JP2013138829A - 放射線撮影装置、放射線撮影システム、放射線撮影装置の制御方法及び制御プログラム - Google Patents

放射線撮影装置、放射線撮影システム、放射線撮影装置の制御方法及び制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】放射線の照射中に線量を測定して、放射線の照射を停止させるAECを行う場合において、放射線の照射を停止するタイミングの遅れにより発生する超過線量を低減する。
【解決手段】電子カセッテのAEC部は、撮影条件に基づいて線量目標値と、AECに用いる短絡画素とを設定する。電子カセッテの制御部でX線の照射開始が検知されると、AEC部は、短絡画素が出力する線量検出信号に基づいて、関心領域に入射する累積線量の積算を開始する。AEC部は、時点t1において停止タイミングの予測を実行し、停止予定時刻teの所定時間TL前の時点t2まで待機し、時点t2において停止タイミング通知STNをX線発生装置に発信する。線源制御装置は、停止タイミング通知STNを受信すると、直ちに照射停止指令を入力して、X線源を停止させる。
【選択図】図10

Description

本発明は、被写体を透過した放射線から放射線画像を撮影する放射線撮影装置放射線撮影装置を用いた放射線撮影システム、放射線撮影装置の制御方法及び制御プログラムに関するものである。
医療分野において、放射線、例えばX線を利用したX線撮影システムが知られている。X線撮影システムは、X線を発生するX線源を有するX線発生装置と、X線源が発生し被写体を透過したX線の照射を受けて、被写体の画像情報を表すX線画像を撮影するX線撮影装置とを備えている。
X線撮影装置は、X線画像検出装置とコンソールとを備えている。X線画像検出装置としては、従来のX線フイルムやイメージングプレート(IP)の代わりに、フラットパネルディテクタ(FPD;flat panel detector)を利用したものが実用化されている。FPDは、X線の入射量に応じた信号電荷を蓄積する画素がマトリクス状に配列されたものであり、画素毎に蓄積した信号電荷を信号処理回路で電圧信号に変換することで、被写体の画像情報を表すX線画像を検出し、これをデジタルな画像データとして出力する。コンソールは、X線画像検出装置に対して各種設定を行ったり、X線画像検出装置が出力する画像データに対して画像処理を施す。
特許文献1に記載されているように、X線撮影システムにおいては、被写体への被曝量を抑えつつ適正な画質のX線画像を得るために、X線画像の露出を制御する自動露出制御(AEC:Auto Exposure Control)を行うものがある。AECは、X線源から照射されて、被写体を透過してX線画像検出装置に到達する線量の累積値(累積線量)が目標となる線量(線量目標値)になるように、X線源が発するX線の照射量を制御するものである。
X線の累積線量は、X線の照射時間(s:秒)とX線源が照射する単位時間当たりの線量を規定する管電流(mA)との積である管電流時間積(mAs値)によって決まる。照射時間や管電流といった撮影条件は、被写体の撮影部位(胸部や頭部など)、性別、年齢などによっておおよその推奨値はあるものの、被写体の体格などの個人差によってX線の透過率が変わるので、X線源からの照射量が同じでも、被写体によってX線画像検出装置に到達する線量も変化する。そのため、被写体の体格などの個人差によらずに、線量目標値が得られるようにAECが行われる。また、AECを行うことにより、被写体に対するX線の過剰な被曝も防止することができる。
特許文献1に記載のX線撮影システムには、X線画像検出装置に到達するX線の線量を検出する線量検出センサが設けられており、線量検出センサで検出される線量に基づいてAECを行っている。特許文献1には、AECの方式について2つの方式が記載されている。
第1の方式は、1回の撮影におけるX線の照射をプレ照射と本照射の2回に分けて行い、プレ照射時にX線画像検出装置に到達する単位時間当たりの線量を線量検出センサで測定し、測定値に基づいて本照射において照射すべき線量を決定し、本照射においては、決定した線量を照射する方式である。本照射においては、予め線量が決まっているため、X線発生装置は予め設定された管電流及び照射時間で照射を開始し、照射時間をタイマで計測して、設定された照射時間に達した時点で照射を停止する。
