができる。実施例の積層ユニットの冷却器は、従来はアルミニウムで作られていた筐体を樹脂で作ることによって、上記の利点を達成する。
図2に、一対の冷却器10とその間に挟まれるパワーカード20のレイアウトを示す。図2に描かれている一対の冷却器10とパワーカード20は、図1の積層ユニット2の一部に相当する。パワーカード20の表面には放熱板23が露出しており、その放熱板23が絶縁板3に接する。放熱板23は、絶縁板3を挟んで冷却器10の金属板13と対向する。放熱板23は、パワーカード20の内部で半導体素子と接続しており、半導体素子の熱をパワーカード20の表面へ移送する。なお、放熱板23は、半導体素子を外部と電気的に接続する端子の一部であり、平板端子29とも電気的に繋がっている。絶縁板3は、放熱板23と冷却器10の金属板13の間を絶縁する。絶縁板3には、熱伝導率の高い素材が用いられる。絶縁板3が挟まれているが、熱力学的な見地からは、パワーカード20と冷却器10は接触しているとみなすことができる。絶縁板3は、例えばセラミックス製である。なお、セラミックスの中にも、熱伝導率が比較的に高いものがある。
前述したように、冷却器10の突出部18aは、連結管に相当し、その先端が隣接する冷却器10と接する。突出部18aの内側には冷媒を通す冷媒孔H2が設けられている。突出部18aの先端面において冷媒孔H2の周囲には溝Tが設けられている。溝Tにはガスケット4が嵌め込まれている。ガスケット4は、冷却器10が積層されたときに突出部18aの先端と、隣接する冷却器10(その筐体18)の間を封止する。ガスケット4の一例は、断面が円形のゴムリングである。ガスケット4は、荷重を受けたときの反発力が高く、突出部18aの先端と筐体18の間から冷媒が漏れないようにしっかりとそれらの間を封止する。なお、ガスケット4を収める溝Tも、筐体18の一部として射出成形で作られる。溝Tのような複雑な形状も射出成形法によれば低コストで設けることができる。
パワーカード20と冷却器10の内部構造を詳しく説明する。図3は、図2に描かれた部品を組み立てた図である。即ち、図3は、一対の冷却器10とその間に挟まれるパワーカード20のアセンブリの斜視図である。図3のIV−IV線に沿った断面図を図4に示し、V−V線に沿った断面図を図5に示す。また、冷却器10の分解斜視図を図6に示し、筐体18の裏側(突出部18aが設けられていない側)を図7に示すのでそちらも参照されたい。
まず、パワーカード20の内部構造を説明する。図4と図5を参照されたい。なお、図5は左右対称であるので、左側の部品だけに符号を付し、右側の部品への符号は省略していることに留意されたい。パワーカード20は、2個の半導体素子21を樹脂パッケージ24で封止したデバイスである。2個の半導体素子21は、一例として、IGBTである。2個の半導体素子21は、樹脂パッケージ24の内部で直列に接続されている。半導体素子21は、小型平板のチップでありその両面に、エミッタとコレクタの電極が露出している。なお、ゲート電極の図示は省略している。半導体素子21の両面の電極に導電性のスペーサ22を接触させ、スペーサ22の反対側に放熱板23、26を接触させている。放熱板23、26の一方の面は、樹脂パッケージ24から露出する。放熱板23、26は、端子を兼ねており、放熱板26は、2個の半導体素子21を直列に接続する。2個の放熱板23の一方は、直列接続の高電位側の端子を兼ね、他方は低電位側の端子を兼ねる。図4には、放熱板23が、樹脂パッケージ24の上方へ伸びている平板端子29と連続していることがよく表れている。
次に、絶縁板3を挟んでパワーカード20と対向している冷却器10の構造を説明する。図4、5とともに、図6、図7の斜視図も参照されたい。図6は、冷却器10を突出部18aの側からみた分解斜視図であり、図7は、筐体18を突出部18aとは反対側からみた斜視図である。冷却器10の筐体18は樹脂で作られている。図6と図7に筐体18の構造がよく表されている。積層方向(図中のX方向)からみたときの筐体18の中央に開口H1が設けられている。開口H1は、パワーカード20と対向する位置に設けられている。開口H1は、筐体18の積層方向の両側に設けられている。開口H1は、金属板13で塞がれる。開口H1と金属板13の間は密閉される。金属板13については後述する。
