JP2014077664A - 光沢性評価方法及び光沢性評価装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来よりも広い範囲のサンプル種類を評価対象とすることができるとともに、光沢感および写像性を高精度に評価でき、計測時間も短くできて簡易に評価できる光沢性評価方法を提供する。
【解決手段】光沢性評価装置2は、評価対象の画像の計測を行う役割を担う鏡面光沢度計測器4と、光沢感評価値および写像性評価値を算出する算出手段6とを有している。算出手段6が実行する光沢感評価値の算出式は、20度光沢度と60度光沢度の比を変数とする関数が飽和曲線となる関数の式であり、写像性評価値の算出式は、20度光沢度と60度光沢度のそれぞれに重み付けした各値の差分値を変数とする少なくとも2次以上の関数の式である。
【選択図】図8
【解決手段】光沢性評価装置2は、評価対象の画像の計測を行う役割を担う鏡面光沢度計測器4と、光沢感評価値および写像性評価値を算出する算出手段6とを有している。算出手段6が実行する光沢感評価値の算出式は、20度光沢度と60度光沢度の比を変数とする関数が飽和曲線となる関数の式であり、写像性評価値の算出式は、20度光沢度と60度光沢度のそれぞれに重み付けした各値の差分値を変数とする少なくとも2次以上の関数の式である。
【選択図】図8
Description
本発明は、物体の光沢感と写像性を評価する光沢性評価方法および光沢性評価装置に関する。
物体の対象は、インクジェット方式、オフセット印刷方式、電子写真方式、銀塩写真方式、昇華型方式等による画像、あるいは表面をUVニスコーティングされたサンプルである。
物体の対象は、インクジェット方式、オフセット印刷方式、電子写真方式、銀塩写真方式、昇華型方式等による画像、あるいは表面をUVニスコーティングされたサンプルである。
近年、高付加価値画像への要求が高まっている。特に、光沢感と写像性は重要な画質特性となっている。
光沢感とは、画像の知覚的な光沢の大きさや艶などの度合いのことである。
写像性とは、物体に写り込んだ光源、例えば蛍光灯の反射光像の知覚的な鮮明さの度合いのことを言う。
光沢感とは、画像の知覚的な光沢の大きさや艶などの度合いのことである。
写像性とは、物体に写り込んだ光源、例えば蛍光灯の反射光像の知覚的な鮮明さの度合いのことを言う。
人間の目視による光沢感や写像性と、機械的に計測したデータに基づく評価との間にはずれがある。
このずれを少なくし、高精度に数値化できれば、画質特性の均一化による高付加価値画像の提供が可能となり、画像等の品質検査等にも利用可能となる。
このずれを少なくし、高精度に数値化できれば、画質特性の均一化による高付加価値画像の提供が可能となり、画像等の品質検査等にも利用可能となる。
光沢感や写像性を評価、計測する方法は以下のように様々ある。
[1]JIS Z 8741 鏡面光沢度 測定法
[2]JIS K 7374プラスティック-像鮮明度の求め方
[3]特許文献1に記載の方法
[4]特許文献2に記載の方法
[5]特許文献3に記載の方法
[6]特許文献4に記載の方法
[1]JIS Z 8741 鏡面光沢度 測定法
[2]JIS K 7374プラスティック-像鮮明度の求め方
[3]特許文献1に記載の方法
[4]特許文献2に記載の方法
[5]特許文献3に記載の方法
[6]特許文献4に記載の方法
[1]の方法は、物体の正反射方向に配置された受光器で、規定の開き角で計測した光束と、標準サンプルの反射光束の比を用いて、光沢の強さを数値化する方法である。
入射/反射角度は20度、60度、75度、85度と規定されている。受光開き角は角度により異なる。
入射/反射角度は20度、60度、75度、85度と規定されている。受光開き角は角度により異なる。
[2]の方法では、物体の透過光または試験片からの反射光の光線軸に直交する光学櫛を移動させて、光線軸に櫛の透過部分があるときの光量(M)と、櫛の遮光部分があるときの光量(m)を求める。
両者の差(M-m)と和(M+m)との比率(%)を写像性評価値とする計測方法である。
両者の差(M-m)と和(M+m)との比率(%)を写像性評価値とする計測方法である。
[3]の方法は、[1]での計測値と人間の知覚的な光沢感にはズレがあるという課題を解決するために、変角光度計を用いて測定した反射光強度と、[2]の計測方法で計測した写像性値を変数とした評価式を作成し、知覚的な光沢感を数値化する方法である。
[4]の方法は、[3]の方法と同様に[1]の計測法では知覚的な光沢感とは相関が低いという課題を解消することを目的としている。
鏡面光沢度測定方法は、正反射光の強度のみを測定しているが、人間は正反射光の強度のみではなく、正反射近傍の空間的な反射光分布特性を加味して光沢感を評価している。
そのため、評価対象とする印刷媒体に、正反射近傍の反射光分布の広がりが広い試料と狭い試料とが含まれると、鏡面光沢度測定方法で求めた客観評価値と、主観評価値との相関が悪くなる。
