JP2015004831A - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

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Abstract

【課題】十分な低温定着性および優れた定着分離性を両立して得られる静電荷像現像用トナーの提供。
【解決手段】静電荷像現像用トナーは、一般式(1)〜(3)に係る構造単位を含有する第2の非晶性ポリエステル樹脂と、一般式(1)〜(3)に係る構造単位をいずれも含有しない第1の非晶性ポリエステル樹脂とを含有する。
Figure 2015004831

【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成に用いられる静電荷像現像用トナーに関する。
画像形成装置の省エネルギー化、高速化および省スペース化を図るために、より一層の低温定着性に優れた静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」ともいう。)が望まれており、このようなトナーとして、シャープメルト性を有する結晶性ポリエステル樹脂をトナーに導入することにより、結着樹脂のガラス転移点や溶融粘度を低くなるよう設計したものが知られている。
このようなトナーにおいては、結晶性ポリエステル樹脂やワックスなどの結晶性素材と、メイン樹脂として導入されている非晶性樹脂、例えば非晶性ポリエステル樹脂との間の親和性のバランスを調整することによって、結晶性素材のトナー粒子の表面へのブリードアウトを抑制し、これにより十分な定着分離性を確保する必要がある。
例えば特許文献1には、非晶性ポリエステル樹脂として構成成分としてドデセニルコハク酸を用いたものを用いることによって、当該ドデセニルコハク酸の側鎖によって結晶性素材と非晶性ポリエステル樹脂との間の親和性を向上させたトナーが開示されている。また例えば特許文献2には、結晶性素材の分散剤を含有させたトナーが開示されている。
しかしながら、これらのトナーにおいても、結晶性素材のブリードアウトを十分に抑制することができるとは言えず、結局、低温定着性と定着分離性とを満足に両立して得られるとは言えない。
特許第4665707号公報 特開2012−63559号公報
本発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであって、その目的は、十分な低温定着性および優れた定着分離性を両立して得られる静電荷像現像用トナーを提供することにある。
本発明の静電荷像現像用トナーは、結晶性ポリエステル樹脂、第1の非晶性ポリエステル樹脂および第2の非晶性ポリエステル樹脂を含有する結着樹脂と、ワックスとを有するトナー粒子よりなる静電荷像現像用トナーであって、
前記結晶性ポリエステル樹脂は、少なくともジオール成分とジカルボン酸成分とを重合したものであり、
前記ジオール成分が、炭素鎖が炭素数6〜12の直鎖である脂肪族ジオールを含むと共に、前記ジカルボン酸成分が、カルボキシル基に属する炭素を除いた炭素鎖が炭素数6〜12の直鎖である脂肪族ジカルボン酸を含み、
前記第2の非晶性ポリエステル樹脂が、下記一般式(1)〜下記一般式(3)のいずれかで表される単量体に由来の構造単位を含有し、かつ、前記第1の非晶性ポリエステル樹脂が、当該下記一般式(1)〜下記一般式(3)で表される単量体に由来の構造単位をいずれも含有しないことを特徴とする。
Figure 2015004831
〔上記一般式(1)〜上記一般式(3)において、R1 、R2 、R5 、R9 およびR10は、各々、炭素数4〜15のアルキル基または炭素数4〜15のアルケニル基であり、R3 、R4 、R7 、R8 およびR11は、各々、炭素数4〜14のアルキレン基または炭素数4〜14のアルケニレン基であり、R6 は、炭素数4〜15の、飽和または不飽和の2価の脂肪族炭化水素基であり、R12は、炭素数4〜14の、飽和または不飽和の3価の脂肪族炭化水素基である。また、上記一般式(1)において、Xは、芳香環、炭素環、または下記式(A)で表される基である。〕
Figure 2015004831
本発明の静電荷像現像用トナーにおいては、前記第2の非晶性ポリエステル樹脂を構成する前記一般式(1)〜前記一般式(3)のいずれかで表される単量体に由来の構造単位が、下記式(a)〜下記式(l)で表される単量体に由来の構造単位のいずれかであることが好ましい。
Figure 2015004831
本発明の静電荷像現像用トナーにおいては、前記第2の非晶性ポリエステル樹脂が、テレフタル酸、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物およびビスフェノールAエチレンオキシド付加物のそれぞれに由来の構造単位を含有することが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーにおいては、前記第1の非晶性ポリエステル樹脂が、テレフタル酸、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物およびビスフェノールAエチレンオキシド付加物のそれぞれに由来の構造単位を含有することが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーにおいては、前記第2の非晶性ポリエステル樹脂が、脂環式ジオールに由来の構造単位を含有することが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーにおいては、前記ワックスが、炭化水素ワックスであることが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーによれば、結晶性ポリエステル樹脂、第1の非晶性ポリエステル樹脂およびワックスと共に、上記一般式(1)〜上記一般式(3)のいずれかで表される単量体(以下、「特定のダイマー酸」ともいう。)に由来の構造単位を有する第2の非晶性ポリエステル樹脂を含有するので、十分な低温定着性および優れた定着分離性を両立して得ることができる。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明のトナーは、結晶性ポリエステル樹脂、第1の非晶性ポリエステル樹脂および第2の非晶性ポリエステル樹脂を含有する結着樹脂と、ワックスとを有するトナー粒子よりなるものである。
具体的には、第2の非晶性ポリエステル樹脂が、上記一般式(1)〜上記一般式(3)のいずれかで表される単量体(特定のダイマー酸)に由来の構造単位を含有し、かつ、第1の非晶性ポリエステル樹脂が、特定のダイマー酸に由来の構造単位をまったく含有しないことを特徴とするものである。
以上のようなトナーによれば、結晶性ポリエステル樹脂、第1の非晶性ポリエステル樹脂およびワックスと共に、特定のダイマー酸に由来の構造単位を有する第2の非晶性ポリエステル樹脂を含有するので、十分な低温定着性および優れた定着分離性を両立して得ることができる。
これは、以下の理由によるものと考えられる。すなわち、第2の非晶性ポリエステル樹脂を構成する特定のダイマー酸に由来の構造単位の主鎖を構成する炭素鎖(上記一般式(1)〜上記一般式(3)におけるR3 、R4 、R7 、R8 、R11またはR12)の炭素数が比較的大きいことによって、当該第2の非晶性ポリエステル樹脂とワックス、特に炭化水素ワックスとの間に高い親和性が得られる。これにより、ワックスのブリードアウトが抑制されて、ワックスを結着樹脂中に高い均一性で、かつ、微細に分散させることができる。その結果、このトナーを用いて画像を形成した場合に、トナー像の表面近傍においてワックスが高い均一性で分布し、かつ、その存在量が十分な量となるために、熱定着時に画像の表面へ染み出し易くなると考えられ、結局、優れた定着分離性が得られる。
