JP2014115312A - 光ケーブル及び単心分離方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造コストを減らしつつ、作業現場で特別な工具を用いることなく、安全で簡単且つ容易に単心分離を行うことが可能な光ケーブル及び単心分離方法を提供する。
【解決手段】複数本の光ファイバ心線21〜24を一括被覆25で一体化した光ファイバテープ心線20の複数枚を集合して上巻きテープ13で覆い、その外側をシース14で被覆した光ケーブル11’である。光ファイバ心線を露出させる切欠き27が、一括被覆の光ファイバ心線間に形成されている。
【選択図】図4
【解決手段】複数本の光ファイバ心線21〜24を一括被覆25で一体化した光ファイバテープ心線20の複数枚を集合して上巻きテープ13で覆い、その外側をシース14で被覆した光ケーブル11’である。光ファイバ心線を露出させる切欠き27が、一括被覆の光ファイバ心線間に形成されている。
【選択図】図4
Description
本発明は、複数本の光ファイバ心線を一括被覆で一体化した光ファイバテープ心線が上巻きテープで覆われ、その外側をシースで被覆してなる光ケーブル及び該光ケーブルの単心分離方法に関する。
近年の映像配信、IP電話、データ通信等のブロードバンドサービスの拡大により、光ファイバによる家庭向けのデータ通信サービス(FTTH:Fiber To The Home)の加入者が増加している。このFTTHでは、架空又は地下埋設の幹線光ケーブルからドロップ光ケーブルを用いて加入者宅等に引き落されている。加入者宅への光ファイバの引き落しは、例えば、市街の電柱等に敷設された幹線光ケーブルを、通常、クロージャと称されている接続函で分岐し、分岐された光ファイバ心線にドロップ光ケーブルを融着接続又は光コネクタを用いて接続している。
この幹線光ケーブルの途中部分から光ファイバを引き出す分岐作業は、中間後分岐とも言われており、まず、幹線光ケーブルの分岐部分のシースを、例えば、500mm程度の一定の長さで除去する。次に、露出した上巻きテープをカッタ等の刃物を用いて切断する。続いて、上巻きテープを巻きほぐして剥ぎ取り、幹線光ケーブルに収納されている光ファイバテープ心線を取り出すと、1本〜数本の光ファイバ心線を分岐することができる。
しかし、カッタ等の刃物を用いてシースや上巻きテープに切込みを入れる場合、刃物で光ファイバテープ心線を傷つける虞がある。
これに対して、例えば、特許文献1には、光ファイバテープ心線を厚さ方向から挟持可能な鑢板を設け、鑢板を一定の押付力で光ファイバテープ心線に当接するようにばねで付勢し、その状態で工具をスライド移動させることで、光ファイバテープ心線の一括被覆を鑢板により傷付けるようにした技術が開示されている。
これに対して、例えば、特許文献1には、光ファイバテープ心線を厚さ方向から挟持可能な鑢板を設け、鑢板を一定の押付力で光ファイバテープ心線に当接するようにばねで付勢し、その状態で工具をスライド移動させることで、光ファイバテープ心線の一括被覆を鑢板により傷付けるようにした技術が開示されている。
また、特許文献2には、一対の工具ベースを閉じることにより分離刃によって支持溝に支持された光ファイバテープ心線(4心)の中央部に切り込みを入れ、さらに、この切り込みにより2つに分割された光ファイバテープ心線(2心)の中央部に切り込みを入れて単心分離するようにした技術が開示されている。
また、特許文献3には、光ファイバテープ心線の一括被覆の弾性率よりも大きく且つ光ファイバ着色層の弾性率よりも小さい弾性率を有するしごき部材によってしごくことで一括被覆にせん断応力を発生させ、この一括被覆のみを破断させるようにした技術が開示されている。
また、特許文献3には、光ファイバテープ心線の一括被覆の弾性率よりも大きく且つ光ファイバ着色層の弾性率よりも小さい弾性率を有するしごき部材によってしごくことで一括被覆にせん断応力を発生させ、この一括被覆のみを破断させるようにした技術が開示されている。
また、特許文献4には、光ファイバテープ心線の少なくとも一方の面に当接する複数の可とう性部材を備え、その部材間に光ファイバテープ心線から分離された単心の光ファイバ心線を1本以上収容可能とした技術が開示されている。
