JP2014015098A - 気圧式倍力装置 - Google Patents

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光弘 遠藤
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Abstract

【課題】 付勢部材のばね力を小さな力に設定することを可能にし、ブレーキ操作時のブレーキ踏力が変動するのを抑えて、車両の運転者の違和感を抑制できるようにする。
【解決手段】 ブレーキペダルとマスタシリンダ26との間に設ける気圧式倍力装置1のハウジング2は、フロントシェル3の筒部3Bのシール摺動部の内径寸法D2とリヤシェル4の後方筒部4Bのシール摺動部の内径寸法D1とが略同径に形成されている。気圧式倍力装置1の出力ロッド19は、その軸方中間に大径部19Aを有している。出力ロッド19の大径部19Aは、外周側がフロントシェル3の筒部3Bとの間をシール部材21によりシールされ、負圧室Aと大気室Cとの差圧力をバルブボディ7に作用させて、差圧力によりバルブボディ46をリターンスプリング63の付勢方向と同方向へ押圧する。大径部19Aの外径寸法は、バルブボディ7の小径筒部7Bの外径寸法と略同径の寸法となるように形成している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば車両用ブレーキ装置に負圧ブースタとして用いられる気圧式倍力装置に関する。
一般に、車両のブレーキ系統には、ブレーキペダルとマスタシリンダとの間に気圧式倍力装置が設けられている。この種の気圧式倍力装置は、ブレーキペダルから入力ロッドに加えられる踏力を、内部の負圧室と変圧室との圧力差に応じて倍力することにより、大きな出力を出力ロッドからマスタシリンダ側に取出す構成としている。気圧式倍力装置の負圧室は、車両用エンジンの吸気マ二ホールドに接続され、該吸気マニホールド内で発生する負圧によって、前記負圧室は大気圧よりも低い圧力状態に設定される。また、気圧式倍力装置には、ブレーキペダルによるブレーキ操作を解除したときに、バルブボディを変圧室(即ち、入力ロッド)側に戻すことができるように、付勢部材(即ち、リターンスプリング)が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−323640号公報
ところで、従来技術による気圧式倍力装置のリターンスプリングおいては、負圧室内の負圧が十分な状態でも、バルブボディを変圧室側に戻すことができるように、リターンスプリングのばね力が前記負圧による力に打ち克つように比較的大きな力に設定されている。また、車両用エンジンの吸気マニホールドでは、車両の停車時等にエンジンを停止させる、いわゆるアイドリングストップを行うと負圧を発生できなくなってしまう。
このため、車両の停車時における気圧式倍力装置の定圧室の圧力が、アイドリングストップを行わないエンジンの負圧状態を前提にばね力が設定されたリターンスプリングが設けられている場合、車両の発進直後のブレーキ操作時に無効踏力を増加させる原因となってしまう。特に、ブレーキペダルの操作量に応じたブレーキ液圧を、例えば液圧ポンプ等の液圧源から車輪側のブレーキシリンダに向けて供給する構成としたブレーキアシスト装置がマスタシリンダとホイールシリンダとの間に搭載された車両では、気圧式倍力装置の負圧室が低負圧状態になる度毎にブレーキ踏力が変化し、車両の運転者に違和感を与えるという問題がある。
本発明は、上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、付勢部材のばね力を小さな力に設定することを可能にし、ブレーキ操作時のブレーキ踏力が変動するのを抑えて、車両の運転者の違和感を抑制し得る気圧式倍力装置を提供することにある。