前述したように、筐体18には、積層方向からみたときの開口H1の両側に突出部18aが設けられている。突出部18aは、積層方向に延設されている。突出部18aの内部に、筐体18を積層方向に貫通する冷媒孔H2が設けられている。
金属板13について説明する。開口H1の内周には突起R1、R2が設けられており、金属板13は、突起R1、R2に係止される。金属板13のおもて面(露出する面)は、開口H1の周囲の筐体表面(側板18bの表面)と面一である。この点については後述する。図7に示されているように、筐体の裏側の側板18c(突出部18aが設けられていない側板)にも開口H1が設けられているとともに、開口H1の内周に突起R1、R2が設けられている。側板18cの開口H1に取り付けられる金属板13についても同様である。
金属板13の裏面(筐体内部側)には、複数のフィン14が設けられている。図4と図6によく示されているように、筐体18の積層方向の両側に開口H1が設けられており、夫々の開口H1にフィン付きの金属板13が取り付けられる。金属板13の裏面は、冷媒流路P2に面しており、フィン14は、冷媒に直接触れる。フィン14は、パワーカードの熱を効率よく冷媒に伝える。金属板13とフィン14は、ともにアルミニウムで作られている。フィン14は金属板13の一部であり、フィン14と金属板13は、押出成形法によって同時に作られる。
また、筐体18の内部で、一方の金属板13のフィン14の先端と他方の金属板13のフィン14の先端が対向する。積層方向で対向するフィンの間には仕切板15が嵌挿される。仕切板15は、図4によく示されているように、積層方向で対向するフィンの間の空間を埋める。この構造は、冷却器10が圧縮荷重を受けたときに金属板13が撓むことを防止する。仕切板15は、樹脂製であってもよいし、金属製であってもよい。樹脂製の仕切板15は、筐体18の一部として、射出成形で筐体18と同時に作られるものであってもよい。なお、図5では、図を理解し易くするためにフィン14と仕切板15の図示を省略している。
冷却器10は、全体が空洞であり、内部を液体の冷媒が流れる。図5によく示されているように、積層方向に並んだ一群の冷媒孔H2による貫通孔が冷媒供給路P1を構成し、積層方向に並んだ別の一群の冷媒孔H2による貫通孔が冷媒排出路P3を構成する。冷媒供給路P1を通じて冷媒が各冷却器10に分配される。冷却器10の内部の流路P2を通過する冷媒は、先に述べたように、金属板13の裏面と複数のフィン14と接し、パワーカードの熱を吸収する。冷却器10を通過した冷媒は、冷媒排出路P3を通じて積層ユニット2の外部へと排出される。
筐体18の内部空間において開口H1と冷媒孔H2の間に、筐体18の積層方向の一対の側板18bと18cを連結する補強リブ12が設けられている。図8は、図5のVIII−VIII線での断面図である。図8は、積層ユニット2を積層方向にカットした断面であってガスケット4を通る断面を示している。この断面に、ガスケット4の断面と補強リブ12の断面が表れている。即ち、補強リブ12は、積層方向にみたときにガスケット4と重なるように配置されている。補強リブ12は、冷却器10が積層方向の荷重を受けたときに側板18b、18cが撓むことを防止する。特に、積層ユニット2に積層方向の荷重が加えられたとき、ガスケット4の反力が流路P2を潰す方向に作用する。補強リブ12は、ガスケット4の反力に抗して流路P2の変形を防止する。また、補強リブ12は、冷媒流路P2の中に設けられるので、冷媒の流れ方向に沿って平板形状に作られている。