また、第2の非晶性ポリエステル樹脂を構成する特定のダイマー酸に由来の構造単位は、1つの構造単位当たり2つの側鎖(上記一般式(1)〜上記一般式(3)におけるR1 およびR2 、R5 およびR6 、または、R9 およびR10)を有することによって、当該第2の非晶性ポリエステル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂との間に極めて高い親和性が得られる。従って、製造時や保管時に結晶性ポリエステル樹脂がトナー粒子の表面にブリードアウトすることなく確実にトナー粒子中に取り込まれた状態が維持されるものと考えられ、その結果、十分な低温定着性が発揮される。
なお、ここで言う親和性とは、結晶性素材や樹脂同士が完全に混ざり合うことではなく、相溶性の低い材料同士が粒子界面において分子レベルで相溶しているような状態を指す。
〔結着樹脂〕
本発明に係るトナー粒子を構成する結着樹脂には、結晶性ポリエステル樹脂、第1の非晶性ポリエステル樹脂および第2の非晶性ポリエステル樹脂が含有されており、これらとその他の樹脂が併用されていてもよい。
その他の樹脂としては、スチレン樹脂、アクリル樹脂、スチレンアクリル樹脂などのビニル系重合体、オレフィン樹脂、シリコーン樹脂、アミド樹脂およびエポキシ樹脂などが挙げられ、これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
〔結晶性ポリエステル樹脂〕
本発明に係るトナー粒子を構成する結晶性ポリエステル樹脂は、少なくともジオール成分とジカルボン酸成分とを縮重合したものである。
本発明において、結晶性ポリエステル樹脂とは、示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱量変化ではなく、明確な吸熱ピークを有するポリエステル樹脂をいう。明確な吸熱ピークとは、具体的には、示差走査熱量測定(DSC)において、昇温速度10℃/minで測定した際に、吸熱ピークの半値幅が15℃以内であるピークのことを意味する。
結晶性ポリエステル樹脂を形成するためのジオール成分は、炭素鎖が炭素数6〜12の直鎖である脂肪族ジオールを含み、必要に応じてその他のジオールを併用してもよい。本発明において、直鎖である脂肪族ジオール(直鎖脂肪族ジオール)とは、OH基が両末端に結合している構造のものをいう。
ジオール成分は、1種類のものに限定されるものではなく、2種類以上を混合して用いてもよい。
炭素数6〜12の直鎖脂肪族ジオールとしては、例えば、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオールなどが挙げられる。
直鎖脂肪族ジオールとしては、2つのOH基が炭素鎖の両末端に結合されているものを用いることが好ましい。
その他のジオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,15−ペンタデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−エイコサンジオールなどのその他の直鎖脂肪酸ジオール;2−ブテン−1,4−ジオール、3−ヘキセン−1,6−ジオール、4−オクテン−1,8−ジオールなどの二重結合を有するジオールなどが挙げられる。
結晶性ポリエステル樹脂を形成するためのジカルボン酸成分は、カルボキシル基に属する炭素を除いた炭素鎖が炭素数6〜12の直鎖である直鎖脂肪族ジカルボン酸を含み、必要に応じてその他のジカルボン酸を併用してもよい。
ジカルボン酸成分は、1種類のものに限定されるものではなく、2種類以上を混合して用いてもよい。
炭素数6〜12の直鎖脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸などが挙げられる。
直鎖脂肪族ジカルボン酸としては、2つのCOOH基が炭素鎖の両末端に結合されているものを用いることが好ましい。
その他のジカルボン酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、1,13−トリデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,16−ヘキサデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸などのその他の直鎖脂肪酸ジカルボン酸;これらの低級アルキルエステルや酸無水物などが挙げられる。
結晶性ポリエステル樹脂の製造方法としては、特に制限はなく、ジカルボン酸成分とジオール成分とを触媒下で反応させる一般的なポリエステルの重合法を用いて製造することができ、例えば直接重縮合やエステル交換法を、モノマーの種類によって使い分けて製造することが好ましい。
結晶性ポリエステル樹脂の製造に使用することのできる触媒としては、例えばチタンテトラエトキシド、チタンテトラプロポキシド、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラブトキシドなどのチタン触媒や、ジブチルスズジクロライド、ジブチルスズオキシド、ジフェニルスズオキシドなどのスズ触媒などが挙げられる。
上記のジカルボン酸成分とジオール成分との使用比率は、ジオール成分のヒドロキシル基[OH]とジカルボン酸成分のカルボキシル基[COOH]との当量比[OH]/[COOH]が、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。
結晶性ポリエステル樹脂としては、融点が40〜90℃のものを用いることが好ましく、より好ましくは55〜80℃である。
結晶性ポリエステル樹脂の融点が上記の範囲にあることにより、十分な低温定着性および優れた耐熱保管性が確実に得られる。一方、結晶性ポリエステル樹脂の融点が過度に低い場合は、得られるトナーが熱的強度の低いものとなって十分な耐熱保管性が得られないおそれがある。また、結晶性ポリエステル樹脂の融点が過度に高い場合は、十分な低温定着性が得られないおそれがある。
ここに、結晶性ポリエステル樹脂の融点は、具体的には、示差走査熱量計「ダイヤモンドDSC」(パーキンエルマー社製)を用い、昇降速度10℃/minで0℃から200℃まで昇温する第1昇温過程、冷却速度10℃/minで200℃から0℃まで冷却する冷却過程、および昇降速度10℃/minで0℃から200℃まで昇温する第2昇温過程をこの順に経る測定条件(昇温・冷却条件)によって測定されるものであり、この測定によって得られるDSC曲線に基づいて、第1昇温過程における結晶性ポリエステル樹脂に由来の吸熱ピークトップ温度を、融点とするものである。測定手順としては、結晶性ポリエステル樹脂3.0mgをアルミニウム製パンに封入し、「ダイヤモンドDSC」のサンプルホルダーにセットする。リファレンスは空のアルミニウム製パンを使用した。
結晶性ポリエステル樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定される分子量は、重量平均分子量(Mw)が5,000〜100,000であることが好ましく、より好ましくは10,000〜50,000である。