上述した課題を解決するため、本発明は、軸方向の一側と他側とにそれぞれ開口部を有したハウジングと、該ハウジング内を軸方向一側の変圧室と他側の負圧室とに画成したパワーピストンと、該パワーピストンに連結され前記ハウジングの各開口部のうち前記変圧室側の開口部で大気に対しシールされて該開口部から外部に突出したバルブボディと、前記負圧室と前記変圧室との連通,遮断を操作するため、前記バルブボディ内に挿入して設けられ前記ハウジングの前記変圧室側の開口部から前記バルブボディの外部に向けて軸方向に突出した入力ロッドと、軸方向の一側が前記バルブボディに連結され他側が前記ハウジングの前記負圧室側の開口部に向けて軸方向に延出された出力ロッドと、を備える気圧式倍力装置に適用される。
そして、本発明が採用する構成の特徴は、前記出力ロッドは、前記ハウジングの前記負圧室側の開口部で大気に対してシールされ、前記ハウジングは、前記変圧室側の開口部と前記負圧室側の開口部との径方向寸法を略同径に形成する構成としている。
本発明によれば、ブレーキ操作を解除したときに、バルブボディを変圧室側に戻すための付勢部材を、小さなばね力に設定することができ、ブレーキ操作時のブレーキ踏力が変動するのを抑えて、車両の運転者の違和感を抑制することができる。
本発明の実施の形態による気圧式倍力装置を示す縦断面図である。(一部端面図等で表記)
以下、本発明の実施の形態による気圧式倍力装置を添付図面の図1に従って詳細に説明する。
図1において、本実施の形態で採用した気圧式倍力装置1は、車両のブレーキペダル(図示せず)と後述のマスタシリンダ26との間に設けられた負圧ブースタを構成している。そして、気圧式倍力装置1は、前記ブレーキペダルの踏込み操作時に踏力を倍力してマスタシリンダ26に伝えると共に、運転者に対して適正な踏み応えを与えるものである。
ここで、気圧式倍力装置1の外殻をなすハウジング2は、フロントシェル3とリヤシェル4とにより大略構成され、フロントシェル3とリヤシェル4とは外周側で互いに気密状態で固着されている。フロントシェル3には、前壁3Aの中央部に開口部としての筒部3Bが設けられている。該筒部3Bは、後述するマスタシリンダ26の一部(例えば、ピストン28の一端側)を収納するためハウジング2の内側に向け凹形状に窪んで形成されている。
リヤシェル4には、車両(図示せず)への取付面となる後壁4Aから軸方向外向きに後方筒部4Bが突出して設けられている。該後方筒部4Bの開口側端部と後述のバルブボディ7(小径筒部7B)の外周面との間には、バルブボディ7の軸方向変位に拘わらず後述の変圧室Bを気密状態にシールできるようにシール部材5が設けられている。
リヤシェル4の後方筒部4Bのシール摺動部は、ハウジング2の軸方向一側の開口部を構成し径方向寸法としての内径寸法D1を有している。また、フロントシェル3の筒部3Bのシール摺動部は、ハウジング2の軸方向他側の開口部を構成し径方向寸法としての内径寸法D2を有している。そして、後方筒部4Bのシール摺動部の内径寸法D1と筒部3Bのシール摺動部の内径寸法D2とは略同径で、ほぼ等しい寸法に形成されている。
ハウジング2内には、例えばダイヤフラム等を有するパワーピストン6が設けられている。このパワーピストン6は、外周側がフロントシェル3とリヤシェル4との間に固定され、ハウジング2内を軸方向他側の負圧室Aと軸方向一側の変圧室Bとに画成している。パワーピストン6には、その径方向中間部位に凸部6Aが設けられ、該凸部6Aは、リヤシェル4の後壁4Aに前,後方向で対面する位置に配置されている。そして、後述のバルブボディ7は、図1に示す初期位置に戻ったときには、パワーピストン6の凸部6Aがリヤシェル4の後壁4Aに当接することで、バルブボディ7の戻り位置が規定されている。