鏡面光沢度測定方法は、正反射光の強度のみを測定しているが、人間は正反射光の強度のみではなく、正反射近傍の空間的な反射光分布特性を加味して光沢感を評価している。
そのため、評価対象とする印刷媒体に、正反射近傍の反射光分布の広がりが広い試料と狭い試料とが含まれると、鏡面光沢度測定方法で求めた客観評価値と、主観評価値との相関が悪くなる。
つまり、従来一般に使われている測定方法では、光沢感の評価に十分な物理要素の測定が行われていない。
上記の問題を解決するために、変角で反射光分布を計測し、反射光の強度分布から、様々な特徴量、例えば反射光分布の幅や、1次微分したときの最大増加率や最大減少率、正反射光近傍の反射光強度などを光沢感指標値としている。
上記の問題を解決するために、変角で反射光分布を計測し、反射光の強度分布から、様々な特徴量、例えば反射光分布の幅や、1次微分したときの最大増加率や最大減少率、正反射光近傍の反射光強度などを光沢感指標値としている。
[5]の方法は、正反射光を受光する際の、受光開き角を変えて計測した複数の信号の比と差を算出し、そのどちらか、あるいは両方を写像性評価値と光沢むら評価値とする方法である。
[6]の方法は、画像全体の光沢感の均一性を評価する方法である。
トナーの付着量を段階的に変化させた評価チャートを用い、チャート内の各パッチの60度光沢度を計測する。
明度に対する60度光沢度の理想値と計測値の差分に基づいて、画像全体の光沢感均一性の評価値を算出する方法である。
トナーの付着量を段階的に変化させた評価チャートを用い、チャート内の各パッチの60度光沢度を計測する。
明度に対する60度光沢度の理想値と計測値の差分に基づいて、画像全体の光沢感均一性の評価値を算出する方法である。
上記で説明した従来の光沢感および写像性評価方法については、以下のような課題が存在する。
[1]の方法での計測値は、[3]の方法や[4]の方法で述べられているように知覚的な光沢感と相関は高くないことが分かっている。
[1]の方法での計測値は、[3]の方法や[4]の方法で述べられているように知覚的な光沢感と相関は高くないことが分かっている。
[2]の方法は物体の写像性を測定する方法であるが、基本的にはプラスティックを対象とした測定方法である。
このため、様々な画像形成方式で印刷された画像を対象としたときでは主観的な写像性と相関が低いことがわかっている。
また、JIS K 7374を採用している市販の写像性測定器は、サンプルを計測器にセットするために、サンプルをトリミングする必要があり、画像形成装置で形成されたサンプルの状態のままでは計測できないといった課題を抱えている。
このため、様々な画像形成方式で印刷された画像を対象としたときでは主観的な写像性と相関が低いことがわかっている。
また、JIS K 7374を採用している市販の写像性測定器は、サンプルを計測器にセットするために、サンプルをトリミングする必要があり、画像形成装置で形成されたサンプルの状態のままでは計測できないといった課題を抱えている。
[3]の方法では、変角光度計と写像性測定器とを用いて光沢感評価値を算出している。
計測装置を2台以上必要とするため、評価値を算出するために時間がかかってしまう。
さらに、市販の変角光度計や写像性測定器は、ともに上記で説明したようなサンプルのトリミングが必要となってしまう。
計測装置を2台以上必要とするため、評価値を算出するために時間がかかってしまう。
さらに、市販の変角光度計や写像性測定器は、ともに上記で説明したようなサンプルのトリミングが必要となってしまう。
また、精度確認に用いたサンプルはインクジェット方式と銀塩方式の2種類6サンプルと少なく、色は黒ベタのみであるため、他の画像形成方式や色、ハーフトーンサンプルでの相関は確認されていない。
主観評価点に関しても、尺度化されていない5段階評価での相関を見ているだけで、知覚的な評価点距離に対して相関があるかどうかは確認できていないといった課題がある。
主観評価点に関しても、尺度化されていない5段階評価での相関を見ているだけで、知覚的な評価点距離に対して相関があるかどうかは確認できていないといった課題がある。
[4]の方法は、反射光分布を計測し、その特徴量から指標値を算出しているが、反射光分布の測定は受光器の角度を変えながら計測していくため、計測時間が非常にかかってしまう。
また、実施例において、評価値の変数として用いても良いとする特徴量が多く述べられているが、どの特徴量を用いることが最適なのかは明示されていない。
また、実施例において、評価値の変数として用いても良いとする特徴量が多く述べられているが、どの特徴量を用いることが最適なのかは明示されていない。
さらに、主観評価点との相関も確認されていないため、評価の精度が判断できない。
計測時間に関しては、他の実施例において、正反射光と正反射光近傍にある2つの受光器を用いる例が記載されている。
