JP2014143273A - 積層冷却ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】冷却プレートと電子部品の間に配置される絶縁板の破損を防止することができる積層冷却ユニットを提供する。
【解決手段】複数の冷却プレート3が、隣り合う冷却プレート3間に絶縁板を介在させて電子部品を両面から挟持するように積層配置された積層冷却ユニットにおいて、各冷却プレート3が、外壁部32と、この外壁部の内部で冷媒の流路を積層方向に2つの流路F2,F3に区画する隔壁部42と、を備える。2つの流路のうち一方の流路F3には、フィン46を備えた受熱部3cが設けられ、隔壁部42には、受熱部3cに冷媒を噴出するためのノズル45が設けられ、2つの流路のうち他方の流路F2には、隔壁部42から積層方向に延びる柱状部47が設けられている。また、他方の流路F2は、冷媒の流通方向に対して上流側に開口部を有し、この開口部の近傍に柱状部47が設けられている。
【選択図】図8

Description

本発明は、内部に冷媒の流路を有する冷却プレートと、冷却対象である半導体素子等の電子部品と、が交互にそれぞれ複数段で積層配置された積層冷却ユニットに関する。
積層冷却ユニットの一例として、プレート形状の複数の冷却管が電子部品としての半導体モジュールを両面から挟持するように積層配置された積層型冷却器が知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載された積層型冷却器では、各冷却管に、半導体モジュールとの積層方向に仕切り壁によって3層以上に分割された冷媒の流路が設けられ、最も外側の流路とその内側の流路との間の仕切り壁に、内側から外側へ冷媒を噴出する噴出孔が設けられている。
このような積層型冷却器を、例えばハイブリッド車等の車両に搭載して使用する場合、半導体モジュールと冷却プレートの間に絶縁板を設けるのが一般的である。絶縁板を設ける理由は、比較的高電位の動作電圧が印加される半導体モジュールと、例えば0Vの基準電位に固定される冷却プレートと、が導通して漏電するのを防ぐためである。
特開2008−198751号公報
上記特許文献1に記載されているような従来の積層型冷却器においては、積層方向に圧力がかかるため、冷却プレートが変形する可能性がある。すなわち、冷却プレートは、冷媒を流通させるためにその内部が空洞となっており、その縁部と比べて中央部の剛性が低いため、積層方向に圧力がかかったときに冷却プレートの中央部が内側に撓みやすく、変形する可能性が高い。
したがって、このような冷却プレートと半導体モジュールの間に絶縁板を積層すると、冷却プレートの変形によって絶縁板に生じる応力に偏りが生じるため、この絶縁板が破損するおそれがある。このような問題は、冷却性能を高めるべく熱伝導性を確保するために絶縁板を薄く形成した場合に、特に顕著に表れる。
本発明は、上述のような従来の問題を解決するためになされたもので、冷却プレートと電子部品の間に配置される絶縁板の破損を防止することができる積層冷却ユニットを提供することを目的とする。
本発明に係る積層冷却ユニットは、上記目的を達成するため、(1)内部に冷媒の流路が形成された複数の冷却プレートが、隣り合う冷却プレート間に絶縁板を介在させて電子部品を両面から挟持するように積層配置された積層冷却ユニットであって、前記複数の冷却プレートの各々が、外壁部と、前記外壁部の内部で前記冷媒の流路を積層方向に2つの流路に区画する隔壁部と、を備え、フィンを備えた受熱部が、前記2つの流路のうち一方の流路に設けられ、前記受熱部に冷媒を噴出するためのノズルが、前記隔壁部に設けられ、前記隔壁部から積層方向に延びる柱状部が、前記2つの流路のうち他方の流路に設けられているものから構成されている。
この構成により、本発明に係る積層冷却ユニットは、隔壁部によって積層方向に区画された2つの流路のうち、フィンが設けられていて比較的剛性の高い一方の流路と比べて剛性の低い他方の流路に柱状部が積層方向に延設されているので、積層方向の両端側から圧縮力が加わっても、その柱状部によって冷却プレートの外壁部が撓むのを抑制することができる。
すなわち、隔壁部によって積層方向に区画された2つの流路のうち他方の流路に設けた柱状部によって冷却プレートの剛性が高められるので、冷却プレートの変形を抑制することができる。これにより、冷却プレートの、柱状部が設けられている側の一面側と、電子部品と、の間に配置される絶縁板の破損を防止することができる。
また、隔壁部によって積層方向に区画された2つの流路のうち一方の流路は、フィンが設けられていて比較的剛性の高い構造となっているので、積層方向の両端側から圧縮力が加わっても、そのフィンによって冷却プレートの外壁部が撓むのを抑制することができ、冷却プレートの変形を抑制することができる。これにより、冷却プレートの、フィンが設けられている側の他面側と、電子部品と、の間に配置される絶縁板の破損を防止することができる。
上記(1)に記載の積層冷却ユニットにおいて、(2)前記2つの流路のうち他方の流路は、冷媒の流通方向に対して上流側に開口部を有し、前記柱状部は、前記開口部の近傍に設けられているものから構成されている。
