JP2015120160A - 反応炉壁へのシリコンの析出を低減する流動層反応炉システム及び方法 - Google Patents

反応炉壁へのシリコンの析出を低減する流動層反応炉システム及び方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015120160A
JP2015120160A JP2015021536A JP2015021536A JP2015120160A JP 2015120160 A JP2015120160 A JP 2015120160A JP 2015021536 A JP2015021536 A JP 2015021536A JP 2015021536 A JP2015021536 A JP 2015021536A JP 2015120160 A JP2015120160 A JP 2015120160A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
reaction chamber
annular ring
fluidly connected
fluidized bed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015021536A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6038201B2 (ja
Inventor
ミリンド・エス・クルカーニ
S Kulkarni Milind
プネート・グプタ
Gupta Puneet
バラジ・デブラパリ
Devulapalli Balaji
ジャミール・イブラヒム
Jameel Ibrahim
ビタル・レバンカル
Revankar Vithal
クワシ・フォリ
Foli Kwasi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SunEdison Inc
Original Assignee
SunEdison Inc
MEMC Electronic Materials Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SunEdison Inc, MEMC Electronic Materials Inc filed Critical SunEdison Inc
Publication of JP2015120160A publication Critical patent/JP2015120160A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6038201B2 publication Critical patent/JP6038201B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J8/00Chemical or physical processes in general, conducted in the presence of fluids and solid particles; Apparatus for such processes
    • B01J8/18Chemical or physical processes in general, conducted in the presence of fluids and solid particles; Apparatus for such processes with fluidised particles
    • B01J8/1818Feeding of the fluidising gas
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J8/00Chemical or physical processes in general, conducted in the presence of fluids and solid particles; Apparatus for such processes
    • B01J8/18Chemical or physical processes in general, conducted in the presence of fluids and solid particles; Apparatus for such processes with fluidised particles
    • B01J8/24Chemical or physical processes in general, conducted in the presence of fluids and solid particles; Apparatus for such processes with fluidised particles according to "fluidised-bed" technique
    • B01J8/44Fluidisation grids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B33/00Silicon; Compounds thereof
    • C01B33/02Silicon
    • C01B33/021Preparation
    • C01B33/027Preparation by decomposition or reduction of gaseous or vaporised silicon compounds other than silica or silica-containing material
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J2219/00Chemical, physical or physico-chemical processes in general; Their relevant apparatus
    • B01J2219/00049Controlling or regulating processes
    • B01J2219/00245Avoiding undesirable reactions or side-effects
    • B01J2219/00252Formation of deposits other than coke

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Silicon Compounds (AREA)
  • Devices And Processes Conducted In The Presence Of Fluids And Solid Particles (AREA)
  • Feeding, Discharge, Calcimining, Fusing, And Gas-Generation Devices (AREA)

