JPWO2018030057A1 - 不織布およびその製造方法 - Google Patents

不織布およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2018030057A1
JPWO2018030057A1 JP2018532881A JP2018532881A JPWO2018030057A1 JP WO2018030057 A1 JPWO2018030057 A1 JP WO2018030057A1 JP 2018532881 A JP2018532881 A JP 2018532881A JP 2018532881 A JP2018532881 A JP 2018532881A JP WO2018030057 A1 JPWO2018030057 A1 JP WO2018030057A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fibers
fiber diameter
less
woven fabric
nonwoven fabric
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018532881A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6957472B2 (ja
Inventor
正士 伊藤
正士 伊藤
祐一 武田
祐一 武田
平原 武彦
武彦 平原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Fine Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Toray Fine Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Fine Chemicals Co Ltd filed Critical Toray Fine Chemicals Co Ltd
Publication of JPWO2018030057A1 publication Critical patent/JPWO2018030057A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6957472B2 publication Critical patent/JP6957472B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D04BRAIDING; LACE-MAKING; KNITTING; TRIMMINGS; NON-WOVEN FABRICS
    • D04HMAKING TEXTILE FABRICS, e.g. FROM FIBRES OR FILAMENTARY MATERIAL; FABRICS MADE BY SUCH PROCESSES OR APPARATUS, e.g. FELTS, NON-WOVEN FABRICS; COTTON-WOOL; WADDING ; NON-WOVEN FABRICS FROM STAPLE FIBRES, FILAMENTS OR YARNS, BONDED WITH AT LEAST ONE WEB-LIKE MATERIAL DURING THEIR CONSOLIDATION
    • D04H3/00Non-woven fabrics formed wholly or mainly of yarns or like filamentary material of substantial length
    • D04H3/02Non-woven fabrics formed wholly or mainly of yarns or like filamentary material of substantial length characterised by the method of forming fleeces or layers, e.g. reorientation of yarns or filaments
    • D04H3/03Non-woven fabrics formed wholly or mainly of yarns or like filamentary material of substantial length characterised by the method of forming fleeces or layers, e.g. reorientation of yarns or filaments at random
    • D04H3/033Non-woven fabrics formed wholly or mainly of yarns or like filamentary material of substantial length characterised by the method of forming fleeces or layers, e.g. reorientation of yarns or filaments at random reorientation immediately after yarn or filament formation

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)
  • Filtering Materials (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Abstract

極細繊維を有しながら、なおかつシート加工時の強度に優れる不織布およびその製造方法を提供する。本発明の不織布は、平均繊維径が0.8μm以下であり、かつ、繊維径が1.0μm以下の繊維の体積比率が40%未満であることを特徴とする。本発明の不織布の製造方法は、メルトブロー法において、紡糸ノズル当たりの樹脂吐出量を0.01g/分以上とし、ダイ部分のポリマー圧力が2.3MPa以上となるようにダイ温度を設定することを特徴とする。

