JP2015026015A - 反射型表示装置 - Google Patents

反射型表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015026015A
JP2015026015A JP2013156894A JP2013156894A JP2015026015A JP 2015026015 A JP2015026015 A JP 2015026015A JP 2013156894 A JP2013156894 A JP 2013156894A JP 2013156894 A JP2013156894 A JP 2013156894A JP 2015026015 A JP2015026015 A JP 2015026015A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
pattern
voronoi
partition wall
display device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013156894A
Other languages
English (en)
Inventor
刈 久実子 穂
Kumiko Hokari
刈 久実子 穂
藤 和 夫 松
Kazuo Matsufuji
藤 和 夫 松
梅 谷 雅 規
Masaki Umetani
谷 雅 規 梅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2013156894A priority Critical patent/JP2015026015A/ja
Publication of JP2015026015A publication Critical patent/JP2015026015A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

【課題】モアレ現象の発現を抑制することが可能な反射型表示装置を提供すること。
【解決手段】対向する2枚の基板間に少なくとも1種以上の電気応答性材料を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に所望の表示をする、反射型表示装置であって、一方の基板と他方の基板との間に、複数のセルを区画する隔壁と、周期的なパターンで配列された複数の画素電極とが、前記一方の基板の側から前記他方の基板の側に向かう方向に見て当該順序で設けられており、前記複数のセルは、前記一方の基板の側から前記他方の基板の側に向かう方向に見て、2以上の種類の多角形を含んでいることを特徴とする反射型表示装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子ペーパー等に応用されている反射型表示装置に関する。
反射型表示装置として、最近、表示媒体に含まれる電気応答性材料として電気泳動体を用いた電気泳動表示装置が広く用いられている。電気泳動表示装置とは、空気中または溶媒中の電気泳動体(通常は電気泳動する粒子)の電気的な泳動、すなわち粒子移動を利用して情報を表示する装置である。通常、2枚の基板間に電界を与えることで電気的な泳動の状態が制御され、それによって所望の表示が実現されるように構成される。電気泳動体としては、荷電粒子の他、荷電粉体をも利用され得る。その場合、当該荷電粉体は気体中を電気的に泳動する。
電気泳動表示装置は、近年では特に、電子ペーパーとしての応用が注目されている。電子ペーパーとして応用する場合には、印刷物レベルの視認性(目にやさしい)、情報書き換えの容易性、低消費電力、軽量といった利点を享受できる。
電気泳動表示装置では、しかし、粒子や粉体の沈降や偏在に起因して、表示の不良、特にコントラストの低下が生じることがある。この現象を防止するべく、上下の電極基板間に隔壁を形成して、電気泳動する粒子や粉体の泳動空間、すなわち移動空間を微小な空間に分割することが採用されている。この微小な空間は、セルと呼ばれている。各セルの中に、電気泳動体を含むインキやガス(表示媒体)が封入されている。例えば特許文献1(特開2005−24868号公報)及び特許文献2(特表2011−524548号公報)には、そのようなタイプの電気泳動表示装置の従来例が開示されている。
特開2005−24868号公報 特表2011−524548号公報 特開2007−65288号公報 特開2007−148009号公報
本件発明者は、画素電極上への隔壁の配置方法について鋭意研究を重ねるうち、以下のような知見を得るに至った。
前述のような反射型表示装置において、一方の基板と他方の基板との間に、少なくとも表示領域を覆う共通の透光性電極と、複数のセルを区画する隔壁と、周期的なパターンで配列された複数の画素電極とが、前記一方の基板の側から前記他方の基板の側に向かう方向に見て当該順序で設けられている。そして、セル内に配置された表示媒体に含まれる電気応答性材料の電気的な泳動の状態を制御することで、所望の表示を実現している。画素電極のパターンは、一般的には全体として長方形を成すような、マトリクス状の周期的な整列パターンである。そして従来、隔壁も、同様に周期性を有するパターンで形成されていた。
ここで、隔壁と、いずれか一方の基板側の要素と、の間に隙間があって、当該隔壁と当該要素との間を電気応答性材料が通過移動できる場合(特許文献3の図1の例や、特許文献4の図1の例など)には、電気応答性材料が当該隙間内に入り込むことによって隔壁のパターンの周期の視認性が低減されることにより、モアレ現象の発現が実用上問題となることは無かった。
しかしながら、本件発明者は、隔壁と、各基板側の要素と、の間に隙間が無く、当該隔壁と当該要素との間を電気応答性材料が通過移動できない場合には、電気応答性材料の存在によって隔壁のパターンの周期の視認性が低減されることが無いため、モアレ現象の発現が実用上問題となり得ることを知見した。
本発明は、このような事情に基づいて行われたものであり、その目的は、モアレ現象の発現を抑制することが可能な反射型表示装置を提供することにある。
