JP2013227915A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】大量のEGR導入を可能とし、低負荷から高負荷の全体に渡り内燃機関の熱効率を向上させる。
【解決手段】この内燃機関の制御装置は、EGR装置と、各気筒の排気弁それぞれに対応する第1カムと第2カムとにより排気弁の動弁特性を制御する可変動弁機構とを備える内燃機関に適用される。この内燃機関の制御装置により制御では、内燃機関のノッキングの発生が検出又は予測される。ノッキングの発生が検出又は予測されない場合には、排気弁の作用角が第1カムによる作用角に制御され、ノッキングの発生が検出又は予測される場合には、排気弁は第2カムによる作用角に制御される。第2カムは、第1カムより小さな作用角で排気弁を開閉させるカムであり、かつ、異なる気筒間で排気弁の開弁期間が重なる期間がゼロ又はゼロ近傍となるような作用角で排気弁を開閉させるカムである。
【選択図】図3

Description

この発明は内燃機関の制御装置に関する。更に具体的には、多気筒内燃機関の排気弁の動弁特性を可変とする可変動弁機構を有する内燃機関の制御装置として好適なものである。
内燃機関の燃焼効率を向上させる手法の一つとして、冷却されたEGRガス(cooled EGR)の大量活用が挙げられる。EGRの大量活用により、ポンプ損失低減と高負荷でのノッキング改善とを図ることができ、等容度を向上させることができる。
しかし大量のEGRガスの導入を実現するためには、EGR経路の圧力損失を最低限に抑制することが望ましい。そしてそのために有効な手法の1つは、EGR弁の径を拡大することである。しかしながら、EGR弁径の拡大は減速失火などを発生させる原因となる場合がある。
大量のEGRガス導入を実現する他の方法として、空気導入量のポテンシャルを向上させることが考えられる。空気導入量のポテンシャルが高くなれば、その分スロットル開度を絞ることができる。従って、吸気側のEGRガス導入部を負圧にすることができ、EGRガス導入量を増大させることができる。また大量のEGRガス導入の実現のため、EGRガス温度を低くすることも考えられる。EGRガスを低温とすることで、EGRガスの密度を増加させることができ、EGRガス導入量を増大させることができる。
ところで、特許文献1には、内燃機関の吸気弁又は排気弁を異なる作用角で開閉する高速カムと低速カムとを有する可変動弁機構が開示されている。この特許文献1のシステムは、可変動弁機構により、運転条件に応じて吸・排気弁を開閉するカムを切り替えることで、吸・排気弁のリフト量や開弁期間を変更する。例えば、このシステムにおいて低速運転状態では、低速カムにより吸・排気弁が制御される。低速カムにより吸・排気弁が制御される場合、高速カムで制御される場合と比較して、吸・排気弁の作用角が狭くなるように設定される。これにより低速運転状態におけるバルブオーバーラップ量が低減されている。この特許文献1に記載された狭作用角の低速カムを利用することで、気筒間での排気干渉を抑制することができ、これにより空気導入量のポテンシャルを向上させることが考えられる。
特開2011−38439号公報 特開2004―270538号公報
例えば、上記特許文献1のシステムで狭作用角のカムにより吸気弁を開閉する場合、吸気弁が排気(吸気)上死点付近で開弁される。従って、バルブオーバーラップ量を減らすため必然的に排気弁は閉弁時期も排気上死点付近となり、開弁時期はこれに伴い、膨張行程の途中となる。このため、膨張比確保による既燃ガスの温度低減を図ることが難しい。従って、EGRガスの低温化によるEGRガスの大量導入を図ることは難しい。
この発明は、上記課題を解決することを目的とし、大量のEGR導入を可能とし、低負荷から高負荷の全体に渡り熱効率を向上させるよう改良された内燃機関の制御装置を提供するものである。
本発明は、上記の目的を解決するため、内燃機関の排気ガスの一部をEGRガスとして、内燃機関の吸気系に還流させるためEGR装置を備える多気筒内燃機関に適用される、内燃機関の制御装置であって、
