JP2010176081A - 露光装置、露光装置の基板搬送方法、及び表示用パネル基板の製造方法 - Google Patents

露光装置、露光装置の基板搬送方法、及び表示用パネル基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】レーザー測長系によるチャックの位置検出を中断させることなく、基板をチャックに対してθ方向の回転が無い姿勢でチャックに搭載する。
【解決手段】基板1をチャックへ搬送する前に、基板1を温度調節装置50に搭載して基板1の温度を調節する。温度調節装置50に基板1をθ方向へ回転する回転機構80を設け、温度調節装置50に搭載された基板1のθ方向の傾きを検出し、検出結果に基づき、基板1を温度調節装置50からチャック10へ搬送する前に、基板1をθ方向の傾き分だけ逆方向へ回転して、基板1のθ方向の傾きを補正する。基板1をチャック10に搭載する前にチャック10をθ方向へ回転する必要がないので、レーザー測長系によるチャック10の位置検出が中断されない。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶ディスプレイ装置等の表示用パネル基板の製造において、基板の露光を行う露光装置、露光装置の基板搬送方法、及びそれらを用いた表示用パネル基板の製造方法に係り、特にレーザー測長系を用いて基板を搭載したチャックの位置を検出する露光装置、露光装置の基板搬送方法、及びそれらを用いた表示用パネル基板の製造方法に関する。
表示用パネルとして用いられる液晶ディスプレイ装置のTFT(Thin Film Transistor)基板やカラーフィルタ基板、プラズマディスプレイパネル用基板、有機EL(Electroluminescence)表示パネル用基板等の製造は、露光装置を用いて、フォトリソグラフィー技術により基板上にパターンを形成して行われる。露光装置としては、従来、レンズ又は鏡を用いてマスクのパターンを基板上に投影するプロジェクション方式と、マスクと基板との間に微小な間隙(プロキシミティギャップ)を設けてマスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ方式とがあった。プロキシミティ方式は、プロジェクション方式に比べてパターン解像性能は劣るが、照射光学系の構成が簡単で、かつ処理能力が高く量産用に適している。
特許文献1には、プロキシミティ露光装置において、レーザー測長系を用いて基板を搭載したチャックの位置を検出し、基板の位置決めを高精度に行う技術が開示されている。また、特許文献2には、基板をチャックに搭載する前に、基板のθ方向の傾きを検出し、チャックを検出した基板の傾き分だけθ方向へ回転することにより、基板がチャックに対してθ方向に回転した姿勢でチャックに搭載されるのを防止する技術が開示されている。
近年、フォトレジストが塗布された基板へ光ビームを照射し、光ビームにより基板を走査して、基板にパターンを描画する露光装置が開発されている。光ビームにより基板を走査して、基板にパターンを直接描画するため、高価なマスクが不要となる。また、描画データ及び走査のプログラムを変更することにより、様々な種類の表示用パネル基板に対応することができる。この様な露光装置として、例えば、特許文献3、特許文献4、及び特許文献5に記載のものがある。
特開2005−331542号公報 特開2008−9012号公報 特開2003−332221号公報 特開2005−353927号公報 特開2007−219011号公報
特許文献2に記載の技術では、チャックに搭載する前の基板のθ方向の傾きが大きいと、基板をチャックに搭載する前に、チャックを基板の傾き分だけθ方向へ大きく回転しなければならない。チャックをθ方向へ大きく回転すると、レーザー干渉計がチャックに取り付けたバーミラーで反射されたレーザー光を受光できないため、レーザー測長系によるチャックの位置検出が中断される。その場合、基板をチャックに搭載した後、チャックの回転を元に戻してから、レーザー測長系によるチャックの位置検出を再開するわけであるが、その際、チャックの直交する二辺をX方向又はY方向と平行にする平行出し作業を行う必要がある。平行出し作業では、ステージによりチャックを移動し、レーザー測長系によりチャックの直交する二辺の位置を二箇所以上で測定する必要があり、作業に時間が掛かる。そのため、タクトタイムが長くなるという問題があった。
また、レーザー測長系によるチャックの位置検出にも微小な検出誤差が生じるが、レーザー測長系によるチャックの位置検出が一旦中断すると、中断後に平行出し作業を行ってからチャックの位置検出を再開しても、検出誤差が中断前と同じになるとは限らず、検出誤差にばらつきが発生するという問題があった。
本発明の課題は、レーザー測長系によるチャックの位置検出を中断させることなく、基板をチャックに対してθ方向の回転が無い姿勢でチャックに搭載することである。また、本発明の課題は、高品質な表示用パネル基板を短いタクトタイムで製造することである。
本発明の露光装置は、基板を支持するチャックと、チャックを移動するステージと、チャックの位置を検出するレーザー測長系とを備えた露光装置において、基板をチャックへ搬送する前に、基板を搭載して基板の温度を調節する温度調節装置と、温度調節装置に搭載された基板のθ方向の傾きを検出する検出手段と、基板を温度調節装置からチャックへ搬送する基板搬送手段とを備え、温度調節装置が、基板をθ方向へ回転する回転機構を有し、検出手段の検出結果に基づき、基板搬送手段が基板を温度調節装置からチャックへ搬送する前に、基板をθ方向の傾き分だけ逆方向へ回転して、基板のθ方向の傾きを補正するものである。
