JP2014020268A - 燃料タンクシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】気体分離機を用いた気体分離を行うと共に、燃料タンクの容量低下を抑制できる燃料タンクシステムを得る。
【解決手段】給油時には、燃料タンク14内の気体がキャニスタ40に移動し、蒸発燃料がキャニスタ40の吸着材で吸着される。三方切替弁26、28を気体送出状態として燃料ポンプ70を駆動することで、燃料タンク14内の気体を気体分離機16に導入し、気体分離機16により大気成分を分離して排出し、燃料タンク14内を負圧にできる。この負圧をキャニスタ40に作用させてキャニスタ40をパージする。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料タンクシステムに関する。
自動車に搭載される燃料タンクシステムでは、たとえばハイブリッド車等においてエンジンの駆動時間が短くなることを考慮し、燃費の向上を図るために、エンジンからの負圧に依存することなくキャニスタをパージ可能とすることが望まれる。特許文献1には、分離膜によって燃料蒸気を空気リッチ成分と燃料蒸気リッチ成分とに分離する分離膜モジュールを備え、コンプレッサを用いて膜分離の駆動力を得る構成が記載されている。
特開2002−122046号公報
ところで、コンプレッサ等を用いると、コンプレッサの駆動により所望のタイミングで気体を気体分離機に導入し気体分離を行うことが可能である。しかしながら、燃料タンクの外部にコンプレッサを配置する新たなスペースを確保することが難しく、コンプレッサを配置するための燃料タンクの一部を縮小化すると、燃料タンクの容量低下を招くおそれがある。
本発明は上記事実を考慮し、気体分離機を用いた気体分離を行うと共に、燃料タンクの容量低下を抑制できる燃料タンクシステムを得ることを課題とする。
請求項1に記載の発明では、燃料を収容する燃料タンクと、前記燃料タンク内の蒸発燃料の吸着及び脱離が可能なキャニスタと、前記燃料タンク内の気体から大気成分を分離可能な気体分離機と、前記燃料タンク内の流体を外部に送出するためのポンプと、前記ポンプへ流入する流体を前記燃料タンク内の燃料と気体とのいずれか一方に切り替える第1切替部材と、前記ポンプから送出される流体の送出先をエンジンと前記気体分離機のいずれか一方に切り替える第2切替部材と、を有する。
この燃料タンクシステムでは、第1切替部材により、ポンプへ流入する流体を燃料タンク内の燃料とし、第2切替部材により、ポンプから送出される流体の送出先をエンジンとすれば、ポンプ駆動により燃料タンク内の燃料をエンジンに送出できる。
また、第1切替部材により、ポンプへ流入する流体を燃料タンク内の気体とし、第2切替部材により、ポンプから送出される流体の送出先を気体分離機とすれば、ポンプ駆動により燃料タンク内の気体(蒸発燃料と大気成分とを含む)を気体分離機に送出できる。これにより、燃料タンク内の気体層の気体が気体分離機に移動し、燃料タンク内の気体は少なくなる。気体分離機では、蒸発燃料と大気成分とが分離される。
この状態で、燃料タンク内の温度の低下等に起因して、燃料タンクの内圧が下がり、負圧になると、キャニスタにこの負圧を作用させることで、キャニスタに吸着された蒸発燃料を脱離(パージ)させて吸引し、燃料タンクに戻すことができる。
このように、第1切替部材及び第2切替部材を適切に切り替え、所望のタイミングでポンプを駆動することで、気体分離機による気体分離を行うことが可能である。
しかも、燃料タンクの外部にコンプレッサを配置する必要がないので、燃料タンクの容量低下を抑制できる。燃料タンク内の燃料をエンジンに送出するポンプが、燃料タンク内の気体を気体分離機に送出する作用も兼ねているので、あらたにポンプを設ける必要がなく、この点においても、燃料タンクの容量低下を抑制できる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記第1切替部材が、前記燃料タンクの満タン液位よりも上方に位置する気体吸引口を有する。
