JP2014152407A - ポリフェニレンサルファイド繊維の製造方法および不織布。 - Google Patents

ポリフェニレンサルファイド繊維の製造方法および不織布。 Download PDF

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Abstract

【課題】濾布作成時の混綿工程を簡略し、ダスト剥離性向上、ダスト捕集効率向上、圧力損失減少が可能となるPPS短繊維の製造方法を提供する。
【解決手段】少なくとも2種類以上の繊維径の異なる繊維を同時に紡糸混繊するポリフェニレンサルファイド繊維の製造方法である。単繊維繊度は0.5〜15dtexの範囲であり、単繊維繊度の差異を0.5〜10dtexとすることを特徴とし、得られたポリフェニレンサルファイド繊維を用いて、不織布および濾布を製造することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、不織布作成時の混綿工程が不要なポリフェニレンサルファイド繊維の製造方法と、そのポリフェニレンサルファイド繊維からなる不織布に関するものである。
ポリフェニレンサルファイド(以下、PPSと略すことがある。)樹脂は、優れた耐熱性、バリア性、耐薬品性、電気絶縁性および耐湿熱性などのエンジニアリングプラスチクスとして好適な性質を有しており、射出成型や押出成型用を中心として各種の電気や電子部品、機械部品および自動車部品、フィルム、および繊維などに使用されている。例えば、廃ガス集塵用のバグフィルター等の各種産業用フィルターに用いられる濾布には、PPS樹脂素材が広く用いられている。このような濾布は、PPS短繊維の紡績糸から作製された基布に、PPS短繊維からなる繊維ウェブを積層しニードルパンチングしたものであり、廃ガス中のダストを捕集し、ダストを含まない廃ガスを外へと排気するために使用されるが、目詰まりのない状態を長期間保持し続けることが重要であり、このような濾布性能の長寿命化が常に望まれている。
濾布の目詰まりを抑制し濾布性能の長寿命化を図るためには、付着したダストを効率的に濾布から離脱させることが有効である。例えば、バグフィルターにおいて濾布が目詰まりすると、焼却設備からの廃ガスの排気が出来なくなるので、焼却設備を停止させて、濾布を交換しなければならない。すなわち、濾布が目詰まりする前にダストを効率的に払い落とせば、濾布の長寿命化を図ることができ、焼却設備の長期連続運転が可能となる。
バグフィルターにおいて、濾布に付着したダストを効率的に離脱させる方法として、パルスジェット方式が採用されることが多い(特許文献1および2参照。)。パルスジェット方式とは、濾布の表面に付着したダストが蓄積しないうちに、濾布に高速の気流を定期的に吹きつけて濾布を振動させ、濾布の表面に付着したダストを払い落とす方式である。このようなパルスジェット方式でダストの払い落としは可能となるが、この方式では、当然ながら、外力として加えられる高速の気流は濾布の機械強度を経時的に低下させやすい。定期的に外力が加えられた際に、濾布の機械強度や濾布の寸法安定性が不十分な場合、濾布が破断しバグフィルターとしての機能を果たせなくなるからである。
一方で、環境規制は厳しくなる時流にあり、特に米国において制定される動きにある、大気中に浮遊する粒子状物質のうちでも特に粒径の小さいものに関する規制(PM2.5規制)が、日本でも適用される可能性がある。このような流れを受けて、より高いダスト捕集効率であり、かつ、目詰まりの少ない優れたフィルターが要望されている。
この対応として、単繊維繊度が1.8d(2.0dtex)以下のPPS繊維を、エアー流入側の繊維ウェブに配置した濾布が提案されている(特許文献3参照。)。この提案では確かに、ダストの剥離性能およびダストの捕集効率は良化傾向にあるものの、濾布の目詰まりによる圧力損失が大きいという課題があった。
また別に、少なくとも2層の繊維ウェブを含み、エアー流入側の繊維ウェブが繊維径15μm以下(単繊維繊度が2.2dtex以下)のPPS繊維を、50質量%以上含む濾布が提案されている(特許文献4参照。)。この提案では、15μm以下の繊維重量を規制することによって、ダストの剥離性能、ダストの捕集効率および濾布の目詰まりによる圧力損失について、一定の効果を得ることが出来ている。
