JP2014208568A - 多重ガラス障子及び多重ガラス障子用枠体 - Google Patents
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Abstract
【課題】部品点数及び組み付け工数を削減することができ、組み立てを簡略化することができ、又障子のスリム化を図ることができ、意匠性及び開放感の高い多重ガラス障子及び当該多重ガラス障子用枠体を提供する。
【解決手段】複数枚のガラス板をその周囲において枠体により隔置した多重ガラス障子であって、前記枠体は、複数枚のガラス板の間隔を保持する内面部及び外面側部と、当該内面部及び外面側部に連設されガラス板の内側に面する側辺部と、乾燥剤を収納する空間部とを有するスペーサー部と、前記複数枚のガラス板の周縁部の内側に面する縦框部を有する框部とを備え、当該枠体のスペーサー部と框部とは、枠体形成材料により一体成型されていることを特徴とする多重ガラス障子。
【選択図】図3
【解決手段】複数枚のガラス板をその周囲において枠体により隔置した多重ガラス障子であって、前記枠体は、複数枚のガラス板の間隔を保持する内面部及び外面側部と、当該内面部及び外面側部に連設されガラス板の内側に面する側辺部と、乾燥剤を収納する空間部とを有するスペーサー部と、前記複数枚のガラス板の周縁部の内側に面する縦框部を有する框部とを備え、当該枠体のスペーサー部と框部とは、枠体形成材料により一体成型されていることを特徴とする多重ガラス障子。
【選択図】図3
Description
本発明は、複数枚のガラス板を備えた多重ガラス障子及び多重ガラス障子用枠体に関する。
2枚のガラス板を、スペーサーを介して隔置し、中空層が形成されてなる複層ガラスは、断熱性及び防音性に優れており、住宅、その他各種建造物の窓用として広く普及している。
このタイプの複層ガラスにおいて、間隔をあけて配設した2枚のガラス板の間に、上下框及び左右の縦框を内装して構成した複層ガラス障子が特許文献1として知られている。
又、複層ガラスを用いた複層ガラス障子構造として、2枚のガラス板を、当該板ガラス間の周縁部内側に凹陥部が形成されるようにガラス板の周縁部の内側に内部スペーサーを介して、該2枚のガラス板間に中空層が形成されるようにして複層ガラスを構成し、この複層ガラスの周縁部の前記凹陥部に保持枠を取付けてなる複層ガラス障子構造が、特許文献2として知られている。
特許文献1に記載の複層ガラス障子は、2枚のガラス板の間に上下框及び左右の縦框を内装することにより、2枚のガラス板の間に広い空間を形成することが容易で、断熱性及び遮音性を高めることができるとともに、表裏の面のガラス板の透視領域のガラス面積の拡大化を図ることにより、美観的にも優れた複層ガラス障子が得られるとされている。
又、特許文献2に記載の複層ガラス障子構造は、框の面積が小さくされており、採光性、意匠性が改善され、開放感があり、框の面積が小さいため、熱損失も少なくすることができ、框の結露の問題も改善できるとされている。
しかしながら、住宅、その他各種建造物の窓のデザインの多様化から、更に採光性能、意匠性及び開放感に優れ、かつ熱損失の少ない複層ガラス障子構造が望まれてきた。
又、既存の住宅、建造物等の窓の室内側にもう一つの内窓を配設し、二重窓化して、防音性、断熱性、防犯性を高める場合、内窓の障子は、より厚さが薄く、開口部が広くて開放感があり、意匠性に優れたものが要求される。
一方、従来の複層ガラスを用いて窓の障子を製作する場合、例えば、2枚のガラス板を、スペーサーを用いて隔置して中間に中空層を有する複層ガラスを製作し、この複層ガラスの周縁部に框を組付けて複層ガラス障子を製作するという複層ガラス製作工程及び框の組付け工程を経るため、部品点数が多く、又組立工数が多いという難点があった。
本発明は、かかる各種の要求に応え、障子をスリム化することができ、意匠性及び開放感が高く、又部品点数、組み付け工数も削減された多重ガラス障子及び多重ガラス障子用枠体を提供することを目的とするものである。
本発明者は、前記の課題を解決するために、鋭意検討した結果、本発明に至ったものであり、下記の多重ガラス障子及び多重ガラス障子用枠体を提供するものである。なお、本発明の障子は、スペーサー部と框部とが一体化された枠体を用いて複数枚のガラス板を隔置して構成されているので、複層ガラス障子とは言わず、多重ガラス障子と称する。
(1)第1のガラス板及び第2のガラス板をその周囲において枠体により隔置して、前記第1及び第2のガラス板の間に中空層を備えた多重ガラス障子であって、前記枠体は、前記第1及び第2のガラス板の間隔を保持する内面部及び外面側部と、当該内面部及び外面側部に連設され前記第1及び第2のガラス板の内側に面する側辺部と、乾燥剤を収納可能な空間部とを有するスペーサー部と、前記第1及び第2のガラス板の周縁部の内側に面する縦框部を有する框部と、を備え、当該枠体のスペーサー部と框部とは、枠体形成材料により一体成型されていることを特徴とする多重ガラス障子。
(2)第1のガラス板及び第2のガラス板をその周囲において枠体により隔置して、前記第1及び第2のガラス板の間に中空層を備えた多重ガラス障子であって、前記枠体は、
前記第1及び第2のガラス板の間隔を保持するスペーサー部と、前記中空層に対して前記スペーサー部よりも外側に位置し、かつ前記第1及び第2のガラス板の周縁部の内側に面する縦框部を有する框部と、を備え、当該枠体のスペーサー部と框部とは、枠体形成材料により一体成型されていることを特徴とする多重ガラス障子。
前記第1及び第2のガラス板の間隔を保持するスペーサー部と、前記中空層に対して前記スペーサー部よりも外側に位置し、かつ前記第1及び第2のガラス板の周縁部の内側に面する縦框部を有する框部と、を備え、当該枠体のスペーサー部と框部とは、枠体形成材料により一体成型されていることを特徴とする多重ガラス障子。
(3)前記枠体の框部は、前記第1及び第2のガラス板の周縁部の内側に面する縦框部と当該縦框部に連設され前記第1及び第2のガラス板の端面部に面する屈曲框部とを有することを特徴とする、上記(1)又は(2)に記載の多重ガラス障子。
(4)前記枠体の框部の断面形状が略コの字状であることを特徴とする、上記(1)〜(3)のいずれか1に記載の多重ガラス障子。
(5)前記框部の縦框部及びスペーサー部の側辺部と、前記第1及び第2のガラス板とは、それらが面する部分において接着材により接着されていることを特徴とする、上記(1)〜(4)のいずれか1に記載の多重ガラス障子。
(6)前記枠体形成材料が合成樹脂であることを特徴とする、上記(1)〜(5)のいずれか1に記載の多重ガラス障子。
(7)前記枠体のスペーサー部と框部とは、熱可塑性合成樹脂材料により押出し成型法、又は共押出し成型法により一体成型されていることを特徴とする、上記(6)に記載の多重ガラス障子。
(8)前記枠体は、その縦断面の中央線に関し、略左右対称の構造であることを特徴とする、上記(1)〜(7)のいずれか1に記載の多重ガラス障子。
(9)前記枠体は、その縦断面の中央線に関し、略左右対称の構造であり、左右に一対の縦框部及び屈曲框部を有し、左右に一対の縦框部の間には溝部が形成されていることを特徴とする、上記(1)〜(8)のいずれか1に記載の多重ガラス障子。