気体吸引口が燃料タンクの満タン液位よりも上方に位置しているので、気体吸引口からの燃料吸引を抑制できる。
請求項3に記載の発明では、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記第1切替部材が前記燃料を前記ポンプへ流入させるときは前記第2切替部材による流体の送出先を前記エンジンとし、前記第1切替部材が前記気体を前記ポンプへ流入させるときは前記第2切替部材による流体の送出先を前記気体分離機とするように第1切替部材と第2切替部材とを連動させる制御装置、を有する。
燃料タンク内の燃料はエンジンに送出され、燃料タンク内の気体は気体分離機に送出される。したがって、制御装置により、第1切替部材及び第2切替部材を制御することで、エンジンへの燃料送出と、気体分離機への気体送出とを確実に行うことが可能になる。
請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の発明において、前記気体分離機に設けられ、気体分離機内を、前記燃料タンクからの気体が導入される気体導入室と、該気体導入室に導入された気体から大気成分を分離すると共に該気体導入室と分離後気体室とに分ける分離膜と、前記分離後気体室を大気開放する大気開放管と、前記大気開放管に設けられ前記燃料タンク内の気体が前記気体分離機に送出されている状態では開弁されるように前記制御装置で制御される大気開放弁と、を有する。
気体分離機には、燃料タンク内の気体が、まず気体導入室に導入される。そして、大気成分は、分離膜を通過し分離後気体室に移動する。このように、分離膜を用いた構成により、燃料タンク内の気体から大気成分を確実に分離できる。
大気開放弁は、燃料タンク内の気体が気体分離機に送出されている状態で開弁されるので、大気開放管を通じて分離後気体室を大気開放で気体分離機で分離された大気成分を大気に放出することができる。
請求項5に記載の発明では、請求項3又は請求項4に記載の発明において、前記燃料タンクのタンク内圧を検知するタンク内圧センサと、前記燃料タンクの上部の気体層と前記キャニスタとを連通する連通配管と、前記連通配管に設けられ前記タンク内圧センサで検知された前記タンク内圧があらかじめ設定された負圧閾値以下の状態で前記制御装置により開弁される制御弁と、を有する。
タンク内圧があらかじめ設定された負圧閾値以下の状態で、制御弁が制御装置により開弁されるので、燃料タンク内の負圧をキャニスタに確実に作用させてキャニスタをパージできる。
本発明は上記構成としたので、気体分離機を用いた気体分離を行うと共に、燃料タンクの容量低下を抑制できる。
本発明の第1実施形態の燃料タンクシステムを給油中の状態で示す概略構成図である。 本発明の第1実施形態の燃料タンクシステムのブロック図である。 本発明の第1実施形態の燃料タンクシステムをエンジンへ燃料を送出している状態で示す概略構成図である。 本発明の第1実施形態の燃料タンクシステムを空気成分排出時の状態で示す概略構成図である。 本発明の第1実施形態の燃料タンクシステムをキャニスタのパージ時の状態で示す概略構成図である。 本発明の第1実施形態の燃料タンクシステムにおいて、燃料タンクの内圧と開閉弁の開閉及び三方弁の切り替えとの関係を示す説明図である。 本発明の第2実施形態の燃料タンクシステムを給油中の状態で示す概略構成図である。
図1には、本発明の第1実施形態の燃料タンクシステム12が示されている。燃料タンクシステム12の燃料タンク14は、本実施形態では樹脂製とされている。燃料タンク14は、全体として、内部に燃料を収容可能な形状(たとえば略直方体の箱状)に形成されている。
燃料タンク14の下方は、図示しないタンクバンドによって支持されている。このタンクバンドの両端は、フロアパネルの図示しないブラケットに固定されている。これにより、燃料タンク14がタンクバンドに支持された状態でフロアパネルに取り付けられている。
図1に示すように、燃料タンク14には、インレットパイプ32の下部が接続されている。インレットパイプ32の上端は給油口36とされている。この給油口36に給油ガンを差し入れて燃料を燃料タンク14に導き、給油することができる。なお、燃料タンク14内の燃料量によっては、インレットパイプ32にも、燃料の一部が収容される。
