JP2013232678A - Led光源の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】外形をほとんど変えず、色度調整の過程において与えるダメージが少なく、容易に色度調整が可能なLED光源を提供する。
【解決手段】LED素子101、LED素子101からの青色光を吸収し波長変換して黄色光を発光する蛍光体、及び蛍光体を含みLED素子101周囲に配置された封止材106を有し、疑似白色光を出射するLED光源160の製造方法であって、LED光源160の色度測定の工程と、測定した色度を所望の色度に調整するための色度補正量に応じて封止材106表面の臨界角度内の領域内及び臨界角度内の領域外にLED素子101からの発光の一部を散乱させる凹凸パターンの光散乱部161、162を形成した場合の色度変化を考慮して光散乱部161、162の位置を決定する工程と、LED光源160から出射する疑似白色光を黄色より又は青色よりに調整するために、決定された位置に光散乱部161、162を形成する工程を有する。
【選択図】図10

Description

本発明はLED光源の製造方法に関し、特にLEDからの発光の一部が蛍光体によって波長変換されるLED光源の製造方法に関する。
近年LED光源は、その高輝度化などに伴い、様々な製品が開発されている。特に、青色LED素子が開発されたことにより実現可能となった白色LED光源においては、LED光源の低消費電力、長寿命という利点も加わり、現在一般照明やインテリアライトなどで使用されている蛍光灯、白熱電球に代わる新たな照明として、注目されている。
図18は、LED光源10の断面図である。
LED光源10では、LED素子101は基板上に配置されている。基板は基材102上にLEDに電力を供給するための配線導体103がパターン形成されたものである。また、LED素子101は、基板に実装する際にダイボンドペースト、Agペーストなどを使用して実装されている。さらに、LED素子101は、基板の配線導体103とボンディングワイヤ104を介して外部より電力を供給され、発光する。
LED素子101の周囲には、LED素子101を保護するための封止材106が形成されている。また、封止材106の樹脂と混ざった状態で、第一の蛍光体が含まれる。蛍光体はLED素子101からの発光の一部を吸収し波長変換して発光するものである。また、封止材106の外側には反射枠105が配置されている。
LED光源10では、LED素子101として青色光を発光する窒化物系化合物半導体を用い、第一の蛍光体としてセリウムで付活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)系蛍光体を用いている。これによって、白色LED光源10では、LED素子101からの青色光と第一の蛍光体からの黄色光が混ざり合って擬似白色光を出射する。
LED素子101と第一の蛍光体を組み合わせて擬似白色光を出射するLED光源10においては、青色光と黄色光の比率を一定にしないと、個体間で色度がばらついてしまうという不具合があった。
LED光源10の個体間における色度ばらつきの要因としては、封止材量のばらつき、封止材内における蛍光体量、蛍光体の分散状態のばらつき、および蛍光体の粒子サイズのばらつきなどが考えられる。
図19は、色度座標の一例を示す図である。
例えば、LED光源10の色度は、封止材106の蛍光体量が多い場合には、色度座標上で白色から黄色方向へシフトし、封止材106の蛍光体量が少ない場合には、色度座標上で白色から青色方向へシフトすることとなる。このような、個体間におけるLED光源の色度のばらつきは、製造上回避しがたく、均一な色度を持つLED光源のみを大量生産することは大変困難であった。
特許文献1には、硬化後の透明樹脂層における上部の厚みを研磨や塗布等によって変化させることで、LED素子からの光線の経路を変化させ、色度調整を行う方法が記載されている。
図20は、特許文献1に示された色度調整方法を説明するための図である。
LED光源20では、LED素子101は、基材102と配線導体103で構成される基板上に配置され、配線導体103とボンディングワイヤ104を介して電気的に接続されている。基板上に配置された反射枠105の内部には封止材が充填されている。封止材は、その下部に第一の蛍光体21を沈殿させ、その上部には透明樹脂22のみの状態で硬化されている。
図20(a)は、色度調整の過程において、上部の透明樹脂22が目的の色度となるまで、研磨された例を示している。図20(a)の例では、研磨前の樹脂表面の位置23が、研磨後に樹脂表面の位置24となるまで研磨されている。このため、より狭い空間(透明樹脂)内に光が閉じ込められることから、より多くの反射が繰り返されて、LED素子101からの光が第一の蛍光体と出会う確率が高くなり、波長変換率が高くなる。したがって、LED光源20の色度が、青色から黄色へ調整される。
図20(b)は、色度調整の過程において、樹脂表面の位置23の上部に、さらに樹脂を増加して樹脂表面を位置25まで上げた例を示している。図20(b)の例では、樹脂の量が増加したことから、より広い空間(透明樹脂)内を光が通過することとなり、LED素子101からの光が第一の蛍光体と出会う確率が低くなり、波長変換率が低くなる。したがって、LED光源30の色度が、黄色から青色へ調整される。
このように、透明樹脂量の単純な増減によって色度調整を行うことは可能である。しかしながら、LED光源の外形に制約がある場合には、透明樹脂量を増減することは困難であった。また、研磨を行うと、LED光源には力や傷などのダメージを与えることとなり、例えば、ワイヤボンディングの断線や反射枠への傷が発生する等の不具合があった。