本発明は、各々電極が形成されている対向する2枚の基板間に少なくとも1種以上の電気応答性材料を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に所望の表示をする、反射型表示装置であって、一方の基板が透光性を有しており、前記一方の基板と他方の基板との間に、少なくとも表示領域を覆う共通の透光性電極と、複数のセルを区画する隔壁と、周期的なパターンで配列された複数の画素電極とが、前記一方の基板の側から前記他方の基板の側に向かう方向に見て当該順序で設けられており、前記複数のセルは、前記一方の基板の側から前記他方の基板の側に向かう方向に見て、2以上の種類の多角形を含んでいることを特徴とする反射型表示装置である。
本発明によれば、複数の画素電極が周期的なパターンで配列されているのに対し、隔壁は、当該隔壁によって区画される複数のセルが一方の基板の側から他方の基板の側に向かう方向に見て2以上の種類の多角形を含むようなパターンで形成されている。これにより、隔壁及び画素電極のパターンの重なり具合、すなわち、両者のアライメント精度に拘わらず、モアレ現象の発現を抑制することができる。
例えば、前記隔壁は、準ボロノイパターンで形成されている。
本発明によれば、モアレ現象の発現を抑制することが可能な反射型表示装置を提供することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態による反射型表示装置の構成を概略的に示す断面図である。 図2は、図1に示す反射型表示装置の製造方法を概略的に示すフロー図である。 図3は、隔壁形成工程の一例を概略的に示す図である。 図4は、ボロノイパターンを形成する方法において、母点を決定する方法を示す図である。 図5は、ボロノイパターンを形成する方法において、母点を決定する方法を示す図である。 図6は、ボロノイパターンを形成する方法において、母点を決定する方法を示す図である。 図7は、決定された母点群の分散の程度を、絶対座標系と相対座標系とで説明する図である。 図8は、決定された母点からボロノイ図を作成してボロノイパターンを決定する方法を示す図である。 図9は、隔壁の頂面の幅の定義について説明する図である。 図10は、接着層形成工程の一例を概略的に示す図である。 図11は、表示媒体配置工程の一例を概略的に示す図である。 図12は、導電性ペーストの機能を説明するための概略図である。 図13は、他方の基板上に周期的なパターンで配列された画素電極を示す図である。 図14は、対向基板配置工程において、一方の基板上に他方の基板が接着されている様子を概略的に示す断面図である。 図15は、図1に示す実施の形態による、隔壁と、画素電極と、画素電極の上に配置された隔壁と、を示す図である。詳しくは、図15(a)が、ボロノイパターンで形成された隔壁を示す図であり、図15(b)が、マトリクス状の周期的なパターンで配列された画素電極を示す図であり、図15(c)が、図15(b)の画素電極上に図15(a)の隔壁が配置された状態を示す図である。 図16は、本発明の比較例による、隔壁と、画素電極と、画素電極の上に配置された隔壁と、を示す図である。詳しくは、図16(a)が、正方格子状の周期的なパターンで形成された隔壁を示す図であり、図16(b)が、マトリクス状の周期的なパターンで配列された画素電極を示す図であり、図16(c)が、図16(b)の画素電極上に図16(a)の隔壁が配置された状態を示す図である。 図17は、第2の実施の形態による、準ボロノイパターンの形成方法を説明するための図である。
図1は、本発明の第1の実施の形態による反射型表示装置の構成を概略的に示す断面図である。本実施の形態による反射型表示装置は、各々電極111,161が形成されている対向する2枚の基板間11,16に少なくとも1種以上の電気応答性材料を含む表示媒体13が封入されていて、2枚の基板11,16間に所定の電界が与えられる際に所望の表示をするようになっている。ここで、本件の明細書及び特許請求の範囲において「透光性」とは、光を透過する性質、という程度の意味である。本実施の形態においては、視認側に配置される基板(一方の基板11)は、全光透過率が50%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上となるような透光性を有している。
図2乃至図17において、一方の基板11の面上には、電極111が設けられているが、電極111の図示は省略されている。本実施の形態においては、一方の基板11が透光性を有している。そして、一方の基板11が視認側に配置され、他方の基板16が非視認側に配置される。
一方の基板11としては、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の透光性フィルムや透光性ガラスに、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等の透光性を有する電極(透光性電極)111を付したものが、典型的に用いられ得る。
透光性電極111は、塗工法やスパッタリング、真空蒸着法、CVD法等によって形成され得る。透光性電極111は、アクティブマトリクス駆動の場合は共通電極として用いられるので、必ずしもパターンが形成されている必要は無く、基板全面が電極であってもよい。また、透光性電極111は、少なくとも一方の基板11の表示領域を覆うように形成される。ここで、表示領域とは、反射型表示装置における所望の表示に利用される領域をいう。
一方の基板11の厚みは、10μm〜1mmが好適である。10μmよりも薄いと、パネルとしての強度を得ることができず、破損に至る危険度が増す一方、1mmよりも厚いと、パネル重量が重くなり過ぎて取り扱いが不便になるし、コストも高くなるからである。破損しにくく取り扱いが容易である好適な厚みの範囲は、50μm〜300μm程度である。
一方の基板11は、ロール状でもシート状でもどちらでも適用可能である。
