JP2002180857A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置

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JP2002180857A JP2000377963A JP2000377963A JP2002180857A JP 2002180857 A JP2002180857 A JP 2002180857A JP 2000377963 A JP2000377963 A JP 2000377963A JP 2000377963 A JP2000377963 A JP 2000377963A JP 2002180857 A JP2002180857 A JP 2002180857A
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intake valve
knocking
opening
intake
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Masanobu Kanamaru
昌宣 金丸
Masaaki Konishi
正晃 小西
Akinori Osanai
昭憲 長内
Satoshi Watanabe
智 渡辺
Naohide Fuwa
直秀 不破
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノッキングを抑制する。 【解決手段】 吸気弁2の開口面積を変更するためのバ
ルブリフト量変更装置9を設け、ノッキングが発生した
ときに、バルブリフト量変更装置9によって吸気弁2の
作用角を減少させると共に吸気弁2の開口面積を増加さ
せる。あるいは、ノッキングが発生したときにバルブリ
フト量変更装置9によって吸気弁2の開口面積を減少さ
せる。あるいは、ノッキングが発生したときにバルブリ
フト量変更装置9によって吸気弁2の作用角を減少させ
ると共にスロットル弁開度又はアイドルスピードコント
ロールバルブ開度を増加させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関の制御装置
に関し、詳しくは吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の
開口面積又は作用角を変更する可変動弁機構を備えた内
燃機関の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ノッキングが発生したときにノッ
キングを抑制するようにした内燃機関の制御装置が知ら
れている。この種の内燃機関の制御装置の例としては、
例えば特開平11−36906号公報に記載されたもの
がある。特開平11−36906号公報に記載された内
燃機関の制御装置では、ノッキングが発生したときに吸
気弁の作用角を変更することによってノッキングを抑制
するように内燃機関が制御されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特開平11−3690
6号公報には、吸気弁の作用角を変更することによって
ノッキングを抑制する方法については開示されているも
のの、吸排気弁の開口面積を変更することによってノッ
キングを抑制する方法について開示されていない。つま
り、特開平11−36906号公報に記載された内燃機
関の制御装置では、ノッキングを抑制するために、吸排
気弁の開口面積については考慮されていない。ところ
が、本発明者の実験により、吸排気弁の開口面積を変更
することによってノッキングが抑制されることが発見さ
れたのである。従って、本発明は特開平11−3690
6号公報に開示された方法とは異なる方法によってノッ
キングを抑制することができる内燃機関の制御装置を提
供することを目的とする。
【0004】また、特開平11−36906号公報に記
載された内燃機関の制御装置では、ノッキングが発生し
たときに実圧縮比を低下させることによってノッキング
が抑制されるものの、実圧縮比が低下せしめられるのに
伴ってトルク変動が生じてしまう。一方、特開平11−
36906号公報に記載された内燃機関の制御装置で
は、実圧縮比が低下せしめられるのに伴って発生するト
ルク変動について考慮がなされていない。従って、特開
平11−36906号公報に記載された内燃機関の制御
装置によっては、トルク変動を抑制しつつノッキングを
抑制することができない。従って、本発明はトルク変動
を抑制しつつノッキングを抑制することができる内燃機
関の制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、ノッキングが発生したときにノッキングを抑制
するようにした内燃機関の制御装置において、吸気弁及
び排気弁の少なくとも一方の開口面積を変更するための
可変動弁機構を具備し、ノッキングが発生したときに吸
気弁及び排気弁の少なくとも一方の開口面積を変更する
ことを特徴とする内燃機関の制御装置が提供される。
【0006】請求項1に記載の内燃機関の制御装置で
は、ノッキングが発生したときに吸気弁及び排気弁の少
なくとも一方の開口面積が変更せしめられる。詳細に
は、ノッキングが発生したときに、例えば吸気弁の作用
角を減少させると共に吸気弁の開口面積を増加させた
り、吸気弁の開口面積を減少させたりすることにより、
吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の開口面積が変更せ
しめられる。そのため、特開平11−36906号公報
に記載された内燃機関の制御装置とは異なる方法によっ
てノッキングを抑制することができる。また、例えば、
ノッキングが発生したときに、吸気弁の閉弁時期を進角
させると共に吸気弁の開口面積を増加させたり、吸気弁
の開弁時期を遅角させると共に吸気弁の開口面積を増加
させたりすれば、トルク変動を抑制しつつノッキングを
抑制することもできる。
【0007】請求項2に記載の発明によれば、ノッキン
グが発生したときに、吸気弁の閉弁時期を進角させると
共に吸気弁の開口面積を増加させることを特徴とする請
求項1に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
【0008】請求項2に記載の内燃機関の制御装置で
は、ノッキングが発生したときに吸気弁の閉弁時期が進
角せしめられると共に吸気弁の開口面積が増加せしめら
れる。詳細には、吸気弁の閉弁時期が進角せしめられる
ため、実圧縮比が低下せしめられて圧縮上死点時の筒内
ガス温度の上昇が抑制され、その結果、ノッキングが抑
制される。更に、吸気弁の開口面積が増加せしめられる
ため、気筒内に吸入される吸入空気量の減少が抑制され
るのに伴ってトルク変動が抑制される。すなわち、トル
ク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができ
る。
【0009】請求項3に記載の発明によれば、ノッキン
グが発生したときに、吸気弁の開弁時期を遅角させると
共に吸気弁の開口面積を増加させることを特徴とする請
求項1に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
【0010】請求項3に記載の内燃機関の制御装置で
は、ノッキングが発生したときに吸気弁の開弁時期が遅
角せしめられると共に吸気弁の開口面積が増加せしめら
れる。詳細には、吸気弁の開弁時期が遅角せしめられる
ため、吸気弁及び排気弁のバルブオーバラップ期間が減
少せしめられ、それゆえ、内部EGR率が低下せしめら
れて圧縮上死点時の筒内ガス温度の上昇が抑制され、そ
の結果、ノッキングが抑制される。更に、吸気弁の開口
面積が増加せしめられるため、気筒内に吸入される吸入
空気量の減少が抑制されるのに伴ってトルク変動が抑制
される。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキング
を抑制することができる。
【0011】請求項4に記載の発明によれば、ノッキン
グが発生したときに、吸気弁及び排気弁のバルブオーバ
ラップ期間を減少させると共に吸気弁の開口面積を増加
させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制
御装置が提供される。
【0012】請求項4に記載の内燃機関の制御装置で
は、ノッキングが発生したときに吸気弁及び排気弁のバ
ルブオーバラップ期間が減少せしめられると共に吸気弁
の開口面積が増加せしめられる。詳細には、吸気弁及び
排気弁のバルブオーバラップ期間が減少せしめられるた
め、内部EGR率が低下せしめられて圧縮上死点時の筒
内ガス温度の上昇が抑制され、その結果、ノッキングが
抑制される。更に、吸気弁の開口面積が増加せしめられ
るため、気筒内に吸入される吸入空気量の減少が抑制さ
れるのに伴ってトルク変動が抑制される。すなわち、ト
ルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができ
る。
【0013】請求項5に記載の発明によれば、ノッキン
グが発生したときに吸気弁の開口面積を減少させること
を特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置が提
供される。
【0014】請求項5に記載の内燃機関の制御装置で
は、ノッキングが発生したときに吸気弁の開口面積が減
少せしめられる。そのため、気筒内に吸入される吸入空
気の流速が上昇するのに伴って筒内乱れが増加し、その
結果、燃焼後半の燃焼速度が増加せしめられてノッキン
グが抑制される。更に、請求項5に記載の内燃機関の制
御装置では、ノッキングが発生したときに、特開平11
−36906号公報に記載された内燃機関の制御装置の
ようにトルク変動を考慮することなく吸気弁の作用角を
変更することが回避される。そのため、特開平11−3
6906号公報に記載された内燃機関の制御装置のよう
にトルク変動を考慮することなく吸気弁の作用角が変更
せしめられるのに伴って実圧縮比が低下し、その結果、
トルク変動が生じてしまうのが抑制される。すなわち、
トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することがで
きる。
【0015】請求項6に記載の発明によれば、機関吸気
通路内にスロットル弁を配置し、ノッキングが発生した
ときに吸気弁の開口面積を減少させ、ノッキングが更に
継続する場合に、吸気弁の開口面積を更に減少させると
共にスロットル弁開度を増加させることを特徴とする請
求項5に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
【0016】請求項6に記載の内燃機関の制御装置で
は、ノッキングが発生したときに吸気弁の開口面積が減
少せしめられてもノッキングが更に継続する場合に、吸
気弁の開口面積が更に減少せしめられる。そのため、吸
入空気が有する内部エネルギが運動エネルギに変換され
るのに伴って吸入空気温が低下せしめられ、ノッキング
が抑制される。その上、ピストンが下降するにもかかわ
