JP2015064100A - 波形保持器の製造方法及び波形保持器 - Google Patents

波形保持器の製造方法及び波形保持器 Download PDF

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Abstract

【課題】窒化処理を低コストで行え、しかも耐久性を良好にできる波形保持器の製造方法を実現する。
【解決手段】前記波形保持器を構成する1対の保持器素子8a、8bのうち、一方の保持器素子8aの各貫通孔12a、12aに、各リベット9b、9bの杆部13b、13bを圧入する事により、中間組立体17aを構成する。そして、この中間組立体17aに対して窒化処理を施す。この際に、前記各リベット9b、9bの頭部14a、14aの内側面20a、20aの形状を、前記一方の保持器素子8aの各平板部11a、11aの外側面に当接しない形状としておく。これにより、前記各内側面20a、20aと、前記各平板部11a、11aのうち前記各貫通孔12a、12aの周囲部分とに、それぞれ窒化層が形成される様にする。
【選択図】図1

Description

この発明は、ラジアル玉軸受等、自動車、一般産業機械、工作機械等の各種機械装置の回転支持部に組み込まれる各種転がり軸受を構成する、玉を保持する波形保持器、及び、その製造方法の改良に関する。
各種機械装置の回転支持部に組み込む転がり軸受として、例えば図7に示す様な単列深溝型の玉軸受1が、広く使用されている。この玉軸受1は、外周面に内輪軌道2を有する内輪3と、内周面に外輪軌道4を有する外輪5と、これら内輪軌道2と外輪軌道4との間に転動自在に設けられた複数個の玉6と、これら各玉6を転動自在に保持する保持器7とを備える。
このうちの保持器7は、波形保持器と呼ばれるもので、図8〜9に示す様に、1対の保持器素子8、8を複数本のリベット9、9により接合して成る。これら両保持器素子8、8は、鋼板、ステンレス鋼板等の金属板製の素材に、プレスによる打ち抜き加工及び曲げ加工を施す事により、全体を波形の円環状に造られている。この様な両保持器素子8、8は、円周方向複数箇所に部分球殻状の曲板部10、10を、円周方向に隣り合う曲板部10、10同士の間に平板部11、11を、これら各平板部11、11の中央部に貫通孔12、12を、それぞれ備える。又、前記各リベット9、9は、鋼、ステンレス鋼等の金属製で、杆部13と、この杆部13の基端部に設けられた頭部14とを備える。
前記保持器7は、前記両保持器素子8、8の各平板部11、11同士を互いに重ね合わせると共に、これら各平板部11、11の互いに整合する位置に形成された前記各貫通孔12、12に前記各リベット9、9の杆部13を挿通した状態で、これら各杆部13の先端部を押し潰してかしめ部15を形成し、互いに重ね合わせた前記各平板部11、11同士を、前記各リベット9、9の頭部14とかしめ部15とで挟持する事により接合している。そして、この状態で、前記各曲板部10、10に囲まれた部分を、それぞれ前記各玉6を転動自在に保持する為のポケット16、16としている。
上述の様な保持器7を備えた玉軸受1は、例えば、冷媒圧縮用のスクロール型コンプレッサを構成する可動スクロールにその一端部を連結された回転軸の他端部の回転支持部分等に組み込まれて、前記内輪3と前記外輪5とが偏心或いは傾斜した状況下で使用される場合がある。この様な場合には、運転中、前記各玉6から前記保持器7に、これら各玉6の公転速度の相違等に起因して、大きな力が作用する可能性がある為、この保持器7の耐久性を十分に確保しておく必要がある。具体的には、この保持器7を構成する、前記両保持器素子8、8及び前記各リベット9、9の強度を十分に確保しておく必要がある。これら各部材8、9の強度を向上させる方法としては、これら両保持器素子8、8の肉厚やこれら各リベット9、9の直径を大きくする方法があるが、寸法制約上、採用できない場合も少なくない。これに対し、前記各部材8、9の寸法変化を殆ど伴う事なく、同様の目的を達成できる方法として、これら各部材8、9の表面に窒化層(窒化処理による表面硬化層)を形成する方法が、従来から知られている。
