JP2015026815A - セラミック電子部品およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】半田爆ぜの発生を抑制する。
【解決手段】セラミック層と内部電極とが交互に積層された直方体状の積層体と、積層体の表面の一部に設けられて内部電極と電気的に接続された外部電極とを備える。外部電極は、積層体の表面の一部を覆って樹脂成分と金属成分との混合物からなる内側外部電極と、この内側外部電極を覆って金属成分からなる外側外部電極とを含む。内側外部電極は複数の穴部を含む。複数の穴部の平均開口直径は2.5μm以下である。複数の穴部のうちの一部または全部は、外側外部電極の金属成分によって埋められている。
【選択図】図9

Description

本発明は、セラミック電子部品およびその製造方法に関する。
近年、積層セラミックコンデンサに代表されるセラミック電子部品は、従来に比べてより過酷な環境下で使用されるようになってきている。
たとえば、携帯電話および携帯音楽プレーヤなどのモバイル機器に用いられる電子部品については、落下時の衝撃に耐えることが求められる。具体的には、落下衝撃を受けた場合に、実装基板から脱落しないこと、および、自らにクラックが生じないことが、電子部品に求められる。
また、ECU(Engine Control Unit)などの車載機器に用いられる電子部品については、熱サイクルの衝撃に耐えることが求められる。具体的には、熱サイクルによって実装基板が熱膨張および収縮することにより発生するたわみ応力を受けた場合に、実装用の半田および自らにクラックが生じないことが、電子部品に求められる。
上記の要求に応えるために、セラミック電子部品の外部電極として、従来の焼成型導電ペーストに代えて、熱硬化性導電ペーストを用いることが提案されている。
熱硬化性導電ペーストで形成された外部電極を有する積層セラミック電子部品を開示した先行文献として、国際公開第2004/053901号(特許文献1)がある。
特許文献1に記載された積層セラミック電子部品においては、300℃以下の融点を有する金属粉末および樹脂を含む熱硬化性導電ペーストを用いて形成された外部電極層にめっきを施して外部電極を形成している。
国際公開第2004/053901号
一般的に、樹脂は吸湿性が高く、水分を吸収しやすい。水分を吸収した樹脂が加熱されると、樹脂の内部において、水分が気化して水蒸気が発生するとともに、樹脂の一部が分解して分解ガスが発生する。
特許文献1に記載された積層セラミック電子部品のように、樹脂を含む熱硬化性導電ペーストを用いて形成された外部電極層にめっきを施して外部電極を形成した場合、積層セラミック電子部品を実装する際のリフロー工程における加熱によって、外部電極の内部において水蒸気および分解ガスが発生する。この水蒸気および分解ガスは、外部電極の表面のめっき膜によって閉じ込められている。
めっき膜に欠陥部または部分的な薄肉部が存在する場合、閉じ込められていた水蒸気および分解ガスが、欠陥部または薄肉部から外部電極の外側に噴出することがある。この噴出によって、一般に「半田爆ぜ」と呼ばれる、リフロー工程にて溶融した半田が吹き飛ばされる現象が起こる。
特許文献1に記載された積層セラミック電子部品のように、熱硬化性導電ペーストがセラミック積層体に直接塗布されている場合、セラミック積層体に含まれていた水分が外部電極の内部の樹脂に吸収されるため、加熱時に発生する水蒸気の量が多くなって半田爆ぜが発生しやすい。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、半田爆ぜの発生を抑制できる、セラミック電子部品およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に基づくセラミック電子部品は、セラミック層と内部電極とが交互に積層された直方体状の積層体と、積層体の表面の一部に設けられて内部電極と電気的に接続された外部電極とを備える。外部電極は、積層体の表面の一部を覆って樹脂成分と金属成分との混合物からなる内側外部電極と、この内側外部電極を覆って金属成分からなる外側外部電極とを含む。内側外部電極は複数の穴部を含む。複数の穴部の平均開口直径は2.5μm以下である。複数の穴部のうちの一部または全部は、外側外部電極の金属成分によって埋められている。
本発明の一形態においては、外側外部電極は、内側外部電極を99.8%以上の被覆率で覆っている。
本発明に基づくセラミック電子部品の製造方法は、セラミック層と内部電極とが交互に積層された直方体状の積層体を準備する工程と、内部電極と電気的に接続されるように積層体の表面の一部に外部電極を設ける工程とを備える。外部電極を設ける工程は、樹脂成分と金属成分との混合物を積層体の表面の一部を覆うように塗布し、混合物を塗布した積層体を加熱することにより内側外部電極を設ける工程と、この内側外部電極を覆うように金属成分をめっきして外側外部電極を設ける工程とを含む。内側外部電極を設ける工程において、積層体を加熱することにより、内側外部電極の外表面に、2.5μm以下の平均開口直径を有する複数の穴部が形成される。外側外部電極を設ける工程において、複数の穴部のうちの一部または全部は、外側外部電極の金属成分によって埋められる。