燃料タンク14の上壁14Tには、満タン液位の規制及び燃料の漏れ出し防止を行うバルブ38が設けられている。燃料タンク14への給油時に、燃料タンク14内の燃料が満タン液位FFに達するまではバルブ38は開弁されており、燃料タンク14内の気体が後述するキャニスタ40に排出されるので、給油を継続して行うことができる。燃料タンク14内の燃料が満タン液位FFに達すると、バルブ38が閉弁され、燃料タンク14内の気体がキャニスタ40に排出されなくなるので、給油された燃料はインレットパイプ32内を上昇し、給油ガンに達する。これにより、給油ガンのオートストップ機構が動作し、給油が停止される。
インレットパイプ32の上端の給油口36は、フューエルキャップ42によって開閉されるようになっている。車体のサイドパネル48には、フューエルキャップ42のさらに外側にフューエルリッド50が設けられている。
フューエルリッド50は、ECU30(図2参照)によって制御されて、ロックあるいはロック解除されようになっている。そして、図示しないフューエルリッドオープナーが操作されるとロック解除され、インレットパイプ32(給油経路)の上方を開放可能となる。
フューエルキャップ42は、給油口36に装着された状態で、インレットパイプ32をその上方で閉塞しており、インレットパイプ32への給油ガンのアクセスを制限している。これに対し、フューエルキャップ42が給油口36から外されると、インレットパイプ32の上方が開放され、インレットパイプ32へのアクセスが可能となる。
車体には、キャップ開閉センサ52が設けられており、フューエルキャップ42の開閉状態を検知してECU30にその情報を送るようになっている。同様に、車体には、リッド開閉センサ54が設けられており、フューエルリッド50の開閉状態を検知して、ECU30にその情報を送るようになっている。
燃料タンクシステム12には、燃料タンク14に繋がるキャニスタ40が配置されている。キャニスタ40内には、活性炭等により構成された吸着剤が収容されている。この吸着剤によって、蒸発燃料の吸着及び脱離が可能とされている。
さらに、燃料タンクシステム12には、燃料タンク14に繋がる気体分離機16が配置されている。気体分離機16内には、分離膜16Fが備えられており、この分離膜16Fによって、気体分離機16内が、気体導入室16Gと分離後気体室16Cとに区画されている。分離膜16Fの両側に生じた空気成分の圧力差で、気体導入室16G内の蒸発燃料を含む気体から大気成分のみが分離膜16Fを通過して分離後気体室16Cに移動する。このようにして、気体分離機16は、燃料タンク14から送られた気体(大気成分と蒸発燃料成分の双方を含んだ混合ガス)から大気成分、すなわち蒸発燃料を構成しない成分のみを分離可能である。
気体分離機16の分離後気体室16Cには大気開放管18が接続されている。大気開放管18には、ECU30によって開閉制御される大気開放弁24が設けられている。大気開放弁24を開弁することで、大気開放管18を通じて、分離後気体室16Cを大気開放できる。
燃料タンク14のバルブ38には、連通配管20の一端側が接続されている。連通配管20の他端側は、キャニスタ40に接続されている。連通配管20には、ECU30によって開閉制御される開閉制御弁22が設けられている。後述するタンク内圧センサ74によって検出された燃料タンク14の内圧に応じて、開閉制御弁22が開閉される。
キャニスタ40にはさらに、大気開放管60が設けられている。大気開放管60の端部は大気開放されている。したがって、開閉制御弁22が開弁されると、燃料タンク14内の気体は、キャニスタ40を通過し(このときに蒸発燃料は吸着剤に吸着される)、その後、大気に排出される。
大気開放管60にはエアフィルタ64が設けられており、キャニスタ40に導入された外気中の異物を除去する。この異物には、空気中の塵や埃等の他、水や泥など、大気開放管60の流路の断面積を減少させてしまう物質を含む。