計測時間に関しては、他の実施例において、正反射光と正反射光近傍にある2つの受光器を用いる例が記載されている。
前記の方式であれば計測時間を短縮することが可能だが、こちらも評価値の最適な算出方法が明示されておらず、さらに主観評価との対応も確認されてない。
このため、[1]の方法や従来方式よりも光沢感の評価精度が高いという根拠が不明である。
このため、[1]の方法や従来方式よりも光沢感の評価精度が高いという根拠が不明である。
[5]の方法では、実施例において異なる受光開き角での計測値の比あるいは差そのものを、写像性評価値、光沢むら評価値としている。
写像性の精度については、主観評価点との寄与率が0.83となっており、高精度とは言いがたい。
さらに、サンプルはインクジェット方式、銀塩方式の2種類しかなく、またサンプル色が明示されていないため、色種が異なるサンプルや電子写真方式・昇華型方式でのサンプルにおける評価精度が不明である。
写像性の精度については、主観評価点との寄与率が0.83となっており、高精度とは言いがたい。
さらに、サンプルはインクジェット方式、銀塩方式の2種類しかなく、またサンプル色が明示されていないため、色種が異なるサンプルや電子写真方式・昇華型方式でのサンプルにおける評価精度が不明である。
[6]の方法は、画像全体の光沢感の均一性を評価する方法であって、ある画像領域での光沢感や写像性を評価できるわけではない。
本発明は、このような現状に鑑みて創案されたもので、従来よりも広い範囲のサンプル種類を評価対象とすることができるとともに、光沢感および写像性を高精度に評価でき、計測時間も短くできて簡易に評価できる光沢性評価方法の提供を、その主な目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明は、物体の鏡面光沢度に基づいて光沢感と写像性を評価する光沢性評価方法であって、光沢感評価値の算出式は、20度光沢度と60度光沢度の比を変数とする関数が飽和曲線となる関数の式であり、写像性評価値の算出式は、20度光沢度と60度光沢度のそれぞれに重み付けした各値の差分値を変数とする少なくとも2次以上の関数の式であることを特徴とする。
本発明によれば、光沢感および写像性を高精度活迅速に評価できるとともに、評価対象の範囲を拡大することができる。
これにより、高付加価値画像の均一供給等に寄与することができる。
これにより、高付加価値画像の均一供給等に寄与することができる。
以下、本発明の実施形態を図を参照して説明する。
[第1の実施形態]
(サンプルの計測方法)
被評価サンプルの20度光沢度(以下、G(20))と、60度光沢度(以下、G(60))を計測する。
計測はJIS Z 8741 鏡面光沢度 測定法に規定されている方法で計測する。
本実施形態では、鏡面光沢度の計測器としてGM−26D(村上色彩技術研究所製)を使用した。
[第1の実施形態]
(サンプルの計測方法)
被評価サンプルの20度光沢度(以下、G(20))と、60度光沢度(以下、G(60))を計測する。
計測はJIS Z 8741 鏡面光沢度 測定法に規定されている方法で計測する。
本実施形態では、鏡面光沢度の計測器としてGM−26D(村上色彩技術研究所製)を使用した。
ただし、JIS Z 8741に記載されている方法で計測するのであれば、どのメーカの計測器でも構わない。
(光沢性評価値の算出方法)
計測したGs(20)とGs(60)を用いて、以下の式で光沢感評価値と写像性評価値を算出する。
光沢感評価値=a1 × exp(a2 × G(20)/G(60) ) + a3 ・・・(式1)
写像性評価値= b1 ×{G(20) ‐ b2×G(60)}2 +b3×{G(20) ‐ b4×G(60)} + b5・・・(式2)
G(20):20度光沢度
G(60):60度光沢度
a1〜a3、b1〜b5:パラメータ
ただし、写像性評価値においてG(60)<40%のときは写像性なしとする。
計測したGs(20)とGs(60)を用いて、以下の式で光沢感評価値と写像性評価値を算出する。
光沢感評価値=a1 × exp(a2 × G(20)/G(60) ) + a3 ・・・(式1)
写像性評価値= b1 ×{G(20) ‐ b2×G(60)}2 +b3×{G(20) ‐ b4×G(60)} + b5・・・(式2)
G(20):20度光沢度
G(60):60度光沢度
a1〜a3、b1〜b5:パラメータ
ただし、写像性評価値においてG(60)<40%のときは写像性なしとする。
光沢感評価値は、G(20)とG(60)の光沢度の比を変数とした関数であり、前記関数が飽和曲線となるように底がeである指数関数とした。
写像性評価値は、G(20)から、パラメータb2とb4で重み付けをしたG(60)の差分値を変数とした二次関数の式とした。