Abstract

【課題】反応炉壁に形成された析出量を制限若しくは減少させる多結晶シリコンを製造するための反応炉システムを提供する。【解決手段】本プロセスは、第1ガスを第1ガスプレナムへ供給し外周開口部を介して反応チャンバーに導入し、分配開口部のチャンネル部及びスロットル部に第1ガスを通過させる工程と、第2ガスを第2ガスプレナム及び中央開口部を介して反応チャンバーに導入し、分配開口部のチャンネル部及びスロットル部に第2ガスを通過させる工程と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、流動層反応炉システムに関し、例えば、シラン等の熱分解可能なシリコン化合物から多結晶シリコンを作製することに関する。
多相反応(multiphase reactions)を実行するため流動層反応炉が用いられている。典型的な流動層反応炉システムにおいて、触媒若しくは成長中の製品粒子等の粒状材料の流動層に流体を通過させる。流体のフローにより、当該反応炉において粒状材料の流動層は流動化される。
多くの流動層反応炉システムにおいて、特に液相からの材料が化学的に分解され固体材料が形成されるシステムにおいて、固体が反応炉壁に析出しうる。壁部への析出は、反応炉の形状を変更してしまい、これにより、通常、反応炉の性能を低下させる可能性がある。さらに、壁部への析出物の一部は、反応炉壁から剥離し、反応炉の底部まで落下しうる。通常、剥離した析出物を取り除くため、反応炉システムの操業が停止される。反応炉の不慮の中断を防止するため、定期的に、析出物を反応炉壁からエッチング除去し反応炉を洗浄しなければならず、そのため、反応炉の生産性は低下する。これらの問題は、多結晶シリコンの生産において用いられる流動層反応炉システムにおいて特に深刻である。
そのため、反応炉壁に形成された析出量を制限若しくは減少させる、多結晶シリコンを製造するための反応炉システム及び方法に対するニーズが存在する。
本発明の一の側面は、反応チャンバー及び該反応チャンバーにガスを均一に分配するための分配装置を有する反応炉内において多結晶シリコン製品を製造するプロセスに関する。当該反応チャンバーは、少なくとも一つの反応チャンバー壁を有する。上記分配装置は、ガスソースと反応チャンバーとの流体的接続を提供する複数の分配開口部を有し、複数の分配開口部は、少なくとも一つの外周開口部と、少なくとも一つの中央開口部と、を有する。本発明のプロセスによれば、キャリアーガス及び熱分解可能なシリコン化合物は、分配装置の分配開口部を介して反応チャンバーまで供給される。当該反応チャンバーにおいて、外周開口部を介して供給されたガス中のキャリアーガスの濃度は、反応炉壁に析出されるシリコン量を低減するため、中央開口部を介して供給されたガス中のキャリアーガスの濃度を上回る。シリコン粒子上にシリコンを析出させるため、反応チャンバー内において上記熱分解可能なシリコン化合物をシリコン粒子と接触させ、これによりシリコン粒子のサイズが増加する。
本発明の別の側面は、少なくとも1つの反応チャンバー壁を有する反応チャンバーに第1ガス及び第2ガスを分配するための分配装置であって、少なくとも1つの外周開口部と少なくとも1つの中央開口部とを含む複数の分配開口部を備え、上記外周開口部は、第1ガスソースとは流体的接続を提供するが第2ガスソースとは流体的接続を提供しないように構成された分配装置に関する。
本発明のさらに別の側面は、少なくとも1つの反応チャンバー壁を有する反応チャンバーと、上記反応チャンバーにガスを分配し、第1ガスソース及び第2ガスソースの両方と上記反応チャンバーとの間の流体的接続を提供する複数の分配開口部を備える分配装置と、を備え、上記複数の分配開口部は、少なくとも1つの外周開口部と少なくとも1つの中央開口部とを備え、上記外周開口部は、第1ガスソースと流体的に接続されているが、第2ガスソースとは流体的に接続されていない流動層反応炉システムに関する。
本発明の上記側面について言及された特徴に関して様々な限定が存在する。また同様に、別の特徴を本発明の上記側面に加えてもよい。例えば、本発明の例示された実施の形態のいずれかに関連して以下に議論される様々な特徴を本発明の上述の側面のいずれかに、単独で若しくはいずれかの組み合わせで組み込んでもよい。
図1は、流動層反応炉システムに注入及び排出されるフローの概略である。 図2は、ガス分配ユニットの一実施の形態に係る長手方向断面である。 図3は、ガス分配ユニットの第2の長手方向断面である。 図4は、ガス分配ユニットの分配装置の下面図である。 図5は、ガス分配ユニットの分配装置の上面図である。 図6は、ガス分配ユニットの長手方向斜視図である。 図7は、粒状多結晶シリコン反応炉システムにおいて起こる反応メカニズムの概略図である。 図8は、従来の析出方法及び図1〜6の流動層反応炉及び分配ユニットを含む本発明の方法に係る反応炉壁への析出率のコンピューターシミュレーションのグラフ図である。対応する参照文字は、図面を通して、対応する部材を示す。
ここに記載された流動層反応炉システム及びガス分配ユニットは、第1ガス及び第2ガスを流動層反応炉に分配し、化合物を複数のガスのうち1つから流動化された粒子の表面上に析出させるに適している。当該反応炉システム及び分配ユニットは、反応炉壁に熱分解可能な化合物の析出(具体的には、シランからのシリコンの析出)の速度を低減させるのに特に適している。反応システムの分配装置は、上記反応炉壁への材料(具体的にはシリコン等)の析出を防止するため、上記反応炉壁から反応炉の中央部分まで上記熱分解可能な化合物を方向付けるように構成されている。当該システムは、表題の”多結晶シリコンを製造するためのプロセス”の下、以下に言及しているように、熱分解可能なシリコン化合物から多結晶シリコンを作製するために使用される。
I.流動層反応炉システム
以下、図1を参照する。本発明の実施の形態により構成された流動層反応炉を、概して1により示す。反応炉システム1は、反応チャンバー10とガス分配ユニット2とを含む。第1ガスソース5と第2ガスソース7とは分配ユニット2に導入され、それぞれのガスを反応チャンバー10の入口に均一に分配する。分配ユニット2は、反応チャンバー10を介した反応性ガスを均一に分配することを助力し、これにより、上記反応チャンバー10において、流動化された粒子への材料の析出速度を最小化する。
ここで使用されているように、”第1ガス”は、”第2ガス”と異なる成分を有するガスであり、逆も言える。上記第1ガス及び第2ガスは、上記第1ガスにおける少なくとも1種の化合物の質量組成若しくはモル組成が、第2ガスにおける化合物の組成と異なる限り、複数の気体の混合物から構成されていてもよい。製品回収(抜取チューブ12は、ガス分配ユニット2を通って延びる。製品粒子をチューブ12から抜き出し製品貯蔵庫15に搬送してもよい。使用済みガス16は、反応チャンバー16から排出され、これをさらに別のプロセスユニット18に導入してもよい。
図2にガス分配ユニット2をより詳細に示す。ガス分配ユニット2は、第1ガス及び第2ガスを流動層反応炉へ分配するのに適しており、特に、キャリアーガス及び熱分解可能なガスを流動層反応炉に分配するのに適している。
ガス分配ユニット2は、入口側ブロック21、分配装置25、及びテイパーライナー28を有する。外部環状リング37及び同心円上にある内部環状リング39は、入口側ブロック21と分配装置25との間に配置されている。第1ガスプレナム32は、外部環状リング37と内部環状リング39との間に規定されている。製品回収チューブ12は、外部環状リング37及び内部環状リング39と同心円上にある。チューブ12は、入口側ブロック21の下に延びる。第2ガスプレナム34は、内部環状リング39とチューブ12との間に規定されている。
テイパーライナー28は、ライナーチャンバー45を規定する。ライナーチャンバー45は、反応チャンバー(不図示)の円柱部分に向かって開口し、分配装置25から反応チャンバーの円柱部分まで外側に向かって拡径している。粒子及び流入したガスがライナーチャンバー45に接触し、システム反応の大部分が当該ライナーチャンバーにおいて起こるため、当該ライナーチャンバーは、反応チャンバーの一部であると見なされる。応用のために、ここで使用される”反応チャンバー”には、ライナーチャンバー45が含まれる。
一連の外周分配開口部42及び中央分配開口部44を分配装置25内に配置する。ここで使用されているように、”外周分配開口部”若しくは”外周開口部”は、実質的に、中央開口部に関して、反応チャンバーの外側の壁部近くにある分配開口部を意味し、”中央分配開口部”若しくは”中央開口部”は、実質的に、外周開口部に関して内側にある分配開口部を意味する。外周開口部42は、第1ガスプレナム32及び反応チャンバー10と流体的に接続されている。中央開口部44は、第2ガスプレナム34及び反応チャンバー10と流体的に接続されている。一般的に、外周開口部は、第2ガスと流体的に接続されておらず、中央開口部は、第1ガスと流体的に接続されていない。
第1ガスが、粒子上への材料の析出に寄与しないとき(若しくは第2ガス程寄与しないとき)(具体的には、第1ガスが水素、若しくは希ガス等の不活性ガスであるとき)、外周開口部が第1ガスと流体的に接続されるように構成することにより、内部スペースと比較して、より大きな濃度の第1ガスを反応チャンバー壁部に存在させることができる。これにより、第1及び第2ガスが分配装置25を介して均一に分配される構成と比較して、第2ガスから反応炉壁上に析出される材料を減少させることができる。
いくつかの実施の形態において、外周開口部の一部は、第2ガスと流体的に接続されており、中央開口部の一部は、第1ガスと流体的に接続されている。これらの実施の形態において、上記第1ガスに流体的に接続された外周開口部の割合は、概して、第1ガスと流体的に接続された中央開口部の割合より大きい。また、当該構成により、反応チャンバーの内部スペースに比較して、より大きな濃度の第1ガス(具体的には、水素若しくは希ガス等のキャリアーガス)を反応チャンバーの壁部に存在させることができる。
中央開口部44及び外周開口部42は、チャンネル部60と、スロットル部62、及び拡径部(flare out)64を有する。拡径部64は、コーン66に向かって開口している。スロットル部62は、流動に対する抵抗を提供すること、及び、各開口部42、44を介してガスを反応チャンバー10の入口に均一に分配することを助力する。コーン66は、ガスを開口部42、44から反応チャンバー10へ分配することを助力する。コーン66の形状は略六角形である(図5)。
ガス分配ユニット2の他の長手方向断面を図3に示す。当該断面にはユニットの他のいくつかの特徴が示されている。第1ガス入口チューブ50は、入口側ブロック21を通って延び、第1ガスプレナム32及び第1ガスソース(不図示)と流体的に接続されている。第2ガス入口チューブ52は、入口側ブロック21を通って延び、第2ガスプレナム34及び第2ガスソース(不図示)と流体的に接続されている。
冷却チャンネル55は、分配装置25内に配置されている。第1若しくは第2ガスが熱的に分解され物質が生成される温度未満に分配装置25を冷却するため、流体(具体的には、空気若しくは冷却用液体)を冷却チャンネル55を介して循環させる。冷却チャンネル55により、物質が分配装置開口部42、44に析出することが防止される。
図4に分配装置25の下面図を示し、図5に分配装置25の上面図を示す。図4から明らかなように、外周開口部42は、分配装置の底部において中央開口部44から離間されている。外周開口部42は、分配装置25の底部から上部まで中央開口部44に向かって傾斜している。図5から明らかなように、外周開口部42は、分配装置25の上部において、中央開口部44に近接する。
II.多結晶シリコンの製造プロセス
多結晶シリコンは、例えば、集積回路及び太陽電池(すなわちソーラーセル)を含む多くの市販の製品を製造するために使用される必要不可欠な原料である。多結晶シリコンは、典型的には、化学気相成長法により作製される。当該方法において、流動層反応炉において熱分解可能なシリコン化合物からシリコン粒子上にシリコンが析出する。シード粒子は、多結晶シリコン製品(すなわち、”粒状”の多結晶シリコン)として反応炉から排出されるまで、サイズが増大する。適当な分解可能シリコン化合物には、具体的には、シラン及びハロシラン(具体的には、トリクロロシラン)が含まれる。
シリコン析出を開始させるため、例えば、約50μm〜800μmの粒子サイズを有する多結晶シリコン粒子を反応チャンバーに投入する。シード粒子の粒子サイズは、約50μm〜約800μmであってもよく、より典型的には、約250μm〜約600μmである。2つのタイプのシリコンシード粒子が一般的に用いられる。上記反応炉から収集された製品粒子を約250μm〜約350μmの典型的な粒子サイズとなるまで切削し粉砕することにより得られたシリコンシード粒子を用いてもよい。これとは別に若しくはこれに加えて、約500μm〜約600μmの粒子サイズを有する粒状多結晶製品とともに収集されこれから分離された微小の多結晶粒子をシード粒子として用いてもよい。
反応チャンバーにおいて様々な反応が起こりうる。シランの流動層反応炉システムにおいて起こることが知られている反応機構を概して図7に示す。これらの機構は、反応炉システムにおいて採用されうる一連の反応の全部を構成するものではないため、全く本発明の実施の形態を限定するものではない。
図7を参照すると、シラン系(silane system)において、シリコンは、成長中のシラン粒子(1)上に不均一に析出する。またシランは分解されシリコン蒸気(3)が生成される。当該シリコン蒸気は均一に核形成され、不所望のシリコンダスト(同義的にシリコン”微粒子”若しくは”粉末”)が形成される(4)。また、当該シリコン蒸気は、成長中のシリコン粒子(6)上に析出しうる(6)。シリコン微粒子は、シラン(2)から若しくはいずれかのシリコン蒸気(5)からシリコンを析出させることによりサイズが増大しうる。微粒子は結合され、より大きな微粒子(7)が形成されうる。シリコン微粒子は、シリコン粒子(8)が成長するとともに凝集しうる。微粒子及び粒子の照射により凝集が引き起こされ、微粒子が一旦粒子と接触すると、分子間力によりそれらが凝集すると考えられている。
典型的には、シリコンダスト粒子のサイズは、約50μm未満であり、いくつかの実施の形態では、約5μm未満である。粒状の多結晶製品は、典型的には、約600μm〜約2000μm、より典型的には、約800μm〜約1200μm、さらに典型的には、約900μm〜約1000μmの粒子サイズを有する。
シリコンがシランから成長中のシリコン粒子に析出するとともに、付加的な水素がシラン分子から放出される。シリコンダストは、反応炉から放出される水素ガス及び未反応のシラン(集合的に”使用済みガス”)とともに反応炉から排出される。シリコンダストは、例えばバックフィルトレーション、サイクロン分離若しくは液体スクラバーにより反応炉から排出された使用済みガスから分離される。
回収されたシリコンダストを工業的に使用してもよいが、しかしながら、これは粒状の多結晶シリコンより価値が低い。例えば、単結晶シリコンをチョクラルスキー法(すなわち、溶融多結晶シリコンと接触したシード結晶を引き上げることにより、当該溶融多結晶シリコンから単結晶シリコンを引き上げることを含む方法)により作製するため、シリコンダストを使用してもよい。シリコンダストをチョクラルスキー法において使用する際、シリコンダストは上手く融解させるのが困難であり、当該融液から結晶を引き上げるのはさらに困難である。その結果、シリコンダストは、粒状の多結晶シリコンと比較して、大きくディスカウントして販売されている。別の態様では、シリコンダストは、反応炉内に再循環され及び/又は1以上の付加的な流動層反応炉に供給されてもよい。当該流動層反応炉において、シリコンダストは、少なくとも部分的にシリコン粒子により取り除かれる。