Description

本発明は、不織布およびその製造方法に関する。
従来、極細繊維からなる不織布は、各種フィルター等に用いられており、繊維径の小さい繊維で形成された不織布は、微粒子の捕捉性に優れていることから、液体フィルター、エアフィルター等に適用されている。特に、溶融した熱可塑性樹脂を紡糸して製造するメルトブロー不織布については、繊維径の小さい繊維で不織布を形成するための検討がなされている。例えば、メルトブロー法にて、異なる2種類の繊維径を有する不織布を製造することで、高捕集効率に優れるフィルターが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この場合、70μm以上の太い繊維を有するため、液体フィルターのように、緻密な粒子を均一に濾過しようとする場合、太い繊維による空隙が発生し、漏れの原因となるため好ましくない。また、エレクトロスピニングを用いた溶液紡糸との組み合わせによって2種類の繊維を混繊させた不織布についての記載があるが、細繊維の体積比率が少なく、濾過精度に劣るものであった(例えば、特許文献2参照)。同じく、エレクトロスピニングを用いた溶液紡糸との組み合わせによって2種類の繊維を混繊させた不織布についての記載があるが、繊維径差が大きく、さらに細繊維の体積比率が少なくなるため、好ましくない(例えば、特許文献3参照)。
極細繊維からなるメルトブロー不織布として、平均繊維径1μm以下からなる不織布が提案されているが、細繊維の体積比率が多いため、強度は非常に弱いものである。積層によって強度向上の開示もあるが、積層枚数が多いと、積層間での剥離が発生し、フィルターとして使用するには好ましくない(例えば、特許文献4参照)。さらに高い比表面積を有する不織布についての開示があるが、細繊維が多く存在することで、比表面積が多くなるが、その分、繊維間融着が少なくなるため、強度の低いものしか得られない(例えば、特許文献5参照)。融着の少ない極細不織布についての開示があるが、融着が少ないと強度の低いシートしか得られないため、工程通過時に、破れが発生する等、好ましくない(例えば、特許文献6参照)。不織布の孔径分布の狭い不織布について開示があるが、分布が狭い場合、細い繊維のみとなりやすく、程好く太い繊維が存在しないと、強度に劣るものとなってしまし好ましくない(例えば、特許文献7参照)。
さらに、高電圧の印加によって融着を促進させる製法についての記載があるが、印加による融着では、強度向上に十分な影響を与えることはできない。また、口金噴射直下にそのような設備を設置することで、気流の乱れによりシートに筋が発生することも考えられる(例えば、特許文献8参照)。
特開2015−196920号公報 特開2010−185154号公報 特開2009−057655号公報 特開2016−053241号公報 特開2015−190081号公報 特開2015−092038号公報 特開2016−030866号公報 国際公開第2012/014501号
極細メルトブロー不織布においては、平均繊維径を小さくすることが重要であり、その方法について、様々な検討がなされてきた。ただし、細い繊維が得られたとしても、目付が低いものであったり、シートの強度が低い場合は、メルトブロー不織布を様々な用途へ加工することが困難となる。シートの強度を向上させるためには、他素材を積層させる等の方法が挙げられるが、積層間での剥がれや、接着による濾過面積の減少等があり、フィルターとして十分な性能が得られなかった。
本発明は上記課題を解決するものであり、極細繊維を有しながら、なおかつシートを加工する際の強度に優れた不織布およびその製造方法を提供するものである。
前記目的を達成するために、本発明の不織布は、平均繊維径が0.8μm以下であり、かつ、繊維径が1.0μm以下の繊維の体積比率が40%未満であることを特徴とする。
本発明の不織布において、平均目付が10g/m以上であることが好ましい。
本発明の不織布において、長手方向の5%伸張時応力が、5.0N/5cm以上であることが好ましい。
本発明の不織布の製造方法は、メルトブロー法において、紡糸ノズル当たりの樹脂吐出量を0.01g/分以上とし、ダイ部分のポリマー圧力が2.3MPa以上となるようにダイ温度を設定することを特徴とする。
本発明によれば、極細繊維を有しながら、なおかつシート加工時の強度に優れる不織布およびその製造方法を提供することができる。
図1は、実施例および比較例の不織布における繊維径分布のヒストグラムである。図1(a)は実施例1、図1(b)は実施例2、図1(c)は比較例1のそれぞれの不織布における繊維径分布である。 図2は、引張試験におけるS−Sカーブである。
以下、本発明をさらに具体的に述べる。本発明の不織布は、平均繊維径が0.8μm以下であり、さらに繊維径が1.0μm以下の繊維の割合を体積換算にて40%未満とすることにより、濾過精度に優れ、なおかつ、工程通過性に必要となる強度に優れる不織布とその製造方法を実現することができたものである。