本発明の一形態においては、外側外部電極の金属成分がNiである。
本発明の一形態においては、内側外部電極は、金属成分として、第1の金属成分と、この第1の金属成分より融点が高い第2の金属成分とを含む。
本発明の一形態においては、第1の金属成分がSnであり、第2の金属成分がAgまたはCuである。
本発明の一形態においては、上記混合物において、第1の金属成分の含有率は、20重量%以上40重量%以下である。
本発明の一形態においては、上記混合物において、第2の金属成分の含有率は、30重量%以上70重量%以下である。
本発明の一形態においては、内側外部電極を設ける工程において、積層体を加熱する温度が450℃以上である。
本発明の一形態においては、内側外部電極を設ける工程において、100ppm以下の酸素濃度の雰囲気下にて積層体を加熱する。
本発明によれば、半田爆ぜの発生を抑制できる。
本発明の一実施形態に係るセラミック電子部品の外観を示す斜視図である。 図1のセラミック電子部品をII−II線矢印方向から見た断面図である。 図2のセラミック電子部品をIII−III線矢印方向から見た断面図である。 図2のセラミック電子部品をIV−IV線矢印方向から見た断面図である。 本発明の一実施形態に係るセラミック電子部品の製造方法を示すフロー図である。 本発明の一実施形態の第1変形例に係るセラミック電子部品の外観を示す斜視図である。 本発明の一実施形態の第2変形例に係るセラミック電子部品の外観を示す斜視図である。 図7のセラミック電子部品を矢印VIII方向から見た図である。 内側外部電極の外表面を撮影したSEM写真である。 外側外部電極の外表面を撮影したSEM写真である。
以下、本発明の一実施形態に係るセラミック電子部品について図を参照して説明する。以下の実施形態の説明においては、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。以下の説明においては、セラミック電子部品としてセラミックコンデンサについて説明するが、電子部品は、コンデンサに限られず、圧電部品、サーミスタまたはインダクタなどを含む。
図1は、本発明の一実施形態に係るセラミック電子部品の外観を示す斜視図である。図2は、図1のセラミック電子部品をII−II線矢印方向から見た断面図である。図3は、図2のセラミック電子部品をIII−III線矢印方向から見た断面図である。図4は、図2のセラミック電子部品をIV−IV線矢印方向から見た断面図である。図1においては、後述する積層体の長手方向をL、積層体の幅方向をW、積層体の厚さ方向をTで示している。
図1〜4に示すように、本発明の一実施形態に係るセラミック電子部品100は、セラミック層150と平板状の内部電極140とが交互に積層された直方体状の積層体110と、積層体110の表面の一部に設けられて内部電極140と電気的に接続された外部電極とを備える。
本実施形態においては、外部電極は、積層体110の両端部に設けられている。具体的には、外部電極は、積層体110の長手方向の一方側の端部に設けられた第1外部電極120、および、積層体110の長手方向の他方側の端部に設けられた第2外部電極130を含む。
互いに隣り合って対向する内部電極140同士において、第1内部電極141は第1外部電極120に電気的に接続され、第2内部電極142は第2外部電極130に電気的に接続されている。
本実施形態に係る積層体110においては、セラミック層150と内部電極140との積層方向が、積層体110の長手方向Lおよび積層体110の幅方向Wに対して直交している。すなわち、セラミック層150と内部電極140との積層方向は、積層体110の厚さ方向Tと平行である。
積層体110は、厚さ方向Tと直交する1対の主面、長手方向Lと直交する1対の端面、および、幅方向Wと直交する1対の側面を有する。
上記のように積層体110は、直方体状の外形を有するが、角部に丸みを有していてもよい。また、1対の主面、1対の端面および1対の側面のいずれかの面に、凹凸が形成されていてもよい。
以下、各構成について詳細に説明する。
各セラミック層150の厚さは、0.5μm以上10μm以下であることが好ましい。セラミック層150を構成する材料としては、BaTiO3、CaTiO3、SrTiO3またはCaZrO3などを主成分とする誘電体セラミックスを用いることができる。また、これらの主成分に、副成分として、Mn化合物、Fe化合物、Cr化合物、Co化合物またはNi化合物などが添加された材料を用いてもよい。
なお、電子部品が圧電部品である場合、積層体110を圧電セラミックスで構成することができる。圧電セラミックスとしては、たとえば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)系セラミックなどがある。
