JP4850732B2 - 光ファイバテープおよび光ケーブル - Google Patents

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Description

本発明は、ケーブル中間部において容易に少心数の光ファイバテープユニットへ、さらに、光ファイバテープユニットから単心線へと分割・分離が可能な光ファイバテープ、および、そのような光ファイバテープを用いた光ケーブルに関する。
近年、インターネットなどの通信サービスの普及に伴い、通信事業者から一般加入者宅までの全区間を光ファイバで結ぶFTTH(Fiber To The Home)が急速に拡大してきている。このようなFTTHにおいて、加入者宅近傍の光配線網は、電柱を用いた架空配線が一般的であり、電柱に架渉した配線ケーブルから光ドロップケーブルを用いて加入者宅に引き落とす方式が主に採用されている。
上記配線ケーブルには、ケーブル同士の接続や中間分岐の際の光ファイバ心線の取り出しの容易さなどの点から、スロットロッドの外周に複数のSZ溝を設け、これらのSZ溝に、光ファイバ単心線を複数本並列させテープ層を被覆し一体化した構造の光ファイバテープ、あるいは、このような光ファイバテープを1ユニットとし、これを複数ユニット並列させテープ層を被覆し一体化した構造のいわゆる分割型光ファイバテープを複数枚積層して収納し、その外周に押えテープを巻き付け、さらにその上に外被を設けたスロット型光ケーブルが一般に用いられている。このようなケーブルにおいては、SZ溝から光ファイバテープまたは分割型光ファイバテープを取り出した後、単心線またはユニットに分離し、次いで、この分離した単心線またはユニットを直接または他の配線ケーブルを介して光ドロップケーブルと接続することにより、加入者宅に引き落とされる。
ところで、FTTH網の効率良い構築のためには、光ケーブルに実装した光ファイバテープ内の光ファイバが有効に利用されることが重要である。このため、上記スロット型光ケーブルに収納する光ファイバテープとして、前述した光ファイバテープのうち特に後者の分割型光ファイバテープ、すなわち、少心数の光ファイバテープ(光ファイバテープユニット)への分割と光ファイバ単心線への分離の両機能を併せ持つ分割型光ファイバテープに対するニーズが高まっている。
しかしながら、従来の分割型光ファイバテープにおいては、ユニットまたは単心線への分割乃至分離に、刃物類や剪断式の特殊な工具を用いる必要があり、作業性が悪いうえに、光ファイバを必ずしも有効に利用することができないという問題があった。すなわち、これらの工具は、使用方法を誤ると光ファイバを傷付けたり断線させたりするおそれがある。このため、光ケーブル内の未使用の光ファイバテープに対し、中間における分割分離作業を行わずに、光ファイバテープごと切断し、複数の光ファイバ単心線のうち1心だけを引き落とすことがあった。この場合、心線の使用率は低下する。また、光ファイバテープ内の単心線の一部に活線がある場合、作業時の不用意な曲げによって伝送損失が増加し、伝送エラーを招くおそれがあった。この場合、回線を一旦停止したうえで作業を行うか、または、活線のない光ファイバテープを使用する必要があり、作業効率または心線の使用率が低下する。
一方、刃物などを使用せず簡単な工具で容易に単心線へ中間分離可能な光ファイバテープも開発されている(例えば、特許文献1参照。)。すなわち、この光ファイバテープは、上下またはその一方にナイロンなどの線材からなるブラシ片を備えた工具を用い、そのブラシ片を光ファイバテープの上下両面に繰り返し押し当てるか、あるいは、押し当てた状態で光ファイバテープの長さ方向に相対的に移動させることにより、光ファイバテープのテープ層を傷付けたり剥いだりして、光ファイバ単心線へ分離することができるようにしたもので、容易にかつ安全に光ファイバ単心線へ中間分離することができる。また、中間単心分離時の損失増加もほとんどないため、活線のある光ファイバテープについても回線を一旦停止せずに中間単心分離が可能である。
しかしながら、この光ファイバテープは、光ファイバ単心線への中間分離は容易に行うことができるものの、少心数の光ファイバテープへの分割は困難であった。
特開2004−206048号公報
