JP2014094623A - 乗物用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】シートクッションパッドにおいて、シートバックからくるダクトと接続される通風路を、着座荷重に対して潰れにくくなるように形成する。
【解決手段】シートクッションパッド3Pに、シートバック2からくる第2のダクト13と接続される通風溝3Pa(通風路)が形成された乗物用シート1である。通風溝3Paは、シートクッションパッド3Pの裏面部に近い下層領域を面内方向に延びて形成されていると共に、その第2のダクト13と接続されるダクト接続口3Pd2がシートクッションパッド3Pの裏面部に開口して形成されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、乗物用シートに関する。詳しくは、シートクッションパッドに、シートバックからくるダクトと接続される通風路が形成された乗物用シートに関する。
従来、車両用シートにおいて、シートクッションの下部に遠心式の扇風機(吸気ファン)が設けられた構成が知られている(特許文献1)。上記吸気ファンは、その吸気口が、シートクッションパッドの裏面部に開口形成された接続口と接続されており、シートクッションパッド内に貫通形成された配風路を通してシートクッションの着座面から外部の空気を吸い込む構成となっている。上記シートクッションパッド内の配風路は、シートバックパッド内に形成された配風路と連通するように、シートクッションパッドの後面を貫通するように穿たれて形成されている。
特開2005−348997号公報
しかし、上記のようにシートクッションパッド内に形成された配風路がシートクッションパッドの後面を貫通するように後方側まで延びて形成されていると、乗員の尻部から大きな着座荷重を受ける尻支え部のクッション構造が脆弱となり潰れやすくなってしまう。本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、シートクッションパッドにおいて、シートバックからくるダクトと接続される通風路を、着座荷重に対して潰れにくくなるように形成することにある。
上記課題を解決するために、本発明の乗物用シートは次の手段をとる。
第1の発明は、シートクッションパッドに、シートバックからくるダクトと接続される通風路が形成された乗物用シートである。通風路は、シートクッションパッドの裏面部に近い下層領域を面内方向に延びて形成されていると共に、そのダクトと接続されるダクト接続口がシートクッションパッドの裏面部に開口して形成されている。
この第1の発明によれば、通風路が上記下層領域を面内方向に延びて形成されていることにより、乗員の着座荷重によってシートクッションパッドの着座面に近い表層部分が押し潰されても、通風路は潰されにくくなる。このように、シートクッションパッドにおいて、シートバックからくるダクトと接続される通風路を、着座荷重に対して潰れにくくなるように形成することができる。
第2の発明は、上述した第1の発明において、次の構成とされているものである。シートクッションパッドは、その裏面部が、シート前後方向の中間部において下方側への膨らみが最も大きくなる山状の形に形成されている。ダクト接続口が、上記シートクッションパッドの裏面部における山の頂点よりも後方側の領域に開口して形成されている。
この第2の発明によれば、ダクトがシートクッションパッドの裏面部における山の頂点を前方側に跨がないように配設されることとなるため、ダクトがシートクッションパッドの裏面部によって上方側から押し曲げられるような無理な負荷を受けなくなる。また、ダクトが山の頂点を跨がないように配設されることで、ダクトがシートクッションパッドの裏面部のパッド厚が最も厚くなる部分の更に下側を通るような配設とはならなくなるため、高さ方向の設置スペースをコンパクトに抑えることができる。
第3の発明は、上述した第2の発明において、更に、次の構成とされているものである。シートクッションの下部に扇風機が設置され、扇風機は、シートクッションパッドの裏面部に開口して形成された上述した通風路と連通する扇風機接続口と接続されている。扇風機接続口は、シートクッションパッドの裏面部における山の頂点よりも前方側の領域に開口して形成されている。
この第3の発明によれば、扇風機をシートクッションパッドの裏面部における山の頂点より前側の領域に形成された扇風機接続口に接続して設けることにより、扇風機とダクトとを山の頂点を境にした前後別々の領域に分散させて配置した最適な配置状態とすることができる。