バルブボディ7は、ハウジング2内を軸方向に変位可能に設けられ、小径筒部7Bがリヤシェル4の後方筒部4Bに挿通されている。該バルブボディ7は、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)やフェノール樹脂等の樹脂材料を用いて形成されている。バルブボディ7は、パワーピストン6の変位に連動してハウジング2内を軸方向に変位するものである。
バルブボディ7は、外周側がハウジング2内でパワーピストン6の内周側に連結(固着)された本体部7Aと、本体部7Aと一体に形成されリヤシェル4の後方筒部4Bからハウジング2の外部に向けて突出した円筒状の小径筒部7Bとを含んで構成されている。この小径筒部7Bは、バルブボディ7のうちハウジング2の変圧室B側に位置する部分を構成し、小径筒部7Bの外径寸法は、後方筒部4Bのシール摺動部の内径寸法D1と略同径に形成されている。
また、バルブボディ7には、本体部7Aの中心側に位置する円形の有底穴部7Cと、該有底穴部7Cの外周側に位置し後述の出力ロッド19側へと軸方向に突出する筒状突出部7Dとが一体形成されている。有底穴部7Cは、その底部側にプランジャ挿嵌孔9が形成されている。
一方、バルブボディ7の本体部7Aには、筒状突出部7Dの外径側に位置し小径筒部7B側に向けて軸方向で斜めに延びる真空通路としての連通路8が形成されている。そして、バルブボディ7の小径筒部7Bには、連通路8の開口端側に位置して環状の弁座部7Eが形成され、この弁座部7Eには、後述のポペット弁体12が離着座する。バルブボディ7の弁座部7Eは、ポペット弁体12、プランジャ17等と共に変圧室Bを負圧室Aに連通,遮断させる弁手段を構成するものである。
バルブボディ7には、弁座部7Eの位置から有底穴部7Cに向けて軸方向に延びるプランジャ挿嵌孔9が形成され、該プランジャ挿嵌孔9内には、後述のプランジャ17が摺動可能に挿嵌されている。また、バルブボディ7には、小径筒部7Bの基端側(本体部7Aと小径筒部7Bとの中間)に位置して径方向に延びる他の連通路10が形成されている。この連通路10は、大気通路を構成し、プランジャ挿嵌孔9と変圧室Bとを常時連通させている。連通路10は、内部に後述のストップキー18が挿入され、キー挿入穴としても機能するものである。
入力ロッド11は、バルブボディ7の小径筒部7B内に挿入して設けられている。該入力ロッド11は、軸方向一側(一端側)がリヤシェル4の後方筒部4Bから小径筒部7Bの外部に向けて突出し、その突出端側は、前記ブレーキペダルに連結されてブレーキ操作時に図1中の矢示E方向、即ち、マスタシリンダ7に近づく方向に押込まれる。また、入力ロッド11の他端側には、球形部11Aが一体形成され、該球形部11Aは、後述のプランジャ17にカシメ等の手段を用いて揺動可能に連結されている。
ポペット弁体12は、バルブボディ7の小径筒部7B内に開,閉弁可能に配置されている。該ポペット弁体12は、弾性材料によって略筒状に形成され、その一端側は後述の戻しばね14等を介して小径筒部7Bの内周壁に固定されている。そして、ポペット弁体12の他端側は、弱ばね13により後述するプランジャ17の当接部17Aに向けて常時付勢されている。これにより、ポペット弁体12は、プランジャ17の当接部17A及び/又はバルブボディ7の弁座部7Eに離着座する構成となっている。
戻しばね14は、バルブボディ7の小径筒部7Bと入力ロッド11との間に弾性変形した状態で配設されている。該戻しばね14は、入力ロッド11を図1の矢示E方向とは逆向きに常時付勢し、前記ブレーキペダルの戻し時には、バルブボディ7がハウジング2内を図1に示す初期位置に戻るまで、バルブボディ7に対して入力ロッド11を同方向に押圧する。これにより、ブレーキペダルの戻し時には、ポペット弁体12が戻しばね14の付勢力により、入力ロッド11とプランジャ17とを介してバルブボディ7の弁座部7Eから離座される。
