JP2015061106A - 歪補償装置、送信装置および歪補償方法 - Google Patents

歪補償装置、送信装置および歪補償方法 Download PDF

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Abstract

【課題】信号の歪を精度よく補償すること。
【解決手段】LUT204aは、入力信号を増幅する増幅部の歪みを補償するための歪補償係数を異なる2つのアドレスの組合せに対応付けて記憶する。第1アドレス生成部202aは、現在の入力信号を基にして第1アドレスを生成する。第2アドレス生成部202bは、過去の前記入力信号の移動平均値であって、温度取得部によって取得された温度情報に応じたパラメータを用いて算出した移動平均値を基にして第1アドレスとは異なる第2アドレスを生成する。歪補償部(乗算部201)は、第1アドレスおよび第2アドレスの組合せに対応する歪補償係数をLUT204aから取得し、取得した歪補償係数を用いて増幅部に入力される入力信号に対してプリディストーション処理を行う。
【選択図】図2B

Description

本発明は、歪補償装置、送信装置および歪補償方法に関する。
近年、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)などの無線通信において、デジタル化による伝送の高能率化が行われている。無線通信において多値位相変調方式を適用する場合は、送信側で送信用電力増幅器の増幅特性を線形化して非線形歪を抑え、隣接チャネル漏洩電力を低減する技術が用いられる。
たとえば、歪補償に用いられる複数の歪補償係数をルックアップテーブル(LUT:Look Up Table)に格納し、送信信号の電力値に応じたアドレスを指定してLUTから歪補償係数を読み出す技術が知られている。また、増幅器において、Idsq(ドレイン電流)ドリフトと呼ばれる電気的な過渡応答に起因してある時点における増幅器の出力が過去の入力の影響を受けるといったメモリ効果を抑えるために、歪補償性能を維持する技術が知られている。
たとえば、現在の信号の電力値に応じた第1のLUTアドレスに加えて、過去の信号の電力値の変動が加味された第2のLUTアドレスを生成し、第1のLUTアドレスおよび第2のLUTアドレスを用いてLUTから歪補償係数を読み出す技術が知られている(たとえば、下記特許文献1参照)。
特開2013−026631号公報
しかしながら、上述した従来技術では、たとえばIdsqドリフトの発生状況によっては、信号の歪を精度よく補償することができない場合がある。
1つの側面では、本発明は、信号の歪を精度よく補償することを目的とする。
本発明の一側面によれば、送信装置に用いられる歪補償装置であって、入力信号を増幅する増幅部の歪みを補償するための歪補償係数を、異なる2つのアドレスの組合せに対応付けて記憶する歪補償係数記憶部と、温度を示す温度情報を取得する取得部と、現在の前記入力信号を基にして第1アドレスを生成する第1アドレス生成部と、過去の前記入力信号の平均値であって、前記取得部によって取得された前記温度情報に応じたパラメータを用いて算出した平均値を基にして前記第1アドレスとは異なる第2アドレスを生成する第2アドレス生成部と、前記第1アドレスおよび前記第2アドレスの組合せに対応する歪補償係数を前記歪補償係数記憶部から取得し、取得した歪補償係数を用いて前記増幅部に入力される前記入力信号に対してプリディストーション処理を行う歪補償部と、を有する、歪補償装置、送信装置および歪補償方法が提案される。
本発明の一態様によれば、信号の歪を精度よく補償することができるという効果を奏する。
図1Aは、送信装置の一例を示すブロック図である。 図1Bは、図1Aに示した送信装置における信号の流れの一例を示す図である。 図2Aは、PD部の一例を示すブロック図である。 図2Bは、図2Aに示したPD部における信号の流れの一例を示す図である。 図3は、Idsqドリフトの時間変化の一例を示す説明図である。 図4は、Idsqドリフトが発生しているときのゲインの時間変化の一例を示す説明図である。 図5は、Idsqドリフトが発生しているときの理想的なゲインの補正カーブの一例を示す説明図である。 図6は、温度によるIdsqドリフトの時間変化の一例を示す説明図である。 図7は、低温時において、高温時の移動平均測定区間で補正した際のゲイン補正カーブの一例を示す説明図である。 図8は、高温時において、高温時移動平均測定区間でゲインを補正した際の補正カーブの一例を示す説明図である。 図9は、高温時において、低温時移動平均測定区間でゲインを補正した際の補正カーブの一例を示す説明図である。 図10Aは、アドレス生成部の一例を示すブロック図である。 図10Bは、図10Aに示したアドレス生成部における信号の流れの一例を示す図である。 図11は、移動平均区間変更テーブルの一例を示す説明図である。 図12は、本実施の形態にかかる送信装置がゲインを補正する際のゲイン補正カーブの一例を示す説明図である。 図13Aは、アドレス生成部の変形例1を示す説明図である。 図13Bは、図13Aに示したアドレス生成部における信号の流れの一例を示す図である。 図14Aは、アドレス生成部の変形例2を示す説明図である。 図14Bは、図14Aに示したアドレス生成部における信号の流れの一例を示す図である。 図15は、重み付け係数テーブルの一例を示す説明図である。 図16Aは、アドレス生成部の変形例3を示す説明図である。 図16Bは、図16Aに示したアドレス生成部における信号の流れの一例を示す図である。 図17Aは、アドレス生成部の変形例4を示す説明図である。 図17Bは、図17Aに示したアドレス生成部における信号の流れの一例を示す図である。
以下に図面を参照して、本発明にかかる歪補償装置、送信装置および歪補償方法の実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態)
(送信装置の一例)
図1Aは、送信装置の一例を示すブロック図である。図1Bは、図1Aに示した送信装置における信号の流れの一例を示す図である。図1A、図1Bに示す送信装置100は、送信信号生成部101と、温度取得部102と、プリディストーション(PD:Pre−Distortion)部103と、D/A(Digital to Analog)変換部104と、A/D(Analog to Digital)変換部105と、増幅器106と、アンテナ107と、を有する。
送信信号生成部101は、送信信号を生成し、生成した送信信号をPD部103へ出力する。具体的には、送信信号生成部101は、S/P(Serial to Parallel)変換器を有し、S/P変換器がシリアルのデジタルデータ列を1ビットずつ交互に振り分けてPD部103へ出力する。これにより、シリアルのデジタルデータ列は、同相成分信号(I信号:In−Phase component)と直交成分信号(Q信号:Quadrature component)の2系列に変換される。
温度取得部102は、増幅器106の利得の変動を監視するために用いられる所定値の一つとして送信装置100の温度を検出する所定の温度センサから、送信装置100の温度を示す温度情報を取得する。送信装置100の温度として、例えば、送信装置100が備える増幅器106の温度でもよい。たとえば、温度取得部102は、増幅器106の温度を検出する所定の温度センサから、増幅器106の温度を示す温度情報を取得する。温度取得部102は、温度情報を示す信号をPD部103へ出力する。なお、温度センサの測定点は、たとえば増幅器106の筐体の内部であるが、増幅器106の筐体の外部でもよい。
PD部103は、送信信号生成部101から出力されたI信号およびQ信号に分けられた送信信号を受け付ける。また、PD部103は、A/D変換部105から出力された帰還復調信号(フィードバック信号)を受け付ける。PD部103は、送信信号生成部101から出力された送信信号と、A/D変換部105から出力されたフィードバック信号との差から歪補償係数を算出する。PD部103は、算出した歪補償係数を、送信信号の離散的な各パワーに対応するアドレスに格納し、LUT(ルックアップテーブル)204a(図2A、図2B参照)を更新する。
