JP6199208B2 - 乗物用シート - Google Patents

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Description

本発明は、乗物用シートに関する。詳しくは着座者が姿勢を調整しやすい乗物用シートに関する。
従来から、着座者を適切に支持可能な乗物用シートを開発することが試みられている。例えば、特許文献1に記載の技術は、着座者を適切に支持することで、疲労の蓄積を抑制することを試みた技術である。より具体的には、着座者の背と尻を支える位置を調節することで、脊髄の形成する曲線が所定の形状となるようにし、着座者の疲労の発生を抑制しようと考えられた技術である。
特開平6−72208号公報
ところで、大半の乗物は直進するばかりではなく、曲線を描くように進むことが可能とされている。つまり、乗物の進行中に着座者に遠心力がかけられ得るものである。例えば、左旋回をする場合の着座者を背中側から見ると、図9の実線で模式化した状態から破線で模式化した状態となるように体を動かそうとする。つまりは、脊椎を屈曲させることで、一方の肩と臀部が相対的に接近し、他方の肩と臀部が相対的に離間するように動こうとする。本発明者は、着座者の背中を支持しつつも、このような動きをしやすいようにすることで、着座者に負担がかかることを抑制でき得ることを見出した。また、当該動きをしやすいようにすることで、着座者の疲労の蓄積を低減し得ることを見出した。
本発明は、上記した点に鑑みて創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、着座者が屈曲動作をしやすい乗物用シートとすることにある。
上記課題を解決するために、本発明は次の手段をとる。先ず、第1の発明は、着座者の背中を支持可能なシートバックと、着座者の大腿部を支持可能なシートクッションを備える乗物用シートであって、前記シートバックは第一の受圧面と、前記第一の受圧面よりも下方に位置する第二の受圧面とを備えており、前記第一の受圧面及び前記第二の受圧面は前後方向に延びる回動軸を中心に回動可能である。そして着座者の荷重を受けた前記第一の受圧面は、第一の回動軸を中心として、着座者の荷重を受けていない状態で配置されているシート幅方向の中心位置から左方又は右方に向かうにつれて次第に上方に向けて弧を描くように回動可能であるとともに、着座者の荷重を受けた前記第二の受圧面は、第二の回動軸を中心として、着座者の荷重を受けていない状態で配置されているシート幅方向の中心位置から左方又は右方に向かうにつれて次第に上方に向けて弧を描くように回動可能であり、前記第二の受圧面と第二の回動軸との間の上下方向の距離が、前記第一の受圧面と第一の回動軸との間の上下方向の距離よりも長くされることで、前記第二の受圧面は、前記第一の受圧面に比して左右方向に移動可能な距離が大きくなるように構成されていることを特徴とする。
この第1の発明によれば、着座者が左右方向に屈曲する姿勢をとりやすいため、着座者の負担が抑制され得る。また、着座者が左右方向に屈曲する姿勢をとることにより、血流が促進され得るため、疲労の蓄積を抑制することが可能となり得る。
第2の発明は、第1の発明において、前記シートバックは、ベースを備えており、前記第一の受圧面を備える第一の支持部材及び前記第二の受圧面を備える第二の支持部材は、前記ベースに対して回動可能に取り付けられているとともに、前記第一の支持部材と前記第二の支持部材は、対応する回動軸を構成している軸部材と、対応する回動軸の右方と左方にそれぞれ設けられている対応する荷重受け部材とを介して前記ベースに支持されていることことを特徴とする。
この第2の発明によれば、ベースに対して支持部材を取り付けることで受圧面が回動可能な構成としていることから、着座者が左右方向に屈曲する姿勢をとりやすい構造が比較的簡素に形成可能となり得る。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記シートバックは、ベースを備えており、前記第一の受圧面を備える第一の支持部材及び前記第二の受圧面を備える第二の支持部材は、前記ベースに対して回動可能に取り付けられているとともに、前記ベースは、上下方向に延びる左右一対のサイドフレームと、前記一対のサイドフレームの間に固定されて左右方向に延びている掛け渡し部と、前記掛け渡し部に対して上下方向に移動可能とされて取り付けられている別の掛け渡し部とを有し、前記別の掛け渡し部には、前記第一の支持部材と前記第二の支持部材が取り付けられていることを特徴とする。