電子部品がサーミスタである場合、積層体110を半導体セラミックスで構成することができる。半導体セラミックスとしては、たとえば、スピネル系セラミックなどがある。
電子部品がインダクタである場合、積層体110を磁性体セラミックスで構成することができる。磁性体セラミックスとしては、たとえば、フェライトセラミックなどがある。
各内部電極140の厚さは、0.2μm以上2.0μm以下であることが好ましい。内部電極140は、平面視にて略矩形状の第1内部電極141と、平面視にて略矩形状の第2内部電極142とを含む。第1内部電極141と第2内部電極142とは、積層体110の厚さ方向Tに沿って等間隔に交互に配置されている。また、第1内部電極141と第2内部電極142とは、セラミック層150を間に挟んで互いに対向するように配置されている。
第1内部電極141は、積層体110の長手方向の一方側の端部から他方側の端部に向けて延在している。図3に示すように、第1内部電極141は、積層体110の一方側の端面において第1外部電極120と接続されている。
第2内部電極142は、積層体110の長手方向の他方側の端部から一方側の端部に向けて延在している。図4に示すように、第2内部電極142は、積層体110の他方側の端面において第2外部電極130と接続されている。
内部電極140を構成する材料としては、Ni、Cu、Ag、Pd、Auなどの金属、または、これらの金属の少なくとも1種を含む合金、たとえばAgとPdとの合金などを用いることができる。内部電極140を構成する材料は、後述する内側外部電極を構成する混合物に含まれる第1の金属成分と化合して合金を形成する。
外部電極は、積層体110の両端部を覆って樹脂成分と金属成分との混合物からなる内側外部電極と、この内側外部電極を覆って金属成分からなる外側外部電極とを含む。樹脂成分として、エポキシ樹脂またはフェノール樹脂などの熱硬化性樹脂を用いることができる。内側外部電極の厚さは、5.0μm以上70.0μm以下であることが好ましい。
図2〜4に示すように、第1外部電極120は、第1内側外部電極121と第1外側外部電極122とを含む。第1内側外部電極121は、積層体110の長手方向の一方側の端部を覆っている。第1内側外部電極121の一部は、第1内部電極141の一部と合金を形成している。
第2外部電極130は、第2内側外部電極131と第2外側外部電極132とを含む。第2内側外部電極131は、積層体110の長手方向の他方側の端部を覆っている。第2内側外部電極131の一部は、第2内部電極142の一部と合金を形成している。
本実施形態においては、内側外部電極は、金属成分として、第1の金属成分と、この第1の金属成分より融点が高い第2の金属成分とを含む。第1の金属成分の融点は、550℃以下であることが好ましく、180℃以上340℃以下であることがさらに好ましい。第2の金属成分の融点は、850℃以上1050℃以下であることが好ましい。
第1の金属成分としては、Sn、In、Biなどの金属、または、これらの金属の少なくとも1種を含む合金を用いることができる。第1の金属成分として、SnとAgとの合金、SnとBiとの合金、もしくは、SnとAgとCuとの合金などのSnを含む合金、または、Snを用いることが好ましい。このような金属成分を用いることにより、内部電極140と内側外部電極との合金層を形成しやすくなり、内部電極140と内側外部電極との電気的接続が容易になる。
第1の金属成分は、セラミック電子部品100を実装する際のリフロー工程における加熱によって軟化して流動し、内部電極140を構成する材料と化合して合金を形成する。
加熱されて硬化した後の混合物における第1の金属成分の含有率は、8体積%以上18体積%以下であることが好ましい。
第2の金属成分としては、Ag、Cu、Pd、Pt、Auなどの金属、または、これらの金属の少なくとも1種を含む合金を用いることができる。第2の金属成分として、AgとPdとの合金などのAgを含む合金、AgまたはCuを用いることが好ましい。
第2の金属成分は、内側外部電極内の通電経路を構成する。また、第2の金属成分は、第1の金属成分と化合して合金を形成する。加熱されて硬化した後の混合物における第2の金属成分の含有率は、19体積%以上25体積%以下であることが好ましい。
第1外側外部電極122は、第1内側外部電極121を覆っている。第1外側外部電極122の一部は、第1内側外部電極121の一部と合金を形成している。第2外側外部電極132は、第2内側外部電極131を覆っている。第2外側外部電極132の一部は、第2内側外部電極131の一部と合金を形成している。
本実施形態においては、外側外部電極の金属成分がNiである。ただし、外側外部電極の金属成分は、Niに限られず、Cuなどでもよい。外側外部電極は、半田バリア層として機能する。外側外部電極の厚さは、1.0μm以上15.0μm以下であることが好ましい。
本実施形態においては、外部電極は、外側外部電極を覆う図示しない表層外部電極をさらに含む。表層外部電極を構成する材料としては、半田との濡れ性が良好なSn、Auなどの金属、または、これらの金属の少なくとも1種を含む合金を用いることが好ましい。表層外部電極の厚さは、1.0μm以上15.0μm以下であることが好ましい。
