JP2014094658A - スライド装置 - Google Patents

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JP2014094658A JP2012247203A JP2012247203A JP2014094658A JP 2014094658 A JP2014094658 A JP 2014094658A JP 2012247203 A JP2012247203 A JP 2012247203A JP 2012247203 A JP2012247203 A JP 2012247203A JP 2014094658 A JP2014094658 A JP 2014094658A
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Masayuki Toyama
正之 遠山
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Abstract

【課題】電動式のスライド装置を動作させる送りねじ機構のナットに、送りねじとの間に生じるズレを好適に吸収することのできる弾性支持構造を設定する。
【解決手段】電動式の送りねじ機構20を備えたスライド装置10であり、送りねじ機構20は、アッパレール12に取り付けられた送りねじ21と、送りねじ21に螺合された状態としてロアレール11にホルダー24を介して取り付けられたナット23と、を有する。ナット23は、ホルダー24により外側から覆われた状態として、内部が埋まった中実断面形状のゴムブッシュ25によりホルダー24に対して弾性的に支持された状態として設けられている。ゴムブッシュ25は、そのホルダー24との接触面に、部分的に突出することで撓みやすい構成とされた脆弱部25B1,25C1が形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、スライド装置に関する。詳しくは、車両用シートをフロアに対してスライド動作させる電動式の送りねじ機構を備えたスライド装置に関する。
従来、車両用シートのスライド装置として、電動式の送りねじ機構の作動により、車両用シートに連結されたアッパレールがフロア上に設けられたロアレールに対して前後方向にスライドするように構成されたものが知られている(特許文献1)。具体的には、上記送りねじ機構は、アッパレールに取り付けられた送りねじと、送りねじに螺合されてロアレールに取り付けられたナットと、を有し、送りねじを軸回転駆動させることによってアッパレールがスライド方向に送られる構成となっている。上記ナットは、ロアレールに対して、金属製のホルダーを介して取り付けられている。詳しくは、上記ナットは、ホルダーに対して、間にクッションゴムを介在させて弾性支持された状態として取り付けられた状態とされている。これにより、上述した送りねじとナットとの間に生じる組み付け位置のズレや、送りねじを回転駆動させる時に生じる軸ズレが、上述したクッションゴムの弾性変形によって吸収されたり逃がされたりするようになっている。
特開平9−109750号公報
しかし、上記従来技術では、クッションゴムがナットとホルダーとの間に隙間なく全面接触した状態に組み付けられているために、クッションゴムの弾発力が強すぎて、クッションゴムによるズレの吸収・逃がし効果が十分に発揮されない構成となっている。本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、電動式のスライド装置を動作させる送りねじ機構のナットに、送りねじとの間に生じるズレを好適に吸収することのできる弾性支持構造を設定することにある。
上記課題を解決するために、本発明のスライド装置は次の手段をとる。
第1の発明は、車両用シートをフロアに対してスライド動作させる電動式の送りねじ機構を備えたスライド装置である。このスライド装置は、フロア上に取り付けられたロアレールと、ロアレールにスライド可能な状態に組み付けられて車両用シートに取り付けられたアッパレールと、を有する。送りねじ機構は、一方のレールに取り付けられた送りねじと、送りねじに螺合された状態として他方のレールにホルダーを介して取り付けられたナット体と、を有する。ナット体は、ホルダーにより外側から覆われた状態として、内部が埋まった中実断面形状の弾性部材によりホルダーに対して弾性的に支持された状態として設けられている。弾性部材は、そのナット体又はホルダーとの接触面に、部分的に突出することで撓みやすい構成とされた脆弱部が形成されている。