実施例1の乗物用シートの概略構成を示した斜視図である。 シートクッションの分解斜視図である。 シートクッションパッドを裏側から見た斜視図である。 シートクッションを後方側から見た斜視図である。 図1のV-V線断面図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
始めに、実施例1のシート1の構成について、図1〜図5を用いて説明する。本実施例のシート1は、図1に示すように、自動車の助手席として構成されており、着座乗員の背凭れ部となるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、を備える。シートクッション3は、車両のフロア上に、左右一対のスライド装置4を間に介して設置されており、フロアに対する設置位置をシート前後方向に調整することができるように設けられた状態とされている。シートバック2は、その左右両サイドの下端部が、それぞれ、図示しないリクライニング装置を間に介してシートクッション3の左右両サイドの後端部に連結されており、シートクッション3に対する起立角度(背凭れ角度)をシート前後方向に調整することができるように設けられた状態とされている。
上述したシート1には、その着座乗員の背部が凭れ掛かるシートバック2の背凭れ面や、着座乗員の大腿部が圧し掛かるシートクッション3の着座面から、それぞれ外部の空気を吸い込んで、シート1内を通してシートクッション3の下部へと排気する吸気装置10が設けられている。この吸気装置10は、シートクッション3の底部に設置された遠心式の排風機11により構成されており、排風機11の内部ファンの回転により、そのシート上方側に向けられた吸気口11Aから空気を吸い込んで、シート前方側に向けられた排気口11Bから空気を排出する構成となっている。
上述した排風機11は、その吸気口11Aが、第1のダクト12を介してシートクッションパッド3Pの裏面部(蓋カバー3Pd)に形成された吸気接続口3Pd1に接続されている。この吸気接続口3Pd1は、シートクッションパッド3P内に形成された着座面(上面)まで貫通する形の複数の配風路を持つ通風溝3Paと連通した形に形成されている。これにより、上記排風機11の作動によって、上述した通風溝3Paを通してシートクッション3の着座面から外部の空気が下方側へと吸い込まれるようになっている。
また、上記シートクッションパッド3Pの底部には、更に、上述した第1のダクト12とは別の第2のダクト13が接続されている。この第2のダクト13は、シートクッションパッド3Pの裏面部(蓋カバー3Pd)に形成されたダクト接続口3Pd2と、シートバック2内から導かれた蛇腹状の第3のダクト14とを接続して、上述したシートクッションパッド3P内の通風溝3Paと第3のダクト14とを互いに連通させた状態にする導管となっている。上述したダクト接続口3Pd2は、上述したシートクッションパッド3P内に形成された通風溝3Paと互いに連通した状態に形成されている。また、第3のダクト14は、図示は省略されているが、シートバックパッド内に形成された背凭れ面(前面)まで貫通する形の複数の配風路を有した通風溝と連通した状態に接続されて設けられた状態とされている。ここで、通風溝3Paが本発明の「通風路」に相当し、吸気接続口3Pd1が本発明の「扇風機接続口」に相当し、排風機11が本発明の「扇風機」に相当し、第2のダクト13が本発明の「ダクト」に相当する。
上述した第3のダクト14は、蛇腹状に形成されていることで、シート前後方向や幅方向に自由に曲げ変形したり上下方向に伸縮変形したりすることができるようになっており、その可撓構造によって、シートバック2の背凭れ角度が変えられた時の動きを自由に逃がせるようになっている。したがって、上述した第2のダクト13と第3のダクト14との接続により、上述した排風機11と図示しないシートバックパッド内の通風溝とがシートクッションパッド3P内の通風溝3Paを通じて互いに連通した状態に接続された状態とされている。これにより、上記排風機11の作動によって、上述した第2のダクト13と第3のダクト14とを通してシートバック2の背凭れ面からも外部の空気が吸い込まれるようになっている。
以下、上述したシートクッション3及び吸気装置10の具体的な構成について更に詳しく説明する。図2に示すように、シートクッション3は、その内部骨格を成す鋼製のシートクッションフレーム3Fと、クッション構造を成す発泡ウレタン製のシートクッションパッド3Pと、表皮材となる通気性に優れた布製のシートクッションカバー3Cと、によって構成されている。シートクッションフレーム3Fは、シートクッション3の外周形状に沿った四角枠状の骨格形状に組まれて構成されている。具体的には、シートクッションフレーム3Fは、左右一対の前後方向に長尺な鋼板材より成る各サイドフレーム3Faと、これらサイドフレーム3Faの前端部間に一体的に架け渡されて設けられた鋼板製のフロントパネル3Fbと、両サイドフレーム3Faの後端部間に差し込まれて一体的に剛結合された円鋼管製のリヤフレーム3Fcと、によって構成されている。