また、本発明の露光装置の基板搬送方法は、基板を支持するチャックと、チャックを移動するステージと、チャックの位置を検出するレーザー測長系とを備えた露光装置の基板搬送方法であって、基板をチャックへ搬送する前に、基板を温度調節装置に搭載して基板の温度を調節し、温度調節装置に基板をθ方向へ回転する回転機構を設け、温度調節装置に搭載された基板のθ方向の傾きを検出し、検出結果に基づき、基板を温度調節装置からチャックへ搬送する前に、基板をθ方向の傾き分だけ逆方向へ回転して、基板のθ方向の傾きを補正するものである。
基板をチャックへ搬送する前に、基板を温度調節装置に搭載して基板の温度を調節し、温度調節装置に基板をθ方向へ回転する回転機構を設け、温度調節装置に搭載された基板のθ方向の傾きを検出し、検出結果に基づき、基板を温度調節装置からチャックへ搬送する前に、基板をθ方向の傾き分だけ逆方向へ回転して、基板のθ方向の傾きを補正するので、基板がチャックに対してθ方向の回転が無い姿勢でチャックに搭載される。そして、基板をチャックに搭載する前にチャックをθ方向へ回転する必要がないので、レーザー測長系によるチャックの位置検出が中断されない。従って、チャックの平行出し作業をレーザー測長系によるチャックの位置検出が中断する度に行う必要が無くなり、またレーザー測長系によるチャックの位置検出誤差がばらつき無く一定になる。
さらに、本発明の露光装置は、温度調節装置が、基板に接触して基板の温度を調節する温度調節プレートと、温度調節プレートから基板を持ち上げる複数の突き上げピンとを有し、回転機構が、基板を持ち上げた複数の突き上げピンをθ方向へ回転して、基板をθ方向へ回転するものである。また、本発明の露光装置の基板搬送方法は、温度調節装置に、基板に接触して基板の温度を調節する温度調節プレートと、温度調節プレートから基板を持ち上げる複数の突き上げピンとを設け、回転機構により、基板を持ち上げた複数の突き上げピンをθ方向へ回転して、基板をθ方向へ回転するものである。基板に接触して基板の温度を調節する温度調節プレートをθ方向へ回転することなく、簡単な構成で基板のθ方向の傾きが補正される。
さらに、本発明の露光装置は、検出手段が、温度調節装置に縦置きで搭載された長方形の基板の一辺の縁を複数箇所で検出する複数のセンサーと、温度調節装置に横置きで搭載された長方形の基板の一辺の縁を複数箇所で検出する複数のセンサーとを有するものである。また、本発明の露光装置の基板搬送方法は、温度調節装置に縦置きで搭載された長方形の基板の一辺の縁を、複数のセンサーにより複数箇所で検出して、温度調節装置に搭載された基板のθ方向の傾きを検出し、温度調節装置に横置きで搭載された長方形の基板の一辺の縁を、別の複数のセンサーにより複数箇所で検出して、温度調節装置に搭載された基板のθ方向の傾きを検出するものである。
長方形の基板をチャックに縦置きで搭載する場合と横置きで搭載する場合とでは、チャックへ搬送する前に温度調節装置に搭載する基板の向きを、異ならせなければならない。温度調節装置に縦置きで搭載された長方形の基板の一辺の縁を、複数のセンサーにより複数箇所で検出して、温度調節装置に搭載された基板のθ方向の傾きを検出し、温度調節装置に横置きで搭載された長方形の基板の一辺の縁を、別の複数のセンサーにより複数箇所で検出して、温度調節装置に搭載された基板のθ方向の傾きを検出するので、長方形の基板をチャックに縦置きで搭載する場合及び横置きで搭載する場合のいずれにも対応することができる。
本発明の表示用パネル基板の製造方法は、上記のいずれかの露光装置を用いて基板の露光を行い、あるいは上記のいずれかの露光装置の基板搬送方法を用いて基板をチャックへ搬送し、基板の露光を行うものである。上記の露光装置又は露光装置の基板搬送方法を用いることにより、チャックの平行出し作業をレーザー測長系によるチャックの位置検出が中断する度に行う必要が無くなり、またレーザー測長系によるチャックの位置検出誤差がばらつき無く一定になるので、高品質な表示用パネル基板が短いタクトタイムで製造される。
本発明の露光装置及び露光装置の基板搬送方法によれば、基板をチャックへ搬送する前に、基板を温度調節装置に搭載して基板の温度を調節し、温度調節装置に基板をθ方向へ回転する回転機構を設け、温度調節装置に搭載された基板のθ方向の傾きを検出し、検出結果に基づき、基板を温度調節装置からチャックへ搬送する前に、基板をθ方向の傾き分だけ逆方向へ回転して、基板のθ方向の傾きを補正することにより、レーザー測長系によるチャックの位置検出を中断させることなく、基板をチャックに対してθ方向の回転が無い姿勢でチャックに搭載することができる。従って、チャックの平行出し作業をレーザー測長系によるチャックの位置検出が中断する度に行う必要が無くなり、またレーザー測長系によるチャックの位置検出誤差をばらつき無く一定にすることができる。
さらに、本発明の露光装置及び露光装置の基板搬送方法によれば、温度調節装置に、基板に接触して基板の温度を調節する温度調節プレートと、温度調節プレートから基板を持ち上げる複数の突き上げピンとを設け、回転機構により、基板を持ち上げた複数の突き上げピンをθ方向へ回転して、基板をθ方向へ回転することにより、基板に接触して基板の温度を調節する温度調節プレートをθ方向へ回転することなく、簡単な構成で基板のθ方向の傾きを補正することができる。
さらに、本発明の露光装置及び露光装置の基板搬送方法によれば、温度調節装置に縦置きで搭載された長方形の基板の一辺の縁を、複数のセンサーにより複数箇所で検出して、温度調節装置に搭載された基板のθ方向の傾きを検出し、温度調節装置に横置きで搭載された長方形の基板の一辺の縁を、別の複数のセンサーにより複数箇所で検出して、温度調節装置に搭載された基板のθ方向の傾きを検出することにより、長方形の基板をチャックに縦置きで搭載する場合及び横置きで搭載する場合のいずれにも対応することができる。
本発明の表示用パネル基板の製造方法によれば、チャックの平行出し作業をレーザー測長系によるチャックの位置検出が中断する度に行う必要が無くなり、またレーザー測長系によるチャックの位置検出誤差をばらつき無く一定にすることができるので、高品質な表示用パネル基板を短いタクトタイムで製造することができる。