この第1の発明によれば、弾性部材は、そのナット体又はホルダーとの接触面に脆弱部が形成された構成により、その脆弱部が撓みきる初期の変形領域では撓みやすく、脆弱部が撓みきった後の途中からの変形領域では撓みにくい構成とされる。したがって、送りねじとナット体との間に生じる組み付け位置のズレや、送りねじを回転駆動させる時に生じる軸ズレなどを、上記弾性部材の初期の撓みやすい変形領域において良好に吸収したり逃がしたりすることができると共に、弾性部材の中実断面形状により発揮される強い弾発力により、ナット体をホルダーに対して適切に結合した状態に保持することができる。
第2の発明は、上述した第1の発明において、弾性部材が、ナット体の外表面に面接触し、ホルダーの内表面に脆弱部が接触した状態として設けられているものである。
この第2の発明によれば、弾性部材は、その内表面側のナット体との接触面よりも、外表面側のホルダーとの接触面の方が広いため、その狭い側の面をナット体に面接触させ、広い側の面に脆弱部を設定することで、ナット体と弾性部材とホルダーとの間に接触面不足による空回りを生じさせることなく、脆弱部によるズレの吸収・逃がし効果を良好に発揮させることができる。
第3の発明は、上述した第1又は第2の発明において、脆弱部が先細りの突出形状に形成されているものである。
この第3の発明によれば、脆弱部は、先細りの突出形状とされていることにより、常に先端側から曲げられたり押し窄められたりするように、座屈を伴わない安定した変形態様をとるようになる。したがって、脆弱部によって、安定的なズレの吸収・逃がし効果が発揮されるようになる。
実施例1のスライド装置が適用された車両用シートの概略構成を示した斜視図である。 スライド装置の分解斜視図である。 一方のスライド装置を拡大して示した分解斜視図である。 他方のスライド装置の組み付け状態を拡大して示した斜視図である。 他方のスライド装置の正面図である。 図5のVI-VI線断面図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
始めに、実施例1のスライド装置10の構成について、図1〜図6を用いて説明する。本実施例のスライド装置10は、図1に示すように、自動車の助手席として構成されたシート1とフロアFとの間に左右一対で設けられており、シート1のフロアFに対する位置を前後方向に調節できるようにする構成となっている。ここで、シート1は、着座乗員の背凭れとなるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、を備えて構成されている。シートバック2は、その左右両サイドの下端部が、シートクッション3の左右両サイドの後端部に連結されて設けられた状態とされている。また、シートクッション3は、その底面部が、前述した左右一対のスライド装置10を介して、フロアF上に前後スライド可能な状態に連結されて設けられた状態とされている。
上述した各スライド装置10は、それらの間に配設された電動モータMの駆動により、シート1をフロアFに対して前後方向にスライドさせたり、スライドさせた各位置に固定したりすることができるようになっている。以下、各スライド装置10の具体的な構成について図2〜図6を用いて詳しく説明していく。図2〜図4に示すように、各スライド装置10は、ロアレール11と、アッパレール12と、複数の鋼球を備えたベアリング13(図4参照)と、送りねじ機構20と、から構成されている。ここで、ロアレール11が本発明の「他方のレール」に相当し、アッパレール12が本発明の「一方のレール」に相当する。
ロアレール11は、車両前後方向に長尺な1枚の鋼板材を短手方向に所々に折り曲げ加工して形成したものであり、フロアF上にボルト締結されて一体的に固定された状態として設けられている。上記ロアレール11は、その横断面形状が長手方向に略一様となるレール形状に形成されている。具体的には、図5に示すように、ロアレール11は、フロアF上に上方側に面を向けて設置された底面部11Aと、底面部11Aの左右両側部から上方側に延びて互いに内向する側に逆U字状に曲げ返されて延びる左右一対のロア側ひれ部11B,11Cと、を有する横断面形状に形成されている。
また、図2〜図4に示すように、アッパレール12は、上述したロアレール11と同様に、車両前後方向に長尺な1枚の鋼板材を短手方向に所々に折り曲げ加工して形成したものである。上述したアッパレール12は、上述したロアレール11の長手方向のどちらか一方側の開口端部からロアレール11内に差し込まれることにより、ロアレール11に対して長手方向にスライド可能な状態に組み付けられるようになっている。具体的には、図5に示すように、アッパレール12は、上述したロアレール11の左右のロア側ひれ部11B,11Cの間の隙間11Fを通って高さ方向に形状が延びる左右一対の縦面部12Aと、これら縦面部12Aの上端部間に架け渡される形の上面部12Bと、各縦面部12Aの下端部から互いに相反する外向きにU字状に反り上がるように曲げ返されて延びる左右一対のアッパ側ひれ部12C,12Dと、を有する横断面形状に形成されている。