本発明の不織布は、不織布を構成する繊維の平均繊維径が0.8μm以下であり、さらに繊維径が1.0μm以下の繊維の体積比率が40%未満であることを特徴とする。平均繊維径は、好ましくは、0.7μm以下であり、より好ましくは0.4μm以下である。平均繊維径の下限値は0.1μm以上であることが好ましい。平均繊維径が0.8μmを超えると、不織布の細孔径が大きくなるために細かい粒子径のダストを捕捉することができない場合があり、フィルターとしての機能が不十分なものとなりやすい。また、1.0μm以下の繊維の割合は、好ましくは体積比率で10%以上40%未満、より好ましくは20%以上35%以下である。1.0μm以下の繊維の体積比率が40%以上であると、シートの強度が低下し、フィルターを加工する際、シートが伸びて変形したり、加工中に破断しやすくなる。10%よりも少なくなると、太い繊維が多く存在するため、不織布の細孔径が大きくなるために細かい粒子径のダストを捕捉することができない場合があり、フィルターとしての機能が不十分なものとなりやすい。ここで平均繊維径とは、後述する繊維径の測定方法において示すように、不織布を構成する繊維200本当たりの特定の繊維径から算出した値であり、体積比率(体積換算での比率)とは、同じく後述する繊維径測定から得られた数値を元に算出した値である。
本発明の不織布は、見掛け密度が0.05g/cm以上0.50g/cm以下であり、かつ、最大細孔径が10.0μm以下であることが好ましい。見掛け密度は、より好ましくは、0.08g/cm以上0.30g/cm以下である。さらに好ましくは0.11g/cm以上0.15g/cm以下である。最大細孔径を小さくするために、不織布を積層したりカレンダー加工したり、適宜調整しても良いが、単層の不織布とすることが取り扱い性やコスト面でより好ましい。
上記において、見掛け密度とは、後述するように不織布の平均厚みおよび平均目付を測定し、次の式によって算出した値である。見掛け密度が小さいものほど嵩高い不織布であるといえる。
見掛け密度(g/cm)={平均目付(g/m)/平均厚み(mm)}/1000
前記平均目付は、不織布の取扱いにおいて次工程での作業性等を考慮すると高目付であればあるほどよく10g/m以上であることが好ましい。さらに、前述したとおり、単層で平均目付が10g/m以上である不織布を得ることが、取り扱い性やコスト面でより好ましい。
本発明の不織布を構成する繊維は、熱可塑性樹脂からなる。熱可塑性樹脂であれば、特に限定されることはなく、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド等を用いることができる。なかでもポリプロピレン極細繊維であることが好ましい。ポリプロピレン樹脂は、公知のものを用いることができるが、後述するメルトブロー法によって製造する場合には、MFR(メルトフローレイト)が10g/10分以上2000g/10分以下の範囲にあることが好ましい。樹脂の物性値を示すMFRは、JIS K7210−1の標準的試験方法により測定される。ポリプロピレン樹脂については、測定条件2.16kg、230℃(JIS K6921−2においてポリプロピレン樹脂について定められた条件)として測定した値である。
また、前記不織布は、メルトブロー不織布であることが好ましい。メルトブロー法では、溶融した樹脂を紡糸ノズルから繊維状に吐出させるときに、吐出された繊維状の溶融樹脂に両側面から圧縮ガス(例えば空気)をあてるとともに、ガスを随伴させることで繊維径を小さくすることができる。このように、メルトブロー法によると、極細繊維を含む平均繊維径が0.80μm以下の不織布を容易に得ることができるため、好ましい。
また、本発明の不織布の製造方法は、メルトブロー法において、紡糸ノズル当たりの樹脂吐出量を0.01g/分以上とし、ダイ圧力を2.3MPa以上にすることを特徴とする。ダイ圧力が2.3MPaを下回る場合は、口金より紡出されるポリマーの直進性が失われ、紡糸不安定となるため、ショットと呼ばれる塊状ポリマーとなって不織布上に噴射される。ここで、ダイ圧力の上限値は10MPa程度であるが、これは標準的な現行装置上の制約であるため、前記制約が解消すればこの上限に限定されるものではない。
平均繊維径が0.80μm以下、かつ、繊維径が1.0μm以下の繊維の体積比率が40%未満といった不織布を得るには、紡糸ノズル当たりの樹脂吐出量を0.01g/分以上とすることが必要である。前記樹脂吐出量を0.01g/分より少なくすると、繊維径が、例えば1.0μm以下の細い繊維をより多く紡糸できるが、細い繊維の比率が大きくなりすぎてしまう。そのため、繊維間の融着が弱くなり、シートの強度を維持できず、工程通過時に、シートが伸びたり、破断してしまう。さらに、口金噴射後の繊維をシート状に捕集するサクション設備において、細い繊維が捕集しきれずに、吹き流れ風綿と呼ばれる綿屑が発生する。前記樹脂吐出量を0.01g/分以上とすることで、例えば繊維径が1.0μmを超える太い繊維が一部存在するようになる。この太い繊維によって、不織布の繊維間融着が強くなり、高強度のシートが得られる。さらには、太い繊維が細い繊維を絡め取るため、風綿の発生を抑制し、高目付化することも可能である。前記樹脂吐出量は0.2g/分以下であることが好ましい。前記樹脂吐出量が多すぎると、太い繊維の割合が多くなりすぎるため、好ましくない。
