JP2015186344A - 電力変換装置 - Google Patents

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昌行 杉田
Masayuki Sugita
昌行 杉田
賢史 山中
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賢史 山中
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Abstract

【課題】本明細書が開示する技術は、パワーカードと冷却器を交互に積層した積層ユニットを有する電力変換装置に関し、板バネによらずに積層ユニットをその積層方向に圧力を加えつつ固定することのできる電力変換装置を提供する。
【解決手段】電力変換装置100は、樹脂製の筐体を有する複数の冷却器2と、複数のパワーカードが交互に積層されている積層ユニット10と、ケース5を備えている。積層ユニット10の積層方向の両端の冷却器2a、2eの夫々が、積層方向と平行な筐体の第1側面にてケースに固定されているとともに第1側面と平行な筐体の第2側面に弾性部材が押し付けられている。積層方向の両端の冷却器の間で他の冷却器とパワーカードが積層方向に圧力を加えられており、2個の冷却器の固定箇所が前記圧力の反力を支えている。
【選択図】図5

Description

本発明は、電力変換装置に関する。特に、電動車両においてバッテリの電力を交流に変換して走行用のモータに供給する電力変換装置に関する。本明細書における「電動車両」には、走行用にモータを備えるがエンジンは備えない電気自動車、モータとともにエンジンを備えるハイブリッド車、及び、燃料電池車を含む。燃料電池車の場合、燃料電池セルが本明細書におけるバッテリに相当する。
走行用のモータに電力を供給する電力変換装置は、直流電力を交流電力に変換するインバータ回路を備える。電動車両用の電力変換装置の中には、インバータ回路に加えて、バッテリの電圧を昇圧する電圧コンバータ回路を備えるものもある。走行用のモータは大出力であるため、インバータ回路や電圧コンバータ回路には耐電圧の高い半導体素子が多数採用される。電力変換に用いられる耐電圧の高い半導体素子は、通称パワー半導体素子(あるいはパワーデバイス)と呼ばれることがある。
大電流の導通と遮断を繰り返す半導体素子は発熱量が大きい。それゆえ、電力変換装置はパワー半導体素子(及びその周辺デバイス)を冷却する冷却器を備える。一方、車載装置にはコンパクト性も求められる。多数の半導体素子をコンパクトで効率よく冷却する技術として、複数のパワーカードと複数の冷却器を交互に積層した積層ユニットが知られている。なお、パワーカードとは、半導体素子を収容した扁平なモジュールである。パワーカードは、典型的には、半導体素子を樹脂で封止したモジュールである。
特許文献1に上記した積層ユニットを採用した電力変換装置の一例が開示されている。特許文献1の電力変換装置では、冷却器とパワーカードを密着させて冷却効率を高めるために、積層ユニットをフレーム(ケース)に収容し、積層ユニットの積層方向の一端とフレーム内面との間に板バネを挿入する。板バネによって積層ユニットはその積層方向に加圧され、パワーカードと冷却器の密着性が高まる。密着性を高めることによって冷却効率が上がる。また、車両の振動から保護するため、積層ユニットは、弾性体を挟んでフレームの底と蓋の間で挟持されるとともに、フレームの対向する2つの側面の間で弾性体を挟んで挟持される。
特開2012−231591号公報
説明の便宜上、積層ユニットの積層方向と直交する一つの方向を「横方向」と称し、積層方向と横方向の双方に直交する方向を「上下方向」と称する。特許文献1の積層ユニットは、板バネによって積層方向の圧力が加えられているとともに、横方向と上下方向が弾性体を挟んで挟持されている。横方向と上下方向は、挟持されているのみで、ボルト等では固定されていない。これは、次の理由による。従来、パワーカードと接する冷却器の筐体は熱伝導率の高いアルミニウム等の金属で作られていた。特許文献1の冷却器もアルミニウム等の金属で作られている(特許文献1、段落0032)。アルミニウムの筐体は、プレス加工などでの成形が容易である一方、板材で作られた構造物であるので強度が低いという特徴を有している。従って、圧力が加わった状態で冷却器を強固にケースに固定することができない。それゆえ、板バネによって積層ユニットの全体を積層方向に加圧するという支持構造が採用されていた。