他方の基板16としては、樹脂フィルム、樹脂板、ガラス、エポキシガラス(ガラエポ)等の基材が用いられ得る。また他方の基板16は、透光性を有する基材が用いられてもよい。さらに透光性を有しているが不透明な基材であってもよく、電極面とは異なるもう一方の面を粗面化した不透明なガラス基材、樹脂フィルム、樹脂板、ガラス、エポキシガラス(ガラエポ)等が用いられ得る。本実施の形態では、他方の基板16は、視認側と反対側の位置に配置されるため、透光性を有している必然性はない。しかし、熱膨張特性など一方の基板11と同じ物性が必要とされる場合は、一方の基板11と同様の透光性の部材が使用され得る。
他方の基板16の表示媒体側の面には、後の工程において、複数の画素電極161が設けられる。画素電極161としては、本実施の形態では、アクティブマトリクス駆動用のTFT(Thin Film Transistor)層に対応する画素電極が用いられる。
他方の基板16の厚みも、一方の基板11の厚みと同様に、10μm〜1mmが好適である。10μmよりも薄いと、パネルとしての強度を得ることができず、破損に至る危険度が増す一方、1mmよりも厚いと、パネル重量が重くなり過ぎて取り扱いが不便になるし、コストも高くなるからである。破損しにくく取り扱いが容易である好適な厚みの範囲は、50μm〜300μm程度である。
他方の基板16も、ロール状でもシート状でもどちらでも適用可能である。
<反射型表示装置の製造方法>
図2は、本発明の第1の実施の形態による反射型表示装置の製造方法を概略的に示すフロー図である。
図3は、隔壁形成工程の一例を概略的に示す図である。図3に示すように、まず、一般には水平方向に載置される一方の基板11の上面に、例えばフォトリソグラフィ法(紫外線(UV)照射による露光→現像→焼成)によって、隔壁12が形成される。隔壁12は、後述する複数のセルを規定する部材である。
ここで、本件の明細書及び特許請求の範囲においては、「セル」とは、粒子や粉体の沈降や偏在に起因して表示の不良、特にコントラストの低下を防止するべく上下の電極基板11,16間に形成された隔壁12によって分割された、電気泳動する粒子や粉体の微小な泳動空間、すなわち移動空間を意味する。隔壁12は、後述する画素電極形成工程後、他方の基板16の画素電極161が形成されている側に形成されてもよい。
隔壁12は、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、常温硬化樹脂等によって構成可能であり、隔壁12の形成方法は、フォトリソグラフィ法の他、エンボス加工などの型転写方法も採用され得る。さらに、所望のパターンの構造物を隔壁として製造しておいて、それを一方の基板11に貼り付けるという方法も採用され得る。開口率は、70%以上が好ましく、特に90%以上が好ましい。高開口率であるほど、表示可能エリアが広くなるため、高コントラストを得ることができる。
隔壁12は、当該隔壁12によって区画される複数のセルが一方の基板11の側から他方の基板16の側に向かう方向に見て2以上の種類の多角形を含むように、形成される。本件の明細書及び特許請求の範囲においては、「2以上の種類の多角形」とは、角の数が異なる多角形、角の数が同じではあるが互いに対して相似あるいは合同でない多角形だけでなく、互いに対して合同ではないが相似である多角形、互いに対して合同ではあるが回転移動ないし対称移動された関係にある多角形をも含む。具体的には、本実施の形態の隔壁12は、準ボロノイパターンで形成され、さらに具体的には、ボロノイパターンで形成される。ここで本件の明細書及び特許請求の範囲において「準ボロノイパターン」とは、ボロノイパターン、ボロノイパターンで形成される単位パターンが繰り返し配列されて形成されたパターン、及び、これらのパターンを変形させたパターン、を意味する。ボロノイパターン、及び、ボロノイパターンで形成される単位パターンが繰り返し配列されて形成されたパターンの変形方法としては、例えば、これらのパターンにおける少なくとも1つの分岐点(ボロノイ点)について、当該分岐点を起点として延出する各境界線分の方向に当該分岐点から延出する境界線分のうち最も長い境界線分の延出長さの1/2を最大変位として規定される領域内で変位させ、変位後の分岐点を変形後のパターンの分岐点として変形後パターンの境界線分を決定することで変形後のパターンを形成する、などの方法が挙げられる。準ボロノイパターンによって画成される複数の領域は、2以上の種類の多角形を含んでいる。
図4乃至図8を参照して、本実施の形態による、ボロノイパターンの作成方法について説明する。
ここで説明する方法は、母点を決定する工程と、決定された母点からボロノイ図を作成する工程と、ボロノイ図における一つのボロノイ境界によって結ばれる二つのボロノイ点の間を延びる境界線分Lの経路を決定してボロノイパターンを決定する工程と、を有している。以下、各工程について順に説明していく。
まず、母点を決定する工程について説明する。最初に、図4に示すように、絶対座標系O−X−Y(この座標系O−X−Yは普通の2次元平面であるが、後述の相対座標系と区別する為、頭に「絶対」を付記する)の任意の位置に一つ目の母点(以下、「第1の母点」と呼ぶ)BP1を配置する。次に、図5に示すように、第1の母点BP1から距離rだけ離れた任意の位置に第2の母点BP2を配置する。言い換えると、第1の母点BP1を中心として絶対座標系O−X−Y上に位置する半径rの円の円周(以下、「第1の円周」と呼ぶ)上の任意の位置に、第2の母点BP2を配置する。次に、図6に示すように、第1の母点BP1から距離rだけ離れ且つ第2の母点BP2から距離r以上離れた任意の位置に、第3の母点BP3を配置する。その後、第1の母点BP1から距離rだけ離れ且つその他の母点BP2,BP3から距離r以上離れた任意の位置に、第4の母点を配置する。
このようにして、次の母点を配置することができなくなるまで、第1の母点BP1から距離rだけ離れ且つその他の母点から距離r以上離れた任意の位置に母点を配置していく。その後、第2の母点BP2を基準にしてこの作業を続けていく。すなわち、第2の母点BP2から距離rだけ離れ且つその他の母点から距離r以上離れた任意の位置に、次の母点を配置する。第2の母点BP2を基準にして、次の母点を配置することができなくなるまで、第2の母点BP2から距離rだけ離れ且つその他の母点から距離r以上離れた任意の位置に母点を配置していく。その後、基準となる母点を順に変更して、同様の手順で母点を形成していく。
