JP2013239570A - ペルチェ素子 - Google Patents

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泰有 秋山
Naoto Morisaku
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Abstract

【課題】熱応力に起因して発生する不具合の低減を実現したペルチェ素子を提供することを目的とする。
【解決手段】ペルチェ素子1は、交互に配列された複数のP型半導体チップ11及び複数のN型半導体チップ12を備えている。これらの半導体チップ11、12の上面及び下面には、導電性を有する金属製の平板を略U字状に形成したフィン14が個別に且つ直接接合されている。また、互いに隣接する半導体チップ11、12に接合されたフィン14同士が接合されることにより、各P型半導体チップ11と各N型半導体チップ12とが電気的に直列接続される。
【選択図】図1

Description

この発明はペルチェ素子に係り、特に、熱媒体との間で熱交換を行うフィンを備えたペルチェ素子に関する。
対象となる部材や空間の温度を調節するためにペルチェ素子が用いられる。ペルチェ素子とは、複数のP型半導体チップと複数のN型半導体チップとを交互に配列して電気的に直列接続したものである。ペルチェ素子は、直流電流を流すと一方(吸熱側)の熱を他方(放熱側)に移動させるという作用を有しており、この作用を利用して温度の調節が行われる。
例えば特許文献1に記載されているように、熱媒体との間で熱交換を行うためのフィンを、隣接する半導体チップ同士を電気的に接続する電極として兼用するペルチェ素子が周知である。特許文献1に記載のペルチェ素子(熱電半導体対)は、金属製の平板をL字状またはU字状に形成した部材を電極兼フィン(電極兼熱伝達手段)として用いており、この電極兼フィンを隣接する一対の半導体チップに接合している。
特表2005−523589号公報
上述したように、ペルチェ素子は吸熱側と放熱側との間に温度差を生じさせるものである。また、ペルチェ素子のP型及びN型の半導体チップと電極兼フィンとは互いに異なる熱膨張係数を有しているため、これらの接合部には必然的に熱応力が発生する。ここで、特許文献1に記載のペルチェ素子は、P型及びN型の2つの半導体チップに対して1つの電極兼フィンを接合している。すなわち、これらの3つの部材は互いに拘束関係にあるため、熱応力を小さくすることが困難となっており、接合部に剥離や亀裂等の不具合が生じる場合があるという問題点を有していた。
この発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、熱応力に起因して発生する不具合を低減することを実現したペルチェ素子を提供することを目的とする。
この発明に係るペルチェ素子は、交互に配列された複数のP型半導体チップ及び複数のN型半導体チップを備えたペルチェ素子であって、導電性を有する材料から形成され、熱媒体との間で熱交換可能なフィンと、複数のP型半導体チップ及び複数のN型半導体チップにおいて、フィンが接合されている一方側と他方側とを仕切る仕切部とをさらに備え、フィンは、複数のP型半導体チップの両面及び複数のN型半導体チップの両面のそれぞれに対して個別に且つ直接接合されており、隣接するフィン同士を接合することにより、複数のP型半導体チップと複数のN型半導体チップとが電気的に直列接続されることを特徴とするものである。
仕切部は、複数のP型半導体チップ及び複数のN型半導体チップを保持するチップ保持部材であってもよい。
また、フィンは、平板を略U字状に形成した第1のフィンと、平板を略U字状に形成するとともに、第1のフィンに向かって延びる延設部を有する第2のフィンとを含んでおり、延設部が第1のフィンに接合されてもよい。
延設部は、第2のフィンに接合されるP型半導体チップまたはN型半導体チップとは反対側の先端部に形成されてもよい。
この場合、第2のフィンは、延設部の一部を湾曲または屈曲させた応力緩和部を有するものとしてもよい。