本明細書は、板バネによらずに積層ユニットをその積層方向に圧力を加えつつ固定することのできる電力変換装置を提供する。
本願の発明者らは、板バネによらない積層方向の加圧を実現するため、冷却器の筐体を樹脂で作るという発想を得た。樹脂製の筐体は射出成形で容易に作れる上に、筐体側壁の厚みを自由に決めることが可能となる。ボルトを固定できるように筐体側壁を厚くすることで冷却器自体をケースに強固に固定することが可能となる。なお、ボルトを螺合するナットを樹脂製の筐体に埋め込んでもよい。
本明細書が開示する電力変換装置の一態様では、積層ユニットの積層方向の両端の冷却器をボルトでケースに固定する。前述したように、冷却器の筐体を樹脂で作ることによって、ボルト固定が可能となる。前述したように積層ユニットはその積層方向に圧力を加えて冷却器とパワーカードの密着度を高めることが好ましいので、積層ユニットを積層方向に圧縮した状態で両端の冷却器が固定されるようにボルトの固定位置を定める。即ち、積層ユニットは、積層方向の両端で固定された冷却器の間で他の冷却器とパワーカードが積層方向に圧力を加えられる。そして、両端の冷却器を固定するボルトが、その圧力の反力を支える。それゆえ、板バネが不要となる。なお、本明細書が開示する技術は、積層ユニットの側端に補助的な板バネを備えることを排除するものではないことに留意されたい。
本明細書が開示する電力変換装置では、積層方向の両端の冷却器が、積層方向と平行な筐体の第1側面にてケースにボルトで固定される。ただし、冷却器の一側面をボルトで固定するだけでは、冷却器は片持ち状態となり、他の冷却器とパワーカードに加える圧力の反力によって、ボルト固定されている側面(第1側面)の反対側で、両端の冷却器の間の距離が開いてしまう虞がある。積層方向の両端の各冷却器を、平行な二側面の夫々でボルト固定するのは冗長である。そこで、本明細書が開示する技術では、積層ユニットの積層方向の両端の冷却器を、積層方向と平行な筐体の側面(第1側面)にてケースにボルトで固定するとともに、第1側面と平行な筐体の別の側面(第2側面)に弾性部材を押し付けて冷却器を支持する。即ち、積層ユニットの積層方向の両端の冷却器を、第1側面にてボルトでケースに固定するとともに、弾性部材を挟んで第1側面と第2側面の間で挟持する、という固定構造を採用する。そのような支持構造により、積層ユニットを積層方向に加圧する板バネを不要とする。
なお、上記の固定構造は、積層ユニットの両端の冷却器が積層方向と交差する方向で挟持されているので、高い耐振動特性を有する。また、本明細書が開示する技術は、積層方向の少なくとも両端の冷却器が固定されていればよく、両端以外の冷却器が同様にボルト固定されることを除外するものではないことにも留意されたい。また、本明細書が開示する技術は、補助的なバネを積層ユニットの積層方向の端面に押し当てることを排除するものではないことに留意されたい。
樹脂製の筐体は容易に様々な形状に作ることができるので、ボルト以外の固定手段で端の冷却器をケースに固定することも好適である。例えば、積層方向の一端の冷却器の筐体にフックを設けるとともに、フックに係合する窪みをケースに設ける。積層方向の他端の冷却器はボルトで固定する。組み立て工程では、積層ユニットの一端の冷却器のフックをケースの窪みに係合させつつ、積層ユニットの他端側から圧力を加えて積層ユニットを圧縮する。その状態で他端の冷却器をボルト固定する。一方の冷却器をフックで固定することによって、組み立て工程を簡略化できる。
