JP2013153319A - 固体撮像素子、固体撮像素子の駆動方法、及び、電子機器 - Google Patents

固体撮像素子、固体撮像素子の駆動方法、及び、電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】出力信号の線形性やゲイン特性を維持しつつ、又、トランジスタの使用数や回路規模・回路面積を増大させることなく、ホットキャリアに起因する白浮きを抑制する
【解決手段】 受光量に応じた信号電荷を生成するための光電変換部と、前記光電変換部が生成した信号電荷を転送するための転送部と、前記転送部が前記光電変換部から転送した信号電荷を蓄積するための蓄積部と、基準電圧を入力されているリセット部と、前記蓄積部と前記リセット部の接続を切り替えるためのスイッチ部と、前記蓄積部に接続されたソースフォロワ回路により構成されており、前記蓄積部に蓄積されている信号電荷に応じた電圧信号を出力する出力回路と、本固体撮像素子の動作状態に応じて前記基準電圧を変化させるための基準電圧制御部と、を備える固体撮像素子。
【選択図】図2

Description

本技術は、光電変換により生成されて転送されてくる信号電荷を蓄積するための蓄積部を備える固体撮像素子、当該固体撮像素子の駆動方法、及び、当該固体撮像素子を有する電子機器に関する。
電荷結合素子(CCD)を用いたCCD固体撮像素子においては、複数のフォトダイオード(PD)が2次元マトリックス状に配列され、これら複数の受光センサ部のフォトダイオードに入射する被写体の光信号に基づく信号電荷が、発生並びに蓄積される。蓄積された信号電荷は、フォトダイオードの列毎に配置したCCD構造の垂直転送レジスタにより垂直方向に転送されると共に、CCD構造の水平転送レジスタによって水平方向に転送される。そして、水平方向に転送された信号電荷は、出力部によって電圧に変換出力される。
出力部は、通常、いわゆるフローティングディフージョン型アンプ(FD型アンプ)で構成されており、水平転送レジスタの終段に接続されたフローティングディフージョン(FD)とソースフォロア回路(出力回路部)とを備える。ソースフォロア回路は、微小な信号を増幅して出力するため、複数のソースフォロア回路を多段的に接続して構成される。これにより、水平転送レジスタを転送された各画素の信号電荷は、信号電荷に応じた信号電圧に変換出力される。
ここで、近年のCCD固体撮像装置においては、ソースフォロア回路の駆動MOSトランジスタのゲート長を縮小することにより電流駆動能力を向上し、トランジスタサイズを小型化している。これにより、ソースフォロア回路の性能(例えば、変換効率や周波数特性)が向上し、カメラの高性能化に寄与している。ただし、駆動MOSトランジスタのゲート長を縮小すると、ソース−ドレイン間が高電位化し、ホットキャリアが発生しやすくなるというデメリットもある。
ホットキャリアとは、ソースフォロア回路の駆動MOSトランジスタにおいて、ソースからドレインに流れる電子がドレイン近傍の高電界により加速されてシリコン結晶格子に衝突して放出される2次電子とフォトン(電子・正孔対)を指す。ホットキャリアが生成されると、ホットキャリア発光が発生する。また、電子・正孔対のうち、正孔の大部分は、基板に向かって流れ基板電流となる。
ホットキャリア発光は、エミッション顕微鏡観察により、ソースフォロア回路の駆動MOSトランジスタの部分で発光することが確認されている。特に、最終段の駆動MOSトランジスタでの発光が比較的顕著である。これは、nチャネルMOSトランジスタを駆動MOSトランジスタとするソースフォロア回路では、最終段の駆動MOSトランジスタのソース電圧とドレイン電圧の差異が最も大きいためである。
ホットキャリアが発生すると、ホットキャリア現象により発生した電子・正孔対が再結合して発する光、あるいはホットキャリア発光が画素領域内に進入し、ノイズとして検出される現象が確認されている。あるいは、ホットキャリア現象により発生した電子・正孔対のうち、電子が拡散して画素領域の光電変換部に進入し、ノイズとなることも考えられる。これらノイズの影響は、ソースフォロア回路が画素領域付近に配置されている場合、特に顕著である。
具体的には、CCDカメラにおいて、ソースフォロア回路でのホットキャリア現象に起因し、暗時の撮影など長時間露光モード(露光時間が1秒〜数分程度)の場合、ソースフォロア回路を中心とした円状に画像の輝度が上がる(画像が光って見える)現象が確認されている。露光時間の増加に伴い、高輝度領域の輝度や範囲は増加する傾向が見られる。この高輝度領域は、画像ノイズとして画像を劣化させる。むろん、ホットキャリア特性が悪い場合は、露光時間の短い通常露光モードにおいても同様に画像が劣化する。
特許文献1では、長時間露光モードでのホットキャリアや発光の発生箇所を中心に円状にセンサに不要電荷が溜まって光ったように写るホットスポットという現象を抑制するため、長時間露光モード期間中に、ホットキャリア発生箇所のトランジスタに流れる電流を軽減する駆動方法と回路構成が提案されている。
特開2008−35193号公報
上述した特許文献1の技術においては、ホットスポットを抑制するために基板バイアス電圧を制御する手法を用いているため、基板バイアス電圧を制御するため、多数の回路素子を追加する必要があり、トランジスタの使用数や回路規模・回路面積を増大させることとなっていた。
本技術は上記課題に鑑みて考案されたものであり、出力信号の線形性やゲイン特性を維持しつつ、又、トランジスタの使用数や回路規模・回路面積を増大させることなく、ホットキャリアに起因する白浮きを抑制可能な固体撮像素子、固体撮像素子の駆動方法、電子機器を提供することを目的とする。