第2の方式は、X線の照射中に線量検出センサでリアルタイムに累積線量を測定し、累積線量が線量目標値に達したか否かを判定し、累積線量が線量目標値に達した時点でX線源の照射を停止させる方式である。第2の方式では、X線撮影装置は、X線画像検出装置に到達する累積線量が線量目標値に達した時点で、X線の照射を停止させるための停止信号を送信する。X線発生装置は、停止信号を受信するとX線の照射を停止する。
第1の方式によれば、プレ照射を行うことによって被写体の体格に応じた単位時間当たりの線量を測定し、測定値に基づいて本照射の線量を決定するので、本照射において被写体の体格に応じた適切な線量を照射することができる。第2の方式によれば、本照射中にリアルタイムに累積線量を測定し、累積線量が線量目標値に達した時点でX線の照射を停止するので、被写体の体格に応じた適切な線量を照射することができる。また、第2の方式の場合は、X線の照射中にリアルタイムに累積線量を測定するので、プレ照射を不要とすることができる。
特開2008−086358号公報
第1の方式は、プレ照射を行う必要があるため、その分、被写体に無用な被曝を与えることになるという問題がある。一方、第2の方式は、プレ照射を行わなくてもよいため、プレ照射によって被写体に無用な被曝を与える心配は無い。
しかしながら、第2の方式は、X線の照射中にAECを行うため、AECの処理に遅延が生じた場合に、累積線量が線量目標値を超過して超過線量が発生し、超過線量によって、X線画像の画質が低下したり、被写体が無用な被曝に晒されてしまうという問題がある。
すなわち、第2の方式において、X線撮影装置は、X線照射中に累積線量を測定し、累積線量が線量目標値に達したか否かを判定し、累積線量が線量目標値に達した時点でX線発生装置へ停止信号を送信するというAECに関する一連の処理を実行する。こうしたAECの処理に遅延が生じると、その分、X線発生装置においてX線の照射を停止するタイミングが遅れることになる。累積線量が線量目標値に達した後、X線の照射が停止されるまでの間は、X線の照射は継続されるため、その間に照射された線量はすべて線量目標値を上回る超過線量となってしまう。停止するタイミングが遅れるほど超過線量も多くなり、X線画像の画質低下や被写体の被曝量に対する影響も大きい。
AECの一連の処理の中で、最も懸念されるのが、停止信号の送信処理におけるタイムラグである。通信のタイムラグの原因には、通信速度の低下や通信経路の瞬断などの通信障害がある。特に、X線撮影装置からX線発生装置への終了信号の通信経路の全部又は一部が無線方式になっている場合には、電波状態によって通信速度が低下したり、通信経路が瞬断するといった事態がしばしば起こる。また、有線方式は無線方式と比べれば通信障害の発生頻度や程度は低く比較的通信品質は安定している。しかし、有線方式であっても、通信経路の途中にスイッチングハブやルータといった中継装置が介在している場合には、中継装置に掛かる処理の負荷が大きいと通信速度が低下したり、中継装置がフリーズした場合には通信経路の瞬断が生じる懸念もある。
X線撮影の照射時間は、例えば胸部撮影では60ms程度と非常に短いため、AECに与えられる処理時間も非常に短く、AECにはミリ秒単位の精度が求められる。そのため、通信のタイムラグに起因するAECの処理の遅延の影響は無視し難く、対策が求められていた。特許文献1には、AECの処理の遅れによってX線の照射を停止するタイミングが遅れるという問題やその解決策について何ら開示されていない。
本発明は、放射線の照射中に線量を測定して、放射線の照射を停止させるAECを行う場合において、放射線の照射を停止するタイミングの遅れにより発生する超過線量を低減することができる放射線撮影装置、放射線撮影システム、放射線撮影装置の制御方法及び制御プログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の放射線撮影装置は、被写体に向けて放射線を照射する放射線発生装置と通信可能に接続され、被写体を透過した放射線を受けて被写体の放射線画像を撮影する放射線撮影装置において、放射線の線量に応じた信号電荷を蓄積する複数の画素が配列された撮像領域を有し、放射線画像を検出する画像検出部と、撮像領域へ到達する放射線の到達線量を検出する線量検出部と、線量検出部が検出する到達線量と予め設定された線量目標値とに基づいて、放射線発生装置において放射線の照射を停止すべき停止タイミングを予測する停止タイミング予測部と、放射線発生装置に対して停止タイミングを知らせるための停止タイミング通知を、停止タイミングが到来する前に、放射線発生装置に向けて発信する通信部とを備えている。