また、導電性を有する材料から形成された接続部材をさらに備え、隣接するフィン同士の一部は、第1のフィンの延設部と前記第2のフィンとが接合されることにより電気的に接続され、隣接するフィン同士の残りの一部は、接続部材を介して電気的に接続されるような構成としてもよい。
さらに、熱媒体が流通する流路を形成するケースをさらに備え、このケースに対し、接続部材を一体として固定してもよい。
この発明によれば、複数のP型半導体及び複数のN型半導体のそれぞれに対し、これらを電気的に直列接続するための金属電極として兼用されるフィンが個別に且つ直接接合される。つまり、1つの半導体チップに接合されるのは1つのフィンのみであり、1つのフィンが複数の半導体チップを拘束することがないため、発生する熱応力が小さくなる。したがって、ペルチェ素子において発生する熱応力に起因して発生する不具合を低減することが可能となる。
この発明の実施の形態1に係るペルチェ素子を概略的に示す斜視図である。 実施の形態1に係るペルチェ素子を示す上面図である。 実施の形態1に係るペルチェ素子を示す側面図である。 この発明の実施の形態2に係るペルチェ素子を示す上面図である。 この発明の実施の形態3に係るペルチェ素子を概略的に示す上面図である。 実施の形態3に係るペルチェ素子を示す正面図である。 実施の形態3に係るペルチェ素子の変形例を示す概略図である。
以下に、この発明の実施の形態について添付図に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1に、この実施の形態1に係るペルチェ素子1を概略的に示す。尚、以下の説明の便宜上、ペルチェ素子1における上下方向を図1等に示す矢印により規定する。
ペルチェ素子1は、複数のP型半導体チップ11及び複数のN型半導体チップ12と、これらの半導体チップ11、12を保持する平板状の仕切部としての保持部材13とを備えている。尚、各半導体チップ11、12は、その上面及び下面が保持部材13から突出するように保持されている。また、図示の例における各半導体チップ11、12の配置は、符号L1〜L5で示すように、3つのP型半導体チップ11と3つのN型半導体チップ12とを含むチップ列を5列に配置したものとなっている。ここで、各チップ列L1〜L5が含む半導体チップ11、12の数や、チップ列を何列に配置するかについては、図示の例に限定されるものではない。
また、ペルチェ素子1は、各半導体チップ11、12の上面及び下面にそれぞれ接合される複数のフィン14を備えている。フィン14は、例えば銅やアルミニウム等、導電性を有する金属製の平板を略U字状に形成した部材であり、各P型半導体チップ11及び各N型半導体チップ12のそれぞれに対して個別に且つ直接接合されている。各フィン14は、そのU字形状が各半導体チップ11、12とは反対側で開口するように配置されており、底部14aが各半導体チップ11、12に接合されている。後述するように、これらのフィン14は、互いに隣接するP型半導体チップ11とN型半導体チップ12とを電気的に接続するとともに、熱媒体と各半導体チップ11、12との間の熱伝達を行うための部材である。
ペルチェ素子1は、その上面側及び下面側の一方から吸熱した熱を他方に移動させて放熱するものであり、保持部材13は、ペルチェ素子1の上面側と下面側とを仕切っている。本実施の形態では、図示しない熱源の熱が、ペルチェ素子1の下面側を流通する吸熱側熱媒体を介してペルチェ素子1の下面側に伝達されるものとする。また、ペルチェ素子1に通電することでペルチェ素子1の下面側から上面側に移動した熱は、ペルチェ素子1の上面側を流通する放熱側熱媒体に伝達されることによって放熱されるものとする。尚、吸熱側及び放熱側の熱媒体は共に矢印Aで示す方向に流通する流体であり、例えば空気や冷媒ガス等の気体や水等の液体をこれらの熱媒体として用いることができる。
ここで、ペルチェ素子1の詳細な構成について、図2及び図3を用いて説明する。
