JP2014086457A - 超電導磁石 - Google Patents

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Abstract

【課題】内枠が無い場合であっても、超電導コイルの冷却効率の低下を防止することができる超電導磁石を提供する。
【解決手段】超電導磁石1は、冷凍機6に接続された超電導磁石1であって、空芯コイルである超電導コイル8,9と、超電導コイル8,9の中心軸線C方向における一端および他端に配置されて、少なくとも1つが冷凍機6に接続される上フランジ10a、中間枠体10b、下フランジ10cと、高熱伝導粉末が混合されて、超電導コイル8,9の内周8b,9bに塗布された接着剤20,21と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷却手段に接続された超電導磁石に関する。
従来、このような分野の技術として、たとえば特許文献1が知られている。特許文献1に記載された超電導磁石は、円筒状の真空容器を備えており、真空容器の中央部には、上下方向に貫通する空間が形成されている。真空容器内には、その空間に高磁場を発生させるための超電導コイルが配置されている。超電導コイルが巻かれる巻枠は、円筒状の内枠と、内枠の両端に形成された一対のフランジとから構成されている。超電導コイルの上方には、GM(ギフォード・マクマホン)冷凍機と一体化された冷却手段が設けられている。この冷却手段のコールドヘッドが、冷却ステージを介して上部のフランジに接続されている。冷却手段によって超電導コイルが冷却されることで、高磁場を発生させることができる。
特許文献1に記載の超電導磁石は、シリコン単結晶引き上げ装置に適用され、いわゆるMCZ(磁場印加チョクラルスキー)法における高磁場源として用いられる。MCZ法によるシリコン単結晶引き上げ装置として、たとえば特許文献2に記載の装置が知られている。この装置は、単結晶シリコン原料を収容するるつぼを備えており、るつぼの側方に、高磁場源としての磁石が設けられている。特許文献2に記載された磁石は、内枠を有しない空芯コイルからなる。
特開2004−319777号公報 特開昭63−297292号公報
ところで、超電導磁石を用いる場合、何らかの理由によって超電導状態が急に破壊するおそれがある。この超電導状態の破壊は、クエンチと呼ばれる。クエンチは、超電導コイルの中でも内枠の付近で生じる傾向にある。そこで、内枠を無くして空芯コイルを採用することにより、クエンチの要因を低減することができる。
ところが、本発明者らは、内枠が無くなることによって超電導コイルの冷却温度が不安定になるという問題を見出している。すなわち、内枠は超電導コイルへの冷却経路としての機能を有するため、空芯コイルを採用することによって、冷却経路をも消失してしまうこととなる。このように、内枠が無くなることにより、超電導コイルの冷却効率が低下してしまうという問題がある。
本発明は、内枠が無い場合であっても、超電導コイルの冷却効率の低下を防止することができる超電導磁石を提供することを目的とする。
本発明の超電導磁石は、冷却手段に接続された超電導磁石であって、空芯コイルである超電導コイルと、超電導コイルの中心軸線方向における一端および他端に配置されて、少なくとも一方が冷却手段に接続される第1の枠体および第2の枠体と、熱伝導性材料が混合されて、超電導コイルの内周に塗布された接着剤と、を備える。
この超電導磁石によれば、第1の枠体および第2の枠体の少なくとも一方に冷却手段が接続される。超電導コイルは空芯コイルであるため、超電導コイルの内周側に内枠は存在しない。ここで、超電導コイルの内周に塗布された接着剤には、熱伝導性材料が混合されている。よって、接着剤に含まれる熱伝導性材料が熱媒体となって、冷却手段によって超電導コイルを冷却可能になる。すなわち、接着剤に含まれる熱伝導性材料によって、冷却経路が形成される。従って、内枠が無い場合であっても、超電導コイルの冷却効率の低下を防止することができる。
また、上記の超電導磁石において、熱伝導性材料は非磁性材料である。この構成によれば、熱伝導性材料は超電導コイルによる影響を受けにくく、熱伝導性材料の熱伝導性が効果的に発揮される。