(10)前記溝部には、端部保護カバーが配設されていることを特徴とする、上記(9)に記載の多重ガラス障子。
(11)前記框部の縦框部及びスペーサー部の側辺部が、前記第1及び第2のガラス板の周辺部において多重ガラス障子の意匠面となっていることを特徴とする、上記(1)〜(10)のいずれか1に記載の多重ガラス障子。
(12)前記第1及び第2のガラス板が矩形状であり、前記第1及び第2のガラス板がその周縁の4辺において前記枠体により隔置されていることを特徴とする、上記(1)〜(11)のいずれか1に記載の多重ガラス障子。
(13)前記第1及び第2のガラス板は、面内の許容応力が47MPa以上のガラス板であることを特徴とする、上記(1)〜(12)のいずれか1に記載の多重ガラス障子。
(14)前記第1及び第2のガラス板は、厚さが2mm〜3mmのガラス板であることを特徴とする、上記(1)〜(13)のいずれか1に記載の多重ガラス障子。
(15)前記中空層に封入される気体がアルゴンガスであり、前記中空層の厚さが13mm〜17mmであることを特徴とする、上記(1)〜(14)のいずれか1に記載の多重ガラス障子。
(16)前記第1及び第2のガラス板は、低放射膜を有することを特徴とする、上記(1)〜(15)のいずれか1に記載の多重ガラス障子。
(17)前記中空層には、少なくとも1枚の中間板が隔置して配され、前記枠体は、前記スペーサー部の内面部に前記中間板を保持する中間板保持部を有することを特徴とする、上記(1)〜(16)のいずれか1に記載の多重ガラス障子。
(18)第1のガラス板と第2のガラス板とをその周囲において枠体により隔置する多重ガラス障子用枠体であって、前記枠体は、前記第1及び第2のガラス板の間隔を保持する内面部及び外面側部と、当該内面部及び外面側部に連設され前記第1及び第2のガラス板の内側に面する側辺部と、乾燥剤を収納可能な空間部とを有するスペーサー部と、前記第1及び第2のガラス板の周縁部の内側に面する縦框部を有する框部と、を備え、当該枠体のスペーサー部と框部とは、枠体形成材料により一体成型されていることを特徴とする多重ガラス障子用枠体。
(19)第1のガラス板と第2のガラス板とをその周囲において枠体により隔置する多重ガラス障子用枠体であって、前記枠体は、前記第1及び第2のガラス板の間隔を保持するスペーサー部と、前記中空層に対して前記スペーサー部よりも外側に位置し、かつ前記第1及び第2のガラス板の周縁部の内側に面する縦框部を有する框部と、を備え、当該枠体のスペーサー部と框部とは、枠体形成材料により一体成型されていることを特徴とする多重ガラス障子用枠体。
(20)前記枠体の框部は、前記第1及び第2のガラス板の周縁部の内側に面する縦框部と当該縦框部に連設され前記第1及び第2のガラス板の端面部に面する屈曲框部とを有することを特徴とする、上記(18)又は(19)に記載の多重ガラス障子用枠体。
(21)前記枠体の框部の断面形状が略コの字状であることを特徴とする、上記(18)〜(20)のいずれか1に記載の多重ガラス障子用枠体。
(22)前記枠体形成材料が合成樹脂であることを特徴とする、上記(18)〜(21)のいずれか1に記載の多重ガラス障子用枠体。
(23)前記枠体のスペーサー部と框部とは、熱可塑性合成樹脂材料により押出し成型法、又は共押出し成型法により一体成型されていることを特徴とする、上記(22)に記載の多重ガラス障子用枠体。
(24)前記枠体は、その縦断面の中央線に関し、略左右対称の構造であることを特徴とする、上記(18)〜(23)のいずれか1に記載の多重ガラス障子用枠体。
(25)前記枠体は、その縦断面の中央線に関し、略左右対称の構造であり、左右に一対の縦框部及び屈曲框部を有し、左右に一対の縦框部の間には溝部が形成されていることを特徴とする、上記(18)〜(24)のいずれか1に記載の多重ガラス障子用枠体。
従来の複層ガラス障子において用いられていたスペーサーと框とは、それぞれ別体となっており、その組立て作業もスペーサーとガラス板とのシール材による接着作業、又框とガラス板とのシール材による組み立て作業を別々に行なうことを要したが、本発明の多重ガラス障子及び多重ガラス障子用枠体によれば、スペーサー部と框部とが一体成型された枠体を用いて第1のガラス板と第2のガラス板とを隔置して多重ガラス障子化しているので、部品点数および組み付け工数を削減できる。これにより、多重ガラス障子の組み立てを簡略化でき、コスト低減化を図ることができる。
又、枠体に中間板保持部を備えることにより、中空層に中間板を配置でき、容易に多層からなる多重ガラス障子を構成できる。
又、スペーサー部と框部とを一体化することにより、枠体を小さくでき、多重ガラス障子における框部及びスペーサー部の占める面積を少なくすることができる。これにより、透視部分のガラス板の面積を大きくでき、眺望性の向上、開放感の向上を図ることができる。
又、スペーサー部と框部とが一体化された枠体により、第1のガラス板と第2のガラス板をその周囲において隔置しているので、多重ガラス障子のスリム化を図ることができ、意匠性の向上を図ることができる。
又、第1及び第2のガラス板に、面内の許容応力が47MPa以上のガラス板を使用することにより、温度変化によって中空層が膨張、収縮した場合であっても、ガラス板が割れるのを防止できる。
次に、本発明の多重ガラス障子及び多重ガラス障子用枠体を図1〜図11の図面に基づいて具体的に説明する。図面は本発明の好ましい実施形態を例示したものであり、本発明は例示の図面とその説明に限定されない。
《多重ガラス障子及び多重ガラス障子用枠体》
図1は、本発明に係る多重ガラス障子の正面図、図2は、本発明に係る多重ガラス障子の一部断面概略斜視図、図3は、図2の円Aの部分の概略を示した縦断面図である。
図1は、本発明に係る多重ガラス障子の正面図、図2は、本発明に係る多重ガラス障子の一部断面概略斜視図、図3は、図2の円Aの部分の概略を示した縦断面図である。
図1において、符号1は多重ガラス障子、符号2はガラス板、符号3は多重ガラス障子の上端側の枠体、符号4は多重ガラス障子の側端側の枠体、符号5は多重ガラス障子の下端側の枠体(本明細書において、以下、上端側の枠体、側端側の枠体、及び下端側の枠体を総称して枠体5ともいう。)を示す。
図3は、2枚のガラス板を隔置する二重タイプ(即ち、ガラス板を2枚有するタイプ)の多重ガラス障子に用いられる枠体の構造の例を示したものである。同図に示されるように、下端側の枠体5は、2枚のガラス板(第1のガラス板及び第2のガラス板)2、2の間隔を保持する内面部6及び外面側部7と、当該内面部6及び外面側部7に連設されガラス板2、2の内側に面する側辺部8、8と、乾燥剤を収納可能な空間部9とを有するスペーサー部10と、前記2枚のガラス板2、2の周縁部の内側に面する縦框部11と、当該縦框部11に連設され前記ガラス板2、2の端面部に面する屈曲框部12を有する框部13と、を備え、当該枠体5のスペーサー部10と框部13とは、枠体形成材料により一体成型されている。本発明において、一体成型とは、枠体形成材料を、押出し成型法、共押出し成型法、あるいは射出成型法等の一体成型法により成型することを意味する。
