JP2013211287A - ヒートシンク付パワーモジュール用基板、ヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法、及びパワーモジュール用基板 - Google Patents

ヒートシンク付パワーモジュール用基板、ヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法、及びパワーモジュール用基板 Download PDF

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Abstract

【課題】電子部品が搭載されたパワーモジュールにおいて、金属層とヒートシンクとの接合部における熱抵抗を小さくし、電子部品の温度上昇を抑制可能なヒートシンク付パワーモジュール用基板、ヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法、及びパワーモジュール用基板を提供する。
【解決手段】金属層14と11ヒートシンク11が対向する面のうち、少なくともいずれか一方の面に、この面から突出するフィン状突起部が複数設けられ、前記金属層14と前記ヒートシンク11との接合部16において、前記フィン状突起部がたわみ変形して金属層14とヒートシンク11とが接続されていることを特徴とする
【選択図】図1

Description

この発明は、絶縁層の一方の面に回路層が配設されるとともに他方の面に金属層が配設されたパワーモジュール用基板と前記金属層と接合されたヒートシンクとを備えたヒートシンク付パワーモジュール用基板、そのヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法、及び、上述のヒートシンク付パワーモジュール用基板に適したパワーモジュール用基板に関するものである。
各種の半導体素子のうちでも、電気自動車や電気車両などを制御するために用いられる大電力制御用のパワー素子(電子部品)は、従来の半導体素子と比べて発熱量が多い。このパワー素子を搭載するパワーモジュール用基板としては、例えばAlN(窒化アルミ)などからなるセラミックス基板(絶縁層)の一方の面及び他方の面に、金属板を回路層及び金属層として接合されたパワーモジュール用基板が、従来から広く用いられている。
そして、このようなパワーモジュール用基板は、その回路層の表面には、はんだ材を介してパワー素子としての半導体素子が搭載される。また、金属層の表面には、ヒートシンクを接合し、放熱させる構造とされている。
金属層及びヒートシンクは、反りを有していたり、平滑度が悪かったりするために、金属層とヒートシンクとを接触させた際に、金属層とヒートシンクとの間に隙間が生じる。この場合、金属層とヒートシンクの接合部における熱の伝達が空気を介することとなり、接合部において熱抵抗が大きくなる。この熱抵抗を小さくするために、例えば、特許文献1には、パワーモジュール用基板の下方にヒートシンクが設けられ、このパワーモジュール用基板とヒートシンクは、グリースを介してネジ留めされたヒートシンク付パワーモジュール用基板が提案されている。
また、特許文献2には、パワーモジュール用基板のヒートシンクとの接合面、又はヒートシンクのパワーモジュール用基板との接合面に、圧接されることによって変形する突出部を配列し、パワーモジュール用基板とヒートシンクとを圧接することで突出部を変形させてパワーモジュール用基板とヒートシンクとが、この変形した突出部を介して接合されたヒートシンク付パワーモジュール用基板が提案されている。
特開2004−288828号公報 特開2006−134989号公報
ところで、特許文献1に記載されたヒートシンク付パワーモジュール用基板においては、金属層とヒートシンクは、グリースを介して接合されているが、グリースは金属層やヒートシンクと比べて熱抵抗が大きいために、電子部品(半導体素子)の放熱が不十分となり、温度が上昇して電子部品の性能が低下するおそれがある。
さらには、熱サイクル及びパワーサイクル負荷時において、グリースが劣化したり、グリースの内部に空隙が生じたりする場合がある。すると、接合部においてさらに熱抵抗が大きくなる問題が生じる。
また、特許文献2に記載のヒートシンク付パワーモジュール用基板においては、パワーモジュール用基板とヒートシンクとを圧接して突起部を変形させる構成とされているが、このような球状の突起部は変形しにくい。そのため、圧接しても球状の突起部が大きく変形せず、金属層とヒートシンクとの間に比較的大きな隙間が生じるため、接合部における熱抵抗の低減が不十分となる。また、球状の突起部を変形させるために、圧接の力を大きくした場合には、絶縁層に割れが生じる場合もある。
特に、最近では、パワーモジュールの小型化・薄肉化が進められるとともに、その使用環境も厳しくなってきており、電子部品からの発熱量が従来よりも増加する傾向にある。そのため、金属層とヒートシンクとの接合部における熱抵抗をさらに低減させて電子部品からの熱を十分に放散することができるヒートシンク付パワーモジュール用基板が求められている。
この発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、電子部品が搭載されたパワーモジュールにおいて、金属層とヒートシンクとの接合部における熱抵抗を小さくし、電子部品の温度上昇を抑制可能なヒートシンク付パワーモジュール用基板、ヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法、及びパワーモジュール用基板を提供することを目的とする。
このような課題を解決して、前記目的を達成するために、本発明のヒートシンク付パワーモジュール用基板は、絶縁層の一方の面に回路層が配設され、他方の面に金属層が配設されたパワーモジュール用基板と、前記金属層と接合されたヒートシンクと、を備えたヒートシンク付パワーモジュール用基板であって、前記金属層と前記ヒートシンクが対向する面のうち、少なくともいずれか一方の面に、この面から突出するフィン状突起部が複数設けられ、前記金属層と前記ヒートシンクとの接合部において、前記フィン状突起部がたわみ変形して金属層とヒートシンクとが接続されていることを特徴としている。