ところで、樹脂はアルミニウムなどの金属と比較して熱伝導率が低い。そこで、本明細書の冷却器は、積層方向に直交する筐体側板に開口が設けられる。その開口は、パワーカードと対向するように設けられる。そして、その開口を塞ぐように、樹脂よりも熱伝達率の高い金属板が取り付けられる。そして、その金属板とパワーカードを接触させる。なお、金属板と対向するパワーカード表面には絶縁板が取り付けられていてもよい。また、金属板には、好適には、アルミニウム、あるいは銅が用いられる。金属板の内側(筐体内部側)は、空洞であり、液体冷媒の流路になっている。金属板を介してパワーカードの熱が冷媒に吸収される。なお、パワーカードを挟んで隣接する冷却器の筐体同士が冷媒を通す連結管で連結されている。連結管は、積層方向からみたときにパワーカードの両側に位置する。積層ユニットの積層方向の端部に位置する冷却器には、一方の連結管に、外部から冷媒を供給する冷媒供給管が接続されており、他方の連結管に、冷却器から外部へ冷媒を排出する冷媒排出管が接続されている。冷媒供給管を通じて供給された冷媒は、積層方向からみたときに一列に並ぶ一連の連結管を通じて全ての冷却器に行き渡り、冷却器の内部を通過しながらパワーカードの熱を吸収し、そして、一列に並ぶ別の一連の連結管と冷媒排出管を通じて外部に排出される。積層ユニットの両端の冷却器は、パワーカードと対向しない側板には開口を有さずともよい。
本明細書が開示する技術は、複数の冷却器と複数のパワーカードが交互に積層された積層ユニットを有する電力変換装置に関し、積層ユニットを積層方向に加圧する板バネを不要とする。本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
積層ユニットの斜視図である。 一対の冷却器とその間に挟まれるパワーカードの関係を示す分解斜視図である。 冷却器の分解斜視図である。 電力変換装置の上面図である(カバーなし)。 図4のV−V線に沿った断面図である。
図面を参照して実施例の電力変換装置を説明する。まず、積層ユニットを説明する。図1に、積層ユニット10の斜視図を示す。積層ユニット10は、電気自動車に搭載される電力変換装置の主要部品である。電力変換装置は、バッテリの直流電力を昇圧し、さらに交流に変換して走行用のモータに供給する。電力変換装置は、電圧を高める電圧コンバータ回路と、インバータ回路を含む。電圧コンバータ回路は、昇降圧コンバータであり、2個の半導体素子(IGBT)を含む。また、夫々のインバータ回路は6個の半導体素子を含む。電力変換装置は、合計8個の半導体素子を含む。夫々の半導体素子は、大きな電流を導通/遮断するので発熱量が大きい。なお、半導体素子の数は、車両の種類(電力変換装置の種類)によって異なっていてもよい。
積層ユニット10は、上記した8個の半導体素子を集約して集中的に冷却するユニットである。積層ユニット10では、4個のパワーカード20と5個の冷却器2a−2eが交互に積層されている。図中のX軸方向が積層方向に相当する。なお、パワーカード20と冷却器2の間には絶縁板91が嵌挿されている。また、複数の冷却器2a−2eは同じ構造を有している。以下では、複数の冷却器2a−2eのいずれか一つを区別なく表す場合に「冷却器2」と表記する。
図示は省略するが、1個のパワーカード20に2個の半導体素子が収容されている。夫々のパワーカード20は、2個の半導体素子を樹脂でモールドしたパッケージである。各パワーカード20の内部で2個の半導体素子が直列に接続されている。各パワーカード20からは3本の端子29が伸びている。3本の端子29の夫々は、半導体素子の直列回路の高電位側端子、低電位側端子、直列回路の中点の端子に相当する。パワーカード20からは、上記3本の端子29のほか、半導体素子(トランジスタ)のゲートに通じる端子(ゲート端子)が、端子29の側面とは反対側の側面から伸びているが、その図示は省略している。
冷却器2a−2eの構造を概説する。詳しい構造は後に説明する。冷却器2の筐体18は樹脂で作られている。パワーカード20と対向する側板に開口H1が設けられており、その開口H1を金属板13が塞いでいる。冷却器2は、内部が空洞であり、その空洞を液体の冷媒が通過する。冷媒は、典型的には、水、あるいは、LLC(Long Life Coolant)である。金属板13を通じてパワーカード20の熱が冷媒へと移送される。すなわち、パワーカード20が冷却される。筐体18の一方の側板には、積層方向からみて開口H1の両側に、積層方向に伸びる突出部18aが設けられている。別言すれば、突出部18aは、積層方向からみてパワーカード20の両側に設けられている。突出部18aには、筐体18を積層方向に貫通する冷媒孔H2が設けられている。