枠体形成材料としては、合成樹脂材料、あるいはアルミニウム材料が好ましく使用される。かかる枠体形成用の合成樹脂材料としては、硬質塩化ビニル樹脂材料、アクリロニトリル・スチレン樹脂材料等の熱可塑性合成樹脂材料及びこれらにガラス繊維材を入れたものが、好ましい例として挙げられるが、勿論これらの熱可塑性合成樹脂材料に限定されるものではなく、各種熱可塑性合成樹脂材料も使用できる。
又、枠体形成材料としては、一種に限らず、複数種類の材料を用いて複合構造としてもよい。例えば、異なる合成樹脂材料を共押出し成型法により部分的に異なる合成樹脂材料からなる複合構造の枠体であってもよいし、又、上記したような合成樹脂材料とアルミニウム材料からなる複合構造の枠体であってもよい。この複合構造の枠体の場合、いずれか一種の枠体形成材料により、一体成型されていればよい。一体成型された枠体は、部分的、あるいは全体に異なる合成樹脂材料及び/又は金属材料が接合されていてもよい。特に、硬質の塩化ビニル樹脂材料やアクリロニトリル・スチレン樹脂材料によりスペーサー部10と框部13を一体成型した枠体は、障子として用いたときに、断熱性に優れており、一体成型が容易で、耐久性に優れ、安価であるので好ましい。
本発明の多重ガラス障子においては、2枚のガラス板2、2が、その周辺部において上記した枠体5により隔置され、2枚のガラス板2、2の間に密閉された空間部分が設けられる。この空間部分は、本明細書においては、中空層25と称し、この中空層25には、乾燥空気、あるいは不活性ガス等のガスが充填され、断熱性及び/又は防音性が高められる。又、スペーサー部10の空間部9に乾燥剤を入れた場合には、乾燥剤により多重ガラス障子1の結露防止性能が付与される。かかる中空層25は、空気層あるいはガス層と呼ばれることもある。
本発明の枠体5の框部13の縦框部11は、中空層25に対してスペーサー部10よりも外側に位置し、隔置された2枚のガラス板2、2の周縁部において内装される構造となっている。又、屈曲框部12は、縦框部11の、スペーサー部10の側辺部8と反対側の終端部からガラス板2側に屈曲し、横方向に延び、ガラス板の端面部を保護し、支える部分であり、更に必要に応じてガラス板2、2の脱落を防ぐ部分であり、屈曲框部12の屈曲部分の先端の長さは、ガラス板2、2の略板厚程度の長さ、あるいはガラス板2、2の外側に若干食み出る程度の長さとされるのが好ましい。上記したように、本発明の好ましい態様においては、枠体5の一体成型化された框部13の縦框部11とスペーサー部10の側辺部8とが、連続した面となっているので、この枠体5の框部13の縦框部11とスペーサー部10の側辺部8のガラス板側の色調、面状態を考慮すれば、この框部13の縦框部11及びスペーサー部10の側辺部8を多重ガラス障子1の周辺部における意匠面とすることができる。
スペーサー部10の空間部9に乾燥剤を収納する場合には、スペーサー部10の内面部6に通気孔を設ける。通気孔は、空間部9に連通して設けられ、かつ、枠体5の長手方向に沿って複数設けられる。空間部9に乾燥剤を収納し、通気孔を介して、空間部9と中空層25とを連通することにより、中空層25の乾燥状態を維持でき、結露を防止できる。通気孔は枠体を成型した後に加工される。スペーサー部10の内面部6には、通気孔を加工しやすくするため、図3に示されるような薄板部16を設けることが好ましい。
図3においては、多重ガラス障子の枠体の構造を下端側の枠体5を例にして具体的に説明したが、上端側の枠体3及び側端側の枠体4の構造も、基本的には下端側の枠体5の構造と同様である。
上記した2枚のガラス板2、2の形状、厚さ(板厚)は、目的とされる多重ガラス障子の形状、寸法に応じて適宜、選択される。通常の住宅用、その他建造物の窓に使用される場合、一般的にガラス板の形状は、矩形の平板形状であり、その板厚は、0.7mm〜10mmの範囲である。2枚のガラス板の形状が、矩形の平板形状である場合、その寸法(高さと横幅)は、同一、又はほぼ同寸法であることが好ましい。
又、2枚のガラス板には、通常、建築用として用いられているフロートガラス板、普通ガラス板、熱線吸収ガラス板、紫外線吸収ガラス板、熱線反射ガラス板、低放射膜を有する低放射ガラス板(Low−Eガラス板)、型板ガラス、合わせガラス、線・網入りガラス板、風冷強化ガラス板の他、ガラス板にイオン交換強化処理を施した、いわゆる化学強化ガラス板や、これらの機能が複合化されたガラス板などを使用でき、目的とする要求仕様に応じて適宜、その種類が選択される。特に、化学強化ガラス板は、強化処理によりその表面に圧縮応力が付与されて、破壊強度が高められているので、フロートガラス板、普通ガラス板の場合のガラス板の板厚(例えば、3〜6mm)よりも板厚を薄くでき(例えば0.7〜2mm程度の板厚とすることができる。)、多重ガラス障子を軽量化及び薄板化できるので、好ましい。
なお、2枚のガラス板は、共に板厚が異なっていてもよいし、種類が異なっていてもよい。
2枚のガラス板が矩形の平板形状である場合、各ガラス板は、その周囲の4辺において前記した枠体(即ち、上端側、左端側、右端側及び下端側の枠体)により隔置されて、多重ガラス障子が構成されるのが好ましい。なお、上端側、左端側、右端及び下端側の枠体のそれぞれが突き合わされる4つの角のコーナーにおいては、コーナーブロックを差し込み、それぞれの枠体が連結される。多重ガラスの4辺とも同じ形状の枠体を使用すれば、多重ガラス障子の組み付けにおける部品点数を少なくすることができるとともに、多重ガラス障子の周辺部の外観、意匠を同じようにすることができるので好ましい。
本発明の多重ガラス障子においては、枠体5のスペーサー部10の側辺部8と、框部13の縦框部11とは、それらとガラス板2とが面する部分において、接着材層14によりガラス板2と接着され、複数枚のガラス板で形成される中空層25の気密性を維持できるようにシールされている。
図4は、図3の多重ガラス障子用枠体の構造をより詳細に表わしたものである。各部分の符号は、図3と同様である。図3及び図4において示されるように、枠体5のスペーサー部10の側辺部8と框部13の縦框部11とは連設されており、連続した面となっている。次に説明する凹部21、22を除いて対面するガラス板の面と平行な面方向において、枠体5のスペーサー部10の側辺部8と框部13の縦框部11とは、ほぼ面一の構造である。
枠体5のスペーサー部10の側辺部8と框部13の縦框部11とが連設した枠体5のガラス板2、2と面する部分の構造は、図5に示すように、枠体5のスペーサー部10の側辺部8及び/又は框部13の縦框部11のガラス板2、2と対面する面に凹状部15が形成されていてもよい。このような凹状部15が形成されていれば、接着材層14の厚さをこの凹状部15の領域において、より厚くすることができ、接着性、封止性を高めることができる。
又、枠体5の框部13の構造は、図6に示すように、縦框部11の先の部分(即ち、スペーサー部10の外面側部7と反対側の部分)が、溝部20の内側方向に屈曲し、その先がガラス板2、2の先端方向に延びるような形状にしてもよい。このような屈曲先端部45を有する縦框部11の構造は、ガラス板2、2の周縁部分に凹状部17が形成されるので、この凹状部17に透水性が低く、接着性が優れた接着材を封入すれば、多重ガラス障子の接着性、封止性をより高めることができる。なお、上記したような框部13の縦框部11の先端部に屈曲先端部45を設けず、縦框部11の先端を直線状としてもよい。この形状は、図2〜6に例示した枠体において、框部13の縦框部11の先端に屈曲框部12が形成されていない例である。