上記の構成を有する本実施形態に係るセラミック電子部品100においては、内側外部電極は、内側外部電極と外側外部電極との境界において複数の穴部を含む。複数の穴部の平均開口直径は、2.5μm以下である。複数の穴部のうちの一部または全部は、外側外部電極の金属成分によって埋められている。
内側外部電極における複数の穴部の平均開口直径を2.5μm以下とすることにより、めっき法によって外側外部電極を内側外部電極上に形成する際、外側外部電極の金属成分であるNiの横方向の成長によって複数の穴部のほとんどを埋めることができる。その結果、緻密な外側外部電極を形成することができる。また、外側外部電極が緻密に形成されることによって外側外部電極上に金属の結晶が成長しやすくなるため、外部電極上に表層外部電極となる緻密なめっき膜を形成することができる。
上記のように、本実施形態に係るセラミック電子部品100においては、外側外部電極は、内側外部電極上に略均一に形成され、内側外部電極を99.8%以上の被覆率で覆っている。すなわち、内側外部電極の外表面において外側外部電極に覆われていない欠陥部の占める割合は0.2%より少ない。
このように内側外部電極を、欠陥部をほとんど有さない外側外部電極で略均一に覆うことにより、セラミック電子部品100を実装する際のリフロー工程における加熱によって内側外部電極内で水分が気化して発生する水蒸気および樹脂成分が分解して発生する分解ガスの大部分を、外側外部電極によって外部電極の内部に閉じ込めることができる。これにより、半田爆ぜを抑制できる。
内側外部電極は樹脂成分を含むことにより、緩衝層として機能する。すなわち、セラミック電子部品100に物理的な衝撃または熱サイクルに起因する衝撃が加わった場合に、内側外部電極の樹脂成分が衝撃を吸収する。その結果、実装用の半田およびセラミック電子部品100自体にクラックが生じることを抑制できる。
ただし、内側外部電極の樹脂成分の量が多い場合、樹脂成分に吸収される水分の量が多くなって半田爆ぜが起こりやすくなるため好ましくない。そのため、内側外部電極の樹脂成分の量は、内側外部電極が緩衝層として機能できる範囲内で少ない方が好ましい。
この観点から、セラミック電子部品100が、0.57mm以上0.65mm以下の長さ、0.27mm以上0.35mm以下の幅、および、0.27mm以上0.35mm以下の厚さの外形寸法を有する場合、内側外部電極において樹脂成分が占める体積が、1.0×10-6ml以下であることが好ましい。
同様に、セラミック電子部品100が、0.95mm以上1.25mm以下の長さ、0.45mm以上0.70mm以下の幅、および、0.45mm以上0.70mm以下の厚さの外形寸法を有する場合、内側外部電極において樹脂成分が占める体積が、3.3×10-6ml以下であることが好ましい。
同様に、セラミック電子部品100が、1.5mm以上1.8mm以下の長さ、0.7mm以上1.0mm以下の幅、および、0.7mm以上1.0mm以下の厚さの外形寸法を有する場合、内側外部電極において樹脂成分が占める体積が、8.4×10-6ml以下であることが好ましい。
ここで、内側外部電極中の樹脂成分の体積の算出方法について説明する。まず、積層体110の重量を測定する。次に、混合ペーストを塗布した後の積層体の重量を測定して、積層体110の重量からの増加量を算出する。この増加量が、塗布された混合ペーストの硬化前の重量となる。この硬化前の混合ペーストの重量に、硬化前の混合ペーストにおける樹脂の重量割合(含有率)を掛けることにより、硬化前の混合ペーストに含まれる樹脂の重量を算出する。
なお、示差熱熱重量同時測定装置(TG−DTA:Thermogravimetric/ Differential Thermal Analysis)を用いて、予め、硬化前の樹脂成分の重量と硬化後の樹脂成分の重量とを、温度条件を変えて測定しておく。この測定により、焼成温度で加熱した場合の、樹脂成分の重量の推移の傾向が分かる。具体的には、焼成温度で加熱した際の、樹脂成分の重量減少率が分かる。なお、示差熱熱重量同時測定装置(TG−DTA)の代わりに、熱重量・質量同時分析装置(TG−MS:Thermogravimetry mass spectrometer)を用いて、硬化前の樹脂成分の重量と硬化後の樹脂成分の重量とを、温度条件を変えて測定しておいてもよい。
この予め調査した樹脂成分の重量減少率と硬化前の樹脂の重量を掛けることにより、硬化後の樹脂の減少量を算出することができる。よって、硬化前の混合ペーストに含まれる樹脂の重量から硬化後の樹脂の減少量を引くことにより、硬化後の混合ペーストすなわち内側外部電極に含まれる樹脂の重量を算出することができる。硬化後の樹脂の重量を硬化後の樹脂の密度で割ることにより、内側外部電極に含まれる樹脂の体積を算出することができる。
