JP2013178506A - 磁性キャリア、二成分系現像剤及び補給用現像剤 - Google Patents

磁性キャリア、二成分系現像剤及び補給用現像剤 Download PDF

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Abstract

【課題】リーク、ベタ部キャリア付着、帯電付与性、及び現像性を満足する磁性キャリアを提供することにある。
【解決手段】多孔質磁性コア粒子の孔に充填樹脂組成物を充填した充填コア粒子の表面に、被覆樹脂及びカーボンブラックを含有する被覆樹脂組成物を被覆した磁性キャリアであって、
該被覆樹脂組成物の被覆量が、該充填コア粒子100.0質量部に対して2.0質量部以上5.0質部以下であり、該磁性キャリアをトルエン中に分散して得られる該被覆樹脂組成物のトルエン溶液中における該カーボンブラックの体積基準の粒度分布に関して、最大頻度となる粒径Pvが1.0μm以上10.0μm以下であることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法を用いて静電荷像を顕像化するための画像形成方法に使用される磁性キャリア及びそれを用いた二成分系現像剤に関するものである。
従来、電子写真方式の画像形成方法は、静電潜像担持体上に種々の手段を用いて静電潜像を形成し、この静電潜像にトナーを付着させて、静電潜像を現像する方法が一般的に使用されている。この現像に際しては、磁性キャリアと呼ばれる担体粒子をトナーと混合し、摩擦帯電させて、トナーに適当量の正または負の電荷を付与し、その電荷をドライビングフォースとして現像させる二成分現像方式が広く採用されている。
二成分現像方式は、磁性キャリアに対して現像剤の撹拌、搬送、帯電などの機能を付与できるため、トナーとの機能分担が明確であり、このため現像剤性能の制御性が良いなどの利点がある。
一方、近年、電子写真分野の技術進化により、装置の高速化、高寿命化はもとより高精細化、画像品位の安定化を有することがますます厳しく要求されてきている。
そこで、磁性キャリアの現像性を向上させる試みがなされ、導電性微粒子を磁性キャリア表面に添加し、磁性キャリアの表面抵抗を下げた磁性キャリアが提案されている(特許文献1)。低抵抗化によって、現像性の向上は図られるが、現像剤担持体より磁性キャリアを通じて静電像に電荷が注入され、静電像が乱されるリークの問題が発生する場合があった。また、磁性キャリアがトナーと同極性化し、静電潜像担持体の画像部に、トナーと共に磁性キャリアが付着する、いわゆるベタキャリア付着が生じる場合があった。
一方、リークや、カブリを抑制することにつながる被覆樹脂層の厚膜化、被覆樹脂の2層化の提案がなされている(特許文献2)。
上記磁性キャリアにより、リークや、カブリを抑制することが可能である。しかしながら、被覆樹脂層を厚くすることで、磁性キャリア同士の合一が生じやすくなる傾向がある。合一した磁性キャリアが存在する場合、通常は篩分けにより、合一した磁性キャリアは排除されるが、合一した磁性キャリアが篩い分けの衝撃で解砕された場合には、クレーター状の解砕面を有する磁性キャリアが篩いを追加してしまい、製品に混入する場合があった。このような磁性キャリアを用いて、長期の画像出力を行うと、トナーの外添剤が、磁性キャリアのクレーター部分に選択的に蓄積される。そのため、磁性キャリアの帯電付与能が損なわれ、色味変動を起こす場合があった。また、被覆樹脂層が厚膜化し、磁性キャリアが高抵抗化することから、現像性が低下し、画像濃度が薄くなる場合があった。
以上のことから、リーク、ベタキャリア付着、帯電付与性、及び現像性を満足する磁性キャリアの開発が急務である。
特開2011−33861号公報 特開2010−102190号公報
本発明の目的は、上記の如き問題点を解決した磁性キャリアを提供するものであり、高精彩な画像を安定して形成できる。具体的には、リーク、ベタキャリア付着、帯電付与性、及び現像性を満足する磁性キャリアを提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、下記磁性キャリアを用いることにより、リーク、ベタキャリア付着、帯電付与性、及び現像性を満足する磁性キャリアを得ることができることを見出した。
本発明は、多孔質磁性コア粒子の孔に充填樹脂組成物を充填した充填コア粒子の表面に、被覆樹脂及びカーボンブラックを含有する被覆樹脂組成物を被覆した磁性キャリアであって、
該被覆樹脂組成物の被覆量が、該充填コア粒子100.0質量部に対して2.0質量部以上5.0質部以下であり、
該磁性キャリアをトルエン中に分散して得られる該被覆樹脂組成物のトルエン溶液中における該カーボンブラックの体積基準の粒度分布に関して、最大頻度となる粒径Pvが1.0μm以上10.0μm以下であることを特徴とする磁性キャリアに関する。
また、本発明は、磁性キャリアとトナーを含む二成分系現像剤であって、
該トナーは、結着樹脂、着色剤、およびワックスを少なくとも含有するトナー粒子と無機微粉末とを有し、
該磁性キャリアが、上記構成の磁性キャリアであることを特徴とする二成分系現像剤に関する。
さらに、本発明は、磁性キャリアとトナーを含む補給用現像剤を必要に応じて現像器に補給し、且つ現像器内部で過剰になった磁性キャリアを必要に応じて現像器から排出しながら画像形成が行われる画像形成方法に使用するための補給用現像剤であって、
該補給用現像剤は、該磁性キャリア1.0質量部に対して、該トナーを2.0質量部以上50.0質量部以下含有しており、
該トナーは、結着樹脂、着色剤、およびワックスを少なくとも含有するトナー粒子と無機微粉末とを有し、
該磁性キャリアが、上記構成の磁性キャリアであることを特徴とする補給用現像剤に関する。
本発明の磁性キャリアを用いることにより、リーク、ベタキャリア付着、帯電付与性、及び現像性を満足する磁性キャリアを提供することができる。
本発明で用いた多孔質磁性コア粒子、充填コア粒子、及び磁性キャリアの比抵抗の測定装置の概略図である。 (a):多孔質磁性コア粒子の水銀圧入法により測定した細孔径分布の全測定領域の結果の一例であり、(b):多孔質磁性コア粒子の水銀圧入法により測定した細孔径分布の0.1μm以上3.0μm以下の範囲の結果の一例である。 磁性キャリアをトルエン中に分散して得られる被覆樹脂組成物のトルエン溶液中におけるカーボンブラックの体積基準の粒度分布の一例である((a):最大頻度粒径Pvが1.0μm以上10.0μm以下の一例、(b):最大頻度粒径が1.0μm未満の一例)。 静電潜像担持体上のトナー載り量及び帯電量を測定する装置の構造を示す模式図である。
本発明の磁性キャリアは、多孔質磁性コア粒子の孔に熱硬化性樹脂組成物を充填した充填コア粒子の表面に、被覆樹脂及びカーボンブラックを含有する被覆樹脂組成物を被覆した磁性キャリアであって、
該被覆樹脂組成物の含有量が、該充填コア粒子100.0質量部に対して2.0質量部以上5.0質部以下であり、
該磁性キャリアをトルエン中に分散して得られる該被覆樹脂組成物のトルエン溶液中における該カーボンブラックの体積基準の粒度分布に関して、最大頻度となる粒径Pvが1.0μm以上10.0μm以下であることを特徴とする。
上述のように、被覆樹脂組成物層が厚くなることで、磁性キャリア同士の合一が起こりやすくなる。そして、後工程において合一した粒子が解砕されると、クレーター状の解砕面を有する磁性キャリアが生じてしまう。このような磁性キャリアを用いて、長期の画像出力を行うと、トナーの外添剤が、磁性キャリアのクレーター部分に選択的に蓄積され、磁性キャリアの帯電付与能が損なわれてしまう。結果、このような磁性キャリアを用いた画像形成においては、得られる画像の色味の変動が大きくなる。さらに、磁性キャリアが高抵抗化し、電極効果が軽減されることから、現像性が低下し、画像濃度が薄くなる場合があった。
そこで、本発明者等は、検討を重ね、磁性キャリア同士の合一を防ぎ、現像性の低下を抑制するためには、多孔質磁性コア粒子の特徴である凹凸形状と、カーボンブラックの凝集性を制御することが重要であることを見出し、本発明に至った。
本発明者等は、磁性キャリア同士の合一の原因として、被覆樹脂組成物の表面張力の作用の仕方に注目した。被覆樹脂組成物の表面張力が、磁性キャリア粒子各々に作用して、個々の粒子が球形粒子を形成した場合には合一は生じないが、被覆樹脂組成物の表面張力が、複数の磁性キャリア粒子の間で作用した場合に、磁性キャリア同士の合一が生じると考えられる。そこで、本発明者等は、被覆樹脂組成物の表面張力を、個々の磁性キャリア粒子に作用させることが重要であると考えた。
そのためには、磁性コア粒子の表面に凹凸形状を形成させて、被覆樹脂組成物との接触面積を大きくすることが重要であり、多孔質磁性コア粒子を用いることが好適である。すなわち、多孔質磁性コア粒子の凹部に染み込んだ被覆樹脂組成物の両サイドには、多孔質磁性コア粒子の面が存在しているため、両サイドの多孔質磁性コア粒子の面が懸け橋となって被覆樹脂組成物の表面張力が作用しやすいためである。
また、磁性コア粒子を多孔質磁性コア粒子にすることで、磁性コア粒子の表面に凹凸形状が形成され、現像性が向上する。現像性が向上する理由は、磁性コア粒子の凹凸形状により、被覆樹脂組成物を被覆した磁性キャリアにおいて、被覆樹脂組成物層に薄膜部分と厚膜部分を両方存在させることができる、局所的に存在する薄膜部分が、電極効果として働くためである。
さらに、カーボンブラックのフィラー効果を好適に作用させることで、被覆樹脂組成物の表面張力を、磁性キャリア粒子各々に作用させることができるため、磁性キャリア同士の合一をより効果的に防ぐことができる。この効果には、カーボンブラックの一次粒子径と凝集性が影響している。すなわち、カーボンブラックは、凝集性が高いため、凝集粒子として、大きい粒子として存在し、表面張力の作用を受けやすい。一方、一次粒子径が小さい、比表面積が大きな粒子であるため、樹脂組成物との接触点が大きくなる。この一次粒子径と凝集性の特異な関係により、被覆樹脂組成物の表面張力が個々の磁性キャリアに作用しやすくなる。
また、凝集したカーボンブラックを使用することで、現像性を向上させることを見出した。凝集したカーボンブラックは、粒径が大きくなるため、上記被覆樹脂組成物層の厚膜部分に集中しやすく、従来カウンターチャージ緩和が働きにくい被覆樹脂組成物層の厚膜部分において、カウンターチャージの緩和が促進されるためである。