特開2004−186488号公報(4頁、8頁、図2)
そこで、本発明は、上述した問題点を解消することを可能としたLED光源の製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、外形をほとんど変えず、色度調整の過程において与えるダメージが少なく、容易に色度調整が可能なLED光源の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るLED光源の製造方法は、LED光源は、LED素子、LED素子から発光される青色光を吸収し波長変換して黄色光を発光する蛍光体、及び蛍光体を含みLED素子の周囲に配置された封止材を有し、疑似白色光を出射し、LED光源の色度を測定する工程と、測定した色度を所望の色度に調整するための色度補正量に応じて、封止材の表面の臨界角度内の領域内及び臨界角度内の領域外にLED素子からの発光の一部を散乱させる凹凸パターンからなる光散乱部を形成した場合の色度変化を考慮して、光散乱部の位置を決定する工程と、LED光源から出射する疑似白色光を黄色より又は青色よりに調整するために、決定された位置に前記光散乱部を形成する工程を有することを特徴とする。
さらに、本発明に係るLED光源の製造方法では、形成工程では、LED光源から出射する疑似白色光を黄色よりに調整するために封止材の表面の臨界角度内の領域内に光散乱部を形成し、LED光源から出射する疑似白色光を青色よりに調整するために封止材の表面の臨界角度内の領域外に前記光散乱部を形成することが好ましい。
さらに、本発明に係るLED光源の製造方法では、形成工程では、色度補正量に応じて、光散乱部が位置をずらして形成されることが好ましい。
さらに、本発明に係るLED光源の製造方法では、形成工程では、光散乱部が、同じパターン形状で同じ面積を位置をずらして形成されることが好ましい。
さらに、本発明に係るLED光源の製造方法では、形成工程では、光散乱部が、同じ散乱効率を有するように形成されることが好ましい。
さらに、本発明に係るLED光源の製造方法では、光散乱部は、ドット状に形成された凹凸を含むことが好ましい。
さらに、本発明に係るLED光源の製造方法では、光散乱部は、線状に形成された凹凸を含むことが好ましい。
さらに、本発明に係るLED光源の製造方法では、光散乱部は、面状に形成された凹凸を含むことが好ましい。
本発明によれば、封止材表面に光散乱部を形成することで、外形をほとんど変えず、色度調整の過程において与えるダメージが少なく、容易に色度調整が可能なLED光源を提供することができる。
本発明に係るLED光源を示す断面図である。 光散乱部107の形状の詳細図である。 LED光源の発光スペクトル例を示す図である。 色度座標例を示す図である。 光散乱部における光の挙動を説明するための図である。 色度補正量分布及び臨界角を説明するための図である。 他のLED光源の例を示す図である。 更に他のLED光源の例を示す図である。 更に他のLED光源の例を示す図である。 更に他のLED光源を示す図である。 他の色度座標例を示す図である。 更に他のLED光源の例を示す図である。 光散乱部のずらしを説明するための図である。 ずらしを行ったLED光源の例を示す図である。 ずらし距離dと色度補正量Δxとの関係を示す図である。 更に他の色度座標例を示す図である。 ずらして形成するための光散乱部のパターンを示す図である。 白色LED光源10の断面面である。 色度座標の一例を示す図である。 特許文献1に示された色度調整方法を説明するための図である。
以下図面を参照して、本発明に係るLED光源の製造方法について説明する。但し、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
図1は、本発明に係るLED光源を示す図面である。
図1(a)はLED光源100の上面図であり、図1(b)は図1(a)のAA´断面図である。
LED素子101は、基材102と配線導体103で構成される基板上に配置され、配線導体103とボンディングワイヤ104を介して電気的に接続されている。基材102としては、絶縁性、耐熱性を持ったものが好ましく、素材としては、ガラスエポキシ、セラミック、BTレジン、シリコーンなどが用いられる。LED素子101は、ダイボンドペースト、Agペースト等を利用して基板に実装されている。LED素子101及び配線導体103には、ボンディングワイヤ104を介して電力が供給されている。
LED素子101の周囲には、LED素子101を保護するための封止材106が形成されている、封止材106としては、透明性のあるエポキシ樹脂やシリコーン樹脂が用いられる。また、封止材106には、樹脂と混じった第一の蛍光体が含まれている。第一の蛍光体は、LED素子101から発光された光の一部を吸収し、波長変換した光を発光する。また、封止材106、LED素子101から発光された光を均一に分散させるための散乱材が含まれていても良い。
封止材106の外側には、反射枠105が配置されている。反射枠105は、LED素子101及び第一の蛍光体からの光を効率的に全面に照射するためのものであって、樹脂、セラミック、金属材料など、表面反射率の高いものが利用される。
LED光源100では、LED素子101として青色光を発光する窒化物系化合物半導体を用い、第一の蛍光体としてセリウムで付活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)系蛍光体を用いた。これによって、LED光源100では、LED素子101からの青色光と第一の蛍光体からの黄色光が混ざり合って擬似白色光を出射する。