突出部18aの高さ(突出部18aの図中X方向の長さ)は、概ね、パワーカード20の厚みと2枚の絶縁板91の厚みを加えた長さに相当する。一対の突出部18aの間にパワーカード20が配置され、冷却器2が積層されると、冷却器2とパワーカード20が接するとともに、冷却器2の突出部18aの先端が隣接する冷却器2の側面に当接し、冷媒孔H2同士が連通する。即ち、内側に冷媒孔H2が形成された突出部18aは、パワーカード20を挟んで隣接する2個の冷却器2を接続する連結管に相当する。一方の連結管を通じて冷媒が冷却器2に送られ、他方の連結管を通じて冷却器2から冷媒が排出される。積層方向で一列にならぶ一群の冷媒孔H2は冷媒供給路P1を構成し、積層方向で一列に並ぶ別の一群の冷媒孔H2は冷媒排出路P3を構成する。積層ユニット10の積層方向の端の冷却器2eには、開口H1と冷媒孔H2を塞ぐカバープレート28が取り付けられている。図示を省略しているが、積層ユニット10の積層方向の他方の端の冷却器2aの一対の突出部18aには、冷媒供給管と、冷媒排出管が接続される。冷媒供給管によって積層ユニット10の外部から供給される冷媒は、冷媒供給路P1を通じ、全ての冷却器2に分配される。冷媒は、冷却器2の内部を通過し、パワーカード20から熱を吸収する。冷却器2を通過した冷媒は、冷媒排出路P3を通じ、冷媒排出管へと排出される。
パワーカード20と絶縁板91の間、及び、冷却器2と絶縁板91の間には伝熱性を高めるグリース(不図示)が塗布されている。また、グリースを薄く延ばしてパワーカード20と冷却器2との密着性を高めるため、積層ユニット10には、積層方向に数キロニュートンに相当する圧力(数百キログラムの荷重に相当する圧力)が加えられる。積層ユニット10は、積層方向に圧力を加えられたまま、電力変換装置のケース内に固定される。加圧を伴う固定構造については後述する。
冷却器2の筐体18は、突出部18aの壁厚が厚くなっており、積層方向の耐荷重性が高くなっている。筐体18は射出成形法によって樹脂で作られる。突出部18aも筐体18の一部として射出成形で作られる。射出成形法は複雑な形状を容易に作ることができるので、形状を複雑にして、積層方向の荷重に対して高い剛性を実現した筐体も容易に低コストで作ることができる。冷却器2は、従来はアルミニウムで作られていた筐体を樹脂で作ることによって、上記の利点を達成する。また、詳しくは後述するが、幾つかの冷却器には、筐体18の壁内にナットが埋め込んである。そのナットを使って冷却器が電力変換装置のケースに固定される。樹脂製の筐体内にナットを埋め込むことも射出成形であれば容易に実現できる。
図2に、一対の冷却器2a、2bとその間に挟まれるパワーカード20のレイアウトを示す。図2に描かれている一対の冷却器2a、2bとパワーカード20は、図1の積層ユニット10の一部に相当する。パワーカード20の表面には放熱板23が露出しており、その放熱板23が絶縁板91に接する。放熱板23は、絶縁板91を挟んで冷却器2の金属板13と対向する。放熱板23は、パワーカード20の内部で半導体素子と接続しており、半導体素子の熱をパワーカード20の表面へ移送する。なお、放熱板23は、半導体素子を外部と電気的に接続する端子の一部であり、端子29とも電気的に繋がっている。絶縁板91は、放熱板23と冷却器2の金属板13の間を絶縁する。絶縁板91には、熱伝導率の高い素材が用いられる。絶縁板91が挟まれているが、熱力学的な見地からは、パワーカード20と冷却器2は接触しているとみなすことができる。絶縁板91は、例えばセラミックス製である。なお、セラミックスの中にも、熱伝導率が比較的に高いものがある。
前述したように、冷却器2の突出部18aは、連結管に相当し、その先端が隣接する冷却器2と接する。突出部18aの内側には冷媒を通す冷媒孔H2が設けられている。突出部18aの先端面において冷媒孔H2の周囲には溝18cが設けられている。溝18cにはガスケット92が嵌め込まれている。ガスケット92は、冷却器2が積層されたときに突出部18aの先端と、隣接する冷却器2(その筐体18)の間を封止する。ガスケット92の一例は、断面が円形のゴムリングである。ガスケット92は、荷重を受けたときの反発力が高く、突出部18aの先端と筐体18の間から冷媒が漏れないようにしっかりとそれらの間を封止する。なお、ガスケット92を収める溝18cも、筐体18の一部として射出成形で作られる。溝18cのような複雑な形状も射出成形法によれば低コストで設けることができる。