また、特許文献5には、光ファイバテープ心線の一括被覆のヤング率よりも大きなヤング率を有する突起が上巻テープに設けられており、この上巻テープで一括被覆をしごくことで一括被覆を破断させるようにした技術が開示されている。
また、特許文献5には、光ファイバテープ心線の一括被覆のヤング率よりも大きなヤング率を有する突起が上巻テープに設けられており、この上巻テープで一括被覆をしごくことで一括被覆を破断させるようにした技術が開示されている。
ところで、光ファイバ心線の分岐作業は、電柱上やバケット車上というような作業環境の悪い状況で行うことが多く、できるだけ安全で簡単且つ容易に行えることが要望されている。しかしながら、上記特許文献1〜4に記載の技術はいずれも専用の単心分離工具を必要とし、さらに、作業者はこの専用工具の使い方に習熟しなくてはならないことから、このような要望を満たすことはできない。
この場合、上記特許文献5に記載の技術によれば、作業現場で特別な工具を用いずに済み、安全で簡単且つ容易に単心分離を行えるが、汎用の上巻きテープとは異なる特殊な上巻きテープが必要になるため、光ケーブルの製造コストの低廉化を達成し難い。
この場合、上記特許文献5に記載の技術によれば、作業現場で特別な工具を用いずに済み、安全で簡単且つ容易に単心分離を行えるが、汎用の上巻きテープとは異なる特殊な上巻きテープが必要になるため、光ケーブルの製造コストの低廉化を達成し難い。
本発明は、上述のような実情に鑑みてなされたもので、製造コストを減らしつつ、作業現場で特別な工具を用いることなく、安全で簡単且つ容易に単心分離を行うことが可能な光ケーブル及び単心分離方法の提供を目的とする。
本発明による光ケーブルは、複数本の光ファイバ心線を一括被覆で一体化した光ファイバテープ心線の複数枚を集合して上巻きテープで覆い、その外側をシースで被覆した光ケーブルであって、光ファイバ心線を露出させる切欠きが、一括被覆の光ファイバ心線間に形成されている。
また、光ファイバテープ心線は、一括被覆の光ファイバ心線間に、光ファイバ心線の長手方向に沿って延びた窪みを有し、切欠きが、窪みに形成されていてもよい。また、切欠きは、光ファイバ心線の並列方向で同じ光ファイバ心線の両側に設けないようにされていてもよい。また、上巻きテープの長手方向の側縁には、間欠的に切れ目が入っていることが望ましい。
また、上記の光ケーブルの単心分離方法は、複数本の光ファイバ心線が一括被覆で一体化され、光ファイバ心線を露出させる切欠きが一括被覆の光ファイバ心線間に形成された光ファイバテープ心線を上巻きテープで覆い、その外側をシースで被覆してなる光ケーブルの単心分離方法であって、光ケーブルから所定長除去してアルコールに浸された上巻きテープで、光ファイバテープ心線を長手方向にしごくことにより、光ファイバテープ心線から光ファイバ心線を単心分離することができる。
本発明の光ケーブルによれば、光ファイバテープ心線を構成する一括被覆に、その内部の光ファイバ心線を露出させる切欠きが形成されており、例えば、アルコールが切欠きを介して一括被覆と光ファイバ心線との間に浸み込むことが可能となる。この結果、製造コストを減らしつつ、作業現場で特別な工具を用いることなく、安全で簡単且つ容易に単心分離を行うことができる。
図1、図2により本発明の実施の形態を説明する。図1(A)は光ケーブルの概略を示し、図1(B)はスロット型光ケーブルへの適用例を説明する図である。図中、11,11’は光ケーブル、12は集合コア、13は上巻きテープ、14はシース、15はスロット、15aは収納溝、15bはリブ、16はテンションメンバ、20は光ファイバテープ心線を示す。
本発明の光ケーブルは、図1に示すように、複数の光ファイバが収納され束ねられた状態の集合コア12の外周を、シース14で被覆した構造の光ケーブル11,11’を対象とする。なお、集合コア12とは、多心の光ファイバテープ心線をスロットレスで集合させ、その外側を上巻きテープ(押え巻きテープとも言う)13等で束ねた状態のもの、又は、多心の光ファイバテープ心線を図1(B)に示すスロット15に収納し、上巻きテープ13等により保持した状態のものを言うものとする。