各気筒の排気弁それぞれに対応して第1カムと第2カムとを有し、排気弁の動弁特性を制御する可変動弁機構と、
内燃機関のノッキングの発生を検出又は予測する手段と、
ノッキングの発生が検出又は予測されない場合に、排気弁の作用角を、第1カムによる作用角に制御する手段と、
ノッキングの発生が検出又は予測される場合に、排気弁を第2カムによる作用角に制御する手段と、を備える。
ここで第2カムは、第1カムより小さな作用角で排気弁を開閉させるカムであって、内燃機関の複数の気筒のうち、共通の排気マニホールドに接続される気筒群に属するいずれかの気筒の排気弁の開弁期間と、該気筒群に属する他の気筒の排気弁の開弁期間とが重なる期間が、ゼロを含む所定期間より小さくなる作用角で、排気弁を開閉させるカムである。
ここで、「ゼロを含む所定期間」としたが、「所定期間」とは、少なくとも第1カムにより排気弁が制御される場合における、異なる気筒間での排気弁開弁期間の重複期間よりも短い期間である。そして、「所定期間」は、第2カムにより異なる気筒間で排気弁の開弁期間が重なる期間が生じる場合であっても、少なくとも第1カムにより開閉される場合に比べて、排気干渉が小さくなる期間に設定される。
従って、この発明において、第2カムは、排気弁を、膨張下死点で開弁させ排気上死点で閉弁させるカムとしてもよい。ここで第2カムは開弁時期を膨張下死点とし、閉弁時期を排気上死点としたが、本発明では、気筒間での排気干渉が、排気弁が第1カムで開閉される場合に比べて抑制されるものであればよく、従って、第2カムにより排気弁が膨張上死点近傍で開かれ、排気上死点の近傍で閉じられるものも含まれるものとする。
また、本発明において、ノッキングの発生を検出又は予測する手段は、内燃機関の負荷が、ノッキングの発生が推定されるノッキング発生点における内燃機関の負荷よりも、大きい場合に、ノッキングの発生を予測するものとしてもよい。
また、本発明は、排気弁が前記第2カムで制御される場合に、ある負荷に対して設定される内燃機関のスロットル弁の開度を、排気弁が第1カムで制御される場合に、ある負荷と等しい負荷に対して設定されるスロットル弁の開度よりも、小さい開度に設定する手段を、更に有するものであってもよい。
この発明によれば、ノッキングの発生が検出又は予測される場合に、小さな作用角の第2カムにより排気弁が開閉される。これにより、気筒間の排気干渉が抑制されるため空気導入量のポテンシャルを高めることができる。従って、吸気系のEGR導入部の吸気負圧を大きくすることができる。また膨張比を大きくとることができるため、EGRガスの温度を低減させ、EGRガス密度を大きくすることができる。従って、これによりノッキングの発生が検出又は予測される領域でも、大量のEGR導入を実現することができ、ノッキング改善による熱効率向上を図ることができる。
また、ノッキングの発生が検出又は予測されない場合に、第2カムより大きな作用角の第1カムにより排気弁が開弁される。これにより、気筒間での排気干渉を活用して内部EGRの導入を促進すると共に、同じトルク(負荷)に対してのスロットル開度を大きくすることで、ポンプ損失を低減することができる。従って、内燃機関の熱効率を向上させることができる。
この発明の実施の形態におけるシステムの全体構成について説明するための模式図である。 この発明の実施の形態における吸・排気弁の制御について説明するための図である。 この発明の実施の形態における吸・排気弁の制御について説明するための図である。 この発明の実施の形態におけるスロットル弁、EGR弁の制御について説明するための図である。 この発明の実施の形態において制御装置が実行する制御のルーチンについて説明するためのフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において、同一または相当する部分には同一符号を付してその説明を簡略化ないし省略する。
実施の形態.