バルブボディ7の小径筒部7B内に装着されたフィルタ15は、ハウジング2の外部から小径筒部7B内に導入される作動気体としての空気を清浄化し、ハウジング2内にダスト等が侵入するのを防止するものである。保護ブーツ16は、バルブボディ7の小径筒部7Bの突出端側を外部のダスト等から保護するものである。該保護ブーツ16は、弾性材料により蛇腹状の筒体として形成され、その一端側は入力ロッド11の中間部に取付けられている。保護ブーツ16の他端側は、リヤシェル4の後方筒部4Bの先端側に取付けられ、後方筒部4B内を摺動する小径筒部7Bの外周面を外部のダスト等から保護している。
プランジャ17は、バルブボディ7のプランジャ挿嵌孔9内に摺動可能に挿嵌されている。該プランジャ17は、その軸方向一側が筒状の弁体となるように形成され、バルブボディ7の小径筒部7B内を軸方向に延在している。プランジャ17には、その径方向内側に入力ロッド11の球形部11Aがカシメ等の手段を用いて固定されている。これにより、プランジャ17は、入力ロッド11と一体に軸方向に変位するものである。
また、プランジャ17の突出端(一端)側には、バルブボディ7の弁座部7Eよりも小径に形成された環状弁座としての当接部17Aが設けられている。該当接部17Aは、ポペット弁体12に離着座することにより小径筒部7B内の大気圧を連通路10側に連通,遮断する。これにより、プランジャ17の当接部17Aは、バルブボディ7の弁座部7Eおよびポペット弁体12と共に弁手段を構成するものである。
即ち、プランジャ17の当接部17Aは、バルブボディ7の弁座部7Eとの位置関係に応じて、当接部17Aとポペット弁体12との間の連通,遮断を行うと共に、弁座部7Eとポペット弁体12との間の連通,遮断も行う。このように、プランジャ17は、入力ロッド11と一体に移動(軸方向変位)することによって、例えば変圧室Bに作動気体としての空気を導入し、負圧室Aと変圧室Bとの圧力差を発生させる機能を有するものである。さらに、プランジャ17の外周側には、バルブボディ7の他の連通路10と対応する位置に環状溝17Bが形成され、該環状溝17Bには、後述のストップキー18が係合状態で取付けられている。
ストップキー18は、プランジャ17の戻り位置を規制するものである。該ストップキー18は、略長方形状の平板として形成され、先端側がバルブボディ7内に連通路10を介して径方向に挿入されている。ストップキー18の先端側は、プランジャ17の環状溝17Bに遊嵌状態で係合されている。これにより、ストップキー18は、入力ロッド11の戻し時にプランジャ17の戻り位置を、図1に示すようにバルブボディ7に対して規制するようになっている。
出力ロッド19は、バルブボディ7の軸方向変位をハウジング2の外部に出力するものである。該出力ロッド19は、その軸方向中間部が大径部19Aとして形成され、該大径部19Aの軸方向一側には、後述のリアクションディスク20を介してバルブボディ7の有底穴部7C内に挿嵌される円形の嵌合凸部19Bが設けられている。一方、大径部19Aの軸方向他側には、円形状の凹窪部19Cが設けられている。
また、出力ロッド19の軸方向他側(他端側)には、凹窪部19Cの底部中心側からフロントシェル3の筒部3B内をハウジング2の外部に向けて突出する小径のロッド部19Dが一体に形成されている。該ロッド部19Dの突出端側は、後述するマスタシリンダ26のピストン28に離,接可能に当接されている。出力ロッド19の凹窪部19C内には、後述するピストン28の先端側が隙間をもって挿入されている。
ここで、出力ロッド19の大径部19Aは、その外径寸法がフロントシェル3の筒部3Bのシール摺動部の内径寸法D2と略同径に形成されている。そして、出力ロッド19の大径部19Aとフロントシェル3の筒部3Bとの間は、後述のシール部材21によりシールされ、これにより、ハウジング2内の負圧室Aは、後述の大気室Cに対して気密状態にシールされている。