図1(B)に示すスロット型の光ケーブル11’は、地下管路等に敷設される幹線用の光ケーブルとして多用されている幹線光ケーブルである。この光ケーブル11’は、中心にテンションメンバ(抗張力体とも言う)16を埋設一体化し、複数条の収納溝15aを設けた樹脂製のスロット(スペーサとも言う)15により構成される。
収納溝15aは、テンションメンバ16側に底面を有し、スロット15の周方向に沿って略等間隔で配置されており、隣り合う収納溝15aはリブ15bで区分される。
収納溝15aは、テンションメンバ16側に底面を有し、スロット15の周方向に沿って略等間隔で配置されており、隣り合う収納溝15aはリブ15bで区分される。
図2に示すように、収納溝15aは、光ケーブル11’の長手方向に沿って螺旋状又はSZ状に形成され、収納溝15a内には、複数枚の光ファイバテープ心線20が収納される。
光ファイバテープ心線20が収納溝15a内に収納された状態で、スロット15の外周に上巻きテープ13が施される。この上巻きテープ13は、収納溝15aに収納された光ファイバテープ心線20が外に飛び出さないように保持すると共に、シース14の成形時の熱絶縁層、あるいは、光ケーブル内への止水のため吸水剤を付与して吸水層として機能させることもできる。
光ファイバテープ心線20が収納溝15a内に収納された状態で、スロット15の外周に上巻きテープ13が施される。この上巻きテープ13は、収納溝15aに収納された光ファイバテープ心線20が外に飛び出さないように保持すると共に、シース14の成形時の熱絶縁層、あるいは、光ケーブル内への止水のため吸水剤を付与して吸水層として機能させることもできる。
上巻きテープ13は、低融点の熱可塑性樹脂(例えば、ポリエステル)の繊維を含む不織布や積層体が用いられ、そのテープ幅としては、例えば、10mm〜30mm程度のものを用いることができる。
上巻きテープ13は、螺旋状に巻き付ける横巻き、又は、光ケーブル11’の長手方向に縦添えして巻き付けるかのいずれかの形態を用いることができ、上巻きテープ13が施された状態で集合コア12とされる。
上巻きテープ13は、螺旋状に巻き付ける横巻き、又は、光ケーブル11’の長手方向に縦添えして巻き付けるかのいずれかの形態を用いることができ、上巻きテープ13が施された状態で集合コア12とされる。
上巻きテープ13は、作業者が手で切れるように構成され、例えば、上巻きテープ13には切れ目13aが入れられている。図2に示した切れ目13aは、上巻きテープ13の長手方向の側縁に間欠的に設けられており、上巻きテープ13の長手方向の破断張力が100N/25mm幅以下になるように、例えば、25mmのテープ幅に対して約150mmの間隔で設定されている。
なお、スロット15の外側で且つ上巻きテープ13の内側には、ナイロン糸、プラスチックテープ等の粗巻き17が施されることもある。
なお、スロット15の外側で且つ上巻きテープ13の内側には、ナイロン糸、プラスチックテープ等の粗巻き17が施されることもある。
集合コア12は押出し成形によるシース14で被覆される。シース14は、集合コア12の外側に、例えば、ポリエチレン樹脂又は難燃ポリエチレン樹脂が押出し成形されている。なお、シース14は、集合コア12をドラム等に一旦巻き取り、その後、押出し機に通して上巻きテープ13の周囲に成形されるが、ドラムに巻き取らずに、スロット15への上巻きテープ13の巻き付けに続けて成形される場合もある。
本発明は、上述した光ファイバテープ心線20の一括被覆に、その内部を露出させる切欠きを設けた構成を特徴としている。
図3(A)は光ファイバテープ心線20の外観斜視図、図3(B)は断面図である。光ファイバテープ心線20は、例えば、4本の光ファイバ心線21〜24が平面上に並列配置され、これら4本の光ファイバ心線21〜24が共通の一括被覆25で覆われてテープ状に形成されている。なお、光ファイバテープ心線は、6本や8本などの光ファイバ心線で構成することも可能である。
図3(A)は光ファイバテープ心線20の外観斜視図、図3(B)は断面図である。光ファイバテープ心線20は、例えば、4本の光ファイバ心線21〜24が平面上に並列配置され、これら4本の光ファイバ心線21〜24が共通の一括被覆25で覆われてテープ状に形成されている。なお、光ファイバテープ心線は、6本や8本などの光ファイバ心線で構成することも可能である。