冷却器10は、その筐体18が樹脂で作られている。樹脂は射出成形で複雑な形状が作成し易いという利点がある。突出部18aにおける冷媒孔H2の周囲の壁厚を厚くしたり、側板18b、18cの厚みを薄くしたり、補強リブ12を形成したりすることも容易である。冷却器10は、射出成形で作られた筐体18を備えることによって、積層方向の荷重に強い構造を安価に実現する。特に、補強リブ12は、筐体内部空間において、ガスケット4の反発力が直接に加わる位置に設けられており、積層方向の高い荷重に抗して筐体の変形を防止する。一方、樹脂はアルミニウムや銅と比較して熱伝導率が低い。しかし冷却器10は、全てを樹脂で形成するのではなく、パワーカード20と対向する位置に開口H1を設け、そこに金属板13を嵌め込んでいる。パワーカード20の熱を吸収する箇所に金属板13を配置することで冷却効率の低下を防止する。
冷却器10の筐体を樹脂で作ることの別の利点を説明する。図9は、図5において破線IXが示す領域の拡大図である。図9は、冷却器10の金属板13と、パワーカード20の放熱板23の位置関係をよく示している。金属板13の表面と、開口H1の周囲(金属板13の周囲)における筐体18の表面は面一である。そして、その面一の表面に絶縁板3が接している。絶縁板3と筐体18の間に隙間がないので、絶縁板3と筐体18の間に水分が入り込むことはない。先に述べたように、放熱板23は半導体素子21の電極を兼ねているため、冷却器10の金属板13から絶縁する必要がある。それゆえ、金属板13と放熱板23の間には絶縁板3が配置される。仮に冷却器10の筐体が金属製の場合、冷却器10と放熱板23の間の沿面距離は図8の符号L1が示す距離となる。しかし、筐体18は絶縁性の樹脂で作られているため、冷却器10と放熱板23の間の沿面距離は、図8において符号L1が示す距離と、符号L2が示す距離の和となる。筐体18と絶縁板3との間に隙間もないため、筐体18と絶縁板3の間から水分が入って金属板13を濡らすこともない。即ち、水分の侵入により事実上の絶縁距離が短くなることもない。このように筐体を絶縁性の樹脂で作ることによって、パワーカード20の表面に露出している放熱板23と冷却器10の間の沿面距離を長くすることができる。なお、積層ユニット2では、冷却器10の金属板13が、積層方向からみたときに、絶縁板3の外形の内側に収まるように配置される。このレイアウトにより、上記した沿面距離の拡張という利点が得られる。
積層ユニット2の変形例を説明する。先に説明した積層ユニット2の冷却器10では、筐体18の積層方向の一方の側面(側板18b)に突出部18aが設けられており、他方の側面(側板18c)は平坦であった(図6、図7参照)。突出部は、積層方向で筐体の両側に設けられていてもよい。図10に、変形例の積層ユニット102における一対の冷却器110とその間に挟まれるパワーカード20のレイアウトを示す。図11は、積層ユニット102における一対の冷却器110とその間に挟まれるパワーカード20のアセンブリの斜視図である。図10及び図11では、先に説明した冷却器10と同じいくつかの部品の符号を省略している。
冷却器110の筐体118は、積層方向の両側に突出部118aと118bを有する。積層方向からみて直線上に並ぶ突出部118aと118bを貫通するように冷媒孔H2が設けられている。一方の突出部118aの先端には拡径部118dが設けられている。拡径部118dは、冷却器110とパワーカード20が交互に積層された際、隣接する他方の冷却器の突出部118bと嵌合する(図11参照)。隣接する冷却器においての一方の冷却器の拡径部118dが他方の冷却器の突出部118bに嵌合する構成は、積層ユニットを組み立てる際、冷却器の相対位置を容易に合わせることができる。また、ガスケット4は拡径部118dの内側に配置することができ、隣接する冷却器の間をより確実に封止する。
冷却器の変形例を説明する。図12に変形例の冷却器210の斜視図を示す。なお、図12では、冷却器210の内部構造を描くため、筐体218の一部をカットしているとともに、突出部218aは仮想線で描いてあることに留意されたい。符号Gが示す箇所が、仕切板242(後述)を途中でカットした断面である。
図1−図9に示した冷却器10は、2個の連結管(突出部18a)の一方から流入した冷媒が他方の連結管(突出部18a)に向けて筐体内部を直線的に流れる。そのような冷却器を本明細書では平行流型冷却器と称する。これに対して図12の冷却器210は、連結管の一方から他方へ向けて流れる間に冷媒が冷却器の側板に噴き付けられるように冷媒流路が屈曲又は湾曲している。このタイプの冷却器は、一般に、衝突噴流型冷却器と呼ばれている。
