JP2013140324A - 偏光子の製造方法および偏光板の製造方法 - Google Patents

偏光子の製造方法および偏光板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高光学特性を有し、かつ色ムラが抑制された偏光子を、高速生産した場合にも、安定的に製造することができる偏光子の製造方法を提供すること。
【解決手段】偏光子の製造方法であって、膨潤工程を少なくとも2段階有し、1段階目の工程では、ガイドロールとして、ポリビニルアルコール系フィルムが処理液に浸漬している長さにおける走行方向の70%以降の位置に、曲率半径が2000〜50000mmである拡幅ロールが設置されており、かつ、処理液温度が33〜50℃であり、縦方向の延伸倍率が1.2〜2.5倍になるように延伸を行い、2段階目以降の工程では、縦方向の延伸倍率が1.06〜1.2倍になるように延伸を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、偏光子の製造方法および偏光板の製造方法に関する。本発明の製造方法により得られた偏光子は、その少なくとも片面に透明保護フィルムを設けた偏光板として用いることができる。これら偏光子、偏光板は液晶表示装置、有機EL表示装置、PDP等の画像表示装置に適用することができる。
液晶表示装置は、パソコン、TV、モニター、携帯電話、PDA等に使用されている。従来、液晶表示装置等に用いる偏光子としては高透過率と高偏光度を兼ね備えていることから、染色処理されたポリビニルアルコール系フィルムが用いられている。当該偏光子は、ポリビニルアルコール系フィルムに、浴中にて、例えば、膨潤、染色、架橋、延伸等の各処理を施した後に、洗浄処理を施してから、乾燥することにより製造される。また前記偏光子は、通常、その片面または両面にトリアセチルセルロース等の透明保護フィルムが接着剤を用いて貼合された偏光板として用いられている。
近年では、液晶表示装置の高性能化が進み、高い視認性を得るために液晶パネルには色ムラのないことが求められている。しかし、偏光子は、その面積全体に亘る光学特性にバラツキがあることによって生ずる色ムラが存在している場合が多い。特に、この色ムラの確認は、偏光子に透明保護フィルムを貼り合わせた偏光板の状態にしないと確認するのが困難なため、偏光子で生じる色ムラは材料の歩留まりを大きく低下させることになる。
前記色ムラを減少する方法として、例えば、膨潤処理を施す膨潤浴の長さを変更して、膨潤処理時間をコントロールすることが提案されている(特許文献1)。しかし、近年の液晶表示装置の大型化に伴って、大面積の偏光子が大量に製造されることが要求されるようになってきている。また、偏光子の面積が大きくなると、面積全体での光学特性(偏光度,単体透過率)の均一性が要求されるようになっている。さらには、偏光子は、視野角を補正する位相差フィルムなど他のフィルムと組み合わせて用いることが多くなってきており、短時間で製造することの要求も高まってきている。
一方、短時間での製造する要求に応えるべく、現状の製造工程全体の処理速度を速めると、色ムラが生じ易く歩留まりが大きく低下するという問題がある。上記特許文献1に記載の方法によれば、前述のように色ムラを減少させることが可能であるものの、大面積の偏光子の製造に対応するには、偏光子の搬送速度を落とすか、または膨潤浴の長さを長くすることによって、膨潤処理時間をかなり長くする必要が生じ、短時間で偏光子を製造するという要求には応えられないという問題がある。
かかる問題を解決するべく、膨潤工程において、2つ以上の膨潤浴を設けるとともに、各処理槽の温度を制御することが提案されている(特許文献2,3)。かかる膨潤工程を設けた偏光子の製造方法によれば、色ムラが少なく、高品質の偏光子を短時間に製造することが可能である。しかし、特許文献2、3の方法では、膨潤浴中において、ポリビニルアルコール系フィルムに折れが入りやすいという問題があった。また、膨潤工程に加えて、延伸倍率1倍以上1.05倍以下の処理を行う水浸漬工程を設けることで、光学特性、特に色相の均一性の高い偏光子を製造する方法が提案されている(特許文献4)が、この方法においても水浸漬工程中でポリビニルアルコール系フィルムに折れが入るため、安定生産ができないという問題があった。
特開2004−78208号公報 特開2006−65309号公報 特開2006−267153号公報 特開2008−249766号広報
本発明は、高光学特性を有し、かつ色ムラが抑制された偏光子を、高速生産した場合にも、安定的に製造することができる偏光子の製造方法を提供することを目的とする。また本発明は、前記製造方法により偏光子を製造した後、得られた偏光子を用いた偏光板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す偏光子の製造方法等により前記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、ポリビニルアルコール系フィルムに、膨潤工程、染色工程および延伸工程を少なくとも施す偏光子の製造方法であって、
前記膨潤工程は、ポリビニルアルコール系フィルムを、処理液中に配置した少なくとも1つのガイドロールを介して、各処理液に浸漬することにより行う工程を、少なくとも2段階有し、
