JP2014172775A - 粉体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】希少元素を削減し、かつ排気ガス浄化用触媒としての性能が高い粉体を提供すること。
【解決手段】本発明では、鉄イオンの塩と、ジルコニウム、シリコン、チタンおよびアルミニウムの少なくとも1つと、を含む溶液を用い、超臨界水または亜臨界水の反応場において粉体を生成する。生成する粉末は、ナノ粒子であることが好ましく、酸素収蔵放出能の大きいマグネタイトを含む酸化鉄、及び高耐熱なシリカ、ジルコニア、チタニア、アルミナを含む粉末である。
【選択図】図3
【解決手段】本発明では、鉄イオンの塩と、ジルコニウム、シリコン、チタンおよびアルミニウムの少なくとも1つと、を含む溶液を用い、超臨界水または亜臨界水の反応場において粉体を生成する。生成する粉末は、ナノ粒子であることが好ましく、酸素収蔵放出能の大きいマグネタイトを含む酸化鉄、及び高耐熱なシリカ、ジルコニア、チタニア、アルミナを含む粉末である。
【選択図】図3
Description
本発明は、粉体の製造方法に関し、例えば、超臨界水または亜臨界水を用いた粉体の製造方法に関する。
排気ガス浄化用触媒として、セリウム(Ce)を含む担体に、白金(Pt)またはロジウム(Rh)等の貴金属が担持された触媒が用いられている。例えば、特許文献1および2には、セリウムを含まない触媒用担体が記載されている。例えば、特許文献1には、酸化鉄粉末にシリカを共存させた粉末を触媒に用いることが記載されている。例えば、特許文献2には、鉄を含む粒子を触媒に用いることが記載されている。さらに、例えば、特許文献3には、超臨界状態の水の反応場を用い生成した酸化物微結晶粒子を担体に用いることが記載されている。
セリウムは、希少元素であり、セリウムの枯渇が深刻な問題となりつつある。また、セリウムは価格が高く、セリウムを用いた触媒は高コストとなってしまう。一方、特許文献1および2のように、セリウムを含まない担体を用いた触媒は、セリウムを含む担体に比べ、酸素吸蔵放出能が低い。このため、セリウムを含まない担体を用いた触媒は、触媒としての性能も劣ってしまう。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、希少元素を削減し、かつ排気ガス浄化用触媒としての性能が高い粉体を提供することを目的とする。
本発明は、鉄イオンの塩と、ジルコニウム、シリコン、チタンおよびアルミニウムの少なくとも1つと、を含む溶液を用い、超臨界水または亜臨界水の反応場において粉体を生成することを特徴とする粉体の製造方法である。
上記構成において、前記粉体は、ジルコニアを含む構成とすることができる。また、上記構成において、前記粉体は、マグネタイトを含む構成とすることができる。
上記構成において、前記超臨界水または亜臨界水の反応場は、超臨界水の反応場である構成とすることができる。また、上記構成において、前記粉体は、排気ガス浄化用触媒用粉体である構成とすることができる。
本発明によれば、希少元素を削減し、かつ排気ガス浄化用触媒としての性能が高い粉体を提供することができる。
本発明者は、鉄を含む排気ガス浄化用触媒用粉体であって、酸素吸蔵放出能等の特性がよい粉体の製造方法について検討した。
図1は、実施例に係る粉体を製造する製造装置を示す模式図である。図1を参照し、製造装置10は、ポンプ12および13、加熱部14、シリンダーポンプ16、冷却部18、回収シリンダー20および配管22を備えている。ポンプ12は、配管22に純水を供給する。ポンプ13は、原料溶液を配管22内に導入する前に配管22内の圧力を維持するためのポンプである。加熱部14は、ヒータであり、配管22内の純水を加熱する。シリンダーポンプ16は、配管22内に原料溶液を導入する。冷却部18は、ウォータバス内に配管22を通したものであり、配管22内の粉体を含む水をほぼ室温に冷却する。回収シリンダー20は、配管22内の圧力を調整する。また、粉体を回収する。加熱部14から冷却部18までの配管22内の水が超臨界状態となる。配管22内の超臨界状態の水に原料が導入されてから冷却部18までの領域24において、超臨界水の反応場が形成される。位置22aから22dは配管22の位置を示す。