以下、本発明の一実施形態に係るセラミック電子部品の製造方法について図を参照して説明する。図5は、本発明の一実施形態に係るセラミック電子部品の製造方法を示すフロー図である。
図5に示すように、セラミック層150と内部電極140とが交互に積層された直方体状の積層体110を準備する(S100)。積層体110は、下記のように作製される。
まず、セラミック粉末を含むセラミックペーストを、スクリーン印刷法などによりシート状に塗布して乾燥させることにより、セラミックグリーンシートを作製する。
作製した複数のセラミックグリーンシートのうちの一部において、セラミックグリーンシート上に、スクリーン印刷法などにより内部電極形成用の導電ペーストを所定のパターンとなるように塗布する。このようにして、内部電極となる導電パターンが形成されたセラミックグリーンシートと、導電パターンが形成されていないセラミックグリーンシートとを用意する。なお、セラミックペーストおよび内部電極形成用の導電ペーストには、公知のバインダーおよび溶媒が含まれていてもよい。
導電パターンが形成されていないセラミックグリーンシートを所定枚数積層し、その上に、導電パターンが形成された複数のセラミックグリーンシートを順次積層し、さらにその上に、導電パターンが形成されていないセラミックグリーンシートを所定枚数積層することにより、マザー積層体を作製する。必要に応じて、静水圧プレスなどの手段により、マザー積層体を積層方向にプレスしてもよい。
マザー積層体を所定の形状にカットして分割することにより、複数の直方体状の軟質積層体を作製する。なお、直方体状の軟質積層体をバレル研磨して、軟質積層体の角部を丸めてもよい。
軟質積層体を焼成することにより硬化させて、積層体110を作製する。焼成温度は、セラミック材料および導電材料の種類に応じて適宜設定され、たとえば、900℃以上1300℃以下の範囲内で設定される。
次に、熱硬化性樹脂などの樹脂成分と、第1の金属成分からなる第1の金属フィラーと、第1の金属成分よりも融点が高い第2の金属成分からなる第2の金属フィラーとを含む混合物である混合ペーストを用意する。混合ペーストにおいて、第1の金属フィラー、第2の金属フィラーおよび樹脂成分の合計重量に対する第1の金属フィラーの重量割合(含有率)は、20重量%以上40重量%以下であることが好ましく、22.0重量%以上37.2重量%以下であることがより好ましい。
第1の金属フィラーの含有率が少なすぎる場合、内部電極140を構成する材料と化合して形成される合金の量が不十分となって、内部電極140と外部電極との電気的接続を確保できなくなる。
第1の金属フィラーの含有率が多すぎる場合、第2の金属フィラーと反応せずに残存する第1の金属フィラーの量が多くなる。この場合、セラミック電子部品100を実装する際のリフロー工程における加熱によって外部電極が変形することがある。なお、第1の金属フィラーの形状は、特に限定されず、球状または扁平状などであってもよい。
第1の金属フィラーの平均粒子径は、2.5μm以下である。第1の金属フィラーの平均粒子径を2.5μm以下にすることにより、上記複数の穴部の平均開口直径を2.5μm以下とすることができる。これは、穴部が、溶解した第1の金属フィラーの流動によって、第1の金属フィラーの位置していた部分が空洞となった穴部であるからである。なお、第1の金属フィラーの平均粒子径とは、レーザー回折・散乱法によって求めた粒度分布における積算値の50%における粒径である。
混合ペーストにおいて、第1の金属フィラー、第2の金属フィラーおよび樹脂成分の合計重量に対する第2の金属フィラーの重量割合(含有率)は、30重量%以上70重量%以下であることが好ましく、41.2重量%以上64重量%以下であることがより好ましい。
第2の金属フィラーの含有率が少なすぎる場合、外部電極の導電率が低下して、セラミック電子部品100の等価直列抵抗(ESR:Equivalent Series Resistance)が高くなることがある。
第2の金属フィラーの含有率が多すぎる場合、内側外部電極中における樹脂成分の含有率が少なくなって、内側外部電極が緩衝層として機能しなくなることがある。なお、第2の金属フィラーの形状は、特に限定されず、球状または扁平状などであってもよい。第2の金属フィラーの平均粒子径は、特に限定されず、たとえば、0.5μm以上5.0μm以下であってもよい。なお、第2の金属フィラーの平均粒子径とは、レーザー回折・散乱法によって求めた粒度分布における積算値の50%における粒径である。
混合ペーストにおいて、第1の金属フィラー、第2の金属フィラーおよび樹脂成分の合計重量に対する樹脂成分の重量割合(含有率)は、5重量%以上40重量%以下であることが好ましく、9.8重量%以上31.5重量%以下であることがより好ましい。
樹脂成分の含有率が少なすぎる場合、内側外部電極が緩衝層として機能しなくなることがある。樹脂成分の含有率が多すぎる場合、外部電極の導電率が低下して、セラミック電子部品100の等価直列抵抗(ESR)が高くなることがある。