この様な方法を採用する場合で、例えば、前記両保持器素子8、8及び前記各リベット9、9に対して、それぞれ単体の状態で窒化処理を施す場合には、これら各リベット9、9に対する窒化処理が面倒になり、製造コストが嵩む。即ち、これら各リベット9、9は小さい部品である為、これら各リベット9、9に対する窒化処理は、これら各リベット9、9をかご等にまとめて入れた状態で行う事が考えられる。しかしながら、この様な状態で窒化処理を行うと、これら各リベット9、9同士が接触した部分に窒化処理が施されにくくなる。この結果、これら各リベット9、9の表面のうち、どの部分に窒化層が形成されたのかを把握する事が困難となり、これら各リベット9、9の強度を安定して向上させられない可能性がある。そこで、この様な不都合を回避すべく、前記各リベット9、9に対する窒化処理を、これら各リベット9、9同士が接触しない様に整列させた状態で行う事が考えられる。しかしながら、この様にして窒化処理を行う場合には、前記各リベット9、9を整列させる為の面倒な作業や、これら各リベット9、9が倒れる事を防止する為の治具等が必要になる為、製造コストが嵩んでしまう。
一方、特許文献1には、図10に示す様に、波形保持器を構成する一方の保持器素子8の各貫通孔12、12に、各リベット9a、9aの杆部13a、13aを挿通する事により、中間組立体17を構成した状態で、この中間組立体17に対して窒化処理を施すと共に、図示しない他方の保持器素子に対して単体の状態で窒化処理を施した後、これら両保持器素子8同士を前記各リベット9a、9aにより結合固定する製造方法が記載されている。この様な製造方法によれば、前記一方の保持器素子8及び前記各リベット9a、9aに対して同時に窒化処理を施せる為、これら各リベット9a、9aに対する専用の窒化処理工程が不要になる分、製造コストを抑えられる。
ところが、上述した従来の製造方法の場合には、前記中間組立体17を構成した状態で、前記各リベット9a、9aの杆部13a、13aの外周面と前記各貫通孔12、12の内周面との間に若干の隙間を存在させている。即ち、前記各リベット9a、9aは前記各貫通孔12、12に対して、軸方向の抜け止めを図られていない。この為、前記中間組立体17の搬送時や、この中間組立体17の組み立て後の製造工程で、前記各リベット9a、9aが前記各貫通孔12、12から抜け落ちてしまう可能性がある。
この様な不都合を回避すべく、前記各貫通孔12、12に対する前記各リベット9a、9aの軸方向の抜け止めを図る為には、これら各貫通孔12、12にこれら各リベット9a、9aの杆部13a、13aを圧入(締り嵌めで内嵌)すれば良い。即ち、図示の構造の場合、前記各リベット9a、9aの杆部13a、13aは、基端側の大径部18と、先端側の小径部19とから成る。この為、このうちの大径部18を前記各貫通孔12、12に圧入すれば、これら各貫通孔12、12に対する前記各リベット9a、9aの軸方向の抜け止めを図れる。
ところが、この場合には、次の様な問題を生じる。即ち、通常、前記各貫通孔12、12の内周面、及び、前記各リベット9a、9aの大径部18、18の外周面は、それぞれ円筒面になっている。又、前記各リベット9a、9aの頭部14、14の内側面20、20は、これら各リベット9a、9aの中心軸に対して直角な平面になっている。この為、上述した圧入後の状態で、前記各貫通孔12、12の内周面と前記各大径部18、18の外周面とが密着(隙間なく当接)した状態になると共に、前記一方の保持器素子8の各平板部11、11の外側面(図10の上側面)と前記各頭部14、14の内側面20、20とが密着した状態となる。従って、前記中間組立体17に窒化処理を施す際に、この様に密着した各面に窒化処理が施されなくなり、これら各面に窒化層が形成されなくなる。この様に窒化層が形成されなくなる部分の面積は、完成後の波形保持器の耐久性を向上させる観点より、できるだけ減らせる様にする事が望ましい。
特開平10−281163号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、窒化処理を低コストで行えると共に、中間組立体の取り扱い性を良好にでき、しかも完成後の耐久性を良好にできる波形保持器の製造方法、及び、この様な波形保持器を実現すべく発明したものである。
本発明の対象となる波形保持器は、1対の保持器素子と、複数のリベットとを備える。
このうちの両保持器素子はそれぞれ、窒化処理可能な金属板により全体を波形の円環状に造られて、円周方向複数箇所に部分球殻状の曲板部を、円周方向に隣り合う曲板部同士の間に平板部を、これら各平板部の一部に貫通孔を、それぞれ備えている。
又、前記各リベットはそれぞれ、窒化処理可能な金属製で、杆部と、この杆部の基端部に設けられた、この杆部よりも大径の頭部とを備えている。
そして、前記波形保持器は、前記両保持器素子の各平板部同士を互いに重ね合わせると共に、互いに重ね合わせたこれら各平板部の貫通孔に前記各リベットの杆部を挿通した状態で、これら各杆部の先端部を押し潰してかしめ部を形成し、互いに重ね合わせた前記各平板部同士を前記各リベットの頭部とかしめ部とで挟持する事により接合して、前記各曲板部に囲まれた部分を、それぞれ玉を転動自在に保持する為のポケットとしている。