燃料タンク14内には、内部の燃料をエンジンに送出するための燃料ポンプモジュール66が設けられている。燃料ポンプモジュール66は、燃料タンク14内の流体(燃料及び気体)にポンプ圧を作用させて外部に送出可能な燃料ポンプ70を有している。
燃料ポンプ70の導入口70Aには、導入配管76の一端が接続されている。導入配管76の他端側は、燃料導入配管76Fと気体導入配管76Aとに分岐されている。すなわち、燃料導入配管76Fと気体導入配管76Aが合流部76Jで合流され、燃料ポンプ70の導入口70Aに接続される構造である。
燃料導入配管76Fの端部には、燃料タンク14内で下壁14Bの近傍に配置される燃料吸引口80Fとされている。気体導入配管76Aの端部は、燃料タンク14内で上壁14Tの近傍、特に満タン液位FFよりも上方に配置される気体吸引口80Aとされている。
合流部76Jには、三方切替弁26が設けられている。三方切替弁26は、ECU30により、導入口70Aと連通される配管を燃料導入配管76Fと気体導入配管76Aとで選択的に切り替えるように制御される。これにより、燃料ポンプ70に導入される流体が、燃料と気体のいずれか一方になる。
燃料ポンプ70の排出口70Bには、排出配管78の一端が接続されている。排出配管78は分岐部78Fにおいて、分離機側排出配管78Dとエンジン側排出配管78Eとに分岐されている。分離機側排出配管78Dは気体分離機16に接続され、エンジン側排出配管78Eは図示しないエンジン(又はエンジンに燃料を供給するための部材)に接続されている。
分岐部78Fには三方切替弁28が設けられている。三方切替弁28は、ECU30により、排出口70Bと連通される配管を分離機側排出配管78Dとエンジン側排出配管78Eとで選択的に切り替えるように制御される。これにより、燃料ポンプ70から排出される流体の排出先が、気体分離機16とエンジンのいずれか一方になる。
本実施形態では、三方切替弁26と三方切替弁28とが連動するようにECU30で制御される。具体的には、三方切替弁26が燃料導入配管76F側になっているときには、三方切替弁28はエンジン側排出配管78Eに切り替えられ、燃料タンク14内の燃料をエンジンに送出可能な状態(燃料送出状態、図3参照)となる。この状態では、燃料ポンプ70の駆動により燃料をエンジンに送出することができる。
これに対し、三方切替弁26が気体導入配管76A側になっているときは、三方切替弁28は気体分離機16側に切り替えられ、燃料タンク14内の気体を気体分離機16に送出可能な状態(気体送出状態、図4参照)となる。この状態では、燃料ポンプ70の駆動により気体を気体分離機16に送出することができる。
燃料タンク14の上壁14Tには、タンク内圧センサ74が設けられている。タンク内圧センサ74は燃料タンク14の内圧を検知する。検知された燃料タンク14の内圧の情報はECU30に送られる。
なお、開閉制御弁22、三方切替弁26、28としては、それぞれ、電気式の開閉弁や機械式の開閉弁の他、電気式と機械式を併用した開閉弁等を用いることが可能である。開閉制御弁22は、燃料タンク14の高圧時に開弁することで過度の内圧上昇を抑制する安全弁として作用させることも可能である。
次に、本実施形態の燃料タンクシステム12の作用を説明する。
燃料タンク14に給油を行う場合、乗員(給油者であってもよい)により、車両のイグニッションがオフにされる。この状態で、フューエルリッドオープナーの操作によりフューエルリッド50の開放動作が行われると、ECU30は、燃料タンク14への給油が行われる状態(給油時)であると判断する。そして、ECU30は、開閉制御弁22を開弁して、燃料タンク14とキャニスタ40とを連通させる。これにより、燃料タンク14内の気体がキャニスタ40に移動可能となる。
また、ECU30は、三方切替弁26、28を燃料送出状態にするが、燃料ポンプ70は駆動しないので、燃料タンク14内の燃料が不用意にエンジンに送出されることはない。さらに、ECU30は大気開放弁24を閉弁し、気体分離機16から外気への気体の経路を閉塞する。