図1は、この発明の実施の形態のシステムの全体構成について説明するための図である。図1に示されるシステムは内燃機関2を有している。内燃機関2には複数の気筒10が配置されている。内燃機関2は火花点火式内燃機関であって、各気筒10のシリンダヘッドには、それぞれ点火プラグ12が設置されている。本実施の形態の内燃機関2は4気筒であり、その点火順序は、♯1、♯3、♯4、♯2の順とする。
各気筒10の燃焼室には、2つの吸気ポート14と2つの排気ポート16とが連通している。2つの吸気ポート14それぞれには、燃焼室に対して吸気ポート14を開閉する吸気弁18が設置されている。2つの排気ポート16それぞれには、排気ポート16を燃焼室に対して開閉する排気弁20が設置されている。
排気弁20は2段階可変動弁機構22(VVT)に接続されている。VVT22は、気筒10それぞれの排気弁20の位相を変化させることができると共に、作用角を2段階に変化させることができる。ここで、作用角とは、その弁体(排気弁20)が最も閉弁側の位置から最も開弁側の位置まで移動する期間における、クランクシャフトの回転角度を意味する。
具体的な構成の図示は省略するが、VVT22は、排気弁20を異なる作用角で開閉させるための第1カムと第2カムとの2つのカムを備えている。第1カムは中作用角のカムであり、第2カムは第1カムより作用角の小さな狭作用角用のカムである。VVT22は、排気弁20を制御するカムを、第1カムと第2カムとのいずれかに切り替えることで、排気弁20の作用角を変化させることができる。なお、VVT22におけるカムを切り替える機構や、カムの押圧力を排気弁20に伝達するための機構は種々に知られており、ここでの詳細な説明は省略する。また、このシステムは、VVT22と同様の可変動弁機構を吸気弁18に対しても設置し、吸気弁18の動弁特性を可変としたものであってもよい。
各気筒10の2つの吸気ポート14は上流側で1つに集合し、この吸気ポート14の集合部に、燃料噴射弁24が取り付けられている。各気筒10の、吸気ポート14の上流側の端部には、共通の吸気マニホールド26の分岐管部が接続している。吸気マニホールド26の分岐管部の上流にはサージタンク28が設置されている。吸気マニホールド26は、サージタンク28より上流側において吸気管30に接続している。吸気管30には、スロットル弁32が配置されている。
一方、各気筒10の2つの排気ポート16は下流側で1つに集合している。この排気ポート16の集合部の下流側端部には、排気マニホールド36の分岐管部が連通している。排気マニホールド36の分岐管部は下流側において1本の集合管部に集合し、集合管部は触媒38に連通している。
このシステムはEGR装置40を備えている。EGR装置40は、内燃機関2から排出された排気ガスの一部を吸気側に還流させて、再び各気筒10の燃焼室に導くための装置である。具体的に、EGR装置40はEGR管42(EGR通路)を備えている。EGR管42は、一端において排気マニホールド36の集合管部に接続する。EGR管42の他端側は4つの分岐管に分岐している。EGR管42の分岐管それぞれは、その端部において、各気筒10の吸気ポート14の吸気弁18より上流側の集合部に接続している。
EGR管42には、EGRクーラ44とEGR弁46とが設置されている。EGRクーラ44はEGR管42内を還流するEGRガスを冷却する機能を有している。EGR弁46は、EGR管42を開閉する弁である。
更に、このシステムは制御装置50を備えている。制御装置50の入力側には、Neセンサ52、KCS(ノックコントロールシステム)54の他、内燃機関2の各種センサが接続されている。また、制御装置50の出力側は、燃料噴射弁24、スロットル弁32、VVT22、EGR弁46その他各種の機構や弁等のアクチュエータに接続されている。制御装置50は、各種センサからの入力情報に基づいて所定のプログラムを実行し、各種アクチュエータ等を作動させることにより、内燃機関2の運転に関しプログラミングされた種々の制御を実行する。
本実施の形態において制御装置50が行う制御には、吸気弁18、排気弁20、スロットル弁32及びEGR弁46の制御が含まれる。図2、3は、本発明の実施の形態における吸・排気弁18、20の動弁特性について説明するための図であり、図2は第1カムにより排気弁20が中作用角に制御される場合、図2は、第2カムにより排気弁20が狭作用角に制御される場合の例を表している。また、図2、3において横軸はクランク角、縦軸下側はバルブリフト量、上側は排気脈動を表している。また、図2、3においては、点火順序が連続する♯1気筒と♯3気筒の動弁特性のみを図示しているが、本実施の形態では、各気筒10の排気弁20は同一の動弁特性で制御されるものとする。
図2に示されるように、排気弁20が第1カムにより中作用角モードで制御される場合、排気弁20の開弁時期(以下「EVO」とも称する)は膨張行程途中であり、閉弁時期(以下「EVC」とも称する)は、吸気行程の途中となる。従って、図2のAに示されるように、ある気筒(図2では♯1気筒)の排気弁20の開弁期間と次に点火される次気筒(図2では♯3)の排気弁20の開弁期間とが重なる期間がある。従って、ある気筒に対し次気筒のブローダウンによる排気干渉が生じ、気筒内への内部EGRの導入が促進される。
