JP2015109827A - 果汁入り低カロリー飲料 - Google Patents

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Abstract

【課題】低カロリー飲料とするために、含有する果汁量が少ないにも係らず、果汁入り飲料らしい風味や、好ましい酸味と爽やか感に優れ、しかも苦み感が抑えられ、更には、赤ブドウ果汁による赤色の経時的退色を抑制することができ、保存安定性にも優れる果汁入り低カロリー飲料を提供する。【解決手段】果汁、甘味料、クエン酸、酒石酸及び水を含み、クエン酸の含有割合が0.03〜0.2質量%、酒石酸の含有割合が0.03〜0.2質量%、果汁率が50%以下であり、かつエネルギーが20kcal/100mL以下であり、特に、低カロリーのロゼ風飲料に好適である。【選択図】なし

Description

本発明は、果汁入り低カロリー飲料とするために、含有する果汁量が少ないにも係らず、果汁入り飲料らしい風味や、好ましい酸味と爽やか感に優れ、しかも苦み感が抑えられた果汁入り低カロリー飲料に関する。更に、該飲料が有色の場合には、上記優れた効果の他に、経時的な飲料の退色を抑制することができ、保存安定性にも優れる果汁入り低カロリー飲料に関する。
果汁入り飲料は、果汁飲料らしい風味や、好ましい酸味と爽やか感に特徴があり、多くの人々に好まれている。一般に、果汁入り飲料には、甘味料が加えられることが多く、特に果汁率50%以下の飲料は甘さを補う目的で従来から主に蔗糖や異性化糖などが加えられていた。
近年、健康に対する意識向上やダイエット志向などから、より低カロリーの飲食物が強く要望されるようになり、果汁入り飲料は、甘味料によるカロリーの上昇や、配合成分である果汁自体のカロリーが問題となっている。
飲食物に用いられる一般的な甘味料を大別すると、砂糖(ショ糖)、ブドウ糖、フラクトース、マルトース、キシロース等の天然甘味料、エリスリトール、ソルビトール、マルチトール等の糖アルコール、グリチルリチン、ステビオサイド等の配糖体及びその誘導体、アスパルテーム、グリシン等のアミノ酸及びペプチド、モネリン等の蛋白質、パラチノース、フラクトオリゴ糖、パラチニット等の糖転移酵素による各種オリゴ糖及び糖アルコール、その他のサッカリン、スクラロース、アセスルファムカリウム等の純化学合成品等に分類される。このうち、砂糖はその良質な甘味とコク感(ボディ感)、保湿性、粘度付与等の好ましい特性から、従来甘味料として最も広く利用されている。しかしながら、近年では、砂糖の過剰摂取による肥満、肥満に伴う成人病、う蝕の発生等の健康上の観点から、砂糖は敬遠されるようになり、特に飲料やデザートなどの嗜好品において、砂糖に代わる低カロリー並びにノンカロリー甘味料が高甘味度甘味料としてその使用頻度が高くなっている。
しかし、このような高甘味度甘味料を使用する場合であっても、果汁入り飲料、特に高品位な風味が要求される場合は、配合する果汁量が少ないと本来の果汁入り飲料らしい風味や、好ましい酸味と爽やか感が極端に損なわれるおそれがある。そこで、果汁量を多くする必要が生じるが、この場合、飲料自体のカロリーが増大してしまい、果汁入り低カロリー飲料の製造が困難である。
特許文献1には、酸化防止剤と、高甘味度甘味料と、甘味改善組成物とを含む機能性甘味料組成物に係る発明が記載されている。該文献1の実施例においては、機能性甘味料組成物を使用した甘みが改善された、レモンライム風味又はオレンジ風味の柑橘系風味飲料が記載されている。また、特許文献2には、保存剤と、高甘味度甘味料と、甘味改善組成物とを含む甘味料組成物に係る発明が開示されている。そして、該甘味料組成物を使用した甘みが改善された、レモンライム風味又はオレンジ風味の柑橘系風味飲料が記載されている。これら文献の明細書には、適切な甘味改善有機酸添加剤として、乳酸、酒石酸、クエン酸等の多数の有機酸が羅列され、これらを該機能性甘味料組成物に極少量添加しうることが記載されている。