本発明の一実施の形態による露光装置の概略構成を示す図である。 本発明の一実施の形態による露光装置の側面図である。 本発明の一実施の形態による露光装置の正面図である。 光ビーム照射装置の概略構成を示す図である。 レーザー測長系の動作を説明する図である。 温度調節装置の上面図である。 図6のA−A部の一部断面側面図である。 温度調節装置の動作を説明する図である。 基板エッジ検出センサーの上面図である。 基板エッジ検出センサーの側面図である。 図11(a)は回転機構の上面図、図11(b)は回転機構の側面である。 受け渡し位置にあるチャックの上面図である。 受け渡し位置にあるチャックの側面図である。 描画制御部の概略構成を示す図である。 光ビームによる基板の走査を説明する図である。 光ビームによる基板の走査を説明する図である。 光ビームによる基板の走査を説明する図である。 光ビームによる基板の走査を説明する図である。 液晶ディスプレイ装置のTFT基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。 液晶ディスプレイ装置のカラーフィルタ基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。
図1は、本発明の一実施の形態による露光装置の概略構成を示す図である。また、図2は本発明の一実施の形態による露光装置の側面図、図3は本発明の一実施の形態による露光装置の正面図である。本実施の形態は、基板にパターンを描画する露光装置の例を示している。露光装置は、ベース3、Xガイド4、Xステージ5、Yガイド6、Yステージ7、θステージ8、ステージ駆動回路9、チャック10、ゲート11、光ビーム照射装置20、リニアスケール31,33、エンコーダ32,34、基板搬送ロボット35、レーザー測長系、レーザー測長系制御装置40、走行誤差検出回路46、画像処理装置49、温度調節装置50、傾き検出装置69、及び主制御装置70を含んで構成されている。なお、図2及び図3では、ステージ駆動回路9、基板搬送ロボット35、レーザー測長系のレーザー光源41、レーザー測長系制御装置40、走行誤差検出回路46、画像処理装置49、温度調節装置50、傾き検出装置69、及び主制御装置70が省略されている。露光装置は、これらの他に、装置内の温度管理を行う温度制御ユニット等を備えている。
なお、以下に説明する実施の形態におけるXY方向は例示であって、X方向とY方向とを入れ替えてもよい。
図1において、チャック10は、基板1の受け渡しを行う受け渡し位置にある。受け渡し位置において、基板搬送ロボット35により基板1がチャック10へ搬入され、また基板搬送ロボット35により基板1がチャック10から搬出される。チャック10は、基板1の裏面を真空吸着して支持する。基板1の表面には、フォトレジストが塗布されている。
基板1の露光を行う露光位置の上空に、ベース3をまたいでゲート11が設けられている。ゲート11には、複数の光ビーム照射装置20が搭載されている。なお、本実施の形態は、8つの光ビーム照射装置20を用いた露光装置の例を示しているが、光ビーム照射装置の数はこれに限らず、7つ以下又は9つ以上の光ビーム照射装置を用いてもよい。
図4は、光ビーム照射装置の概略構成を示す図である。光ビーム照射装置20は、光ファイバー22、レンズ23、ミラー24、DMD(Digital Micromirror Device)25、投影レンズ26、及びDMD駆動回路27を含んで構成されている。光ファイバー22は、レーザー光源ユニット21から発生された紫外光の光ビームを、光ビーム照射装置20内へ導入する。光ファイバー22から射出された光ビームは、レンズ23及びミラー24を介して、DMD25へ照射される。DMD25は、光ビームを反射する複数の微小なミラーを二方向に配列して構成された空間的光変調器であり、各ミラーの角度を変更して光ビームを変調する。DMD25により変調された光ビームは、投影レンズ26を含むヘッド部20aから照射される。DMD駆動回路27は、主制御装置70から供給された描画データに基づいて、DMD25の各ミラーの角度を変更する。
図2及び図3において、チャック10は、θステージ8に搭載されており、θステージ8の下にはYステージ7及びXステージ5が設けられている。Xステージ5は、ベース3に設けられたXガイド4に搭載され、Xガイド4に沿ってX方向へ移動する。Yステージ7は、Xステージ5に設けられたYガイド6に搭載され、Yガイド6に沿ってY方向へ移動する。θステージ8は、Yステージ7に搭載され、θ方向へ回転する。
θステージ8のθ方向への回転により、チャック10に搭載された基板1は、直交する二辺がX方向及びY方向へ向く様に回転される。Xステージ5のX方向への移動により、チャック10は、受け渡し位置と露光位置との間を移動される。露光位置において、Xステージ5のX方向への移動により、各光ビーム照射装置20のヘッド部20aから照射された光ビームが、基板1をX方向へ走査する。また、Yステージ7のY方向への移動により、各光ビーム照射装置20のヘッド部20aから照射された光ビームによる基板1の走査領域が、Y方向へ移動される。図1において、主制御装置70は、ステージ駆動回路9を制御して、θステージ8のθ方向へ回転、Xステージ5のX方向への移動、及びYステージ7のY方向への移動を行う。
図1及び図2において、ベース3には、X方向へ伸びるリニアスケール31が設置されている。リニアスケール31には、Xステージ5のX方向への移動量を検出するための目盛が付けられている。また、Xステージ5には、Y方向へ伸びるリニアスケール33が設置されている。リニアスケール33には、Yステージ7のY方向への移動量を検出するための目盛が付けられている。