この構成により、本発明に係る積層冷却ユニットは、隔壁部によって積層方向に区画された2つの流路のうち他方の流路の上流側の開口部、すなわち、比較的剛性の低い他方の流路のなかでも特に剛性が低くなっている箇所に、隔壁部から積層方向に延びる柱状部が設けられているので、上記(1)に記載の積層冷却ユニットと比べて、冷却プレートの変形をより小さく抑制することができる。これにより、冷却プレートの、柱状部が設けられている側の一面側と、電子部品と、の間に配置される絶縁板の破損を従来と比較して確実に防止することができる。
上記(1)または(2)に記載の積層冷却ユニットにおいて、(3)前記ノズルは、前記2つの流路のうち他方の流路内で前記外壁部の長手方向と並行に配列された複数個のスリット状のノズルであり、前記柱状部は複数個設けられ、該複数個の柱状部は、前記他方の流路内で前記隔壁部上に、並行に配列された前記複数個のスリット状のノズルの間に分散配置されているものから構成されている。
この構成により、本発明に係る積層冷却ユニットは、複数個の柱状部が隣り合うスリット状のノズル間に分散配置されているので、柱状部が設けられている側の流路内を流通する冷媒の流量をほぼ均等にすることができる。これにより、各ノズルを通して反対側の流路に噴出される冷媒の流量をほぼ均等にすることができ、積層冷却ユニットの冷却性能の向上に寄与することができる。
例えば、本発明に係る積層冷却ユニットにおける柱状部と同様に絶縁板の破損を防止することが可能な壁状の部材を、隣り合うスリット状のノズル間に設けた場合、この壁状の部材によって流路が各スリット状のノズル毎に独立した流路に分割されてしまう。このため、各スリット状のノズル毎に冷媒の流量にばらつきが生じ、冷却性能の低下につながるおそれがある。
これに対して、本発明に係る積層冷却ユニットは、複数個の柱状部が隣り合うスリット状のノズル間を分断しないように分散配置されているので、このような問題を解消することができる。
本発明によれば、冷却プレートと電子部品の間に配置される絶縁板の破損を防止することができる積層冷却ユニットを提供することができる。
本発明の一実施の形態に係る積層冷却ユニットの概略構成を示す斜視図である。 図1に示す積層冷却ユニットの実装例を示す図である。 図1に示す積層冷却ユニットにおける半導体モジュールの構成を示す図であり、(a)は半導体モジュールを上方から見たときの平面図、(b)は(a)のb−b線に沿って見たときの断面図である。 図1に示す積層冷却ユニットにおける冷却プレートの外観を示す図であり、(a)は冷却プレートを斜め上方から見たときの斜視図、(b)はその側面図である。 図4に示す冷却プレートの内部構造を示す図であり、(a)は冷却プレートの内部を斜め上方から見たときの斜視図、(b)はその平面図である。 図5に示す冷却プレートの断面構造を示す図であり、(a)、(b)および(c)は、それぞれ図5(b)のA−A線、B−B線およびC−C線に沿って見たときの断面図である。 図5に示す冷却プレートにおける隔壁部のノズルとフィンとの位置関係を示す一部切欠き斜視図である。 図5に示す冷却プレートにおける冷媒の流れを示す図であり、(a)は図5(a)に対応する一部切欠き斜視図、(b)は図6(c)に対応する断面図である。
以下、本発明に係る積層冷却ユニットの実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施の形態においては、本発明に係る積層冷却ユニットを、ハイブリッド車や電気自動車等の電力を動力源とする自動車に搭載する場合を例に説明する。
まず、構成について説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る積層冷却ユニット1は、積層体10と、圧縮力付与手段11と、を備えている。圧縮力付与手段11は、積層体10にその積層方向(図1においてY方向)の両端側から適当な圧縮力を付与して積層体10を固定保持するものである。
積層体10は、図1に示すように、冷却対象である電子部品としての半導体モジュール2と、内部に冷媒の流路を有する冷却プレート3と、が交互にそれぞれ複数段で積層配置されている。また、積層体10は、半導体モジュール2をその厚さ方向(図1においてY方向)の両端側から冷却するように、隣り合う冷却プレート3間に半導体モジュール2を両面から挟むようになっている。
さらに、積層体10は、半導体モジュール2と冷却プレート3の間の絶縁を確保するため、半導体モジュール2と冷却プレート3の間に絶縁板4を挟むようになっている。半導体モジュール2および絶縁板4は、隣り合う冷却プレート3間において、各冷却プレート3の平坦になっている中央部分と対向する位置に配置されている。
このように、積層体10は、半導体モジュール2、冷却プレート3および絶縁板4が積層された状態で一体化されている。なお、本実施の形態においては、隣り合う冷却プレート3の間に1つの半導体モジュール2を配置しているが、複数の半導体モジュール2を配置するようにしてもよい。
半導体モジュール2と冷却プレート3の間に配置される絶縁板4は、絶縁性の他に熱伝導性にも優れた材料から形成されているのが望ましく、例えば、セラミックス製のものが好適に用いられる。また、絶縁板4は、熱伝導性の観点から薄い方が望ましい。