この第3の発明によれば、別の掛け渡し部の上下位置を調整して、第一の支持部材と第二の支持部材を、着座者の体格に合わせて適切な高さ位置に配置することができる。
第4の発明は、第1発明〜第3の発明のいずれかにおいて、シートクッションの受圧面には、左右方向に移動可能な部位を備えていることを特徴とする。
この第4の発明によれば、着座者の臀部を左右方向に移動させることが可能となり、左右方向に屈曲することがより行いやすくなり得る。したがって、より効果的に疲労の蓄積などを抑制することが可能となり得る。
本発明によれば、着座者が屈曲動作をしやすい乗物用シートとすることが可能となる。
本発明が適用された乗物用のシートの斜視図である。 本発明が適用された乗物用のシートの側面図である。 本発明のシートバックの内部構造の主要部分を前方側から見た斜視図である。 本発明のシートバックの内部構造の主要部分を後方側から見た斜視図である。 通常時におけるシートバックの内部構造の主要部分を正面から見た図である。 左旋回時におけるシートバックの内部構造の主要部分を正面から見た図である。 本発明のシートバックの内部構造の主要部分を示す側方側から見た図である。 図5のVIII−VIII断面の部分拡大図である。 左旋回時に着座者が示す姿勢変化を背面から見た状態を示す図である。 左旋回時に着座者が示す姿勢変化を上方から見た状態を示す図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、適宜図面を用いながら説明する。なお、本明細書における前後方向、上下方向、左右方向などの方向は、図1及び図2などに示したXが前方向、Yが左方向、Zが上方向と規定される。例えば、通常、着座者Pが着座した際に視界に入るほうが前方で、視界に入らない後頭部側が後方となる。なお、本明細書においては、図1に示したように着座者Pが背中をシートバック2に接触させることができる形態であることを前提に説明をする。
本実施の形態における乗物用シート1はフロントシートに適用されるものであり、特に運転席として使用されるものである。乗物用シート1は概略、シートバック2と、ヘッドレスト4と、シートクッション3とを備えた構成である。シートバック2は主に着座者Pの背中を介して伝えられる荷重を受けることが可能な受圧面を備えるものであり、シートクッション3に対して傾きを調節することが可能なように取り付けられている。ヘッドレスト4は主に着座者Pの頭部と対向することになるものであり、必要に応じて頭部からの荷重を受けることが可能な受圧面を備えるものである。シートクッション3は主に着座者Pの大腿部を介して伝えられる荷重を受けることが可能な受圧面を備えるものであり、当該受圧面は乗物の床面に対して略平行となるように設けられている。なお、本実施の形態のシートクッション3においては、シートクッション3に設けられた受圧面の一部が左右方向に揺動可能となるように構成されている。
本実施の形態においては、シートバック2の受圧面がシートバック2の上方側に位置する第一の受圧面61と、第一の受圧面61よりも下方に位置する第二の受圧面62とを備えている。第一の受圧面61は標準的な運転者の肩甲骨と対向する高さに位置することが可能なものであり、第二の受圧面62は標準的な運転者の腰椎の一部と対向する高さに位置するものである。つまり、第一の受圧面61は肋骨付近からかけられる荷重を受けることが可能なものであり、第二の受圧面62は腰付近からかけられる荷重を受けることが可能なものである。
第一の受圧面61及び第二の受圧面62は、着座者Pが背中を左右方向に屈曲させた際に、屈曲動作に伴って動くことが可能となるように構成されている。より具体的には第一の受圧面61及び第二の受圧面62が回動することが可能となるように構成されている。第一の受圧面61と第二の受圧面62は上下方向に略並列となるように配置されており、例えば着座者Pの左肩が右肩よりも下がるように背中を屈曲させた場合、第一の受圧面61の回動方向と第二の受圧面62の回動方向が逆向きとなることが可能なように構成されている。
第一の受圧面61は前後方向に延びる第一の回動軸R1を中心に回動可能となっており、第二の受圧面62は前後方向に延びる第二の回動軸R2を中心に回動可能となっている。また、第一の受圧面61全体及び第二の受圧面62全体が弧を描くように回動可能である。したがって、第一の受圧面61のうち、着座者Pと接している部位がやや上下方向に移動しながら回動することになる。また、第一の受圧面61よりも第二の受圧面62の方が左右方向に移動可能な距離が大きくなるように構成されている。