らず十分な吸入空気が供給されないのに伴って筒内圧及
び吸入空気温が低下せしめられ、ノッキングが更に抑制
される。更に、そのようにノッキングが更に継続する場
合に、機関吸気通路内に配置されたスロットル弁のスロ
ットル弁開度が増加せしめられる。そのため、気筒内に
吸入される吸入空気量の減少に伴うトルク変動を抑制す
ることができる。つまり、ノッキングが発生したときに
吸気弁の開口面積が減少せしめられたにもかかわらずノ
ッキングが更に継続する場合であっても、トルク変動を
抑制しつつノッキングを抑制することができる。
【0017】請求項7に記載の発明によれば、機関吸気
通路内にアイドルスピードコントロールバルブを配置
し、ノッキングが発生したときに吸気弁の開口面積を減
少させ、ノッキングが更に継続する場合に、吸気弁の開
口面積を更に減少させると共にアイドルスピードコント
ロールバルブ開度を増加させることを特徴とする請求項
5に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
【0018】請求項7に記載の内燃機関の制御装置で
は、ノッキングが発生したときに吸気弁の開口面積が減
少せしめられてもノッキングが更に継続する場合に、吸
気弁の開口面積が更に減少せしめられる。そのため、吸
入空気が有する内部エネルギが運動エネルギに変換され
るのに伴って吸入空気温が低下せしめられ、ノッキング
が抑制される。その上、ピストンが下降するにもかかわ
らず十分な吸入空気が供給されないのに伴って筒内圧及
び吸入空気温が低下せしめられ、ノッキングが更に抑制
される。更に、そのようにノッキングが更に継続する場
合に、機関吸気通路内に配置されたアイドルスピードコ
ントロールバルブのバルブ開度が増加せしめられる。そ
のため、気筒内に吸入される吸入空気量の減少に伴うト
ルク変動を抑制することができる。つまり、ノッキング
が発生したときに吸気弁の開口面積が減少せしめられた
にもかかわらずノッキングが更に継続する場合であって
も、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制すること
ができる。
【0019】請求項8に記載の発明によれば、ノッキン
グが発生したときにノッキングを抑制するようにした内
燃機関の制御装置において、吸気弁及び排気弁の少なく
とも一方の作用角を変更するための可変動弁機構を設け
ると共に機関吸気通路内にスロットル弁を配置し、ノッ
キングが発生したときに、吸気弁及び排気弁の少なくと
も一方の作用角を変更すると共にスロットル弁開度を変
更することを特徴とする内燃機関の制御装置が提供され
る。
【0020】請求項8に記載の内燃機関の制御装置で
は、ノッキングが発生したときに吸気弁及び排気弁の少
なくとも一方の作用角が変更せしめられると共に機関吸
気通路内に配置されたスロットル弁のスロットル弁開度
が変更せしめられる。つまり、ノッキングが発生したと
きに、吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の作用角が変
更せしめられるため、例えば吸気弁の作用角を減少させ
ることにより実圧縮比を低下せしめ、ノッキングを抑制
することができる。更に、請求項8に記載の内燃機関の
制御装置では、ノッキングが発生したときに、特開平1
1−36906号公報に記載された内燃機関の制御装置
のようにトルク変動を考慮することなく吸気弁の作用角
を変更することが回避され、吸気弁及び排気弁の少なく
とも一方の作用角が変更せしめられると共にスロットル
弁開度が変更せしめられる。そのため、特開平11−3
6906号公報に記載された内燃機関の制御装置のよう
にトルク変動を考慮することなく吸気弁の作用角が変更
せしめられるのに伴って実圧縮比が低下し、その結果、
トルク変動が生じてしまうのが抑制される。すなわち、
トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することがで
きる。
【0021】請求項9に記載の発明によれば、ノッキン
グが発生したときに、吸気弁の作用角を減少させると共
にスロットル弁開度を増加させることを特徴とする請求
項8に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
【0022】請求項9に記載の内燃機関の制御装置で
は、ノッキングが発生したときに吸気弁の作用角が減少
せしめられると共にスロットル弁開度が増加せしめられ
る。つまり、ノッキングが発生したときに、吸気弁の作
用角が減少せしめられるため、例えば吸気弁の閉弁時期
が進角される場合には実圧縮比が低下せしめられてノッ
キングが抑制され、例えば吸気弁の開弁時期が遅角され
る場合には吸気弁及び排気弁のバルブオーバラップ期間
が減少せしめられて内部EGR率が低下せしめられ、そ
の結果、圧縮上死点時の筒内ガス温度の上昇が抑制され
てノッキングが抑制される。更に、吸気弁の作用角が減
少せしめられると共にスロットル弁開度が増加せしめら
れるため、特開平11−36906号公報に記載された
内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮すること
なく吸気弁の作用角が変更せしめられるのに伴って実圧
縮比が低下し、その結果、トルク変動が生じてしまうの
が抑制される。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッ
キングを抑制することができる。
【0023】請求項10に記載の発明によれば、ノッキ
ングが発生したときに、吸気弁の閉弁時期を進角させる
と共にスロットル弁開度を増加させることを特徴とする
請求項9に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
【0024】請求項10に記載の内燃機関の制御装置で
は、ノッキングが発生したときに吸気弁の閉弁時期が進
角せしめられると共にスロットル弁開度が増加せしめら
れる。つまり、ノッキングが発生したときに吸気弁の閉
弁時期が進角せしめられるため、実圧縮比が低下せしめ
られてノッキングが抑制される。更に、吸気弁の閉弁時
期が進角せしめられると共にスロットル弁開度が増加せ
しめられるため、特開平11−36906号公報に記載
された内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮す
ることなく吸気弁の閉弁時期が変更せしめられるのに伴
って実圧縮比が低下し、その結果、トルク変動が生じて
しまうのが抑制される。すなわち、トルク変動を抑制し
つつノッキングを抑制することができる。
【0025】請求項11に記載の発明によれば、ノッキ
ングが発生したときに、吸気弁の開弁時期を遅角させる
と共にスロットル弁開度を増加させることを特徴とする
請求項9に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
【0026】請求項11に記載の内燃機関の制御装置で
は、ノッキングが発生したときに吸気弁の開弁時期が遅
角せしめられると共にスロットル弁開度が増加せしめら
れる。つまり、ノッキングが発生したときに吸気弁の開
弁時期が遅角せしめられるため、吸気弁及び排気弁のバ
ルブオーバラップ期間が減少せしめられて内部EGR率
が低下せしめられ、その結果、圧縮上死点時の筒内ガス
温度の上昇が抑制されてノッキングが抑制される。更
に、吸気弁の開弁時期が遅角せしめられると共にスロッ
トル弁開度が増加せしめられるため、特開平11−36
906号公報に記載された内燃機関の制御装置のように
トルク変動を考慮することなく吸気弁の開弁時期が変更
せしめられるのに伴って実圧縮比が低下し、その結果、
トルク変動が生じてしまうのが抑制される。すなわち、
トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することがで
きる。
【0027】請求項12に記載の発明によれば、ノッキ
ングが発生したときに、吸気弁及び排気弁のバルブオー
バラップ期間を減少させると共にスロットル弁開度を増
加させることを特徴とする請求項9に記載の内燃機関の
制御装置が提供される。
【0028】請求項12に記載の内燃機関の制御装置で
は、ノッキングが発生したときに吸気弁及び排気弁のバ
ルブオーバラップ期間が減少せしめられると共にスロッ
トル弁開度が増加せしめられる。つまり、ノッキングが
発生したときに吸気弁及び排気弁のバルブオーバラップ
期間が減少せしめられるため、内部EGR率が低下せし
められて圧縮上死点時の筒内ガス温度の上昇が抑制さ
れ、その結果、ノッキングが抑制される。更に、吸気弁
及び排気弁のバルブオーバラップ期間が減少せしめられ
ると共にスロットル弁開度が増加せしめられるため、特
開平11−36906号公報に記載された内燃機関の制
御装置のようにトルク変動を考慮することなく吸気弁及
び排気弁のバルブオーバラップ期間が変更せしめられ
る、つまり、吸気弁の開弁時期が変更せしめられるのに
伴って実圧縮比が低下し、その結果、トルク変動が生じ
てしまうのが抑制される。すなわち、トルク変動を抑制
しつつノッキングを抑制することができる。
【0029】請求項13に記載の発明によれば、ノッキ
ングが発生したときにノッキングを抑制するようにした
内燃機関の制御装置において、吸気弁及び排気弁の少な
くとも一方の作用角を変更するための可変動弁機構を設
けると共に機関吸気通路内にアイドルスピードコントロ
ールバルブを配置し、ノッキングが発生したときに、吸
気弁及び排気弁の少なくとも一方の作用角を変更すると
共にアイドルスピードコントロールバルブ開度を変更す
ることを特徴とする内燃機関の制御装置が提供される。
【0030】請求項13に記載の内燃機関の制御装置で
は、ノッキングが発生したときに吸気弁及び排気弁の少
なくとも一方の作用角が変更せしめられると共に機関吸
気通路内に配置されたアイドルスピードコントロールバ
ルブのバルブ開度が変更せしめられる。つまり、ノッキ
ングが発生したときに、吸気弁及び排気弁の少なくとも
一方の作用角が変更せしめられるため、例えば吸気弁の
作用角を減少させることにより実圧縮比を低下せしめ、
ノッキングを抑制することができる。更に、請求項13
に記載の内燃機関の制御装置では、ノッキングが発生し
たときに、特開平11−36906号公報に記載された
内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮すること
なく吸気弁の作用角を変更することが回避され、吸気弁
及び排気弁の少なくとも一方の作用角が変更せしめられ
ると共にアイドルスピードコントロールバルブ開度が変
更せしめられる。そのため、特開平11−36906号
公報に記載された内燃機関の制御装置のようにトルク変
動を考慮することなく吸気弁の作用角が変更せしめられ
るのに伴って実圧縮比が低下し、その結果、トルク変動
が生じてしまうのが抑制される。すなわち、トルク変動
を抑制しつつノッキングを抑制することができる。
【0031】請求項14に記載の発明によれば、ノッキ
ングが発生したときに、吸気弁の作用角を減少させると