このヒートシンク付パワーモジュール用基板によれば、金属層とヒートシンクが対向する面のうち、少なくともいずれか一方の面に、この面から突出するフィン状突起部が複数設けられ、これらのフィン状突起部がたわみ変形して金属層とヒートシンクとを接続している。金属層とヒートシンクは、反りを有していたり、平滑度が悪かったりするために、金属層とヒートシンクとを接触させた際に隙間が生じるが、金属層とヒートシンクとの間に配設されたフィン状突起部が、金属層とヒートシンクとの隙間に応じてたわみ変形し、金属層とヒートシンクがフィン状突起部を介して物理的に接触されることになる。よって、金属層からヒートシンクへと複数のフィン状突起部を介して熱を伝熱し、金属層とヒートシンクとの接合部における熱抵抗を低減することが可能となる。このようなヒートシンク付パワーモジュール用基板をパワーモジュールに適用した際に、電子部品に発生する熱を十分に放熱することが可能となり、電子部品の温度上昇を抑制することができる。
なお、ヒートシンクとしては、板状の放熱板、内部に冷媒が流通する冷却器、フィンが形成された液冷、空冷放熱器、ヒートパイプなど、熱の放散によって温度を下げることを目的とした金属部品が含まれる。
また、前記金属層と前記ヒートシンクとの接合部において、グリースが設けられていても良い。
複数のフィン状突起部を介して接続された金属層とヒートシンクの接合部において、フィン状突起部とフィン状突起部の間にグリースを設けることによって、熱抵抗をさらに低減することが可能となる。また、フィン状突起部によりグリースが移動することが防止されるため、グリースが接合部から抜け難くすることができる。
本発明のヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法は、絶縁層の一方の面に回路層が配設され、他方の面に金属層が配設されたパワーモジュール用基板と、該パワーモジュール用基板の他方の面側に、金属層と接合されたヒートシンクと、を備えたヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法であって、前記金属層と前記ヒートシンクが対向する面のうち、少なくともいずれか一方の面にたわみ変形可能なフィン状突起部を複数設け、前記金属層と前記ヒートシンクを対向配置し、押圧することによって、前記フィン状突起部をたわみ変形させて前記金属層と前記ヒートシンクを接合することを特徴としている。
このヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法によれば、金属層とヒートシンクが反りを有していたり、平滑度が悪かったりするために、金属層とヒートシンクとを接触させた際に隙間が生じた場合であっても、金属層とヒートシンクが対向する面のうち、少なくともいずれか一方の面にたわみ変形可能なフィン状突起部を複数設け、金属層とヒートシンクを対向配置し、押圧することによってフィン状突起部をたわみ変形させて金属層とヒートシンクを接合するので、フィン状突起部が金属層とヒートシンクの間の隙間に応じてたわみ変形し、金属層とヒートシンクとの間が接続した接合部を有するヒートシンク付パワーモジュール用基板を得ることができる。
ここで、前記面に対して少なくとも先端側を傾斜させて前記フィン状突起部を設ける構成とされても良い。
このような構成にすることによって、金属層とヒートシンクを対向配置し押圧する際に、フィン状突起部が金属層とヒートシンクの間の隙間に応じて、フィン状突起部とフィン状突起部が接触する面との接触面積が大きくなるようにたわみ変形し、金属層とヒートシンクとの間をフィン状突起部で埋めることができ、金属層とヒートシンクとの接合部における熱抵抗を小さくすることが可能となる。
本発明のパワーモジュール用基板は、ヒートシンクと対向配置され、押圧されることによりヒートシンクと接合されるパワーモジュール用基板であって、絶縁層の一方の面に回路層が配設され、他方の面に金属層が配設されており、前記ヒートシンクと対向配置される前記金属層の面に、該面から突出するフィン状突起部が複数設けられ、前記フィン状突起部は、押圧されることによってたわみ変形可能とされていることを特徴としている。
本発明のパワーモジュール用基板によれば、ヒートシンクと対向する金属層の面に複数のフィン状突起部が設けられ、このフィン状突起部はヒートシンクの面に押圧されることによってたわみ変形可能とされている。金属層とヒートシンクは、反りを有していたり、平滑度が悪かったりするために、金属層とヒートシンクとを接触させた際に隙間が生じるが、金属層とヒートシンクの間に金属層の面から突出したフィン状突起部を介在させて押圧すると、フィン状突起部が金属層とヒートシンクの間の隙間に応じてたわみ変形し、金属層とヒートシンクがフィン状突起部を介して物理的に接触されることになる。よって、金属層からヒートシンクへと複数のフィン状突起部を介して熱を伝熱し、金属層とヒートシンクとの接合部における熱抵抗を低減することが可能となる。
ここで、前記フィン状突起部は、前記面に対して少なくとも先端側が傾斜して設けられている構成とされても良い。
このような構成にすることによって、パワーモジュール用基板の金属層とヒートシンクを対向配置し押圧する場合に、フィン状突起部が金属層とヒートシンクの間の隙間に応じて、フィン状突起部とフィン状突起部が接触する面との接触面積が大きくなるようにたわみ変形させ、金属層とヒートシンクとの間をフィン状突起部で埋めることができ、金属層とヒートシンクとの接合部における熱抵抗を小さくすることができる。
本発明によれば、電子部品が搭載されたパワーモジュールにおいて、金属層とヒートシンクとの接合部における熱抵抗を小さくし、電子部品の温度上昇を抑制可能なヒートシンク付パワーモジュール用基板、ヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法、及びパワーモジュール用基板を提供することができる。
