JP2013205678A - プロキシミティ露光装置、プロキシミティ露光装置の基板位置決め方法、及び表示用パネル基板の製造方法 - Google Patents

プロキシミティ露光装置、プロキシミティ露光装置の基板位置決め方法、及び表示用パネル基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基板の一面を複数のショットに分けて露光する際、各ショットにおける基板の位置決め誤差によるトータルピッチ精度の低下を抑制して、パターンの焼付けを精度良く行う。
【解決手段】各ショットにおいて、移動ステージの目標位置を決定し(ステップ307)、移動ステージの位置の検出結果に基づき、移動ステージを目標位置へ移動して(ステップ310)、基板1の位置決めを行う。2回目以降のショットにおいて、既に行われたショットで基板1の位置決め後に検出した移動ステージの位置から、既に行われたショットにおける、露光時の移動ステージの位置の目標位置からのずれ量を検出し(ステップ311)、検出したずれ量に基づき、これから行うショットにおける移動ステージの目標位置を補正する(ステップ309)。
【選択図】図16

Description

本発明は、液晶ディスプレイ装置等の表示用パネル基板の製造において、プロキシミティ方式を用いて基板の露光を行うプロキシミティ露光装置、プロキシミティ露光装置の基板位置決め方法、及びそれらを用いた表示用パネル基板の製造方法に係り、特に、移動ステージにより基板をXY方向へステップ移動させて、基板の一面を複数のショットに分けて露光するプロキシミティ露光装置、プロキシミティ露光装置の基板位置決め方法、及びそれらを用いた表示用パネル基板の製造方法に関する。
表示用パネルとして用いられる液晶ディスプレイ装置のTFT(Thin Film Transistor)基板やカラーフィルタ基板、プラズマディスプレイパネル用基板、有機EL(Electroluminescence)表示パネル用基板等の製造は、露光装置を用いて、フォトリソグラフィー技術により基板上にパターンを形成して行われる。露光装置としては、レンズ又は鏡を用いてマスクのパターンを基板上に投影するプロジェクション方式と、マスクと基板との間に微小な間隙(プロキシミティギャップ)を設けてマスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ方式とがある。プロキシミティ方式は、プロジェクション方式に比べてパターン解像性能は劣るが、照射光学系の構成が簡単で、かつ処理能力が高く量産用に適している。
近年、表示用パネルの各種基板の製造では、大型化及びサイズの多様化に対応するため、比較的大きな基板を用意し、表示用パネルのサイズに応じて、1枚の基板から1枚又は複数枚の表示用パネル基板を製造している。その場合、プロキシミティ方式では、基板の一面を一括して露光しようとすると、基板と同じ大きさのマスクが必要となり、高価なマスクのコストがさらに増大する。そこで、基板より比較的小さなマスクを用い、移動ステージにより基板をXY方向へステップ移動させて、基板の一面を複数のショットに分けて露光する方式が主流となっている。
プロキシミティ露光装置において、パターンの焼付けを精度良く行うためには、露光時の基板の位置決めを精度良く行わなければならない。基板の位置決めを行う移動ステージは、X方向へ移動するXステージと、Y方向へ移動するYステージと、θ方向へ回転するθステージとを備え、基板を支持するチャックを搭載して、XY方向へ移動及びθ方向へ回転する。特許文献1には、基板を位置決めする際に、レーザー測長系を用いて移動ステージのXY方向の位置を検出する技術が開示されている。レーザー測長系は、レーザー光を発生するレーザー光源と、チャックに取り付けられた反射手段(バーミラー)と、レーザー光源からのレーザー光と反射手段(バーミラー)により反射されたレーザー光との干渉を測定するレーザー干渉計とを備えている。
特開2005−331542号公報
表示用パネル基板等の製造において、露光精度の管理には、基板上の基準点を原点とした位置座標でパターンの位置の精度を管理する絶対位置精度管理と、パターンの間隔を一定にするトータルピッチ精度管理とがある。一般に、絶対位置精度管理では、パターンの位置ずれ量の許容値が数百μm程度であるのに対し、トータルピッチ精度管理では、パターンの間隔の相違の許容値が数μm程度であり、厳格な精度管理が必要となる。
従来、プロキシミティ露光装置では、基板上の基準点を原点とした位置座標を用いて、基板の位置決めを行っていた。しかしながら、移動ステージにより基板をXY方向へステップ移動させて、基板の一面を複数のショットに分けて露光する場合、各ショットにおける基板の位置決め誤差により、基板全体としてパターンの間隔が変動し、ショット数が多くなる程、各ショットにおける基板の位置決め誤差が蓄積されて、トータルピッチ精度が低下するという問題があった。
本発明の課題は、基板の一面を複数のショットに分けて露光する際、各ショットにおける基板の位置決め誤差によるトータルピッチ精度の低下を抑制して、パターンの焼付けを精度良く行うことである。また、本発明の課題は、基板の一面を複数のショットに分けて露光する際、トータルピッチ精度の低下を抑制して、パターンの焼付けを精度良く行い、高品質な表示用パネル基板を製造することである。
本発明のプロキシミティ露光装置は、マスクを保持するマスクホルダと、基板を支持するチャックと、チャックを搭載して移動する移動ステージとを備え、移動ステージによりチャックを移動して基板のXY方向へのステップ移動を行い、基板の一面を複数のショットに分けて露光するプロキシミティ露光装置において、レーザー光を発生するレーザー光源、移動ステージに取り付けられた複数の反射手段、及びレーザー光源からのレーザー光と各反射手段により反射されたレーザー光との干渉を複数箇所で測定する複数のレーザー干渉計を有するレーザー測長系と、レーザー測長系の各レーザー干渉計の測定結果から、移動ステージの位置を検出する第1の検出手段と、移動ステージを駆動するステージ駆動回路と、各ショットにおいて、移動ステージの目標位置を決定し、第1の検出手段による移動ステージの位置の検出結果に基づき、ステージ駆動回路を制御し、移動ステージを目標位置へ移動させて、基板の位置決めを行う制御手段とを備え、制御手段が、2回目以降のショットにおいて、既に行われたショットで基板の位置決め後に第1の検出手段により検出された移動ステージの位置から、既に行われたショットにおける、露光時の移動ステージの位置の目標位置からのずれ量を検出し、検出したずれ量に基づき、これから行うショットにおける移動ステージの目標位置を補正するものである。