1段階目の工程では、ガイドロールとして、ポリビニルアルコール系フィルムが処理液に浸漬している長さにおける走行方向の70%以降の位置に、曲率半径が2000〜50000mmである拡幅ロールが設置されており、かつ、
1段階目の工程では、処理液温度が33〜50℃であり、縦方向の延伸倍率が1.2〜2.5倍になるように延伸を行い、
2段階目以降の工程では、縦方向の延伸倍率が1.06〜1.2倍になるように延伸を行うことを特徴とする偏光子の製造方法、に関する。
前記偏光子の製造方法において、前記膨潤工程の1段階目の工程における縦方向の延伸倍率は1.2〜2.2倍であることが好ましい。
前記偏光子の製造方法において、前記膨潤工程における縦方向の総延伸倍率が1.3〜2.4倍であることが好ましい。
前記偏光子の製造方法において、2段階目以降の工程の処理液温度が、1つ目の処理液温度より3℃以上低いことが好ましい。
また本発明は、前記製造方法により偏光子を製造した後、得られた偏光子の少なくとも片面に透明保護フィルムを貼り合わせることを特徴とする偏光板の製造方法、に関する。
上記本発明の偏光子の製造方法では、ポリビニルアルコール系フィルムに対して、膨潤工程を少なくとも2段階で行う。そして、1段階目の工程では、所定の曲率半径を有する拡幅ロールを処理液中において所定の位置になるように設置して、ポリビニルアルコール系フィルムが拡幅になるようにする。さらには、1段階目の工程では、処理液を所定温度に制御し、ポリビニルアルコール系フィルムに対して、所定の延伸倍率になるように制御しながら延伸を行っている。
本発明では、膨潤工程により、ポリビニルアルコール系フィルム表面の汚れやブロッキング防止剤を洗浄することができるほかに、ポリビニルアルコール系フィルムを高い温度に設定した膨潤浴で膨潤を行うことで染色のムラ(色ムラ)などの不均一を防止することができ、また、膨潤浴での縦方向の延伸倍率を低く制御しながらポリビニルアルコール系フィルムを膨潤させることで、高光学特性(偏光度,単体透過率)を有する偏光子を製造することができる。また膨潤浴の後半に拡幅ロールを設置することで、高速生産した場合にも、ポリビニルアルコール系フィルムに折れを生じることなく安定的に製造することができる。
本発明の偏光子の製造方法における膨潤工程の一例を示す概念図である。
本発明の偏光子の製造方法に適用されるポリビニルアルコール系フィルムとしては、可視光領域において透光性を有し、ヨウ素や二色性染料等の二色性物質を分散吸着するものを特に制限なく使用できる。通常、ポリビニルアルコール系フィルムは厚さ10〜300μm程度のものが用いられる。好ましくは20〜100μmである。
ポリビニルアルコール系フィルムとしては、例えば、従来より偏光子に用いられているポリビニルアルコール系フィルムが好適に用いられる。ポリビニルアルコール系フィルムの材料としては、ポリビニルアルコールまたはその誘導体があげられる。ポリビニルアルコールの誘導体としては、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセタール等があげられる他、エチレン、プロピレン等のオレフィン、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸及びそのアルキルエステル、アクリルアミド等で変性したものがあげられる。ポリビニルアルコールの重合度は、100〜10000程度が好ましく、1000〜10000がより好ましい。ケン化度は80〜100モル%程度のものが一般に用いられる。
上記の他、ポリビニルアルコール系フィルムとしては、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルム、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等ポリエン系配向フィルム等があげられる。
前記ポリビニルアルコール系フィルム中には、可塑剤、界面活性剤等の添加剤を含有することもできる。可塑剤としては、ポリオールおよびその縮合物等があげられ、たとえばグリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等があげられる。可塑剤等の使用量は、特に制限されないがポリビニルアルコール系フィルム中20重量%以下とするのが好適である。
本発明の偏光子の製造方法では、ポリビニルアルコール系フィルムに、膨潤工程、染色工程、および延伸工程が施される。まず、ポリビニルアルコール系フィルムには、まず膨潤工程が施される。前記膨潤工程を2段階以上施す。各膨潤工程は、処理液中に配置したガイドロールを介して、各処理液に浸漬することにより行う。