図1及び図3において、Xステージ5の一側面には、リニアスケール31に対向して、エンコーダ32が取り付けられている。エンコーダ32は、リニアスケール31の目盛を検出して、パルス信号を主制御装置70へ出力する。また、図1及び図2において、Yステージ7の一側面には、リニアスケール33に対向して、エンコーダ34が取り付けられている。エンコーダ34は、リニアスケール33の目盛を検出して、パルス信号を主制御装置70へ出力する。主制御装置70は、エンコーダ32のパルス信号をカウントして、Xステージ5のX方向への移動量を検出し、エンコーダ34のパルス信号をカウントして、Yステージ7のY方向への移動量を検出する。
図5は、レーザー測長系の動作を説明する図である。なお、図5においては、図1に示したゲート11、光ビーム照射装置20、基板搬送ロボット35、画像処理装置49、温度調節装置50、及び傾き検出装置69が省略されている。レーザー測長系は、公知のレーザー干渉式の測長系であって、レーザー光源41、レーザー干渉計42,44、及びバーミラー43,45を含んで構成されている。バーミラー43は、チャック10のY方向の一側面に取り付けられている。また、バーミラー45は、チャック10のX方向の一側面に取り付けられている。
レーザー干渉計42は、レーザー光源41からのレーザー光をバーミラー43へ照射し、バーミラー43により反射されたレーザー光を受光して、レーザー光源41からのレーザー光とバーミラー43により反射されたレーザー光との干渉を測定する。この測定は、Y方向の2箇所で行う。レーザー測長系制御装置40は、主制御装置70の制御により、レーザー干渉計42の測定結果から、Xステージ5により移動されるチャック10のX方向の位置及びθ方向の傾きを検出する。
一方、レーザー干渉計44は、レーザー光源41からのレーザー光をバーミラー45へ照射し、バーミラー45により反射されたレーザー光を受光して、レーザー光源41からのレーザー光とバーミラー45により反射されたレーザー光との干渉を測定する。レーザー測長系制御装置40は、主制御装置70の制御により、レーザー干渉計44の測定結果から、Xステージ5により移動されるチャック10のY方向の位置を検出する。
走行誤差検出回路46は、レーザー測長系制御装置40の検出結果から、Xステージ5がX方向へ移動する際の横揺れやヨーイング等の走行誤差を検出する。レーザー測長系を用いて、チャック10の位置を検出することにより、チャック10の位置を精度良く検出することができるので、Xステージ5の走行誤差を精度良く検出することができる。走行誤差検出回路46は、検出結果を主制御装置70へ出力する。
図1において、ベース3の手前には、温度調節装置50が設置されている。通常、基板1は、前工程での処理により温度が上昇又は下降しているため、露光を行う前に基板1の冷却又は加温を行う必要がある。基板搬送ロボット35は、基板1をチャック10へ搬入する前に、基板1を温度調節装置50へ搬入し、温度調節装置50により温度が調節された基板1を、チャック10へ搬入する。温度調節装置50は、チャック10に搭載された基板1の露光が行われている間、次に露光を行う基板1を搭載して、基板1の温度を調節する。
図6は、温度調節装置の上面図である。また、図7は、図6のA−A部の一部断面側面図である。温度調節装置50は、温度調節プレート51、脚部52、固定ベース53、昇降ガイド54、昇降ベース55、バー56,58、回転ベース57、突き上げピン60、モータ61、プーリ62a,62b、ベルト63、ボールねじ64a、ナット64b、ころ軸受65、及び回転機構80を含んで構成されている。
図7において、温度調節プレート51は、複数の脚部52により支えられている。温度調節プレート51の内部には、図示しない温度調節液が流れる配管が設けられている。基板1を温度調節プレート51に搭載したとき、温度調節プレート51が基板1に接触し、温度調節プレート51内を流れる温度調節液と基板1との間で熱伝導が行われて、基板1の温度が調節される。温度調節プレート51の下方には、固定ベース53が設置されており、固定ベース53には、昇降ガイド54が取り付けられている。昇降ガイド54には、昇降ベース55が上下に移動可能に取り付けられている。昇降ベース55には、ころ軸受65及びナット64bを介して、回転ベース57が回転可能に搭載されている。
図6及び図7において、回転ベース57の下面には、図6の図面縦方向、図7の図面奥行き方向へ伸びる複数のバー56が取り付けられており、回転ベース57の上面には、図6及び図7の図面横方向へ伸びる複数のバー58が取り付けられている。各バー56には、複数の突き上げピン60が取り付けられており、温度調節プレート51には、突き上げピン60が通る複数の貫通孔が設けられている。
図7において、固定ベース53には、モータ61が取り付けられており、モータ61の回転軸にはプーリ62aが取り付けられている。また、固定ベース53には、ボールねじ64aが回転可能に取り付けられており、ボールねじ64aの下端には、プーリ62bが取り付けられている。プーリ62aとプーリ62bはベルト63で連結されており、モータ61の回転が、プーリ62a、ベルト63及びプーリ62bを介して、ボールねじ64aへ伝達される。
図8は、温度調節装置の動作を説明する図である。モータ61によりボールねじ64aを回転すると、ボールねじ64aとかみ合うナット64bが上下に移動し、昇降ベース55が昇降ガイド54に沿って上下に移動する。昇降ベース55が上下に移動すると、回転ベース57の下面に取り付けられたバー56が上下に移動して、突き上げピン60が昇降される。基板搬送ロボット35が基板1を温度調節装置50へ搬送する際、温度調節装置50は、図8に示す様に、突き上げピン60を温度調節プレート51の表面より上昇させて、基板1を基板搬送ロボット35のハンドリングアームから受け取る。そして、図7に示す様に、突き上げピン60を温度調節プレート51の内部へ下降させて、基板1を温度調節プレート51に搭載する。また、基板搬送ロボット35が基板1を温度調節装置50からチャック10へ搬送する際、温度調節装置50は、図8に示す様に、突き上げピン60を温度調節プレート51の表面より上昇させて、基板1を温度調節プレート51から持ち上げ、基板搬送ロボット35のハンドリングアームが突き上げピン60の先端から基板1を受け取る。