本発明の不織布の製造方法においては、樹脂の物性値を示すMFRが、10g/10分以上2000g/10分以下の範囲にある原料樹脂を用いることが好ましい。樹脂の物性値を示すMFRは、樹脂の種類に応じて測定温度が規定されており、例えば、ポリプロピレンでは測定温度は230℃である。ダイ温度は一般的には、樹脂の物性値を示すMFRの測定温度近辺の温度に設定されるため、所望の不織布を製造するためには、所定の範囲内のMFRを有することを樹脂選択の指標とすることが好ましい。
このように、本発明の不織布の製造方法でメルトブロー不織布を製造すると、前記で規定したような不織布を好適に得ることができる。
(実施例1)
メルトブロー不織布製造装置を用いて、ポリプロピレン樹脂を原料として不織布を製造した。本実施例において原料は、ポリプロピレン樹脂A(商品名「AchieveTM6936G2」、Exxon Mobil社製、MFR=1550)を用いた。前記のポリプロピレン樹脂を用い、前記製造装置においてダイの設定温度を260℃、直径0.12mmの紡糸ノズル1穴当たりの吐出量を0.017g/分とした。前記紡糸ノズルの両側からは、設定温度290℃にて加熱圧縮された空気を吹き付け、前記紡糸ノズルから100mmの距離の捕集装置に紡糸させ、平均目付を30g/mとしたメルトブロー不織布を得た。このときのダイ圧力は2.3MPaであった。得られた不織布の物性を下記記載の方法で測定した。結果を表1に示す。また、得られた不織布の繊維径分布のヒストグラムを図1(a)に、1枚の試験片についての引張試験におけるS−Sカーブを図2において実線で示す。
(実施例2)
原料としてMFR=850のポリプロピレン樹脂Bを用いた。ダイの設定温度を240℃とし、加熱圧縮された空気の設定温度を230℃にした以外は、実施例1と同様にして不織布を得た。このときのダイ圧力は2.9MPaであった。得られた不織布の物性を下記記載の方法で測定した。結果を表1に示す。得られた不織布の繊維径分布のヒストグラムを図1(b)に、1枚の試験片についての引張試験におけるS−Sカーブを図2において破線で示す。
(比較例1)
紡糸ノズル1穴当たりの吐出量を0.008g/分、加熱圧縮された空気の設定温度を190℃にした以外は、実施例2と同様にして不織布を得た。このときのダイ圧力は2.6MPaであった。得られた不織布の物性を下記記載の方法で測定した。結果を表1に示す。また、得られた不織布の繊維径分布のヒストグラムを図1(c)に、1枚の試験片についての引張試験におけるS−Sカーブを図2において一点鎖線で示す。
(比較例2)
紡糸ノズル1穴当たりの吐出量を0.008g/分、加熱圧縮された空気の設定温度を290℃に使用した以外は、実施例2と同様にして不織布を得た。このときのダイ圧力は2.0MPaであった。この条件下では、ショットが多発したため、均一なシートが得られなかった。ダイの圧力が低下し、紡糸性が悪化したためである。
Figure 2018030057
実施例1の不織布は、平均繊維径が0.61μmであり、かつ、1.0μm以下の繊維の体積比率が25.2%であった。引張強度は21.4N/5cm、5%伸張時応力は18.3N/5cmと非常に高い値を示した。極細繊維を含みなおかつ、工程通過性に優れる不織布が得られた。
実施例2の不織布は、平均繊維径が0.68μmであり、かつ、1.0μm以下の繊維の体積比率が24.3%であった。引張強度は19.1N/5cm、5%伸張時応力は15.4N/5cmと非常に高い値を示した。極細繊維を含みなおかつ、工程通過性に優れる不織布が得られた。
一方、比較例1の不織布は、平均繊維径が0.63μmであるが、1.0μm以下の繊維の体積比率は40.0%であった。引張強度は7.1N/5cm、5%伸張時応力は1.1N/5cmと非常に低い値を示した。太い繊維が少ないため、高強度が得られず、極細繊維を含んでいるものの、工程通過時にシートが破断する等した。
以上のように、実施例においては、極細繊維を有しながら、なおかつシートを加工する際の強度に優れた不織布を得ることができた。実施例で得られた不織布は、比較例で得られた不織布と比べて、1.0μmを超えるような太い繊維径の繊維を体積比率にて、実施例1では約75%、実施例2では約76%も有しているにも拘らず最大細孔径が小さく、フィルター性能の観点からはより均一性に優れているといえる。
なお、実施例および比較例で得られた上記の不織布の特性は以下の方法で測定した。
[平均厚み]
平均厚みは、得られた不織布を250mm×250mmにカットし、それぞれの辺の中央部分の4ヶ所をダイヤルシックネスゲージにより測定し、得られた値から、平均値を算出し、小数点以下第3位を四捨五入することにより求めた。
