JP2014503507A - ヒドロシリル化触媒 - Google Patents

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Abstract

【要約書】
2,8−ビス(イミノ)キノリン配位子を有するマンガン、鉄、コバルトまたはニッケル錯体、及びそれらのヒドロシリル化反応用の触媒または触媒前駆体としての使用を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、一般的には非貴金属系錯体に、さらに具体的にはマンガン、鉄、コバルト、もしくはニッケル含有2,8−ビス(イミノ)キノリン錯体に関し、そして効率的かつ選択的なヒドロシリル化触媒としてのそれらの使用に関する。本発明はまた、それ自体は触媒ではないが、シリル化反応においてin-situで活性化され得る非貴金属系2,8−ビス(イミノ)キノリン錯体に関する。
典型的にシリルヒドリドと不飽和の有機基との間の反応を含むヒドロシリル化化学は、シリコーン界面活性剤、シリコーン流体およびシラン、ならびに封止剤、接着剤およびシリコーン系コーティング剤のような多くの付加硬化性産物のような市販のシリコーン系産物を製造する合成ルートの基本である。従来、ヒドロシリル化反応は典型的には、白金もしくはロジウム金属錯体のような貴金属触媒によって触媒されてきた。
さまざまな貴金属錯体触媒が当分野で知られている。例えば、米国特許3,775,452号は配位子として不飽和シロキサンを含有する白金錯体を開示している。このタイプの触媒はKarstedt触媒として知られる。文献に記載されている他の例示的な白金系ヒドロシリル化触媒には、米国特許3,159,601号に開示されているAshby触媒、米国特許第3,220,972号に開示されるLamoreaux触媒、ならびにSpeier,J.L.,Webster J.A.およびBarnes G.H.,J.Am.Chem.Soc.79,974(1957)に開示されているSpeier触媒が含まれる。
これらの貴金属錯体触媒はヒドロシリル化反応のための触媒として広く受け入れられているが、いくつかの明確な欠点を持っている。一つの欠点は、貴金属錯体触媒が特定の反応の触媒において非効率的であるというものである。例えば、アリルポリエーテルとシリコーンヒドリドとの貴金属錯体触媒を用いるヒドロシリル化の場合、シリコーンヒドリドの有用な産物への完全な転換を確実にするために、シリコーンヒドリドの量と比較して過剰量のアリルポリエーテルの使用が触媒の効率の欠如を補うために必要とされる。ヒドリシリル化反応が完了したとき、この過剰量のアリルポリエーテルは、(A)追加のステップによって除去される(これはコスト効率が良くない)必要があるかまたは(B)産物に残されてしまう(最終使用の用途におけるこの産物の減少した性能という結果となる)かのいずれか一方となる。さらに、過剰量のアリルポリエーテルの使用は、概してかなりの量のオレフィンイソマーのような望ましくない副産物を生じ、これは結果として望ましくない臭気を放つ副産物の化合物の生成に繋がる。
貴金属錯体触媒の他の欠点は、しばしばそれらは特定の型の反応物を含むヒドロシリル化反応の触媒において効率的ではないということである。例えば、貴金属錯体触媒が、リン化合物およびアミン化合物のような触媒毒の影響を受けやすいことは知られている。従って、不飽和のアミン化合物を含むヒドロシリル化において、貴金属触媒は、それらの不飽和アミン化合物とSiヒドリド基質との間の直接的な反応を促進する点において概して効率が劣り、そしてしばしば望ましくないイソマーの混合物の生成に繋がる。
さらに、貴金属が高価であるので、貴金属含有触媒はシリコーン配合物生産コストの大きな割合を構成し得る。昨今、白金を含む貴金属に対する世界的な需要が増加し、白金の値段が高値を記録するように駆り立て、効率的でかつ低コストの代替的な触媒への必要性を生み出す。
貴金属の代替として、特定の鉄錯体がヒドロシリル化触媒としての使用に適したものとして開示されてきた。例示的に、専門誌の記事は、Fe(CO)が高温においてヒドロシリル化反応を触媒することを開示した(Nesmeyanov,A.N.et al.,Tetrahedron 1962,17,61)、(Corey,J.Y.et al.,J.Chem.Rev.1999,99,175)、(C.Randolph,M.S.Wrighton,J.Am.Chem.Soc.108(1986)3366)。しかしながら、脱水素シリル化によって生じる不飽和シリルオレフィンのような望ましくない副産物もまた生成される。
アニリン環のオルト位をイソプロピル置換されたピリジンジ−イミン(PDI)配位子(を有する5配位のFe(II)錯体が不飽和の炭化水素(1−ヘキセン)とPhSiHもしくはPhSiHのような第一級シランおよび第二級シランとのヒドロシリル化のために用いられてきた(Bart et al.,J.Am.Chem.Soc.,2004,126,13794)(Archer,A.M. et al.,Organometallics 2006,25,4269)。しかしながら、これらの触媒の制限の一つは、上述の第一級フェニル置換シランおよび第二級フェニル置換シラン反応体にのみ効率的であり、そして例えばEtSiHのような第三級シランもしくはアルキル置換シラン、または(EtO)SiHのようなアルコキシ置換シランには効率的ではないことである。
同時継続出願である米国公開特許番号20110009573および米国公開特許番号20110009565に記載の通り、近年三座窒素配位子を有する新規で安価なFe、Ni、CoおよびMn錯体が見出された。低価格および高い選択性に加えて、これらの触媒の長所は、貴金属系触媒が概して高温で作用するのに対して、これらの触媒は、室温においてヒドロシリル化反応を触媒することが出来ることである。
これらの長所にも関わらず、シリコーン系製品への高い需要の観点から、シリコーン製造業界において、ヒドロシリル化反応を触媒するのに適した他の非貴金属系触媒が引き続き必要とされている。
いくつかの鉄およびコバルト 2,8−ビス(イミノ)キノリン ジクロライド錯体の調製と特性評価は、SunらがOrganometallics,2010,29(5),pp1168−1173に記載した。しかしながら、この文献に開示された触媒はオレフィン重合という背景において使用に適しているとして記載されており、ヒドロシリル化反応においてではない。
本発明は、ヒドロシリル化反応を触媒するのに適した新規な非貴金属系触媒の需要に対する一つの解決策を提供する。
一態様において、本発明は、式(I)
Figure 2014503507
もしくは式(II)
Figure 2014503507