本発明はこのような従来技術の課題に対処してなされたもので、ケーブル中間部において少心数の光ファイバテープ(光ファイバテープユニット)へと容易に分割することができ、さらに、この分割した少心数の光ファイバテープを単心線へと容易に分離することができる光ファイバテープ、および、このような光ファイバテープを用いて光ファイバの利用効率を向上させることができる光ケーブルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の光ファイバテープは、光ファイバ単心線を複数本並列させその外周に一次テープ層を被覆してなる光ファイバテープユニットが、前記光ファイバ単心線の配列方向とほぼ同一方向に複数枚並列され、これらの外周に二次テープ層が被覆されている光ファイバテープであって、前記二次テープ層の表面を可撓性線材で繰り返し擦るかまたは押し当てることにより前記光ファイバテープユニットに分離され、かつ該分離された光ファイバテープユニットの前記一次テープ層の表面を研磨材で擦って粗面化し、その粗面化した表面を可撓性線材で繰り返し擦るかまたは押し当てることにより前記光ファイバ単心線に分離される光ファイバテープにおいて、下記(a)〜(f)の要件を満足するものであることを特徴とするものである。
(a)一次テープ層は、厚さが5〜10μmで、23℃におけるヤング率が700〜1100MPaの樹脂により構成されている
(b)二次テープ層は、厚さが10〜25μmで、23℃におけるヤング率が20〜70MPaの樹脂により構成されている
(c)各光ファイバ単心線の外周に、一次テープ層および二次テープ層のみが被覆されている
(d)光ファイバテープユニット内の隣接する光ファイバ単心線同士は互いに接触している
(e)隣接する光ファイバテープユニット同士は互いに接触している
(f)光ファイバテープおよび各光ファイバテープユニットは、いずれも幅方向の厚さがほぼ均一である
また、本発明の光ケーブルは、前記光ファイバテープを備えたことを特徴とするものである。
なお、本願明細書中、ヤング率の測定は、いずれも、JIS K 7113に準拠して測定した値であり、より具体的には、樹脂シートを作成し、JIS2号ダンベルに成形した試験片を、標線間距離25mm、引張速度1mm/分の条件で引っ張って求めたヤング率である。
本発明の光ファイバテープによれば、容易にかつ安全に、また、活線があっても伝送損失を大きく増大させることなく、多心の光ファイバテープから少心の光ファイバテープユニットへ、さらに、少心の光ファイバテープユニットから光ファイバ単心線へと、分割・分離することができ、これを用いて心線の使用率の高い光ケーブルを得ることができる。
また、本発明の光ケーブルによれば、このような少心の光ファイバテープユニットへの分割性および光ファイバ単心線への分離性に優れた光ファイバテープを具備することができ、心線の使用率を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は本発明の光ファイバテープの第1の実施形態を示す断面図である。
図1に示すように、本実施形態の光ファイバテープ10は、光ファイバ単心線11を2本、同一平面上に密着させて並列させ、その外側にテープ層12を被覆して光ファイバテープユニット13を形成し、さらにこの光ファイバテープユニット13を2枚、ほぼ同一平面状に、つまり、光ファイバ単心線11の配列方向とほぼ同一方向に、密着させて並列させるとともに、これらの光ファイバテープユニット13の外周にテープ層14を一括被覆した構造を有する。以下、光ファイバ単心線11上に被覆したテープ層12を一次テープ層、光ファイバテープユニット13上に被覆したテープ層14を二次テープ層と称する。一次テープ層12および二次テープ層14の各表面には実質的に凹凸が形成されておらず、光ファイバテープユニット13および光ファイバテープ10はいずれも幅方向にほぼ均一な厚さを有している。
光ファイバ単心線11としては、例えば、光ファイバ上に紫外線硬化型樹脂などにより1層乃至複数層の保護被覆を設けたものや、このような保護被覆上にさらに着色層を設けたものが使用される。
一方、一次テープ層12は、23℃におけるヤング率が700〜1100MPaの樹脂により、その厚さ(図中、tで示す)が5〜10μmの範囲になるように被覆されている。また、二次テープ層14は、23℃におけるヤング率が20〜70MPaの樹脂により、その厚さ(図中、tで示す)が10〜25μmの範囲になるように被覆されている。ここで、一次テープ層12の厚さとは、図1に示すように、光ファイバ単心線11の共通接線Sと一次テープ層12の光ファイバ単心線11の並列方向に平行な表面との距離tであり、t=(T−d)/2で求めることができる。また、二次テープ層14の厚さとは、図1に示すように、光ファイバテープユニット13の共通接線Sと光ファイバテープ10の光ファイバ単心線11の並列方向に平行な表面間の距離tであり、t=(T−d)/2で求めることができる。なお、上記式中、Tは光ファイバテープユニット13の最大厚さ、dは光ファイバ単心線11の外径、Tは光ファイバテープ10の最大厚さである。