しかし、これら文献には、具体的に、酒石酸とクエン酸とを組み合わせて特定量配合することにより、果汁量を少なくし、低カロリーを維持した果汁入り飲料であっても、優れた果汁入り飲料らしい風味や、好ましい酸味と爽やか感に優れ、更には、酒石酸の有する
苦みを抑制しうる果汁入り飲料が得られる点については記載されていない。
特許文献3には、モナチン、および乳酸と、酒石酸およびクエン酸の内の少なくとも一方と、随意的な他の天然カルボン酸とを含み、リン酸を含まない少なくとも1種類の酸味料を含む天然成分のみからなる天然飲料製品に係る発明が記載されている。そして、実施例においては、天然コーラ飲料、天然のダイエットコーラ飲料の例が記載され、良好なコーラの味覚を呈したことが開示されている。
しかし、該文献には、具体的に、酒石酸とクエン酸とを組み合わせて特定量配合することにより、果汁量を少なくし、低カロリーを維持した果汁入り飲料であっても、優れた果汁入り飲料らしい風味や、好ましい酸味と爽やか感に優れ、更には、酒石酸の有する苦みを抑制しうる果汁入り飲料が得られる点については記載されていない。
ところで、酒石酸は、果汁、特にブドウ果汁に含まれる有機酸として良く知られている。しかし、ブドウ果汁入り飲料に酒石酸をある程度含有させると苦みが生じ、そのような風味が好まれない場合もある。また、酒石酸の濃度を高くすると、該酒石酸の析出等が生じるおそれがある。
特表2009−523407号公報 特表2010−508824号公報 特表2010−521167号公報
本発明の課題は、低カロリー飲料とするために、含有する果汁量が少なくても、果汁入り飲料らしい風味や、好ましい酸味と爽やか感に優れ、しかも苦み感が抑えられた果汁入り低カロリー飲料を提供することにある。
本発明の別の課題は、低カロリー飲料とするために、含有する果汁量が少ないにも係らず、果汁入り飲料らしい風味や、好ましい酸味と爽やか感に優れ、しかも苦み感が抑えられ、更には、液色の経時的褐変と赤ブドウ果汁による赤色の経時的退色を抑制することができ、保存安定性にも優れる果汁入り低カロリー飲料を提供することにある。
本発明によれば、果汁、甘味料、クエン酸、酒石酸及び水を含み、クエン酸の含有割合が0.03〜0.2質量%、酒石酸の含有割合が0.03〜0.2質量%、果汁率が50%以下であり、かつエネルギーが20kcal/100mL以下である果汁入り低カロリー飲料(以下、本発明の飲料と略すことがある)が提供される。
また、本発明によれば、果汁として、赤ブドウ果汁、又は白ブドウ果汁、又は赤ブドウ果汁と白ブドウ果汁とを含む上記本発明の飲料が提供される。
本発明の飲料は、果汁、甘味料、クエン酸、酒石酸及び水を含み、特にクエン酸及び酒石酸を特定割合で含むので、果汁量を低減し、低カロリー飲料としても、果汁入り飲料らしい風味や、好ましい酸味と爽やか感に優れ、しかも苦み感が抑えられた、健康的にも風味的にも優れた果汁入り低カロリー飲料を提供することができる。
更に、果汁として、特に、赤ブドウ果汁、又は赤ブドウ果汁と白ブドウ果汁とを含有させた場合、上記効果に加えて、液色の経時的褐変と赤ブドウによる赤色の経時的退色を抑制することができ、保存安定性にも優れる。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明に用いる果汁としては、例えば、レモン、グレープフルーツ(ホワイト種、ルビー種)、ライム、ネーブルオレンジ、バレンシアオレンジ等のオレンジ類、温州みかん、タンゴール、なつみかん、甘夏、はっさく、ひゅうがなつ、シイクワシャー、すだち、ゆず、かぼす、だいだい、いよかん、ぽんかん、きんかん、さんぼうかん、オロブランコ(別名スウィーティー)、ぶんたん、あんず(別名アプリコット)、さくらんぼ、うめ、にほんすもも、プルーン等のすもも類、もも、ネクタリン、黄桃等のもも類、マスカット、リースリング、デラウェア、巨峰等のブドウ類、いちご、バナナ、ラズベリー、ラックベリー、ブルーベリー、グランベリー等のベリー類、ざくろ、りんご、にほんなし、中国なし、西洋なし等のなし類、かりん、キウイフルーツ、パイナップル、パッションフルーツ、アセロラ、ライチ、メロン、すいか、あけび、アテモヤ、アボガド、いちじく、オリーブ、かき、キワノ、グァバ、マンゴー、ぐみ、ココナッツ、ごれんし(別名スターフルーツ)、タンゼロ、チェリモヤ、ドリアン、なつめ、なつめやし、ハスカップ、ピタヤ、びわ、りゅうがん、ホワイトサポテ、まくわうり、マルメロ、マンゴスチン、やまももが挙げられる。