温度調節装置50の周囲には、温度調節装置50に搭載された基板1の縁を検出する複数の基板エッジ検出センサーが配置されている。図9は、基板エッジ検出センサーの上面図である。また、図10は、基板エッジ検出センサーの側面図である。各基板エッジ検出センサーは、投光部67a又は68aと、受光部67b又は68bとから成る。図10に示す様に、投光部67aと受光部67bは、温度調節装置50に搭載された基板1を挟んで、向かい合って設置されている。投光部68aと受光部68bも同様である。
本実施の形態では、基板搬送ロボット35が基板1を温度調節装置50からチャック10へ搬送する際に、基板1を90度回転させるため、チャック10に縦置きで搭載する基板1は、図9に実線で示す様に、温度調節装置50に横置きで搭載される。基板エッジ検出センサーの投光部67aと受光部67bは、温度調節装置50に横置きで搭載される基板1の一辺の縁の上下に配置されている。また、チャック10に横置きで搭載する基板1は、図9に破線で示す様に、温度調節装置50に縦置きで搭載される。基板エッジ検出センサーの投光部68aと受光部68bは、温度調節装置50に縦置きで搭載される基板1の一辺の縁の上下に配置されている。
図10に示す様に、温度調節装置50の突き上げピン60により基板1を持ち上げた状態で、基板エッジ検出センサーの投光部67a,68aは、基板1の縁へ所定の幅の光を照射する。基板エッジ検出センサーの受光部67b,68bは、複数の受光素子を含むラインセンサーで構成されている。各受光素子は、それぞれ、投光部67a,68aが照射した光を受光し、受光した光の強度に応じた検出信号を出力する。基板1を透過して受光された光と基板1を透過せずに直接受光された光とでは強度が異なるため、受光部67b,68bの検出信号は、基板1の縁の前後で強度が変化する。
図1において、傾き検出装置69は、受光部67b,68bの検出信号から、基板1の一辺の縁の位置を複数箇所で検出し、検出した基板1の一辺の縁の位置の違いから、温度調節装置50に搭載された基板1のθ方向の傾きを検出する。温度調節装置50に縦置きで搭載された長方形の基板1の一辺の縁を、複数の基板エッジ検出センサーにより複数箇所で検出して、温度調節装置50に搭載された基板1のθ方向の傾きを検出し、温度調節装置50に横置きで搭載された長方形の基板1の一辺の縁を、別の複数の基板エッジ検出センサーにより複数箇所で検出して、温度調節装置50に搭載された基板1のθ方向の傾きを検出するので、長方形の基板1をチャック10に縦置きで搭載する場合及び横置きで搭載する場合のいずれにも対応することができる。
図11(a)は回転機構の上面図、図11(b)は回転機構の側面である。回転機構80は、ガイド81、モータ82、軸継手83、ボールねじ84a、ナット84b、軸受85、移動ブロック86、ボルト87,88、及び引張コイルバネ89を含んで構成されている。図11(b)において、昇降ベース55には、ガイド81及びモータ82が設置されている。ガイド81には、移動ブロック86が移動可能に取り付けられている。図11(a),(b)において、モータ82の回転軸には、軸継手83を介して、ボールねじ84aが接続されている。ボールねじ84aは、軸受85により、回転可能に支持されている。移動ブロック86の内部には、ボールねじ84aにより移動されるナット84bが取り付けられている。モータ82によりボールねじ84aを回転すると、移動ブロック86がガイド81に沿って図面横方向へ移動される。
図11(a)において、回転ベース57には、回転機構80の上方の位置に、略コの字形の切り欠き部が設けられている。移動ブロック86の上部には、ボルト87が取り付けられており、回転ベース57の切り欠き部の側面には、ボルト88が取り付けられている。また、移動ブロック86の上部には、引張コイルバネ89の一端が取り付けられており、回転ベース57の切り欠きの側面には、引張コイルバネ89の他端が取り付けられている。回転ベース57は、引張コイルバネ89により移動ブロック86の方向へ付勢されており、ボルト88の頭がボルト87の頭に接触している。移動ブロック86がモータ82により図面左方向へ移動されると、ボルト88がボルト87に押されて、回転ベース57がθ方向へ時計周りに回転する。また、移動ブロック86がモータ82により図面右方向へ移動されると、回転ベース57が引張コイルバネ89に引っ張られてθ方向へ反時計周りに回転する。
図6において、回転ベース57がθ方向へ回転すると、回転ベース57の下面に取り付けられたバー56がθ方向へ回転して、突き上げピン60がθ方向へ回転する。温度調節プレート51の貫通孔は、突き上げピン60がθ方向へ回転できる様に、広めに形成されている。図10に示す様に基板1を突き上げピン60で持ち上げた状態で、図1の傾き検出装置69は、検出した基板1のθ方向の傾きに基づき、回転機構80のモータ82を制御して、基板搬送ロボット35が基板1を温度調節装置50からチャック10へ搬送する前に、基板1を持ち上げた突き上げピン60を基板1のθ方向の傾き分だけ逆方向へ回転させる。これにより、基板1がθ方向の傾き分だけ逆方向へ回転されて、基板1のθ方向の傾きが補正される。