上述したアッパレール12は、上述したロアレール11内に対し、そのU字状に曲げ返された左右のアッパ側ひれ部12C,12Dが、ロアレール11の逆U字状に曲げ返された左右のロア側ひれ部11B,11Cの内側にそれぞれ掛かり合うように差し込まれて組み付けられている。このように差し込まれることで、アッパレール12は、ロアレール11に対して、上述した左右のアッパ側ひれ部12C,12Dとロア側ひれ部11B,11Cとの掛かり構造によって、ロアレール11の底面部11Aにより下方側から支持されると共に、上方側に外れ止め(剥離防止)された状態として組み付けられている。
なお、本実施例では、上述したアッパレール12の左右のアッパ側ひれ部12C,12Dの両外側の底部と、ロアレール11の底面部11Aの両外側の角部と、の間に、それぞれ転動体となる複数の鋼球を備えたベアリング13が複数介在して設けられている。また、アッパレール12の左右のアッパ側ひれ部12C,12Dの各上部と、ロアレール11の左右のロア側ひれ部11B,11Cの両内側の上角部と、の間にも、それぞれ転動体となる複数の鋼球を備えたベアリング13が複数介在して設けられている。これらベアリング13の配設により、アッパレール12は、ロアレール11に対して、上下左右等の各横断面方向に大きくガタ付くことなく、前後方向にスムーズにスライドすることができるように支えられた状態とされている。
図3に示すように、送りねじ機構20は、丸棒状の送りねじ21と、送りねじ21に電動モータMからの駆動力を伝達するギヤユニット22と、送りねじ21に螺合された金属製のナット23と、から構成されている。
上述した送りねじ21は、アッパレール12のスライド方向に沿って軸方向が延びるように向けられた状態として、その前部と後部とが、それぞれ軸受け具21Aとエンドキャップ21Bとによって、アッパレール12に対して軸回転可能に支持された状態に組み付けられた状態とされている。詳しくは、上述した軸受け具21Aは、上述した送りねじ21を前端側から通して軸支する軸受け21A1と、ギヤボックス22Cをアッパレール12の上面部12Bに取り付けるL字ブラケット21A2と、から構成されている。
軸受け21A1は、その上面部に突出して設けられたねじ軸部21A1aが、L字ブラケット21A2の下方側に面を向ける底面部21A2aとアッパレール12の上面部12Bとに下方側から貫通するように挿通された状態として、そのアッパレール12の上方側に突出した先の端部が締結ナット21A1bにより締結されて固定されることで、アッパレール12の上面部12Bに一体的に結合されて設けられた状態とされている(図6参照)。
L字ブラケット21A2は、下方側に面を向ける底面部21A2aと、底面部21A2aの前縁から上方側に折れ曲がって延びる前方側に面を向ける前面部21A2bと、を有するL字板形状に形成されている。上記L字ブラケット21A2は、その前面部21A2bに、後述するギヤユニット22のギヤボックス22Cが前方側からあてがえられて、これらの間にボルト軸21A2cが前方側から通されてギヤボックス22Cと共締めされることにより、ギヤボックス22Cと一体的に結合された状態とされる。そして、L字ブラケット21A2は、上述したように、その底面部21A2aが軸受け21A1とアッパレール12の上面部12Bとの間に挟まれた状態に締結されることにより、ギヤユニット22のギヤボックス22Cをアッパレール12の上面部12Bに一体的に取り付けた状態に保持するようになっている(図6参照)。
エンドキャップ21Bは、上述したアッパレール12の後端部に嵌め込まれて装着される部材となっている。上記エンドキャップ21Bは、そのアッパレール12の後端部への装着に併せて、その中央部に凹み形成された軸受け溝21B1内に送りねじ21の後端部を差し込むことにより、同後端部を軸受け溝21B1内で軸回転可能に支持した状態としてアッパレール12の後端部に装着された状態とされている(図6参照)。