また、上記の超電導磁石は、超電導コイルの内周側に配置されて、第1の枠体と第2の枠体とを繋ぐバンドを備える。この構成によれば、バンドによって第1の枠体と第2の枠体とが繋がれるため、バンドが伝熱に寄与する。すなわち、バンドによって冷却経路が形成される。よって、熱伝導性材料が混合された接着剤とバンドとの協働により、冷却効率の低下を一層抑えることができる。
また、上記の超電導磁石において、バンドと接着剤とは接触している。この構成によれば、接着剤はバンドおよび超電導コイルの双方に接触するため、接着剤を介して、バンドと超電導コイルとの間で熱交換を行うことができる。よって、冷却効率を高めることができる。
本発明によれば、内枠が無い場合であっても、超電導コイルの冷却効率の低下を防止することができる。
本発明に係る超電導磁石の一実施形態を示す概略断面図である。 図1の超電導磁石を示す斜視図である。 (a)は、図2のIIIA−IIIA線に沿う断面図であり、(b)は、図2のIIIB−IIIB線に沿う断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。以下の説明では、本発明に係る超電導磁石がサイクロトロンに適用される場合について説明する。
図1に示されるように、サイクロトロンAは、イオン源(図示せず)から供給される荷電粒子を加速して荷電粒子線(荷電粒子ビーム)を出力する円形加速器である。荷電粒子としては、たとえば陽子、重粒子(重イオン)などが挙げられる。サイクロトロンAは、超電導磁石1を有している。
サイクロトロンAは、円環状の真空容器3と、真空容器3内に配置されて2個の超電導コイル8,9を有する超電導コイル体2と、超電導コイル8,9の空芯部8a,9aにそれぞれ配置された上ポール(上磁極)4および下ポール(下磁極)5と、超電導コイル8,9を冷却するための冷凍機(冷却手段)6と、ヨーク7と、を備えている。ヨーク7は、中空の円盤型ブロックであり、その内部に真空容器3、上ポール4、および下ポール5が配置されている。
超電導磁石1は、超電導コイル体2と、上ポール4および下ポール5と、を備えている。超電導磁石1は、冷凍機6により冷却され超電導状態とされた超電導コイル8,9に電流を流すことにより、強力な磁場を発生させるものである。超電導コイル体2は、中心軸線Cを中心として配置された円環状の超電導コイル8,9と、中心軸線C方向における超電導コイル8の上端に配置された円環板状の上フランジ10aと、超電導コイル8と超電導コイル9との間に介在する円環状の中間枠体10bと、中心軸線C方向における超電導コイル9の下端に配置された円環板状の下フランジ10cとを備えている。図2に示されるように、中間枠体10bは、その上端に位置するフランジ部10dと、その下端に位置するフランジ部10fと、フランジ部10dとフランジ部10fとを連結する円筒部10eとを有している。上フランジ10a、中間枠体10b、および下フランジ10cは、金属製であり、たとえば鉄製、ステンレス製、または銅製とすることができる。
図1および図2に示されるように、超電導コイル8および超電導コイル9は、空芯コイルであり、内枠(または内巻枠)を有しない。超電導コイル8および超電導コイル9は、中心軸線C方向に並んで配置されている。超電導コイル8および超電導コイル9は、線材を巻回する際に内枠を挿入し、線材をエポキシ樹脂などの接着剤によって固着し、その後内枠を抜き取ることにより形成される。超電導コイル8は、上フランジ10aおよび中間枠体10bのフランジ部10dに対して固定されている。超電導コイル9は、中間枠体10bのフランジ部10fおよび下フランジ10cに対して固定されている。
上フランジ10aは、超電導コイル8の第1の枠体に相当し、フランジ部10dは、超電導コイル8の第2の枠体に相当する。フランジ部10fは、超電導コイル9の第1の枠体に相当し、下フランジ10cは、超電導コイル9の第2の枠体に相当する。上フランジ10a、中間枠体10b、および下フランジ10cは、超電導コイル8,9を支持する支持部材である。