1段階目の膨潤工程では、ガイドロールとして拡幅ロールが用いられる。当該拡幅ロールは、ポリビニルアルコール系フィルムが処理液に浸漬している長さにおける走行方向(縦方向:MD方向)の70%以降の位置に設置される。前記拡幅ロールの設置位置に係るポリビニルアルコール系フィルムの長さは、ポリビニルアルコール系フィルムが処理液に浸漬が開始する箇所を0%、処理液の浸漬が終了する箇所を100%とされる。前記拡幅ロールの設置位置に係る値は、前記フィルムの長さ100%を基準として算出される。拡幅ロールの設置位置は、ポリビニルアルコール系フィルムが、拡幅ロールに接触する最初の箇所を基準とする。前記拡幅ロールの設置位置に係る値が70%より前では、フィルムに折れが生じる。前記拡幅ロールの設置位置に係る値は、フィルムの折れを抑制する観点から、75%以降であるのが好ましく、さらには80%以降が好ましく、さらには85%以降が好ましい。拡幅ロールを膨潤浴の後半に設置することで、膨潤浴の処理液の温度をより高温にした場合において、フィルムの折れを抑制することができる。
拡幅ロール、曲線の局所的な曲がりを有し、搬送されるフィルムを拡幅させる機能を有するロールをいう。拡幅ロールとしては、例えばエキスパンダーロール、クラウンロール等があげられる。本発明では拡幅ロールとしてエキスパンダーロールを用いるのが好ましい。
また、前記拡幅ロールとしては、曲率半径が2000〜50000mmのものが用いられる。前記曲率半径は4000〜40000mmであるのが好ましい。曲率半径は、拡幅ロールの曲線の局所的な曲がり具合を円に近似した場合のその円の半径である。拡幅ロールの曲率半径が2000mm未満では、膨潤が不均一になるため、色ムラが発生する。一方、拡幅ロールの曲率半径が50000mmを超える場合には、フィルムに折れが発生する。
以下に図面を参照しながら、本発明の膨潤工程を説明する。図1は、膨潤工程における、ポリビニルアルコール系フィルムWと、ガイドロールRと処理液Xとの関係を示す概念図である。図1では、膨潤工程が2段階ある場合であり、1段階目の工程はS1、2段階目の工程はS2としてそれぞれ表わされている。膨潤工程S1、S2は、各処理槽Y(Y1,Y2)内に、処理液X(X1,X2)を有する。各処理液Xの中には少なくとも1つのガイドロールRを有する。ガイドロールRは、処理液Xの中に少なくとも1つ配置されていればよく、複数のガイドロールRが処理液X内に配置されていてもよい。
S1は、1段階目の膨潤工程に係り、処理槽Y1は処理液X1を有し、当該処理液X1の内外に配置したガイドロールR11乃至R14を介して、これらのガイドロールの順にポリビニルアルコール系フィルムWを、処理液X1に浸漬処理しながら搬送している。前記ポリビニルアルコール系フィルムWは、処理液X1内を通過することで、処理液X1により処理される。図1では、ガイドロールR11およびR14は処理液X1の外にあり、ガイドロールR12およびR13は処理液X1内に配置されている場合である。
また1段階目での膨潤工程では、ガイドロールとして拡幅ロールが用いられる。図1においては、ガイドロールR13として拡幅ロールが用いられる。前記拡幅ロールの設置位置は、前述のとおり、ポリビニルアルコール系フィルムWが処理液X1に浸漬が開始する箇所p1を0%、処理液X1の浸漬が終了する箇所p2を100%として、これらp1とp2の間のポリビニルアルコール系フィルムWの長さL(破線)を基準として、ガイドロールR13(拡幅ロール)に接触する最初の箇所が70%以降になるように設置される。なお、図1では、処理液X1内にガイドロールR12およびR13が配置されているが、処理液X1内にガイドロールR12が配置されず、ガイドロールR13(拡幅ロール)のみが配置されている場合においても、ガイドロールR13(拡幅ロール)は、前記設置位置が70%以降を満足するように配置される。なお、1段階目での膨潤工程において、拡幅ロール以外のガイドロールとしてはフラットロールを用いるのが好ましい。
S2は、2段階目の膨潤工程に係り、処理槽Y2は処理液X2を有し、当該処理液X2の内外に配置したガイドロールR21乃至R24を介して、これらのガイドロールの順にポリビニルアルコール系フィルムWを、処理液X2に浸漬処理しながら搬送している。前記ポリビニルアルコール系フィルムWは、処理液X2内を通過することで、処理液X2により処理される。図1では、ガイドロールR21およびR24は処理液X2の外にあり、ガイドロールR22およびR23は処理液X1内に配置されている場合である。なお、2段階目の膨潤工程において、ガイドロールRは、処理液X2の中に少なくとも1つ配置されていれば、その配置等に特に制限はなく、複数のガイドロールRが処理液X2内に配置されていてもよい。
また、3段階目以降の膨潤工程についても、2段階目の膨潤工程と同様にガイドロールの配置は特に制限はされない。
前記膨潤工程において用いられる処理液としては、通常、水、蒸留水、純水が用いられる。当該処理液は、主成分が水であれば、下記に示すヨウ化化合物、界面活性剤等の添加物、アルコール等が少量入っていてもよい。また、当該処理液にはヨウ化化合物を含有させる場合、ヨウ化化合物濃度は0.1〜10重量%程度、さらには0.2〜5重量%で用いるのが好ましい。なお、膨潤工程の各段階で用いる処理液(濃度、添加物等)は同じであってもよく、異なっていてもよい。