結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)が上記の範囲にあることにより、十分な低温定着性および優れた耐熱保管性が確実に両立して得られる。結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)が過大である場合は、十分な低温定着性が得られないおそれがある。結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)が過少である場合は、保管時に当該結晶性ポリエステル樹脂のブリードアウトが生じ、十分な耐熱保管性が得られないおそれがある。
GPCによる分子量測定は、以下のように行った。すなわち、装置「HLC−8220」(東ソー社製)およびカラム「TSKguardcolumn+TSKgelSuperHZM−M3連」(東ソー社製)を用い、カラム温度を40℃に保持しながら、キャリア溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を流速0.2ml/minで流し、測定試料(結晶性ポリエステル樹脂)を室温において超音波分散機を用いて5分間処理を行う溶解条件で濃度1mg/mlになるようにテトラヒドロフランに溶解させ、次いで、ポアサイズ0.2μmのメンブランフィルターで処理して試料溶液を得、この試料溶液10μLを上記のキャリア溶媒と共に装置内に注入し、屈折率検出器(RI検出器)を用いて検出し、測定試料の有する分子量分布を単分散のポリスチレン標準粒子を用いて測定した検量線を用いて算出する。検量線測定用の標準ポリスチレン試料としては、Pressure Chemical社製の分子量が6×102 、2.1×103 、4×103 、1.75×104 、5.1×104 、1.1×105 、3.9×105 、8.6×105 、2×106 、4.48×106 のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を測定し、検量線を作成した。また、検出器には屈折率検出器を用いた。
結着樹脂における結晶性ポリエステル樹脂の含有割合は、3〜30質量%であることが好ましく、より好ましくは5〜20質量%である。
結着樹脂における結晶性ポリエステル樹脂の含有割合が3質量%以上であることにより、十分な低温定着性を確実に得られる。結晶性ポリエステル樹脂の含有割合が30質量%以下であることにより、優れた耐熱保管性を確実に得られる。
〔第1の非晶性ポリエステル樹脂〕
本発明に係るトナー粒子を構成する第1の非晶性ポリエステル樹脂は、特定のダイマー酸に由来の構造単位を1つも含有しないものである。
本発明において、非晶性ポリエステル樹脂とは、少なくとも多価アルコール成分と多価カルボン酸成分とを縮重合したものであって、示差走査熱量測定(DSC)において、明確な吸熱ピークが認められないポリエステル樹脂をいう。
非晶性ポリエステル樹脂を形成するための多価カルボン酸成分としては、多価カルボン酸およびこれのアルキルエステル、酸無水物および酸塩化物を用いることができ、多価アルコール成分としては、多価アルコールおよびこれのエステル化合物およびヒドロキシカルボン酸を用いることができる。
多価カルボン酸としては、例えばシュウ酸、コハク酸、マレイン酸、メサコン酸、アジピン酸、β−メチルアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、フマル酸、シトラコン酸、ジグリコール酸、シクロヘキサン−3,5−ジエン−1,2−ジカルボン酸、リンゴ酸、クエン酸、ヘキサヒドロテレフタール酸、マロン酸、ピメリン酸、酒石酸、粘液酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラクロロフタル酸、クロロフタル酸、ニトロフタル酸、p−カルボキシフェニル酢酸、p−フェニレン二酢酸、m−フェニレンジグリコール酸、p−フェニレンジグリコール酸、o−フェニレンジグリコール酸、ジフェニル酢酸、ジフェニル−p,p′−ジカルボン酸、ナフタレン−1,4−ジカルボン酸、ナフタレン−1,5−ジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、ドデセニルコハク酸などの2価のカルボン酸;トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレントリカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸、ピレントリカルボン酸、ピレンテトラカルボン酸などの2価以上のカルボン酸などを挙げることができる。
多価アルコールとしては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール、ドデカンジオール、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物などの2価のアルコール;グリセリン、ペンタエリスリトール、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサエチロールメラミン、テトラメチロールベンゾグアナミン、テトラエチロールベンゾグアナミンなどの3価以上のポリオールなどを挙げることができる。
本発明に係るトナー粒子においては、第1の非晶性ポリエステル樹脂が、テレフタル酸、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物およびビスフェノールAエチレンオキシド付加物のそれぞれに由来の構造単位を含有することが好ましい。
すなわち、第1の非晶性ポリエステル樹脂を形成するための多価カルボン酸成分としてテレフタル酸を用いると共に、多価アルコール成分としてビスフェノールAプロピレンオキシド付加物およびビスフェノールAエチレンオキシド付加物を用いることが好ましい。
このような第1の非晶性ポリエステル樹脂を含有するトナーによれば、極めて優れた耐熱保管性が得られる。
第1の非晶性ポリエステル樹脂の製造方法としては、特に限定されないが、上述の結晶性ポリエステル樹脂の製造方法と同様の製造方法に従って製造することができる。
第1の非晶性ポリエステル樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定される分子量は、重量平均分子量(Mw)が5,000〜100,000であることが好ましく、より好ましくは5,000〜50,000である。
第1の非晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)が上記の範囲にあることにより、十分な低温定着性および優れた耐熱保管性が確実に両立して得られる。第1の非晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)が過大である場合は、十分な低温定着性が得られないおそれがある。第1の非晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)が過少である場合は、製造時や保管時に当該第1の非晶性ポリエステル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂との相溶が生じて十分な耐熱保管性が得られないおそれがある。
第1の非晶性ポリエステル樹脂のGPCによる分子量測定は、測定試料として第1の非晶性ポリエステル樹脂を用いたことの他は上記と同様にして行われるものである。
第1の非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移点は、40〜90℃であることが好ましく、より好ましくは45〜85℃である。
