JP2014054205A - プレミックス粉 - Google Patents

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Abstract

【課題】ソフトで口溶けが良く厚焼きのできる、特別な型を使わなくともふっくらとした分厚い食感の良いホットケーキ・パンケーキ等のプレミックス粉を提供する。
【解決手段】水溶性ペクチンを含むことを特徴とするプレミックス粉とする。好ましい水溶性ペクチンとしては、カルシウム含量が500ppm以下であり、ナトリウム含量が5000ppm以上であり、カリウム含量が5ppm以上であるもの、また、80質量%以上を粒子径150μm以下に調節したものが例示される。
【選択図】図1

Description

本発明はプレミックス粉に関する。
プレミックス粉とは、家庭で手軽に作ることができるように、あらかじめ小麦粉等に膨張剤、調味料、必要に応じて油脂、脱脂粉乳、卵粉等などを配合した商品で、ホットケーキミックス、ケーキミックス、パン類ミックス、スポンジケーキミックス、蒸しパンミックス、お好み焼き用ミックスなどが市販されている。内食化、手作り志向を背景として現在も需要が伸びている商品である。
ホットケーキ用プレミックス粉には、基本的に卵と適量の牛乳あるいは水を加え生地を調製する。この生地をフライパンやホットプレートで焼成する。プレミックス粉には、生地に適度な粘性を付与させ生地のハンドリング性を良くするため、またボリュームを持たせる等の理由から増粘多糖類を用いる提案がなされている。
特許文献1にはホットケーキ用プレミックス粉にキサンタンガムとグァーガムを添加することにより、ハンドリング性が改善されると記載されている。しかし、キサンタンガム及びグァーガムを添加すると、ボリューム感のあるホットケーキとなるが、もったりとして粘りのある、かつ歯切れも悪い食感となり、好ましいものではない。
特許文献2ではカルボキシメチルセルロースをホットケーキミックスに添加するとしっとり感が付与できると記載されているが、ボリューム感については言及されていない。
特許文献3ではゲル化剤と乳蛋白質と水とで複合体をつくり、これを添加してホットケーキの生地を調製すると、ソフトな食感で歯切れの良いホットケーキとなることが記載されている。しかし、ボリューム感のあるホットケーキについては言及されていない。
一方、特許文献4には、カルシウム濃度等を調節することにより冷水溶解性を向上させた水溶性ペクチンが記載されている。しかし、用途としてはゲル化剤、粘度調節剤等として用いることが記載されているのみであって、プレミックス粉の成分として用いることは一切記載も示唆もない。
特開平5−328890 特開2010−226983 特開2005−304373 WO2012/050099
本発明の目的は、ソフトで口溶けが良く厚焼きのできるホットケーキ・パンケーキ等のプレミックス粉を提供することである。つまり、特別な型を使わなくともふっくらとした分厚い食感の良いホットケーキ・パンケーキ等ができるプレミックス粉を提供することを課題とする。
プレミックス粉に水溶性ペクチン、あるいは水溶性ペクチンとキサンタンガムとを添加すると、柔らかく、口溶けの良いしっとりとした食感で、かつ型を使わなくても分厚いボリューム感のあるパンケーキやホットケーキとなることを見出し本発明に至った。つまり、本発明は以下のものを提供する。
(1)水溶性ペクチンを含むことを特徴とするプレミックス粉。
(2)水溶性ペクチンのカルシウム含量が500ppm以下である、上記(1)に記載のプレミックス粉。
(3)水溶性ペクチンのナトリウム含量が5000ppm以上である、上記(1)又は(2)に記載のプレミックス粉。
(4)水溶性ペクチンのカリウム含量が5ppm以上である、上記(1)から(3)のいずれか1項に記載のプレミックス粉。
(5)水溶性ペクチンが、80質量%以上を粒子径150μm以下に調節したものである、上記(1)から(4)のいずれか1項に記載のプレミックス粉。
(6)プレミックス粉がパンケーキ、ホットケーキ、お好み焼き用のものである、上記(1)から(5)のいずれか1項に記載のプレミックス粉。