また、LED光源100では、封止材106の表面108の臨界角度内の領域71内に、光散乱部107が円形状に10個形成されているので、LED光源100からの出射光の色度は、色度座標上で黄色側に調整されている。なお、点線72は、臨界角度内の領域の境界線を示しているが、臨界角度及び色度の調整については後述する。
光散乱部とは、光を散乱する形状が形成された部分を言う。光を散乱する形状の形、大きさは一定である必要はなく、例えば、様々な形、大きさの分布を持つ、多数の光を散乱する形状が一層ではなく重なりあって光散乱部を形成していても良い。ところで、LED光源100の内部から外部に向かって進行していたある光が、表面108に設けられた光散乱部107で散乱された場合、元の光の強度の60%が散乱されずそのまま進行方向を変えず、元の光の強度の40%が一様に散乱された時(即ち、元の光の強度の略20%がLED光源100の外部に向かって散乱され、元の光の強度の略20%がLED光源100の内部に向かって散乱された時)、光散乱部107の散乱効率を40%と定義する。同様に、LED光源100の内部から外部に向かって進行していたある光が、表面108に設けられた光散乱部107で散乱された場合、元の光の強度の40%が散乱されずそのまま進行方向を変えず、元の光の強度の60%が一様に散乱された時(即ち、元の光の強度の略30%がLED光源100の外部に向かって散乱され、元の光の強度の略30%がLED光源100の内部に向かって散乱された時)、光散乱部107の散乱効率を60%と定義する。さらに、LED素子とは半導体発光装置のことを示し、LED光源とはLED素子等が実装され、パッケージ化された電子部品のことを示すものとする。
図2は、光散乱部の形状の詳細図である。
図2(a)は、LED光源100で用いられている光散乱部107を示す図である。光散乱部107は、ドット状のくぼみとして形成され、くぼみの表面には、光を散乱する複数の凹凸109が形成されている。凹凸109は、元の平坦な封止材の表面108とは明らかに異なる表面形状を持つ。ドット状のくぼみは、例えば、針を用いて非常に簡単に形成することができる。ドット状のくぼみの表面に形成される、光を散乱する凹凸109は、針を封止材に刺すことで表面が粗らされて形成される。
図2(b)は、他の光散乱部110を示す図である。光散乱部110は、封止材106表面108を、傷をつけたり、削ったり、研磨したりすることによって、光を散乱する凹凸109を形成したものである。光散乱部110でも、図2(a)に示す光散乱部107と同様な効果を有している。
図2(c)は、更に他の光散乱部111を示す図である。光散乱部111は、封止材106表面108を、削ることによって、光を散乱する凹凸109を形成したものである。光散乱部111でも、図2(a)に示す光散乱部107と同様な効果を有している。
図2(d)は、更に他の光散乱部112を示す図である。光散乱部112は、封止材106表面108に、別途形成した凹凸109を、シール等によって貼り付けたものである。光散乱部112でも、図2(a)に示す光散乱部107と同様な効果を有している。
上述したように、光散乱部は、様々な方法によって、形成することができる。なお、上記の光散乱部は一例であって、他の方法によって形成された光散乱部を利用することが可能である。例えば、粒子を表面108に付着又は埋め込むことによって、また別途作成した光を散乱させる形状を表面108に付着させることによって、光散乱部を形成することも可能である。光散乱部の形もドット状に限定されることなく、線状、面状などの様々な形とすることができる。また、線状の光散乱部であれば、カッターやスクライバーのようなもので形成することが可能であり、面状の光散乱部であれば、研磨を行ったりすることで容易に実現することができる。さらに、光散乱部の形成過程において、ドット状、線状、面状などのいずれの場合にも、表面には光を散乱する凹凸109が形成される。
例えば、直径が200nm以下のナノクリスタルを表面108上に付着させることによって第1の蛍光体からの黄色光よりも、LED素子101から出射される青色光に対してレイリー散乱を強く起こすような光散乱部を形成することができる。レイリー散乱とは、光を散乱させる形状が光の波長より短い場合及び同程度の場合におこる散乱を言う。後述するように、臨界角度内の領域71において光散乱部を形成する場合には、青色光を散乱させることが主な目的であるので、レイリー散乱を起こすような光散乱部は特に有用である。また、光を散乱させる形状が光の波長以上の場合におきるミー散乱を起こすような光散乱部を形成することも可能である。
次に、色度調整の効果について説明する。
色度調整の効果を示すための例として、封止材106の表面108に形成される光散乱部107(図2(a)参照)の数を段階的に、0個、5個、10個、15個、20個と、変化させた。なお、光散乱部107の個数が10個の場合が、図1に示したLED光源100に相当し、光散乱部107の個数が0個の場合が、図18に示したLED光源10に相当することとなる。
図3は、LED光源の発光スペクトル例を示す図である。
図3において、点線31は、光散乱部107が形成されていないLED光源10のスペクトルを示し、実線30は、光散乱部107の個数が20個の場合のLED光源のスペクトルを示している。
図3を見れば明らかなように、光散乱部を形成して色度調整を行うことでLED光源のスペクトルは変化し、青色LEDに由来する450nm付近のピークは減少し、黄色蛍光体に由来する560nm付近のピークが増加する。即ち、光散乱部を形成することで、LED光源の色度座標を黄色方向へ変化させることが可能となる。
図4は、色度座標例を示す図である。