の化合物であって、
式中、
GがMn、Fe、NiもしくはCoであり;
、R、R、R、R、R、R、R、R、R30およびR31の各々が独立して水素、不活性な官能基、C1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、アリールもしくは置換アリールであり、R〜R、R30およびR31の各々が独立して少なくとも一つのヘテロ原子を有していても良く、
互いに隣接するR、R、R、R、R30およびR31のいずれか2つが一緒になって、置換もしくは非不置換の、飽和もしくは不飽和の、環構造である環を形成しても良く;
およびLの各々がC1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、アリール、置換アリール、C2−C18アルケンもしくはC2−C18アルキンであり、但し、LおよびLがアルケンもしくはアルキンある場合は、LおよびLはアルケンもしくはアルキンの不飽和部位を介してGと結合するか、
もしくは、L−Lが一緒に下記の一つであり、
Figure 2014503507
10、R11、R13、R14、R15およびR16の各々が独立して水素、C1−C18アルキル、C2−C18アルケニルもしくはC2−C18アルキニルであり、ここで水素以外のR10、R11、R13、R14、R15およびR16は少なくとも一つのヘテロ原子を有していても良く、水素以外のR10、R11、R13、R14、R15およびR16が置換されていてもよく;
12の各々が独立して、C1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、C2−C18アルケニル、C2−C18置換アルケニル、C2−C18アルキニル、C2−C18置換アルキニル、アリール、置換アリールであり、ここでR12は少なくとも一つのヘテロ原子を有していても良く;
10、R11、R12、R13、R14、R15、R16のいずれか2つが一緒になって、置換もしくは不置換の、飽和もしくは不飽和の、環構造である環を形成しても良く;
17およびR18の各々が独立して、アルキル、置換アルキル、アリールもしくは置換アリールであり、R17およびR18の各々は少なくとも一つのヘテロ原子を有していても良く、R17およびR18が一緒になって、置換もしくは不置換の、飽和もしくは不飽和の、環構造である環を形成しても良く;
19およびR20の各々が独立して、SiとCとを結合する共有結合、アルキル、置換アルキル、もしくはヘテロ原子であり、R19およびR20が少なくとも一つのヘテロ原子を有していても良く;
ここでL−Lが不飽和部位SおよびSを介してGと結合し、
Xがアニオンであり、好ましくは、F、Cl、Br、I、CF40SO もしくはR50COOであり、ここで、R50がC1−C10ヒドロカルビル基である、化合物。
但し、式(II)からは下記の錯体を除く。
[2,8−ビス(2,6−ジメチル−CN=CCH)CN]鉄 ジクロライド、すなわち、ジクロロ[N,N’−[(2,8−キノリンジイル−κN)ジエチリジン]ビス[2,6−ジメチルベンゼナミンーκN]]鉄、; [2,8−ビス(2,6−ジメチル−CN=CCH)CN]コバルト ジクロライド、すなわち、ジクロロ[N,N’−[(2,8−キノリンジイル−κN)ジエチリジン]ビス[2,6−ジメチルベンゼナミンーκN]]コバルト、(SP−5−14)コバルト; [2,8−ビス(2,6−ジメチル−4−メチル−CN=CCH)CN]鉄 ジクロライド、すなわち、ジクロロ[N,N’−[(2,8−キノリンジイル−κN)ジエチリジン]ビス[2,4,6−トリメチルベンゼナミンーκN]]鉄、および[2,8−ビス(2,6−ジメチル−4−メチル−CN=CCH)CN]コバルト ジクロライド、すなわち、ジクロロ[N,N’−[(2,8−キノリンジイル−κN)ジエチリジン]ビス[2,4,6−トリメチルベンゼナミンーκN]]コバルト
他の態様において、本発明はシリルヒドリドと少なくとも一つの不飽和の基を含有する化合物とを含有する組成物をヒドロシリル化するプロセスを提供する。プロセスは、(i)任意選択で溶媒の存在下において、組成物を式(I)の金属錯体と接触させ、シリルヒドリドを少なくとも一つの不飽和基を含有する化合物と反応させるようにして金属錯体を含有するヒドロシリル化産物を産生するステップ、および(ii)ヒドロシリル化産物から金属錯体を任意に除去するステップを含む。
さらに他の態様において、本発明は、シリルヒドリドと少なくとも一つの不飽和の基を含有する化合物とを含有する組成物のヒドロシリル化におけるin-situでの活性化プロセスを提供する。プロセスは、(i)上記式(II)の構造式を持つ錯体である触媒前駆体を提供するステップ、(ii)触媒前駆体と活性剤とを溶媒、シリルヒドリド、少なくとも一つの不飽和基を含有する化合物およびそれらの組み合わせからなる群より選択される少なくとも一つの成分を含む液体媒体の存在下で接触させて触媒前駆体を活性化させることによって活性触媒を提供するステップ、(iii)シリルヒドリドと少なくとも一つの不飽和基を含有する化合物とを活性触媒の存在下で反応させて活性触媒もしくはその誘導体を含むヒドロシリル化産物を製造するステップ、ここでステップ(ii)はステップ(iii)の直前もしくは同時に行う、及び(iv)活性触媒もしくはその誘導体を任意に除去するステップを含有する。
これら及び他の態様は、以下の詳細な説明を読むことによって明らかになるであろう。
本発明の一実施態様において、上述のような式(I)もしくは(II)の錯体が提供される。これらの式に関係して、Gは、すべての原子価状態のMn、Fe、NiもしくはCoであってよい。好ましくはGは鉄もしくはコバルトである。より好ましくは、MはFe(II)およびFe(III)のようなFeである。
ここでは「アルキル」は直鎖、分岐および環状のアルキル基を含む。アルキルの非限定的な具体例は、メチル、エチル、プロピル、およびイソブチルを含むが、これらに限定されない。特に明記しない限り、本発明に適したアルキル基は、C1−C18アルキル、具体的にはC1−C10アルキル、さらに具体的にはC1−C6アルキルである。
ここでは「置換アルキル」は一つもしくはそれ以上の置換基を含有するアルキル基を意味し、置換基はそれらの基を含有する化合物が供されるプロセス条件において不活性である。置換基はまた、ここに記載するヒドロシリル化プロセスには実質的に干渉しない。特に明記しない限り、本発明に適した置換アルキル基は、C1−C18置換アルキル、具体的にはC1−C10置換アルキル、さらに具体的にはC1−C6置換アルキルである。一態様として、置換基はここに定義する通り、不活性な官能基である。
ここでは「アリール」は、一つの水素原子が取り除かれた任意の芳香族炭化水素の基を非限定的に意味する。アリールは一つもしくはそれ以上の芳香族環を有していても良く、それらは縮合しているかまたは単結合もしくは他の基と結合していてもよい。アリールの非限定的な具体例は、トリル、キシリル、フェニルおよびナフタレニルを含むが、これらに限定されない。
ここでは「置換アリール」は、それらの置換基を含有する化合物が供されるプロセス条件において不活性である、一つもしくはそれ以上の置換基を有する芳香族基である。置換基はまた、ここで記載されるヒドロシリル化のプロセスとは実質的に干渉しない。アリールと同様に、置換アリールは一つもしくはそれ以上の芳香族環を含んで良く、それらは縮合しているかまたは単一の結合もしくは他の基と結合する。しかしながら、置換アリールがヘテロ芳香族環を持つとき、置換アリール基中の自由原子価は、炭素を代替するヘテロ芳香族環のヘテロ原子(たとえば窒素のような)であり得る。特に明記しない限り、ここでは置換アリール基の置換基は、0〜約30の炭素原子を持ち、具体的には0〜20の炭素原子、さらに具体的には0〜10の炭素原子を持つ。一態様において、置換基はここで定義される不活性な官能基である。
ここでは「アルケニル」は、一つもしくはそれ以上の炭素−炭素二重結合を含有する、直鎖の、分岐のもしくは環状の任意のアルケニル基を意味し、ここで置換の位置が炭素−炭素二重結合において、もしくは基内のどこかのいずれか一方であり得る。アルケニルの非限定的な具体例は、ビニル、プロペニル、アリル、メタリル、およびエチリデニルノルボルナンを含むがこれらには限定されない。
「アルキニル」は、一つもしくはそれ以上の炭素−炭素三重結合を含有する直鎖の、分岐のもしくは環状の任意のアルキニル基を意味し、ここで置換の位置が炭素−炭素三重結合において、もしくは基内のどこかのいずれか一方であり得る。
「不飽和」は、一つもしくはそれ以上の二重結合もしくは三重結合を意味する。好ましくは炭素−炭素二重結合もしくは三重結合を指す。
ここでは「不活性な官能基」は、アルキル、置換アルキル、アリールもしくは置換アリール以外の基を意味し、それらの基はその基を含有する化合物が供されるプロセス条件において不活性である。不活性な官能基はまた、ここで記載されるヒドロシリル化のプロセスとは実質的に干渉しない。不活性な官能基の例は、ハロ(フルオロ、クロロ、ブロモおよびイオド)、−OR30(R30はヒドロカルビルもしくは置換ヒドロカルビル)のようなエーテルを含む。好ましくは、不活性な官能基はハロである。
ここでは「ヘテロ原子」は、炭素を除く13〜17族元素の任意のものを意味し、例えば、酸素、窒素、ケイ素、硫黄、リン、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素を含み得る。
ある実施態様において、ここに開示される錯体は、以下に示される置換基を持つ式(I)および(II)のものを含む。(1)RおよびRの各々は独立して水素もしくはメチルであり;そして/または(2)Rは水素、メチル、エチル、n−プロピルもしくはイソプロピルであり;そして/または(3)RおよびRは水素であり;そして/または(4)Rはメチルであり;そして/または(5)R−Rは、R30およびR31は水素である。
式(I)に関して、ある実施態様において、LおよびLは炭素原子を介してGに共有結合する。他の実施態様において、LおよびLはβ水素を含まない。通常は、α炭素とはGに結合している炭素をいう。さらには、β炭素とはα炭素に結合している炭素をいう。ここでは、β水素はβ炭素に結合している水素を意味する。好ましくは、LおよびLの各々が独立して−CHSiR60 であり、R60の各々がC1−C18アルキル、具体的にはC1−C10アルキル、さらに具体的にはC1−C6アルキル、C1−C18置換アルキル、具体的にはC1−C10置換アルキル、さらに具体的にはC1−C6置換アルキル、アリール、または置換アリールである。ある実施態様において、R60はメチルもしくはエチル基である。
さらに式(I)に関して、ある実施態様において、LおよびLは互いに共有結合し、またLおよびLが一緒になって、L−Lで表される。L−Lは通常、分子当たり少なくとも2つの不飽和部位を含有し、金属Gに不飽和部位を介して結合する。L−Lの例は、ブタジエン、1,5−シクロオクタジエン、ジシクロペンタジエン、ノルボルナジエン、ジビニルテトラメチルジシロキサン、テトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサン、およびトリビニルシクロヘキサンを含むがこれらには限定されない。
ある実施態様において、L−Lは分子当たり少なくとも4つの不飽和部位を含有する。この状況では、それぞれの金属がL−Lの2つの不飽和部位へと結合する、金属−2,8−ビス(イミノ)キノリンダイマー (2,8−ビス(イミノ)キノリン−金属−L−L−金属−2,8−ビス(イミノ)キノリン)を形成できる。金属−2,8−ビス(イミノ)キノリンダイマーの例示的なL−Lは、テトラビニルテトラメチルシクロテトラシロキサンである。
式(II)において、XはF、Cl、Br、I、CF40SO もしくはR50COOでのようなアニオンであり、ここで、R40は共有結合もしくはC1−C6アルキル基であり、R50はC1−C10ヒドロカルビル基である。好ましくは、XはF、Cl、BrもしくはIである。ある実施態様において、XはClもしくはBrである。
構造式(II)で表される化合物の製造法は既知である。例えば、これらの化合物は式(VI)のキノリン配位子とFeClもしくはFeBrのような金属ハライドとを反応させることによって製造できる。
ここで式(VI)は、
Figure 2014503507