上述したフロントパネル3Fbとリヤフレーム3Fcとの間には、4本のSばね3Fsが掛着されている。これらSばね3Fsは、それぞれ、シート幅方向に波状に曲げられた形に形成されており、両サイドフレーム3Faの間の領域内にシート幅方向に4本並んで配設された状態とされている。これらSばね3Fsは、それらのシート幅方向に波状に曲げられた形によって、後述するシートクッションフレーム3Fの上部にセットされるシートクッションパッド3Pの中央部を、下方側から面に近い状態で弾性的に支持する構成となっている。
シートクッションパッド3Pは、軟質ポリウレタンフォーム原料を発泡成形させて形成したものである。このシートクッションパッド3Pは、上述したシートクッションフレーム3Fの上部に組み付けられることにより、シートクッションフレーム3Fの各枠部(各サイドフレーム3Fa、フロントパネル3Fb、リヤフレーム3Fc)や上述した各Sばね3Fsによって、下方側から広く面に近い状態で支持された状態にセットされるようになっている。具体的には、シートクッションパッド3Pは、上述したシートクッションフレーム3Fの各枠部によって支持された外周部では、これらによって下方側から硬く支持された状態とされ、各Sばね3Fsによって支持された中央部では、これらによって下方側から弾性的に軟らかく支持された状態とされるようになっている。
詳しくは、上述したシートクッションパッド3Pは、シートクッションフレーム3Fの各枠部をシート外周側からそれぞれ覆った状態となるように組み付けられてセットされている。そして、シートクッションパッド3Pは、上記シートクッションフレーム3Fの上部に組み付けられた後、その表面全体(着座面や前後左右の各側面)が覆われるようにシートクッションカバー3Cが被せ付けられて、シートクッションカバー3Cの各周縁部がシートクッションフレーム3Fの底部に引張り込まれて止着されることにより、このシートクッションカバー3Cの張設力によって、シートクッションフレーム3Fの各サイドフレーム3Faやフロントパネル3Fbやリヤフレーム3Fcにそれぞれ強く押し付けられて密着した状態に組み付けられて保持された状態とされるようになっている。
上記の組み付けにより、シートクッションパッド3Pは、その着座乗員の尻部から強い体圧を受ける中央の尻支え部3Pbが、上述した各Sばね3Fsによって下方側から適切に軟らかく受け止められる構成でありながら、その外周部が、上記シートクッションフレーム3Fの各枠部によって下方側から強く安定的に支えられた状態に保持されるようになっている。
ここで、図5に示すように、上述したシートクッションパッド3Pは、その着座乗員の尻部を受け止める尻支え部3Pbの着座面が、着座乗員の大腿部を支える大腿支持部3Pcの着座面よりも低い位置に形成されている。これにより、着座乗員の尻部が大腿部よりも低い位置で受け止められるようになるため、着座乗員が後ろ凭れ姿勢となる快適な着座姿勢をとれるようになっている。一方、上記シートクッションパッド3Pの尻支え部3Pbは、その裏面部が、上述した大腿支持部3Pcの裏面部よりも下方側に大きく膨らんだ形に形成されており、それ自体のパッド厚(着座乗員の尻部を受け止める高さ方向の厚み)が、大腿支持部3Pcよりも厚く形成された構成とされている。これにより、シートクッションパッド3Pは、その尻支え部3Pbの着座面の位置が低く設定された構成でありながら、尻支え部3Pbの大きな厚みによって、着座乗員の尻部から受ける大きな着座圧を広く分散させて尻部を軟らかく受け止められる構成とされている。
具体的には、上述したシートクッションパッド3Pの裏面部は、上述した尻支え部3Pbの裏面部を頂点Pとして、その前後側に向かってパッド厚が漸次小さくなっていく、逆向きの山状に傾斜した形に形成されている。ここで、図3に示すように、上述したシートクッションパッド3Pは、その発泡成形時に、成形型の型形状によって、その裏面部に上述した通風溝3Paの各配風路が外部に露呈した状態となって形成された構成とされている。そして、上記発泡成形後に、通風溝3Paに蓋をするようにシートクッションパッド3Pの裏面部に非通気性の面状の蓋カバー3Pdが積層状に接着された状態に設けられることにより、上記通風溝3Paが、蓋カバー3Pdによって覆われたシートクッションパッド3Pの裏面側の溝領域を通る形に形成された状態とされている。このように、通風溝3Paは、シートクッションパッド3Pの裏面部に近い下層領域を面内方向に延びた形に形成された状態とされている。