通信部は、放射線発生装置との間の通信のタイムラグを考慮した所定時間前までに、停止タイミング通知を発信することが好ましい。
通信のタイムラグは、放射線発生装置との間の通信経路に応じた平均的なタイムラグであることが好ましい。
停止タイミング通知には、到達線量の累積値である累積線量が線量目標値に到達すると予測される停止予定時刻が含まれることが好ましい。
停止タイミング通知には、基準時点から累積線量が線量目標値に到達すると予測される時点までの残り時間が含まれることが好ましい。
停止タイミング通知には、残り時間に加えて、通信部が停止タイミング通知を発信する発信時刻、又は通信のタイムラグを考慮した放射線発生装置における到達時刻が含まれることが好ましい。
通信部は、停止タイミングが到来するまでの間に、停止タイミング通知を複数回発信することが好ましい。
線量検出部は、到達線量の累積値である累積線量が線量目標値に到達するまで線量検出を継続することが好ましい。
通信部は、累積線量が線量目標値に到達するまでの間に、停止タイミング通知を複数回発信することが好ましい。
停止タイミング予測部は、停止タイミング通知が発信される度に再予測を行うことが好ましい。
現在時刻を計時する時計回路と、時計回路と、放射線発生装置の時計回路とを同期させる同期部とを備えていることが好ましい。
通信部は、放射線発生装置の種類と放射線発生装置を駆動するための撮影条件とに基づいて、通信のタイムラグを考慮した所定時間を補正することが好ましい。
通信部と放射線発生装置は、それらの間の通信経路内に中継装置を介在させずに直接的に接続されることが好ましい。
通信部と放射線発生装置の間の通信経路は、全部又は一部が無線方式であってもよい。
通信部は、無線通信部であってもよい。この場合、無線通信部は、複数の無線チャンネルで停止タイミング通知を発信可能であることが好ましい。
停止タイミング予測部は、通信部が放射線発生装置に対して信号を発信してからその信号の応答を受けるまでの時間に基づいて、通信のタイムラグを考慮した所定時間を補正することが好ましい。
停止タイミング通知には、通信部を含み、通信部と前記放射線発生装置との間の通信経路内に存在する通信装置が付与する異常フラグが含まれることが好ましい。
線量検出部が検出する到達線量に基づいて、画像検出部から放射線画像を読み出す際のゲインを設定するゲイン設定部を有していることが好ましい。
線量検出部は、画像検出部の撮像領域内に設けられていることが好ましい。
上記課題を解決するために、本発明の放射線撮影システムは、被写体に向けて放射線を照射する放射線発生装置と、放射線発生装置と通信可能に接続され、被写体を透過した放射線を受けて被写体の放射線画像を撮影する放射線撮影装置とを備えた放射線撮影システムである。放射線撮影装置は、放射線の線量に応じた信号電荷を蓄積する複数の画素が配列された撮像領域を有し、前記放射線画像を検出する画像検出部と、撮像領域へ到達する放射線の到達線量を検出する線量検出部と、線量検出部が検出する到達線量と予め設定された線量目標値とに基づいて、放射線発生装置において放射線の照射を停止すべき停止タイミングを予測する停止タイミング予測部と、放射線発生装置に対して停止タイミングを知らせるための停止タイミング通知を、停止タイミングが到来する前に、放射線発生装置に向けて発信する通信部とを有している。放射線発生装置は、放射線を照射する放射線源と、放射線源を制御する線源制御部とを有しており、線源制御部は、停止タイミング通知を受信する通信部と、停止タイミング通知に基づいて放射線源による照射を停止させる制御部とを有している。
停止タイミング通知には、到達線量の累積値である累積線量が線量目標値に到達すると予測される停止予定時刻が含まれており、制御部は、停止予定時刻の到来に基づいて放射線源による照射を停止させることが好ましい。
停止タイミング通知には、基準時点から累積線量が線量目標値に到達すると予測される時点までの残り時間が含まれており、制御部は、残り時間の到来に基づいて放射線源による照射を停止させることが好ましい。
通信部は、停止タイミングが到来するまでの間に、停止タイミング通知を複数回発信することが好ましい。また、停止タイミング通知が複数回発信される場合には、制御部は、複数回受信した停止タイミング通知のうち、最新の停止タイミング通知に基づいて、放射線源による照射を停止させることが好ましい。