本発明のプロセスは、熱分解可能な気相のシリコン化合物を含むフィードガスを反応炉に導入する工程を含む。フィードガスを反応チャンバー内で加熱し、反応チャンバー内において、シリコン化合物中のシリコンの少なくとも一部を化学気相成長法によりシリコン粒子上に析出させ、それにより、シリコン粒子を成長させ、一般的に粒状ポリシリコンと称されるより大きな粒子とする。熱分解可能なシリコン化合物の他の部分は分解され、とりわけ、シリコン蒸気が生成される。
本発明のプロセスは、一の流動層反応炉において反応を実行してもよいし、若しくは、直列又は並列に配置された1以上の流動層反応炉を組み込んでもよい。本発明の範囲を逸脱しない限り、供給物及び生産物が連続的に導入され当該反応炉から排出される連続的な方法で流動層反応炉を操作してもよいし、バッチプロセスで操作してもよい。
図1に本発明のプロセスのある実施の形態を例示した概略図を示す。
III.フィードガス
以下、多結晶シリコンを作製するプロセスを、図1に示した流動層反応炉システム1を参照しながら述べる。熱分解可能な化合物7及びキャリアーガス5を各ソースから反応炉システム1へ供給する。キャリアーガス5には、水素、若しくは例えばアルゴン若しくはヘリウム及びこれらの混合物等の希ガスが含まれていてもよい。
熱分解可能なシリコン化合物には、概して、熱分解されシリコンを生成しうる化合物が含まれる。多結晶粒子を成長させポリシリコン粒状物を形成するためにシリコンソースが提供される限り、本発明の範囲を逸脱しない範囲で、分解プロセスから別の生成物を生成させてもよい。熱分解可能なシリコン化合物ガスには、化学気相成長法により不均一に析出したシリコンを含有する全てのガス、例えば、シリコンテトラハイドライド(一般的にシランと称する)、トリクロロシラン、及び、シランの水素原子の一以上が、塩素、臭素、フッ素及びヨウ素等のハロゲンにより置換された他のハロゲン化ケイ素が含まれる。
熱分解可能な化合物を希釈することなく反応炉に導入してもよいし、若しくはガスを水素、アルゴン、ヘリウム若しくはこれらの混合物等のキャリアーガスで当該ガスを希釈してもよい。分解の間、水素の副生成物が生成される。当該副生成物の水素は、必要であれば、反応炉システムのオペレーションにおいて、さらなる熱分解可能なフィードガスのためのキャリアーガスとして使用するためにリサイクルされる。
IV.反応チャンバー
反応チャンバーは、典型的には、流動層であり、当該流動層において、シリコン粒子が反応炉内において流動ガスの上方流により浮遊する。流動層反応炉により、成長中のシリコン粒子と、気相との間の高熱量輸送及び熱輸送率が提供され、これにより、シリコンの上記粒子への析出率が上昇する。しかしながら、流動層反応炉は、概して、円柱状の垂直容器であり、しかしながら、流動層オペレーションを受け入れ可能な限り如何なる構成を用いてもよい。システムデザインファクターは、システム毎に異なるが、反応炉の特定の寸法は、本発明の範囲を逸脱しない限り、所望のシステムアウトプット、熱輸送効率、及びシステム流体ダイナミクス等のシステムデザインファクターに主に依存するであろう。
典型的には、外部からの熱を用いて、熱分解可能なガスの温度を、ガスが分解されるポイントまで増加させる。加熱方法には、例えば、容量加熱、インダクションコイル、及び電気抵抗素子が含まれる。
以下、図2〜6を参照する。キャリアーガスは第1ガス入口チューブ50を介して供給され、第1ガスプレナム32まで移送される。キャリアーガスは、一連の外周分配開口部42を介して第1ガスプレナム32からライナーチャンバー45及び反応チャンバー10まで移送される。
熱分解可能な化合物は第2ガス入口チューブ52を介して供給され、第2ガスプレナム34まで移送される。本発明の開示の範囲を逸脱しない限り、熱分解可能な化合物以外のガス(具体的には、所定量のキャリアーガス)を熱分解可能な化合物とともに第2ガス入口チューブ52を介して供給してもよい。熱分解可能な化合物は、一連の中央分配開口部44を介して第2ガスプレナム32からライナーチャンバー45及び反応チャンバー10まで移送される。キャリアーガスは反応チャンバー壁近くにおいて反応チャンバー10に導入され(テイパーライナー28近くにおいてライナーチャンバー45に導入され)るので、キャリアーガスと、反応炉壁に接触する熱分解可能なシリコン化合物とを組み合わせたものは、反応チャンバーの内部におけるガスと比較して、より大きな濃度のキャリアーガスを含む。当該構成により、反応炉壁上へのシリコンの望ましくない析出が防止される。
本発明の他の実施の形態によれば、外周分配開口部42を介して供給されたキャリアーガスは、所定量の熱分解可能な化合物を含んでいてもよいし、及び/又は中央分配開口部44を介して供給された熱分解可能なガス7は、所定量のキャリアーガスを含んでいてもよい。当該実施の形態において、外周開口部を介して供給されたガス中のキャリアーガス濃度は、反応炉壁に析出するシリコンの量を減少させるため、中央開口部を介して供給されたガス中のキャリアーガス濃度を上回る。
V.反応条件
反応システムのオペレーションの間、反応ゾーンを通過するガス速度は、シリコン粒子の最小流動速度より大きくなるように維持される。反応炉を通過するガス速度は、概して、流動層内において粒子を流動化させるために必要な最小流動速度の約1〜約8倍の速度に維持される。いくつかの実施の形態において、ガス速度は、流動層内において粒子を流動化させるために必要な最小流動速度の約2〜約5倍の速度に維持され、少なくとも1つの実施の形態においては、約4倍である。最小流動速度は、含まれるガス及び粒子の特性に依存して変動する。最小流動速度は従来の手法により決定してもよい(ペリーの化学技術者のためのハンドブック第7版の第17〜4頁参照。ここに引用して援用する)。
最小流動条件は、好ましくは、ガス分配装置近くに存在するような条件の下計算される。通常反応炉の他の部分より低い温度を含むこれらの条件を用いて、全流動層において最小流動を確実なものとすることが可能である。本発明は、特定の最小流動速度に限定される訳ではないけれども、本発明において有用な最小流動速度は、約0.7cm/秒〜約350cm/秒、さらに好ましくは約6cm/秒〜約150cm/秒である。
より高い生産性を達成するためには、通常、最小流動フローレートより高いガス速度が望ましい。ガス速度が最小流動速度を超えて増加すると、過剰のガスによりバブルが形成され、流動層においてボイドが増加する。当該流動層は、シリコン粒子に接触するガスを含むバブル及び”エマルジョン”から構成されると考えられる。当該エマルジョンの質は、最小流動条件における流動層の質と極めて似ている。当該エマルジョンにおける局所的なボイドは、最小流動層ボイドに近い。そのため、バブルは、最小流動を達成するために必要とされる量を超えて導入されたガスにより発生する。最小流動速度によって除された実効ガス速度の比率が増加するにしたがって、バブルの形成が増加する。非常に高い比率では、大きなガスのスラグが流動層に形成される。流動層のボイドが全ガス流量とともに増加するに伴い、固体とガスとの接触が効率的でなくなる。所定の体積の流動層については、反応ガスと接触する固体の表面積は、流動層ボイドが増加するに従って減少する。そのため、所定の流動層長さでは、熱分解可能なガスの変換が低減される。また、反応チャンバーを通過するガス滞留時間が減少するに従って、変換が減少しうる。さらに、より多くの微粒子を生成するより大きな速度で、別の不所望の反応が起こりうる。
反応炉における温度は、熱分解可能な化合物の熱分解温度範囲であってシリコンの融点の範囲内に維持される。反応炉の温度は、約200℃〜約1400℃、典型的には、約600℃〜約700℃、さらに典型的には、約625℃〜約655℃に維持される。反応ゾーンをこのような温度に維持するために用いられる熱は、従来の加熱システム、例えば、反応炉の容器の壁面の外部に配置された電気抵抗ヒーター等により与えてもよい。反応炉内における圧力は、流動層の上部において、典型的には約1.73気圧である。
実施例1:従来の析出と本発明の実施の形態に係る析出とのコンピューターシミュレーションによる比較
反応チャンバー(ライナーチャンバーのテイパーライナーの内面に析出させることも含む)の壁面への反応炉長さに亘るシリコンの析出率を図8に示す(2つのコンピューターシミュレーション)。ポジション”0”は、テイパーライナー28の下面を示す(図6)。三角により示されたデータポイント(すなわち、より高いピークを有するデータライン)は、従来の方法によりオペレートされた流動層反応炉長さに亘る析出率を示し、丸により示されたデータポイント(すなわち、より低いピークを有するデータライン)は、図1〜6に図示され上述された流動層反応炉長さに亘る析出率を示している。両方のシミュレーションは、キャリアーガスとして水素を、熱分解可能な化合物としてシランを用いた。従来の析出方法によりオペレートされる反応炉において、水素及びシランを、当該分配装置に亘って均一に導入した。本発明の実施の形態にしたがってオペレートされた反応炉において、水素のみを外周開口部を介して供給し、水素とシランの混合物を中央開口部を介して供給した。外周開口部を介して供給されたガス量は、反応チャンバーに供給された全ガス量の約16.3質量%であるとシミュレートされた。反応炉に導入されたシラン及び水素の全レートは、両方のシミュレーションにおいて同じであった。
簡略化のため、壁面析出は、当該システムにおいて微粒子ダイナミクスを明らかにすることなく決定した。シミュレーションの始めにおいて設定された最初の流動層温度は、長い間オペレートされている反応炉の時間平均全温度に近く、実時間の数秒間における流動層の計算されたダイナミクスは、少なくとも定性的に、長い時間オペレートされている流動層のダイナミクスを表しているであろう。
図8から明らかなように、壁部への最大析出レートは、周辺ガスとして水素を用いる反応炉においてより低い。このため、反応炉の停止を引き起こしうる、壁面析出物の反応炉底部への落下の可能性を低減する。
本発明若しくはその実施の形態の構成要素を加えるとき、冠詞”a”、”an”、”the”及び”said”は、1以上の構成要素が存在することを意味することを意図している。”含む(comprising)”、”包含する(including)”、”有する(having)”なる用語は、包括的であることを意図しており、列挙された構成要素以外の別の要素が存在してもよいことを意味している。
上記に鑑み、本発明のいくつかの目的は達成され、他の有利な結果が得られることは理解されよう。
本発明の範囲を逸脱しない限り、上記方法において様々な変更を加えることができるため、上記記載に含まれ添付の図面に示された全ての事項は、例示であると解釈すべきであり、これに限定するものではない。
(態様1)
反応チャンバーと該反応チャンバーにガスを均一に分配する分配装置とを有する反応炉において多結晶シリコン製品を作製するためのプロセスであって、
上記反応チャンバーは、少なくとも1つの反応チャンバー壁を有し、
上記分配装置は、ガスソースと上記反応チャンバーとの間を流体的に接続する複数の分配開口部を有し、
上記複数の分配開口部は、少なくとも1つの外周開口部と、少なくとも1つの中央開口部と、を有し、
当該プロセスは、
反応炉壁へ析出するシリコン量を低減するため、上記外周開口部を介して供給されるガスにおけるキャリアーガスの濃度は、上記中央開口部を介して供給されるガスにおけるキャリアーガスの濃度より大きくなるように、上記ガスソースから、上記分配装置の分配開口部を介して反応チャンバーへキャリアーガス及び熱分解可能シリコン化合物を供給する工程と、
シリコン粒子上にシリコンを析出させサイズを増大させるため、上記反応チャンバーにおいて、シリコン粒子に熱分解可能なシリコン化合物を接触させる工程と、を有するプロセス。
(態様2)
上記外周開口部を介して供給されるガスは、実質的にキャリアーガスからなる態様1記載のプロセス。
(態様3)
上記中央開口部を介して供給されるガスは、実質的に熱分解可能な化合物からなる態様1又は態様2記載のプロセス。
(態様4)
上記熱分解可能な化合物は、シラン、トリクロロシラン、及びこれらの混合物からなる群から選択された態様1〜3のいずれかに記載のプロセス。
(態様5)
上記熱分解可能な化合物には、シランが含まれる態様4記載のプロセス。
(態様6)
上記キャリアーガスは、水素、アルゴン、ヘリウム及びこれらの混合物からなる群から選択された態様1〜5のいずれかに記載のプロセス。
(態様7)
上記キャリアーガスには、水素が含まれる態様6記載のプロセス。
(態様8)
上記シリコン微粒子が、サイズが約800μmまで増加し、公称直径が約2000μmまで増加することを特徴とする態様1〜7のいずれかに記載のプロセス。
(態様9)
少なくとも1つの反応炉壁を有する反応チャンバーに第1ガス及び第2ガスを分配する分配装置であって、
上記分配装置は、少なくとも1つの外周開口部と、少なくとも1つの中央開口部と、を有する複数の分配開口部を備え、
上記外周開口部は、上記第1ガスのソースとは流体的に接続され、上記第2ガスのソースとは流体的に接続されないように構成された分配装置。
(態様10)
上記中央開口部は、上記第2ガスのソースとは流体的に接続され、上記第1ガスのソースとは流体的に接続されないように構成された態様9記載の分配装置。
(態様11)
反応チャンバーと、
上記反応チャンバーにガスを分配するための態様9又は態様10記載の分配装置と、を有する流動層反応炉システムであって、
上記反応チャンバーは、少なくとも1つの反応チャンバー壁を有する流動層反応炉システム。
(態様12)
少なくとも1つの反応チャンバー壁を有する反応チャンバーと、
上記反応チャンバーへガスを供給する分配装置であって、第1ガスのソース及び第2ガスのソースの両方と、上記反応チャンバーとの間で流体的に接続された複数の分配開口部を有する分配装置と、を含む流動層反応炉システムであって、
上記複数の分配開口部は、少なくとも1つの外周開口部と、少なくとも1つの中央開口部と、を有し、
上記外周開口部は、第1ガスのソースと流体的に接続され、第2ガスのソースと流体的に接続されていない流動層反応炉システム。
(態様13)
上記中央開口部は、第2ガスのソースと流体的に接続され、第1ガスのソースと流体的に接続されていない態様12記載の流動層反応炉システム。
(態様14)
上記第1ガスのソースは、第1ガスプレナム内にあり、上記第2ガスのソースは、第2ガスプレナム内にある態様12若しくは態様13記載の流動層反応炉システム。
(態様15)
さらに、入口側ブロック、外部環状リング及び上記外部環状リングと同心円上に配置された内部環状リングと、を備え、
上記第1ガスプレナムは、上記分配装置、入口側ブロック、外部環状リング及び内部環状リングの間のスペースにより画定された態様12〜14のいずれかに記載の流動層反応炉システム。
(態様16)
さらに、上記外部環状リング及び内部環状リングと同心円上に配置され、上記分配装置及び入口側ブロックを貫通して延在する製品抜取チューブを有し、