詳しくは、上記通風溝3Paは、その上述したシートクッションパッド3Pの発泡成形によって裏面側に開口して形成される形が、上述した尻支え部3Pbの頂点Pを前後方向に跨って開口する形に形成されており、成形後に蓋カバー3Pdで蓋をされることにより、蓋カバー3Pdに空けられた吸気接続口3Pd1とダクト接続口3Pd2とを通じて外部に開口した形に形成された状態とされている。上述した蓋カバー3Pdに形成された吸気接続口3Pd1は、シートクッションパッド3Pの上述した頂点Pより前側の裏面部領域において開口するように形成されている。また、ダクト接続口3Pd2は、シートクッションパッド3Pの上述した頂点Pより後側の裏面部領域において開口するように形成されている。
また、上述したシートクッションパッド3Pは、図4に示すように、そのシートクッションフレーム3Fのリヤフレーム3Fcに接触して設けられる後部箇所3Peが、円管状に形成されたリヤフレーム3Fcの外周面に沿って巻かれるように曲げられた形に形成されており、この曲げられた後部箇所3Peのシート幅方向の中央部に、形状が部分的に肉抜きされた形の空洞部3Pe1が形成されている。この空洞部3Pe1も、上述した通風溝3Paと同様に、シートクッションパッド3Pの発泡成形時の成形型の形状によって形作られており、シートクッションパッド3Pの後部箇所3Peのシート幅方向の中央部において、高さ方向に断面矩形状の形に貫通して形成された状態とされている。
上述した空洞部3Pe1には、図5に示すように、その内部に、前述した第2のダクト13が高さ方向に通された状態に設けられている。このように、第2のダクト13が、シートクッションパッド3Pの後部箇所3Peに通されて設けられることで、第2のダクト13が後部箇所3Peの更に後側の領域を通ることなく、シート後方側への張り出しが抑えられたコンパクトな状態に配設された状態とされている。しかし、このように第2のダクト13がシートクッションパッド3Pの後部箇所3Peを通って設けられることで、第2のダクト13は、シートクッションフレーム3Fのリヤフレーム3Fcの直ぐ後側を通された状態となり、リヤフレーム3Fcと干渉しやすい近傍箇所に配設された状態となる。
ここで、上述した第2のダクト13は、その一端がシートクッションパッド3Pの裏面部(蓋カバー3Pd)に形成されたダクト接続口3Pd2に接続され、そこから後ろ上方側に延びて、他端がシートバック2から導かれる蛇腹状の第3のダクト14の下端部と接続される構成として、蛇腹構造とされた第3のダクト14を下方側から支持するために構造強度が高められた硬質な樹脂材により形成されている。そのため、このような硬質な第2のダクト13が車両振動等の作用によってリヤフレーム3Fcと干渉すると、不快な叩き音(干渉音)が発生することがある。
そこで、上述した第2のダクト13とリヤフレーム3Fcとの直接の干渉を回避するために、これらの間に不織布から成る軟性の延長部3Baが介在して設けられている。この延長部3Baは、シートクッションパッド3Pの裏面部に一体的に積層された状態に設けられた不織布から成る面状の裏面材3Bから延長されて設けられたものである。この裏面材3Bから延びる延長部3Baを上記干渉を回避するための緩衝材として用いることにより、別部品を増設することなく、上記干渉音を抑えることができるようになっている。
ここで、上記裏面材3Bは、シートクッションパッド3Pの発泡成形時に、予め成形型内にセットされた状態でウレタン樹脂の発泡成形が行われることにより、シートクッションパッド3Pの裏面部に一体的に積層された状態として設けられているものである。上記裏面材3Bは、上述した一体成形により、その内部に発泡した樹脂原料が含浸して硬化した状態に形成されるようになっており、シートクッションパッド3Pの裏面部にシートクッションパッド3Pよりも硬質な裏面層を形成した状態として設けられるようになっている。上記裏面材3Bは、図3に示すように、シートクッションパッド3Pの裏面全域に亘って設けられた状態とされている。これにより、図2及び図5に示すように、シートクッションパッド3Pの裏面部は、そのシートクッションフレーム3Fの各枠部によって支えられる各外周部や、各Sばね3Fsによって線に近い状態で支えられる中央部が、それぞれ硬質化されて、これらによって支えられる力を裏面部において広く面方向に分散させて受けられるようになっている。