一方、図3に示されるように、排気弁20が第2カムにより狭作用角モードで制御される場合、EVOは膨張下死点付近とされ、EVCは排気上死点付近とされる。例えば、図3のBに示されるように、ある気筒(図3では♯1)のEVCと他の気筒(図3では♯3を例示)のEVOとがほぼ同時となり、気筒間で排気弁20の開弁期間に重なりが生じないか、又は重なりはごく僅かとなる。従って気筒間での排気干渉が抑制され、空気量ポテンシャルが向上する。従って、同じ吸入空気量間で比較した場合に、スロットル開度を小さな開度とすることができ、吸気負圧を高くすることができる。つまり、EGR管42が接続し、EGRガスが導入される部分の圧力を小さくすることができ、EGRの大量導入を可能とすることができる。更に、第2カムによれば、EVCが膨張下死点付近とされる。これにより、膨張比を高く確保することができるため、EGRガスの温度を低減させることができる。従って、第2カムにより狭作用角モードに制御されることで、大量のcooled EGRの導入を実現することができる。
ところで、上記の第1カムと第2カムとの切り替えは、次のように実行する。まず中作用で排気弁20を制御した場合に、ノッキングの発生をKCS54により検知する。そしてノッキングが発生したときの負荷(以下、「ノック発生点」とも称する)を境界としてノック発生点より負荷が大きい領域では狭作用角の第2カムを用い、負荷がノック発生点以下の領域では中作用角の第1カムを用いるものとする。ノック発生点で狭作用角の第2カムに切り替えることで、ノック発生点より高負荷の領域におけるノッキングが改善される。従って、この領域での熱効率をより高めることができる。
図4は、本発明の実施の形態において、上記のように排気弁20を制御する場合の、他の弁(EGR弁46とスロットル弁32)の制御等について説明するための図である。図4の(A)は熱効率、(B)はEGR率、(C)はスロットル弁32の開度(スロットル開度)、(D)EGR弁46の開度の、トルクとの関係を表している。図4の(A)〜(D)において共通する横軸はトルク(負荷)を表し、実線(a)は第1カムにより排気弁20を中作用角に制御する場合、破線(b)は第2カムにより排気弁20を狭作用角に制御する場合、細破線(c)は比較のため、従来の手法で吸気弁18を狭作用角に制御する場合を示している。また、縦軸方向に伸びるTr0の一点鎖線は、この図4の例でのノック発生点を表している。
上述したように、本実施の形態ではノック発生点を境界にし、ノック発生点より高負荷領域側で狭作用角の第2カムに切り替えることで、図4の(A)に示されるように、低負荷から高負荷までの広域に渡り、高い熱効率が実現される。
図4の(D)に示されるように、ノック発生点より高負荷の領域において狭作用角に排気弁20が制御される場合のEGR弁46の開度は(破線(b))は、この負荷領域において排気弁20を中作用角に制御する場合に設定されるEGR弁46の開度(実線(a))に比べて、EGR弁46が全開とされる負荷の領域が高負荷側にずれ、特に高負荷側の領域で大きくなるように設定されている。
また、図4(C)に示されるように、狭作用角に排気弁20が制御される場合(破線(b))のスロットル開度は、排気弁20が中作用角に制御される場合(実線(a))の等トルクに対するスロットル開度に比べて、小さく設定される。そして、ノック発生点より高負荷の領域では、図4(B)に示されるように、排気弁20が中作用角に制御される場合(実線(a))に比べて、排気弁20が狭作用角に制御される場合のEGR率を高くすることができる。
なお、上記のような、中作用角、狭作用角それぞれの場合における、負荷とEGR弁46の開度との関係、及び、負荷とスロットル開度との関係は、予めシミュレーション等により求められ、制御装置50にマップ等として記憶される。実際の制御においては、記憶されたマップ等に従って、負荷に応じてそれぞれの開度が設定される。
図5は、本発明の実施の形態において制御装置50が実行する制御のルーチンについて説明するためのフローチャートである。図5のルーチンは一定の演算周期ごとに繰り返し実行される制御のルーチンである。図5のルーチンでは、まず前提条件が成立したか否かが判別される(S102)。前提条件は、例えば、内燃機関2の運転中であるか、KCS54が正常に機能しているか等、本制御を適正に実施するに当たり必要な条件であり、予め記憶されている。ステップS102において前提条件の成立が認められない場合には、今回の処理は終了する。
前提条件の成立が認められると、現在の負荷が検出される(S104)。負荷トルクは、例えば機関回転数や点火時期等に応じて求められる。負荷トルクの算出手法は種々に知られており、ここでの詳細な説明は省略する。
次に、現在、ノッキングの発生が認められるか否かが判別される(S106)。ノッキングの発生は、例えばKCS54の有するノッキングセンサの出力等により検知される。