次に本実施の形態の乗物用シート1の内部構造についてシートバック2を中心に詳細に説明する。本実施の形態の乗物用シート1のシートバック2は、左右両側において上下方向に延びるサイドフレーム21とサイドフレーム21の上部を連結するアッパフレーム22とを備えている(図3、4及び5参照)。アッパフレーム22にはヘッドレストサポート70を保持可能なホルダ23が固定されており、ヘッドレスト4をシートバック2に接続することが可能となるように構成されている。
二つのサイドフレーム21には、本発明の掛け渡し部に相当する第一の掛け渡し部25が掛け渡されて固定されており、サイドフレーム21とアッパフレーム22と第一の掛け渡し部25により略長方形を形成するように構成されている。二つのサイドフレーム21の間には第二の掛け渡し部26が掛け渡されており、この第二の掛け渡し部26は、第一の掛け渡し部25とアッパフレーム22との間の所定の範囲で上下位置を調整して固定することが可能な構成となっている。第一の掛け渡し部25と第二の掛け渡し部26には、本発明の他の掛け渡し部に相当する第三の掛け渡し部27が掛け渡されている。第三の掛け渡し部27は第二の掛け渡し部26と接続されており、第二の掛け渡し部26を動かした際に第三の掛け渡し部27も併せて動くように構成されている。より具体的には、高さ調整ネジ75を回し操作することにより調整バー76を上下移動させることで、第二の掛け渡し部26及び第三の掛け渡し部27をガイドバー77に沿わせて上下移動させることが可能となる。なお、本実施の形態においては、サイドフレーム21とアッパフレーム22と第一の掛け渡し部25と、第二の掛け渡し部26と、第三の掛け渡し部27によりベースが構成されており、当該ベースに対して第一の支持部材8と第二の支持部材9が回動可能に取り付けられている(図6参照)。
第三の掛け渡し部27には、筒形状のブッシュ72の貫通孔が前後方向に向くように二つ取り付けられており、各々のブッシュ72にはその内周面に沿って回転可能な軸部材73が嵌め込まれている(図3〜7参照)。ブッシュ72は上下方向に並列に取り付けられており、上方側に位置するブッシュ72に嵌め込まれた軸部材73の前側には第一の受圧面61を備える第一の支持部材8が取り付けられている。第一の支持部材8は軸部材73の中心軸でもある第一の回動軸R1を回動中心として回動可能となっているため、第一の受圧面61も第一の回動軸R1を中心に回動可能となっている。また、下方側に位置するブッシュ72に嵌め込まれた軸部材73の前側には第二の受圧面62を備える第二の支持部材9が取り付けられている。第二の支持部材9は軸部材73の中心軸でもある第二の回動軸R2を回動中心として回動可能となっているため、第二の受圧面62も第二の回動軸R2を中心に回動可能となっている。
ブッシュ72はサイドフレーム21とサイドフレーム21の略中間に位置するように配置されることで、シートバック2の中心線C上に回動軸が位置するように構成されている。また、第二の支持部材9のブッシュ72はシートクッション3に設けられる揺動部位が揺動する際の軸線となる揺動軸Sと重なることが可能となるように構成されている。
また、第三の掛け渡し部27には、着座者Pから第一の支持部材8に対して伝えられる荷重を受けることが可能となるように第一荷重受け部材51を設けられている。荷重受け部材は中心線Cよりも右側の位置で荷重を受けることが可能な右側第一荷重受け部材511と、中心線Cよりも左側の位置で荷重を受けることが可能な左側第一荷重受け部材512とを備えている。第一の支持部材8と右側第一荷重受け部材511と左側第一荷重受け部材512は各々を直線で結ぶと二等辺三角形を形成できるように配置されている。このように配置することで、第一の支持部材8と右側第一荷重受け部材511と左側第一荷重受け部材512の三箇所で荷重を受けることが可能となり、各部材に必要とされる耐荷重値を抑制することが可能となっている。また、三点による支持が可能となるため、着座者Pからの荷重を安定して受けることが可能となる。
第三の掛け渡し部27には、着座者Pから第二の支持部材9に対して伝えられる荷重を受けることが可能となるように第二荷重受け部材52を設けられている。荷重受け部材は中心線Cよりも右側の位置で荷重を受けることが可能な右側第二荷重受け部材521と、中心線Cよりも左側の位置で荷重を受けることが可能な左側第二荷重受け部材522とを備えている。第二の支持部材9と右側第二荷重受け部材521と左側第二荷重受け部材522は各々を直線で結ぶと二等辺三角形を形成できるように構成されている。このように配置することで、第一の支持部材8と右側第二荷重受け部材521と左側第二荷重受け部材522の三箇所で荷重を受けることが可能となり、各部材に必要とされる耐荷重値を抑制することが可能となっている。また、三点による支持が可能となるため、着座者Pからの荷重を安定して受けることが可能となる。