また、PD部103は、温度取得部102から出力された温度を示す信号を受け付ける。PD部103は、詳細については後述するが、温度取得部102から受け付けた温度を示す信号および送信信号生成部101から受け付けた送信信号の電力に基づいて、対応するLUT204aにおける2つのアドレスを生成する。PD部103は、生成した2つのアドレスに対応する歪補償係数をLUT204aから取得する。取得する歪補償係数は、送信信号のパワーレベルや温度情報に基づく歪補償係数である。PD部103は、取得した歪補償係数を用いて増幅器106に入力される送信信号に対して歪補償処理を行う。PD部103は、歪補償処理を施した送信信号をD/A変換部104へ出力する。PD部103によるアドレスの生成および歪補償の詳細については後述する。PD部103によって歪補償装置が実現される。
D/A変換部104は、PD部103から出力された歪補償処理が施された送信信号を受け付ける。D/A変換部104は、PD部103から出力された送信信号をアナログ信号に変換する。D/A変換部104は、アナログ信号に変換した送信信号を増幅器106へ出力する。増幅器106は、D/A変換部104から出力された送信信号を受け付ける。増幅器106は、受け付けた送信信号の電力を増幅する増幅部である。そして、増幅器106は、増幅した送信信号をアンテナ107およびA/D変換部105へ出力する。
増幅器106から出力された送信信号は、カプラ等により2つに分岐され、それぞれ一部がアンテナ107およびA/D変換部105へ出力される。アンテナ107は、増幅器106から出力された送信信号を空間へ放射する。A/D変換部105へ出力される送信信号は、PD部103が歪補償処理を行うためのフィードバック信号となる。
A/D変換部105は、増幅器106から出力されたフィードバック信号をデジタル信号に変換する。A/D変換部105は、デジタル信号に変換した送信信号をPD部103へ出力する。送信装置100において、たとえば、アンテナ107を除く、送信信号生成部101と、温度取得部102と、PD部103と、D/A変換部104と、A/D変換部105と、増幅器106と、によって増幅装置が実現される。
(PD部の一例)
図2Aは、PD部の一例を示すブロック図である。図2Bは、図2Aに示したPD部における信号の流れの一例を示す図である。PD部103は、たとえば適応LMS(Least Mean Square)を用いて、増幅器106による信号の歪を補償する。図2A、図2Bに示すように、PD部103は、乗算部201と、アドレス生成部202と、遅延部203と、テーブル管理部204と、遅延部205と、遅延部206と、減算部207と、係数演算部208と、加算部209と、を備えている。以下の説明において、x,y,z,h,u,eは複素数である。また、*は共役複素数を示す。tは時間を示す。
PD部103へ入力された信号x(t)は、乗算部201、アドレス生成部202および遅延部206のそれぞれへ入力される。乗算部201は、歪補償係数を用いて送信信号(入力信号)に歪補償を行う歪補償部である。乗算部201は、後述する第1アドレスおよび第2アドレスの組合せに対応する歪補償係数をLUT204aから取得し、取得した歪補償係数を用いてA/D変換部105に入力される入力信号に対してプリディストーション処理を行う。
具体的には、乗算部201は、入力された信号x(t)と、テーブル管理部204から出力された歪補償係数hn-1(p)と、を乗算する。乗算部201は、乗算した信号y(t)をD/A変換部104へ出力する。D/A変換部104へ出力された信号は、さらに増幅器106へ出力されて増幅される。増幅器106によって増幅された信号の一部は、フィードバック信号z(t)として減算部207および係数演算部208へ出力される。
アドレス生成部202は、第1アドレス生成部202aと、第2アドレス生成部202bと、を有する。第1アドレス生成部202aは、入力信号の電力値に基づいてテーブル管理部204から歪補償係数を取得するための第1のアドレスを生成する。具体的には、第1アドレス生成部202aは、現在の送信信号の電力値に基づいて、第1アドレスとしてのX軸方向アドレスを生成する。また、第2アドレス生成部202bは、過去の送信信号の電力値および増幅器106の温度情報に基づいて、第2アドレスとしてのY軸方向アドレスを生成する。
第2アドレス生成部202bは、過去の入力信号の平均値(移動平均値)であって、温度取得部102によって取得された温度情報に応じたパラメータを用いて算出した移動平均値を基にして第2アドレスを生成する。パラメータは、たとえば、時間区間(移動平均測定区間)であるが、後述する変形例に示すように、重み付け係数や平滑化係数(時定数)とすることも可能である。
具体的には、第2アドレス生成部202bは、温度情報に応じた長さの移動平均測定区間によって算出した移動平均値を基にして第2アドレスを生成する。たとえば、第2アドレス生成部202bは、温度情報が示す温度が第1の温度の場合、温度情報が示す温度が第1の温度よりも低い第2の温度の場合に比べて短い移動平均測定区間によって算出した移動平均値を基にして第2アドレスを生成する。
第1の温度は、たとえば50℃以上の温度である。第2の温度は、たとえば50℃未満の温度である。第2アドレス生成部202bは、第1の温度または第2の温度に応じた移動平均測定区間を用いる構成に限らず、温度情報が高くなるにつれて短い移動平均測定区間を用いてもよい。また、第2アドレス生成部202bは、移動平均測定区間によって算出した単純移動平均値を基にして第2アドレスを生成する。
アドレス生成部202は、X軸方向アドレスとY軸方向アドレスを合成した合成アドレスAdrを生成する。合成アドレスAdrは、たとえばX軸方向アドレスとY軸方向アドレスの組合せに一意に対応するアドレスである。たとえば、アドレス生成部202は、「X軸方向アドレス:Y軸方向アドレス」のように、X軸方向アドレスとY軸方向アドレスを並べた合成アドレスAdrを生成する。アドレス生成部202によって生成された合成アドレスAdrは、遅延部203へ出力されるとともに、読み込みアドレスARとしてテーブル管理部204へ出力される。なお、アドレスを生成するための基となる情報は、現在の信号の電力値に限らず、たとえば、振幅値や位相値を用いることも可能である。
遅延部203は、アドレス生成部202から出力された合成アドレスAdrを遅延させ、遅延させた合成アドレスAdrを書き込みアドレスAWとしてテーブル管理部204へ出力する。遅延部203における遅延量は、減算部207および係数演算部208によってLUT204aの更新値を得るまでの演算時間等に基づいて設定する。これにより、アドレス生成部202から出力された合成アドレスAdrを書き込みアドレスAWとして用いることができる。
テーブル管理部204は、減算部207および係数演算部208によって算出された歪補償係数を記憶するLUT204aを管理する。具体的には、テーブル管理部204は、歪補償係数と異なる2つのアドレスの組合せとを対応付けたLUT204aを記憶している。歪補償係数は、乗算部201における歪補償に用いられ、入力信号を増幅する増幅器106の歪みを補償するための係数である。異なる2つのアドレスの組合せは、X軸方向アドレスとY軸方向アドレスの組合せである。LUT204aによって、歪補償係数記憶部が実現される。
テーブル管理部204は、アドレス生成部202から出力された読み込みアドレスARからX軸方向アドレスとY軸方向アドレスを取得する。そして、テーブル管理部204は、取得したX軸方向アドレスとY軸方向アドレスに対応する歪補償係数をLUT204aから読み出す。テーブル管理部204は、読み出した歪補償係数hn-1(p)を、乗算部201および遅延部205のそれぞれへ出力する。