基板1をチャックへ搬送する前に、基板1を温度調節装置50に搭載して基板1の温度を調節し、温度調節装置50に基板1をθ方向へ回転する回転機構80を設け、温度調節装置50に搭載された基板1のθ方向の傾きを検出し、検出結果に基づき、基板1を温度調節装置50からチャック10へ搬送する前に、基板1をθ方向の傾き分だけ逆方向へ回転して、基板1のθ方向の傾きを補正するので、基板1がチャックに対してθ方向の回転が無い姿勢でチャック10に搭載される。そして、基板1をチャック10に搭載する前にチャック10をθ方向へ回転する必要がないので、レーザー測長系によるチャック10の位置検出が中断されない。従って、チャック10の平行出し作業をレーザー測長系によるチャック10の位置検出が中断する度に行う必要が無くなり、またレーザー測長系によるチャック10の位置検出誤差がばらつき無く一定になる。
また、温度調節装置50に、基板1に接触して基板1の温度を調節する温度調節プレート51と、温度調節プレート51から基板1を持ち上げる複数の突き上げピン60とを設け、回転機構80により、基板1を持ち上げた複数の突き上げピン60をθ方向へ回転して、基板1をθ方向へ回転するので、基板1に接触して基板1の温度を調節する温度調節プレート51をθ方向へ回転することなく、簡単な構成で基板1のθ方向の傾きが補正される。
図12は、受け渡し位置にあるチャックの上面図である。また、図13は、受け渡し位置にあるチャックの側面図である。受け渡し位置にあるチャック10の上空には、実線で示したチャック10に縦置きで搭載される基板1の直交する二辺の縁の真上の位置に、CCDカメラ47が設置されており、破線で示したチャック10に横置きで搭載される基板1の直交する二辺の縁の真上の位置に、CCDカメラ48が設置されている。基板1がチャック10に縦置きで搭載されたとき、CCDカメラ47は、チャック10に縦置きで搭載された基板1の直交する二辺の縁の画像を取得し、画像信号を図1の画像処理装置49へ出力する。また、基板1がチャック10に横置きで搭載されたとき、CCDカメラ48は、チャック10に横置きで搭載された基板1の直交する二辺の縁の画像を取得し、画像信号を図1の画像処理装置49へ出力する。
図1において、画像処理装置49は、CCDカメラ47,48が出力した画像信号を処理して、チャック10に搭載された基板1の直交する二辺の縁の位置を検出する。主制御装置70は、画像処理装置49が検出した基板1の直交する二辺の縁の位置から、チャック10に搭載された基板1のXY方向の位置及びθ方向の傾きを検出する。主制御装置70は、検出した基板1のXY方向の位置に基づき、ステージ駆動回路9を制御して、基板1の中心点が露光を開始する前の所定の位置へ来る様に、Xステージ5によりチャック10を露光位置へ移動させる。また、主制御装置70は、検出した基板1のθ方向の傾きに基づき、ステージ駆動回路9を制御して、チャック10に搭載された基板1の直交する二辺がX方向及びY方向へ向く様に、θステージ8をθ方向へ回転させる。
主制御装置70は、光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ描画データを供給する描画制御部を有する。図14は、描画制御部の概略構成を示す図である。描画制御部71は、メモリ72、バンド幅設定部73、中心点座標決定部74、及び座標決定部75を含んで構成されている。メモリ72は、各光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ供給する描画データを、そのXY座標をアドレスとして記憶している。
バンド幅設定部73は、メモリ72から読み出す描画データのY座標の範囲を決定することにより、光ビーム照射装置20のヘッド部20aから照射される光ビームのY方向のバンド幅を設定する。
レーザー測長系制御装置40は、露光位置における基板1の露光を開始する前のチャック10のXY方向の位置を検出する。中心点座標決定部74は、レーザー測長系制御装置40が検出したチャック10のXY方向の位置から、基板1の露光を開始する前のチャック10の中心点のXY座標を決定する。図1において、光ビーム照射装置20からの光ビームにより基板1の走査を行う際、主制御装置70は、ステージ駆動回路9を制御して、Xステージ5によりチャック10をX方向へ移動させる。基板1の走査領域を移動する際、主制御装置70は、ステージ駆動回路9を制御して、Yステージ7によりチャック10をY方向へ移動させる。図14において、中心点座標決定部74は、エンコーダ32,34からのパルス信号をカウントして、Xステージ5のX方向への移動量及びYステージ7のY方向への移動量を検出し、チャック10の中心点のXY座標を決定する。そして、中心点座標決定部74は、走行誤差検出回路46の検出結果に基づき、決定したチャック10の中心点のXY座標を補正する。
座標決定部75は、中心点座標決定部74が補正したチャック10の中心点のXY座標に基づき、各光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ供給する描画データのXY座標を決定する。メモリ72は、座標決定部75が決定したXY座標をアドレスとして入力し、入力したXY座標のアドレスに記憶された描画データを、各光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ出力する。
Xステージ5の走行誤差を検出し、Xステージ5の走行誤差の検出結果に基づき、各光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ供給する描画データの座標を補正し、補正した座標の描画データを、各光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ供給するので、Xステージ5に横揺れやヨーイング等の走行誤差が発生しても、パターンの描画が精度良く行われる。
図15〜図18は、光ビームによる基板の走査を説明する図である。図15〜図18は、8つの光ビーム照射装置20からの8本の光ビームにより、基板1のX方向の走査を4回行って、基板1全体を走査する例を示している。図15〜図18においては、各光ビーム照射装置20のヘッド部20aが破線で示されている。各光ビーム照射装置20のヘッド部20aから照射された光ビームは、Y方向にバンド幅Wを有し、Xステージ5のX方向への移動によって、基板1を矢印で示す方向へ走査する。