図4において、縦軸及び横軸は、それぞれ色度座標変化△y及び△xを示している。なお、色度調整前のLED光源(光散乱部107が0個の場合)の色度座標変化を原点(△y、△x)=(0、0)としている。
図中において、色度座標変化40は光散乱部107が0個の場合、色度座標変化41は光散乱部107が5個の場合、色度座標変化42は光散乱部107が10個の場合、色度座標変化43は光散乱部107が15個の場合、色度座標変化44は光散乱部107が20個の場合に、それぞれ対応している。
図4から理解されるように、色度座標変化40の色度座標は(0、0)、色度座標変化41の色度座標は(+0.001、+0.002)、色度座標変化42の色度座標は(+0.004、+0.008)、色度座標変化43の色度座標は(+0.006、+0.011)、色度座標変化44の色度座標は(+0.008、+0.015)であり、段階的に黄色方向に近づいている。このように、光散乱部107の個数と色度座標変化量はほぼ比例しており、目的の色度座標変化量に応じた個数の光散乱部107を形成することで、色度調整が可能となることが理解できる。
図5は、光散乱部における光の挙動を説明するための図である。
図5(a)は、光散乱部の無い箇所における光路の一例を示す図である。LED素子101からの光が封止材106内部から封止材106の表面108に臨界角度以下の角度αで到達する時、封止材106の表面108では、ほとんどLED素子101からの入射光401が反射されずに、透過光402として大気に出射する。なお、臨界角度は、LED素子101からの出射光の波長、封止材106の屈折率等によって決定される、LED光源100に固有の角度である。
図5(b)は、光散乱部における光路の一例を示す図である。LED素子101からの光が封止材106内部から、ドット状の光散乱部107に形成される凹凸109に臨界角度以下の角度αで到達する時、入射光の401は光散乱部107に形成される凹凸109によって散乱され、散乱光403として様々な方向へ向かう。このため、臨界角度以内の箇所で光散乱部ある場合では、図5(a)と異なり、散乱光403の一部が封止材106の内部に戻る。封止材106の内部に戻る散乱光403によって、LED素子101から出射された光が封止材106内部に存在する蛍光体にあたる確率が増加し、色変換効率も増加する。したがって、臨界角度以内の箇所で光散乱部を設けると、色変換による黄色光が増加して、LED光源100から出射される光の色度を色度座標上で黄色方向へ変化させることが可能となる。なお、この場合に、LED光源100の内部に戻ってくる光の強度は、光散乱部107の散乱効率によって定まる。
図5(c)は、光散乱部の無い箇所における光路の一例を示す図である。LED素子101からの光が封止材106内部から封止材106の表面108に臨界角度以上の角度βで到達する時、封止材106の表面108で、ほとんどのLED素子101からの入射光401が反射され、封止材106の内部に反射光404が戻ることとなる。
図5(d)は、光散乱部における光路の一例を示す図である。LED素子101からの光が封止材106内部から、ドット状の光散乱部107に形成される凹凸109に臨界角度以上の角度βで到達する時、入射光の401は光散乱部107に形成される凹凸109によって散乱され、散乱光403として様々な方向へ向かう。このため、臨界角度以上の箇所で光散乱部ある場合では、図5(c)と異なり、散乱光403の一部が封止材106の外部に出射する。封止材106の外部に出射する散乱光403によって、封止材106の内部に戻る光が減少し、LED素子101から出射された光が蛍光体にあたる確率が減少し、色変換効率も減少する。したがって、臨界角度以上の箇所で光散乱部を設けると、色変換による黄色光が減少して、LED光源100から出射される光の色度を色度座標上で青色方向へ変化させることが可能となる。なお、この場合に、LED光源100の内部に戻ってくる光の強度は、光散乱部107の散乱効率によって定まる。
上述したように、本発明に係るLED光源100では、封止材106の表面108の一部に光散乱部107を形成することで、散乱光403を発生させ、LED光源100内の光路を変化させることで、LED光源の色度調整を行っている。なお、上記の色度調整方法は、特許文献1に記載されている、透明樹脂702の量の単純な増減によって行う色度調整とは原理的に全く異なるものである。本発明に係るLED光源100では、光散乱部107を封止材106の表面108の一部に形成することで、LED光源100の外形をほとんど変化させず、色度調整の過程において与えるダメージを少なくすることができ、容易に色度調整が可能である。
図6は、色度補正量分布及び臨界角を説明するための図である。
図6(a)は色度補正量(Δx)分布の一例を示し、図6(b)はLED光源10の上面図を示し、図6(c)は図6(b)の線Lにおける断面図である。
図6(a)は、図6(b)の線L上に設けた光散乱部による黄色側への色度補正量(Δx)分布70を表している。例えば、図6(b)に示すように、光散乱部86だけを表面108に形成した場合、図6(a)の色度補正量分布70における斜線部73に相当する分だけLED光源の色度が黄色側へ補正されることとなる。同様に、図6(b)に示すように、光散乱部87と同じ散乱効率を有する光散乱部92だけを表面108に形成した場合、図6(a)の色度補正量分布70における斜線部74に相当する分だけLED光源の色度が黄色側へ補正されることとなる。このように、同じ散乱効率を有する同じ面積の光散乱部を表面108上に形成しても、光散乱部による色度補正量(Δx)は、表面108の中心部で大きく、周辺部で小さい。これは、表面108の中心Oの真下にLED素子が配置されていることから、青色光の強度が強く、それだけ光散乱部87による散乱の影響が強い事、また、表面108の中心Oでは、LED素子から出射した光が表面108に達するまでの光路が一番短いことから、蛍光体に出会う確率が低く、青色光のまま表面108に達する確率が高いことから光散乱部87の影響が強いからである。このように、色度補正量分布70を利用することによって、どの位置にどのような光散乱部を形成すれば、LED光源の色度をどれだけ変更することができるかを事前に判別することが可能となる。