また、図3に示すように、シートクッションパッド3Pの裏面部に開口した形で形成される前述した通風溝3Paも、その凹んだ内周面が、上述した裏面材3Bの一体成形によって硬質化された状態に形成されており、着座乗員からの着座圧を受けても潰れにくい形に形成された状態とされている。なお、上記裏面材3Bは、その通風溝3Pa内に通される所々の部分に孔が形成されており、通風溝3Paのシートクッションパッド3Pの着座面まで貫通する各孔の形を塞がない形に形成されている。
上述した裏面材3Bは、図3及び図5に示すように、上述したシートクッションパッド3Pのリヤフレーム3Fcに巻き掛けられる後部箇所3Peの裏面部にも一体的に積層成形された状態に設けられている。詳しくは、上述した裏面材3Bは、図3及び図4に示すように、上述したシートクッションパッド3Pの後部箇所3Peに高さ方向に貫通して空けられた空洞部3Pe1の形成領域においても、特に切り抜かれることなく延長して設けられた状態とされており、この空洞部3Pe1内に露呈する部分が延長部3Baとして形成されている。
この延長部3Baは、上述したように、裏面材3Bから部分的に張り出したり切り抜かれたりして片持ち状に繋がって設けられたものではなく、その両隣が他の裏面材3Bの部分と連続的に繋がっている中間部分として形成されたものである。したがって、図5に示すように、上述した延長部3Baは、常に、その両隣に連続する裏面材3Bの他の部分によって吊持される形で、上述したリヤフレーム3Fcの外周面に覆い掛けられる後部箇所3Peの曲げられた裏面部の形に倣って、リヤフレーム3Fcの外周面に巻かれるように曲げられた形に保持された状態とされている。これにより、延長部3Baは、上述したリヤフレーム3Fcと、空洞部3Pe1内に通された第2のダクト13と、の間に常に一定の状態で介在するように保持された状態に設けられた状態とされている。
次に、吸気装置10の構成について説明する。図2及び図5に示すように、排風機11は、前述したシートクッションフレーム3Fに掛着された4本のSばね3Fsのうちの中央2本の各Sばね3Fsに跨って、これらの下部にネジ止めされて固定された状態として設けられている。詳しくは、排風機11は、図5において前述したように、シートクッションパッド3Pのパッド厚が最も厚い尻支え部3Pbの裏面部の頂点Pよりも前側の領域に配設されており、吸気口11Aがシート上方側に向けられた状態として、第1のダクト12により、上述したシートクッションパッド3Pの裏面部(蓋カバー3Pd)に形成された吸気接続口3Pd1に接続された状態とされている。この吸気接続口3Pd1は、前述もしたように、シートクッションパッド3Pの裏面部に接着されて設けられる面状の蓋カバー3Pdに形成されたものであり、シートクッションパッド3Pの尻支え部3Pbの裏面部の頂点Pよりも前側の領域に開口して形成されている。
第2のダクト13は、図5に示すように、上述したシートクッションパッド3Pの尻支え部3Pbの裏面部の頂点Pよりも後側の領域に配設されており、その一端が、シートクッションパッド3Pの裏面部(蓋カバー3Pd)に形成されたダクト接続口3Pd2に接続されており、そこから後ろ上方側に延びて、他端がシートバック2から導かれる蛇腹状の第3のダクト14の下端部と接続された状態とされている。このように、第2のダクト13が、シートクッションパッド3Pの頂点Pより後側の領域の裏面部に形成されたダクト接続口3Pd2と接続されて、シートクッションパッド3P内の空間(通風溝3Pa)を通じて頂点Pより前側の領域に配された排風機11と連通した状態に接続されていることにより、第2のダクト13が頂点Pを前後方向に跨ることなく配設された構成となっている。
これにより、シートクッションパッド3Pの尻支え部3Pbが、着座乗員の尻部から大きな着座荷重を受けて下方側に大きく撓むことがあっても、第2のダクト13がシートクッションパッド3Pの裏面部によって上方側から押し曲げられるような無理な負荷を受けることがないようになっている。また、第2のダクト13が尻支え部3Pbの裏面部の頂点Pの更に下方側を通るような配設とはならないため、第2のダクト13のシート高さ方向の配置スペースをコンパクトに抑えることができる。
また、本実施例のように、排風機11の吸気口11Aが上向きに配されているために、吸気口11Aとシートクッションパッド3Pの裏面部(蓋カバー3Pd)に形成された吸気接続口3Pd1との間(第1のダクト12)の高さ領域に第2のダクト13を接続すると排風機11の設置高さを下げなければならなくなる構成において、第2のダクト13をシートクッションパッド3Pの裏面部(蓋カバー3Pd)に形成されたダクト接続口3Pd2と接続してシートクッションパッド3P内の空間(通風溝3Pa)を通じて排風機11と連通させる構成を採ることにより、排風機11の設置高さを下げることなく、第2のダクト13と排風機11とを高さ方向に重ねて配置して、高さ方向の配置スペースをコンパクトに抑えることができる。