以上の手順で、ボロノイパターンが形成されるべき領域内に母点を配置することができなくなるまで、母点を配置していく。ボロノイパターンが形成されるべき領域内に母点を配置することができなくなった際に、母点を作製する工程が終了する。ここまでの処理により、2次元平面(XY平面)において不規則的に配置された母点群が、ボロノイパターンが形成されるべき領域内に一様に分散した状態となる。
このような工程で2次元平面(XY平面)内に分布された母点群BP1、BP2、・・、BP6(図7(a)参照)について、個々の母点間の距離は一定では無く分布を有する。但し、任意の隣接する2母点間の距離Rの分布は完全なランダム分布(一様分布)でも無く、平均値RAVGを挾んで上限値RMAXと下限値RMINとの間の範囲ΔR=RMAX−RMINの中で分布している。なお、ここで、隣接する2母点であるが、母点群BP1、BP2、・・からボロノイ図を作成した後、2つのボロノイ領域XAが隣接していた場合に、その2つのボロノイ領域XAの母点同士が隣接していると定義する。
なお、図7(a)において、これら母点群から得られるボロノイ境界(図8参照)を参考までに破線で図示してある。この図から、例えば、BP3とBP1の両母点は互いに隣
接するが、BP3とBP6の両母点は互いに隣接しないことがわかる。
即ち、ここで説明した母点群について、各母点を原点とする座標系(相対座標系o−x−yと呼称し、一方、現実の2次元平面を規定する座標系を絶対座標系O−X−Yと呼称する)上に、原点に置いた母点と隣接する全母点をプロットした図7(b)、図7(c)、・・等のグラフを全母点について求める。そして、これら全部の相対座標系上の隣接母点群のグラフを、各相対座標系の原点oを重ね合わせて表示すると、図7(d)の如きグラフが得られる。この相対座標系上での隣接母点群の分布パターンは、母点群を構成する任意の隣接する2母点間の距離が0から無限大迄の一様分布では無く、原点oからの距離がRAVG−ΔRからRAVG+ΔR迄の有限の範囲(半径RMINからRMAX迄のドーナツ形領域)内に分布していることを意味する。
以上の様にして、各母点間の距離を設定することによって、該母点群から以下に説明する方法で得られるボロノイ領域XA、更には、これから得られるボロノイパターンによって区画される領域A(以下「開口領域A」という)の大きさ(乃至は開口領域Aの面積)の分布についても、一様分布(完全ランダム)ではなく、有限の範囲内に分布したものとなる。
なお、図7(d)からわかる様に、任意の1母点BPから見た他の母点BPの方位(角度)分布は等方的(乃至は略等方的)である。このことが、こうした母点(群)BPから生成されるボロノイパターンの開口領域Aの方位(角度)分布が等方的(乃至は略等方的)となることに対応する。
この様に構成することにより、開口領域Aの面分布がより均一化して、ボロノイパターンの疎密がより均一化し、セル面積も均一化する。
モアレを防止しつつ、明暗ムラをより目立ち難くさせる為には、開口領域Aの大きさDの分布を、
AVG−3σ≦D≦DAVG十3σ
としたときに(但し、DAVGは大きさDの平均値、σは大きさDの分布の標準偏差)、
3σ=0.1DAVG〜0.5DAVG
とするのが好ましい。
ここで、開口領域Aの大きさDは、全ての開口領域Aについて、以下の定義とする。
(1)或る一つの開口領域Aに属する全ての分岐点B(多角形の場合は全頂点)を通る円が描ける場合は、この開口領域Aの外接円直径を以って、大きさDとする。
(2)或る一つの開口領域Aに属する全ての分岐点B(多角形の場合は全頂点)を通る円が描けない場合は、この開口領域Aに属する2分岐点B間の距離の最大値(多角形の場合は最長の対角線長)を以って、大きさDとする。
なお、以上の母点を決定する工程において、距離rの大きさを変化させることにより、一つあたりの開口領域Aの大きさDを調節することができる。具体的には、距離rの大きさを小さくすることにより、一つあたりの開口領域Aの大きさDを小さくすることができ、逆に距離rの大きさを大きくすることにより、一つあたりの開口領域Aの大きさDを大きくすることができる。
次に、図8に示すように、配置された母点を基準にして、ボロノイ図を作成する。図8に示すように、ボロノイ図とは、隣接する2つの母点BP、BP間に垂直二等分線を引き、その各垂直二等分線同士の交点で結ばれた線分で構成される図である。ここで、垂直二等分線からなる線分をボロノイ境界XBと呼び、ボロノイ境界XBの端部をなすボロノイ境界XB同士の交点をボロノイ点XPと呼び、ボロノイ境界XBに囲まれた領域をボロノイ領域XAと呼ぶ。
図8のように作成されたボロノイ図において、各ボロノイ点XPが、ボロノイパターンの分岐点Bをなすようにする。そして、一つのボロノイ境界XBの端部をなす二つのボロノイ点XPの間に、一つの境界線分Lを設ける。
境界線分Lは、同図のように二つのボロノイ点XPの間を直線状に延びるように決定してもよいし、あるいは、他の境界線分Lと接触しない範囲で二つのボロノイ点XPの間を種々の経路、例えば、円(弧)、楕円(弧)、抛物線、双曲線、正弦曲線、双曲線正弦曲線、楕円函数曲線、ベッセル関数曲線等の曲線状、折れ線状等の経路で延びるようにしてもよい。境界線分Lは、同図のように二つのボロノイ点XPの間を直線状に延びるように決定した場合、各ボロノイ境界XBが、境界線分Lを画成するようになる。以上のようにして、ボロノイパターンが形成される。
隔壁12の頂面の幅は、9μm〜50μm、好ましくは9μm〜20μmである。9μmというのは、隔壁12が倒れることなくパターニングできる線幅の下限である。隔壁12の頂面の幅が9μm未満である場合、隔壁12の長さが60μm以上に亘るようなパターンでは、少なくとも隔壁12の一部が倒れたり、剥がれたり、剥がれた隔壁12が基板上を移動したりする。そうなった場合には、隔壁12による粒子の移動を防ぐという機能が失われ、表示品質が劣化してしまう。一方、好適な範囲の上限である50μmというのは、目視したときに隔壁12が目立ち過ぎない上限である。