圧縮力付与手段11は、図1に示すように、ブラケット12と、このブラケット12に装着された板ばね13と、を備えている。ブラケット12は、互いに離間して向かい合う第1の部材12aおよび第2の部材12bと、第1の部材12aおよび第2の部材12bの両端に一体に形成された第3の部材12cと、を有している。板ばね13は、図示の例では第1の部材12aの内側に配置されている。
積層体10は、図1に示すように、ブラケット12の第1の部材12aと第2の部材12bの間に配置され、その積層方向(図1においてY方向)の両端側から板ばね13のばね力により圧縮力が付与されるようになっている。この圧縮力により、積層冷却ユニット1において半導体モジュール2、冷却プレート3および絶縁板4は、互いに密着し、高い熱伝達効率が確保されるようになっている。
このように構成された積層冷却ユニット1は、ハイブリッド車や電気自動車のパワーコントロールユニットに用いられ、例えば、図2に示すように実装される。
図2において、太い矢印で示す部分は、冷媒Wの流れを表している。冷媒Wとしては液体が好ましく、例えば、LLC (Long Life Coolant) と呼ばれる冷却液が用いられる。
積層冷却ユニット1は、図2に示すように、冷媒Wの供給管51と、冷媒Wの排出管52と、の間に介装されている。供給管51の、積層冷却ユニット1における各冷却プレート3の配置位置に対応する部分は、開口されており、この開口部分に管状の導入ガイド53が結合されている。同様に、排出管52の、積層冷却ユニット1における各冷却プレート3の配置位置に対応する部分も、開口されており、この開口部分に管状の排出ガイド54が結合されている。
積層冷却ユニット1は、各冷却プレート3の両端部、すなわち、冷却プレート3に冷媒Wが導入される側(図示の例において左側)の端部および冷却プレート3から冷媒Wが排出される側(図示の例において右側)の端部、がそれぞれ導入ガイド53および排出ガイド54に結合されるように固定されている。
図2に示す実装例において、供給管51から供給される冷媒Wは、それぞれ対応する導入ガイド53を通して各冷却プレート3に導入される。各冷却プレート3に導入された冷媒Wは、各冷却プレート3内を導入側の端部から排出側の端部に向かって流通する間に半導体モジュール2の熱を吸収し、半導体モジュール2を冷却する。各冷却プレート3内を流通した冷媒Wは、それぞれ対応する排出ガイド54を通して最終的に排出管52から排出される。
半導体モジュール2は、ハイブリッド車や電気自動車のモータに交流電力を供給するインバータや電圧コンバータのスイッチング素子として用いられる。
この半導体モジュール2は、図3に示すように、第1の半導体チップ20および第2の半導体チップ21と、第1のスペーサ22および第2のスペーサ23と、第1の放熱板24aおよび第2の放熱板25aと、第1のリード24bおよび第2のリード25bと、複数本の第3のリード26と、これらを絶縁性樹脂で封止した樹脂封止体27と、を有している。すなわち、半導体モジュール2は、第1の半導体チップ20および第2の半導体チップ21をパッケージングした構成になっている。
第1のスペーサ22および第2のスペーサ23、第1の放熱板24aおよび第2の放熱板25a、第1のリード24bおよび第2のリード25b、および複数の第3のリード26は、導電性および熱伝導性に優れた材料、例えば、銅もしくは鉄−ニッケル合金等からなる金属材で形成されている。第1の半導体チップ20、第2の半導体チップ21、第1のスペーサ22および第2のスペーサ23は、第1の放熱板24aと、第2の放熱板25aと、の間に配置されている。
第1の半導体チップ20および第2の半導体チップ21は、例えば、単結晶シリコンからなる半導体基板を母材として構成されている。第1の半導体チップ20には、半導体素子として、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)と呼ばれるパワー半導体素子が形成されている。このIGBTは、大電力を得るため、微細な複数のトランジスタセルを並列に接続した構成になっている。第2の半導体チップ21には、ダイオードが形成されている。このダイオードも微細な複数のダイオードセルを並列に接続した構成になっている。
第1の半導体チップ20は、その厚さ方向に互いに反対側に位置する主面および裏面を有している。第1の半導体チップ20の主面には、IGBTのエミッタ領域と電気的に接続された電極20aが配置されている。また、第1の半導体チップ20の主面には、図示していないがIGBTのベース領域と電気的に接続された複数の電極も配置されている。第1の半導体チップ20の裏面には、IGBTのコレクタ領域と電気的に接続された電極20bが配置されている。
第2の半導体チップ21は、その厚さ方向に互いに反対側に位置する主面および裏面を有している。第2の半導体チップ21の主面には、ダイオードのカソード領域と電気的に接続された電極21aが配置されている。第2の半導体チップ21の裏面には、ダイオードのアノード領域と電気的に接続された電極21bが配置されている。
樹脂封止体27は、平面が矩形状で形成され、その厚さ方向に互いに反対側に位置する主面および裏面を有している。第1の放熱板24aは、樹脂封止体27の主面から露出している。第1の放熱板24aは、第1のスペーサ22を介して第1の半導体チップ20の主面の電極20aと電気的に接続されるとともに、第2のスペーサ23を介して第2の半導体チップ21の主面の電極21aと電気的に接続されている。