しかしながら、繊維径が15μm以下のPPS繊維を混綿させるには、濾布作成時、混綿する工程が必要であると共に、混綿が不均一な場合には、ダスト剥離性、ダスト捕集効率および圧力損失効果にも影響を与えることが懸念される。したがってこの混綿工程は、濾布性能に大きな影響を与える工程であり、より均一な混綿が必要とされるが、これまでの方式ではまだ不十分であるのが実情であった。
特開平08−103617号公報 特開平09−248413号公報 特開平10−165729号公報 WO2004/087293号公報
そこで、本発明の目的は、特に濾布作成時の混綿工程の簡略化を図ることができるポリフェニレンサルファイド繊維の製造方法をする提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決せんとするものであって、本発明のポリフェニレンサルファイド繊維の製造方法は、少なくとも2種類の単繊維繊度の異なる繊維を同時に紡糸混繊するポリフェニレンサルファイド繊維の製造方法である。
本発明のポリフェニレンサルファイド繊維の製造方法の好ましい態様によれば、前記の単繊維繊度は0.5〜15dtexの範囲であり、単繊維繊度の差異を0.5〜10dtexとすることである。
本発明においては、上記のポリフェニレンサルファイド繊維の製造方法で得られたポリフェニレンサルファイド繊維から不織布を製造することができ、この不織布を用いて濾布を製造することができる。
本発明によれば、濾布作成時の混綿工程を簡略出来るポリフェニレンサルファイド繊維の製造方法が提供され、更に、紡糸混繊による混繊の均一化により、ダスト剥離性向上、ダスト捕集効率向上、圧力損失減少が可能になるポリフェニレンサルファイド繊維の製造方法が提供される。
図1は、本発明で得られるポリフェニレンサルファイド繊維からなる不織布を用いたフィルター材(濾布)の分解断面図である。 図2は、本発明で得られるポリフェニレンサルファイド繊維からなるフィルター材(濾布)を用いた大気塵捕集効率測定装置の概略側面図である。 図3は、本発明で得られるポリフェニレンサルファイド繊維からなるフィルター材(濾布)を用いたダスト払い落とし後の圧力損失測定装置の概略側面図である。
本発明のポリフェニレンサルファイド繊維の製造方法は、少なくとも2種類の繊維径の異なる繊維を同時に紡糸混繊するポリフェニレンサルファイド繊維の製造方法である。
本発明で用いられるポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂は、繰り返し単位として、次の構造式(I)で示されるp−フェニレンサルファイド単位や、m−フェニレンサルファイド単位などのフェニレンサルファイド単位を含有するポリマーを意味する。
Figure 2014152407
PPS樹脂は、ホモポリマーまたはp−フェニレンサルファイド単位とm−フェニレンサルファイド単位の両者を有する共重合体であってもよく、また本発明の効果を損なわない限り、他の芳香族サルファイドとの共重合体あるいは混合物であっても構わない。
また、PPS樹脂は、重量平均分子量が30000〜90000であることが好ましい。重量平均分子量が30000未満のPPS樹脂を用いて溶融紡糸を行った場合、紡糸張力が低く紡糸時に糸切れが多発することがあり、また、重量平均分子量が90000を超えるPPS樹脂を用いると、溶融時の粘度が高すぎて紡糸設備を特殊な高耐圧仕様にしなければならず、設備費用が高額になって不利である。より好ましい重量平均分子量は、40000〜70000である。
本発明で用いられるPPS樹脂の市販品としては、東レ(株)製“トレリナ”(登録商標)や、ポリプラスチックス(株)製“フォートロン”(登録商標)などが挙げられる。
次に、本発明のPPS繊維を製造する方法について説明する。