次に、冷却器2の構造を説明する。図3は、冷却器2の分解斜視図である。前述したように、冷却器2の筐体18は樹脂で作られている。積層方向(図中のX方向)からみたときの筐体18の中央に開口H1が設けられている。開口H1は、パワーカード20と対向する位置に設けられている。開口H1は、筐体18の積層方向の両側に設けられている。開口H1は、金属板13で塞がれる。開口H1と金属板13の間は密閉される。
金属板13について説明する。開口H1の内周には突起18d、18eが設けられており、金属板13は、突起18d、18eに係止される。金属板13のおもて面(露出する面)は、開口H1の周囲の筐体表面(側板18bの表面)と面一になる。筐体の裏側の側板(突出部18aが設けられていない側板)にも開口H1が設けられているとともに、開口H1の内周に突起18d、18eが設けられている。裏側の側板の開口H1に取り付けられる金属板13についても同様である。
金属板13の裏面(筐体内部側)には、複数のフィン14が設けられている。開口H1に取り付けられた金属板13の裏面は、冷媒流路に面しており、フィン14は、冷媒に直接触れる。フィン14は、パワーカード20の熱を効率よく冷媒に伝える。金属板13とフィン14は、ともにアルミニウムで作られている。フィン14は金属板13の一部であり、フィン14と金属板13は、押出成形法によって同時に作られる。
また、筐体18の内部で、一方の金属板13のフィン14の先端と他方の金属板13のフィン14の先端が対向する。積層方向で対向するフィンの間には仕切板15が嵌挿される。仕切板15は、積層方向で対向するフィンの間の空間を埋める。この構造は、冷却器2が積層方向の圧力を受けたときに金属板13が撓むこと防止する。仕切板15は、樹脂製であってもよいし、金属製であってもよい。樹脂製の仕切板15は、筐体18の一部として、射出成形で筐体18と同時に作られるものであってもよい。
冷却器2は、全体が空洞であり、内部を液体の冷媒が流れる。積層方向に並んだ一群の冷媒孔H2による貫通孔が冷媒供給路P1を構成し、積層方向に並んだ別の一群の冷媒孔H2による貫通孔が冷媒排出路P3を構成する。冷媒供給路P1を通じて冷媒が各冷却器2に分配される。冷却器2の内部の流路を通過する冷媒は、先に述べたように、金属板13の裏面と複数のフィン14とに接し、パワーカードの熱を吸収する。冷却器2を通過した冷媒は、冷媒排出路P3を通じて積層ユニット10の外部へと排出される。
筐体18の内部空間において開口H1と冷媒孔H2の間に、筐体18の積層方向の一対の側板を連結する補強リブ12が設けられている。補強リブ12は、冷却器2が積層方向の圧力を受けたときに側板が撓むことを防止する。補強リブ12は、筐体18の内部の冷媒流路の中に設けられるので、冷媒の流れ方向に沿って平板形状に作られている。
前述したように筐体18は樹脂で作られるので、突出部18aにおける冷媒孔H2の周囲の壁厚を厚くしたり、側板18b、18cの厚みを薄くしたり、補強リブ12を形成したりすることも低コストで実現できる。一方、樹脂はアルミニウムや銅と比較して熱伝導率が低い。しかし冷却器2は、全てを樹脂で形成するのではなく、パワーカード20と対向する位置に開口H1を設け、そこに金属板13を嵌め込んでいる。パワーカード20の熱を吸収する箇所に金属板13を配置することで冷却効率の低下を防止する。
次に、電力変換装置のケース内への積層ユニット10の固定構造を説明する。図4に電力変換装置100をそのケース上方からみた上面図を示し、図5に、図4のV−V線に沿った断面図を示す。図4は、電力変換装置100のカバーを外したときの図であり、ケース内部の部品レイアウトを示している。図4では、積層ユニット10の一方の端に位置する冷却器2aに、冷媒供給管41と冷媒排出管42が接続されている。
