JP2015024682A - 車両用シートバック - Google Patents

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Shigeki Ishiwatari
茂樹 石渡
江上 真弘
Shinko Egami
真弘 江上
太一 森
Taichi Mori
太一 森
春夫 吉田
Haruo Yoshida
春夫 吉田
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Abstract

【課題】支持フレームの乗員身体への追従変形性能を向上させつつ、適度な支持感を得ることができる車両用シートバックを提供すること。【解決手段】シートバックフレーム11に取り付けられてシートバッククッション14を支持すると共に、撓み変形可能なエラストマーシェル20を備えた車両用シートバック10において、前記シートバックフレーム11と前記エラストマーシェル20との間には、前記エラストマーシェル20の下部を、前記シートバックフレーム11に対して車両前後方向に回動可能に支持するブラケット構造31と、前記エラストマーシェル20の上部を、前記シートバックフレーム11に対して車両前後方向に弾性可能に支持するバネ32と、を設ける構成とした。【選択図】図6A

Description

本発明は、シートバックフレームにシートバッククッションを支持する支持フレームを設けた車両用シートバックに関する発明である。
従来、シートバックフレームに撓み変形可能な支持フレームを設け、この支持フレームによってシートバッククッションを支持する車両用シートバックが知られている(例えば、特許文献1参照)。この車両用シートバックでは、支持フレームが撓むことで乗員の身体形状に追従変形するが、乗員の姿勢保持性を高めるために、支持フレームの下部を弾性支持部材によって支持すると共に、この支持フレームの下部に比較的剛性の高い補強部材を設けていた。
特開2000-25497号公報
ところで、従来の車両用シートバックでは、支持フレームの下部に補強部材を設けることで、弾性支持部材を活用しつつ着座乗員の姿勢保持性を向上している。しかしながら、支持フレームの上部は、弾性支持部材で支持されていないため、車両用シートバックの撓み量が下部と比較すると相対的に増加する。そのため、適切な支持感を得ることが難しいという問題が生じていた。
また、支持フレームの下部に補強部材を設けたことで、支持フレームの下部では剛性が高まってしまい、乗員の着座位置や体格の違いに支持フレームが十分に追従して変形できないという問題も生じていた。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、支持フレームの乗員身体への追従変形性能を向上させつつ、適度な支持感を得ることができる車両用シートバックを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の車両用シートバックは、シートバックフレームに取り付けられてシートバッククッションを支持すると共に、撓み変形可能な支持フレームを備えている。そして、前記シートバックフレームと前記支持フレームとの間には、回動支持手段と、弾性支持手段と、を設けている。
前記回動支持手段は、前記支持フレームの下部を、前記シートバックフレームに対して車両前後方向に回動可能に支持する。
前記弾性支持手段は、前記支持フレームの上部を、前記シートバックフレームに対して車両前後方向に弾性可能に支持する。
本発明の車両用シートバックでは、シートバックフレームと支持フレームとの間に、支持フレームの下部をシートバックフレームに対して車両前後方向に回動可能に支持する回動支持手段と、支持フレームの上部をシートバックフレームに対して車両前後方向に弾性可能に支持する弾性支持手段と、が設けられている。
そのため、支持フレームに乗員からの力(体重)が作用すると、支持フレームの上部では、作用する力の大きさに合わせて弾性支持手段の変形量が変動し、適切な支持力で乗員を支持することができる。このため、支持フレームの上部が不安定になることを防止できる。