ここで、隔壁12の頂面の幅の定義を、図9に示す。頂面の角が丸まっていなければ、図9(a)や図9(b)に示すように、頂面の幅はそのまま定義される。一方、頂面の角が丸まっている場合には、図9(c)や図9(d)に示すように、頂面の延長面と壁面の延長面との交線間の幅として理解される。評価のための測定方法としては、隔壁12が形成された一方の基板11を硬化性樹脂にて包埋し、ミクロートーム(大和光機工業株式会社製:FX−801)により隔壁12の断面を切り出し、走査電子顕微鏡(SEM)によって撮影した画像に基づいて各幅を測定することができる。
隔壁12の高さは、5〜50μm、好ましくは10〜50μmである。5μm以下では、充填するインキ量が少なく、十分な表示特性、特にコントラストが得られない一方、50μm以上では、パネルの厚みが厚すぎて、駆動電圧が上昇し過ぎてしまう。低駆動電圧で良好な表示特性が得られるという観点から、10〜50μmの範囲の高さが好適である。
次に、隔壁12上に接着層22が形成される(接着層形成工程:図2の工程(2))。この接着層形成工程では、例えば転写法や印刷法により、ポリエステル系熱可塑性接着剤のような熱可塑性樹脂が、1μm〜100μmの厚みで形成される。好ましくは、1μm〜50μmの厚みで形成され、特に好ましくは、1μm〜20μmの厚みで形成される。
転写法として典型的な熱転写法の一例について具体的な説明を補足すれば、図10に示すように、例えば基材21としてのPETフィルム上に20μmの厚みでポリエステル系熱可塑性接着剤のような接着剤221を形成した転写シート20を用意する。次に、この転写シート20を、接着剤221の面が一方の基板11の隔壁12上に位置するように、一方の基板11と対向して配置する。この状態で、一方の基板11と転写シート20とを、常温で1kPaの圧力でラミネートする。ラミネートの後で、一方の基板11を、一方の基板11側の隔壁12の端部が一方の基板11とは反対の側の当該隔壁12の頂面よりも高い位置となるように向けられた状態、すなわち隔壁12の頂面を転写シート20の接着剤221上に位置するような状態にして、一方の基板11と転写シート20とを接着剤の軟化温度以上の温度である例えば120℃に保たれたオーブン内に置く。この状態で、一方の基板11と転写シート20とを1分間加熱し、その後オーブン内で一方の基板11を転写シート20から剥離し、オーブンから取り出す。これにより、隔壁12上に接着層22が形成される。
接着層22を形成するための接着剤221としては、熱可塑性材料を用いた接着剤が好ましく、加熱により軟化して、冷却すると固化する性質を有し、冷却と加熱を繰り返した場合に、塑性が可逆的に保たれる材料である。
熱可塑性材料からなる接着剤221を接着層として用いた場合には、転写シート基材21上の固化している接着剤をその軟化温度を超える温度にまで加熱することにより軟化させて、隔壁上面のみに確実に接着剤221を熱転写することもできる。また、熱転写後の接着剤221は常温まで冷却して再び固化することにより、タック、すなわちねばつきが無くなるため、取り扱いの便宜が極めて良い。また、タック、すなわちねばつきが無いことによって、セル内に充填された表示媒体13が接着剤221と接着してしまうことがない。そして、再び隔壁12頂面の接着剤221をその軟化温度を超える温度にまで加熱して軟化させることにより、タック、すなわちねばつきを有するようになるため、他方の基板16に確実に接着される。他方の基板16との接着後の接着剤221は、再び常温においてはタック、すなわちねばつきが無いため、やはり表示媒体13が接着剤221と接着してしまうことがなく、表示品質の低下のおそれもない。
具体的には、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリウレタンなどの熱可塑性ベースポリマーや、天然ゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体などの熱可塑性エラストマーを主成分とし、粘着性付与樹脂や可塑剤を配合した樹脂が主に使用される。
隔壁12と接着剤221との密着性を上げるために、隔壁12に紫外線照射やプラズマ処理などにより表面処理が施されてもよいし、プライマーが形成されてもよい。あるいは、接着剤221の方にシランカップリング剤が添加されてもよい。
次に、一方の基板11上に表示媒体としてのインキ13が配置される(表示媒体配置工程:図2の工程(3))。図11は、表示媒体配置工程の一例を概略的に示す図である。ここでは、(1)ディスペンサ31あるいはインクジェット、ダイコートからインキ13が滴下され(インキ滴下工程)、(2)アプリケータ32あるいはドクターブレード、ドクターナイフ、中央スキージによって面内均一となるようにインキ13が塗布される(インキ塗布工程)。なお、インキ13は、他方の基板16上に配置されてもよい。
表示媒体13としては、少なくとも1種以上の電気応答性材料を含む表示媒体が用いられ得る。電気応答性材料としては、電荷粒子材料、液晶材料があり、電荷粒子材料には白や黒、カラーなどの色づけされた粒子が電場に応答して移動するいわゆる電気泳動材料、または、粒子が二色に色分けされ電場により回転するツイストボールに代表される材料、または、電場により移動するナノ粒子材料等がある。一方、液晶材料は、PDLC(Polymer Dispersed Liquid Crystal)で知られる透過と散乱を電気的に制御する材料や、液晶に色素を混合した材料、コレステリック液晶材料などがある。これらの電気応答性を有し光学特性を変化させる材料は、種類を問わずセルに隔離する必要があり、本発明の適用対象である。
