JP2013528818A - 蛋白質試料の比較 - Google Patents

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Abstract

蛋白質試料における突然変異、修飾又は不純物の存在を定性的及び/又は定量的に検出する方法を提供する。前記方法は2個の蛋白質試料をボトムアップ液体クロマトグラフィーで比較できるようにするために、蛋白質消化前に蛋白質に組込んだアミノ酸の同位体標識物を利用する。本発明により実現される測定は蛋白質分解消化中に生成したペプチドの質量のみならず、得られた各ペプチドの存在量も考慮する。MSによるペプチドの存在量の測定は蛋白質消化前に非標識蛋白質と混合するSITRS試料を利用することにより可能になる。本願で使用する「SITRS試料」又は「SITRS標準」なる用語は既知配列の蛋白質(例えば抗体)をこの蛋白質に存在する少なくとも1種のアミノ酸の安定同位体標識物で標識したものを意味する。

Description

本発明は安定同位体標識参照標準(Stable Isotope−Tagged Reference Standard(SITRS))と共にボトムアップ液体クロマトグラフィー/質量分析法(LC−MS)を使用して2個以上の蛋白質試料を比較する解析方法に関する。
本出願は、2010年6月16日に出願された米国仮出願第61/355,269号の優先権の利益を主張するものであり、その全部が参照により本明細書に組み込まれる。
質量分析法(MS)検出によるペプチドマッピングは一次配列の確認のために蛋白質解析法で使用されている。公知解析方法は予想されるペプチドの存在を主に定性的に確認している。
1側面において、本発明は蛋白質試料の性状決定方法に関し、前記方法は、(i)既知アミノ酸配列をもつ第1の蛋白質の少なくとも1種のアミノ酸を同位体標識アミノ酸で置換した第1の蛋白質の試料を準備する段階と;(ii)第1の蛋白質における同位体標識物に対応する非標識アミノ酸を含む第2の非標識蛋白質の試料を準備する段階と;(iii)第1の試料と第2の試料を混合し、混合物を形成する段階と;(iv)混合物を蛋白質消化に供し、第1の消化産物を形成する段階と;(v)第1の消化産物をボトムアップ液体クロマトグラフィー/質量分析法に供し、1個以上のダブレット又はシングレットピークを含む第1のスペクトルを形成する段階(なお、各ダブレットピークは第1の試料に由来する同位体標識ペプチドと第2の試料に由来する対応する非標識ペプチドの存在を示し、各シングレットピークは突然変異、修飾又は不純物を含むペプチドの存在を示す)を含む。所定態様において、前記方法は更に、(vi)ダブレットのピークの相対強度を比較して各ペプチドの相対量を求め、ピーク比が1:1の場合には第1のペプチドと第2のペプチドが実質的に同一であると判定し、ピーク強度が相違する場合には化学的に別個のペプチドが存在すると判定する段階を含む。別の態様において、前記方法は更に、ピーク強度の相対低下に基づいて化学的に別個のペプチドの量を定量する段階を含む。別の態様において、前記方法は更に、(vii)消化産物をタンデム質量分析法に供し、スペクトル中のシングレットピークにより表されるペプチドの配列を決定する段階を含む。
別の側面において、本発明は蛋白質試料における突然変異、修飾又は不純物の存在を定性的に検出する方法に関する。前記方法は各試料を安定同位体標識参照標準(Stable Isotope−Tagged Reference Standard(SITRS))蛋白質と比較することにより2個以上の蛋白質試料を相互に比較することができる。前記方法は、既知アミノ酸配列をもつ第1の蛋白質(SITRS)の少なくとも1種のアミノ酸を同位体標識アミノ酸で置換した第1の蛋白質の試料を準備する段階と;第1の蛋白質における同位体標識アミノ酸に対応する非標識アミノ酸を含む非標識蛋白質の試料を準備する段階と;第1の蛋白質と非標識蛋白質標準を混合し、混合物を形成する段階と;混合物を消化とそれに続いてボトムアップ液体クロマトグラフィー/質量分析法による解析に供し、スペクトルが各蛋白質におけるこの特定ペプチドの存在を示すダブレットを含むか否かを判定する段階を含む。ダブレットピークが観測されない場合には、単一ピークは以下の可能性の1つに由来するペプチドに対応すると思われる。即ち(1)ペプチドが標識アミノ酸を含まない;(2)ペプチドが修飾を含む;(3)ペプチドが突然変異、挿入又は欠失を含む;(4)ペプチドが不純物に対応し、蛋白質試料に存在するアミノ酸配列を含まない。この場合には単一ピークをMS/MSにより解析してペプチドの配列を解明し、上記4種類の可能性のうちのどれが存在するかを判定することができる。
別の側面において、本発明は蛋白質試料における突然変異又は修飾の存在を定量的に測定する方法に関する。前記方法は、既知アミノ酸配列をもつ第1の蛋白質(SITRS)の少なくとも1種のアミノ酸を同位体標識アミノ酸で置換した第1の蛋白質の試料を準備する段階と;第1の蛋白質における同位体標識アミノ酸に対応する非標識アミノ酸を含む非標識蛋白質の試料を準備する段階と;第1の蛋白質と非標識蛋白質試料を混合し、混合物を形成する段階と;混合物を消化とそれに続いてボトムアップ液体クロマトグラフィー/質量分析法による解析に供し、スペクトルがSITRSと非標識蛋白質試料の両者におけるこの特定ペプチドの存在を示すダブレットを含むか否かを判定すると共に、ダブレットのピークの強度を比較し、各蛋白質におけるこの特定ペプチドの相対存在量を求める段階を含む。先ず上記のように同一SITRS抗体と比較した後に各非標識蛋白質試料の結果を比較することにより更に他の非標識蛋白質試料を相互に比較することもできる。
本発明のこれら及び他の側面は本明細書を精読することにより当業者に理解され、明白に認識されよう。
本発明によるSITRS実験の模式図である。 本発明に従い、そのSITRS対照物の存在下でトリプシン消化により生成するMAb−1ペプチドの代表的な質量スペクトルである。 本発明に従い、突然変異体で20%までスパイクしたmAb−1とwt mAb−1を比較したSITRS実験の抽出質量スペクトルである(wt及び突然変異体mAbの両方に存在するwt HC(255−273)ペプチドを示す)。 本発明による図3からのHC(255−273)のモノアイソトピックピーク強度の表である。 本発明に従い、突然変異体で20%までスパイクしたmAb−1とwt mAb−1を比較したSITRS実験の抽出イオン質量スペクトルである(突然変異体mAbにおいて修飾されているwt HC(218−247)ペプチドを示す)。 本発明による図5からのHC(218−247)のモノアイソトピックピーク強度の表である 本発明に従い、突然変異体で20%までスパイクしたmAb−1とwt mAb−1を比較したSITRS実験の抽出イオン質量スペクトルである(突然変異体mAbのみに存在し、SFTRS試料には存在しない突然変異HC(218−247)ペプチドを示す)。 本発明に従い、サイズ排除クロマトグラフィー/高性能液体クロマトグラフィー(SEC−HPLC)を利用した抗体脱塩を実証するLCクロマトグラムである。 (A)純非標識MAb−1と(B)10%MAb−2で汚染されたMAb−1に由来するペプチドの質量スペクトルの比較である。本発明に従い、トリプシン消化及び解析前にSITRSを各ペプチドと1:1比で混合した。 (A)純非標識MAb−1と(B)10%MAb−2で汚染されたMAb−1に由来するペプチドの質量スペクトルの比較である。本発明に従い、トリプシン消化及び解析前にSITRSを各ペプチドと1:1比で混合した。 本発明に従い、10%MAb−2で汚染されたMAb−1試料の定量で試験した6種類のペプチドのSITRS値を示すグラフである。 本発明に従い、ヒト胎児腎293細胞とチャイニーゼハムスター卵巣細胞に由来するMAb−1ペプチドからのSVを比較したものである。 本発明に従い、突然変異体で20%までスパイクしたmAb−1とwt mAb−1を比較したSITRS実験のSITRS棒グラフである。 本発明に従い、突然変異体で2.5%までスパイクしたmAb−1とwt mAb−1を比較したSITRS実験のSITRS棒グラフである。 本発明に従い、突然変異体でスパイクした各種mAb−1試料のSITRS解析により、突然変異体スパイク抗体におけるペプチドHC(218−247)、HC(344−359)及びHC(288−300)の量を野生型抗体における量に対して比較測定したプロットである。 本発明に従い、2種類の異なる方法を使用して2種類の異なる細胞株により産生させたMAb−1試料のバッチ(CHOで産生させた試料(図15A)とHEKで産生させた試料(図15B))を比較するSITRS棒グラフである。 本発明に従い、2種類の異なる方法を使用して2種類の異なる細胞株により産生させたMAb−1試料のバッチ(CHOで産生させた試料(図15A)とHEKで産生させた試料(図15B))を比較するSITRS棒グラフである。 図15Bに示した本発明による安定同位体標識参照標準(SITRS)結果と従来の解析法による結果を対比した表である。バッチ2(CHO産生)とバッチ3(HEK産生)に由来するmAb−1のSITRS解析の選択結果(n=6)を従来方法により得られた結果(n=3)と比較する。 本発明に従い、組成の異なる2種類の緩衝液中で軽度ストレス下のmAb−1試料を比較するSITRS棒グラフである。 本発明に従い、DTPA−MAb−1コンジュゲートを非修飾MAb−1と比較したSITRS棒グラフである。
以下、本発明の各種態様について詳細に記載し、その1例以上を以下に説明する。各例は本発明を限定する目的ではなく、本発明を説明する目的で記載する。実際に、当業者に自明の通り、本発明の範囲又は趣旨から離れずに本発明に種々の変更及び変形を加えることができる。例えば、ある態様の一部として例証又は記載する特徴を別の態様で使用し、更に別の態様を提供することができる。
従って、本発明は特許請求の範囲とその等価物の範囲に該当するような変更及び変形に対応するものである。本発明の他の目的、特徴及び側面も以下の詳細な説明に開示し、又は以下の詳細な説明から自明である。当業者に自明の通り、本願の記載は典型的な態様の説明に過ぎず、本発明のより広範な側面を限定するものではない。
本願で使用する「蛋白質」又は「ポリペプチド」なる用語は10アミノ酸以上、例えば50アミノ酸、100アミノ酸、200アミノ酸、300アミノ酸、400アミノ酸、500アミノ酸又はそれ以上のアミノ酸のポリマーを意味する。本発明の典型的な蛋白質としては、限定されないが、組換え蛋白質、バイオセラピー用蛋白質、モノクローナル抗体及び他の抗体、抗体−薬物コンジュゲートもしくは他のバイオコンジュゲート、イメージング抗体、融合蛋白質又はペグ化蛋白質が挙げられる。
本願で使用する「モノクローナル抗体」なる用語は特定標的分子(抗原)と1カ所の特定部位(抗原部位)で結合する類の抗体蛋白質を意味する。
本発明により実現される測定は蛋白質分解消化中に生成したペプチドの質量のみならず、得られた各ペプチドの存在量も考慮する。MSによるペプチドの存在量の測定は蛋白質消化前に非標識蛋白質と混合するSITRS試料を利用することにより可能になる。本願で使用する「SITRS試料」又は「SITRS標準」なる用語は既知配列の蛋白質(例えば抗体)をこの蛋白質に存在する少なくとも1種のアミノ酸の安定同位体標識物で標識したものを意味する。
従って、1側面において、本発明は蛋白質(例えば抗体)の2個の試料を比較し、試料における突然変異、修飾又は不純物等の差異を定性的及び/又は定量的に同定する方法に関する。測定は蛋白質消化及びLC−MS前に非標識蛋白質(例えば非標識抗体)と混合するSITRS試料を利用することにより実施することができる。
安定同位体標識物を内部標準として導入し、定量に影響を与える可能性のある試料操作とMS検出に起因する変動とアーチファクトを軽減する。本発明により軽減される潜在的変動の例としては、蛋白質消化の程度、試料操作によるアーチファクトの形成及び/又はMS検出中のイオン化効率の変動が挙げられる。本発明の方法を利用することにより、このようなパラメーターをSITRS試料に対して正規化することができる。
1側面において、本発明は標識蛋白質(SITRS試料)を調製する段階と、標識蛋白質を非標識蛋白質試料と混合する段階を含む。混合した試料を次にボトムアップLC−MSに供し、非標識試料中の低レベル突然変異、修飾又は不純物を定性的及び/又は定量的に測定することができる。発現細胞株の選択不良、増殖培地の不備、細胞培養条件の不備、精製段階の不備又は製剤化緩衝液の不足を判定するためにこの解析を使用してもよい。
典型的な1態様では、非標識抗体を実験増殖培地で形成するか又は実験細胞株/クローンにより産生させ、得られた非標識抗体をSITRS試料と混合した後、混合した試料を蛋白質消化とボトムアップLC−MSに供し、これを使用して実験増殖培地/細胞株/クローンが目的抗体の産生に許容可能であるか否かを判定することができる。
標準逆相高性能液体クロマトグラフィー(RP−HPLC)条件下において、標識ペプチドと非標識ペプチドは保持時間がほぼ等しいため、同時に泳動する。標識ペプチドと非標識ペプチドはクロマトグラフィーにより分離できないが、MS検出により区別可能であり、特定ペプチドにおける標識残基数に等しいダルトン(Da)の差を生じる。従って、SITRS試料を非標識抗体又は他の蛋白質と混合すると、Daの差を示すダブレットが質量スペクトルに出現し、SITRS試料への標識アミノ酸の組込みと、同一アミノ酸配列をもつペプチドがSITRS試料及び非標識抗体の両方に存在することを示す。(1:1混合物における)その非標識対照物との唯一の相違が標識アミノ酸の存在であるSITRS試料は各ピークが同一強度であるダブレットを生じる。
SITRS試料は標準アミノ酸の代わりに重アミノ酸を使用する当分野で公知の方法を使用して作製することができる。例えば、アルギニン残基とリジン残基を含む蛋白質を作製する場合には、天然存在量の多い12C原子の代わりに6個の13C原子から構成されるアルギニン残基とリジン残基(アルギニン−6及びリジン−6)を増殖培地に添加すればよい。