また、本発明のプロキシミティ露光装置の基板位置決め方法は、マスクを保持するマスクホルダと、基板を支持するチャックと、チャックを搭載して移動する移動ステージとを備え、移動ステージによりチャックを移動して基板のXY方向へのステップ移動を行い、基板の一面を複数のショットに分けて露光するプロキシミティ露光装置の基板位置決め方法であって、移動ステージにレーザー測長系の複数の反射手段を取り付け、レーザー測長系の複数のレーザー干渉計により、レーザー光源からのレーザー光と各反射手段により反射されたレーザー光との干渉を複数箇所で測定し、各レーザー干渉計の測定結果から、移動ステージの位置を検出し、各ショットにおいて、移動ステージの目標位置を決定し、移動ステージの位置の検出結果に基づき、移動ステージを目標位置へ移動して、基板の位置決めを行い、2回目以降のショットにおいて、既に行われたショットで基板の位置決め後に検出した移動ステージの位置から、既に行われたショットにおける、露光時の移動ステージの位置の目標位置からのずれ量を検出し、検出したずれ量に基づき、これから行うショットにおける移動ステージの目標位置を補正するものである。
既に行われたショットにおいて、露光時の移動ステージの位置が許容値の範囲内で目標位置からずれても、これから行うショットでは、そのずれ量に基づいて移動ステージの位置の目標位置が補正されるので、既に行われたショットにおけるずれ量が打ち消されて、各ショットにおける基板の位置決め誤差が蓄積されない。従って、基板の一面を複数のショットに分けて露光する際、各ショットにおける基板の位置決め誤差によるトータルピッチ精度の低下が抑制され、パターンの焼付けが精度良く行われる。また、1回目のショットでは、基板の位置決めを高精度に行う必要がなくなるので、1回目のショットにおける基板の位置決め時間が短くなり、タクトタイムが短縮される。
さらに、本発明のプロキシミティ露光装置は、基板上の精度管理点の位置を入力する入力装置を備え、制御手段が、既に行われた精度管理点を含むショットにおける、露光時の移動ステージの位置の目標位置からのずれ量を累積して、これから行うショットにおける移動ステージの目標位置を補正するものである。また、本発明のプロキシミティ露光装置の基板位置決め方法は、既に行われた基板上の精度管理点を含むショットにおける、露光時の移動ステージの位置の目標位置からのずれ量を累積して、これから行うショットにおける移動ステージの目標位置を補正するものである。トータルピッチ精度管理を行う際の基板上の精度管理点の数及び位置は、基板の種類によって異なり、基板の種類に応じて適切なトータルピッチ精度管理が行われる。
さらに、本発明のプロキシミティ露光装置は、チャックに支持された基板の位置を検出する第2の検出手段と、マスクホルダに保持されたマスクの位置ずれ量を検出する第3の検出手段とを備え、制御手段が、第1の検出手段により検出された移動ステージの位置と、第2の検出手段により検出された基板の位置とから、チャックに対する基板の位置ずれ量を検出し、チャックに対する基板の位置ずれ量、及び第3の検出手段により検出されたマスクの位置ずれ量に基づき、各ショットにおける移動ステージの目標位置を決定するものである。
また、本発明のプロキシミティ露光装置の基板位置決め方法は、チャックに支持された基板の位置を検出し、移動ステージの位置と基板の位置とから、チャックに対する基板の位置ずれ量を検出し、マスクホルダに保持されたマスクの位置ずれ量を検出し、チャックに対する基板の位置ずれ量、及びマスクの位置ずれ量に基づき、各ショットにおける移動ステージの目標位置を決定するものである。
通常、基板は、基板搬送ロボットを用いてチャックへ搬入されるが、その際、基板搬送ロボットの移動誤差により、チャックに搭載された基板の位置ずれが発生する。また、各ショットにおいて、マスクと基板とのギャップ合わせを行うとき、マスクと基板と間の空気によりマスクが上方向へ押されて変形し、変形したマスクが元に戻る際に、マスクの位置ずれが発生する。チャックに対する基板の位置ずれ量を検出し、マスクホルダに保持されたマスクの位置ずれ量を検出し、チャックに対する基板の位置ずれ量、及びマスクの位置ずれ量に基づき、各ショットにおける移動ステージの目標位置を決定するので、チャックに対する基板の位置ずれ量、及びマスクの位置ずれ量に応じて、各ショットにおける補正前の移動ステージの目標位置が適切に決定される。
本発明の表示用パネル基板の製造方法は、上記のいずれかのプロキシミティ露光装置を用いて基板の露光を行い、あるいは、上記のいずれかのプロキシミティ露光装置の基板位置決め方法を用いて基板を位置決めして、基板の露光を行うものである。基板の一面を複数のショットに分けて露光する際、トータルピッチ精度の低下が抑制されて、パターンの焼付けが精度良く行われるので、高品質な表示用パネル基板が製造される。
本発明のプロキシミティ露光装置及びプロキシミティ露光装置の基板位置決め方法によれば、2回目以降のショットにおいて、既に行われたショットで基板の位置決め後に検出した移動ステージの位置から、既に行われたショットにおける、露光時の移動ステージの位置の目標位置からのずれ量を検出し、検出したずれ量に基づき、これから行うショットにおける移動ステージの目標位置を補正することにより、基板の一面を複数のショットに分けて露光する際、各ショットにおける基板の位置決め誤差によるトータルピッチ精度の低下を抑制して、パターンの焼付けを精度良く行うことができる。また、1回目のショットでは、基板の位置決めを高精度に行う必要がなくなるので、1回目のショットにおける基板の位置決め時間を短くして、タクトタイムを短縮することができる。
さらに、本発明のプロキシミティ露光装置及びプロキシミティ露光装置の基板位置決め方法によれば、既に行われた基板上の精度管理点を含むショットにおける、露光時の移動ステージの位置の目標位置からのずれ量を累積して、これから行うショットにおける移動ステージの目標位置を補正することにより、基板の種類に応じて適切なトータルピッチ精度管理を行うことができる。
さらに、本発明のプロキシミティ露光装置及びプロキシミティ露光装置の基板位置決め方法によれば、チャックに対する基板の位置ずれ量を検出し、マスクホルダに保持されたマスクの位置ずれ量を検出し、チャックに対する基板の位置ずれ量、及びマスクの位置ずれ量に基づき、各ショットにおける移動ステージの目標位置を決定することにより、チャックに対する基板の位置ずれ量、及びマスクの位置ずれ量に応じて、各ショットにおける補正前の移動ステージの目標位置を適切に決定することができる。
