JP2013211497A - 部品接合構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】半田等の導電性接合材の接合箇所に生じるクラックの進展を簡単な構成によって抑止する。
【解決手段】部品接合構造10は、電気的に導通可能な接続端子16を有する電子チップ12と、接続端子16と半田バンプ18を介して電気的に接合されるランド部30を有する配線基板14とを備える。半田バンプ18が接合されるランド部30の接合面30aには、半田が流入可能であり、且つ円形状の外縁34aを有する溝部34が形成されている。これにより、半田バンプ18にクラックが発生しても、溝部34においてクラックの進展を抑止することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、実装部品と配線基板を電気的に接合する部品接合構造に関する。
近年、小型電子機器に組み込まれる配線基板には、電子部品や基板自体の小型化を目的として、ICチップ又は他の電子部品を集約したSiP(System in Package)、MCM(Multi Chip Module)等の実装部品が実装されている。また、実装部品は、ボール状の半田を底面に設けたBGA(Ball grid array)パッケージとして構成されることで、リードの接合に比べて実装面積が一層狭小化され、基板の小型化が図られる。
ところで、上述した配線基板等では、熱の影響による歪みや衝撃等の外力が加わることにより、半田の接合箇所にクラックが発生し、このクラックにより電気的接続が不安定となる不具合が生じる。このため、実装部品と配線基板の接合においては、クラックを可及的に低減することが望まれている。
例えば、特許文献1に開示されている部品接合構造では、実装部品が実装される配線基板の反対面側に切欠凹部が形成された構成となっている。この切欠凹部は、配線基板の剛性を下げることでクラックの原因となる応力を吸収する。
また、特許文献2に開示されている部品接合構造は、クラックを低減するために、ボール状の半田の内部に金属ボールが収容され、さらに実装部品の周囲に配線基板を補強する補強パッドが設けられた構成となっている。
特開2004−146656号公報 特許第3217041号公報
さて、特許文献1及び2に開示されている部品接合構造は、基本的に、配線基板にかかる応力を低減することで、クラックの発生を低減するものである。しかしながら、大きな外力が配線基板に加わる等の原因により、半田の接合箇所にクラックが一旦生じてしまうと、このクラックは接合箇所をそのまま進展し、実装部品と配線基板の接合不良を生じさせるおそれがある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、半田等の導電性接合材の接合箇所に生じるクラックの進展を、簡単な構成によって抑止することができ、これにより、実装部品と配線基板の接合の安定化を図り、電気的接続の信頼性を大幅に向上することができる部品接合構造を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、電気的に導通可能な第1接続部を有する実装部品と、前記第1接続部と導電性接合材を介して電気的に接合される第2接続部を有する配線基板とを備え、前記導電性接合材が接合される前記第1接続部又は前記第2接続部の接合面のうち少なくとも一方には、前記導電性接合材が流入可能であり且つ円弧状の外縁を有する凹部が形成されていることを特徴とする。
上記によれば、導電性接合材が流入可能であり且つ円弧状の外縁を有する凹部が接合面に形成されていることで、配線基板や実装部品に外力が加わる等により導電性接合材にクラックが発生しても、クラックの進展を凹部の外縁において抑止することができる。すなわち、接合面に形成される凹部に流入した導電性接合材は、クラックの進展方向に対し異なる方向に突出した壁部として機能し、進展してきたクラックをせき止めることができる。また、凹部により導電性接合材の接触面積が増えるため、接合面との接合力も向上する。これにより、実装部品と配線基板の接合の安定化を図ることが可能となり、電気的接続の信頼性を大幅に向上することができる。
この場合、前記凹部は、該凹部が形成されている前記接合面の外縁の近傍位置で該接合面の中心部を囲う略円環状に形成されていることが好ましい。