実施例1においては、以下の条件を用いた。
ポンプ12が供給する純水の流量 :30mリットル/分
領域24の配管22内の圧力 :30MPa
シリンダーポンプ16が供給する原料溶液の流量:10mリットル/分
配管22の径 :1/8インチ
領域24の長さ :1m
位置22aの温度 :452℃
位置22bの温度 :435℃
位置22cの温度 :400℃
位置22dの温度 : 24℃
純水の比抵抗率 :15〜18MΩ・cm
反応時間 :1秒
ポンプ12が供給する純水の流量 :30mリットル/分
領域24の配管22内の圧力 :30MPa
シリンダーポンプ16が供給する原料溶液の流量:10mリットル/分
配管22の径 :1/8インチ
領域24の長さ :1m
位置22aの温度 :452℃
位置22bの温度 :435℃
位置22cの温度 :400℃
位置22dの温度 : 24℃
純水の比抵抗率 :15〜18MΩ・cm
反応時間 :1秒
実施例1および2は、硫化鉄(FeSO4)およびケイ酸ナトリウム(NaSiO3)を原料とした。原料溶液の生成方法は以下である。
500gの純水に12g(実施例1)または36g(実施例2)のケイ酸ナトリウム溶液(水ガラス、55重量%)を溶解させる。
500gの純水に75g(実施例1)または225g(実施例2)の硫化鉄水和物を溶解させる。
ケイ酸ナトリウム溶液をマグネティックスターラを用い攪拌しながら硫化鉄溶液を加える。
攪拌している溶液に、3モル/リットル(mol/l)の水酸化カリウム(KOH)溶液を加え、pHを7に調整する。
溶液の体積が1800mリットルとなるように、純水を加える。
500gの純水に12g(実施例1)または36g(実施例2)のケイ酸ナトリウム溶液(水ガラス、55重量%)を溶解させる。
500gの純水に75g(実施例1)または225g(実施例2)の硫化鉄水和物を溶解させる。
ケイ酸ナトリウム溶液をマグネティックスターラを用い攪拌しながら硫化鉄溶液を加える。
攪拌している溶液に、3モル/リットル(mol/l)の水酸化カリウム(KOH)溶液を加え、pHを7に調整する。
溶液の体積が1800mリットルとなるように、純水を加える。
実施例3および4は、硫化鉄(FeSO4)およびオキシ硝酸ジルコニウム(ZrO(NO3))を原料とした。原料溶液の生成方法は以下である。
90gの純水に12.5g(実施例3)または37.5g(実施例4)の硫化鉄水和物を溶解させる。
90gの純水に4.8g(実施例3)または14.4g(実施例4)のオキシ硝酸ジルコニウムを溶解させる。
オキシ硝酸ジルコニウム溶液に硫化鉄溶液を加える。
攪拌している溶液に、3モル/リットルの水酸化カリウム(KOH)溶液を加え、pHを7に調整する。
溶液の体積が300mリットルとなるように、純水を加える。
90gの純水に12.5g(実施例3)または37.5g(実施例4)の硫化鉄水和物を溶解させる。
90gの純水に4.8g(実施例3)または14.4g(実施例4)のオキシ硝酸ジルコニウムを溶解させる。
オキシ硝酸ジルコニウム溶液に硫化鉄溶液を加える。
攪拌している溶液に、3モル/リットルの水酸化カリウム(KOH)溶液を加え、pHを7に調整する。
溶液の体積が300mリットルとなるように、純水を加える。
次に、反応工程について説明する。
ポンプ12および13から純水を配管22に供給する。このとき、ポンプ12の流量は、反応時の流量と同じとする。ポンプ13の流量は、シリンダーポンプ16が配管に供給する原料溶液の流量と同じにする。
回収シリンダー20を用い、配管22内の圧力を調整する。
原料溶液をシリンダーポンプ16に導入する。
加熱部14を用い、所定の温度まで純水を加熱する。
ポンプ13を停止し、シリンダーポンプ16を用い原料溶液を配管22内に供給する。