本発明によりホットケーキ等が厚焼きになるのは、水溶性ペクチンが生地中に溶解することで、生地粘度が上昇する結果、焼成中に発生するガスが生地中に保持されるためと考えられる。また、生地の粘度だけを上げるには、例えばキサンタンガムを添加することが考えられるが、単独ではキサンタンガム特有の粘り強い、口溶けの悪い食感となる。一方本発明により、水溶性ペクチンとキサンタンガムを併用する場合には、優れた食感を維持した上で厚焼きが可能となる。
本発明によれば、口溶け感、しっとり感など食感に優れ、特別な型を使わず簡便にパンケーキ、ホットケーキ、パン類、スポンジケーキ、蒸しパン及びお好み焼き等を厚焼きできるプレミックス粉を提供することができる。
5℃、10℃、15℃の水にそれぞれ攪拌したペクチン溶液、加熱溶解したペクチン溶液を用いて測定したゲルの固さ
プレミックス粉とは、家庭で手軽にホットケーキ、パンケーキ、パン類、スポンジケーキ、蒸しパン、お好み焼き等を作ることができるように、あらかじめ小麦粉等に膨張剤、調味料、必要に応じて油脂、脱脂粉乳、卵粉等を配合した商品である。
本発明ではプレミックス粉に含まれる成分として、水溶性ペクチンを用いる。本願明細書において水溶性ペクチンは、15℃の水に溶解させたときに、加熱溶解して用いた場合と比較して、80%以上のゲル強度又は粘度を発現する粉末ミックス状のペクチン組成物が好ましい。ペクチン1gを10gの砂糖と混合し、15℃の水89gに30秒間撹拌混合し、3分間静置したのち、10℃の牛乳100gと混合した試料について、回転粘度計(Haake VT550)を用い、6枚羽根のセンサーをゲルに挿入して、一定速度で回転させた時の応力(トルク)を測定し、その最大値をゲル強度とすることができる。
水溶性ペクチンの起源は特に限定されず、例えばリンゴ、柑橘系果実(レモン、ライム、オレンジ、グレープフルーツ等)、ビート等から調製することができる。
水溶性ペクチンは粉末ミックス状のものを用いることができ、このような水溶性ペクチンとしては、下記のペクチン組成物が例示される。
(1)原子吸光光度法により測定したカルシウム含量を500ppm以下に調節したことを特徴とするペクチン組成物。
(2)ナトリウム含量を5000ppm以上に調節したことを特徴とする上記(1)のペクチン組成物。
(3)カリウム含量を5ppm以上に調節したことを特徴とする上記(1)又は(2)のペクチン組成物。
(4)80質量%以上を粒子径150μm以下に調節したペクチンを含むことを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のペクチン組成物。
(5)ペクチンがHM又はLMペクチンである上記(1)〜(4)のいずれかに記載のペクチン組成物。
(6)ナトリウム塩、カリウム塩、及びマグネシウム塩からなる群の1種又は2種以上を含む上記(1)〜(5)のいずれかに記載のペクチン組成物。
(7)カルシウム塩を含む(1)〜(6)のいずれかのペクチン組成物。
(8)5℃の液状食品と混合した際に容易に溶解し、粘度を発現又はゲルを形成する上記(1)〜(7)のいずれかに記載のペクチン組成物。
(9)さらに造粒されていることを特徴とする上記(1)〜(8)のいずれかのペクチン組成物。
(10)ペクチンを含む粉末ミックスの造粒においてナトリウム塩又はカリウム塩の溶液をバインダーとして用いる上記(9)のペクチン組成物。
このような水溶性ペクチンを得る方法は特に限定されないが、例えばWO2012/050099に記載の方法により製造することができる。また、例えば製品名LMQS400C(ユニテックフーズ)として市販されているものを用いることもできる。
本発明に用いる水溶性ペクチンは80質量%以上が粒径150μm以下に調整されているものが好ましい。より好ましくは90%以上が150μm以下、60%以上が75μm以下である。ただし、90%以上が75μm以下であるとダマになりやすいため、造粒するなどのダマを防ぐ加工を行う必要がある。
なお、本発明における粒径は、篩いによる篩い分けにより測定された値である。
また、本発明に用いる水溶性ペクチンは、カルシウム濃度が500ppm以下に調節されているものを用いるのが良い。より好ましくは300ppm以下、さらに好ましくは200ppm以下である。カルシウム濃度を調節する方法は特に規定されないが、例としてイオン交換樹脂による脱塩が挙げられる。