なお、本発明における光ファイバ心線には、コア及びクラッドからなるガラス部分や、ガラス部分を被覆する光ファイバ用UV樹脂層を施しただけの光ファイバ素線と称されているもの、および、図3に示す光ファイバ心線21のように、ガラス部分21aを被覆する光ファイバ用UV樹脂層21bの外面に着色層21c等を施したものも含まれる。なお、光ファイバ心線21の着色層21cは、例えば、青色に着色されている。
光ファイバ心線22〜24についても、光ファイバ心線21と同様にガラス部分や光ファイバ用UV樹脂層を有し、各光ファイバ用UV樹脂層の外面には、例えば、白色の着色層22c、茶色の着色層23c、灰色の着色層24cをそれぞれ有している。
これら4本の光ファイバ心線21〜24が、例えば、紫外線硬化樹脂からなる一括被覆25で一体化されている。なお、図3(B)のTは、光ファイバテープ心線20のテープ厚、Dは、光ファイバ心線21〜24の外径を示しており、例えば、テープ厚Tは約0.28mm、外径Dは約0.25mmである。このため、一括被覆25による被覆厚は、例えば、0.02mm以下で構成されている。
これら4本の光ファイバ心線21〜24が、例えば、紫外線硬化樹脂からなる一括被覆25で一体化されている。なお、図3(B)のTは、光ファイバテープ心線20のテープ厚、Dは、光ファイバ心線21〜24の外径を示しており、例えば、テープ厚Tは約0.28mm、外径Dは約0.25mmである。このため、一括被覆25による被覆厚は、例えば、0.02mm以下で構成されている。
ここで、一括被覆25は、光ファイバ心線間に窪み26を有するものが望ましい。詳しくは、図3に示すように、窪み26は、光ファイバ心線21と光ファイバ心線22との間、光ファイバ心線22と光ファイバ心線23との間、光ファイバ心線23と光ファイバ心線24との間にそれぞれ形成され、光ファイバ心線21〜24の長手方向に沿って延びている。
そして、一括被覆25には、切欠き27が設けられている。図3に示した切欠き27は、光ファイバテープ心線20の一方の面側にだけ形成され、且つ一括被覆25のうち窪み26に設けられているが、光ファイバ心線21〜24の並列方向で同じ光ファイバ心線の両側に設けないようにされている。具体的には、切欠き27は、光ファイバ心線21と光ファイバ心線22との間、光ファイバ心線23と光ファイバ心線24との間にのみ形成され、光ファイバ心線22と光ファイバ心線23との間には形成されていない。
切欠き27は、着色層が露出するように形成されていて、光ファイバ心線21と光ファイバ心線22との間に設けられた切欠き27からは、例えば、青色の着色層21c及び白色の着色層22cが、この切欠き27を介して一括被覆25の外部から見ることができる。また、光ファイバ心線23と光ファイバ心線24との間に設けられた切欠き27からは、茶色の着色層23c及び灰色の着色層24cが、この切欠き27を介して一括被覆25の外部から見ることができる。
切欠き27が形成された部分を、後述のように集中的にしごき、互いに引き離す方向(光ファイバ心線の長手方向と直交する方向)に引っ張ることで、一括被覆25の引き裂きをより簡単に行うことができる。
なお、切欠き27は、光ファイバ心線の長手方向に沿って間欠的に形成されており、所定長さの切込み部分と非切込み部分とが交互に設けられているが、これら切込み部分及び非切込み部分は、種々のパターンで形成可能である。図3では、光ファイバ心線21〜24の並列方向で隣り合う切欠き27の位置が一致するように形成しているが、隣り合う切欠きの位置が異なるように形成してもよい。
なお、切欠き27は、光ファイバ心線の長手方向に沿って間欠的に形成されており、所定長さの切込み部分と非切込み部分とが交互に設けられているが、これら切込み部分及び非切込み部分は、種々のパターンで形成可能である。図3では、光ファイバ心線21〜24の並列方向で隣り合う切欠き27の位置が一致するように形成しているが、隣り合う切欠きの位置が異なるように形成してもよい。
また、これら切込み部分の長さと非切込み部分の長さは、任意に設定可能であり、例えば、光ファイバ心線の単心分離性を重視する場合、切込み部分の長さを非切り込み部分よりも長くする。一方、光ファイバテープ心線の一体性を重視する場合、非切込み部分の長さを切り込み部分よりも長くする。もしくは、単心分離性と一体性をバランスさせる場合、切込み部分と非切り込み部分の長さを等しくしてもよい。