上記の混合ペーストを積層体110の表面の一部に各種印刷法またはディップ法などにより塗布し、混合ペーストを塗布した積層体110を加熱することにより内側外部電極を設ける(S111)。
内側外部電極を設ける工程(S111)において、混合ペーストを塗布した積層体110を加熱することにより、混合ペーストを硬化させつつ、内側外部電極の外表面に存在する第1の金属成分を溶解させて上記複数の穴部を形成している。
混合ペーストを塗布した積層体110の加熱は、窒素ガス雰囲気などの中性雰囲気または還元性雰囲気その他の非酸化性雰囲気において行なわれることが好ましい。具体的には、混合ペーストを塗布した積層体110を100ppm以下の酸素濃度の雰囲気下にて加熱することが好ましい。
混合ペーストを塗布した積層体110を加熱する温度は、第1の金属成分と第2の金属成分との合金における結晶状態が熱力学的に変化する温度(第1の金属成分における内側外部電極の内部電極側への拡散が促進される温度域)以上であることが好ましい。具体的には、混合ペーストを塗布した積層体110を加熱する温度が450℃以上であることが好ましい。混合ペーストを塗布した積層体110をこのような温度で加熱した場合、内部電極140の端部から内側外部電極に向かって、内部電極140と内側外部電極との合金層を形成することができる。
一方、混合ペーストを塗布した積層体110を加熱する温度が高すぎる場合、内側外部電極を安定して形成することができなくなる。そのため、混合ペーストを塗布した積層体110を加熱する温度は、800℃未満であることが好ましく、650℃以下であることがより好ましい。
本実施形態においては、混合ペーストを塗布した積層体110を加熱する温度と、混合ペースト中に含まれる金属成分の量とを調整することにより、内側外部電極中に含まれる樹脂成分の量を所望の量にしている。なお、内側外部電極の厚さを調整することによって内側外部電極自体の量を変更することによっても、内側外部電極中に含まれる樹脂成分の量を所望の量にすることができる。
次に、内側外部電極上に、めっき法などにより金属成分を付着させることによって外側外部電極を設ける(S112)。外側外部電極を設ける方法としては、電解めっき法が好ましい。外側外部電極を設ける工程(S112)において、上記複数の穴部のうちの一部または全部は、外側外部電極の金属成分によって埋められる。
さらに、外側外部電極上に、めっき法などにより金属成分を付着させることによって表層外部電極を設ける。表層外部電極を設ける方法としては、電解めっき法が好ましい。
内側外部電極を設ける工程(S111)、外側外部電極を設ける(S112)および表層外部電極を設ける工程により、内部電極140と電気的に接続されるように積層体110の表面の一部に外部電極を設けることができる(S110)。
上記の積層体110を準備する工程(S100)および外部電極を設ける工程(S110)により、本実施形態に係るセラミック電子部品100を作製することができる。
なお、外部電極が設けられる位置は、積層体110の両端部に限られない。以下、外部電極が積層体110の両端部以外の位置に設けられた変形例について説明する。
図6は、本実施形態の第1変形例に係るセラミック電子部品の外観を示す斜視図である。図7は、本実施形態の第2変形例に係るセラミック電子部品の外観を示す斜視図である。図8は、図7のセラミック電子部品を矢印VIII方向から見た図である。
図6に示すように、第1変形例のセラミック電子部品100aにおいては、第1外部電極120aは、積層体110aの一方の側面上から両方の主面上に亘って設けられている。第2外部電極130aは、積層体110aの一方の側面上から両方の主面上に亘って設けられている。第1変形例のセラミック電子部品100aは、いわゆるコンデンサアレイである。
図7,8に示すように、第2変形例のセラミック電子部品100bにおいては、第1外部電極120bは、積層体110aの一方の主面上において一方の端面側に設けられている。第2外部電極130bは、積層体110aの一方の主面上において他方の端面側に設けられている。第2変形例のセラミック電子部品100bは、いわゆるフィレットレスコンデンサである。
以下、本発明の効果を確認した実験例について説明する。
1.5mm以上1.8mm以下の長さ、0.7mm以上1.0mm以下の幅、および、0.7mm以上1.0mm以下の厚さの外形寸法を有する400個のセラミック電子部品を作製して実験を行なった。
各セラミック電子部品の作製において、第1の金属フィラーの平均粒子径以外の構成については共通にした。まず、共通の構成について説明する。
セラミック層を構成する材料として、BaTiO3を用いた。各セラミック層の平均厚さを1.0μmとした。内部電極を構成する材料として、Niを用いた。外部電極は、積層体の両端部に設けた。
第1の金属フィラーをSnで構成し、第2の金属フィラーをAgで構成した。樹脂成分として、エポキシ樹脂を用いた。混合ペースト中における第1の金属フィラーと第2の金属フィラーとの重量比率を、3:7とした。