ケース5には、積層ユニット10の他、複数のコンデンサ48や、リアクトル47、及び、制御基板52が収容される。コンデンサ48は、昇降圧回路に用いたり、昇降圧回路が出力した電流の脈動を抑制するために備えられる。また、リアクトル47は、昇降圧回路に用いられる。制御基板52は、パワーカード20に封止された半導体素子に供給する駆動信号(PWM信号)を生成する。図示は省略しているが、制御基板52には、パワーカード20から伸びる信号端子が接続する。その信号端子は、パワーカード内の半導体素子のゲートに繋がっている。
図5に良く示されているように、ケース5には、底面と平行に仕切板51が設けられており、その仕切板51の一方側に積層ユニット10が固定され、他方側に制御基板52が固定される。図5とは別の断面において仕切板51には孔が設けられており、その孔を通じて積層ユニット10のパワーカード20から信号端子が伸びており、その先端が制御基板52に接続される。
図5に良く示されているように、積層ユニット10の積層方向の両端の冷却器2a、2e、及び、中央の冷却器2cには、その筐体18にナット55が埋設されており、それら冷却器2a、2e、2cはボルト54a−54cで仕切板51(ケース5)に固定されている。即ち、積層ユニット10は、冷却器2a、2c、2eが、ケース底面に対向する側面にてボルトでケース5に固定される。説明の便宜上、冷却器の側面であってケース底面に対向する側面を下側面と称する。また、下側面と平行な他方の側面を冷却器の上側面と称する。なお、図5は、図4のV−V線に沿った断面であるが、図4のA−A断面においても同様の構造を有している。即ち、積層ユニット10は、積層方向に直交する方向の両側で冷却器2a、2c、2eがボルトにてケース5に固定されている。別言すると、積層ユニット10の冷却器2a、2c、2eは、積層方向からみたときにパワーカード20の両側でケース5にボルト54a−54cにて固定されている。
図4と図5に示されている積層ユニット10は、両端の冷却器2a、2eと中央の冷却器2cの下側面にて、積層方向に圧縮された状態で固定されている。即ち、仕切板51に設けられた、ボルト54aと54cを通す孔の位置が、積層ユニット10が積層方向に圧縮された状態で両端の冷却器2a、2eが固定されるように定められている。それゆえ、積層ユニット10をケース5に固定することによって、積層ユニット10は積層方向に圧力が加えられた状態に保持される。そして、ボルト54aと54cが、その圧力の反力を支える。
また、冷却器2a−2eの筐体18の上側面に弾性シート4が押し付けられている。具体的には、弾性シート4の上から押さえ板3がボルト43、44でケース5に固定されている。より詳しくは、押さえ板3の一端がボルト43によって、ケース5に設けられたリブ45に固定されており、押さえ板3の他端がボルト44によってケース5のリブ46に固定されている。ボルト43、44を締めるにつれて、弾性シート4が冷却器2に押し付けられる。積層ユニット10は、一側面(下側面)がボルト54a−54cによってケース5に固定され、その一側面とは反対側の側面(上側面)から弾性シート4が押し付けられ、上下の両側から挟持されて固定される。図4に良く示されているように、積層ユニット10は積層方向に交差する方向の両側(Y軸方向の両側)で弾性シート4が押し付けられている。
上記したように、積層ユニット10は、積層方向に圧力を加えられた状態でケース5に固定される。積層方向の両端の冷却器2a、2e(及び中央の冷却器2c)をケース5に固定することによって、その固定箇所(上記ボルト54aと54c)が、積層方向の圧力の反力を支持する。また、積層ユニット10は、固定箇所とは反対側から弾性シート4を押し付けることによって、積層方向と直交する方向(Z軸側)で挟持される。積層ユニット10の一側面のボルト固定だけでは、圧力に充分に抗することができずに固定端の反対側にて両端の冷却器の間隔が大きくなってしまう虞がある。しかし、ボルトによる固定端の反対側から弾性シート4で押さえることによって、上記したデメリットを克服することができる。即ち、固定端の反対側で冷却器2aと冷却器2eの間の距離が大きくなることが防止される。さらに、固定端の反対側から弾性シート4で押さえることによって、車両振動に対する耐性も高まる。