図6(a)の色度補正量分布70は、LED光源10の中心Oの真上に色度計を固定して配置して、表面108に最初に光散乱部80のみを形成して色度を計測し、光散乱部を全く形成しない時の色度との差である色度補正量を演算する。次に、更に光散乱部81を追加して形成して色度を計測し、光散乱部80のみが形成された時の色度との差である色度補正量を演算する。というように、順次、線L上に光散乱部80〜94を形成する毎に色度補正量を演算することにより、所定のLED光源についての色度補正量分布70を求めることができる。
なお、図6(a)における色度補正量分布70は、図6(b)における線L上についてのものであるが、表面108について2次元的な色度補正量分布を求めることも可能である。その場合、図6(b)に示すように、所定の線上だけでなく、表面108全体に複数の光散乱部を設ける毎に色度補正量を演算すれば良い。
図6(c)に示す角度γが臨界角度であって、臨界角度内の領域を示すのが図6(b)の領域71である。図5を用いて説明したように、臨界角度内の領域71内に、光散乱部を設けることによって、LED光源100から出射される光の色度を、色度座標上でより黄色側に調整することが可能となる。また、封止材106の表面108ではあるが、臨界角度内の領域71外に、光散乱部を設けることによって、LED光源100から出射される光の色度を、色度座標上でより青色側に調整することが可能となる。
図7は、他のLED光源の例を示す図である。
図7(b)は他のLED光源120の上面図であり、図7(a)は図7(b)による色度補正量分布を示す図である。同様に、図7(d)は更に他のLED光源130の上面図であり、図7(c)は図7(d)による色度補正量分布を示す図である。
LED光源120及び130は、封止材106の表面108上に設けられた光散乱部が異なるのみであって、他の箇所は図1に示したLED光源100と同様であるので、その他の説明を省略する。なお、図7(b)及び(d)において、点線72は臨界角度内の領域の境界線を示している(図6参照)。
図7(b)に示すLED光源120では、表面108上の臨界角度内の領域内に、円形の光散乱部121が形成されている。光散乱部121は、図2(b)に示す光散乱部110と同様に、表面108を研磨することによって形成されたものである。しかしながら、図2(a)、(c)及び(d)等に示すような他の光散乱部を形成しても良い。
図7(b)に示すような、光散乱部121を表面108上の臨界角度内の領域内に設けることによって、LED光源120の出射光の色度を、色度座標上で黄色よりに調整することができる。また、図7(b)に示す光散乱部121による色度補正量は、図7(a)の色度補正量分布70における斜線部75の面積に対応することとなる。
図7(d)に示すLED光源130では、表面108上の臨界角度内の領域内に、ドット状の4つの光散乱部131〜134が形成されている。4つの光散乱部131〜134は、図7(b)の光散乱部121と同じ散乱効率を有しているものとする。
図7(d)に示すような、4つの光散乱部131〜134を表面108上の臨界角度内の領域内に設けることによって、LED光源130の出射光の色度を、色度座標上で黄色よりに調整することができる。また、図7(d)に示す光散乱部131〜134による色度補正量は、図7(c)の色度補正量分布70における斜線部76の面積に対応することとなる。図7(a)に示す色度補正量分布70における斜線部75と比較することによって、光散乱部131〜134の色度補正量の度合いを知ることができる。
図8は、更に他のLED光源の例を示す図である。
図8(a)及び(b)は、図7(a)及び(b)と同じ図面である。図8(d)は更に他のLED光源140の上面図であり、図8(c)は図8(d)による色度補正量分布を示す図である。
LED光源140は、封止材106の表面108上に設けられた光散乱部が異なるのみであって、他の箇所は図1に示したLED光源100と同様であるので、その他の説明を省略する。なお、図8(d)において、点線72は臨界角度内の領域の境界線を示しており(図6参照)、点線121は図8(b)に示す光散乱部121の輪郭を示している。
LED光源140では、表面108上の臨界角度内の領域内に、図8(b)で示した光散乱部121より小さい、円形の光散乱部141が形成されている。光散乱部141は、図8(d)に示す光散乱部131と同様に、表面108を研磨することによって形成されたものであり、散乱効率は光散乱部121と同様である。
図8(d)に示すような、光散乱部141を表面108上の臨界角度内の領域内に設けることによって、LED光源140の出射光の色度を、色度座標上で黄色よりに調整することができる。また、図8(d)に示す光散乱部141による色度補正量は、図8(c)の色度補正量分布70における斜線部77の面積に対応することとなる。図8(a)に示す色度補正量分布70における斜線部75と比較することによって、光散乱部141の色度補正量の度合いを知ることができる。このように、同じ散乱効率を有する光散乱部であれば、その面積を変化させることによって、色度の補正量を変化させる(即ち、色度の調整量を変化させる)ことが可能である。
図9は、更に他のLED光源の例を示す図である。