本技術に係る固体撮像素子の態様の1つは、受光量に応じた信号電荷を生成するための光電変換部と、前記光電変換部が生成した信号電荷を転送するための転送部と、前記転送部が前記光電変換部から転送した信号電荷を蓄積するための蓄積部と、基準電圧を入力されているリセット部と、前記蓄積部と前記リセット部の接続を切り替えるためのスイッチ部と、前記蓄積部に接続されたソースフォロワ回路により構成されており、前記蓄積部に蓄積されている信号電荷に応じた電圧信号を出力する出力回路と、本固体撮像素子の動作状態に応じて前記基準電圧を変化させるための基準電圧制御部と、を備える。
本技術によれば、出力信号の線形性やゲイン特性を維持しつつ、又、トランジスタの使用数や回路規模・回路面積を増大させることなく、ホットキャリアに起因する白浮きを抑制することが可能になる。
撮像装置の一例を示す構成図である。 固体撮像素子の一例を示す構成図である。 電荷電圧変換部を説明するための模式的な断面図である。 水平転送部と電荷電圧変換部におけるポテンシャルを説明する図である。 電荷電圧変換部におけるタイミングチャートである。 出力動作に係るタイミングチャートである。 基板電圧生成回路を説明するブロック図である。 ドレイン電圧発生回路を説明するブロック図である。
以下、下記の順序に従って本技術を説明する。
(1)本技術の態様:
(2)撮像装置の構成:
(3)固体撮像素子の構成:
(4)電荷電圧変換部の構成:
(5)まとめ:
(1)本技術の態様:
本技術に係る固体撮像素子の態様の1つは、受光量に応じた信号電荷を生成するための光電変換部と、前記光電変換部が生成した信号電荷を転送するための転送部と、前記転送部が前記光電変換部から転送した信号電荷を蓄積するための蓄積部と、基準電圧を入力されているリセット部と、前記蓄積部と前記リセット部の接続を切り替えるためのスイッチ部と、前記蓄積部に接続されていて、前記蓄積部に接続されたソースフォロワ回路により構成されており、前記蓄積部に蓄積されている信号電荷に応じた電圧信号を出力する出力回路と、本固体撮像素子の動作状態に応じて前記基準電圧を変化させるための基準電圧制御部と、を備える構成としてある。
当該態様において、前記光電変換部が受光量に応じた信号電荷を生成すると、前記転送部は、前記光電変換部が生成した信号電荷を前記蓄積部へ転送する。これにより、前記蓄積部には、前記光電変換部の受光量に応じた信号電荷が蓄積される。
また、前記光電変換部から前記蓄積部へ新たな信号電荷を転送する前に、前記スイッチ部が、前記リセット部と前記蓄積部とを適宜のタイミングで接続する。これにより、前記蓄積部は前記リセット部に入力されている基準電圧にリセットされる。従って、前記蓄積部には、前記転送部が順次に単位転送回数分の信号電荷をしてきたときに、この単位転送回数分の信号電荷が蓄積される。なお、単位転送回数は、1以上の整数であり、例えば1回、2回、等である。
ここで、固体撮像素子においては、前記出力回路においてホットキャリアが発生する可能性がある。前記出力回路におけるホットキャリアは、前記出力回路がソースフォロワ回路構成を取るため、前記蓄積部の基準電圧、すなわち前記リセット部に入力されている基準電圧に依存する。
また、前記出力回路において発生するホットキャリアは、例えば、露光時間、開口率、シャッター速度、ISO等の感度、等といった露光に関する各種の動作状態に応じて変化する。これらの動作状態は、装置内部では設定値によって管理されることが多く、実際の製品においては、いわゆる動作モードとして設定されることが多い。
そこで、当該態様に係る固体撮像素子においては、前記基準電圧制御部により、当該固体撮像素子の動作状態に応じて前記基準電圧を変化させることができるようになっている。特に、ホットキャリアの発生量が増大する可能性のある動作状態や、画質に悪影響のあるレベルのホットキャリアが発生する可能性のある動作状態において、ホットキャリアを抑制するように前記基準電圧を制御することが好ましい。
また、ソースフォロワ回路における駆動MOSトランジスタのソース−ドレイン間電位差が大きいほど、ホットキャリアが前記信号電荷に影響するため、後段のソースフォロワ回路における駆動MOSトランジスタのソース−ドレイン間電位差が小さくなるように、前記基準電圧を変化させる。これにより、ホットキャリアによる前記信号電荷に対する悪影響が抑制される。
次に、本技術に係る固体撮像素子の選択的な他の態様においては、前記基準電圧制御部は、静止画を撮像するために設けた露光期間の少なくとも一部において、前記基準電圧を、露光期間以外に比べて高い電圧に変化させる構成としてある。
当該態様に係る固体撮像素子は、前記転送部が前記蓄積部へ信号電荷を転送する直前に設けられる露光期間において、前記基準電圧を、前記露光期間以外の期間に比べて高い電圧に変化させている。
露光期間は、前記出力回路が前記電圧信号を出力しない期間である。従って、前記基準電圧を変化させても、前記電圧信号に影響することはない。よって、出力回路が出力する電圧信号に影響させることなく、ホットキャリアの影響を抑制することができる。
次に、本技術に係る固体撮像素子の選択的な他の態様においては、前記基準電圧制御部は、静止画を撮像するために設けた露光期間の少なくとも一部において、前記基準電圧を、前記蓄積部に蓄積される信号電荷に応じた信号電圧を入力されるバッファー回路の性能保証の範囲外となる電圧に変化させる構成としてある。
通常であれば、前記蓄積部をリセットするための基準電圧を前記バッファー回路の性能保証の範囲外に変化させると、前記蓄積部が出力した信号電圧が前記バッファー回路において飽和する等といった画質に対する悪影響が発生するが、露光期間であれば、このような悪影響は発生しない。
一方、ホットキャリアの流入抑制の効果は、上述したように、後段のソースフォロワ回路における駆動MOSトランジスタのソース−ドレイン間電位差が小さいほど高い。このソース−ドレイン間電位差は、前記基準電圧が高いほど小さくなる。そこで、当該態様においては、基準電圧の変動範囲を出力バッファー回路の性能保証の範囲内に限定せず、基準電圧を出力バッファー回路の性能保証の範囲外へ変動できるようにし、前記リセット部が保持する基準電圧を、ホットキャリアの発生の抑制効果が高まる方向に可能な限り変化させる。これにより、ホットキャリアによる悪影響を抑制する効果を高めることができる。