一方、支持フレームの下部では、作用する力の大きさに応じて前後方向の回動方向及び回動量が変化する。これにより、乗員の腰位置に支持フレームが常に当接し、骨盤に対して隙間なく支持することができる。
この結果、支持フレームの乗員身体への追従変形性能を向上させつつ、適度な支持感を得ることができる。
実施例1の車両用シートバックを示す分解斜視図である。 実施例1の車両用シートバックの縦断面を示す模式図である。 実施例1のエラストマーシェルを正面から見たときの平面図である。 実施例1のエラストマーシェルを背面から見たときの斜視図である。 図3のA−A断面図である。 実施例1のエラストマーシェルとブラケット構造とバネとを示す斜視図である。 実施例1のエラストマーシェルをシートバックフレームに取り付けた状態を背面から見たときの斜視図である。 図6BにおけるB−B断面図である。 浅座り時の実施例の1のシートバック変形状態を模式的に示す説明図である。 深座り時の実施例1のシートバック変形状態を模式的に示す説明図である。 乗員からの力が作用したときの実施例1の車両用シートバックの上部横断面図である。 乗員からの力が作用したときの比較例の車両用シートバックの上部横断面図である。 乗員が身体をひねったときの実施例1の車両用シートバックの上部横断面図である。 本発明の車両用シートバックの他の例を示す斜視図である。
以下、本発明の車両用シートバックを実施するための形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
(実施例1)
まず、実施例1の車両用シートバックにおける構成を「全体構成」、「エラストマーシェルの詳細構成」、「エラストマーシェルの支持構成」に分けて説明する。
[シートバックの全体構成]
図1は、実施例1の車両用シートバックを示す分解斜視図である。図2は、実施例1の車両用シートバックの縦断面を示す模式図である。以下、図1及び図2に基づき、実施例1の車両用シートバックの全体構成を説明する。
実施例1における車両用シートバック10は、自動車やトラック等の車両に搭載される車両用シート1に着座した乗員の背面を支持する背もたれ部分である。この車両用シートバック10は、シートバックフレーム11と、バックカバー12と、フロントカバー13と、エラストマーシェル(支持フレーム)20と、薄肉ウレタン(シートバッククッション)14と、表皮カバー15と、を備えている。
前記シートバックフレーム11は、車両用シート1の着座部2の後部2aに図示しないヒンジ機構を介して起倒可能に取り付けられた金属製の骨格部材であり、中央に開口部11aを有する枠型を呈している。このシートバックフレーム11の後側はバックカバー12に覆われ、シートバックフレーム11の前側はフロントカバー13に覆われる。さらに、シートバックフレーム11の上部には、一対のヘッドレストブッシュ16a,16aを介してヘッドレスト16が取り付けられている。
前記エラストマーシェル(支持フレーム)20は、シートバックフレーム11の開口部11aに嵌め込まれる撓み変形可能な特性を有するシリコンゴムや、ウレタンゴム等の合成樹脂から形成された板状部材である。
このエラストマーシェル20は、シートバックフレーム11に一対のブラケット構造(回動支持機構)31,31と、一対のバネ(弾性支持機構)32,32を介して支持されている。
前記薄肉ウレタン14は、ウレタンからなる発泡弾性体であり、いわゆるクッション材である。この薄肉ウレタン14は、エラストマーシェル20の前面側に設けられ、表皮カバー15で覆われて固定される。
[エラストマーシェルの詳細構成]
図3は、実施例1のエラストマーシェルを正面から見たときの平面図である。図4は、実施例1のエラストマーシェルを背面から見たときの斜視図である。図5は、図3のA−A断面図である。以下、図3〜図5に基づき、エラストマーシェルの詳細構成について説明する。
前記エラストマーシェル20は、乗員の骨盤から背中、肩にかけた上半身を支持する。このエラストマーシェル20は、車両前後方向に臨む中央支持部21と、この中央支持部21の左右両側から側方に延在しつつ車両前方に傾いた一対のサイド支持部22,22と、を有している。