ブドウ類のうち、赤ブドウとしては特に制限はなく、例として、デラウェア、巨峰、ピオーネ、キャンベル・アーリーA、ピオーネ、コンコード、カベルネ・ソービニヨン、サンジョベーゼ、メルロー、ピノ・ノワール、シラー、藤稔、マスカット・ベーリーA、スチューベン、レッドグローブ等が挙げられる。
また、白ブドウとしては特に制限はなく、例として、マスカット・オブ・アレキサンドリア、ナイアガラ、甲州、トンプソン・シードレス、シャルドネ、ケルナー、ソービニヨン・ブラン、ピノ・ブラン等が挙げられる。
本発明において、果汁としては、本発明の効果が得られ易いブドウ果汁の使用が好ましく、特に赤ブドウ果汁、もしくは赤ブドウ果汁及び/又は白ブドウ果汁の使用が好ましい。このような果汁を適宜用いることにより、ロゼ風の低カロリー飲料を得ることができる。
赤ブドウ果汁、もしくは赤ブドウ果汁及び/又は白ブドウ果汁を使用する場合には、分光測色計で測定したハンターLab表色系での色調が後述する範囲となるように配合することが好ましい。
本発明において、果汁の含有割合は、果汁率により決定することができ、その上限値は、通常50%、好ましくは30%、更に好ましくは25%、最も好ましくは20%であり、また、果汁率の下限値は特に限定されないが、通常5%、好ましくは10%である。
ここで、果汁率とは、果実を搾汁して得られる果汁を100%としたときの相対濃度であり、JAS規格(果実飲料の日本農林規格)に示される糖用屈折計示度の基準(°Bx)又は酸度の基準(%)に対する割合である。
糖度はデジタル屈折計(アタゴ社:RX-5000α)にて測定した。
本発明に用いる甘味料としては、例えば、低カロリー又はノンカロリーの高甘味度甘味料、該高甘味度甘味料以外の糖類を挙げることができ、使用に際しては2種以上の混合物として用いることもできる。
甘味料の含有割合は、特に、後述する本発明の飲料のエネルギー、並びに得られる飲料の風味等を考慮して、その種類に応じて適宜選択することができる。
例えば、高甘味度甘味料を用いる場合、本発明の飲料中におけるその含有割合の下限値は、通常0.003質量%、好ましくは0.005質量%であり、その上限値は特に限定されないが、通常0.1質量%、好ましくは0.07質量%である。
本発明の果汁入り飲料は、甘味度として6〜20度、好ましくは8〜18度、より好ましくは8〜16度程度である。ここで、甘味度は、甘味強度、甘味比ともいわれる、甘味の強さを示す尺度のことであり、ショ糖1重量%の甘味を1として、このショ糖の甘味の
強さに対する倍率を示す。
高甘味度甘味料としては、例えば、スクラロース、ステビア、アセスルファムカリウム、サッカリンナトリウム、アスパルテーム、グリチルリチン、グリチルリチン酸ジカリウム、ソーマチン又はこれら2種以上の混合物が好ましく挙げられる。飲料の甘味質改善の点から、特に、スクラロース、アスパルテーム及びアセスルファムカリウムからなる群より選択される少なくとも1種が好ましく挙げられる。例えば、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、エリスリトール等の好ましい配合量配合比は公知の文献、例えば、特公昭59−51262号、特開2001−333729号、特開2001−321114号、国際公開WO2002/067702号等の記載を参考に配合できる。