上記第2ガスプレナムは、上記分配装置、入口側ブロック、内部環状リング、及び上記製品抜取チューブ間のスペースにより画定された態様15記載の流動層反応炉システム。
(態様17)
上記入口側ブロックは、上記第1ガスプレナムに流体的に接続された第1ガスチャンネルと、上記第2ガスプレナムに流体的に接続された第2ガスチャンネルと、を有する態様16記載の流動層反応炉システム。
本発明は、流動層反応炉システムに関し、例えば、シラン等の熱分解可能なシリコン化合物から多結晶シリコンを作製することに関する。
多相反応(multiphase reactions)を実行するため流動層反応炉が用いられている。典型的な流動層反応炉システムにおいて、触媒若しくは成長中の製品粒子等の粒状材料の流動層に流体を通過させる。流体のフローにより、当該反応炉において粒状材料の流動層は流動化される。
多くの流動層反応炉システムにおいて、特に液相からの材料が化学的に分解され固体材料が形成されるシステムにおいて、固体が反応炉壁に析出しうる。壁部への析出は、反応炉の形状を変更してしまい、これにより、通常、反応炉の性能を低下させる可能性がある。さらに、壁部への析出物の一部は、反応炉壁から剥離し、反応炉の底部まで落下しうる。通常、剥離した析出物を取り除くため、反応炉システムの操業が停止される。反応炉の不慮の中断を防止するため、定期的に、析出物を反応炉壁からエッチング除去し反応炉を洗浄しなければならず、そのため、反応炉の生産性は低下する。これらの問題は、多結晶シリコンの生産において用いられる流動層反応炉システムにおいて特に深刻である。
そのため、反応炉壁に形成された析出量を制限若しくは減少させる、多結晶シリコンを製造するための反応炉システム及び方法に対するニーズが存在する。
本発明の一の側面は、反応チャンバー及び該反応チャンバーにガスを均一に分配するための分配装置を有する反応炉内において多結晶シリコン製品を製造するプロセスに関する。当該反応チャンバーは、少なくとも一つの反応チャンバー壁を有する。上記分配装置は、ガスソースと反応チャンバーとの流体的接続を提供する複数の分配開口部を有し、複数の分配開口部は、少なくとも一つの外周開口部と、少なくとも一つの中央開口部と、を有する。本発明のプロセスによれば、キャリアーガス及び熱分解可能なシリコン化合物は、分配装置の分配開口部を介して反応チャンバーまで供給される。当該反応チャンバーにおいて、外周開口部を介して供給されたガス中のキャリアーガスの濃度は、反応炉壁に析出されるシリコン量を低減するため、中央開口部を介して供給されたガス中のキャリアーガスの濃度を上回る。シリコン粒子上にシリコンを析出させるため、反応チャンバー内において上記熱分解可能なシリコン化合物をシリコン粒子と接触させ、これによりシリコン粒子のサイズが増加する。
本発明の別の側面は、少なくとも1つの反応チャンバー壁を有する反応チャンバーに第1ガス及び第2ガスを分配するための分配装置であって、少なくとも1つの外周開口部と少なくとも1つの中央開口部とを含む複数の分配開口部を備え、上記外周開口部は、第1ガスソースとは流体的接続されるが第2ガスソースとは流体的接続されないように構成された分配装置に関する。
本発明のさらに別の側面は、少なくとも1つの反応チャンバー壁を有する反応チャンバーと、上記反応チャンバーにガスを分配し、第1ガスソース及び第2ガスソースの両方と上記反応チャンバーとの間流体的続する複数の分配開口部を備える分配装置と、を備え、上記複数の分配開口部は、少なくとも1つの外周開口部と少なくとも1つの中央開口部とを備え、上記外周開口部は、第1ガスソースと流体的に接続されているが、第2ガスソースとは流体的に接続されていない流動層反応炉システムに関する。
本発明の上記側面について言及された特徴に関して様々な限定が存在する。また同様に、別の特徴を本発明の上記側面に加えてもよい。例えば、本発明の例示された実施の形態のいずれかに関連して以下に議論される様々な特徴を本発明の上述の側面のいずれかに、単独で若しくはいずれか組み合わせ組み込んでもよい。
図1は、流動層反応炉システムに注入及び排出されるフローの概略である。 図2は、ガス分配ユニットの一実施の形態に係る長手方向断面である。 図3は、ガス分配ユニットの第2の長手方向断面である。 図4は、ガス分配ユニットの分配装置の下面図である。 図5は、ガス分配ユニットの分配装置の上面図である。 図6は、ガス分配ユニットの長手方向斜視図である。 図7は、粒状多結晶シリコン反応炉システムにおいて起こる反応メカニズムの概略図である。 図8は、従来の析出方法及び図1〜6の流動層反応炉及び分配ユニットを含む本発明の方法に係る反応炉壁への析出率のコンピューターシミュレーションのグラフ図である。対応する参照文字は、図面を通して、対応する部材を示す。
ここに記載された流動層反応炉システム及びガス分配ユニットは、第1ガス及び第2ガスを流動層反応炉に分配し、複数のガスのうち1つから流動化された粒子の表面上に化合物を析出させるに適している。当該反応炉システム及び分配ユニットは、反応炉壁に熱分解可能な化合物の析出(具体的には、シランからのシリコンの析出)の速度を低減させるのに特に適している。反応システムの分配装置は、上記反応炉壁への材料(具体的にはシリコン等)の析出を防止するため、上記反応炉壁から反応炉の中央部分まで上記熱分解可能な化合物を方向付けるように構成されている。当該システムは、表題の”多結晶シリコンを製造するためのプロセス”の下、以下に言及しているように、熱分解可能なシリコン化合物から多結晶シリコンを作製するために使用される。
I.流動層反応炉システム
以下、図1を参照する。本発明の実施の形態により構成された流動層反応炉を、概して1により示す。反応炉システム1は、反応チャンバー10とガス分配ユニット2とを含む。第1ガスソース5と第2ガスソース7とは分配ユニット2に導入され、それぞれのガスを反応チャンバー10の入口に均一に分配する。分配ユニット2は、反応チャンバー10を介した反応性ガスを均一に分配することを助力し、これにより、上記反応チャンバー10において、流動化された粒子への材料の析出速度を最小化する。
ここで使用されているように、”第1ガス”は、”第2ガス”と異なる成分を有するガスであり、逆も言える。上記第1ガス及び第2ガスは、上記第1ガスにおける少なくとも1種の化合物の質量組成若しくはモル組成が、第2ガスにおける化合物の組成と異なる限り、複数の気体の混合物から構成されていてもよい。製品回収(抜取)チューブ12は、ガス分配ユニット2を通って延びる。製品粒子をチューブ12から抜き出し製品貯蔵庫15に搬送してもよい。使用済みガス16は、反応チャンバー16から排出され、これをさらに別のプロセスユニット18に導入してもよい。
図2にガス分配ユニット2をより詳細に示す。ガス分配ユニット2は、第1ガス及び第2ガスを流動層反応炉へ分配するのに適しており、特に、キャリアーガス及び熱分解可能なガスを流動層反応炉に分配するのに適している。
ガス分配ユニット2は、入口側ブロック21、分配装置25、及びテイパーライナー28を有する。外部環状リング37及び同心円上にある内部環状リング39は、入口側ブロック21と分配装置25との間に配置されている。第1ガスプレナム32は、外部環状リング37と内部環状リング39との間に規定されている。製品回収チューブ12は、外部環状リング37及び内部環状リング39と同心円上にある。チューブ12は、入口側ブロック21の下に延びる。第2ガスプレナム34は、内部環状リング39とチューブ12との間に規定されている。
テイパーライナー28は、ライナーチャンバー45を規定する。ライナーチャンバー45は、反応チャンバー(不図示)の円柱部分に向かって開口し、分配装置25から反応チャンバーの円柱部分まで外側に向かって拡径している。粒子及び流入したガスがライナーチャンバー45に接触し、システム反応の大部分が当該ライナーチャンバーにおいて起こるため、当該ライナーチャンバーは、反応チャンバーの一部であると見なされる。応用のために、ここで使用される”反応チャンバー”には、ライナーチャンバー45が含まれる。
一連の外周分配開口部42及び中央分配開口部44を分配装置25内に配置する。ここで使用されているように、”外周分配開口部”若しくは”外周開口部”は、実質的に、中央開口部に関して、反応チャンバーの外側の壁部近くにある分配開口部を意味し、”中央分配開口部”若しくは”中央開口部”は、実質的に、外周開口部に関して内側にある分配開口部を意味する。外周開口部42は、第1ガスプレナム32及び反応チャンバー10と流体的に接続されている。中央開口部44は、第2ガスプレナム34及び反応チャンバー10と流体的に接続されている。一般的に、外周開口部は、第2ガスと流体的に接続されておらず、中央開口部は、第1ガスと流体的に接続されていない。
第1ガスが、粒子上への材料の析出に寄与しないとき(若しくは第2ガス程寄与しないとき)(具体的には、第1ガスが水素、若しくは希ガス等の不活性ガスであるとき)、外周開口部が第1ガスと流体的に接続されるように構成することにより、内部スペースと比較して、より大きな濃度の第1ガスを反応チャンバー壁部に存在させることができる。これにより、第1及び第2ガスが分配装置25を介して均一に分配される構成と比較して、第2ガスから反応炉壁上に析出される材料を減少させることができる。
いくつかの実施の形態において、外周開口部の一部は、第2ガスと流体的に接続されており、中央開口部の一部は、第1ガスと流体的に接続されている。これらの実施の形態において、上記第1ガスに流体的に接続された外周開口部の割合は、概して、第1ガスと流体的に接続された中央開口部の割合より大きい。また、当該構成により、反応チャンバーの内部スペース比較して、より大きな濃度の第1ガス(具体的には、水素若しくは希ガス等のキャリアーガス)を反応チャンバーの壁部に存在させることができる。
中央開口部44及び外周開口部42は、チャンネル部60と、スロットル部62、及び拡径部(flare out)64を有する。拡径部64は、コーン66に向かって開口している。スロットル部62は、流動に対する抵抗を提供すること、及び、各開口部42、44を介してガスを反応チャンバー10の入口に均一に分配することを助力する。コーン66は、ガスを開口部42、44から反応チャンバー10へ分配することを助力する。コーン66の形状は略六角形である(図5)。
ガス分配ユニット2の他の長手方向断面を図3に示す。当該断面にはユニットの他のいくつかの特徴が示されている。第1ガス入口チューブ50は、入口側ブロック21を通って延び、第1ガスプレナム32及び第1ガスソース(不図示)と流体的に接続されている。第2ガス入口チューブ52は、入口側ブロック21を通って延び、第2ガスプレナム34及び第2ガスソース(不図示)と流体的に接続されている。
冷却チャンネル55は、分配装置25内に配置されている。第1若しくは第2ガスが熱的に分解され物質が生成される温度未満に分配装置25を冷却するため、流体(具体的には、空気若しくは冷却用液体)を冷却チャンネル55を介して循環させる。冷却チャンネル55により、物質が分配装置開口部42、44に析出することが防止される。
図4に分配装置25の下面図を示し、図5に分配装置25の上面図を示す。図4から明らかなように、外周開口部42は、分配装置の底部において中央開口部44から離間されている。外周開口部42は、分配装置25の底部から上部まで中央開口部44に向かって傾斜している。図5から明らかなように、外周開口部42は、分配装置25の上部において、中央開口部44に近接する。
II.多結晶シリコンの製造プロセス
多結晶シリコンは、例えば、集積回路及び太陽電池(すなわちソーラーセル)を含む多くの市販の製品を製造するために使用される必要不可欠な原料である。多結晶シリコンは、典型的には、化学気相成長法により作製される。当該方法において、流動層反応炉において熱分解可能なシリコン化合物からシリコン粒子上にシリコンが析出する。シード粒子は、多結晶シリコン製品(すなわち、”粒状”の多結晶シリコン)として反応炉から排出されるまで、サイズが増大する。適当な分解可能シリコン化合物には、具体的には、シラン及びハロシラン(具体的には、トリクロロシラン)が含まれる。
シリコン析出を開始させるため、例えば、約50μm〜800μmの粒子サイズを有する多結晶シリコン粒子を反応チャンバーに投入する。シード粒子の粒子サイズは、約50μm〜約800μmであってもよく、より典型的には、約250μm〜約600μmである。2つのタイプのシリコンシード粒子が一般的に用いられる。上記反応炉から収集された製品粒子を約250μm〜約350μmの典型的な粒子サイズとなるまで切削し粉砕することにより得られたシリコンシード粒子を用いてもよい。これとは別に若しくはこれに加えて、約500μm〜約600μmの粒子サイズを有する粒状多結晶製品とともに収集されこれから分離された微小の多結晶粒子をシード粒子として用いてもよい。
反応チャンバーにおいて様々な反応が起こりうる。シランの流動層反応炉システムにおいて起こることが知られている反応機構を概して図7に示す。これらの機構は、反応炉システムにおいて採用されうる一連の反応の全部を構成するものではないため、全く本発明の実施の形態を限定するものではない。
図7を参照すると、シラン系(silane system)において、シリコンは、成長中のシラン粒子(1)上に不均一に析出する。またシランは分解されシリコン蒸気(3)が生成される。当該シリコン蒸気は均一に核形成され、不所望のシリコンダスト(同義的にシリコン”微粒子”若しくは”粉末”)が形成される(4)。また、当該シリコン蒸気は、成長中のシリコン粒子(6)上に析出しうる(6)。シリコン微粒子は、シラン(2)から若しくはいずれかのシリコン蒸気(5)からシリコンを析出させることによりサイズが増大しうる。微粒子は結合され、より大きな微粒子(7)が形成されうる。シリコン微粒子は、シリコン粒子(8)が成長するとともに凝集しうる。微粒子及び粒子の照射により凝集が引き起こされ、微粒子が一旦粒子と接触すると、分子間力によりそれらが凝集すると考えられている。
典型的には、シリコンダスト粒子のサイズは、約50μm未満であり、いくつかの実施の形態では、約5μm未満である。粒状の多結晶製品は、典型的には、約600μm〜約2000μm、より典型的には、約800μm〜約1200μm、さらに典型的には、約900μm〜約1000μmの粒子サイズを有する。
シリコンがシランから成長中のシリコン粒子に析出するとともに、付加的な水素がシラン分子から放出される。シリコンダストは、反応炉から放出される水素ガス及び未反応のシラン(集合的に”使用済みガス”)とともに反応炉から排出される。シリコンダストは、例えばバックフィルトレーション、サイクロン分離若しくは液体スクラバーにより反応炉から排出された使用済みガスから分離される。
回収されたシリコンダストを工業的に使用してもよいが、しかしながら、これは粒状の多結晶シリコンより価値が低い。例えば、単結晶シリコンをチョクラルスキー法(すなわち、溶融多結晶シリコンと接触したシード結晶を引き上げることにより、当該溶融多結晶シリコンから単結晶シリコンを引き上げることを含む方法)により作製するため、シリコンダストを使用してもよい。シリコンダストをチョクラルスキー法において使用する際、シリコンダストは上手く融解させるのが困難であり、当該融液から結晶を引き上げるのはさらに困難である。その結果、シリコンダストは、粒状の多結晶シリコンと比較して、大きくディスカウントして販売されている。別の態様では、シリコンダストは、反応炉内に再循環され及び/又は1以上の付加的な流動層反応炉に供給されてもよい。当該流動層反応炉において、シリコンダストは、少なくとも部分的にシリコン粒子により取り除かれる。