さらに本発明に用いる水溶性ペクチンは、ナトリウム濃度が5000ppm以上に調節されているものを用いるのが良い。より好ましくは15000ppm以上、さらに好ましくは20000ppm以上である。ナトリウム濃度を調節する方法は特に規定されない。
さらに本発明に用いる水溶性ペクチンは、カリウム濃度が5ppm以上に調節されているものを用いるのが良い。より好ましくは10ppm以上、さらに好ましくは100ppm以上である。カリウム濃度を調節する方法は特に規定されない。
ペクチンにはエステル化度が50%以上であるハイメトキシルペクチン(HMペクチン)と50%未満であるローメトキシルペクチン(LMペクチン)があるが、どちらを使用してもかまわない。またLMペクチンはアミド基を持つアミドタイプ、アミド基を持たないノンアミドタイプいずれにおいても使用することができるが、アミドタイプの方がより好ましい。
本発明に用いるナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩は特に限定されるものではないが、食品用途の場合は食品に使用が認められているクエン酸ナトリウム、第2リン酸ナトリウム、第3リン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、酸性ピロリン酸ナトリウムなどのリン酸ナトリウムや、塩化カリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウム、クエン酸カリウム、塩化マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、リン酸三マグネシウム、水酸化マグネシウムなどを用いる必要がある。
プレミックス粉に対する水溶性ペクチンの配合量は、少なすぎると粘度が発現せず、反対に多すぎると生地の粘度が高くなりすぎるため、ハンドリングが悪くなると共に風味・食感が低下する。水溶性ペクチンの配合量は、好ましくは0.2〜4.0%である。
プレミックス粉の食感調整のためにペクチンとともに各種増粘剤を併用することもできる。例えば、キサンタンガム、タラガントガム、ジェランガム、ローカストビーンガム、グァーガム、タマリンドシードガム、アラビアガム、寒天、アルギン酸ナトリウム、ファーセレラン、デンプン、エーテル化デンプン、エステル化デンプン、デキストリン類、グルコマンナンなど、複数組み合わせて利用することができる。これにより、多様な食感の厚焼きのできるプレミックス粉を調製することができる。例えばキサンタンガムを併用する場合、キサンタンガム添加量が高くなると生地粘度が高くなりすぎて作業性が悪くなるとともに、食感も悪くなるため、配合量は好ましくは0.05〜0.30%、より好ましくは0.15〜0.20%である。
本発明のプレミックスに用いられる小麦粉の種類については、特に制限はない。すなわち、無漂白小麦粉、漂白小麦粉、あるいは熱処理した小麦粉のいずれも用いることができる。
本発明のプレミックス粉に用いる糖類は、グルコース、キシロース、フラクトースなどの単糖類、ショ糖、ラクトース、マルトースなどの二糖類、ソルビトール、マンニトールなどの糖アルコール、及びオリゴ糖やデキストリンなどが利用できる。一種もしくは二種以上を適宜選択して用いることができる。ただし、本発明において使用できる糖類は、これらに限定されるものではない。上記糖類はプレミックス粉中に10〜25重量%の範囲で含まれていることが望ましい。
本発明のプレミックス粉に用いる油脂は、マーガリン、ショートニング、バターが利用できる。また、粉末油脂も使用することができる。ただし、本発明に使用できる油脂は、これらに限定されるものではない。上記油脂は、ホットケーキ用プレミックス中に、1〜15重量%含まれていることが好ましい。
本発明のプレミックス粉に用いるベーキングパウダーは、炭酸水素ナトリウム(重炭酸ナトリウム、あるいは重曹)、炭酸アンモニウム、あるいはこれらを主成分として酒石酸カリウム、クエン酸塩、アスコルビン酸ナトリウムなどが混合されたものを挙げることができる。
本発明のホットケーキ用プレミックス粉を用いたホットケーキ生地は、前述の成分を所定の割合で配合したのち、常法に従って混合して調整することができる。生地の調製に際しては、通常、卵、牛乳、クリームなどが使用される。
以下に本発明を実施例にて説明するが、本発明はこれらの実施例で示すプレミックス粉に限定されるものではない。