また、テーブル管理部204は、遅延部203から出力された書き込みアドレスAWからX軸方向アドレスとY軸方向アドレスを取得する。そして、テーブル管理部204は、取得したX軸方向アドレスとY軸方向アドレスに対応するLUT204aの領域に、加算部209から出力された歪補償係数の更新値を書き込む。
遅延部205は、テーブル管理部204から出力された歪補償係数hn-1(p)を遅延させ、係数演算部208および加算部209のそれぞれへ出力する。遅延部206は、入力された信号x(t)を遅延させて減算部207へ出力する。
減算部207および係数演算部208は、乗算部201による歪補償前の入力信号と増幅器106の出力信号(フィードバック信号)に基づいて歪補償係数を算出する。具体的には、減算部207は、フィードバック信号z(t)と、遅延部206から出力された送信信号x(t)と、の差e(t)を係数演算部208へ出力する。係数演算部208は、テーブル管理部204のLUT204aに格納した歪補償係数の更新値を演算する。
係数演算部208は、共役複素信号出力部208a(Conj)および乗算部208b,208c,208dを有する。共役複素信号出力部208aは、フィードバック信号z(t)の共役複素信号z*(t)を乗算部208bへ出力する。乗算部208bは、遅延部205からの歪補償係数hn-1(p)と、共役複素信号出力部208aからの共役複素信号z*(t)と、の乗算結果u*(t)(=hn-1(p)z*(t))を乗算部208cへ出力する。
乗算部208cは、減算部207からの差e(t)と、乗算部208bからの乗算結果u*(t)と、の乗算結果e(t)u*(t)を乗算部208dへ出力する。乗算部208dは、乗算部208cからの乗算結果e(t)u*(t)とステップサイズパラメータμとの乗算結果μe(t)u*(t)を加算部209へ出力する。
加算部209は、遅延部205からの歪補償係数hn-1(p)と、乗算部208dからの乗算結果μe(t)u*(t)と、を加算する。加算部209は、加算結果hn-1(p)+μe(t)u*(t)をLUT204aの更新値としてテーブル管理部204へ出力する。加算部209から出力された更新値は、テーブル管理部204へ入力される書き込みアドレスAWに対応するLUT204aの領域に書き込まれる。
遅延部203,205,206の遅延時間は、たとえば信号x(t)がPD部103に入力されてから、フィードバック信号z(t)が減算部207に入力されるまでの時間Dとする。具体的には、増幅器106における信号の遅延時間をD0とし、A/D変換部105における信号の遅延時間をD1とすると、遅延部203,205,206の遅延時間をそれぞれD0+D1とする。
これにより、テーブル管理部204へ入力される書き込みアドレスAWに対して、テーブル管理部204のLUT204aが、信号x(t)とフィードバック信号z(t)の差信号e(t)が最小となる歪補償係数h(p)に更新される。最終的に最適の歪補償係数値に収束し、増幅器106による信号の歪が補償される。
このように、PD部103は、X軸方向アドレスとY軸方向アドレスに基づいてテーブル管理部204のLUT204aから歪補償係数を取得して歪補償を行う。
なお、アドレス生成部202においてX軸方向アドレスとY軸方向アドレスとを合成した合成アドレスAdrを生成して出力する構成について説明したが、このような構成に限らず、テーブル管理部204がX軸方向アドレスとY軸方向アドレスを取得できればよい。たとえば、アドレス生成部202がX軸方向アドレスおよびY軸方向アドレスのそれぞれを出力する構成にしてもよい。
(Idsqドリフトの時間変化の一例)
ここで、Idsq(ドレイン電流)ドリフトの時間変化の一例について説明する。図3は、Idsqドリフトの時間変化の一例を示す説明図である。GaN(窒化ガリウム)高電子移動度トランジスタを用いたデバイスでは、高電力信号が入力されると、Idsqドリフトと呼ばれる過度応答が発生する。
図3において、横軸は時間を示しており、縦軸はIdsqを示している。グラフ300に示すように、区間301では、Idsqは一定値を示しており、安定している。一方、区間302は、Idsq変化区間である。グラフ300に示すように、区間302では、高電力信号が入力されることにより、電流が流れにくくなり、時間とともに回復することを示している。
(Idsqドリフトが発生しているときのゲインの時間変化の一例)
図4は、Idsqドリフトが発生しているときのゲインの時間変化の一例を示す説明図である。図4において、横軸は時間を示しており、縦軸は増幅器106のゲイン[dB]を示している。区間302は、Idsq変化区間である。グラフ400に示すように、Idsqドリフトが発生していると、電流が流れにくくなるため、増幅器106のゲインが低下し、時間とともに回復する。
(Idsqドリフトが発生しているときの理想的なゲインの補正カーブの一例)
図5は、Idsqドリフトが発生しているときの理想的なゲインの補正カーブの一例を示す説明図である。図5において、横軸は時間を示しており、縦軸は増幅器106の補正ゲイン[dB]を示している。区間502は、Idsq変化区間(図4の区間302)と同等の期間であり、ゲインの補正が行われる移動平均測定区間である。
グラフ500は、Idsqドリフトの発生により低下したゲイン(図4のグラフ400参照)を補正するための補正ゲインを示している。グラフ500を直線501に関して対称移動させると、たとえば図4のグラフ400と同様の形状になる。このように、グラフ500を、直線501を基準にしてグラフ400と対称な形状とすることによって、ゲインが補正される。
(温度によるIdsqドリフトの時間変化の一例)
図6は、温度によるIdsqドリフトの時間変化の一例を示す説明図である。図6において、横軸は時間を示しており、縦軸はIdsqを示している。グラフ600は、低温時のIdsqドリフトの時間変化を示している。なお、本実施の形態では、たとえば、50℃以上を高温とし、50℃未満を低温とする。低温時では、グラフ600に示すように、低温時Idsq変化区間601において電流が流れにくくなり、時間とともに回復する。
グラフ610は、高温時のIdsqドリフトの時間変化を示している。高温時では、グラフ610に示すように、高温時Idsq変化区間611において電流が流れにくくなり、時間とともに回復する。低温時Idsq変化区間601と、高温時Idsq変化区間611とでは、Idsqおよび回復までの時間が異なる。具体的には、高温時には、低温時に比べて、Idsqドリフトが小さく、回復までの時間も短い。
(低温時において、高温時の移動平均測定区間で補正した際のゲイン補正カーブの一例)
図7は、低温時において、高温時の移動平均測定区間で補正した際のゲイン補正カーブの一例を示す説明図である。図7において、横軸は時間を示しており、縦軸は増幅器106の補正ゲイン[dB]を示している。低温時移動平均測定区間701は、図6の低温時Idsq変化区間601と同等の期間である。高温時移動平均測定区間721は、図6の高温時Idsq変化区間611と同等の期間である。
グラフ710は、低温時において、Idsqドリフトの発生により低下したゲイン(図6のグラフ600参照)を補正する際の、理想の補正ゲインを示している。グラフ710を直線730に関して対称移動させると、図6のグラフ600と同様の形状になる。
一方、グラフ700は、低温時において、高温時移動平均測定区間721で、Idsqドリフトの発生により低下したゲイン(図6のグラフ610参照)を補正した際の補正ゲインを示している。この場合、グラフ700に示すように、グラフ710に比べて、高温時移動平均測定区間721以降の補正ゲインが小さくなる。このように、低温時に高温時移動平均測定区間721にてゲインの補正を行ったとすると、高温時移動平均測定区間721以降においてはゲインが十分に補正されず、歪補償性能が劣化してしまう。