膨潤工程における処理液の温度は、各段階において制御して行われる。1段階目の膨潤工程では、処理液の温度は33〜50℃であり、好ましくは35〜48℃、さらに好ましくは37〜45℃である。1段階目の工程の処理液の温度が33℃未満では得られる偏光子に色ムラが発生する。一方、50℃を超えると、ポリビニルアルコール系フィルムが溶け出してしまう。2段階目以降の膨潤工程では、処理液の温度は、通常、20〜45℃程度に調整するのが好ましい。さらには、25〜40℃であるのが好ましい。特に、2段階目以降の処理液の温度は、1段階目の処理液温度より3℃以上低くなるように設定することが2段階目以降の工程におけるフィルム折れを抑制する点から好ましい。2段階目以降の処理液の温度は、さらに5℃以上低く設定することが好ましい。なお、膨潤工程での浸漬時間は、各段階のいずれにおいても、通常10〜300秒間程度、好ましくは20〜240秒間の範囲とである。
また、膨潤工程では、縦方向に延伸を行う。膨潤工程において、延伸を施すことにより、膨潤工程後に施される延伸工程での延伸を小さく制御することができ、フィルムの延伸破断が生じないように制御できる。一方、膨潤工程での、延伸倍率が大きくなると、延伸工程での延伸倍率が小さくなり、特に、架橋工程の後に延伸工程を施す場合には光学特性の点で好ましくない。1段階目の膨潤工程では、ポリビニルアルコール系フィルムの元長に対して、縦方向の延伸倍率が1.2〜2.5倍になるように延伸を行う。前記延伸倍率はフィルムの折れを抑える観点から、1.3倍以上、さらには1.4倍以上であるのが好ましい。一方、前記延伸倍率は光学特性の観点から2.3倍以下が好ましく、さらには2.2倍以下、さらには2.1倍以下が好ましい。さらには、前記延伸倍率は1.2〜2.3倍が好ましく、さらには1.2〜2.2倍が好ましく、さらには1.4〜2.1倍が好ましい。前記延伸倍率が1.2倍未満では、フィルムに折れが発生する。一方、前記延伸倍率が2.5倍を超えると得られる偏光子の光学特性の点で好ましくない。
また、2段階目以降の膨潤工程では、ポリビニルアルコール系フィルム(1段階目の延伸後のフィルム)の元長に対して、縦方向の延伸倍率が1.06〜1.2倍になるように延伸を行う。前記延伸倍率が1.06倍以上とすることは、フィルムに折れを抑制するうえから好ましい。一方、前記延伸倍率が1.2倍以下とすることは得られる偏光子の光学特性を満足させる点で好ましい。
前記膨潤工程における縦方向の総延伸倍率(1段階目および2段階目以降を含む総延伸倍率)は、ポリビニルアルコール系フィルムの元長に対して、1.3〜2.4倍になるように延伸することが好ましい。総延伸倍率が1.3倍以上とすることは、フィルムに折れを抑制するうえから好ましい。一方、総延伸倍率が2.4倍以下とすることは得られる偏光子の光学特性を満足させる点で好ましい。
前記膨潤工程が施された後には、少なくとも染色工程、延伸工程が施される。
染色工程は、上記ポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素または二色性染料を吸着・配向させることにより行う。染色工程は、延伸工程とともに行うことができる。染色は、通常、上記フィルムを染色溶液に浸漬することにより一般に行われる。染色溶液としてはヨウ素溶液が一般的である。ヨウ素溶液として用いられるヨウ素水溶液は、ヨウ素および溶解助剤であるヨウ化化合物によりヨウ素イオンを含有させた水溶液などが用いられる。ヨウ化化合物としては、例えばヨウ化カリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化亜鉛、ヨウ化アルミニウム、ヨウ化鉛、ヨウ化銅、ヨウ化バリウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化錫、ヨウ化チタン等が用いられる。ヨウ化化合物としては、ヨウ化カリウムが好適である。本発明で用いるヨウ化化合物は、他の工程で用いる場合についても、上記同様である。
ヨウ素溶液中のヨウ素濃度は0.01〜1重量%程度、好ましくは0.02〜0.5重量%である。ヨウ化化合物濃度は0.1〜10重量%程度、さらには0.2〜8重量%で用いるのが好ましい。ヨウ素染色にあたり、ヨウ素溶液の温度は、通常20〜50℃程度、好ましくは25〜40℃である。浸漬時間は通常10〜300秒間程度、好ましくは20〜240秒間の範囲である。
延伸工程は、通常、一軸延伸を施すことにより行う。この延伸方法は、染色工程、後述の架橋工程とともに施すことができる。延伸方法は、湿潤式延伸方法と乾式延伸方法のいずれも採用できるが、本発明では湿潤式延伸方法を用いるのが好ましい。湿潤式延伸方法としては、例えば、染色工程を施した後、延伸を行うことが一般的である。また架橋工程とともに延伸を行うことができる。一方、乾式延伸の場合は、延伸手段としては、例えば、ロール間延伸方法、加熱ロール延伸方法、圧縮延伸方法等があげられる。前記延伸手段において、未延伸フィルムは、通常、加熱状態とされる。延伸工程は多段で行うこともできる。
湿潤式延伸方法に用いる処理液にヨウ化化合物を含有させることができる。当該処理液にヨウ化化合物を含有させる場合、ヨウ化化合物濃度は0.1〜10重量%程度、さらには0.2〜5重量%で用いるのが好ましい。湿潤式延伸方法における処理温度は、通常、25℃以上、好ましくは30〜85℃、さらには30〜60℃の範囲である。浸漬時間は、通常、10〜800秒間、好ましくは30〜500秒間程度である。