前記中央支持部21は、乗員の上半身の背面を支持する部分であり、車幅方向に3つの領域に分けられると共に、縦方向にも3つの領域に分けられている。つまり、この中央支持部21は、図3において、右上側から順に、上部右領域21A、上部中央領域21B、上部左領域21C、中部右領域21D、中部中央領域21E、中部左領域21F、下部右領域21G、下部中央領域21H、下部左領域21Jの9つの領域に分けられる。
そして、この中央支持部21は、車幅方向の中央部の剛性が、車幅方向の左右両側部の剛性よりも高く設定されている。
すなわち、上部中央領域21B、中部中央領域21E、下部中央領域21Hの板厚H1は、上部右領域21A、上部左領域21C、中部右領域21D、中部左領域21F、下部右領域21G、下部左領域21Jの板厚H2よりも厚く設定されている。
さらに、図3,4に示すように、上記各右領域21A,21D,21G及び各左領域21C,21F,21Jには、それぞれ車幅方向に延びる多数の横スリット23が形成されている。ここで、横スリット23は、車両上下方向に一定の間隔で多数並んでいる。
また、この中央支持部21の車幅方向中央部は、幅方向に沿って平らになっているのに対し、車幅方向左右両側部では、やや車両前方に傾斜している。
つまり、各中央領域21B,21E,21Hは、車幅方向に沿い、車両前後方向に対して直交している。そして、各右領域21A,21D,21Gのサイド支持部22に連続する側端部24と、各左領域21C,21F,21Jのサイド支持部22に連続する側端部24は、互いに近接するように、車幅方向に対して車両前方に向かって傾斜している(図5参照)。
さらに、この中央支持部21は、上部及び下部の剛性が上下方向の中央部の剛性よりも高く設定されている。さらに、この中央支持部21は、下部の一部(ここでは最下部)の剛性が中央部の剛性よりも低く設定されている。
すなわち、中部中央領域21Eの平均幅寸法W1が、上部中央領域21B及び下部中央領域21Hの平均幅寸法W2よりも狭く設定されている。
また、中央支持部21の左右両側の側端部24,24のうち、下部右領域21G及び下部左領域21Jと連続する側端部24には、中央支持部21とサイド支持部22との間を分割する縦スリット25がそれぞれ形成されている。
なお、この中央支持部21の左右両側の側端部24,24の板厚H3は、各中央領域21B,21E,21Hの板厚H1と同程度の厚みに設定されている。また、縦スリット25は、エラストマーシェル20の下端から下部右領域21G、下部左領域21Jの途中位置まで延びている。
前記サイド支持部22は、乗員の上半身の側方を支持する部分であり、乗員を囲うように車両前方に向けて立ち上がっている。このサイド支持部22は、上部右領域21A等と同程度の厚みを有するが、横スリット23は形成されていない平坦な板面となっている。また、このサイド支持部22は、板厚が厚くなった側端部22aを有している(図5参照)。
そして、このエラストマーシェル20の背面20aには、中央支持部21の左右両側に形成された一対の側端部24,24の下部に、ブラケット構造31を固定するための一対のブラケット固定部24a,24aが形成されている。また、この一対の側端部24,24の上部に、バネ32を固定するための一対のバネ固定部(弾性部材固定部)24b,24bが形成されている(図4参照)。
前記ブラケット固定部24aは円形の平坦面であり、不図示のねじ固定穴が形成されている。前記バネ固定部24bは、矩形の平坦面であり、不図示のバネ差し込み穴とねじ貫通穴が形成されている。なお、バネ差し込み穴は車両下方に向かって開放している。
[エラストマーシェルの支持構成]
図6Aは、実施例1のエラストマーシェルとブラケット構造とバネとを示す斜視図である。図6Bは、実施例1のエラストマーシェルをシートバックフレームに取り付けた状態を背面から見たときの斜視図である。図6Cは、図6BにおけるB−B断面図である。
以下、図6A〜図6Cに基づき、実施例1のエラストマーシェルの支持構成について説明する。
前記エラストマーシェル20の車両後方に臨む背面20aには、一対の側端部24,24の下部に一対のブラケット構造(回動支持機構)31,31が設けられ、一対の側端部24,24の上部に一対のバネ(弾性支持機構)32,32が設けられている。