ここで、高温時において、低温時移動平均測定区間701で、ゲインを補正したとすると、実際のゲインの低下に対して、移動平均測定区間が長くなり過ぎてしまい、歪補償性能が劣化する。この詳細について、図8および図9を用いて以下に説明する。
(高温時にゲインを補正した際の補正カーブの一例)
図8は、高温時において、高温時移動平均測定区間でゲインを補正した際の補正カーブの一例を示す説明図である。図9は、高温時において、低温時移動平均測定区間でゲインを補正した際の補正カーブの一例を示す説明図である。図8および図9において、横軸は時間を示しており、縦軸は増幅器106の補正ゲイン[dB]を示している。
図8において、グラフ810は、高温時において、高温時移動平均測定区間721で、Idsqドリフトの発生により低下したゲイン(図6のグラフ610参照)を補正する際の理想的な補正ゲインを示している。グラフ810を直線820に関して対称移動させると、図6のグラフ610と同様の形状になる。
ゲイン変動区間811は、グラフ810の補正ゲインが低下する区間である。高温時において、ゲイン変動区間811は、たとえば、5μsecである。また、高温時移動平均測定区間721は、たとえば、20μsecである。入力信号の電力の移動平均値から生成する第2アドレス数を100として、高温時移動平均測定区間721においてゲインを補正した場合、ゲイン変動区間811に割り当てられるアドレス数の割合は、100×5/20=25%となる。
図9において、グラフ810は、高温時において、低温時移動平均測定区間701で、Idsqドリフトの発生により低下したゲイン(図6のグラフ610参照)を補正する際の補正ゲインを示している。
高温時において、ゲイン変動区間811は、たとえば、5μsecである。低温時移動平均測定区間701は、たとえば、100μsecである。入力信号の電力の移動平均値から生成する第2アドレス数を100とすると、低温時移動平均測定区間701においてゲインを補正した場合、ゲイン変動区間811に割り当てられるアドレス数の割合は、100×5/100=5%となる。
このように、高温時において、低温時移動平均測定区間701でゲインを補正した場合と高温時移動平均測定区間721でゲインを補正した場合とでは、アドレス分解能に5倍の差が生じる。つまり、高温時において、低温時移動平均測定区間701でゲインを補正したとすると、ゲイン変動区間811において細かな制御を行うことができず、歪補償性能が劣化してしまう。
そのため、本実施の形態では、高温時または低温時にそれぞれIdsqドリフトの発生期間に対応する移動平均測定区間でゲインを補正する。具体的には、本実施の形態では、現在の信号に基づくX軸方向アドレスと過去の信号の移動平均値に基づくY軸方向アドレスを用いた歪補償を行う際、移動平均測定区間を増幅器106の温度に応じて調整する。
(アドレス生成部の一例)
図10Aは、アドレス生成部の一例を示すブロック図である。図10Bは、図10Aに示したアドレス生成部における信号の流れの一例を示す図である。図10A、図10Bに示すように、アドレス生成部202(図2A、図2B参照)は、パワー算出部1001と、遅延部1002と、X軸アドレス算出部1003と、メモリ1004(0),1004(1),1004(2),…,1004(n−1)と、加算部1005と、Y軸アドレス算出部1006と、アドレス算出部1007と、移動平均区間変更部1008と、を備えている。
アドレス生成部202へ入力された信号x(t)はパワー算出部1001に入力される。パワー算出部1001、遅延部1002およびX軸アドレス算出部1003は、入力信号の電力値(パワー)に基づいてテーブル管理部204から歪補償係数を取得するための第1のアドレス(X軸方向アドレス)を生成する。具体的には、パワー算出部1001は、入力された信号x(t)のパワーp(=x2(t))を算出する。パワー算出部1001は、算出したパワーpを示すパワー情報を、遅延部1002およびX軸アドレス算出部1003およびメモリ1004のそれぞれへ出力する。
遅延部1002は、パワー算出部1001から出力されたX軸方向アドレスを、Y軸アドレス算出部1006によるY軸アドレス生成処理に相当する時間分遅延させてX軸アドレス算出部1003へ出力する。X軸アドレス算出部1003は、遅延部1002から出力されたパワー情報を正規化することによってX軸方向アドレスを算出する。X軸アドレス算出部1003は、算出したX軸方向アドレスを、アドレス算出部1007へ出力する(xAdr(t))。
メモリ1004(0)は、パワー算出部1001から出力されたパワー演算結果x(0)を記憶する。既にメモリ1004(j)に記憶されていたパワー演算結果x(j)はメモリ1004(j+1)にシフトして記憶される。たとえば、既にメモリ1004(0)に記憶されていたパワー演算結果x(0)は、メモリ1004(1)にパワー演算結果x(1)として記憶される。
既にメモリ1004(n−1)に格納されていたパワー演算結果x(n−1)は破棄される。つまり、新たにメモリ1004(0)にパワー演算結果x(0)を記憶する場合、古くなったメモリ1004(n−1)のパワー演算結果x(n−1)は破棄される。これにより、現在から所定期間遡った期間内のパワー演算結果x(0)〜x(n−1)が記憶されるようになっている。
メモリ1004(0)〜1004(n−1)に記憶されたパワー演算結果x(0)〜x(n−1)は加算部1005に出力される。加算部1005は、メモリ1004(0)〜1004(n−1)に記憶されたパワー演算結果x(0)〜x(n−1)を加算し、Y軸アドレス算出部1006に出力する。
Y軸アドレス算出部1006は、加算部1005から出力されたパワー演算結果x(0)〜x(n−1)を正規化することによって第2のアドレス(Y軸方向アドレス)を算出する。
アドレス算出部1007は、X軸アドレス算出部1003から出力されたX軸方向アドレス(xAdr(t))と、Y軸アドレス算出部1006から出力されたY軸方向アドレス(yAdr(t))と、を合成し、合成した合成アドレス(Adr(t))を出力する。アドレス算出部1007から出力された合成アドレスは、遅延部203(図2A、図2B参照)へ出力されるとともに、読み込みアドレスARとしてテーブル管理部204へ出力される。
移動平均区間変更部1008は、温度取得部102から出力された入力信号Tを受け付ける。移動平均区間変更部1008は、送信装置100内の温度が高温であるかまたは低温であるかに応じて、Y軸方向アドレスの算出用のパワー演算結果x(0)〜x(n−1)を用いる期間を異ならせる。たとえば、移動平均区間変更部1008は、図11を用いて説明する移動平均区間変更テーブルを用いて、Y軸方向アドレスの算出用のパワー演算結果x(0)〜x(n−1)を用いる期間を異ならせる。
(移動平均区間変更テーブルの一例)
図11は、移動平均区間変更テーブルの一例を示す説明図である。図11に示すように、移動平均区間変更テーブル1100は、メモリ1004(0)〜(n−1)毎に、高温時における採否および低温時における採否を記憶している。移動平均区間変更テーブル1100において、「1」はY軸方向アドレスの算出に用いられることを示している。また、「0」はY軸方向アドレスの算出に用いられないことを示している。
たとえば、高温時において、メモリ1004(0)〜(23)のパワー演算結果x(0)〜(23)が用いられ、メモリ1004(24)以降のパワー演算結果が用いられない。低温時においては、たとえば全てのメモリ1004(0)〜(n−1)のパワー演算結果x(0)〜x(n−1)が用いられる。
このように、低温時と高温時とで異なる期間のパワー演算結果xを用いることができ、つまり、高温時または低温時にそれぞれIdsqドリフトの発生期間に対応する移動平均測定区間とすることができる。具体的には、高温時には低温時に比べて短い移動平均測定区間とすることができる。
(本実施の形態にかかる送信装置がゲインを補正する際のゲイン補正カーブの一例)