特に、本発明の波形保持器の製造方法及び波形保持器のうち、請求項1に記載した波形保持器の製造方法の場合には、前記かしめ部を形成する前の状態での前記各リベットの頭部の内側面の形状を、これら各リベットの杆部を前記各貫通孔に圧入した状態で、これら各リベットの頭部の内側面が、これら各貫通孔の開口周縁部に当接可能になる一方で前記各平板部の側面には当接不能になる形状とする。
そして、前記かしめ部を形成する前の状態での前記各リベットの杆部を前記両保持器素子のうちの一方の保持器素子の各貫通孔に、これら各リベットの頭部の内側面がこれら各貫通孔の開口周縁部に当接する状態になるまで圧入する事により、これら各リベットを前記一方の保持器素子に仮止めして成る中間組立体を構成した状態で、この中間組立体に対して窒化処理を施す。
これと共に、前記両保持器素子のうちの他方の保持器素子に対して、単体の状態で窒化処理を施す。
その後、前記中間組立体を構成する各リベットの杆部のうち、前記一方の保持器素子の各貫通孔から突出した部分を前記他方の保持器素子の各貫通孔に挿通すると共に、前記両保持器素子の平板部同士を重ね合わせる。更に必要に応じて、これと同時に、これら両保持器素子の曲板部の内面同士の間に前記各玉を挟み込む。そして、この状態で、前記かしめ部を形成する。
尚、一般的な波形保持器を構成する各ポケットの両端の開口幅は、それぞれこれら各ポケット内に保持すべき玉の直径よりも小さくなっている。この為、この様な一般的な波形保持器の場合には、完成後の状態で、前記各ポケット内に前記各玉を組み込む事はできない。従って、この様な一般的な波形保持器を対象として、上述した本発明の製造方法を実施する場合には、上述の様に、かしめ部を形成する前に1対の保持器素子の曲板部の内面同士の間に各玉を挟み込んでおく必要がある。
これに対し、特殊な例であるが、完成後の状態で、各ポケットの両端の開口幅のうち、一方の開口幅のみが、これら各ポケット内に保持すべき玉の直径よりも小さくなっており、他方の開口幅が、これら各玉の直径よりも大きくなっている波形保持器を対象として、上述した本発明の製造方法を実施する場合には、必ずしも、かしめ部を形成する前に1対の保持器素子の曲板部の内面同士の間に各玉を挟み込んでおく必要はない。
この様な請求項1に記載した波形保持器の製造方法を実施する場合には、例えば請求項2に記載した発明の様に、前記かしめ部を形成する前の状態での前記各リベットの頭部の内側面の形状を、外径側に向かう程、軸方向に関してこれら各リベットの杆部から離れる方向に傾斜した形状とする。この様な形状を有する面として、例えば、部分円すい状の凸面や、凸曲面(前記杆部の中心軸を含む仮想平面に関する断面形状が円弧状の凸面)を採用する事ができる。
又、本発明の波形保持器の製造方法を実施する場合には、例えば請求項3に記載した発明の様に、前記かしめ部を形成する前の状態での前記各リベットの頭部の外側面のうち、少なくとも中央部を除く部分の形状を、凸曲面形状とする。又、前記各リベットの杆部の先端部にかしめ部を形成する際にこれら各リベットを軸方向両側から押圧する1対のかしめ金型のうち、これら各リベットの頭部側に配置する一方のかしめ金型として、これら各リベットの頭部と対向する部分に、開口部の内径が最も大きく、底部に向かう程内径が小さくなる、円すい台形の凹部を備えたものを使用する。そして、前記各リベットの頭部を前記一方のかしめ金型の凹部に係合させた状態で、前記かしめ部を形成する。
又、本発明の波形保持器の製造方法及び波形保持器のうち、請求項4に記載した波形保持器の場合には、前記かしめ部を形成する前の状態での前記各リベットの頭部の内側面の形状は、これら各リベットの杆部を前記各貫通孔に圧入した状態で、これら各リベットの頭部の内側面が、これら各貫通孔の開口周縁部に当接可能になる一方で前記各平板部の側面には当接不能になる形状になっている。
又、前記各リベットと前記両保持器素子のうちの一方の保持器素子とは、前記かしめ部を形成する前の状態でのこれら各リベットの杆部をこの一方の保持器素子の各貫通孔に、これら各リベットの頭部の内側面がこれら各貫通孔の開口周縁部に当接する状態になるまで圧入する事により、これら各リベットを前記一方の保持器素子に仮止めして成る中間組立体を構成した状態で窒化処理を施されている。
又、前記両保持器素子のうちの他方の保持器素子は、単体の状態で窒化処理を施されている。