なお、燃料タンク14が給油時となっているか否かの判断は、フューエルリッドオープナーの操作や、これに伴うフューエルリッド50の開放動作に代えて(あるいは併用して)、フューエルキャップ42が給油口36から取り外されたことを用いてもよい。
この状態で給油が行われると、給油中は、燃料タンク14内の気体がキャニスタ40に移動することで(図1に示す矢印F1参照)、燃料タンク14内の気体が燃料に置換される。燃料タンク14内の気体は蒸発燃料を含んでいるが、キャニスタ40では、気体中の蒸発燃料が吸着剤で吸着されて浄化される。浄化後の気体は大気開放管60から大気に排出される。
燃料タンク14内の燃料の液位が上昇してバルブ38に達すると、満タン液位FFとなり、気体が燃料タンク14から排出されなくなるので、燃料がインレットパイプ32内を上昇する。そして、インレットパイプ32内の燃料が給油ガンに達すると、給油ガンのオートストップ機構が働き、給油が停止される。
給油が終了すると、フューエルキャップ42がインレットパイプ32に装着され、さらにフューエルリッド50が閉じられる。このようにフューエルリッド50が閉じられたことがリッド開閉センサ54で検知されると(さらに必要に応じて、フューエルキャップ42が装着されたことをキャップ開閉センサ52で検知してもよい)、ECU30は、燃料タンク14への給油が終了したと判断する。
次いで、ECU30は、図3に示すように開閉制御弁22を閉弁する。燃料タンク14では、フューエルキャップ42によってインレットパイプ32が閉じられているので、燃料タンク14内の蒸発燃料を外部に排出することなく燃料タンク14内に閉じ込める構造(いわゆる密閉タンク)を構成することができる。
三方切替弁26、28は燃料送出状態を維持し、燃料タンク14とエンジンとが連通されている。したがって、通常走行中は、燃料ポンプ70の駆動により、燃料タンク14内の燃料をエンジンに送出することが可能である。ただし、ハイブリッド車では、通常走行中であってもエンジンは停止されていることもある。この場合は、燃料ポンプ70を駆動する必要はない。
給油時以外では、たとえば周囲の温度変化等に起因して燃料タンク14の内圧が変化する。ECU30は、エンジンが駆動されていない状態で、燃料タンク14の内圧に応じて、以下に示すように三方切替弁26、28、大気開放弁24及び開閉制御弁22を制御する。なお、この制御にあたっては、図6にも示すように、燃料タンク14の内圧が正圧の場合として、大気圧よりも高い所定の閾値P1と、大気圧よりは高く閾値P1よりも低い閾値P2とが設定されている(この場合、大気圧<P2<P1の関係となる)。
同様に、燃料タンク14の内圧が負圧の場合として、大気圧よりも低い所定の閾値P3(本発明における負圧閾値)と、大気圧よりは低く閾値P3よりは高い閾値P4があらかじめ設定されている(この場合、P3<P4<大気圧の関係となる)。なお、図6において、実線は、燃料タンク14の内圧に応じた三方切替弁26、28の状態の変化(燃料送出状態又は気体送出状態)を示している。また、破線は、同じく燃料タンク14の内圧に応じた開閉制御弁22の状態の変化(燃料タンク14とキャニスタ40とを連通されているか否か)を示している。さらに二点鎖線は、後述するように強制的な気体分離を行う場合を示している。
まず、燃料タンク14内の温度が上昇すると、燃料タンク14の内圧が高くなる。燃料タンク14の内圧が正圧、すなわち大気圧よりも高くなっている状態では、ECU30は、開閉制御弁22を閉弁状態に維持し、燃料タンク14内の気体がキャニスタ40には流れないようにする。また、ECU30は、燃料タンク14の内圧が上記した閾値P1以上になるまでは、三方切替弁26、28を燃料送出状態としておく。
エンジンが駆動していない状態で、燃料タンク14の内圧が閾値P1以上になると、ECU30は、図4に示すように、三方切替弁26、28を気体送出状態とする。さらに、大気開放弁24を開弁する。
そして、ECU30は燃料ポンプ70を駆動する。燃料タンク14内の気体が加圧されて、気体分離機16の気体導入室16Gに導入される(図4の矢印F2参照)。気体吸引口80Aは、満タン液位FFよりも上方に配置されているので、気体吸引口80Aから燃料が流入することが抑制されている。