で表され、
式中、
GがMn、Fe、NiもしくはCoであり、
、R、R、R、R、R、R、R、R、R30およびR31の各々が独立して水素、不活性な官能基、C1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、アリール、もしくは置換アリールであり、R〜R、R30およびR31は各々独立して少なくとも一つのヘテロ原子を有していても良く、
互いに隣接するR、R、R、R、R30およびR31のいずれか2つが一緒になって、置換もしくは非不置換の、飽和もしくは不飽和の、環構造である環を形成しても良い。
通常、式(VI)のキノリン配位子は2,8−ジアセチルキノリンもしくはその誘導体と適当なアニリンとの縮合によって製造される。式(II)の化合物の製造方法の例示は、Zhangらによってorganometallics,2010,29(5),pp1168−1173に記載されている。
およびLがC1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、アリール、置換アリールである場合、式(I)の化合物は、式(II)の錯体とアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、グリニャール試薬、アルキルアルミニウム、アルキル水銀、アルキルタリウムからなる群より選択されるアルキル化剤を含むLおよびLとを反応させることによって製造できる。
ここで、アルカリ金属塩は、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウムおよびセシウムのモノアルキル塩を含む。アルカリ土類金属塩は、例えば、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムおよびバリウムのジアルキル塩を含む。本発明に好適なグリニャールは、ハロゲン化アルキルマグネシウムを含む。アルキルアルミニウムは、例えばトリアルキルアルミニウム塩を含む。アルキル水銀はジアルキル水銀塩を指す。アルキルタリウムはモノアルキル及びトリアルキルタリウム塩を含む。
およびLがC2−C18アルケンもしくはC2−C18アルキンである場合、式(I)の化合物は式(II)の化合物とLおよびLとを反応させることによって製造できる。式(I)に関して上記定義の通り、LおよびLが一緒になって、L−Lである場合、式(I)の化合物は式(II)の化合物とL−Lとを反応させることによって製造できる。
式(I)および式(II)の金属錯体は、産業上実施されるヒドロシリル化反応を触媒するのに有用である。例えば、(1)シリコーンヒドリド流体と末端不飽和ポリマーとの架橋結合および(2)末端不飽和アミンと三級シランとのヒドロシリル化である。従って、本発明の金属錯体は、例えば、剥離コーティング、室温加硫物、封止剤、接着剤のようなコーティング剤、農業およびパーソナルケア用途の為の製品、およびポリウレタンフォームを安定化するためのシリコーン界面活性剤を含むが、これらに限定されない、有用なシリコーン製品の製造に役立つ。
ヒドロシリル化反応の触媒もしくは触媒前駆体として使用される場合、式(I)および式(II)の錯体は非支持、もしくは、例えば、炭素、シリカ、アルミナ、MgClもしくはジルコニアのような支持体、もしくは例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンもしくはポリ(アミノスチレン)のようなポリマーもしくはプレポリマーに固定化されていてよい。金属錯体はまたデンドリマーに支持されていてもよい。
ある実施態様において、本発明の金属錯体を支持体に付着するためには、式(I)および(II)の金属錯体のR、R、R、R30およびR31の少なくとも一つが支持体に共有結合をするのに効果的な官能基を持つことが望ましい。官能基の例示は、SH、COOH、NHもしくはOH基を含むがこれらに限定されない。
ある実施態様において、シリカに支持された触媒もしくは触媒前駆体は、例えば、Macromol.Chem.Phys.2001,202,No.5,pages645−653,Journal of Chromatography A,1025(2003)65−71の文献に述べられているRing-Opening Metathesis Polymerization (ROMP)の技術によって調製できる。
デンドリマーの表面に触媒もしくは触媒前駆体を固定化する他の方法は、KimらがJournal of Organometallic Chemistry 673(2003)77−83で説明しているように、Si−Clが結合した元のデンドリマーと式(I)もしくは(II)の官能化金属錯体とを塩基の存在下で反応させることによる。
式(I)の錯体は、シリルヒドリドと少なくとも一つの不飽和基を含有する化合物とを含有する組成物のヒドロシリル化の触媒として直接使用され得る。そのプロセスは、組成物を、支持されたもしくは非支持かどちらかの式(I)の金属錯体と接触させてシリルヒドリドを少なくとも一つの不飽和基を含有する化合物と反応させることによって、金属錯体を含むヒドロシリル化産物を生産するステップを含む。ヒドロシリル化反応は、溶媒の存在下で行ってもよい。必要ならば、ヒドロシリル化反応が完了した時、磁気分離、ろ過および/または当業者に知られている他の技術によって、ヒドロシリル化産物か金属錯体を除いてもよい。
あるいは、本発明の触媒前駆体、すなわち、式(II)の錯体はin-situで活性化されてもよく、それによって、シリルヒドリドと少なくとも一つの不飽和基を含有する化合物とを含有する組成物のヒドロシリル化のための反応性触媒を生み出す。そのプロセスは、(i)式(II)の構造式を持つ錯体である触媒前駆体を提供するステップ、(ii)触媒前駆体と活性剤とを、溶媒、シリルヒドリド、少なくとも一つの不飽和基を含有する化合物およびそれらの組み合わせからなる群より選択される少なくとも一つの成分を含む液体媒体の存在下で接触させて触媒前駆体を活性化させることによって活性触媒を提供するステップ、(iii)シリルヒドリドと少なくとも一つの不飽和基を含有する化合物とを活性触媒の存在下で反応させて活性触媒またはその誘導体を含むヒドロシリル化産物を製造するステップ、ここでステップ(ii)はステップ(iii)の直前または同時に行う、及び(iv)活性触媒またはその誘導体を任意に除去するステップを含む。
ここで、「in-situ」とは、(1)触媒前駆体は、触媒前駆体がシリルヒドリドと不飽和基質との反応混合物中に存在する間に活性化される、もしくは(2)触媒前駆体は、シリルヒドリドと不飽和基質との反応混合物中に部分的にもしくは完全に活性化された触媒が存在する前に部分的にもしくは完全に活性化されることを意味すると理解される。次の状態を含むことを意味する。(a)触媒前駆体を活性化剤と溶媒の存在下に接触させて、混合物をシリルヒドリドおよび不飽和基質と接触させる直前に、混合物を産生する、もしくは(b)触媒前駆体を活性化剤とシリルヒドリドの存在下に接触させて、混合物を不飽和基質および必要に応じてシリルヒドリドの残量と接触させる直前に、混合物を産生する、もしくは(c)触媒前駆体を活性化剤と不飽和基質の存在下に接触させて、混合物をシリルヒドリドおよび必要に応じて不飽和基質の残量と接触させる直前に、混合物を産生する、もしくは(d)触媒前駆体をシリルヒドリドおよび不飽和基質と接触させるのと同時またはその後に、触媒前駆体を活性化剤と不飽和基質の存在下に接触させる。
「直前」とは、使用する個々の触媒前駆体および活性化剤の性質に応じて、24時間未満の期間を意味し、好ましくは二時間未満、さらに好ましくは30分未満を意味する。
本発明の好適な活性化剤は、Chem.Rev.1996,96,877−910に記載の通り、窒素の存在下でフェロセンに対して−0.6vよりも負である還元電位を持つ還元剤を含む。ある実施態様において、還元剤はフェロセンに対して−2.8〜−3.1vの範囲の還元電位を持つ。還元剤の例示は、ナトリウムナフタレニド、Mg(ブタジエン)・2THF、NaEtBH、LiEtBH、Mg(アントラセニド)・3THF、ジイソブチルアルミニウムヒドリドおよびそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。ある実施態様において、還元剤はMg(ブタジエン)・2THFもしくはNaEtBHである。
ヒドロシリル化反応において、式(I)および(II)の錯体の使用に関して、シリルヒドリドがQ である場合、不飽和基を含む化合物は、アルキン、C2−C18オレフィンであり、好ましくはαオレフィン、不飽和アリールエーテル、ビニル官能性シランおよびそれらの組み合わせである。
ここで、「M」基は、式R’SiO1/2の単官能基を表わし、「D」基は、式R’SiO2/2の二官能基を表わし、「T」基は、式R’SiO3/2の三官能基を表わし、そして「Q」基は、式SiO4/2の四官能基を表わし、「M」基はHR’3−gSiO1/2を表わし、「T」基はHSiO3/2を表わし、「D」基はR’HSiO2/2を表わす。ここで、R’の各々は独立してC1−C18アルキル、C1−C18置換アルキルであり、R’は少なくとも一つのヘテロ原子を有していてよい。ここで、gは1〜3の値を持ち、p、u、v、yおよびzの各々は独立して0から20であり、wおよびxは独立して0から1000であり、但しp+x+y=1〜3000であり、シリルヒドリド内のすべての元素の値は飽和している。好ましくは、p、u、v、yおよびzは0〜10であり、wおよびxは0〜100であり、p+x+y=1〜100である。
ある実施態様において、シリルヒドリドは、
Figure 2014503507