当分野で公知の重同位体による標識物が本発明で有用であると考えられる。当業者に自明の通り、重同位体による標識物の選択は形成される蛋白質と、LC−MS検出に備えて蛋白質に実施される蛋白質消化に依存する。例えば、作製される蛋白質がアルギニン及び/又はリジンを含み、トリプシン消化を受ける場合には、重アルギニン及び/又はリジンが望ましいと思われる。同様に、作製される蛋白質がアスパラギン酸を含み、エンドプロテイナーゼAspN消化を受ける場合には、重アスパラギン酸が望ましいと思われる。作製される蛋白質がグルタミン酸を含み、エンドプロテイナーゼGluC消化を受ける場合には、重グルタミン酸が望ましいと思われる。作製される蛋白質がアスパラギン酸−アスパラギン酸−アスパラギン酸−アスパラギン酸−リジン鎖を含み、エンテロキナーゼ消化を受ける場合には、重アスパラギン酸及び/又は重リジンが望ましいと思われる。作製される蛋白質がイソロイシン−グルタミン酸又はアスパラギン酸−グリシン−アルギニン鎖を含み、第Xa因子消化を受ける場合には、重イソロイシン、グルタミン酸、アスパラギン酸、グリシン及び/又はアルギニンが望ましいと思われる。作製される蛋白質がアルギニン−X−X−アルギニン鎖を含み、フリン消化を受ける場合には、重アルギニンが望ましいと思われる。作製される蛋白質がヒスチジン−チロシン結合を含み、genease I消化を受ける場合には、重ヒスチジン及び/又はチロシンが望ましいと思われる。作製される蛋白質が芳香族側鎖をもつアミノ酸を含み、キモトリプシン消化を受ける場合には、芳香族側鎖をもつ重アミノ酸が望ましいと思われる。作製される蛋白質がリジンを含み、Lys−C又はLys−N消化を受ける場合には、重リジンが望ましいと思われる。作製される蛋白質がメチオニンを含み、CNBr消化を受ける場合には、重メチオニンが望ましいと思われる。作製される蛋白質がアルギニンを含み、エンドプロテイナーゼArgC消化を受ける場合には、重アルギニンが望ましいと思われる。本発明は特定の同位体標識物又は特定の蛋白質消化方法に限定されず、蛋白質に応じて同位体標識物及び方法を変えることができる。
本発明は更に蛋白質精製段階を含むことができる。当分野で公知の蛋白質精製法が本発明で有用であると考えられ、利用することができる。蛋白質消化前に蛋白質精製段階を実施することができ、場合によっては、試料を混合する前に蛋白質精製段階を実施することが望ましいと思われる。他の態様では、試料混合後で蛋白質消化前に蛋白質精製段階を実施することが望ましいと思われる。
所定態様では、混合した試料を蛋白質消化前に変性、還元及び/又はアルキル化することが望ましいと思われる。変性、還元及びアルキル化段階は当分野で公知の方法により実施することができる。例えば、変性段階は透析法、オフライン固相抽出法(SPE)、オンラインSPE又は液体クロマトグラフィー(LC)(例えばサイズ排除クロマトグラフィー/高性能液体クロマトグラフィー(SEC−HPLC)又は逆相高性能液体クロマトグラフィー(RP−HPLC))を使用して実施することができる。オンラインSPE又はLC法では、流速を制御することができ、紫外線(UV)シグナルをモニターすることができ、精製蛋白質のみを採取し、増殖段階又は試料処理に起因する残留緩衝液又は他の汚染物質を採取しないように分画採取のタイミングを調節することができる。
図1はSITRS解析の模式図である。図3及び5は非標識MAbとその対応するSITRS標準(修飾又は突然変異なし)を含む2個の混合試料のSITRS解析からの質量スペクトルを示す。図に示すように、SITRS標準と非標識MAbを1:1比で混合し、蛋白質(トリプシン)消化後、ボトムアップLC−MSに供した。非標識試料とSITRS標準の両方に共通のペプチドに得られた質量スペクトルはSITRS標準における標識アミノ酸の存在により質量対電荷比(m/z)ピークがダブレットとして出現するという特徴がある。従って、化学的組成がそのSITRS対照物と同一であり、そのSITRS対照物と同一量で存在するペプチドは強度が(1:1混合物における)標準の強度と等しくなる(例えば図3参照)。
図5に示すように、ペプチド集団の一部が点突然変異体又は部位特異的修飾分子(例えば脱アミド化、N末端ピログルタミン酸又はグリコシル化の差異)から構成されるペプチドは非標識試料に由来するピークの強度がSITRS標準に比較して化学的に別個のペプチドの存在量に相当する量だけ低下した質量スペクトルとなる。従って、SITRS標準を非標識蛋白質調製物と混合し、混合した試料を蛋白質消化とボトムアップLC−MSに供することにより、非標識蛋白質調製物における突然変異、修飾及び/又は部位特異的修飾分子の存在を同定及び定量することができる。
上記ストラテジーを利用して異なる細胞株に由来する抗体調製物を比較することができる。例えば、本発明の方法は実験増殖培地で増殖させるか又は実験クローン/細胞株により産生させた非標識抗体における突然変異及び/又は修飾の存在を定性的に同定するために利用することができる。この態様では、少なくとも1種の同位体標識アミノ酸(「SITRS標準」)を含む標準試料を実験細胞株により産生させた非標識抗体と混合する。混合した試料を次に蛋白質消化とボトムアップLC−MSに供し、実験細胞株が目的抗体の産生に許容可能であるか否かを判定することができる。
上記態様と同様に、非標識抗体とSITRS標準の唯一の相違がSITRS標準における標識アミノ酸の存在である場合には、2個の試料はMSで同時に泳動し、質量スペクトルの唯一の顕著な相違はSITRS標準における標識アミノ酸の存在を示すダブレットとして出現する。
ダブレットピークが観測されない場合には、単一ピークは以下の可能性の1つに由来するペプチドに対応すると思われる。即ち(1)ペプチドが標識アミノ酸を含まない;(2)ペプチドが修飾を含む;(3)ペプチドが突然変異、挿入又は欠失を含む;(4)ペプチドが不純物に対応し、蛋白質試料に存在するアミノ酸配列を含まない。この場合には単一ピークをMS/MSにより解析してペプチドの配列を解明し、上記4種類の可能性のうちのどれが存在するかを判定することができる。例えば、図7は姉妹ダブレットをもたない突然変異体ペプチドの存在を示す。従って、SITRS標準を非標識抗体と混合し、混合した試料を蛋白質消化とボトムアップLC−MSに供することにより、非標識抗体における突然変異、修飾及び/又は部位特異的修飾分子の存在を同定することができる。最良のクローンを選択するために上記同一ストラテジーを利用して異なる細胞株により産生させた数個の非標識MAbを比較することができる。
本発明の別の側面において、標識SITRS標準は各標識SITRS標準ペプチドのm/zピークの強度を各ダブレットにおける非標識試料のその対応する非標識ペプチドの強度と比較することにより、質量分析法による蛋白質の定量を可能にする。この結果、全長蛋白質配列にほぼ相当する全ペプチドの比較が可能になる。この場合には上記ストラテジーを利用して数種の非標識蛋白質を相互に比較することができる。
本発明のこの側面では、非標識蛋白質を作製する。更に、非標識MAbに対応するSITRS標準を取得する。非標識蛋白質とSITRS標準は実質的に同一であるはずであり、混合すると、図1に示すような1:1ダブレットをMSに示すはずである。非標識蛋白質における突然変異又は修飾の存在を定量するために、対応するSITRS標準を非標識試料と混合する。対応するSITRS標準と非標識試料の混合物を次に蛋白質消化とボトムアップLC−MSに供することができる。得られたスペクトルを次に解析し、ダブレットピークの強度が同一であるか否かを判定することができる。