共にアイドルスピードコントロールバルブ開度を増加さ
せることを特徴とする請求項13に記載の内燃機関の制
御装置が提供される。
【0032】請求項14に記載の内燃機関の制御装置で
は、ノッキングが発生したときに吸気弁の作用角が減少
せしめられると共にアイドルスピードコントロールバル
ブ開度が増加せしめられる。つまり、ノッキングが発生
したときに、吸気弁の作用角が減少せしめられるため、
例えば吸気弁の閉弁時期が進角される場合には実圧縮比
が低下せしめられてノッキングが抑制され、例えば吸気
弁の開弁時期が遅角される場合には吸気弁及び排気弁の
バルブオーバラップ期間が減少せしめられて内部EGR
率が低下せしめられ、その結果、圧縮上死点時の筒内ガ
ス温度の上昇が抑制されてノッキングが抑制される。更
に、吸気弁の作用角が減少せしめられると共にアイドル
スピードコントロールバルブ開度が増加せしめられるた
め、特開平11−36906号公報に記載された内燃機
関の制御装置のようにトルク変動を考慮することなく吸
気弁の作用角が変更せしめられるのに伴って実圧縮比が
低下し、その結果、トルク変動が生じてしまうのが抑制
される。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキング
を抑制することができる。
【0033】請求項15に記載の発明によれば、ノッキ
ングが発生したときに、吸気弁の閉弁時期を進角させる
と共にアイドルスピードコントロールバルブ開度を増加
させることを特徴とする請求項14に記載の内燃機関の
制御装置が提供される。
【0034】請求項15に記載の内燃機関の制御装置で
は、ノッキングが発生したときに吸気弁の閉弁時期が進
角せしめられると共にアイドルスピードコントロールバ
ルブ開度が増加せしめられる。つまり、ノッキングが発
生したときに吸気弁の閉弁時期が進角せしめられるた
め、実圧縮比が低下せしめられてノッキングが抑制され
る。更に、吸気弁の閉弁時期が進角せしめられると共に
アイドルスピードコントロールバルブ開度が増加せしめ
られるため、特開平11−36906号公報に記載され
た内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮するこ
となく吸気弁の閉弁時期が変更せしめられるのに伴って
実圧縮比が低下し、その結果、トルク変動が生じてしま
うのが抑制される。すなわち、トルク変動を抑制しつつ
ノッキングを抑制することができる。
【0035】請求項16に記載の発明によれば、ノッキ
ングが発生したときに、吸気弁の開弁時期を遅角させる
と共にアイドルスピードコントロールバルブ開度を増加
させることを特徴とする請求項14に記載の内燃機関の
制御装置が提供される。
【0036】請求項16に記載の内燃機関の制御装置で
は、ノッキングが発生したときに吸気弁の開弁時期が遅
角せしめられると共にアイドルスピードコントロールバ
ルブ開度が増加せしめられる。つまり、ノッキングが発
生したときに吸気弁の開弁時期が遅角せしめられるた
め、吸気弁及び排気弁のバルブオーバラップ期間が減少
せしめられて内部EGR率が低下せしめられ、その結
果、圧縮上死点時の筒内ガス温度の上昇が抑制されてノ
ッキングが抑制される。更に、吸気弁の開弁時期が遅角
せしめられると共にアイドルスピードコントロールバル
ブ開度が増加せしめられるため、特開平11−3690
6号公報に記載された内燃機関の制御装置のようにトル
ク変動を考慮することなく吸気弁の開弁時期が変更せし
められるのに伴って実圧縮比が低下し、その結果、トル
ク変動が生じてしまうのが抑制される。すなわち、トル
ク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができ
る。
【0037】請求項17に記載の発明によれば、ノッキ
ングが発生したときに、吸気弁及び排気弁のバルブオー
バラップ期間を減少させると共にアイドルスピードコン
トロールバルブ開度を増加させることを特徴とする請求
項14に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
【0038】請求項17に記載の内燃機関の制御装置で
は、ノッキングが発生したときに吸気弁及び排気弁のバ
ルブオーバラップ期間が減少せしめられると共にアイド
ルスピードコントロールバルブ開度が増加せしめられ
る。つまり、ノッキングが発生したときに吸気弁及び排
気弁のバルブオーバラップ期間が減少せしめられるた
め、内部EGR率が低下せしめられて圧縮上死点時の筒
内ガス温度の上昇が抑制され、その結果、ノッキングが
抑制される。更に、吸気弁及び排気弁のバルブオーバラ
ップ期間が減少せしめられると共にアイドルスピードコ
ントロールバルブ開度が増加せしめられるため、特開平
11−36906号公報に記載された内燃機関の制御装
置のようにトルク変動を考慮することなく吸気弁及び排
気弁のバルブオーバラップ期間が変更せしめられる、つ
まり、吸気弁の開弁時期が変更せしめられるのに伴って
実圧縮比が低下し、その結果、トルク変動が生じてしま
うのが抑制される。すなわち、トルク変動を抑制しつつ
ノッキングを抑制することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を用いて本発明の
実施形態について説明する。
【0040】図1は本発明の内燃機関の制御装置の第一
の実施形態の概略構成図、図2は図1に示した内燃機関
の制御装置の吸気系等の詳細図である。図1及び図2に
おいて、1は内燃機関、2は吸気弁、3は排気弁、4は
吸気弁を開閉させるためのカム、5は排気弁を開閉させ
るためのカム、6は吸気弁用カム4を担持しているカム
シャフト、7は排気弁用カム5を担持しているカムシャ
フトである。図3は図1に示した吸気弁用カム及びカム
シャフトの詳細図である。図3に示すように、本実施形
態のカム4のカムプロフィルは、カムシャフト中心軸線
の方向に変化している。つまり、本実施形態のカム4
は、図3の左端のノーズ高さが右端のノーズ高さよりも
大きくなっている。すなわち、本実施形態の吸気弁2の
バルブリフト量は、バルブリフタがカム4の左端と接し
ているときよりも、バルブリフタがカム4の右端と接し
ているときの方が小さくなる。
【0041】図1及び図2の説明に戻り、8は気筒内に
形成された燃焼室、9はバルブリフト量を変更するため
に吸気弁2に対してカム4をカムシャフト中心軸線の方
向に移動させるためのバルブリフト量変更装置である。
つまり、バルブリフト量変更装置9を作動することによ
り、カム4の左端(図3)においてカム4とバルブリフ
タとを接触させたり、カム4の右端(図3)においてカ
ム4とバルブリフタとを接触させたりすることができ
る。バルブリフト量変更装置9によって吸気弁2のバル
ブリフト量が変更されると、それに伴って、吸気弁2の
開口面積が変更されることになる。本実施形態の吸気弁
2では、バルブリフト量が増加されるに従って吸気弁2
の開口面積が増加するようになっている。10はバルブ
リフト量変更装置9を駆動するためのドライバ、11は
吸気弁2の開弁期間を変更することなく吸気弁の開閉タ
イミングをシフトさせるための開閉タイミングシフト装
置である。つまり、開閉タイミングシフト装置11を作
動することにより、吸気弁2の開閉タイミングを進角側
にシフトさせたり、遅角側にシフトさせたりすることが
できる。12は開閉タイミングシフト装置11を作動す
るための油圧を制御するオイルコントロールバルブであ
る。尚、本実施形態における可変動弁機構には、バルブ
リフト量変更装置9及び開閉タイミングシフト装置11
の両者が含まれることになる。
【0042】13はクランクシャフト、14はオイルパ
ン、15は燃料噴射弁、16は吸気弁2のバルブリフト
量及び開閉タイミングシフト量を検出するためのセン
サ、17は機関回転数を検出するためのセンサである。
18は気筒内に吸入空気を供給する吸気管内の圧力を検
出するための吸気管圧センサ、19はエアフローメー
タ、20は内燃機関冷却水の温度を検出するための冷却
水温センサ、21は気筒内に供給される吸入空気の吸気
管内における温度を検出するための吸入空気温センサ、
22はノッキングを検出するためのノックセンサ、23
はECU(電子制御装置)である。50はシリンダ、5
1,52は吸気管、53はサージタンク、54は排気
管、55は点火栓、56はアクセルペダル開度とは無関
係に開度が変更せしめられるスロットル弁である。
【0043】図4は図1に示したバルブリフト量変更装
置等の詳細図である。図4において、30は吸気弁用カ
ムシャフト6に連結された磁性体、31は磁性体30を
左側に付勢するためのコイル、32は磁性体30を右側
に付勢するための圧縮ばねである。コイル31に対する
通電量が増加されるに従って、カム4及びカムシャフト
6が左側に移動する量が増加し、吸気弁2のバルブリフ
ト量が減少せしめられることになる。
【0044】図5はバルブリフト量変更装置が作動され
るのに伴って吸気弁のバルブリフト量が変化する様子を
示した図である。図5に示すように、コイル31に対す
る通電量が減少されるに従って、吸気弁2のバルブリフ
ト量が増加せしめられる(実線→破線→一点鎖線)。ま
た本実施形態では、バルブリフト量変更装置9が作動さ
れるのに伴って、吸気弁2の開弁期間も変更せしめられ
る。つまり、吸気弁2の作用角も変更せしめられる。詳
細には、吸気弁2のバルブリフト量が増加せしめられる
のに伴って、吸気弁2の作用角が増加せしめられる(実
線→破線→一点鎖線)。更に本実施形態では、バルブリ
フト量変更装置9が作動されるのに伴って、吸気弁2の
バルブリフト量がピークとなるタイミングも変更せしめ
られる。詳細には、吸気弁2のバルブリフト量が増加せ
しめられるのに伴って、吸気弁2のバルブリフト量がピ
ークとなるタイミングが遅角せしめられる(実線→破線
→一点鎖線)。
【0045】図6は図1に示した開閉タイミングシフト
装置等の詳細図である。図6において、40は吸気弁2
の開閉タイミングを進角側にシフトさせるための進角側
油路、41は吸気弁2の開閉タイミングを遅角側にシフ
トさせるための遅角側油路、42はオイルポンプであ
る。進角側油路40内の油圧が増加されるに従い、吸気
弁2の開閉タイミングが進角側にシフトせしめられる。
つまり、クランクシャフト13に対するカムシャフト6
の回転位相が進角せしめられる。一方、遅角側油路41
の油圧が増加されるに従い、吸気弁2の開閉タイミング
が遅角側にシフトせしめられる。つまり、クランクシャ
フト13に対するカムシャフト6の回転位相が遅角せし
められる。
【0046】図7は開閉タイミングシフト装置が作動さ
れるのに伴って吸気弁の開閉タイミングがシフトする様
子を示した図である。図7に示すように、進角側油路4
0内の油圧が増加されるに従って吸気弁2の開閉タイミ
ングが進角側にシフトされる(実線→破線→一点鎖
線)。このとき、吸気弁2の開弁期間は変更されない、
つまり、吸気弁2が開弁している期間の長さは変更され
ない。
【0047】図8は本実施形態の変形例の図2と同様の
図である。図8において、図2に示した参照番号と同一
の参照番号は、図2に示した部品又は部分と同一の部品