写像性評価値は、G(20)から、パラメータb2とb4で重み付けをしたG(60)の差分値を変数とした二次関数の式とした。
ただし、G(60)が40%未満のときは写像性なしとする。
これは、G(60)が40%未満のサンプルを用いて写像性の主観評価をしたところ、反射光像の写り込みが非常に不鮮明であり、常に写像性の主観評価点が最低値近くにあったため、写像性なしとした。
式の各パラメータは、光沢感と写像性の主観評価点から非線形回帰により求める。
これは、G(60)が40%未満のサンプルを用いて写像性の主観評価をしたところ、反射光像の写り込みが非常に不鮮明であり、常に写像性の主観評価点が最低値近くにあったため、写像性なしとした。
式の各パラメータは、光沢感と写像性の主観評価点から非線形回帰により求める。
本実施形態では、光沢感評価値のパラメータa2が-3.0≦a2≦-2.0の範囲のとき、写像性評価値はパラメータb2とb4が、1.2≦b4≦b2≦1.5の関係にあるときに主観評価点との相関が高かった。
以上説明したように、本発明では光沢性評価を行うために、特別に計測器を開発する必要は無く、市販されている計測器で評価できるため、特別なコストがかからないメリットがある。
また、使用する計測値はG(20)とG(60)のみであるため、計測時間が従来の計測法よりも短縮でき、さらに評価値の算出処理の負担も小さい。
以上説明したように、本発明では光沢性評価を行うために、特別に計測器を開発する必要は無く、市販されている計測器で評価できるため、特別なコストがかからないメリットがある。
また、使用する計測値はG(20)とG(60)のみであるため、計測時間が従来の計測法よりも短縮でき、さらに評価値の算出処理の負担も小さい。
(精度の確認)
上記で説明した評価方法の精度を確認する。
サンプルに対する主観評価点を取得するために、サンプルを用意して主観評価実験を行う。
主観評価実験は、被験者に対し、1枚ずつ被評価サンプルをランダムで提示し、予め提示している光沢感および写像性の度合いが段階的に異なったスケールサンプルを参照して、被評価サンプルがどの位置に対応するかを判断してもらう。
上記で説明した評価方法の精度を確認する。
サンプルに対する主観評価点を取得するために、サンプルを用意して主観評価実験を行う。
主観評価実験は、被験者に対し、1枚ずつ被評価サンプルをランダムで提示し、予め提示している光沢感および写像性の度合いが段階的に異なったスケールサンプルを参照して、被評価サンプルがどの位置に対応するかを判断してもらう。
上記の方法で主観評価実験を行うために、まずはスケールサンプルを用意し、主観評価点を取得する。
スケールサンプルとして用いるサンプルとして、銀塩方式、インクジェット方式、電子写真方式、昇華型方式で形成された画像サンプルを7枚用意し、光沢感、写像性について主観評価実験を実施した。
実験条件の詳細を表1に示す。
スケールサンプルとして用いるサンプルとして、銀塩方式、インクジェット方式、電子写真方式、昇華型方式で形成された画像サンプルを7枚用意し、光沢感、写像性について主観評価実験を実施した。
実験条件の詳細を表1に示す。
実験方法はシェッフェの一対比較の中屋変法を用い、5段階評価を行った。
サンプルは手に持って自由に角度を変えて見ることを許可し、光沢感については「サンプルの光沢感の強さ」、写像性については「サンプルに写り込んだ蛍光灯の鮮明さ」を評価させた。
最終的に得られたデータに対してコレスポンデンス分析(数量化III類)を用いて尺度化し、主観評価点とした。
サンプルは手に持って自由に角度を変えて見ることを許可し、光沢感については「サンプルの光沢感の強さ」、写像性については「サンプルに写り込んだ蛍光灯の鮮明さ」を評価させた。
最終的に得られたデータに対してコレスポンデンス分析(数量化III類)を用いて尺度化し、主観評価点とした。
実験で得られた各サンプルの鏡面光沢度と主観評価点を表2(光沢感)と、表3(写像性)に示す。
鏡面光沢度測定はGM-26D(村上色彩技術研究所製)を用い、G(20)とG(60)を測定した。
1サンプルにつき2回測定し、その平均値を使用した。
以上により、スケールサンプルとして使用するサンプルと、定量的な主観評価点を取得することができた。
1サンプルにつき2回測定し、その平均値を使用した。
以上により、スケールサンプルとして使用するサンプルと、定量的な主観評価点を取得することができた。
次に、上記のスケールサンプルを用いた主観評価実験を実施する。
サンプルの種類として、表1のサンプルに、さらにオフセット印刷で形成した画像サンプルと、電子写真方式で形成された画像に対してグロス処理(冷却剥離、UVコーティング)したサンプルを追加した。
サンプル色は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)色のソリッド画像、色材が載っていない紙のみのW(ホワイト)色、さらにR(レッド)色のハーフトーン(HT)画像を加えた。