図15は、1回目の走査を示し、X方向への1回目の走査により、図15に灰色で示す走査領域でパターンの描画が行われる。1回目の走査が終了すると、Yステージ7のY方向への移動により、基板1がY方向へバンド幅Wと同じ距離だけ移動される。図16は、2回目の走査を示し、X方向への2回目の走査により、図16に灰色で示す走査領域でパターンの描画が行われる。2回目の走査が終了すると、Yステージ7のY方向への移動により、基板1がY方向へバンド幅Wと同じ距離だけ移動される。図17は、3回目の走査を示し、X方向への3回目の走査により、図17に灰色で示す走査領域でパターンの描画が行われる。3回目の走査が終了すると、Yステージ7のY方向への移動により、基板1がY方向へバンド幅Wと同じ距離だけ移動される。図18は、4回目の走査を示し、X方向への4回目の走査により、図18に灰色で示す走査領域でパターンの描画が行われ、基板1全体の走査が終了する。
複数の光ビーム照射装置20からの複数の光ビームにより基板1を走査する際も、各光ビーム照射装置20からの光ビームにより描画されるパターンがXステージ5の走行誤差により互いにずれるのを防止することができるので、パターンの描画を精度良く行うことができる。そして、複数の光ビーム照射装置20からの複数の光ビームにより基板1の走査を並行して行うことにより、基板1全体の走査に掛かる時間を短くすることができ、タクトタイムを短縮することができる。
なお、図15〜図18では、基板1のX方向の走査を4回行って、基板1全体を走査する例を示したが、走査の回数はこれに限らず、基板1のX方向の走査を3回以下又は5回以上行って、基板1全体を走査してもよい。
以上説明した実施の形態によれば、基板1をチャック10へ搬送する前に、基板1を温度調節装置50に搭載して基板1の温度を調節し、温度調節装置50に基板をθ方向へ回転する回転機構80を設け、温度調節装置50に搭載された基板1のθ方向の傾きを検出し、検出結果に基づき、基板1を温度調節装置50からチャック10へ搬送する前に、基板1をθ方向の傾き分だけ逆方向へ回転して、基板1のθ方向の傾きを補正することにより、レーザー測長系によるチャック10の位置検出を中断させることなく、基板1をチャック10に対してθ方向の回転が無い姿勢でチャック10に搭載することができる。従って、チャック10の平行出し作業をレーザー測長系によるチャック10の位置検出が中断する度に行う必要が無くなり、またレーザー測長系によるチャック10の位置検出誤差をばらつき無く一定にすることができる。
さらに、温度調節装置50に、基板1に接触して基板1の温度を調節する温度調節プレート51と、温度調節プレート51から基板1を持ち上げる複数の突き上げピン60とを設け、回転機構80により、基板1を持ち上げた複数の突き上げピン60をθ方向へ回転して、基板1をθ方向へ回転することにより、基板1に接触して基板1の温度を調節する温度調節プレート51をθ方向へ回転することなく、簡単な構成で基板1のθ方向の傾きを補正することができる。
さらに、温度調節装置50に縦置きで搭載された長方形の基板1の一辺の縁を、複数の基板エッジ検出センサーにより複数箇所で検出して、温度調節装置50に搭載された基板1のθ方向の傾きを検出し、温度調節装置50に横置きで搭載された長方形の基板1の一辺の縁を、別の複数の基板エッジ検出センサーにより複数箇所で検出して、温度調節装置50に搭載された基板1のθ方向の傾きを検出することにより、長方形の基板1をチャック10に縦置きで搭載する場合及び横置きで搭載する場合のいずれにも対応することができる。
なお、以上説明した実施の形態では、基板にパターンを描画する露光装置の例を示したが、本発明は、レーザー測長系を用いてチャックの位置を検出するプロキシミティ露光装置にも適用することができる。
本発明の露光装置又は露光装置の基板搬送方法を用いて基板の露光を行うことにより、チャックの平行出し作業をレーザー測長系によるチャックの位置検出が中断する度に行う必要が無くなり、またレーザー測長系によるチャックの位置検出誤差をばらつき無く一定にすることができるので、高品質な表示用パネル基板を短いタクトタイムで製造することができる。
例えば、図19は、液晶ディスプレイ装置のTFT基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。薄膜形成工程(ステップ101)では、スパッタ法やプラズマ化学気相成長(CVD)法等により、基板上に液晶駆動用の透明電極となる導電体膜や絶縁体膜等の薄膜を形成する。レジスト塗布工程(ステップ102)では、ロール塗布法等によりフォトレジストを塗布して、薄膜形成工程(ステップ101)で形成した薄膜上にフォトレジスト膜を形成する。露光工程(ステップ103)では、露光装置を用いて、フォトレジスト膜にパターンを形成する。現像工程(ステップ104)では、シャワー現像法等により現像液をフォトレジスト膜上に供給して、フォトレジスト膜の不要部分を除去する。エッチング工程(ステップ105)では、ウエットエッチングにより、薄膜形成工程(ステップ101)で形成した薄膜の内、フォトレジスト膜でマスクされていない部分を除去する。剥離工程(ステップ106)では、エッチング工程(ステップ105)でのマスクの役目を終えたフォトレジスト膜を、剥離液によって剥離する。これらの各工程の前又は後には、必要に応じて、基板の洗浄/乾燥工程が実施される。これらの工程を数回繰り返して、基板上にTFTアレイが形成される。
