JP2014106315A - 像担持体、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】円筒状に形成された像担持体主部11aと、像担持体主部11aとの第1嵌合部Aにそれぞれ嵌合される2つのフランジ11b、11cと、像担持体主部の内部を貫通して2つのフランジ11b、11cの貫通穴部の一部を第2嵌合部Bとしてそれぞれに嵌合される貫通軸11dと、が設置されている。そして、第1嵌合部Aに対して第2嵌合部Bが軸方向中央部側に形成されている。
【選択図】図4
Description
詳しくは、特許文献1等において、円筒状の感光体ドラムの軸方向両端部にはそれぞれフランジ(感光体フランジ)が圧入されている。また、このフランジには、貫通穴部(中心孔)が形成されている。そして、貫通軸(感光体支持軸)は、感光体ドラムの内部を貫通して、両端のフランジの貫通穴部にそれぞれ圧入されている。
このように内部に貫通軸が設置された感光体ドラムは、貫通軸が設置されていないものに比べて、撓みや変形に対する強度が向上することになる。
しかし、像担持体に当接する当接部材の当接力が大きかったり、当接部材の数が多かったり、外径が小さく軸方向の長さが長い像担持体が使用されたりした場合に、その撓みや変形に対する強度が充分でないことがあった。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
図1において、1は画像形成装置としてのタンデム型カラー複写機の装置本体、2は入力画像情報に基づいたレーザ光を発する書込み部、3は原稿Dを原稿読込部4に搬送する原稿搬送部、4は原稿Dの画像情報を読み込む原稿読込部、7は転写紙等の記録媒体Pが収容される給紙部、9は記録媒体Pの搬送タイミングを調整するレジストローラ(タイミングローラ)、11Y、11M、11C、11BKは各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナー像(画像)が形成される像担持体としての感光体ドラム、12は各感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上を帯電する帯電ローラ(帯電部)、13は各感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に形成される静電潜像を現像する現像装置、14は各感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に形成されたトナー像を記録媒体P上に重ねて転写する転写バイアスローラ(1次転写バイアスローラ)、15はプロセスカートリッジ(着脱ユニット)、を示す。
まず、原稿Dは、原稿搬送部3の搬送ローラによって、原稿台から図中の矢印方向に搬送されて、原稿読込部4のコンタクトガラス5上に載置される。そして、原稿読込部4で、コンタクトガラス5上に載置された原稿Dの画像情報が光学的に読み取られる。
書込み部2において、4つの光源から画像信号に対応したレーザ光が各色に対応してそれぞれ射出される。各レーザ光は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色成分ごとに別の光路を通過することになる(露光工程である。)。
その後、現像工程後の感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK表面は、それぞれ、中間転写ベルト17との対向部に達する。ここで、それぞれの対向部には、中間転写ベルト17の内周面に当接するように転写バイアスローラ14が設置されている。そして、転写バイアスローラ14の位置で、中間転写ベルト17上に、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に形成された各色のトナー像が、順次重ねて転写される(1次転写工程である。)。
その後、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK表面は、潤滑剤供給装置16との対向位置、除電部(不図示である。)との位置を順次通過して、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BKにおける一連の作像プロセスが終了する。
その後、中間転写ベルト17表面は、中間転写ベルトクリーニング部19の位置に達する。そして、中間転写ベルト17上に付着した未転写トナーが中間転写ベルトクリーニング部19に回収されて、中間転写ベルト17における一連の転写プロセスが終了する。
詳しくは、記録媒体Pを収納する給紙部7から、給紙ローラ8により給送された記録媒体Pが、搬送ガイドを通過した後に、レジストローラ9に導かれる。レジストローラ9に達した記録媒体Pは、タイミングを合わせて、2次転写ニップに向けて搬送される。