サンプルの種類として、表1のサンプルに、さらにオフセット印刷で形成した画像サンプルと、電子写真方式で形成された画像に対してグロス処理(冷却剥離、UVコーティング)したサンプルを追加した。
サンプル色は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)色のソリッド画像、色材が載っていない紙のみのW(ホワイト)色、さらにR(レッド)色のハーフトーン(HT)画像を加えた。
光沢感評価用のサンプルはG(60)が15%〜100%の範囲で47枚、写像性評価用のサンプルはG(60)が40%〜100%の範囲で37枚とした。
上記のサンプル条件をまとめたものを表図4に示す。
上記のサンプル条件をまとめたものを表図4に示す。
主観評価実験の方法を図1に示す。
一対比較で尺度化した表2、および表3のK色のソリッド画像から4枚を抽出し、スケールサンプルとして予め用意し、主観評価点が低いから順に、2点、6点、10点、14点の位置に配置する。
被評価サンプルをランダムに1枚ずつ提示し、光沢感がどの位置に当たるかを1点から15点の範囲で評価させた。
一対比較で尺度化した表2、および表3のK色のソリッド画像から4枚を抽出し、スケールサンプルとして予め用意し、主観評価点が低いから順に、2点、6点、10点、14点の位置に配置する。
被評価サンプルをランダムに1枚ずつ提示し、光沢感がどの位置に当たるかを1点から15点の範囲で評価させた。
本実験で各サンプルに付けられた点数を一対比較実験における評価尺度に変換し、各サンプルの評価点を平均したものを、各サンプルの主観評価点とした。
そうすることで、定量的な評価点を得ることが可能となる。
写像性の主観評価方法についても同様の方法で実施した。
そうすることで、定量的な評価点を得ることが可能となる。
写像性の主観評価方法についても同様の方法で実施した。
最終的に最高得点が付けられたサンプルの点数が10点になるように点数を規格化した。
次に、各サンプルの鏡面光沢度を測定し、上記の式(1)と式(2)を用いて評価値を算出した。
光沢感の評価値は上記の式(1)を用いた。
次に、各サンプルの鏡面光沢度を測定し、上記の式(1)と式(2)を用いて評価値を算出した。
光沢感の評価値は上記の式(1)を用いた。
a1〜a3はパラメータであり、主観評価点を目的変数として非線形回帰分析を用いて決定した。
光沢感と評価値との相関結果を図2に示す。
寄与率0.95と非常に高い相関を得られた。
光沢感と評価値との相関結果を図2に示す。
寄与率0.95と非常に高い相関を得られた。
次に写像性の結果を示す。
写像性の評価値は上記の式(2)を用いた。
b1〜b5はパラメータであり、主観評価点を目的変数として非線形回帰分析を用いて決定した。
写像性の評価値は上記の式(2)を用いた。
b1〜b5はパラメータであり、主観評価点を目的変数として非線形回帰分析を用いて決定した。
写像性と評価値との相関結果を図3に示す。
寄与率0.93と非常に高い相関を得られた。
評価値と主観評価点との関係を調査し、光沢感評価値、写像性評価値ともに、様々な画像サンプルの種類に対して、寄与率0.9以上と非常に相関が高いことを確認した。
寄与率0.93と非常に高い相関を得られた。
評価値と主観評価点との関係を調査し、光沢感評価値、写像性評価値ともに、様々な画像サンプルの種類に対して、寄与率0.9以上と非常に相関が高いことを確認した。
従来技術では、主観評価点との対応が確認されているサンプルの種類が限定されているため、評価法の精度が不明である。
また、対象としている色が限定されていた。
本実施形態によると、銀塩、インクジェット、電子写真(冷却剥離やUVコーティング画像も含む)、昇華型、オフセット印刷のサンプルまで評価できる。
また、対象としている色が限定されていた。
本実施形態によると、銀塩、インクジェット、電子写真(冷却剥離やUVコーティング画像も含む)、昇華型、オフセット印刷のサンプルまで評価できる。
サンプル色はC、M、Y、R、G、B、K(ブラック)、Wを対象とし、ハーフトーン画像も含めて精度よく定量的に評価できる。
(評価法の原理)
上記の評価方法で主観的な光沢性を評価できる原理について以下に説明する。
主観的な光沢性を解析するために、表2と表3に示したサンプルを、変角光度計で計測し、反射光分布を求めた。
反射光分布から主観的な光沢性と相関の高い特徴を抽出したところ、光沢感は反射光分布の幅の対数、写像性は反射光分布の角度に対する変化率の最大値の対数と相関が高いことがわかった。
上記の評価方法で主観的な光沢性を評価できる原理について以下に説明する。
主観的な光沢性を解析するために、表2と表3に示したサンプルを、変角光度計で計測し、反射光分布を求めた。
反射光分布から主観的な光沢性と相関の高い特徴を抽出したところ、光沢感は反射光分布の幅の対数、写像性は反射光分布の角度に対する変化率の最大値の対数と相関が高いことがわかった。