の構造を持ち、
式中、R、RおよびRの各々が独立してC1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、アリールもしくは置換アリールであり、Rは、C1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、アリールもしくは置換アリールであり、wおよびxは独立して0以上である。
シリルヒドリドがRSiH4−a、(RO)SiH4−a、HSiR(OR)3−aおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される場合、Rの各々が独立してC1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、アリールもしくは置換アリールであり、Rは少なくとも一つのヘテロ原子を有していても良く、aは1〜3の値を持ち、不飽和基を含む化合物は、アルキルキャップアリルポリエーテル、ビニル官能化アルキルキャップアリルもしくはメタリルポリエーテル、のような不飽和ポリエーテル、アルキン、不飽和シクロアルキルエポキシド、末端不飽和アクリレートもしくはメチルアクリレート、不飽和アリールエーテル、不飽和芳香族炭化水素、不飽和シクロアルカン、ビニル官能化ポリマー、ビニル官能化シラン、ビニル官能化シリコーンおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される。
ヒドロシリル化反応に好適な不飽和ポリエーテルは、一般式:
(OCHCH(OCHCHR−OR (式III) または
O(CHRCHO)(CHCHO)−CR −C≡C−CR −(OCHCH(OCHCHR (式IV) または
C=CRCHO(CHOCH(CHOCHRCHCR=CH (式V)
を持つポリアルキレンである。
式中、Rは、アリル、メタリル、プロパルギルもしくは3−ペンチニルのような2〜10の炭素原子を含む不飽和有機基を示す。不飽和がオレフィンのとき、円滑なヒドロシリル化を促進するために、末端であることが望ましい。しかしながら、不飽和が三重結合である時、内部にあり得る。Rはビニル、もしくはアルキル基:CH、n−C、t−Cもしくはi−C17;CHCOO、t−CCOOのようなアシル基、CHC(O)CHC(O)Oのようなベータ−ケトエステル基、またはトリアルキルシリル基のような1〜8個の炭素原子のポリエーテルキャップ基である。RおよびRは独立して、例えばメチル、エチル、イソプロピル、2−エチルヘキシル、ドデシルおよびステアリルのようなC1−C20アルキル基、もしくは例えばフェニルおよびナフチルのようなアリール基、もしくは例えばベンジル、フェニレチルおよびノニルフェニルのようなアルカリル基、もしくは例えばシクロヘキシルおよびシクロオクチルのようなシクロアルキル基のような一価の炭化水素基である。Rはまた、水素であっても良い。RおよびRはもっとも好ましくはメチルである。Rは、上記Rの定義と同様に、ビニルもしくは1〜8個の炭素原子のポリエーテルキャップ基である。zの各々は0から100以下であり、そしてwの各々は0から100以下である。zおよびwの好ましい値は1から50以下である。
ビニル官能化シリコーンはQ vivi vi (式IX)であり、ここで、QはSiO4/2、TはR’SiO3/2、TviはR12SiO3/2、Dは式R’SiO2/2、DviはR’R12SiO2/2、MviはR12 R’3−gSiO1/2、Mは式R’SiO1/2であり;R12はビニルであり;R’の各々は独立してC1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、アリール、置換アリールであり、R’は少なくとも一つのヘテロ原子を有していても良く;gの各々は1〜3の値を持ち、pは0〜20であり、uは0〜20であり、vは0〜20であり、wは0〜5000であり、xは0〜5000であり、yは0〜20であり、そしてzは0〜20である。但し、v+p+w+x+y=1〜10000であり、少なくとも一つの不飽和基を含む化合物内のすべての元素の値は飽和している。
ある実施態様において、好適なビニル官能化シリコーンは、式(X)で表される。
Figure 2014503507
式中、R10の各々は独立してC1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、ビニル、アリール、もしくは置換アリールであり、nは0以上である。
ビニル官能性シランは、R14 SiR15 4−aであり、式中、R14はC1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、アリール、置換アリールであり、R14は少なくとも一つのヘテロ原子を有していても良く、R15はビニルであり、aは0〜3である。
ヒドロシリル化反応に好適なアルケンは,特に限定されない。好ましくは、好適なオレフィンは1−オクテンのようなC2−C18αオレフィンである。末端不飽和アミンの例示は、アリルアミン、N,N−ジメチルアリルアミンを含む。不飽和シクロアルキルエポキシドの例示は、リモネンオキシド、および4−ビニル−1−シクロヘキセン 1,2−エポキシドのようなビニルシクロヘキシルエポキシドを含む。不飽和アルキルエポキシドの例示は、1,2−エポキシ−7−オクテン、1,2−エポキシ−9−デセン、ブタジエンモノオキシド、2−メチル−2−ビニルオキシラン、1,2−エポキシ−5−ヘキセンおよびアリルグリシジルエーテルを含む。不飽和芳香族炭化水素の例示は、スチレンを含む。不飽和シクロアルカンの例示は、トリビニルシクロヘキサンを含む。不飽和ポリマーの例示は、末端不飽和ポリウレタンポリマーを含む。
本発明のヒドロシリル化反応において好適な溶媒は、脂肪族および芳香族炭化水素溶媒を含むが、非極性に限定されない。ヒドロシリル化プロセスの温度は−50℃〜250℃の範囲であり、好ましくは−10℃〜150℃である。シリルヒドリドと少なくとも一つの不飽和基を持つ化合物は通常、反応基のモル比で、およそ0.5:2〜およそ1:0.8の範囲、好ましくはおよそ0.8:1.3〜およそ1:0.9の範囲、そしてさらに好ましくは1:1のモル比で混合される。In-situ活性化プロセスにおいて、還元剤もしくは活性化剤の触媒前駆体に対するモル比は、およそ5:1および0.8:1の間、好ましくはおよそ2:1および0.8:1の間、さらに好ましくはおよそ1.2:1および0.8:1の間である。混合物の全質量中の金属のppmレベルで計算した反応混合物中の触媒の量は、1−10000ppmであり、好ましくは10−5000ppmであり、さらに好ましくは20−2000ppmである。In-situ活性化において、窒素雰囲気が好ましいが、必ずしも必要ではない。
本発明の式(I)の金属錯体および式(II)の活性化金属錯体はヒドロシリル化反応を効率的かつ選択的に触媒する。例えば、本発明の金属錯体がアルキル−キャップアリルポリエーテルと不飽和基を含む化合物とのヒドロシリル化に用いられる場合、反応生成物に、未反応のアルキル−キャップアリルポリエーテルおよびその異性化産物は基本的に含まない。一態様において、反応生成物は未反応のアルキル−キャップアリルポリエーテルおよびその異性化産物を含まない。さらに、不飽和基を含む化合物が不飽和アミン化合物である場合、ヒドロシリル化産物は不飽和アミン化合物の内部付加産物および異性化産物を基本的に含まない。ここで、「基本的に含まない」は、ヒドロシリル化産物の総重量を基準にして10wt%以下、好ましくは5wt%を意味する。「内部付加産物を基本的に含まない」は、シリコーンが末端炭素に付加されることを意味する。