そして、本発明者らは、鋭意検討を重ね、カーボンブラックのフィラー効果と、カウンターチャージ緩和を満足できるカーボンブラックの粒径の好適なバランスを発見した。すなわち、該磁性キャリアをトルエン中に分散して得られる該被覆樹脂組成物のトルエン溶液中における該カーボンブラックの体積基準の粒度分布に関して、最大頻度となる粒径Pvが1.0μm以上10.0μm以下であることが重要である。
本発明者らは、上記手法で得られた、最大頻度の粒径Pvは、被覆樹脂組成物層中のカーボンブラックの粒径をそのまま表しているわけではないが、被覆樹脂組成物中のカーボンブラックの凝集状態を反映していると推測している。カーボンブラックが凝集しているものほど、カウンターチャージ緩和が速くなる傾向にあるが、最大頻度となる粒径Pvが大きいものほど、カウンターチャージ緩和が速くなる傾向が確認できており、これより最大頻度となる粒径Pvが、被覆樹脂組成物中のカーボンブラックの凝集状態を反映していると推測した。
本発明者らは、最大頻度となる粒径Pvを大きく変化させたサンプルを作製し、それらのサンプルにおいて、クレーター状の解砕面を有する磁性キャリアの混入割合と、カウンターチャージ緩和の速度定数とを確認し、その結果に基づき最適な最大頻度となる粒径Pvの範囲を決定した。
さらに、該被覆樹脂組成物の量を、制御することで、磁性キャリア同士の合一を防ぐことができることを発見した。
すなわち、該被覆樹脂組成物の被覆量は、該充填コア粒子100.0質量部に対して2.0質量部以上5.0質量部以下である。この範囲にすることで、多孔質磁性コア粒子の凹凸形状を損なうことなく維持できるため、被覆樹脂組成物の表面張力を、磁性キャリア各々に作用させることができる。
また、多孔質磁性コア粒子の凹凸形状を制御する方法としては、多孔質磁性コア粒子の平均細孔径を制御する方法がある。平均細孔径とは、細孔径0.1μm以上6.0μm以下の範囲に指定した場合のメディアン細孔直径(容積基準)の値である。平均細孔径は0.7μm乃至1.4μmが好ましく、0.9μm乃至1.3μmがさらに好ましい。平均細孔径が上記範囲内であると、凹部においても、多孔質磁性コア粒子の面が懸け橋となって、被覆樹脂組成物の表面張力が十分に働き、磁性キャリア各々に作用させることができる。さらに、平均細孔径が上記範囲内であると、充填樹脂組成物の充填も容易に行えることができ、多孔質磁性コア粒子内部にまで、しっかり充填できるため、被覆樹脂組成物と多孔質磁性コア粒子との接触面積を大きくできる。その結果、被覆樹脂組成物の表面張力が作用しやすいため、磁性キャリア同士の合一を防ぐことができる。
一方、磁性コア粒子が、バルク状磁性コア粒子、磁性体分散型コア粒子であれば、磁性コア粒子表面に凹凸が存在していないため、被覆樹脂組成物の表面張力が磁性キャリア各々に作用せず、磁性キャリア同士の合一が起こる。そのため、篩工程により、クレーターを有する磁性キャリアが混入し、長期の画像出力時にトナーの外添剤が磁性キャリアのクレーター部分に選択的に蓄積される磁性キャリアの帯電付与能が損なわれ、色味変動が生じる場合がある。さらに、被覆樹脂組成物層は均一な厚膜部分のみであるため、薄膜部分が存在せず、電極効果が働かないため現像性が低下し、画像濃度が薄くなる場合がある。
また、該被覆樹脂組成物中の該カーボンブラックの体積基準の粒度分布において、最大頻度となる粒径Pvが1.0μm未満であれば、フィラー効果が作用しにくいため、被覆樹脂組成物の表面張力が磁性キャリア各々に作用せず、磁性キャリア同士の合一が起こる。そのため、篩工程により、クレーターを有する磁性キャリアが混入し、長期の画像出力時に、トナーの外添剤が磁性キャリアのクレーター部分に選択的に蓄積される磁性キャリアの帯電付与能が損なわれ、色味変動が生じる場合がある。さらに、カーボンブラックの凝集性が低いため、被覆樹脂組成物層内でもカーボンブラックの粒径は大きくならず、被覆樹脂組成物層の薄膜部分と厚膜部分に均一に分散する。よって、被覆樹脂組成物層の厚膜部分において、カウンターチャージ緩和が良好に働かないため、現像性が低下し、画像濃度が薄くなる場合がある。
また、該樹脂組成物中の該カーボンブラックの体積基準の粒度分布に関して、最大頻度となる粒径Pvが10.0μmより大きければ、フィラー効果は作用するものの、該カーボンブラックの粒径が大きくなる。このため、被覆時に、該カーボンブラックが界面となって解砕し、やはり、クレーターを有する磁性キャリアが混入し、長期の画像出力時に、トナーの外添剤が磁性キャリアのクレーター部分に選択的に蓄積される磁性キャリアの帯電付与能が損なわれ、色味変動が生じる場合がある。さらに、カーボンブラックの凝集性が高いため、被覆樹脂組成物内におけるカーボンブラックの粒径が大きすぎて、多孔質磁性コア粒子とカーボンブラックによる電荷の導通経路が形成され、リークの問題が発生する場合がある。
また、該被覆樹脂組成物の被覆量は、該充填コア粒子100.0質量部に対して2.0質量部未満であれば、被覆樹脂組成物量が少ないため、薄い被覆樹脂組成物層が形成される。そのため、コントロールしているカーボンブラックの粒径が、被覆樹脂組成物層に対して大きすぎて、多孔質磁性コア粒子とカーボンブラックによる電荷の導通経路が形成され、リークの問題が発生する場合がある。また、該被覆樹脂組成物の被覆量は、該充填コア粒子100.0質量部に対して5.0質量部より多ければ、被覆時に、多孔質磁性コア粒子の凹凸が損なわれ、磁性キャリア各々に作用せず、カーボンブラックのフィラー効果だけでは、磁性キャリア同士の合一を抑制できない。そのため、篩工程により、長期の画像出力時に、クレーターを有する磁性キャリアが混入し、長期の画像出力時に、トナーの外添剤が、磁性キャリアのクレーター部分に選択的に蓄積される磁性キャリアの帯電付与能が損なわれ、色味変動が生じる場合がある。さらに、多孔質磁性コア粒子の凹凸が覆われ、被覆樹脂組成物層は均一な厚膜部分のみであるため、薄膜部分が存在せず、電極効果が働かないため、現像性が低下し、画像濃度が薄くなる場合がある。
〔多孔質磁性コア粒子の製造方法〕
本発明の多孔質磁性コア粒子は、以下のような工程で製造することができる。
多孔質磁性コア粒子の材質としては、マグネタイト又はフェライトが好ましい。さらに、多孔質磁性コア粒子の材質は、フェライトであることが多孔質磁性コア粒子の多孔質の構造を制御したり、抵抗を調整できるため、より好ましい。
フェライトは次の一般式で表される焼結体である。
(M12O)x(M2O)y(Fe23z
(式中、M1は1価、M2は2価の金属であり、x+y+z=1.0とした時、x及びyは、それぞれ0≦(x,y)≦0.8であり、zは、0.2<z<1.0である。)
式中において、M1及びM2としては、Li、Fe、Mn、Mg、Sr、Cu、Zn、Caからなる群から選ばれる1種類以上の金属原子を用いることが好ましい。
磁化量を適度に維持し、細孔径を所望の範囲にするためや多孔質磁性コア粒子表面の凹凸状態を好適にするために、フェライト結晶の成長の速度を容易にコントロールでき、多孔質磁性コアの比抵抗と磁気力を好適にコントロールできる観点から、Mn元素を含有する、Mn系フェライト、Mn−Mg系フェライト、Mn−Mg−Sr系フェライト、Li−Mn系フェライトがより好ましい。
以下に、多孔質磁性コア粒子としてフェライトを用いる場合の製造工程を詳細に説明する。
・工程1(秤量・混合工程):
フェライトの原料を秤量し混合する。フェライト原料としては、例えば以下のものが挙げられる。Li、Fe、Mn、Mg、Sr、Cu、Zn、Caの金属粒子、酸化物、水酸化物、炭酸塩、シュウ酸塩。混合する装置としては、例えば以下のものが挙げられる。配合する原料種として、水酸化物や炭酸塩を用いた方が、酸化物を用いた場合に比べて細孔容積は大きくなりやすい。ボールミル、遊星ミル、ジオットミル、振動ミル。特にボールミルが混合性の観点から好ましい。具体的には、ボールミル中に、秤量したフェライト原料、ボールを入れ、0.1時間以上20.0時間以下、粉砕・混合する。
・工程2(仮焼成工程):
粉砕・混合したフェライト原料を、加圧成型機等を用いてペレット化した後、大気中で焼成温度700℃以上1200℃以下の範囲で、0.5時間以上5.0時間以下仮焼成し、原料をフェライトにする。焼成には、例えば以下の炉が用いられる。バーナー式焼成炉、ロータリー式焼成炉、電気炉。
・工程3(粉砕工程):
工程2で作製した仮焼フェライトを粉砕機で粉砕する。粉砕機としては、所望の粒径が得られれば特に限定されない。例えば以下のものが挙げられる。クラッシャーやハンマーミル、ボールミル、ビーズミル、遊星ミル、ジオットミル。仮焼フェライトの微粉砕品の粒径分布を制御することが、多孔質磁性コア粒子の細孔径分布の制御につながり、最終的に磁性キャリアの表面の凹凸度合いの制御につながるため重要である。仮焼フェライトの微粉砕品の粒径分布を制御するためには、例えば、ボールミルやビーズミルでは用いるボールやビーズの素材、運転時間を制御することが好ましい。具体的には、仮焼フェライトの粒径を小さくするためには、比重の重いボールを用いたり、粉砕時間を長くしたりすればよい。また、仮焼フェライトの粒度分布を広くするためには、比重の重いボールを用い、粉砕時間を短くすることで得ることができる。また、粒径の異なる複数の仮焼フェライトを混合することでも分布の広い仮焼フェライトを得ることができる。ボールやビーズの素材としては、所望の粒径・分布が得られれば、特に限定されない。例えば、以下のものがあげられる。ソーダガラス(比重2.5g/cm3)、ソーダレスガラス(比重2.6g/cm3)、高比重ガラス(比重2.7g/cm3)等のガラスや、石英(比重2.2g/cm3)、チタニア(比重3.9g/cm3)、窒化ケイ素(比重3.2g/cm3)、アルミナ(比重3.6g/cm3)、ジルコニア(比重6.0g/cm3)、スチール(比重7.9g/cm3)、ステンレス(比重8.0g/cm3)。中でも、アルミナ、ジルコニア、ステンレスは、耐磨耗性に優れているために好ましい。ボールやビーズの粒径は、所望の粒径・分布が得られれば、特に限定されない。例えば、ボールとしては、直径5mm以上60mm以下のものが好適に用いられる。また、ビーズとしては直径0.03mm以上5mm以下のものが好適に用いられる。また、ボールミルやビーズミルは、乾式より湿式の方が、粉砕品がミルの中で舞い上がることがなく粉砕効率が高い。このため、乾式より湿式の方がより好ましい。
・工程4(造粒工程):
仮焼フェライトの微粉砕品に対し、分散剤、水、バインダーと、必要に応じて、孔調整剤を加えてもよい。孔調整剤としては、発泡剤や樹脂微粒子が挙げられる。バインダーとしては、例えば、ポリビニルアルコールが用いられる。工程3において、湿式で粉砕した場合は、フェライトスラリー中に含まれている水も考慮し、バインダーと必要に応じて孔調整剤を加えることが好ましい。