一次テープ層12を形成する樹脂の23℃におけるヤング率、一次テープ層12の厚さt、二次テープ層14を形成する樹脂の23℃におけるヤング率、および、二次テープ層14の厚さtのいずれか1つでも、前記範囲を外れると、光ファイバテープユニット13への分割が困難になるか、あるいは、光ファイバテープユニット13から光ファイバ単心線11への分離が困難になるおそれがある。本発明においては、諸特性のバランス上、さらに好ましくは、一次テープ層12を形成する樹脂の23℃におけるヤング率は800〜1000MPaであり、一次テープ層12の厚さtは7〜10μmである。一方、二次テープ層14を形成する樹脂の23℃におけるヤング率は30〜50MPaであり、二次テープ層14の厚さtは15〜25μmである。
なお、光ファイバ単心線11の保護被覆および着色層、並びに、一次テープ層12および二次テープ層14を構成する樹脂の種類としては、ウレタンアクリレート系樹脂やエポキシアクリレート系樹脂などの紫外線硬化型樹脂が例示されるが、特にこれらに限定されるものではない。
次に、上記4心光ファイバテープ10を光ファイバテープユニット13へ分割し、さらに、この分割した光ファイバテープユニット13を光ファイバ単心線11へ分離する方法の一例を記載する。
まず、図2に示すように、光ファイバテープ10を光ファイバテープユニット13に分離工具を用いて分割する(工程(I))。
この工程は、図3に示すように、分離工具30を用いて行われる。すなわち、図3(A)に示すように、分離工具30の上ベース31および下ベース32で挟み、これらの両ベース31、32に立設したポリアミド(ナイロン)やポリプロピレンなどからなる線材33を光ファイバテープ10に近づける。図3(B)はそのときの状態を示した断面図である。次に、分離工具30を光ファイバテープ10に押し付けると、線材33は図3(C)に示すように撓み、この撓んだ線材33の先端が光ファイバテープ10の二次テープ層14と強く接触する。このように分離工具30を光ファイバテープ10に押し付けた状態で、光ファイバテープ10の長さ方向(図3(C)の左右方向)に相対的に繰り返し移動させ、すなわち、分離工具30の線材33で繰り返し擦ると、二次テープ層14は線材33の先端で傷付けられたり剥がされたりして、削れや亀裂が発生し、これが進展して破壊に至り、その結果、光ファイバテープ10は各光ファイバテープユニット13に分離される。なお、線材33は、光ファイバテープ10の長さ方向に相対的に繰り返し移動させる代わりに、光ファイバテープ10に対し繰り返し押し当てるようにしてもよく、また、これらを適宜組み合わせるようにしてもよい。
次いで、分割された光ファイバテープユニット13の片面または両面、つまり、一次テープ層12の光ファイバ単心線11の配列面に平行な面の一方または両方を、研磨紙や研磨布のような研磨材で1、2回程度軽く擦って表面を荒らした後、工程(I)で用いたものと同様の分離工具30を用いて、工程(I)とほぼ同様にして光ファイバ単心線11に分離する(工程(II))。
すなわち、光ファイバテープユニット13を分離工具30の上ベース31および下ベース32で挟み、これらの両ベース31、32に立設した線材33を光ファイバテープユニット13の一次テープ層12に押し付ける。このように分離工具30を光ファイバテープユニット13に押し付けた状態で、光ファイバテープユニット13の長さ方向に相対的に繰り返し移動させると、一次テープ層12は線材33の先端で傷付けられたり剥がされたりして、削れや亀裂が発生し、さらに、これが進展して破壊に至り、その結果、光ファイバテープユニット13は各光ファイバ単心線11に分離される。なお、この場合も線材33は、光ファイバテープユニット13の長さ方向に相対的に繰り返し移動させる代わりに、光ファイバテープユニット13に対し繰り返し押し当てるようにしてもよく、また、これらを適宜組み合わせるようにしてもよい。
このように、本実施形態の光ファイバテープ10においては、容易にかつ安全に光ファイバテープユニット13へ分割し、さらに、この分割された光ファイバテープユニット13を、光ファイバ単心線11へ容易にかつ安全に分離することができる。また、光ファイバテープユニット13への分割および光ファイバ単心線11への分離作業の際の光伝送損失の変動が少ないため、中間分離すべき光ファイバテープ10内に活線がある場合でも、回線を停止させることなく分離作業を行うことができる。したがって、これを用いて心線の使用率の高い光ケーブルを得ることができる。
ここで、本実施形態の光ファイバテープの光ファイバテープユニットへの分割性および光ファイバ単心線への分離性を調べるために行った実験結果について記載する。
実験は、まず、外径125μmの石英ガラス系SM光ファイバ上に、ウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂からなる被覆を施し、さらにその上に着色層を設けた、外径(d)250μmの光ファイバ単心線を、2本同一平面上に並列させながら、その外周にヤング率(23℃)が600、700MPa、1000MPa、1100MPaまたは1200MPaのウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂を被覆し硬化させて、厚さ(t)5μm、10μm、20μmまたは30μmの一次テープ層を形成し、2心光ファイバテープユニットを製造した。