次に、本技術に係る固体撮像素子の選択的な他の態様においては、前記基準電圧制御部は、当該固体撮像素子の内部信号を利用して、前記蓄積部の基準電圧を自動的に変化させる構成としてある。
当該態様においては、内部信号を利用して基準電圧を変化させるため、外部から別途に特別な信号を入力する必要が無く、回路規模や回路面積を増大する必要が無く、設計変更も最小限で済む。また、内部信号を利用するため、外部からの制御等を必要とせず、基準電圧を自動的に変化させることが容易である。
その他、本技術に係る固体撮像素子の選択的な他の態様においては、前記蓄積部は、フローティングディフュージョン部であり、前記リセット部は、前記基準電圧を入力されているドレイン部であり、前記スイッチ部は、前記蓄積部と前記ドレイン部との間の接続を切り替えるゲート部であり、を備え、前記フローティングディフュージョン部は、前記ゲート部の制御によってドレイン部と接続されることにより前記基準電圧にリセットされる構成としてある。
なお、上述した本技術の概要においては、ホットキャリアの抑制を目的として前記基準電圧を変化させる場合を例に取り説明しているが、むろん、この目的に限らず、様々な目的で前記基準電圧を前記動作状態に応じて変化させる技術も本開示に含むものである。
また、上述した固体撮像素子は、他の機器に組み込まれた状態で実施されたり他の方法とともに実施されたりする等の各種の態様を含む。また、本技術は前記固体撮像素子を有する電子機器や撮像システム、前記固体撮像素子の駆動方法、上述した装置の構成に対応した機能をコンピュータに実現させるプログラム、該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、等としても実現可能である。
(2)撮像装置の構成:
図1は、固体撮像素子を備える撮像装置の一例を示す構成図である。同図に示す撮像装置は、電子機器の一例である。
なお、本明細書において、撮像装置は、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮像装置や、撮像機能を有する携帯電話機などの携帯端末装置など、画像取込部(光電変換部)に固体撮像装置を用いる電子機器全般を指す。むろん、画像取込部に固体撮像装置を用いる電子機器には、画像読取部に固体撮像装置を用いる複写機も含まれる。また、撮像装置は、上述した電子機器に搭載するために固体撮像素子を含めてモジュール化されたモジュールであってもよい。
図1において、撮像装置100は、レンズ群を含む光学系110、固体撮像素子120、DSP130(Digital Signal Processor)、フレームメモリ140、表示装置150、記録装置160、操作系170、電源系180及び制御部190を備えている。
DSP130、フレームメモリ140、表示装置150、記録装置160、操作系170、電源系180及び制御部190は、通信バスを介して、互いにデータや信号を送受信できるように接続されている。
光学系110は、被写体からの入射光(像光)を取り込んで固体撮像素子120の撮像面上に結像する。固体撮像素子120は、光学系110によって撮像面上に結像された入射光の光量を、画素単位で電気信号に変換して、画素信号として出力する。
表示装置150は、液晶表示装置や有機EL(electro luminescence)表示装置等のパネル型表示装置からなり、固体撮像素子120で撮像された動画や静止画、その他の情報を表示する。記録装置160は、固体撮像素子120で撮像された動画または静止画を、DVD(Digital Versatile Disk)や半導体メモリ等の記録媒体に記録する。
操作系170は、ユーザから各種の操作を受け付けるものであり、ユーザの操作に応じた操作命令を、通信バスを介して、各部130,140,150,160,180,190へ送信する。電源系180は、各部110,130,140,150,160,170,190の駆動電源となる各種の電源を生成し、これら供給対象に対して適宜供給する。
制御部190は、演算処理を行うCPUや撮像装置100の制御プログラムを記憶するROM、CPUのワークエリアとして機能するRAM、等を備えており、RAMをワークエアリアとして利用しつつROMに記憶されている制御プログラムをCPUが実行することにより、通信バスを介して各部110,120,130,140,150,160,170,180を制御する。また、例えば、制御部190は、不図示のタイミングジェネレータから各部へ各種のタイミング信号を供給させる制御を行ったりする。
(3)固体撮像素子の構成:
以上説明した撮像装置においては、固体撮像素子120として、後述する各実施形態に係るCCDイメージセンサ等の固体撮像素子を用いることができる。図2は、本実施形態に係る固体撮像素子の構成を示すブロック図である。なお、同図には、インターライン転送(IT)方式の固体撮像素子10を例示してあるが、この方式に限るものではない。
同図に示す固体撮像素子10は、半導体基板(チップ)11上に、複数の光センサ部12と、複数の読み出しゲート部13と、複数の垂直転送部14と、水平転送部15と、電荷電圧変換部16、が形成されている。なお、以下では、半導体基板がN型の場合を例に取り説明する。
複数の光センサ部12は、いわゆる画素を構成し、半導体基板11上に行列状に2次元配置されている。光センサ部12は、例えばPN接合のフォトダイオードを有し、受光した光を露光期間に亘って光電変換することにより、受光量に応じた信号電荷を発生して蓄積する。この光センサ部12は、本実施形態において光電変換部を構成する。
読み出しゲート部13は、画素毎に設けられており、各画素と、この画素に対応する垂直転送部14との間を接続している。読み出しゲート部13を所定の制御信号により制御すると、光センサ部12に蓄積されている信号電荷が、適宜のタイミングで垂直転送部14へ転送される(読み出される)。