ここで、側端部24の下部は乗員の腰部に対向する位置であり、側端部24の上部は乗員の肩付近に対向する位置となる。
すなわち、一対のブラケット構造31,31は、車両用シート1に着座した乗員の第3〜第5腰椎付近に対向する位置に設けられ、ここではエラストマーシェル20の下端から150mm地点に設けられる。また、一対のバネ32,32は、車両用シート1に着座した乗員の肩甲棘よりも上方部分に対向する位置に設けられ、ここではエラストマーシェル20の下端から450mm地点に設けられている。
前記ブラケット構造31は、中間部がかぎ状に屈曲した回動軸33と、この回動軸33をエラストマーシェル20に取り付ける取付片34と、を有している。
前記回動軸33は、車両前後方向に延びる一端33aが、シートバックフレーム11の上下方向に延びる縦フレーム11bの内側面に固定される。また、回動軸33の車幅方向に延びる他端33bが、取付片34を介してエラストマーシェル20のブラケット固定部24aに相対回動可能に取り付けられている。
これにより、エラストマーシェル20は、シートバックフレーム11に対してブラケット構造31を介して車両前後方向に回動可能に支持される。
前記バネ32は、帯状鋼板の中間部を折り曲げて形成された板バネからなり、屈曲部32aを下方に向けると共に、車両前後方向に近接離反する端部32bを上方に向けている。そして、端部32bの一方が、シートバックフレーム11の車幅方向に延びる上部フレーム11cに当接している。また、端部32bの他方が、エラストマーシェル20のバネ固定部24bのバネ差し込み穴に差し込まれ、ボルト・ナットB/Nによって固定されている。
これにより、エラストマーシェル20は、シートバックフレーム11に対してバネ32を介して車両前後方向に弾性可能に支持される。
さらに、一対のバネ固定部24b,24bの間には、帯状鋼板からなる連結部材35が架け渡されている。この連結部材35は、エラストマーシェル20の背面20a側で車幅方向に延在され、両端がそれぞれエラストマーシェル20のバネ固定部24bに差し込まれたバネ32の端部32bと共締め固定されている(図6C参照)。このとき、連結部材35は、エラストマーシェル20の背面20aと一定の間隔をあけて保持される。
次に、作用を説明する。
実施例1の車両用シートバック10における作用を、「浅座り時身体支持作用」、「深座り時身体支持作用」、「身体形状追従変形作用」、「荷重作用時変形抑制作用」に分けて説明する。
[浅座り時身体支持作用]
図7は、浅座り時のシートバック変形状態を模式的に示す説明図である。以下、図7に基づいて、実施例1の車両用シートバック10における浅座り時身体支持作用を説明する。
図7では、実施例1の車両用シートバック10を適用した車両用シート1に乗員Jが安楽姿勢で浅座りした場合を示す。ここで、「安楽姿勢」とは、長期間にわたりその着座状態を維持できる楽な状態で着座する姿勢であり、腹筋に比較的力を入れない姿勢である。
このとき、乗員Jは車両用シートバック10に寄り掛かるため、車両用シートバック10の上部には乗員Jの背中から比較的大きな力が作用する。一方、腹筋には力を入れず、浅座りであることから、車両用シートバック10の下部には乗員Jからほとんど力が作用しない。
これに対し、車両用シートバック10のエラストマーシェル20は、シートバックフレーム11に対してブラケット構造31を中心に車両前後方向に回動可能に支持され、バネ32を介して車両前後方向に弾性可能に支持されている。
そのため、乗員Jから比較的大きな力が作用するエラストマーシェル20の上部を支持するバネ32は、比較的大きく変形する。これにより、エラストマーシェル20の上部では、乗員Jを後傾した姿勢で安定的に支持することができる。
一方、乗員Jからほとんど力が作用しないエラストマーシェル20の下部では、上部に作用する力が大きいためにブラケット構造31を中心にやや前方に回動する。これにより、乗員Jの腰位置にエラストマーシェル20が当接し、エラストマーシェル20の下部では、骨盤に対して隙間なく支持することができる。