得られたフェライトスラリーを、噴霧乾燥機を用い、温度100℃以上200℃以下の加温雰囲気下で、乾燥・造粒する。噴霧乾燥機としては、所望の粒径が得られれば特に限定されない。例えば、スプレードライヤーが使用できる。
・工程5(本焼成工程):
次に、造粒品を、600℃以上800℃以下の温度で分散剤やバインダーを燃焼除去する。その後、酸素濃度の制御できる電気炉で、酸素濃度を制御した雰囲気下で、温度800℃以上1300℃以下で1時間以上24時間以下焼成する。温度1000℃以上1200℃以下がより好ましい。昇温時間を短くし、降温時間を長くすることで、結晶成長の速度をコントロールし、所望の多孔質構造を得ることができる。焼成温度の保持時間は3時間以上5時間以下であることが、所望の多孔質構造を得るために好ましい。焼成温度を上げたり、焼成時間を長くしたりすることで、多孔質磁性コアの焼成が進む。その際、ロータリー式電気炉やバッチ式電気炉または連続式電気炉等を使用し、焼成時の雰囲気も、窒素等の不活性ガスや水素や一酸化炭素等の還元性ガスを打ち込んで、酸素濃度の制御を行っても良い。あるいは、脱バインダーを行わずに、本焼成を行い、造粒時に添加したバインダーを炉内で分解させて、発生したガスにより炉内を還元性雰囲気にして、酸素濃度の制御を行っても良い。また、ロータリー式電気炉の場合、雰囲気や焼成温度を変更して、多数回焼成を行っても良い。
・工程6(選別工程):
焼成した粒子を解砕した後に、必要に応じて、磁力選鉱により低磁力品を分別し、分級や篩で篩分して粗大粒子や微粒子を除去してもよい。
・工程7(表面処理):
必要に応じて、表面を低温加熱することで酸化被膜処理を施し、抵抗調整を行うことができる。酸化被膜処理は、一般的なロータリー式電気炉、バッチ式電気炉等を用い、例えば300℃以上700℃以下で熱処理を行うことができる。
上記のようにして得られた多孔質磁性コア粒子の体積分布基準50%粒径(D50)は、最終的な磁性キャリアの粒径を20.0μm以上70.0μm以下にするため、18.0μm以上68.0μm以下であることが好ましい。これにより、トナーへの摩擦帯電付与性を良好にし、ハーフトーン部の画質を満足し、カブリの抑制とキャリア付着の防止ができる。
多孔質磁性コア粒子は、後述する比抵抗測定法において、電界強度300V/cmにおける比抵抗が、5.0×106Ω・cm以上5.0×108Ω・cm以下であることが、現像性を高くできることから好ましい。
多孔質磁性コア粒子の全細孔容積が、35mm3/g以上95mm3/g以下であることが、被覆樹脂組成物を被覆する際の好適な凹凸形状であることから好ましい。さらに、現像器内の撹拌等によるストレスに耐えうる磁性キャリアの強度を得られることからも好ましい。
〔充填コア粒子の製造方法〕
多孔質磁性コア粒子の孔に充填樹脂組成物を充填させる方法としては、充填樹脂を溶剤に希釈し、これを多孔質磁性コア粒子の孔に添加し、溶剤を除去する方法が採用できる。ここで用いられる溶剤は、充填樹脂を溶解できるものであればよい。有機溶剤として、トルエン、キシレン、セルソルブブチルアセテート、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メタノールが挙げられる。多孔質磁性コア粒子の孔に、樹脂を充填する方法としては、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法及び流動床の如き塗布方法により多孔質磁性コア粒子を樹脂溶液に含浸させ、その後、溶剤を揮発させる方法が挙げられる。
浸漬法としては、減圧状態で充填樹脂と溶剤を混合した充填樹脂組成物溶液を多孔質磁性コア粒子の孔へ充填させ、脱気や加温により溶剤を除去する方法が好ましい。脱気の速度や加温の温度で、溶剤除去スピードを制御することで、多孔質磁性コア粒子の孔への充填樹脂組成物の含浸性をコントロールすることができる。減圧の程度としては、1.30×103Pa乃至9.30×104Paが好ましい。
1回の充填工程で充填樹脂組成物を充填することは可能であるが、複数回に分けて行うことが好ましい。なぜなら、充填樹脂組成物の種類によっては、一度に多量の充填樹脂組成物を充填しようとした場合、磁性キャリア同士の合一が起こる場合がある。このような場合には、複数回に分けて充填することによって、磁性キャリア同士の合一を防ぎつつ、過不足なく充填が行える。
充填樹脂組成物を充填させた後、必要に応じて各種の方式によって加熱し、充填した充填樹脂組成物を多孔質磁性コア粒子に密着させる。加熱方式としては、外部加熱方式又は内部加熱方式のいずれでもよく、例えば固定式又は流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉でもよく、もしくはマイクロウェーブによる焼付けでも良い。温度は、充填する充填樹脂組成物によって異なるが、充分硬化が進む温度まで上げることにより、衝撃に対して強い磁性キャリアを得ることができる。酸化防止のため窒素など不活性ガス気流中で処理することが好ましい。
充填する充填樹脂組成物量は、多孔質磁性コア粒子の細孔容積に対して、60体積%乃至90体積%であることが好ましい。より好ましくは70体積%乃至80体積%であることが、充填樹脂組成物の被覆性の向上の観点から好ましい。
すなわち、充填する充填樹脂組成物量は、多孔質磁性コア粒子の細孔容積に応じ、上記占有体積になれば良い。特に、磁性コア粒子の強度の観点から、好ましい多孔質磁性コア粒子の全細孔容積が、35mm3/g以上95mm3/g以下であり、充填する充填樹脂組成物量としては、多孔質磁性コア粒子100質量部に対して、3.0乃至10.0質量部であることが好ましい。より好ましくは、6.0乃至8.0質量部であることが、充填コア粒子の凹凸形状が維持されるため、被覆樹脂組成物の表面張力の作用することから好ましい。
充填樹脂組成物溶液における樹脂固形分量は、6質量%以上25質量%以下であることが、充填樹脂組成物溶液の粘度のハンドリングが良いため、細孔までの充填性や、溶媒の除去時間の観点から好ましい。
多孔質磁性コア粒子の孔に充填する充填樹脂組成物中の充填樹脂としては特に限定されないが、含浸性の高い樹脂が好ましい。含浸性の高い樹脂を用いた場合には、多孔質磁性コア粒子内部の細孔から充填されることで、充填コア粒子表面近傍の細孔を残り、充填コア粒子表面は細孔による凹凸のある形状を有するため、上述した通り被覆樹脂組成物の表面張力の観点から好ましい。
充填樹脂組成物中の充填樹脂としては、熱可塑性樹脂でも、熱硬化性樹脂のいずれでもよいが、磁性キャリアを被覆する上では、被覆時に溶媒を使用しても溶けださない熱硬化性樹脂が好ましく、さらに充填のし易さからシリコーン樹脂が好ましい。例えば、市販品として、以下のものが挙げられる。ストレートシリコーン樹脂では、信越化学社製のKR−271、KR−251、KR−255、東レ・ダウコーニング社製のSR2400、SR2405、SR2410,SR2411。変性シリコーン樹脂では、信越化学社製のKR206(アルキッド変性)、KR5208(アクリル変性)、ES1001N(エポキシ変性)、SR2110(アルキッド変性)。
また、充填樹脂組成物が、シランカップリング剤を含有していることが好ましい。充填樹脂に対して、シランカップリング剤は相溶性が良好であり、多孔質磁性コア粒子と充填樹脂との濡れ性及び密着性がより高まる。そのため、充填樹脂が、多孔質磁性コア粒子内部の細孔から充填される。その結果、充填コア粒子表面は細孔による凹凸のある形状を有するため、上述した通り被覆樹脂組成物の表面張力の観点から好ましい。
用いられるシランカップリング剤としては特に限定されないが、官能基が存在することで、被覆樹脂組成物との親和性も良好になることから、アミノシランカップリング剤が好ましい。
なお、アミノシランカップリング剤が、多孔質磁性コア粒子と充填樹脂との濡れ性及び密着性がより高め、被覆樹脂組成物との親和性を良好にする原因は、以下のように考える。アミノシランカップリング剤は、無機物と反応する部分と、有機物と反応する部分を有しており、一般的に、アルコキシ基が無機物と、アミノ基を有する官能基が有機物と反応すると考えられている。よって、アミノシランカップリング剤のアルコキシ基が、多孔質磁性コア粒子の部分と反応することで、濡れ性及び密着性を高め、アミノ基を有する官能基は、充填樹脂側に配向することで、被覆樹脂組成物との親和性も高めると考える。
添加するシランカップリング剤の量は、充填樹脂量100質量部に対して、1.0乃至20.0質量部であることが好ましい。より好ましくは5.0乃至10.0質量部であることが、多孔質磁性コア粒子と充填樹脂との濡れ性及び密着性の向上の観点から好ましい。
充填コア粒子の体積分布基準50%粒径(D50)は、最終的な磁性キャリアの粒径を20.0μm以上70.0μm以下にするため、19.0μm以上69.0μm以下であることが好ましい。これにより、キャリア付着を抑制できる。
充填コア粒子は、後述する比抵抗測定法において、電界強度1000V/cmにおける比抵抗が、1.0×107Ω・cm以上1.0×109Ω・cm以下であることが、現像性を高くできることから好ましい。現像場において、磁性キャリアはトナーと共に、もっと高電界強度にさらされているが、トナーは絶縁体であるため、電界強度が支配的にかかっている。そのため、磁性キャリアにかかっている電界強度はもっと低くなっており、電界強度1000V/cm程度である。そのため、本発明者等は、比抵抗測定法において、電界強度1000V/cmにおける比抵抗を採用した。
〔磁性キャリアの製造方法〕
充填コア粒子の表面を被覆樹脂組成物で被覆する方法としては、磁性キャリア同士の合一を防ぐ観点と、カーボンブラックの凝集性をコントロールする観点から、ニーダーコーター法が好ましい。
ニーダーコーター法としては、充填コア粒子と被覆樹脂組成物溶液を、真空脱気型ニーダーに入れて、加熱撹拌した後に、減圧して溶剤を除去することで、カーボンブラックの凝集性がコントロールされている被覆樹脂組成物が被覆された磁性キャリアを得ることができる。
被覆樹脂組成物溶液の調整としては、充填工程と同様の方法が用いられる。被覆工程時の合一を抑制する方法は、被覆する樹脂溶液中の樹脂濃度の調整、被覆する装置内の温度、溶剤を除去する際の温度や減圧度、ニーダーの回転数、樹脂被覆工程の回数などが挙げられる。特に、磁性キャリア同士の合一を防ぐためには、一気に溶媒を揮発させるのではなく、樹脂組成物の粘度に合わせて昇温させることが好ましい。まず、充填コア粒子と被覆樹脂組成物を真空型脱気ニーダーに投入し、「常温」で溶媒を揮発させていく。そして、溶媒が一定以上(80質量%)揮発し、前記混合物の粘度が高くなり、装置としての負荷電力が高くなると、80℃に昇温し、さらに溶媒を揮発させる。