シリンダーポンプ16を用い原料溶液を配管22内に供給しつつ、回収シリンダー20から排出される反応後の液を回収する。
原料溶液を供給し終えた後、ポンプ12を用い純水を供給しつつ純水の温度を下げる。
ポンプ12および13から純水を配管22に供給する。このとき、ポンプ12の流量は、反応時の流量と同じとする。ポンプ13の流量は、シリンダーポンプ16が配管に供給する原料溶液の流量と同じにする。
回収シリンダー20を用い、配管22内の圧力を調整する。
原料溶液をシリンダーポンプ16に導入する。
加熱部14を用い、所定の温度まで純水を加熱する。
ポンプ13を停止し、シリンダーポンプ16を用い原料溶液を配管22内に供給する。
シリンダーポンプ16を用い原料溶液を配管22内に供給しつつ、回収シリンダー20から排出される反応後の液を回収する。
原料溶液を供給し終えた後、ポンプ12を用い純水を供給しつつ純水の温度を下げる。
次に、回収した反応液から粉末を回収する工程について説明する。
反応液を遠心分離し、上澄みの液体を廃棄する。遠心分離の加速度は10000G、時間は30分である。
沈殿物に250mリットルの純水を加え、再度同じ条件で遠心分離する。これを3回繰り返す。
実施例1から3においては、沈殿物を100mリットルの純水に再分散した後、凍結乾燥を行なう。
実施例3および4においては、沈殿物をエタノールに再分散した後、超臨界二酸化炭素乾燥を行なう。
実施例3は、上記凍結乾燥した粉体と超臨界二酸化炭素乾燥した粉体とを作製した。
反応液を遠心分離し、上澄みの液体を廃棄する。遠心分離の加速度は10000G、時間は30分である。
沈殿物に250mリットルの純水を加え、再度同じ条件で遠心分離する。これを3回繰り返す。
実施例1から3においては、沈殿物を100mリットルの純水に再分散した後、凍結乾燥を行なう。
実施例3および4においては、沈殿物をエタノールに再分散した後、超臨界二酸化炭素乾燥を行なう。
実施例3は、上記凍結乾燥した粉体と超臨界二酸化炭素乾燥した粉体とを作製した。
以上により、実施例1から4に係る粉体を回収する。
実施例1および3を用い生成した粉体をX線回折(XRD:X‐Ray Diffraction)を用い解析した。実施例3は凍結乾燥したものである。図2(a)および図2(b)は、それぞれ実施例1および3のXRD回折結果を示す図である。図2(a)および図2(b)は、2θに対する信号強度(任意単位)を示している。実線矢印および破線矢印はそれぞれFe3O4およびFe2O3の信号を示す。括弧はFe3O4の面指数を示す。図2(a)を参照し、実施例1の粉体には酸化鉄としてマグネタイト(Fe3O4)が含まれる。実施例1の粉体にはシリカ(SiO2)も含まれるが、シリカは結晶となっておらず、シリカの信号は観測されない。図2(b)を参照し、実施例3の粉体には酸化鉄としマグネタイト(Fe3O4)およびFe2O3が含まれる。実施例3の粉体にはジルコニア(ZrO2)も含まれるが、ジルコニアは結晶となっておらず、ジルコニアの信号は観測されていない。
実施例1および3を用い生成した粉体を透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)を用い観察した。実施例3は凍結乾燥したものである。図3(a)および図3(b)は、それぞれ実施例1および3のTEM画像の示す図である。図3(a)および図3(b)を参照し、実施例1および3に係る粉体は、20nmから50nmの粒径を有することがわかる。このように、実施例1および3に係る粉体は、ナノメータサイズの微細な粉体であり、いわゆるナノ粒子である。
次に、実施例1から4について、熱重量分析装置を用い酸素吸蔵放出能を測定した。実施例3は超臨界二酸化炭素乾燥したものである。酸素吸蔵放出能の測定方法は特許文献1の0020段落と同様である。