本発明の第一の実施形態に係るパワーモジュール及びヒートシンク付パワーモジュール用基板の概略説明図である。 第一の実施形態に係る接合部の拡大図である。 第一の実施形態に係るパワーモジュール用基板の概略説明図である。 第一の実施形態に係るフィン状突起部の拡大図である。 第一の実施形態に係るパワーモジュールの製造方法を示すフロー図である。 第一の実施形態に係るフィン状突起部の製造方法の説明図である。 第二の実施形態に係るパワーモジュール及びヒートシンク付パワーモジュール用基板の概略説明図である。 第二の実施形態に係る接合部の拡大図である。 第二の実施形態に係るヒートシンクの概略説明図である。 第二の実施形態に係るフィン状突起部の拡大図である。 第二の実施形態に係るパワーモジュールの製造方法を示すフロー図である。 第三の実施形態に係るパワーモジュール及びヒートシンク付パワーモジュール用基板の概略説明図である。 第三の実施形態に係る接合部の概略説明図である。 カール状に形成されたフィン状突起部の概略説明図である。 樹脂でモールドされたパワーモジュールの概略説明図である。
以下に、本発明の実施形態について添付した図面を参照して説明する。
まず、本発明の第一の実施形態に係るパワーモジュール1について説明する。このパワーモジュール1は、図1で示すように、ヒートシンク付パワーモジュール用基板2と、ヒートシンク付パワーモジュール用基板2に接合された半導体素子10(電子部品)と、を備えている。
ヒートシンク付パワーモジュール用基板2は、パワーモジュール用基板3と、このパワーモジュール用基板3に接合されたヒートシンク11と、を備えている。
そして、パワーモジュール用基板3は、絶縁層12と、絶縁層12の一方の面(図1において上面)に配設された回路層13と、絶縁層12の他方の面(図1において下面)に配設された金属層14と、を備えている。
絶縁層12は、回路層13と金属層14との間の電気的接続を防止するものであって、絶縁性の高いAlN(窒化アルミ)で構成されている。また、絶縁層12の厚さは、0.2〜1.5mmの範囲内に設定されており、本実施形態では、0.635mmに設定されている。
回路層13は、絶縁層12の一方の面に、導電性を有する金属板が接合されることにより、形成されている。本実施形態においては、回路層13は、純度が99.99%以上のアルミニウム(いわゆる4Nアルミニウム)の圧延板からなるアルミニウム板が、絶縁層12に接合されることにより形成されている。
金属層14は、絶縁層12の他方の面に、金属板が接合されることにより形成されている。本実施形態においては、金属層14は、回路層13と同様に、純度が99.99%以上のアルミニウム(いわゆる4Nアルミニウム)の圧延板からなるアルミニウム板が、絶縁層12に接合されることにより形成されている。そして、金属層14の絶縁層12が配設されていない側の面(図1において下面)には、図2に示すように、当該面から突出する複数のフィン状突起部15が複数設けられ、金属層14とヒートシンク11の間には接合部16が設けられている。
ヒートシンク11は、パワーモジュール用基板3の下方に取り付けられ、半導体素子10からヒートシンク付パワーモジュール用基板2側へと伝熱された熱を放熱し、半導体素子10を冷却するためのものである。このヒートシンク11は、熱伝導性が良好な銅又は銅合金、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成されることが望ましく、本実施形態においては、A6063(アルミニウム合金)で構成されている。ヒートシンク11は、下方に向けて垂設された放熱フィン17を備えている。放熱フィン17は、放熱面積を大きくし、冷却効率を向上させるために設けられるものである。
なお、本実施形態では、パワーモジュール用基板3とヒートシンク11は、板バネなどによって押圧固定されている。
半導体素子10は、半導体を備えた電子部品であり、必要とされる機能に応じて種々の半導体素子が選択される。本実施形態では、IGBT素子とされている。この半導体素子10に電流が流れると半導体素子10自体が発熱する。また、このパワーモジュール1は、エンジンルーム等の高温環境下で使用されることがある。ここで、半導体素子10の使用温度が所定の温度を超えた場合、性能が落ちたり、破損したりすることがある。このため、半導体素子10の機能を十分に発揮させるには、十分な放熱を行い、適正な温度で動作させる必要がある。
本実施形態においては、半導体素子10とヒートシンク付パワーモジュール用基板2は、はんだ19を介して接合されている。
接合部16は、金属層14とヒートシンク11とが接合されたものであり、金属層14から突出するフィン状突起部15が配設され、このフィン状突起部15がたわみ変形して金属層14とヒートシンク11とが接続されている。
フィン状突起部15は、金属層14のヒートシンク11と対向する面(図1において下面)から突出し、金属層14と同種の金属で構成されている。金属層14とヒートシンク11との接合部16において、フィン状突起部15は、図2で示すように、金属層14とヒートシンク11との隙間に応じてたわみ変形し、ヒートシンク11の表面と接触して金属層14とヒートシンク11とを接続している。
次に、ヒートシンク11と接合される前のパワーモジュール用基板3を説明する。
パワーモジュール用基板3は、図3で示すように、絶縁層12と、絶縁層12の一方の面(図3において上面)に配設された回路層13と、絶縁層12の他方の面(図3において下面)に配設された金属層14と、を備えている。
ヒートシンク11と接合される前において、金属層14の絶縁層12が配設されていない側の面には、図4で示すように、複数のフィン状突起部15が形成されている。フィン状突起部15は、板形状をしており、基端から先端に向かって、金属層14の面から斜め下方(図4の左右方向に対して斜めに交差する方向)に傾斜して設けられている。このフィン状突起部15は、金属層14と同様の金属で構成されており、フィン状突起部15の先端は、基端よりも厚みが薄くなっている。
フィン状突起部15は、金属層14の積層方向(図3の上下方向)に押圧されることによって、たわみ変形可能となっている。また、このフィン状突起部15は複数設けられており、それぞれが同一の方向に向いている。