さらに、ブラケット構造31によって支持された位置からバネ32によって支持される位置までの間では、バネ32の変形が大きくてもブラケット構造31を中心に下部が前方に回動することから、エラストマーシェル20は大きな変形をしない。この結果、乗員Jの骨盤から上体までの身体全体を連続的に適度な荷重で支持することができる。
[深座り時身体支持作用]
図8は、深座り時のシートバック変形状態を模式的に示す説明図である。以下、図8に基づいて、実施例1の車両用シートバック10における深座り時身体支持作用を説明する。
図8では、車両用シートバック10を適用した車両用シート1に乗員Jが深く腰掛けた場合を示す。このとき、腹筋には自然とある程度の力が入るため、上半身が比較的起き上がった前傾姿勢になる。
これにより、車両用シートバック10に対して乗員Jは腰のあたりで強く接触することになり、車両用シートバック10の下部に乗員Jから比較的大きな力が作用する。一方、乗員Jの肩のあたりは車両用シートバック10から離れるので、この車両用シートバック10の上部に乗員Jから作用する力は弱くなる。
そのため、乗員Jから作用する力が弱いエラストマーシェル20の上部では、このエラストマーシェル20を支持するバネ32は、変形量が比較的小さくなる。しかしながら、このバネ32の変形量に応じた支持力でエラストマーシェル20が支持されるので、乗員Jが前傾姿勢であっても、この乗員Jの上体を隙間なく適度に支持することができる。
一方、乗員Jから比較的大きな力が作用するエラストマーシェル20の下部では、ブラケット構造31を中心に後方に回動する。これにより、乗員Jの腰位置に沿ってエラストマーシェル20が適切に変形し、骨盤周囲を安定的に支持することができる。
さらに、ブラケット構造31によって支持された位置からバネ32によって支持される位置までの間では、ブラケット構造31を中心に下部が後方に回動してもバネ32の変形が小さいことから、エラストマーシェル20は大きな変形をしない。この結果、乗員Jが深座りした場合であっても、乗員Jの骨盤から上体までの身体全体を連続的に適度な荷重で支持することができる。
以上説明したように、エラストマーシェル20が、乗員Jの座る位置(浅座り・深座り)に応じてブラケット構造31を中心に車両前後方向に回動すると共に、バネ32の変形量が変化する。これにより、乗員Jの座る位置(浅座り・深座り)に拘らず、ブラケット構造31によって支持される位置からバネ32によって支持される位置までの間では、エラストマーシェル20は大きな変形をせず、快適な脊柱形状を維持することができる。この結果、エラストマーシェル20の乗員身体への追従性を向上させつつ、適度な支持感を得ることができる。
なお、上述の図7及び図8では、乗員Jの座る位置に応じて車両用シートバック10が適切に変形する例を示したが、乗員Jの体格に違いがあっても車両用シートバック10は適切に変形し、乗員Jの骨盤から上体までの身体全体を連続的に適度な荷重で支持することができる。
すなわち、例えば、上体が比較的大きい人(おしりが小さい人)の場合では、浅座り時と同様に、上体からエラストマーシェル20に作用する力が比較的大きくなるために、バネ32は大きく変形する。また、上体から受ける力と比べて腰部あたりからエラストマーシェル20に作用する力は小さくなるので、ブラケット構造31を中心にエラストマーシェル20の下部は前方に回動する。
また、上体が比較的小さい人(おしりが大きい人)の場合では、深座り時と同様に、上体からエラストマーシェル20に作用する力が比較的小さくなるために、バネ32は小さく変形する。また、腰部あたりからエラストマーシェル20に作用する力は上体から受ける力よりも大きくなるので、ブラケット構造31を中心にエラストマーシェル20の下部は後方に回動する。
このように、バネ32の変形量とエラストマーシェル20の下部の回動によって、乗員Jの体格の違いに拘らず、乗員Jの骨盤から上体までの身体全体を連続的に適度な荷重で支持することができる。
また、実施例1では、エラストマーシェル20は、中央支持部21の上部(上部中央領域21B)及び下部(下部中央領域21H)の剛性が中央部(中部中央領域21E)よりも高く設定されている。これにより、特別な調整機構を用いることなく、エラストマーシェル20は、上下方向中央部を屈曲させたいわゆる中折れ形状になりやすくすることができる。そして、乗員Jの上体と骨盤にエラストマーシェル20をより近接させ、乗員Jの自然な着座姿勢への追従性をさらに向上して、乗員Jを積極的に支持することができる。