図12は、本実施の形態にかかる送信装置がゲインを補正する際のゲイン補正カーブの一例を示す説明図である。図12において、横軸は時間を示しており、縦軸は増幅器106の補正ゲイン[dB]を示している。グラフ1200は、低温時において、Idsqドリフトの発生により低下したゲイン(図6のグラフ600参照)を補正する際の補正ゲインを示している。グラフ1200は、低温時移動平均測定区間701における補正ゲインを示している。グラフ1200は、図7に示した低温時における理想的なカーブであるグラフ710と同様のカーブである。
グラフ1210は、高温時において、Idsqドリフトの発生により低下したゲイン(図6のグラフ610参照)を補正する際の補正ゲインを示している。グラフ1210は、高温時移動平均測定区間721における補正ゲインを示している。グラフ1210は、図8に示した高温時における理想的なカーブであるグラフ810と同様のカーブである。
図12に示すように、本実施の形態では、低温時には低温時移動平均測定区間701における補正ゲイン(グラフ1200)を用いることができる。また、高温時には高温時移動平均測定区間721における補正ゲイン(グラフ1210)を用いることができる。
このように、本実施の形態では、LUT204aの読み込みアドレスとしての合成アドレスには、高温時には低温時に比べて移動平均測定区間が短くなるというトレンドが反映される。したがって、高温時および低温時においてそれぞれ異なるIdsqドリフトに起因するゲインの低下に応じた補正ゲインを得ることができ、温度変化に応じて信号の歪を精度よく補償することができる。
以上説明したように、実施の形態では、現在の入力信号に基づくX軸方向アドレスと、過去の入力信号の移動平均値に基づくY軸方向アドレスを用いた歪補償を行う際、移動平均測定区間を増幅器106の温度に応じて調整した。これにより、Idsqドリフトの発生期間の変動に対して歪を精度よく補償することができる。
(アドレス生成部の変形例1)
図13Aは、アドレス生成部の変形例1を示す説明図である。図13Bは、図13Aに示したアドレス生成部における信号の流れの一例を示す図である。図13A、図13Bにおいて、図10A、図10Bに示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。変形例1は、第2アドレス生成部202b(図2参照)が、温度情報に応じた長さの移動平均測定区間と温度情報に依拠しない重み付け係数とを用いて算出した加重移動平均値を基にして第2アドレスを生成する構成である。
図13A、図13Bにおいて、アドレス生成部202は、メモリ1301(0)〜1301(n−1)と、乗算部1302(0)〜1302(n−1)と、を有する。
メモリ1301(0)〜1301(n−1)は、重み付け係数a(0)〜a(n−1)を記憶する。重み付け係数a(0)〜a(n−1)は、過去の信号ほど重みが小さくなる値が記憶されている。メモリ1301(0)〜1301(n−1)に記憶されている重み付け係数a(0)〜a(n−1)は、それぞれ、括弧内の符号が対応する乗算部1302(0)〜1302(n−1)に出力される。また、メモリ1004(0)〜1004(n−1)に記憶されたパワー演算結果x(0)〜x(n−1)は、それぞれ、括弧内の符号が対応する乗算部1302(0)〜1302(n−1)に出力される。
乗算部1302(0)〜1302(n−1)は、重み付け係数a(0)〜a(n−1)と、パワー演算結果x(0)〜x(n−1)とを、それぞれ括弧内の符号が対応するもの同士を乗算し、加算部1005へ出力する。加算部1005は、乗算部1302(0)〜1302(n−1)によって乗算された結果を加算し、Y軸アドレス算出部1006に出力する。
移動平均区間変更部1008は、入力信号Tが示す温度に基づいて、高温または低温に応じてY軸方向アドレスの算出用のパワー演算結果x(0)〜x(n−1)を用いる期間を異ならせる。具体的には、移動平均区間変更部1008は、増幅器106の温度が高温であるかまたは低温であるかに応じて、Y軸方向アドレスの算出用のパワー演算結果x(0)〜x(n−1)を用いる期間を異ならせる。たとえば、移動平均区間変更部1008は、移動平均区間変更テーブル1100(図11参照)と同様の高温および低温に応じたメモリの採否を示すテーブルを用いて、Y軸方向アドレスの算出用のパワー演算結果x(0)〜x(n−1)を用いる期間を異ならせる。
このような構成により、LUT204aの読み込みアドレスとしての合成アドレスには、現在の信号に近い過去の信号ほど重みが大きくなるというトレンドが反映される。また、高温時には低温時に比べて移動平均測定区間が短くなるというトレンドが反映される。これにより、低温時および高温時に応じた補正ゲインを得ることができる。したがって、高温時および低温時においてそれぞれ異なるIdsqドリフトに起因するゲインの低下に応じた補正ゲインを得ることができ、温度変化に応じて信号の歪を精度よく補償することができる。
(アドレス生成部の変形例2)
図14Aは、アドレス生成部の変形例2を示す説明図である。図14Bは、図14Aに示したアドレス生成部における信号の流れの一例を示す図である。図14A、図14Bにおいて、図10A、図10Bおよび図13A、図13Bに示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
変形例2は、第2アドレス生成部202b(図2参照)が、温度情報に応じた重み付け係数を用いて加重移動平均値を算出し、この加重移動平均値を基にして第2アドレスを生成する構成である。ここで、変形例2の第2アドレス生成部202bに詳述する。第2アドレス生成部202bは、過去の信号ほど重みが小さくなる減少度合いの重み付け係数を用いて算出した加重移動平均値を基にして第2アドレスを生成する。減少度合いが大きいとは、過去の信号ほど重みがより小さくなることである。
たとえば、第2アドレス生成部202bは、温度情報が示す温度が第1の温度の場合、温度情報が示す温度が第1の温度よりも低い第2の温度の場合に比べて、減少度合いの大きい重み付け係数を用いる。第2アドレス生成部202bは、第1の温度または第2の温度に応じた重み付け係数を用いる構成に限らず、温度情報が高くなるにつれて減少度合いの大きい重み付け係数を用いてもよい。また、変形例2において、第2アドレス生成部202bは、移動平均測定区間を用いずに、所定期間以上前の信号については0または0に近い値となる重み付け係数を用いて加重移動平均値を算出して第2アドレスを生成する。
図14A、図14Bにおいて、移動平均区間変更部1008は、入力信号Tが示す温度が高温であるかまたは低温であるかに応じて、メモリ1301(0)〜1301(n−1)に記憶される重み付け係数a(0)〜a(n−1)を変更する。
移動平均区間変更部1008は、図15を用いて説明する重み付け係数テーブルを用いて、高温時または低温時に応じた係数を乗じる。乗算部1302(0)〜1302(n−1)には、高温または低温に応じた重み付け係数a(0)〜a(n−1)が入力される。
(重み付け係数テーブルの一例)
図15は、重み付け係数テーブルの一例を示す説明図である。図15に示すように、重み付け係数テーブル1500は、高温時および低温時におけるTap(0〜n−1)毎の重み付け係数を記憶している。重み付け係数テーブル1500に示すように、高温時および低温時のいずれにおいても、Tap数が小さいものほど(現在に近いものほど)、重み付け係数は大きい値になっている。
また、高温時の方が低温時に比べてTap数の多いものに「0」が多くなっており、高温時には、低温時に比べて、Y軸方向アドレスの算出に用いるパワー演算結果x(0)〜x(n−1)のうち、過去の信号ほど重みが小さくなる傾向になっている。つまり、高温時の方が低温時よりも、減少度合いが大きくなっている。