図2に示すように、各チップ列L1〜L5は3つのP型半導体チップ11と3つのN型半導体チップ12とを含んでおり、これらの半導体チップ11、12が交互に配列されている。尚、チップ列L1、L3及びL5では、熱媒体が流通する方向(矢印A参照)における上流側の一端にN型半導体チップ12が配置され、下流側の他端にP型半導体チップ11が配置されている。一方、チップ列L2及びL4では、熱媒体が流通する方向における上流側の一端にP型半導体チップ11が配置され、下流側の他端にN型半導体チップ12が配置されている。
各チップ列L1〜L5において、互いに隣接するP型半導体チップ11とN型半導体チップ12とに接合される一対のフィン14のうち、一方のフィン14は略U字形状を有する第1のフィン21となっている。また、他方のフィン14は、略U字状に形成されるともに、このU字形状の片側の壁部から上記の第1のフィン21に向かって延びる延設部22aを有する第2のフィン22となっている。これらの第1のフィン21及び第2のフィン22は、延設部22aを第1のフィン21の側部に対して溶接や半田付け、あるいはカシメ等によって接合することによって電気的に接合されている。同様に、保持部材13の下面側(図3参照)にも第1のフィン21及び第2のフィン22が配置されている。隣接する第1のフィン21と第2のフィン22とは延設部22aを介して接合されており、それにより、各チップ列L1〜L5に含まれている6つの半導体チップ11、12が、それぞれ電気的に接続されている。
また、互いに隣接するチップ列L1とチップ列L2との間には、導電性を有する材料から形成された平板状の接続部材23が設けられている。接続部材23は、保持部材13の下面側(図1参照)であり、且つ熱媒体が流通する方向において最も上流側となる部位に配置されている。また、接続部材23は、チップ列L1のN型半導体チップ12に接合されたフィン14(第1のフィン21)と、チップ列L2のP型半導体チップ11に接合されたフィン14(第1のフィン21)とにそれぞれ接合されており、それにより、チップ列L1とチップ列L2とが電気的に直列接続されている。同様に、チップ列L2とチップ列L3との間において、熱媒体が流通する方向において最も下流側となる部位にも接続部材23が設けられており、チップ列L2とチップ列L3とを電気的に直列接続している。以後、チップ列L3とチップ列L4との間、及びチップ列L4とチップ列L5との間にも接続部材23を設けることにより、チップ列L1〜L5に含まれる各半導体チップ11、12が、電気的に直列接続される。
図3に示すように、第2のフィン22の延設部22aは、接合されているP型半導体チップ11またはN型半導体チップ12に対して反対側となる先端部に形成されている。したがって、互いに接合されている第1のフィン21と第2のフィン22との間には上下方向に沿って延びるスリット状の隙間Sが形成され、これらのフィン同士がP型半導体チップ11及びN型半導体チップ12から最も離れた位置で接合された状態となっている。ここで、ペルチェ素子1は、その上面側と下面側とに温度差を生じさせるものである。また、P型及びN型の半導体チップ11、12と、第1及び第2のフィン21、22とは、互いに異なる熱膨張率を有している。
ペルチェ素子1を構成する各部材は、温度変化が生じると熱膨張率に応じて変形(熱膨張あるいは熱収縮)しようとするが、各部材が接合等により互いに拘束されている場合、この変形を妨げるように熱応力が発生する。すなわち、ペルチェ素子1には、上面側と下面側とに生じた温度差に起因する熱応力が必然的に発生する。より具体的に説明すると、例えば隣接するP型半導体チップ11とN型半導体チップ12とに1つのフィンを接合する場合、このフィンはP型半導体チップ11とN型半導体チップ12との両方を拘束した状態となるため、発生する熱応力も大きくなる。
一方、本実施の形態に係るペルチェ素子1では、P型半導体チップ11及びN型半導体チップ12のそれぞれに対し、1つのフィン14(第1のフィン21または第2のフィン22)を個別に接合している。つまり、1つのフィン14が拘束するのは1つのP型半導体チップ11またはN型半導体チップ12のみとなるため、温度変化に起因して発生する熱応力を小さくすることが可能となっている。