本発明の表示用パネル基板の製造方法によれば、基板の一面を複数のショットに分けて露光する際、トータルピッチ精度の低下を抑制して、パターンの焼付けを精度良く行い、高品質な表示用パネル基板を製造することができる。
本発明の一実施の形態によるプロキシミティ露光装置の概略構成を示す図である。 チャック10aが露光位置にあり、チャック10bがロード/アンロード位置にある状態を示す上面図である。 チャック10aが露光位置にあり、チャック10bがロード/アンロード位置にある状態を示す一部断面側面図である。 チャック10bが露光位置にあり、チャック10aがロード/アンロード位置にある状態を示す上面図である。 チャック10bが露光位置にあり、チャック10aがロード/アンロード位置にある状態を示す一部断面側面図である。 主ステージベース上にある移動ステージの上面図である。 主ステージベース上にある移動ステージのX方向の一部断面側面図である。 主ステージベース上にある移動ステージのY方向の側面図である。 レーザー干渉計の動作を説明する図である。 レーザー干渉計の動作を説明する図である。 X方向の変位を測定するレーザー変位計の斜視図である。 Y方向の変位を測定するレーザー変位計の斜視図である。 マスクの位置検出用マークの一例を示す図である。 マスク位置検出用カメラの動作を説明する図である。 基板の露光精度管理点の一例を示す図である。 本発明の一実施の形態によるプロキシミティ露光装置の露光処理のフローチャートである。 液晶ディスプレイ装置のTFT基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。 液晶ディスプレイ装置のカラーフィルタ基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。
図1は、本発明の一実施の形態によるプロキシミティ露光装置の概略構成を示す図である。本実施の形態は、複数のチャックを有するプロキシミティ露光装置の例を示している。プロキシミティ露光装置は、複数のチャック10a,10b、主ステージベース11、複数の副ステージベース11a,11b、台12、Xガイド13、複数の移動ステージ、マスクホルダ20、レーザー測長系制御装置30、複数の第1のレーザー測長系、第2のレーザー測長系、レーザー変位計制御装置40、レーザー変位計42,43、バーミラー44、基板位置検出装置、マスク位置検出装置、主制御装置70、入出力インタフェース回路71,72、ステージ駆動回路80a,80b、及び入力装置90を含んで構成されている。プロキシミティ露光装置は、これらの他に、基板1をチャック10へ搬入し、また基板1をチャック10から搬出する基板搬送ロボット、露光光を照射する照射光学系、装置内の温度管理を行う温度制御ユニット等を備えている。
なお、本実施の形態では、チャック、副ステージベース、移動ステージ、第1のレーザー測長系及びステージ駆動回路がそれぞれ2つ設けられているが、これらをそれぞれ1つ又は3つ以上設けてもよい。また、以下に説明する実施の形態におけるXY方向は例示であって、X方向とY方向とを入れ替えてもよい。
図1において、基板1の露光を行う露光位置の上空に、マスク2を保持するマスクホルダ20が設置されている。マスクホルダ20には、露光光が通過する開口20aが設けられており、開口20aの下方には、マスク2が装着されている。マスクホルダ20の下面の開口20aの周囲には、吸着溝が設けられており、マスクホルダ20は、吸着溝により、マスク2の周辺部を真空吸着して保持している。マスクホルダ20に保持されたマスク2の上空には、図示しない照射光学系が配置されている。露光時、照射光学系からの露光光がマスク2を透過して基板1へ照射されることにより、マスク2のパターンが基板1の表面に転写され、基板1上にパターンが形成される。
マスクホルダ20の下方には、主ステージベース11が配置されている。主ステージベース11の左右には、主ステージベース11のX方向に隣接して副ステージベース11a,11bが配置されている。主ステージベース11のY方向には、台12が取り付けられている。チャック10aは、後述する移動ステージによって、副ステージベース11a上のロード/アンロード位置と主ステージベース11上の露光位置との間を移動される。また、チャック10bは、後述する移動ステージによって、副ステージベース11b上のロード/アンロード位置と主ステージベース11上の露光位置との間を移動される。
基板1は、副ステージベース11a,11b上のロード/アンロード位置において、図示しない基板搬送ロボットにより、チャック10a,10bへ搬入され、またチャック10a,10bから搬出される。チャック10a,10bへの基板1のロード及びチャック10a,10bからの基板1のアンロードは、チャック10a,10bに設けた複数の突き上げピンを用いて行われる。突き上げピンは、チャック10a,10bの内部に収納されており、チャック10a,10bの内部から上昇して、基板1をチャック10a,10bにロードする際、基板搬送ロボットから基板1を受け取り、基板1をチャック10a,10bからアンロードする際、基板搬送ロボットへ基板1を受け渡す。チャック10a,10bは、基板1を真空吸着して支持する。基板1の表面には、フォトレジストが塗布されている。
図2は、チャック10aが露光位置にあり、チャック10bがロード/アンロード位置にある状態を示す上面図である。また、図3は、チャック10aが露光位置にあり、チャック10bがロード/アンロード位置にある状態を示す一部断面側面図である。図2において、主ステージベース11上及び副ステージベース11a,11b上には、主ステージベース11上から副ステージベース11a,11b上へX方向に伸びるXガイド13が設けられている。
図3において、チャック10a,10bは、それぞれ移動ステージに搭載されている。各移動ステージは、Xステージ14、Yガイド15、Yステージ16、θステージ17、及びチャック支持台19を含んで構成されている。Xステージ14は、Xガイド13に搭載され、Xガイド13に沿ってX方向へ移動する。Yステージ16は、Xステージ14上に設けられたYガイド15に搭載され、Yガイド15に沿ってY方向(図3の図面奥行き方向)へ移動する。θステージ17は、Yステージ16に搭載され、θ方向へ回転する。チャック支持台19は、θステージ17に搭載され、チャック10a,10bを複数箇所で支持する。