出力ロッド19は、前記ブレーキペダルによって入力ロッド11を軸方向(矢示E方向、マスタシリンダ7に近づく方向)に押込んだときに、該入力ロッド11の押込み力(ブレーキペダルの踏力)を倍力した状態でバルブボディ7と一緒に軸方向に押動される。これにより、出力ロッド19のロッド部19Dは、大きな押圧力をもってマスタシリンダ26のピストン28を軸方向に推進する。
ここで、バルブボディ7の有底穴部7Cと出力ロッド19の嵌合凸部19Bとの間には、リアクション部材としてのリアクションディスク20が配設されている。このリアクションディスク20は、ゴム等の弾性変形可能な樹脂材料を用いて円板状に形成され、後述の如く負圧室Aと変圧室Bとの間の圧力差によってパワーピストン6に生じ、バルブボディ46に伝達される軸方向の推力を出力ロッド19に伝達する。
このとき、リアクションディスク20は、バルブボディ7の有底穴部7Cと出力ロッド19の嵌合凸部19Bとの間で弾性変形し、その一部(中央部)が有底穴部7Cからプランジャ挿嵌孔9内に向けてプランジャ17の端面に当接する位置まで軸方向に膨出する。この結果、リアクションディスク20は、出力ロッド19によって伝達されるマスタシリンダ7の液圧反力を嵌合凸部19Bで受承すると共に、その反力の一部をプランジャ17及び入力ロッド11に伝える。これにより、前記ブレーキペダルを操作する運転者に踏み応えを感じさせるようになっている。
このため、出力ロッド19の大径部19Aは、軸方向一側の端面がバルブボディ7の筒状突出部7Dから軸方向に離間して配置されている。また、ペダル踏力を大きくしてリアクションディスク20が大きく弾性変形したときには、出力ロッド19の嵌合凸部19Bがバルブボディ7の有底穴部7C内に向けて軸方向に相対変位するが、大径部19Aの一側端面がバルブボディ7の筒状突出部7Dに直接的に当接しないようになっている。
出力ロッド19の大径部19Aの外周面とフロントシェル3の筒部3Bとの間には、ハウジング2内の負圧室Aを外部の大気に対してシールするシール部材21が設けられ、このシール部材21は、出力ロッド19(大径部19A)の軸方向変位に拘らず負圧室Aを気密状態に保持するものである。バルブボディ7が図1に示すように初期位置(制動解除位置)にあるときには、出力ロッド19の凹窪部19Cとシール部材21とが径方向でほぼ対向する位置に配置されている。
ここで、出力ロッド19の大径部19Aは、ハウジング2の負圧室A側で負圧室Aと大気との差圧力を受ける部位を構成し、後述の大気室Cからの大気圧をバルブボディ7に作用させる。このため、出力ロッド19の大径部19Aとフロントシェル3の筒部3Bとの間は、シール部材21によりシールされている。
付勢部材としてのリターンスプリング22は、フロントシェル3の前壁3Aとバルブボディ7の筒状突出部7D側との間に予め弾性変形した状態、すなわちセット荷重が付加されている状態で配設されている。該リターンスプリング22は、バルブボディ7を図1に示す初期位置(制動解除位置)に向けて常時付勢するものである。ここで、リターンスプリング22は、後述の理由により従来品よりもばね力が小さいスプリングを用いて構成され、ブレーキ操作を解除したときに、バルブボディ7を変圧室Bに戻すため付勢力を小さく設定することができ、負圧室Aの圧力が低負圧状態、または、大気圧状態となったとしても、ブレーキ操作時の無効踏力を小さく抑える構成となっている。
即ち、出力ロッド19の大径部19Aの外径寸法(筒部3Bのシール摺動部の内径寸法D2)は、バルブボディ7の小径筒部7Bの外径寸法(後方筒部4Bのシール摺動部の内径寸法D1)と略同径の寸法に形成されている。このため、バルブボディ7は、ハウジング2の変圧室B側で小径筒部7Bが受ける大気圧に対する受圧面積と、後述の大気室C側で出力ロッド19の大径部19Aを介してバルブボディ7が受ける大気圧に対する受圧面積とを略同等な受圧面積となるように設定することができる。