更に、SITRS標準における同位体標識物以外は非標識MAbとSITRS標準が同一であることを検証するために、非標識MAbとSITRS標準を混合し、蛋白質消化とボトムアップLC−MSに供することができる。得られた質量スペクトルパターンは図1に示すように実質的に1:1ピークを生じるはずである。しかし、ペプチド集団の一部が点突然変異体又は部位特異的修飾分子(例えば脱アミド化、N末端ピログルタミン酸又はグリコシル化の差異)から構成されるペプチドは非標識標準試料に由来するピークの強度がSITRS標準に比較して化学的に別個のペプチドの存在量に相当する量だけ低下した質量スペクトルとなる(図1)。
2個の非標識蛋白質試料を相互に(例えば非標識試料Aを非標識試料Bと)比較する場合には、ピペッティングエラーとMS検出に起因し得る変動を更に最小限にすることが必要になる場合がある。これらの変動を最小限にするためには、式1に示すようにSITRS標準に対する非標識試料Aの比をSITRS標準に対する非標識試料Bの比に比較すればよい。得られた値をSITRS値(SV)と言う。
Figure 2013528818
式1において、Iは非標識試料Aのピーク強度であり、ISITRS−Aは非標識試料Aと混合したSITRS標準のピーク強度であり、Iは非標識標準試料Bのピーク強度であり、ISITRS−Bは非標識標準試料Bと混合したSITRS標準のピーク強度である。式2に従って[(I/ISITRS−A)/(I/ISITRS−B)]の最近似比の平均を得ることにより実験により決定される定数であるcを掛けることにより、非標識標準試料Bに対する非標識試料Aのピーク強度比を予想シグナルの百分率に変換する。2個の試料間で共通のペプチドは比が同等となり、相違するペプチドは異なる比となる。
Figure 2013528818
あるいは、式3に示すように、SITRS標準に対する非標識試料Aの比をSITRS標準に対する非標識試料Bの比と比較してもよい。
Figure 2013528818
式3において、A及びBは夫々試料Aにおけるペプチドと試料Bにおける同一ペプチドの相対量である。I、I、ISITRS−A及びISITRS−Bは夫々試料A、B、試料Aと混合したSITRS標準及び試料Bと混合したSITRS標準における同一ペプチドのm/zイオンピークの強度である。定数cは試料Aと試料BへのSITRS標準の添加量が等しくない可能性を考慮した正規化係数である。具体的には、cは通常では翻訳後修飾を受けない1組のペプチドのB/A値の95%信頼区間の外側の外れ値を除くB/A値のトリム平均である。従って、I/ISITRS−Aにcを掛けると、定量したペプチドの大半でI/ISITRS−Bの比に等しい積となる。
こうして、一方には非標識試料A(例えば十分に性状決定された参照抗体)とSITRS標準を含み、他方には非標識試料B(例えば被験抗体試料)とSITRS標準を含む少なくとも2個の蛋白質消化産物を1回の定量実験で試験することができる。
以下の実施例は本発明の典型的な態様について記載する。本願の特許請求の範囲内の他の態様も本願に開示する本発明の詳細な説明又は実施例に鑑みて当業者に明白に認識されよう。詳細な説明と実施例は例示に過ぎず、本発明の範囲と趣旨は実施例の後に記載する特許請求の範囲に指定する通りである。
特に指定しない限り、本実施例では以下の材料及び装置を利用した。しかし、本願に記載する方法はこれらの材料及び/又は装置のみを利用する方法に限定されない。
チャイニーゼハムスター卵巣(CHO)細胞培地とアミノ酸に使用した材料を以下に挙げる:
・Invitrogen,Carlsbad,Californiaの製品であるLys/Argドロップアウト培地;
・Cambridge Isotope Laboratories,Andover,MAの製品であるL−アルギニン(Arg−6)一塩酸塩、カタログ番号CLM−2265−0.25(MW216.62);
・Cambridge Isotope Laboratoriesの製品であるL−リジン(Lys−6)二塩酸塩、カタログ番号CLM−2247−0.25(MW225.07);
・Sigma,Milwaukee,WIの製品であるL−アルギニン一塩酸塩、カタログ番号A5131−1G(MW210.66);及び
・Sigma,Milwaukee,WIの製品であるL−リジン一塩酸塩、カタログ番号L5626−1G,(MW182.65)。
・ミリQ水又は同等物。
プロテインA精製に使用した材料を以下に挙げる:
・GE Healthcare,Wauwatosa,WIの製品であるrProtein A Sepharose Fast Flow、カタログ番号17−1279−03;
・1Mトリス緩衝生理食塩水(Tris),pH8.5;
・1×リン酸緩衝生理食塩水(PBS),pH7.4;
・酢酸;
・塩化ナトリウム;
・Bio−Rad,Hercules,CAの製品であるPoly−Prepクロマトグラフィーカラム、カタログ番号731−1550;
・真空マニホールド;
・Varian,Palo Alto,CAの製品である紫外・可視分光光度計、モデルCary 50;及び
・Millipore,Billerica,MAの製品であるMicrocon YM−30、カタログ番号42410。
ペプチドマッピングにおけるトリプシン消化に使用した材料を以下に挙げる:
・Sigmaの製品であるヨード酢酸(IAA);カタログ番号14386−10G;
・Sigmaの製品であるジチオスレイトール(DTT);カタログ番号D−9163;
・Worthington,Lakewood,NJの製品であるトリプシン、カタログ番号TRSEQZ,4.61u/mgP;
・1M Tris−HCl,pH8.0;
・1M Tris−HCl,pH7.5;
・Calbiochem,Gibbstown,NJの製品である塩酸グアニジン(Gua−HCl);カタログ番号369075;
・JT Baker,Phillipsburg,NJの製品である5N塩酸(HCl);カタログ番号5618−02;及び
・Corning Life Sciencesの製品である0.22μm(CA)使い捨て滅菌フィルターユニット;カタログ番号430015。
変性剤及び他の不純物を除去するためにゲル濾過に使用したSEC−HPLCシステム:
・Agilent Technologies,Santa Clara,CAの製品であるAgilent 1200 Quaternary HPLCシステム;
・Agilentの製品であるAgilentリザーバトレイ;
・Agilentの製品であるAgilent G1311Aクォータナリポンプ;
・Agilentの製品であるAgilent G1322A脱ガス装置(インライン);
・Agilentの製品であるAgilent G1367B HiP−ALS高性能オートサンプラー;
・Agilentの製品である温度制御機能付きAgilent G1316A TCCカラムコンパートメント;
・Tosoh,Tokyo,Japanの製品であるTosoh TSK−Gel SW3000XLガードカラム,内径6.0mm×長さ40mm,粒子径7μm,カタログ番号08543;
・Agilentの製品であるAgilent G1364C分析用フラクションコレクター;
・Agilentの製品であるフラクションコレクター用Agilent G1330B温度制御器;
・Agilentの製品であるAgilent G1365D MWD(紫外・可視検出器);及び
・Agilentの製品であるコンピュータ付きAgilent Chemstationデータ取得システム。
RP−HPLCとMS検出によるペプチドマッピングに使用した材料を以下に挙げる:
・JT Bakerの製品であるトリフルオロ酢酸(TFA);カタログ番号9470−00;