垂直転送部14は、行列状の画素配列に対して画素列ごとに設けられている。垂直転送部14は、半導体基板表面の酸化膜上に複数の電極を設けたCCD(Charge Coupled Device)にて構成される。これにより、垂直転送部14は、複数電極の各電極に対して隣同士で異なる電圧を与えて各電極の間にポテンシャル障壁を形成し、各電極に電荷を保持することができる。このような電荷転送態様から、垂直転送部14は垂直転送レジスタと呼ばれることもある。
垂直転送部14は、読出しゲート部13を通って光センサ部12へ読み出された信号電荷を、水平ブランキング期間の一部にて1走査線(1行)に相当する部分ずつ順次に垂直方向に転送する。なお、垂直方向とは、行列状に配列された複数画素の列方向(図2の上下方向に対応)を指す。
水平転送部15は、垂直転送部14の一方の端部(即ち、転送先側の端部)に設けられている。水平転送部15は、上述した垂直転送部14と同様にCCDにて構成される。このため、水平転送部15は水平転送レジスタと呼ばれることもある。
水平転送部15は、複数本の垂直転送部14から1行に相当する信号電荷が順にシフト(転送)される。水平転送部15は、複数本の垂直転送部14からシフトされる1行分の信号電荷を、水平ブランキング期間後の水平走査期間に、順次に水平方向へ転送する。なお、水平方向とは、行列状に配列された複数画素の行方向(図2の左右方向に対応)を指す。
以上説明した読み出しゲート部13と垂直転送部14と水平転送部15は、本実施形態において、光電変換部が生成した信号電荷をCCDにて転送するための転送部を構成する。
水平転送部15の転送先側の端部には、当該水平転送部15によって転送される信号電荷を電圧信号に変換する電荷電圧変換部16が設けられている。電荷電圧変換部16は、例えば、フローティング・ディフュージョン・アンプ構成のものが用いられる。
具体的には、図2に示す電荷電圧変換部16は、蓄積部を構成するフローティングディフュージョン(FD)部16aと、電荷排出部を構成するリセットドレイン(RD)部16bと、蓄積部と電荷排出部の接続を制御するリセットゲート(RG)部16cと、出力回路16dと、バイアス発生回路16eと、ドレイン電圧発生回路16fとを有する。
リセットドレイン部16bは、所定電圧値のリセットドレイン電圧Vdrが印加されている。このリセットドレイン電圧Vdrを印加されたリセットドレイン部16bのポテンシャルは、水平転送部15から垂直転送部14へ電荷転送を行わないとき(後述する、垂直転送部14の最終段の電極HOGに所定電圧が印加されていないとき)の水平転送部15の最終転送段のポテンシャルに比べて深くなっている。
リセットゲート部16cは、MOSトランジスタ構成となっており、そのゲート電極には、バイアス発生回路16eで発生される直流のバイアス電圧が印加される。さらに、このゲート電極は、半導体基板11外に設けられたリセットクロック発生回路21から、キャパシタ22を介して、リセットクロック(リセットパルス)φRGを印加される。
リセットクロックφRGは、バイアス発生回路16eで発生されるバイアス電圧に重畳されてリセットゲート部16cに印加される。これにより、フローティングディフュージョン部16aの電位は、リセットクロックφRGの周期で、リセットドレイン電圧Vdrにリセットされる。
水平転送部15から電荷電圧変換部16へ転送された信号電荷は、フローティングディフュージョン部16aに蓄積される。これにより、フローティングディフュージョン部16aは、蓄積された信号電荷に応じた電圧となる。フローティングディフュージョン部16aは、バッファーとしての機能を持つ出力回路(出力部)16dに接続されており、出力回路16dには、フローティングディフュージョン部16aの電圧に相当する電圧信号が入力される。
出力回路16dは、光センサ部12、垂直転送部14、水平転送部15、電荷電圧変換部16およびバイアス発生回路16eと同じ半導体基板11に搭載される周辺回路の一つであり、一般に、多段のソースフォロワ回路を用いて構成される。このようにして、電荷電圧変換部16から出力される電圧信号は、撮像信号Voutとして、出力回路16dを介して半導体基板11外に出力される。
(4)電荷電圧変換部の構成:
次に、図3を参照しつつ、電荷電圧変換部16の構成の一例について説明する。図3は、電荷電圧変換部16を説明するための模式的な断面図である。同図に示すように、水平転送部15は、N型の半導体基板11aの表面側にP型ウェル11bを介してN型のチャネル領域11cが形成されている。
N型のチャネル領域11cの表面部には、N型のトランスファ(TR)領域11dが図の左右方向に沿って一定のピッチで形成され、トランスファ領域11d,11dの間のチャネル領域11cがストレージ(ST)領域11eとなっている。
ストレージ領域11eの上方には、1層目のポリシリコンからなる電極H1が絶縁膜(図示せず)を介して形成され、トランスファ領域11dの上方には、2層目のポリシリコンからなる電極H2が絶縁膜(図示せず)を介して形成されている。
このように形成された隣り合う電極H1,H2が対となり、この電極対(H1,H2)に対してその配列方向にて交互に2相の転送クロックHφ1,Hφ2が印加されることで2相駆動の水平転送が実現することとなる。
更に、水平転送部15の最終段には、2層目のポリシリコンからなる電極HOGが形成されている。この電極HOGは、固体撮像素子基準電位であるグランド(接地)電位に電気的に接続されている。なお、電極HOGはその下のチャネル領域と共に出力ゲート部11fを構成している。
また、出力ゲート部11fに隣接してN+型のフローティングディフュージョン(FD)部16aが形成され、このフローティングディフュージョン(FD)部16aの横にチャネル領域11cを挟んでN+型のリセットドレイン(RD)部16aが形成されている。更に、チャネル領域11cの上方に、絶縁膜(図示せず)を介してリセットゲート(RG)部16cが形成されている。