ここで、反射光分布の幅とは、変角光度計で測定した角度に対する反射輝度分布データをガウス関数でフィッティングしたときのσ(標準偏差)である。
変化率の最大値とは、前記のフィッティングしたデータに対して、角度で微分した値の最大値のことである。
図4にその概念図を示す。
変化率の最大値とは、前記のフィッティングしたデータに対して、角度で微分した値の最大値のことである。
図4にその概念図を示す。
反射光分布の幅(σ)と主観評価点との関係を図5に、最大変化率と主観評価点との関係を図6に示す。
上記の結果をもとに、なぜ式(1)と式(2)で、主観評価点と相関が高かったかを説明する。
図7に、平行光をサンプルに入射したときの反射光分布の概念図を示す。
G(20)とG(60)では、JIS K 8741で規定されているように、反射光を受光するアパーチャーサイズが異なる。
図7に、平行光をサンプルに入射したときの反射光分布の概念図を示す。
G(20)とG(60)では、JIS K 8741で規定されているように、反射光を受光するアパーチャーサイズが異なる。
G(20)は正反射光分布近傍を受光しているため、ピークの光量にほぼ対応する。
一方、G(60)は反射光分布の裾野部までを受光するため、反射光のピークと反射光の広がりに依存した値となっている。
よって、光沢度の比であるG(60)/G(20)は、G(60)をピーク光量に相当するG(20)で規格化することで、反射光の広がりに相当する量を算出している。
一方、G(60)は反射光分布の裾野部までを受光するため、反射光のピークと反射光の広がりに依存した値となっている。
よって、光沢度の比であるG(60)/G(20)は、G(60)をピーク光量に相当するG(20)で規格化することで、反射光の広がりに相当する量を算出している。
つまり、G(20)とG(60)の比は、反射光分布の広がりの大きさと対応している。
上記のように、知覚的な光沢感は反射光分布の幅の大きさとの関係性があるといえる。
しかし、図5の結果でわかるとおり、人間の感覚量は、刺激量に対して対数的、つまり刺激量の大きさに対して感覚量の大きさが飽和に近づく特性があるため、幅の大きさと主観評価点が線形な相関を持っているわけでない。
上記のように、知覚的な光沢感は反射光分布の幅の大きさとの関係性があるといえる。
しかし、図5の結果でわかるとおり、人間の感覚量は、刺激量に対して対数的、つまり刺激量の大きさに対して感覚量の大きさが飽和に近づく特性があるため、幅の大きさと主観評価点が線形な相関を持っているわけでない。
そのため、式(1)では比を変数とした指数関数としている。
このことにより、従来よりも主観評価点との相関が高い評価式となっている。
ただし、飽和曲線となる関数であれば、対数関数やシグモイド関数、逆正接関数としてもよい。
このことにより、従来よりも主観評価点との相関が高い評価式となっている。
ただし、飽和曲線となる関数であれば、対数関数やシグモイド関数、逆正接関数としてもよい。
次に写像性について説明する。
最大変化率は、反射光分布のピーク付近の光量が大きく、かつ裾野部の光量が小さいほど高くなる。
つまり、G(20)が大きく、かつG(60)とG(20)の差(裾野部の光量に相当)が小さいほど変化率は大きくなるといえる。
最大変化率は、反射光分布のピーク付近の光量が大きく、かつ裾野部の光量が小さいほど高くなる。
つまり、G(20)が大きく、かつG(60)とG(20)の差(裾野部の光量に相当)が小さいほど変化率は大きくなるといえる。
式(2)は上記の現象を考慮して、G(20)から重み付けをしたG(60)を差し引いた値を変数とした式としている。
2次式としたのは、単純な1次式では主観点と対応しなかったためである。
実際の光沢度計の受光範囲は図7のような1次元ではなく2次元であるため、G(20)から重み付けをしたG(60)を差し引いた値を変数とした1次式のみでは対応させることができなかった。
2次式としたのは、単純な1次式では主観点と対応しなかったためである。
実際の光沢度計の受光範囲は図7のような1次元ではなく2次元であるため、G(20)から重み付けをしたG(60)を差し引いた値を変数とした1次式のみでは対応させることができなかった。
そこで、上記の次元の差異を補正するために2次式として合わせこみを行っている。
[第2の実施形態]
本実施形態では、第1の実施形態で示した写像性評価値の算出式を以下の式(3)とすることを特徴とする。
写像性評価値= c1 ×{G(20) ‐ c2×G(60)} 2 + c3×{G(20) ‐ c2×G(60)} + c4×G(20)/G(60)+c5 ・・・(式3)
c1〜c5はパラメータであり、主観評価点を目的変数として非線形回帰分析を用いて決定する。
本実施形態では、第1の実施形態で示した写像性評価値の算出式を以下の式(3)とすることを特徴とする。