上記のような好ましくは重量平均分子量30000〜90000のPPS樹脂を溶融し、2〜100個の紡出口金から同時に紡出し、少なくとも2種類の単繊維繊度の異なる繊維を同時に紡出する。このとき、異なる繊度の割合を、同時に紡糸する紡糸機錘数全体の好ましくは5%以上、より好ましくは10%以上異なる繊度となるように紡糸する。
ここでいう異なる繊度の割合とは、2種類以上の異なる繊度の繊維の内、最も混率の低い繊維の存在割合を指す。例えば、3.3Tが80%、6.6Tが20%の混繊した繊維の場合、異なる繊度の割合は20%となる。また、3.3Tが50%、6.6Tが40%、7.8Tが10%の場合、異なる繊度の割合は10%となる。異なる繊度の割合を5%以上とすることで、得られる繊維の混繊状態が良好であり好ましい。5%未満では、得られる混繊状態が悪く好ましくない。
2種類以上の異なる単繊維繊度を得るためには、例えば口金ホール数が異なる口金を取り付けたり、紡出するポリマー吐出量を変更したりして、目標の繊度に調整すればよい。
口金ホール数が異なる口金を取り付ける場合は、ポリマー吐出量を全ての口金で一定にすることで、口金の単孔あたりの吐出量が調整でき、繊度を調整することができる。紡出するポリマー吐出量を変更する場合は、単孔あたりの吐出量を調整することで、所定の繊度に調整して得ることができる。
紡糸する際には、紡糸機全体に均等に振り分け取り付けることが好ましい。例えば、2種類の異繊度混繊の場合、50%ずつの割合で混繊する場合は、得られる繊維が異なる口金を交互に取り付ける。片方の混繊率が66%(A)で、もう片方の混繊率が33%(B)の場合は、前記(A)の口金を2錘並べて取り付けた横に前記(B)を1錘並べて取り付け、これを繰り返す。また例えば、3種類の異繊度混繊の場合、各33%ずつの割合で混繊する場合は、得られる繊維が異なる口金(A)、(B)、(C)を並べて取り付け、これを繰り返す。得られる繊維が異なる口金を、紡糸機の1箇所に固めて取り付け紡糸を行うと、紡糸での混繊状態が悪くなり均一性が劣る傾向を示す。
上記のとおり、異なる繊維を紡糸する際には、異なる単繊維繊度を同時に紡糸することが必要であり、その異なる単繊維繊度差は、好ましくは0.5dtex以上であり、より好ましくは1.0dtex以上である。単繊維繊度差が0.5dtex以下では、混繊による効果である、ダスト剥離性向上、ダスト捕集効率向上および圧力損失減少効果が少なくなる傾向を示す。また、単繊維繊度差の上限としては、10dtexが好ましく、より好ましくは8dtexである。
本発明のポリフェニレンサルファイド繊維の単繊維繊度は、好ましくは0.5〜15dtexの繊維であり、より好ましくは1.0〜3.0dtexである。単繊維繊度が0.5dtex未満では細繊度すぎるため、カード工程で不具合が生じる可能性が高く、単繊維繊度が15dtexを超えると、大気塵捕集効率が低くなることがある。単繊維繊度は、より好ましくは1〜5dtexである。単繊維繊度において、もっとも好適な細繊度は1〜1.5dtexであり、中細繊度は2〜3dtexである。
次いで、上記で得られたポリフェニレンサルファイド未延伸糸を、熱延伸する。熱延伸は、通常、温度が90〜98℃の温水中で行われ、好ましくは2〜4倍、より好ましくは3〜4倍の延伸倍率が採用される。
熱延伸処理後、定長熱処理を行う。定長熱処理は、糸条の長さを実質的に一定に保って熱処理を施すことを言い、通常、周速度が実質的に等しい複数のローラー間で一定長とし、当該ローラーの少なくとも一部を加熱ローラーとし、または別途加熱手段を設けることにより加熱処理を施す。
図1は、本発明で得られるポリフェニレンサルファイド繊維からなる不織布を用いたフィルター材(濾布)の分解断面図である。
図1において、エアー流入面の濾過層を形成する繊維ウェブ1とは、表面濾過用フィルター材において、ダストが含まれたエアーが最初にフィルター材と接触する面のことを示す。すなわち、ダストをフィルター材表面で捕集しダスト層を形成させる面のことを示す。また反対側の面は、エアー排出面の濾過層を形成する繊維ウェブ3で形成されており、ダストが除去されたエアーが排出される面のことを示す。また、繊維ウェブ1とウェブ3の間に、耐熱性繊維からなる織物(骨材)2をはさみ、ニードルパンチ工程でフェルトにすることにより、寸法安定性、引っ張り強力および耐摩耗性等の機械的強度に優れ、かつダスト捕集効率に優れたフィルター材を得ることが可能となる。