延伸工程では、総延伸倍率が、ポリビニルアルコール系フィルムの元長に対して、総延伸倍率で3〜17倍の範囲になるように行う。好ましくは4〜10倍、さらに好ましくは4〜8倍である。すなわち、前記総延伸倍率は、膨張湿潤工程を含み、かつ他の工程において延伸を伴う場合には、それらの工程における延伸を含めた累積の延伸倍率をいう。総延伸倍率は、膨潤工程等における延伸倍率を考慮して適宜に決定される。総延伸倍率が低いと、配向が不足して、高い光学特性(偏光度)の偏光子が得られにくい。一方、総延伸倍率が高すぎると延伸切れが生じ易くなり、また偏光子が薄くなりすぎて、続く工程での加工性が低下するおそれがある。
本発明の偏光子の製造方法では、上記のように膨潤工程を施し、さらに染色工程、延伸工程を少なくとも施すが、その他に、架橋工程を施すことができる。架橋工程は、架橋剤として、通常、ホウ素化合物を用いて行う。架橋工程の順序は特に制限されない。架橋工程は、延伸工程とともに行うことができる。架橋工程は複数回行うことができる。ホウ素化合物としては、ホウ酸、ホウ砂等があげられる。ホウ素化合物は、水溶液または水−有機溶媒混合溶液の形態で一般に用いられる。通常は、ホウ酸水溶液が用いられる。ホウ酸水溶液のホウ酸濃度は、2〜15重量%程度、好ましくは3〜13重量%である。架橋度により耐熱性を付与するには、前記ホウ酸濃度とするのが好ましい。ホウ酸水溶液等には、ヨウ化カリウム等のヨウ化化合物を含有させることができる。ホウ酸水溶液にヨウ化化合物を含有させる場合、ヨウ化化合物濃度は0.1〜10重量%程度、さらには0.2〜5重量%で用いるのが好ましい。
架橋工程は、前記ポリビニルアルコール系フィルムをホウ酸水溶液等へ浸漬することにより行うことができる。その他、前記ポリビニルアルコール系フィルムに、ホウ素化合物等を、塗布法、噴霧法等により適用して行うことができる。架橋工程における処理温度は、通常、25℃以上、好ましくは30〜85℃、さらには30〜60℃の範囲である。処理時間は、通常、5〜800秒間、好ましくは8〜500秒間程度である。
本発明の偏光子の製造方法では、上記のように膨潤工程を施し、さらに染色工程、および延伸工程、さらには架橋工程を施した後に、洗浄工程を施すことができる。洗浄工程の前には、上記工程の他に、金属イオン処理を施すことができる。金属イオン処理は、金属塩を含む水溶液に、ポリビニルアルコール系フィルムを浸漬することにより行う。金属イオン処理により、種々の金属イオンをポリビニルアルコール系フィルム中に含有させる。
金属イオンとしては、特に色調調整や耐久性付与の点からコバルト、ニッケル、亜鉛、クロム、アルミニウム、銅、マンガン、鉄などの遷移金属の金属イオンが好ましく用いられる。これら金属イオンのなかでも、色調調整や耐熱性付与などの点から亜鉛イオンが好ましい。亜鉛塩としては、塩化亜鉛、ヨウ化亜鉛などのハロゲン化亜鉛、硫酸亜鉛、酢酸亜鉛などがあげられる。
金属イオン処理には、金属塩溶液が用いられる。以下金属イオン処理のなかでも、亜鉛塩水溶液を用いた場合の代表例として、亜鉛含浸処理について説明する。
亜鉛塩水溶液中の亜鉛イオンの濃度は、0.1〜10重量%程度、好ましくは0.3〜7重量%の範囲である。また、亜鉛塩溶液はヨウ化カリウム等によりカリウムイオンおよびヨウ素イオンを含有させた水溶液を用いるのが亜鉛イオンを含浸させやすく好ましい。亜鉛塩溶液中のヨウ化カリウム濃度は0.1〜10重量%程度、さらには0.2〜5重量%とするのが好ましい。
亜鉛含浸処理にあたり、亜鉛塩溶液の温度は、通常15〜85℃程度、好ましくは25〜70℃である。浸漬時間は通常1〜120秒程度、好ましくは3〜90秒間の範囲である。亜鉛含浸処理にあたっては、亜鉛塩溶液の濃度、ポリビニルアルコール系フィルムの亜鉛塩溶液への浸漬温度、浸漬時間等の条件を調整することによりポリビニルアルコール系フィルムにおける亜鉛含有量が前記範囲になるように調整する。亜鉛含浸処理の段階は特に制限されない。また、染色浴、架橋浴中に、亜鉛塩を共存させておいて、染色工程、架橋工程と同時に行ってもよい。
洗浄工程は、水またはヨウ化物含有水溶液(処理液)により行うことができる。前記ヨウ化物含有水溶液におけるヨウ化物としては、前述のものが使用でき、その中でも、例えば、ヨウ化カリウムやヨウ化ナトリウム等が好ましい。洗浄工程によって、前記架橋工程において使用した残存するホウ酸を、ポリビニルアルコール系フィルムから洗い流すことができる。前記水溶液が、ヨウ化カリウム水溶液の場合、その濃度は、例えば、0.5〜20重量%の範囲内が好ましく、1〜15重量%の範囲内がより好ましく、1.5〜7重量%の範囲内が更に好ましい。
前記ヨウ化物含有水溶液の温度は特に限定されないが、通常は15〜40℃の範囲内が好ましく、20〜35℃の範囲内がより好ましい。また、ポリビニルアルコール系フィルムとの接触時間は特に限定されないが、通常は2〜30秒の範囲内が好ましく、3〜20秒の範囲内がより好ましい。
前記各工程を施した後には、最終的に、乾燥工程を施して、偏光子を製造する。前記乾燥工程としては、自然乾燥、風乾、加熱乾燥等、適宜な方法を用いることができるが、通常、加熱乾燥が好ましく用いられる。加熱乾燥を行う場合、加熱温度は特に限定されないが、通常は25〜80℃の範囲内が好ましく、30〜70℃の範囲内がより好ましく、30〜60℃の範囲内が更に好ましい。また、乾燥時間は1〜10分間程度であることが好ましい。