次いで、得られた光ファイバテープユニットを2枚同一平面上に並列させながら、その外周にヤング率(23℃)が10MPa、20MPa、40MPa、70MPaまたは200MPaのウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂を被覆し硬化させて、厚さ(t)5μm、10μm、15μm、25μmまたは30μmの二次テープ層を形成し、4心光ファイバテープを製造した。
得られた4心光ファイバテープについて、図2で説明した方法を適用して光ファイバテープユニットへの分割、さらに、分割した光ファイバテープユニットから光ファイバ単心線への分離を試み、光ファイバテープユニットへの分割性(ユニット分割性)および光ファイバ単心線への分離性(単心分離性)をそれぞれ評価した。また、得られた光ファイバテープを用いてスロット型光ケーブルを製造し、SZ溝に光ファイバテープを収納した際の光ファイバテープの外観の変化、すなわち、二次テープ層の剥離や削れおよび光ファイバテープユニットへの分割(バラケ)の有無を調べた。
なお、光ファイバテープを光ファイバテープユニットへ分割する工程(I)は、光ファイバテープを分離工具で挟み、その長さ方向に分離工具を繰り返し移動させる方法を用いた。また、光ファイバテープユニットから光ファイバ単心線へ分離する工程(II)は、研磨材(#800番紙ヤスリ)で光ファイバテープユニットの両面を各1回擦り、次いで、分離工具で挟んで光ファイバテープユニットの長さ方向に繰り返し移動させる方法を用いた。さらに、評価方法において、ユニット分割性は、光ファイバテープが光ファイバテープユニットに分割されるまでに分離工具をテープ層上を移動させた回数(一方向の移動を1回とカウント)により、また、単心分離性は、研磨材で擦った後、光ファイバテープユニットが光ファイバ単心線に分離されるまでに分離工具をテープ層上を移動させた回数(一方向の移動を1回とカウント)により評価した。また、ケーブル化時の二次テープ層の剥離や削れの観察には顕微鏡を用いた。これらの評価結果を、一次テープ層および二次テープ層の構成とともに表1乃至表5に示す。
Figure 0004850732
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上記の実験結果は、一次テープ層が、23℃におけるヤング率が700MPa〜1100MPaの樹脂で形成され、かつ、二次テープ層が、23℃におけるヤング率が20MPa〜70MPaの樹脂で形成されている場合、ユニット分割性および単心分離性がいずれも良好で、かつ、ケーブル化の際に二次テープ層の剥離や削れおよび光ファイバテープユニットへの分割(バラケ)が生じにくく、光ファイバテープとしての機能が保持されるが、特に、一次テープ層が、厚さが5〜10μmで、23℃におけるヤング率が700〜1100MPaの樹脂で形成され、かつ、二次テープ層が、厚さが10〜25μmで、23℃におけるヤング率が20〜70MPaの樹脂で形成されている場合、良好な結果が得られることを示している。
以上、本発明を、光ファイバ単心線数が2本の2心光ファイバテープユニットを2枚並列させた4心光ファイバテープに適用した例について説明したが、本発明はこのような例に限定されるものではなく、図4乃至図6に示すように、4心光ファイバテープユニットを2枚並列させた8心光ファイバテープ、4心光ファイバテープユニットを3枚並列させた12心光ファイバテープ、2心光ファイバテープユニット2枚と4心光ファイバテープユニット1枚とを並列させた8心光ファイバテープなどにも広く適用することができる。
すなわち、図4に示す光ファイバテープ40は、図1に示す実施形態において、2心の光ファイバテープユニット13に代えて、光ファイバ単心線11を4本、同一平面上に密着させて並列させ、その外側に一次テープ層12を被覆した4心の光ファイバテープユニット13aを2枚並列させた例であり、図5に示す光ファイバテープ50は、4心の光ファイバテープユニット13aを3枚並列させた例である。また、図6に示す光ファイバテープ60は、図1に示す実施形態において、2心の光ファイバテープユニット13を2枚と4心の光ファイバテープユニット13aを1枚並列させた例である。これらの光ファイバテープ40〜60においても、容易にかつ安全に光ファイバテープユニットへの分割および光ファイバ単心線への分離を行うことができ、また、中間分離すべき光ファイバテープ内に活線がある場合でも、回線を停止させることなく分離作業を行うことができ、これを用いて心線使用率の高い光ケーブルを得ることができる。