実施例で説明した技術に関する留意点を述べる。実施例では、積層ユニットの両端の冷却器をボルトにて固定した。固定手段は、ボルトに限られない。例えば、固定箇所の一方は、冷却器にフックを設け、そのフックと係合する窪みをケースに設けてもよい。あるいは、逆に、ケースにフックを設け、そのフックに係合する窪みを冷却器に設けてもよい。
また、積層ユニット10は、両端の冷却器2a、2eだけでなく、中央の冷却器2cもケース5に固定されている。即ち、積層方向の中央の冷却器2cは、ボルト54bで固定されることによってその位置が定まる。積層ユニット10は両側から圧縮力を受けながら固定される。それゆえ、電力変換装置を量産した場合、両端の冷却器2a、2eだけがケースに固定されている場合と比較して、固定されていない中間の冷却器2b、2d及びパワーカード20の位置のばらつきが小さくなる。パワーカード20の端子が制御基板52と接続されるので、パワーカード20の位置のばらつきは小さい方がよい。
実施例の電力変換装置は、積層ユニットをその積層方向に荷重するバネを不要とする。上記したボルト54a、54cが積層ユニット10に加える圧力の反力を受け持つからである。ただし、本明細書が開示する技術は、補助的なバネを積層ユニットの積層方向の端面に押し当てることを排除するものではないことに留意されたい。
実施例における積層ユニット10は、冷却器とパワーカードが1個づつ交互に積層されていた。積層の態様は実施例の積層ユニットに限られない。例えば、一対の冷却器の間に2個のパワーカードを挟むように積層されていてもよい。また、パワーカード以外のデバイスが積層されていてもよい。また、積層される冷却器の個数は5個以上であってもよい。パワーカードも4個以上であってもよい。
冷却器2a、2eの「下側面」が第1側面に相当し、「上側面」が「第2側面」に相当する。ボルト54a、54cが、積層方向の両端の冷却器の夫々をケースに固定する固定手段の一例に相当する。積層ユニット10は、積層方向の両端の2個の冷却器2a、2eの間で他の冷却器とパワーカードが積層方向に圧力を加えられており、2個の冷却器の固定箇所(即ちボルト54aと54c)が圧力の反力を支えている。別言すれば、ボルト54aと54cは、圧力の反力に抗する。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2a−2e:冷却器
3:押さえ板
4:弾性シート
5:ケース
10:積層ユニット
12:補強リブ
13:金属板
14:フィン
15:仕切板
18:筐体
18a:突出部
18b:側板
18c:溝
18d、18e:突起
20:パワーカード
23:放熱板
28:カバープレート
43、44:ボルト
45、46:リブ
47:リアクトル
48:コンデンサ
51:仕切板
52:制御基板
54a−54c:ボルト
55:ナット
91:絶縁板
92:ガスケット
100:電力変換装置
H1:開口
H2:冷媒孔
P1:冷媒供給路
P3:冷媒排出路

Claims (2)

  1. 内部を冷媒が通過する樹脂製の筐体を有する複数の冷却器と、
    半導体素子を収容した複数のパワーカードと、
    前記複数の冷却器と前記複数のパワーカードが交互に積層されている積層ユニットと、
    前記積層ユニットを収容するケースと、
    を備えており、
    前記積層ユニットの積層方向の両端の冷却器の夫々が、積層方向と平行な前記筐体の第1側面にて前記ケースに固定されているとともに前記第1側面と平行な筐体の第2側面に弾性部材が押し付けられており、
    積層方向の両端の冷却器の間で他の冷却器とパワーカードが積層方向に圧力を加えられており、前記両端の冷却器の固定箇所が前記圧力の反力を支えている、
    ことを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記冷却器は、前記パワーカードと対向する筐体側板に開口が設けられているとともに、その開口を塞ぐように金属板が取り付けられており、
    前記パワーカードと前記金属板が接触している、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
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