リセットゲート部16cには、図2に示すリセットクロック発生回路21に接続されており、リセットクロック発生回路21で生成されたリセットクロックRGφをリセットゲートに印加可能に構成されている。
フローティングディフュージョン部16aは、出力回路16d内のソースフォロア回路と接続されており、リセットドレイン部16bは、一定のドレイン電圧Vdrが印加されている。フローティングディフュージョン部16aは、リセットゲートパルスφRGによるリセットゲート部16cの制御により、リセットドレイン部16bとの接続を制御される。
フローティングディフュージョン部16aは、リセットドレイン部16bに接続するとドレイン電圧Vdrにリセットされ、リセットドレイン部16bに接続されないときは水平転送部15から転送されてきた信号電荷を保持する。
出力ゲート部11fから出力された信号電荷は、こうしたフローティング・ディフュージョン・アンプ構成の電荷電圧変換部16によって、電荷に応じた信号電圧が検出されることとなる。
次に、図4,5を参照しつつ、以上のように構成された電荷電圧変換部16における信号電荷の転送動作について説明する。なお、図4は、水平転送部15と電荷電圧変換部16におけるポテンシャルを説明する図であり、図5は、電荷電圧変換部16におけるタイミングチャートを示してある。
水平転送部15に転送された信号電荷は、水平転送部15の転送電極(H1,H2,LH)に、それぞれ転送クロックを印加することで、出力方向へ転送される。具体的には、電極H1に対して転送クロックHφ1を印加し、電極H2に対して転送クロックHφ2を印加し、電極LHに対して転送クロックLHφを印加する。
これら転送クロックHφ1,Hφ2,LHφによって、水平転送部15を構成する各レジスタのポテンシャルが適宜のタイミングで上下され、信号電荷は、出力方向(右方向から左方向)へ転送される。水平転送部15内を転送された信号電荷は、フローティングディフュージョン16cへ転送される。
フローティングディフュージョン部16aに転送された信号電荷は、出力回路16dにおいて電荷量に応じた電圧に変換される。その後、リセットゲート部16cにリセットゲート電圧RGφが印加されることで、信号電荷は、リセットドレイン部16bに掃き捨てられる。こうした一連の動作を行なうことによって、固体撮像素子10の出力信号を得ることができる。
なお、水平転送部15の最終段にある電極HOGには、固定電圧として電圧HOGφが印加されている。従って、電極HOG下のポテンシャルはほとんど変化しない。ただし、電極LHに印加される転送クロックLHφによって電極LH下のポテンシャルが上下に変化する。
ここで、転送クロックLHφがハイレベル(Hレベル)状態のとき、図4に示すように、電極HOG下のポテンシャルと電極LH下のポテンシャルとで電極LH下(図3のチャネル領域11c)に蓄積できる最大信号量(Dレンジ)が定義されることとなる。
一方、転送クロックLHφがローレベル(Lレベル)状態のとき、図4に示すように、電極LH下から電極HOG下方向に階段状に低下する転送電界が形成される。このように電極LH下から電極HOG下方向に転送電界が形成されると、電極LH下に蓄積されていた信号電荷は、電極HOG下のポテンシャルを越えて、フローティングディフュージョン部16aに転送される。
次に、図6を参照して、信号電荷を信号電圧に変換する出力動作について説明する。同図には、出力動作に係るタイミングチャートを示してある。
同図に示す「動画期間」は、連続的に撮像することにより、いわゆるプレビュー動作を行う期間である。「露光動作期間」は、ユーザの行う撮像指示に応じて、いわゆる静止画を撮像するための露光を行う期間である。「静止画読み出し期間」は、「露光動作期間」において各画素に蓄積された信号電荷を、順次に読み出して信号電圧に変換する期間である。なお、ユーザは、撮像装置100に対して所定の操作入力を行うことにより撮像指示を行うことができる。
図6(a)には、静止画撮影時の基板電圧Vsubのタイミングチャートを示してある。基板電圧Vsubは、各画素に蓄積可能な電荷量を調整するための電圧であり、具体的には、図3に示すN型の半導体基板11aの基板電圧である。この基板電圧Vsubは、図7に示す固体撮像素子の外部にある制御電圧発生回路30から制御電圧入力端子18に入力される制御信号に基づいて作成されており、図6(a)に示すように、動作状態に応じて変化するように調整されている。
基板電圧Vsubは、動画期間に比べて静止画読み出し期間の方が低くなっている。具体的には、例えば、動画期間における基板電圧Vsubを10Vとすると、静止画読み出し期間における基板電圧Vsubは4〜5Vとする。これにより、静止画読み出し期間においては、1画素に蓄積できる電荷量が、動画期間に比べて多くなるように調整されている。
また、基板電圧Vsubは、露光期間において、動画期間と静止画読み出し期間との中間くらいになっている。具体的には、上述した動画期間や静止画読み出し期間における具体的な電圧値に対応させると、露光期間の基板電圧Vsubは、約6〜7Vとする。このように、静止画を撮影する時の基板電圧Vsubを、露光期間と静止画読み出し期間とで異なる値にする基板電圧Vsubの調整は、2段変調と呼ばれる。
この2段変調を行う理由は、画素の電荷漏れに対応するためである。画素の電荷漏れとは、1フレームを構成する複数の画素のそれぞれに蓄積された信号電荷を順次に読み出している間に、最初に読み出した信号については蓄積された状態の信号電荷が出力されるのに対し、読み出し順が遅い画素については時間の経過に伴い信号電荷が抜けてしまい、同じ光量を受光した画素であっても、読み出し順の遅い画素の信号は階調が低くなるという現象である。
そこで、各画素に蓄積可能な電荷の総量が、露光期間に比べて静止画読み出し期間の方が多くなるように、露光期間における基板電圧Vsubを静止画読み出し期間の基板電圧Vsubに比べてやや高めに設定している。これにより、各画素に蓄積されている信号電荷が漏れ出にくくなり、上述した電荷漏れの影響を極力低下できる。