そして、定着工程後の記録媒体Pは、排紙ローラによって、装置本体1外に出力画像として排出されて、一連の画像形成プロセスが完了する。
図2に示すように、作像部は、像担持体としての感光体ドラム11、感光体ドラム11を帯電する帯電部としての帯電ローラ12、感光体ドラム11上に形成される静電潜像を現像する現像装置13(現像部)、感光体ドラム11上の未転写トナーを回収するクリーニングブレード15a(クリーニング部)、感光体ドラム11上に潤滑剤を供給する潤滑剤供給装置16(潤滑剤供給部)、等で構成されている。
そして、本実施の形態では、作像部の構成部材のうち、感光体ドラム11と帯電ローラ12とクリーニングブレード15a(クリーニング部)と潤滑剤供給装置16とが、プロセスカートリッジ15として一体化されていて、プロセスカートリッジ15(着脱ユニット)として装置本体1に着脱可能に構成されている。また、現像装置13は、プロセスカートリッジ15とは別のユニットとして、装置本体1に対して着脱可能に構成されている。
なお、各色の作像部(又は、プロセスカートリッジ)はほぼ同一構造であるために、図2〜図6にて作像部やプロセスカートリッジは符号のアルファベット(Y、C、M、BK)を除して図示する。
図示は省略するが、感光体ドラム11のドラム主部11aは、基層としての導電性支持体上に、絶縁層である下引き層、感光層としての電荷発生層及び電荷輸送層、保護層(表面層)が順次積層されている。感光体ドラム11(ドラム主部11a)の導電性支持体(基層)としては、体積抵抗が1010Ωcm以下の導電性材料を用いることができる。
なお、本実施の形態における感光体ドラム11は、ドラム主部11aの軸方向両端部にそれぞれ2つのフランジ11b、11cが圧入(又は、接着)されていて、ドラム主部11aの内部には貫通軸11dが設置されているが、これらについては後で図4を用いて詳しく説明する。
そして、帯電ローラ12には、装置本体1に設置された不図示の電源部から所定の電圧(帯電バイアス)が印加されて、これにより対向する感光体ドラム11の表面を一様に帯電する。
なお、本実施の形態では、帯電ローラ12を感光体ドラム11に接触させているが、帯電ローラ12を感光体ドラム11に対して接触させずに微小ギャップをあけて対向させることもできる。
詳しくは、図2を参照して、本実施の形態における現像装置13は、1成分現像方式の現像装置であって、現像ローラ13a(現像剤担持体)、供給ローラ13b、薄層化部材としてのドクターブレード13c、撹拌部材13d、等で構成されている。
まず、現像装置13内に供給され収容されたトナーの一部が、供給ローラ13bに担持される。供給ローラ13bに担持されたトナーは、現像ローラ13aとの圧接部で摩擦帯電された後に、現像ローラ13a上に移動して担持される。その後、現像ローラ13a上に担持されたトナーは、ドクターブレード13cの位置で、薄層化・均一化された後に、感光体ドラム11との当接位置(現像領域)に達する。そして、この位置で、現像領域に形成された電界(現像電界)によって、感光体ドラム11上に形成された潜像にトナーが吸着される。
このように構成された潤滑剤供給装置16によって、感光体ドラム11上に潤滑剤が供給される。
ブラシ毛の長さが20mmを超えると、経時における感光体ドラム11との繰り返し摺擦によって、ブラシ毛が所定方向に倒毛して、固形潤滑剤16bの掻取性や感光体ドラム11からのトナー除去性が低下してしまう。これに対して、ブラシ毛の長さが0.2mm未満であると、固形潤滑剤16bや感光体ドラム11に対する物理的な当接力が不足してしまう。したがって、ブラシ毛の長さは上述の範囲であることが好ましい。
固形潤滑剤16bの後方部には,潤滑剤供給ローラ16aと固形潤滑剤16bとの接触ムラをなくすために付勢部材としての圧縮スプリング16cが配置されていて、保持部材16eに保持(貼着)された状態の固形潤滑剤16bを潤滑剤供給ローラ16aに向けて付勢している。
ステアリン酸亜鉛は、代表的なラメラ結晶紛体である。ラメラ結晶は両親媒性分子が自己組織化した層状構造を有していて、せん断力が加わると層間にそって結晶が割れて滑りやすい。したがって、感光体ドラム11表面を低摩擦係化することができる。すなわち、せん断力を受けて均一に感光体ドラム11表面を覆っていくラメラ結晶によって、少量の潤滑剤によって効果的に感光体ドラム11表面を覆うことができる。
固形潤滑剤16bを潤滑剤供給ローラ16aを介して感光体ドラム11表面に塗布すると、感光体ドラム11表面には粉体状の潤滑剤が塗布されるが、この状態のままでは潤滑性は充分に発揮されないため、薄層化ブレード16dにより、感光体ドラム11上での潤滑剤の皮膜化がおこなわれて、潤滑剤はその潤滑性を充分に発揮することになる。