冷却器210の筐体218の内部は、積層方向(図中のX軸方向)の中央に仕切板242が設けられ、2層の空間に区画されている。一つは、冷媒入口244を介して冷媒が供給される第1冷媒流路P2inであり、もう一つは、冷媒出口246を通じて冷媒が排出される第2冷媒流路P2outである。図12において、仕切板242の上側が第1冷媒流路P2inであり、仕切板242の下側が第2冷媒流路P2outである。冷媒入口244は冷媒が供給される側の冷媒孔H2に通じており、冷媒出口246は、冷媒が排出される側の冷媒孔H2に通じている。第1冷媒流路P2inと第2冷媒流路P2outが、先の冷却器10における冷媒流路P2に対応する。
仕切板242には、冷媒の流れ方向に沿って細長い開口を有する複数のノズル243が設けられている。ノズル243は、仕切板242から冷却器の一方の側板(パワーカードと接している金属板)に向けて伸びており、その先端が、金属板に向けて開口している。
前述したように、金属板の裏面には、前述の金属板13と同様に複数のフィン114が設けられている。即ち、図12には描かれていないが、図12において筐体118の下面には、先の筐体18と同様に開口H1が設けられており、その開口を金属板が塞いでいる。そして、その金属板の裏面から複数のフィン114が伸びている。ただし、フィンの向きが先の金属板13のフィン14と異なることに留意されたい。先の金属板13のフィン14は、冷却器10の長手方向(図中のY軸方向)に沿って伸びているが、冷却器210のフィン114は、冷却器10の短手方向(図中のZ軸方向)に沿って伸びている。ノズル243の先端は、フィン114の先端に当接している。
冷却器210における冷媒の流れを説明する。一方の冷媒孔H2と冷媒入口244を通って流入する冷媒流Finは、第1冷媒流路P2inを流れる。第1冷媒流路P2inの先端(冷媒入口244と対向する面)は閉塞している。それゆえ、第1冷媒流路P2inを流れる冷媒は、ノズル243を通じて第2冷媒流路P2outへと向かう。ノズル243は、冷却器210のパワーカードと面している側板に向かって開口しており、ノズル243から噴出する冷媒は、その側板の裏面(側板に取り付けられた金属板の裏面)に衝突する。即ち、冷却器210は、連結管の一方から他方へ向けて流れる間に冷媒が冷却器の側板(金属板)の裏面に噴き付けられるように冷媒流路が屈曲又は湾曲している。図12における矢印線Bが、屈曲または湾曲する冷媒の流れを示している。第1冷媒流路P2inとノズル243の内部空間が、屈曲または湾曲する冷媒に相当する。パワーカードに接している金属板の裏面に冷媒が噴き付けられることにより、冷媒は、金属板を介してパワーカードの熱を効率よく吸収する。なお、金属板の裏面に設けられた複数のフィン114も冷却効率向上に寄与する。金属板に衝突した冷媒は、フィン114からも熱を吸収しながら、第2冷媒流路P2outを進み、冷媒出口246を通り、他方の冷媒孔H2へと排出される。図12の矢印線Cが、ノズル243を出て金属板に向かい、金属板から跳ね返り、フィン114の間を通り、冷媒出口246に向かう冷媒の流れを示している。
衝突噴流型の冷却器210は、平行流型の冷却器10と比較して冷却能力が高い。一方、図12に良く示されているように、冷却器210は流路構造が冷却器10よりも複雑であるので、流路抵抗が冷却器10よりも高い。積層ユニットの変形例とそして、複数の冷却器には、平行流型冷却器と衝突噴流型冷却器が混在していてもよい。そのような積層ユニットは、積層する複数の冷却対象の発熱量が異なる場合に有効である。積層ユニットが平行流型冷却器と衝突噴流型冷却器の冷却器を含む場合、先に説明した補強リブ12は、衝突噴流型冷却器よりも流路抵抗が小さい平行流型冷却器に設け、衝突噴流型冷却器には設けないことも好適である。