右側第一荷重受け部材511、右側第二荷重受け部材521、左側第一荷重受け部材512、左側第二荷重受け部材522の各々は、回転可能な回転受け部材58と回転受け部材58を回転可能に支持する回転支持棒59を備えている(図8参照)。回転支持棒59は断面視L字形のブラケット57を介して第三の掛け渡し部27に取り付けられており、当該回転支持棒59の外周に沿って円柱形状の回転受け部材58が回転可能となるように構成されている。回転受け部材58は、隣接する第一の支持部材8もしくは第二の支持部材9に対して当接可能に構成されており、着座者Pからの荷重により第一の支持部材8及び第二の支持部材9が回動しようとする際には、回転受け部材58が回転することが可能となるように構成されている。
また、第一の支持部材8には、右側第一荷重受け部材511と衝突することで第一の支持部材8の回動範囲を規制することが可能な右側第一規制部材81が設けられている。右側第一規制部材81は第一の支持部材8の後方側に突出するように設けられており、断面視凹形状の部位により、右側第一荷重受け部材511を挟み込むように取り付けられている。同様に第一の支持部材8には、左側第一荷重受け部材512と衝突することで第一の支持部材8の回動範囲を規制することが可能な左側第一規制部材82が設けられている。なお、本実施の形態においては通常状態から右方向及び左方向にそれぞれ10度まで回動することが可能なように第一の支持部材8の回動範囲が規制されている。
また、第二の支持部材9には、右側第二荷重受け部材521と衝突することで第二の支持部材9の回動範囲を規制することが可能な第二規制部材83が設けられている。当該第二規制部材83は左側第二荷重受け部材522と衝突することで第二の支持部材9の回動範囲を規制することが可能なものでもある。当該第二規制部材83は第二の支持部材9の後方側に突出するように設けられており、断面視二つの凹形状の部位により、右側第二荷重受け部材521及び左側第二荷重受け部材522を挟み込むように取り付けられている。なお、本実施の形態においては通常状態から右方向及び左方向にそれぞれ10度まで回動することが可能なように第二の支持部材9の回動範囲が規制されている。ただし、第一の受圧面61とその回動軸の間の距離と、第二の受圧面62とその回動軸の間の距離を比べると、後者の距離を長くしており、第一の受圧面61よりも第二の受圧面62のほうが左右方向に大きく振れる構成となっている。なお、第一の支持部材8と第二の支持部材9はともに回動するが、第一の支持部材8と第二の支持部材9は適切に間隔があくように配置されており、互いに干渉しないように構成されている。
第一の支持部材8と第二の支持部材9は、板状の部材の左右両端が中央より前方に位置するように略凹状に形成されている。つまり、第一の受圧面61及び第二の受圧面62は略凹状に形成されている。したがって、第一の支持部材8や第二の支持部材9にかかる左右方向の移動しようとする荷重を受けやすい構造となっている。つまりは、着座者Pからかけられる荷重を受けて第一の支持部材8や第二の支持部材9が回動しやすい構成となっている。
第一の支持部材8と第二の支持部材9の各々には、その前面側を覆うようにパッド部材(図示せず)や表皮部材(図示せず)が配置されており、適切な支持力を発生させながら着座者Pを支持することが可能となっている。第一の支持部材8にパッド部材や表皮部材などの緩衝機能を備えたものが第一の回転部材であり、第一の回転部材の表面と着座者Pが当接可能に構成されている。同様に、第二の支持部材9にパッド部材や表皮部材などの緩衝機能を備えたものが第二の回転部材であり、第二の回転部材の表面と着座者Pが当接可能に構成されている。
シートクッション3は前側と後側で異なる挙動を示すように構成されている。シートクッション3の前端側の部位は左右方向には移動できないように構成されており、臀部などを支える部位は左右方向に移動可能に構成されている。特に左右方向に移動できない部位に備えつけられた揺動軸部材(図示せず)の中心を揺動軸Sとして揺動可能に構成されている。したがって、図9に示したように着座者Pの体を動かすことがより一層容易となりうる。