本発明のプロセスは、熱分解可能な気相のシリコン化合物を含むフィードガスを反応炉に導入する工程を含む。フィードガスを反応チャンバー内で加熱し、反応チャンバー内において、シリコン化合物中のシリコンの少なくとも一部を化学気相成長法によりシリコン粒子上に析出させ、それにより、シリコン粒子を成長させ、一般的に粒状ポリシリコンと称されるより大きな粒子とする。熱分解可能なシリコン化合物の他の部分は分解され、とりわけ、シリコン蒸気が生成される。
本発明のプロセスは、一の流動層反応炉において反応を実行してもよいし、若しくは、直列又は並列に配置された1以上の流動層反応炉を組み込んでもよい。本発明の範囲を逸脱しない限り、供給物及び生産物が連続的に導入され当該反応炉から排出される連続的な方法で流動層反応炉を操作してもよいし、バッチプロセスで操作してもよい。
図1に本発明のプロセスのある実施の形態を例示した概略図を示す。
III.フィードガス
以下、多結晶シリコンを作製するプロセスを、図1に示した流動層反応炉システム1を参照しながら述べる。熱分解可能な化合物7及びキャリアーガス5を各ソースから反応炉システム1へ供給する。キャリアーガス5には、水素、若しくは例えばアルゴン若しくはヘリウム及びこれらの混合物等の希ガスが含まれていてもよい。
熱分解可能なシリコン化合物には、概して、熱分解されシリコンを生成しうる化合物が含まれる。多結晶粒子を成長させポリシリコン粒状物を形成するためにシリコンソースが提供される限り、本発明の範囲を逸脱しない範囲で、分解プロセスから別の生成物を生成させてもよい。熱分解可能なシリコン化合物ガスには、化学気相成長法により不均一に析出したシリコンを含有する全てのガス、例えば、シリコンテトラハイドライド(一般的にシランと称する)、トリクロロシラン、及び、シランの水素原子の一以上が、塩素、臭素、フッ素及びヨウ素等のハロゲンにより置換された他のハロゲン化ケイ素が含まれる。
熱分解可能な化合物を希釈することなく反応炉に導入してもよいし、若しくはガスを水素、アルゴン、ヘリウム若しくはこれらの混合物等のキャリアーガスで当該ガスを希釈してもよい。分解の間、水素の副生成物が生成される。当該副生成物の水素は、必要であれば、反応炉システムのオペレーションにおいて、さらなる熱分解可能なフィードガスのためのキャリアーガスとして使用するためにリサイクルされる。
IV.反応チャンバー
反応チャンバーは、典型的には、流動層であり、当該流動層において、シリコン粒子が反応炉内において流動ガスの上方流により浮遊する。流動層反応炉により、成長中のシリコン粒子と、気相との間の高熱量輸送及び熱輸送率が提供され、これにより、シリコンの上記粒子への析出率が上昇する。しかしながら、流動層反応炉は、概して、円柱状の垂直容器であり、しかしながら、流動層オペレーションを受け入れ可能な限り如何なる構成を用いてもよい。システムデザインファクターは、システム毎に異なるが、反応炉の特定の寸法は、本発明の範囲を逸脱しない限り、所望のシステムアウトプット、熱輸送効率、及びシステム流体ダイナミクス等のシステムデザインファクターに主に依存するであろう。
典型的には、外部からの熱を用いて、熱分解可能なガスの温度を、ガスが分解されるポイントまで増加させる。加熱方法には、例えば、容量加熱、インダクションコイル、及び電気抵抗素子が含まれる。
以下、図2〜6を参照する。キャリアーガスは第1ガス入口チューブ50を介して供給され、第1ガスプレナム32まで移送される。キャリアーガスは、一連の外周分配開口部42を介して第1ガスプレナム32からライナーチャンバー45及び反応チャンバー10まで移送される。
熱分解可能な化合物は第2ガス入口チューブ52を介して供給され、第2ガスプレナム34まで移送される。本発明の開示の範囲を逸脱しない限り、熱分解可能な化合物以外のガス(具体的には、所定量のキャリアーガス)を熱分解可能な化合物とともに第2ガス入口チューブ52を介して供給してもよい。熱分解可能な化合物は、一連の中央分配開口部44を介して第2ガスプレナム32からライナーチャンバー45及び反応チャンバー10まで移送される。キャリアーガスは反応チャンバー壁近くにおいて反応チャンバー10に導入され(テイパーライナー28近くにおいてライナーチャンバー45に導入され)るので、キャリアーガスと、反応炉壁に接触する熱分解可能なシリコン化合物とを組み合わせたものは、反応チャンバーの内部におけるガスと比較して、より大きな濃度のキャリアーガスを含む。当該構成により、反応炉壁上へのシリコンの望ましくない析出が防止される。
本発明の他の実施の形態によれば、外周分配開口部42を介して供給されたキャリアーガスは、所定量の熱分解可能な化合物を含んでいてもよいし、及び/又は中央分配開口部44を介して供給された熱分解可能なガス7は、所定量のキャリアーガスを含んでいてもよい。当該実施の形態において、外周開口部を介して供給されたガス中のキャリアーガス濃度は、反応炉壁に析出するシリコンの量を減少させるため、中央開口部を介して供給されたガス中のキャリアーガス濃度を上回る。
V.反応条件
反応システムのオペレーションの間、反応ゾーンを通過するガス速度は、シリコン粒子の最小流動速度より大きくなるように維持される。反応炉を通過するガス速度は、概して、流動層内において粒子を流動化させるために必要な最小流動速度の約1〜約8倍の速度に維持される。いくつかの実施の形態において、ガス速度は、流動層内において粒子を流動化させるために必要な最小流動速度の約2〜約5倍の速度に維持され、少なくとも1つの実施の形態においては、約4倍である。最小流動速度は、含まれるガス及び粒子の特性に依存して変動する。最小流動速度は従来の手法により決定してもよい(ペリーの化学技術者のためのハンドブック第7版の第17〜4頁参照。ここに引用して援用する)。
最小流動条件は、好ましくは、ガス分配装置近くに存在するような条件の下計算される。通常反応炉の他の部分より低い温度を含むこれらの条件を用いて、全流動層において最小流動を確実なものとすることが可能である。本発明は、特定の最小流動速度に限定される訳ではないけれども、本発明において有用な最小流動速度は、約0.7cm/秒〜約350cm/秒、さらに好ましくは約6cm/秒〜約150cm/秒である。
より高い生産性を達成するためには、通常、最小流動フローレートより高いガス速度が望ましい。ガス速度が最小流動速度を超えて増加すると、過剰のガスによりバブルが形成され、流動層においてボイドが増加する。当該流動層は、シリコン粒子に接触するガスを含むバブル及び”エマルジョン”から構成されると考えられる。当該エマルジョンの質は、最小流動条件における流動層の質と極めて似ている。当該エマルジョンにおける局所的なボイドは、最小流動層ボイドに近い。そのため、バブルは、最小流動を達成するために必要とされる量を超えて導入されたガスにより発生する。最小流動速度によって除された実効ガス速度の比率が増加するにしたがって、バブルの形成が増加する。非常に高い比率では、大きなガスのスラグが流動層に形成される。流動層のボイドが全ガス流量とともに増加するに伴い、固体とガスとの接触が効率的でなくなる。所定の体積の流動層については、反応ガスと接触する固体の表面積は、流動層ボイドが増加するに従って減少する。そのため、所定の流動層長さでは、熱分解可能なガスの変換が低減される。また、反応チャンバーを通過するガス滞留時間が減少するに従って、変換が減少しうる。さらに、より多くの微粒子を生成するより大きな速度で、別の不所望の反応が起こりうる。
反応炉における温度は、熱分解可能な化合物の熱分解温度範囲であってシリコンの融点の範囲内に維持される。反応炉の温度は、約200℃〜約1400℃、典型的には、約600℃〜約700℃、さらに典型的には、約625℃〜約655℃に維持される。反応ゾーンをこのような温度に維持するために用いられる熱は、従来の加熱システム、例えば、反応炉の容器の壁面の外部に配置された電気抵抗ヒーター等により与えてもよい。反応炉内における圧力は、流動層の上部において、典型的には約1.73気圧である。
実施例1:従来の析出と本発明の実施の形態に係る析出とのコンピューターシミュレーションによる比較
反応チャンバー(ライナーチャンバーのテイパーライナーの内面に析出させることも含む)の壁面への反応炉長さに亘るシリコンの析出率を図8に示す(2つのコンピューターシミュレーション)。ポジション”0”は、テイパーライナー28の下面を示す(図6)。三角により示されたデータポイント(すなわち、より高いピークを有するデータライン)は、従来の方法によりオペレートされた流動層反応炉長さに亘る析出率を示し、丸により示されたデータポイント(すなわち、より低いピークを有するデータライン)は、図1〜6に図示され上述された流動層反応炉長さに亘る析出率を示している。両方のシミュレーションは、キャリアーガスとして水素を、熱分解可能な化合物としてシランを用いた。従来の析出方法によりオペレートされる反応炉において、水素及びシランを、当該分配装置に亘って均一に導入した。本発明の実施の形態にしたがってオペレートされた反応炉において、水素のみを外周開口部を介して供給し、水素とシランの混合物を中央開口部を介して供給した。外周開口部を介して供給されたガス量は、反応チャンバーに供給された全ガス量の約16.3質量%であるとシミュレートされた。反応炉に導入されたシラン及び水素の全レートは、両方のシミュレーションにおいて同じであった。
簡略化のため、壁面析出は、当該システムにおいて微粒子ダイナミクスを明らかにすることなく決定した。シミュレーションの始めにおいて設定された最初の流動層温度は、長い間オペレートされている反応炉の時間平均全温度に近く、実時間の数秒間における流動層の計算されたダイナミクスは、少なくとも定性的に、長い時間オペレートされている流動層のダイナミクスを表しているであろう。
図8から明らかなように、壁部への最大析出レートは、周辺ガスとして水素を用いる反応炉においてより低い。このため、反応炉の停止を引き起こしうる、壁面析出物の反応炉底部への落下の可能性を低減する。
本発明若しくはその実施の形態の構成要素を加えるとき、冠詞”a”、”an”、”the”及び”said”は、1以上の構成要素が存在することを意味することを意図している。”含む(comprising)”、”包含する(including)”、”有する(having)”なる用語は、包括的であることを意図しており、列挙された構成要素以外の別の要素が存在してもよいことを意味している。
上記に鑑み、本発明のいくつかの目的は達成され、他の有利な結果が得られることは理解されよう。
本発明の範囲を逸脱しない限り、上記方法において様々な変更を加えることができるため、上記記載に含まれ添付の図面に示された全ての事項は、例示であると解釈すべきであり、これに限定するものではない。
(態様1)
反応チャンバーと該反応チャンバーにガスを均一に分配する分配装置とを有する反応炉において多結晶シリコン製品を作製するためのプロセスであって、
上記反応チャンバーは、少なくとも1つの反応チャンバー壁を有し、
上記分配装置は、ガスソースと上記反応チャンバーとの間を流体的に接続する複数の分配開口部を有し、
上記複数の分配開口部は、少なくとも1つの外周開口部と、少なくとも1つの中央開口部と、を有し、
当該プロセスは、
反応炉壁へ析出するシリコン量を低減するため、上記外周開口部を介して供給されるガスにおけるキャリアーガスの濃度は、上記中央開口部を介して供給されるガスにおけるキャリアーガスの濃度より大きくなるように、上記ガスソースから、上記分配装置の分配開口部を介して反応チャンバーへキャリアーガス及び熱分解可能シリコン化合物を供給する工程と、
シリコン粒子上にシリコンを析出させサイズを増大させるため、上記反応チャンバーにおいて、シリコン粒子に熱分解可能なシリコン化合物を接触させる工程と、を有するプロセス。
(態様2)
上記外周開口部を介して供給されるガスは、実質的にキャリアーガスからなる態様1記載のプロセス。
(態様3)
上記中央開口部を介して供給されるガスは、実質的に熱分解可能な化合物からなる態様1又は態様2記載のプロセス。
(態様4)
上記熱分解可能な化合物は、シラン、トリクロロシラン、及びこれらの混合物からなる群から選択された態様1〜3のいずれかに記載のプロセス。
(態様5)
上記熱分解可能な化合物には、シランが含まれる態様4記載のプロセス。
(態様6)
上記キャリアーガスは、水素、アルゴン、ヘリウム及びこれらの混合物からなる群から選択された態様1〜5のいずれかに記載のプロセス。
(態様7)
上記キャリアーガスには、水素が含まれる態様6記載のプロセス。
(態様8)
上記シリコン微粒子の公称直径、約800μm約2000μmの大きさまで増加することを特徴とする態様1〜7のいずれかに記載のプロセス。
(態様9)
少なくとも1つの反応炉壁を有する反応チャンバーに第1ガス及び第2ガスを分配する分配装置であって、
上記分配装置は、少なくとも1つの外周開口部と、少なくとも1つの中央開口部と、を有する複数の分配開口部を備え、
上記外周開口部は、上記第1ガスのソースとは流体的に接続され、上記第2ガスのソースとは流体的に接続されないように構成された分配装置。
(態様10)
上記中央開口部は、上記第2ガスのソースとは流体的に接続され、上記第1ガスのソースとは流体的に接続されないように構成された態様9記載の分配装置。
(態様11)
反応チャンバーと、
上記反応チャンバーにガスを分配するための態様9又は態様10記載の分配装置と、を有する流動層反応炉システムであって、
上記反応チャンバーは、少なくとも1つの反応チャンバー壁を有する流動層反応炉システム。
(態様12)
少なくとも1つの反応チャンバー壁を有する反応チャンバーと、
上記反応チャンバーへガスを供給する分配装置であって、第1ガスのソース及び第2ガスのソースの両方と、上記反応チャンバーとの間で流体的に接続された複数の分配開口部を有する分配装置と、を含む流動層反応炉システムであって、
上記複数の分配開口部は、少なくとも1つの外周開口部と、少なくとも1つの中央開口部と、を有し、
上記外周開口部は、第1ガスのソースと流体的に接続され、第2ガスのソースと流体的に接続されていない流動層反応炉システム。
(態様13)
上記中央開口部は、第2ガスのソースと流体的に接続され、第1ガスのソースと流体的に接続されていない態様12記載の流動層反応炉システム。
(態様14)
上記第1ガスのソースは、第1ガスプレナム内にあり、上記第2ガスのソースは、第2ガスプレナム内にある態様12若しくは態様13記載の流動層反応炉システム。
(態様15)
さらに、入口側ブロック、外部環状リング及び上記外部環状リングと同心円上に配置された内部環状リングと、を備え、
上記第1ガスプレナムは、上記分配装置、入口側ブロック、外部環状リング及び内部環状リングの間のスペースにより画定された態様12〜14のいずれかに記載の流動層反応炉システム。
(態様16)
さらに、上記外部環状リング及び内部環状リングと同心円上に配置され、上記分配装置及び入口側ブロックを貫通して延在する製品抜取チューブを有し、
上記第2ガスプレナムは、上記分配装置、入口側ブロック、内部環状リング、及び上記製品抜取チューブ間のスペースにより画定された態様15記載の流動層反応炉システム。
(態様17)
上記入口側ブロックは、上記第1ガスプレナムに流体的に接続された第1ガスチャンネルと、上記第2ガスプレナムに流体的に接続された第2ガスチャンネルと、を有する態様16記載の流動層反応炉システム。