なお、露光期間に入ると、各画素に蓄積されていた電荷を排出するための電子シャッター動作が実行される。このとき、各画素から排出される電荷は、N型の半導体基板11aに排出されるため、基板電圧Vsubは瞬間的に上昇する。これにより、各画素は、電子シャッター動作を行って以降に受光した光量に応じた電荷を蓄積することになる。
図6(b)には、メカシャッターの動作に係るタイミングチャートを示してある。メカシャッターは、開閉動作によって固体撮像素子の表面を機械的に覆ったり開放したりするものであり、制御部190の出力する制御信号によって駆動されている。メカシャッターは、動画期間や露光動作期間においては開放され、静止画読み出し期間においては閉鎖される。これにより、動画撮影中や静止画読み出しのための露光中は、画素への入光を可能としつつ、静止画の信号電荷を転送している静止画読み出し期間中は、画素への入光を確実に防止できる。
図6(c)には、制御電圧Vctlのタイミングチャートを示してある。制御電圧Vctlは、固体撮像素子の各部の動作を制御するための電圧であり、上述した基板電圧Vsubも、この制御電圧Vctlを利用して生成されている。制御電圧Vctlは、固体撮像素子の制御電圧入力端子18に入力されており、図6(c)に示すように、動作状態に応じて調整されている。
この制御電圧Vctlも、上述した基板電圧Vsubと同様に、動画期間に比べて静止画読み出し期間の方が低くなっており、露光期間においては動画期間と静止画読み出し期間との中間くらいになっている。
図7は、基板電圧生成回路を説明するブロック図である。同図に示すように、固体撮像素子10の外部には、制御電圧発生回路30が設けられており、制御電圧発生回路30は、制御電圧Vctlを生成し、固体撮像素子10の制御電圧入力端子18へ入力している。
制御電圧入力端子18へ入力された制御電圧Vctlは、基板電圧発生回路17に入力される。なお、制御電圧Vctlは、必要に応じて固体撮像素子10の他の構成へも供給され、各種の制御に利用される。例えば、制御電圧Vctlは、電荷電圧変換部16に供給され、後述するドレイン電圧Vdrを変化させるためのトリガーとして用いることができる。
基板電圧発生回路17は、入力された制御電圧Vctlを適宜に調整して基板電圧Vsubを生成して半導体基板11aに供給する。半導体基板11aにおける基板電圧Vsubは、上述したように光センサ部12における電荷の蓄積容量を規定する電圧であり、基板電圧Vsubが高いほど光センサ部12の容量は小さくなり、基板電圧Vsubが低いほど光センサ部12の容量は大きくなる。
また、基板電圧Vsubは、必要に応じて固体撮像素子10の他の構成へも供給され、各種の制御に利用される。例えば、基板電圧Vsubは、電荷電圧変換部16に供給され、後述するドレイン電圧Vdrを変化させるためのトリガーとして用いることができる。
図6(d)は、ドレイン電圧Vdrの変化を示すタイミングチャートである。同図に示すように、露光期間におけるドレイン電圧Vdrは、他の期間に比べて高くなるように調整されている。すなわち、フローティングディフュージョン部16aとリセットゲート部16cとリセットドレイン部16bとによって構成されるMOSトランジスタ構造において、リセットドレイン部16bに印加されるドレイン電圧Vdrが、通常よりも高くしてある。
露光期間中のドレイン電圧Vdrは、固体撮像素子の内部に既存の信号を利用して変化させてもよいし、外部から別途に入力した信号を利用して変化させてもよい。前者の場合は、上述した基準電圧や制御電圧Vctlを利用することができる。なお、基準電圧を利用する場合は、上述したリセット時の瞬間的な電圧上昇を容量にて解消してから用いてもよい。後者の場合は、メカシャッターの制御信号を利用してもよいし、制御部190にて別途に生成した制御信号を用いてもよい。
ここで、MOSトランジスタ構造においては、ソース−ドレイン間の電位差が小さいほどホットキャリアが発生しにくく、逆に、ソース−ドレイン間の電位差が大きいほどホットキャリアが発生しやすい。従って、上述のように露光期間においてドレイン電圧Vdrを上昇させることにより、ホットキャリアが抑制され、画質が向上する。
なお、ドレイン電圧Vdrは、露光期間の少なくとも一部において上昇させればよい。むろん、露光期間の全期間においてドレイン電圧Vdrを上昇させた方がホットキャリアの抑制効果は高いが、露光期間の一部においてドレイン電圧Vdrを上昇させても、当然に、ホットキャリアの抑制効果があるためである。
また、ドレイン電圧Vdrは、フローティングディフュージョン部16aから出力される信号電圧の基準電圧であるため、従来は、信号電圧が後段のバッファーIC23の入力制限範囲内に収まるように調整されていた。このバッファーIC23は、固体撮像素子10の外部に配置されるものであり、出力回路16dから出力される撮像信号Voutを入力され、これを増幅する素子である。本実施形態においては、露光期間のみでドレイン電圧Vdrを変化させるため、信号電圧が後段のバッファーIC23の入力制限範囲外となるようなドレイン電圧Vdrに変化させることができる。
すなわち、露光期間においては、各画素に信号電荷を蓄積中であるため、信号電荷がフローティングディフュージョン部16aに転送されてくることがなく、フローティングディフュージョン部16aから電圧信号を出力することもない。従って、上述した入力制限範囲は、バッファーIC23の入出力の線形性を維持可能な範囲であり、露光期間中にドレイン電圧Vdrを変動させても、信号電圧に影響しない。
従って、ドレイン電圧Vdrを、後段のバッファーIC23の入力制限範囲に制限させることなく上昇させることにより、ソース−ドレイン間の電位差を十分に大きくすることが可能となり、ホットキャリアの抑制効果を高めることができる。
図8は、ドレイン電圧発生回路を説明するブロック図である。同図(a)は、従来のドレイン電圧Vdrを発生するためのドレイン電圧発生回路であり、同図(b)は、本実施形態に係るドレイン電圧Vdrを発生するためのドレイン電圧発生回路の一例である。