本発明の金属錯体はシリル化ポリウレタンを調製するためのプロセスにおいても使用でき、式(I)の錯体もしくは式(II)の活性化錯体の存在下において、末端不飽和ポリウレタンポリマーとシリルヒドリドとを接触させるステップを含む。
以下の実施例は例示を意味し、本発明の範囲の何らかの限定を意味するものではない。他に明示されない限りすべての部およびパーセントは重量に基づくもので、すべての温度は摂氏である。
概論
すべての空気におよび湿気に感受性の高い操作は、標準的な真空ライン、Shlenkおよびカニューレ法、または精製窒素雰囲気を含有するMBraun不活性雰囲気ドライボックスを用いて実施された。空気におよび湿気に感受性の高い操作のための溶媒は、文献的な手順を用いて最初に乾燥され脱酸素化された。例として、PangbornらのOrganometallics1996、15、1518を参照できる。
実施例1 活性化剤としてMg(ブタジエン)・2THFおよび触媒前駆体として(2,6−Me2キノリン)FeClを用いる1−オクテンとメチルビス(トリメチルシリルオキシ)シラン(MDM)のヒドロシリル化
下記構造である、触媒前駆体、[2,8−ビス(2,6−ジメチル−CN=CCH)CN]鉄 ジクロライド(以下、(2,6−Me2キノリン)FeCl)は、Zhang,S.;Sun,W.;Xiao,T.;Hao,X.Organometallics,2010,29(5),pp1168−1173に従って合成された。
Figure 2014503507
不活性雰囲気において、攪拌子を入れたシンチレーションバイアルに0.100グラム(0.89ミリモル)の1−オクテンと0.192グラム(0.86ミリモル、0.97当量対オレフィン)のMDMを入れ、0.004グラム(0.01ミリモル)の(2,6−Me2キノリン)FeCl(1 mol % 対シラン)および0.003グラム(0.015ミリモル)のMg(ブタジエン)・2THFを加えた。反応を一時間攪拌し、空気中で急冷し、ガスクロマトグラフィー(GC)およびNMRで分析したところ、目的のシリル化産物へ70%の転換を示した。目的の逆マルコフニコフ付加産物および未反応の出発原料のみが認められた。1−オクテンの異性化もしくはそれから誘導されるヒドロシリル化産物はいずれも認められなかった。
実施例2 活性化剤としてNaEtBHおよび触媒前駆体として(2,6−Me2キノリン)FeBrを用いる1−オクテンとメチルビス(トリメチルシリルオキシ)シラン(MDM)のヒドロシリル化
触媒前駆体、[2,8−ビス(2,6−ジメチル−CN=CCH)CN]鉄 ジブロマイド(以下、(2,6−Me2キノリン)FeBr)は、次のように調製した。シンチレーションバイアルに0.150グラム(0.357ミリモル)の2,8−ビス(1−アリールイミノエチル)キノリンと0.077グラム(0.357ミリモル)の臭化鉄(II)を入れ、10mlのTHFを加えた。反応を一晩攪拌し、THFの体積をおよそ5mlまで減少させた。その後、10mlのペンタンを加え、生成物を沈殿させた。緑の粉末をフリット上で回収し、減圧乾燥し、0.210グラム(92%)の(2,6−Me2キノリン)FeBrを得た。
ヒドロシリル化: 実施例1と同様の方法で行った。但し、0.100グラム(0.89ミリモル)の1−オクテンと0.192グラム(0.86ミリモル、0.97当量対オレフィン)のMDM、その後、0.010グラム(0.02ミリモル)の(2,6−Me2キノリン)FeBr(2 mol % 対シラン)と0.040ml(0.04ミリモル)の1M NaEtBHトルエン溶液を用いた。反応を一時間攪拌し、空気中で急冷し、GCで分析したところ、目的のシリル化産物へ70%の転換を示した。目的の逆マルコフニコフ付加産物および未反応の出発原料のみが認められた。1−オクテンの異性化もしくはそれから誘導されるヒドロシリル化産物はいずれも認められなかった。
実施例3 活性化剤としてMg(ブタジエン)・2THFおよび触媒前駆体として(2,6−Me2キノリン)FeBrを用いる1−オクテンとメチルビス(トリメチルシリルオキシ)シラン(MDM)のヒドロシリル化
実施例1と同様の方法で行った。但し、0.100グラム(0.89ミリモル)の1−オクテンと0.192グラム(0.86ミリモル、0.97当量対オレフィン)のMDM、その後、0.010グラム(0.02ミリモル)の(2,6−Me2キノリン)Fe(CHSiMeと0.007グラム(0.03ミリモル)のMg(ブタジエン)・2THFを用いた。反応を室温(23℃)で一時間攪拌し、空気中で急冷し、GCで分析したところ、目的のシリル化産物へ50%の転換を示した。目的の逆マルコフニコフ付加産物および未反応の出発原料のみが認められた。1−オクテンの異性化もしくはそれから誘導されるヒドロシリル化産物はいずれも認められなかった。
実施例4 (2,6−Me2キノリン)Fe(CHSiMeの調製
丸底フラスコに、0.075グラム(0.12ミリモル)の(2,6−Me2キノリン)FeBrを入れ、およそ10mlのジエチルエーテルを加えた。フラスコを−35℃へ冷却し、0.023グラム(0.24ミリモル)のLiCHSiMeとおよそ10mlのジエチルエーテルの溶液を加えた。スラリーを攪拌し、周囲温度まで温めた。一時間攪拌した後、反応混合物をセライトを通してろ過し、揮発物は真空で除去した。生じた赤紫色の固体をおよそ5mlの冷ペンタンで洗浄し、0.060グラム(73%)の(2,6−Me2キノリン)Fe(CHSiMeを得た。H NMRδ=294.41、112.07、58.47、48.61、32.19、10.19、−8.85、−10.02、−10.56、−11.06、−12.19、−18.13、−20.54、−29.84、−36.02、−44.48、−159.63。(2,6−Me2キノリン)Fe(CHSiMeの構造は、式(I)で表され、式中、R、R、Rが−CH、R、R、R、R、R、R、R30およびR31がH、そしてLおよびLが共に−CHSi(CHである。
実施例5 (2,6−キノリン)Fe(CHSiMeを用いる1−オクテンとメチルビス(トリメチルシリルオキシ)シラン(MDM)のヒドロシリル化
不活性雰囲気において、攪拌子を入れたシンチレーションバイアルに0.100グラム(0.89ミリモル)の1−オクテンと0.192グラム(0.86ミリモル、0.97当量対オレフィン)のMDMを入れ、0.010グラム(0.02ミリモル)の(2,6−Me2キノリン)Fe(CHSiMeを加えた。反応を60℃で一時間攪拌し、空気中で急冷し、GCで分析したところ、目的のシリル化産物へ40%の転換を示した。1−オクテンの異性化もしくはそれから誘導されるヒドロシリル化産物はいずれも認められなかった。
上述の記載が多くの具体例を含有するが、これらの具体例は本発明の範囲の限定としては考えられるべきでなく、単にそれらの好ましい実施態様の例示であるとして考えられるべきである。当業者は、ここに添付される請求項によって定義される本発明の範囲及び精神に入る多くの他の可能な改変を想到するであろう。