本発明の波形保持器の製造方法及び波形保持器の場合には、各リベットを一方の保持器素子に仮止めして成る中間組立体に対して窒化処理を施す為、これら各リベットに対する専用の窒化処理工程を不要にできる。しかも、前記中間組立体を構成した状態で、前記各リベットは、それぞれの杆部を前記各貫通孔に圧入される事により、これら各貫通孔に対する軸方向の抜け止めを図られている。この為、前記中間組立体の搬送時や、この中間組立体の組み立て後の製造工程で、前記各リベットが前記各貫通孔から抜け落ちる事を防止できる。これらの事から、本発明の場合には、波形保持器を構成する各部材の窒化処理を低コストで行えると共に、前記中間組立体の取り扱い性を良好にできる。
又、かしめ部を形成する前の状態での前記各リベットの頭部の内側面の形状を、前記中間組立体を構成した状態で、これら各内側面が、前記一方の保持器素子の各平板部の側面に当接しない形状としている。この為、互いに対向する、前記各頭部の内側面と、前記各平板部の側面のうち前記各貫通孔の周囲部分とに、窒化処理を施す(窒化層を形成して硬化する)事ができる。従って、その分だけ、完成後の波形保持器の耐久性を良好にできる。
又、前記各リベットの杆部の先端部にかしめ部を形成した後は、互いに重ね合わせた1対の保持器素子の各平板部同士が、前記各リベットの頭部とかしめ部とにより挟持される事で、これら各平板部に応力が負荷される。この様な各平板部に負荷される応力は、波形保持器の耐久性を確保する観点より、できるだけ小さくする事が望ましい。
この点に関して、本発明の場合、前記かしめ部を形成する直前の状態で、前記各リベットの頭部の内側面と、前記一方の保持器素子の側面との間に隙間が存在している。この為、前記かしめ部を形成すべく、前記各リベットを1対のかしめ金型により軸方向両側から押圧する際に、前記頭部の変形を、前記隙間部分に逃がす事ができる。そして、この事に伴い、前記かしめ部と前記頭部とによる、前記各平板部の挟み込み荷重を低減する事ができる。従って、その分、これら各平板部に負荷される応力を抑えられる。
又、請求項3に記載した発明の場合には、かしめ部を形成する直前の状態で、各リベットの頭部の内側面と、一方の保持器素子を構成する各平板部の外側面との間に隙間が存在した状態となる事に加えて、前記各リベットの頭部の外側面のうち、凸曲面形状になった部分と、一方のかしめ金具の凹部の内面との間で、これら外側面と内面とが接触していない部分に、隙間が存在した状態となる。この為、前記かしめ部を形成すべく、前記各リベットを1対のかしめ金型により軸方向両側から押圧する際に、前記頭部の変形を、前記各隙間部分に逃がす事ができる。つまり、この頭部の変形を逃がす隙間部分を、より多くする(この頭部の外側面と前記一方のかしめ金具の凹部の内面との間に存在する隙間の分だけ増やす)事ができる。そして、この事に伴い、前記かしめ部と前記頭部とによる、前記各平板部の挟み込み荷重を、より低減する事ができる。従って、これら各平板部に負荷される応力を、より抑えられる。
本発明の実施の形態の第1例を、中間組立体と他方の保持器素子とを結合する前の状態で示す部分断面図。 図1のa部拡大図。 リベットのかしめ部を形成する作業を工程順に示す断面図。 本発明の実施の形態の第2例を示す、図2と同様の図。 同じく、図3と同様の図。 本発明を実施する場合に採用可能な、かしめ部を形成する前の状態で示すリベットの部分側面図。 本発明の対象となる波形保持器を組み込んだ玉軸受の半部断面図。 同じく波形保持器を取り出して示す斜視図。 図8の拡大b−b断面図。 従来の製造過程で構成される中間組立体の部分断面図。
[実施の形態の第1例]
図1〜3は、請求項1、2、4に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例の特徴は、波形保持器を構成する1対の保持器素子8a、8bにそれぞれ複数ずつ設けた平板部11a、11b同士を互いに重ね合わせた状態で、これら各平板部11a、11b同士を、リベット9b、9bにより結合固定する部分の構造及びその製造方法にある。波形保持器全体の形状及び構造を含め、その他の部分の構造及び作用は、前述の図7〜8に示した構造を含め、従来から知られている一般的な波形保持器と同様であるから、重複する図示並びに説明は、省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
尚、本例の対象となる、一般的な波形保持器とは、前述した様に、完成状態で、各ポケットの両端の開口幅が、それぞれこれら各ポケット内に保持すべき玉の直径よりも小さくなっているものを言う。