下記の方法により水溶性ペクチンを調製した。
[試験例1]カルシウム含量による溶解度の違い
4種類のペクチン(ペクチンA、ペクチンB、ペクチンC、ペクチンD)に含まれるカルシウム含量を原子吸光光度法で測定した。その結果を表1に示す。またそれぞれのペクチン1gを10gの砂糖と混合し、15℃の水89gに30秒間攪拌混合し、3分間静置したのち、10℃の牛乳100gと混合し、そのゲルの固さを測定することで、冷水可溶性を算出した。その結果を表2に示す。ゲルの固さは回転粘度計(Haake VT550)を用い、6枚羽根のセンサーをゲルに挿入して、一定速度で回転させた時の応力(トルク)を測定し、その最大値をゲルの固さとした。
ここで、冷水可溶性(%)とは、上記冷水溶解したペクチンを用いたミルクゲルの固さ/加熱溶解したペクチンを用いたミルクゲルの固さ)×100で計算される値である。
Figure 2014054205
Figure 2014054205
この結果からカルシウム含量が低いほど冷水可溶性が高まることが明らかになった。この結果によればペクチン中のカルシウム含量が500ppm以下に調節されているものを用いるのが良い。
さらに、ナトリウム含量とカリウム含量が多いほど冷水可溶性高まることも明らかになった。この結果から、ペクチン中のナトリウム含量は5000ppm以上に調節されているものがよく、カリウム含量は5ppm以上に調節されているものを用いるのが良い。
[試験例2]
粒子径による溶解度の違い
試験例1で用いたカルシウム含量が110ppmであるペクチンBとカルシウム含量が620ppmであるペクチンHを篩い分けにより、粒子径が(1)150μm以上、(2)75―150μm、(3)75μm以下に分けた。その割合は表3の通りであった。
それぞれ篩い分けをしたペクチン粉末(1)、(2)、(3)および篩い分け前のペクチン粉末(4) 1gを10gの砂糖と混合し、15℃の水89gに30秒間攪拌混合し、3分間静置したのち、10℃の牛乳100gと混合し、そのゲルの固さを測定した。また篩い分け前のペクチン粉末(5) 1gを10gの砂糖と混合し、水89gに加熱溶解し、15℃に冷却した後、10℃の牛乳100gと混合し、そのゲルの固さを測定した。ペクチンBの結果は表4、ペクチンHの結果は表5の通りであった。
(1)粒子径150μm以上であるペクチンを用いた場合、ゲルの固さの最大値が(2)、(3)、(4)に比べて非常に低い値であり、ペクチンB、ペクチンHともに冷水可溶性をほとんど持たないことがわかった。また(2)および(3)の150μm以下の粒子径であるペクチンでは加熱溶解したペクチン(5)と比較してそれぞれ約80%以上の最大値を示しており、冷水可溶性を発現することが明らかになった。また、篩い分け前のペクチン粉末(4)であってもペクチンBでは約90%、ペクチンHでも約70%程度の最大値を示していることから、(2)および(3)の割合が80%以上であれば冷水可溶性が高まると考えられ、カルシウム含量が低いペクチンBの方がより高い冷水可溶性を発現することが明らかになった。
したがって、この結果からペクチンの粒子径は80質量%以上が150μm以下であるものを用いるのが良く、さらに80%以上の冷水可溶性を発現するためにはカルシウム含量が500ppm以下であるペクチンを用いるのが良い。
Figure 2014054205
Figure 2014054205
Figure 2014054205
[試験例3]温度による溶解度の違い
ペクチンAの温度による溶解度の違いを確認するため、試験例1と同様の方法で5℃、10℃、15℃の水にそれぞれ攪拌したペクチン溶液、加熱溶解したペクチン溶液を用いてゲルの固さを測定した。その結果を図1および表6に示す。
Figure 2014054205
この結果から、15℃での溶解ではほぼ100%の冷水可溶率を示すこと、また5℃の水においても約50%の冷水可溶性を示すことが明らかになった。
[試験例4]
クエン酸ナトリウム 0〜0.4gとペクチンA 1gを混合して15℃の水50gに溶解させた場合のペクチンの溶解性を確認した。その結果を表7に示す。
Figure 2014054205
クエン酸ナトリウムの添加量が多くなるにつれ、溶液の透明性があがり、ペクチンの冷水可溶性がより促進された。これは塩化カリウムを用いた場合にも同様であった。