第1の非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移点が上記の範囲にあることにより、十分な低温定着性および優れた耐熱保管性が確実に両立して得られる。一方、第1の非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移点が過度に低い場合は、得られるトナーが熱的強度の低いものとなって十分な耐熱保管性が得られないおそれがあり、また、熱定着時にホットオフセット現象を生じるおそれがある。また、第1の非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移点が過度に高い場合は、十分な低温定着性が得られないおそれがある。
ここに、第1の非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移点は、測定試料として第1の非晶性ポリエステル樹脂を用いて、ASTM(米国材料試験協会規格)D3418−82に規定された方法(DSC法)によって測定された値である。
〔第2の非晶性ポリエステル樹脂〕
本発明に係るトナー粒子を構成する第2の非晶性ポリエステル樹脂は、特定のダイマー酸に由来の構造単位を含有する。第2の非晶性ポリエステル樹脂は、特定のダイマー酸に由来の構造単位を含有することの他は、上述の第1の非晶性ポリエステル樹脂と同様の構造単位を有するものとすることができる。
この第2の非晶性ポリエステル樹脂は、ワックスや結晶性ポリエステル樹脂に対して分散剤のように作用するものである。
〔特定のダイマー酸〕
特定のダイマー酸を表す上記一般式(1)〜上記一般式(3)において、R1 、R2 、R5 、R9 およびR10は、各々、炭素数4〜15のアルキル基または炭素数4〜15のアルケニル基であり、R3 、R4 、R7 、R8 およびR11は、各々、炭素数4〜14のアルキレン基または炭素数4〜14のアルケニレン基であり、R6 は、炭素数4〜15の、飽和または不飽和の2価の脂肪族炭化水素基であり、R12は、炭素数4〜14の、飽和または不飽和の3価の脂肪族炭化水素基である。また、上記一般式(1)において、Xは、芳香環、炭素環、または上記式(A)で表される基である。
基R1 〜基R12は、いずれも、置換基を有さないものである。
本発明において、炭素環とは、炭素原子によって形成された、芳香族性を有しない飽和または不飽和の環構造をいう。
特定のダイマー酸における主鎖を構成する炭素鎖(R3 、R4 、R7 、R8 、R11およびR12)並びに側鎖(R1 、R2 、R5 、R6 、R9 およびR10)の炭素数が上記の範囲であることによって、結晶性ポリエステル樹脂およびワックスなどの結晶性素材との間に高い親和性を得ることができる。
特定のダイマー酸における主鎖並びに側鎖の炭素鎖が過度に短い場合は、結晶性素材との間に十分な親和性を得ることができず、これらのブリードアウトを十分に抑制することができないおそれがある。また、炭素鎖が過度に長い場合は、第2の非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移点が低下し、十分な耐熱保管性が確保できないおそれがある。
特定のダイマー酸の具体例としては、上記式(a)〜上記式(l)に例示されたものを挙げることができる。
特定のダイマー酸の使用割合は、第2の非晶性ポリエステル樹脂を形成するための多価カルボン酸成分のうち、1〜40質量%であることが好ましく、より好ましくは5〜30質量%である。
本発明に係るトナー粒子においては、第2の非晶性ポリエステル樹脂がシクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、イソソルビドなどの脂環式ジオールに由来の構造単位を含有することが好ましい。すなわち、第2の非晶性ポリエステル樹脂を形成するための多価アルコール成分として、脂環式ジオールを用いることが好ましい。
このような脂環式ジオールに由来の構造単位を含有する第2の非晶性ポリエステル樹脂は、可とう性に優れるため、トナーの低温定着性を向上させることができる。
本発明に係るトナー粒子においては、第2の非晶性ポリエステル樹脂が、テレフタル酸、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物およびビスフェノールAエチレンオキシド付加物のそれぞれに由来の構造単位を含有することが好ましい。
すなわち、第2の非晶性ポリエステル樹脂を形成するための多価カルボン酸成分として特定のダイマー酸およびテレフタル酸を用いると共に、多価アルコール成分としてビスフェノールAプロピレンオキシド付加物およびビスフェノールAエチレンオキシド付加物を用いることが好ましい。
このような第2の非晶性ポリエステル樹脂を含有するトナーによれば、第1の非晶性ポリエステル樹脂との間に高い親和性が得られ、従って、第1の非晶性ポリエステル樹脂がトナー粒子中において高い均一性で分散され、その結果、結晶性素材をトナー粒子中において高い均一性で分散させることができる。
第2の非晶性ポリエステル樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定される分子量は、重量平均分子量(Mw)が1,000〜10,000であることが好ましく、より好ましくは1,000〜5,000である。
第2の非晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)が上記の範囲にあることにより、十分な低温定着性および優れた耐熱保管性が確実に両立して得られる。第2の非晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)が過大である場合は、十分な低温定着性が得られないおそれがある。第2の非晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)が過少である場合は、保管時に十分な耐熱保管性が得られないおそれがある。
第2の非晶性ポリエステル樹脂のGPCによる分子量測定は、測定試料として第2の非晶性ポリエステル樹脂を用いたことの他は上記と同様にして行われるものである。
第2の非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移点は、20〜90℃であることが好ましく、より好ましくは30〜70℃である。
第2の非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移点が上記の範囲にあることにより、十分な低温定着性および優れた耐熱保管性が確実に両立して得られる。一方、第2の非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移点が過度に低い場合は、得られるトナーが熱的強度の低いものとなって十分な耐熱保管性が得られないおそれがあり、また、熱定着時にホットオフセット現象を生じるおそれがある。また、第2の非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移点が過度に高い場合は、十分な低温定着性が得られないおそれがある。
ここに、第2の非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移点は、測定試料として第2の非晶性ポリエステル樹脂を用いて、ASTM(米国材料試験協会規格)D3418−82に規定された方法(DSC法)によって測定された値である。