本例の場合、前記両保持器素子8a、8bは、鋼板、ステンレス鋼板等の、窒化処理可能な金属板製であり、互いに同形・同大である。これら両保持器素子8a、8bを構成する複数ずつの曲板部10a、10bと平板部11a、11bとのうち、これら各平板部11a、11bの中央部に設けられた各貫通孔12a、12bは、単なる円孔である。即ち、これら各貫通孔12a、12bの内周面は、単なる円筒面になっている。
又、前記各リベット9b、9bは、鋼、ステンレス鋼等の、窒化処理可能な金属製である。これら各リベット9b、9bは、後述するかしめ部15a{図3の(B)参照}を形成する前の状態(原形の状態)で、図1〜2及び図3の(A)に示す様な形状を有している。
即ち、これら各リベット9b、9bの原形の状態で杆部13bは、基端部を構成する円柱状の圧入部21と、先端部及び中間部を構成する、この圧入部21よりも小径で略円柱状の非圧入部22とを、互いに同心に配置して成る。このうちの圧入部21は、前記両保持器素子8a、8bのうちの一方の保持器素子8aの各貫通孔12a、12aに圧入可能である。この圧入部21の軸方向寸法Xは、これら各貫通孔12a、12aの軸方向寸法Yよりも小さく(X<Y)なっている。又、前記非圧入部22の外周面は、軸方向中間部が単なる円筒面になっており、先端部と基端部とが、それぞれ先端側に向かう程直径が小さくなる方向に傾斜した部分円すい状の案内面23、24になっている。これら各案内面23、24は、前記杆部13bを前記各貫通孔12a、12aに挿入し易くする役割を果たす。
又、前記各リベット9b、9bの原形の状態で頭部14aの内側面20aの形状は、これら各リベット9b、9bの圧入部21を前記各貫通孔12a、12aに圧入した状態で、前記内側面20aが、これら各貫通孔12a、12aの開口周縁部に当接可能になる一方で前記各平板部11a、11aの側面には当接不能になる形状になっている。本例の場合、この様な頭部14aの内側面20aは、部分円すい状の凸面になっている。又、前記頭部14aのうち、前記内側面20aよりも軸方向外側部分の形状は、この内側面20aから離れる程外径が小さくなる円すい台状になっている。
本例の波形保持器を製造する場合には、上述の様な構成を有する両保持器素子8a、8b及び各リベット9b、9bを得た後、先ず、図1〜2に示す様に、これら各リベット9b、9bの圧入部21、21を、前記一方の保持器素子8aの各貫通孔12a、12aに圧入する。そして、前記各リベット9b、9bの頭部14a、14aの内側面20a、20aの内周縁部分を、前記各貫通孔12a、12aの外端(図1〜2の上端)開口周縁部に当接させる。これにより、前記各リベット9b、9bを前記一方の保持器素子8aに仮止めして成る、中間組立体17aを構成する。尚、この中間組立体17aを構成した状態で、前記各リベット9b、9bの非圧入部22、22の外周面は、前記各貫通孔12a、12aの内周面に対して非接触になっている。又、前記各頭部14a、14aの内側面20a、20aは、前記各平板部11a、11aの外側面(図1〜2の上側面)に対して非接触になっている。そして、この状態で、前記中間組立体17aに対し窒化処理を施す。これにより、前記各リベット9b、9b及び前記一方の保持器素子8aの表面のうち、これら各リベット9b、9bと一方の保持器素子8aとが当接していない部分に窒化層を形成する。これと共に、前記両保持器素子8a、8bのうちの他方の保持器素子8bに対して、単体の状態で窒化処理を施す。これにより、この他方の保持器素子8bの全表面に窒化層を形成する。尚、以上に述べた窒化処理の具体的な種類及び方法は、例えば前記特許文献1に記載されたもの等、従来から知られた各種のものを採用できる。
その後、図3の(A)に示す様に、前記中間組立体17aを構成する各リベット9bの杆部13bのうち、前記一方の保持器素子8aの各貫通孔12aから突出した部分を、前記他方の保持器素子8bの各貫通孔12bに挿通する。これと共に、これら両保持器素子8a、8bの各曲板部10a、10b(図1)の内面同士の間に玉6(図7参照。図1〜3には図示せず。)を1個ずつ挟み込む。そして、この状態で、図3の(A)→(B)の順に示す様に、前記各リベット9bを1対のかしめ金型25a、25bにより、軸方向に押し潰して、これら各リベット9bの杆部13bの先端部にかしめ部15aを形成する。