また、図示は省略したが、本発明においては、隣接する光ファイバテープユニット13、13aの間に、二次テープ層14を形成する樹脂が介在するようにしてもよく、また、各光ファイバテープユニット13、13a内において、隣接する光ファイバ単心線11の間に、一次テープ層12を形成する樹脂が介在するようにしてもよい。しかしながら、ユニット分割性および単心分離性を高める観点からは、隣接する光ファイバテープユニット13、13a間、あるいは、隣接する光ファイバ単心線11間は密接していることが好ましい。
次に本発明の光ファイバテープを用いた光ケーブルについて説明する。
図7は、本発明の光ファイバテープを用いた光ケーブルの一例を示す断面図である。
この光ケーブル70は、加入者系光配線網の配線ケーブルとしての使用に適した、いわゆるスロット型光ケーブルと称するものである。図7に示すように、中心に鋼線、FRP(繊維強化プラスチック)などからなる抗張力体71が埋設され、外周に長さ方向に延びる複数本(図面の例では、5本)のSZ撚りの溝(SZ溝)72が周方向にほぼ等間隔で設けられたポリエチレンなどからなるスロットロッド73を備えている。このスロットロッド73の各SZ溝72には、光ファイバテープ74が複数枚、例えば5枚ずつ積層されて収納されており、また、これらの外周には、押え巻層75を介して、ポリエチレンなどからなる外被76が設けられている。そして、光ファイバテープ74には、上述したような本発明の光ファイバテープが使用されている。図7において、77は、光ファイバテープ74の取り出しを容易にするために外被76下に縦添えされた引き裂き紐である。
このような光ケーブル70においては、光ファイバテープ74として、極めて容易にかつ安全に、また、活線があっても伝送損失を大きく増大させることなく、光ファイバテープユニットへの分割および光ファイバ単心線への分離を行うことができる光ファイバテープが使用されているため、心線使用率の高いスロット型光ケーブルとして、効率の良いFTTH網を構築することができる。
なお、本発明の光ファイバテープは、上記のようなスロット型光ケーブルに限らず、いわゆるスロットレス型光ケーブルをはじめ、従来より知られる各種光ケーブルに広く用いることができ、それらの心線使用率を向上させることができる。
本発明の光ファイバテープの第1の実施形態を示す断面図である。 本発明の光ファイバテープのユニットおよび単心線への分割・分離方法の一例を説明する図である。 図2に示す工程Iを模式的に示す図である。 本発明の光ファイバテープの第1の実施形態の一変形例を示す断面図である。 本発明の光ファイバテープの第1の実施形態の他の変形例を示す断面図である。 本発明の光ファイバテープの第1の実施形態のさらに他の変形例を示す断面図である。 本発明の光ファイバテープを用いた光ケーブルの一例を示す断面図である。
符号の説明
10,40,50,60,74…光ファイバテープ、11…光ファイバ単心線、12…一次テープ層、13,13a…光ファイバテープユニット、14…二次テープ層、70…光ケーブル、72…SZ溝、73…スロットロッド

Claims (2)

  1. 光ファイバ単心線を複数本並列させその外周に一次テープ層を被覆してなる光ファイバテープユニットが、前記光ファイバ単心線の配列方向とほぼ同一方向に複数枚並列され、これらの外周に二次テープ層が被覆されている光ファイバテープであって、
    前記二次テープ層の表面を可撓性線材で繰り返し擦るかまたは押し当てることにより前記光ファイバテープユニットに分離され、かつ該分離された光ファイバテープユニットの前記一次テープ層の表面を研磨材で擦って粗面化し、その粗面化した表面を可撓性線材で繰り返し擦るかまたは押し当てることにより前記光ファイバ単心線に分離される光ファイバテープにおいて、
    下記(a)〜(f)の要件を満足するものであることを特徴とする光ファイバテープ。
    (a)一次テープ層は、厚さが5〜10μmで、23℃におけるヤング率が700〜1100MPaの樹脂により構成されている
    (b)二次テープ層は、厚さが10〜25μmで、23℃におけるヤング率が20〜70MPaの樹脂により構成されている
    (c)各光ファイバ単心線の外周に、一次テープ層および二次テープ層のみが被覆されている
    (d)光ファイバテープユニット内の隣接する光ファイバ単心線同士は互いに接触している
    (e)隣接する光ファイバテープユニット同士は互いに接触している
    (f)光ファイバテープおよび各光ファイバテープユニットは、いずれも幅方向の厚さがほぼ均一である
  2. 請求項1記載の光ファイバテープを備えたことを特徴とする光ケーブル。
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