Claims (25)

  1. 式(I)
    Figure 2014503507

    または式(II)
    Figure 2014503507

    の錯体であって、
    式中、
    GがMn、Fe、NiまたはCoであり;
    、R、R、R、R、R、R、R、R、R30およびR31の各々が独立して水素、不活性な官能基、C1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、アリールまたは置換アリールであり、R〜R、R30およびR31の各々は独立して少なくとも一つのヘテロ原子を有していても良く、互いに隣接するR、R、R、R、R30およびR31のいずれか2つが一緒になって、置換または非不置換の、飽和または不飽和の、環構造である環を形成しても良く;
    およびLの各々がC1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、アリール、置換アリール、C2−C18アルケンまたはC2−C18アルキンであり、
    但し、LおよびLがアルケンまたはアルキンである場合は、LおよびLはアルケンまたはアルキンの不飽和部位を介してGと結合するか、または、L−Lが下記の一つであり、
    Figure 2014503507

    10、R11、R13、R14、R15およびR16の各々が独立して水素、C1−C18アルキル、C2−C18アルケニルまたはC2−C18アルキニルであり、ここで水素以外のR10、R11、R13、R14、R15およびR16は少なくとも一つのヘテロ原子を有していても良く、水素以外のR10、R11、R13、R14、R15およびR16が置換されていてもよく;
    12の各々が独立して、C1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、C2−C18アルケニル、C2−C18置換アルケニル、C2−C18アルキニル、C2−C18置換アルキニル、アリール、置換アリールであり、ここでR12は少なくとも一つのヘテロ原子を有していても良く;
    10、R11、R12、R13、R14、R15、R16のいずれか2つが一緒になって、置換または不置換の、飽和または不飽和の、環構造である環を形成しても良く;
    17およびR18の各々が独立して、アルキル、置換アルキル、アリールまたは置換アリールであり、R17およびR18の各々は少なくとも一つのヘテロ原子を有していても良く、R17およびR18が一緒になって、置換または不置換の、飽和または不飽和の、環構造である環を形成しても良く;
    19およびR20の各々が独立して、SiとCとを結合する共有結合、アルキル、置換アルキル、またはヘテロ原子であり、R19およびR20が少なくとも一つのヘテロ原子を有していても良く;
    ここでL−Lが不飽和部位SおよびSのを介してGと結合し、
    Xがアニオンである、錯体。
    但し、式(II)からは下記の錯体を除く。
    ジクロロ[N,N’−[(2,8−キノリンジイル−κN)ジエチリジン]ビス[2,6−ジメチルベンゼナミンーκN]]鉄、ジクロロ[N,N’−[(2,8−キノリンジイル−κN)ジエチリジン]ビス[2,6−ジメチルベンゼナミン−κN]]コバルト、(SP−5−14)コバルト、ジクロロ[N,N’−[(2,8−キノリンジイル−κN)ジエチリジン]ビス[2,4,6−トリメチルベンゼナミンーκN]]鉄、およびジクロロ[N,N’−[(2,8−キノリンジイル−κN)ジエチリジン]ビス[2,4,6−トリメチルベンゼナミンーκN]]コバルト
  2. およびRがそれぞれ独立して水素またはメチル基である、請求項1に記載の式(I)または式(II)による錯体。
  3. が水素、メチル、エチル、n−プロピルまたはイソプロピル基である、請求項1に記載の式(I)または式(II)による錯体。
  4. がメチルである、請求項1に記載の式(I)または式(II)による錯体。
  5. およびRが水素である、請求項1に記載の式(I)または式(II)による錯体。
  6. 〜R、R30およびR31が水素である、請求項1に記載の式(I)または式(II)による錯体。
  7. およびLの各々が独立して−CHSiR60 であり、R60の各々がC1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、アリール、または置換アリールである、式(I)による錯体。
  8. −Lが、ブタジエン、1,5−シクロオクタジエン、ジシクロペンタジエン、ノルボルナジエン、トリビニルシクロヘキサン、テトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサンおよびジビニルテトラメチルジシロキサンからなる群より選択される、請求項1に記載の式(I)による錯体。
  9. XがF、Cl、Br、I、CF3R40SO またはR50COOであり、ここでR40が共有結合またはC1−C6アルキル基であり、R50がC1−C10ヒドロカルビル基である、請求項1に記載の式(II)による錯体。
  10. XがF、Cl、BrまたはIである、請求項9に記載の錯体。
  11. GがFeである、請求項1に記載の式(I)または式(II)による錯体。
  12. 錯体が支持体上に固定されている、請求項1に記載の式(I)または式(II)による錯体。
  13. 前記支持体が、カーボン、シリカ、アルミナ、MgCl、ジルコニア、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ(アミノスチレン)、デンドリマーおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項12に記載の錯体。
  14. 、R、R、R30およびR31の少なくとも一つが前記支持体と共有結合する官能基を含有する、請求項12に記載の錯体。
  15. シリルヒドリドと少なくとも一つの不飽和基を含有する化合物とを含有する組成物をヒドロシリル化するプロセスであって、(i)任意選択で溶媒の存在下において、組成物を式(I)の錯体と接触させ、シリルヒドリドを少なくとも一つの不飽和基を含有する化合物と反応させるようにして錯体を含有するヒドロシリル化産物を産生するステップ、および(ii)ヒドロシリル化産物から錯体を任意に除去するステップを含有し、
    式(I)の錯体は、
    Figure 2014503507