前記両かしめ金型25a、25bのうち、前記各リベット9bの頭部14a側に配置された一方のかしめ金型25aは、これら各頭部14a(前記各貫通孔12a、12b)と対向する部分に、開口部の内径が最も大きく、底部に向かう程内径が小さくなる、円すい台形の凹部26aを備えている。又、前記各リベット9bの杆部13bの先端部側に配置された他方のかしめ金型25bも、これら各先端部(前記各貫通孔12a、12b)と対向する部分に、開口部の内径が最も大きく、底部に向かう程内径が小さくなる、円すい台形の凹部26bを備えている。又、前記各リベット9bは、前記両保持器素子8a、8b同士を、円周方向等間隔となる複数箇所で結合固定するが、本例の場合には、これら各リベット9bによる前記両保持器素子8a、8b同士の結合固定を同時に行う。即ち、これら各リベット9bの頭部14aを前記一方のかしめ金具25aの各凹部26aに係合させると共に、これら各リベット9bの杆部13bの先端部を前記他方のかしめ金具25bの各凹部26bに係合させた状態で、これら両かしめ金型25a、25bにより、これら各リベット9bを、軸方向に同時に押し潰す。
この結果、これら各リベット9bの頭部14aが或る程度塑性変形しつつ、前記一方のかしめ金型25aの各凹部26aに充填されると共に、前記各リベット9bの杆部13bの先端部が大きく塑性変形しつつ、前記他方のかしめ金型25bの各凹部26bに充填され、かしめ部15aが形成される。そして、互いに重ね合わせた前記両保持器素子8a、8bの各平板部11a、11b同士が、前記各リベット9bの頭部14aとかしめ部15aとにより挟持されて互いに接合し、波形保持器が完成する。尚、本例の場合、塑性変形後の前記頭部14aの内側面20aは、その内径側部分が、前記平板部11aの外側面に密着する平面となる。
上述の様な本例の波形保持器の製造方法及び波形保持器の場合には、前記各リベット9b、9bを前記一方の保持器素子8aに仮止めして成る中間組立体17aに対して窒化処理を施す為、これら各リベット9b、9bに対する専用の窒化処理工程を不要にできる。しかも、前記中間組立体17aを構成した状態で、前記各リベット9b、9bは、それぞれの圧入部21、21を前記各貫通孔12a、12aに圧入される事により、これら各貫通孔12a、12aに対する軸方向の抜け止めを図られている。この為、前記中間組立体17aの搬送時や、この中間組立体17aの組み立て後の製造工程で、前記各リベット9b、9bが前記各貫通孔12a、12aから抜け落ちる事を防止できる。これらの事から、本例の場合には、波形保持器を構成する各部材の窒化処理を低コストで行えると共に、前記中間組立体17aの取り扱い性を良好にできる。
又、本例の場合には、前記各リベット9b、9bの頭部14a、14aの内側面20a、20aを、部分円すい状の凸面としている為、前記中間組立体17aを構成した状態で、これら各内側面20a、20aと、前記各平板部11a、11aの外側面のうち前記各貫通孔12a、12aの周囲部分とを、互いに密着しない部分にできる。従って、これら各密着しない部分に窒化処理を施す(窒化層を形成して硬化する)事ができる。更に、本例の場合には、前記各リベット9b、9bの圧入部21、21の軸方向寸法Xを、前記一方の保持器素子8aの各貫通孔12a、12aの軸方向寸法Yよりも小さく(X<Y)している。この為、前記中間組立体17aを構成した状態で、互いに対向する前記各貫通孔12a、12aの内周面と前記各リベット9b、9bの杆部13b、13bの外周面とのうち、軸方向に関して前記各圧入部21、21から外れた部分(図2の範囲α内に存在する部分)を、互いに密着しない部分にできる。従って、これら各密着しない部分に窒化処理を施す事ができる。この様に本例の場合には、前記一方の保持器素子8a及び前記各リベット9b、9bに対して窒化処理を施せる部分の面積を増やせる為、その分、完成後の波形保持器の耐久性を良好にできる。
又、前記かしめ部15aの形成後は、互いに重ね合わせた前記両保持器素子8a、8bの各平板部11a、11b同士が、前記各リベット9bの頭部14aとかしめ部15aとにより挟持される事で、これら各平板部11a、11bに応力が負荷される。この様な各平板部11a、11bに負荷される応力は、波形保持器の耐久性を確保する観点より、できるだけ小さくする事が望ましい。これに対し、本例の場合には、図3の(A)に示した状態、即ち、前記かしめ部15aを形成する直前の状態で、前記各リベット9bの頭部14aの内側面20aと、前記各平板部11aの外側面との間(鎖線Pで囲った部分)に隙間が存在している。この為、前記かしめ部15aを形成する際に、前記頭部14aの変形をこの隙間部分に逃がす事ができる。そして、この事に伴い、これらかしめ部15aと頭部14aとによる、前記各平板部11a、11bの挟み込み荷重を低減する事ができ、その分、これら各平板部11a、11bに負荷される応力を抑えられる。