上記課題を解決するために、本発明の放射線撮影装置の制御方法は、被写体に向けて放射線を照射する放射線発生装置と通信可能に接続され、放射線の線量に応じた信号電荷を蓄積する複数の画素が配列された撮像領域を有し、被写体を透過した放射線を受けて被写体の放射線画像を検出する画像検出部を備えた放射線撮影装置の制御方法において、撮像領域へ到達する放射線の到達線量を検出する線量検出ステップと、線量検出部が検出する到達線量と予め設定された線量目標値とに基づいて、放射線発生装置において放射線の照射を停止すべき停止タイミングを予測する停止タイミング予測ステップと、放射線発生装置に対して停止タイミングを知らせるための停止タイミング通知を、停止タイミングが到来する前に、放射線発生装置に向けて発信する通信ステップとを備えている。
上記課題を解決するために、本発明の放射線撮影装置の制御プログラムは、被写体に向けて放射線を照射する放射線発生装置と通信可能に接続され、放射線の線量に応じた信号電荷を蓄積する複数の画素が配列された撮像領域を有し、被写体を透過した放射線を受けて被写体の放射線画像を検出する画像検出部を備えた放射線撮影装置の制御プログラムにおいて、撮像領域へ到達する放射線の到達線量を検出する線量検出部と、線量検出部が検出する到達線量と予め設定された線量目標値とに基づいて、放射線発生装置において放射線の照射を停止すべき停止タイミングを予測する停止タイミング予測部と、放射線発生装置に対して停止タイミングを知らせるための停止タイミング通知を、停止タイミングが到来する前に、放射線発生装置に向けて発信する通信部として、コンピュータを機能させる。
本発明によれば、停止タイミングが到来する前に放射線発生装置に対して停止タイミング通知を発信するので、放射線撮影装置と放射線発生装置との間の通信の遅れなどAEC処理に遅れが発生した場合でも、停止タイミングの近辺で放射線の照射を停止させることができるので、放射線の照射を停止するタイミングの遅れにより発生する超過線量を低減することができる。
X線撮影システムの概略的構成を示す説明図である。 X線撮影システムを構成する各装置の構成を示すブロック図である。 電子カセッテの外観形状を示す斜視図である。 FPDの構成を示すブロック図である。 短絡画素の配置状態を示す説明図である。 AEC等に使用する短絡画素の選択状態を示す説明図である。 露出制御部の構成を示すブロック図である。 AEC処理の手順を示すフローチャートである。 第1実施形態の停止タイミング通知のデータフォーマットを示す説明図である。 X線発生装置10とX線撮影装置11の各部の動作タイミングを示すタイミングチャートを示す 終了予定時刻に基づいてX線の照射を停止する実施形態の手順を示すフローチャートである。 第2実施形態の終了予定時刻を含む停止タイミング通知のデータフォーマットを示す説明図である。 第2実施形態の終了予定時刻を用いたAEC処理の手順を示すフローチャートである。 第2実施形態の発信時刻及び残り時間を含む停止タイミング通知のデータフォーマットを示す説明図である。 第2実施形態の発信時刻及び残り時間を用いたAEC処理の手順を示すフローチャートである。 第2実施形態の到達時刻及び残り時間を含む停止タイミング通知のデータフォーマットを示す説明図である。 第2実施形態の発信時刻及び残り時間を用いたAEC処理の手順を示すフローチャートである。 第2実施形態の残り時間更を含む停止タイミング通知のデータフォーマットを示す説明図である。 第3実施形態のAEC処理の手順を示すタイミングチャートである。 第4実施形態のAEC処理の手順を示すタイミングチャートである。 第4実施形態のAEC処理の手順を示すフローチャートである。 第4実施形態において、通信障害の回復により複数の停止タイミング通知の受信タイミングの順番が狂った状態を示すタイミングチャートである。 第4実施形態において、停止タイミング通知に累積線量の情報を含めたAEC処理の手順を示すフローチャートである。 第4実施形態において、停止タイミング通知に残り時間を含めたAEC処理の手順を示すフローチャートである。 第5実施形態のAEC処理の手順を示すタイミングチャートである。 第5実施形態のAEC処理の手順を示すフローチャートである。 第6実施形態において累積線量と残り時間の経過状態を示すグラフである。 第6実施形態のAEC処理の手順を示すタイミングチャートである。 第7実施形態において1回のX線照射における線量の推移を表すグラフである。 第7実施形態においてX線源及び撮影条件に応じて停止タイミング通知の送信タイミングを変更する手順を示すフローチャートである。 第8実施形態の停止タイミング通知のデータフォーマットを示す説明図である。 第8実施形態のAEC処理の手順を示すタイミングチャートである。 電子カセッテと線源制御装置を無線方式で接続したX線撮影システムの概略図である。 電子カセッテと線源制御装置を有線方式で接続したX線撮影システムの概略図である。 電子カセッテと線源制御装置を無線方式で直接接続したX線撮影システムの概略図である。 電子カセッテと線源制御装置を有線方式で直接接続したX線撮影システムの概略図である。 電子カセッテと線源制御装置を複数の無線チャンネルで接続したX線撮影システムの概略図である。