そして、図4に示されるように、枠体5は、多重ガラス障子の厚さ方向の縦断面の中央線B−Bに関し、略左右対称の構造となっており、左右に一対のスペーサー部10の側辺部8と、左右に框部13の一対の縦框部11及び屈曲框部12とを有し、左右に一対の縦框部11の間には溝部20が形成されており、框部13の枠体の高さ方向の縦断面の断面形状は略コ字形状となっている。この框部13の溝部20には、戸車、戸車支持部材、外れ止め部品、その他の障子機能部材を設けることができ、この障子機能部材は、枠体5によって、多重ガラス障子の室外側からも、室内側からも隠蔽される状態となる。ここにおいて、左右の枠体のスペーサー部10の側辺部8、8の高さ(スペーサー部の厚さに略相当する)は、同一ないし、略同一とされているのが好ましい。
又、左右の框部13の縦框部11、11の高さも、同一ないし、略同一とされているのが好ましい。枠体5のスペーサー部10の側辺部8の高さは、ガラス板2とスペーサー部10の側辺部8との接着材による接着強度、透湿防止性及び意匠性を考慮して所定の高さが選ばれ、又框部13の縦框部11の高さは、上記した障子機能部材を隠蔽することができ、かつガラス板2と框部13の縦框部11との接着材による接着強度、透湿防止性及び意匠性を考慮して所定の高さが選ばれる。具体的には、枠体のスペーサー部10の側辺部8の高さは、5mm〜15mmの範囲が好ましく、又框部13の縦框部11の高さは、15mm〜50mmの範囲が好ましい。
上記した枠体5のスペーサー部10の側辺部8のガラス板2側の面の一部には、多重ガラス障子の製造時に、ガラス板2とスペーサー部10の側辺部8との間に注入、塗工、ないし配された接着材が、当該側辺部8の中空層25側に食み出ないように、又、所定の接着材層の厚さを確保できるように、所定幅の凹部21を設けることが好ましい。又、上記した框部13の縦框部11のガラス板2側の面の一部にも、上記した多重ガラス障子の製造時に、ガラス板2と框部13の縦框部11との間に注入、塗工、ないし配された接着材が、当該縦框部11の外側(即ち、ガラス板2の端面側)に食み出ないように、また所定の接着材層の厚さを確保できるように、所定幅の凹部22を設けることが好ましい。
図4に示すように、框部13の左右の一対の縦框部11の間に形成された溝部20には、端部保護カバー30を配設してもよい。この端部保護カバー30は、溝部20を多重ガラス障子の端面において塞ぐことができるような構造をしたものであれば種々の構造のものが使用される。又、端部保護カバー30は、ガラス板2、2の端面を支持するような構造部を有していてもよい。
図示した端部保護カバー30は、溝部20の底面を多重ガラス障子の端面の長手方向を塞ぐ底面部31と、縦框部11、11の溝部20側の下方に設けられたガイド凸条24、24に対し、横方向からスライドして装着できるように設けられた、先端がL字状に屈曲したガイドリブ部32、32と、ガラス板2、2の外側の端面部に面する屈曲部33とを有するものである。図示した例は、スライド装着方式の例の端部保護カバーであるが、これに限らず、溝部20に対し、図4においては下方向から嵌合方式で装着されるような構造としてもよく、又、その他の装着方式に対応できるような構造としたものも使用可能である。
多重ガラス障子の下辺側には、引き違い戸の場合、通常、障子用の戸車が装着されるので、戸車を除く部分に端部保護カバー30設けてもよい。又、多重ガラス障子の上辺側、側辺側においては、端部保護カバー30を配設するのが好ましい。ガラス板が矩形形状である多重ガラス障子の4辺に上記した同じ形状の枠体をそれぞれ使用しても、上辺側、側辺側における枠体の溝部に端部保護カバー30を配設することで、溝部20を塞ぎ、実用に供することができ、多重ガラス障子の組み付け部品点数の削減に効果的である。
端部保護カバー30が、多重ガラス障子の上辺側、左側辺側、又右側辺側の溝部20に設けられる場合、上辺側、左側辺側、又右側辺側において要求される機能に応じて、端部保護カバー30の構造を変更することができる。
なお、多重ガラス障子の開閉方式がスイング方式の場合には、戸車が必要でないので、左辺側、右辺側及び上辺側の端部保護カバーは、戸車に対応する構造変更は不要であり、下辺側、上辺側、左側辺側、及び右側辺側を同様の構造とすることができる。
《引き違い窓への適用例》
図7は、本発明の上辺側の枠体と下辺側の枠体を有する多重ガラス障子が適用された引き違い窓の概略縦断面図である。
図7は、本発明の上辺側の枠体と下辺側の枠体を有する多重ガラス障子が適用された引き違い窓の概略縦断面図である。
図7に示した、引き違い窓に適用された状態の本発明に係る多重ガラス障子1a、1bの下辺側の枠体5の溝部20aにおいては、戸車34が戸車取付け部材35を介して回転自在に装着されており、窓枠36の下辺に設けられた走行レール37に沿って多重ガラス障子1a、1bが走行するように構成されている。ここにおいて、戸車取付け部材35の左右の下端部38と、縦框部11の下端との間には、それぞれ端部保護カバー30aが配されており、この端部保護カバー30aの走行レール37側には、走行レール37と接触するヒレ部39が設けられている。
なお、図7において、左右の多重ガラス障子1a、1bの戸車取付け部材35は、それぞれ異なる構造のものを例示している。
又、多重ガラス障子の上辺側の枠体3の溝部20bには、窓枠36の上辺に設けられた走行レール40が納まり、走行レール40に沿って多重ガラス障子1a、1bがガイド走行できるようにヒレ部41、41を有する凹部42を有する端部保護カバー30bが装着されている。
図8は、図7に示した引き違い窓に適用された多重ガラス障子の召合せ部分を説明するための図面であり、多重ガラス障子の側辺側の枠体4の溝部20cに装着される端部保護カバー30cには、多重ガラス障子1a、1b同士の召合せ部分において相互に接触する召し合せ部気密材43が設けられており、一方、窓枠36の多重ガラス障子1a、1bの側端部と召合う部分においては縦枠部気密材44が設けられている。なお、図8においては、図7における各部と同一の部分については、同一の符号をもって表示している。
《三重タイプの多重ガラス障子》
図9は、両側に2枚のガラス板2、2と、その2枚のガラス板2、2の間にもう1枚の中間板60を隔置する三重タイプ(即ち、ガラス板と中間板とを合計で3枚有するタイプ)の多重ガラス障子に用いられる枠体の構造の例を示したものである。図示した例は、多重ガラス障子の下辺側に配される枠体の例を示したものである。同図においては、多重ガラス障子の枠体の構造を下端側の枠体5を例にしてその構造について具体的に説明しているが、上端側の枠体3及び側端側の枠体4の構造も、基本的には下端側の枠体5の構造と同様である。この下端側の枠体5は、外側の2枚のガラス板(第1のガラス板及び第2のガラス板)2、2の間隔を保持する内面部6及び外面側部7と、当該内面部6及び外面側部7に連設されガラス板内側に面する側辺部8、8と、乾燥剤を収納可能な空間部9、9とを有するスペーサー部10と、前記両側のガラス板の周縁部の内側に面する縦框部11と当該縦框部11に連設され前記ガラス板2、2の端面部に面する屈曲框部12を有する框部13とを備えた構造を有するものである。当該枠体のスペーサー部10と框部13とは、枠体形成材料により一体成型されている。枠体形成材料としては、前述した合成樹脂材料、あるいはアルミニウム材料が好ましく使用される。