    であり、
    式中、
    GがMn、Fe、NiまたはCoであり、
    、R、R、R、R、R、R、R、R、R30およびR31の各々が独立して水素、不活性な官能基、C1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、アリール、または置換アリールであり、R〜R、R30およびR31は各々独立して少なくとも一つのヘテロ原子を有していても良く、互いに隣接するR、R、R、R、R30およびR31のいずれか2つが一緒になって、置換または非不置換の、飽和または不飽和の、環構造である環を形成しても良く、
    およびLの各々がC1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、アリール、置換アリール、C2−C18アルケンまたはC2−C18アルキンであり、
    但し、LおよびLがアルケンまたはアルキンである場合は、LおよびLはアルケンまたはアルキンの不飽和部位を介してGと結合するか、または、L−Lが下記の一つであり、
    Figure 2014503507

    10、R11、R13、R14、R15およびR16の各々が独立して水素、C1−C18アルキル、C2−C18アルケニルまたはC2−C18アルキニルであり、ここで水素以外のR10、R11、R13、R14、R15およびR16は少なくとも一つのヘテロ原子を有していても良く、水素以外のR10、R11、R13、R14、R15およびR16が置換されていてもよく;
    12の各々が独立して、C1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、C2−C18アルケニル、C2−C18置換アルケニル、C2−C18アルキニル、C2−C18置換アルキニル、アリール、置換アリールであり、ここでR12は少なくとも一つのヘテロ原子を有していても良く;
    10、R11、R12、R13、R14、R15、R16のいずれか2つが一緒になって、置換または不置換の、飽和または不飽和の、環構造である環を形成しても良く;
    17およびR18の各々が独立して、アルキル、置換アルキル、アリールまたは置換アリールであり、R17およびR18の各々は少なくとも一つのヘテロ原子を有していても良く、R17およびR18が一緒になって、置換または不置換の、飽和または不飽和の、環構造である環を形成しても良く;
    19およびR20の各々が独立して、SiとCとを結合する共有結合、アルキル、置換アルキル、またはヘテロ原子であり、R19およびR20が少なくとも一つのヘテロ原子を有していても良く;
    ここでL−Lが不飽和部位SおよびSを介してGと結合し、
    Xがアニオンであり、
    ここで前記シリルヒドリドがQ であり、
    ここでQがSiO4/2であり、TがR’SiO3/2であり、TがHSiO3/2であり、DがR’SiO2/2であり、DがR’HSiO2/2であり、MがHR’3−gSiO1/2であり、MがR’SiO1/2であり、R’の各々が独立してC1−C18アルキル、C1−C18置換アルキルであり、R’は少なくとも一つのヘテロ原子を有していても良く、gが0〜3の値を持ち、p、u、v、yおよびzの各々が独立して0〜20であり、wおよびxが独立して0〜1000であり、但しp+x+y=1〜3000であり、シリルヒドリド内のすべての元素の値が飽和していて、
    前記不飽和基を含有する化合物が、アルキン、アルキレン、C2−C18オレフィン、不飽和アリールエーテル、ビニル官能化シランおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される。
  16. 磁気分離および/またはろ過によってヒドロシリル化産物から錯体を除去するステップを含有する請求項15に記載のプロセス。
  17. 式(I)中、LおよびLの各々が独立して−CHSiR60 であり、R60の各々がC1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、アリール、または置換アリールである請求項15に記載のプロセス。
  18. シリルヒドリドと少なくとも一つの不飽和基を含有する化合物とを含有する組成物をヒドロシリル化するプロセスであって、(i)任意選択で溶媒の存在下において、組成物を式(I)の錯体と接触させ、シリルヒドリドを少なくとも一つの不飽和基を含有する化合物と反応させるようにして錯体を含有するヒドロシリル化産物を産生するステップ、および(ii)ヒドロシリル化産物から錯体を任意に除去するステップを含有し、
    式(I)の錯体は、
    Figure 2014503507

    であり、
    式中、
    GがMn、Fe、NiまたはCoであり、
    、R、R、R、R、R、R、R、R、R30およびR31の各々が独立して水素、不活性な官能基、C1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、アリール、または置換アリールであり、R〜R、R30およびR31は各々独立して少なくとも一つのヘテロ原子を有していても良く、互いに隣接するR、R、R、R、R30およびR31のいずれか2つが一緒になって、置換または非不置換の、飽和または不飽和の、環構造である環を形成しても良く、
    およびLの各々がC1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、アリール、置換アリール、C2−C18アルケンまたはC2−C18アルキンであり、
    但し、LおよびLがアルケンまたはアルキンである場合は、LおよびLはアルケンまたはアルキンの不飽和部位を介してGと結合するか、または、L−Lが一緒に下記の一つであり、
    Figure 2014503507