[平均目付]
平均目付は、得られた不織布を250mm×250mmにカットした試験片を3枚採取し、各々の質量を電子天秤にて測定して3枚の平均値を算出し、この平均値を16倍し、小数点以下第2位を四捨五入することにより求めた。
[見掛け密度]
見掛け密度は前述の平均厚みおよび平均目付から、下記式より算出し、小数点以下第4位を四捨五入した。
見掛け密度(g/cm)={平均目付(g/m)/平均厚み(mm)}/1000
[平均繊維径、繊維本数比率、繊維体積比率]
平均繊維径、繊維本数比率、および繊維体積比率は、得られた不織布を電子顕微鏡にて5000倍で撮影した写真から、繊維径を測定することにより求めた。平均繊維径は、写真10枚から任意に、合計本数200本の繊維について直径0.01μmオーダーまで繊維径を測定し、それらを平均し、小数点以下第3位を四捨五入して求めた。繊維径が1.0μm以下の繊維の本数比率は、前記の繊維200本のうち繊維径が1.0μm以下となる繊維の本数を、全測定繊維本数にて除し、百分率で表した。繊維径が1.0μm以下の繊維の体積比率は、前記の繊維200本のうち1.0μm以下となる繊維について、繊維径を各々2乗した値の総和を、全測定繊維について繊維径を各々2乗した値の総和にて除し、百分率で小数点以下第2位を四捨五入して算出した。
[Dw/Dn]
繊維径Diの繊維がNi本存在するとき、数平均繊維径Dnと重量平均繊維径Dwは次のように求められる。Dw/Dnは、これらを基に算出した繊維径分布を表す指標であり、1に近いほど、より繊維径分布が均一である。
Dn=ΣXiDi=Σ(NiDi)/Σ(Ni)
(式中、Xi=繊維径Diの存在比率=Ni/ΣNiである。)
Dw=ΣWiDi=Σ(NiDi)/Σ(NiDi)
(式中、Wi=繊維径Diの重量分率=NiDi/ΣNiDiである。)
[最大細孔径]
バブルポイント法(JIS K3832(1990))により、最大細孔径を求めた。測定は、自動細孔径分布測定器(型式「CFP−1200AEXCS」、Porous materials,Inc社製)を用い、下記試験方法によって得られたバブルポイント値から下記式1を用いて最大細孔径を算出し、小数点以下第2位を四捨五入した。
(試験方法)
不織布の試験片に試薬(GALWICK、表面張力15.9dyn/cm=15.9mN/m)を含浸させて完全に濡らし、液体(試薬)とサンプル(不織布)との接触角をゼロとする。前記試薬を含浸させた不織布の試験片を、前記測定器のホルダーにセットし測定する。
d=Cr/P (式1)
d=最大細孔径 (μm)
r=試薬の表面張力(15.9mN/m)
P=差圧 (Pa)
C=圧力定数(2860)
[平均細孔径]
前記自動細孔径分布測定器に、乾燥した不織布の試験片をセットし、一方の面にかける空気圧を徐々に増大させて、空気が乾燥試験片を透過するときの圧力と流量との関係を示す乾き流量曲線(DRY FLOW CURVE)を測定した。このとき、空気が乾燥試験片を透過し始めたときの圧力をP1とする。次いで、前記乾き流量曲線を基に、透過流量を1/2としたハーフドライ流量曲線を作成した。そして、前記試験片を前記試薬に浸漬した後に、同様の測定を行い、濡れ流量曲線(WET FLOW CURVE)を得た。
平均細孔径dは、ハーフドライ流量曲線と濡れ流量曲線との交点における圧力Pと、前記Pとの差圧Pから、下記式2を用いて算出し、小数点以下第2位を四捨五入した。
=Cr/P (式2)
=平均細孔径 (μm)
r=液体の表面張力(15.9mN/m)
=差圧(P−P) (Pa)
C=圧力定数(2860)
[通気度]
得られた不織布を200mm×200mmにカットした試験片を5枚採取し、JIS L 1096(A法:フラジール形法)に準拠した方法にて、通気性試験/通気度測定器(TEXTEST社製 FX3300)を用いて測定した。測定においては、1cmの面積に通過する空気量(cm/cm/sec)を求め、試験片5枚の前記空気量の平均値から、小数点以下第2位を四捨五入して通気度とした。
[引張強度、5%伸張時応力]
得られた不織布をシートの長さ方向に対して、長さ200mm×幅50mmにカットした試験片をシート全幅に対し、等間隔で5枚採取し、JIS L 1913に準拠した方法にて、掴み間隔50mm、引張速度300mm/分にて試験を行い、最大強度を示した値を引張強度とした。また、得られたS−Sカーブから、5%伸張時の強度を読み取り、5%伸張時応力とした。試験片5枚の前記引張強度および、5%伸張時応力の平均値の小数点以下第2位を四捨五入した。
本発明の不織布は、太い繊維を一定以上の割合で含みながらも均一性に優れ、極細繊維を含みなおかつ高強度であることから、各種フィルター用途に好適に用いることができ、特に液体フィルター用途に好適に用いることができる。また、本発明の不織布の製造方法によると、均一性に優れ、極細繊維を含みなおかつ高強度な不織布を製造することができる。