図9(a)及び(b)は、図7(a)及び(b)と同じ図面である。図9(d)は更に他のLED光源150の上面図であり、図9(c)は図9(d)による色度補正量分布を示す図である。
LED光源150は、封止材106の表面108上に設けられた光散乱部が異なるのみであって、他の箇所は図1に示したLED光源100と同様であるので、その他の説明を省略する。なお、図9(d)において、点線72は臨界角度内の領域の境界線を示している(図6参照)。
図9(d)に示すLED光源150では、表面108上の臨界角度内の領域内に、円形の光散乱部151が形成されている。光散乱部151は、図2(b)に示す光散乱部110と同様に、表面108を研磨することによって形成されたものであり、図9(b)に示す光散乱部121と同じ面積を有するが、光散乱部151の散乱効率は光散乱部121の散乱効率より低くなるように設定されている。
図9(d)に示すような、光散乱部151を表面108上の臨界角度内の領域内に設けることによって、LED光源150の出射光の色度を、色度座標上で黄色よりに調整することができる。また、図9(d)に示す光散乱部151による色度補正量は、図9(c)の色度補正量分布70´における斜線部78の面積に対応することとなる。光散乱部151の面積は光散乱部121と同様であるが、光散乱部151の散乱効率は光散乱部121の散乱効率より低くなるように設定されていることから、光散乱部151の色度補正量は、光散乱部121の色度補正量より低いことが理解できる。
図10は、更に他のLED光源を示す図である。
図10(a)はLED光源160の色度補正量分布の一例を示し、図10(b)はLED光源160の上面図を示し、図10(c)は図10(b)のAA´断面図である。
図10に示すLED光源160と、図1に示すLED光源100との差異は、LED160の表面108上に設けられた光散乱部161及び162のみであるので、他の箇所の説明は省略する。なお、図10(b)における、点線72は臨界角度内の領域の境界線を示している(図7参照)。
光散乱部161及び162は、図2(b)に示す光散乱部110と同様に、表面108を研磨することによって形成されたものであり、散乱効率は同様である。しかしながら、図2(a)、(c)及び(d)等に示すような他の光散乱部を形成しても良い。また、光散乱部161及び162は、臨界角度内の領域外に配置されている。図10に示すように、2つの光散乱部161及び162を表面108上の臨界角度内の領域外に設けることによって、LED光源160の出射光の色度を、色度座標上で青色よりに調整することができる。また、図10(b)に示す光散乱部161による黄色側への色度補正量は、図10(a)の色度補正量分布70における斜線部79の面積に対応することとなる。なお、図10(a)における斜線部79はマイナス側にあるので、光散乱部161は、LED光源160の出射光の色度を、色度座標上で青色よりに調整することができることを意味している。
図11は、他の色度座標例を示す図である。
図11において、縦軸及び横軸は、それぞれ色度座標変化△y及び△xを示している。なお、色度調整前のLED光源(光散乱部が形成されていない場合)の色度座標変化を原点(△y、△x)=(0、0)としている。
図中において、色度座標変化80は光散乱部がない場合(図18のLED光源10に相当)を示し、色度座標変化81は表面108上の臨界角度内の領域外に光散乱部161及び162が設けられた場合(図10LED光源160に相当)を示している。
また、図11から理解されるように、色度座標変化80の色度座標は(0、0)、色度座標変化81の色度座標は(0.0018、−0.0024)であり、青色方向に近づいている。このように、光散乱部を表面108上の臨界角度内の領域外に設けることによって、青色よりの色度調整が可能となることが理解できる。
図12は、更に他のLED光源の例を示す図である。
図12(a)は、LED光源170の上面図である。図12(a)に示すLED光源170と、図1に示すLED光源100との差異は、LED170の表面108上に設けられた光散乱部171のみであるので、その他の説明は省略する。なお、図12(a)における、点線72は臨界角度内の領域の境界線を示している(図7参照)。LED光源170では、臨界角度内の領域外に、ドット状の光散乱部171が複数、LED光源170の上面108の外縁に沿って配置されている。複数の光散乱部171は、図2(a)に示す光散乱部107と同様に、針を用いて形成したくぼみである。しかしながら、図2(b)〜(d)等に示すような他の光散乱部を形成しても良い。図12(a)に示すような、複数の光散乱部171を表面108上の臨界角度内の領域外に設けることによって、LED光源170の出射光の色度を、色度座標上で青色よりに調整することができる。
図12(b)は、LED光源180の上面図である。図12(b)に示すLED光源180と、図1に示すLED光源100との差異は、LED180の表面108上に設けられた光散乱部181のみであるので、その他の説明は省略する。なお、図12(b)における、点線72は臨界角度内の領域の境界線を示している(図7参照)。LED光源180では、臨界角度内の領域外に、ドット状の光散乱部181が複数、円形に配置されている。複数の光散乱部181は、図2(a)に示す光散乱部107と同様に、針を用いて形成したくぼみである。しかしながら、図2(b)〜(d)等に示すような他の光散乱部を形成しても良い。図12(b)に示すような、複数の光散乱部181を表面108上の臨界角度内の領域外に設けることによって、LED光源180の出射光の色度を、色度座標上で青色よりに調整することができる。