なお、切欠き27は、光ファイバ心線21〜24を一括被覆25で一体化した後に、カッタ刃で切込みを入れる。あるいは、切込み部分が形成できるように、一括被覆を押出してもよい。また、図3で説明した切欠きは、光ファイバ心線の長手方向に沿って間欠的に形成されていたが、光ファイバ心線の長手方向に沿って連続的に形成することも可能である。
図4は、本発明の光ケーブルによる単心分離方法の一例を説明するための図である。
光ケーブルの分岐作業にあたっては、まず、作業者は、光ケーブル11’の中間分岐させたい部分のシース14を一定長さだけ除去する。このシース14を除去した部分では、上巻きテープ13が露出する。
上巻きテープ13には切れ目13aが入っているため、作業者は爪等で引っ掻くことにより、この切れ目13aの部分を容易に起立させることができる。
光ケーブルの分岐作業にあたっては、まず、作業者は、光ケーブル11’の中間分岐させたい部分のシース14を一定長さだけ除去する。このシース14を除去した部分では、上巻きテープ13が露出する。
上巻きテープ13には切れ目13aが入っているため、作業者は爪等で引っ掻くことにより、この切れ目13aの部分を容易に起立させることができる。
そして、図4(A)に示すように、起立させた切れ目13aの部分を指で摘み、切れ目13aの形成方向に引っ張ると、連続的に巻かれている上巻きテープ13を切断することができる。切れ目13aで切断された上巻きテープ13を巻きほぐすことにより、上巻きテープ13を所定長剥ぎ取ることができる。
次に、所定長の上巻きテープ13を、例えば、エタノールに浸す一方、光ファイバテープ心線20を光ケーブル11’から取り出す。
次に、所定長の上巻きテープ13を、例えば、エタノールに浸す一方、光ファイバテープ心線20を光ケーブル11’から取り出す。
その後、図4(B)に示した所定長の上巻きテープ13を2つ折りして光ファイバテープ心線20を挟み、この上巻きテープ13を光ファイバテープ心線20の長手方向にしごく。これにより、エタノールが光ファイバ心線21,22間の切欠き27から光ファイバテープ心線20内に入り、毛細管現象によって、図3(B)に示した一括被覆25と着色層21cとの間、一括被覆25と着色層22cとの間に浸み込む。また、エタノールは、光ファイバ心線23,24間の切欠き27から光ファイバテープ心線20内に入ると、一括被覆25と着色層23cとの間、一括被覆25と着色層24cとの間にも浸み込む。
続いて、作業者は、一括被覆25を着色層21c〜24cから剥ぎ取り、その内部の光ファイバ心線21〜24を取り出す。この結果、汎用の上巻きテープ13を用いて製造コストを減らしつつ、作業現場で特別な工具を用いることなく、光ファイバテープ心線20から光ファイバ心線21〜24を安全で簡単且つ容易に単心分離を行うことができる。
具体例に基づいて説明すると、上述のように、テープ幅25mm、切れ目間隔150mmの上巻きテープ13(不織布)を用いて光ケーブル11’を作製する。
具体例に基づいて説明すると、上述のように、テープ幅25mm、切れ目間隔150mmの上巻きテープ13(不織布)を用いて光ケーブル11’を作製する。
そして、単心分離する際に、光ケーブル11’からシース14を500mm程度除去し、露出した上巻きテープ13の切れ目13aに沿って上巻きテープ13から長さ150mmの断片を取り出す。
この上巻きテープ13の断片をエタノールに浸し、収納溝から取り出した光ファイバテープ心線20にあてがった状態で長手方向に約50mmのストロークで10回しごいたところ、光ファイバ心線に傷を付けることなく、単心に分離することができた。また、エタノールに浸した上巻きテープ13を用いれば、光ファイバ心線の周囲に部分的に残った一括被覆25を拭き取って容易に除去することができる。
この上巻きテープ13の断片をエタノールに浸し、収納溝から取り出した光ファイバテープ心線20にあてがった状態で長手方向に約50mmのストロークで10回しごいたところ、光ファイバ心線に傷を付けることなく、単心に分離することができた。また、エタノールに浸した上巻きテープ13を用いれば、光ファイバ心線の周囲に部分的に残った一括被覆25を拭き取って容易に除去することができる。