尚、本例を実施する場合、前記寸法関係X<Yは、X=(0.5〜0.90)Yの範囲に規制するのが好ましい。この点に関して、X≦0.90Yの範囲に規制するのが好ましい理由は、前記各リベット9b、9bの杆部13b、13bの外周面と、前記各貫通孔12a、12aの内周面とのうち、窒化処理が施されない(窒化層が形成されない)部分の面積をできるだけ多く減らす為である。一方、X≧0.5Yの範囲に規制するのが好ましい理由は、前記各貫通孔12a、12aと前記各杆部13b、13bとの嵌合長さを確保して、前記各貫通孔12a、12aに対する前記各リベット9b、9bの抜け止め力を十分に確保し易くする為である。何れにしても、本例の構造を実施する場合には、波形保持器を構成する各部材の公差等を考慮して、上述した寸法関係{X<Y、X=(0.5〜0.90)Y}が確実に成立する様な設計を行う様にする。
[実施の形態の第2例]
図4〜5は、請求項1〜4に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、かしめ部15a{図5の(B)参照}を形成する前の状態での各リベット9cの頭部14bの形状を、その短軸を前記各リベット9cの中心軸に一致させた扁球状としている。即ち、この頭部14bは、内側面20bが、円環状の凸曲面になっており、外側面27が、中央部が軸方向に最も突出した凸曲面になっており、外周面28が、前記内側面20b及び外側面27に対して滑らかに連続した凸曲面になっている。
本例の場合には、図5の(A)に示した状態、即ち、前記かしめ部15aを形成する直前の状態で、前記各リベット9cの頭部14bの内側面20bと、一方の保持器素子8aを構成する各平板部11aの外側面との間(鎖線Pで囲った部分)に隙間が存在した状態となる事に加えて、前記各リベット9cの頭部14bの外側面28のうちの中央部以外の部分と、一方のかしめ金具25aの凹部26aの内面との間(鎖線Qで囲った部分)に隙間が存在した状態となる。この為、前記かしめ部15aを形成すべく、図5の(A)→(B)の順に示す様に、前記各リベット9cを1対のかしめ金型25a、25bにより軸方向両側から押圧する際に、前記頭部14bの変形を、前記各隙間部分に逃がす事ができる。つまり、この頭部14bの変形を逃がす隙間部分を、より多くする(鎖線Qで囲った部分に存在する隙間の分だけ増やす)事ができる。そして、この事に伴い、前記かしめ部15aと前記頭部14bとによる、各平板部11a、11bの挟み込み荷重を、より低減する事ができる。従って、これら各平板部11a、11bに負荷される応力を、より抑えられる。
その他の部分の構成及び作用は、上述した第1例の場合と同様である為、重複する図示並びに説明は省略する。
本発明の波形保持器の製造方法及び波形保持器は、前述した一般的な波形保持器に限らず、各ポケットの両端の開口幅のうち、一方の開口幅のみが、これら各ポケット内に保持すべき玉の直径よりも小さくなっており、他方の開口幅が、これら各玉の直径よりも大きくなっている、特殊な波形保持器を対象として実施する事もできる。
又、請求項3に記載した発明を実施する場合、かしめ部を形成する前の状態での、リベットの頭部の形状は、球状とする事もできるし、図6に示す様な形状とする事もできる。即ち、この図6に示したリベット9dの如く、頭部14cの外側面27aの形状を、中央部を(杆部13bの中心軸に対して直交する)平坦面29とし、この平坦面29の周囲部分のみを凸曲面とする事もできる。
1 玉軸受
2 内輪軌道
3 内輪
4 外輪軌道
5 外輪
6 玉
7 保持器
8、8a、8b 保持器素子
9、9a〜9d リベット
10、10a、10b 曲板部
11、11a、11b 平板部
12、12a、12b 貫通孔
13、13a、13b 杆部
14、14a、14c 頭部
15、15a かしめ部
16 ポケット
17、17a 中間組立体
18 大径部
19 小径部
20、20a、20b 内側面
21 圧入部
22 非圧入部
23 案内面
24 案内面
25a、25b かしめ金型
26a、26b 凹部
27、27a 外側面
28 外周面
29 平坦面

Claims (4)

  1. 1対の保持器素子と、複数のリベットとを備え、
    このうちの両保持器素子はそれぞれ、窒化処理可能な金属板により全体を波形の円環状に造られて、円周方向複数箇所に部分球殻状の曲板部を、円周方向に隣り合う曲板部同士の間に平板部を、これら各平板部の一部に貫通孔を、それぞれ備えており、
    前記各リベットはそれぞれ、窒化処理可能な金属製で、杆部と、この杆部の基端部に設けられた、この杆部よりも大径の頭部とを備えており、