第2の放熱板25aは、樹脂封止体27の裏面から露出している。第2の放熱板25aは、第1の半導体チップ20の裏面の電極20bと電気的に接続されるとともに、第2の半導体チップ21の裏面の電極21bと電気的に接続されている。すなわち、半導体モジュール2は、IGBTのエミッタ領域と、ダイオードのアノード領域と、が電気的に接続され、IGBTのコレクタ領域と、ダイオードのカソード領域と、が電気的に接続されている。
第1のリード24bおよび第2のリード25bは、樹脂封止体27の内外に亘って延在している。第1のリード24bは、その一端が樹脂封止体27の内部において第1の放熱板24aと一体的に連なっている。第2のリード25bは、その一端が樹脂封止体27の内部において第2の放熱板25aと一体的に連なっている。
すなわち、第1の放熱板24aは、第1のリード24bと、電極20aと、を電気的に接続する導電路として用いられている。また、第1の放熱板24aは、第1のリード24bと、電極21aと、を電気的に接続する導電路として用いられている。また、第2の放熱板25aは、第2のリード25bと、電極20bと、を電気的に接続する導電路として用いられている。また、第2の放熱板25aは、第2のリード25bと、電極21bと、を電気的に接続する導電路として用いられている。
複数本の第3のリード26は、樹脂封止体27の内外に亘って延在している。複数本の第3のリード26は、図示していないが、第1の半導体チップ20の主面に配置され、IGBTのベース領域に電気的に接続された複数の電極と、ボンディングワイヤを介して電気的に接続されている。
このように構成された半導体モジュール2は、パワー半導体素子を有しており、扱う電力が大きいため発熱量も大きい。そこで、半導体モジュール2は、放熱性を高めるため、樹脂封止体27から第1の放熱板24aおよび第2の放熱板25aを露出させたパッケージ構造になっている。
次に、冷却プレート3の構成について図4〜図7を参照しながら説明する。
冷却プレート3は、図4に示すように、その外観上、上下対称の第1の外壁板31および第2の外壁板32が封止接合された構造を有している。したがって、第1の外壁板31は冷却プレート3の一面側を構成し、第2の外壁板32は冷却プレート3の一面側と反対側の他面側を構成する。
冷却プレート3を構成する第1の外壁板31および第2の外壁板32は、積層冷却ユニット1(図2参照)を構成したときにそれぞれ半導体モジュール2と対向する面部と反対側の面部に凹部が形成された容器状に成形されている。また、第1の外壁板31および第2の外壁板32は、接合されたときにその長手方向(図4においてX方向)の両端部がそれぞれ冷媒の導入口33および排出口34を構成するような形状に成形されている。このような形状は、例えば、金属板にプレス加工を施すことによって形成することができる。
したがって、冷却プレート3は、それぞれ容器状に成形された第1の外壁板31および第2の外壁板32の各々の凹部側を互いに向かい合わせた状態で接合することにより、形成されている。
また、冷却プレート3の内部には、後述するように、冷媒の流路が形成されている。したがって、この冷却プレート3を構成する第1の外壁板31および第2の外壁板32は、本発明における「外壁部」を構成する。
冷却プレート3を構成する第1の外壁板31および第2の外壁板32は、図1、図2に示すように、冷却プレート3の一面側および他面側の少なくとも一方の面側に絶縁板4を介して熱結合される半導体モジュール2からの熱を受ける受熱部として機能するようになっている。また、第2の外壁板32は、その受けた熱を後述するフィン46(図6、図7参照)に伝熱する伝熱部として機能するようになっている。さらに、第1の外壁板31および第2の外壁板32の内側表面には、LLC等の冷媒が接触するようになっている。
このため、第1の外壁板31および第2の外壁板32には、熱伝導性が良く、かつ耐食性に優れた材料を使用するのが望ましい。例えば、アルミニウムまたはアルミニウム合金(アルミニウム−マンガン(Al−Mn)系等)、銅(Cu)等を用いることができる。このような材料は、加工性やコスト面の観点からも好適である。
冷却プレート3は、図5に示すように、その長手方向(図中、X方向)において、冷媒の導入口33を備える導入側端部3aと、冷媒の排出口34を備える排出側端部3bと、導入側端部3aおよび排出側端部3bの間に位置する中央部3cと、を有している。図5に示す例では、冷却プレート3の内部構造を見やすくするために、第1の外壁板31の図示を省略している。
冷却プレート3の中央部3cは、冷却プレート3の外形を形成する第1の外壁板31および第2の外壁板32が平坦になっている部分であり、冷却性能に寄与する主たる部分である。したがって、冷却プレート3の中央部3cは、冷却プレート3が半導体モジュール2および絶縁板4とともに積層されたときに半導体モジュール2の位置に対向するようになっている。
また、冷却プレート3の内部には、冷媒の流路が形成されている。この冷媒の流路は、図5、図6に示すように、4つの流路、すなわち、冷媒の導入口33に連通する第1の流路F1と、この第1の流路F1に連通する第2の流路F2と、この第2の流路F2に連通する第3の流路F3と、この第3の流路F3から冷媒の排出口34に連通する第4の流路F4と、に分かれている。