高甘味度甘味料以外の糖類としては、例えば、ショ糖、果糖、ブドウ糖、果糖ブドウ糖液糖、高果糖コーンシロップ、転化糖、メープルシロップ、ハチミツ、黒糖糖蜜、サトウキビ糖蜜、甜菜糖蜜、サトウモロコシシロップ、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、グリシルリジン、D−タガトース、エリトリトール、メソ−エリトリトール、マルニトール、麦芽糖、乳糖、フラクトオリゴ糖、羅漢果、モグロサイドV、ステビオール配糖体、キシロース、アラビノース、イソマルト、ラクチトール、マルチトール、トレハロース、ラムノース、リボース、タウマチン、モネリン、ブラゼイン、l−アラニン、グリシン、異性化液糖、砂糖混合異性化液糖が挙げられる。
本発明に用いるクエン酸及び酒石酸は、上記甘味料と共に、本発明の飲料に含有される果汁量が少ない場合であっても、果汁入り飲料らしい風味や、好ましい酸味と爽やか感を付与することができる成分である。
本発明の飲料において、クエン酸の含有割合の下限値は、0.03質量%、好ましくは0.04質量%、更に好ましくは0.05質量%、特に好ましくは0.09質量%であり、その上限値は0.2質量%である。
クエン酸の含有割合が0.03質量%未満では、飲料の爽やか感が低下し、更に、果汁入り飲料らしい風味も低下する場合がある。クエン酸の含有割合が0.2質量%を超える場合には、酸味が強くなり、更に、果汁入り飲料らしい風味も低下する場合がある。
本発明の飲料において、酒石酸の含有割合の下限値は、0.03質量%、好ましくは0.04質量%、更に好ましくは0.05質量%、特に好ましくは0.1質量%であり、その上限値は0.2質量%である。
酒石酸の含有割合が0.03質量%未満では、飲料の好ましい酸味又は爽やか感が低下し、更に、果汁入り飲料らしい風味も低下する場合がある。酒石酸の含有割合が0.2質量%を超える場合には、飲料の爽やか感が低下し、更に、果汁入り飲料らしい風味も低下する場合がある。
本発明の飲料において、(酒石酸/クエン酸)の割合の下限値は、通常0.2、好ましくは0.5、さらに好ましくは0.7、特に好ましくは1であり、その上限値は、通常21、好ましくは20、更に好ましくは10、特に好ましくは6、最も好ましくは5である。
上記(酒石酸/クエン酸)の割合が、上述の範囲外であるある場合には、本発明の効果が低下するおそれがある。
本発明の飲料には、通常、飲食品に配合される酒石酸及びクエン酸以外の有機酸や無機酸を含有させることもできる。該有機酸又は無機酸としては、例えば、乳酸、リンゴ酸、グルコン酸、コハク酸、フマール酸、フィチン酸、リン酸が挙げられる。これらの含有割合は、本発明の効果を阻害しないように適宜選択することができる。
本発明に用いる水は、上述の果汁率となるように、その量を適宜選択して含有させることができる。
本発明の飲料は、低カロリー飲料とするために、各成分の種類及び含有量を調整し、そのエネルギーを制御する必要がある。本発明の飲料のエネルギーは、20kcal/100mL以下、好ましくは18kcal/100mL以下である。該エネルギーの下限値は特に限定されないが、通常、1kcal/100mL、好ましくは4kcal/100mLである。
本発明の飲料は、例えば、果汁として上述の赤ブドウ果汁、もしくは赤ブドウ果汁及び白ブドウ果汁を用いてロゼ風又は赤ワイン風の低カロリー飲料とする場合、赤ブドウ果汁による赤色の経時的退色を抑制し、保存安定性を向上させるために、分光測色計で測定したハンターLab表色系での本発明の飲料の色調aを制御することが好ましい。
上記色調aの下限値は通常10、好ましくは11、更に好ましくは12である。色調aの上限値は特に限定されないが、例えば、ロゼ風飲料とする場合、好ましくは17、更に好ましくは13である。
本発明の飲料には、所望の効果を損なうことがない限り、その他の飲料成分を含有させることができる。例えば、炭酸を含有させることにより、炭酸飲料とすることができ、また、アルコールを含有させることによりアルコール飲料とすることができる。これら炭酸飲料及びアルコール飲料の調製は、公知の方法により行うことができる。本発明の飲料の炭酸ガスのガスボリュームは、1以上が好ましい。該ガスボリュームの上限は特に限定されないが、通常5、好ましくは4である。
本明細書における炭酸ガスのガスボリュームとは、炭酸飲料中に溶解している炭酸ガスの体積を炭酸飲料の体積で除したものをいう。測定方法はJAS法に準拠し、以下のように