フロントシェル3には負圧導入管23が設けられている。該負圧導入管23は、L字状に屈曲したパイプ等からなり、自動車用エンジンの吸気マニホールドに逆止弁(いずれも図示せず)等を介して接続されている。負圧導入管23は、エンジンの作動時に吸気マニホールドで発生した負圧を負圧室A内へと導くことにより、負圧室A内の圧力を大気圧よりも低い圧力まで低減させるものである。また、逆止弁は、吸気マニホールド内の圧力よりも負圧室Aの圧力が低いときに閉弁して、負圧室Aの圧力状態を保持するようになっている。
フロントシェル3の前壁3Aには、複数の取付ボルト24(1本のみ図示)を用いて後述のマスタシリンダ26が着脱可能に取付けられている。これらの取付ボルト24は、後述の取付フランジ部27Aをフロントシェル3の前壁3Aに固定するための締結具である。一方、リヤシェル4の後壁4Aには、複数の他の取付ボルト25(1本のみ図示)が設けられている。これらの取付ボルト25は、リヤシェル4を含めてハウジング2全体を車両のエンジンルーム内壁等に着脱可能に取付けるための締結具である。
ここで、マスタシリンダ26は、一側が開口端となり他側が底部となって閉塞された有底筒状のシリンダ本体27を有している。このシリンダ本体27には、図1に示すように、一側の開口端側に取付フランジ部27Aが設けられている。該取付フランジ部27Aは、気圧式倍力装置1のフロントシェル3に複数の取付ボルト24等を用いて着脱可能に固着されている。また、シリンダ本体27の開口端側には、大気室C内に外部の大気圧を導くための通気穴27Bが穿設されている。
マスタシリンダ26は、シリンダ本体27内に摺動可能に挿嵌され前記ブレーキペダルの踏込み操作に応じて該シリンダ本体27内を軸方向に変位するピストン28と、該ピストン28をシリンダ本体27の開口端側に向けて付勢する戻しばね29とを含んで構成されている。また、シリンダ本体27の開口端側とフロントシェル3の筒部3Bとの間には、ピストン28の周囲に位置して大気室Cが形成され、該大気室Cは、シリンダ本体27の通気穴27Bを介して外部の大気に連通している。
本実施の形態による気圧式倍力装置1は、上述の如き構成を有するもので、次に、その作動について説明する。
まず、ハウジング2の負圧室A内を大気圧よりも十分に低い負圧状態に保持した状態で、車両の運転者がブレーキペダルを踏込み操作すると、これにより、入力ロッド11が矢示E方向に押込まれ、プランジャ17も入力ロッド11と一体に軸方向に変位する。そして、プランジャ17が同方向に変位すると、これに追従してポペット弁体12がバルブボディ7の弁座部7Eに当接する位置まで変位する。
このとき、バルブボディ7の連通路8が変圧室Bに対して遮断され、負圧室Aと変圧室Bとの連通状態が断たれる。また、ポペット弁体12は、弁座部7Eとの当接によりこれ以上の変位が規制される。一方、プランジャ17は、入力ロッド11と一体に変位するので、該プランジャ17の環状をなした当接部17Aがポペット弁体12から離座される。このため、ハウジング2の変圧室B内には、バルブボディ7の小径筒部7B内から連通路10を介して大気圧が導入され、負圧室Aと変圧室Bとの間に圧力差が発生する。
この状態で、前記ブレーキペダルの踏込み操作を続けると、入力ロッド11への入力(押込み力)が変圧室Bと負圧室Aとの圧力差により増倍され、倍力された力でバルブボディ7が負圧室A側に向けて前進すると共に、このときの推力がリアクションディスク20を介して出力ロッド19に伝達される。この結果、マスタシリンダ26のピストン28がシリンダ本体27内で気圧式倍力装置1の出力ロッド19によって軸方向に押動される。