洗浄工程(乾燥工程を施した場合も偏光子のホウ酸含有量は変わらない)を施した後のポリビニルアルコール系フィルム(偏光子)中のホウ酸含有量は光学耐久性の観点からが15〜30重量%であることが好ましく、さらには18重量%以上が好ましく、さらには20重量%以上であるのが好ましい。一方、前記ホウ酸含有量が多くなりすぎると加熱環境下における寸法変化が大きくなり,パネルの反りを誘発する恐れがあることから、前記ホウ酸含有量30重量%以下が好ましく、さらには27重量%以下であることが好ましい。
得られた偏光子は、常法に従って、その少なくとも片面に透明保護フィルムを設けた偏光板とすることができる。透明保護フィルムを構成する材料としては、例えば透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮断性、等方性などに優れる熱可塑性樹脂が用いられる。このような熱可塑性樹脂の具体例としては、トリアセチルセルロール等のセルロール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、環状ポリオレフィン樹脂(ノルボルネン系樹脂)、ポリアリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、およびこれらの混合物があげられる。なお、偏光子の片側には、透明保護フィルムが接着剤層により貼り合わされるが、他の片側には、透明保護フィルムとして、(メタ)アクリル系、ウレタン系、アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の熱硬化性樹脂または紫外線硬化型樹脂を用いることができる。
透明保護フィルムの厚さは、適宜に決定しうるが、一般には強度や取扱性等の作業性、薄層性などの点より1〜500μm程度である。特に1〜300μmが好ましく、5〜200μmがより好ましい。透明保護フィルムは、5〜150μmの場合に特に好適である。
なお、偏光子の両側に透明保護フィルムを設ける場合、その表裏で同じポリマー材料からなる保護フィルムを用いてもよく、異なるポリマー材料等からなる保護フィルムを用いてもよい。
前記透明保護フィルムは、接着剤を塗工する前に、表面改質処理を行ってもよい。具体的な処理としてば、コロナ処理、プラズマ処理、プライマー処理、ケン化処理などがあげられる。
前記透明保護フィルムの偏光子を接着させない面には、ハードコート処理や反射防止処理、スティッキング防止や、拡散ないしアンチグレアを目的とした処理を施したものであってもよい。
前記偏光子と透明保護フィルムとの接着処理には、接着剤が用いられる。接着剤としては、イソシアネート系接着剤、ポリビニルアルコール系接着剤、ゼラチン系接着剤、ビニル系ラテックス系、水系ポリエステル等を例示できる。前記接着剤は、通常、水溶液からなる接着剤として用いられ、通常、0.5〜60重量%の固形分を含有してなる。上記の他、偏光子と透明保護フィルムとの接着剤としては、紫外硬化型接着剤、電子線硬化型接着剤等があげられる。電子線硬化型偏光板用接着剤は、上記各種の透明保護フィルムに対して、好適な接着性を示す。特に、接着性を満足することが困難であったアクリル樹脂に対しても良好な接着性を示す。また本発明で用いる接着剤には、金属化合物フィラーを含有させることができる。
本発明の偏光板は、前記透明保護フィルムと偏光子を、前記接着剤を用いて貼り合わせることにより製造する。接着剤の塗布は、透明保護フィルム、偏光子のいずれに行ってもよく、両者に行ってもよい。貼り合わせ後には、乾燥工程を施し、塗布乾燥層からなる接着層を形成する。偏光子と透明保護フィルムの貼り合わせは、ロールラミネーター等により行うことができる。接着層の厚さは、特に制限されないが、通常30〜1000nm程度である。
本発明の偏光板は、実用に際して他の光学層と積層した光学フィルムとして用いることができる。その光学層については特に限定はないが、例えば反射板や半透過板、位相差板(1/2や1/4等の波長板を含む)、視角補償フィルムなどの液晶表示装置等の形成に用いられることのある光学層を1層または2層以上用いることができる。特に、本発明の偏光板に更に反射板または半透過反射板が積層されてなる反射型偏光板または半透過型偏光板、偏光板に更に位相差板が積層されてなる楕円偏光板または円偏光板、偏光板に更に視角補償フィルムが積層されてなる広視野角偏光板、あるいは偏光板に更に輝度向上フィルムが積層されてなる偏光板が好ましい。
偏光板に前記光学層を積層した光学フィルムは、液晶表示装置等の製造過程で順次別個に積層する方式にても形成することができるが、予め積層して光学フィルムとしたものは、品質の安定性や組立作業等に優れていて液晶表示装置などの製造工程を向上させうる利点がある。積層には粘着層等の適宜な接着手段を用いうる。前記の偏光板やその他の光学フィルムの接着に際し、それらの光学軸は目的とする位相差特性などに応じて適宜な配置角度とすることができる。