下フランジ10cには冷凍機6の一部が接続されており(接続部分は不図示)、超電導コイル8,9が約4.2Kの極低温に冷却される。冷凍機6としては、例えば小型のGM冷凍機を採用することができる。冷却手段としての冷凍機6は、上フランジ10aに接続されてもよく、上フランジ10aおよび下フランジ10cの両方に接続されてもよい。冷凍機6は、上フランジ10a、中間枠体10b、下フランジ10cの少なくとも1つに接続されてもよい。
なお、本実施形態では、中心軸線Cが上下方向に延在する姿勢(横置きの姿勢)でサイクロトロンAが配置された場合について説明するが、サイクロトロンAは、たとえば中心軸線Cが水平方向に延在する姿勢(縦置きの姿勢)で配置することも可能である。すなわち、説明中における「上下左右」は、部材の配置方向などを限定するものではなく、「上下」と「左右」を置き換えることも可能である。たとえば、上ポール4および下ポール5は、縦置き姿勢のサイクロトロンの場合、左ポールや右ポールとして表現することができる。
このサイクロトロンAでは、真空容器3の内部を真空状態にした上で、冷凍機6により冷却されて超電導状態とされた超電導コイル8,9に電流を流すことにより、強力な磁場を形成する。上ポール4および下ポール5の間の空間Gには、図示しない一対のディー電極(加速電極)が配置されており、イオン源から供給された荷電粒子は、上ポール4、下ポール5、およびディー電極の働きにより加速され、荷電粒子線として出力される。
超電導コイル体2は、引張型の支持部材11,12によって支持されている。支持部材11は、真空容器3の内面と上フランジ10aとの間に設けられている。支持部材12は、真空容器3の内面と下フランジ10cとの間に設けられている。支持部材11および支持部材12は、上下一対として超電導コイル体2を挟むように配置されており、互いに反対方向へ超電導コイル体2を引っ張ることで超電導コイル体2の位置を保持している。なお、支持部材11および支持部材12の数、配置、構造等は特に限定されず、サイクロトロンAの大きさその他の設計事項に応じて適切に選択される。
なお、真空容器3のうち、支持部材11,12が固定される面の裏側(すなわち中心軸線C方向における外面側)には、ヨーク7の一部を構成するブロック体7aが配置されている。ブロック体7aは、真空容器3の外側を抑えるように配置されており、真空容器3のうち支持部材11,12が固定される部分を補強している。
次に、超電導磁石1における超電導コイル体2の構成についてより詳細に説明する。図1〜図3に示されるように、超電導コイル8の内周8bには、その略全面にわたって接着剤20が塗布されている。超電導コイル9の内周9bには、その略全面にわたって接着剤21が塗布されている。接着剤20,21は、超電導コイル8,9が膨張または収縮した場合であっても、超電導コイル8,9に対する密着性を保つ。接着剤20,21は、たとえば極低温用のエポキシ樹脂系接着剤である。接着剤20,21は、エポキシ樹脂系接着剤に限られず、他の接着剤であってもよい。たとえば、接着剤20,21は、フェノール樹脂系接着剤、アクリル樹脂系接着剤、ウレタン樹脂系接着剤などであってもよい。接着剤20,21の材料は、限定されない。接着剤20,21は、超電導コイル8,9の線材を固着させる接着剤と同じであってもよく、線材を固着させる接着剤と異なっていてもよい。
さらに、接着剤20,21には、熱伝導性材料としての高熱伝導粉末が混合されている。言い換えれば、接着剤20,21により形成された接着層Lは、高熱伝導粉末を含んでいる。熱伝導性材料とは、接着剤の熱伝導率よりも熱伝導率が高い物である。高熱伝導粉末は、冷凍機6と超電導コイル8,9との間における熱交換の媒体として機能する。接着剤20,21は、熱媒体としての高熱伝導粉末を保持する機能を有する。高熱伝導粉末としては、たとえば、窒化アルミニウム粉末を用いることができる。高熱伝導粉末は、非磁性材料である。高熱伝導粉末としては、接着剤20,21に対して高い親和性を有するものが適している。また、高熱伝導粉末としては、電気絶縁性材料が適している。