ヒートシンク11と接合される前のフィン状突起部15の高さ(図4のh1で示す高さ)は、0.2mm以上2mm以下が好ましいとされている。特に好ましい範囲として、0.5mm以上1mm以下とされている。また、フィン状突起部15の間隔(図4のd1で示す距離)は、0.1mm以上2mm以下が好ましいとされている。特に好ましい範囲として、0.2mm以上1mm以下とされている。
次に、本実施形態であるパワーモジュール1の製造方法について、図5に示すフロー図を参照して説明する。
まず、回路層13、金属層14となるアルミニウム板を絶縁層12の一方の面及び他方の面にそれぞれろう材を介して積層し、加圧・加熱後冷却することによって、アルミニウム板と絶縁層12とを接合する(回路層及びアルミニウム板接合工程S11)。なお、このろう付けの温度は、640℃〜650℃に設定されている。
そして、金属層14となるアルミニウム板20の表面には、切り出し加工やロール加工等の機械加工を用いて、図4で示したフィン状突起部15を形成する(金属層のフィン状突起部形成工程S12)。本実施形態では、図6で示すように、アルミニウム板20の面に対して斜め方向(図6の矢印方向)に刃21を侵入させ、切り出した面をアルミニウム板20の面に対して垂直方向に起こすことによって、板形状のフィン状突起部15を形成した。
このようにして、本実施形態である絶縁層12の一方の面に回路層13が形成され、他方の面に金属層14が形成されたパワーモジュール用基板3が製造される。
次に、金属層14の絶縁層12と接合されていない側の面に、ヒートシンク11の一方の面を対向配置し、金属層14とヒートシンク11とを板バネによって押圧固定する(ヒートシンク接合工程S13)。この際に、金属層14のヒートシンク11と対向する面から突出するフィン状突起部15は、金属層14とヒートシンク11との間で押圧され、金属層14とヒートシンク11との隙間に応じてたわみ変形して、金属層14とヒートシンク11を接続するようになっている。
こうして、本実施形態であるヒートシンク付パワーモジュール用基板2が製造される。
そして、回路層13の表面に、はんだ19を介して半導体素子10を接合する。このはんだ付けの温度は、250℃以上350℃以下に設定されている(半導体素子接合工程S14)。このようにして、本実施形態であるパワーモジュール1が製造される。
次に、このパワーモジュール1の熱の流れを説明する。半導体素子10から発生した熱は、パワーモジュール用基板3側へと伝熱され、さらに金属層14のフィン状突起部15を介してヒートシンク11へと熱が伝熱されることとなる。そして、放熱フィン17を通じて熱が放熱される。
以上のような構成とされた本実施形態であるパワーモジュール用基板3においては、金属層14のヒートシンク11と対向する面から突出し、たわみ変形可能なフィン状突起部15が複数設けられている。金属層14とヒートシンク11は、反りを有していたり、平滑度が悪かったりするために、金属層14とヒートシンク11とを接触させた際に隙間が生じる。しかしながら、金属層14とヒートシンク11との間にフィン状突起部15を介在させて押圧すると、金属層14とヒートシンク11との隙間に応じてフィン状突起部15がたわみ変形し、金属層14とヒートシンク11がフィン状突起部15を介して物理的に接触することになる。よって、金属層14からヒートシンク11へと複数のフィン状突起部15を介して熱を伝熱し、金属層14とヒートシンク11との接合部16における熱抵抗を低減することが可能となる。このようなパワーモジュール用基板3をパワーモジュール1に適用した際に、半導体素子10(電子部品)から発生する熱を十分に放熱することが可能となり、半導体素子10(電子部品)の温度上昇を抑制することができる。
また、フィン状突起部15が、金属層14の面に対して斜め方向(図4の左右方向に対して斜めに交差する方向)に傾斜して設けられ、金属層14とヒートシンク11とが押圧されることによって接合されているので、フィン状突起部15が金属層14とヒートシンク11の間の隙間に応じて、フィン状突起部15とヒートシンク11との接触面積が大きくなるようにたわみ変形させることができる。そのため、金属層14とヒートシンク11との間をフィン状突起部15で埋めることができ、金属層14とヒートシンク11との接合部16における熱抵抗を小さくすることが可能となる。
また、それぞれのフィン状突起部15が同一方向に向く板状とされているので、フィン状突起部15同士が押圧時において互いに変形を阻害することなく金属層14とヒートシンク11との隙間に応じてたわみ変形し、広範囲にわたって金属層14とヒートシンク11とをフィン状突起部15を介して物理的に接触することができ、接合部16における熱抵抗を低減することが可能である。
また本実施形態においては、接合される前のフィン状突起部15の高さが、0.2mm以上2mm以下とされているので、パワーモジュール用基板3をヒートシンク11と接合する際に、金属層14とヒートシンク11との隙間に応じてフィン状突起部15がたわみ変形して金属層14とヒートシンク11を接続し、接合部16における熱抵抗を低減することが可能となる。
金属層14とヒートシンク11を接触させた際には、金属層14及びヒートシンク11の反りや平滑度に起因して隙間が生じるが、フィン状突起部15の高さをこの隙間の最大高さ以上に設定することによって、金属層14とヒートシンク11との隙間に応じてフィン状突起部15をたわみ変形させることができ、金属層14及びヒートシンク11の接合部16における熱抵抗を低減することが可能となる。この金属層14とヒートシンク11との隙間の最大高さは、0.1mmのため、本実施形態では、フィン状突起部15の好ましい高さは、0.2mm以上に設定されている。また、フィン状突起部15の高さが2mmを超えると、接合部16の高さが高くなりすぎて、熱抵抗が大きくなる場合がある。このような理由により、フィン状突起部の高さは上記の範囲に設定されている。
さらに、本実施形態においては、フィン状突起部15の好ましい間隔が、0.2mm以上2mm以下とされているので、パワーモジュール用基板3をヒートシンク11と接合する際に、フィン状突起部15がたわみ変形を阻害されることなく金属層14とヒートシンク11の隙間に応じてたわみ変形することができ、金属層14とヒートシンク11を接続して接合部16の熱抵抗を小さくすることが可能となる。