写像性評価値= c1 ×{G(20) ‐ c2×G(60)} 2 + c3×{G(20) ‐ c2×G(60)} + c4×G(20)/G(60)+c5 ・・・(式3)
c1〜c5はパラメータであり、主観評価点を目的変数として非線形回帰分析を用いて決定する。
なお、本実施形態ではパラメータc2が1.2≦c2≦1.5の範囲のときに主観との相関が高かった。
第1の実施形態で用いたサンプルに対して主観評価点と相関を確認したところ、寄与率は0.93であり、式(2)と同様の寄与率を得た。
式(3)は、{G(20) ‐ c2×G(60)} 2と{G(20) ‐ c2×G(60)}におけるG(60)の係数が同じであり、さらに、光沢感評価値を算出する際に計算するG(20)/G(60)が含まれているため、式(2)よりも式(3)の方が計算処理の負担が小さい。
第1の実施形態で用いたサンプルに対して主観評価点と相関を確認したところ、寄与率は0.93であり、式(2)と同様の寄与率を得た。
式(3)は、{G(20) ‐ c2×G(60)} 2と{G(20) ‐ c2×G(60)}におけるG(60)の係数が同じであり、さらに、光沢感評価値を算出する際に計算するG(20)/G(60)が含まれているため、式(2)よりも式(3)の方が計算処理の負担が小さい。
以上、説明したように、本発明は、従来の光沢感評価法および写像性評価法よりも以下の点で優れているといえる。
・計測に関しては、G(20)とG(60)の鏡面光沢度を計測するのみであり、計測時間がかからない。
・一般に市販されている光沢度計で測定した値で算出可能。
・評価対象とするサンプルの種類が多い。
・評価対象とする色の種類が多い。
・主観評価点との相関が高い。
・計測に関しては、G(20)とG(60)の鏡面光沢度を計測するのみであり、計測時間がかからない。
・一般に市販されている光沢度計で測定した値で算出可能。
・評価対象とするサンプルの種類が多い。
・評価対象とする色の種類が多い。
・主観評価点との相関が高い。
[第3の実施形態]
本実施形態では、上記各実施形態で説明した評価方法を用いて評価値を算出する光沢性評価装置について説明する。
図8は、本実施形態に係る光沢性評価装置の構成を示す図である。
光沢性評価装置2は、評価対象の画像の計測を行う役割を担う鏡面光沢度計測器4と、光沢感評価値および写像性評価値を算出する算出手段6とを有している。
本実施形態では、上記各実施形態で説明した評価方法を用いて評価値を算出する光沢性評価装置について説明する。
図8は、本実施形態に係る光沢性評価装置の構成を示す図である。
光沢性評価装置2は、評価対象の画像の計測を行う役割を担う鏡面光沢度計測器4と、光沢感評価値および写像性評価値を算出する算出手段6とを有している。
鏡面光沢度計測器4は、評価対象の画像の20度光沢度と60度光沢度を測定する光沢度測定手段である。
算出手段6としては、PC(パーソナルコンピュータ)を利用することができる。
多くの光沢度計測器は、PCなどとのインターフェースを有しており、計測データをPCへと取り込みを行うことができる構成になっている。
算出手段6としては、PC(パーソナルコンピュータ)を利用することができる。
多くの光沢度計測器は、PCなどとのインターフェースを有しており、計測データをPCへと取り込みを行うことができる構成になっている。
鏡面光沢度計測器4で計測されたデータをPCの記憶部に保存し、保存されたデータを用い上記式による演算処理をして評価値を算出する。
この場合、PCは光沢度を記憶する手段としても機能する。
また、汎用性の高い形式でハードディスクなどの記憶領域に計測データを保存することができる。こうして保存された計測データは、ネットワークをはじめとする様々な移送手段で、PCなどに送信することができる。
この場合、PCは光沢度を記憶する手段としても機能する。
また、汎用性の高い形式でハードディスクなどの記憶領域に計測データを保存することができる。こうして保存された計測データは、ネットワークをはじめとする様々な移送手段で、PCなどに送信することができる。
鏡面光沢度計測器4とPCは電気的に接続されている必要はなく、鏡面光沢度計測器4が計測データを保存する機能を有し、保存されたデータを外部メモリで取り出してPCに入力する方法でもよい。
ここでは、計測データの取り込みを既存の光沢度計測器で行うことがきるため、光沢性評価値の生成にあたって必要となるのは、計測データから評価値を算出するための処理部分(算出手段)のみである。
ここでは、計測データの取り込みを既存の光沢度計測器で行うことがきるため、光沢性評価値の生成にあたって必要となるのは、計測データから評価値を算出するための処理部分(算出手段)のみである。
このデータ処理部分は、ソフトウェアなどで構成することができる。
計測方法と計算処理に関しては、上記各実施形態で説明した通りであるので、省略する。