図9は、両側に2枚のガラス板2、2と、その2枚のガラス板2、2の間にもう1枚の中間板60を隔置する三重タイプ(即ち、ガラス板と中間板とを合計で3枚有するタイプ)の多重ガラス障子に用いられる枠体の構造の例を示したものである。図示した例は、多重ガラス障子の下辺側に配される枠体の例を示したものである。同図においては、多重ガラス障子の枠体の構造を下端側の枠体5を例にしてその構造について具体的に説明しているが、上端側の枠体3及び側端側の枠体4の構造も、基本的には下端側の枠体5の構造と同様である。この下端側の枠体5は、外側の2枚のガラス板(第1のガラス板及び第2のガラス板)2、2の間隔を保持する内面部6及び外面側部7と、当該内面部6及び外面側部7に連設されガラス板内側に面する側辺部8、8と、乾燥剤を収納可能な空間部9、9とを有するスペーサー部10と、前記両側のガラス板の周縁部の内側に面する縦框部11と当該縦框部11に連設され前記ガラス板2、2の端面部に面する屈曲框部12を有する框部13とを備えた構造を有するものである。当該枠体のスペーサー部10と框部13とは、枠体形成材料により一体成型されている。枠体形成材料としては、前述した合成樹脂材料、あるいはアルミニウム材料が好ましく使用される。
図9に示した枠体においては、スペーサー部10の内面部6の中間部にもう1枚の中間板(例えば、ガラス板)60を配することができるように、スペーサー部10の長手方向に沿って、中間板保持部の一例としての挿入溝部50が設けられている。そして、挿入溝部50の溝内の両側には、挿入溝部50に配された中間板の端部を支持できるように、弾性材料からなるリップ部51が設けられている。又、挿入溝部50の底部には、挿入溝部50に配される中間板の端面部を保護し、位置決めを確実にできるように、弾性材料又はクッション性材料からなるベース部52が設けられている。図示した例においては、リップ部51、51は、中間部に配される中間板の挿入が容易となるように、段違いに設けられているが、同じレベルで設けてもよい。又、この例では、挿入溝部50の形成によって、スペーサー部10の乾燥剤が充填される空間部9は、左右に2分割されている。なお、上記したようなリップ部による中間板の支持方式に限らず、グレージングチャンネルによる支持方式であってもよいし、又シール材、あるいはバックアップ材による支持方式であってもよい。
上記した中間板60としては、透明板であってもよいし、着色されたものであってもよいし、模様付きのものであってもよいし、これらの組合わされたものでもよい。中間板60としては、配設される場所、部位、意匠性等に応じて適宜の中間板が使用される。中間板60は、第1及び第2のガラス板2、2の間に配置され、外部には露出しないので、要求される強度は、第1及び第2のガラス板2、2に比べて低く、板厚の薄い材料を使用することができる。従って、中間板としては、多重ガラス障子の全体の厚さを薄くすることができる板厚が2mm以下のガラス板が使用できる。特に、ガラス板の場合は、透明性及び耐久性が高く、より剛性も高いので、枠体のスペーサー部の挿入溝部50に挿入して配設する作業も容易であり、好ましい。
上記の例は、三重タイプの多重ガラス障子に用いられる枠体の構造の例であるが、更に多重化する場合には、スペーサー部10の内面部6に設置する中間板60の枚数に応じた挿入溝部50(中間板保持部)を設ける。たとえば、四重タイプの多重ガラス障子の場合には、挿入溝部50を2つ設け、5重タイプの多重ガラス障子の場合には、挿入溝部50を3つ設ける。この場合、各挿入溝部50は、スペーサー部10の厚さ方向に沿って所定の間隔で配置する。これにより、2枚のガラス板2、2の間に中間板60が隔置される。また、この場合、隔置された中間板60の間に中空層が備えられる。
《枠体の構成例》
本発明の多重ガラス障子において使用される枠体の各部の厚さ及び高さは、透湿防止性、断熱性、又多重ガラス障子の中空層の内部圧の変動、多重ガラス障子としての強度、耐久性等を考慮して、図3〜7に示すような構造、形状の場合、以下の通りとするのが好ましい。
本発明の多重ガラス障子において使用される枠体の各部の厚さ及び高さは、透湿防止性、断熱性、又多重ガラス障子の中空層の内部圧の変動、多重ガラス障子としての強度、耐久性等を考慮して、図3〜7に示すような構造、形状の場合、以下の通りとするのが好ましい。
・枠体のスペーサー部10の側辺部8の高さ:5〜15mm
・枠体のスペーサー部10の側辺部8の厚さ:0.7〜3.0mm
・枠体のスペーサー部10の内面部6及び外面側部7の厚さ:0.7〜3.0mm
・枠体のスペーサー部10の内面部6及び外面側部7の幅:4〜74mm
・枠体の框部13の縦框部11の高さ:15〜50mm
・枠体の框部13の縦框部11及び屈曲框部の厚さ:0.7〜3.0mm
なお、スペーサー部10は空間部9を備えない構成とすることもできる。空間部9を備えた場合には、上記のように、空間部9に乾燥剤を入れることにより、多重ガラス障子に結露防止性能を付与できる。
・枠体のスペーサー部10の側辺部8の厚さ:0.7〜3.0mm
・枠体のスペーサー部10の内面部6及び外面側部7の厚さ:0.7〜3.0mm
・枠体のスペーサー部10の内面部6及び外面側部7の幅:4〜74mm
・枠体の框部13の縦框部11の高さ:15〜50mm
・枠体の框部13の縦框部11及び屈曲框部の厚さ:0.7〜3.0mm
なお、スペーサー部10は空間部9を備えない構成とすることもできる。空間部9を備えた場合には、上記のように、空間部9に乾燥剤を入れることにより、多重ガラス障子に結露防止性能を付与できる。
《接着材》
本発明の多重ガラス障子において使用されるガラス板2とスペーサー部10の側辺部8との間の接着に使用される接着材としては、ガラス板2とスペーサー部10の側辺部8との間の優れた接着強度、透湿防止性、耐久性、良好な接着面等が得られるように、又ガラス板2とスペーサー部10との接着工程の簡略化を考慮して、適宜の接着材が使用される。例えば、スペーサー部10の側辺部8が、硬質塩化ビニル樹脂やアクリロニトリル・スチレン樹脂等の合成樹脂材料からなる場合、接着材としては、シリコーン系接着材、ポリサルファイド系接着材、ブチル系接着材、ホットメルト系接着材、エポキシ系接着材や、両面接着テープ、両面粘着テープなどが好ましく使用できる。又、ガラス板2と框部13の縦框部11との間の接着に使用される接着材としても、上記と同様に、ガラス板2と框部13の縦框部11との間の優れた接着強度、透湿防止性、耐久性、良好な接着面等が得られるように、又ガラス板2と縦框部11との接着工程の簡略化を考慮して、適宜の接着材が使用される。例えば、框部13の縦框部11が、硬質塩化ビニル樹脂やアクリロニトリル・スチレン樹脂等の合成樹脂材料からなる場合、上記の例と同様に、接着材としては、シリコーン系接着材、ポリサルファイド系接着材、ブチル系接着材、ホットメルト系接着材、エポキシ系接着材や、両面接着テープ、両面粘着テープなども好ましく使用できる。