これら4つの流路のうち、第2の流路F2および第3の流路F3は、冷却プレート3の内部に設けられた流路分配器40によって画成されている。流路分配器40は、図5、図6に示すように、冷却プレート3の第2の外壁板32が平坦になっている中央部3cに配置されている。したがって、第1の流路F1は、この流路分配器40と冷媒の導入口33の間に位置する冷却プレート3の導入側端部3aに形成され、第4の流路F4は、流路分配器40と冷媒の排出口34の間に位置する冷却プレート3の排出側端部3bに形成されている。
流路分配器40は、図5に示すように、その周囲を囲む側壁部41と、この側壁部41の内部に設けられた隔壁部42と、によって構成されている。この隔壁部42は、側壁部41によって囲まれる空間を積層方向(図中、Y方向)に第2の流路F2および第3の流路F3に区画するものであり、側壁部41と一体に形成されている。
流路分配器40の側壁部41は、冷却プレート3の第2の外壁板32の内側面に沿って長手方向(図中、X方向)に延びる2つの長辺部分41aおよび41bを備えている。さらに、この側壁部41の、隔壁部42によって区画された上側の部分、すなわち、第2の流路F2が形成される側の部分は、冷媒の排出口34側に位置する長辺部分41a,41bの各端部を繋ぐ短辺部分41cを備えている。
この短辺部分41cに対向している部分は、開口されている。すなわち、第2の流路F2が形成される側の側壁部41の部分においては、冷媒の流通方向に対して上流側に位置する長辺部分41a,41bの各端部は繋がっておらず、開口部43となっている。この開口部43は、冷媒の導入口33に連通する第1の流路F1に連通している。
すなわち、第2の流路F2は、隔壁部42と、側壁部41の長辺部分41a,41bおよび短辺部分41cと、流路分配器40に接合される第1の外壁板31と、によって囲まれる空間により画成されている。
一方、側壁部41の、隔壁部42によって区画された下側の部分、すなわち、第3の流路F3が形成される側の部分は、冷媒の導入口33側に位置する長辺部分41a,41bの各端部を繋ぐ短辺部分41dを備えている。
この短辺部分41dに対向している部分は、開口されている。すなわち、第3の流路F3が形成される側の側壁部41の部分においては、冷媒の流通方向に対して下流側に位置する長辺部分41a,41bの各端部は繋がっておらず、開口部44となっている。この開口部44は、冷媒の排出口34に連通する第4の流路F4に連通している。
すなわち、第3の流路F3は、隔壁部42と、側壁部41の長辺部分41a,41bおよび短辺部分41dと、流路分配器40に接合される第2の外壁板32と、によって囲まれる空間により画成されている。
また、隔壁部42には、図5、図6に示すように、複数個(図示の例では3個)のスリット状のノズル45が、側壁部41の長辺部分41a,41bと平行な方向(図中、X方向)に並行して延設されている。このノズル45は、図7に示すように、隔壁部42から下方側に向かって突出するように設けられている。したがって、隔壁部42によって区画された上側の第2の流路F2と、下側の第3の流路F3とは、隔壁部42に設けられたノズル45を介して連通している。
すなわち、冷却プレート3は、その内部に設けられた流路分配器40の隔壁部42によって区画され、かつ隔壁部42に設けられたノズル45によって互いに連通した第2の流路F2および第3の流路F3を有している。
また、冷却プレート3は、図6、図7に示すように、隔壁部42によって区画された下側の第3の流路F3に配置された複数のフィン46を備えている。これら複数のフィン46は、半導体モジュール2を冷却するためのものであり、受熱部として機能する冷却プレート3の第2の外壁板32の中央部3cに配置されている。したがって、第2の外壁板32の中央部3cは、本発明における「フィンを備えた受熱部」を構成する。
複数のフィン46は、冷却プレート3の第2の外壁板32の中央部3c上で、冷却プレート3の導入側端部3aから排出側端部3bに向かう方向と直交する方向、すなわち、図7に示すように、スリット状のノズル45が延設されている方向(図中、X方向)と直交する方向(図中、Z方向)に並行して延設されている。
これにより、冷却プレート3の導入口33から第1の流路F1を介して第2の流路F2に導入された冷媒が、ノズル45を通して第3の流路F3側に噴出され、第3の流路F3に配置されたフィン46に衝突するようになっている。その際、フィン46は、第2の外壁板32に接触しているので、この第2の外壁板32に絶縁板4を介して半導体モジュール2から伝達される熱を冷却プレート3の全体に拡散し易くしている。
なお、第2の外壁板32の中央部3cに配置されるフィン46の本数、厚みおよび配設ピッチは、流路分配器40の大きさ、冷却プレート3の形状、熱交換容量等の設計諸元により適宜選択される。
また、流路分配器40の隔壁部42には、図5、図6に示すように、複数個(図示の例では4個)の円柱部47が、第2の流路F2内で積層方向(図中、Y方向)に延びて設けられている。これにより、円柱部47は、冷却プレート3の両面側から圧力がかかったときに、冷却プレート3を構成する上側の第1の外壁板31が円柱部47の上端面に当たることで、第1の外壁板31が撓むのを抑制することができる。これは、冷却プレート3の変形防止に寄与する。