なお、光ファイバテープ心線20は、図3で説明した窪み26や切欠き27のあるタイプであり、光ファイバテープ心線20のテープ厚Tが約0.28mm、光ファイバ心線21〜24の外径Dは約0.25mmである。
これに対し、参考として、切欠きを有しない光ファイバテープ心線を、エタノールに浸した同様の不織布でしごいたが、30回以上しごいても単心に分離できなかった。
これに対し、参考として、切欠きを有しない光ファイバテープ心線を、エタノールに浸した同様の不織布でしごいたが、30回以上しごいても単心に分離できなかった。
なお、図4では、上巻きテープをエタノールに浸す例で説明したが、上巻きテープをエタノールに浸さずに、光ケーブルから取り出した光ファイバテープ心線の一括被覆にエタノールを塗布してもよい。この場合にも、エタノールは切欠きから光ファイバテープ心線内に入り、一括被覆を光ファイバ心線から容易に剥ぎ取ることができる。
11,11’…光ケーブル、12…集合コア、13…上巻きテープ、13a…切れ目、14…シース、15…スロット、15a…収納溝、15b…リブ、16…テンションメンバ、17…粗巻き、20…光ファイバテープ心線、21〜24…光ファイバ心線、21a…ガラス部分、21b…光ファイバ用UV樹脂層、21c〜24c…着色層、25…一括被覆、26…窪み、27…切欠き。
Claims (5)
- 複数本の光ファイバ心線を一括被覆で一体化した光ファイバテープ心線の複数枚を集合して上巻きテープで覆い、その外側をシースで被覆した光ケーブルであって、
前記光ファイバ心線を露出させる切欠きが、前記一括被覆の光ファイバ心線間に形成されていることを特徴とする光ケーブル。 - 前記光ファイバテープ心線は、前記一括被覆の光ファイバ心線間に、前記光ファイバ心線の長手方向に沿って延びた窪みを有し、前記切欠きが、前記窪みに形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光ケーブル。
- 前記切欠きは、前記光ファイバ心線の並列方向で同じ光ファイバ心線の両側に設けないようにされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光ケーブル。
- 前記上巻きテープの長手方向の側縁には、間欠的に切れ目が入っていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光ケーブル。
- 複数本の光ファイバ心線が一括被覆で一体化され、前記光ファイバ心線を露出させる切欠きが前記一括被覆の光ファイバ心線間に形成された光ファイバテープ心線を上巻きテープで覆い、その外側をシースで被覆してなる光ケーブルの単心分離方法であって、
前記光ケーブルから所定長除去してアルコールに浸された上巻きテープで、前記光ファイバテープ心線を長手方向にしごくことにより、前記光ファイバテープ心線から前記光ファイバ心線を単心分離することを特徴とする単心分離方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016061869A (ja) * | 2014-09-17 | 2016-04-25 | 古河電気工業株式会社 | ルースチューブ型光ファイバユニット |
JP2016075814A (ja) * | 2014-10-07 | 2016-05-12 | 住友電気工業株式会社 | 光ファイバケーブル |
WO2016163190A1 (ja) * | 2015-04-07 | 2016-10-13 | 株式会社フジクラ | ルースチューブ、ルースチューブ型光ファイバケーブル、ルースチューブの光ファイバテープの単心分離方法、ルースチューブの製造方法、及び、複数の光ファイバの集線方法 |
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2012
- 2012-12-06 JP JP2012267018A patent/JP2014115312A/ja active Pending
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