硬化後の混合ペースト中の第1の金属フィラーと第2の金属フィラーとを合わせた体積割合(含有率)を、46体積%とした。硬化後の混合ペースト中の樹脂成分の体積割合(含有率)を、54体積%とした。
混合ペーストを塗布した積層体の加熱を、窒素ガス雰囲気下において450℃の温度で20分行なった。硬化後の混合ペースト中の第1の金属フィラーと第2の金属フィラーとを合わせた体積割合(含有率)を、77体積%とした。硬化後の混合ペースト中の樹脂成分の体積割合(含有率)を、23体積%とした。
内側外部電極の厚さを、20μm以上30μm以下(狙い値はこの中央値)とした。外側外部電極を、2μm以上3μm以下(狙い値はこの中央値)の厚さのNiめっき膜で構成した。表層外部電極を、2μm以上3μm以下(狙い値はこの中央値)の厚さのSnめっき膜で構成した。
実施例1においては、第1の金属フィラーの平均粒子径を1.2μmとして、100個のセラミック電子部品を作製した。実施例2においては、第1の金属フィラーの平均粒子径を2.5μmとして、100個のセラミック電子部品を作製した。比較例1においては、第1の金属フィラーの平均粒子径を3.0μmとして、100個のセラミック電子部品を作製した。比較例2においては、第1の金属フィラーの平均粒子径を4.9μmとして、100個のセラミック電子部品を作製した。
実施例1,2および比較例1,2において、内側外部電極と外側外部電極との境界に形成された内側外部電極の複数の穴部の平均開口直径を算出した。また、内側外部電極を覆う外側外部電極の被覆率を算出した。さらに、実施例1,2および比較例1,2において作製した各100個のセラミック電子部品を実装した際に発生する半田爆ぜの発生率を確認した。
複数の穴部の平均開口直径を、下記のように算出した。まず、外側外部電極および表層外部電極を硝酸水溶液などを用いて除去した。次に、内側外部電極の外表面において、積層体の端面の中央部に位置する部分をSEM(Scanning Electron Microscope)で撮影した。
図9は、内側外部電極の外表面を撮影したSEM写真である。図9においては、内側外部電極の外表面の縦175μm、横275μmの範囲を500倍の倍率で撮影した。図9に示すように、内側外部電極の外表面において、白い金属成分が広がっているなかで、黒い略円状の複数の穴部が点在している。
SEM写真を2値化して画像処理することにより、各穴部の開口面積を算出した。その算出された各穴部の開口面積から、各穴部の開口が真円であると仮定して、各穴部の開口直径を算出した。各穴部の開口直径を平均することにより、複数の穴部の平均開口直径を算出した。
なお、複数の穴部の平均開口直径を算出する他の方法として下記の方法を用いてもよい。まず、逆電解により外側外部電極および表層外部電極を剥がす。次に、内側外部電極の外表面において、積層体の端面の中央部に位置する部分をSEMで撮影する。具体的には、内側外部電極の外表面の縦100μm、横100μmの範囲を撮影する。撮影されたSEM写真を2値化して画像処理することにより、各穴部の開口面積を算出する。その算出された各穴部の開口面積から、各穴部の開口が真円であると仮定して、各穴部の開口直径を算出する。各穴部の開口直径を平均することにより、複数の穴部の平均開口直径を算出する。
また、複数の穴部の平均開口直径を算出するさらに他の方法として下記の方法を用いてもよい。まず、セラミック電子部品を樹脂埋めする。断面を研磨して露出させた外側外部電極と内側外部電極との界面を、光学顕微鏡で撮影する。撮影された顕微鏡写真を2値化して画像処理することにより、穴部と推定される部分の開口面積を算出する。その算出された各推定穴部の開口面積から、各推定穴部の開口が真円であると仮定して、各推定穴部の開口直径を算出する。各推定穴部の開口直径を平均することにより、複数の穴部の平均開口直径を算出する。
内側外部電極を覆う外側外部電極の被覆率を、下記のように算出した。まず、表層外部電極を硝酸水溶液などを用いて除去した。次に、外側外部電極の外表面において、積層体の端面の中央部に位置する部分をSEMで撮影した。
図10は、外側外部電極の外表面を撮影したSEM写真である。図10においては、外側外部電極の外表面の縦175μm、横275μmの範囲を500倍の倍率で撮影した。図10に示すように、内側外部電極の外表面において、黒い欠陥部分はほとんど見られず、白い外側外部電極にほとんど覆われている。
SEM写真を2値化して画像処理することにより、外側外部電極で覆われた被覆面積を算出した。被覆面積を撮影範囲の面積で除することにより、内側外部電極を覆う外側外部電極の被覆率を算出した。
半田爆ぜの発生率を、下記のように算出した。セラミック電子部品をガラスエポキシ基板にリフロー工程によって実装した後、目視により半田の飛散状況を確認した。半田爆ぜが確認されたセラミック電子部品の数を、それぞれ実装したセラミック電子部品の数(100個)で割り、さらに100を掛けることにより、半田爆ぜの発生率を算出した。
表1は、実施例1,2および比較例1,2の実験結果をまとめたものである。