しかも、エラストマーシェル20の中央支持部21の下部(各下部領域21G,21H,21J)の一部(ここでは下部中央領域21H)の剛性は、中央部(各中部領域21D,21E,21F)よりもさらに低く設定されている。そのため、中央支持部21の下部中央領域21Hの変形性能を向上させることができ、乗員Jの着座位置や体格に合わせてエラストマーシェル20を適切に変形させ、骨盤に対して適度な支持感を与えることができる。
[身体形状追従変形作用]
図9は、乗員からの力が作用したときの実施例1の車両用シートバックの上部横断面図である。以下、図9に基づき、実施例1の車両用シートバックにおける身体形状追従変形作用を説明する。
乗員Jの上半身の横断面は、一般的に、図9に示すように、身体中心である背骨のあたり(図9においてαで示す部分)はへこんでいる。また、背骨の両側では、腰部は筋肉、背中は肋骨、肩付近は肩甲骨によりそれぞれ***している。そのため、乗員Jが車両用シートバック10に寄り掛かった際、へこんでいる背骨あたりからエラストマーシェル20に作用する力は比較的小さく、***している背骨の両側からエラストマーシェル20に作用する力は比較的大きくなる。
これに対し、実施例1では、エラストマーシェル20の中央支持部21において、車幅方向の中央部(各中央領域21B,21E,21H)の剛性が、車幅方向の左右両側部(各右領域21A,21D,21G及び各左領域21C,21F,21J)の剛性よりも高く設定される。
さらに、この中央支持部21の中央部(各中央領域21B,21E,21H)は、車幅方向に沿って平らになり、車幅方向の左右両側部(各右領域21A,21D,21G及び各左領域21C,21F,21J)では、車幅方向に対してやや車両前方に傾斜している。
このように、乗員Jから受ける力が大きいと予想される中央支持部21の車幅方向の左右両側(各右領域21A,21D,21G及び各左領域21C,21F,21J)の剛性が比較的低くなっていることで、身体形状に合わせてエラストマーシェル20をさらに変形させやすくすることができる。また、乗員Jから受ける力が小さいと予想される中央支持部21の車幅方向中央部(各中央領域21B,21E,21H)の剛性が高くなっていることで、身体形状に追従して大きく変形させる必要のない部分では剛性を高め、エラストマーシェル20全体の変形を抑制することができる。
すなわち、凹凸のある乗員Jの身体形状に合わせてエラストマーシェル20を効率的に追従変形させることができる。
[荷重作用時変形抑制作用]
図10は、乗員からの力が作用したときの比較例の車両用シートバックの上部の横断面図である。図11は、乗員が身体をひねった時の実施例1の車両用シートバックの上部の横断面図である。以下、図9〜図11に基づき、実施例1の車両用シートバックにおける荷重作用時変形抑制作用について説明する。
実施例1の車両用シートバック10では、乗員Jが安楽姿勢で着座すると、図9に示すように、乗員Jの背中が車両用シートバック10に当接し、エラストマーシェル20の上部に比較的大きな力が作用する。これにより、エラストマーシェル20の中央支持部21は、各中央領域21B,21E,21Hを中心に、左右両側部が車両後方に撓み変形する。
一方、エラストマーシェル20の背面20aに形成されてバネ32が取り付けられる左右一対のバネ固定部24b,24bの間には、連結部材35が架け渡されている。この連結部材35は、車幅方向に延在されると共に、エラストマーシェル20の背面20aとの間に一定の間隔をあけて保持されている。
そのため、エラストマーシェル20の中央支持部21が車両後方に大きく撓み変形すると、このエラストマーシェル20の背面20aに保持された連結部材35に干渉する。このため、エラストマーシェル20の大きな変形が抑制される。
また、図10に示す比較例の車両用シートバック40では、エラストマーシェル41の背面41a側に連結部材が設けられていない。この場合では、エラストマーシェル41の上部に比較的大きな力が作用したとき、エラストマーシェル41の中央支持部42が車両後方に大きく撓み変形してしまい、乗員Jを十分に支持することが難しかった。