図2に戻って、表示媒体配置工程の後で、導電性ペースト塗布工程が実施される(導電性ペースト塗布工程:図2の工程(4))。図12は、導電性ペーストの機能を説明するための概略図である。導電性ペースト14は、例えば銀ペーストのような金属ペーストであり、例えばディスペンサ41あるいはインクジェット、タンポ印刷、パット印刷、スタッピング印刷によって所定位置に塗布される。導電性ペースト14は、図12に示すように、他方の基板16に電圧をかけるための配線として機能する。一方の基板11の透光性電極111と他方の基板16の画素電極161との間に所定の電界(電圧)が与えられる際、表示媒体であるインキ13中の電気応答性材料が駆動され、文字パターン等の所望の情報が表示される。その後、電界が与えられなくなっても、新たな電界が両基板間に与えられるまで、当該情報表示状態が維持される。
次に、他方の基板16上に、画素電極161が、周期的なパターンで形成される(画素電極形成工程:図2の工程(5))。本実施の形態では、画素電極161は、図13に示すような、マトリクス状の周期的なパターンで形成される。
図2に戻って、隔壁12上の接着層22と一方の基板11に対して対向する他方の基板16とが、隔壁12内のセル容積を超える余剰のインクを押し出しながら接着される(対向基板配置工程:図2の工程(6))。これにより、表示媒体(インキ13)が各セル内に封止される。
本実施の形態の対向基板配置工程では、図14に示すように、接着層22として転写された接着剤221を加熱させて接着力を得るようになっている。具体的には、ラミネータ91によって所定の熱圧着圧力(ラミネート圧力)を付与しながら、接着剤221を周辺からその軟化温度を超える温度にまで加熱して軟化させることによって、隔壁12と他方の基板16とを接着する。もっとも、他の熱圧着の態様が採用されてもよい。
その後、図2に示すように、ギロチン、上刃スライド装置、レーザカット装置、レーザーカッター等の断裁装置51によって所定のサイズに断裁され(断裁工程:図2の工程(7))、所望の反射型表示装置の製造が完了する。
このようにして得られた反射型表示装置におけるモアレの発現状況を、図15を参照して説明する。図15は、図1に示す実施の形態による、隔壁12と、画素電極161と、画素電極161の上に配置された隔壁12と、を示す図である。詳しくは、図15(a)が、ボロノイパターンで形成された隔壁12を示す図であり、図15(b)が、マトリクス状の周期的なパターンで配列された本実施の形態の画素電極161を示す図である。そして、図15(c)には、図15(a)に示されたボロノイパターンで形成された隔壁12を、図15(b)に示された画素電極161上に重ねた状態が示されている。図15(c)からも理解され得るように、図15(a)に示されたボロノイパターンで隔壁12を実際に作製して他方の基板16上の画素電極161の配列上に配置した場合、視認され得る程度のモアレは生じなかった。
一方、隔壁12によって区画される複数のセルが一方の基板11の側から他方の基板16の側に向かう方向に見て一種類の多角形を含んでいる反射型表示装置における、モアレの発生を例示するのが図16(a)乃至図16(c)である。
図16(a)に示す隔壁12のパターンは、周期的な正方格子状パターンであり、当該パターンで形成される隔壁によって区画される複数のセルは、一方の基板11の側から他方の基板16の側に向かう方向に見て、一種類のみの多角形、すなわち正方形のみを含んでいる。
図16(c)には、図16(a)に示された周期的なパターンで形成された隔壁12を、図16(b)に示されたマトリクス状に配置された画素電極161上に重ねた状態が示されている。図16(a)、図16(b)及び図16(c)からも理解され得るように、周期的なパターンで形成された隔壁12が周期的なパターンで配列された画素電極161上に配置されると、隔壁12の周期的なパターンと画素電極161の周期的なパターンとの干渉によって、明暗の筋(図16(c)に示された例では、モアレとして左上から右下に延びている明暗の筋)が視認されるようになる。
以上のように本実施の形態によれば、複数の画素電極161が周期的なパターンで配列されているのに対し、隔壁12は、当該隔壁12によって区画される複数のセルが一方の基板11の側から他方の基板16の側に向かう方向に見て2以上の種類の多角形を含むようなパターン、具体的には準ボロノイパターン、更に具体的にはボロノイパターン、で形成されている。これにより、隔壁11及び画素電極161のパターンの重なり具合、すなわち、両者のアライメント精度に拘わらず、モアレ現象の発現を抑制することができる。
<反射型表示装置の製造方法2>
図17は、第2の実施の形態による、準ボロノイパターンの形成方法を説明するための図である。本実施の形態における反射型表示装置の製造方法は、第1の実施の形態による反射型表示装置の製造方法に対して、隔壁形成工程における隔壁12のパターンの形成方法が異なるのみであり、その他の工程は、略同一である。
図17を参照して、本実施の形態における隔壁12のパターンである準ボロノイパターンの形成方法について説明する。
第1の実施の形態においては、隔壁12のパターンが形成される全領域において、開口領域Aの配置に周期性を有する方向が存在しないようになっている。
本実施の形態においては、図17のように、隔壁12のパターン、すなわち準ボロノイパターンが形成される全領域が、単位パターン領域Sを特定方向に配列することによって複数集合して準ボロノイパターンが形成される全領域が構成されるようにして、且つ各単位パターン領域S内に於いては、複数の開口領域Aが、所定の繰返周期のないボロノイパターンで配列されている領域からなるようにしてもよい。
すなわち、本実施の形態においては、準ボロノイパターンが形成される全領域中に、局所的に見たときに、同一パターンで開口領域群が配列されてなる単位パターン領域Sを2箇所以上含むようになる。この例において、一つの単位パターン領域S内におけるパターンは、例えば、図4〜図8を参照しながら説明したパターン作成方法と同様にして作成することができる。