このため、マスタシリンダ26のシリンダ本体27内には、出力ロッド19のストローク(即ち、ピストン28の摺動変位量)に対応したブレーキ液圧が発生し、このブレーキ液圧が車両のブレーキ配管等を介して各車輪側のブレーキシリンダ(いすれも図示せず)に分配、供給される。これにより、車両の車輪毎に制動力が付与される。
かくして、本実施の形態によれば、出力ロッド19の軸方向中間に大径部19Aを設け、該大径部19Aの外周側は、ハウジング2(フロントシェル3の筒部3B)との間がシール部材21により大気に対してシールされる構成としている。また、ハウジング2は、フロントシェル3の筒部3Bのシール摺動部の内径寸法D2とリヤシェル4の後方筒部4Bのシール摺動部の内径寸法D1とを略同径に形成する構成としている。
このように、出力ロッド19の大径部19Aを負圧室A側でハウジング2の筒部3B、即ち大気に対してシールすることにより、負圧室A内の圧力と大気との差圧力をバルブボディ7に作用させてバルブボディ7を入力ロッド11側に押圧することができる。このため、ブレーキ操作を解除したときに、バルブボディ7を初期位置に戻すためのリターンスプリング22を、出力ロッド19の大径部19Aに対するシール部材21の摺動抵抗に打ち克つ程度の小さなばね力に設定することができ、負圧室A内が低負圧または負圧零(正圧)になったときの無効踏力の増加を抑制することができる。
この場合、出力ロッド19の大径部19Aは、その外径寸法(筒部3Bのシール摺動部の内径寸法D2)がバルブボディ7の小径筒部7Bの外径寸法(後方筒部4Bのシール摺動部の内径寸法D1)と略同径の寸法となるように形成している。出力ロッド19の大径部19Aは、軸方向一側の嵌合凸部19Bがリアクションディスク20を介してバルブボディ7の有底穴部7C内に挿嵌されてバルブボディ7に大気圧を作用させる構成としている。
このため、バルブボディ7は、ハウジング2の変圧室B側で小径筒部7Bが受ける大気圧に対する受圧面積と、マスタシリンダ26側の大気室Cから出力ロッド19の大径部19Aを介してバルブボディ7が受ける大気圧に対する受圧面積とを略同等な面積となるように設定することができる。これにより、バルブボディ7を図1に示す初期位置(制動解除位置)に向けて付勢するリターンスプリング22を、従来品よりもばね力が小さいスプリングを用いて構成することができる。
即ち、従来技術の場合には、負圧室A内の負圧が十分な状態でブレーキ操作を解除したときに、バルブボディ7を変圧室B側に戻すことができるように、付勢部材(即ち、従来のリターンスプリング)のばね力を前記負圧による力に打ち克つように比較的大きな力に設定している。しかし、車両用エンジンの吸気マニホールド内は、車両の停車時にエンジンを停止させる度毎に負圧状態から正圧状態に戻ってしまう。このため、負圧状態を前提にばね力が設定された従来の付勢部材は、車両の始動直後のブレーキ操作時に無効踏力を増加させる原因となってしまう。
特に、ブレーキペダルの操作量に応じたブレーキ液圧を、例えば液圧ポンプ等の液圧源から車輪側のブレーキシリンダに向けて供給する構成としたブレーキアシスト装置が搭載された車両では、吸気マニホールド(即ち、気圧式倍力装置の負圧室)内が低負圧になる度毎にブレーキ踏力が変化し、車両の運転者に違和感を与えるという課題がある。
そこで、本実施の形態では、前述の如く、出力ロッド19に大径部19Aを設けることにより、負圧室A内の圧力と大気との差圧力をバルブボディ7に作用させて、差圧力によりバルブボディ7をリターンスプリング63の付勢方向と同方向へ押圧する構成としているので、リターンスプリング22のばね力を従来品よりも小さく設定することができる。この結果、リターンスプリング22は、ブレーキ操作を解除したときにバルブボディ7を変圧室B側に戻すための付勢力を小さく設定することができ、負圧室Aの圧力が低負圧状態、または、大気圧状態となったとしても、ブレーキ操作時の無効踏力を小さく抑えることができる。