このように、凹部が接合面の中心部を囲う略円環状に形成されていることで、クラックがいずれの方向から発生しても凹部においてクラックの進展を防ぐことができる。また、円環状の凹部が接合面の外縁の近傍位置に形成されているので、導電性接合材の外縁付近の接合力が増し、クラックの発生を低減させることもできる。
また、前記接合面の外縁は、該接合面の周囲を囲うレジスト層により略円形状に形成された構成とすることができる。
このように、接合面が略円形状に形成されていることで、接合面の外縁から円環状の凹部の外縁までの間隔を略等しくすることができる。従って、円環状の凹部と導電性接合材の接合力を均一的に高めることができる。
或いは、前記凹部は、前記接合面の中心部を含む位置で略円形状に形成されていてもよい。
このように、凹部が接合面の中心部を含む位置で略円形状に形成されていることで、クラックが接合面の中心部に進展しても凹部によってクラックの進展を抑止することができる。従って、中心部に向かうクラックの進展率を50%以下に抑えることができ、電気的接続を良好に維持することができる。
ここで、前記凹部が形成されている前記第1接続部又は前記第2接続部は、前記配線基板上に所定の厚さを有するように形成され、前記凹部の深さは、前記凹部が形成されている前記第1接続部又は前記第2接続部の厚さよりも小さく形成されていることが好ましい。
このように、凹部の深さが第1又は第2接続部の厚さよりも小さく形成されていることで、凹部が形成されている接合面の全面が導電性を有することになり、電気的接続を一層良好に行うことができる。
また、前記導電性接合材は、ボール状の半田であり、前記第1接続部と前記第2接続部を所定間隔離間した状態で接合するとよい。
すなわち、実装部品の第1接続部にボール状の半田を配設したBGAパッケージに対し、本部品接合構造を適用することができる。従って、実装部品の実装面積を小さくすることができ、これにより配線基板の小型化を図ることもできる。
本発明の部品接合構造によれば、半田等の導電性接合材の接合箇所に生じるクラックの進展を、簡単な構成によって抑止することができ、これにより、実装部品と配線基板の接合の安定化を図り、電気的接続の信頼性を大幅に向上することができる。
図1Aは、本実施の形態に係る部品接合構造の電子チップと配線基板を概略的に示す平面図であり、図1Bは、図1AのIB−IB線断面図である。 図2Aは、図1のランド部及び半田バンプの構成を概略的に示す要部拡大平面図であり、図2Bは、図2AのIIB−IIB線断面図である。 図3Aは、図2Bの部品接合構造にクラックが生じた状態を示す側面断面図であり、図3Bは、従来の部品接合構造にクラックが生じた状態を示す側面断面図である。 図4Aは、第1変形例に係る部品接合構造を概略的に示す平面図であり、図4Bは、第2変形例に係る部品接合構造を概略的に示す平面図であり、図4Cは、第3変形例に係る部品接合構造を概略的に示す平面図である。
以下、本発明に係る部品接合構造について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
本実施の形態に係る部品接合構造は、エンジンの制御を行うエンジンコントロールユニット(ECU)の実装部品と配線基板の接合に関するものである。また、部品接合構造において適用される実装部品は、配線基板の小型化を図るために、複数のICチップや電子部品が組み合わされたMCM(以下、電子チップともいう)として構成されている。なお、本発明に係る部品接合構造は、ECUに限定されず、種々の電気・電子機器の実装部品と配線基板の接合に適用し得ることは勿論である。また、配線基板に実装される実装部品も、MCMに限定されず、半導体IC(LSI等)や半導体素子(トランジスタ等)、或いは回路を構成するコンデンサ、コイル、抵抗等の実装部品であってもよい。
図1Aは、本実施の形態に係る部品接合構造10の電子チップ12と配線基板14を概略的に示す平面図であり、図1Bは、図1AのIB−IB線断面図である。図2Aは、図1のランド部30及び半田バンプ18の構成を概略的に示す要部拡大平面図であり、図2Bは、図2AのIIB−IIB線断面図である。