このように、本実施例のシート1の構成によれば、通風溝3Paが、シートクッションパッド3Pの裏面部に近い下層領域を面内方向に延びて形成されていると共に、その第2のダクト13と接続されるダクト接続口3Pd2がシートクッションパッド3Pの裏面部に開口して形成されていることにより、乗員が着座した荷重によってシートクッションパッド3Pの着座面に近い表層部分が押し潰されても、通風溝3Paは潰されにくくなる。このように、シートクッションパッド3Pにおいて、シートバック2に導かれる第2のダクト13と接続される通風溝3Paを、着座荷重に対して潰れにくくなるように形成することができる。また、排風機11をシートクッションパッド3Pの裏面部における山の頂点Pより前側の領域に形成された吸気接続口3Pd1に接続して設けたことにより、排風機11と第2のダクト13とを山の頂点Pを境にした前後別々の領域に分散させて配置した最適な配置状態とすることができる。
以上、本発明の実施形態を1つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、上記各実施例では、本発明の乗物用シートの一例として、自動車のシート1を例示したが、本発明の乗物用シートは、自動車以外の車両や、鉄道、航空機、船舶等の様々な乗物用に供されるシートに適用することができるものである。
また、上記実施例では、本発明の「扇風機」に相当するものとして外部の空気を吸い込む排風機11を例示したが、排風機に代えて、所定の通風路に空気を送り出す送風機であってもよい。また、上記実施例では、ダクト(第2のダクト)がシートクッションパッド(シートクッションパッド3P)の後部領域の裏面部に形成されたダクト接続口(ダクト接続口3Pd2)に接続されて設けられた構成を例示したが、ダクトがシートクッションパッドの前部領域まで延びて配設されて、同前部領域の裏面部に形成されたダクト接続口に接続されて設けられるものであってもよい。また、シートクッションパッドは、その裏面部が、下方側に山状に膨らんだ形となっておらず、平坦な形とされたものであってもよい。また、「扇風機」がシートバックに設けられており、この「扇風機」から発生する風がダクトを通してシートクッションパッドに形成された通風路を通る構成となっているものであってもよい。
1 シート(乗物用シート)
2 シートバック
3 シートクッション
3P シートクッションパッド
3Pa 通風溝(通風路)
3Pb 尻支え部
3Pc 大腿支持部
3Pd 蓋カバー
3Pd1 吸気接続口(扇風機接続口)
3Pd2 ダクト接続口
3Pe 後部箇所
3Pe1 空洞部
3B 裏面材
3Ba 延長部
3C シートクッションカバー
3F シートクッションフレーム
3Fa サイドフレーム
3Fb フロントパネル
3Fc リヤフレーム
3Fs Sばね
4 スライド装置
10 吸気装置
11 排風機(扇風機)
11A 吸気口
11B 排気口
12 第1のダクト
13 第2のダクト(ダクト)
14 第3のダクト
P 頂点

Claims (3)

  1. シートクッションパッドに、シートバックからくるダクトと接続される通風路が形成された乗物用シートであって、
    前記通風路は、前記シートクッションパッドの裏面部に近い下層領域を面内方向に延びて形成されていると共に、その前記ダクトと接続されるダクト接続口が前記シートクッションパッドの裏面部に開口して形成されていることを特徴とする乗物用シート。
  2. 請求項1に記載の乗物用シートであって、
    前記シートクッションパッドは、その裏面部が、シート前後方向の中間部において下方側への膨らみが最も大きくなる山状の形に形成されており、
    前記ダクト接続口が、前記シートクッションパッドの裏面部における山の頂点よりも後方側の領域に開口して形成されていることを特徴とする乗物用シート。
  3. 請求項2に記載の乗物用シートであって、
    更に、シートクッションの下部に扇風機が設置され、該扇風機は、前記シートクッションパッドの裏面部に開口して形成された、前記通風路と連通する扇風機接続口と接続され、
    該扇風機接続口は、前記シートクッションパッドの裏面部における山の頂点よりも前方側の領域に開口して形成されていることを特徴とする乗物用シート。
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