ギヤユニット22は、ウォーム22Aと、ウォームホイール22Bと、ギヤボックス22Cと、から構成されている。ウォーム22とウォームホイール22Bは、ギヤボックス22Cにより、互いに直交する向きに噛合するように組み付けられて保持された状態とされている。ウォーム22Aには、電動モータMの駆動により軸回転するコネクティングロッドMrの端部が差し込まれて動力伝達可能な状態に連結された状態とされている。上述したウォーム22Aは、スライド装置10の左右方向に軸方向が向けられた状態とされている。ウォームホイール22Bは、ウォーム22Aの下部に噛合した状態に組み付けられており、スライド装置10のスライド方向(送りねじ21の軸方向)に軸方向が向けられた状態とされている。上述したウォームホイール22Bには、前述した送りねじ21の前端部が差し込まれて一体的に軸連結されており、電動モータMの駆動によりコネクティングロッドMrを介してウォーム22Aが駆動操作されることにより、この回転駆動力がウォームホイール22Bに伝達されて、送りねじ21が駆動操作されるようになっている。
図3に示すように、ナット23は、四角柱状の形に形成されており、ゴムブッシュ25を介してハット型のホルダー24内に組み付けられた状態として、このホルダー24を介してロアレール11の底面部11A上にボルト締結されて固定された状態に設けられた状態とされている。詳しくは、上述したホルダー24は、一枚の鋼板材が側面視でハット型の形となるように折り曲げられており、シート下方側に面を向ける前後側の各座面部24Aと、各座面部24Aの内側(後側或いは前側)の縁部から起立する前後側の各起立面部24Bと、各起立面部24Bの上縁部間を繋ぐ天板面部24Cと、をひと繋ぎに有する形に形成されている。上述したホルダー24は、上述した各座面部24Aがロアレール11の底面部11A上にあてがえられて、各座面部24Aがロアレール11の底面部11A上にそれぞれボルト締結されて一体的に結合された状態とされて設けられている(図6参照)。ここで、ナット23が本発明の「ナット体」に相当し、ゴムブッシュ25が本発明の「弾性部材」に相当する。
図3に示すように、上述したホルダー24は、その前後側の各起立面部24Bが、互いに前後方向に一定幅を空けて対向配置された形状となっている。これら起立面部24Bの間の空間内に、ナット23が内部に装着された状態のゴムブッシュ25が下方側から押し込まれて装着されることにより、ナット23がゴムブッシュ25を介してホルダー24に弾性的に支持された状態に組み付けられた状態となっている。上述したゴムブッシュ25は、底部が開口した四角形の箱型形状に形成されており、その底部の開口からナット23が上方側に押し込まれて装着されることにより、ナット23の外表面となる前後側の各面と左右の両側面と上面とが、それぞれゴムブッシュ25の前後側の各壁部25Bの内表面と上側の壁部25Cの内表面とにそれぞれ面当接して、これら壁部25B,25Cによって外側から覆われた状態としてゴムブッシュ25の内部に組み付けられた状態とされている。
そして、上記ナット23が内部に装着された状態のゴムブッシュ25を、上述したホルダー24の各起立面部24Bの間の空間内に下方側から押し込んで装着することにより、ゴムブッシュ25の外表面となる前後側の各壁部25Bの外表面と上側の壁部25Cの外表面とが、それぞれホルダー24の内表面となる各起立面部24Bの内表面と天板面部24Cの内表面とに当てられた状態となって、ゴムブッシュ25が上記ホルダー24の各内表面によって外側から覆われた状態としてホルダー24内に組み付けられた状態とされている。
ここで、上述したゴムブッシュ25の前後側の各壁部25Bとホルダー24の各起立面部24Bには、上述した内部に組み付けられたナット23の雌ねじ孔23Aと軸方向に連通して雌ねじ孔23Aを外部に開口させることのできる通し孔25A,24B1が、互いに軸方向に並んで貫通して形成されている。ホルダー24の各起立面部24Bに形成された通し孔24B1は、ナット23に形成された雌ねじ孔23Aよりも大きな孔径を有する形に形成されており、ナット23が各組み付け部品間で生じる組み付け位置のズレや送りねじ21の回転駆動時に生じる軸ズレなどの作用によってホルダー24に対して上下方向や左右方向に軸ズレしたり軸の向きが傾けられたりしても、送りねじ21の軸部と干渉しないように形成された状態とされている。これにより、ナット23は、上述したゴムブッシュ25を介して弾性支持されたホルダー24により、送りねじ21との間に生じる各種のズレを、ゴムブッシュ25を上下方向や左右方向に撓ませることで吸収したり逃がしたりすることができるように設けられた状態とされている。