第1の非晶性ポリエステル樹脂および第2の非晶性ポリエステル樹脂の含有割合の比率は、質量比(第1の非晶性ポリエステル樹脂:第2の非晶性ポリエステル樹脂)が95:5〜60:40であることが好ましく、より好ましくは90:10〜70:30である。
非晶性ポリエステル樹脂全体における第1の非晶性ポリエステル樹脂の含有割合が95質量%以下であることにより、第2の非晶性ポリエステル樹脂の含有量が確保されて、結晶性素材をトナー粒子中に高い均一性で分散させることができ、従って、結晶性素材のブリードアウトを確実に抑制することができて、十分な低温定着性と優れた定着分離性が両立して得られる。非晶性ポリエステル樹脂全体における第1の非晶性ポリエステル樹脂の含有割合が60質量%以上であることにより、優れた耐熱保管性を確実に得られる。
〔ワックス〕
ワックスとしては、特に限定されるものではなく公知の種々のものを用いることができ、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどのポリオレフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの分枝鎖状炭化水素ワックス、パラフィンワックス、サゾールワックスなどの長鎖炭化水素ワックス、ジステアリルケトンなどのジアルキルケトン系ワックス、カルナバワックス、モンタンワックス、ベヘン酸ベヘネート、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなどのエステル系ワックス、エチレンジアミンベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミドなどのアミド系ワックスなどが挙げられる。
ワックスとしては、特に炭化水素ワックスを用いることが好ましい。
炭化水素ワックスとしては、炭素数の分布が20〜100であるものを用いることが好ましく、炭素数の分布が30〜70であるものを用いることがより好ましい。
炭化水素ワックスとしては、炭素数の分布が20〜100であるものを用いることによって、定着分離性が十分に得られながら、揮発分を抑制することができる。
ワックスの含有割合は、結着樹脂100質量部に対して1〜30質量部であることが好ましく、より好ましくは5〜20質量部である。ワックスの含有割合が上記範囲内であることにより、確実に優れた定着分離性が得られる。
〔トナー粒子を構成する成分〕
本発明に係るトナー粒子中には、結着樹脂およびワックスの他に、必要に応じて着色剤や荷電制御剤などの内添剤が含有されていてもよい。
〔着色剤〕
着色剤としては、一般に知られている染料および顔料を用いることができる。
黒色のトナーを得るための着色剤としては、ファーネスブラック、チャンネルブラックなどのカーボンブラック、マグネタイト、フェライトなどの磁性体、染料、非磁性酸化鉄を含む無機顔料などの公知の種々のものを任意に使用することができる。
カラーのトナーを得るための着色剤としては、染料、有機顔料などの公知のものを任意に使用することができ、具体的には、有機顔料としては例えばC.I.ピグメントレッド5、同48:1、同48:2、同48:3、同53:1、同57:1、同81:4、同122、同139、同144、同149、同166、同177、同178、同222、同238、同269、C.I.ピグメントイエロー14、同17、同74、同93、同94、同138、同155、同180、同185、C.I.ピグメントオレンジ31、同43、C.I.ピグメントブルー15:3、同60、同76などを挙げることができ、染料としては例えばC.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同68、同11、同122、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162、C.I.ソルベントブルー25、同36、同69、同70、同93、同95などを挙げることができる。
各色のトナーを得るための着色剤は、各色について、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
着色剤の含有割合は、結着樹脂100質量部に対して1〜20質量部であることが好ましく、より好ましくは4〜15質量部である。
〔荷電制御剤〕
荷電制御剤としては、公知の種々の化合物を用いることができる。
荷電制御剤の含有割合は、結着樹脂100質量部に対して通常0.1〜5.0質量部とされる。
本発明に係るトナー粒子は、例えばコア粒子の表面がシェル層によって被覆されてなるコア−シェル構造を有するものであってもよい。
トナー粒子がコア−シェル構造を有するものである場合において、結晶性ポリエステル樹脂、第1の非晶性ポリエステル樹脂および第2の非晶性ポリエステル樹脂は、コア粒子および/またはシェル層のいずれに含有されていてもよい。
このコア−シェル構造のトナー粒子とは、シェル層がコア粒子を完全に被覆している形態のみならず、コア粒子の一部を被覆しているものであってもよい。また、シェル層は、組成の異なる樹脂よりなる2層以上の多層構造を有するものであってもよい。
〔トナーの平均粒径〕
本発明のトナーの平均粒径は、例えば体積基準のメジアン径で3〜9μmであることが好ましく、更に好ましくは3〜8μmとされる。この粒径は、例えば後述する乳化凝集法を採用して製造する場合には、使用する凝集剤の濃度や有機溶媒の添加量、融着時間、重合体の組成などによって制御することができる。
体積基準のメジアン径が上記の範囲にあることにより、転写効率が高くなってハーフトーンの画質が向上し、細線やドットなどの画質が向上する。
トナー粒子の体積基準のメジアン径は「マルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)に、データ処理用ソフト「Software V3.51」を搭載したコンピューターシステムを接続した測定装置を用いて測定・算出されるものである。具体的には、トナー0.02gを、界面活性剤溶液20mL(トナー粒子の分散を目的として、例えば界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)に添加して馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、トナー分散液を調製し、このトナー分散液を、サンプルスタンド内の「ISOTONII」(ベックマン・コールター社製)の入ったビーカーに、測定装置の表示濃度が8%になるまでピペットにて注入する。ここで、この濃度範囲にすることにより、再現性のある測定値を得ることができる。そして、測定装置において、測定粒子カウント数を25000個、アパーチャ径を50μmにし、測定範囲である1〜30μmの範囲を256分割しての頻度値を算出し、体積積算分率の大きい方から50%の粒子径が体積基準のメジアン径とされる。
〔トナー粒子の平均円形度〕
本発明のトナーは、このトナーを構成する個々のトナー粒子について、転写効率の向上の観点から、平均円形度が0.930〜1.000であることが好ましく、より好ましくは0.940〜0.995である。
本発明において、トナー粒子の平均円形度は、「FPIA−2100」(Sysmex社製)を用いて測定されるものである。
具体的には、試料(トナー粒子)を界面活性剤入り水溶液にてなじませ、超音波分散処理を1分間行って分散させた後、「FPIA−2100」(Sysmex社製)により、測定条件HPF(高倍率撮像)モードにて、HPF検出数3,000〜10,000個の適正濃度で撮影を行い、個々のトナー粒子について下記式(T)に従って円形度を算出し、各トナー粒子の円形度を加算し、全トナー粒子数で除することにより算出される。