・EMD Chemicalsの製品であるギ酸(FA);カタログ番号FX0440−5;及び
・Honeywell Burdick and Jackson,Morris Township,NJの製品であるHPLCグレードアセトニトリル(ACN)、カタログ番号AH015−4。
RP−HPLCとMS検出によるペプチドマッピングに使用したLC−MSシステム;
・Agilentの製品であるAgilentリザーバトレイ;
・Agilentの製品であるAgilent G1376Aキャピラリバイナリポンプ;
・Agilentの製品であるAgilent G1379Bマイクロ真空脱ガス装置(インライン);
・Agilentの製品であるAgilent G1377A Micro WPSオートサンプラー;
・Agilentの製品であるAgilent G1330B FC/ALS Thermオートサンプラーサーモセット;
・Agilentの製品である温度制御機能付きAgilent G1316B TCC SLカラムコンパートメント;
・Agilentの製品であるAgilent G6510A−6510Q−TOF LC/MSシステム;
・Higgins Analytical,Mountain View,CAの製品であるHiggins Analytical Proto 200 C18,5μm,250×1.0mm,カタログ番号RS−2501−D185,シリアル番号157337;
・Agilentの製品であるコンピュータ付きAgilent MassHunterデータ取得システム;
・Agilentの製品であるAgilent MassHunter Workstation Software Qualitative Analysis;Version B.03.00 with Bioconfirm;及び
・Microsoftの製品であるMicrosoft Excel 2003ソフトウェア。
[実施例1]
本実施例では、アルギニンとリジンのアミノ酸を欠失する化学的に規定された培地で非標識及び標識モノクローナル抗体(MAb)を産生させた。次に培地に非標識又は標識L−アルギニン(Arg)及びL−リジン(Lys)を夫々3.97mM及び5.95mMまで添加した。当分野で公知の標準方法を使用して抗体の非標識物と標識物を作製し、必要時まで−80℃で保存した。
標識MAb−1(SITRS)及び非標識MAb−1のプロテインA精製:
カラム充填
rProtein A Sepharose Fast Flowを使用してMAb−1(標識及び非標識)を精製した。激しく振盪することにより樹脂を再懸濁させた。1×PBS 10mLを加えたBio−Rad Poly PrepカラムにSepharose(1.65mL,樹脂約1.2mL)を移した(カラムの底のキャップを閉めた)。
樹脂を底まで沈降させた。次にキャップを外し、緩衝液が流れるのに任せ、樹脂のベッドに到達する直前に停止させた。
プロテインA精製
1×PBS 20mL(約2カラム容量)を〜3〜5mL/分の速度で流すことにより樹脂を平衡化させた。試料(10mL〜10mg)を〜1mL/分の速度でカラムにアプライした。10mgの標識MAb−1と10mgの非標識MAb−1を処理した。
次に1×PBS 4×10mL(約2カラム容量)を〜3〜5mL/分の速度で流してカラムをリンスし、試料を0.1M酢酸、0.15M塩化ナトリウム(pH3.5)5mLで重力流により溶出させた。
試料再構成
溶出したMAb−1のA280を溶出液の10倍希釈液で測定した。具体的には、10mM Tris,pH8.0緩衝液180μLを加えることにより蛋白質20μLを200μLまで希釈した。MAb−1の消光係数は1.43mL/mg*AUであった。
溶出したMAb−1(5mL)を1M Tris(pH8.5)0.5mLで中和させ、pHを7〜8の範囲にし、試料中のTrisの最終濃度を100mMまで上げた。
精製したMAb−1をMicrocon YM−30遠心フィルターで更に濃縮した。フィルターの容積は0.5mLであったので、濃縮は2段階で実施した。試料を10〜15分間10,000gで遠心し、容量を約0.25mL(4倍濃度)まで減らした。最終試料濃度は非標識MAb−1が6.07mg/mL、標識MAb−1が5.63mg/mLであった。次に試料を−80℃で凍結した。
SITRS実験用試料調製:
以下の手順に従って試料を調製した:
・非標識MAb−1、MAb−2(MAb−1の二重点突然変異体)、HEK由来MAb−1及び標識MAb−1の各試料をミリQ水で4mg/mLまで希釈した。
・MAb−1(4mg/mL)をその二重点突然変異体MAb−2(4mg/mL)と混合し、MAb−1を20%、10%、5%、2.5%、1.25%及び0.625%のMAb−2突然変異体でスパイクした試料を得た。
・MAb−1試料と突然変異体でスパイクしたMAb−1試料(25μL,4mg/mL)を25μLの4mg/mL標識MAb−1と混合した。
・MAb−1(HEK由来,25μL,4mg/mL)を25μLの4mg/mL標識MAb−1と混合した。
試料の変性、還元及びアルキル化
各SITRSスパイク試料(25μL)を8Mグアニジン−HCl,0.1M Tris(pH8.0)75μLに加えた。試料を室温で15分間インキュベーションした。
1M DTT 1μLを各試料に加えた後、37℃で30分間インキュベーションすることにより還元を実施した。
0.5M IAA 5μLを加えた後、ホイルカバー下に37℃で30分間インキュベーションすることにより試料をアルキル化した。インキュベーション後、1M DTT 1.5μLを各試料に加えることにより過剰のIAAを不活性化した。
変性、還元及びアルキル化試料のSEC−HPLCによるゲル濾過
以下の条件及び材料をSEC−HPLCに使用した:
・カラム:Tosoh TSKgel SW3000XLガードカラム,内径6.0mm×長さ40mm,粒子径7μm
・移動相A:10mM Tris,pH7.5
・グラジエント:アイソクラチック
・流速:0.25mL/分,一定
・オートサンプラー及びFCクーラー温度:4℃
・カラムオーブン温度:周囲温度
・波長:280nm
・合計試験時間:6分
・注入容量:100μL(約100μg)
・分画採取:時間基準で室温にて2〜3分に1分画を採取。
SEC−HPLCによるゲル濾過
洗浄段階を挟んで各試料100μLをSEC−HPLCに注入した。典型的なクロマトグラムを図8に示す。分画採取により精製試料250μLを回収し、従って、精製中に試料損失が生じなかったと仮定すると、最終濃度は約0.4mg/mLであった。
洗浄溶液(75mM Tris,pH8.0中6M Gua−HCL)100μLを注入することにより各試料試験間にカラム洗浄を実施した。流速を6分間0.4mL/分とし、分画を採取しなかった点を除き、カラム洗浄法は上記と同一とした。
トリプシン消化
0.25mg/mLトリプシン(1mM HClに再懸濁)8μLをSEC−HPLC精製試料200μL(80μg)に加えた(酵素対試料重量比1:40)。次に、混合物を30分間37℃でインキュベーションした。インキュベーション後に、1M HCl 4μLを最終濃度20mMまで加えることにより反応をクエンチした。試料20μL(ないし約8μg)をMS解析のためにHPLCにロードした。
トリプシン消化した抗体のLC−MS解析
以下の条件及び材料をLC−MSに使用した:
・カラム:Higgins Analytical Proto 200 C18 RPカラム(5μm,200Å,1×250mm)
・移動相A:0.02%TFA,0.08%ギ酸水溶液
・移動相B:0.02%TFA,0.08%ギ酸ACN溶液
・グラジエント:バイナリ
・流速:50μL/分,一定
・初期条件:2%B
・オートサンプラークーラー温度:4℃
・カラムオーブン温度:60℃
・合計試験時間:120分
・注入容量:20μL(試料8μg)
・バイナリグラジエントプログラム:
Figure 2013528818
この方法では溶離液を先ず4分間廃棄した後に質量分析計に導入した。結果の定量を改善するために試験中にはMS/MS情報を収集しなかった。
各ダブレットのピーク強度の定量を行い、抗体のほぼ全長配列に相当するペプチドの配列集合に対応させた。データを図10、11、12及び13に示すような「SITRS棒グラフ」として表した。
上記実施例から明らかなように、SITRSを使用すると、MSで生成されたデータを蛋白質試料の定性的及び定量的両者の比較に利用することが可能になる。
上記実施例では変性剤及び他の不純物を除去するために従来記載されているSEC−HPLCによるゲル濾過を利用した。図8から明らかなように、溶離液をモニターした処、従来の脱塩法で得られるよりも高純度で低希釈度の抗体試料という最終結果が得られた。更に、グアニジン塩が試料からほぼ完全に除去されるため、トリプシン消化時間を著しく短縮することができ、従って、長時間のインキュベーションにより混入する可能性のある試料操作アーチファクトが最小限になった。
MAb−1をSEC−HPLCカラムに3回注入し、グアニジン及び他の汚染物質を除去した。試験段階を通して280nmの吸光度をモニターした。図8の矢印は試料採取の開始と終了を示す。抗体はグアニジン及び他の汚染物質から分離した基線であった。
グアニジン及び他の汚染物質の除去後に等モル量のSITRS標準の存在下でMAb−1試料を消化すると、適切なシグナル強度の予想ダブレットを特徴とするペプチドの質量スペクトルが得られた。図2は等モル比でSITRS標準と混合したMAb−1のトリプシン消化産物に由来するピークの典型的な質量スペクトルを示す。899.9418の予想m/zピーク(LCのペプチド127−142に対応する[M+2H]+2ピーク)と非標識ペプチドの天然に存在する13C含有ペプチドに由来するモノアイソトピックピークに加え、更にSITRSに由来する1組のピークが存在する。MAb−1:SITRSのピーク強度の予想される比は1である。全該当ピークのピーク高さを合計することにより得られた実測比は0.811である。クロマトグラムの軽鎖に由来する11個のピークの比を計算すると、平均比は0.823±0.014となる。この数値は試験した全42個のペプチドで一致し、標準偏差は2%である。理論に結び付けるものではないが、予想比1からのずれは初期蛋白質濃縮におけるピペッティングエラー等の系統的要因に起因する可能性が高いと考えられる。
図3は等モル比でSITRS標準と混合したMAb−1のトリプシン消化産物に由来するピークの別の典型的な質量スペクトルを示す。1070.5085の予想m/z(重鎖のペプチド255−273の[M+2H]2+)と非標識ペプチドの天然に存在する13C含有ペプチドに由来するモノアイソトピックピークに加え、更にSITRSに由来する1組のピークが存在する(1073.5184([M+2H]2+)のm/zと天然に存在する13C含有ペプチドに由来するモノアイソトピックピーク)。(試料を1:1比で混合し、この特定ペプチドの修飾が生じなかったならば)MAb−1:SITRSのピーク強度の予想比は1である。全該当ピークのピーク高さを合計することにより得られた実測比は1.07である(図4)。20%突然変異体スパイクMAb−1における同一ペプチドHC(255−273)でも同一比が得られた。この数値は試験したペプチドの大半で一致した。一方、ペプチドHC(218−247)を試験した処(m/z835.15)、20%突然変異体スパイクMAb−1における非標識ペプチドに対応するピーク強度の相対量はSITRS標準における同一配列の標識ペプチドに対して低下した(図5)。ピーク強度比の見掛けの変化を定量し、図6に示した。野生型MAb試料(0%突然変異体)における全該当ピークのピーク高さを合計することにより得られた実測比は1.11であり、20%突然変異体スパイクMAb−1の同一測定値は0.87である。20%突然変異体スパイクMAb−1に由来する非標識ペプチドHC(218−247)の相対強度のこの低下はMAb−1の突然変異体(MAb−2試料)において修飾されたこのペプチドに一致する。
上記SITRS実験から得られる定量的データに加え、試料に関する定性的情報も得ることができる。図7はダブレットを含まない1組のモノアイソトピックピークを示す。このピークは野生型MAb−1には存在しないMAb−2(MAb−1の二重点突然変異体)に由来するペプチドHC(218−247)に対応する。
[実施例2]
SITRS標準に由来するm/zピークの存在は所与ペプチドの存在量の差の定量を可能にする。本実施例はMAb−1以外の抗体(例えばMAb−1の配列と完全には一致しないアミノ酸配列をもつMAb−2抗体)によるMAb−1の試料の汚染レベルの定量について詳述する。
1実験では、MAb−1の試料をMAb−2で最終濃度10%までスパイクした(90%MAb−1+10%MAb−2)。この実験は偶発的に発生するか又は製造中の自然な生物学的プロセスにより発生する可能性のある有望なシナリオとして、点突然変異をもつ抗体を種々の量で含有する試料をシミュレートすることを目的とした。トリプシン消化により得られる大半のペプチドは相同度が高いため、2個の抗体間で共通であり、STIRS値(SV)が100%になると予想された。6種類のこのようなペプチドを試験に選択した。しかし、1アミノ酸以上が相違するものは少なく、SVは90%であると予想された。図9は1種のこのような「突然変異体」ペプチドに由来する2種類の質量スペクトルを示す。第1のスペクトルはSITRSと混合した非標識抗体標準(汚染性MAb−2を添加しなかった)に由来し(図9A)、第2のスペクトルはSITRSと混合した10%MAb−2を含有する非標識汚染試料に由来する(図9B)。この突然変異をもつペプチドで観測されたSVは約93.3%である。より大まかに言うと、MAb−1とMAb−2で相違するペプチドは平均SVが93%であるが、共通するペプチドは約100%の予測値であった(図10)。ずれについては考慮しなかったが、理論に結び付けるものではないが、ピペッティングエラー又は濃縮により説明できる。従って、総蛋白質の10%のレベルの分子中の点突然変異を同定するためにSITRS法を使用するのに成功した。
図11及び表1はCHO細胞株と293細胞株に由来する材料を使用したSITRS実験からのデータを示す。293に由来する材料はCHOに由来するMAb−1よりも重鎖における非グリコシル糖鎖(NGA2F)グリコシル化が20%低い。更に、2個のバッチは重鎖上のC末端リジンの量とN末端ピログルタミン酸形成量も相違する。これらの修飾を含むペプチドはSVのその劇的な相違によりSITRS実験で容易に識別できた(図11に星印を付けた柱)。更に、存在量のレベルに差がないと予測されたペプチド(即ち全共通ペプチド)はそのSITRS比が同等であり、非修飾ペプチドの平均標準偏差は1.4%であった(0.22〜6.31%の範囲)。