して炭酸ガスボリュームを測定した。試料をガス内圧計に固定した後、一度ガス内圧計の活栓を開いてガスを抜き、再び活栓を閉じ、ガス内圧計を振り動かして指針が一定に達したときの値(MPa)を記録した。ガス内圧計から試料を取り外し、開栓して温度計で液温を
測定し記録した。ガス内圧力と液温を炭酸ガス吸収係数表に当てはめ、試料の炭酸ガスボリュームを導いた。
本発明の飲料には、所望の効果を損なうことがない限り、炭酸及び/又はアルコール以外の成分を含有させることもできる。
該成分としては、例えば、クエン酸三ナトリウム等のpH調整剤、香料、色素が挙げられる。
その他の成分の含有量は、本発明の所望の効果を損なうことなく、その含有効果に応じて適宜選択することができる。
本発明の飲料の製造方法は、特に限定されず、例えば、必須の原料成分、更には所望の任意成分を、公知の方法により所望割合となるように混合する方法により得ることができる。必須の原料成分や、所望の任意成分の混合順序は特に限定されず、例えば、必須の原料成分の一部と任意成分の一部とを予め混合し、最終に全てを混合する方法等により行うことができる。
以下本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらに限定されない。
実施例1〜10、比較例1〜8及び評価基準品1
表1に示す果汁率となるように赤ブドウ果汁及び白ブドウ果汁と、また、表1に示す含有割合(質量%)となるように有機酸、甘味料及び香料とを、水に添加混合し、クエン酸三ナトリウムでpHを3.5に調整した。続いて、95℃で殺菌を行い、その後5℃まで冷却して飲料原液を調製した。
得られた飲料原液に対して、炭酸ガスボリュームが2.4になるように水と無添加炭酸水とによって規定量にメスアップした後、ペットボトルとアルミ缶に充填した。その後、
コールドスポットで65℃、10分間が確保できる後殺菌を行い、容器詰め炭酸飲料を得た。
表2に各例で調製した炭酸飲料の果汁率、(酒石酸/クエン酸)比、甘味度、pH及びエネルギーを示す。
実施例11及び評価基準品2
表1に示す果汁率となるように赤ブドウ果汁及び白ブドウ果汁と、また、表1に示す含有割合(質量%)となるように有機酸、甘味料及び香料とを、水に添加混合し、クエン酸三ナトリウムでpHを3.5に調整し、規定量にメスアップした。続いて、95℃で殺菌を行い、スチール缶に充填し、容器詰め飲料を調製した。
表2に各例で調製した飲料の果汁率、(酒石酸/クエン酸)比、甘味度、pH及びエネルギーを示す。
Figure 2015109827
Figure 2015109827
<評価>
実施例1〜10及び比較例1〜8で調製した容器詰め炭酸飲料については、評価基準品1で調製した容器詰め炭酸飲料を基準に、また、実施例11で調製した容器詰め飲料については、評価基準品2で調製した容器詰め飲料を基準にそれぞれ専門パネル13〜14人により以下の評価法にしたがって評価した。評価結果の平均値を表3及び表4に示す。
<評価法>
評価項目
(1)果汁飲料らしい風味(数値が高い方(+側)が好ましく、数値が低い方(−側)が
好ましくない結果である。)
(2)酸味の好ましさ(数値が高い方(+側)が好ましく、数値が低い方(−側)が好ま
しくない結果である。)
(3)苦み(数値が高い方(+側)が苦みが弱く、数値が低い方(−側)が苦みが強い結
果である。)
(4)爽やかさ(数値が高い方(+側)が爽やかさがあり、数値が低い方(−側)が爽や
かさがない結果である。)
評価方法
各評価項目について各評価基準品と比較し、僅かに差を感じるものを±1点、やや差があるものを±2点、差があるものを±3点、かなり差があるものを±4点で評価した。
Figure 2015109827
Figure 2015109827
<考察>