このとき、潤滑剤供給ローラ16aにより塗布する粉体状の潤滑剤は微粉であるほど、薄層化ブレード16dにより感光体ドラム11上に分子膜レベルで薄膜化される。
なお、本実施の形態では、潤滑剤供給ローラ16aを感光体ドラム11に対して順方向で接触するように回転させているが、潤滑剤供給ローラ16aを感光体ドラム11に対してカウンタ方向で接触するように回転させることもできる。
そして、図3を参照して、装置本体1へのプロセスカートリッジ15の装着動作にともない、プロセスカートリッジ15の感光体ドラム11(貫通軸11d)の装着方向奥側(軸方向の一端側)に設置した従動カップリング11d1が、本体側板110に設置された本体側カップリング115(不図示の駆動モータのモータ軸に設置されている。)に嵌合する。
具体的に、感光層等が形成された円筒状(ドラム状)のドラム主部11aの他端側には、外周部にドラム・ギア11c1が形成された第2フランジ11cが、圧入接着されている。なお、ドラム主部11aの一端側には、第1フランジ11bが、圧入接着されている。
一方、帯電ローラ12における一方の端部の軸部には、感光体ドラム11のドラム・ギア11c1に噛合するギア12a(帯電ローラ用ギア)が設置されている。また、潤滑剤供給ローラ16aにおける一方の端部の軸部には、感光体ドラム11のドラム・ギア11c1に噛合するギア16a1(潤滑剤供給ローラ用ギア)が設置されている。さらに、搬送スクリュ15bにおける一方の端部の軸部には、潤滑剤供給ローラ用ギア16a1に噛合するギア15b1(搬送スクリュ用ギア)が設置されている。
図4を参照して、本実施の形態において、像担持体としての感光体ドラム11は、像担持体主部としてのドラム主部11a、2つのフランジ11b、11c、貫通軸11d、等で構成されている。
なお、本実施の形態において、ドラム主部11a(感光体ドラム11)の外径が30mmに設定されている。
なお、本実施の形態において、2つのフランジ11b、11cは、いずれも、樹脂材料で形成されている。
なお、本実施の形態において、貫通軸11dは、SUM(特殊鋼)等の金属材料で形成され、その外径が12mmに設定されている。また、フランジ11b、11cの貫通穴部において、第2嵌合部Bとなる部分の穴径は貫通軸11dの外径よりも僅かに小さくなるように形成されていて、それ以外の部分の穴径は貫通軸11dの外径よりも充分に大きくなるように形成されている。
これにより、上述した本実施の形態における効果がさらに確実に発揮されることになる。
ドラム主部11aとフランジ11b、11cとの嵌合強度を大きくするには、フランジ11b、11cとの第1嵌合部Aにおける嵌合幅S1や嵌合しろを大きく設定するのが望ましいが、第1嵌合部Aにおける嵌合幅S1や嵌合しろが大きすぎると、嵌合工程時に薄肉円筒状のドラム主部11aに変形が生じやすくなってしまう。一方、フランジ11b、11cと貫通軸11dとの嵌合は、ドラム主部11aとフランジ11b、11cとの嵌合ほどの制約は生じないため、嵌合工程における作業が難しくならない範囲で、第2嵌合部Bにおける嵌合幅S2や嵌合しろを比較的大きく設定できる。
このようなことから、第1嵌合部Aにおける嵌合幅S1や嵌合しろに対して、第2嵌合部Bにおける嵌合幅S2や嵌合しろを大きく設定することで、嵌合によるドラム主部11aの変形を防止しつつ、ドラム主部11aや貫通軸11dに対するフランジ11b、11cの嵌合強度を確保することができる。
これに対して、図6に示すように、第2嵌合部B1、B2を、1つのフランジに対して軸方向の離れた位置に複数形成することもできる。具体的に、図6に示す感光体ドラム11は、1つのフランジに対して、第2嵌合部B1、B2を2つ形成している。さらに、軸方向の外側にある第2嵌合部B1同士の範囲Nは、図4に示す感光体ドラム11と同様に、第1嵌合部A同士の範囲Mの範囲内になるように形成されている。
このように構成することで、貫通軸11dが受ける力の作用点の間隔Nが狭くなるとともに、その作用点の数が増えるため、図4に示す構成のものに比べて、貫通軸11dの撓みや変形に対する強度をさらに向上させることができる。そのため、感光体ドラム11全体としての撓みや変形に対する強度もさらに向上することになる。
2つの第2嵌合部B1、B2の軸方向の間隔Hがドラム主部11aの外径Rよりも小さすぎる場合には、作用点の数の増加によって貫通軸11dの撓みや変形に対する強度をさらに向上させる効果が発揮されにくくなる。また、2つの第2嵌合部B1、B2の軸方向の間隔Hがドラム主部11aの外径Rよりも大きすぎる場合には、フランジ11b、11c自体の剛性が低下してしまう。そのため、図6に示す感光体ドラム11では、2つの第2嵌合部B1、B2の軸方向の間隔Hをドラム主部11aの外径Rとほぼ同等に設定している。