又は部分を示している。56’はアクセルペダルの開度
に応じて開度が変更せしめられるスロットル弁、57は
アイドルスピードコントロール通路、58はアイドルス
ピードコントロールバルブである。
【0048】上述した本実施形態及びその変形例におい
て、ノッキングが発生し、そのノッキングがノックセン
サ22によって検出されたとき、バルブリフト量変更装
置9によって吸気弁2の作用角が減少せしめられると、
実圧縮比が低下し、ノッキングが抑制される。ところ
が、吸気弁2の作用角が減少せしめれる結果、気筒内に
吸入される吸入空気量が減少してしまうと、それに伴っ
てトルク変動が生じてしまう。そこで本実施形態では、
トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制するために、
後述するようにバルブリフト量変更装置9によって吸気
弁2の閉弁タイミングを進角させて吸気弁2の作用角が
減少せしめられると共に、バルブリフト量変更装置9に
よって吸気弁2のバルブリフト量を増加させて吸気弁2
の開口面積が増加せしめられる。
【0049】図9及び図10は本実施形態のノッキング
回避制御方法を示したフローチャートである。このルー
チンは所定時間間隔で実行される。図9及び図10に示
すように、このルーチンが開始されると、まずステップ
100においてセンサ17の出力値に基づいて算出され
た機関回転数が読み込まれる。次いでステップ101で
は、吸気管圧センサ18の出力値に基づいて算出された
吸気管内の圧力が読み込まれる。次いでステップ102
では、センサ16の出力値に基づいて算出された吸気弁
2の開弁タイミングが読み込まれる。次いでステップ1
03では、センサ16の出力値に基づいて算出された吸
気弁2の閉弁タイミングが読み込まれる。次いでステッ
プ104では、センサ16の出力値に基づいて算出され
た吸気弁2のバルブリフト量最大値が読み込まれる。
【0050】次いでステップ105では、ノックセンサ
22の出力値が読み込まれる。次いでステップ106で
は、機関回転数と吸気管内の圧力と吸気弁2の開弁タイ
ミングと吸気弁の閉弁タイミングと吸気弁2のバルブリ
フト量最大値と図11〜図14に示す関係とに基づいて
1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気量GNが算
出される。図11は1回転当たりに気筒内に吸入される
吸入空気量GNと吸気弁2のバルブリフト量最大値LF
TMaxと吸気管内の圧力PMとの関係を示した図であ
る。図11に示すように、ステップ106において算出
される1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気量G
Nは、バルブリフト量最大値LFTMaxが大きくなる
に従って大きくなり、また、吸気管内の圧力PMが高く
なるに従って大きくなる。
【0051】図12は1回転当たりに気筒内に吸入され
る吸入空気量GNと作用角VAと吸気管内の圧力PMと
の関係を示した図である。図12に示すように、ステッ
プ106において算出される1回転当たりに気筒内に吸
入される吸入空気量GNは、作用角VAが大きくなるに
従って、つまり、吸気弁2の開弁タイミングと閉弁タイ
ミングとの時間間隔が長くなるに従って大きくなる。図
13は1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気量G
Nと作用角VAと吸気弁2の開閉タイミングVTとの関
係を示した図である。図13に示すように、ステップ1
06において算出される1回転当たりに気筒内に吸入さ
れる吸入空気量GNは、開閉タイミングVTが遅角され
るに従って大きくなる。図14は1回転当たりに気筒内
に吸入される吸入空気量GNと機関回転数NEとの関係
を示した図である。図14に示すように、ステップ10
6において算出される1回転当たりに気筒内に吸入され
る吸入空気量GNは、機関回転数NEが中速のときにピ
ークとなる。
【0052】図9及び図10の説明に戻り、次いでステ
ップ107では、吸気弁2の閉弁タイミングと図15に
示す関係とに基づいて実圧縮比εが算出される。図15
は実圧縮比εと吸気弁の閉弁タイミングとの関係を示し
た図である。図15に示すように、実圧縮比は、吸気弁
2の閉弁タイミングが吸気下死点付近にあるときにピー
クとなり、それよりも進角されても遅角されても小さく
なる。図9及び図10の説明に戻り、次いでステップ1
08では、機関回転数NEと1回転当たりに気筒内に吸
入される吸入空気量GNと実圧縮比εと図16及び図1
7に示す関係とに基づいて基本点火時期ABSEが算出
される。図16は実圧縮比εが比較的小さいときにおけ
る基本点火時期ABSEと1回転当たりに気筒内に吸入
される吸入空気量GNと機関回転数NEとの関係を示し
た図である。図16に示すように、基本点火時期ABS
Eは、1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気量G
Nが少なくなるに従って進角せしめられ、また、機関回
転数NEが高くなるに従って進角せしめられる。図17
は実圧縮比εが比較的大きいときにおける基本点火時期
ABSEと1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気
量GNと機関回転数NEとの関係を示した図である。図
16及び図17に示すように、基本点火時期ABSEは
実圧縮比εが大きくなるに従って遅角せしめられる。
【0053】図9及び図10の説明に戻り、次いでステ
ップ109では、図9及び図10に示すルーチンが前回
実行されたときに後述するステップ112、ステップ1
16又はステップ118において算出された最終点火時
期AOP(以下、「前回の最終点火時期AOP0」とい
う)の進角量が、基本点火時期ABSEの進角量よりも
大きいか否かが判断される。YESのときにはステップ
110に進み、NOのときにはステップ110に進むこ
となくステップ111に進む。ステップ110では、前
回の最終点火時期AOP0が基本点火時期ABSEによ
って置換される(AOP0←ABSE)。次いでステッ
プ111では、ノックセンサ22の出力値に基づいてノ
ッキングが発生しているか否かが判断される。YESの
ときにはステップ112に進み、NOのときにはステッ
プ114に進む。ステップ112では、今回の最終点火
時期AOPの進角量が前回の最終点火時期AOP0の進
角量よりも所定量K1だけ減少せしめられる(AOP←
AOP0−K1)。つまり、今回の最終点火時期AOP
が前回の最終点火時期AOP0よりも遅角せしめられ
る。次いでステップ113では、今回の最終点火時期A
OPと基本点火時期ABSEとの差分の絶対値と図18
に示す関係とに基づいて目標実圧縮比tεが算出され
る。図18は目標実圧縮比tεと、今回の最終点火時期
AOPと基本点火時期ABSEとの差分の絶対値との関
係を示した図である。図18に示すように、目標実圧縮
比tεは、今回の最終点火時期AOPと基本点火時期A
BSEとの差分の絶対値が大きくなるに従って小さくな
る。
【0054】図9及び図10の説明に戻り、ステップ1
14では、基本点火時期ABSEの進角量が前回の最終
点火時期AOP0の進角量よりも大きいか否かが判断さ
れる。YESのときにはステップ115に進み、NOの
ときにはステップ117に進む。ステップ115では、
図9及び図10に示すルーチンが前回実行されたときに
ステップ113、ステップ115又はステップ117に
おいて算出された実圧縮比tε(以下、「前回の目標実
圧縮比tε0」という)によって目標実圧縮比tεが置
換される(tε←tε0)。次いでステップ116で
は、今回の最終点火時期AOPの進角量が前回の最終点
火時期AOP0の進角量よりも所定量K2だけ増加せし
められる(AOP←AOP0+K2)。つまり、今回の
最終点火時期AOPが前回の最終点火時期AOP0より
も進角せしめられる。一方、ステップ117では、目標
実圧縮比tεが、前回の目標実圧縮比tε0と所定量K
3との和によって置換される(tε←tε0+K3)。
次いでステップ118では、今回の最終点火時期AOP
が、目標実圧縮比tεに対応する基本点火時期ABSE
によって置換される。
【0055】次いでステップ119では、ステップ11
3、ステップ115又はステップ117において算出さ
れた目標実圧縮比tεが実圧縮比下限値εmin(図1
8参照)より大きいか否かが判断される。NOのときに
はステップ120に進み、YESのときにはステップ1
20に進むことなくステップ121に進む。ステップ1
20では、目標実圧縮比tεが実圧縮比下限値εmin
によって置換される(tε←εmin)。
【0056】次いでステップ121では、後述する方法
に従って吸気弁2の閉弁タイミングIVCが算出され
る。図19はステップ121において実行されるサブル
ーチンを示したフローチャートである。このサブルーチ
ンが開始されると、まずステップ150では、このステ
ップを実行する時点における目標実圧縮比tεと図15
に示した関係とに基づいて基本吸気弁閉弁タイミングB
SIVCが算出される。次いでステップ151では、ノ
ックセンサ22の出力値に基づいてノッキングが発生し
ているか否かが判断される。YESのときにはステップ
152に進み、NOのときにはステップ153に進む。
ステップ152では、最終的な吸気弁閉弁タイミングI
VCの進角量が、基本吸気弁閉弁タイミングBSIVC
の進角量よりも所定量K4だけ増加せしめられる(IV
C←BSIVC+K4)。つまり、吸気弁閉弁タイミン
グIVCが進角せしめられる。一方、ステップ153で
は、最終的な吸気弁閉弁タイミングIVCが基本吸気弁
閉弁タイミングBSIVCによって置換される(IVC
←BSIVC)。つまり、吸気弁閉弁タイミングIVC
は進角せしめられない。
【0057】図9及び図10の説明に戻り、次いでステ
ップ122では、ステップ121において算出された吸
気弁閉弁タイミングIVCと1回転当たりに気筒内に吸
入される吸入空気量GNとに基づいて吸気弁開弁タイミ
ングIVOが算出される。次いでステップ123では、
後述する方法に従って吸気弁リフト量最大値LFTMa
xが算出される。図20はステップ123において実行
されるサブルーチンを示したフローチャートである。こ
のサブルーチンが開始されると、まずステップ160で
は、ステップ121において算出された吸気弁閉弁タイ
ミングIVCと1回転当たりに気筒内に吸入される吸入
空気量GNとに基づいて基本吸気弁リフト量最大値BS
LFTMaxが算出される。次いでステップ161で
は、ノックセンサ22の出力値に基づいてノッキングが
発生しているか否かが判断される。YESのときにはス
テップ162に進み、NOのときにはステップ163に
進む。ステップ162では、最終的な吸気弁リフト量最
大値LFTMaxが、基本吸気弁リフト量最大値BSL
FTMaxよりも所定量K5だけ増加せしめられる(L
FTMax←BSLFTMax+K5)。つまり、吸気
弁2のバルブリフト量が増加せしめられる。一方、ステ
ップ163では、最終的な吸気弁リフト量最大値LFT
Maxが基本吸気弁リフト量最大値BSLFTMaxに