前述した偏光板や、偏光板を少なくとも1層積層されている光学フィルムには、液晶セル等の他部材と接着するための粘着層を設けることもできる。粘着層を形成する粘着剤は特に制限されないが、例えばアクリル系重合体、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエーテル、フッ素系やゴム系などのポリマーをベースポリマーとするものを適宜に選択して用いることができる。特に、アクリル系粘着剤の如く光学的透明性に優れ、適度な濡れ性と凝集性と接着性の粘着特性を示して、耐候性や耐熱性などに優れるものが好ましく用いうる。
偏光板や光学フィルムの片面又は両面への粘着層の付設は、適宜な方式で行いうる。その例としては、例えばトルエンや酢酸エチル等の適宜な溶剤の単独物又は混合物からなる溶媒にベースポリマーまたはその組成物を溶解又は分散させた10〜40重量%程度の粘着剤溶液を調製し、それを流延方式や塗工方式等の適宜な展開方式で偏光板上または光学フィルム上に直接付設する方式、あるいは前記に準じセパレータ上に粘着層を形成してそれを偏光板上または光学フィルム上に移着する方式などがあげられる。
粘着層は、異なる組成又は種類等のものの重畳層として偏光板や光学フィルムの片面又は両面に設けることもできる。また両面に設ける場合に、偏光板や光学フィルムの表裏において異なる組成や種類や厚さ等の粘着層とすることもできる。粘着層の厚さは、使用目的や接着力などに応じて適宜に決定でき、一般には1〜500μmであり、5〜200μmが好ましく、特に10〜100μmが好ましい。
粘着層の露出面に対しては、実用に供するまでの間、その汚染防止等を目的にセパレータが仮着されてカバーされる。これにより、通例の取扱状態で粘着層に接触することを防止できる。セパレータとしては、上記厚さ条件を除き、例えばプラスチックフィルム、ゴムシート、紙、布、不織布、ネット、発泡シートや金属箔、それらのラミネート体等の適宜な薄葉体を、必要に応じシリコーン系や長鎖アルキル系、フッ素系や硫化モリブデン等の適宜な剥離剤でコート処理したものなどの、従来に準じた適宜なものを用いうる。
なお本発明において、上記した偏光板を形成する偏光子や透明保護フィルムや光学フィルム等、また粘着層などの各層には、例えばサリチル酸エステル系化合物やベンゾフェノール系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物やシアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物等の紫外線吸収剤で処理する方式などの方式により紫外線吸収能をもたせたものなどであってもよい。
本発明の偏光板または光学フィルムは液晶表示装置等の各種装置の形成などに好ましく用いることができる。液晶表示装置の形成は、従来に準じて行いうる。すなわち液晶表示装置は一般に、液晶セルと偏光板または光学フィルム、及び必要に応じての照明システム等の構成部品を適宜に組立てて駆動回路を組込むことなどにより形成されるが、本発明においては本発明による偏光板または光学フィルムを用いる点を除いて特に限定はなく、従来に準じうる。例えば前記液晶セルとしては特に限定されず、例えばTN型やSTN型、π型、VA型、IPS型、等の任意なタイプのものを適用することができる。
液晶セルの片側又は両側に偏光板または光学フィルムを配置した液晶表示装置や、照明システムにバックライトあるいは反射板を用いたものなどの適宜な液晶表示装置を形成することができる。その場合、本発明による偏光板または光学フィルムは液晶セルの片側又は両側に設置することができる。両側に偏光板または光学フィルムを設ける場合、それらは同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。更に、液晶表示装置の形成に際しては、例えば拡散板、アンチグレア層、反射防止膜、保護板、プリズムアレイ、レンズアレイシート、光拡散板、バックライトなどの適宜な部品を適宜な位置に1層又は2層以上配置することができる。
以下に本発明を実施例および比較例をあげて具体的に説明する。
実施例1
原反フィルムとして、厚さ60μmのポリビニルアルコールフィルム(平均重合度2400,(株)クラレ製 VF‐PE‐A #6000)を用いた。当該ポリビニルアルコールフィルムに、下記の順番にて、下記各工程を施した。
(膨潤工程)
図1に示す態様の、2つの膨潤浴によって、膨潤工程を施した。各膨潤浴の処理液としては、純水を用いた。図1における、1段階目の膨潤浴に配置したガイドロール13として、曲率半径20000mmのエキスパンダーロールと用いた。当該エキスパンダーロールは、ポリビニルアルコールフィルムが処理液に浸漬している長さ(図1におけるp1とp2の破線長さ)の80%の位置に配置した。なお、他のガイドロールは、フラットロールを用いた。
<1段階目>
上記ポリビニルアルコールフィルムを1段階目の膨潤浴に搬送し、40℃に調整した純水中に60秒間浸漬し、膨潤させながら延伸倍率1.80倍に一軸延伸した。
<2段階目>
続いて、上記1段階目の膨潤工程が施されたポリビニルアルコールフィルムを、2段階目の膨潤浴に搬送し、30℃に調整した純水中に60秒間浸漬し、膨潤させながら延伸倍率1.10(総延伸倍率1.98倍)に一軸延伸した。
(染色工程)
染色浴の処理液としては、ヨウ素:ヨウ化カリウム(重量比=0.5:8)の濃度0.3重量%のヨウ素染色溶液を用いた。上記膨潤処理されたポリビニルアルコールフィルムを染色浴に搬送し、30℃に調整した前記ヨウ素染色溶液に、60秒間浸漬しながら、元長に対して総延伸倍率3倍まで、一軸延伸しながら、染色した。