図4は、各実施例における酸素吸蔵放出能を示す図である。各実施例において、左から1サイクル、2サイクルおよび3サイクル目に測定された酸素吸蔵放出能(μモル−O/リットル:μmol−O/l)を示している。比較例1は、特許文献1の図2中の800℃において最も酸素吸蔵放出能が大きかった値を図示したものである。
実施例1から実施例4のいずれにおいても酸素吸蔵放出能は比較例1より大きくなっている。実施例1と実施例2では酸素吸蔵放出能が同程度であるが、実施例3と実施例4では実施例4の方が酸素吸蔵放出能が大きくなる。原料溶剤中の原料濃度の最適化により、酸素吸蔵放出能はさらに高くなる可能性がある。酸素吸蔵放出能は乾燥方法に対して大きな差がない。このように、凍結乾燥、超臨界乾燥および真空乾燥のいずれの乾燥方法を用いてもよい。
次に、実施例1および実施例3の触媒活性を測定した。一般に車両排気ガス浄化用触媒に用いられているセリウムを含む担体を用いた触媒を比較例2とする。触媒活性の測定方法は、特許文献3の0076段落および0077段落と同様である。
図5(a)および図5(b)は、実施例1および比較例2の温度に対する除去率を示す図である。図5(a)は、初期状態の測定結果であり、図5(b)は、1000℃において20時間エージングした後の測定結果である。黒丸、黒三角および黒四角は、それぞれ実施例1におけるNOx、COおよびC3H6の除去率を示す。実線は、近似曲線である。白丸、白三角および白四角は、それぞれ比較例2におけるNOx、COおよびC3H6の除去率を示す。破線は近似曲線である。
図5(a)を参照し、300℃以上において、実施例1および比較例2はともに各ガスの除去率が高い。実施例1と比較例2とでは、各ガスの除去率はほぼ同程度である。このように、実施例1においては、比較例2と同程度のガス除去率が得られる。
図5(b)を参照し、比較例2においては、各ガスの除去率はエージンング前の図5(a)とほぼ同じである。一方、実施例1においては、300℃から450℃の範囲で比較例より除去率が大きく低下する。このように、実施例1においては、比較例2と同程度の触媒性能を示すものの、エージングにより触媒性能が低下する。
図6(a)および図6(b)は、初期状態の温度に対する除去率を示す図である。図7(a)および図7(b)は、エージング後の温度に対する除去率を示す図である。エージング条件は温度が1000℃、時間が20時間である。実施例3は超臨界二酸化炭素乾燥したものである。図6(a)および図7(a)は、比較例2の測定結果であり、図6(b)および図7(b)は、実施例3の測定結果である。図6(a)および図7(a)について測定条件が異なるため図5(a)および図5(b)の比較例2とは単純には比較できない。図6(a)から図7(b)において、黒丸、黒三角および黒四角は、それぞれNOx、COおよびC3H6の除去率を示す。実線は、近似曲線である。
図6(a)および図6(b)を参照し、比較例2は200℃以上、実施例3は250℃以上においていずれのガスに対しても非常に高い除去率を示している。図7(a)および図7(b)を参照し、比較例2および実施例3ともに300℃以上においていずれのガスに対しても非常に高い除去率を示している。以上のように、実施例3は、エージング後においても比較例2と同程度の触媒性能を有することがわかった。
実施例1から4によれば、酸素収蔵放出能の大きい酸化鉄を含み、かつ高耐熱なシリカまたはジルコニアを含む。これにより、図5(a)から図7(b)に示したように、一般的なセリウムを含む触媒用粉体と同程度の触媒性能を有する触媒用粉体を得ることができる。また、超臨界水または亜臨界水の反応場を用いることにより、ナノ粒子を形成できる。これにより、図4に示したように酸素収蔵放出能をより向上できる。
高耐熱な酸化物として、シリカおよびジルコニア以外にチタニア(TiO2)またはアルミナ(Al2O3)を用いることができる。よって、原料溶液として、鉄イオンの塩と、シリコン、ジルコニウム、チタン(Ti)およびアルミニウム(Al)の少なくとも1つと、を含んでいればよい。鉄イオンの塩として、例えば硝化鉄、硫化鉄または塩化鉄を用いることができる。シリコン、ジルコニウム、チタンおよびアルミニウムを含む原料としては、例えばシリコン単体、ジルコニウム単体、チタン単体およびアルミニウム単体の少なくとも1つでもよいし、その酸化物でもよい。さらに窒化物でもよい。シリカ、ジルコニア、チタニアおよびアルミナは、化学量論的な組成でもよいが、化学量論的な組成でなくてもよい。