式(T):円形度=(粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
〔トナーの軟化点〕
トナーの軟化点は、当該トナーに低温定着性を得る観点から、70〜120℃であることが好ましく、より好ましくは80〜110℃である。
トナーの軟化点は、下記に示すフローテスターによって測定されるものである。
具体的には、まず、20℃、50%RHの環境下において、試料(トナー)1.1gをシャーレに入れ平らにならし、12時間以上放置した後、成型器「SSP−10A」(島津製作所社製)によって3820kg/cm2 の力で30秒間加圧し、直径1cmの円柱型の成型サンプルを作成し、次いで、この成型サンプルを、24℃、50%RHの環境下において、フローテスター「CFT−500D」(島津製作所社製)により、荷重196N(20kgf)、開始温度60℃、予熱時間300秒間、昇温速度6℃/分の条件で、円柱型ダイの穴(1mm径×1mm)より、直径1cmのピストンを用いて予熱終了時から押し出し、昇温法の溶融温度測定方法でオフセット値5mmの設定で測定したオフセット法温度Toffsetが、軟化点とされる。
〔トナーのガラス転移点〕
トナーのガラス転移点は、30〜70℃であることが好ましく、より好ましくは40〜60℃である。
結着樹脂全体のガラス転移点は、測定試料として結着樹脂を用いて、ASTM(米国材料試験協会規格)D3418−82に規定された方法(DSC法)によって測定された値である。
〔トナーの製造方法〕
本発明のトナーを製造する方法としては、混練・粉砕法、懸濁重合法、乳化重合法、乳化凝集法、乳化重合凝集法、ミニエマルション重合凝集法、カプセル化法、その他の公知の方法などを挙げることができるが、特に、結着樹脂を構成する樹脂(結晶性ポリエステル樹脂、第1の非晶性ポリエステル樹脂および第2の非晶性ポリエステル樹脂)と、ワックスの微粒子とを、凝集、融着させることによりトナー粒子を得る乳化凝集法を用いることが好ましい。
乳化凝集法は、結着樹脂を構成する樹脂の微粒子の分散液を、ワックスの微粒子および必要に応じてその他のトナー粒子構成成分の微粒子の分散液と混合し、pH調整による微粒子表面の反発力と電解質体よりなる凝集剤の添加による凝集力とのバランスを取りながら緩慢に凝集させ、平均粒径および粒度分布を制御しながら会合を行うと同時に、加熱撹拌することで微粒子間の融着を行って形状制御を行うことにより、トナー粒子を製造する方法である。
トナー粒子に着色剤や荷電制御剤などを含有させる場合は、これらの微粒子を上記の結晶性ポリエステル樹脂の微粒子などと共に凝集させればよい。
〔外添剤〕
上記のトナー粒子は、そのままで本発明のトナーを構成することができるが、流動性、帯電性、クリーニング性などを改良するために、当該トナー粒子に、いわゆる後処理剤である流動化剤、クリーニング助剤などの外添剤を添加して本発明のトナーを構成してもよい。
後処理剤としては、例えば、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、酸化チタン微粒子などよりなる無機酸化物微粒子や、ステアリン酸アルミニウム微粒子、ステアリン酸亜鉛微粒子などの無機ステアリン酸化合物微粒子、あるいは、チタン酸ストロンチウム、チタン酸亜鉛などの無機チタン酸化合物微粒子などが挙げられる。これらは1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
これら無機微粒子はシランカップリング剤やチタンカップリング剤、高級脂肪酸、シリコーンオイルなどによって、耐熱保管性の向上、環境安定性の向上のために、表面処理が行われていることが好ましい。
これらの種々の外添剤の添加量は、その合計が、トナー100質量部に対して0.05〜5質量部、好ましくは0.1〜3質量部とされる。また、外添剤としては種々のものを組み合わせて使用してもよい。
本発明のトナーによれば、結晶性ポリエステル樹脂、第1の非晶性ポリエステル樹脂およびワックスと共に、特定のダイマー酸に由来の構造単位を有する第2の非晶性ポリエステル樹脂を含有するので、十分な低温定着性および優れた定着分離性を両立して得ることができる。
〔現像剤〕
本発明のトナーは、磁性または非磁性の一成分現像剤として使用することもできるが、キャリアと混合して二成分現像剤として使用してもよい。
キャリアとしては、例えば鉄、フェライト、マグネタイトなどの金属、それらの金属とアルミニウム、鉛などの金属との合金などの従来から公知の材料からなる磁性粒子を用いることができ、これらの中ではフェライト粒子を用いることが好ましい。また、キャリアとしては、磁性粒子の表面を樹脂などの被覆剤で被覆したコートキャリアや、バインダー樹脂中に磁性体微粉末を分散してなる樹脂分散型キャリアなどを用いてもよい。
キャリアとしては、体積平均粒径が15〜100μmのものが好ましく、25〜80μmのものがより好ましい。
〔画像形成装置〕
本発明のトナーは、一般的な電子写真方式の画像形成方法に用いることができ、このような画像形成方法が行われる画像形成装置としては、例えば静電潜像担持体である感光体と、トナーと同極性のコロナ放電によって当該感光体の表面に一様な電位を与える帯電手段と、一様に帯電された感光体の表面上に画像データに基づいて像露光を行うことにより静電潜像を形成させる露光手段と、トナーを感光体の表面に搬送して前記静電潜像を顕像化してトナー像を形成する現像手段と、当該トナー像を必要に応じて中間転写体を介して転写材に転写する転写手段と、転写材上のトナー像を加熱定着させる定着手段を有するものを用いることができる。
また、本発明のトナーは、定着温度(定着部材の表面温度)が100〜200℃とされる比較的低温のものにおいて好適に用いることができる。
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明の実施形態は上記の例に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔非晶性ポリエステル樹脂〔A1〕の合成例〕
テレフタル酸85質量部、トリメリット酸6質量部、フマル酸90質量部、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物381質量部、ビスフェノールAエチレンオキシド付加物62質量部を、撹拌機、温度計、冷却管、窒素ガス導入管を備えた反応容器に入れ、反応容器中を乾燥窒素ガスで置換した後、チタンテトラブトキサイド0.1質量部を添加し、窒素ガス気流下で約180℃で8時間撹拌反応を行った。更にチタンテトラブトキサイド0.2質量部を添加し温度を約220℃に上げ6時間撹拌反応を行った後、反応容器内を10mmHgまで減圧し、減圧下で反応を行い非晶性ポリエステル樹脂〔A1〕を得た。
非晶性ポリエステル樹脂〔A1〕のガラス転移点(Tg)は59℃、重量平均分子量(Mw)は18,000であった。
〔非晶性ポリエステル樹脂〔A2〕の合成例〕
非晶性ポリエステル樹脂〔A1〕の合成例において、単量体としてテレフタル酸85質量部、イソフタル酸6質量部、フマル酸64質量部、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物385質量部、ビスフェノールAエチレンオキシド付加物58質量部を用いたことの他は同様にして、非晶性ポリエステル樹脂〔A2〕を得た。
非晶性ポリエステル樹脂〔A2〕のガラス転移点(Tg)は59℃、重量平均分子量(Mw)は19,000であった。