図12(c)は、LED光源190の上面図である。図12(c)に示すLED光源190と、図1に示すLED光源100との差異は、LED190の表面108上に設けられた光散乱部191〜194のみであるので、その他の説明は省略する。なお、図12(c)における、点線72は臨界角度内の領域の境界線を示している(図7参照)。LED光源190では、臨界角度内の領域外に、複数の帯状の光散乱部191〜194が同心円状に配置されている。複数の光散乱部191〜194は、図2(b)に示す光散乱部110と同様に、表面を削ることによって形成されたものである。しかしながら、図2(a)、(c)及び(d)等に示すような他の光散乱部を形成しても良い。図12(c)に示すような、複数の光散乱部191〜194を表面108上の臨界角度内の領域外に設けることによって、LED光源190の出射光の色度を、色度座標上で青色よりに調整することができる。
図12(d)は、LED光源200の上面図である。図12(d)に示すLED光源200と、図1に示すLED光源100との差異は、LED200の表面108上に設けられた光散乱部201のみであるので、その他の説明は省略する。なお、図12(d)における、点線72は臨界角度内の領域の境界線を示している(図7参照)。LED光源200では、臨界角度内の領域外に、帯状の光散乱部201が配置されている。光散乱部201は、図2(b)に示す光散乱部110と同様に、表面を研磨することによって形成されたものである。しかしながら、図2(a)、(c)及び(d)等に示すような他の光散乱部を形成しても良い。図12(d)に示すような、光散乱部201を表面108上の臨界角度内の領域外に設けることによって、LED光源200の出射光の色度を、色度座標上で青色よりに調整することができる。
図13は、光散乱部のずらしを説明するための図である。
図13(a)及び(b)は、図7(a)及び(b)と同様の状態を示している。即ち、光散乱部121を表面108上の臨界角度内の領域に設けることによって、LED光源120の出射光の色度を、色度座標上で黄色よりに調整している。
図13(d)は、図13(b)の光散乱部121を、そのまま図中右側に距離dだけずらして光散乱部122としたLED光源120´を示している。図13(a)の色度補正量分布70の斜線部75はLED光源120の色度補正量を示しており、図13(c)の色度補正量分布70の斜線部125はLED光源120´の色度補正量を示している。また、図13(a)及び(c)より、斜線部75の面積>斜線部125の面積である。このように、同じ散乱効率を有し、同形状で同じ面積を有する光散乱部を表面108上でずらすことによって、色度補正量を変化(調整)することが可能となる。
なお、光散乱部121及び光散乱部122は共に、臨界角度内の領域内に設けられているが、さらにずらして、光散乱部123とした場合には、光散乱部123の一部が臨界角度内の領域外に配置されることとなり、さらに色度の調整度合いが異なってくる。
図14は、ずらしを行ったLED光源の例を示す図である。
図14(a)は図13(b)と同じ図面であり、図14(b)は図14(a)のAA´断面図である。また、図14(c)は図13(d)と同じ図面であり、図14(d)は図14(c)のAA´断面図である。
図14(c)及び(d)に示すLED光源120´と図1に示すLED光源100との差異は、LED光源120´上の光散乱部122のみであるので、その他の説明は省略する。
図15は、ずらし量(d)と色度補正量Δxとの関係を示す図である。
図14に示す光散乱部121と同じ散乱効率を有し、同形状で同じ面積を有する光散乱部のずらし量(d)を変化させて、色度補正量Δxを測定した。ずらし量d=0とした場合を示す点90、ずらし量d=170μmとした場合を示す点91、ずらし量d=200μmとした場合を示す点92、ずらし量d=220μmとした場合を示す点93、及びずらし量d=310とした場合を示す点94には、図15に示すように、所定の相関関係が見られる。
図16は、更に他の色度座標例を示す図である。
図16において、縦軸及び横軸は、それぞれ色度座標変化△y及び△xを示している。なお、色度調整前のLED光源(光散乱部がない場合)の色度座標変化を原点(△y、△x)=(0、0)としている。また、図16の各点90〜94は、図15の点90〜94に対応している。
図15及び図16より、同じ方法で形成された同じ大きさの光散乱部のずらす量dを変化させることによって、色度の調整度合いを補正することが可能となる。即ち、図14(a)及び(b)に示すような光散乱部121を形成することによって、LED光源120から出射される光の色度を色度座標上で黄色側に調整することができ、また、光散乱部121と同じ形状の光散乱部をずらす量dを大きくすることによって、段階的にLED光源120´から出射される光の色度を色度座標上で青色側に調整することができる。
図17は、ずらして形成するための光散乱部のパターンを示す図である。
図17(a)は図14(a)に示した光散乱部121と同様のパターンを示している。
図17(b)は、光散乱部121とほぼ同じ面積中に、複数の円形のドット形状の光散乱部220が形成されているパターンを示している。また、図17(c)は、光散乱部131とほぼ同じ面積中に、複数の帯状の光散乱部が同心円状に形成されているパターンの光散乱部230を示している。さらに、図17(d)は、升目状の光散乱部が、所定の大きさの正方形内に形成されているパターンの光散乱部240を示している。図17(a)〜(d)に示した例は一例であって、他のパターンをずらして形成するための光散乱部のパターンとして利用することができる。
以下、LED光源の色度調整方法について説明する。