Claims (4)

  1. 平均繊維径が0.8μm以下であり、かつ、繊維径が1.0μm以下の繊維の体積比率が40%未満であることを特徴とする不織布。
  2. 平均目付が10g/m以上であることを特徴とする、請求項1記載の不織布。
  3. 長手方向の5%伸張時応力が、5.0N/5cm以上であることを特徴とする、請求項1または2記載の不織布。
  4. メルトブロー法において、紡糸ノズル当たりの樹脂吐出量を0.01g/分以上とし、ダイ部分のポリマー圧力が2.3MPa以上となるようにダイ温度を設定することを特徴とする不織布の製造方法。
JP2018532881A 2016-08-08 2017-07-11 不織布 Active JP6957472B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016155595 2016-08-08
JP2016155595 2016-08-08
PCT/JP2017/025233 WO2018030057A1 (ja) 2016-08-08 2017-07-11 不織布およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2018030057A1 true JPWO2018030057A1 (ja) 2019-06-06
JP6957472B2 JP6957472B2 (ja) 2021-11-02

Family

ID=61162097

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018532881A Active JP6957472B2 (ja) 2016-08-08 2017-07-11 不織布

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6957472B2 (ja)
TW (1) TWI787190B (ja)
WO (1) WO2018030057A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021138790A1 (zh) 2020-01-07 2021-07-15 钟春燕 负载纳米氧化锌的细菌纤维素微纤-海藻酸纤维复合材料
WO2022250057A1 (ja) 2021-05-26 2022-12-01 タピルス株式会社 メルトブロー不織布及びこれを備えたフィルタ