〔非晶性ポリエステル樹脂〔B1〕の合成例〕
テレフタル酸110質量部、上記式(a)で表される特定のダイマー酸40質量部、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物190質量部、ビスフェノールAエチレンオキシド付加物31質量部を、撹拌機、温度計、冷却管、窒素ガス導入管を備えた反応容器に入れ、反応容器中を乾燥窒素ガスで置換した後、チタンテトラブトキサイド0.1質量部を添加し、窒素ガス気流下で約180℃で8時間撹拌反応を行った。更にチタンテトラブトキサイド0.2質量部を添加し温度を約220℃に上げ6時間撹拌反応を行った後、反応容器内を10mmHgまで減圧し、減圧下で反応を行い非晶性ポリエステル樹脂〔B1〕を得た。
〔非晶性ポリエステル樹脂〔B2〕〜〔B12〕の合成例〕
非晶性ポリエステル樹脂〔B1〕の合成例において、上記式(a)で表される特定のダイマー酸の代わりに、上記式(b)で表される特定のダイマー酸〜上記式(l)で表される特定のダイマー酸をそれぞれ用いたことの他は同様にして、非晶性ポリエステル樹脂〔B2〕〜〔B12〕を得た。
〔非晶性ポリエステル樹脂〔B13〕の合成例〕
テレフタル酸110質量部、上記式(a)で表される特定のダイマー酸40質量部、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物160質量部、ビスフェノールAエチレンオキシド付加物31質量部、イソソルビド30質量部を、撹拌機、温度計、冷却管、窒素ガス導入管を備えた反応容器に入れ、反応容器中を乾燥窒素ガスで置換した後、チタンテトラブトキサイド0.1質量部を添加し、窒素ガス気流下で約180℃で8時間撹拌反応を行った。更にチタンテトラブトキサイド0.2質量部を添加し温度を約220℃に上げ6時間撹拌反応を行った後、反応容器内を10mmHgまで減圧し、減圧下で反応を行い非晶性ポリエステル樹脂〔B13〕を得た。
〔結晶性ポリエステル樹脂〔C1〕の合成例〕
ドデカン二酸315質量部、1,9−ノナンジオール220質量部を、撹拌機、温度計、冷却管、窒素ガス導入管を備えた反応容器に入れ、反応容器中を乾燥窒素ガスで置換した後、チタンテトラブトキサイド0.1質量部を添加し、窒素ガス気流下で約180℃で8時間撹拌反応を行った。更にチタンテトラブトキサイド0.2質量部を添加し温度を約220℃に上げ6時間撹拌反応を行った後、反応容器内を10mmHgまで減圧し、減圧下で反応を行い結晶性ポリエステル樹脂〔C1〕を得た。
結晶性ポリエステル樹脂〔C1〕の融点(Tm)は72℃、重量平均分子量(Mw)は14,000であった。
〔結晶性ポリエステル樹脂〔C2〕〜〔C4〕の合成例〕
結晶性ポリエステル樹脂〔C1〕の合成例において、それぞれ、表1に記載のジカルボン酸成分とジオール成分とを1:1のモル比で用いたことの他は同様にして、結晶性ポリエステル樹脂〔C2〕〜〔C4〕を得た。
Figure 2015004831
〔非晶性ポリエステル樹脂〔A1〕の微粒子の分散液の調製例〕
非晶性ポリエステル樹脂〔A1〕200質量部を酢酸エチル200質量部に溶解し、この溶液を撹拌しながら、イオン交換水800質量部にポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムを濃度が1質量%になるよう溶解させた水溶液をゆっくりと滴下した。この溶液を減圧下、酢酸エチルを除去した後、アンモニアでpHを8.5に調整した。その後、固形分濃度を20質量%に調整した。これにより、水系媒体中に非晶性ポリエステル樹脂〔A1〕の微粒子が分散された非晶性ポリエステル樹脂〔A1〕の微粒子の分散液を調製した。
〔非晶性ポリエステル樹脂〔A2〕、〔B1〕〜〔B13〕の微粒子の分散液、結晶性ポリエステル樹脂〔C1〕〜〔C4〕の微粒子の分散液の調製例〕
非晶性ポリエステル樹脂〔A1〕の微粒子の分散液の調製例において、非晶性ポリエステル樹脂〔A1〕の代わりに、それぞれ、非晶性ポリエステル樹脂〔A2〕、〔B1〕〜〔B13〕、結晶性ポリエステル樹脂〔C1〕〜〔C4〕を用いたことの他は同様にして、非晶性ポリエステル樹脂〔A2〕、〔B1〕〜〔B13〕の微粒子の分散液、結晶性ポリエステル樹脂〔C1〕〜〔C4〕の微粒子の分散液を調製した。
〔着色剤分散液の調製例〕
銅フタロシアニン(C.I.Pigment Blue 15:3)50質量部を、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムを1質量%の濃度となるようイオン交換水200質量部に溶解させた界面活性剤水溶液に投入した後、超音波ホモジナイザーを用いて分散処理を行った。固形分濃度は20質量%に調整した。これにより、水系媒体中に着色剤の微粒子が分散された着色剤分散液を調製した。
着色剤分散液における着色剤の微粒子の体積基準のメジアン径をマイクロトラック粒度分布測定装置「UPA−150」(日機装社製)を用いて測定したところ、150nmであった。
〔ワックス分散液の調製例〕
フィッシャートロプシュワックス「FNP−0090」(日本精鑞社製、融点89℃)200質量部を95℃に加温し溶融させた。これを、更にアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムが3質量%の濃度となるようイオン交換水800質量部に溶解させた界面活性剤水溶液に投入した後、超音波ホモジナイザーを用いて分散処理を行った。固形分濃度は20質量%に調整した。これにより、水系媒体中にワックスの微粒子が分散されたワックス分散液を調製した。
ワックス分散液におけるワックスの微粒子の体積基準のメジアン径をマイクロトラック粒度分布測定装置「UPA−150」(日機装社製)を用いて測定したところ、190nmであった。
〔実施例1〕
非晶性ポリエステル樹脂〔A1〕分散液276質量部、非晶性ポリエステル樹脂〔B1〕分散液69質量部、結晶性ポリエステル樹脂〔C1〕分散液86.4質量部、ワックス分散液77.3質量部、着色剤分散液41.3質量部、イオン交換水225質量部およびポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム2.5質量部を、撹拌機、冷却管、温度計を備えた反応容器に投入し、撹拌しながら0.1Nの塩酸を加えてpHを2.5に調整した。
次いで、ポリ塩化アルミニウム水溶液(AlCl3 換算で10%水溶液)0.3質量部を10分間かけて滴下した後、撹拌しつつ内温を60℃まで昇温した。更に徐々に75℃まで昇温を行い、内温を75℃に維持し、コールターカウンターで測定を行い、平均粒径が6μm台に到達した所で3−ヒドロキシ−2,2’−イミノジコハク酸4ナトリウム水溶液(40%水溶液)2質量部を加えて、粒径成長を停止し内温を85℃まで昇温し「FPIA−2000」を用い形状係数が0.96になった時点で、10℃/minの速度で室温まで冷却した。この反応液を、濾過、洗浄を繰り返した後、乾燥することにより、トナー粒子〔1〕を得た。
得られたトナー粒子〔1〕に、疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12nm、疎水化度=68)1質量%および疎水性酸化チタン(数平均一次粒子径=20nm、疎水化度=63)1質量%を添加し、「ヘンシェルミキサー」(三井三池化工機社製)により混合し、その後、45μmの目開きの篩を用いて粗大粒子を除去することにより、トナー〔1〕を得た。
トナー〔1〕の体積基準のメジアン径は6.10μm、平均円形度は0.965であった。
〔実施例2〜13〕