しかも、このエラストマーシェル41の中央支持部42が車両後方に撓むことによって、バネ43を固定するためのバネ固定部44が車両用シートバック40の内側に倒れこんでしまう。このため、さらにエラストマーシェル41の変形が大きくなり、乗員Jを適切に支持することができなかった。
これに対し、実施例1の車両用シートバック10では、連結部材35を一対のバネ固定部24b,24bの間に架け渡すことによって、連結部材35が一対のバネ固定部24b,24bの間で突っ張る。これにより、一対のバネ固定部24b,24bが車両用シートバック10の内側に倒れこむことを防止することができ、さらにエラストマーシェル20の撓み変形を抑制することができる。
この結果、中央支持部21の形状を快適な状態に保持することができ、乗員Jの背中の凹凸に合わせて設定された適切な剛性で乗員Jを支持することができる。そして、さらに良好なフィット感と支持感を与えることができる。
また、図11に示すように、乗員Jが上体をねじった場合では、エラストマーシェル20が傾いて変形する。このときには、左右に配置された一対のバネ32,32の変形量がそれぞれ異なり、エラストマーシェル20が傾いた位置で乗員Jに合わせて変形する。
これにより、乗員Jの姿勢に追従してエラストマーシェル20の中央支持部21の形状を快適な状態に保持することができる。そして、乗員Jの背中の凹凸に合わせて設定された適切な剛性で乗員Jを支持することができる。
しかも、乗員Jを適切な剛性で支持することで、乗員Jからの力に応じてエラストマーシェル20は速やかに変形することができる。そのため、振り向き動作等の上体をねじる動きが車両用シートバック10に阻害されにくく、振り向き動作がしやすくなる。また、車幅方向(左右方向)に大きなGが作用しても、エラストマーシェル20の中央支持部21の形状を快適な状態に保持することで、この中央支持部21の面全体で乗員Jを支持することができ、安定した支持感を与えることができる。
次に、効果を説明する。
実施例1の車両用シートバックにあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) シートバックフレーム11に取り付けられてシートバッククッション14を支持すると共に、撓み変形可能な支持フレーム(エラストマーシェル)20を備えた車両用シートバック10において、
前記シートバックフレーム11と前記支持フレーム20との間には、
前記支持フレーム20の下部を、前記シートバックフレーム11に対して車両前後方向に回動可能に支持する回動支持手段(ブラケット構造)31と、
前記支持フレーム20の上部を、前記シートバックフレーム11に対して車両前後方向に弾性可能に支持する弾性支持手段(バネ)32と、
を設ける構成とした。
これにより、支持フレームの乗員身体への追従変形性能を向上させつつ、適度な支持感を得ることができる。
(2) 前記支持フレーム(エラストマーシェル)20は、上部(各上部領域21A,21B,21C)及び下部(各下部領域21G,21H,21J)の剛性を、中央部(各中部領域21D,21E,21F)の剛性よりも高く設定すると共に、前記下部(各下部領域21G,21H,21J)の一部の剛性を、前記車両上下方向の中央部(各中部領域21D,21E,21F)の剛性よりも低く設定する構成とした。
これにより、エラストマーシェル20をいわゆる中折れ形状になりやすくさせ、乗員Jの自然な着座姿勢への追従性をさらに向上して、乗員Jを積極的に支持することができる。
(3) 前記支持フレーム(エラストマーシェル)20は、車幅方向の中央部(各中央領域21B,21E,21H)の剛性を、車幅方向の左右両側部(各右領域21A,21D,21G及び各左領域21C,21F,21J)の剛性よりも高く設定する構成とした。
これにより、乗員Jの身体の凹凸形状に合わせてエラストマーシェル20を効率的に追従変形させることができる。
(4) 前記弾性支持手段32は、車幅方向に並んだ一対の弾性部材(バネ)32,32と、
前記一対の弾性部材32,32を前記支持フレーム(エラストマーシェル)20の背面20aにそれぞれ固定する一対の弾性部材固定部(バネ固定部)24b,24bと、