このような構成により、LUT204aの読み込みアドレスとしての合成アドレスには、現在の信号に近い過去の信号ほど重みが大きくなるというトレンドが反映される。また、高温時には低温時に比べて減少度合いが大きくなるというトレンドが反映される。これにより、低温時および高温時に応じた補正ゲインを得ることができる。したがって、高温時および低温時においてそれぞれ異なるIdsqドリフトに起因するゲインの低下に応じた補正ゲインを得ることができ、温度変化に応じて信号の歪を精度よく補償することができる。
(アドレス生成部の変形例3)
図16Aは、アドレス生成部の変形例3を示す説明図である。図16Bは、図16Aに示したアドレス生成部における信号の流れの一例を示す図である。図16A、図16Bにおいて、図10A、図10Bに示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
また、変形例3および後述する変形例4は、第2アドレス生成部202b(図2参照)が、温度情報に応じた平滑化係数を用いて指数移動平均値を算出し、この指数移動平均値を基にして第2アドレスを生成する構成である。ここで、変形例3の第2アドレス生成部202bについて詳述する。第2アドレス生成部202bは、過去の信号ほど重みが小さくなる減少度合いの平滑化係数(時定数)を用いて算出した指数移動平均値を基にして第2アドレスを生成する。なお、減少度合いが大きいとは、過去の信号ほど重みがより小さくなることである。
第2アドレス生成部202bは、温度情報が示す温度が第1の温度の場合、温度情報が示す温度が第1の温度よりも低い第2の温度の場合に比べて、減少度合いの大きい平滑化係数を用いる。第2アドレス生成部202bは、第1の温度または第2の温度に応じた平滑化係数を用いる構成に限らず、温度情報が高くなるにつれて減少度合いの大きい平滑化係数を用いてもよい。
図16A、図16Bに示すアドレス生成部202は、入力した信号x(t)の電力値に基づいてX軸方向アドレスを生成するとともに、現在の送信信号の電力値の指数移動平均値を求め、求めた指数移動平均値に基づいてy軸方向アドレスを生成する。
アドレス生成部202は、図16A、図16Bに示すように、Aビット左シフト部1601と、加算部1602と、遅延部1603と、Aビット右シフト部1604と、加算部1605と、Aビット右シフト部1606と、時定数変更部1610と、を有している。
パワー算出部1001は、算出した現在のパワーpを示すパワー情報(送信電力値)を遅延部1002およびAビット左シフト部1601へ出力する。遅延部1002はパワー算出部1001から出力された送信電力値を入力し、送信電力値を遅延させ、遅延させた送信電力値をX軸アドレス算出部1003へ出力する。遅延部1002によって送信電力値が遅延される時間は、Aビット左シフト部1601、加算部1602、遅延部1603、Aビット右シフト部1606およびY軸アドレス算出部1006による処理時間に相当する。
Aビット左シフト部1601は、パワー算出部1001から送信電力値を受け付ける。Aビット左シフト部1601は、送信電力値をA(Aは任意の自然数)ビットだけ左シフトする。Aビットだけ左シフトするとは、対象となる値を、この値の最下位のビットから最上位のビットへ向かう方向にAビットだけシフトすることを意味する。対象となる値をAビットだけ左シフトすることは、対象となる値を2A倍することに相当する。
つまり、Aビット左シフト部1601は、送信電力値をAビットだけ左シフトすることによって、送信電力値を2A倍する。Aビット左シフト部1601によって送信電力値が2A倍されることによって、送信電力値の整数部分の桁数が増えるので、送信電力値を用いた演算による演算結果の精度を向上させることができる。
ここで、時定数変更部1610は、入力信号Tが示す増幅器106の温度に基づいて、高温または低温に応じて時定数を変更させるための信号を、Aビット左シフト部1601、Aビット右シフト部1604およびAビット右シフト部1606へ出力する。たとえば、高温時には低温時に比べて、減少度合いを大きくするように時定数を変更させるための信号を、Aビット左シフト部1601、Aビット右シフト部1604およびAビット右シフト部1606へ出力する。
Aビット左シフト部1601は、時定数変更部1610から、高温時または低温時に応じて時定数を変更させるための信号を受け付けると、受け付けた信号に応じた所定ビット数だけ、送信電力値を左シフトする。Aビット左シフト部1601は、左シフトさせた送信電力値を加算部1602へ出力する。左シフトさせた送信電力値を、以下では「左シフト電力値」という。左シフト電力値は、現在の信号の電力値である。
加算部1602は、左シフト電力値の入力をAビット左シフト部1601から受け付ける。また、加算部1602は、後述する被加算値の入力を加算部1605から受け付ける。加算部1602は、加算部1605から新たに被加算値が入力されるたびに、左シフト電力値と被加算値とを加算する。左シフト電力値と被加算値とを加算した値を、以下では「電力加算値」という。加算部1602は、求めた電力加算値を遅延部1603へ出力する。
遅延部1603は、加算部1602から出力された電力加算値を受け付ける。遅延部1603は、電力加算値を1サンプル遅延させる。たとえば、時刻tにおける電力加算値をpsum(t)とすると、遅延部1603によって1サンプル遅延させた電力加算値は、psum(t−1)として表される。遅延部1603によって1サンプル遅延させた電力加算値を、以下では「遅延電力加算値」という。
遅延電力加算値は、現在の送信電力値と過去の送信電力値とを指数移動平均化することによって得られる指数移動平均値である。遅延部1603は、求めた遅延電力加算値をAビット右シフト部1604、加算部1605およびAビット右シフト部1606へ出力する。
Aビット右シフト部1604は、遅延部1603から遅延電力加算値を受け付ける。Aビット右シフト部1604は、遅延電力加算値をAビットだけ右シフトする。Aビットだけ右シフトするとは、対象となる値を、この値の最上位のビットから最下位のビットへ向かう方向にAビットだけシフトすることを意味する。
対象となる値をAビットだけ右シフトすることは、対象となる値を1/2A倍することに相当する。すなわち、Aビット右シフト部1604は、遅延電力加算値をAビットだけ右シフトすることによって、遅延電力加算値を1/2A倍する。
Aビット右シフト部1604は、時定数変更部1610から、高温時または低温時に応じて時定数を変更させるための信号を受け付けると、受け付けた信号に応じて所定ビット数だけ、送信電力値を右シフトする。Aビット右シフト部1604は、右シフトさせた遅延電力加算値を加算部1605へ出力する。右シフトさせた遅延電力加算値を、以下では「右シフト加算値」という。
加算部1605は、右シフト加算値の入力をAビット右シフト部1604から受け付ける。また、加算部1605は、遅延電力加算値の入力を遅延部1603から受け付ける。加算部1605は、右シフト加算値の符号を反転させ、符号を反転させた右シフト加算値と遅延電力加算値とを加算することにより、遅延電力加算値よりも小さい値である被加算値を新たに算出する。換言すれば、加算部1605は、右シフト加算値を遅延電力加算値から減算することにより、被加算値を新たに算出する。加算部1605は、新たに算出した被加算値を加算部1602へ出力する。
Aビット右シフト部1606は、遅延部1603から遅延電力加算値を受け付ける。Aビット右シフト部1606は、遅延電力加算値をAビットだけ右シフトする。対象となる値をAビットだけ右シフトすることは、対象となる値を1/2A倍することに相当する。すなわち、Aビット右シフト部1606は、遅延電力加算値をAビットだけ右シフトすることによって、遅延電力加算値を1/2A倍する。Aビット右シフト部1606によって遅延電力加算値が1/2A倍されることによって、遅延電力加算値の整数部分の桁数が送信電力値の整数部分の桁数に戻される。