すなわち、この円柱部47は、第1の外壁板31を支持することで、冷却プレート3の変形を防止するよう機能するようになっている。
また、円柱部47の形状が円柱状となっているので、第2の流路F2内で円柱部47に衝突しながら流通する冷媒の流動抵抗を小さくすることができる。これは、冷媒のスムーズな流通に寄与する。
また、複数個の円柱部47は、図5に示すように、第2の流路F2内で冷媒の流通方向と平行な方向に並行して延設された複数個のノズル45の隣り合うノズル45間を分断しないように分散配置されている。ここでいう「隣り合うノズル45間を分断しないように分散配置」とは、隣り合うノズル45間を遮断するような壁状部材を設けるのではなく、隣り合うノズル45間に十分なスペースが確保されるように複数個のノズル45を適宜分散して配置する、という意味である。
仮に、隣り合うノズル45間に壁状部材を設けた場合、この壁状部材によって第2の流路F2が各スリット状のノズル45毎に独立した流路に分割されてしまう。この場合、第1の流路F1から開口部43を通して第2の流路F2に流入する冷媒は、開口部43の中央部分と比べて両端部分の方が冷媒の流入量が相対的に少なくなる。つまり、各スリット状のノズル45毎に冷媒の流量にばらつきが生じ、その結果、冷却性能の低下につながるおそれがある。
これに対して、本実施の形態における冷却プレート3は、上述したように複数個の円柱部47を分散配置しているので、第2の流路F2内を流通する冷媒の流量をほぼ均等にすることができる。
また、隔壁部42に設けられる円柱部47は、隔壁部42と一体に形成され、その高さが側壁部41の高さと実質的に同じになるように選定されている。このため、流路分配器40の側壁部41の上端面に第1の外壁板31が接合されたときに、円柱部47の上端面と、第1の外壁板31とは、必ずしも密着せず隙間が生じる可能性がある。
このような隙間は、流路分配器40を構成する材料と、第1の外壁板31を構成する材料と、の間の熱膨張差によっても生じる可能性がある。仮にこのような隙間が生じたとしても、第1の外壁板31が円柱部47の上端面に当たることで第1の外壁板31の撓みが抑制されるので、円柱部47が果たすべき「冷却プレート3の変形防止」の機能に影響は及ぼされない。
また、流路分配器40は、隔壁部42によって区画された上側の第2の流路F2に導入された冷媒を、隔壁部42に設けられたノズル45を介して下側の第3の流路F3に配置されたフィン46の方向に指向させるための部材として機能するようになっている。このような第2の流路F2および第3の流路F3を構成するために流路分配器40は、図5、図6に示すように複雑な形状で、かつ正確な寸法に成形する必要がある。
また、流路分配器40においては、隔壁部42によって区画された上側の第2の流路F2に導入された冷媒が、隔壁部42に設けられたノズル45を介して下側の第3の流路F3に導入され、フィン46に衝突後、このフィン46を介して半導体モジュール2から伝達された熱を吸熱しながら第3の流路F3内を流れるようになっている。
このため、流路分配器40を構成する材料には、耐熱性に加えて、精密成形性、寸法安定性等に優れた材料を使用するのが望ましい。例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂等を用いることができる。
本実施の形態に係る積層冷却ユニット1における各冷却プレート3は、図8に示すように、図中矢印で示す方向に冷媒Wが流通することで、半導体モジュール2を冷却するようになっている。すなわち、冷却プレート3の導入口33から第1の流路F1を介して第2の流路F2に導入された冷媒Wが、図8(b)に示すように隔壁部42のノズル45を通して第3の流路F3側に噴出されてフィン46に衝突し、その衝突後の冷媒Wが、第3の流路F3内を下流側(図8においてX方向)に向かって流れ、最終的に第4の流路F4を介して排出口34から排出されるようになっている。
このように、冷媒Wがフィン46に衝突して第3の流路F3内を流れる過程で、フィン46に第2の外壁板32および絶縁板4を介して熱結合されている半導体モジュール2から伝達される熱を吸熱し、半導体モジュール2を冷却するようになっている。すなわち、本実施の形態に係る積層冷却ユニット1は、各冷却プレート3が衝突噴流式の冷却器を構成している。
次に、作用について説明する。
まず、図2、図4、図5に示すように、本実施の形態に係る積層冷却ユニット1は、冷却プレート3の内部の隔壁部42によって積層方向に区画された第2の流路F2および第3の流路F3のうち、フィン46が設けられていて比較的剛性の高い第3の流路F3と比べて剛性の低い第2の流路F2に複数の円柱部47が積層方向に延設されているので、積層方向の両端側から圧縮力が加わっても、その円柱部47によって冷却プレート3の第1の外壁板31が撓むのを抑制することができる。
すなわち、隔壁部42によって積層方向に区画された上側の第2の流路F2に設けられた円柱部47によって冷却プレート3の剛性が高められるので、冷却プレート3の変形を抑制することができる。これにより、各冷却プレート3の第1の外壁板31と、半導体モジュール2と、の間に配置される絶縁板4の破損を防止することができる。