また、上述したように、第1のフィン21と第2のフィン22とは、これらが接合されているP半導体チップ11及びN型半導体チップ12から最も離れた位置において、U字状の開口部の一方のみに形成した延設部22aを介して接合されている。さらに、この延設部22aを用いて隣接するフィン同士を接合することにより、P半導体チップ11及びN型半導体チップ12との間にはスリット状の隙間Sが形成されている。したがって、温度変化に起因して発生する熱応力をスリット状の隙間Sによって緩和することが可能となっており、熱応力をさらに小さくすることが可能となっている。
図1に戻って、各フィン14(第1のフィン21及び第2のフィン22)の内部には、金属製の平板を波状に形成したサブフィン24がそれぞれ設けられている。各フィン21、22の内部にサブフィン24を設けることにより、これらのフィンに対して熱媒体が接触する表面積が増加した状態となるため、ペルチェ素子1と吸熱側及び放熱側の熱媒体との間における熱伝達効率を向上することが可能となっている。尚、図1では一部のフィン14のみにサブフィン24が設けられているが、これは各フィン14の構成を明示するためにサブフィン24を省略したためであり、実際には全てのフィン14にサブフィン24が設けられている。
次に、この発明の実施の形態1に係るペルチェ素子1の動作について説明する。
図1に示すように、ペルチェ素子1の下面側には、矢印Aで示す方向に沿って吸熱側熱媒体が流通しており、図示しない熱源の熱が吸熱側熱媒体を介して下側のフィン14に伝達される。下側のフィン14に伝達された熱は、ペルチェ素子1に直流電流を流すことによって上面側のフィン14に移動する。また、ペルチェ素子1の上面側には、矢印Aで示す方向に沿って放熱側熱媒体が流通しており、上側のフィン14に移動した熱とペルチェ素子1自体が発する熱とが、各フィン14から放熱側熱媒体に伝達されることによって放熱される。
以上に述べたように、本実施の形態では、保持部材14に保持された複数のP型半導体チップ11と複数のN型半導体チップ12とを備えたペルチェ素子1において、各半導体チップのそれぞれに対してフィン14を個別に接合される。また、互いに隣接するP型半導体チップ11と複数のN型半導体チップ12とは、これらに接合された隣接するフィン14同士の接合によって電気的に接続される。すなわち、1つのフィン14は1つの半導体チップのみにより拘束された状態となるため、ペルチェ素子1の温度変化に起因して発生する熱応力を小さくすることが可能となる。
また、互いに隣接する一対のフィン14の一方を、延設部22aを有する略U字状の第2のフィン22とし、この延設部22aを介してフィン14同士を接合したので、板厚が薄い延設部22aで熱応力を受けることにより熱応力を緩和することが可能となる。
さらに、延設部22aを、半導体チップとは反対側に位置する先端部に形成したので、熱応力を半導体チップとフィンとの接合部に対して遠い位置で受けることができ、熱応力がさらに緩和される。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2に係るペルチェ素子2について説明する。
この実施の形態2に係るペルチェ素子2は、実施の形態1に係るペルチェ素子1に対し第2のフィン22の代わりに以下に説明する第2のフィン32を用いるように構成したものである。尚、以下に説明する実施の形態において、図1〜3に示される符号と同一の符号は同一または同様な構成要素であるので、その詳細な説明は省略する。
図4に示すように、ペルチェ素子2は、実施の形態1におけるペルチェ素子1と同様に配列された複数のP型半導体チップ11と複数のN型半導体チップ12とを備えており、これらの半導体チップ11、12がチップ列L1〜L5を形成している。また、各チップ列L1〜L5において互いに隣接する半導体チップ11、12同士は、第1のフィン21と第2のフィン32とを介して電気的に接続されている。
第2のフィン32は、実施の形態1における第2のフィン22と同様に、略U字形状を有するとともに開口側の先端部の一方に延設部32aを形成したものであるが、延設部32aにおいてP型半導体チップ11とN型半導体チップ12との間に位置する部位は側方に突出するように屈折され、応力緩和部32bを形成している。その他の構成については実施の形態1と同様である。