Aビット右シフト部1606は、時定数変更部1610から、高温時または低温時に応じて時定数を変更させるための信号を受け付ける。Aビット右シフト部1606は、時定数を変更させるための信号を受け付けると、受け付けた信号に応じて所定ビット数だけ、送信電力値を右シフトする。Aビット右シフト部1606は、右シフトさせた右シフト加算値をY軸アドレス算出部1006へ出力する。
Y軸アドレス算出部1006は、Aビット右シフト部1606から右シフト加算値を受け付ける。Y軸アドレス算出部1006は、受け付けた右シフト加算値を正規化することによって、右シフト加算値に応じた二次元方向のアドレスであるY軸方向アドレスを生成する。Y軸アドレス算出部1006は、生成したY軸方向アドレスをアドレス算出部1007へ出力する。
アドレス算出部1007によって生成される合成アドレスは、現在の送信信号の電力値から生成されたX軸方向アドレスと、現在の送信信号の電力値と過去の送信信号の電力値との指数移動平均値から生成されたY軸方向アドレスとを含む。換言すれば、現在の信号に近い過去の信号ほど重みが指数関数的に大きくなるというトレンドが低温時および高温時毎にテーブル管理部204のLUT204aの読み込みアドレスARとしての合成アドレスに反映される。
このように、変形例3によれば、低温時または高温時に応じたビット数をシフトさせることにより、低温時または高温時に応じて時定数を変更させることができ、指数移動平均値を変更させることができる。
このような構成により、LUT204aの読み込みアドレスとしての合成アドレスには、現在の信号に近い過去の信号ほど重みが指数関数的に大きくなるというトレンドが反映される。また、高温時には低温時に比べて減少度合いが大きくなるというトレンドが反映される。これにより、低温時および高温時に応じた補正ゲインを得ることができる。したがって、高温時および低温時においてそれぞれ異なるIdsqドリフトに起因するゲインの低下に応じた補正ゲインを得ることができ、温度変化に応じて信号の歪を精度よく補償することができる。
(アドレス生成部の変形例4)
図17Aは、アドレス生成部の変形例4を示す説明図である。図17Bは、図17Aに示したアドレス生成部における信号の流れの一例を示す図である。変形例4のアドレス生成部202は、現在の送信信号の電力値に対する被加算値の算出手法が変形例3と異なる。図17A、図17Bにおいて、図16A、図16Bに示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
アドレス生成部202は、乗算部1701と、加算部1702と、遅延部1703と、除算部1704と、加算部1705と、除算部1706と、を有している。パワー算出部1001は、算出した現在の送信電力値を遅延部1002および乗算部1701へ出力する。乗算部1701は、パワー算出部1001から送信電力値を受け付ける。乗算部1701は、送信電力値と所定の実数Bとを乗算することによって、送信電力値をB倍する。
乗算部1701によって送信電力値がB倍されることによって、送信電力値の整数部分の桁数が増えるので、送信電力値を用いた演算による演算結果の精度を向上させることができる。実数Bは、時定数変更部1610によって高温時または低温時に応じて異なる値に設定される。
ここで、時定数変更部1610は、入力信号Tが示す増幅器106の温度に基づいて、高温または低温に応じて時定数を変更させるための信号を、乗算部1701、除算部1704および除算部1706へ出力する。たとえば、高温時には低温時に比べて、減少度合いを大きくするように時定数を変更させるための信号を、乗算部1701、除算部1704および除算部1706へ出力する。
乗算部1701は、時定数変更部1610から、高温時または低温時に応じて時定数を変更させるための信号を受け付けると、受け付けた信号に応じた倍数だけ、送信電力値を乗算する。乗算部1701は、乗算した送信電力値を加算部1702へ出力する。乗算部1701によって乗算された送信電力値を、以下では「乗算電力値」という。乗算電力値は、現在の信号の電力値である。
加算部1702は、乗算部1701から乗算電力値を受け付ける。加算部1702は、後述する被加算値の入力を加算部1705から受け付ける。加算部1702は、加算部1705から新たに被加算値が入力されるたびに、乗算電力値と被加算値とを加算する。乗算電力値と被加算値とを加算した値を、以下では「電力加算値」という。加算部1702は、求めた電力加算値を遅延部1703へ出力する。
遅延部1703は、加算部1702から電力加算値を受け付ける。遅延部1703は、電力加算値を1サンプル遅延させる。遅延部1703によって1サンプル遅延された電力加算値を、以下では「遅延電力加算値」という。遅延電力加算値は、現在の送信電力値と過去の送信電力値とを指数移動平均化することによって得られる指数移動平均値に相当する。遅延部1703は、求めた遅延電力加算値を除算部1704、加算部1705および除算部1706へ出力する。
除算部1704は、遅延部1703から遅延電力加算値を受け付ける。除算部1704は、遅延電力加算値を所定の実数Bで除算する。除算部1704は、時定数変更部1610から、高温時または低温時に応じて時定数を変更させるための信号を受け付けると、受け付けた信号に応じた倍数だけ遅延電力加算値を除算する。遅延電力加算値を除算することによって得られた値を、以下では「除算電力値」という。除算部1704は、求めた除算電力値を加算部1705へ出力する。
加算部1705は、除算電力値の入力を除算部1704から受け付ける。加算部1705は、遅延部1703から遅延電力加算値を受け付ける。加算部1705は、除算電力値の符号を反転させ、符号が反転された除算電力値と遅延電力加算値とを加算することにより、遅延電力加算値よりも小さい値である被加算値を新たに算出する。換言すれば、加算部1705は、除算電力値を遅延電力加算値から減算することにより、被加算値を新たに算出する。加算部1705は、新たに算出した被加算値を加算部1702へ出力する。
除算部1706は、遅延部1703から遅延電力加算値を受け付ける。除算部1706は、遅延電力加算値を所定の実数Bで除算する。除算部1706によって遅延電力加算値がBで除算されることにより、遅延電力加算値の整数部分の桁数が送信電力値の整数部分の桁数に戻される。除算部1706は、時定数変更部1610から、高温時または低温時に応じて時定数を変更させるための信号を受け付けると、受け付けた信号に応じた倍数だけ送信電力値を除算する。除算部1706は、遅延電力加算値を除算することによって得られた値、すなわち、除算電力値をY軸アドレス算出部1006へ出力する。
このように、変形例4によれば、低温時または高温時に応じて実数Bを変更することにより、低温時または高温時に応じて、時定数(平滑化定数)を変更させることができ、指数移動平均値を変更させることができる。変形例4の構成によれば、変形例3と同様の効果を奏する。
以上説明したように、変形例1〜4によれば、Idsqドリフトの発生期間の変動に対して歪を精度よく補償することができる。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)送信装置に用いられる歪補償装置であって、
入力信号を増幅する増幅部の歪みを補償するための歪補償係数を、異なる2つのアドレスの組合せに対応付けて記憶する歪補償係数記憶部と、
温度を示す温度情報を取得する取得部と、
現在の前記入力信号を基にして第1アドレスを生成する第1アドレス生成部と、
過去の前記入力信号の平均値であって、前記取得部によって取得された前記温度情報に応じたパラメータを用いて算出した平均値を基にして前記第1アドレスとは異なる第2アドレスを生成する第2アドレス生成部と、
前記第1アドレスおよび前記第2アドレスの組合せに対応する歪補償係数を前記歪補償係数記憶部から取得し、取得した歪補償係数を用いて前記増幅部に入力される前記入力信号に対してプリディストーション処理を行う歪補償部と、
を有することを特徴とする歪補償装置。
(付記2)前記第2アドレス生成部は、前記温度情報に応じた長さの時間区間によって算出した平均値を基にして前記第2アドレスを生成することを特徴とする付記1に記載の歪補償装置。