図8(a)に示すように、従来のドレイン電圧発生回路においては、電源VddとグランドVssとの間を直列に接続する2つのMOS抵抗16f3,16f4にて構成される分圧回路と、駆動MOS16f1や符号16f2に対応するMOS抵抗と電流源にて構成されたソースフォロワ回路と、を備えていた。
分圧回路は、電源Vddを分圧した電圧を、ソースフォロワ回路を構成する駆動MOS16f1のゲートに入力している。これにより、駆動MOS16f1のドレインには、電源Vddが所定値を超えたとき駆動MOS16f1のゲートに印加される電圧に応じた電圧が、ドレイン電圧Vdrとして出力される
一方、図8(b)に示すように、本実施形態に係るドレイン電圧発生回路は、2つのMOS抵抗16f3,16f4にて構成された分圧回路にスイッチ回路16f5を組み込んである。
スイッチ回路16f5は、例えば、多段的に組み合わせたスイッチングトランジスタにより構成され、上述した制御電圧Vctlや基板電圧Vsub等のように、露光期間の開始タイミングや終了タイミングにおいて電圧変動のある電圧を利用してオンオフが駆動されるようになっている。これにより、スイッチ回路16f5は、動画期間においてはオンし、露光動作期間においてはオフし、静止画読み出し期間においてはオンする。
すなわち、スイッチ回路16f5がオフされている時は、電源Vddが分圧回路を介して駆動MOS16f1に駆動電圧としてそのまま入力されるため、ドレイン電圧Vdrは上昇する。一方、スイッチ回路16f5がオンされている時は、分圧回路で分圧されたVddが駆動MOS16f1に駆動電圧として入力されるため、ドレイン電圧Vdrは低下する。
以上説明した図8(b)に係るドレイン電圧発生回路を用いることにより、従来回路に数点の回路素子を追加するだけで、自動的に、露光期間のみドレイン電圧Vdrを所望の電圧値に変化させつつ、他の期間のドレイン電圧Vdrは一定の電圧値に維持することが可能なドレイン電圧発生回路16fを実現することができる。
(5)まとめ:
以上説明したように、本実施形態に係る固体撮像素子10は、受光量に応じた信号電荷を生成するための光センサ部12と、光センサ部12が生成した信号電荷をCCDにて転送するための転送部(読み出しゲート部13,垂直転送部14、水平転送部15)と、転送部が光センサ部12から転送した信号電荷を蓄積するためのフローティングディフュージョン部16aと、ドレイン電圧Vdrを入力されているリセットドレイン部16bと、フローティングディフュージョン部16aとリセットドレイン部16bとの接続を切り替えるためのリセットゲート部16cと、フローティングディフュージョン部16aに接続されたソースフォロワ回路により構成されており、フローティングディフュージョン部16aに蓄積されている信号電荷に応じた電圧信号を出力する出力回路16dと、固体撮像素子10の動作状態に応じてドレイン電圧Vdrを変化させるためのドレイン電圧発生回路16fと、を備えている。これにより、出力信号の線形性やゲイン特性を維持しつつ、又、トランジスタの使用数や回路規模・回路面積を増大させることなく、ホットキャリアに起因する白浮きを抑制することが可能になる。
なお、本実施形態に係る技術の適用対象は、固体撮像素子に限るものではなく、フォトダイオード等の光電変換素子が生成した信号電荷を、フローティングディフュージョン等の蓄積部に転送し、蓄積部に蓄積された信号電荷に応じた電圧信号を出力する固体撮像素子であれば、様々なものに適用することができる。このような意味で、CMOS固体撮像素子も本技術の適用対象であることは言うまでも無い。
また、本技術は上述した実施形態や変形例に限られず、上述した実施形態および変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、公知技術並びに上述した実施形態および変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、等も含まれる。また,本技術に係る技術思想の範囲は上述した実施形態に限定されず,特許請求の範囲に記載された事項とその均等物まで及ぶものである。
なお、以上説明した本技術の態様は、以下のような構成を取ることができる。
(a)受光量に応じた信号電荷を生成するための光電変換部と、
前記光電変換部が生成した信号電荷を転送するための転送部と、
前記転送部が前記光電変換部から転送した信号電荷を蓄積するための蓄積部と、
基準電圧を入力されているリセット部と、
前記蓄積部と前記リセット部の接続を切り替えるためのスイッチ部と、
前記蓄積部に接続されたソースフォロワ回路であって前記蓄積部に蓄積されている信号電荷に応じた電圧信号を出力する出力回路と、
本固体撮像素子の動作状態に応じて前記基準電圧を変化させるための基準電圧制御部と、
を備える固体撮像素子。
(b)前記基準電圧制御部は、静止画を撮像するために設けた露光期間の少なくとも一部において、前記基準電圧を、露光期間以外に比べて高い電圧に変化させる前記(a)に記載の固体撮像素子。
(c)前記基準電圧制御部は、静止画を撮像するために設けた露光期間の少なくとも一部において、前記基準電圧を、前記蓄積部に蓄積される信号電荷に応じた信号電圧を入力されるバッファー回路の性能保証の範囲外となる電圧に変化させる前記(a)又は前記(b)に記載の固体撮像素子。
(d)前記基準電圧制御部は、本固体撮像素子の内部信号を利用して、前記蓄積部の基準電圧を自動的に変化させる前記(a)〜(c)の何れか1項に記載の固体撮像素子。
(e)前記蓄積部は、フローティングディフュージョン部であり、
前記リセット部は、前記基準電圧を入力されているドレイン部であり、
前記スイッチ部は、前記蓄積部と前記ドレイン部との間の接続を切り替えるゲート部であり、を備え、
前記フローティングディフュージョン部は、前記ゲート部の制御によってドレイン部と接続されることにより前記基準電圧にリセットされる前記(a)〜(d)の何れか1項に記載の固体撮像素子。