そして、気体分離機16では、分離膜16Fの両側で圧力差が生じ、気体から大気成分が分離される。分離された大気成分(蒸発燃料成分は含まない)は、大気開放管18から大気中に排出される(図4の矢印F3参照)。実質的に、燃料タンク14内の上部の気体層を構成している気体の量が減るので、燃料タンク14の内圧は低下する。
ECU30は、燃料タンク14の内圧が低下して閾値P2に達するまでは、三方切替弁26、28の気体送出状態を維持する(大気開放弁24も開弁し続ける)。このため、燃料タンク14内に存在している大気成分を有する気体は、引き続き燃料タンクシステム12の外部に排出される。そして、燃料タンク14の内圧が低下して閾値P2以下になると、ECU30は、三方切替弁26、28を燃料送出状態とし、さらに、大気開放弁24を閉弁する。
このように、本実施形態の燃料タンクシステム12では、燃料タンク14内の気体を、燃料ポンプ70の駆動により加圧して気体分離機16に送っている。したがって、燃料ポンプ70による加圧を行うことなく、燃料タンク14内の気体が気体分離機16に導入される構成と比較して、分離膜16Fの両側(気体導入室16Gと分離後気体室16Cの間)の差圧をより大きくすることが可能であり、高い分離効率を得ることが可能である。
しかも、本実施形態では、三方切替弁26、28を気体送出状態とし(大気開放弁24も開弁し)、燃料ポンプ70を駆動すれば、燃料タンク14のタンク内圧によらずに、燃料タンク14内の気体を気体分離機16に導入することも可能である。たとえば、図6に一点鎖線で示すように、燃料タンク14のタンク内圧が、上記した閾値P1に達していない状態であっても、燃料タンク14内の気体を気体分離機16に導入して強制的な気体分離を行うと共に、燃料タンク14のタンク内圧を低下させることが可能である。すなわち、気体分離機16を用いて気体分離を行う時機の制限が少ない。
このように、燃料タンク14内に存在する気体の大気成分を燃料タンクシステム12の外部に排出することで、燃料タンク14の内圧低減を図ることができる。
この状態で、燃料タンク14内の温度が低下すると、燃料タンク14内の気体(大気成分)は少なくなっているので、燃料タンク14の内圧がさらに低下して負圧になる。
燃料タンク14の内圧が上記した閾値P3以下になると、ECU30は、図5に示すように、三方切替弁26、28を燃料送出状態に切り替える。さらに、ECU30は、開閉制御弁22を開弁し、燃料タンク14とキャニスタ40とを連通させる。燃料タンク14の内部は負圧になっているので、この負圧がキャニスタ40に作用する。キャニスタ40では、給油時に吸着された蒸発燃料が吸着剤に吸着されているが、この蒸発燃料が吸着剤から脱離され、燃料タンク14内へ移動する(図5の矢印F4参照)。すなわち、キャニスタ40は、燃料タンク14の負圧によってパージされることになる。なお、キャニスタ40のパージ時には、大気開放管60を通って大気がキャニスタ40に導入される。
燃料タンク14の内圧が上昇して閾値P4に達すると、ECU30は、再び開閉制御弁22を閉弁し、燃料タンク14内の気体がキャニスタ40には流れないようにする。
以上の説明から分かるように、本実施形態の燃料タンクシステム12では、燃料タンク14への給油時には、短時間で大量に生じる蒸発燃料を含んだ気体をキャニスタ40に送ることで、キャニスタ40の吸着剤を用いて蒸発燃料を吸着している。また、燃料タンク14の正圧時には、気体分離機16を用いて、燃料タンク14内に存在している大気成分を外部に排出することで、実質的な燃料タンク14内の気体分子量を少なくしている。このように、キャニスタ40と気体分離機16とを、燃料タンクシステム12の状態に応じて適切に使い分けることで、蒸発燃料の効率的な処理を可能にしている。
そして、気体分離機16を用いて燃料タンク14内に生じさせた負圧をキャニスタ40に作用させて、キャニスタ40をパージするので、エンジンから作用する負圧に依存することなく、キャニスタ40をパージできる。キャニスタ40のパージのためにエンジンを駆動する(あるいはエンジン回転数を上昇させる)必要がないので、エネルギー効率にも優れる。