また、隔壁部42によって積層方向に区画された下側の第3の流路F3は、フィン46が設けられていて比較的剛性の高い構造となっているので、積層方向の両端側から圧縮力が加わっても、そのフィン46によって冷却プレート3の第2の外壁板32が撓むのを抑制することができ、冷却プレート3の変形を抑制することができる。これにより、各冷却プレート3の第2の外壁板32と、半導体モジュール2と、の間に配置される絶縁板4の破損を防止することができる。
また、本実施の形態に係る積層冷却ユニット1においては、隔壁部42によって積層方向に区画された第2の流路F2の上流側の開口部43、すなわち、比較的剛性の低い第2の流路F2のなかでも特に剛性が低くなっている箇所に、隔壁部42から積層方向に延びる円柱部47が設けられている。このため、開口部43の近傍に円柱部47を設けない場合と比べて、冷却プレート3の変形をより小さく抑制することができる。その結果、冷却プレート3の第1の外壁板31と、半導体モジュール2と、の間に配置される絶縁板4の破損を従来と比較して確実に防止することができる。
本実施の形態に係る積層冷却ユニット1は、ハイブリット車や電気自動車等の車両に搭載されて用いられる。この場合、積層冷却ユニット1の冷却プレート3は、車両の基準電位、例えば0Vに電位固定される。一方、半導体モジュール2の樹脂封止体27から露出する第1の放熱板24aおよび第2の放熱板25aには、IGBTの動作電位が供給される。このとき、絶縁板4が破損していると、半導体モジュール2の高電位と冷却プレート3の基準電位とが導通し漏電するおそれがある。
したがって、本実施の形態に係る積層冷却ユニット1のように、パワー半導体素子の動作電位に電位固定される第1の放熱板24aおよび第2の放熱板25aが樹脂封止体27から露出するパッケージ構造の半導体モジュール2と、冷却プレート3と、の間に絶縁板4を挟んで半導体モジュール2と冷却プレート3の間の絶縁を確保する場合においては、絶縁板4が破損する可能性を抑制することは重要である。また、絶縁板4に生じた亀裂が微小でも時間の経過とともに大きな割れに進展するおそれがあるので、特に重要である。
また、本実施の形態に係る積層冷却ユニット1は、絶縁板4を介在させて半導体モジュール2を両面から挟持している2つの冷却プレート3のうち、一方の冷却プレート3においては、第3の流路F3内でのフィン46を介しての衝突噴流によって半導体モジュール2を冷却しており、他方の冷却プレート3においては、第2の流路F2内を冷媒が流通することで第1の外壁板31を介してその同じ半導体モジュール2を冷却している。
すなわち、本実施の形態に係る積層冷却ユニット1は、積層された冷却プレート3によって半導体モジュール2をその両面から冷却することができる。
また、本実施の形態に係る積層冷却ユニット1は、冷却プレート3の内部の隔壁部42によって積層方向に区画された上側の第2の流路F2内に隔壁部42から上方側に延びる複数個の円柱部47が隣り合うスリット状のノズル45間に分散配置されているので、積層方向の両端側から圧縮力が加わったときに、ノズル45の変形に起因する冷却性能の低下を防止することができる。
すなわち、第2の流路F2内に円柱部47が設けられていない場合、積層方向の両端側から圧縮力が加わったときにノズル45が変形し、この変形により、図7に示すように隔壁部42から下方側に突出するノズル45の先端部と、これに対向するフィン46の先端部との間に、隙間が生じる可能性がある。このような隙間が生じると、第2の流路F2からノズル45を介してフィン46に衝突させるべき冷媒の一部がその隙間から抜けてしまい、フィン46に衝突される冷媒の量が相対的に少なくなるため、冷却性能が低下することになる。
これに対して、本実施の形態に係る積層冷却ユニット1における冷却プレート3は、積層方向の両端側から圧縮力が加わったときに、上側の第1の外壁板31が、スリット状のノズル45間に分散配置された各円柱部47の上端面に当たり、各円柱部47を介して隔壁部42を下方側に押圧するので、ノズル45を変形させることなくノズル45の先端部をフィン46の先端部と接触させることができる。
このように冷却プレート3は、圧縮時にノズル45の先端部とフィン46の先端部との間に隙間が生じない構造を有しているので、上述した隙間から冷媒が抜けてしまうことを防止することができる。この結果、第2の流路F2からノズル45を介してフィン46に衝突させるべき冷媒の量を最大限に維持することができ、冷却性能の低下を防止することができる。
また、本実施の形態に係る積層冷却ユニット1は、冷却プレート3において複数個の円柱部47が、第2の流路F2内で冷媒の流通方向と平行な方向に並行して延設された複数個のノズル45の隣り合うノズル45間を分断しないように分散配置されているので、第2の流路F2内を流通する冷媒の流量をほぼ均等にすることができる。
すなわち、本実施の形態に係る積層冷却ユニット1は、冷却プレート3が、各ノズル45に流入する冷媒の流量が不均一にならない構造を有している。これにより、各ノズル45を通して第3の流路F3側に噴出される冷媒の流量をほぼ均等にすることができ、冷却性能の向上に寄与することができる。