フィン状突起部15の間隔が2mmを超える場合には、接合部16において、フィン状突起部15同士の間隔が広くなりすぎるために、熱抵抗の低減効果が得られなる場合があり、0.2mm未満の場合には、フィン状突起部15をたわみ変形させた際に、隣り合うフィン状突起部15同士が接触して、たわみ変形が困難となるため、上記の範囲に設定されている。
また、金属層14とヒートシンク11が、熱伝導性に優れる複数のたわみ変形可能なフィン状突起部15を介して物理的に接触しているので、単にグリースを介して接合していた従来のヒートシンク付パワーモジュール用基板と比較して、金属層14とヒートシンク11の接合部16における熱抵抗を低減することができる。このようなヒートシンク付パワーモジュール用基板2をパワーモジュール1に適用したときに、半導体素子10(電子部品)から発生する熱を効率よくヒートシンク11を通じて放熱することが可能となる。
また、本実施形態であるヒートシンク付パワーモジュール用基板2においては、フィン状突起部15が金属層14とヒートシンク11との隙間に応じてたわみ変形し、金属層14とヒートシンク11がフィン状突起部15を介して物理的に接触している。よって、金属層14からヒートシンク11へと複数のフィン状突起部15を介して熱を伝熱し、金属層14とヒートシンク11との接合部16における熱抵抗を低減することが可能となる。このようなヒートシンク付パワーモジュール用基板2をパワーモジュール1に適用した際に、電子部品に発生する熱を十分に放熱することが可能となり、電子部品の温度上昇を抑制することができる。
また、本実施形態であるパワーモジュール1においては、半導体素子10がパワーモジュール用基板3に接合され、さらにパワーモジュール用基板3にはヒートシンク11が接合されているので、半導体素子10から発生する熱を、ヒートシンク11を介して放熱することが可能である。そして、金属層14とヒートシンク11が、熱伝導性が優れる複数のフィン状突起部15を介して接合されているので、熱サイクル負荷時においても、金属層14とヒートシンク11との接合部16における熱抵抗が上昇せず、金属層14からヒートシンク11へと効率よく放熱することができ、半導体素子10を適正な温度で動作させることができる。このため、半導体素子10の能力を十分に引き出し、また半導体素子10の寿命を向上させることができる。
また、従来のパワーモジュールでは、金属層とヒートシンクの間にグリースを塗布しており、熱サイクルを負荷した際にグリースが劣化したり、グリースの内部に空隙が生じたりして、接合部において熱抵抗が上昇していた。これに対して、本実施形態の金属層14とヒートシンク11の接合では、金属層14とヒートシンク11の間を熱伝導性が良好なフィン状突起部15により接続している。このような構成にすることにより、熱サイクル負荷時においても、フィン状突起部15が金属層14とヒートシンク11の間を接続された状態を維持することができ、経時的な熱抵抗の上昇が抑制される。そのため、熱サイクルを多くの回数負荷された場合においても、半導体素子10から発生する熱を十分に放熱することが可能となり、パワーモジュール1の経時変化に対する信頼性を向上させることができる。
(第二の実施形態)
次に、本発明に係る第二の実施形態について説明する。
第二の実施形態は、金属層114及びヒートシンク111の構成が異なること以外は第一の実施形態と同様の構成であるので、同一の構成のものについては同一の符号で記載し、詳細な説明を省略する。
以下に、第二の実施形態に係るパワーモジュール101、ヒートシンク付パワーモジュール用基板102、及びパワーモジュール用基板103について説明する。
パワーモジュール101は、図7で示すように、ヒートシンク付パワーモジュール用基板102と、ヒートシンク付パワーモジュール用基板102に接合された半導体素子10(電子部品)と、を備えている。このヒートシンク付パワーモジュール用基板102は、パワーモジュール用基板103と、パワーモジュール用基板103に接合されたヒートシンク111と、を備えている。
パワーモジュール用基板103は、図7で示すように、絶縁層12と、絶縁層12の一方の面(図7において上面)に配設された回路層13と、絶縁層12の他方の面(図7において下面)に配設された金属層114とを備えている。
金属層114は、絶縁層12の他方の面に、金属板が接合されることにより形成されている。本実施形態においては、金属層114は、回路層13と同様に、純度が99.99%以上のアルミニウム(いわゆる4Nアルミニウム)の圧延板からなるアルミニウム板が、絶縁層12に接合されることにより形成されている。なお、第二の実施形態においては、金属層114の絶縁層12と接合されていない側の面(図7において下面)には、フィン状突起部は設けられていない。
ヒートシンク111は、パワーモジュール用基板103の下方に取り付けられ、半導体素子10からヒートシンク付パワーモジュール用基板102側へと伝達された熱を放熱し、半導体素子10を冷却するためのものである。このヒートシンク111は、熱伝導性が良好な銅又は銅合金、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成されることが望ましく、本実施形態においては、A6063(アルミニウム合金)で構成されている。そして、金属層114と接合される側の面(図7において上面)には、図8に示すように、当該面から突出する複数のフィン状突起部115が複数設けられている。
フィン状突起部115は、ヒートシンク111の金属層114と対向する面に複数設けられており、ヒートシンク111と同種の金属で構成されている。金属層114とヒートシンク111との接合部116において、図8で示すように、フィン状突起部115は、金属層114とヒートシンク111との隙間に応じてたわみ変形して金属層114の表面と接触しており、金属層114とヒートシンク111とを接続している。
なお、第二の実施形態では、パワーモジュール用基板103とヒートシンク111は、板バネなどによって押圧固定されている。
次に、金属層114(パワーモジュール用基板103)と接合される前のヒートシンク111について説明する。