各移動ステージのXステージ14のX方向への移動及びYステージ16のY方向への移動により、チャック10aは、副ステージベース11a上のロード/アンロード位置と主ステージベース11上の露光位置との間を移動され、チャック10bは、副ステージベース11b上のロード/アンロード位置と主ステージベース11上の露光位置との間を移動される。図4は、チャック10bが露光位置にあり、チャック10aがロード/アンロード位置にある状態を示す上面図である。また、図5は、チャック10bが露光位置にあり、チャック10aがロード/アンロード位置にある状態を示す一部断面側面図である。副ステージベース11a,11b上のロード/アンロード位置において、各移動ステージのXステージ14のX方向への移動、Yステージ16のY方向への移動、及びθステージ17のθ方向への回転により、チャック10a,10bに搭載された基板1のプリアライメントが行われる。
主ステージベース11上の露光位置において、各移動ステージのXステージ14のX方向への移動及びYステージ16のY方向への移動により、チャック10a,10bに保持された基板1のXY方向へのステップ移動が行われる。また、図示しないZ−チルト機構によりマスクホルダ20をZ方向へ移動及びチルトすることにより、マスク2と基板1とのギャップ合わせが行われる。そして、各移動ステージのXステージ14のX方向への移動、Yステージ16のY方向への移動、及びθステージ17のθ方向への回転により、露光時の基板1の位置決めが行われる。
各移動ステージのXステージ14、Yステージ16、及びθステージ17には、ボールねじ及びモータや、リニアモータ等の図示しない駆動機構が設けられている。図1において、ステージ駆動回路80aは、主制御装置70の制御により、チャック10aを搭載した移動ステージのXステージ14、Yステージ16、及びθステージ17を駆動する。また、ステージ駆動回路80bは、主制御装置70の制御により、チャック10bを搭載した移動ステージのXステージ14、Yステージ16、及びθステージ17を駆動する。
なお、本実施の形態では、マスクホルダ20をZ方向へ移動及びチルトすることにより、マスク2と基板1とのギャップ合わせを行っているが、各移動ステージにZ−チルト機構を設けて、チャック10a,10bをZ方向へ移動及びチルトすることにより、マスク2と基板1とのギャップ合わせを行ってもよい。
以下、本実施の形態によるプロキシミティ露光装置の基板の位置決め動作について説明する。本実施の形態では、2つの第1のレーザー測長系の一方により、チャック10aを搭載した移動ステージのX方向の位置を検出し、他方により、チャック10bを搭載した移動ステージのX方向の位置を検出する。また、第2のレーザー測長系により、主ステージベース11上での各移動ステージのY方向の位置を検出する。さらに、レーザー変位計42,43を用いて、チャック10a,10bのθ方向の傾きを検出する。
図1において、第1のレーザー測長系の一方は、レーザー光源31a、2つのレーザー干渉計32a、及び後述するバーミラー34aを含んで構成されている。第1のレーザー測長系の他方は、レーザー光源31b、2つのレーザー干渉計32b、及び後述するバーミラー34bを含んで構成されている。また、第2のレーザー測長系は、レーザー光源31b、2つのレーザー干渉計33、及びバーミラー35を含んで構成されている。レーザー光源31a,31bは、半導体レーザーを含んで構成されている。
図6は、主ステージベース上にある移動ステージの上面図である。図7は、主ステージベース上にある移動ステージのX方向の一部断面側面図である。図8は、主ステージベース上にある移動ステージのY方向の側面図である。図6〜図8は、チャック10aを搭載した移動ステージを示しており、チャック10bを搭載した移動ステージは、チャック10aを搭載した移動ステージとX方向において左右対称な構成となっている。なお、図7ではXガイド13が省略され、図8ではレーザー干渉計32a,32bが省略されている。
図8において、移動ステージのXステージ14がXガイド13に搭載されているので、主ステージベース11及び副ステージベース11a,11bとXステージ14との間に、Xガイド13の高さに応じた空間が発生している。第1のレーザー測長系のバーミラー34aは、この空間を利用して、Xステージ14の下に取り付けられている。バーミラー34bも同様である。第1のレーザー測長系の2つのレーザー干渉計32aは、図1に示す様に、主ステージベース11のXガイド13から外れた位置に設置されている。レーザー干渉計32bも同様である。
図6〜図8において、第2のレーザー測長系のバーミラー35は、アーム36により、ほぼチャック10aの高さでYステージ16に取り付けられている。チャック10bを搭載した移動ステージについても、同様に、バーミラー35は、ほぼチャック10bの高さでYステージ16に取り付けられている。第2のレーザー測長系の2つのレーザー干渉計33は、図6及び図8に示す様に、主ステージベース11のY方向に取り付けられた台12に設置されている。
図9及び図10は、レーザー干渉計の動作を説明する図である。なお、図9は、チャック10aが露光位置にあり、チャック10bがロード/アンロード位置にある状態を示し、図10は、チャック10bが露光位置にあり、チャック10aがロード/アンロード位置にある状態を示している。
図9及び図10において、各レーザー干渉計32aは、レーザー光源31aからのレーザー光をバーミラー34aへ照射し、バーミラー34aにより反射されたレーザー光を受光して、レーザー光源31aからのレーザー光とバーミラー34aにより反射されたレーザー光との干渉を測定する。図1において、レーザー測長系制御装置30は、主制御装置70の制御により、2つのレーザー干渉計32aの測定結果から、チャック10aを搭載した移動ステージのX方向の位置を検出し、またXステージ14がX方向へ移動する際のヨーイングを検出する。主制御装置70は、レーザー測長系制御装置30の検出結果を、入出力インタフェース回路71を介して入力する。
図9及び図10において、各レーザー干渉計32bは、レーザー光源31bからのレーザー光をバーミラー34bへ照射し、バーミラー34bにより反射されたレーザー光を受光して、レーザー光源31bからのレーザー光とバーミラー34bにより反射されたレーザー光との干渉を測定する。図1において、レーザー測長系制御装置30は、主制御装置70の制御により、2つのレーザー干渉計32bの測定結果から、チャック10bを搭載した移動ステージのX方向の位置を検出し、またXステージ14がX方向へ移動する際のヨーイングを検出する。主制御装置70は、レーザー測長系制御装置30の検出結果を、入出力インタフェース回路71を介して入力する。