高熱伝導粉末の熱伝導率は、特に限定されないが、たとえば10W・m−1・K−1以上である。高熱伝導粉末の熱伝導率は、200W・m−1・K−1以上であることが望ましい。高熱伝導粉末の熱伝導率は、鉄、ステンレス、または銅などの金属と同等またはそれ以上であることが好ましい。高熱伝導粉末の平均粒径は、特に限定されないが、たとえば0.1〜10μmである。高熱伝導粉末として窒化アルミニウム粉末を用いる場合、その平均粒径は、たとえば1〜3μmである。
接着剤20,21と高熱伝導粉末との配合比は、たとえば、重量比で接着剤:高熱伝導粉末=50〜20:50〜80である。言い換えれば、接着層Lにおける高熱伝導粉末の重量比率は50〜80%である。高熱伝導粉末の配合比が高ければ高い熱伝導率を得ることができるものの、接着剤が少量過ぎると、十分な接着強度が得られなくなってしまう。この観点から、高熱伝導粉末の適切な配合比を求めている。上記の比率内であれば、接着を好適にしつつ熱伝導性を良くすることができる。
接着剤20,21を塗布する際には、高熱伝導粉末が予め混合される。高熱伝導粉末が混合された高接着剤20,21は、線材が接着剤により固着されて、超電導コイル8,9が形成された後に、内周8b,9bに塗布される。接着剤20,21の塗布厚(接着層Lの層厚)は、特に限定されないが、たとえば0.3〜0.5mmである。
図3(a)に示されるように、接着剤20は、超電導コイル8の内周8bの全面に塗布される。接着剤20は、上フランジ10aとフランジ部10dとに接触している。接着剤20には、高熱伝導粉末が均一に混合されている。すなわち、接着層Lには、高熱伝導粉末が均等に分散している。接着剤20は、接着剤20により形成される接着層Lの表面は、上フランジ10aの内周面16およびフランジ部10dの内周面17と略面一である。
なお、接着層Lは、内周面16,17から中心軸線C側(図示右側)に多少突出していてもよいし、内周面16,17よりも径方向外側(図示左側)に窪んでいてもよい。超電導コイル8の内周8bは、内周面16,17に略面一とされてもよいし、内周面16,17よりも径方向外側に窪んでいてもよい。超電導コイル9に対して設けられる接着剤21の構成は、上述した超電導コイル8の構成と同じである。
接着剤20,21(接着層L)は、冷凍機6と超電導コイル8,9との間における冷却経路を形成している。
図2および図3(b)に示されるように、超電導コイル体2には、上フランジ10aとフランジ部10dとを繋ぐ複数本の金属製のバンド22が設けられている。超電導コイル体2には、フランジ部10fと下フランジ10cとを繋ぐ複数本の金属製のバンド23が設けられている。バンド22およびバンド23は、中心軸線C方向に延びる細長の薄板状をなす。バンド22およびバンド23は、周方向において等間隔に配置されている。バンド22は、接着剤20(接着層L)の表面に接触している。バンド23は、接着剤21(接着層L)の表面に接触している。なお、バンド22,23は、接着剤20,21に面状に接触する場合に限られず、部分的に(たとえば線状または点状に)接触していてもよい。バンド22,23は、接着剤20,21から離間していてもよい。
バンド22の上端部22aは、上フランジ10aの内周側に固定されている。バンド22の下端部22bは、フランジ部10dの内周側に固定されている。バンド23の上端部23aは、フランジ部10fの内周側に固定されている。バンド23の下端部23bは、下フランジ10cの内周側に固定されている。
バンド22,23は、上フランジ10a、超電導コイル8、中間枠体10b、超電導コイル9、下フランジ10cを有してなる超電導コイル体2を一体的に拘束する機能を有する。すなわち、バンド22,23は、超電導コイル体2の内周側を機械的に拘束している。なお、上フランジ10a、中間枠体10b、下フランジ10cの外周縁(たとえば図3(a),(b)に示される上フランジ10aの外縁部18およびフランジ部10dの外縁部19)を互いにボルト等(図示せず)によって連結することもできる。
バンド22,23は、上記したように機械的な拘束部材として機能すると同時に、冷凍機6と超電導コイル8,9との間における冷却経路を形成している。バンド22,23の熱伝導率は、接着剤20,21の熱伝導率よりも高い。バンド22,23は、接着剤20,21による伝熱機能を補助する。なお、バンド22,23を省略することもできる。