本実施形態では、光沢性評価装置で評価値の算出処理を行うことで、算出処理を手動ではなく自動化させ、大量の計測データであっても瞬時に評価結果を取得できることが可能となる。
計測方法と計算処理に関しては、上記各実施形態で説明した通りであるので、省略する。
本実施形態では、光沢性評価装置で評価値の算出処理を行うことで、算出処理を手動ではなく自動化させ、大量の計測データであっても瞬時に評価結果を取得できることが可能となる。
なお、本実施形態では、光沢度計測器と算出手段を独立させた構成として説明したが、光沢度計測器の内部に、計測した光沢度を記憶する手段と、光沢性評価値を算出する手段を設けることで、一体型の光沢性評価装置とする構成でも構わない。
算出手段6としては、画像形成装置の制御部自体としてもよい。
例えば、図9に示すように、画像形成装置10の制御部12の記憶部に、上記式(1)、(2)又は(3)により光沢性評価値の演算処理をするプログラムを格納して実施するようにしてもよい。
上記プログラムを格納した記録媒体(CD−ROM等)により画像形成装置に上記プログラムを取り込んでもよい。
例えば、図9に示すように、画像形成装置10の制御部12の記憶部に、上記式(1)、(2)又は(3)により光沢性評価値の演算処理をするプログラムを格納して実施するようにしてもよい。
上記プログラムを格納した記録媒体(CD−ROM等)により画像形成装置に上記プログラムを取り込んでもよい。
画像形成装置がネットワークに接続する機能を有している場合には、ネットワークから上記プログラムをダウンロードするようにしてもよい。
図10に示すように、鏡面光沢度計測器4と、画像形成装置120と算出手段としてのPC14とを接続してシステム化し、光沢性評価値の算出結果に基づいて、PC14を介して画像形成装置10の画像形成動作を制御(調整)することもできる。
図10に示すように、鏡面光沢度計測器4と、画像形成装置120と算出手段としてのPC14とを接続してシステム化し、光沢性評価値の算出結果に基づいて、PC14を介して画像形成装置10の画像形成動作を制御(調整)することもできる。
2 光沢性評価装置
4 光沢度測定手段としての鏡面光沢度計測器
6 算出手段
4 光沢度測定手段としての鏡面光沢度計測器
6 算出手段
Claims (9)
- 物体の鏡面光沢度に基づいて光沢感と写像性を評価する光沢性評価方法であって、
光沢感評価値の算出式は、20度光沢度と60度光沢度の比を変数とする関数が飽和曲線となる関数の式であり、
写像性評価値の算出式は、20度光沢度と60度光沢度のそれぞれに重み付けした各値の差分値を変数とする少なくとも2次以上の関数の式であることを特徴とする光沢性評価方法。 - 請求項1に記載の光沢性評価方法において、
光沢感評価値の算出式は、以下の式であることを特徴とする光沢性評価方法。
光沢感評価値=a1 × exp(a2 × G(20)/G(60) ) + a3
G(20):20度光沢度
G(60):60度光沢度
a1〜a3:パラメータ - 請求項1に記載の光沢性評価方法において、
写像性評価値の算出式は、以下の式であることを特徴とする光沢性評価方法。
写像性評価値= b1 ×{G(20) ‐ b2×G(60)}2 +b3×{G(20) ‐ b4×G(60)} + b5
G(20):20度光沢度
G(60):60度光沢度
b1〜b5:パラメータ - 請求項1に記載の光沢性評価方法において、
写像性評価値の算出式は、以下の式であることを特徴とする光沢性評価方法。
写像性評価値= c1 ×{G(20) ‐ c2×G(60)} 2 + c3×{G(20) ‐ c2×G(60)} + c4×G(20)/G(60)+c5
G(20):20度光沢度
G(60):60度光沢度
c1〜c5:パラメータ - 請求項2に記載の光沢性評価方法において、
パラメータa2は
-3.0≦a2≦-2.0
であることを特徴とする光沢性評価方法。 - 請求項3に記載の光沢性評価方法において、
パラメータb2とb4は、
1.2≦b4≦b2≦1.5
の関係を満たすことを特徴とする光沢性評価方法。 - 請求項4に記載の光沢性評価方法において、
パラメータc2は、
1.2≦c2≦1.5
であることを特徴とする光沢性評価方法。 - 請求項3に記載の光沢性評価方法において、
G(60)が40%未満の場合、写像性無しとすることを特徴とする光沢性評価方法。 - 請求項1〜8のいずれか1つに記載の記載の光沢性評価方法に基づいて光沢感と写像性とを評価する光沢性評価装置であって、
20度光沢度と60度光沢度を測定する光沢度測定手段と、
前記光沢度測定手段により測定した光沢度を記録ないし記憶する手段と、
記録ないし記憶された20度光沢度と60度光沢度の値を用いて、光沢感評価値および写像性評価値を算出する算出手段と、
を備えることを特徴とする光沢性評価装置。
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