よって置換される(LFTMax←BSLFTMa
x)。つまり、吸気弁2のバルブリフト量は増加せしめ
られない。図9及び図10の説明に戻り、次いでステッ
プ124では、ステップ106において算出された1回
転当たりに気筒内に吸入される吸入空気量GNに基づい
て、その値を達成するためのスロットル弁開度STが算
出される。
【0058】図21は本実施形態における吸気弁2のバ
ルブリフト量とクランク角度との関係を示した図であ
る。図21において、破線は図9及び図10に示した制
御が実行される前の吸気弁2のバルブリフト量を示して
おり、実線は図9及び図10に示した制御が実行された
後の吸気弁2のバルブリフト量を示している。図21に
示すように、本実施形態ではノッキングが発生したと
き、上述した図19のステップ152が実行されて吸気
弁2の閉弁タイミングが進角せしめられると共に、図2
0のステップ162が実行されることによって吸気弁2
のバルブリフト量が増加されて吸気弁2の開口面積が増
加せしめられる。
【0059】本実施形態によれば、ステップ152にお
いて吸気弁2の閉弁タイミングが進角せしめられるた
め、実圧縮比が低下せしめられて圧縮上死点時の筒内ガ
ス温度の上昇が抑制され、その結果、ノッキングが抑制
される。更に、ステップ162において吸気弁2の開口
面積が増加せしめられるため、気筒内に吸入される吸入
空気量の減少が抑制されるのに伴ってトルク変動が抑制
される。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキング
を抑制することができる。
【0060】以下、本発明の内燃機関の制御装置の第二
の実施形態について説明する。本実施形態の構成は、後
述する点を除き、上述した第一の実施形態の構成とほぼ
同様である。本実施形態では、図10に示したステップ
121を実行するために図19に示したサブルーチンが
実行される代わりに、後述するサブルーチンが実行され
る。このサブルーチンでは、まず、図19に示したステ
ップ150と同様に基本吸気弁閉弁タイミングBSIV
Cが算出される。次いで、ノッキングが発生しているか
否かにかかわらず、最終的な吸気弁閉弁タイミングIV
Cが基本吸気弁閉弁タイミングBSIVCによって置換
される(IVC←BSIVC)。つまり、吸気弁閉弁タ
イミングIVCは進角せしめられない。
【0061】次いで図10に示したステップ122が実
行される代わりに、図22に示すサブルーチンが実行さ
れる。図22は吸気弁の開弁タイミングを算出するため
のサブルーチンを示したフローチャートである。このサ
ブルーチンが開始されると、まずステップ170では、
吸気弁閉弁タイミングIVCと1回転当たりに気筒内に
吸入される吸入空気量GNとに基づいて基本吸気弁開弁
タイミングBSIVOが算出される。次いでステップ1
71では、ノックセンサ22の出力値に基づいてノッキ
ングが発生しているか否かが判断される。YESのとき
にはステップ172に進み、NOのときにはステップ1
73に進む。ステップ172では、最終的な吸気弁開弁
タイミングIVOの進角量が、基本吸気弁開弁タイミン
グBSIVOよりも所定量K6だけ減少せしめられる
(IVO←BSIVO−K6)。つまり、吸気弁2の開
弁タイミングが遅角せしめられる。一方、ステップ17
3では、最終的な吸気弁開弁タイミングIVOが基本吸
気弁開弁タイミングBSIVOによって置換される(I
VO←BSIVO)。つまり、吸気弁2の開弁タイミン
グは遅角せしめられない。
【0062】図23は本実施形態における吸気弁2及び
排気弁3のバルブリフト量とクランク角度との関係を示
した図である。図23において、破線は上述した制御が
実行される前の吸気弁2のバルブリフト量を示してお
り、実線は上述した制御が実行された後の吸気弁2のバ
ルブリフト量を示しており、一点鎖線は排気弁3のバル
ブリフト量を示している。図23に示すように、本実施
形態ではノッキングが発生したとき、上述した図22の
ステップ172が実行されて吸気弁2の開弁タイミング
が遅角せしめられる。つまり、吸気弁2及び排気弁3の
バルブオーバラップ期間が減少せしめられる。更に、図
20のステップ162が実行されることによって吸気弁
2のバルブリフト量が増加されて吸気弁2の開口面積が
増加せしめられる。
【0063】本実施形態によれば、ステップ172にお
いて吸気弁2の開弁タイミングが遅角せしめられるた
め、吸気弁2及び排気弁3のバルブオーバラップ期間が
減少せしめられ、それゆえ、内部EGR率が低下せしめ
られて圧縮上死点時の筒内ガス温度の上昇が抑制され、
その結果、ノッキングが抑制される。更に、ステップ1
62において吸気弁2の開口面積が増加せしめられるた
め、気筒内に吸入される吸入空気量の減少が抑制される
のに伴ってトルク変動が抑制される。すなわち、トルク
変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる。
【0064】以下、本発明の内燃機関の制御装置の第三
の実施形態について説明する。本実施形態の構成は、図
1〜図7に示した第一の実施形態の構成とほぼ同様であ
る。図24は本実施形態のノッキング回避制御方法を示
したフローチャートである。このルーチンは所定時間間
隔で実行される。図24に示すように、このルーチンが
開始されると、まずステップ200においてノックセン
サ22の出力値に基づいてノッキングが発生しているか
否かが判断される。YESのときにはステップ201に
進み、NOのときにはこのルーチンを終了する。ステッ
プ201では、第一段階の制御が既に実行されたか否か
が判断される。NOのときにはステップ202に進み、
YESのとき、つまり、第一段階の制御が実行されたに
もかかわらずノッキングが依然として継続しているとき
にはステップ203に進む。
【0065】ステップ202では、第一段階の制御が実
行される。具体的には、バルブリフト量変更装置9によ
って吸気弁2のバルブリフト量が減少せしめられる。そ
の結果、気筒内に吸入される吸入空気の流速が上昇する
のに伴って筒内乱れが増加し、燃焼後半の燃焼速度が増
加せしめられてノッキングが抑制されることになる。ス
テップ203では、第二段階の制御が既に実行されたか
否かが判断される。NOのときにはステップ204に進
み、YESのとき、つまり、第二段階の制御が実行され
たにもかかわらずノッキングが依然として継続している
ときにはステップ205に進む。ステップ204では、
第二段階の制御が実行される。具体的には、バルブリフ
ト量変更装置9によって吸気弁2のバルブリフト量が更
に減少せしめられる。その結果、気筒内に吸入される吸
入空気の流速が音速近くまで上昇せしめられ、吸入空気
が有する内部エネルギが運動エネルギに変換せしめられ
て吸入空気温が低下せしめられ、ノッキングが更に抑制
されることになる。ステップ205では、第三段階の制
御が既に実行されたか否かが判断される。NOのときに
はステップ206に進み、YESのとき、つまり、第三
段階の制御が実行されたにもかかわらずノッキングが依
然として継続しているときにはステップ207に進む。
【0066】ステップ206では、第三段階の制御が実
行される。具体的には、バルブリフト量変更装置9によ
って吸気弁2のバルブリフト量が更に減少せしめられ
る。その結果、ピストンが下降するにもかかわらず十分
な吸入空気が供給されなくなり、筒内圧及び吸入空気温
が低下せしめられ、ノッキングが更に抑制される。更
に、吸気弁2のバルブリフト量が更に減少せしめられる
のに伴って気筒内に吸入される吸入空気量が減少しない
ようにスロットル弁56の開度が増加せしめられる。そ
の結果、気筒内に吸入される吸入空気量の減少に伴うト
ルク変動が抑制される。一方、ステップ207では、点
火時期が遅角せしめられる。
【0067】図25は本実施形態における吸気弁2及び
排気弁3のバルブリフト量とクランク角度との関係を示
した図である。図25において、一点鎖線はステップ2
02による第一段階の制御が実行される前の吸気弁2の
バルブリフト量を示しており、二点鎖線はステップ20
2による第一段階の制御が実行されたときの吸気弁2の
バルブリフト量を示しており、破線はステップ204に
よる第二段階の制御が実行されたときの吸気弁2のバル
ブリフト量を示しており、実線はステップ206による
第三段階の制御が実行されたときの吸気弁2のバルブリ
フト量を示している。図25に示すように、本実施形態
ではノッキングが発生したとき、制御の段階が進むに従
って吸気弁2のバルブリフト量が減少せしめられるが、
吸気弁2の作用角はほぼ一定の値に維持されている。
【0068】本実施形態によれば、ノッキングが発生し
たときにステップ202において吸気弁2のバルブリフ
ト量が減少せしめられ、吸気弁2の開口面積が減少せし
められる。そのため、気筒内に吸入される吸入空気の流
速が上昇するのに伴って筒内乱れが増加し、その結果、
燃焼後半の燃焼速度が増加せしめられてノッキングが抑
制される。更に本実施形態によれば、ノッキングが発生
したときにステップ202において吸気弁2のバルブリ
フト量が減少せしめられて吸気弁2の開口面積が減少せ
しめられてもノッキングが更に継続する場合に、ステッ
プ204において吸気弁2のバルブリフト量が更に減少
せしめられて吸気弁2の開口面積が更に減少せしめられ
る。そのため、吸入空気が有する内部エネルギが運動エ
ネルギに変換されるのに伴って吸入空気温が低下せしめ
られ、ノッキングが抑制される。
【0069】その上、本実施形態によれば、ノッキング
が発生したときにステップ202及びステップ204に
おいて吸気弁2のバルブリフト量が減少せしめられて吸
気弁2の開口面積が減少せしめられてもノッキングが更
に継続する場合に、ステップ206において吸気弁2の
バルブリフト量が更に減少せしめられて吸気弁2の開口
面積が更に減少せしめられる。そのため、ピストンが下
降するにもかかわらず十分な吸入空気が供給されないの
に伴って筒内圧及び吸入空気温が低下せしめられ、ノッ
キングが更に抑制される。更に、ステップ206におい
てスロットル弁開度が増加せしめられるため、気筒内に
吸入される吸入空気量の減少に伴うトルク変動を抑制す
ることができる。つまり、ノッキングが発生したときに
吸気弁の開口面積が減少せしめられたにもかかわらずノ
ッキングが更に継続する場合であっても、トルク変動を
抑制しつつノッキングを抑制することができる。
【0070】以下、本発明の内燃機関の制御装置の第三
の実施形態の変形例について説明する。本変形例の構成
は、後述する点を除き、上述した第三の実施形態の構成
とほぼ同様である。本変形例では、図2に示したスロッ
トル弁56の代わりに図8に示したスロットル弁56’
及びアイドルスピードコントロールバルブ58が配置さ
れ、図24のステップ206においてスロットル弁開度
が増加せしめられる代わりにアイドルスピードコントロ
ールバルブ開度が増加せしめられる。
【0071】本変形例によれば、第三の実施形態と同様
に、ノッキングが発生したときにステップ202及びス
テップ204において吸気弁2のバルブリフト量が減少
せしめられて吸気弁2の開口面積が減少せしめられても