しかも、このように燃料タンク14内の大気成分を少なくしていない構成と比較して、燃料タンク14の負圧時に、燃料タンク14内、すなわち燃料タンクシステム12に外部から導入可能な気体の量が多くなる。このように、より多くの大気を導入することで、キャニスタ40をパージする能力が向上する。
また、キャニスタ40のパージ時に燃料タンク14内には大気が導入されるが、燃料タンク14の内圧が閾値P1に達したときに、気体分離機16により大気成分が蒸発燃料成分から分離されて外部に排出される。このように、燃料タンク14内の大気成分を少なくすることで、燃料タンク14内に、再び負圧状態が生じやすくなる。そして、燃料タンク14内を再び負圧状態にすることで、キャニスタ40から蒸発燃料を繰り返し脱離しキャニスタ40をパージすることが可能となる。
特に、本実施形態では、燃料ポンプ70の駆動により、燃料タンク14内の気体を加圧して気体分離機16に導入しているので、気体分離機16の分離膜16Fの両側で生じる差圧が、このように燃料ポンプ70で加圧しない構成と比較して、大きい。このため、気体分離機16における分離効率が高くなる。
しかも、本実施形態では、このように燃料タンク14内の気体を加圧して気体分離機16に導入するために、燃料ポンプ70を用いており、加圧のための新たな部材(コンプレッサ等)を必要としない。コンプレッサを用いた構成では、コンプレッサを燃料タンク14の外部に排出するため、その分、燃料タンク14の容量を大きく確保することが難しくなる。本実施形態では、加圧のための新たな部材が不要なので、燃料タンク14の容量を大きく確保することが可能である。
なお、三方切替弁26、28を液体送出状態から気体送出状態に切り替えるための燃料タンク14の内圧の条件としては、原理的には、燃料タンク14の内圧が負圧から上昇して大気圧になった状態を用いることも可能である。この場合、図6に示すグラフでは、実質的にP1=大気圧となる。
しかし、実際には、大気圧は、周囲の温度や高度(海面からの高さ)等に依存して変化する。したがって、想定される最高の大気圧よりも閾値P1を高く設定することで、たとえば大気圧が高い状態でも、燃料タンク14の内圧が確実に大気圧よりも高い状態で、三方切替弁26、28を液体送出状態から気体送出状態に切り替えることができる。
なお、このように閾値P1を高く設定すると、タンク内圧が閾値P1に達する機会が減るので、その分、閾値P1をトリガーとして燃料タンク14の気体を気体分離機16に導入する機会は少なくなる。このような場合であっても、燃料ポンプ70の駆動により、強制的に燃料タンク14内の気体を気体分離機16に導入して気体分離を行い、燃料タンク14のタンク内圧を低下させることが可能となる。
図7には、本発明の第2実施形態の燃料タンクシステム92が示されている。第2実施形態において、第1実施形態と同一の構成要素、部材等については、第1実施形態と同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
第2実施形態では、燃料タンクシステムの全体構成は第1実施形態と略同一とされているが、三方切替弁28と気体分離機16の間の配管に、気液分離機94が設けられている。気液分離機は、液体と気体とが混在した流体から、液体成分を分離することが可能である。
三方切替弁26、28が気体排出状態のとき、燃料タンク14から気体分離機へ導入される流体は、燃料タンク14内において、燃料液面よりも上方に存在している気体である。しかし、何らかの下人により、この流体中に、液体成分の燃料が混在してしまった場合には、気液分離機94により、液体成分の燃料を分離できる。分離された液体燃料は、そのまま流下し、燃料タンク14に戻る。そして、気体成分のみが気体分離機16に導入される。
このように、第2実施形態では、気体分離機16に液体が導入されることを抑制でき、気体分離機16における気体分離能力を維持することが可能である。
上記以外は、第2実施形態の燃料タンクシステム92は、第1実施形態の燃料タンクシステム12と同様の作用効果を奏する。