    10、R11、R13、R14、R15およびR16の各々が独立して水素、C1−C18アルキル、C2−C18アルケニルまたはC2−C18アルキニルであり、ここで水素以外のR10、R11、R13、R14、R15およびR16は少なくとも一つのヘテロ原子を有していても良く、水素以外のR10、R11、R13、R14、R15およびR16が置換されていてもよく;
    12の各々が独立して、C1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、C2−C18アルケニル、C2−C18置換アルケニル、C2−C18アルキニル、C2−C18置換アルキニル、アリール、置換アリールであり、ここでR12は少なくとも一つのヘテロ原子を有していても良く;
    10、R11、R12、R13、R14、R15、R16のいずれか2つが一緒になって、置換または不置換の、飽和または不飽和の、環構造である環を形成しても良く;
    17およびR18の各々が独立して、アルキル、置換アルキル、アリールまたは置換アリールであり、R17およびR18の各々は少なくとも一つのヘテロ原子を有していても良く、R17およびR18が一緒になって、置換または不置換の、飽和または不飽和の、環構造である環を形成しても良く;
    19およびR20の各々が独立して、SiとCとを結合する共有結合、アルキル、置換アルキル、またはヘテロ原子であり、R19およびR20が少なくとも一つのヘテロ原子を有していても良く;
    ここでL−Lが不飽和部位SおよびSを介してGと結合し、
    Xがアニオンであり、
    前記シリルヒドリドがRSiH4−a、(RO)SiH4−a、HSiR(OR)3−aおよびそれらの組み合わせからなる群より選択され、Rの各々が独立してC1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、アリール、置換アリールであり、Rは少なくとも一つのヘテロ原子を有していても良く、aの各々が独立して1〜3の値を持ち、
    前記不飽和基を含有する化合物が、アルキルキャップアリルポリエーテル、ビニル官能化アルキルキャップアリルまたはメタリルポリエーテル、アルキン、不飽和シクロアルキルエポキシド、末端不飽和アクリレートまたはメチルアクリレート、不飽和アリールエーテル、不飽和芳香族炭化水素、不飽和シクロアルカン、ビニル官能化ポリマー、ビニル官能化シラン、ビニル官能化シリコーンならびにそれらの組み合わせからなる群より選択される。
  19. 磁気分離および/またはろ過によってヒドロシリル化産物から錯体を除去するステップを含有する請求項18に記載のプロセス。
  20. シリルヒドリドと少なくとも一つの不飽和基を含有する化合物とを含有する反応混合物をヒドロシリル化するプロセスであって、(i)式(II)の構造式を持つ錯体である触媒前駆体を提供するステップ、(ii)触媒前駆体と活性剤とを溶媒、シリルヒドリド、少なくとも一つの不飽和基を含有する化合物およびそれらの組み合わせからなる群より選択される少なくとも一つの成分を含む液体媒体の存在下で接触させて触媒前駆体を活性化させることによって活性触媒を提供するステップ、(iii)シリルヒドリドと少なくとも一つの不飽和基を含有する化合物とを活性触媒の存在下で反応させて活性触媒またはその誘導体を含むヒドロシリル化産物を製造するステップ、ここでステップ(ii)はステップ(iii)の直前または同時に行う、及び(iv)活性触媒またはその誘導体を任意に除去するステップを含有し、
    式(II)の錯体は、
    Figure 2014503507

    であり、
    式中、
    GがMn、Fe、NiまたはCoであり、
    、R、R、R、R、R、R、R、R、R30およびR31の各々が独立して水素、不活性な官能基、C1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、アリール、または置換アリールであり、R〜R、R30およびR31は各々独立して少なくとも一つのヘテロ原子を有していても良く、互いに隣接するR、R、R、R、R30およびR31のいずれか2つが一緒になって、置換または非不置換の、飽和または不飽和の、環構造である環を形成しても良く、Xがアニオンであり、
    前記シリルヒドリドがQ であり、
    ここでQがSiO4/2であり、TがR’SiO3/2であり、TがHSiO3/2であり、DがR’SiO2/2であり、DがR’HSiO2/2であり、MがHR’3−gSiO1/2であり、MがR’SiO1/2であり、R’の各々が独立してC1−C18アルキル、C1−C18置換アルキルであり、R’は少なくとも一つのヘテロ原子を有していても良く、gが0〜3の値を持ち、p、u、v、yおよびzの各々が独立して0〜20であり、wおよびxが独立して0〜1000であり、但しp+x+y=1〜3000であり、シリルヒドリド内のすべての元素の値が飽和していて、
    前記不飽和基を含有する化合物が、アルキン、アルキレン、C2−C18オレフィン、不飽和アリールエーテル、ビニル官能性シランおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される。
  21. 活性剤が、フェロセンに対して−0.6vよりも負である還元電位を持つ還元剤である、請求項20に記載のプロセス。
  22. 前記還元剤がナトリウムナフタレニド、マグネシウム(ブタジエン)・2THF、NaEtBH、LiEtBH,マグネシウム(アントラセニド)・3THF、水素化ジイソブチルアルミニウムおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項21に記載の錯体。
  23. シリルヒドリドと少なくとも一つの不飽和基を含有する化合物とを含有する反応混合物をヒドロシリル化するプロセスであって、(i)式(II)の構造式を持つ錯体である触媒前駆体を提供するステップ、(ii)触媒前駆体と活性剤とを溶媒、シリルヒドリド、少なくとも一つの不飽和基を含有する化合物およびそれらの組み合わせからなる群より選択される少なくとも一つの成分を含む液体媒体の存在下で接触させて触媒前駆体を活性化させることによって活性触媒を提供するステップ、(iii)シリルヒドリドと少なくとも一つの不飽和基を含有する化合物とを活性触媒の存在下で反応させて活性触媒またはその誘導体を含むヒドロシリル化産物を製造するステップ、及び(iv)活性触媒またはその誘導体を任意に除去するステップを含有し、
    ここでステップ(ii)はステップ(iii)の直前または同時に行い、
    式(II)の錯体は、
    Figure 2014503507

    であり、
    式中、
    GがMn、Fe、NiまたはCoであり、
    、R、R、R、R、R、R、R、R、R30およびR31の各々が独立して水素、不活性な官能基、C1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、アリール、または置換アリールであり、R〜R、R30およびR31は各々独立して少なくとも一つのヘテロ原子を有していても良く、互いに隣接するR、R、R、R、R30およびR31のいずれか2つが一緒になって、置換または非不置換の、飽和または不飽和の、環構造である環を形成しても良く、Xがアニオンであり、
    前記シリルヒドリドがRSiH4−a、(RO)SiH4−a、HSiR(OR)3−aおよびそれらの組み合わせからなる群より選択され、Rの各々が独立してC1−C18アルキル、C1−C18置換アルキル、アリール、置換アリールであり、Rは少なくとも一つのヘテロ原子を有していても良く、aの各々が独立して1〜3の値を持ち、
    前記不飽和基を含有する化合物が、アルキルキャップアリルポリエーテル、ビニル官能化アルキルキャップアリルまたはメタリルポリエーテル、アルキン、不飽和シクロアルキルエポキシド、末端不飽和アクリレートまたはメチルアクリレート、不飽和アリールエーテル、不飽和芳香族炭化水素、不飽和シクロアルカン、ビニル官能化ポリマー、ビニル官能化シラン、ビニル官能化シリコーンならびにそれらの組み合わせからなる群より選択される。
  24. 前記不飽和基を含有する化合物が一般式:
    (OCHCH(OCHCHR−OR (式III)、
    O(CHRCHO)(CHCHO)−CR −C≡C−CR −(OCHCH(OCHCHR (式IV) または
    C=CRCHO(CHOCH(CHOCHRCHCR=CH (式V)
    を持つポリオキシアルキレンであり、
    式中、Rの各々が2〜10個の炭素原子を含有する不飽和の有機基であり、Rの各々が独立してビニルまたは1〜8個の炭素原子のポリエーテルキャップ基であり、RおよびRの各々が独立して一価の炭化水素基であり、zの各々が0から100以下であり、wの各々が0から100以下であり、Rの各々が独立して水素、ビニルまたは1〜8個の炭素原子のポリエーテルキャップ基であり、wの各々が0から100以下である、請求項18に記載のプロセス。
  25. 前記不飽和基を含有する化合物が一般式:
    (OCHCH(OCHCHR−OR (式III)、
    O(CHRCHO)(CHCHO)−CR −C≡C−CR −(OCHCH(OCHCHR (式IV) または
    C=CRCHO(CHOCH(CHOCHRCHCR=CH (式V)
    を持つポリオキシアルキレンであり、
    式中、Rの各々が2〜10個の炭素原子を含有する不飽和の有機基であり、Rの各々が独立してビニルまたは1〜8個の炭素原子のポリエーテルキャップ基であり、RおよびRの各々が独立して一価の炭化水素基であり、zの各々が0から100以下であり、wの各々が0から100以下であり、Rの各々が独立して水素、ビニルまたは1〜8個の炭素原子のポリエーテルキャップ基であり、wの各々が0から100以下である、請求項23に記載のプロセス。
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