ノッキングが更に継続する場合に、ステップ206にお
いて吸気弁2のバルブリフト量が更に減少せしめられて
吸気弁2の開口面積が更に減少せしめられる。そのた
め、ピストンが下降するにもかかわらず十分な吸入空気
が供給されないのに伴って筒内圧及び吸入空気温が低下
せしめられ、ノッキングが更に抑制される。更に、ステ
ップ206においてアイドルスピードコントロールバル
ブ開度が増加せしめられるため、気筒内に吸入される吸
入空気量の減少に伴うトルク変動を抑制することができ
る。つまり、ノッキングが発生したときに吸気弁の開口
面積が減少せしめられたにもかかわらずノッキングが更
に継続する場合であっても、トルク変動を抑制しつつノ
ッキングを抑制することができる。すなわち、第三の実
施形態とほぼ同様の効果を奏することができる。
【0072】以下、本発明の内燃機関の制御装置の第四
の実施形態について説明する。本実施形態の構成は、後
述する点を除き、上述した第一の実施形態の構成とほぼ
同様である。本実施形態では、図10に示したステップ
123を実行するために図20に示したサブルーチンが
実行される代わりに、後述するサブルーチンが実行され
る。このサブルーチンでは、まず、図20に示したステ
ップ160と同様に基本吸気弁リフト量最大値BSLF
TMaxが算出される。次いで、ノッキングが発生して
いるか否かにかかわらず、最終的な吸気弁リフト量最大
値LFTMaxが基本吸気弁リフト量最大値BSLFT
Maxによって置換される(LFTMax←BSLFT
Max)。つまり、吸気弁リフト量最大値LFTMax
は増加せしめられない。
【0073】次いで図10に示したステップ124が実
行される代わりに、図26に示すサブルーチンが実行さ
れる。図26はスロットル弁56(図2)の開度を算出
するためのサブルーチンを示したフローチャートであ
る。このサブルーチンが開始されると、まずステップ2
50では、吸気弁閉弁タイミングIVCと1回転当たり
に気筒内に吸入される吸入空気量GNとに基づいて基本
スロットル弁開度BSSTが算出される。次いでステッ
プ251では、ノックセンサ22の出力値に基づいてノ
ッキングが発生しているか否かが判断される。YESの
ときにはステップ252に進み、NOのときにはステッ
プ253に進む。ステップ252では、最終的なスロッ
トル弁開度STが、基本スロットル弁開度BSSTより
も所定量K7だけ増加せしめられる(ST←BSST+
K7)。つまり、スロットル弁56の開度が増加せしめ
られる。一方、ステップ253では、最終的なスロット
ル弁開度STが基本スロットル弁開度BSSTによって
置換される(ST←BSST)。つまり、スロットル弁
56の開度は増加せしめられない。
【0074】図27は本実施形態における吸気弁2のバ
ルブリフト量とクランク角度との関係を示した図であ
る。図27において、破線は上述した制御が実行される
前の吸気弁2のバルブリフト量を示しており、実線は上
述した制御が実行された後の吸気弁2のバルブリフト量
を示している。図27に示すように、本実施形態ではノ
ッキングが発生したとき、上述した図19のステップ1
52が実行されて吸気弁2の閉弁タイミングが進角せし
められると共に、図26のステップ252が実行される
ことによってスロットル弁56の開度が増加せしめられ
る。
【0075】本実施形態によれば、ノッキングが発生し
たときに図19のステップ152において吸気弁2の閉
弁タイミングが進角せしめられるため、実圧縮比が低下
せしめられてノッキングが抑制される。更に、ノッキン
グが発生したときに図19のステップ152において吸
気弁2の閉弁タイミングが進角せしめられると共に図2
6のステップ252においてスロットル弁開度が増加せ
しめられるため、特開平11−36906号公報に記載
された内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮す
ることなく吸気弁2の閉弁タイミングが変更せしめられ
るのに伴って実圧縮比が低下し、その結果、トルク変動
が生じてしまうのが抑制される。すなわち、トルク変動
を抑制しつつノッキングを抑制することができる。
【0076】以下、本発明の内燃機関の制御装置の第四
の実施形態の変形例について説明する。本変形例の構成
は、後述する点を除き、上述した第四の実施形態の構成
とほぼ同様である。本変形例では、図2に示したスロッ
トル弁56の代わりに図8に示したスロットル弁56’
及びアイドルスピードコントロールバルブ58が配置さ
れ、図26のステップ252においてスロットル弁開度
が増加せしめられる代わりにアイドルスピードコントロ
ールバルブ開度が増加せしめられる。
【0077】本変形例によれば、ノッキングが発生した
ときに図19のステップ152において吸気弁2の閉弁
タイミングが進角せしめられるため、実圧縮比が低下せ
しめられてノッキングが抑制される。更に、図19のス
テップ152において吸気弁2の閉弁タイミングが進角
せしめられると共に上述したステップにおいてアイドル
スピードコントロールバルブ56’の開度が増加せしめ
られるため、特開平11−36906号公報に記載され
た内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮するこ
となく吸気弁2の閉弁タイミングが変更せしめられるの
に伴って実圧縮比が低下し、その結果、トルク変動が生
じてしまうのが抑制される。すなわち、トルク変動を抑
制しつつノッキングを抑制することができる。つまり、
第四の実施形態とほぼ同様の効果を奏することができ
る。
【0078】以下、本発明の内燃機関の制御装置の第五
の実施形態について説明する。本実施形態の構成は、後
述する点を除き、上述した第二の実施形態の構成とほぼ
同様である。本実施形態では、図10に示したステップ
123を実行するために図20に示したサブルーチンが
実行される代わりに後述するサブルーチンが実行され
る。このサブルーチンでは、まず、図20に示したステ
ップ160と同様に基本吸気弁リフト量最大値BSLF
TMaxが算出される。次いで、ノッキングが発生して
いるか否かにかかわらず、最終的な吸気弁リフト量最大
値LFTMaxが基本吸気弁リフト量最大値BSLFT
Maxによって置換される(LFTMax←BSLFT
Max)。つまり、吸気弁リフト量最大値LFTMax
は増加せしめられない。
【0079】次いで図10に示したステップ124が実
行される代わりに、図26に示したサブルーチンが実行
される。このサブルーチンが開始されると、まずステッ
プ250では、吸気弁閉弁タイミングIVCと1回転当
たりに気筒内に吸入される吸入空気量GNとに基づいて
基本スロットル弁開度BSSTが算出される。次いでス
テップ251では、ノックセンサ22の出力値に基づい
てノッキングが発生しているか否かが判断される。YE
Sのときにはステップ252に進み、NOのときにはス
テップ253に進む。ステップ252では、最終的なス
ロットル弁開度STが、基本スロットル弁開度BSST
よりも所定量K7だけ増加せしめられる(ST←BSS
T+K7)。つまり、スロットル弁56の開度が増加せ
しめられる。一方、ステップ253では、最終的なスロ
ットル弁開度STが基本スロットル弁開度BSSTによ
って置換される(ST←BSST)。つまり、スロット
ル弁56の開度は増加せしめられない。
【0080】図28は本実施形態における吸気弁2及び
排気弁3のバルブリフト量とクランク角度との関係を示
した図である。図28において、破線は上述した制御が
実行される前の吸気弁2のバルブリフト量を示してお
り、実線は上述した制御が実行された後の吸気弁2のバ
ルブリフト量を示しており、一点鎖線は排気弁3のバル
ブリフト量を示している。図28に示すように、本実施
形態ではノッキングが発生したとき、上述した図22の
ステップ172が実行されて吸気弁2の開弁タイミング
が遅角せしめられる。つまり、吸気弁2及び排気弁3の
バルブオーバラップ期間が減少せしめられる。更に、図
26のステップ252が実行されることによってスロッ
トル弁56の開度が増加せしめられる。
【0081】本実施形態によれば、ノッキングが発生し
たときに図20のステップ172において吸気弁2の開
弁タイミングが遅角せしめられるため、吸気弁2及び排
気弁3のバルブオーバラップ期間が減少せしめられて内
部EGR率が低下せしめられ、その結果、圧縮上死点時
の筒内ガス温度の上昇が抑制されてノッキングが抑制さ
れる。更に、図20のステップ172において吸気弁2
の開弁タイミングが遅角せしめられると共に図26のス
テップ252においてスロットル弁56の開度が増加せ
しめられるため、特開平11−36906号公報に記載
された内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮す
ることなく吸気弁2の開弁タイミングが変更せしめられ
るのに伴って実圧縮比が低下し、その結果、トルク変動
が生じてしまうのが抑制される。すなわち、トルク変動
を抑制しつつノッキングを抑制することができる。
【0082】以下、本発明の内燃機関の制御装置の第五
の実施形態の変形例について説明する。本変形例の構成
は、後述する点を除き、上述した第五の実施形態の構成
とほぼ同様である。本変形例では、図2に示したスロッ
トル弁56の代わりに図8に示したスロットル弁56’
及びアイドルスピードコントロールバルブ58が配置さ
れ、図26のステップ252においてスロットル弁開度
が増加せしめられる代わりにアイドルスピードコントロ
ールバルブ開度が増加せしめられる。
【0083】本変形例によれば、ノッキングが発生した
ときに図22のステップ172において吸気弁2の開弁
タイミングが遅角せしめられるため、吸気弁2及び排気
弁3のバルブオーバラップ期間が減少せしめられて内部
EGR率が低下せしめられ、その結果、圧縮上死点時の
筒内ガス温度の上昇が抑制されてノッキングが抑制され
る。更に、図22のステップ172において吸気弁2の
開弁タイミングが遅角せしめられると共に上述したステ
ップにおいてアイドルスピードコントロールバルブ58
の開度が増加せしめられるため、特開平11−3690
6号公報に記載された内燃機関の制御装置のようにトル
ク変動を考慮することなく吸気弁2の開弁タイミングが
変更せしめられるのに伴って実圧縮比が低下し、その結
果、トルク変動が生じてしまうのが抑制される。すなわ
ち、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制すること
ができる。つまり、第五の実施形態とほぼ同様の効果を
奏することができる。
【0084】尚、トルク変動を抑制しつつノッキングを
抑制するために、上述した実施形態では吸気弁の開口面
積、開弁タイミング、閉弁タイミングが変更されている
が、他の実施形態では、その目的を達成するために排気
弁の開口面積、開弁タイミング、閉弁タイミングを変更
することも可能である。つまり、本発明は、吸気弁のみ
ならず排気弁にも適用可能である。
【0085】また上述した実施形態では、バルブリフト
量変更装置9によって吸気弁の開口面積、開弁タイミン