以上説明したサイクロトロンAの超電導磁石1によれば、超電導コイル体2の下フランジ10cに冷凍機6が接続される。超電導コイル8,9は空芯コイルであるため、内枠は存在しないが、超電導コイル8,9の内周8b,9bに塗布された接着剤20,21には、高熱伝導粉末が混合されている。よって、接着剤20,21に含まれる高熱伝導粉末が熱媒体となって、冷凍機6によって超電導コイル8,9を冷却可能になる。すなわち、接着剤20,21に含まれる高熱伝導粉末によって、冷却経路が形成される。従って、内枠が無い場合であっても、超電導コイル8,9の冷却効率の低下を防止することができる。
従来、内枠がない超電導磁石では、冷却経路が失われることにより、確保したい冷却温度が不安定であった。超電導磁石1によれば、安定した冷却温度を得ることができる。さらには、内枠が無いため、クエンチの発生も抑制されている。
高熱伝導粉末は非磁性材料であるため、高熱伝導粉末は超電導コイル8,9による影響を受けにくく、高熱伝導粉末の熱伝導性が効果的に発揮される。
バンド22によって上フランジ10aとフランジ部10dとが繋がれ、バンド23によってフランジ部10fと下フランジ10cとが繋がれるため、バンド22,23が伝熱に寄与する。すなわち、バンド22,23によって冷却経路が形成される。よって、高熱伝導粉末が混合された接着剤20,21とバンド22,23との協働により、冷却効率の低下を一層抑えることができる。また、バンド22,23によって、上フランジ10a、中間枠体10b、下フランジ10cの拘束効果が奏される。
接着剤20はバンド22および超電導コイル8の双方に接触し、接着剤21はバンド23および超電導コイル9の双方に接触するため、接着剤20,21を介して、バンド22,23と超電導コイル8,9との間で熱交換を行うことができる。よって、冷却効率を高めることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限られない。たとえば、高熱伝導粉末は、窒化アルミニウム粉末に限られない。高熱伝導粉末として、窒化ホウ素粉末を採用することもできる。また、高熱伝導粉末は、銅などの金属からなる粉末であってもよい。高熱伝導粉末は非磁性材料に限られず、磁性を有していてもよい。
熱伝導性材料は、粉末に限られず、所定の粒径を有する粒状であってもよい。熱伝導性材料は、ペレット状であってもよい。熱伝導性材料は、球形であってもよく、繊維状であってもよい。熱伝導性材料は、非磁性の高熱伝導粉末に限られない。熱伝導性材料は、磁性を有してもよい。
超電導磁石1の超電導コイル体2は、2個の超電導コイル8,9を有する場合に限られず、1個または3個以上の超電導コイルを有してもよい。
また、本発明に係る超電導磁石は、サイクロトロンに限られず、MCZ法によるシリコン単結晶引き上げ装置に適用することもできる。超電導磁石は、高磁場が求められる装置であれば、どのような装置にでも適用可能である。
1…超電導磁石、2…超電導コイル体、6…冷凍機(冷却手段)、8,9…超電導コイル、8a,9a…空芯部、8b…内周、10a…上フランジ(第1の枠体)、10c…下フランジ(第2の枠体)、10f…フランジ部(第1の枠体)、10d…フランジ部(第2の枠体)、20,21…接着剤、22,23…バンド、A…サイクロトロン、C…中心軸線。

Claims (4)

  1. 冷却手段に接続された超電導磁石であって、
    空芯コイルである超電導コイルと、
    前記超電導コイルの中心軸線方向における一端および他端に配置されて、少なくとも一方が前記冷却手段に接続される第1の枠体および第2の枠体と、
    熱伝導性材料が混合されて、前記超電導コイルの内周に塗布された接着剤と、
    を備える、超電導磁石。
  2. 前記熱伝導性材料は非磁性材料である、請求項1記載の超電導磁石。
  3. 前記超電導コイルの内周側に配置されて、前記第1の枠体と前記第2の枠体とを繋ぐバンドを備える、請求項1または2記載の超電導磁石。
  4. 前記バンドと前記接着剤とは接触している、請求項3記載の超電導磁石。
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