本実施の形態の乗物用シート1を運転席として使用すると、第一の受圧面61は、標準的な体型の着座者Pの肋骨部分付近から伝えられる荷重を受けることが可能であるとともに、ハンドルを回す操作に併せて第一の受圧面61が回動可能である。そのため、例えば左旋回をしようとする場合、右手が上方に左手が下方に移動するようにハンドルを回すという操作に併せて第一の受圧面61を回動させることが可能となる。特に、肋骨の中心位置を略変えることなく当該動作をすることがしやすくなる。
一方、第二の受圧面62は、標準的な体型の着座者Pの骨盤付近から伝えられる荷重を受けることが可能であるとともに、第一の受圧面61と反対側に回動することが可能なものである。そのため、腰椎を左右方向に屈曲させることをスムーズに行うことが可能となる。特に第二の受圧面62は、第一の受圧面61と比較して左右方向への変位量が大きくなるように構成されていることから、着座者Pの姿勢を左右方向に屈曲させることがより、効果的に行えるようになる。なお、上記説明においては左旋回を例示しているが、右旋回をしようとする場合は、第一の受圧面61と第二の受圧面62の回動方向が左旋回時と逆方向となるものである。
また、シートクッション3のうち、着座者Pの臀部付近に位置する部位は左右方向に揺動するように移動可能であるため、着座者Pは、より一層、体を左右方向に屈曲させやすくなる。特に、シートクッション3の揺動軸Sは後方になるほど上方に位置するように延びる構成であるため、着座者Pの臀部が左右方向に移動した際に、臀部の高さに左右差を設けやすくなる。したがって、より一層、着座者Pの体を左右方向に屈曲させることが可能となる。
また、本実施の形態のシートクッション3は、前方側の部位が左右に揺動しないように構成されている。したがって、大腿部のうち臀部近傍を左右に大きく移動させつつも、膝付近が左右に大きく移動することを抑制することが可能となっている。
本実施の形態の乗物用シート1であると、シートバック2は第一の受圧面61と、前記第一の受圧面61よりも下方に位置する第二の受圧面62とを備えており、前記第一の受圧面61及び前記第二の受圧面62は前後方向に延びる回動軸を中心に回動可能であるため、着座者Pが左右方向に屈曲する姿勢をとりやすいため、着座者Pの負担が抑制され得る。また、着座者Pが左右方向に屈曲する姿勢をとることにより、血流が促進され得るため、疲労の蓄積を抑制することが可能となり得る。
また、本実施の形態の乗物用シート1は、ベースを備えており、前記第一の受圧面61を備える第一の支持部材8及び前記第二の受圧面62を備える第二の支持部材9は、前記ベースに対して回動可能に取り付けられているものである。ベースに対して支持部材を取り付けることで受圧面が回動可能な構成としていることから、着座者Pが左右方向に屈曲する姿勢をとりやすい構造が比較的簡素に形成可能となり得る。
また、本実施の形態の乗物用シート1は、シートクッション3の受圧面には、左右方向に移動可能な部位を備えている。そのため、着座者Pが左右方向に屈曲することがより行いやすくなり得る。したがって、より効果的に疲労の蓄積などを抑制することが可能となり得る。
また、回動範囲が規制されているため、回動しすぎによる不具合を抑制することが可能となる。また、荷重受け部材のうち、第一の回動部材や第二の回動部材と当接する部分が回転するため、第一の回動部材や第二の回動部材の回動をスムーズにすることが可能となり得る。
なお、軸部材73の角度を適切に選択することにより、第一の支持部材8などが回動した場合に、着座者Pの右肩と左肩の位置などが前後するようにひねる体勢(ヨー方向にひねる体勢)をさせやすいようにすることも可能である(図10参照)。また、同時に着座者Pの右足の付け根と左足の付け根が前後するようにひねる体勢をさせやすいようにすることも可能である。
以上、一つの実施の形態を中心に説明したが、本発明は、上記実施形態のほか、その他各種の形態で実施可能なものである。例えば、シートバックの受圧面は2つに限ることは無く3つ以上とすることも可能である。また、第一の受圧面及び第二の受圧面などシートバックに設けた複数の受圧面を、伸縮性のある一つのカバーで覆うことも可能である。また、実施の形態においては第一の支持部材と第二の支持部材は独立して回動可能に構成しているが、第一の支持部材と第二の支持部材の回動が連動するように構成することも可能である。