即ち、本実施の形態によれば、出力ロッド19の大径部19Aに対するシール部材21の摺動抵抗に打ち克って初期状態に戻せる程度のばね力まで、リターンスプリング22のばね力を下げることができる。このため、負圧室A内の圧力が低負圧状態もしくは大気圧状態になったときの無効入力の増加を抑制でき、ブレーキ操作時のブレーキ踏力が変動を抑えて、車両の運転者の違和感を抑制することができる。
なお、前記実施の形態では、出力ロッド19に設けた大径部19Aにより、負圧室A内の圧力と大気との差圧力をバルブボディ7に作用させる構成とした場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば出力ロッドとは別部材により形成した筒状部材を、出力ロッドの外周側に挿通して設ける構成としてもよい。この場合、前記筒状部材の外径寸法を筒部3Bのシール摺動部の内径寸法D2と略同径に形成し、シール部材21により筒部3Bと筒状部材との間をシールし、出力ロッドと筒状部材との間を他のシール部材によりシールする構成としてもよい。
また、前記実施の形態では、バルブボディ7が初期位置まで戻ったときにポペット弁体12が弁座部7Eから離間して負圧室Aと変圧室Bとを互いに連通させる構成とした場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えばストッパ部材等を用いてリヤシェル4に対するストップキー18の移動を規制し、プランジャ17の戻り時の初期位置がリヤシェル4側のストッパ部材に当接して決まる構成としてもよい。即ち、この場合には、バルブボディ7が戻り位置に達したときにポペット弁体12がバルブボディ7の弁座部7Eに当接する位置まで接近し、プランジャ17の当接部17Aは、変圧室Bを小径筒部7B側の大気から遮断するようにポペット弁体12に当接して着座するようになる。
1 気圧式倍力装置
2 ハウジング
5,21 シール部材
6 パワーピストン
7 バルブボディ
8 連通路(真空通路)
10 連通路(大気通路)
11 入力ロッド
12 ポペット弁体(弁手段)
17 プランジャ(弁手段)
19 出力ロッド
19A 大径部
19B 嵌合凸部
19C 凹窪部
19D ロッド部
20 リアクションディスク
22 リターンスプリング(付勢部材)
26 マスタシリンダ
27 シリンダ本体
28 ピストン
29 戻しばね
A 負圧室
B 変圧室
C 大気室

Claims (1)

  1. 軸方向の一側と他側とにそれぞれ開口部を有したハウジングと、
    該ハウジング内を軸方向一側の変圧室と他側の負圧室とに画成したパワーピストンと、
    該パワーピストンに連結され前記ハウジングの各開口部のうち前記変圧室側の開口部で大気に対しシールされて該開口部から外部に突出したバルブボディと、
    前記負圧室と前記変圧室との連通,遮断を操作するため、前記バルブボディ内に挿入して設けられ前記ハウジングの前記変圧室側の開口部から前記バルブボディの外部に向けて軸方向に突出した入力ロッドと、
    軸方向の一側が前記バルブボディに連結され他側が前記ハウジングの前記負圧室側の開口部に向けて軸方向に延出された出力ロッドと、を備えてなる気圧式倍力装置において、
    前記出カロッドは、前記ハウジングの前記負圧室側の開口部で大気に対してシールされ、
    前記ハウジングは、前記変圧室側の開口部と前記負圧室側の開口部との径方向寸法を略同径に形成する構成としたことを特徴とする気圧式倍力装置。
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