(f)前記転送部は、前記光電変換部が生成した信号電荷をCCD(Charge Coupled Device)にて転送する前記(a)〜(e)の何れか1項に記載の固体撮像素子。
(f)受光量に応じた信号電荷を光電変換部が生成する光電変換工程と、
前記光電変換部の生成した信号電荷を転送部が転送する転送工程と、
前記転送部が前記光電変換部から転送した信号電荷を蓄積部に蓄積する蓄積工程と、
基準電圧を入力されているリセット部と前記蓄積部との接続を切り替えるためのスイッチ部を接続させるリセット工程と、
前記蓄積部に蓄積されている信号電荷に応じた電圧信号を、前記蓄積部に接続されたソースフォロワ回路により構成された出力回路に出力させる出力工程と、
本固体撮像素子の動作状態に応じて前記基準電圧を変化させる基準電圧制御工程と、
を含む、固体撮像素子の駆動方法。
(g)受光量に応じた信号電荷を生成するための光電変換部と、
前記光電変換部が生成した信号電荷を転送するための転送部と、
前記転送部が前記光電変換部から転送した信号電荷を蓄積するための蓄積部と、
基準電圧を入力されているリセット部と、
前記蓄積部と前記リセット部の接続を切り替えるためのスイッチ部と、
前記蓄積部に接続されたソースフォロワ回路であって前記蓄積部に蓄積されている信号電荷に応じた電圧信号を出力する出力回路と、
本固体撮像素子の動作状態に応じて前記基準電圧を変化させるための基準電圧制御部と、
を有する固体撮像素子を備える電子機器。
10…固体撮像素子、11…半導体基板、12…光センサ部、13…読み出しゲート部、14…垂直転送部、15…水平転送部、16…電荷電圧変換部、16a…フローティングディフュージョン部、16b…リセットドレイン部、16c…リセットゲート部、16d…出力回路、16e…バイアス発生回路、16f…ドレイン電圧発生回路、17…基板電圧発生回路、18…制御電圧入力端子、21…リセットクロック発生回路、22…キャパシタ、23…バッファーIC、30…制御電圧発生回路、11a…半導体基板、11b…P型ウェル、11c…チャネル領域、11d…トランスファ領域、11e…ストレージ領域、11f…出力ゲート部、16f1…駆動MOS、16f3…MOS抵抗、16f4…MOS抵抗、16f5…スイッチ回路、100…撮像装置、110…光学系、120…固体撮像素子、130…DSP、140…フレームメモリ、150…表示装置、160…記録装置、170…操作系、180…電源系、190…制御部

Claims (8)

  1. 受光量に応じた信号電荷を生成するための光電変換部と、
    前記光電変換部が生成した信号電荷を転送するための転送部と、
    前記転送部が前記光電変換部から転送した信号電荷を蓄積するための蓄積部と、
    基準電圧を入力されているリセット部と、
    前記蓄積部と前記リセット部の接続を切り替えるためのスイッチ部と、
    前記蓄積部に接続されたソースフォロワ回路により構成されており、前記蓄積部に蓄積されている信号電荷に応じた電圧信号を出力する出力回路と、
    本固体撮像素子の動作状態に応じて前記基準電圧を変化させるための基準電圧制御部と、
    を備える固体撮像素子。
  2. 前記基準電圧制御部は、静止画を撮像するために設けた露光期間の少なくとも一部において、前記基準電圧を、露光期間以外に比べて高い電圧に変化させる請求項1に記載の固体撮像素子。
  3. 前記基準電圧制御部は、静止画を撮像するために設けた露光期間の少なくとも一部において、前記基準電圧を、前記蓄積部に蓄積される信号電荷に応じた信号電圧を入力されるバッファー回路の性能保証の範囲外となる電圧に変化させる請求項1に記載の固体撮像素子。
  4. 前記基準電圧制御部は、本固体撮像素子の内部信号を利用して、前記蓄積部の基準電圧を自動的に変化させる請求項1に記載の固体撮像素子。
  5. 前記蓄積部は、フローティングディフュージョン部であり、
    前記リセット部は、前記基準電圧を入力されているドレイン部であり、
    前記スイッチ部は、前記蓄積部と前記ドレイン部との間の接続を切り替えるゲート部であり、を備え、
    前記フローティングディフュージョン部は、前記ゲート部の制御によってドレイン部と接続されることにより前記基準電圧にリセットされる請求項1に記載の固体撮像素子。
  6. 前記転送部は、前記光電変換部が生成した信号電荷をCCD(Charge Coupled Device)にて転送する請求項1に記載の固体撮像素子。
  7. 受光量に応じた信号電荷を光電変換部が生成する光電変換工程と、
    前記光電変換部の生成した信号電荷を転送部が転送する転送工程と、
    前記転送部が前記光電変換部から転送した信号電荷を蓄積部に蓄積する蓄積工程と、
    基準電圧を入力されているリセット部と前記蓄積部の接続を切り替えるためのスイッチ部を接続させるリセット工程と、
    前記蓄積部に蓄積されている信号電荷に応じた電圧信号を、前記蓄積部に接続されたソースフォロワ回路により構成された出力回路に出力させる出力工程と、
    本固体撮像素子の動作状態に応じて前記基準電圧を変化させる基準電圧制御工程と、
    を含む、固体撮像素子の駆動方法。
  8. 受光量に応じた信号電荷を生成するための光電変換部と、
    前記光電変換部が生成した信号電荷を転送するための転送部と、
    前記転送部が前記光電変換部から転送した信号電荷を蓄積するための蓄積部と、
    基準電圧を入力されているリセット部と、
    前記蓄積部と前記リセット部の接続を切り替えるためのスイッチ部と、
    前記蓄積部に接続されたソースフォロワ回路により構成されており、前記蓄積部に蓄積されている信号電荷に応じた電圧信号を出力する出力回路と、
    本固体撮像素子の動作状態に応じて前記基準電圧を変化させるための基準電圧制御部と、
    を有する固体撮像素子を備える電子機器。
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