部品接合構造10を構成する電子チップ12は、図1A及び図1Bに示すように、例えば、矩形状のパッケージとして構成され、配線基板14の所定位置に半田付けにより実装される。この電子チップ12は、周辺部にリードを有しておらず、配線基板14と対向する底面12aに電気的接続をなす複数の接続端子16(電極:第1接続部)が設けられている。各接続端子16には、導線性接合材であるボール状の半田(以下、半田バンプ18ともいう)が搭載されている。すなわち、電子チップ12は、半田バンプ18を介して配線基板14に接合されるBGAパッケージタイプとして構成されている。電子チップ12は、この半田バンプ18を介して、接合された配線基板14との間で信号の入出力を行う。
複数の接続端子16は、半田バンプ18との間で金属間化合物を形成する金属(例えば、Au、Ag、Cu、Ni、Pt等)により構成された半田付け用電極である。電子チップ12の底面12aには、これら複数の接続端子16が中央部を囲うように複数列(アレイ状)に配列される。隣り合う接続端子16同士のピッチは、例えば、0.1mm〜2.0mm程度の範囲に設定されている。
接続端子16は、所定の厚さ(例えば、0.05mm〜0.1mm)で下側に突出しているが、その周囲に被覆される保護層20により僅かに内側に埋められた構造(オーバーレジスト)となっている(図2Aも参照)。保護層20は、絶縁性を有し、電子チップ12の底面12aにおいて接続端子16の設置箇所以外の略全面を覆い、各接続端子16間や配線基板14との絶縁性を確保している。
接続端子16に設けられる半田バンプ18は、保護層20から露呈する接続端子16の接合面16a全体を覆っている。この半田バンプ18を構成する材料としては、例えば、SnAg、SnAgCu、SnZn、SnZnBi、SnPb、SnBi、SnAgBiIn等が挙げられる。半田バンプ18を接続端子16(実装部品)に設ける方法としては、フラックス(図示せず)を接続端子16に塗布してボール状の半田を搭載し溶融を行うスクリーン印刷が挙げられる。或いは、他の方法(例えば、メッキ法)を用いて形成してもよい。
一方、電子チップ12が取り付けられる配線基板14は、絶縁基材によって薄板状に形成されている。この絶縁基材を構成する材料としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂等の各種合成樹脂、これら合成樹脂を紙、ガラス繊維などの繊維に含浸させた紙フェノール、紙エポキシ、ガラスエポキシ等の繊維強化樹脂、また各種のガラス、セラミックや金属を用いることができる。
配線基板14の表面には、所定の導電パターン22やスルーホール24が形成されている。電子チップ12やその他の実装部品は、この導電パターン22に電気的に導通するように半田等の導電性接合材を介して実装される。導電パターン22は、所定の方法(例えば、フォトエッチング)により銅箔が配線基板14の表面上にプリントされることにより形成される。この導電パターン22の上面には、レジスト層26(例えば、熱硬化性エポキシ樹脂)が被覆され、導電パターン22に対する絶縁性が確保されている。
配線基板14における電子チップ12の実装箇所には、接続端子16に対応してレジスト層26を開口させた複数の開口部28が形成され、この開口部28内の底面には複数のランド部30(第2接続部)が露呈されている。ランド部30は、銅箔により構成され、導電パターン22に一体成形されている。各ランド部30は、その側縁部がレジスト層26内に入り込む構造(オーバーレジスト)に構成されており、レジスト層26下で所定の導電パターン22に連なっている。
図2A及び図2Bに示すように、ランド部30は、所定の厚さを有して配線基板14上に設けられている。ランド部30の上面には、半田バンプ18が接合される接合面30aが形成され、この接合面30aの外縁30bは、レジスト層26により略円形状に形成されている。また、接合面30aの外縁30bは、半田バンプ18の上下方向中間部(球状の最外縁部)の外径よりも小径に形成されている。電子チップ12の接合時には、この大きな外径を有する半田バンプ18が溶融されることで、接合面30aと開口部28の内壁により構成される空間32に半田が隙間なく満たされる。
ランド部30の接合面30aには、該接合面30aの外縁30bの近傍位置で、その中心部を囲う円環状の溝部34(凹部)が形成されている。溝部34は、半田バンプ18とランド部30接合において、接合力を向上させる機能(アンカー効果)を有する。すなわち、溝部34には、半田バンプ18の溶融にともない半田が流入して充満され、空間32内の半田バンプ18の凝固と一体的に半田が固体化される。このため、接合面30aと半田バンプ18の接合面積が増加し、ランド部30と半田バンプ18の接合が強固になる。