グ、閉弁タイミングが変更されているが、他の実施形態
では、例えば電磁駆動装置によって吸気弁又は排気弁の
開口面積、開弁タイミング、閉弁タイミングを変更する
ことも可能である。
【0086】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、特開平
11−36906号公報に記載された内燃機関の制御装
置とは異なる方法によってノッキングを抑制することが
できる。また、例えば、ノッキングが発生したときに、
吸気弁の閉弁時期を進角させると共に吸気弁の開口面積
を増加させたり、吸気弁の開弁時期を遅角させると共に
吸気弁の開口面積を増加させたりすれば、トルク変動を
抑制しつつノッキングを抑制することもできる。
【0087】請求項2に記載の発明によれば、実圧縮比
が低下せしめられて圧縮上死点時の筒内ガス温度の上昇
が抑制され、その結果、ノッキングが抑制される。更
に、気筒内に吸入される吸入空気量の減少が抑制される
のに伴ってトルク変動が抑制される。すなわち、トルク
変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる。
【0088】請求項3に記載の発明によれば、吸気弁及
び排気弁のバルブオーバラップ期間が減少せしめられ、
それゆえ、内部EGR率が低下せしめられて圧縮上死点
時の筒内ガス温度の上昇が抑制され、その結果、ノッキ
ングが抑制される。更に、気筒内に吸入される吸入空気
量の減少が抑制されるのに伴ってトルク変動が抑制され
る。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑
制することができる。
【0089】請求項4に記載の発明によれば、内部EG
R率が低下せしめられて圧縮上死点時の筒内ガス温度の
上昇が抑制され、その結果、ノッキングが抑制される。
更に、気筒内に吸入される吸入空気量の減少が抑制され
るのに伴ってトルク変動が抑制される。すなわち、トル
ク変動を抑制しつつノッキングを抑制することができ
る。
【0090】請求項5に記載の発明によれば、気筒内に
吸入される吸入空気の流速が上昇するのに伴って筒内乱
れが増加し、その結果、燃焼後半の燃焼速度が増加せし
められてノッキングが抑制される。更に、特開平11−
36906号公報に記載された内燃機関の制御装置のよ
うにトルク変動を考慮することなく吸気弁の作用角が変
更せしめられるのに伴って実圧縮比が低下し、その結
果、トルク変動が生じてしまうのが抑制される。すなわ
ち、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制すること
ができる。
【0091】請求項6に記載の発明によれば、吸入空気
が有する内部エネルギが運動エネルギに変換されるのに
伴って吸入空気温が低下せしめられ、ノッキングが抑制
される。その上、ピストンが下降するにもかかわらず十
分な吸入空気が供給されないのに伴って筒内圧及び吸入
空気温が低下せしめられ、ノッキングが更に抑制され
る。更に、そのようにノッキングが更に継続する場合
に、気筒内に吸入される吸入空気量の減少に伴うトルク
変動を抑制することができる。つまり、ノッキングが発
生したときに吸気弁の開口面積が減少せしめられたにも
かかわらずノッキングが更に継続する場合であっても、
トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することがで
きる。
【0092】請求項7に記載の発明によれば、吸入空気
が有する内部エネルギが運動エネルギに変換されるのに
伴って吸入空気温が低下せしめられ、ノッキングが抑制
される。その上、ピストンが下降するにもかかわらず十
分な吸入空気が供給されないのに伴って筒内圧及び吸入
空気温が低下せしめられ、ノッキングが更に抑制され
る。更に、そのようにノッキングが更に継続する場合
に、気筒内に吸入される吸入空気量の減少に伴うトルク
変動を抑制することができる。つまり、ノッキングが発
生したときに吸気弁の開口面積が減少せしめられたにも
かかわらずノッキングが更に継続する場合であっても、
トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制することがで
きる。
【0093】請求項8に記載の発明によれば、例えば吸
気弁の作用角を減少させることにより実圧縮比を低下せ
しめ、ノッキングを抑制することができる。更に、特開
平11−36906号公報に記載された内燃機関の制御
装置のようにトルク変動を考慮することなく吸気弁の作
用角が変更せしめられるのに伴って実圧縮比が低下し、
その結果、トルク変動が生じてしまうのが抑制される。
すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制す
ることができる。
【0094】請求項9に記載の発明によれば、例えば吸
気弁の閉弁時期が進角される場合には実圧縮比が低下せ
しめられてノッキングが抑制され、例えば吸気弁の開弁
時期が遅角される場合には吸気弁及び排気弁のバルブオ
ーバラップ期間が減少せしめられて内部EGR率が低下
せしめられ、その結果、圧縮上死点時の筒内ガス温度の
上昇が抑制されてノッキングが抑制される。更に、特開
平11−36906号公報に記載された内燃機関の制御
装置のようにトルク変動を考慮することなく吸気弁の作
用角が変更せしめられるのに伴って実圧縮比が低下し、
その結果、トルク変動が生じてしまうのが抑制される。
すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑制す
ることができる。
【0095】請求項10に記載の発明によれば、実圧縮
比が低下せしめられてノッキングが抑制される。更に、
特開平11−36906号公報に記載された内燃機関の
制御装置のようにトルク変動を考慮することなく吸気弁
の閉弁時期が変更せしめられるのに伴って実圧縮比が低
下し、その結果、トルク変動が生じてしまうのが抑制さ
れる。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキングを
抑制することができる。
【0096】請求項11に記載の発明によれば、吸気弁
及び排気弁のバルブオーバラップ期間が減少せしめられ
て内部EGR率が低下せしめられ、その結果、圧縮上死
点時の筒内ガス温度の上昇が抑制されてノッキングが抑
制される。更に、特開平11−36906号公報に記載
された内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮す
ることなく吸気弁の開弁時期が変更せしめられるのに伴
って実圧縮比が低下し、その結果、トルク変動が生じて
しまうのが抑制される。すなわち、トルク変動を抑制し
つつノッキングを抑制することができる。
【0097】請求項12に記載の発明によれば、内部E
GR率が低下せしめられて圧縮上死点時の筒内ガス温度
の上昇が抑制され、その結果、ノッキングが抑制され
る。更に、特開平11−36906号公報に記載された
内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮すること
なく吸気弁及び排気弁のバルブオーバラップ期間が変更
せしめられる、つまり、吸気弁の開弁時期が変更せしめ
られるのに伴って実圧縮比が低下し、その結果、トルク
変動が生じてしまうのが抑制される。すなわち、トルク
変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる。
【0098】請求項13に記載の発明によれば、例えば
吸気弁の作用角を減少させることにより実圧縮比を低下
せしめ、ノッキングを抑制することができる。更に、特
開平11−36906号公報に記載された内燃機関の制
御装置のようにトルク変動を考慮することなく吸気弁の
作用角が変更せしめられるのに伴って実圧縮比が低下
し、その結果、トルク変動が生じてしまうのが抑制され
る。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑
制することができる。
【0099】請求項14に記載の発明によれば、例えば
吸気弁の閉弁時期が進角される場合には実圧縮比が低下
せしめられてノッキングが抑制され、例えば吸気弁の開
弁時期が遅角される場合には吸気弁及び排気弁のバルブ
オーバラップ期間が減少せしめられて内部EGR率が低
下せしめられ、その結果、圧縮上死点時の筒内ガス温度
の上昇が抑制されてノッキングが抑制される。更に、特
開平11−36906号公報に記載された内燃機関の制
御装置のようにトルク変動を考慮することなく吸気弁の
作用角が変更せしめられるのに伴って実圧縮比が低下
し、その結果、トルク変動が生じてしまうのが抑制され
る。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキングを抑
制することができる。
【0100】請求項15に記載の発明によれば、実圧縮
比が低下せしめられてノッキングが抑制される。更に、
特開平11−36906号公報に記載された内燃機関の
制御装置のようにトルク変動を考慮することなく吸気弁
の閉弁時期が変更せしめられるのに伴って実圧縮比が低
下し、その結果、トルク変動が生じてしまうのが抑制さ
れる。すなわち、トルク変動を抑制しつつノッキングを
抑制することができる。
【0101】請求項16に記載の発明によれば、吸気弁
及び排気弁のバルブオーバラップ期間が減少せしめられ
て内部EGR率が低下せしめられ、その結果、圧縮上死
点時の筒内ガス温度の上昇が抑制されてノッキングが抑
制される。更に、特開平11−36906号公報に記載
された内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮す
ることなく吸気弁の開弁時期が変更せしめられるのに伴
って実圧縮比が低下し、その結果、トルク変動が生じて
しまうのが抑制される。すなわち、トルク変動を抑制し
つつノッキングを抑制することができる。
【0102】請求項17に記載の発明によれば、内部E
GR率が低下せしめられて圧縮上死点時の筒内ガス温度
の上昇が抑制され、その結果、ノッキングが抑制され
る。更に、特開平11−36906号公報に記載された
内燃機関の制御装置のようにトルク変動を考慮すること
なく吸気弁及び排気弁のバルブオーバラップ期間が変更
せしめられる、つまり、吸気弁の開弁時期が変更せしめ
られるのに伴って実圧縮比が低下し、その結果、トルク
変動が生じてしまうのが抑制される。すなわち、トルク
変動を抑制しつつノッキングを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内燃機関の制御装置の第一の実施形態
の概略構成図である。
【図2】図1に示した内燃機関の制御装置の吸気系等の
詳細図である。
【図3】図1に示した吸気弁用カム及びカムシャフトの
詳細図である。
【図4】図1に示したバルブリフト量変更装置等の詳細
図である。
【図5】バルブリフト量変更装置が作動されるのに伴っ
て吸気弁のバルブリフト量が変化する様子を示した図で
ある。
【図6】図1に示した開閉タイミングシフト装置等の詳
細図である。