金属層114と接合される前のヒートシンク111は、図9及び図10で示すように、ヒートシンク111の一方の面に複数のフィン状突起部115が設けられ、他方の面から下方に向けて垂設された放熱フィン117が設けられている。このヒートシンク111は、放熱の用途として、パワーモジュール用基板103の金属層114に接合されて用いられるものである。このヒートシンク111は、熱伝導性が良好な銅又は銅合金、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成されることが望ましく、本実施形態においては、A6063(アルミニウム合金)で構成されている。
金属層114と接合される前のフィン状突起部115は、板形状をしており、ヒートシンク111の一方の面から斜め上方(図6の左右方向に対して斜めに交差する方向)に傾斜して設けられている。このフィン状突起部115は、ヒートシンク111と同様の金属で構成されており、ヒートシンク111の積層方向(図9及び図10の上下方向)に押圧されることによって、たわみ変形可能となっている。また、このフィン状突起部115は複数設けられており、それぞれのフィン状突起部115は、同一の形状であり、同一の方向に向いている。
金属層114と接合される前のフィン状突起部115の高さ(図10のh2で示す高さ)は、0.2mm以上2mm以下が好ましいとされている。特に好ましい範囲として、0.5mm以上1mm以下とされている。また、フィン状突起部115の間隔(図10のd2で示す距離)は、0.1mm以上2mm以下が好ましいとされている。特に好ましい範囲として、0.2mm以上1mm以下とされている。
次に、本実施形態であるパワーモジュール101の製造方法について、図11に示すフロー図を参照して説明する。
まず、回路層13となるアルミニウム板及び金属層114となるアルミニウム板と、ヒートシンク111となるアルミニウム合金板を準備する。そして、ヒートシンク111となるアルミニウム合金板の表面に、切り出し加工、ロール加工等の機械加工により、図10で示したフィン状突起部115を形成する(ヒートシンクのフィン状突起部形成工程S21)。本実施形態では、第一の実施形態のフィン状突起部15の作製方法と同様の手法によりフィン状突起部115を作製した。
次に、回路層13、金属層114となるアルミニウム板を、絶縁層12の一方の面及び他方の面にそれぞれろう材を介して積層し、加圧・加熱後冷却することによって、アルミニウム板と絶縁層12とを接合する(回路層及び金属層接合工程S22)。このろう付けの温度は、640℃〜650℃に設定されている。
このようにして、本実施形態である絶縁層12の一方の面に回路層13が形成され、他方の面に金属層114が形成されたパワーモジュール用基板103が製造される。
そして、金属層114の絶縁層12と接合されていない側の面に、ヒートシンク111の一方の面(フィン状突起部115が形成された側の面)を対向配置し、板バネなどによって、金属層114とヒートシンク111を接合する(ヒートシンク接合工程S23)。この際に、ヒートシンク111の一方の面から突出するフィン状突起部115は、金属層114とヒートシンク111の間で押圧されて金属層114とヒートシンク111との隙間に応じてたわみ変形し、金属層114とヒートシンク111とを接続するようになっている。
こうして、本実施形態であるヒートシンク付パワーモジュール用基板102が製造される。
そして、回路層13の表面に、はんだ19を介して半導体素子10を接合する。このはんだ付けの温度は、250℃〜350℃に設定されている(半導体素子接合工程24)。
このようにして、本実施形態であるパワーモジュール101が製造される。
次に、このパワーモジュール101の熱の流れを説明する。半導体素子10から発生した熱は、パワーモジュール用基板103に伝熱され、ヒートシンク111のフィン状突起部115を介してヒートシンク111の放熱フィン117側へと熱が伝達されることとなる。そして、放熱フィン117を通じて放熱される。
第二の実施形態のヒートシンク付パワーモジュール用基板102によれば、ヒートシンク111の一方の面から突出するフィン状突起部115が複数設けられ、このフィン状突起部115がたわみ変形して金属層114と接触し、金属層114とヒートシンク111とが接続されている。金属層114とヒートシンク111は、反りを有していたり、平滑度が悪かったりするために、金属層114とヒートシンク111とを接触させた際に隙間が生じるが、フィン状突起部115が金属層114とヒートシンク111の隙間に応じてたわみ変形し、金属層114とヒートシンク111とを接続している。よって、金属層114からヒートシンク111へと複数のフィン状突起部115を介して熱を伝熱し、金属層114とヒートシンク111との接合部116における熱抵抗を低減することが可能となる。このようなヒートシンク付パワーモジュール用基板102をパワーモジュール101に適用した際に、半導体素子10(電子部品)に発生する熱を十分に放熱することが可能となり、半導体素子10(電子部品)の温度上昇を抑制することができる。
また、フィン状突起部115が、ヒートシンク111の面に対して斜め方向(図6の左右方向に対して斜めに交差する方向)に傾斜して設けられ、金属層114とヒートシンク111とが押圧されることによって接合されているので、フィン状突起部115が金属層114とヒートシンク111の間の隙間に応じて、フィン状突起部115と金属層114との接触面積が大きくなるようにたわみ変形させることができる。そのため、金属層114とヒートシンク111との間をフィン状突起部115で埋めることができ、金属層114とヒートシンク111との接合部116における熱抵抗を小さくすることが可能となる。
また、金属層と接合される前のフィン状突起部115の高さ(図10のh2で示す高さ)は、0.2mm以上2mm以下とされているので、パワーモジュール用基板101をヒートシンク111と接合する際に、フィン状突起部115が、金属層114とヒートシンク111との隙間に応じてたわみ変形して金属層114とヒートシンク111を接続し、接合部116における熱抵抗を低減することが可能となる。