実施例1において、表2の処方に従ったことの他は同様にして、トナー〔2〕〜〔13〕を得た。
〔比較例1〕
非晶性ポリエステル樹脂〔A1〕分散液345.6質量部、結晶性ポリエステル樹脂〔C1〕分散液86.4質量部、ワックス分散液77.3質量部、着色剤分散液41.3質量部、イオン交換水225質量部およびポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム2.5質量部を、撹拌機、冷却管、温度計を備えた反応容器に投入し、撹拌しながら0.1Nの水酸化ナトリウムを加えてpHを10に調整した。
以下、ポリ塩化アルミニウム水溶液を滴下する工程以降を実施例1と同様に行うことにより、トナー〔14〕を得た。
トナー〔14〕の体積基準のメジアン径は6.15μm、平均円形度は0.964であった。
〔比較例2〕
比較例1において、非晶性ポリエステル樹脂〔A1〕分散液の代わりに非晶性ポリエステル樹脂〔B1〕分散液を用いたことの他は同様にして、トナー〔15〕を得た。
〔比較例3〕
実施例1において、非晶性ポリエステル樹脂〔B1〕分散液の代わりに非晶性ポリエステル樹脂〔A2〕分散液を用いたことの他は同様にして、トナー〔16〕を得た。
〔現像剤の製造例1〜16〕
トナー〔1〕〜〔16〕の各々に対して、シリコーン樹脂を被覆した体積平均粒径60μmのフェライトキャリアをトナー濃度が6質量%となるように添加して混合することにより、現像剤〔1〕〜〔16〕を製造した。
上記の現像剤〔1〕〜〔16〕について、以下の評価を行った。
(1)低温定着性
市販の複合プリンタのフルカラー複写機「bizhub PRO C6501」(コニカミノルタ社製)において、定着装置を定着用ヒートローラの表面温度を100〜210℃の範囲で変更することができるように改造したものに上記の現像剤を装填し、A4サイズの普通紙(坪量80g/m2 )上に、トナー付着量11mg/10cm2 のベタ画像を定着させる定着実験を、設定される定着温度を100℃、105℃、・・・と5℃刻みで増加させるよう変更しながら繰り返し行った。
次いで、各定着温度の定着実験において得られたプリント物を、折り機で前記ベタ画像に荷重をかけるように折り、これに0.35MPaの圧縮空気を吹き付け、折り目を下記の評価基準に示す5段階にランク付けし、ランク3となる定着実験のうち最も定着温度の低い定着実験における定着温度を、下限定着温度として評価した。結果を表2に示す。
この下限定着温度が低ければ低い程、低温定着性に優れることを意味し、120℃以下であれば実用上問題なく、合格と判断される。
−評価基準−
ランク5:全く折れ目なし。
ランク4:一部折れ目に従った剥離あり。
ランク3:折れ目に従った細かい線状の剥離あり。
ランク2:折れ目に従った太い線状の剥離あり。
ランク1:大きな剥離あり。
(2)定着分離性
複写機「bizhub PRO C6550」(コニカミノルタ社製)の定着装置を改造したものを使用し、加熱ローラの表面温度(定着温度)を最低定着温度+10℃に設定し、常温常湿(温度20℃、湿度50%RH)の環境下において、A4サイズの上質紙上に、先端余白を5mmとった全面ベタ画像を定着させる定着実験を、トナー付着量3.5g/cm2 から0.5g/cm2 刻みで増加させるように変更しながら繰り返し行った。
トナー付着量を変化させた一連の定着実験について、下記の評価基準に従ってランク付けし、複数のランクに該当する場合は、最も良いランクを評価結果とした。結果を表2に示す。
−評価基準−
◎:トナー付着量5.0g/cm2 以上の定着実験でも、紙がカールすることなく加熱ローラと分離する(合格)。
○:トナー付着量3.5g/cm2 以上5.0g/cm2 未満の定着実験で、紙がカールすることなく加熱ローラと分離する(合格)。
△:トナー付着量3.5g/cm2 以上5.0g/cm2 未満の定着実験で、紙が加熱ローラと分離爪で分離し、画像上にわずかに分離爪の跡が残るがほとんど目立たない(合格)。
×:トナー付着量3.5g/cm2 の定着実験で、紙が加熱ローラと分離爪で分離し、画像上に分離爪跡が残る、もしくは加熱ローラに巻きついてしまい加熱ローラと分離できない(不合格)。
Figure 2015004831

Claims (6)

  1. 結晶性ポリエステル樹脂、第1の非晶性ポリエステル樹脂および第2の非晶性ポリエステル樹脂を含有する結着樹脂と、ワックスとを有するトナー粒子よりなる静電荷像現像用トナーであって、
    前記結晶性ポリエステル樹脂は、少なくともジオール成分とジカルボン酸成分とを重合したものであり、
    前記ジオール成分が、炭素鎖が炭素数6〜12の直鎖である脂肪族ジオールを含むと共に、前記ジカルボン酸成分が、カルボキシル基に属する炭素を除いた炭素鎖が炭素数6〜12の直鎖である脂肪族ジカルボン酸を含み、
    前記第2の非晶性ポリエステル樹脂が、下記一般式(1)〜下記一般式(3)のいずれかで表される単量体に由来の構造単位を含有し、かつ、前記第1の非晶性ポリエステル樹脂が、当該下記一般式(1)〜下記一般式(3)で表される単量体に由来の構造単位をいずれも含有しないことを特徴とする静電荷像現像用トナー。
    Figure 2015004831
    〔上記一般式(1)〜上記一般式(3)において、R1 、R2 、R5 、R9 およびR10は、各々、炭素数4〜15のアルキル基または炭素数4〜15のアルケニル基であり、R3 、R4 、R7 、R8 およびR11は、各々、炭素数4〜14のアルキレン基または炭素数4〜14のアルケニレン基であり、R6 は、炭素数4〜15の、飽和または不飽和の2価の脂肪族炭化水素基であり、R12は、炭素数4〜14の、飽和または不飽和の3価の脂肪族炭化水素基である。また、上記一般式(1)において、Xは、芳香環、炭素環、または下記式(A)で表される基である。〕
    Figure 2015004831
  2. 前記第2の非晶性ポリエステル樹脂を構成する前記一般式(1)〜前記一般式(3)のいずれかで表される単量体に由来の構造単位が、下記式(a)〜下記式(l)で表される単量体に由来の構造単位のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
    Figure 2015004831
  3. 前記第2の非晶性ポリエステル樹脂が、テレフタル酸、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物およびビスフェノールAエチレンオキシド付加物のそれぞれに由来の構造単位を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 前記第1の非晶性ポリエステル樹脂が、テレフタル酸、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物およびビスフェノールAエチレンオキシド付加物のそれぞれに由来の構造単位を含有することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 前記第2の非晶性ポリエステル樹脂が、脂環式ジオールに由来の構造単位を含有することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  6. 前記ワックスが、炭化水素ワックスであることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。

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