(架橋工程)
架橋浴の処理液としては、ホウ酸を3重量%、ヨウ化カリウムを3重量%含有するホウ酸水溶液を用いた。上記処理されたポリビニルアルコールフィルムを架橋浴に搬送し、30℃に調整した前記ホウ酸水溶液に、19秒間浸漬しながら、元長に対して総延伸倍率4倍まで、一軸延伸した。
(延伸工程)
延伸浴の処理液としては、ホウ酸を4重量%、ヨウ化カリウムを5重量%含有するホウ酸水溶液を用いた。上記処理されたポリビニルアルコールフィルムを延伸浴に搬送し、60℃に調整したホウ酸水溶液に、13秒間浸漬しながら、元長に対して総延伸倍率6倍まで、一軸延伸した。
(洗浄工程)
洗浄浴の処理液としては、ヨウ化カリウムを3重量%含有する水溶液を用いた。上記処理されたポリビニルアルコールフィルムを洗浄浴に搬送し、30℃に調整した当該水溶液に、10秒間浸漬した。
(乾燥工程)
次いで、上記処理されたポリビニルアルコール系フィルムを、60℃のオーブンで4分間乾燥して、偏光子を得た。
(偏光板の作成)
上記で得られた偏光子の両面に、厚さ80μmのケン化処理を施したトリアセチルセルロースフィルムを、5重量%の完全ケン型ポリビニルアルコール水溶液からなる接着剤を介して積層し、圧延ロールで密着させた後、70℃にて4分間乾燥させて、偏光板を作製した。
実施例2〜14、比較例1〜12
実施例1において、膨湿工程における条件を表1に示すように変えたこと以外は、実施例1と同条件で偏光子を作製した。また、得られた偏光子を用いて実施例1と同様にして偏光板を作製した。なお、比較例8では、膨湿工程において、フィルムが溶け出したため、膨湿工程に続く工程は行わなかった。比較例9は、図1における、1段階目の膨潤浴に配置したガイドロール13を設定していない場合である。比較例10は、2段階目の膨潤浴を設けていない場合である。
<評価>
得られた偏光子および偏光板について下記評価を行った。結果を表1に示す。
(色ムラ)
偏光板の色ムラの状態を、垂線方向において50mm離れた状態から目視で観察して、下記の基準で評価した。
○:ムラが見える。
×:ムラが見えない。
(折れ)
膨潤工程において、フィルムの搬送時の状態を下記の基準で評価した。
○:折れない。
×:折れる。
(単体透過率、偏光度)
偏光板の単体透過率(Ts)、偏光度(P)は、積分球付き分光光度計(日本分光株式会社製のV−7100)を用いて測定した。
なお、偏光度は、2枚の同じ偏光子を両者の透過軸が平行となるように重ね合わせた場合の透過率(平行透過率:Tp)および、両者の透過軸が直交するように重ね合わせた場合の透過率(直交透過率:Tc)を以下の式に適用することにより求められるものである。
偏光度P(%)={(Tp−Tc)/(Tp+Tc)}1/2×100
各透過率は、グランテラープリズム偏光子を通して得られた完全偏光を100%として、JIS Z8701の2度視野(C光源)により視感度補整したY値で示したものである。測定波長は、波長550nmであった。
偏光板の単体透過率が43.0%で、偏光度が99.995%以上の場合を「○」、それ以外の場合を「×」と評価した。
Figure 2013140324
R ガイドロール
p1 フィルムの浸漬開始箇所
p2 フィルムの浸漬終了箇所
X 処理液
Y 処理浴

Claims (5)

  1. ポリビニルアルコール系フィルムに、膨潤工程、染色工程および延伸工程を少なくとも施す偏光子の製造方法であって、
    前記膨潤工程は、ポリビニルアルコール系フィルムを、処理液中に配置した少なくとも1つのガイドロールを介して、各処理液に浸漬することにより行う工程を、少なくとも2段階有し、
    1段階目の工程では、ガイドロールとして、ポリビニルアルコール系フィルムが処理液に浸漬している長さにおける走行方向の70%以降の位置に、曲率半径が2000〜50000mmである拡幅ロールが設置されており、かつ、
    1段階目の工程では、処理液温度が33〜50℃であり、縦方向の延伸倍率が1.2〜2.5倍になるように延伸を行い、
    2段階目以降の工程では、縦方向の延伸倍率が1.06〜1.2倍になるように延伸を行うことを特徴とする偏光子の製造方法。
  2. 前記膨潤工程の1段階目の工程における縦方向の延伸倍率が1.2〜2.2倍であることを特徴とする請求項1記載の偏光子の製造方法。
  3. 前記膨潤工程における縦方向の総延伸倍率が1.3〜2.4倍であることを特徴とする請求項1または2記載の偏光子の製造方法。
  4. 前記膨潤工程における、2段階目以降の工程の処理液温度が、1段階目の工程の処理液温度より3℃以上低いことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の偏光子の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法により偏光子を製造した後、得られた偏光子の少なくとも片面に透明保護フィルムを貼り合わせることを特徴とする偏光板の製造方法。
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