Claims (17)

  1. 反応炉の反応チャンバーに第1ガス及び第2ガスを導入するプロセスであって、
    上記反応炉は、少なくとも1つの反応チャンバー壁と、上記反応チャンバーに上記第1ガス及び第2ガスを分配するガス分配ユニットと、を有し、
    上記ガス分配ユニットは、少なくとも1つの外周開口部及び少なくとも1つの中央開口部を含む、複数の分配開口部を有する、分配装置を有し、
    上記分配開口部は、チャンネル部と、スロットル部と、を有し、
    上記ガス分配ユニットは、さらに、入口側ブロックと、外部環状リングと、上記外部環状リングと同心上にある内部環状リングと、上記外部環状リング及び内部環状リングと同心上にある製品回収チューブと、を有し、
    上記製品回収チューブは、上記分配装置と、上記入口側ブロックと、を通過し、上記分配装置と上記入口側ブロックと上記外部環状リングと上記内部環状リングとの間のスペースは第1ガスプレナムを規定し、上記分配装置と上記入口側ブロックと上記内部環状リングと上記製品回収チューブとの間のスペースは第2ガスプレナムを規定し、
    当該プロセスは、
    上記第1ガスを上記第1ガスプレナムへ供給し上記外周開口部を介して上記反応チャンバーに導入し、上記分配開口部の上記チャンネル部及び上記スロットル部に上記第1ガスを通過させる工程と、
    上記第2ガスを上記第2ガスプレナム及び上記中央開口部を介して上記反応チャンバーに導入し、上記分配開口部の上記チャンネル部及び上記スロットル部に上記第2ガスを通過させる工程と、を有するプロセス。
  2. 上記第1ガスは、水素、アルゴン、ヘリウム、及びそれらの混合物からなる群から選択されたガスを含む請求項1記載のプロセス。
  3. 上記第2ガスは、シラン、トリクロロシラン、及びそれらの混合物からなる群から選択されたガスを含む請求項2記載のプロセス。
  4. 上記分配装置は、複数のコーンを有し、
    各分配開口部は、拡径部を有し、
    上記拡径部は、上記分配開口部のスロットル部及び上記コーンと流体的に接続されており、
    上記ガスは、上記拡径部及び上記コーンを通過する請求項1〜3のいずれかに記載のプロセス。
  5. 上記外周分配開口部の上記拡径部に流体的に接続されている上記コーンは、上記反応チャンバーに連通している請求項4記載のプロセス。
  6. 少なくとも1つの反応チャンバー壁を有する反応チャンバーに第1ガス及び第2ガスを分配する分配装置であって、
    上記分配装置は、少なくとも1つの外周開口部と、少なくとも1つの中央開口部と、を含む複数の分配開口部を備え、
    各分配開口部は、チャンネル部と、拡径部と、上記チャンネル部と上記拡径部との間に配置されたスロットル部と、を備える分配装置。
  7. 上記外周開口部は、上記第1ガスソースとは流体的に接続され、上記第2ガスソースとは流体的に接続されないように構成された請求項6記載の分配装置。
  8. 上記中央開口部は、上記第2ガスソースとは流体的に接続され、上記第1ガスソースとは流体的に接続されないように構成された請求項7記載の分配装置。
  9. 反応チャンバーに第1ガス及び第2ガスを分配するガス分配ユニットであって、
    上記ガス分配ユニットは、請求項6〜8のいずれかに記載の分配装置と、入口側ブロックと、外部環状リングと、上記外部環状リングと同心上にある内部環状リングと、上記外部環状リング及び内部環状リングに同心上にある製品回収チューブと、を有し、
    上記製品回収チューブは、上記分配装置と、上記入口側ブロックと、を通過し、上記分配装置と上記入口側ブロックと上記外部環状リングと上記内部環状リングとの間のスペースは第1ガスプレナムを規定し、上記分配装置と上記入口側ブロックと上記内部環状リングと上記製品回収チューブとの間のスペースは第2ガスプレナムを規定し、
    上記中央開口部は、上記第2ガスプレナムのみと流体的に接続されることにより、上記第2ガスソースと流体的に接続され、上記第1ガスソースとは流体的に接続されないように構成され、
    上記外周開口部は、上記第1ガスプレナムのみと流体的に接続されることにより、上記第1ガスソースと流体的に接続され、上記第2ガスソースとは流体的に接続されないように構成されたガス分配ユニット。
  10. 少なくとも1つの反応チャンバー壁を有する反応チャンバーと、
    上記反応チャンバーへガスを分配する分配装置であって、第1ガスソース及び第2ガスソースの両方と、上記反応チャンバーとの間で流体的に接続された複数の分配開口部を有する分配装置と、を含む流動層反応炉システムであって、
    各分配開口部は、チャンネル部と、拡径部と、上記チャンネル部と上記拡径部との間に配置されたスロットル部と、を有し、
    上記複数の分配開口部は、複数の外周開口部と、複数の中央開口部と、を有し、
    上記外周開口部は、第1ガスソースと流体的に接続され、第2ガスソースと流体的に接続されていない流動層反応炉システム。
  11. 上記中央開口部は、第2ガスソースと流体的に接続され、第1ガスソースと流体的に接続されていない請求項10記載の流動層反応炉システム。
  12. 上記第1ガスソースは、第1ガスプレナム内にあり、上記第2ガスソースは、第2ガスプレナム内にある請求項10記載の流動層反応炉システム。
  13. さらに、入口側ブロックと、外部環状リングと、上記外部環状リングと同心上に配置された内部環状リングと、を備え、
    上記第1ガスプレナムは、上記分配装置、上記入口側ブロック、上記外部環状リング及び上記内部環状リングの間のスペースにより規定された請求項12記載の流動層反応炉システム。
  14. さらに、上記外部環状リング及び上記内部環状リングと同心上に配置され、上記分配装置及び上記入口側ブロックを貫通して延在する製品回収チューブを有し、
    上記第2ガスプレナムは、上記分配装置、上記入口側ブロック、上記内部環状リング、及び上記製品回収チューブ間のスペースにより規定された請求項13記載の流動層反応炉システム。
  15. 上記入口側ブロックは、上記第1ガスプレナムに流体的に接続された第1ガスチャンネルと、上記第2ガスプレナムに流体的に接続された第2ガスチャンネルと、を有する請求項14記載の流動層反応炉システム。
  16. 上記分配装置は複数のコーンを有し、上記拡径部は上記分配開口部のスロットル部及び上記コーンと流体的に接続されている請求項10〜15のいずれかに記載の流動層反応炉システム。
  17. 上記外周分配開口部の上記拡径部と流体的に接続された上記コーンは、上記反応チャンバーに連通している請求項16記載の反応炉システム。
JP2015021536A 2008-06-30 2015-02-05 反応炉壁へのシリコンの析出を低減する流動層反応炉システム及び方法 Active JP6038201B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US7688608P 2008-06-30 2008-06-30
US61/076,886 2008-06-30