Figure 2013528818
従って、以上から明らかなように、所与蛋白質のバッチ間の相違を定量するために安定同位体標識蛋白質を内部参照標準として使用する新規方法が考案された。リジンとアルギニンを欠失する化学的に規定された培地に標識アミノ酸を添加し、細胞培養でMAb−1を産生させることによりリジン−6とアルギニン−6をMAb−1に均一に組込むことができた。質量分析法により非標識MAb−1をそのSITRS標準対照物に比較すると、この方法により生成されたデータは2%の標準偏差で一致することが実証された。HEK293細胞株により産生させたMAb−1にこの方法を適用すると、N末端ピログルタミン酸、C末端リジン及びNGA2Fレベル等の修飾レベルが相違するペプチドが正確に同定された。更に、約10%のレベルでMAb−2とMAb−1が1アミノ酸相違するペプチドを同定するためにこの方法を使用するのに成功した。
[実施例3]
別の実験で、2カ所の点突然変異を含む突然変異体MAb−1(MAb−2)でMAb−1の試料をスパイクした。具体的には、一方の突然変異はペプチドHC(218−247)に位置し、他方はHC(344−349)に位置する。突然変異体を20%(90%MAb−1+20%突然変異体MAb−1,図12)から2%(98%MAb−1,2%突然変異体MAb−1,図13)の最終濃度となるように加えた。図12及び13に示すように、野生型及び突然変異体MAb−1の両方に共通するペプチドは予測値が約100%である。2種類の突然変異体ペプチドは予測値が約80%(図12)又は98%(図13)である。糖ペプチドHC(G0F−288−300)とHC(439−446)も2試料間で相違する。2試料における糖ペプチドとC末端ペプチドは夫々そのオリゴ糖組成とC末端リジン含量が相違することが分かっていたので、これは予想通りであった。図14は野生型MAbに種々の量の突然変異体MAb−1をスパイクし、SITRSにより測定した場合の野生型ペプチドHC(218−247)、HC(344−349)及びHC(G0F−288−300)のレベルの百分率の差を示す。この方法は突然変異体の存在量に線形応答し、方法検出限界は2.4%である。
[実施例4]
SITRS法が試料を区別する能力を更に試験するために、HEK細胞株でmAb−1を産生させることにより製造方法の変更をシミュレートした。CHOとHEKに由来するmAbのSITRS解析を夫々図15A及び図15Bに示す。この解析から3種類のペプチドが即座に着目される。先ず、N末端ピログルタミン酸残基をもつHC(1−39)はHEK試料のほうが7.1%多い。この結果と一致し、N末端非環化グルタミン残基をもつHC(1−39)はCHOに由来するmAbのほうが74%多い。第2の相違位置はC末端重鎖ペプチドHC(439−446)である。これはmAbにおける共通の翻訳後イベントであるLys446の蛋白質分解プロセシングの僅かな相違が原因であった。第3の顕著な相違は各種糖ペプチドの相対存在量である。
これらの相違を検証するために、MAbをPNGase Fで脱グリコシル化し、2−アミノ安息香酸で標識後にHPLCによりオリゴ糖を定量した。SITRS法と酵素消化により測定したオリゴ糖含量の相違を図16にまとめる。Agilent製品であるMassHunter with Bioconfirmソフトウェアパッケージを使用して脱電荷脱同位体ピークの強度の比較によりSITRS解析法とラベルフリーMS解析法で測定したN末端グルタミン変換レベルとC末端リジン除去レベルの比較も図16に示す。これらの2種類の異なる方法の結果は特に存在量の多いペプチドでかなりよく一致する。
他方、同一製造方法によりCHO細胞で産生させたmAbの2個のバッチは非常によく似ていることが分かった(図15A)。ペプチドHC(1−39)におけるN末端ピログルタミン酸の量は3%未満の差しか観測されなかった。同様に、HC(392−445)における相対差も僅か3.3%であった。HEK細胞で産生させたバッチとは異なり、CHOに由来する2個のバッチはグリコシル化パターンも同等であり、この結果はオリゴ糖プロファイリングにより裏付けられる。
[実施例5]
抗体に及ぼすストレスの影響を評価するためにSITRS法を使用するのにも成功した。2種類の異なる緩衝液中で6カ月間又は12カ月間4℃で保存したmAbに由来するペプチドを比較すると、2個の試料間の差はごく僅かであると思われた(図17)。しかし、これらの僅かな差は定量可能であった。例えば、HC(1−39)におけるピログルタミン酸の量は12カ月試料では6.2%増加した。この結果はN末端Glnを含有するHC(1−39)が6カ月試料の26.8%まで低下することに相関した。更に、HC(370−391)は4.7%低下した。12カ月試料では脱アミド化ペプチドが231%も多いので、この低下は脱アミド化の亢進に起因すると考えられた。部分消化ペプチドHC(60−72)(図17)は12カ月試料では6カ月試料で観測された存在量よりも911%高い存在量で観測された。この結果はHC(60−65)、HC(66−72)及びHC(68−72)の同時低下に相関した。
[実施例6]
低分子、薬物又は造影剤と蛋白質のバイオコンジュゲーション実験をモニターするためにもSITRS法を使用した。例えば、図18は金属キレート造影剤であるCHX−A”−DTPAを抗体のリジン残基にコンジュゲートしたSITRS実験からのデータを示す。原理的には、mAbには92カ所の可能な反応部位が存在する。しかし、SITRS実験によると、>20%の程度まで反応するのは3部位(矢印で示したペプチド)に過ぎないことが分かる。これらの反応部位は隣接するC末端ペプチドもその相対存在量が修飾されたN末端ペプチドとほぼ等量だけ減少するという事実により確認される。この現象はCHX−A”−DTPAとのコンジュゲーションによりトリプシン開裂部位が失われるという事実に起因する。
限定されないが、全研究論文、刊行物、特許、特許出願、口頭発表、教科書、報告、原稿、パンフレット、成書、インターネット投稿、雑誌論文及び/又は定期刊行物を含め、本明細書に引用する全文献はその開示内容全体を本明細書に援用する。文献に関する本願の記載はその著者により行われた主張を要約することのみを目的とし、如何なる文献も従来技術を構成すると認めるものではない。出願人は引用文献の正確さと妥当性に異議を申し立てる権利を留保する。
当業者は以下の特許請求の範囲により詳細に記載する本発明の趣旨と範囲から離れずに本発明のこれら及び他の変更及び変形を実施することができる。更に、当然のことながら、各種態様の各種側面は全面的又は部分的に相互に交換可能である。更に、当業者に自明の通り、以上の記載は例示の目的に過ぎず、以下の特許請求の範囲に更に記載するように本発明を限定する意図はない。従って、以下の特許請求の範囲の趣旨と範囲は特許請求の範囲に含まれる具体的な記載に限定すべきでない。

Claims (24)

  1. 蛋白質試料の性状決定方法であって、
    (i)既知アミノ酸配列をもつ第1の蛋白質の少なくとも1種のアミノ酸を同位体標識アミノ酸で置換した第1の蛋白質の試料を準備する段階と;
    (ii)第1の蛋白質における同位体標識物に対応する非標識アミノ酸を含む第2の非標識蛋白質の試料を準備する段階と;