第1のレーザー測長系のバーミラー34a,34bを各移動ステージのXステージ14の下に取り付け、レーザー干渉計32a,32bを主ステージベース11のXガイド13から外れた位置に設置するので、各移動ステージは副ステージベース11a,11bと主ステージベース11とを移動する際にレーザー干渉計32a,32bと衝突することがない。そして、レーザー干渉計32a,32bを主ステージベース11に設置するので、レーザー干渉計32a,32bが副ステージベース11a,11bの振動の影響を受けない。また、レーザー干渉計32a,32bから主ステージベース11上の各移動ステージまでの測定距離が短くなる。従って、各第1のレーザー測長系を用いて、各移動ステージのX方向の位置が精度良く検出される。そして、各第1のレーザー測長系で、複数のレーザー干渉計32a,32bを主ステージベース11に設置するので、複数のレーザー干渉計32a,32bの測定結果から、各移動ステージのXステージ14がX方向へ移動する際のヨーイングが検出される。
図9及び図10において、各レーザー干渉計33は、レーザー光源31bからのレーザー光をバーミラー35へ照射し、バーミラー35により反射されたレーザー光を受光して、レーザー光源31bからのレーザー光とバーミラー35により反射されたレーザー光との干渉を測定する。図1において、レーザー測長系制御装置30は、主制御装置70の制御により、2つのレーザー干渉計33の測定結果から、主ステージベース11上での各移動ステージのY方向の位置を検出し、またYステージ16がY方向へ移動する際のヨーイングを検出する。主制御装置70は、レーザー測長系制御装置30の検出結果を、入出力インタフェース回路71を介して入力する。
第2のレーザー測長系のレーザー干渉計33を主ステージベース11のY方向に取り付けられた台12に設置するので、レーザー干渉計33が副ステージベース11a,11bの振動の影響を受けない。また、レーザー干渉計33から主ステージベース11上の各移動ステージまでの測定距離が短くなる。従って、第2のレーザー測長系を用いて、主ステージベース11上での各移動ステージのY方向の位置が精度良く検出される。そして、複数のレーザー干渉計33を台12に設置するので、複数のレーザー干渉計33の測定結果から、各移動ステージのYステージ16がY方向へ移動する際のヨーイングが検出される。また、第2のレーザー測長系の各バーミラー35を、ほぼ各移動ステージが搭載しているチャック10a,10bの高さに取り付けるので、各移動ステージのY方向の位置が基板1の近傍で検出される。
図11は、X方向の変位を測定するレーザー変位計の斜視図である。図11は、チャック10aを搭載した移動ステージに取り付けられたレーザー変位計を示しており、チャック10bを搭載した移動ステージに取り付けられたレーザー変位計は、図11とX方向において左右対称な構成となっている。バーミラー44は、チャック10a,10bのY方向へ伸びる一側面に取り付けられている。2つのレーザー変位計42は、それぞれ、アーム46により、バーミラー44の高さでブロック48に取り付けられている。ブロック48は、Xステージ14に取り付けられている。
図12は、Y方向の変位を測定するレーザー変位計の斜視図である。図12において、バーミラー45は、取り付け具49により、チャック10a,10bの裏面に取り付けられている。レーザー変位計43は、図7及び図12に示す様に、アーム47により、バーミラー45の高さでYステージ16に取り付けられている。なお、図12は、バーミラー45及び取り付け具49が見える様にするため、チャック10a,10bの一部を切り欠いた状態を示している。
図11において、各レーザー変位計42は、レーザー光をバーミラー44へ照射し、バーミラー44により反射されたレーザー光を検出することにより、バーミラー44が取り付けられたチャック10aのX方向の変位を測定する。また、図12において、レーザー変位計43は、レーザー光をバーミラー45へ照射し、バーミラー45により反射されたレーザー光を検出することにより、バーミラー45が取り付けられたチャック10a,10bのY方向の変位を測定する。
図1において、レーザー変位計制御装置40は、主制御装置70の制御により、各レーザー変位計42,43の測定結果から、チャック10a,10bのθ方向の傾きを検出する。主制御装置70は、レーザー変位計制御装置40の検出結果を、入出力インタフェース回路72を介して入力する。
露光時の基板1の位置決めを行う際、主制御装置70は、レーザー変位計制御装置40によるチャック10a,10bのθ方向の傾きの検出結果に基づき、ステージ駆動回路80a,80bを制御し、各移動ステージのθステージ17によりチャック10a,10bをθ方向へ回転させて、基板1のθ方向の位置決めを行う。また、主制御装置70は、レーザー測長系制御装置30による移動ステージのXY方向の位置の検出結果に基づき、ステージ駆動回路80a,80bを制御し、各移動ステージのXステージ14及びYステージ16によりチャック10a,10bをXY方向へ移動させて、基板1のXY方向の位置決めを行う。
図1において、基板位置検出装置は、画像処理回路50、及びプリアライメント用カメラ52を含んで構成されている。また、マスク位置検出装置は、画像処理回路50、及びマスク位置検出用カメラ53を含んで構成されている。図3及び図5において、副ステージベース11a,11b上のロード/アンロード位置の上空には、3つのプリアライメント用カメラ52がそれぞれ設置されている。また、主ステージベース11上の露光位置の上空には、2つのマスク位置検出用カメラ53が設置されている。
基板搬送ロボットにより、基板1がチャック10a,10bへ搬入される際、基板搬送ロボットの移動誤差により、チャック10a,10bに搭載された基板1の位置ずれが発生する。また、各ショットにおいて、マスク2と基板1とのギャップ合わせを行うとき、マスク2と基板1と間の空気によりマスク2が上方向へ押されて変形し、変形したマスク2が元に戻る際に、マスク2の位置ずれが発生する。
図4において、副ステージベース11a上のロード/アンロード位置の上空に設置された3つのプリアライメント用カメラ52は、チャック10aがロード/アンロード位置にあるとき、チャック10aに搭載された基板1の直交する2つの縁の画像をそれぞれ取得し、画像信号を図1の画像処理回路50へ出力する。図1において、画像処理回路50は、3つのプリアライメント用カメラ52から入力した画像信号を処理して、チャック10aに搭載された基板1のXY方向の位置及びθ方向の傾きを検出する。主制御装置70は、レーザー測長系制御装置30が検出したチャック10aを搭載した移動ステージのXY方向の位置と、レーザー変位計制御装置40が検出したチャック10aのθ方向の傾きと、画像処理回路50が検出した基板1のXY方向の位置及びθ方向の傾きとから、チャック10aに対する基板1の位置ずれ量を検出する。