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011516787A Division JP5694927B2 (ja) 2008-06-30 2009-06-29 反応炉壁へのシリコンの析出を低減する流動層反応炉システム及び方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015120160A true JP2015120160A (ja) 2015-07-02
JP6038201B2 JP6038201B2 (ja) 2016-12-07

Family

ID=41349718

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011516787A Active JP5694927B2 (ja) 2008-06-30 2009-06-29 反応炉壁へのシリコンの析出を低減する流動層反応炉システム及び方法
JP2015021536A Active JP6038201B2 (ja) 2008-06-30 2015-02-05 反応炉壁へのシリコンの析出を低減する流動層反応炉システム及び方法

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011516787A Active JP5694927B2 (ja) 2008-06-30 2009-06-29 反応炉壁へのシリコンの析出を低減する流動層反応炉システム及び方法

Country Status (10)

Country Link
US (3) US8906313B2 (ja)
EP (1) EP2303448B1 (ja)
JP (2) JP5694927B2 (ja)
KR (1) KR101527623B1 (ja)
CN (1) CN102083522B (ja)
MY (1) MY169283A (ja)
NO (1) NO341802B1 (ja)
SG (1) SG192438A1 (ja)
TW (1) TWI437139B (ja)
WO (1) WO2010002815A2 (ja)

Families Citing this family (36)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
MY169283A (en) 2008-06-30 2019-03-21 Corner Star Ltd Methods for producing polycrystalline silicon that reduce the deposition of silicon on reactor walls
CN103787336B (zh) 2008-09-16 2016-09-14 储晞 生产高纯颗粒硅的方法
WO2011063007A2 (en) 2009-11-18 2011-05-26 Rec Silicon Inc Fluid bed reactor
WO2011090689A1 (en) * 2009-12-29 2011-07-28 Memc Electronic Materials, Inc. Methods for reducing the deposition of silicon on reactor walls using peripheral silicon tetrachloride
KR101329030B1 (ko) 2010-10-01 2013-11-13 주식회사 실리콘밸류 유동층 반응기
US20120100059A1 (en) 2010-10-22 2012-04-26 Memc Electronic Materials, Inc. Production of Polycrystalline Silicon By The Thermal Decomposition of Trichlorosilane In A Fluidized Bed Reactor
WO2012054170A1 (en) * 2010-10-22 2012-04-26 Memc Electronic Materials, Inc. Production of polycrystalline silicon in substantially closed-loop processes and systems
EP2654912B1 (en) 2010-12-20 2016-04-20 MEMC Electronic Materials, Inc. Production of polycrystalline silicon in substantially closed-loop processes that involve disproportionation operations
US9156705B2 (en) 2010-12-23 2015-10-13 Sunedison, Inc. Production of polycrystalline silicon by the thermal decomposition of dichlorosilane in a fluidized bed reactor
KR101329035B1 (ko) 2011-04-20 2013-11-13 주식회사 실리콘밸류 유동층 반응기
CN103842069B (zh) 2011-09-30 2016-10-05 Memc电子材料有限公司 通过使硅烷在流化床反应器中热分解而制备多晶硅
KR20140071397A (ko) * 2011-09-30 2014-06-11 엠이엠씨 일렉트로닉 머티리얼즈, 인크. 유동층 반응기에서의 실란의 열 분해에 의한 다결정 규소의 제조
DE102012206439A1 (de) * 2012-04-19 2013-10-24 Wacker Chemie Ag Polykristallines Siliciumgranulat und seine Herstellung
US8875728B2 (en) 2012-07-12 2014-11-04 Siliken Chemicals, S.L. Cooled gas distribution plate, thermal bridge breaking system, and related methods
US10526707B2 (en) * 2012-08-29 2020-01-07 The University Of Tokyo Heat exchanger type reaction tube
KR102098605B1 (ko) 2012-08-29 2020-04-08 헴로크 세미컨덕터 오퍼레이션즈 엘엘씨 테이퍼 유동층 반응기 및 그의 사용 공정
US9587993B2 (en) 2012-11-06 2017-03-07 Rec Silicon Inc Probe assembly for a fluid bed reactor
US9212421B2 (en) 2013-07-10 2015-12-15 Rec Silicon Inc Method and apparatus to reduce contamination of particles in a fluidized bed reactor
DE102013208071A1 (de) * 2013-05-02 2014-11-06 Wacker Chemie Ag Wirbelschichtreaktor und Verfahren zur Herstellung von granularem Polysilicium
DE102013208274A1 (de) * 2013-05-06 2014-11-20 Wacker Chemie Ag Wirbelschichtreaktor und Verfahren zur Herstellung von granularem Polysilicium
DE102013209076A1 (de) * 2013-05-16 2014-11-20 Wacker Chemie Ag Reaktor zur Herstellung von polykristallinem Silicium und Verfahren zur Entfernung eines Silicium enthaltenden Belags auf einem Bauteil eines solchen Reaktors
CN103553047A (zh) * 2013-11-06 2014-02-05 苏州协鑫工业应用研究院有限公司 一种用于在反应器中生产多晶硅产品的方法及***
US10525430B2 (en) 2013-12-26 2020-01-07 Bruce Hazeltine Draft tube fluidized bed reactor for deposition of granular silicon
US9789421B2 (en) * 2014-06-11 2017-10-17 Corner Star Limited Induction heater system for a fluidized bed reactor
US9428830B2 (en) 2014-07-02 2016-08-30 Gtat Corporation Reverse circulation fluidized bed reactor for granular polysilicon production
US9238211B1 (en) 2014-08-15 2016-01-19 Rec Silicon Inc Segmented silicon carbide liner
US9446367B2 (en) 2014-08-15 2016-09-20 Rec Silicon Inc Joint design for segmented silicon carbide liner in a fluidized bed reactor
US9662628B2 (en) 2014-08-15 2017-05-30 Rec Silicon Inc Non-contaminating bonding material for segmented silicon carbide liner in a fluidized bed reactor
US10252916B2 (en) 2014-09-04 2019-04-09 Corner Star Limited Methods for separating halosilanes
EP3278872B1 (en) * 2015-04-01 2021-07-07 Hanwha Chemical Corporation Method for preparing granular polysilicon using a fluidised-bed reactor system
WO2017100564A1 (en) 2015-12-11 2017-06-15 Sunedison, Inc. Reactor systems having multiple pressure balancers
WO2017100404A1 (en) 2015-12-11 2017-06-15 Sunedison, Inc. Reactor systems having external pressure balancer
US11053589B2 (en) * 2017-06-28 2021-07-06 X-Energy, Llc Multi-inlet gas distributor for chemical vapor deposition coating of TRISO particles
CN109046186B (zh) * 2018-08-03 2020-11-10 新奥科技发展有限公司 一种催化剂流化单元及流化床催化反应器
MX2021004563A (es) * 2018-10-23 2022-06-22 Sabic Global Technologies Bv Metodo y reactor para conversion de hidrocarburos.
WO2022010821A1 (en) 2020-07-06 2022-01-13 Sabic Global Technologies B.V. Reactor system for the production of high value chemical products