(付記3)前記第2アドレス生成部は、前記温度情報が示す温度が第1の温度の場合、前記温度情報が示す温度が前記第1の温度よりも低い第2の温度の場合に比べて短い時間区間によって算出した平均値を基にして前記第2アドレスを生成することを特徴とする付記2に記載の歪補償装置。
(付記4)前記第2アドレス生成部は、前記時間区間によって算出した単純移動平均値を基にして前記第2アドレスを生成することを特徴とする付記2または3に記載の歪補償装置。
(付記5)前記第2アドレス生成部は、前記温度情報に応じた重み付け係数を用いて算出した加重移動平均値を基にして前記第2アドレスを生成することを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載の歪補償装置。
(付記6)前記第2アドレス生成部は、過去の信号ほど重みが小さくなる減少度合いの重み付け係数を用いて算出した前記加重移動平均値を基にして前記第2アドレスを生成し、前記温度情報が示す温度が第1の温度の場合、前記温度情報が示す温度が前記第1の温度よりも低い第2の温度の場合に比べて、前記減少度合いの大きい重み付け係数を用いることを特徴とする付記5に記載の歪補償装置。
(付記7)前記第2アドレス生成部は、前記温度情報に応じた平滑化係数を用いて算出した指数移動平均値を基にして前記第2アドレスを生成することを特徴とする付記1に記載の歪補償装置。
(付記8)前記第2アドレス生成部は、過去の信号ほど重みが小さくなる減少度合いの平滑化係数を用いて算出した前記指数移動平均値を基にして前記第2アドレスを生成し、前記温度情報が示す温度が第1の温度の場合、前記温度情報が示す温度が前記第1の温度よりも低い第2の温度の場合に比べて、前記減少度合いの大きい前記平滑化係数を用いることを特徴とする付記7に記載の歪補償装置。
(付記9)入力信号を増幅する増幅部と、
前記増幅部の歪みを補償するための歪補償係数を、異なる2つのアドレスの組合せに対応付けて記憶する歪補償係数記憶部と、
温度を示す温度情報を取得する取得部と、
現在の前記入力信号を基にして第1アドレスを生成する第1アドレス生成部と、
過去の前記入力信号の平均値であって、前記取得部によって取得された前記温度情報に応じたパラメータを用いて算出した平均値を基にして前記第1アドレスとは異なる第2アドレスを生成する第2アドレス生成部と、
前記第1アドレスおよび前記第2アドレスの組合せに対応する歪補償係数を前記歪補償係数記憶部から取得し、取得した歪補償係数を用いて前記増幅部に入力される前記入力信号に対してプリディストーション処理を行う歪補償部と、
前記増幅部によって増幅された信号を送信する送信部と、
を有することを特徴とする送信装置。
(付記10)入力信号を増幅する増幅部の歪みを補償するための歪補償係数を、異なる2つのアドレスの組合せに対応付けて記憶する歪補償係数記憶部を有する歪補償装置の歪補償方法において、
温度を示す温度情報を取得し、
現在の前記入力信号を基にして第1アドレスを生成し、
過去の前記入力信号の平均値であって、取得した前記温度情報に応じたパラメータを用いて算出した平均値を基にして前記第1アドレスとは異なる第2アドレスを生成し、
前記第1アドレスおよび前記第2アドレスの組合せに対応する歪補償係数を前記歪補償係数記憶部から取得し、取得した歪補償係数を用いて前記増幅部に入力される前記入力信号に対してプリディストーション処理を行う、
ことを特徴とする歪補償方法。
100 送信装置
101 送信信号生成部
102 温度取得部
103 PD部
104 D/A変換部
105 A/D変換部
106 増幅器
107 アンテナ
201 乗算部
202 アドレス生成部
202a 第1アドレス生成部
202b 第2アドレス生成部
203 遅延部
204 テーブル管理部
204a ルックアップテーブル
205 遅延部
206 遅延部
207 減算部
208 係数演算部
209 加算部
1001 パワー算出部
1002 遅延部
1003 X軸アドレス算出部
1004 メモリ
1005 加算部
1006 Y軸アドレス算出部
1007 アドレス算出部
1008 移動平均区間変更部
1301 メモリ
1302 乗算部
1601 Aビット左シフト部
1602 加算部
1603 遅延部
1604 Aビット右シフト部
1605 加算部
1606 Aビット右シフト部
1610 時定数変更部
1701 乗算部
1702 加算部
1703 遅延部
1704 除算部
1705 加算部
1706 除算部

Claims (6)

  1. 送信装置に用いられる歪補償装置であって、
    入力信号を増幅する増幅部の歪みを補償するための歪補償係数を、異なる2つのアドレスの組合せに対応付けて記憶する歪補償係数記憶部と、
    温度を示す温度情報を取得する取得部と、
    現在の前記入力信号を基にして第1アドレスを生成する第1アドレス生成部と、
    過去の前記入力信号の平均値であって、前記取得部によって取得された前記温度情報に応じたパラメータを用いて算出した平均値を基にして前記第1アドレスとは異なる第2アドレスを生成する第2アドレス生成部と、
    前記第1アドレスおよび前記第2アドレスの組合せに対応する歪補償係数を前記歪補償係数記憶部から取得し、取得した歪補償係数を用いて前記増幅部に入力される前記入力信号に対してプリディストーション処理を行う歪補償部と、
    を有することを特徴とする歪補償装置。
  2. 前記第2アドレス生成部は、前記温度情報に応じた長さの時間区間によって算出した平均値を基にして前記第2アドレスを生成することを特徴とする請求項1に記載の歪補償装置。
  3. 前記第2アドレス生成部は、前記温度情報に応じた重み付け係数を用いて算出した加重移動平均値を基にして前記第2アドレスを生成することを特徴とする請求項1または2に記載の歪補償装置。
  4. 前記第2アドレス生成部は、前記温度情報に応じた平滑化係数を用いて算出した指数移動平均値を基にして前記第2アドレスを生成することを特徴とする請求項1に記載の歪補償装置。
  5. 入力信号を増幅する増幅部と、
    前記増幅部の歪みを補償するための歪補償係数を、異なる2つのアドレスの組合せに対応付けて記憶する歪補償係数記憶部と、
    温度を示す温度情報を取得する取得部と、
    現在の前記入力信号を基にして第1アドレスを生成する第1アドレス生成部と、
    過去の前記入力信号の平均値であって、前記取得部によって取得された前記温度情報に応じたパラメータを用いて算出した平均値を基にして前記第1アドレスとは異なる第2アドレスを生成する第2アドレス生成部と、
    前記第1アドレスおよび前記第2アドレスの組合せに対応する歪補償係数を前記歪補償係数記憶部から取得し、取得した歪補償係数を用いて前記増幅部に入力される前記入力信号に対してプリディストーション処理を行う歪補償部と、
    前記増幅部によって増幅された信号を送信する送信部と、
    を有することを特徴とする送信装置。
  6. 入力信号を増幅する増幅部の歪みを補償するための歪補償係数を、異なる2つのアドレスの組合せに対応付けて記憶する歪補償係数記憶部を有する歪補償装置の歪補償方法において、
    温度を示す温度情報を取得し、
    現在の前記入力信号を基にして第1アドレスを生成し、
    過去の前記入力信号の平均値であって、取得した前記温度情報に応じたパラメータを用いて算出した平均値を基にして前記第1アドレスとは異なる第2アドレスを生成し、
    前記第1アドレスおよび前記第2アドレスの組合せに対応する歪補償係数を前記歪補償係数記憶部から取得し、取得した歪補償係数を用いて前記増幅部に入力される前記入力信号に対してプリディストーション処理を行う、
    ことを特徴とする歪補償方法。
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