なお、特に一種類の単位パターン領域Sを図17に示すように縦横に複数配置する例においては、特定方向(図面縦方向と横方向の2方向)で単位パターン領域Sとしての繰り返しが存在する。図17の実施形態においては、横方向に繰返周期SP2、縦方向に繰返周期SP1を以って単位パターン領域Sが繰り返される。この条件下では、特定方向における単位パターン領域Sの寸法をLsとし、該特定方向に延びる任意の直線dj上において単位パターン領域Sが寸法Ls内に開口領域AをM個有するとき、直線dj上の或る開口領域Aに注目すると、直線dj上では開口領域Aの個数がM個分だけ離れた位置には、全く同じ寸法tj及び形状の開口領域Aが常に存在するという規則性を有する。すなわち、開口領域Aの直線dj上での寸法tjについて、直線dj上で順番に数えてk番目の寸法tj(k)と、そこから更にM番目の(k+M)番目の寸法tj(k+M)とが同じとなる、tj(k)=tj(k+M)の関係が成立する(k,Mはそれぞれ独立な正の整数)。
しかし、この規則性は、単位パターン領域Sとしての繰返周期(前記で言えば寸法Lsがその繰返周期に該当する)に基づくものであり、開口領域Aとしての繰返周期(周期性)ではなく、各単位パターン領域S内に於いて開口領域Aがその配置に周期性を上記特定方向に持つことではない。
ここで、本件発明者が得た知見によれば、単位パターン領域Sの寸法Lsが開口領域Aの寸法に等しい場合、個々の単位パターン領域Sに配置されるパターンがボロノイパターンであっても、複数の単位パターン領域S全体で見た場合に、当該複数の単位パターン領域Sによって形成される準ボロノイパターンに周期性が生じてしまうことがある。したがって、単位パターン領域Sの寸法Lsは、当該寸法Ls内に開孔領域Aが複数個含まれるように、すなわちM≧2となるように決定され、好ましくは30個以上含まれるように、すなわちM≧30となるように決定される。
図17に示された例では、隔壁12のパターンが形成される領域が、同一の形状を有した六つの単位パターン領域Sに分割され、各単位パターン領域S内で、ボロノイパターンが同一に構成されている。そして、六つの単位パターン領域Sは、図17の縦方向(図の上下方向)に繰返周期SP1で三つの領域が並ぶとともに、図17の横方向に繰返周期SP2で二つの領域が並ぶように配列されている。
以上のように、本実施の形態によっても、複数の画素電極161が周期的なパターンで配列されているのに対し、隔壁12は、当該隔壁12によって区画される複数のセルが一方の基板11の側から他方の基板16の側に向かう方向に見て2以上の種類の多角形を含むようなパターン、具体的には準ボロノイパターン、で形成されている。これにより、隔壁11及び画素電極161のパターンの重なり具合、すなわち、両者のアライメント精度に拘わらず、モアレ現象の発現を抑制することができる。
次に、実際に行われた実施例について説明する。
<反射型表示装置の実施例>
<実施例>
一方の基板11として、300mm×400mm×厚さ0.1mmのPET基板(東洋紡A4100)の一方の面に透光性電極111として酸化インジウムスズ(ITO)蒸着膜(厚さ0.2μm)が設けられた基板が用意された。透光性電極111は、スパッタリング、真空蒸着法、CVD法などの一般的な成膜方法によって形成され、酸化インジウムスズ(ITO)の他に、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等によっても形成され得る。
次に、当該一方の基板11に、ネガ型感光性樹脂材料(デュポンMRCドライフィルムレジスト(株)製のドライフィルムレジスト)を20μmの厚さにラミネートして100℃、1分間の条件で加熱し、次いで露光マスクを使用して露光(露光量500mJ/cm)し、その後、1%KOH水溶液を用いた現像を30秒行い、200℃、60分間の条件で焼成することで、隔壁12が形成された。隔壁12のパターンとしては、図4乃至図8を参照して前述された方法により作成されたボロノイパターンが採用された。また、隔壁12の頂面の幅は、20μmであった。
そして、転写フィルム基材21として厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム21(帝人・デュポン社製)が用いられ、これにヒートシール剤221(東洋紡製バイロン630)が厚さ20μmでダイコータにて塗布され、乾燥された。これにより、10μmの接着層を有するロール状の転写シート20が作製された。なお、ヒートシール剤221の軟化温度は約110℃であった。
そして、転写シート20の上に、一方の基板11が、その隔壁12が形成されている側の面を下にした状態で載せられ、この状態で、1kPa程度の押圧力で常温でラミネートされた。その後、ヒートシール剤221の周辺がその軟化温度を超える温度、例えば130℃程度にまで加熱され、その状態で一方の基板11が、転写シート20から剥離された。その結果、ヒートシール剤221が隔壁12の頂面の全面に熱転写された。隔壁12の頂面に転写されたヒートシール剤221の高さ、すなわち、隔壁12の頂面からヒートシール剤221の頭頂部までの高さは、約7μmであった。
続いて、表示媒体として、以下の成分を有するインキ13が用いられ、ディスペンサ31から滴下されて、中央スキージ32(ニューロング製のスキージ1:ウレタン樹脂製)にてスキージ処理されて、各セル内に充填された。基板幅方向にはみ出した余剰インキは、別の両端スキージ33a、33b(ニューロング製のスキージ2:ウレタン樹脂製)にて掻き取られ、さらにロールワイパ34にて拭き取られた。
<インキ成分>
・電気泳動粒子(二酸化チタン)・・・60重量部
・分散液 ・・・40重量部
続いて、隔壁パターン外周の一部(2mm×2mmの正方形領域)に、銀ペースト(藤倉化成製)がディスペンサ41によって点塗布された。
次いで、他方の基板16として、300mm×400mm×厚さ0.5mmの無アルカリガラス(日本電気硝子製OA−10G)の一方の面に、200μm×200μmの正方形の画素電極161が600個×800個、行列方向に整列されたアモルファスTFTアクティブマトリックスが設けられた基板が用意された。アモルファスTFTアクティブマトリックスは、液晶ディスプレイなどで一般的に用いられているものであり、画素電極161の材質は、アルミニウム合金であった。