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2487984A (en) * 1945-10-31 1949-11-15 Universal Oil Prod Co Fluid distributing plate
US3016624A (en) * 1959-01-02 1962-01-16 Foster Wheeler Corp Gas distribution baffle
JPH02279512A (ja) * 1989-04-20 1990-11-15 Osaka Titanium Co Ltd 高純度多結晶シリコンの製造方法
JPH06191818A (ja) * 1992-12-22 1994-07-12 Tonen Chem Corp 多結晶シリコンの製造方法
US20040052692A1 (en) * 2002-09-12 2004-03-18 Hottovy John D. Large catalyst activator
WO2007028776A2 (de) * 2005-09-08 2007-03-15 Wacker Chemie Ag Verfahren und vorrichtung zur herstellung von granulatförmigem polykristallinem silicium in einem wirbelschichtreaktor

Family Cites Families (41)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2468508A (en) * 1945-02-20 1949-04-26 Standard Oil Dev Co Conversion processes in the presence of a dense turbulent body of finely divided solid material
US2740752A (en) * 1951-01-24 1956-04-03 Gulf Research Development Co Fluid catalytic process and apparatus
US3636923A (en) * 1970-03-04 1972-01-25 Atomic Energy Commission Apparatus for coating microspheres with pyrolytic carbon
US3933985A (en) 1971-09-24 1976-01-20 Motorola, Inc. Process for production of polycrystalline silicon
US4092446A (en) 1974-07-31 1978-05-30 Texas Instruments Incorporated Process of refining impure silicon to produce purified electronic grade silicon
US4213937A (en) 1976-09-22 1980-07-22 Texas Instruments Incorporated Silicon refinery
US4170667A (en) 1977-01-31 1979-10-09 Motorola, Inc. Process for manufacturing pure polycrystalline silicon
US4318942A (en) 1978-08-18 1982-03-09 J. C. Schumacher Company Process for producing polycrystalline silicon
JPS5945917A (ja) 1982-09-02 1984-03-15 Denki Kagaku Kogyo Kk 多結晶シリコンの連続的製法
US4818495A (en) 1982-11-05 1989-04-04 Union Carbide Corporation Reactor for fluidized bed silane decomposition
JPS59107917A (ja) 1982-12-07 1984-06-22 Denki Kagaku Kogyo Kk 多結晶シリコンの製造装置
US4529576A (en) * 1982-12-27 1985-07-16 Sri International Process and apparatus for obtaining silicon from fluosilicic acid
US4491604A (en) 1982-12-27 1985-01-01 Lesk Israel A Silicon deposition process
JPS6279843A (ja) * 1985-10-03 1987-04-13 Agency Of Ind Science & Technol 流動層合成装置のガス分散板
US4868013A (en) 1987-08-21 1989-09-19 Ethyl Corporation Fluidized bed process
CA1332782C (en) 1988-03-31 1994-11-01 Richard Andrew Van Slooten Annular heated fluidized bed reactor
JPH04297515A (ja) * 1991-03-25 1992-10-21 Nkk Corp 鉄鉱石の溶融還元設備における予備還元炉
GB2271518B (en) 1992-10-16 1996-09-25 Korea Res Inst Chem Tech Heating of fluidized bed reactor by microwave
US5798137A (en) 1995-06-07 1998-08-25 Advanced Silicon Materials, Inc. Method for silicon deposition
AU3191297A (en) 1996-06-21 1998-01-07 Ebara Corporation Method and apparatus for gasifying fluidized bed
DE19735378A1 (de) 1997-08-14 1999-02-18 Wacker Chemie Gmbh Verfahren zur Herstellung von hochreinem Siliciumgranulat
US6486217B2 (en) * 1997-10-21 2002-11-26 Exxonmobil Research And Engineering Company Throat and cone gas injector and gas distribution grid for slurry reactor (CJB-0004)
GB9814064D0 (en) 1998-06-29 1998-08-26 Boc Group Plc Partial combustion of hydrogen sulphide
DE19948395A1 (de) 1999-10-06 2001-05-03 Wacker Chemie Gmbh Strahlungsbeheizter Fliessbettreaktor
US6368568B1 (en) 2000-02-18 2002-04-09 Stephen M Lord Method for improving the efficiency of a silicon purification process
US6719952B1 (en) * 2000-02-21 2004-04-13 Westinghouse Electric Company Llc Fluidized bed reaction design
US6451277B1 (en) 2000-06-06 2002-09-17 Stephen M Lord Method of improving the efficiency of a silicon purification process
CN1193932C (zh) 2000-08-02 2005-03-23 三菱综合材料多晶硅股份有限公司 生产六氯乙硅烷的方法
JP2002129455A (ja) 2000-10-17 2002-05-09 Ibiden Co Ltd 触媒コンバータ用保持シール材及びその製造方法、触媒コンバータ
US6827786B2 (en) 2000-12-26 2004-12-07 Stephen M Lord Machine for production of granular silicon
KR100411180B1 (ko) 2001-01-03 2003-12-18 한국화학연구원 다결정실리콘의 제조방법과 그 장치
AU2002354349B2 (en) 2001-10-19 2007-04-05 Tokuyama Corporation Method for producing silicon
AU2002329626A1 (en) 2002-07-22 2004-02-23 Stephen M. Lord Methods for heating a fluidized bed silicon manufacture apparatus
US20040241867A1 (en) 2003-01-17 2004-12-02 Jones Mark L. Method of analyzing a wafer for metal impurities
KR101363911B1 (ko) 2005-07-19 2014-02-21 알이씨 실리콘 인코포레이티드 실리콘 분출 유동 베드
BRPI0620401A2 (pt) * 2005-12-23 2011-11-16 Siemens Vai Metals Tech Gmbh fundo distribuidor
KR100661284B1 (ko) 2006-02-14 2006-12-27 한국화학연구원 유동층 반응기를 이용한 다결정실리콘 제조 방법
KR100813131B1 (ko) 2006-06-15 2008-03-17 한국화학연구원 유동층 반응기를 이용한 다결정 실리콘의 지속 가능한제조방법
US7935327B2 (en) 2006-08-30 2011-05-03 Hemlock Semiconductor Corporation Silicon production with a fluidized bed reactor integrated into a siemens-type process
MY169283A (en) 2008-06-30 2019-03-21 Corner Star Ltd Methods for producing polycrystalline silicon that reduce the deposition of silicon on reactor walls
WO2011090689A1 (en) 2009-12-29 2011-07-28 Memc Electronic Materials, Inc. Methods for reducing the deposition of silicon on reactor walls using peripheral silicon tetrachloride

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2487984A (en) * 1945-10-31 1949-11-15 Universal Oil Prod Co Fluid distributing plate
US3016624A (en) * 1959-01-02 1962-01-16 Foster Wheeler Corp Gas distribution baffle
JPH02279512A (ja) * 1989-04-20 1990-11-15 Osaka Titanium Co Ltd 高純度多結晶シリコンの製造方法
JPH06191818A (ja) * 1992-12-22 1994-07-12 Tonen Chem Corp 多結晶シリコンの製造方法
US20040052692A1 (en) * 2002-09-12 2004-03-18 Hottovy John D. Large catalyst activator
WO2007028776A2 (de) * 2005-09-08 2007-03-15 Wacker Chemie Ag Verfahren und vorrichtung zur herstellung von granulatförmigem polykristallinem silicium in einem wirbelschichtreaktor

Also Published As

Publication number Publication date
EP2303448A2 (en) 2011-04-06
CN102083522B (zh) 2014-03-26
WO2010002815A3 (en) 2010-02-25
NO20110004A1 (no) 2011-01-04
KR101527623B1 (ko) 2015-06-09
JP2011526877A (ja) 2011-10-20
KR20110037981A (ko) 2011-04-13
MY169283A (en) 2019-03-21
EP2303448B1 (en) 2012-10-31
US8906313B2 (en) 2014-12-09
US20110244124A1 (en) 2011-10-06
TW201009138A (en) 2010-03-01
CN102083522A (zh) 2011-06-01
JP6038201B2 (ja) 2016-12-07
US8404206B2 (en) 2013-03-26
SG192438A1 (en) 2013-08-30
US8728574B2 (en) 2014-05-20
US20120230903A1 (en) 2012-09-13
NO341802B1 (no) 2018-01-22
JP5694927B2 (ja) 2015-04-01
TWI437139B (zh) 2014-05-11
WO2010002815A2 (en) 2010-01-07
US20090324479A1 (en) 2009-12-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6038201B2 (ja) 反応炉壁へのシリコンの析出を低減する流動層反応炉システム及び方法
US8828324B2 (en) Fluidized bed reactor systems and distributors for use in same
JP4971240B2 (ja) 高純度の多結晶性シリコン顆粒を連続的に製造する方法
EP1924349B1 (en) Silicon spout-fluidized bed
CN107708852A (zh) 用于半连续及多步法生产复合材料的设备及工艺
KR20110037967A (ko) 실리콘 미분의 재순환에 의한 다결정 실리콘 반응로 생산성 향상 방법
CN107253723B (zh) 通过使硅烷在流化床反应器中热分解而制备多晶硅
TW201246290A (en) Methods and apparatus for the production of high purity silicon
JP2011520760A (ja) スカル反応炉
CN107857269B (zh) 借助粒度分布控制使温度梯度最佳化而改进流化床反应器的操作
CN106132530B (zh) 制备粒状多晶硅的反应器及方法
JPH0231833A (ja) 流動床における内芯加熱法
KR20120069348A (ko) 입자형 폴리실리콘 제조용 유동층 반응기
JPH01239014A (ja) 多結晶シリコンの製造方法及び装置
US20170073234A1 (en) Device for manufacturing polysilicon using horizontal reactor and method for manufacturing same
JPS63225512A (ja) 高純度粒状珪素の製造方法
JPH0692617A (ja) 種シリコン粒子の製造方法及び顆粒状多結晶シリコンの製造方法
JPH01239013A (ja) 多結晶シリコンの製造方法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20160216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160315

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20160610

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20160804

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160912

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161004

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161101

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6038201

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250