また、シートクッションは揺動により左右方向に移動可能とする必要性は無く、左右方向に直線的に移動するものとすることも可能である。また、シートクッションは揺動可能な部位を備えていないものとすることも可能である。例えば、一般的に使用されているように、固定されたフレームに対してパッドなどが取り付けられた形式のシートクッションとすることも可能である。
また、第一支持部材や第二支持部材の回動中心となる軸部材の位置は上下動可能に構成する必要性は無く、サイドフレームなどに対して相対移動できない構成とすることも可能である。また、受圧部材は左右位置に対称に設ける必要性は無く、各々左右位置に一つずつとする必要性は無い。例えば、受圧部材を設けない構成とすることも、受圧部材を実施の形態よりも多数設けることも可能である。ただし、左右のバランスがとれるように配置することが望ましく、各々の受圧部材の数や大きさが過剰になることを抑制することが望ましい。そのため、乗物用シートの中心線を基準の線として左右方向に鏡面対称となるように一つずつ配置することが望ましい。
また、軸部材は第一の支持部材と第二の支持部材の各々に設ける必要性は無く、一つの軸部材に対して第一の支持部材と第二の支持部材が回動可能に取り付けられる構成とすることも可能である。
また、乗物としては、車両であることに限らず、飛行機やヘリコプターなど空中を飛行する乗物や、船舶や潜水艇など海面や海中などを移動する乗物としてもよい。
1 乗物用シート
2 シートバック
3 シートクッション
4 ヘッドレスト
8 第一の支持部材
9 第二の支持部材
21 サイドフレーム
22 アッパフレーム
25 第一の掛け渡し部
26 第二の掛け渡し部
27 第三の掛け渡し部
61 第一の受圧面
62 第二の受圧面
C 中心線
S 揺動軸
R1 第一の回動軸
R2 第二の回動軸

Claims (4)

  1. 着座者の背中を支持可能なシートバックと、着座者の大腿部を支持可能なシートクッションを備える乗物用シートであって、
    前記シートバックは第一の受圧面と、前記第一の受圧面よりも下方に位置する第二の受圧面とを備えており、前記第一の受圧面及び前記第二の受圧面は前後方向に延びる回動軸を中心に回動可能であり、
    着座者の荷重を受けた前記第一の受圧面は、第一の回動軸を中心として、着座者の荷重を受けていない状態で配置されているシート幅方向の中心位置から左方又は右方に向かうにつれて次第に上方に向けて弧を描くように回動可能であるとともに、
    着座者の荷重を受けた前記第二の受圧面は、第二の回動軸を中心として、着座者の荷重を受けていない状態で配置されているシート幅方向の中心位置から左方又は右方に向かうにつれて次第に上方に向けて弧を描くように回動可能であり、
    前記第二の受圧面と第二の回動軸との間の上下方向の距離が、前記第一の受圧面と第一の回動軸との間の上下方向の距離よりも長くされることで、前記第二の受圧面は、前記第一の受圧面に比して左右方向に移動可能な距離が大きくなるように構成されていることを特徴とする乗物用シート。
  2. 請求項1に記載の乗物用シートであって、
    前記シートバックは、ベースを備えており、前記第一の受圧面を備える第一の支持部材及び前記第二の受圧面を備える第二の支持部材は、前記ベースに対して回動可能に取り付けられているとともに、
    前記第一の支持部材と前記第二の支持部材は、対応する回動軸を構成している軸部材と、対応する回動軸の右方と左方にそれぞれ設けられている対応する荷重受け部材とを介して前記ベースに支持されていることを特徴とする乗物用シート。
  3. 請求項1又は2に記載の乗物用シートであって、
    前記シートバックは、ベースを備えており、前記第一の受圧面を備える第一の支持部材及び前記第二の受圧面を備える第二の支持部材は、前記ベースに対して回動可能に取り付けられているとともに、
    前記ベースは、上下方向に延びる左右一対のサイドフレームと、前記一対のサイドフレームの間に固定されて左右方向に延びている掛け渡し部と、前記掛け渡し部に対して上下方向に移動可能とされて取り付けられている別の掛け渡し部とを有し、
    前記別の掛け渡し部には、前記第一の支持部材と前記第二の支持部材が取り付けられていることを特徴とする乗物用シート。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の乗物用シートであって、
    シートクッションの受圧面には、左右方向に移動可能な部位を備えていることを特徴とする乗物用シート。
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