そして、大気中にて、一方の基板11の隔壁12上の接着層22の上に配置され、この状態で、ラミネータ91で一定の熱圧着圧力をさらに付与しつつ、隔壁12内のセル容積を超える余剰のインクを押し出しながら、一方の基板11の隔壁12と他方の基板16とが密着された。
熱圧着時の温度は、ヒートシール剤221の軟化点または融点付近の温度であって、インクの蒸発が促進しない温度が好ましく、80℃〜150℃、好ましくは80℃〜90℃であり、本実施例では80℃であった。また、熱圧着圧力は、0.01MPa〜0.7MPaが好ましく、特には0.1MPa〜0.4MPaが好ましく、本実施例では0.3MPaであった。
その後、断裁装置51によって所定のサイズに断裁され、両方の基板11,16の周辺にディスペンサ(不図示)を用いて紫外線硬化樹脂(イー・エッチ・シー(株)製:LCB−610)を塗工して封止し、紫外線を露光(露光量700mJ/cm)して硬化させた(外周封止処理)。以上により表示パネルが作製された。当該表示パネルでは、隔壁12によって区画される複数のセルは、一方の基板11の側から他方の基板16の側に向かう方向に見て、2以上の種類の多角形を含んでいた。
以上のようにして得られた表示パネルについて表示品質を評価したところ、モアレ現象によるムラはなかった。
<比較例>
前記実施例に対して、隔壁12を、同一形状の六角形のパターンが規則的に配列されたハニカムパターンで形成し、その他は同じ工程で、表示パネルが作製された。これにより、当該比較例の表示パネルでは、隔壁12によって区画される複数のセルは、一方の基板11の側から他方の基板16の側に向かう方向に見て、一種類のみの多角形を含んでいた。
以上のようにして得られた表示パネルについて表示品質を評価したところ、モアレ現象によるムラが発生した。
11 一方の基板
111 透光性電極
12 隔壁
13 インキ(表示媒体)
16 他方の基板
161 画素電極
22 接着層
221 ヒートシール剤
31 ディスペンサ
32 アプリケータ
51 断裁装置
91 ラミネータ

Claims (2)

  1. 各々電極が形成されている対向する2枚の基板間に少なくとも1種以上の電気応答性材料を含む表示媒体が封入されていて、前記2枚の基板間に所定の電界が与えられる際に所望の表示をする、反射型表示装置であって、
    一方の基板が透光性を有しており、
    前記一方の基板と他方の基板との間に、少なくとも表示領域を覆う共通の透光性電極と、複数のセルを区画する隔壁と、周期的なパターンで配列された複数の画素電極とが、前記一方の基板の側から前記他方の基板の側に向かう方向に見て当該順序で設けられており、
    前記複数のセルは、前記一方の基板の側から前記他方の基板の側に向かう方向に見て、2以上の種類の多角形を含んでいる
    ことを特徴とする反射型表示装置。
  2. 前記隔壁は、準ボロノイパターンで形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の反射型表示装置。
JP2013156894A 2013-07-29 2013-07-29 反射型表示装置 Pending JP2015026015A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013156894A JP2015026015A (ja) 2013-07-29 2013-07-29 反射型表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013156894A JP2015026015A (ja) 2013-07-29 2013-07-29 反射型表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015026015A true JP2015026015A (ja) 2015-02-05

Family

ID=52490700

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013156894A Pending JP2015026015A (ja) 2013-07-29 2013-07-29 反射型表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015026015A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5804401B2 (ja) 反射型表示装置
JP5765369B2 (ja) 反射型表示装置
JP2015026015A (ja) 反射型表示装置
JP2014170188A (ja) 反射型表示装置及びその製造方法
JP2014224870A (ja) 反射型表示装置
JP2014224869A (ja) 反射型表示装置
JP2015018010A (ja) 反射型表示装置
JP2014219639A (ja) 反射型表示装置
JP2015129883A (ja) 反射型表示装置の製造方法
JP5871202B2 (ja) 反射型表示装置
JP2014032285A (ja) 反射型表示装置
JP2014211564A (ja) 反射型表示装置
JP2015011066A (ja) 反射型表示装置及びその製造方法
JP2014219637A (ja) 反射型表示装置
JP2015172647A (ja) 反射型表示装置の製造方法
WO2014034783A1 (ja) 反射型表示装置
JP2015011327A (ja) 反射型表示装置
JP2015172619A (ja) 反射型表示装置、および反射型表示装置の製造方法
JP2015064496A (ja) 反射型表示装置及びその製造方法
JP2014228699A (ja) 反射型表示装置
JP2014089427A (ja) 反射型表示装置
JP2014089421A (ja) 反射型表示装置及びその製造方法
JP2015004752A (ja) 反射型表示装置
JP2014089423A (ja) 反射型表示装置及びその製造方法
JP2015169835A (ja) 反射型表示装置