金属層114とヒートシンク111を接触させた際には、金属層114及びヒートシンク111の反りや平滑度に起因して隙間が生じるが、フィン状突起部115の高さをこの隙間の最大高さ以上に設定することによって、フィン状突起部115が金属層114とヒートシンク111との隙間に応じてたわみ変形し、金属層114及びヒートシンク111の接合部116における熱抵抗を低減することが可能となる。上述した金属層114とヒートシンク111との隙間の最大高さは、0.1mmのため、本実施形態では、フィン状突起部115の好ましい高さは、0.2mm以上と設定されている。また、フィン状突起部115の高さが2mmを超えると、接合部116の高さが高くなりすぎて熱抵抗が大きくなる場合がある。このような理由により、フィン状突起部115の高さは上記の範囲に設定されている。
さらに、フィン状突起部115の好ましい間隔(図10のd2で示す距離)は、0.1mm以上2mm以下とされているので、パワーモジュール用基板をヒートシンク111と接合する際に、フィン状突起部115がたわみ変形を阻害されることなく金属層114とヒートシンク111との隙間に応じて変形することができ、広範囲にわたって金属層114とヒートシンク111を接続し、接合部116の熱抵抗を小さくすることが可能となる。
フィン状突起部115の間隔が2mmを超える場合には、接合部116において、フィン状突起部115同士の間隔が広くなりすぎるために、熱抵抗の低減効果が得られなくなる場合があり、0.1mm未満の場合には、フィン状突起部115をたわみ変形させた際に、隣り合うフィン状突起部115同士が接触して、たわみ変形が困難となるため、上記の範囲とされている。
また、金属層114とヒートシンク111が、ヒートシンク111の一方の面から突出し、たわみ変形可能なフィン状突起部115を介して物理的に接触されているので、単に、グリースを介して接合していた従来のヒートシンク付パワーモジュール用基板と比較して、金属層114とヒートシンク111の接合部116における熱抵抗を低減することができる。このようなヒートシンク付パワーモジュール用基板102をパワーモジュール101に適用したときに、半導体素子10(電子部品)から発生する熱を効率よくヒートシンク111から放熱することが可能となる。
また、フィン状突起部115はアルミニウム合金で構成されているので、第一の実施形態のフィン状突起部15と比較して強度が高い。そのため、フィン状突起部115の弾性変形可能な変形量が大きく、金属層114の面に対して、フィン状突起部115を強い応力で接触させることができ、フィン状突起部115と金属層114を強固に接続させ、熱を金属層114からフィン状突起部115を介してヒートシンク111へと確実に伝熱することができる。
(第三の実施形態)
次に、本発明に係る第三の実施形態について説明する。
第三の実施形態は、第一の実施形態で用いるパワーモジュール用基板3と、第二の実施形態で用いるフィン状突起部115が設けられたヒートシンク111を用いること以外は上述した構成と同様であり、同一の構成のものについては同一の符号で記載し、詳細な説明を省略する。
第三の実施形態に係るパワーモジュール201は、図12で示すように、ヒートシンク付パワーモジュール用基板202と、ヒートシンク付パワーモジュール用基板202に接合された半導体素子10(電子部品)と、を備えている。ヒートシンク付パワーモジュール用基板202は、図12で示すように、パワーモジュール用基板3と、パワーモジュール用基板3に接合されたヒートシンク111と、を備えている。
本実施形態では、パワーモジュール用基板3とヒートシンク111は、板バネなどによって押圧固定されている。そして、パワーモジュール用基板3の金属層14とヒートシンク111の接合部216において、図13で示すように、金属層14及びヒートシンク111の対向する面から突出した複数のフィン状突起部15、115は、金属層14とヒートシンク111の隙間に応じてたわみ変形し、金属層14とヒートシンク111とがフィン状突起部15、115を介して物理的に接触されている。
ヒートシンク111と接合される前の金属層14のフィン状突起部15の高さ(図4のh1で示す高さ)、及び金属層14と接合される前のヒートシンク111のフィン状突起部115の高さ(図10のh2で示す高さ)は、その合計の高さが、0.2mm以上2mm以下が好ましいとされている。特に好ましい範囲として、0.5mm以上1mm以下とされている。また、フィン状突起部15、115のピッチ(図4のd1、図10のd2で示す距離)は、0.1mm以上2mm以下が好ましいとされている。特に好ましい範囲として、0.2mm以上1mm以下とされている。
なお、第三の実施形態のパワーモジュールの製造方法では、まず、回路層13、金属層14となるアルミニウム板を絶縁層12にろう付けして接合する。次に、第一の実施形態及び第二の実施形態と同様にしてフィン状突起部15、115を作製する。そして、金属層14とヒートシンク111を板バネなどによって押圧固定して接合し、さらに回路層13と半導体素子10を接合する。
第三の実施形態に係るヒートシンク付パワーモジュール用基板202によれば、金属層14とヒートシンク111の対向する面の両面にフィン状突起部15,115が形成されている。これらのフィン状突起部15、115が、金属層14とヒートシンク111との隙間に応じてたわみ変形し、金属層14とヒートシンク111とがフィン状突起部15、115を介して物理的に接触されるので、金属層14とヒートシンク111の接合部216における熱抵抗を小さくすることが可能となる。このようなヒートシンク付パワーモジュール用基板202をパワーモジュール201に適用した場合には、半導体素子10から発生する熱を効率的にヒートシンク111へと伝達し、放熱フィン117を通じて大気中へと熱を放熱することができ、パワーモジュール201の温度の上昇を抑制し、適正な温度でパワーモジュール201を動作させることが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