本発明のPPS繊維の製造方法で得られるPPS繊維は、バグフィルターおよび抄紙等、不織布以外にも、一旦紡績糸となし、その紡績糸を用いて織物や編物などの布帛となすこともできる。
次に、実施例によって本発明のポリフェニレンサルファイドの製造方法について具体的に説明する。本発明は、次の実施例によって制限されるものではない。本発明で定義する各特性値は、次の方法で求めたものである。
(1)混繊均一度:
オープナーとカーディング処理後の繊維ウェブを、顕微鏡写真機を用いて200倍の倍率で繊維の断面写真をランダムに5枚撮影する。各写真内の縦5cm×横5cm四方に確認される断面本数のうち、細繊度品種の本数を確認し、各写真毎の細繊度品種の混率を求め、それらから標準偏差を算出し、混繊均一度とする。
混繊均一度の判定基準は、混繊均一度が4.0以下である場合は○(良い)、4.0より上〜7.0未満の場合は△(やや良い)、7.0以上の場合は×(悪い)とした。○(良い)を、合格とした。
(2)大気塵捕集効率:
フィルター材のダスト捕集効率を、図2の大気塵捕集効率測定装置を用いて、大気塵計算法により測定した。すなわち、図2においてフィルター材5(φ170mm)の下流側に設置された送風機8により、フィルター材5に対し、濾過風速1m/minの気流を5分間通気させた後、フィルター材5の上流側の大気塵(粒径:0.3〜5μm)個数Aをリオン社製パーティクルカウンター(上流)4によって測定し、同時にフィルター5の下流側の大気塵(粒径:0.3〜5μm)個数Bを同社製パーティクルカウンター(下流)6によって測定した。測定試料は、n=3で行った。得られた測定結果から、次式によって捕集効率(%)を求めた。
・(1−(B−A))×100
上記式中、Aは上流側大気塵個数で、Bは下流側大気塵個数である。
大気塵捕集効率の判定基準は、粒径1μm以下のダスト捕集効率が50%以上を○(良い)、45%以上50%未満を△(やや良い)、45%未満を×(悪い)とした。○(良い)を、合格とした。
(3)ダスト払い落とし後の圧力損失:
図3の圧力損失測定装置より、ダスト払い落とし後の圧力損失を測定した。すなわち、図3において、フィルター材5(φ170mm)の下流側に設置された真空ポンプ12と流量計10により、フィルター材5に対し、濾過風速2.0m/minの気流を与えた。JIS10種ダストをダスト供給機14とダスト分散機15で、ダスト濃度20g/m3に調整したダストをフィルター材5(濾過面積100cm)のエアー流入面側に付加した。デジタルマノメーター13で測定した圧力損失が10mmHO(980pa)まで上昇する毎に、フィルター5の下流にあるパルスジェット負荷機9により、パルスジェット圧力3kgf/cm(294kpa)、0.1secの条件でパルスジェットを155回打ち、パルスジェット負荷直後の圧力損失をデジタルマノメーター13で連続モニターリングした。
ダスト払い落とし後の圧力損失の判定基準は、経過時間30hr時点の圧力損失が7mHO(69pa)未満を○(良い)、7mmHO(69pa)以上8mmHO(78mH2O)以下を△(やや良い)、8mmHO(78pa)よりも高い場合を×(悪い)とした。○(良い)を、合格とした。
(4)総合判定:
上記の混繊均一度、大気塵捕集効率およびダスト払い落とし後の圧力損失の判断基準において、3項目中で×(悪い)の判定が1つでもある場合は、総合判定は×(悪い)とし、3項目中で○(良い)が2項目以上の場合は総合判定を○(良い)、3項目中○(良い)が1項目の場合は、総合判定を△とした。○(良い)を、合格とした。
[実施例1]