ここで、上述したゴムブッシュ25は、図6に示すように、上述したナット23を外側から覆う各壁部25B,25Cが、内部の埋まった中実な断面形状とされた構成とされている。しかし、ゴムブッシュ25は、そのホルダー24との接触面となる前後側の各壁部25Bの外表面上と上側の壁部25Cの外表面上に、それぞれ、ホルダー24の内表面に対して部分的に点接触するように疣状に突出する複数の脆弱部25B1,25C1が点在して形成された構成とされている。これら脆弱部25B1,25C1は、上述したゴムブッシュ25の各外表面において等間隔に広く点在した形で形成されており、それぞれ、同じ大きさ・同じ形で突出する円錐型の先細り形状に形成された構成とされている。
上記ゴムブッシュ25の外表面に脆弱部25B1,25C1が形成されていることにより、ゴムブッシュ25は、脆弱部25B1,25C1が撓みきる初期の変形領域では撓みやすく、脆弱部25B1,25C1が撓みきった後の途中からの変形領域では撓みにくい構成とされている。したがって、送りねじ21とナット23との間に生じる組み付け位置のズレや、送りねじ21を回転駆動させる時に生じる軸ズレなどを、上記ゴムブッシュ25の初期の撓みやすい変形領域において無理な反発力をかけることなく良好に吸収したり逃がしたりすることができると共に、ゴムブッシュ25の各壁部25B,25Cの中実断面形状により発揮される強い弾発力により、ナット23を送りねじ21と一緒に回転させないようにホルダー24に対して適切に結合した状態に保持することができる。
具体的には、上述したゴムブッシュ25は、そのナット23の前後面とホルダー24の前後の起立面部24Bとの間に介在する前後側の各壁部25Bにおいて、ナット23とホルダー24との間に生じる前後方向の移動荷重を軸方向の圧縮変形を伴って受け止めるようになっている。また、ゴムブッシュ25は、そのナット23の上面とホルダー24の天板面部24Cとの間に介在する上側の壁部25Cにおいて、ナット23とホルダー24との間に生じる回転方向の移動荷重を上方向への圧縮変形を伴って受け止めるようになっている。
また、ゴムブッシュ25は、その内表面側のナット23との接触面よりも、外表面側のホルダー24との接触面の方が広いため、その狭い側の面をナット23に面接触させ、広い側の面に脆弱部25B1,25C1を設定することで、ナット23とゴムブッシュ25とホルダー24との間に接触面不足による空回りを生じさせることなく、脆弱部25B1,25C1によるズレの吸収・逃がし効果を良好に発揮させることができる。
また、脆弱部25B1,25C1が、先細りの突出形状とされていることにより、常に先端側から曲げられたり押し窄められたりするように、座屈を伴わない安定した変形態様をとるようになる。したがって、脆弱部25B1,25C1によって、安定的なズレの吸収・逃がし効果が発揮されるようになる。
以上、本発明の実施形態を1つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施できるものである。例えば、上記実施例では、本発明の「送りねじ」が設けられる「一方のレール」をアッパレール12とし、本発明の「ナット」が設けられる「他方のレール」をロアレール11としたものを例示したが、それぞれ組み付けられるレールが逆であってもよい。
また、上記実施例では、本発明の「弾性部材」に相当するものとしてゴムブッシュ25を例示したが、弾性部材として周知な他の樹脂材やエラストマー等の弾性部材を適用してもよい。また、上記実施例では、ナット23が金属製とされたものを例示したが、樹脂製であってもよい。
また、スライド装置が車両用シートとフロアとの間に複数設けられるものにおいて、送りねじ機構20は、全てのスライド装置に設けられていなくてもよい。但し、スライド装置を動作させる駆動力が、車両用シートとフロアとの間に左右均等に作用するように構成された方が、スライド動作に突っ掛かりがなくなり、スライド動作をスムーズに行わせることができる。また、スライド装置は、車両用シートをフロアに対してシート幅方向にスライドさせるように配設されていてもよい。また、アッパレール12とロアレール11のレール長の長さ関係は、どちらが長く形成されていても構わない。
また、上記実施例では、スライド装置10において、アッパレール12をロアレール11に対して円滑にスライドさせられるように、両者の間に転動体となるベアリング13を介在させた構成を例示したが、転動体としてローラを用いても良く、また、転動体に代えて摺動性が良好な樹脂シューを介在させたものであってもよい。