表1〜4より、酒石酸の含有割合が0.03質量%未満の比較例1及び2では、果汁飲料らしい風味が低下することがわかる。実施例5と比較例3とを比較すると(酒石酸/クエン酸)比が22を超えると爽やかさが低下することがわかる。実施例6と比較例1とを比較すると(酒石酸/クエン酸)比が1未満では果汁飲料らしい風味及び爽やかさが低下することがわかる。比較例5又は6より、クエン酸及びリンゴ酸、もしくはクエン酸及び乳酸の組み合わせで、酒石酸を用いない場合は酸味の好ましさや爽やかさが低下することがわかる。比較例7より、酒石酸及びリンゴ酸の組み合わせでクエン酸を用いない場合は果汁飲料らしさや爽やかさが低下することがわかる。比較例8より、酒石酸及び乳酸の組み合わせでクエン酸を用いない場合は苦みが増すことがわかる。
実施例12〜16
表5に示す果汁率となるように赤ブドウ果汁及び白ブドウ果汁と、また、表5に示す含有割合(質量%)となるように有機酸、甘味料及び香料とを、水に添加混合し、クエン酸三ナトリウムでpHを3.5に調整した。続いて、95℃で殺菌を行い、その後5℃まで冷却して飲料原液を調製した。
得られた飲料原液に対して、炭酸ガスボリュームが2.4になるように水と無添加炭酸水とによって規定量にメスアップした後、ペットボトルとアルミ缶に充填した。その後、コールドスポットで65℃、10分間が確保できる後殺菌を行い、容器詰め炭酸飲料を得た。
表6に各例で調製した炭酸飲料の果汁率、(酒石酸/クエン酸)比、甘味度、pH及びエネルギーを示す。尚、実施例12は実施例2と、また実施例13は実施例1と、更に実施例15は実施例3と同じ組成である。
Figure 2015109827
Figure 2015109827
<外観評価及び色調測定>
実施例12〜16で調製した容器詰め炭酸飲料について、以下の方法で外観評価及び色調測定を行った。結果を表7に示す。
外観評価
55℃、5日間保存品と、イニシャル品とで外観について比較し、以下の基準により専門パネル10人で評価した。平均結果を表7に示す。
全く同じ:0点、ほとんど同じ:−1点、やや差がある:−2点、差がある:−3点、大きな差がある:−4点とした。
色調測定
測定には、コニカミノルタ社製の分光測色計CM−3500dとソフトウェア「SpectraMagic NX」を用いた。設定として、正反射光処理はSCI(正反射光込み方法)、測定径はφ30mm、測定方法は透過測定、ターゲットマスクはφ30mm用を選択した。付属品の透過用ゼロ校正板でゼロ校正を、イオン交換水で100%校正をした。測定する試料は20℃に温調し、容器は光路長10mmのガラスセルを用いた。
Figure 2015109827
<考察>
表7よりイニシャル品の色調a値を大きくすることで、外観の保存性が向上することがわかる。この色調a値から10以上が特に好ましいことがわかる。

Claims (9)

  1. 果汁、甘味料、クエン酸、酒石酸及び水を含み、クエン酸の含有割合が0.03〜0.2質量%、酒石酸の含有割合が0.03〜0.2質量%、果汁率が50%以下であり、かつエネルギーが20kcal/100mL以下である果汁入り低カロリー飲料。
  2. (酒石酸/クエン酸)の割合が質量比で0.2〜6である請求項1記載の果汁入り低カロリー飲料。
  3. 果汁として、ブドウ果汁を含む請求項1又は2記載の果汁入り低カロリー飲料。
  4. ブドウ果汁として、赤ブドウ果汁を含む請求項3記載の果汁入り低カロリー飲料。
  5. ブドウ果汁として、赤ブドウ果汁及び白ブドウ果汁を含む請求項3記載の果汁入り低カロリー飲料。
  6. 分光測色計で測定したハンターLab表色系での色調が10≦aである請求項4又は5記載の果汁入り低カロリー飲料。
  7. 甘味料として、高甘味度甘味料を含む請求項1〜6のいずれかに記載の果汁入り低カロリー飲料。
  8. 甘味料として、スクラロース、アスパルテーム、アセスルファムカリウム及びエリトリトールからなる群より選択される少なくとも1種を含む請求項1〜6のいずれかに記載の果汁入り低カロリー飲料。
  9. 炭酸及び/又はアルコールを含む請求項1〜8のいずれかに記載の果汁入り低カロリー飲料。
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