以上のように、第2のフィン32を備えたものとしてペルチェ素子2を構成しても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。また、第2のフィン32の延設部32aを一部で屈折させて応力緩和部32bを形成したので、発生した熱応力は応力緩和部32bで吸収される。したがって、熱応力に起因する不具合の発生をさらに低減することが可能となる。
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3に係るペルチェ素子3について説明する。
この実施の形態3に係るペルチェ素子3は、実施の形態1に係るペルチェ素子1に対し、P型及びN型の半導体チップ同士の電気的な接続方向を変更したものである。また、ペルチェ素子3は、熱媒体が流通する流路を形成するケースを備えており、このケースを隣接するフィン14同士の電気的な接続に利用するものである。
図5に示すように、ペルチェ素子3は、交互に配列された複数のP型半導体チップ11及び複数のN型半導体チップ12を備えている。保持部材13に対するP型半導体チップ11及びN型半導体チップ12の配置は実施の形態1と同様であるが、実施の形態1における各半導体チップ11、12が、熱媒体が流通する方向に沿って電気的に接続され、チップ列L1〜L5(図2参照)を形成していたのに対し、ペルチェ素子3では、矢印Aで示される熱媒体の流通方向に対して垂直となる方向に各半導体チップ11、12を接続している。つまり、5つの半導体チップ11、12をそれぞれ含むチップ列L11〜L16が形成されている。また、各P型半導体チップ11及び各N型半導体チップ12には、フィン14が個別に且つ直接接合されており、半導体チップ11、12とフィン14との間の熱交換を直接行うことが可能となっている。
チップ列L11に含まれる半導体チップ11、12について、直流電流が流れる方向における下流側端部に位置するP型半導体チップ11の上面には、第2のフィン22が接合されており、この第2のフィン22の延設部22aを介してチップ列L11とチップ列L12とが電気的に直列接続されている。同様に、各チップ列L12〜L16の端部にも第2のフィン22が設けられており、これらの第2のフィン22を介してチップ列L12〜L16が電気的に直列接続されている。各チップ列L11〜L16に含まれるその他のフィン14は第1のフィン21となっており、隣接する第1のフィン21同士は、導電性を有する材料から形成された接続部材42を介して電気的に直列接続されている。
図6はケース41を取り付ける工程を示し、上面側は取り付けた状態、下面側はケース41を矢印Bに示す方向に移動させて、取り付ける前の状態を示している。図6に示すように、略U字形状を有する各フィン14の上部には、フィン14の開口部を塞ぐケース41が設けられており、それにより、フィン14の内部に熱媒体の流路40が形成されている。また、ケース41は、その下面から一部が突出する複数の接続部材42を一体として有している。これらの接続部材42は、導電性を有する金属から形成されており、ケース41をフィン14の上部に配置すると、隣接するフィン14同士の間に挿入され、これらのフィン14を電気的に接続するようになっている。
以上のように、ペルチェ素子3における半導体チップ11、12同士の電気的な接続方向を変更しても、実施の形態1と同様に熱応力が低減されるため、熱応力に起因して発生する不具合を低減することが可能となる。また、ケース41の装着を行うことにより、流路40の形成とフィン同士の電気的な接続とが行われるため、ペルチェ素子3の製造工数を減らすことが可能となる。
実施の形態1〜3において、第1のフィンと第2のフィンとの接合は、第2のフィンの延設部を第1のフィンに溶接することによって行われたが、溶接による接合に限定するものではない。これらのフィン同士が電気的に接続されるならばよく、はんだ付けによる接合や、かしめによる接合等を用いることも可能である。