また、上記実施例では、送りねじ21を軸回転駆動させる構成とし、ナット23(ナット体)をゴムブッシュ25(弾性部材)を介してホルダー24に弾性的に固定支持した構成としたものを例示したが、送りねじを固定支持し、ナットにウォームギヤ等の電動モータMから送られる動力を伝達するギヤを連結してナットを軸回転駆動させる構成としてもよい。この場合には、ナットとウォームギヤ等のギヤとが連結されたユニットが本発明の「ナット体」に相当するものとなり、このナット体が、ゴムブッシュ等の弾性部材を介してホルダーに弾性支持されて設けられる構成となる。
また、上記実施例では、ナット23が四角柱状の形に形成され、ホルダー24がゴムブッシュ25(弾性部材)を介してナットの前後面と上面とを支えるハット型の形に形成されたものを例示したが、ナットが六角柱等のその他の多角柱状や円柱状の形に形成されているものであってもよい。また、弾性部材は、ナット体をホルダーに対して支える部位が、内部の埋まった中実断面形状に形成されているものであればよく、ナットとホルダーとの間のどの部位に設定されるものであってもよい。また、ホルダーは、ナット体を他方のレールに対して支えるために、ナット体を外側から覆うように設けられるものであればよく、ナット体を軸方向の外側から覆うように設けられるものや、径方向の外側から(外周側から)覆うように設けられるものであってもよい。
また、上記実施例では、本発明の「弾性部材」に相当するゴムブッシュのホルダーとの接触面(外表面)に脆弱部が形成された構成を例示したが、脆弱部は、弾性部材とナット体との接触面(内表面)に形成されていてもよい。また、脆弱部は、弾性部材のナット体又はホルダーとの接触面においていくつ設けられるものであってもよく、その形状も、先細りの突出形状の他、寸胴に突出する形のものや、接触面全体に広く網目状の形に突出するものなど、特定の形に限定されるものではなく、部分的に突出することで撓みやすい構成とされるものであればよい。また、脆弱部の設けられる箇所も、接触面全体に亘って広く分布して設けられるものや、中央領域もしくは周縁領域のみに設けられるものなど、特定の箇所に限定されず、部分的に突出することで撓みやすい構成とされる箇所であればよい。
1 シート
2 シートバック
3 シートクッション
10 スライド装置
11 ロアレール(他方のレール)
11A 底面部
11B ロア側ひれ部
11C ロア側ひれ部
11F 隙間
12 アッパレール(一方のレール)
12A 縦面部
12B 上面部
12C アッパ側ひれ部
12D アッパ側ひれ部
13 ベアリング
20 送りねじ機構
21 送りねじ
21A 軸受け具
21A1 軸受け
21A1a ねじ軸部
21A1b 締結ナット
21A2 L字ブラケット
21A2a 底面部
21A2b 前面部
21A2c ボルト軸
21B エンドキャップ
21B1 軸受け溝
22 ギヤユニット
22A ウォーム
22B ウォームホイール
22C ギヤボックス
23 ナット(ナット体)
23A 雌ねじ孔
24 ホルダー
24A 座面部
24B 起立面部
24B1 通し孔
24C 天板面部
25 ゴムブッシュ(弾性部材)
25A 通し孔
25B 壁部
25B1 脆弱部
25C 壁部
25C1 脆弱部
M 電動モータ
Mr コネクティングロッド
F フロア

Claims (3)

  1. 車両用シートをフロアに対してスライド動作させる電動式の送りねじ機構を備えたスライド装置であって、
    フロア上に取り付けられたロアレールと、
    該ロアレールにスライド可能な状態に組み付けられて前記車両用シートに取り付けられたアッパレールと、を有し、
    前記送りねじ機構は、
    一方のレールに取り付けられた送りねじと、
    該送りねじに螺合された状態として他方のレールにホルダーを介して取り付けられたナット体と、を有し、
    前記ナット体は、前記ホルダーにより外側から覆われた状態として、内部が埋まった中実断面形状の弾性部材により前記ホルダーに対して弾性的に支持された状態として設けられており、
    前記弾性部材は、その前記ナット体又は前記ホルダーとの接触面に、部分的に突出することで撓みやすい構成とされた脆弱部が形成されていることを特徴とするスライド装置。
  2. 請求項1に記載のスライド装置であって、
    前記弾性部材が、前記ナット体の外表面に面接触し、前記ホルダーの内表面に前記脆弱部が接触した状態として設けられていることを特徴とするスライド装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のスライド装置であって、
    前記脆弱部が先細りの突出形状に形成されていることを特徴とするスライド装置。
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