前記一対の弾性部材固定部24b,24bを連結し、前記支持フレーム20の背面20aに沿って車幅方向に延びる連結部材35と、
を有する構成とした。
これにより、中央支持部21の形状を快適な状態に保持することができ、乗員Jの背中の凹凸に合わせて設定された適切な剛性で乗員Jを支持することができる。そして、さらに良好なフィット感と支持感を与えることができる。
以上、本発明の車両用シートバックを実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、弾性支持手段として帯状鋼板の中間部を折り曲げて形成された板バネからなるバネ32を用いる例を示したが、これに限らない。図12に示すように、エラストマーシェル20の背面20aに、車幅方向に並んだ一対のリンクフレーム支持部50,50を設けると共に、このリンクフレーム支持部50によって支持された門型のリンクフレーム51の両端部に一対のねじりバネ(トーションバーバネ)52,52を設けることで弾性支持手段を構成してもよい。
この場合では、リンクフレーム51の中間部51aが、一対のリンクフレーム支持部50,50の間を連結し、エラストマーシェル20の背面20aに沿って車幅方向に延びる連結部材に相当する。
また、車両上下方向に延びるリンクフレーム51の両端部51b,51bの長さを調整することで、ねじりバネ52,52の上下方向の配置位置を調整することができる。つまり、ねじりバネ52,52を支持するシートバックフレーム11の形状に合わせた位置に、このねじりバネ52,52を配置することができ、シートバックフレーム11のデザイン自由度を向上することができる。
1 車両用シート
10 車両用シートバック
11 シートバックフレーム
14 薄肉ウレタン(シートバッククッション)
20 エラストマーシェル(支持フレーム)
21 中央支持部
21A 上部右領域
21B 上部中央領域
21C 上部左領域
21D 中部右領域
21E 中部中央領域
21F 中部左領域
21G 下部右領域
21H 下部中央領域
21J 下部左領域
22 サイド支持部
23 横スリット
24 側端部
24a ブラケット固定部
24b バネ固定部(弾性部材固定部)
24 縦スリット
31 ブラケット構造(回動支持手段)
32 バネ(弾性支持手段)
33 回動軸
34 取付部
35 連結部材

Claims (4)

  1. シートバックフレームに取り付けられてシートバッククッションを支持すると共に、撓み変形可能な支持フレームを備えた車両用シートバックにおいて、
    前記シートバックフレームと前記支持フレームとの間には、
    前記支持フレームの下部を、前記シートバックフレームに対して車両前後方向に回動可能に支持する回動支持手段と、
    前記支持フレームの上部を、前記シートバックフレームに対して車両前後方向に弾性可能に支持する弾性支持手段と、
    を設けたことを特徴とする車両用シートバック。
  2. 請求項1に記載された車両用シートバックにおいて、
    前記支持フレームは、上部及び下部の剛性を、車両上下方向の中央部の剛性よりも高く設定すると共に、前記下部の一部の剛性を、前記車両上下方向の中央部の剛性よりも低く設定する
    ことを特徴とする車両用シートバック。
  3. 請求項1又は請求項2に記載された車両用シートバックにおいて、
    前記支持フレームは、車幅方向の中央部の剛性を、車幅方向の左右両側部の剛性よりも高く設定する
    ことを特徴とする車両用シートバック。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載された車両用シートバックにおいて、
    前記弾性支持手段は、車幅方向に並んだ一対の弾性部材と、
    前記一対の弾性部材を前記支持フレームの背面にそれぞれ固定する一対の弾性部材固定部と、
    前記一対の弾性部材固定部を連結し、前記支持フレームの背面に沿って車幅方向に延びる連結部材と、
    を有することを特徴とする車両用シートバック。
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