単繊維繊度3.0dtex(繊維径17μm)、カット長76mmのPPS短繊維(東レ(株)製“トルコン(R)”(登録商標)S101−3.0T76mm)を用い、単糸番手20s、合糸本数2本の紡績糸(総繊度600dtex)を得た。この紡績糸を用いて平織り組織の織物を製織し、経糸密度26本/2.54cm、綿糸密度18本/2.54cmのPPS紡績糸からなる平織物を得た。この平織物を骨材として、その片面に、紡糸混繊によって質量比50:50で得られた、単繊維繊度2.2dtex(繊維径14.5μm)と、単繊維繊度1.0dtex(繊維径9.7μm)のPPS短繊維を、オープナーとカーディング処理した後、刺針密度50本/cmで仮ニードルパンチして得られた繊維ウェブを、194g/mの目付で積層した。この繊維ウェブが、エアー流入面の濾過層を形成する。織物のもう一方の面に、単繊維繊度7.8dtex(繊維径27.2μm)、カット長76mmのPPS短繊維(東レ(株)製“トルコン(R)” (登録商標)S101−7.8T51mm)100%を、オープナーとカーディング処理した後、刺針密度50本/cmで、仮ニードルパンチして得られた繊維ウェブを、220g/mの目付で積層した。この繊維ウェブが、エアー排出面の濾過層を形成する。さらに、ニードルパンチ加工により織物(骨材)と上述の繊維ウェブとを交絡させ、目付が544g/mで、総刺針密度が300本/cmのフィルターを得た。得られたフィルター材の性能を、表1に示す。ここで得られたフィルター材は、ニードルパンチ処理により収縮して、理論上より目付が高くなる傾向が見られた。
[実施例2]
エアー流入面側の繊維ウェブを構成する繊維として、紡糸混繊によって、単繊維繊度1.0dtex(繊維径9.7μm)と、単繊維繊度2.2dtex(繊維径14.5μm)のPPS短繊維を、質量比20:80で紡糸混繊したこと以外は、実施例1と同様の方法でフィルター材を得た。得られたフィルター材の性能を表1に示す。
[実施例3]
エアー流入面側の繊維ウェブを構成する繊維として、紡糸混繊によって、単繊維繊度1.0dtexと、単繊維繊度3dtexのPPS短繊維を、質量比20:80で紡糸混繊したこと以外は、実施例1と同様の方法でフィルター材を得た。得られたフィルター材の性能を表1に示す。
[比較例1]
エアー流入面側の繊維ウェブを構成する繊維として、紡糸混繊によって、単繊維繊度1.0dtex(繊維径9.7μm)のPPS短繊維と、単繊維繊度2.2dtex(繊維径14.5μm)のPPS短繊維を、質量比50:50で混綿作業を実施後、オープナーとカーディング処理を行ったこと以外は、実施例1と同様の方法でフィルター材を得た。得られたフィルター材の性能を、表1に示す。
[比較例2]
エアー流入面側の繊維ウェブを構成する繊維として、紡糸混繊によって、単繊維繊度1.0dtex(繊維径9.7μm)のPPS短繊維と、単繊維繊度2.2dtex(繊維径14.5μm)のPPS短繊維を、質量比20:80で混綿作業を実施後、オープナーとカーディング処理を行ったこと以外は、実施例1と同様の方法でフィルター材を得た。得られたフィルター材の性能を、表1に示す。
Figure 2014152407
1:エアー流入面の濾過層を形成する繊維ウェブ
2:耐熱性繊維からなる織物(骨材)
3:エアー排出面の濾過層を形成する繊維ウェブ
4:パーティクルカウンター(上流)
5:フィルター材
6:パーティクルカウンター(下流)
7:マノメーター
8:送風機
9:パルスジェット負荷機
10:流量計
11:ダスト捕集フィルター
12:真空ポンプ
13:デジタルマノメーター
14:ダスト供給機
15:ダスト分散機
16:払い落としダスト捕集部
17:大気塵エアー
18:大気塵が除去されたエアー
19:計量ダスト
20:ダストが含まれたエアー
21:ダストが除去されたエアー

Claims (4)

  1. 少なくとも2種類の単繊維繊度の異なる繊維を同時に紡糸混繊することを特徴とするポリフェニレンサルファイド繊維の製造方法。
  2. 単繊維繊度が0.5〜15dtexの範囲であり、単繊維繊度の差異を0.5〜10dtexとすることを特徴とする請求項1記載のポリフェニレンサルファイド繊維の製造方法。
  3. 請求項1または2記載のポリフェニレンサルファイド繊維からなる不織布。
  4. 請求項3記載の不織布を用いてなる濾布。
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