なお、本実施形態においては、フィン状突起部が面から斜め方向に延在する構成のものとして説明したが、少なくともフィン状突起部の先端側が、金属層とヒートシンクとが対向する面に対して傾斜している構成とされても良い。具体的には、図14で示すように、フィン状突起部315が、面から斜め下方に向かって延在し、その途中で屈曲し、さらに斜め下方へと延びたカール形状とされても良い。このような構成にすることによって、上下方向に押圧された際に、フィン状突起部315が金属層とヒートシンクの間の隙間に応じて、フィン状突起部315とフィン状突起部315が接触する面との接触面積がさらに大きくなるようにたわみ変形させ、金属層とヒートシンクとの間をフィン状突起部で埋めることができ、金属層とヒートシンクとの接合部における熱抵抗を小さくすることができる。
また、本実施形態では、パワーモジュール用基板とヒートシンクは板バネなどによって押圧され、金属層及びヒートシンクのフィン状突起部がたわみ変形する構成について説明した。しかしながら、例えば、パワーモジュール用基板403を覆うように、ヒートシンク411の上方にモールド金型を配置し、フィン状突起部が押圧された状態で樹脂等を用いてモールディングを行い、図15で示すように、樹脂モールド422により固定されたパワーモジュール401とする構成等、他の方法でパワーモジュール用基板とヒートシンクを固定する構成とされても良い。
また、本実施形態では、金属層とヒートシンクの対向する面の少なくとも一方の面に予めグリースを塗布しておいた状態で金属層とヒートシンクを接合し、接合部が複数のフィン状突起部とグリースにより構成されるものとしても良い。この場合には、フィン状突起部によってグリースが移動することが防止され、グリースが接合部から抜け難くすることができる。
また、本実施形態では、金属層のフィン状突起部が金属層と同様の金属で構成されるものとして説明したが、異なる金属で構成されていても良い。ヒートシンクについても同様で、ヒートシンクのフィン状突起部が、ヒートシンクと異なる金属で構成されていても良い。
また、本実施形態では、回路層及び金属層を構成する金属板を純度99.99%の純アルミニウムの圧延板で構成されるものとして説明したが、これに限定されることはなく、他のアルミニウム又はアルミニウム合金で構成されていてもよい。また、回路層及び金属層を構成する金属板を、純銅、または、銅合金で構成されたものとしてもよい。
また、本実施形態では、ヒートシンクの下方に放熱フィンが設けられる構成について説明したが、放熱フィンを設けずに、冷却器を接合する構成としても良い。さらには、冷却器の流路の内部に放熱フィンを設ける構成としても良い。ヒートシンクと冷却器を接合する際には、本実施形態で説明したようなフィン状突起部を設けてそれらを接触させることにより伝熱する構成としても良い。また、ヒートシンクに放熱フィンを形成する場合において、ヒートシンクに予めフィンを設けておいても良いし、パワーモジュール用基板にヒートシンクを接合した後にヒートシンクにフィンを設けても良い。
また、本実施形態では、回路層と半導体素子をはんだで接合する場合について説明したが、Agペーストを用いて接合しても良い。
また、本実施形態では、回路層と絶縁層をろう付けにて接合するものとして説明したが、これに限定されることはなく、過渡液相接合法(Transient Liquid Phase Bonding)、鋳造法等を適用してもよい。
さらに、回路層を銅又は銅合金で構成した場合には、銅又は銅合金からなる金属板を絶縁層に接合する際に、直接接合法(DBC法)、活性金属法、鋳造法等を適用することができる。
また、本実施形態では、上述の実施形態では、絶縁層としてAlNを用いたが、これに限定されることはなく、SiやAl等を用いてもよいし、絶縁樹脂によって絶縁層を構成してもよい。
2、102、202 ヒートシンク付パワーモジュール用基板
3、103、403 パワーモジュール用基板
11、111、411 ヒートシンク
12 絶縁層
13 回路層
14、114 金属層
15、115、315 フィン状突起部
16、116、216 接合部

Claims (6)

  1. 絶縁層の一方の面に回路層が配設され、他方の面に金属層が配設されたパワーモジュール用基板と、前記金属層と接合されたヒートシンクと、を備えたヒートシンク付パワーモジュール用基板であって、
    前記金属層と前記ヒートシンクが対向する面のうち、少なくともいずれか一方の面に、この面から突出するフィン状突起部が複数設けられ、
    前記金属層と前記ヒートシンクとの接合部において、前記フィン状突起部がたわみ変形して金属層とヒートシンクとが接続されていることを特徴とするヒートシンク付パワーモジュール用基板。
  2. 前記金属層と前記ヒートシンクとの接合部において、グリースが設けられていることを特徴とする請求項1に記載のヒートシンク付パワーモジュール用基板。
  3. 絶縁層の一方の面に回路層が配設され、他方の面に金属層が配設されたパワーモジュール用基板と、前記金属層と接合されたヒートシンクと、を備えたヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法であって、
    前記金属層と前記ヒートシンクが対向する面のうち、少なくともいずれか一方の面に、たわみ変形可能なフィン状突起部を複数設け、
    前記金属層と前記ヒートシンクを対向配置し、押圧することによってフィン状突起部をたわみ変形させて、前記金属層と前記ヒートシンクを接合することを特徴とするヒートシンク付パワーモジュール用基板の製造方法。
  4. 前記面に対して、少なくとも先端側を傾斜させて前記フィン状突起部を設けることを特徴とする請求項3に記載のパワーモジュール用基板の製造方法。
  5. ヒートシンクと対向配置され、押圧されることによりヒートシンクと接合されるパワーモジュール用基板であって、
    絶縁層の一方の面に回路層が配設され、他方の面に金属層が配設されており、
    前記ヒートシンクと対向配置される前記金属層の面に、この面から突出するフィン状突起部が複数設けられ、
    前記フィン状突起部は、押圧されることによってたわみ変形可能とされていることを特徴とするパワーモジュール用基板。
  6. 前記フィン状突起部は、前記面に対して少なくとも先端側が傾斜していることを特徴とする請求項5に記載のパワーモジュール用基板。
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