図2において、副ステージベース11b上のロード/アンロード位置の上空に設置された2つのプリアライメント用カメラ52は、チャック10bがロード/アンロード位置にあるとき、チャック10bに搭載された基板1の直交する2つの縁の画像をそれぞれ取得し、画像信号を図1の画像処理回路50へ出力する。図1において、画像処理回路50は、3つのプリアライメント用カメラ52から入力した画像信号を処理して、チャック10bに搭載された基板1のXY方向の位置及びθ方向の傾きを検出する。主制御装置70は、レーザー測長系制御装置30が検出したチャック10bを搭載した移動ステージのXY方向の位置と、レーザー変位計制御装置40が検出したチャック10bのθ方向の傾きと、画像処理回路50が検出した基板1のXY方向の位置及びθ方向の傾きとから、チャック10bに対する基板1の位置ずれ量を検出する。
マスク2には、マスクホルダ20に保持されたマスク2の位置を検出するための位置検出用マークが設けられている。図13は、マスクの位置検出用マークの一例を示す図である。図13に示した例では、位置検出用マーク2bが、マスク2の左右両端に1箇所ずつ設けられている。図14は、マスク位置検出用カメラの動作を説明する図である。マスク位置検出用カメラ53は、CCDカメラ53a、レンズ53b、及び照明53cを含んで構成されている。照明53c内の光源54cから発生した照明光は、その一部がレンズ53b内のハーフミラー54dで反射され、レンズ53b内の集光レンズ54bから、マスク2へ照射される。マスク2から反射した光は、集光レンズ54bで集光され、ハーフミラー54dを透過して、CCDカメラ53a内のCCD54aの受光面で受光される。CCD54aは、受光面で受光した光の強度分布に応じた画像信号を出力する。
図2及び図4において、主ステージベース11上の露光位置の上空に設置された2つのマスク位置検出用カメラ53は、マスク2の位置検出用マーク2bの画像をそれぞれ取得し、画像信号を図1の画像処理回路50へ出力する。図1において、画像処理回路50は、2つのマスク位置検出用カメラ53から入力した画像信号を処理して、マスクホルダに保持されたマスク2の位置を検出し、マスク2の位置ずれ量を検出する。
図15は、基板の露光精度管理点の一例を示す図である。図15は、基板1の表面を破線で示した6つの露光領域に分け、基板1の一面を6回のショットに分けて露光する例を示している。トータルピッチ精度管理を行う際の基板上の精度管理点の数及び位置は、基板の種類やショット数によって異なる。図15に示した例では、精度管理点1bが、基板1の四隅の4箇所に設けられている。図1において、入力装置90は、基板1上の精度管理点1bの位置を含むデータを、主制御装置70へ入力する。
図16は、本発明の一実施の形態によるプロキシミティ露光装置の露光処理のフローチャートである。まず、基板搬送ロボットにより、基板1をチャック10a又はチャック10bへ搬入する(ステップ301)。基板位置検出装置の3つのプリアライメント用カメラ52は、チャック10a,10bに搭載された基板1の直交する2つの縁の画像をそれぞれ取得する。画像処理回路50は、3つのプリアライメント用カメラ52から入力した画像信号を処理して、チャック10a,10bに搭載された基板1のXY方向の位置及びθ方向の傾きを検出する。主制御装置70は、レーザー測長系制御装置30が検出した移動ステージのXY方向の位置と、レーザー変位計制御装置40が検出したチャック10a,10bのθ方向の傾きと、画像処理回路50が検出した基板1のXY方向の位置及びθ方向の傾きとから、チャック10a,10bに対する基板1の位置ずれ量を検出する(ステップ302)。
主制御装置70は、検出したチャック10a,10bに対する基板1の位置ずれ量に応じ、ステージ駆動回路80a,80bによりXステージ14、Yステージ16及びθステージ17を駆動し、ロード/アンロード位置においてチャック10a,10bをXY方向へ移動及びθ方向へ回転して、基板1のプリアライメントを行う(ステップ303)。次に、主制御装置70は、ステージ駆動回路80a,80bによりXステージ14及びYステージ16を駆動して、チャック10a又はチャック10bを露光位置へ移動し、基板1を露光位置の1回目のショットを行う位置へ移動する(ステップ304)。続いて、主制御装置70は、Z−チルト機構によりマスクホルダ20をZ方向へ移動及びチルトして、マスク2と基板1とのギャップ合わせを行う(ステップ305)。
マスク2と基板1とのギャップ合わせが終了して変形したマスク2が元に戻った後、マスク位置検出装置の2つのマスク位置検出用カメラ53は、マスク2の位置検出用マーク2bの画像をそれぞれ取得する。画像処理回路50は、2つのマスク位置検出用カメラ53から入力した画像信号を処理して、マスクホルダに保持されたマスク2の位置を検出し、マスク2の位置ずれ量を検出する(ステップ306)。
主制御装置70は、ステップ302で検出したチャック10a,10bに対する基板1の位置ずれ量、及びステップ306で画像処理回路50が検出したマスク2の位置ずれ量に基づき、そのショットにおける移動ステージの目標位置を決定する(ステップ307)。チャック10a,10bに対する基板1の位置ずれ量を検出し、マスクホルダ20に保持されたマスク2の位置ずれ量を検出し、チャック10a,10bに対する基板1の位置ずれ量、及びマスク2の位置ずれ量に基づき、各ショットにおける移動ステージの目標位置を決定するので、チャック10a,10bに対する基板の位置ずれ量、及びマスク2の位置ずれ量に応じて、各ショットにおける移動ステージの目標位置が適切に決定される。
続いて、主制御装置70は、1回目のショットか否かを判断する(ステップ308)。1回目のショットである場合、主制御装置70は、ステージ駆動回路80a,80bによりXステージ14及びYステージ16を駆動して、チャック10a,10bをステップ307で決定した目標位置へ移動して、基板1の位置決めを行う(ステップ310)。基板1の位置決めは、レーザー測長系制御装置30により検出した移動ステージのXY方向の位置と目標位置とのずれ量が、予め定めた許容値以内となるまで行われる。