被覆樹脂組成物層に用いられる被覆樹脂組成物中の被覆樹脂としては特に限定されない。例えば、ポリビニル系樹脂、スチレンーアクリル酸共重合体、オルガノシロキサン結合からなるストレートシリコーン樹脂又はその変性品、フッ素樹脂等が挙げられる。中でも、長期画像出力における帯電付与の安定性の観点から、ポリビニル系樹脂が好ましい。
また、被覆樹脂組成物中の被覆樹脂は、分子構造中に環式炭化水素基を有することが好ましい。環式炭化水素基を有する被覆樹脂組成物を被覆することで、高温高湿環境下において、磁性キャリアが水分を吸着し、磁性キャリアの抵抗が低下することで、ベタキャリア付着が発生することを抑制できる。
なお、該被覆樹脂組成物を被覆することで、高温高湿環境下における、磁性キャリアの水分吸着を抑制する効果は、以下のように考える。被覆樹脂組成物を充填コア粒子の表面に被覆する場合、被覆樹脂組成物を有機溶剤中に溶解させたものと、充填コア粒子とを混合及び脱溶媒するような被覆工程を経る。当該工程において、環式炭化水素基が被覆樹脂組成物層の表面に配向しながら溶媒が除去されていき、完成した磁性キャリアの表面には、高疎水性の環式炭化水素基が配向された状態で被覆樹脂組成物層が形成されるからである。
環式炭化水素基の具体例としては、炭素数3以上10以下の環式炭化水素基が挙げられ、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、アダマンチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、イソボニル基、ノルボニル基、ボロニル基等である。なかでも、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、アダマンチル基が好ましく、構造上安定であることにより充填コア粒子との密着性が高いという観点からシクロヘキシル基が特に好ましい。
また、ガラス転移温度(Tg)を調整するために、さらにその他のモノマーをビニル系樹脂の構成成分として含有させてもよい。
被覆樹脂組成物の構成成分として用いられるその他のモノマーとしては、公知のモノマーが用いられるが、例えば次のようなものが挙げられる。スチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ブタジエン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルメチルケトンなどが挙げられる。
さらに、被覆樹脂組成物層に用いられる被覆樹脂組成物が、グラフト重合体であることが、多孔質磁性コア粒子との濡れ性がさらに良化し、被覆樹脂組成物の表面張力が作用しやすくなるため好ましい。
グラフト重合体を得るには、幹鎖を形成後グラフト重合する方法や、モノマーとしてマクロモノマーを用いて共重合する方法があるが、マクロモノマーを共重合して用いる方法が、枝鎖の分子量を容易にコントロールできるために好ましい。
用いられるマクロモノマーとしては特に限定されないが、多孔質磁性コア粒子との濡れ性がさらに良化することから、メチルメタクリレートマクロモノマーが好ましい。
なお、被覆樹脂組成物がメチルメタクリレートマクロモノマーを有していることで、多孔質磁性コア粒子との濡れ性が良化する原因は、上記の乾式炭化水素基が被覆樹脂組成物層の表面に配向することに対して、疎水性が大きく異なるマクロモノマーは充填コア粒子に配向することに由来する。そして、マクロモノマーは重合体の末端に反応性の官能基を有するオリゴマー分子を有していることから、多孔質磁性コア粒子との濡れ性に働いていると考える。
上記マクロモノマーを重合する際に使用する量は、ビニル系樹脂の幹鎖の共重合体100質量部に対して、10乃至50質量部が好ましく、20乃至40質量部がより好ましい。
また、被覆樹脂組成物におけるカーボンブラックとしては、特に限定されないが、カーボンブラックの比表面積と凝集性の観点から、一次粒径が50nm以下であり、窒素吸着比表面積が150m2/gであり、DBP(ジブチルフタレート)吸油量が50ml/100g以上300ml/100g以下であることが好ましい。
さらに、該磁性キャリアをトルエン中に分散して得られる該被覆樹脂組成物のトルエン溶液中における該カーボンブラックの体積基準の粒度分布に関して、最大頻度である粒径Pvを1.0μm以上10.0μm以下にするには、真空脱気型ニーダーの回転数と被覆樹脂組成物中のカーボンブラックの分散状態の調整が重要である。
真空脱気型ニーダーの回転数は、上記のように、溶媒をゆっくり揮発させていくと、樹脂組成物の粘度が上がっていく。この際に、ニーダーの回転数を40rpm以下の低速回転数で、強く練りこむことで、所望のカーボンブラックの凝集が得られる。
また、被覆樹脂組成物中のカーボンブラックの分散状態の調整は、ビーズの如きメディアを用いた分散機を用いることが好ましい。上記分散機としては、例えば、サンドミル、グレンミル、バスケットミル、ボールミル、サンドグラインダー、ビスコミル、ペイントシェーカー、アトライター、ダイノミル、パールミルが挙げられる。この中でも、ペイントシェーカーが、好適なカーボンブラックの凝集状態が得られるため好ましい。好適なカーボンブラックの凝集状態を得るには、カーボンブラックを分散させすぎないことが重要であり、ビーズの粒径を大きく、また、ビーズの材質が柔らかいものを選択し、短時間に行うことが好ましい。従来の方法では、ホモジナイザーを使用してカーボンブラックの分散を行っていた。しかし、それでは、本発明のようなカーボンブラックの凝集状態が得られなかった。
カーボンブラックの含有量としては、被覆樹脂組成物中の被覆樹脂100.0質量部に対し、10.0質量部以上30.0質量部以下であることが、カーボンブラックの凝集性をコントロールするためには好ましい。さらに、リーク等の画像欠陥を発生させないためにも好ましい。
また、被覆樹脂組成物に、カーボンブラック以外の導電性を有する粒子や荷電制御性を有する粒子や材料を含有させて用いてもよい。荷電制御性を有する粒子としては、有機金属錯体の粒子、有機金属塩の粒子、キレート化合物の粒子、モノアゾ金属錯体の粒子、アセチルアセトン金属錯体の粒子、ヒドロキシカルボン酸金属錯体の粒子、ポリカルボン酸金属錯体の粒子、ポリオール金属錯体の粒子、ポリメチルメタクリレート樹脂の粒子、ポリスチレン樹脂の粒子、メラミン樹脂の粒子、フェノール樹脂の粒子、ナイロン樹脂の粒子、シリカの粒子、酸化チタンの粒子、アルミナの粒子など挙げられる。荷電制御性を有する粒子の添加量としては、被覆樹脂100質量部に対し、0.5質量部以上50.0質量部以下であることが摩擦帯電量を調整するためには好ましい。
本発明の磁性キャリアは、体積分布基準50%粒径(D50)が20.0μm以上70.0μm以下であることが、キャリア付着を抑制したり、トナースペントを抑制し、長期間の使用においても安定して用いることができるため好ましい。
本発明の磁性キャリアは、後述する比抵抗測定法において、電界強度1000V/cmにおける比抵抗が、5.0×107Ω・cm以上5.0×109Ω・cm以下であることが、リークを抑制しつつ、現像性を高くできることから好ましい。
〔トナーの製造方法〕
次に、二成分系現像剤や補給用現像剤中に、磁性キャリアと共に含有されるトナーについて説明する。トナーは、結着樹脂、着色剤、およびワックスを含有するトナー粒子と無機微粉末とを有する。
本発明におけるトナーのトナー粒子を製造する方法としては、例えば、結着樹脂、着色剤、ワックスを溶融混練し、混練物を冷却後、粉砕及び分級する粉砕法;結着樹脂と着色剤とを溶剤中に溶解または分散させた溶液を水系媒体中に導入し懸濁造粒させ、該溶剤を除去することによってトナー粒子を得る懸濁造粒法;モノマーに着色剤等を均一に溶解または分散したモノマー組成物を分散安定剤を含有する連続層(例えば水相)中に分散し、重合反応を行わせトナー粒子を作製する懸濁重合法;高分子分散剤を水系有機溶剤中に溶解し、モノマーが重合することで溶媒不溶の粒子を生成してトナー粒子を得る分散重合法;水溶性極性重合開始剤存在下で直接重合しトナー粒子を生成する乳化重合法;少なくとも重合体微粒子及び着色剤微粒子を凝集して微粒子凝集体を形成する工程と該微粒子凝集体中の微粒子間の融着を起こさせる熟成工程を経て得られる乳化凝集法;がある。特に、粉砕法によるトナーにおいては、粉砕後、あるいは粉砕・分級後に、トナーの表面を機械的、熱的な処理により改質することで小粒子の低減を行うことができる。
トナーに含有される結着樹脂としては、以下のものが挙げられる。ポリエステル、ポリスチレン;ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエンの如きスチレン誘導体の重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体の如きスチレン共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、マレイン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂;脂肪族多価アルコール、脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジアルコール類及びジフェノール類から選択されるモノマーを構造単位として有するポリエステル樹脂;ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油樹脂、ポリエステルユニットとビニル系重合体ユニットを有しているハイブリッド樹脂。
本発明に用いられる結着樹脂は、トナーの保存性と低温定着性を両立するために、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される分子量分布のピーク分子量(Mp)が2000以上50000以下、数平均分子量(Mn)が1500以上30000以下、重量平均分子量(Mw)が2000以上1000000以下、ガラス転移点(Tg)が40℃以上80℃以下であることが好ましい。
ワックスは、結着樹脂100質量部あたり0.5質量部以上20.0質量部以下で使用されることが高光沢度の画像を提供できるために好ましい。また、ワックスの最大吸熱ピークのピーク温度としては45℃以上140℃以下であることが好ましい。トナーの保存性と耐ホットオフセット性を両立でき好ましい。