実施例で説明した技術に関する留意点を述べる。実施例の冷却器10(110)は、筐体から突出する突出部18a(118a、118b)を有している。突出部18a(118a、118b)は、パワーカードを挟んで隣接する冷却器を連結し、冷媒を通す連結管に相当する。突出部18a(118a、118b)は、矩形筒状であるが、円筒状であってもよい。また、筐体から伸びる突出部18a(118a、118b)を設けるかわりに、筐体とは別部品の管(連結管)で対向する冷媒孔を接続してもよい。
実施例の積層ユニットでは、複数の冷却器と複数のパワーカードが一枚ずつ交互に積層されている。複数の冷却器と複数のパワーカードは一枚ずつ交互に積層することが望ましいがこれに限られない。2個のパワーカードを一対の冷却器で挟持してもよい。また、積層ユニットは、コンデンサやリアクトルもパワーカードと一緒に積層されるものであってもよい。実施例のパワーカードは半導体素子としてIGBTを内蔵している。パワーカードが内蔵する半導体素子は、IGBTに限られない。
補強リブの数、及び厚みは実施例に限られない。補強リブの数を増やすと、あるいは、補強リブの厚みを増すと、流路抵抗が増える。そこで、複数の冷却器において補強リブの数あるいは厚みを変えることで、各冷却器の流路抵抗を意図的に変えることも好適である。例えば、冷媒供給管に近い冷却器は遠い冷却器と比較して冷媒流の圧力が高く、冷却器内に冷媒が多く流れ込む。それに比べて冷媒排出管から遠い冷却器には流れ込む冷媒の量が少なくなる傾向がある。それゆえ、冷媒供給管に近い冷却器は、遠い冷却器と比較して補強リブの数あるいは厚みを増すことで流路抵抗を高めることもよい。そうすることで、冷媒供給管に近い冷却器と遠い冷却器で流れる冷媒の量を均一化することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2、102:積層ユニット
3:絶縁板
4:ガスケット
10、110、210:冷却器
12:補強リブ
13:金属板
14、114:フィン
15:仕切板
18、118、218:筐体
18a、118a、118b、218a:突出部
18b、18c:側板
20:パワーカード
21:半導体素子
22:スペーサ
23、26:放熱板
24:樹脂パッケージ
40:カバープレート
110:冷却器
118:筐体
118d:拡径部
242:仕切板
243:ノズル
244:冷媒入口
246:冷媒出口
H1:開口
H2:冷媒孔
L1、L2:沿面距離
P1:冷媒供給路
P2:冷媒流路
P2in:第1冷媒流路
P2out:第2冷媒流路
P3:冷媒排出路
R1、R2:突起
T:溝

Claims (3)

  1. 半導体素子を収納した複数のパワーカードと複数の冷却器とを交互に積層した積層ユニットであり、
    前記冷却器は、
    内部が空洞の樹脂製の筐体を有しており、
    前記筐体の積層方向両側に、前記パワーカードと対向するように開口が設けられているとともに、その開口を塞ぐように金属板が取り付けられており、
    前記パワーカードを挟んで隣接する前記冷却器の筐体同士が冷媒を通す連結管によってガスケットを挟んで連結されており、
    積層方向からみたときに前記ガスケットと重なる位置に、積層方向で対向する冷却器の一対の側板を連結する補強リブが設けられている、
    ことを特徴とする積層ユニット。
  2. 前記複数の冷却器は、内部空間を冷媒が流れる際の流路抵抗が異なる第1タイプの冷却器と第2タイプの冷却器を含み、前記補強リブは第2タイプよりも流路抵抗の小さい第1タイプの冷却器に設けられており、前記第2タイプの冷却器には前記補強リブが設けられていないことを特徴とする請求項1に記載の積層ユニット。
  3. 前記第1タイプの冷却器は、前記連結管の一方から他方へ向けて前記筐体の内部を冷媒が直線的に流れる平行流型冷却器であり、
    前記第2タイプの冷却器は、前記連結管の一方から他方へ向けて流れる間に冷媒が冷却器の側板に噴き付けられるように冷媒流路が屈曲又は湾曲している衝突噴流型冷却器であることを特徴とする請求項2に記載の積層ユニット。
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