ノッキングの発生が認められない場合、VVT22のカムが第1カムに設定され、排気弁20は中作用角に制御される状態とされる(S108)。その後、EGR弁46の開度が、排気弁20が中作用角に制御される場合の負荷に応じた開度に設定される(S110)。更に、スロットル弁32の開度が、中作用角に制御される場合の、負荷に応じた開度に設定される(S112)。
一方、ステップS106において、ノッキングの発生が認められた場合、次に、VVT22のカムが第2カムに設定され、排気弁20が狭作用角で制御される状態に設定される(S114)。その後、EGR弁46の開度が、排気弁20が狭作用角に制御される場合の負荷に応じた開度に設定される(S116)。更に、スロットル弁32の開度が、排気弁20が狭作用角に制御される場合の負荷に応じた開度に設定される(S118)。
次に、再び、現在の負荷が検出される(S120)。次に、ステップS120において検出された負荷が、ノッキングの発生点の負荷、即ち、ステップS104において検出された負荷より大きいか否かが判別される(S122)。現在の負荷が、ノック発生点の負荷よりも大きい場合、今回の処理はこのまま終了する。
一方、ステップS122において、現在の負荷がノック発生点の負荷よりも大きいことが認められない場合、ステップS108に進む。その後、VVT22のカムが第1カムとされ(S108)、それに応じて、EGR弁46の開度とスロットル弁32の開度とが設定される(S110、S112)。その後、今回の処理は終了する。
以上説明したように、本実施の形態では、ノック発生点より低負荷の領域では、排気弁20が中作用角に制御されることで、排気干渉による内部EGRの導入を促進することができる。また、等負荷で比較した場合に、狭作用角モードの場合に比べ、大きなスロットル開度に設定される。従って、ポンプ損失を低減することができる。従って、この低負荷の領域で高い熱効率を確保することができる。
一方、ノック発生点より高負荷の領域では、狭作用角で排気弁20が制御される。従って、排気干渉が抑制され、空気量ポテンシャルを高めることができる。また、スロットル開度を小さくして吸気負圧が高く確保される。また、高膨張比によるEGRガス温度の低減を図ることができる。これにより、大量のEGRガス(cooled EGR)の導入が可能となり、ノッキングが改善され、熱効率を高めることができる。
以上の実施の形態において、例えば、ステップS106の処理が実行されることで、本発明のノッキングの発生を検出又は予測する手段が実現し、ステップS108の処理が実行されることで本発明の第1カムによる作用角に制御する手段が実現し、ステップS114の処理が実行されることで第2カムによる作用角に制御する手段が実現する。また、本実施の形態において、ステップS112又はS118の処理が実行されることで本発明のスロットル弁の開度を設定する手段が実現する。
なお以上の実施の形態では、ノッキングの発生を検知し、ノック発生点の負荷よりも負荷が高い領域で、排気弁20を狭作用角モードで制御する場合について説明した。しかし、この発明において、第1カムと第2カムとの切り替えはこれに限るものではない。例えば、排気弁20が中作用角に制御された場合にノッキングが発生すると予想されるノック発生点における負荷を、予めシミュレーション等により特定し、制御装置50に記憶しておいてもよい。この場合、内燃機関2の運転中に算出される負荷が、ノック発生点の負荷より大きい場合に、排気弁20を狭作用角に制御するものとすることができる。このように、ノック発生点の負荷よりも、現在の負荷が高いか否かが判別されることにより、本発明の「ノッキングの発生を検出又は予測する手段」が実現される。
また、第1カムと第2カムとの切り替えは負荷に応じたものに限るものでもない。例えば、要求トルク等の他のパラメータを用いるものであってもよい。この場合にも、ノック発生点に対応するパラメータ値を予め特定(推定)しておいて、内燃機関2の運転中のパラメータの検出値とノック発生点に対応する値とを比較することで、ノック発生領域であるか否かを判別し、第1カムと第2カムとを切り替えるようにすればよい。
また、これらの場合にノック発生点に対応する負荷や要求トルクは、予めシミュレーション等により求められ、制御装置50に記憶された固定値として用いられるものに限られるものではない。ノック発生点に対応する負荷や要求トルク等は、例えばKCS54によりノッキングが検出された場合に、ノッキングが検出されたときの負荷や要求トルク等に基づいて、補正することもできる。これにより、より適正に第1カムと第2カムとの切り替えを行うことができる。