上記したいずれの実施形態の構成であっても、キャニスタ40をパージするために、エンジンの負圧をキャニスタ40に作用させる必要はない。たとえば、ハイブリッド車等では、エンジンの駆動時間が短くなることが想定されるが、このようにエンジンの駆動時間が短い自動車であっても、キャニスタ40から蒸発燃料をより確実に脱離する(パージする)ことが可能となる。
また、エンジンの負圧によりキャニスタ40から蒸発燃料を脱離すると、キャニスタ40で脱離された蒸発燃料がエンジンでの燃料に用いられるため、いわゆる空燃費(燃料に対する空気の比率)が変化するおそれがあるが、上記実施形態では、キャニスタ40で脱離された蒸発燃料はエンジンでの燃料には用いられないので、空燃費が変化しない。
もちろん、本発明では、エンジンの負圧を併用してキャニスタ40からの蒸発燃料の脱離(パージ)を行う構成の燃料タンクシステムを排除するものではない。すなわち、エンジンの負圧を作用させる負圧配管をキャニスタ40に接続すると共に、負圧配管に開閉弁を設けた構成としてもよい。この構成では、たとえば、燃料タンク14の負圧が充分でない場合等や、より確実にパージを行う必要がある場合等に、開閉弁を開弁し、エンジンの負圧をキャニスタ40に作用させるようにすればよい。
12 燃料タンクシステム
14 燃料タンク
16 気体分離機
16F 分離膜
16G 気体導入室
16C 分離後気体室
18 大気開放管
20 連通配管
22 開閉制御弁
24 大気開放弁
26 三方切替弁(第1切替部材)
28 三方切替弁(第2切替部材)
30 ECU(制御装置)
40 キャニスタ
66 燃料ポンプモジュール
70 燃料ポンプ(ポンプ)
74 タンク内圧センサ
76 導入配管(第1切替部材)
78 排出配管(第2切替部材)
80A 気体吸引口
92 燃料タンクシステム

Claims (5)

  1. 燃料を収容する燃料タンクと、
    前記燃料タンク内の蒸発燃料の吸着及び脱離が可能なキャニスタと、
    前記燃料タンク内の気体から大気成分を分離可能な気体分離機と、
    前記燃料タンク内の流体を外部に送出するためのポンプと、
    前記ポンプへ流入する流体を前記燃料タンク内の燃料と気体とのいずれか一方に切り替える第1切替部材と、
    前記ポンプから送出される流体の送出先をエンジンと前記気体分離機のいずれか一方に切り替える第2切替部材と、
    を有する燃料タンクシステム。
  2. 前記第1切替部材が、前記燃料タンクの満タン液位よりも上方に位置する気体吸引口を有する請求項1に記載の燃料タンクシステム。
  3. 前記第1切替部材が前記燃料を前記ポンプへ流入させるときは前記第2切替部材による流体の送出先を前記エンジンとし、前記第1切替部材が前記気体を前記ポンプへ流入させるときは前記第2切替部材による流体の送出先を前記気体分離機とするように第1切替部材と第2切替部材とを連動させる制御装置、
    を有する請求項1又は請求項2に記載の燃料タンクシステム。
  4. 前記気体分離機に設けられ、気体分離機内を、前記燃料タンクからの気体が導入される気体導入室と、該気体導入室に導入された気体から大気成分を分離すると共に該気体導入室と分離後気体室とに分ける分離膜と、
    前記分離後気体室を大気開放する大気開放管と、
    前記大気開放管に設けられ前記燃料タンク内の気体が前記気体分離機に送出されている状態では開弁されるように前記制御装置で制御される大気開放弁と、
    を有する請求項3に記載の燃料タンクシステム。
  5. 前記燃料タンクのタンク内圧を検知するタンク内圧センサと、
    前記燃料タンクの上部の気体層と前記キャニスタとを連通する連通配管と、
    前記連通配管に設けられ前記タンク内圧センサで検知された前記タンク内圧があらかじめ設定された負圧閾値以下の状態で前記制御装置により開弁される制御弁と、
    を有する請求項3又は請求項4に記載の燃料タンクシステム。
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