ワックスとしては、例えば以下のものが挙げられる。低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アルキレン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如き炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスの如き炭化水素系ワックスの酸化物又はそれらのブロック共重合物;カルナバワックス、ベヘン酸ベヘニルエステルワックス、モンタン酸エステルワックスの如き脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸エステル類を一部又は全部を脱酸化したもの。中でも、フィッシャートロプシュワックスの如き炭化水素系ワックスが、高光沢度の画像を提供できるため好ましい。
トナーに含有される着色剤としては、以下のものが挙げられる。
黒色着色剤としては、カーボンブラック;磁性体;イエロー着色剤とマゼンタ着色剤及びシアン着色剤とを用いて黒色に調色したものが挙げられる。マゼンタ用着色剤としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アンスラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物が挙げられる。シアン用着色剤としては、C.I.ピグメントブルー1、2、3、7、15:2、15:3、15:4、16、17、60、62、66;C.I.バットブルー6、C.I.アシッドブルー45、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチルを1乃至5個置換した銅フタロシアニン顔料が挙げられる。イエロー用着色剤としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属化合物、メチン化合物、アリルアミド化合物が挙げられる。着色剤には、顔料を単独で使用してもかまわないが、染料と顔料とを併用してその鮮明度を向上させた方がフルカラー画像の画質の点からより好ましい。
着色剤の使用量は、磁性体を用いる場合以外は、結着樹脂100質量部に対して好ましくは0.1質量部以上30.0質量部以下であり、より好ましくは0.5質量部以上20.0質量部以下である。
トナーには、必要に応じて荷電制御剤を含有させることもできる。トナーに含有される荷電制御剤としては、公知のものが利用できるが、特に、無色でトナーの帯電スピードが速く且つ一定の帯電量を安定して保持できる芳香族カルボン酸の金属化合物が好ましい。荷電制御剤はトナー粒子に対して内添しても良いし外添しても良い。荷電制御剤の添加量は結着樹脂100質量部に対し0.2質量部以上10質量部以下が好ましい。
トナーには、流動性向上のために、外添剤がとして、無機微粉末が添加されている。無機微粉末としては、例えば、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウムを例示できる。無機微粉末は、シラン化合物、シリコーンオイル又はそれらの混合物の如き疎水化剤で疎水化されていることが好ましい。外添剤は、トナー粒子100質量部に対して0.1質量部以上5.0質量部以下使用されることが好ましい。トナー粒子と外添剤との混合は、ヘンシェルミキサーの如き公知の混合機を用いることができる。
粉砕法でのトナー製造手順について説明する。
原料混合工程では、トナー粒子を構成する材料として、例えば、結着樹脂、着色剤及びワックス、必要に応じて荷電制御剤等の他の成分を所定量秤量して配合し、混合する。混合装置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー、メカノハイブリッド(三井鉱山社製)。
次に、混合した材料を溶融混練して、結着樹脂中に着色剤等を分散させる。その溶融混練工程では、加圧ニーダー、バンバリィミキサーの如きバッチ式練り機や、連続式の練り機を用いることができ、連続生産できる優位性から、1軸又は2軸押出機が主流となっている。例えば、KTK型2軸押出機(神戸製鋼所社製)、TEM型2軸押出機(東芝機械社製)、PCM混練機(池貝鉄工製)、2軸押出機(ケイ・シー・ケイ社製)、コ・ニーダー(ブス社製)、ニーデックス(三井鉱山社製)。
更に、溶融混練することによって得られる着色された樹脂組成物は、2本ロール等で圧延され、冷却工程で水などによって冷却してもよい。
ついで、樹脂組成物の冷却物は、粉砕工程で所望の粒径にまで粉砕される。粉砕工程では、例えば、クラッシャー、ハンマーミル、フェザーミルの如き粉砕機で粗粉砕した後、更に、例えば、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、スーパーローター(日清エンジニアリング社製)、ターボ・ミル(ターボ工業製)やエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕する。
その後、必要に応じて慣性分級方式のエルボージェット(日鉄鉱業社製)、遠心力分級方式のターボプレックス(ホソカワミクロン社製)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製)、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)の如き分級機や篩分機を用いて分級し、トナー粒子を得る。
また、必要に応じて、粉砕後に、ハイブリタイゼーションシステム(奈良機械製作所製)、メカノフージョンシステム(ホソカワミクロン社製)、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)、メテオレインボー MR Type(日本ニューマチック社製)を用いて、球形化処理の如きトナー粒子の表面改質処理を行うこともできる。
二成分系現像剤としては、トナーと磁性キャリアの混合比率が磁性キャリア100.0質量部に対してトナーを2.0質量部以上15.0質量部以下とすることが好ましく、4.0質量部以上12.0質量部以下がより好ましい。上記範囲とすることで、トナーの飛散を低減し、長期に渡って摩擦帯電量が安定する。
補給用現像剤としては、磁性キャリア1.0質量部に対して、トナーを2.0質量部以上50.0質量部以下含有することが好ましく、4.0質量部以上20.0質量部以下がより好ましい。上記範囲の配合割合とすることで、安定した摩擦帯電量が得られた上で、ユーザーの負荷となる補給用現像剤の交換の頻度を少なくできる。
補給用現像剤を調製する場合、磁性キャリア及びトナーを所望量秤量し、混合機にて混合する。混合装置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー等が挙げられる。この中でも、V型ミキサーが磁性キャリアの分散性の観点から好ましい。
本発明に係る各種物性の測定について以下に説明する。
<磁性キャリア、充填コア粒子、多孔質磁性コア粒子の体積分布基準50%粒径(D50)の測定方法>
粒度分布測定は、レーザー回折・散乱方式の粒度分布測定装置「マイクロトラックMT3300EX」(日機装社製)にて測定を行った。
磁性キャリア、多孔質磁性コア粒子の体積分布基準50%粒径(D50)の測定には、乾式測定用の試料供給機「ワンショットドライ型サンプルコンディショナーTurbotrac」(日機装社製)を装着して行った。Turbotracの供給条件として、真空源として集塵機を用い、風量約33リットル/sec、圧力約17kPaとした。制御は、ソフトウエア上で自動的に行う。粒径は体積基準の累積値である50%粒径(D50)を求める。制御及び解析は付属ソフト(バージョン10.3.3−202D)を用いて行う。測定条件は下記の通りである。
SetZero時間 :10秒
測定時間 :10秒
測定回数 :1回
粒子屈折率 :1.81
粒子形状 :非球形
測定上限 :1408μm
測定下限 :0.243μm
測定環境 :約23℃/50%RH
<磁性キャリアの電界強度1000V/cmにおける比抵抗、充填コア粒子の電界強度1000V/cmにおける比抵抗、多孔質磁性コア粒子の電界強度300V/cmにおける比抵抗の測定>
磁性キャリアの電界強度1000V/cmにおける比抵抗、充填コア粒子の電界強度1000V/cmにおける比抵抗、多孔質磁性コア粒子の電界強度300V/cmにおける比抵抗は、図1に概略される測定装置を用いて測定される。
抵抗測定セルAは、断面積4.906cm2の穴の開いた円筒状のPTFE樹脂容器1、電極面積4.906cm2下部電極(ステンレス製)2、絶縁部材3、電極面積4.906cm2上部電極(ステンレス製)4から構成される。絶縁部材3上に下部電極(ステンレス製)2を載せ、円筒状のPTFE樹脂容器1の穴に、下部電極(ステンレス製)2を通す。次に、上部電極(ステンレス製)4を下部電極(ステンレス製)2上に載せる。その上に、絶縁部材3を載せる。そして、上部の絶縁部材3に、手動スタンドSVH−1000N(IMADA社製)を用いて、100Nの負荷をかける。その際の負荷は、デジタルフォースゲージDS2−200N(IMADA社製)を用いて計測する。そして、SVH−1000Nに備えたノギス(Mitutoyo社製)を用いてゼロ点調整を行う。(図1(a))
次に、下部電極(ステンレス製)2と上部電極(ステンレス製)4の間に、試料(磁性キャリア、充填コア粒子、多孔質磁性コア粒子)5を厚さ約1mmになるように充填し、上記と同様に、100Nの負荷をかける。そして、ノギスを用いて、増加した分の高さを計測し、試料の厚みとする。(図1(b))
この時、試料の厚みが0.95mm以上1.04mm以下となるように試料の質量を適宜変えることが重要である。
電極間に直流電圧を印加し、そのときに流れる電流を測定することによって磁性キャリア、多孔質磁性コア粒子の比抵抗を求めることができる。測定には、エレクトロメーター6(ケスレー6517A ケスレー社製)及び制御用にコンピュータ7を用いる。
制御用コンピュータにナショナルインスツルメンツ社製の制御系と制御ソフトウエア(LabVIEW ナショナルインスツルメンツ社製)を用いたソフトウエアにより行う。測定条件として、試料と電極との接触面積S=4.906cm2、試料の厚み0.95mm以上1.04mm以下になるように実測した値dを入力する。また、負荷100N、最大印加電圧1000Vとする。