更に、本実施の形態の図5のルーチンでは、ステップS106においてKCS54によりノッキングが検知され、ステップS114において狭作用角モードとした後、ステップS122において現在の負荷がノック発生点の負荷以下となったことが認められた場合には、ステップS108に進み中作用角モードに切り替えられる処理(S108〜S112)が実行される場合について説明した。しかし、本発明は、例えばノッキング発生が検知された場合に、狭作用角モードとしてステップS114〜S118の処理が実行された後、そのまま今回の処理が終了されるものであってもよい。あるいは、この発明は、例えば、ステップS120において、負荷がノック発生点の負荷より大きいことが認められる場合には、すぐにこのルーチンを終了とはされず、ステップS114に戻され、狭作用角モード(S114〜S118)が維持されるものであってもよい。
また、本実施の形態では4気筒の火花点火式内燃機関2に適用される場合について説明した。しかし、この発明はこの気筒数に限られるものではない。本発明は、気筒間で排気干渉が起こるものであれば、他の気筒数の内燃機関に適用することができる。この場合にも、狭作用角の第2カムを、ある気筒の排気弁の開弁期間と、他の気筒との排気弁の開弁期間とが重なる期間がゼロ又はごく僅かとなる(即ち、ゼロを含む所定期間より小さくなる)狭作用角のカムとすることで、ノッキングが発生する領域での排気干渉を抑制することができる。
更に、この発明は、内燃機関が複数の排気マニホールドを備えるものに適用することができる。この場合、例えばVVTは、共通の排気マニホールドに接続される気筒群ごとに、その気筒群に属する気筒の排気弁を同一の動弁特性に制御するものであればよい。即ち、VVTは、ある気筒群に属する気筒の排気弁それぞれに対して第1カムと第2カムとを備え、この第1カム第2カムとを切り替えることで、排気弁を制御するものとする。そして、狭作用角の第2カムは、同一の気筒群のなかで、いずれかの気筒の排気弁の開弁期間と、その気筒群に属する他の気筒との排気弁の開弁期間とが重なる期間が、ゼロ又はごく僅かとなる(即ち、ゼロを含む所定期間より小さくなる)作用角で、排気弁を開閉させるものとすればよい。
また以上の実施の形態において各要素の個数、数量、量、範囲等の数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数に、この発明が限定されるものではない。また、本実施の形態において説明する構造やステップ等は、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、この発明に必ずしも必須のものではない。
2 内燃機関
10 気筒
12 点火プラグ
14 吸気ポート
16 排気ポート
18 吸気弁
20 排気弁
22 2段階可変動弁機構(VVT)
24 燃料噴射弁
26 吸気マニホールド
28 サージタンク
30 吸気管
32 スロットル弁
36 排気マニホールド
38 触媒
40 EGR装置
42 EGR管
44 EGRクーラ
46 EGR弁
50 制御装置
52 Neセンサ
54 KCS

Claims (4)

  1. 内燃機関の排気ガスの一部をEGRガスとして、内燃機関の吸気系に還流させるためEGR装置を備える多気筒内燃機関に適用され、
    各気筒の排気弁それぞれに対応して第1カムと第2カムとを有し、前記排気弁の動弁特性を制御する可変動弁機構と、
    内燃機関のノッキングの発生を検出又は予測する手段と、
    前記ノッキングの発生が検出又は予測されない場合に、前記排気弁の作用角を、前記第1カムによる作用角に制御する手段と、
    前記ノッキングの発生が検出又は予測される場合に、前記排気弁を前記第2カムによる作用角に制御する手段と、
    を備え、
    前記第2カムは、前記第1カムより小さな作用角で前記排気弁を開閉させるカムであって、前記内燃機関の複数の気筒のうち、共通の排気マニホールドに接続される気筒群に属するいずれかの気筒の排気弁の開弁期間と、該気筒群に属する他の気筒の排気弁の開弁期間とが重なる期間が、ゼロを含む所定期間より小さくなる作用角で、前記排気弁を開閉させるカムであることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記ノッキングの発生を検出又は予測する手段は、前記内燃機関の負荷が、ノッキングの発生が推定されるノッキング発生点における内燃機関の負荷よりも大きい場合に、ノッキングの発生を予測することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記第2カムは、前記排気弁を、膨張下死点で開弁させ排気上死点で閉弁させるカムであることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記排気弁が前記第2カムにより制御される場合に、ある負荷に対して設定される前記内燃機関のスロットル弁の開度を、前記排気弁が前記第1カムにより制御される場合に、前記ある負荷に対して設定される前記スロットル弁の開度よりも小さい開度に設定する手段を、更に備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の内燃機関の制御装置。
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