また、図20は、液晶ディスプレイ装置のカラーフィルタ基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。ブラックマトリクス形成工程(ステップ201)では、レジスト塗布、露光、現像、エッチング、剥離等の処理により、基板上にブラックマトリクスを形成する。着色パターン形成工程(ステップ202)では、印刷法等により、基板上に着色パターンを形成する。この工程を、R、G、Bの着色パターンについて繰り返す。保護膜形成工程(ステップ203)では、着色パターンの上に保護膜を形成し、透明電極膜形成工程(ステップ204)では、保護膜の上に透明電極膜を形成する。これらの各工程の前、途中又は後には、必要に応じて、基板の洗浄/乾燥工程が実施される。
図19に示したTFT基板の製造工程では、露光工程(ステップ103)において、図20に示したカラーフィルタ基板の製造工程では、ブラックマトリクス形成工程(ステップ201)及び着色パターン形成工程(ステップ202)の露光処理において、本発明の露光装置又は露光装置の基板搬送方法を適用することができる。
1 基板
3 ベース
4 Xガイド
5 Xステージ
6 Yガイド
7 Yステージ
8 θステージ
9 ステージ駆動回路
10 チャック
11 ゲート
20 光ビーム照射装置
20a ヘッド部
21 レーザー光源ユニット
22 光ファイバー
23 レンズ
24 ミラー
25 DMD(Digital Micromirror Device)
26 投影レンズ
27 DMD駆動回路
31,33 リニアスケール
32,34 エンコーダ
35 基板搬送ロボット
40 レーザー測長系制御装置
41 レーザー光源
42,44 レーザー干渉計
43,45 バーミラー
46 走行誤差検出回路
47,48 CCDカメラ
49 画像処理装置
50 温度調節装置
51 温度調節プレート
52 脚部
53 固定ベース
54 昇降ガイド
55 昇降ベース
56,58 バー
57 回転ベース
60 突き上げピン
61 モータ
62a,62b プーリ
63 ベルト
64a ボールねじ
64b ナット
65 ころ軸受
67a,68a 基板エッジ検出センサー(投光部)
67b,68b 基板エッジ検出センサー(受光部)
69 傾き検出装置
70 主制御装置
71 描画制御部
72 メモリ
73 バンド幅設定部
74 中心点座標決定部
75 座標決定部
80 回転機構
81 ガイド
82 モータ
83 軸継手
84a ボールねじ
84b ナット
85 軸受
86 移動ブロック
87,88 ボルト
89 引張コイルバネ

Claims (8)

  1. 基板を支持するチャックと、前記チャックを移動するステージと、前記チャックの位置を検出するレーザー測長系とを備えた露光装置において、
    基板を前記チャックへ搬送する前に、基板を搭載して基板の温度を調節する温度調節装置と、
    前記温度調節装置に搭載された基板のθ方向の傾きを検出する検出手段と、
    基板を前記温度調節装置から前記チャックへ搬送する基板搬送手段とを備え、
    前記温度調節装置は、基板をθ方向へ回転する回転機構を有し、前記検出手段の検出結果に基づき、前記基板搬送手段が基板を前記温度調節装置から前記チャックへ搬送する前に、基板をθ方向の傾き分だけ逆方向へ回転して、基板のθ方向の傾きを補正することを特徴とする露光装置。
  2. 前記温度調節装置は、基板に接触して基板の温度を調節する温度調節プレートと、該温度調節プレートから基板を持ち上げる複数の突き上げピンとを有し、
    前記回転機構は、基板を持ち上げた複数の突き上げピンをθ方向へ回転して、基板をθ方向へ回転することを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記検出手段は、前記温度調節装置に縦置きで搭載された長方形の基板の一辺の縁を複数箇所で検出する複数のセンサーと、
    前記温度調節装置に横置きで搭載された長方形の基板の一辺の縁を複数箇所で検出する複数のセンサーとを有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の露光装置。
  4. 基板を支持するチャックと、チャックを移動するステージと、チャックの位置を検出するレーザー測長系とを備えた露光装置の基板搬送方法であって、
    基板をチャックへ搬送する前に、基板を温度調節装置に搭載して基板の温度を調節し、
    温度調節装置に基板をθ方向へ回転する回転機構を設け、
    温度調節装置に搭載された基板のθ方向の傾きを検出し、
    検出結果に基づき、基板を温度調節装置からチャックへ搬送する前に、基板をθ方向の傾き分だけ逆方向へ回転して、基板のθ方向の傾きを補正することを特徴とする露光装置の基板搬送方法。
  5. 温度調節装置に、基板に接触して基板の温度を調節する温度調節プレートと、温度調節プレートから基板を持ち上げる複数の突き上げピンとを設け、
    回転機構により、基板を持ち上げた複数の突き上げピンをθ方向へ回転して、基板をθ方向へ回転することを特徴とする請求項4に記載の露光装置の基板搬送方法。
  6. 温度調節装置に縦置きで搭載された長方形の基板の一辺の縁を、複数のセンサーにより複数箇所で検出して、温度調節装置に搭載された基板のθ方向の傾きを検出し、
    温度調節装置に横置きで搭載された長方形の基板の一辺の縁を、別の複数のセンサーにより複数箇所で検出して、温度調節装置に搭載された基板のθ方向の傾きを検出することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の露光装置の基板搬送方法。
  7. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の露光装置を用いて基板の露光を行うことを特徴とする表示用パネル基板の製造方法。
  8. 請求項4乃至請求項6のいずれか一項に記載の露光装置の基板搬送方法を用いて基板をチャックへ搬送し、基板の露光を行うことを特徴とする表示用パネル基板の製造方法。
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