また、溝部34は、仮にクラックが半田バンプ18に発生した場合でも、クラックの進展を溝部34の外縁34aにおいて抑止する機能を有する。この溝部34の作用効果については後述する。なお、溝部34は、円形状の外縁34aを有するため、配線基板14に対しクラックがどの方向から生じてもクラックの進展を良好に抑止することができる。
溝部34の深さは、ランド部30の箔厚よりも小さく(浅く)形成されている。従って、溝部34は、銅箔上に浅く形成された状態で延在しており、溝部34を含む接合面30a全面が半田バンプ18に電気的に接続される。
さらに、溝部34は、円形状の接合面30aの外縁30bに沿うように円環状に設けられており、接合面30aの外縁30bと溝部34の外縁34aの間隔dが全体的に略等しくなっている。このため、部品接合構造10は、接合面30aの外縁30bの近傍位置が半田バンプ18により強固且つ均等的な接合力で接合されることになり、アンカー効果が一層向上している。
上記の溝部34は、配線基板14上に導電パターン22を形成する際に、ハーフエッチングを施すことによって形成し得る。以下、溝部34を有するランド部30(導電パターン22)の形成手順について説明する。
導電パターン22の形成においては、先ず、所定の箔厚(本実施の形態では、約50μm)の銅箔が設けられた基材を用いて、この銅箔の表面に感光性のレジストフィルムをラミネートする(レジスト塗布工程)。
次に、所定の導電パターン22からなるワークフィルム(ネガフィルム)を介して、レジストフィルムに対しUV光を照射し、露光を行う(露光工程)。ここで、ワークフィルムは、ランド部30の上面における溝部34の形成箇所に、充分に幅狭(例えば、5〜10μm程度)な円環状のラインを有している。このため、露光工程が実施されると、円環状のラインには少量のUV光しか届かず、ランド部30上のレジストフィルムに幅狭な円環状の未露光部分が形成される。
次に、配線基板14を所定の溶剤に浸漬して、レジストフィルムが硬化されていない部分を除去する(現像工程)。この現像工程により、ランド部30の上面に形成されている狭い未露光部分も除去される。その結果、大きな膜厚を有するレジストフィルムに細い円環状の溝が形成される。
次に、残存しているレジストフィルムに沿ってエッチングを行い、導電パターン22を形成する(エッチング工程)。エッチング工程では、薬剤により銅箔の化学的な除去を行う。この際、レジストフィルムに形成されている溝には、その狭さにより薬剤の流入が制限され、銅箔のエッチング量が少なくなる。従って、ランド部30の上面には、銅箔が完全に除去されず浅い円環状の溝部34が形成される。
エッチング工程後は、レジストフィルムの剥離が行われ、導電パターン22が配線基板14上に形成される。また導電パターン22の形成後は、電子チップ12(又はその他の実装部品)のマウント部分を除く導電パターン22の上面に、ソルダーレジスト(レジスト層26)が被覆される。
このような手順により導電パターン22を形成することで、ランド部30の接合面30aには円環状の溝部34が形成される。なお、溝部34は、アレイ状に配列されているランド部30全てに形成されていてもよく、配線基板14のうち応力が生じ易い箇所(例えば、電子チップ12の角部に対応するランド部30)にだけ形成されてもよい。
配線基板14と電子チップ12の実装(半田付け)は、例えば、公知のリフロー工程によってなされる。この場合、配線基板14のランド部30に対し電子チップ12の半田バンプ18が一致するように位置決めし、その後に、所定の温度及びディップ時間で加熱を行う。これにより、半田バンプ18が溶融して、ランド部30の上面側に位置する空間32と溝部34には半田が充満し、接合面30aと半田との間で、例えばCu−Sn合金層を形成する。そのため、半田の凝固により溝部34を含む接合面30a全面が半田バンプ18に密着し、図2Bに示すように、電子チップ12と配線基板14が半田バンプ18を介して導電可能に接合される。
本実施形態に係る部品接合構造10は、基本的には以上のように構成されるものであり、以下、その作用及び効果について説明する。図3Aは、図2Bの部品接合構造10にクラックが生じた状態を示す側面断面図であり、図3Bは、従来の部品接合構造110にクラックが生じた状態を示す側面断面図である。