実験は、8種類の感光体ドラム11(いずれも外径30mmのものである。)を、本実施の形態における画像形成装置の改造機に設置して、軸方向両端部において感光体ドラム11と帯電ローラ12との当接部に生じる隙間の変動量(撓み量)を測定したものである。
図7において、実施例1の感光体ドラム11は図4の構成のものであって、実施例2の感光体ドラム11は図6の構成のものであって、比較例1の感光体ドラム11は図5の構成のものに対して貫通軸211dを取出したものであって、比較例2の感光体ドラム11は図5の構成のものである。また、実施例1、2、比較例1、2において、ハッチングで示す棒グラフはいずれも軸方向の長さが340mm程度の感光体ドラム11(A3サイズに対応したもの)を用いたときの結果を示し、白色で示す棒グラフはいずれも軸方向の長さが374mm程度の感光体ドラム11(A3ノビサイズに対応したもの)を用いたときの結果を示す。なお、図7中に記載した破線(変動量15μm)は、この範囲よりも変動量が大きくなると、感光体ドラム11の撓み量が大きくて異常画像の発生等の不具合が生じてしまう可能性が大きくなる境界ラインである。
図7に示す実験結果からも、上述した本発明の効果を確認することができた。
また、本実施の形態では、1成分現像剤を用いる1成分現像方式の現像装置13が搭載された画像形成装置に対して本発明を適用したが、2成分現像剤を用いる2成分現像方式の現像装置13が搭載された画像形成装置に対しても当然に本発明を適用することができる。
そして、それらのような場合であっても、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
そして、このような場合であっても、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本願において、「嵌合」とは、圧入又は/及び接着が主たる形態であるが、その他の種々の公知の形態(例えば、焼きばめ、冷やしばめ等である。)も含むものと定義する。
11、11Y、11M、11C、11B 感光体ドラム(像担持体)、
11a ドラム主部(像担持体主部)、
11b 第1フランジ(フランジ)、
11c 第2フランジ(フランジ)、
11c1 ドラム・ギア、
11d 貫通軸(軸部材)、
11d1 従動カップリング、
A 第1嵌合部、 B、B1、B2 第2嵌合部。
Claims (8)
- 円筒状に形成されて、その外周面に画像が形成される像担持体主部と、
前記像担持体主部の軸方向両端部を第1嵌合部として当該第1嵌合部にそれぞれ嵌合されるとともに、前記像担持体主部の回転中心に相当する位置に貫通穴部がそれぞれ形成された2つのフランジと、
前記像担持体主部の内部を貫通して少なくとも前記2つのフランジの間を跨るように軸方向に延設されて、前記2つのフランジの前記貫通穴部の一部又は全部を第2嵌合部として当該第2嵌合部にそれぞれ嵌合される貫通軸と、
を備え、
前記第1嵌合部に対して前記第2嵌合部が軸方向中央部側に形成されたことを特徴とする像担持体。 - 前記第2嵌合部が1つの前記フランジに対して軸方向の離れた位置に複数形成されたことを特徴とする請求項1に記載の像担持体。
- 前記第2嵌合部が1つの前記フランジに対して軸方向の離れた位置に2つ形成され、その2つの前記第2嵌合部の軸方向の間隔が前記像担持体の外径に対して等しくなるように形成されたことを特徴とする請求項2に記載の像担持体。
- 当該像担持体の外周面に当接する当接部材の軸方向最端部の位置に対して前記第2嵌合部が軸方向中央部側に形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の像担持体。
- 前記第2嵌合部における嵌合しろが前記第1嵌合部における嵌合しろよりも大きくなるように形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の像担持体。
- 前記第2嵌合部における嵌合幅が前記第1嵌合部における嵌合幅よりも大きくなるように形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の像担持体。
- 画像形成装置本体に対して着脱可能に設置されるプロセスカートリッジであって、
請求項1〜請求項6のいずれかに記載の像担持体を備えたことを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の像担持体を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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