基板1の位置決めが終了した後、主制御装置70は、レーザー測長系制御装置30により検出された移動ステージのXY方向の位置から、露光時の移動ステージの位置の目標位置からのずれ量を検出して記憶する(ステップ311)。そして、主制御装置70は、そのショットの露光を行い(ステップ312)、全ショットの露光が終了したか否かを判断する(ステップ313)。全ショットの露光が終了していない場合、主制御装置70は、Z−チルト機構によりマスク2と基板1とのギャップを広げた後、ステージ駆動回路80a,80bによりXステージ14及びYステージ16を駆動して、基板1のXY方向へのステップ移動を行い(ステップ314)、基板1を次のショットを行う位置へ移動する。そして、ステップ305へ戻り、全ショットが終了するまで、ステップ305〜314を繰り返す。
ステップ308において、そのショットが2回目以降のショットである場合、主制御装置70は、既に行われたショットにおいてステップ311で検出した露光時の移動ステージの位置の目標位置からのずれ量に基づき、ステップ307で決定したそのショットにおける移動ステージの目標位置を補正する(ステップ309)。
このとき、主制御装置70は、入力装置90から入力されたデータに示された精度管理点1bを含むショットにおける、露光時の移動ステージの位置の目標位置からのずれ量を累積して、そのショットにおける目標位置を補正する。トータルピッチ精度管理を行う際の基板上の精度管理点の数及び位置は、基板の種類によって異なり、基板の種類に応じて適切なトータルピッチ精度管理が行われる。
既に行われたショットにおいて、露光時の移動ステージの位置が許容値の範囲内で目標位置からずれても、これから行うショットでは、そのずれ量に基づいて移動ステージの位置の目標位置が補正されるので、既に行われたショットにおけるずれ量が打ち消されて、各ショットにおける基板1の位置決め誤差が蓄積されない。従って、基板1の一面を複数のショットに分けて露光する際、各ショットにおける基板1の位置決め誤差によるトータルピッチ精度の低下が抑制され、パターンの焼付けが精度良く行われる。また、1回目のショットでは、基板の位置決めを高精度に行う必要がなくなるので、1回目のショットにおける基板の位置決め時間が短くなり、タクトタイムが短縮される。
ステップ313において、全ショットの露光が終了した場合、主制御装置70は、Z−チルト機構によりマスク2と基板1とのギャップを広げた後、ステージ駆動回路80a,80bによりXステージ14及びYステージ16を駆動して、チャック10a,10bをロード/アンロード位置へ移動する(ステップ315)。そして、基板搬送ロボットにより、基板1をチャック10a,10bから搬出する(ステップ316)。
以上説明した本実施の形態によれば、2回目以降のショットにおいて、既に行われたショットで基板1の位置決め後に検出した移動ステージの位置から、既に行われたショットにおける、露光時の移動ステージの位置の目標位置からのずれ量を検出し、検出したずれ量に基づき、これから行うショットにおける移動ステージの目標位置を補正することにより、基板1の一面を複数のショットに分けて露光する際、各ショットにおける基板1の位置決め誤差によるトータルピッチ精度の低下を抑制して、パターンの焼付けを精度良く行うことができる。また、1回目のショットでは、基板の位置決めを高精度に行う必要がなくなるので、1回目のショットにおける基板の位置決め時間を短くして、タクトタイムを短縮することができる。
さらに、既に行われた基板1上の精度管理点1bを含むショットにおける、露光時の移動ステージの位置の目標位置からのずれ量を累積して、これから行うショットにおける移動ステージの目標位置を補正することにより、基板の種類に応じて適切なトータルピッチ精度管理を行うことができる。
さらに、チャック10a,10bに対する基板1の位置ずれ量を検出し、マスクホルダ2に保持されたマスク2の位置ずれ量を検出し、チャック10a,10bに対する基板1の位置ずれ量、及びマスク2の位置ずれ量に基づき、各ショットにおける移動ステージの目標位置を決定することにより、チャック10a,10bに対する基板1の位置ずれ量、及びマスク2の位置ずれ量に応じて、各ショットにおける補正前の移動ステージの目標位置を適切に決定することができる。
本発明のプロキシミティ露光装置を用いて基板の露光を行い、あるいは、本発明のプロキシミティ露光装置の基板位置決め方法を用いて基板を位置決めして、基板の露光を行うことにより、基板の一面を複数のショットに分けて露光する際、トータルピッチ精度の低下を抑制して、パターンの焼付けを精度良く行い、高品質な表示用パネル基板を製造することができる。
例えば、図17は、液晶ディスプレイ装置のTFT基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。薄膜形成工程(ステップ101)では、スパッタ法やプラズマ化学気相成長(CVD)法等により、基板上に液晶駆動用の透明電極となる導電体膜や絶縁体膜等の薄膜を形成する。レジスト塗布工程(ステップ102)では、ロール塗布法等により感光樹脂材料(フォトレジスト)を塗布して、薄膜形成工程(ステップ101)で形成した薄膜上にフォトレジスト膜を形成する。露光工程(ステップ103)では、プロキシミティ露光装置や投影露光装置等を用いて、マスクのパターンをフォトレジスト膜に転写する。現像工程(ステップ104)では、シャワー現像法等により現像液をフォトレジスト膜上に供給して、フォトレジスト膜の不要部分を除去する。エッチング工程(ステップ105)では、ウエットエッチングにより、薄膜形成工程(ステップ101)で形成した薄膜の内、フォトレジスト膜でマスクされていない部分を除去する。剥離工程(ステップ106)では、エッチング工程(ステップ105)でのマスクの役目を終えたフォトレジスト膜を、剥離液によって剥離する。これらの各工程の前又は後には、必要に応じて、基板の洗浄/乾燥工程が実施される。これらの工程を数回繰り返して、基板上にTFTアレイが形成される。
また、図18は、液晶ディスプレイ装置のカラーフィルタ基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。ブラックマトリクス形成工程(ステップ201)では、レジスト塗布、露光、現像、エッチング、剥離等の処理により、基板上にブラックマトリクスを形成する。着色パターン形成工程(ステップ202)では、染色法、顔料分散法、印刷法、電着法等により、基板上に着色パターンを形成する。この工程を、R、G、Bの着色パターンについて繰り返す。保護膜形成工程(ステップ203)では、着色パターンの上に保護膜を形成し、透明電極膜形成工程(ステップ204)では、保護膜の上に透明電極膜を形成する。これらの各工程の前、途中又は後には、必要に応じて、基板の洗浄/乾燥工程が実施される。