表1に示すように、実施例1においては、複数の穴部の平均開口直径が1.2μm、外側外部電極の被覆率が100.0%、半田爆ぜの発生率が0%であった。実施例2においては、複数の穴部の平均開口直径が2.5μm、外側外部電極の被覆率が99.8%、半田爆ぜの発生率が11%であった。
比較例1においては、複数の穴部の平均開口直径が3.0μm、外側外部電極の被覆率が99.0%、半田爆ぜの発生率が22%であった。比較例2においては、複数の穴部の平均開口直径が4.9μm、外側外部電極の被覆率が98.1%、半田爆ぜの発生率が23%であった。
本実験例において、複数の穴部の平均開口直径が小さくなるに従って、外側外部電極の被覆率が大きくなることが確認された。また、外側外部電極の被覆率が大きくなるに従って、半田爆ぜの発生率が低下することが確認された。
半田爆ぜの発生率は15%以下であることが好ましい。第1の金属フィラーの平均粒子径を2.5μm以下にすることにより、半田爆ぜの発生率は15%以下にすることができることが確認できた。
今回開示された実施形態および実験例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 セラミック電子部品、110 積層体、120 第1外部電極、121 第1内側外部電極、122 第1外側外部電極、130 第2外部電極、131 第2内側外部電極、132 第2外側外部電極、140 内部電極、141 第1内部電極、142 第2内部電極、150 セラミック層。

Claims (13)

  1. セラミック層と内部電極とが交互に積層された直方体状の積層体と、
    前記積層体の表面の一部に設けられて前記内部電極と電気的に接続された外部電極と
    を備え、
    前記外部電極は、前記積層体の前記表面の一部を覆って樹脂成分と金属成分との混合物からなる内側外部電極と、該内側外部電極を覆って金属成分からなる外側外部電極とを含み、
    前記内側外部電極は複数の穴部を含み、
    前記複数の穴部の平均開口直径は2.5μm以下であり、
    前記複数の穴部のうちの一部または全部は、前記外側外部電極の前記金属成分によって埋められている、セラミック電子部品。
  2. 前記外側外部電極は、前記内側外部電極を99.8%以上の被覆率で覆っている、請求項1に記載のセラミック電子部品。
  3. 前記外側外部電極の前記金属成分がNiである、請求項1または2に記載のセラミック電子部品。
  4. 前記内側外部電極は、金属成分として、第1の金属成分と、該第1の金属成分より融点が高い第2の金属成分とを含む、請求項1から3のいずれか1項に記載のセラミック電子部品。
  5. 前記第1の金属成分がSnであり、
    前記第2の金属成分がAgまたはCuである、請求項4に記載のセラミック電子部品。
  6. セラミック層と内部電極とが交互に積層された直方体状の積層体を準備する工程と、
    前記内部電極と電気的に接続されるように前記積層体の表面の一部に外部電極を設ける工程と
    を備え、
    前記外部電極を設ける工程は、樹脂成分と金属成分との混合物を前記積層体の前記表面の一部を覆うように塗布し、前記混合物を塗布した前記積層体を加熱することにより内側外部電極を設ける工程と、該内側外部電極を覆うように金属成分をめっきして外側外部電極を設ける工程とを含み、
    前記内側外部電極を設ける工程において、前記積層体を加熱することにより、前記内側外部電極の外表面に、2.5μm以下の平均開口直径を有する複数の穴部が形成され、
    前記外側外部電極を設ける工程において、前記複数の穴部のうちの一部または全部は、前記外側外部電極の前記金属成分によって埋められる、セラミック電子部品の製造方法。
  7. 前記外側外部電極の前記金属成分がNiである、請求項6に記載のセラミック電子部品の製造方法。
  8. 前記内側外部電極の金属成分は、第1の金属成分と、該第1の金属成分より融点が高い第2の金属成分とを含む、請求項6または7に記載のセラミック電子部品の製造方法。
  9. 前記混合物において、前記第1の金属成分の含有率は、20重量%以上40重量%以下である、請求項8に記載のセラミック電子部品の製造方法。
  10. 前記混合物において、前記第2の金属成分の含有率は、30重量%以上70重量%以下である、請求項8または9に記載のセラミック電子部品の製造方法。
  11. 前記第1の金属成分がSnであり、
    前記第2の金属成分がAgまたはCuである、請求項8から10のいずれか1項に記載のセラミック電子部品の製造方法。
  12. 前記内側外部電極を設ける工程において、前記積層体を加熱する温度が450℃以上である、請求項6から11のいずれか1項に記載のセラミック電子部品の製造方法。
  13. 前記内側外部電極を設ける工程において、100ppm以下の酸素濃度の雰囲気下にて前記積層体を加熱する、請求項6から12のいずれか1項に記載のセラミック電子部品の製造方法。
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