[試験例5]
ペクチンAの質量1に対し10倍量の粉糖を含んだ粉末を用い、バインダーに水を用いて造粒した造粒品(1)、およびクエン酸ナトリウム溶液を用いた造粒品(2)を作成し、15℃の水への溶解性を確認した。その結果を表8に示す。
Figure 2014054205
この結果から造粒をした粉末の方が冷水可溶のスピードが早くなり、さらにクエン酸ナトリウムをバインダーとした場合はさらに溶解性が上がることが示された。
ホットケーキ用基本プレミックスの配合は表9に示すように調製した。
Figure 2014054205
この基本プレミックス粉に、タピオカ由来加工デンプン、水溶性ペクチン(LMQS400C、ユニテックフーズ)、キサンタンガム(CX90、カーギル)、及び水溶性ペクチン及びキサンタンガムをそれぞれ添加して、7種類のホットケーキ用プレミックス粉を調製した。
コントロール:基本プレミックス粉のみ
No.1:タピオカ由来加工デンプン(4.5%)
No.2:ペクチン(1.2%)及びキサンタンガム(0.2%)
No.3:キサンタンガム(0.45%)
No.4:ペクチン(0.6%)
No.5:ペクチン(2.0%)
No.6:キサンタンガム(0.2%)
Figure 2014054205
この各種プレミックス粉100gに卵30g、牛乳70gを加え、1分間撹拌してホットケーキ生地を調製した。この生地60gを計量してホットプレート上に円形に流しこみ焼成した。ホットプレート温度を160℃で片面を3分間焼成し、その後生地を返してからフタをして140℃で3分間焼成した。
焼き上げた時のホットケーキの厚さ(mm)及び硬さを測定した。硬さはテクスチャーアナライザー(TAXT Plus)を用い、直径5mmの円柱状プランジャーを圧縮速度1mm/sで4mm貫入したときの応力を硬さとした。ホットケーキの4カ所で測定しその平均値を求めた。
専門パネル5名による官能評価を実施した。官能評価はコントロールとの比較により、下記の5点法で評価した。
1点:コントロールより劣る、
2点:コントロールよりやや劣る、
3点:コントロールと同じ、
4点:コントロールより良い、
5点:コントロールより非常に良い、
ホットケーキの厚さ・硬さ及び官能評価結果を表3に示す。
Figure 2014054205
ホットケーキの厚さは、ペクチン添加系、及びペクチンとキサンタンガムの併用系で厚くなった。これは生地の粘度が上がったため、焼成中に発生したガスの抜けを防ぐためと考える。単に厚焼きのホットケーキにするには生地粘度が重要であるが、例えばキサンタンガム単独の場合は重たい食感となり評価が低くなった。キサンタンガムの添加量を下げても、やはり評価は低いものとなった。
厚焼きができて、かつ食感の良いのは、ペクチン添加系である。総合的な官能評価では、「一番おいしいと答えた人数」からペクチン単独添加系が最も高い評価であった。次いでペクチンとキサンタンガムの併用系であった。
以上のように、ペクチンをプレミックス粉に添加することで、ボリューム感のある厚くて、かつしかも、柔らかさ、口溶け感、しっとり感など食感の良いホットケーキとなることが明らかとなった。
本発明は、口溶け感、しっとり感など食感に優れ、特別な型を使わず簡便にパンケーキ、ホットケーキ、パン類、スポンジケーキ、蒸しパン及びお好み焼き等を厚焼きできるプレミックス粉等の提供に利用できる。

Claims (6)

  1. 水溶性ペクチンを含むことを特徴とするプレミックス粉。
  2. 水溶性ペクチンのカルシウム含量が500ppm以下である、請求項1に記載のプレミックス粉。
  3. 水溶性ペクチンのナトリウム含量が5000ppm以上である、請求項1又は2に記載のプレミックス粉。
  4. 水溶性ペクチンのカリウム含量が5ppm以上である、請求項1から3のいずれか1項に記載のプレミックス粉。
  5. 水溶性ペクチンが、80質量%以上を粒子径150μm以下に調節したものである、請求項1から4のいずれか1項に記載のプレミックス粉。
  6. プレミックス粉がパンケーキ、ホットケーキ、お好み焼き用のものである、請求項1から5のいずれか1項に記載のプレミックス粉。
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