    前記両保持器素子の各平板部同士を互いに重ね合わせると共に、互いに重ね合わせたこれら各平板部の貫通孔に前記各リベットの杆部を挿通した状態で、これら各杆部の先端部を押し潰してかしめ部を形成し、互いに重ね合わせた前記各平板部同士を前記各リベットの頭部とかしめ部とで挟持する事により接合して、前記各曲板部に囲まれた部分を、それぞれ玉を転動自在に保持する為のポケットとする波形保持器の製造方法であって、
    前記かしめ部を形成する前の状態での前記各リベットの頭部の内側面の形状を、これら各リベットの杆部を前記各貫通孔に圧入した状態でこれら各リベットの頭部の内側面がこれら各貫通孔の開口周縁部に当接可能になる一方で前記各平板部の側面には当接不能になる形状とし、
    前記かしめ部を形成する前の状態での前記各リベットの杆部を前記両保持器素子のうちの一方の保持器素子の各貫通孔に、これら各リベットの頭部の内側面がこれら各貫通孔の開口周縁部に当接する状態になるまで圧入する事により、これら各リベットを前記一方の保持器素子に仮止めして成る中間組立体を構成した状態で、この中間組立体に対して窒化処理を施すと共に、
    前記両保持器素子のうちの他方の保持器素子に対して、単体の状態で窒化処理を施した後、
    前記中間組立体を構成する各リベットの杆部のうち前記一方の保持器素子の各貫通孔から突出した部分を前記他方の保持器素子の各貫通孔に挿通すると共に前記両保持器素子の平板部同士を重ね合わせた状態で前記かしめ部を形成する
    事を特徴とする波形保持器の製造方法。
  2. 前記かしめ部を形成する前の状態での前記各リベットの頭部の内側面の形状を、外径側に向かう程、軸方向に関してこれら各リベットの杆部から離れる方向に傾斜した形状とする、請求項1に記載した波形保持器の製造方法。
  3. 前記かしめ部を形成する前の状態での前記各リベットの頭部の外側面のうち、少なくとも中央部を除く部分の形状を、凸曲面形状とし、
    前記各リベットの杆部の先端部にかしめ部を形成する際にこれら各リベットを軸方向両側から押圧する1対のかしめ金型のうち、これら各リベットの頭部側に配置する一方のかしめ金型として、これら各リベットの頭部と対向する部分に、開口部の内径が最も大きく、底部に向かう程内径が小さくなる、円すい台形の凹部を備えたものを使用し、
    前記各リベットの頭部を前記一方のかしめ金型の凹部に係合させた状態で、前記かしめ部を形成する、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載した波形保持器の製造方法。
  4. 1対の保持器素子と、複数のリベットとを備え、
    このうちの両保持器素子はそれぞれ、窒化処理可能な金属板により全体を波形の円環状に造られて、円周方向複数箇所に部分球殻状の曲板部を、円周方向に隣り合う曲板部同士の間に平板部を、これら各平板部の一部に貫通孔を、それぞれ備えており、
    前記各リベットはそれぞれ、窒化処理可能な金属製で、杆部と、この杆部の基端部に設けられた、この杆部よりも大径の頭部とを備えており、
    前記両保持器素子の各平板部同士を互いに重ね合わせると共に、互いに重ね合わせたこれら各平板部の貫通孔に前記各リベットの杆部を挿通した状態で、これら各杆部の先端部を押し潰してかしめ部を形成し、互いに重ね合わせた前記各平板部同士を前記各リベットの頭部とかしめ部とで挟持する事により接合して、前記各曲板部に囲まれた部分を、それぞれ玉を転動自在に保持する為のポケットとした波形保持器であって、
    前記かしめ部を形成する前の状態での前記各リベットの頭部の内側面の形状は、これら各リベットの杆部を前記各貫通孔に圧入した状態でこれら各リベットの頭部の内側面がこれら各貫通孔の開口周縁部に当接可能になる一方で前記各平板部の側面には当接不能になる形状になっており、
    前記各リベットと前記両保持器素子のうちの一方の保持器素子とは、前記かしめ部を形成する前の状態でのこれら各リベットの杆部をこの一方の保持器素子の各貫通孔に、これら各リベットの頭部の内側面がこれら各貫通孔の開口周縁部に当接する状態になるまで圧入する事により、これら各リベットを前記一方の保持器素子に仮止めして成る中間組立体を構成した状態で窒化処理を施されたものであり、
    前記両保持器素子のうちの他方の保持器素子は、単体の状態で窒化処理を施されたものである
    事を特徴とする波形保持器。
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