【図7】開閉タイミングシフト装置が作動されるのに伴
って吸気弁の開閉タイミングがシフトする様子を示した
図である。
【図8】第一の実施形態の変形例の図2と同様の図であ
る。
【図9】第一の実施形態のノッキング回避制御方法を示
したフローチャートである。
【図10】第一の実施形態のノッキング回避制御方法を
示したフローチャートである。
【図11】1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気
量GNと吸気弁2のバルブリフト量最大値LFTMax
と吸気管内の圧力PMとの関係を示した図である。
【図12】1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気
量GNと作用角VAと吸気管内の圧力PMとの関係を示
した図である。
【図13】1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気
量GNと作用角VAと吸気弁2の開閉タイミングVTと
の関係を示した図である。
【図14】1回転当たりに気筒内に吸入される吸入空気
量GNと機関回転数NEとの関係を示した図である。
【図15】実圧縮比εと吸気弁の閉弁タイミングとの関
係を示した図である。
【図16】実圧縮比εが比較的小さいときにおける基本
点火時期ABSEと1回転当たりに気筒内に吸入される
吸入空気量GNと機関回転数NEとの関係を示した図で
ある。
【図17】実圧縮比εが比較的大きいときにおける基本
点火時期ABSEと1回転当たりに気筒内に吸入される
吸入空気量GNと機関回転数NEとの関係を示した図で
ある。
【図18】目標実圧縮比tεと、今回の最終点火時期A
OPと基本点火時期ABSEとの差分の絶対値との関係
を示した図である。
【図19】ステップ121において実行されるサブルー
チンを示したフローチャートである。
【図20】ステップ123において実行されるサブルー
チンを示したフローチャートである。
【図21】第一の実施形態における吸気弁2のバルブリ
フト量とクランク角度との関係を示した図である。
【図22】吸気弁の開弁タイミングを算出するためのサ
ブルーチンを示したフローチャートである。
【図23】第二の実施形態における吸気弁2及び排気弁
3のバルブリフト量とクランク角度との関係を示した図
である。
【図24】第三の実施形態のノッキング回避制御方法を
示したフローチャートである。
【図25】第三の実施形態における吸気弁2及び排気弁
3のバルブリフト量とクランク角度との関係を示した図
である。
【図26】スロットル弁56(図2)の開度を算出する
ためのサブルーチンを示したフローチャートである。
【図27】第四の実施形態における吸気弁2のバルブリ
フト量とクランク角度との関係を示した図である。
【図28】第五の実施形態における吸気弁2及び排気弁
3のバルブリフト量とクランク角度との関係を示した図
である。
【符号の説明】
1…内燃機関 2…吸気弁 3…排気弁 4,5…カム 6,7…カムシャフト 8…気筒内の燃焼室 9…バルブリフト量変更装置 11…開閉タイミングシフト装置 18…吸気管圧センサ 19…エアフローメータ 22…ノックセンサ 56,56’…スロットル弁 58…アイドルスピードコントロールバルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F01L 13/00 301 F01L 13/00 301Y F02D 41/22 310 F02D 41/22 310B 315 315B 43/00 301 43/00 301K 301L 301Z (72)発明者 小西 正晃 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 長内 昭憲 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 渡辺 智 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 不破 直秀 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3G018 AA05 AB07 AB17 BA04 BA33 CA19 DA02 DA57 DA72 DA74 EA01 EA31 EA32 EA35 FA01 FA06 FA07 FA09 GA00 3G084 BA05 BA06 BA11 BA17 BA22 BA23 DA38 FA07 FA11 FA20 FA25 FA33 3G092 AA01 AA11 DA01 DA02 DA06 DA12 DC01 DC04 FA05 FA16 HA01Z HA05Z HA13Z HC05Z HE01Z HE08Z 3G301 HA01 HA19 JA04 JA22 LA01 LA04 LA07 PA01Z PA07Z PC08Z PE01Z PE08Z PE10Z

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノッキングが発生したときにノッキング
    を抑制するようにした内燃機関の制御装置において、吸
    気弁及び排気弁の少なくとも一方の開口面積を変更する
    ための可変動弁機構を具備し、ノッキングが発生したと
    きに吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の開口面積を変
    更することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 【請求項2】 ノッキングが発生したときに、吸気弁の
    閉弁時期を進角させると共に吸気弁の開口面積を増加さ
    せることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御
    装置。
  3. 【請求項3】 ノッキングが発生したときに、吸気弁の
    開弁時期を遅角させると共に吸気弁の開口面積を増加さ
    せることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御
    装置。
  4. 【請求項4】 ノッキングが発生したときに、吸気弁及
    び排気弁のバルブオーバラップ期間を減少させると共に
    吸気弁の開口面積を増加させることを特徴とする請求項
    1に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 【請求項5】 ノッキングが発生したときに吸気弁の開
    口面積を減少させることを特徴とする請求項1に記載の
    内燃機関の制御装置。
  6. 【請求項6】 機関吸気通路内にスロットル弁を配置
    し、ノッキングが発生したときに吸気弁の開口面積を減
    少させ、ノッキングが更に継続する場合に、吸気弁の開
    口面積を更に減少させると共にスロットル弁開度を増加
    させることを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の制
    御装置。
  7. 【請求項7】 機関吸気通路内にアイドルスピードコン
    トロールバルブを配置し、ノッキングが発生したときに
    吸気弁の開口面積を減少させ、ノッキングが更に継続す
    る場合に、吸気弁の開口面積を更に減少させると共にア
    イドルスピードコントロールバルブ開度を増加させるこ
    とを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の制御装置。
  8. 【請求項8】 ノッキングが発生したときにノッキング
    を抑制するようにした内燃機関の制御装置において、吸
    気弁及び排気弁の少なくとも一方の作用角を変更するた
    めの可変動弁機構を設けると共に機関吸気通路内にスロ
    ットル弁を配置し、ノッキングが発生したときに、吸気
    弁及び排気弁の少なくとも一方の作用角を変更すると共
    にスロットル弁開度を変更することを特徴とする内燃機
    関の制御装置。
  9. 【請求項9】 ノッキングが発生したときに、吸気弁の
    作用角を減少させると共にスロットル弁開度を増加させ
    ることを特徴とする請求項8に記載の内燃機関の制御装
    置。
  10. 【請求項10】 ノッキングが発生したときに、吸気弁
    の閉弁時期を進角させると共にスロットル弁開度を増加
    させることを特徴とする請求項9に記載の内燃機関の制
    御装置。
  11. 【請求項11】 ノッキングが発生したときに、吸気弁
    の開弁時期を遅角させると共にスロットル弁開度を増加
    させることを特徴とする請求項9に記載の内燃機関の制
    御装置。
  12. 【請求項12】 ノッキングが発生したときに、吸気弁
    及び排気弁のバルブオーバラップ期間を減少させると共
    にスロットル弁開度を増加させることを特徴とする請求
    項9に記載の内燃機関の制御装置。
  13. 【請求項13】 ノッキングが発生したときにノッキン
    グを抑制するようにした内燃機関の制御装置において、
    吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の作用角を変更する
    ための可変動弁機構を設けると共に機関吸気通路内にア
    イドルスピードコントロールバルブを配置し、ノッキン
    グが発生したときに、吸気弁及び排気弁の少なくとも一
    方の作用角を変更すると共にアイドルスピードコントロ
    ールバルブ開度を変更することを特徴とする内燃機関の
    制御装置。
  14. 【請求項14】 ノッキングが発生したときに、吸気弁
    の作用角を減少させると共にアイドルスピードコントロ
    ールバルブ開度を増加させることを特徴とする請求項1
    3に記載の内燃機関の制御装置。
  15. 【請求項15】 ノッキングが発生したときに、吸気弁
    の閉弁時期を進角させると共にアイドルスピードコント
    ロールバルブ開度を増加させることを特徴とする請求項
    14に記載の内燃機関の制御装置。
  16. 【請求項16】 ノッキングが発生したときに、吸気弁
    の開弁時期を遅角させると共にアイドルスピードコント
    ロールバルブ開度を増加させることを特徴とする請求項
    14に記載の内燃機関の制御装置。
  17. 【請求項17】 ノッキングが発生したときに、吸気弁
    及び排気弁のバルブオーバラップ期間を減少させると共
    にアイドルスピードコントロールバルブ開度を増加させ
    ることを特徴とする請求項14に記載の内燃機関の制御
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101210758B1 (ko) 2006-05-12 2012-12-10 현대자동차주식회사 내연기관의 노킹 제어 방법
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