電圧の印加条件は、制御用コンピュータとエレクトロメーター間の制御にIEEE−488インターフェースを用いて、エレクトロメーターの自動レンジ機能を利用し、1V(20V)、2V(21V)、4V(22V)、8V(23V)、16V(24V)、32V(25V)、64V(26V)、128V(27V)、256V(28V)、512V(29V)、1000Vの電圧を1秒間ずつ印加するスクリーニングを行う。その際に最大1000V(例えば、1.00mmの試料厚みの場合は、電界強度としては、10000V/cm)まで印加可能かどうかをエレクトロメーターが判断し、過電流が流れる場合、「VOLTAGE SOURCE OPERATE」が点滅する。すると印加電圧を下げて、印加可能な電圧をさらにスクリーニングし、印加電圧の最大値を自動的に決める。その後、本測定を行う。その最大電圧値を5分割した電圧を各ステップとして30秒間保持させた後の電流値から抵抗値を測定する。例えば、最大印加電圧が1000Vの場合には、200V(第1ステップ)、400V(第2ステップ)、600V(第3ステップ)、800V(第4ステップ)、1000V(第5ステップ)、1000V(第6ステップ)、800V(第7ステップ)、600V(第8ステップ)、400V(第9ステップ)、200V(第10ステップ)と最大印加電圧の1/5である200V刻みで電圧を上げた後下げていくような順で印加し、それぞれのステップで30秒保持後の電流値から抵抗値を測定する。
実施例1に用いられる磁性キャリアの場合には、スクリーニング時には、1V(20V)、2V(21V)、4V(22V)、8V(23V)、16V(24V)、32V(25V)、64V(26V)の直流電圧を1秒間ずつ磁性キヤリアに印加し、「VOLTAGESOURCE OPERATE」の表示が32Vまでは、点灯し、64Vで「VOLTAGE SOURCE OPERATE」の表示が点滅した。次に直流電圧45V(25.5V)では点灯し、直流電圧52V(≒25.7V)で点灯、さらに、最大印加可能な電圧を収束させて、直流電圧60V(25.9V)で点灯した。その結果、最大印加電圧が60V(25.9V)となった。60Vの1/5の値の12.0V(第1ステップ)、60Vの2/5の値の24.0V(第2ステップ)、60Vの3/5の値の36.0V(第3ステップ)、60Vの4/5の値の48.0V(第4ステップ)、60Vの5/5の値の60.0V(第5ステップ)、5/5の値の60.0V(第6ステップ)、60Vの4/5の値の48.0V(第7ステップ)、60Vの3/5の値の36.0V(第8ステップ)、60Vの2/5の値の24.0V(第9ステップ)、60Vの1/5の値の12.0V(第10ステップ)の順で直流電圧を印加する。そこで得られる電流値をコンピュータにより処理することで、試料厚み1.04mmと、電極面積とから電界強度及び比抵抗を算出して、グラフにプロットする。その場合、最大印加電圧から電圧を下げていく5点をプロットする。そして、電界強度1000V/cmあるいは電界強度300V/cmにおける比抵抗を読み取る。
尚、比抵抗、電界強度は、下記式にて求められる。
比抵抗(Ω・cm)=(印加電圧(V)/測定電流(A))×S(cm2)/d(cm)電界強度(V/cm)=印加電圧(V)/d(cm)
<多孔質磁性コア粒子の細孔容積及び平均細孔径の測定>
多孔質磁性コア粒子及び充填コア粒子の細孔容積は、水銀圧入法により測定される。測定原理は、以下の通りである。本測定では、水銀に加える圧力を変化させ、その際の細孔中に進入した水銀の量を測定する。細孔内に水銀が侵入し得る条件は、圧力P、細孔直径D、水銀の接触角と表面張力をそれぞれθとσとすると、力の釣り合いからPD=−4σCOSθで表せる。接触角と表面張力を定数とすれば、圧力Pとそのとき水銀が侵入し得る細孔直径Dは反比例することになる。このため、圧力Pとそのときに侵入する液量Vを、圧力を変えて測定し得られる、P−V曲線の横軸Pを、そのままこの式から細孔直径に置き換え、細孔分布を求めて、0.1μm以上3.0μm以下の細孔径の範囲における微分細孔容積を積分し、細孔容積(図2(b)中塗り部分)を算出した。測定装置としては、ユアサアイオニクス社製 全自動多機能水銀ポロシメータPoreMasterシリーズ・PoreMaster−GTシリーズや、島津製作所社製 自動ポロシメータオートポアIV 9500 シリーズ等を用いて測定することができる。具体的には、株式会社島津製作所のオートポアIV9520を用いて、下記条件・手順で測定を行った。測定条件「測定環境:20℃」「測定セル:試料体積 5cm3、圧入体積 1.1cm3、用途 粉体用」「測定範囲:2.0psia(13.8kPa)以上59989.6psia(413.7Mpa)以下」「測定ステップ:80ステップ(細孔径を対数で取ったときに等間隔になるようにステップを刻む)」「圧入体積:25%以上70%以下になるように調節」「低圧パラメータ;排気圧力:50μmHg、排気時間:5.0min、水銀注入圧力:2.0psia(13.8kPa)、平衡時間:5secs」「高圧パラメータ;平衡時間:5secs」「水銀パラメータ;前進接触角:130.0degrees、後退接触角:130.0degrees、表面張力;485.0mN/m(485.0dynes/cm)、水銀密度;13.5335g/mL」
(測定手順)
(1)多孔質磁性コア粒子を、約1.0g秤量し試料セルに入れる。そして、秤量値を入力する。
(2)低圧部で2.0psia(13.8kPa)以上45.8psia(315.6kPa)以下の範囲を測定。
(3)高圧部で45.9psia(316.3kPa)以上59989.6psia(413.6Mpa)以下の範囲を測定。
(4)水銀注入圧力及び水銀注入量から、細孔径分布及び平均細孔径を算出する。ここで、平均細孔径とは、付属ソフトで解析し算出された値であり、0.1μm以上3.0μm以下の細孔径の範囲に指定した場合のメディアン細孔直径(容積基準)の値である。
上記(2)、(3)、(4)は、装置付属のソフトウエアにて、自動で行った。上記の様にして計測した細孔径分布を図2に示す。図2(a)に、多孔質磁性コア粒子の全測定領域の図を示し、図2(b)に、多孔質磁性コア粒子の0.1μm以上6.0μm以下の範囲の部分を切り出した図を示す。ここで、細孔径が6.0μmより大きい部分は、充填した磁性キャリア同士の空隙を表しているため、磁性キャリア内部の細孔径を表していないため、除外した。図2(b)より、0.1μm以上3.0μm以下の細孔径の範囲における微分細孔容積を積分した全細孔容積(図中斜線部分)を付属のソフトウエアを用いて、算出した。さらに、平均細孔径も算出した。
<被覆樹脂組成物のトルエン溶液中でのカーボンブラックの粒度分布(最大頻度となる粒径Pv)の測定方法>
二成分系現像剤から以下の方法で磁性キャリアのみを分離する。上記の現像剤から磁性キャリアを分離する方法は、次のようにして行う。
(株)エトワス社製 帯電分離式帯電量測定装置を用いて分離を行う。上記測定装置を用いることで、二成分系現像剤から磁性キャリアを効果的に分離することができる。トナーと磁性キャリアを分離する際、一回に1.5gの現像剤を用いた。スリーブに現像剤をセットし、−4kVの印加電圧を与えながら、1分間、2000rpmにてスリーブ内部の磁石(1000ガウス)を回転させると、円筒(ステンレス製)の内側にトナーのみが飛翔し、スリーブ上に磁性キャリアのみが残る。この磁性キャリアを採取することで、現像剤から磁性キャリアを効果的に回収することができる。
得られた磁性キャリア0.5gに対して、トルエンを50ml加えて発振周波数50kHz、電気的出力150Wの卓上型の超音波洗浄器分散機(例えば「VS−150」(ヴェルヴォクリーア社製など)を用いて2分間分散処理を行い、被覆樹脂組成物を溶解し、カーボンブラックがトルエン中に分散した被覆樹脂組成物のトルエン溶液を得る。尚、充填樹脂組成物や被覆樹脂組成物中にカーボンブラック以外の粒子が添加されている場合には、粒径を測定する前にそれらの粒子を除去しておく。粒子の除去には公知の方法を用いればよい。
得られた分散液を極小容量試料循環器(Sample Delivery Controller)を取り付けたマイクロトラック粒度分布測定装置MT3000(日機装)にて測定を行った。測定の際、マイクロトラック粒度分布測定装置MT3000に以下のパラメータを設定した。
粒子条件名:CB
粒子透過性:吸収
SetZero:10
測定時間「s」:30
測定回数:2
溶媒名:トルエン
溶媒屈折率:1.50
計算モード:MT3000
この測定結果より、各粒径に対する頻度(%)が算出され、最大頻度(%)を示す粒径を粒径Pv(μm)として(図3)算出した。
<静電潜像担持体上のトナーの帯電量の測定法>
静電潜像担持体上のトナーを金属円筒管と円筒フィルターを用いて吸引捕集することにより、トナー載り量を算出できる。具体的には、静電潜像担持体上のトナーの摩擦帯電量及びトナー載り量は、例えば(図4に示すファラデー・ケージ(Faraday−Cage))によって測定することができる。ファラデー・ケージとは、同軸の2重筒のことで図4中の内筒10と外筒11は絶縁されている。図4中、符号8はフィルターであり、符号9及び符号12は絶縁部材である。この内筒の中に電荷量Qの帯電体を入れたとすると、静電誘導によりあたかも電荷量Qの金属円筒が存在するのと同様になる。この誘起された電荷量をエレクトロメーター(ケスレー6517A ケスレー社製)で測定し、内筒中のトナー質量M(kg)で電荷量Q(mC)を割ったもの(Q/M)を帯電量とする。また、吸引した面積Sを測定することで、トナー質量Mを吸引した面積S(cm2)で除して、単位面積あたりのトナー載り量とする。トナーは静電潜像担持体上に形成されたトナー層が中間転写体に転写される前に静電潜像担持体の回転を止め、静電潜像担持体上のトナー像を直接、エアー吸引して測定する。
トナー載り量(mg/cm2)=M/S
トナー帯電量(mC/kg)=Q/M
<被覆樹脂及びトナーの結着樹脂の重量平均分子量(Mw)の測定方法>
重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、以下のようにして測定する。
まず、室温で24時間かけて、試料をテトラヒドロフラン(THF)に溶解する。試料としては、被覆樹脂、または、トナーを用いる。そして、得られた溶液を、ポア径が0.2μmの耐溶剤性メンブランフィルター「マエショリディスク」(東ソー社製)で濾過してサンプル溶液を得る。尚、サンプル溶液は、THFに可溶な成分の濃度が約0.8質量%となるように調整する。このサンプル溶液を用いて、以下の条件で測定する。