上述した実施の形態に係る積層冷却ユニット1においては、冷却プレート3の内部の流路分配器40の隔壁部42によって区画された上側の第2の流路F2に積層方向に延びる円柱部47を設けた場合を例にとって説明したが、本発明における「柱状部」の形状が円柱状に限定されないことはもちろんである。つまり、複数の柱状部が、第2の流路F2内で冷媒の流通方向と平行な方向に並行して延びる複数個のスリット状のノズル45の隣り合うノズル45間に適宜分散配置されていれば十分である。例えば、楕円柱状や角柱状などの形状であってもよい。
また、上述した実施の形態に係る積層冷却ユニット1においては、IGBTが搭載された第1の半導体チップ20と、ダイオードが搭載された第2の半導体チップ21と、をパッケージングした半導体モジュール2を用いた場合を例にとって説明している。しかしながら、本実施の形態に係る積層冷却ユニット1においては、これに限定されず、IGBTが搭載された第1の半導体チップ20のみ、もしくは他のトランジスタが搭載された半導体チップのみをパッケージングした半導体モジュールを用いてもよい。また、ロジック回路やメモリ回路等の集積回路と、パワートランジスタと、が混載された半導体チップをパッケージングした半導体モジュールを用いてもよい。
また、上述した実施の形態に係る積層冷却ユニット1においては、冷却対象として半導体モジュール2を用いた場合を例にとって説明したが、本発明における「電子部品」が半導体モジュールに限定されないことはもちろんである。つまり、大電力を必要とし相当の熱を発する電子部品であれば十分であり、半導体素子を用いない電子部品を使用してもよい。
また、上述した実施の形態に係る積層冷却ユニット1においては、積層体10にその積層方向の両端側から板ばね13のばね力により圧縮力を付与する圧縮力付与手段11について説明している。しかしながら、この実施の形態に係る積層冷却ユニット1においてはこれに限定されず、圧縮力付与手段11としてコイルばねのばね力により圧縮力を付与するものを用いてもよい。また、圧縮力付与手段11の形態としては、積層体10に圧縮力を付与できるものであれば、特に限定されるものではない。
以上説明したように、本発明に係る積層冷却ユニットは、冷却プレートと電子部品の間に配置される絶縁板の破損を防止することができるという効果を奏するものであり、内部に冷媒の流路を有する冷却プレートと、冷却対象である半導体素子等の電子部品と、が交互にそれぞれ複数段で積層配置された積層冷却ユニット全般に有用である。特に、本発明に係る積層冷却ユニットは、ハイブリッド車や電気自動車等のパワーコントロールユニットに用いられる積層冷却ユニットとして有用である。
1…積層冷却ユニット、2…半導体モジュール(電子部品)、3…冷却プレート、3c…中央部(フィンを備えた受熱部)、4…絶縁板、10…積層体、11…圧縮力付与手段、31,32…第1、第2の外壁板(外壁部)、40…流路分配器、41…側壁部、42…隔壁部、43,44…開口部、45…ノズル、46…フィン、47…円柱部(柱状部)、F1…第1の流路、F2…第2の流路(2つの流路のうち他方の流路)、F3…第3の流路(2つの流路のうち一方の流路)、F4…第4の流路、W…冷媒

Claims (3)

  1. 内部に冷媒の流路が形成された複数の冷却プレートが、隣り合う冷却プレート間に絶縁板を介在させて電子部品を両面から挟持するように積層配置された積層冷却ユニットであって、
    前記複数の冷却プレートの各々が、外壁部と、前記外壁部の内部で前記冷媒の流路を積層方向に2つの流路に区画する隔壁部と、を備え、
    フィンを備えた受熱部が、前記2つの流路のうち一方の流路に設けられ、
    前記受熱部に冷媒を噴出するためのノズルが、前記隔壁部に設けられ、
    前記隔壁部から積層方向に延びる柱状部が、前記2つの流路のうち他方の流路に設けられていることを特徴とする積層冷却ユニット。
  2. 前記2つの流路のうち他方の流路は、冷媒の流通方向に対して上流側に開口部を有し、
    前記柱状部は、前記開口部の近傍に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の積層冷却ユニット。
  3. 前記ノズルは、前記2つの流路のうち他方の流路内で前記外壁部の長手方向と並行に配列された複数個のスリット状のノズルであり、
    前記柱状部は複数個設けられ、該複数個の柱状部は、前記他方の流路内で前記隔壁部上に、並行に配列された前記複数個のスリット状のノズルの間に分散配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の積層冷却ユニット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017224651A (ja) * 2016-06-13 2017-12-21 トヨタ自動車株式会社 冷却器
JP2018006710A (ja) * 2016-07-08 2018-01-11 トヨタ自動車株式会社 半導体装置
JP2018046602A (ja) * 2016-09-12 2018-03-22 株式会社デンソー 電力変換装置
WO2022164021A1 (ko) * 2021-01-28 2022-08-04 엘에스일렉트릭 주식회사 전력기기용 히트싱크

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