本発明の多重ガラス障子において使用されるガラス板2とスペーサー部10の側辺部8との間の接着に使用される接着材としては、ガラス板2とスペーサー部10の側辺部8との間の優れた接着強度、透湿防止性、耐久性、良好な接着面等が得られるように、又ガラス板2とスペーサー部10との接着工程の簡略化を考慮して、適宜の接着材が使用される。例えば、スペーサー部10の側辺部8が、硬質塩化ビニル樹脂やアクリロニトリル・スチレン樹脂等の合成樹脂材料からなる場合、接着材としては、シリコーン系接着材、ポリサルファイド系接着材、ブチル系接着材、ホットメルト系接着材、エポキシ系接着材や、両面接着テープ、両面粘着テープなどが好ましく使用できる。又、ガラス板2と框部13の縦框部11との間の接着に使用される接着材としても、上記と同様に、ガラス板2と框部13の縦框部11との間の優れた接着強度、透湿防止性、耐久性、良好な接着面等が得られるように、又ガラス板2と縦框部11との接着工程の簡略化を考慮して、適宜の接着材が使用される。例えば、框部13の縦框部11が、硬質塩化ビニル樹脂やアクリロニトリル・スチレン樹脂等の合成樹脂材料からなる場合、上記の例と同様に、接着材としては、シリコーン系接着材、ポリサルファイド系接着材、ブチル系接着材、ホットメルト系接着材、エポキシ系接着材や、両面接着テープ、両面粘着テープなども好ましく使用できる。
ガラス板2とスペーサー部10の側辺部8との間の接着に使用される接着材と、ガラス板2と框部13の縦框部11との間の接着に使用される接着材とは、同様な接着材を使用するのが、上記した接着工程数が簡略化され、好ましいが、多重ガラス障子としての要求される性能によっては、異なる接着材を用いて、各要求性能に応じて機能分担させてもよい。又、使用される接着材は、透明接着材であっても、黒色系や、その他の所望に応じて適宜の色調を有する接着材であってもよい。透明接着材を使用すれば、枠体の框部の縦框部及びスペーサー部の側辺部を、前記ガラス板の周辺部において多重ガラス障子の意匠面とすることができる。又、黒色系や、その他の所望に応じて適宜の色調を有する接着材を使用すれば、この接着材層を多重ガラス障子の意匠面とすることができる。
《中空層》
多重ガラス障子1は、中空層25の厚さと、中空層25に封入される気体の種類によって断熱性が変化する。
多重ガラス障子1は、中空層25の厚さと、中空層25に封入される気体の種類によって断熱性が変化する。
中空層25が同じ厚さであれば、空気(乾燥空気)よりもクリプトンガスやアルゴンガスを封入した方が高い断熱性が得られる。
また、封入する気体が同じであれば、中空層25は、厚い方が高い断熱性が得られる。ただし、厚さに関しては限界があり、一定の厚さを超えると、それ以降は断熱性が向上しなくなる。
したがって、中空層25の厚さは、封入する気体との関係で最も高い断熱性が得られる厚さに設定することが好ましい。
たとえば、アルゴンガスを封入する場合、中空層25の厚さは13mm〜17mmに設定することが好ましい。これにより、全体の板厚を抑えつつ、高い断熱性を得ることができる。
なお、中空層25の厚さは、枠体5のスペーサー部10の内面部6及び外面側部7の幅と接着材層の厚さ(両側2箇所の厚さの合計)とによって規定される。たとえば、枠体5のスペーサー部10の内面部6及び外面側部7の幅が14mmであり、接着材層の厚さが0.5mmの場合、中空層25の厚さは15mmとなる。
《ガラス板》
密閉された中空層25を有する多重ガラス障子1は、温度変化により中空層25の内圧が変化し、中空層25が膨張、収縮する。中空層25が膨張、収縮すると、外側の2枚のガラス板2、2に応力が作用し、ガラス板2、2に割れが発生する。特に、断熱性を向上させるために、中空層25の厚さを厚くすると、膨張、収縮も大きくなり、割れが発生しやすくなる。この割れを考慮すると、外側に配置される2枚のガラス板2、2には、許容応力の高いガラス板を使用することが好ましい。特に、面内の許容応力が47MPa以上のガラス板を使用することが好ましい。
密閉された中空層25を有する多重ガラス障子1は、温度変化により中空層25の内圧が変化し、中空層25が膨張、収縮する。中空層25が膨張、収縮すると、外側の2枚のガラス板2、2に応力が作用し、ガラス板2、2に割れが発生する。特に、断熱性を向上させるために、中空層25の厚さを厚くすると、膨張、収縮も大きくなり、割れが発生しやすくなる。この割れを考慮すると、外側に配置される2枚のガラス板2、2には、許容応力の高いガラス板を使用することが好ましい。特に、面内の許容応力が47MPa以上のガラス板を使用することが好ましい。
一方、外側の2枚のガラス板2、2は、その板厚が厚くなると、障子全体の厚さも厚くなるので、板厚の薄いガラス板であることが好ましく、板厚が2mm〜3mmのガラス板であることが更に好ましい。
したがって、温度変化による割れ、及び、障子の総厚を考慮すると、外側の2枚のガラス板2、2には、板厚が2mm〜3mm、面内の許容応力が47MPa以上のガラス板を使用することが好ましい。
〈中空層の内圧変化によるガラス板の応力解析〉
温度変化によって中空層の内圧が変化したときに2枚のガラス板に生じる応力(面内)をガラス板のガラス構成、ガラス寸法を変えて解析した。図10は、解析結果を示す表である。ここでは、常温を25℃とし、常温から35℃低下した場合(−10℃)と、35℃上昇した場合(60℃)について解析した(ただし、No.10〜No.18は低下時のみ)。
温度変化によって中空層の内圧が変化したときに2枚のガラス板に生じる応力(面内)をガラス板のガラス構成、ガラス寸法を変えて解析した。図10は、解析結果を示す表である。ここでは、常温を25℃とし、常温から35℃低下した場合(−10℃)と、35℃上昇した場合(60℃)について解析した(ただし、No.10〜No.18は低下時のみ)。
なお、解析に用いた多重ガラス障子は、図1に示す形態の二重タイプの多重ガラス障子であり、中空層の気体はアルゴンガスである。
また、解析に使用したガラス板、接着材、シール、枠体の物性値は以下のとおりである。
・ガラス…ヤング率:7.16×10^4(MPa)、ポアソン比:0.23
・接着材…ヤング率:5.0(MPa)、ポアソン比:0.49
・シール…ヤング率:1.1(MPa)、ポアソン比:0.49
・スペーサー…ヤング率:6.9×10^4(MPa)、ポアソン比:0.33
同表において、ガラス構成は[第1のガラス板の厚さ(mm)+中空層の厚さ(mm)+第2のガラス板の厚さ(mm)]を示している。したがって、たとえばNo.1において、ガラス構成が[1.3+29.4+1.3]とは、第1のガラス板の厚さが1.3mm、中空層の厚さが29.4mm、第2のガラス板の厚さが1.3mmであることを示している。なお、中空層の厚さは、スペーサー部の厚さと接着材層の厚さとで規定される。ここでは、接着材層の厚さを0.5mmとしている。したがって、中空層の厚さが29.4mmとは、スペーサー部の厚さが28.4mm、接着材層の厚さが0.5mm(×2)であることを示している(ただし、No.12、13、18を除く)。