装置 :HLC8120 GPC(検出器:RI)(東ソー社製)
カラム :Shodex KF−801、802、803、804、805、806、807の7連(昭和電工社製)
溶離液 :テトラヒドロフラン(THF)
流速 :1.0ml/min
オーブン温度 :40.0℃
試料注入量 :0.10ml
試料の分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂(例えば、商品名「TSKスタンダード ポリスチレン F−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500」、東ソ−社製)を用いて作成した分子量校正曲線を使用する。
<多孔質磁性コア粒子1の製造例>
・工程1(秤量・混合工程):
Fe23 62.3質量部
MnCO3 28.9質量部
Mg(OH)2 8.2質量部
SrCO3 0.6質量部
上記材料を上記組成比となるようにフェライト原材料を秤量した。その後、直径1/8インチのステンレスビーズを用いた乾式振動ミルで5時間粉砕・混合した。
・工程2(仮焼成工程):
得られた粉砕物をローラーコンパクターにて、約1mm角のペレットにした。このペレットを目開き3mmの振動篩にて粗粉を除去し、次いで目開き0.5mmの振動篩にて微粉を除去した後、バーナー式焼成炉を用い大気中、温度950℃で2時間焼成し、仮焼フェライトを作製した。得られた仮焼フェライトの組成は、下記の通りである。
(MnO)a(MgO)b(SrO)c(Fe23d
(上記式において、a=0.319、b=0.180、c=0.005、d=0.496)
・工程3(粉砕工程):
クラッシャーで0.3mm程度に粉砕した後に、直径1/8インチのステンレスビーズを用い、仮焼フェライト100質量部に対し、水を30質量部加え、湿式ボールミルで1時間粉砕した。そのスラリーを、直径1/16インチのステンレスビーズを用いた湿式ボールミルで4時間粉砕し、フェライトスラリー(仮焼フェライトの微粉砕品)を得た。
・工程4(造粒工程):
フェライトスラリーに、仮焼フェライト100質量部に対して分散剤としてポリカルボン酸アンモニウム1.0質量部、バインダーとしてポリビニルアルコール2.0質量部を添加し、スプレードライヤー(製造元:大川原化工機)で、球状粒子に造粒した。得られた粒子を粒度調整した後、ロータリーキルンを用いて、650℃で2時間加熱し、分散剤やバインダーの有機成分を除去した。
・工程5(焼成工程):
焼成雰囲気をコントロールするために、電気炉にて窒素雰囲気下(酸素濃度0.01体積%)で、室温から温度1150℃まで3時間で昇温し、その後、温度1150℃で4時間焼成した。その後、8時間をかけて、温度60℃まで降温し、窒素雰囲気から大気に戻し、温度40℃以下で取り出した。
・工程6(選別工程):
凝集した粒子を解砕した後に、磁力選鉱により低磁力品をカットし、目開き250μmの篩で篩分して粗大粒子を除去し、体積分布基準の50%粒径(D50)35.1μmの多孔質磁性コア粒子1を得た。D50、電界強度300V/cmにおける比抵抗、及び細孔容積、平均細孔径を表1に示す。
<多孔質磁性コア粒子2乃至9、バルク状磁性コア粒子1の製造例>
多孔質磁性コア粒子の製造例1において、表1に示したように変更する以外同様にして多孔質磁性コア粒子2乃至9、バルク状磁性コア粒子1を得た。D50、電界強度300V/cmにおける比抵抗、及び全細孔容積、平均細孔径を表1に示す。
Figure 2013178506
<シリコーン樹脂溶液1の調製>
KR251(信越化学社製、樹脂固形分濃度20%) 50.0質量%
トルエン 49.5質量%
3−アミノプロピルトリメトキシシラン 0.5質量%
を1時間混合し、シリコーン樹脂溶液1を得た。
<シリコーン樹脂溶液2の調製>
KR5208(信越化学社製、樹脂固形分濃度20%) 50.0質量%
トルエン 49.5質量%
ジメトキシメチルビニルシラン 0.5質量%
を1時間混合し、シリコーン樹脂溶液2を得た。
<重合体溶液1の調製>
シクロヘキシルメタクリレートモノマー 26.8質量%
メチルメタクリレートモノマー 0.2質量%
メチルメタクリレートマクロモノマー 8.4質量%
(片末端にメタクリロイル基を有する重量平均分子量5000のマクロモノマー)
トルエン 31.3質量%
メチルエチルケトン 31.3質量%
アゾビスイソブチロニトリル 2.0質量%
上記材料のうち、シクロヘキシルメタクリレート、メチルメタクリレート、メチルメタクリレートマクロモノマー、トルエン、メチルエチルケトンを、還流冷却器、温度計、窒素導入管及び撹拌装置を取り付けた四つ口のセパラブルフラスコに添加し、窒素ガスを導入して充分に窒素雰囲気にした後、80℃まで加温し、アゾビスイソブチロニトリルを添加して5時間還流し重合させた。得られた反応物にヘキサンを注入して共重合体を沈殿析出させ、沈殿物を濾別後、真空乾燥して被覆樹脂1を得た。得られた被覆樹脂1を30質量部を、トルエン40質量部、メチルエチルケトン30質量部に溶解させて、重合体溶液1(固形分30質量%)を得た。得られた被覆樹脂1の物性を表2に示す。
<重合体溶液2乃至6の調製>
重合体溶液1の調製において、表2に示したように変更する以外、同様にして重合体溶液2乃至6を調製した。
<被覆樹脂溶液1の調製>
重合体溶液1(樹脂固形分濃度30%) 65.0質量%
トルエン 31.0質量%
カーボンブラック(Regal330;キャボット社製) 4.0質量%
(一次粒径25nm、窒素吸着比表面積94m2/g、DBP吸油量75ml/100g)
を、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、ペイントシェーカーで1時間分散をおこなった。得られた分散液を、5.0μmのメンブランフィルターで濾過を行い、被覆樹脂溶液1を得た。
<被覆樹脂溶液2乃至9、及び被覆樹脂溶液11乃至14の調製>
被覆樹脂溶液1の調製において、表3に示したように変更する以外、同様にして被覆樹脂溶液2乃至9、及び被覆樹脂溶液11乃至14を調製した。
<被覆樹脂溶液10の調製>
被覆樹脂溶液1の調製において、カーボンブラックを下記に変更する以外、同様にして被覆樹脂溶液10を調製した。
カーボンブラック(#25;三菱化学社製)
(平均一次粒径47nm、窒素吸着比表面積55m2/g、DBP吸油量66ml/100g)
Figure 2013178506
Figure 2013178506
<磁性キャリア1の製造>
・工程1(樹脂充填工程):
多孔質磁性コア粒子1の100.0質量部を混合撹拌機(ダルトン社製の万能撹拌機NDMV型)の撹拌容器内に入れ、60℃に温度を保ちながら、2.3kPaまで減圧しながら窒素を導入し、シリコーン樹脂溶液1を多孔質磁性コア粒子1に対し樹脂成分として7.5質量部となるように減圧下で滴下し、滴下終了後2時間そのまま撹拌を続けた。その後、70℃まで温度を上げ、減圧下で溶剤を除去して、多孔質磁性コア粒子1の粒子内にシリコーン樹脂溶液1から得られるシリコーン樹脂組成物を充填した。冷却後、得られた充填コア粒子を回転可能な混合容器内にスパイラル羽根を有する混合機(杉山重工業社製のドラムミキサーUD−AT型)に移し、窒素雰囲気、常圧下で、2℃/分の昇温速度で、220℃に昇温した。この温度で60分間加熱撹拌を行い、樹脂を硬化させた。熱処理した後、磁力選鉱により低磁力品を分別し、開口150μmの篩で分級して充填コア粒子1を得た。体積分布基準の50%粒径(D50)、電界強度1000V/cmにおける比抵抗、及び細孔容積を表5に示す。
・工程2(樹脂被覆工程):
引き続き、常温で維持されている真空脱気型ニーダーに被覆樹脂溶液1を充填コア粒子1の100質量部に対して樹脂成分として2.5質量部になるように投入した。投入後、回転速度30rpmで15分間撹拌し、溶媒が一定以上(80質量%)揮発した後、減圧混合しながら80℃まで昇温し、2時間かけてトルエンを留去した後冷却した。得られた磁性キャリアを、磁力選鉱により低磁力品を分別し、開口70μmの篩を通した後、風力分級器で分級し、体積分布基準の50%粒径(D50)38.2μmの磁性キャリア1を得た。得られた磁性キャリアの物性を表5に示す。
<磁性キャリア2乃至29の製造>
磁性キャリア1製造例のうち、表4に示したように変更する以外、同様にして磁性キャリア2乃至29を作製した。得られた磁性キャリアの物性を表5に示す。
<磁性キャリア30の製造>
磁性キャリア1製造例のうち、工程1に関しては、同様にして、充填コア粒子1を得た。
・工程2(樹脂被覆工程):
引き続き、減圧下(1.5kPa)、温度60℃で維持されている遊星運動型混合機(ホソカワミクロン社製のナウターミキサーVN型)に被覆樹脂溶液8を充填コア粒子1の100質量部に対して樹脂成分として2.5質量部になるように投入した。投入の仕方として、1/3の量の樹脂溶液を投入し、20分間トルエン除去及び塗布操作を行った。次いで、さらに1/3の量の樹脂溶液を投入し、20分間トルエン除去及び塗布操作を行い、さらに1/3の量の樹脂溶液を投入し、20分間トルエン除去及び塗布操作を行った。その後被覆樹脂組成物で被覆された磁性キャリアを回転可能な混合容器内にスパイラル羽根を有する混合機(杉山重工業社製のドラムミキサーUD−AT型)に移し、混合容器を1分間に10回転させて撹拌しながら、窒素雰囲気下に温度200℃で2時間熱処理した。得られた磁性キャリアを、磁力選鉱により低磁力品を分別し、開口70μmの篩を通した後、風力分級器で分級し、体積分布基準の50%粒径(D50)38.3μmの磁性キャリア30を得た。得られた磁性キャリアの物性を表5に示す。
Figure 2013178506
Figure 2013178506
<ポリエステル樹脂1の製造例>
・テレフタル酸: 299質量部
・無水トリメリット酸: 19質量部
・ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:
747質量部
・チタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート): 1質量部
冷却管、撹拌機、及び、窒素導入管のついた反応槽中に、上記の材料を秤量した。その後、温度200℃に加熱し、窒素を導入しながら生成する水を除去しながら10時間反応させ、その後、10mmHgに減圧し1時間反応させ、重量平均分子量(Mw)6000であるポリエステル樹脂1を得た。
<ポリエステル樹脂2の製造例>