実施例1から4のように、触媒用粉体は、マグネタイトを含む鉄酸化物と、シリカおよびジルコニアの少なくとも1つと、を主成分とする。これにより、酸素収蔵放出能を向上できる。
特に、実施例3および4のように、耐熱性の観点から鉄酸化物とジルコニアを主成分とすることが好ましく、マグネタイトを含む鉄酸化物とジルコニアとを主成分とすることがより好ましい。
原料溶液における鉄と、シリコン、ジルコニウム、チタンまたはアルミニウムとの濃度は、反応が生じる濃度の範囲で適宜変更できる。各濃度を例えば0.1モル/リットル以上かつ1モル/リットル以下の範囲とすることができる。
反応温度はおよび圧力は、超臨界水の反応場または亜臨界水の反応場において反応が生じる範囲で任意に設定できる。水の臨界温度は374℃、臨界圧力は22.1MPaである。この臨界温度以上かつ臨界圧力以上の状態を超臨界状態という。しかしながら、温度および/または圧力が臨界点以下であっても、超臨界水の反応場と同様の反応場を実現できる。これを亜臨界状態という。例えば、温度が250℃以上、圧力が20MPa以上であればよい。温度および圧力はそれぞれ臨界点以上が好ましい。さらに、温度は350℃以上が好ましい。圧力は25MPa以上が好ましい。温度が高くなると配管等の耐熱性を高くすることになるため、温度は450℃以下が好ましい。圧力が高くなると配管等の耐圧性を高くすることになるため、圧力は40MPa以下が好ましい。
反応時間として、1秒を用いたが、反応が生じる時間で任意に設定できる。例えば0.1秒以上であればよい。また、反応時間が長いと反応配管が長くなる。よって、反応時間は10秒以下が好ましい。
溶液のpHは、反応が生じる範囲で適宜選択可能である。中間反応物としてFeOHを生成するため、OH−イオンの濃度が高いことが好ましい。例えばpHは6以上が好ましい。pHが大きくなると配管等の耐アルカリ性を大きくすることにあるため、pHは9以下が好ましい。pHを調整する溶液はKOH以外にもOH基を有していればよい。例えばNaOHを用いることができる。
粉体の径は、ナノ粒子として機能するため1nm以上かつ100nm以下が好ましく、5nm以上がより好ましく10nm以上がより好ましい。70nm以下がより好ましい。粉体の径は、例えば平均径またはメジアン径などで表される。
本発明の触媒用粉体を排気ガス浄化用触媒の形態にする場合の形態は特に制限されない。例えばペレット等の所定の形状に成型してもよい。触媒用基材に担持してもよい。基材は、ハニカム構造等を採用してもよい。
以上、発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
Claims (5)
- 鉄イオンの塩と、ジルコニウム、シリコン、チタンおよびアルミニウムの少なくとも1つと、を含む溶液を用い、超臨界水または亜臨界水の反応場において粉体を生成することを特徴とする粉体の製造方法。
- 前記粉体は、ジルコニアを含むことを特徴とする請求項1記載の粉体の製造方法。
- 前記粉体は、マグネタイトを含むことを特徴とする請求項1または2記載の粉体の製造方法。
- 前記超臨界水または亜臨界水の反応場は、超臨界水の反応場であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の粉体の製造方法。
- 前記粉体は、排気ガス浄化用触媒用粉体であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の粉体の製造方法。
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