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007023391A (ja) * 2005-07-12 2007-02-01 Toray Ind Inc 極細繊維からなる不織布およびその製造方法
US20080318024A1 (en) * 2007-06-22 2008-12-25 3M Innovative Properties Company Meltblown fiber web with staple fibers
JP2009534548A (ja) * 2006-04-18 2009-09-24 ヒルズ, インコーポレイテッド メルトブローンナノファイバの生産のための方法および装置
US20100219138A1 (en) * 2009-02-27 2010-09-02 Scheerlinck Philippe M Melt blown polymeric filtration medium for high efficiency fluid filtration
WO2012014501A1 (ja) * 2010-07-29 2012-02-02 三井化学株式会社 繊維不織布、およびその製造方法と製造装置
JP2012510006A (ja) * 2008-11-25 2012-04-26 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 不織ポリマーウェブ
WO2012102398A1 (ja) * 2011-01-28 2012-08-02 タピルス株式会社 極細繊維からなるメルトブロー不織布、その製造方法及びそれを製造するための装置
WO2015171707A1 (en) * 2014-05-07 2015-11-12 Biax-Fiberfilm A non-woven web
WO2016148174A1 (ja) * 2015-03-16 2016-09-22 東レ・ファインケミカル株式会社 不織布およびその製造方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102257201B (zh) * 2008-12-25 2014-10-08 花王株式会社 无纺布及其制造方法

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007023391A (ja) * 2005-07-12 2007-02-01 Toray Ind Inc 極細繊維からなる不織布およびその製造方法
JP2009534548A (ja) * 2006-04-18 2009-09-24 ヒルズ, インコーポレイテッド メルトブローンナノファイバの生産のための方法および装置
US20080318024A1 (en) * 2007-06-22 2008-12-25 3M Innovative Properties Company Meltblown fiber web with staple fibers
JP2012510006A (ja) * 2008-11-25 2012-04-26 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 不織ポリマーウェブ
US20100219138A1 (en) * 2009-02-27 2010-09-02 Scheerlinck Philippe M Melt blown polymeric filtration medium for high efficiency fluid filtration
WO2012014501A1 (ja) * 2010-07-29 2012-02-02 三井化学株式会社 繊維不織布、およびその製造方法と製造装置
WO2012102398A1 (ja) * 2011-01-28 2012-08-02 タピルス株式会社 極細繊維からなるメルトブロー不織布、その製造方法及びそれを製造するための装置
WO2015171707A1 (en) * 2014-05-07 2015-11-12 Biax-Fiberfilm A non-woven web
WO2016148174A1 (ja) * 2015-03-16 2016-09-22 東レ・ファインケミカル株式会社 不織布およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
TWI787190B (zh) 2022-12-21
WO2018030057A1 (ja) 2018-02-15
TW201807283A (zh) 2018-03-01
JP6957472B2 (ja) 2021-11-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2019081998A (ja) メルトブロー不織布
JP5615547B2 (ja) 改良されたナノウェブ
US10335728B2 (en) Filter medium for air filter, filter pack, and air filter unit
EP1932575B1 (en) Nonwoven fabric for filters
KR20120022732A (ko) 적층 부직포
JP6390612B2 (ja) 混繊不織布およびその製造方法
JPH08144166A (ja) ポリアミド極細繊維不織布およびその製造法
JP2014124578A (ja) フィルター用ろ材およびその製造方法
JP6957472B2 (ja) 不織布
JP6215638B2 (ja) 分離膜用不織布および分離膜支持体
WO2022169867A1 (en) Calendered non-woven fiber webs
US20230026227A1 (en) Spunbond non-woven fabric, filter laminated filter material, filter material for pleated filter for dust collector, pleated filter for dust collector, and medium air volume pulse-jet type dust collector
JP2015085277A (ja) 分離膜用不織布および分離膜支持体
JP7147329B2 (ja) 積層不織布およびフィルター材
JP7352302B2 (ja) 液体フィルター用のメルトブロー不織布、当該メルトブロー不織布の積層体及び積層体を備える液体用フィルター
JP2018076612A (ja) 炭素繊維前駆体繊維束および炭素繊維束の製造方法
JP7395949B2 (ja) 積層濾材
WO2013141070A1 (ja) Cvd装置用エアフィルターおよびそれを有するcvd装置
JP2015196920A (ja) 混繊不織布
JP7333119B2 (ja) メルトブロー不織布及びこれを備えたフィルタ
JP2020190057A (ja) 不織布、不織布の積層体、及びそれらを含むフィルター
JP2021098930A (ja) スパンボンド不織布、集塵機プリーツフィルター用濾材、集塵機プリーツフィルターおよび大風量パルスジェットタイプ集塵機
JP2018131701A (ja) 繊維構造体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200701

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210406

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210420

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210713

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210817

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20210817

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20210827

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20210831

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210921

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211006

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6957472

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150