・テレフタル酸: 332質量部
・ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:
996質量部
・チタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート): 1質量部
冷却管、撹拌機、及び、窒素導入管のついた反応槽中に、上記の材料を秤量した。その後、220℃に加熱し、窒素を導入しながら生成する水を除去しながら10時間反応させた。さらに、無水トリメリット酸96質量部を加え、温度180℃に加熱し、2時間反応させ、重量平均分子量(Mw)84000であるポリエステル樹脂2を得た。
<トナー1の製造例>
・ポリエステル樹脂1: 80質量部
・ポリエステル樹脂2: 20質量部
・パラフィンワックス(融点:75℃): 7質量部
・シアン顔料(C.I.Pigment Blue 15:3(銅フタロシアニン)):
5質量部
・3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物: 1質量部
上記材料をヘンシェルミキサー(FM−75型、日本コークス(株)製)でよく混合した後、温度130℃に設定した二軸混練機(PCM−30型、株式会社池貝製)にて混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。得られた粗砕物を、高圧気体を用いた衝突式気流粉砕機を用いて微粉砕した。
次に、得られた微粉砕物を、コアンダ効果を利用した風力分級機(エルボジェットラボEJ−L3、日鉄鉱業製)で分級しで微粉及び粗粉を同時に分級除去し、さらに機械的表面改質装置(ファカルティ F−300、ホソカワミクロン(株)製)を用いて表面改質を行った。その際、分散ローターの回転数を7500rpm、分級ローターの回転数を9500rpmとし、投入量を1サイクルあたり250gとし、表面改質時間(=サイクルタイム、原料供給が終了してから排出弁が開くまでの時間)を30secとし、トナー粒子1を得た。
次いで、上記トナー粒子1 100質量部に、ルチル型酸化チタン(一次粒子の個数平均粒径:20nm、n−デシルトリメトキシシラン処理)1.0質量部、シリカA(気相酸化法により作製、一次粒子の個数平均粒径:40nm、シリコーンオイル処理)2.0質量部、シリカB(ゾルゲル法により作製、一次粒子の個数平均粒径:140nm、HMDS処理)2.0質量部を加え、5リットルヘンシェルミキサーを用い、周速30m/sで15分間混合を行った。その後、45μmの目開きの篩を用いて粗大粒子を除去し、トナー1を得た。
<二成分系現像剤1の製造例>
磁性キャリア1を92.0質量部に対し、トナー1を8.0質量部加え、V型混合機(V−20、セイシン企業製)により混合し、二成分系現像剤1を得た。
<二成分系現像剤2乃至30の製造例>
二成分系現像剤1の製造例において、表6のように変更する以外は同様の操作を行い、二成分系現像剤2乃至30を得た。
<補給用現像剤1の製造例>
磁性キャリア1を1.0質量部に対し、トナー1を9.0質量部加え、V型混合機(V−20、セイシン企業製)により混合し、補給用現像剤1を得た。
<補給用現像剤2乃至30の製造例>
補給用現像剤1の製造例において、表6のように変更する以外は同様の操作を行い、補給用現像剤2乃至30を得た。
Figure 2013178506
<実施例1>
画像形成装置として、キヤノン製デジタル商業印刷用プリンターimageRUNNER ADVANCE C9075 PRO改造機を用い、シアン位置の現像器に二成分系現像剤1を入れ、シアン位置の補給用ボトルに補給用現像剤1を入れ、画像形成し、後述の評価を行った。尚、改造点は、現像剤担持体に周波数8.0kHz、Vpp0.7kVの矩形交流電圧と直流電圧VDCを印加した。耐久画像出力評価時、現像剤担持体の直流電圧VDC、静電潜像担持体の帯電電圧VD、及びレーザーパワーは、トナー消費量を合わせるため、FFh画像(ベタ画像)のトナーの紙上への載り量が0.55mg/cm2となるように調整した。FFhとは、256階調を16進数で表示した値であり、00hが256階調の1階調目(白地部)であり、FFhが256階調の256階調目(ベタ部)である。
耐久画像出力試験としては、画像比率40%のFFh出力の帯チャートを用いて、A4用紙に50,000枚出力を行った。
印刷環境 高温高湿環境:温度30℃/湿度80%RH環境下(以下「H/H」)
紙 レーザービームプリンター用紙CS−814(81.4g/m2)(キヤノンマーケティングジャパン株式会社より販売)
以下の評価方法に基づいて評価し、その結果を表7に示す。
[Q/M(mC/kg)維持率]
耐久前後の静電潜像担持体上Q/Mを評価した。静電潜像担持体上にベタ画像(FFH)を形成し、中間転写体に転写される前に、静電潜像担持体の回転を止め、静電潜像担持体上のトナーを、金属円筒管と円筒フィルターにより吸引捕集した。その際金属円筒管を通じてコンデンサーに蓄えられた電荷量Q及び捕集されたトナー質量Mを測定し、それより単位質量当たりの電荷量Q/M(mC/kg)を計算し、静電潜像担持体上Q/M(mC/kg)とした。
上記の初期の静電潜像担持体上Q/Mを100%とし、耐久後の静電潜像担持体上Q/Mの維持率を算出して以下の基準で判断した。
A:静電潜像担持体上Q/M維持率が90%以上(非常に良好)
B:静電潜像担持体上Q/M維持率が80%以上90%未満(良好)
C:静電潜像担持体上Q/M維持率が80%未満(本発明において許容できない)
[現像性]
耐久前の現像性を評価した。静電潜像担持体上にベタ画像(FFH)を形成し、中間転写体に転写される前に、静電潜像担持体の回転を止め、静電潜像担持体上のトナーを、金属円筒管と円筒フィルターにより吸引捕集した。その際金属円筒管を通じてコンデンサーに蓄えられた電荷量Q及び捕集した画像面積Sを測定し、それより単位面積当たりの電荷量Q/S(mC/m2)をコントラスト電位(Vcont)で割ることにより、Q/S/Vcont(μC・s3・A・m-4・kg-1)の値をもって現像性を評価した。
A:1.10以上(非常に良好)
B:1.00以上1.10未満(良好)
C:1.00未満(本発明において許容できない)
[リーク(白ポチ)]
耐久後のリークを評価した。A4普通紙上にベタ(FFh)画像を5枚連続して出力して、画像に直径が1mm以上の白く抜けている点の個数をカウントして、5枚中のその合計個数を算出し、以下の基準により評価した。
A:0個(非常に良好)
B:1個以上6個未満(良好)
C:6個以上(本発明において許容できない)
[キャリア付着]
耐久後のキャリア付着を評価した。Vbackを100VになるようにVDCを調整し、FFH画像を出力し、画像出力途中で電源を切り、クリーニングされる前の静電潜像担持体上を透明な粘着テープを密着させてサンプリングした。そして、1cm×1cm中の静電荷潜像担持体上に付着していた磁性キャリア粒子の個数をカウントし、1cm2当りの付着キャリア粒子の個数を算出し、以下の基準により評価した。
A:1個以下(非常に良好)
B:2個以上6個以下(良好)
C:7個以上(本発明において許容できない)
<実施例2乃至26、および比較例1乃至4>
二成分系現像剤2乃至30と補給用現像剤2乃至30(表6参照)を用いた以外は、実施例1と同様にして評価を行った。評価結果を表7に示す。
Figure 2013178506
<補給用現像剤31の製造例>
トナー1のみを用いて、補給用現像剤31を得た。
Figure 2013178506
<実施例27>
画像形成装置として、キヤノン製デジタル商業印刷用プリンターimageRUNNER ADVANCE C9075 PRO改造機を用い、シアン位置の現像器に二成分系現像剤9を入れ、シアン位置の補給用ボトルに補給用現像剤31を入れ、画像形成し、実施例1と同様の評価を行った。尚、実施例1と異なる改造点として、現像器内部で過剰になった磁性キャリアを現像器から排出する機構を取り外した。
評価結果を表9に示す。
Figure 2013178506

Claims (6)

  1. 多孔質磁性コア粒子の孔に充填樹脂組成物を充填した充填コア粒子の表面に、被覆樹脂及びカーボンブラックを含有する被覆樹脂組成物を被覆した磁性キャリアであって、
    該被覆樹脂組成物の被覆量が、該充填コア粒子100.0質量部に対して2.0質量部以上5.0質部以下であり、
    該磁性キャリアをトルエン中に分散して得られる該被覆樹脂組成物のトルエン溶液中における該カーボンブラックの体積基準の粒度分布に関して、最大頻度となる粒径Pvが1.0μm以上10.0μm以下であることを特徴とする磁性キャリア。
  2. 該カーボンブラックの含有量が、該被覆樹脂100.0質量部に対して10.0質量部以上30.0質量部以下であることを特徴とする請求項1に記載の磁性キャリア。
  3. 該被覆樹脂組成物中の被覆樹脂は、環式炭化水素基を有するモノマーに由来する繰り返し単位を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の磁性キャリア。
  4. 該被覆樹脂組成物中の被覆樹脂が、グラフト重合体であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の磁性キャリア。
  5. 磁性キャリアとトナーを含む二成分系現像剤であって、
    該トナーは、結着樹脂、着色剤、およびワックスを少なくとも含有するトナー粒子と無機微粉末とを有し、
    該磁性キャリアが、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の磁性キャリアであることを特徴とする二成分系現像剤。
  6. 磁性キャリアとトナーを含む補給用現像剤を必要に応じて現像器に補給し、且つ現像器内部で過剰になった磁性キャリアを必要に応じて現像器から排出しながら画像形成が行われる画像形成方法に使用するための補給用現像剤であって、
    該補給用現像剤は、該磁性キャリア1.0質量部に対して、該トナーを2.0質量部以上50.0質量部以下含有し、
    該トナーは、結着樹脂、着色剤、およびワックスを少なくとも含有するトナー粒子と無機微粉末とを有し、
    該磁性キャリアが、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の磁性キャリアであることを特徴とする補給用現像剤。
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