図3Bに示すように、従来の部品接合構造110は、配線基板114のランド部130の接合面130aが平坦状に形成され、この接合面130aに半田バンプ118が接合される。なお、図3Bに示すランド部130は、半田バンプ118よりも外径が小さく、レジスト層126が外縁130bを覆っていない構造(アンダーレジスト)を採っており、半田バンプ118の溶融にともない半田がランド部130の接合面130a及び側面を覆うように接合されている。
この部品接合構造110において、強い応力(例えば、衝撃)がかかった場合、上述したように、半田バンプ118と接合面130aの境界部分にはクラックが生じる可能性がある。このクラックは、半田バンプ118に一旦発生すると、Cu−Sn合金層からなる境界部分に沿って進展し、半田バンプ118の剥離を促す。そのため、ランド部130と半田バンプ118の接合が不安定となり、電子チップ112と配線基板114の電気的接続の信頼性が低下する。
これに対し、本実施の形態に係る部品接合構造10では、接合面30aの外縁30b付近に形成されている溝部34により、半田バンプ18と接合面30aが強固に接合されクラックの発生が抑制される。
また、電子チップ12や配線基板14に強い応力(例えば、衝撃)がかかり、仮に半田バンプ18と接合面30aの境界部分にクラックが生じても溝部34によりクラックの進展を抑止することができる。すなわち、通常、クラックは、図3Aに示すように、接合力が弱いレジスト層26と半田バンプ18の接合箇所(接合面30aの外縁30b)から発生する。このクラックは、接合面30aに沿って面状に進展していくことで、溝部34の外縁34aに当たることになる。上述したように、溝部34には、半田が流入して固体化しており、クラックの進展方向に対し略直交方向に突出する湾曲状の半田の壁を存在させる。このため、溝部34の形成箇所付近は、半田が補強された状態となっており、湾曲状(円弧状)の外縁においてクラックの進展をせき止めることができる。
以上のように、本実施の形態に係る部品接合構造10によれば、ランド部30に形成した溝部34によって、クラックの進展を良好に抑止することができる。これにより、電子チップ12と配線基板14の接合の安定化を図ることが可能となり、電気的接続の信頼性を大幅に向上することができる。
また、溝部34が接合面30aの中心部を囲う略円環状に形成されていることで、クラックがいずれの方向から発生しても溝部34においてクラックの進展を防ぐことができる。さらに、溝部34の深さがランド部30の箔厚よりも小さいことで、溝部34を含む接合面30aの全面が導電性を有することになり、電気的接続を一層良好に行うことができる。またさらに、部品接合構造10は、ボール状の半田を配設したBGAパッケージに対し良好に適用することができるので、実装部品の実装面積を小さくすることができ、これにより配線基板の小型化が図られる。
上記において、本発明について好適な実施の形態を挙げて説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能なことは言うまでもない。例えば、溝部34(凹部)は、ランド部30の接合面30aだけでなく、接続端子16の接合面16aに形成されてもよい。また、溝部34は、オーバーレジスト構造に形成された接続部(接続端子16、ランド部30)に設けられるだけでなく、アンダーレジスト構造の接続部に設けられてもよい。
以下、図4A〜図4Cを参照して第1〜第3変形例に係る部品接合構造10A〜10Cについて説明する。なお、以下の説明において、本実施の形態に係る部品接合構造10と同一の構成又は同一の機能を有する構成については、同一の符号を付しその詳細な説明は省略する。
図4Aに示すように、第1変形例に係る部品接合構造10Aは、溝部34の他に窪み部36(凹部)を有している点で本実施の形態に係る部品接合構造10とは異なる。この窪み部36は、接合面30aの中心部において略円形状の外縁を有するように形成されている。これにより、接合面30aには、溝部34及び窪み部36という2重の凹部が設けられる。このように、接合面30aに2重の凹部を有することで、ランド部30と半田バンプ18の接合を一層強固にすることができる。