実施の形態3におけるケース41は、単一の接続部材42が隣接するフィン14同士の間に挿入されるような構成であったが、このような構成に限定するものではない。例えば図7(a)に示す接続部材51のように、フィン14に向かって突出する3つの爪部51a〜51cを有するようなケース41aを用いることも可能である。この場合、隣接するフィン14のそれぞれの側壁は爪部51a〜51cの間に挟み込むように保持されるため、フィン14同士の電気的な接続をより確実に行うことが可能となる。
また、図7(b)に示すように、単一の接続部材42とともにフィン14の開口部内に突出する支持部材52を設けたケース41bを用いることも可能である。この場合、支持部材52の幅とフィン14の開口部の幅とを略同一としておけば、支持部材52が開口部の梁として作用するため、フィン14の側壁が折れ曲がることを防止できる。
上記実施の形態において半導体チップ11,12を保持する保持部材13を設けたが、保持部材13に代えて、単に上面側と下面側とを仕切る仕切部としても良い。たとえば仕切部を樹脂など弾性部材で構成して半導体チップ11,12を保持しても良いし、絶縁性が確保できれば(半導体チップ11,12ではなく)上面側および/または下面側のフィン14同士を保持するようにして上方側と下方側とを仕切るようにしてもよい。この場合も、半導体チップ11,12とフィン14との間の線膨張係数差による熱応力は発生するが、本発明の構成により隣接する半導体チップ11,12に影響する事が抑制され、熱応力に起因して発生する不具合を低減することが可能となる。
1,2,3 ペルチェ素子、11 P型半導体チップ、12 N型半導体チップ、13 保持部材、14 フィン、21 第1のフィン、22,32 第2のフィン、22a 延設部、32b 応力緩和部、23、42 接続部材、41,41a,41b ケース。

Claims (7)

  1. 交互に配列された複数のP型半導体チップ及び複数のN型半導体チップを備えたペルチェ素子であって、
    導電性を有する材料から形成され、熱媒体との間で熱交換可能なフィンと、
    前記複数のP型半導体チップ及び前記複数のN型半導体チップにおいて、前記フィンが接合されている一方側と他方側とを仕切る仕切部と
    をさらに備え、
    前記フィンは、前記複数のP型半導体チップの両面及び前記複数のN型半導体チップの両面のそれぞれに対して個別に且つ直接接合されており、
    隣接する前記フィン同士を接合することにより、前記複数のP型半導体チップと前記複数のN型半導体チップとが電気的に直列接続されることを特徴とするペルチェ素子。
  2. 前記仕切部は、前記複数のP型半導体チップ及び前記複数のN型半導体チップを保持するチップ保持部材である請求項1に記載のペルチェ素子。
  3. 前記フィンは、平板を略U字状に形成した第1のフィンと、平板を略U字状に形成するとともに、前記第1のフィンに向かって延びる延設部を有する第2のフィンとを含んでおり、
    前記延設部が前記第1のフィンに接合される請求項1または2に記載のペルチェ素子。
  4. 前記延設部は、前記第2のフィンに接合される前記P型半導体チップまたは前記N型半導体チップとは反対側の先端部に形成される請求項3に記載のペルチェ素子。
  5. 前記第2のフィンは、前記延設部の一部を湾曲または屈曲させた応力緩和部を有する請求項3または4に記載のペルチェ素子。
  6. 導電性を有する材料から形成された接続部材をさらに備え、
    隣接する前記フィン同士の一部は、前記第1のフィンの前記延設部と前記第2のフィンとが接合されることによって電気的に接続され、
    隣接する前記フィン同士の残りの一部は、前記接続部材を介して電気的に接続される請求項3〜5のいずれか一項に記載のペルチェ素子。
  7. 前記熱媒体が流通する流路を形成するケースをさらに備え、前記ケースには、前記接続部材が一体として固定される請求項6に記載のペルチェ素子。
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