図17に示したTFT基板の製造工程では、露光工程(ステップ103)において、図18に示したカラーフィルタ基板の製造工程では、ブラックマトリクス形成工程(ステップ201)の露光処理において、本発明のプロキシミティ露光装置及びプロキシミティ露光装置の基板位置決め方法を適用することができる。
1 基板
1b 精度管理点
2 マスク
2b 位置検出用マーク
10a,10b チャック
11 主ステージベース
11a,11b 副ステージベース
12 台
13 Xガイド
14 Xステージ
15 Yガイド
16 Yステージ
17 θステージ
19 チャック支持台
20 マスクホルダ
30 レーザー測長系制御装置
31a,31b レーザー光源
32a,32b,33 レーザー干渉計
34a,34b,35 バーミラー
36 アーム
40 レーザー変位計制御装置
42,43 レーザー変位計
44,45 バーミラー
46,47 アーム
48 ブロック
49 取り付け具
50 画像処理回路
52 プリアライメント用カメラ
53 マスク位置検出用カメラ
53a CCDカメラ
53b レンズ
53c 照明
54a CCD
54b 集光レンズ
54c 光源
54d ハーフミラー
70 主制御装置
71,72 入出力インタフェース回路
80a,80b ステージ駆動回路
90 入力装置

Claims (8)

  1. マスクを保持するマスクホルダと、基板を支持するチャックと、前記チャックを搭載して移動する移動ステージとを備え、前記移動ステージにより前記チャックを移動して基板のXY方向へのステップ移動を行い、基板の一面を複数のショットに分けて露光するプロキシミティ露光装置において、
    レーザー光を発生するレーザー光源、前記移動ステージに取り付けられた複数の反射手段、及び前記レーザー光源からのレーザー光と各反射手段により反射されたレーザー光との干渉を複数箇所で測定する複数のレーザー干渉計を有するレーザー測長系と、
    前記レーザー測長系の各レーザー干渉計の測定結果から、前記移動ステージの位置を検出する第1の検出手段と、
    前記移動ステージを駆動するステージ駆動回路と、
    各ショットにおいて、前記移動ステージの目標位置を決定し、前記第1の検出手段による前記移動ステージの位置の検出結果に基づき、前記ステージ駆動回路を制御し、前記移動ステージを目標位置へ移動させて、基板の位置決めを行う制御手段とを備え、
    前記制御手段は、2回目以降のショットにおいて、既に行われたショットで基板の位置決め後に前記第1の検出手段により検出された前記移動ステージの位置から、既に行われたショットにおける、露光時の前記移動ステージの位置の目標位置からのずれ量を検出し、検出したずれ量に基づき、これから行うショットにおける移動ステージの目標位置を補正することを特徴とするプロキシミティ露光装置。
  2. 基板上の精度管理点の位置を入力する入力装置を備え、
    前記制御手段は、既に行われた精度管理点を含むショットにおける、露光時の前記移動ステージの位置の目標位置からのずれ量を累積して、これから行うショットにおける移動ステージの目標位置を補正することを特徴とする請求項1に記載のプロキシミティ露光装置。
  3. 前記チャックに支持された基板の位置を検出する第2の検出手段と、
    前記マスクホルダに保持されたマスクの位置ずれ量を検出する第3の検出手段とを備え、
    前記制御手段は、前記第1の検出手段により検出された前記移動ステージの位置と、前記第2の検出手段により検出された基板の位置とから、前記チャックに対する基板の位置ずれ量を検出し、前記チャックに対する基板の位置ずれ量、及び前記第3の検出手段により検出されたマスクの位置ずれ量に基づき、各ショットにおける前記移動ステージの目標位置を決定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のプロキシミティ露光装置。
  4. マスクを保持するマスクホルダと、基板を支持するチャックと、チャックを搭載して移動する移動ステージとを備え、移動ステージによりチャックを移動して基板のXY方向へのステップ移動を行い、基板の一面を複数のショットに分けて露光するプロキシミティ露光装置の基板位置決め方法であって、
    移動ステージにレーザー測長系の複数の反射手段を取り付け、レーザー測長系の複数のレーザー干渉計により、レーザー光源からのレーザー光と各反射手段により反射されたレーザー光との干渉を複数箇所で測定し、
    各レーザー干渉計の測定結果から、移動ステージの位置を検出し、
    各ショットにおいて、移動ステージの目標位置を決定し、移動ステージの位置の検出結果に基づき、移動ステージを目標位置へ移動して、基板の位置決めを行い、
    2回目以降のショットにおいて、既に行われたショットで基板の位置決め後に検出した移動ステージの位置から、既に行われたショットにおける、露光時の移動ステージの位置の目標位置からのずれ量を検出し、検出したずれ量に基づき、これから行うショットにおける移動ステージの目標位置を補正することを特徴とするプロキシミティ露光装置の基板位置決め方法。
  5. 既に行われた基板上の精度管理点を含むショットにおける、露光時の移動ステージの位置の目標位置からのずれ量を累積して、これから行うショットにおける移動ステージの目標位置を補正することを特徴とする請求項4に記載のプロキシミティ露光装置の基板位置決め方法。
  6. チャックに支持された基板の位置を検出し、
    移動ステージの位置と基板の位置とから、チャックに対する基板の位置ずれ量を検出し、
    マスクホルダに保持されたマスクの位置ずれ量を検出し、
    チャックに対する基板の位置ずれ量、及びマスクの位置ずれ量に基づき、各ショットにおける移動ステージの目標位置を決定することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のプロキシミティ露光装置の基板位置決め方法。
  7. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のプロキシミティ露光装置を用いて基板の露光を行うことを特徴とする表示用パネル基板の製造方法。
  8. 請求項4乃至請求項6のいずれか一項に記載のプロキシミティ露光装置の基板位置決め方法を用いて基板を位置決めして、基板の露光を行うことを特徴とする表示用パネル基板の製造方法。
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