また、接合面30aにクラックが発生し、仮に、このクラックが溝部34を越えて接合面30aの中心部に進展したとしても、中心部付近に存在する窪み部36によってクラックの進展を抑止することができる。従って、窪み部36によって、クラックの進展率を50%以下に抑えることができ、ランド部30と半田バンプ18の電気的接続を良好に維持することができる。なお、接合面30aには、環状の溝部34がなく、窪み部36だけが形成されていても、クラックの進展を抑止できる。
図4Bに示すように、第2変形例に係る部品接合構造10Bは、円環状の溝部が部分的に分断され4つの円弧溝部38が形成されている点で、本実施の形態及び第1変形例に係る部品接合構造10、10Aとは異なる。各円弧溝部38は、その外縁38aが円弧状に形成されるとともに、クラックが発生し易い方向に外縁38aが対向するように設置されている。例えば、クラックが発生し易い方向とは、配線基板14の長手方向や短手方向に平行となる方向である。
このように、接合面30aに円弧溝部38を有する構成では、クラックが発生して進展すると、円弧状の外縁38aに該クラックが当たることになり、その進展を抑止することができる。要するに、接合面30aに形成される凹部(溝部34、窪み部36、円弧溝部38)の形状や数は、特に限定されるものではない。
図4Cに示すように、第3変形例に係る部品接合構造10Cは、ランド部40が略四角形状に形成され、このランド部40に応じて半田バンプ42が半田付けされる点で本実施の形態、第1及び第2変形例に係る部品接合構造10、10A、10Bとは異なる。この場合、ランド部40の接合面40aに形成される凹部は、図4Cに示すように環状の溝部34に形成されてもよく、接合面40aの外縁40bに沿って四隅が丸角(円弧状)の略四角形状に形成されてもよい(図示せず)。略四角形状に接合している半田バンプ42は、角部からクラックが発生しやすいが、円弧状の凹部が形成されていることで、クラックの進展を抑止することができる。
10、10A〜10C…部品接合構造 12…電子チップ
14…配線基板 16…接続端子
18、42…半田バンプ 20…保護層
22…導電パターン 26…レジスト層
30、40…ランド部 30a…接合面
30b…外縁 34…溝部
36…窪み部

Claims (6)

  1. 電気的に導通可能な第1接続部を有する実装部品と、
    前記第1接続部と導電性接合材を介して電気的に接合される第2接続部を有する配線基板とを備え、
    前記導電性接合材が接合される前記第1接続部又は前記第2接続部の接合面のうち少なくとも一方には、前記導電性接合材が流入可能であり且つ円弧状の外縁を有する凹部が形成されている
    ことを特徴とする部品接合構造。
  2. 請求項1記載の部品接合構造において、
    前記凹部は、該凹部が形成されている前記接合面の外縁の近傍位置で該接合面の中心部を囲う略円環状に形成されている
    ことを特徴とする部品接合構造。
  3. 請求項2記載の部品接合構造において、
    前記接合面の外縁は、該接合面の周囲を囲うレジスト層により略円形状に形成されている
    ことを特徴とする部品接合構造。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の部品接合構造において、
    前記凹部は、前記接合面の中心部を含む位置で略円形状に形成されている
    ことを特徴とする部品接合構造。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の部品接合構造において、
    前記凹部が形成されている前記第1接続部又は前記第2接続部は、前記配線基板上に所定の厚さを有するように形成され、
    前記凹部の深さは、前記凹部が形成されている前記第1接続部又は前記第2接続部の厚さよりも小さく形成されている
    ことを特徴とする部品接合構造。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の部品接合構造において、
    前記導電性接合材は、ボール状の半田であり、前記第1接続部と前記第2接続部を所定間隔離間した状態で接合する
    ことを特徴とする部品接合構造。
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