・接着材…ヤング率:5.0(MPa)、ポアソン比:0.49
・シール…ヤング率:1.1(MPa)、ポアソン比:0.49
・スペーサー…ヤング率:6.9×10^4(MPa)、ポアソン比:0.33
同表において、ガラス構成は[第1のガラス板の厚さ(mm)+中空層の厚さ(mm)+第2のガラス板の厚さ(mm)]を示している。したがって、たとえばNo.1において、ガラス構成が[1.3+29.4+1.3]とは、第1のガラス板の厚さが1.3mm、中空層の厚さが29.4mm、第2のガラス板の厚さが1.3mmであることを示している。なお、中空層の厚さは、スペーサー部の厚さと接着材層の厚さとで規定される。ここでは、接着材層の厚さを0.5mmとしている。したがって、中空層の厚さが29.4mmとは、スペーサー部の厚さが28.4mm、接着材層の厚さが0.5mm(×2)であることを示している(ただし、No.12、13、18を除く)。
また、ガラス寸法は[ガラス板の高さ(mm)×ガラス板の横幅(mm)]を示している(第1のガラス板と第2のガラス板の寸法は同じ)。したがって、たとえばNo.1において、ガラス寸法が[1197×800]とは、高さが1197mm、横幅が800mmのガラス板であることを示している。なお、ガラス寸法の[500×350]は、「JIS R 3209」において、複層ガラスの耐久試験に規定されているガラス寸法である。
また、応力は、外気側の最大応力と、中空層側の最大応力を示している。ここで、外気側の最大応力は、枠体の中空層側のライン上で発生する(図3の符号Rで示す領域で発生する。)。また、中空層側の最大応力は、ガラス板の中央部分で発生する。
No.1〜No.9は、ガラス構成とガラス寸法を変えたときの応力の解析結果である。この解析結果から次のことが確認できる。(1)ガラス寸法が小さくなるほど発生応力が大きくなる。(2)ガラス板は、板厚が1.3mm、2.0mm、3.0mmであれば、2.0mmの発生応力が最も大きい。(3)中空層の厚さが厚くなると、発生応力が大きくなる。(4)膨張時(温度上昇時)よりも収縮時(温度低下時)の方が発生応力が大きくなる。
No.10は、No.7との対比で中空層の厚さを更に拡大したときの応力の解析結果であり、No.11は、No.8との対比で中空層の厚さを更に拡大したときの応力の解析結果である。この解析結果からも中空層の厚さが厚くなると、発生応力が大きくなることが確認できる。
No.12は、No.10との対比で接着厚(接着材層の厚さ)を変更したときの応力の解析結果であり、No.13は、No.11との対比で接着厚を変更したときの応力の解析結果である。また、No.14とNo.16は、No.10及びNo.12との対比で接着幅(接着材層の幅)を変更したときの解析結果であり、No.15とNo.17は、No.11及びNo.13との対比で接着幅を変更したときの応力の解析結果である。この解析結果からガラス板に生じる応力は、接着材剤の厚さ、幅によっても変化することが確認できる。
図11は、接着厚、接着幅を変えたときの2枚のガラス板に生じる応力(面内)の解析結果を示す表である。
なお、ここでは、2枚のガラス板の板厚を2.0mm、中空層の厚さを63.9mm、中空層内の気体をアルゴンガスとし、ガラス寸法を高さ500mm×横幅350mmとして解析した。解析に使用したガラス板、接着材、シール、枠体の物性値は、上記と同じである。
接着幅は、20mm〜5mmまで5mm刻みで変化させて解析した(20mm、15mm、10mm、5mm)。また、接着厚は、0.5mm〜2.0mmまで5mm刻みで変化させ、2.0mmからは1.0mm刻みで5.0mmまで変化させて解析した(0.5mm、1.0mm、1.5mm、2.0mm、3.0mm、4.0mm、5.0mm)。なお、接着材層は、ガラス板の端部から4.5mmの位置に配置した。したがって、たとえば、接着幅が20mmのとき、接着材層は、ガラス板の端部から4.5mmの位置から24.5mmの位置まで配置される。
表(A)は接着幅が20mmのときの解析結果、表(B)は接着幅が15mmのときの解析結果、表(C)は接着幅が10mmのときの解析結果、表(D)は接着幅が5mmのときの解析結果を示している。
表(A)から(D)に示されるように、最大接着応力は、接着厚が5.0mm、接着幅が5.0mmのときに外気側に発生し、46.8MPaとなる(図10の表のNo.18)。
したがって、少なくとも面内の許容応力が46.8MPaを超えるガラス板であれば、温度変化による割れに耐え得る多重ガラス障子が得られ、更に、許容応力が47MPaを超えるガラス板であれば、十分に割れに耐え得るガラス板障子が得られる。ガラス板の面内の許容応力は、ガラス板の板厚にもよるが、板厚が2mm〜3mmのガラス板の場合、たとえば、化学強化ガラスを選択できる。
《その他の実施形態》
複数の枠体を用いて複数のガラス板を隔置することにより、複数のガラス板からなる多重ガラス障子を構成することもできる。
複数の枠体を用いて複数のガラス板を隔置することにより、複数のガラス板からなる多重ガラス障子を構成することもできる。
本発明の多重ガラス障子用枠体、多重ガラス障子によれば、部品点数および組み付け工数を削減することができ、多重ガラス障子の組み立てを簡略化することができ、又眺望性、開放感の向上、断熱性の向上を図ることができるとともに、多重ガラス障子のスリム化を図ることができ、デザイン性の向上を図ることができ、住宅用、その他建造物の窓に対して有用である。特に、既存の住宅、建造物等の窓の室内側にもう一つの内窓を配設し、二重窓化あるいは更に多重窓化して、防音性、断熱性、防犯性を高める場合の内窓の障子として有用である。
1、1a、1b…多重ガラス障子、2…ガラス板、3…多重ガラス障子の上端側の枠体、4…多重ガラス障子の側端側の枠体、5…多重ガラス障子の下端側の枠体、6…内面部、7…外面側部、8…側辺部、9…空間部、10…スペーサー部、11…縦框部、12…屈曲框部、13…框部、14…接着材層、15、17…凹状部、16…薄板部、20、20a、20b、20c…框部の溝部、21…スペーサー部の側辺部の凹部、22…縦框部の凹部、24…ガイド凸条、25…中空層、30、30a、30b、30c…端部保護カバー、31…底面部、32…ガイドリブ部、33…屈曲部、34…戸車、35…戸車取付け部材、36…窓枠、37、40…走行レール、39、41…ヒレ部、42…端部保護カバーの凹部、43…召し合せ部気密材、44…縦枠部気密材、45…屈曲先端部、50…挿入溝部、51…リップ部、52…ベース部、60…中間板
Claims (25)
- 第1のガラス板及び第2のガラス板をその周囲において枠体により隔置して、前記第1及び第2のガラス板の間に中空層を備えた多重ガラス障子であって、
前記枠体は、
前記第1及び第2のガラス板の間隔を保持する内面部及び外面側部と、当該内面部及び外面側部に連設され前記第1及び第2のガラス板の内側に面する側辺部と、乾燥剤を収納可能な空間部とを有するスペーサー部と、
前記第1及び第2のガラス板の周縁部の内側に面する縦框部を有する框部と、を備え、
当該枠体のスペーサー部と框部とは、枠体形成材料により一体成型されていることを特徴とする多重ガラス障子。 - 第1のガラス板及び第2のガラス板をその周囲において枠体により隔置して、前記第1及び第2のガラス板の間に中空層を備えた多重ガラス障子であって、