最初に、図18に記載されるように光散乱部が形成されていないLED光源10を製造し、LED光源を発光させて、出射される光の色度を測定する。
次に、測定された色度が所望の色度でない場合には、測定された色度と所望の色度との色度差に応じた調整を行うための光散乱部をLED光源の表面108上に形成する。色度差と形成する光散乱部の種類との関係を予め定めておき、それに従って、光散乱部を形成するようにすると、色度調整にかかるコストや時間を節約することが可能となる。例えば、青色より色度差が中程度であれば、図1に示すように10個のドット形状の光散乱部107を形成し、色度差が小程度であれば、図1に示すドット形状の光散乱部107を円形状に5個形成し、色度差が大程度であれば、図1に示すドット形状の光散乱部107を円形状に20個形成する、というように設定する。
また、図14を用いて説明したように、色度調整を行う場合には、常に図14(a)に示す光散乱部121と同じ散乱効率を有し、同形状で同じ面積の光散乱部を形成することとし、ただし、その形成位置、即ちずらし量(d)を、色度差に応じて変更するようにしても良い。その場合、色度差とずらし量との関係をテーブル等に定めておき、測定結果に基づき、テーブルに定められたずらし量(d)に応じて、光散乱部を形成するようにすれば良い。
このように、同じ方法で形成した光散乱部の位置をずらして色度の調整を行う方法を利用すると、LED光源の製造上、コストを減少させる上で非常に効果がある。即ち、測定した色度と所望の色度との色度差に応じて、複数種類の光散乱部を用意して、LED光源の表面に形成するよりも、同じ散乱効率を有し、同形状で同じ面積の光散乱部を位置をずらして形成した方が、極めて単純に光散乱部を形成することができ、製造コストを減少させることが可能となる。
上記の例では、青色光を発光するLED素子と、青色光を吸収して黄色光を出射する蛍光体を用いて擬似白色光を出射するLED光源を用いて説明したが、本発明はこのような組み合わせに限定されるものではなく、他の種類のLED光源にも適用することが可能である。例えば、本発明は、青色光を発光するLED素子と青色光を吸収してG色光を出射する蛍光体を用いて擬似青緑色光を出射するLED光源や、青色光を発光するLED素子と青色光を吸収してR色光を出射する蛍光体を用いて擬似紫色光を出射するLED光源、及びそれらの色度補正に適用することが可能である。
さらに、本発明は、青色光を発光するLED素子と、一例として、G色を発光する蛍光体(以下「G色蛍光体」と言う)及びR色光を発光する蛍光体(以下「R色蛍光体」と言う)の様な複数の蛍光体を混合した封止樹脂を備えたLED光源にも応用することができる。例えば、RGB−LED光源の色度を、G色蛍光体とR色蛍光体の混合比によって決定された色度座標上での直線上において、RGB−LED光源の表面上に設けた光散乱部によって調整することが可能である。
さらに、青色光を発光するLED素子だけでなく、G色光を発光するLED素子を含むLED光源においても、本発明を適用することが可能である。
100、120、130、130´、140、150、160、170、180、190、200 LED光源
101 LED素子
102 基材
103 配線導体
104 ボンディングワイヤ
105 反射枠
106 封止材
107、110〜112、121〜123、131〜134、141、151、161、162、171、181、191〜194、201 光散乱部
108 封止材の表面
109 凹凸
401 入射光
402 透過光
403 散乱光

Claims (8)

  1. LED素子、前記LED素子から発光される青色光を吸収し波長変換して黄色光を発光する蛍光体、及び前記蛍光体を含み前記LED素子の周囲に配置された封止材を有し、疑似白色光を出射するLED光源の製造方法であって、
    前記LED光源の色度を測定する工程と、
    測定した色度を所望の色度に調整するための色度補正量に応じて、前記封止材の表面の臨界角度内の領域内及び臨界角度内の領域外に前記LED素子からの発光の一部を散乱させる凹凸パターンからなる光散乱部を形成した場合の色度変化を考慮して、前記光散乱部の位置を決定する工程と、
    前記LED光源から出射する疑似白色光を黄色より又は青色よりに調整するために、決定された前記位置に前記光散乱部を形成する工程と、
    を有することを特徴とするLED光源の製造方法。
  2. 前記形成工程では、前記LED光源から出射する疑似白色光を黄色よりに調整するために前記封止材の表面の臨界角度内の領域内に前記光散乱部を形成し、前記LED光源から出射する疑似白色光を青色よりに調整するために前記封止材の表面の臨界角度内の領域外に前記光散乱部を形成する、請求項1に記載のLED光源の製造方法。
  3. 前記形成工程では、前記色度補正量に応じて、前記光散乱部が位置をずらして形成される、請求項1に記載のLED光源の製造方法。
  4. 前記形成工程では、前記光散乱部が、同じパターン形状で同じ面積を位置をずらして形成される、請求項1に記載のLED光源の製造方法。
  5. 前記形成工程では、前記光散乱部が、同じ散乱効率を有するように形成される、請求項1〜4の何れ一項に記載のLED光源の製造方法。
  6. 前記光散乱部は、ドット状に形成された凹凸を含む、請求項1〜5の何れか一項に記載のLED光源の製造方法。
  7. 前記光散乱部は、線状に形成された凹凸を含む、請求項1〜5の何れか一項に記載のLED光源の製造方法。
  8. 前記光散乱部は、面状に形成された凹凸を含む、請求項1〜5の何れか一項に記載のLED光源の製造方法。
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