    (iii)第1の試料と第2の試料を混合し、混合物を形成する段階と;
    (iv)混合物を蛋白質消化に供し、第1の消化産物を形成する段階と;
    (v)第1の消化産物をボトムアップ液体クロマトグラフィー/質量分析法に供し、1個以上のダブレット又はシングレットピークを含む第1のスペクトルを形成し、ダブレットピークは第1の試料に由来する同位体標識ペプチドと第2の試料に由来する対応する非標識ペプチドの存在を示し、各シングレットピークは突然変異、修飾又は不純物を含むペプチドの存在を示す段階
    を含み、それによって第2の蛋白質試料を性状決定する、前記方法。
  2. (vi)ダブレットのピークの相対強度を比較して各ペプチドの相対量を求め、ピーク比が1:1の場合には第1のペプチドと第2のペプチドが実質的に同一であると判定し、ピーク強度が相違する場合には化学的に別個のペプチドが存在すると判定する段階を更に含む、請求項1に記載の方法。
  3. ピーク強度の相対低下に基づいて化学的に別個のペプチドの量を定量する段階を更に含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. (vii)消化産物をタンデム質量分析法に供し、スペクトル中のシングレットピークにより表されるペプチドの配列を決定する段階を更に含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 第1の蛋白質における実質的に全ての等価アミノ酸を同位体標識する、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 同位体標識アミノ酸が少なくとも1種の重同位体を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 蛋白質消化と同位体標識アミノ酸が、
    (a)トリプシン消化と、1種以上の重アルギニン、重リジン及びその組合せ;
    (b)エンドプロテイナーゼGluC消化と重グルタミン酸;
    (c)エンテロキナーゼ軽鎖消化と、1種以上の重アスパラギン酸、重リジン及びその組合せから選択される、同位体標識物;
    (d)第Xa因子消化と、1種以上の重イソロイシン、重グルタミン酸、重アスパラギン酸、重グリシン、重アルギニン及びその組合せ;
    (e)フリン消化と重アルギニン;
    (f)genease I消化と、1種以上の重ヒスチジン、重チロシン及びその組合せ;
    (g)キモトリプシン消化と重芳香族アミノ酸;
    (h)Lys−C又はLys−N消化と重リジン;並びに
    (i)エンドプロテイナーゼArgC消化と重アルギニン
    から構成される群から選択される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 標識蛋白質と非標識蛋白質を蛋白質消化前に精製する段階を更に含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 蛋白質が組換え蛋白質、バイオセラピー用蛋白質、抗体、モノクローナル抗体、抗体−薬物コンジュゲート、イメージング抗体、融合蛋白質及びペグ化蛋白質から構成される群から選択される、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 蛋白質が抗体である、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 消化産物が蛋白質の全長アミノ酸配列の少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%又はそれ以上に相当する全体配列をもつペプチド集合を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 全体配列が蛋白質の全長アミノ酸配列を含む、請求項11に記載の方法。
  13. 請求項1から12のいずれか一項に記載の方法であって、
    (i)第1の蛋白質における同位体標識物に対応する非標識アミノ酸を含む第3の非標識蛋白質の試料を準備する段階と;
    (ii)第1の試料と第3の試料を混合し、第2の混合物を形成する段階と;
    (iii)第2の混合物を第2の蛋白質消化に供し、第2の消化産物を形成する段階と;
    (iv)第2の消化産物をボトムアップ液体クロマトグラフィー/質量分析法に供し、1個以上のダブレット又はシングレットピークを含む第2のスペクトルを形成し、各ダブレットピークは第1の試料に由来する同位体標識ペプチドと第3の試料に由来する対応する非標識ペプチドの存在を示し、各シングレットピークは突然変異、修飾又は不純物を含むペプチドの存在を示す段階、
    を更に含み、それによって第3の蛋白質試料を性状決定する、前記方法。
  14. (V)第2の消化産物に由来するスペクトル中のダブレットピークの相対強度を比較し、各ペプチドの相対量を求める段階を更に含む、請求項13に記載の方法。
  15. 第1の消化産物と第2の消化産物の結果を比較し、第2の蛋白質試料と第3の蛋白質試料の相違を判定する段階を更に含む、請求項13又は14に記載の方法。
  16. 前記比較が第1の消化産物に由来するスペクトルのピークシグナル比を第2の消化産物に由来するスペクトルの対応するピークシグナル比と比較する段階を含む、請求項13から15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 第1の蛋白質試料が革新的生物製剤であり、第2の蛋白質試料が革新的生物製剤のバイオシミラーである、請求項1から16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 第1の蛋白質試料が非コンジュゲート蛋白質であり、第2の蛋白質試料がコンジュゲート蛋白質である、請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 第1の蛋白質試料と第2の蛋白質試料が異なる細胞株、異なる細胞種又は異なる製造方法で作製される、請求項1から18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 第1の蛋白質試料と第2の蛋白質試料が異なる保存条件で保存されている、請求項1から19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 第2の蛋白質試料における突然変異、修飾又は不純物を検出するために前記方法を利用する、請求項1から20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 突然変異、修飾又は不純物がオリゴ糖含量変化、N末端グルタミン変換、C末端リジン除去、ピログルタミン酸含量変化、及び脱アミド化又は酸化の亢進から構成される群から選択される、請求項21に記載の方法。
  23. 第1の試料と第2の試料が実質的に均質な蛋白質調製物である、請求項1から22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 第1の試料と第2の試料が医薬組成物である、請求項1から23のいずれか一項に記載の方法。
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