前記枠体は、
前記第1及び第2のガラス板の間隔を保持するスペーサー部と、
前記中空層に対して前記スペーサー部よりも外側に位置し、かつ前記第1及び第2のガラス板の周縁部の内側に面する縦框部を有する框部と、を備え、
当該枠体のスペーサー部と框部とは、枠体形成材料により一体成型されていることを特徴とする多重ガラス障子。 - 前記枠体の框部は、前記第1及び第2のガラス板の周縁部の内側に面する縦框部と当該縦框部に連設され前記第1及び第2のガラス板の端面部に面する屈曲框部とを有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の多重ガラス障子。
- 前記枠体の框部の断面形状が略コの字状であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の多重ガラス障子。
- 前記框部の縦框部及びスペーサー部の側辺部と、前記第1及び第2のガラス板とは、それらが面する部分において接着材により接着されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の多重ガラス障子。
- 前記枠体形成材料が合成樹脂であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の多重ガラス障子。
- 前記枠体のスペーサー部と框部とは、熱可塑性合成樹脂材料により押出し成型法、又は共押出し成型法により一体成型されていることを特徴とする、請求項6に記載の多重ガラス障子。
- 前記枠体は、その縦断面の中央線に関し、略左右対称の構造であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の多重ガラス障子。
- 前記枠体は、その縦断面の中央線に関し、略左右対称の構造であり、左右に一対の縦框部及び屈曲框部を有し、左右に一対の縦框部の間には溝部が形成されていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の多重ガラス障子。
- 前記溝部には、端部保護カバーが配設されていることを特徴とする、請求項9に記載の多重ガラス障子。
- 前記框部の縦框部及びスペーサー部の側辺部が、前記第1及び第2のガラス板の周辺部において多重ガラス障子の意匠面となっていることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の多重ガラス障子。
- 前記第1及び第2のガラス板が矩形状であり、前記第1及び第2のガラス板がその周縁の4辺において前記枠体により隔置されていることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の多重ガラス障子。
- 前記第1及び第2のガラス板は、面内の許容応力が47MPa以上のガラス板であることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の多重ガラス障子。
- 前記第1及び第2のガラス板は、厚さが2mm〜3mmのガラス板であることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の多重ガラス障子。
- 前記中空層に封入される気体がアルゴンガスであり、前記中空層の厚さが13mm〜17mmであることを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項に記載の多重ガラス障子。
- 前記第1及び第2のガラス板は、低放射膜を有することを特徴とする、請求項1〜15のいずれか1項に記載の多重ガラス障子。
- 前記中空層には、少なくとも1枚の中間板が隔置して配され、
前記枠体は、前記スペーサー部の内面部に前記中間板を保持する中間板保持部を有することを特徴とする、請求項1〜16のいずれか1項に記載の多重ガラス障子。 - 第1のガラス板と第2のガラス板とをその周囲において枠体により隔置する多重ガラス障子用枠体であって、
前記枠体は、
前記第1及び第2のガラス板の間隔を保持する内面部及び外面側部と、当該内面部及び外面側部に連設され前記第1及び第2のガラス板の内側に面する側辺部と、乾燥剤を収納可能な空間部とを有するスペーサー部と、
前記第1及び第2のガラス板の周縁部の内側に面する縦框部を有する框部と、を備え、
当該枠体のスペーサー部と框部とは、枠体形成材料により一体成型されていることを特徴とする多重ガラス障子用枠体。 - 第1のガラス板と第2のガラス板とをその周囲において枠体により隔置する多重ガラス障子用枠体であって、
前記枠体は、
前記第1及び第2のガラス板の間隔を保持するスペーサー部と、
前記中空層に対して前記スペーサー部よりも外側に位置し、かつ前記第1及び第2のガラス板の周縁部の内側に面する縦框部を有する框部と、を備え、
当該枠体のスペーサー部と框部とは、枠体形成材料により一体成型されていることを特徴とする多重ガラス障子用枠体。 - 前記枠体の框部は、前記第1及び第2のガラス板の周縁部の内側に面する縦框部と当該縦框部に連設され前記第1及び第2のガラス板の端面部に面する屈曲框部とを有することを特徴とする、請求項18又は19に記載の多重ガラス障子用枠体。
- 前記枠体の框部の断面形状が略コの字状であることを特徴とする、請求項18〜20のいずれか1項に記載の多重ガラス障子用枠体。
- 前記枠体形成材料が合成樹脂であることを特徴とする、請求項18〜21のいずれか1項に記載の多重ガラス障子用枠体。
- 前記枠体のスペーサー部と框部とは、熱可塑性合成樹脂材料により押出し成型法、又は共押出し成型法により一体成型されていることを特徴とする、請求項22に記載の多重ガラス障子用枠体。
- 前記枠体は、その縦断面の中央線に関し、略左右対称の構造であることを特徴とする、請求項18〜23のいずれか1項に記載の多重ガラス障子用枠体。
- 前記枠体は、その縦断面の中央線に関し、略左右対称の構造であり、左右に一対の縦框部及び屈曲框部を有し、左右に一対の縦框部の間には溝部が形成されていることを特徴とする、請求項18〜24のいずれか1項に記載の多重ガラス障子用枠体。
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JP2016142012A (ja) * | 2015-01-30 | 2016-08-08 | 株式会社Lixil | 複層ガラス体と建具 |
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JP2012207458A (ja) * | 2011-03-30 | 2012-10-25 | Sankyotateyama Inc | 複層ガラス、障子及びサッシ |
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2014
- 2014-02-03 JP JP2014018548A patent/JP2014208568A/ja active Pending
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