「第1実施形態」
図1に示すように、本発明のX線撮影システム9は、X線を発生するX線発生装置(放射線発生装置)10と、被写体Hを透過したX線を受けて被写体HのX線画像を撮影するX線撮影装置(放射線撮影装置)11とから構成されている。X線撮影装置11は、X線画像を検出する電子カセッテ12と、電子カセッテ12を制御するとともにX線画像の画像処理を行なうコンソール13とから構成されている。本実施形態のX線撮影システム9では、X線発生装置10とコンソール13との間は通信ケーブルを介する有線方式により通信可能に接続されており、電子カセッテ12とコンソール13との間は電波を介する無線方式により通信可能に接続されている。なおコンソール13は必須ではなく、X線撮影装置11は電子カセッテ12単体であってもよい。また、電子カセッテ12とX線発生装置10が直接無線通信するようになっていてもよい。
X線発生装置10は、X線源15と、X線源15を制御する線源制御装置16と、放射線技師などのオペレータによって操作され、線源制御装置16に対してX線の照射開始を指示するための照射スイッチ17とを有している。
X線源15は、X線を放射するX線管15aと、X線管15aが放射するX線の照射野を限定する照射野限定器(コリメータ)15bとを有する。X線管15aは、熱電子を放出するフィラメントからなる陰極と、陰極から放出された熱電子が衝突してX線を放射する陽極(ターゲット)とを有している。照射野限定器15bは、例えば、X線を遮蔽する4枚の鉛板を四角形の各辺上に配置し、X線を透過させる四角形の照射開口が中央に形成されたものであり、鉛板の位置を移動することで照射開口の大きさを変化させて、照射野を限定する。
図2に示すように、線源制御装置16は、X線源15に対して高電圧(管電圧)を供給する高電圧発生器19と、高電圧発生器19からX線源15に供給される管電圧、管電流及びX線の照射時間等を制御する制御部20と、コンソール13と通信を行なう有線通信部21とを備えている。管電圧は、X線源15から照射されるX線の線質(エネルギースペクトル)を決定し、管電流は、単位時間当たりのX線の線量を決定する。高電圧発生器19は、トランスによって入力電圧を昇圧して高圧の管電圧を発生し、高電圧ケーブルを通じてX線源15に駆動電力を供給する。
有線通信部21は、通信ケーブルを介してコンソール13と接続されている。管電圧、管電流及び照射時間等の撮影条件は、有線通信部21を通じてコンソール13から入力される。制御部20は、コンソール13から入力された撮影条件に基づいてX線源15の駆動条件を設定する。なお、撮影条件は、線源制御装置16が備えている操作パネル22から入力してもよい。
照射スイッチ17は、線源制御装置16の制御部20に信号ケーブルで接続されている。照射スイッチ17は、例えば、二段階の押圧操作が可能な押しボタンスイッチであり、一段階目の押圧操作でX線源15にウォームアップを開始させるためのウォームアップ開始信号を発生し、二段階目の押圧操作でX線源15にX線の照射を開始させるための照射開始信号を発生する。照射スイッチ17により発生したウォームアップ開始信号及び照射開始信号は、信号ケーブルを通じて制御部20に入力される。
X線源15によるX線の照射は、照射スイッチ17の二段階目の押圧操作がされている間に行なわれる。また、緊急時にX線の照射をすぐに停止できるようにするため、照射スイッチ17の二段階目の押圧操作が解除されたときにX線の照射が停止されるようになっている。なお、コンソール13に操作スイッチを設けて、コンソール13から線源制御装置16に対して照射開始信号などの操作信号を入力できるように構成してもよい。この場合には、照射スイッチ17はなくてもよい。
制御部20は、照射スイッチ17からウォームアップ開始信号を受けると、高電圧発生器19を通じてX線源15に対してウォームアップを開始させる。制御部20は、照射スイッチ17から照射開始信号を受けたときに、高電圧発生器19に対して照射開始指令を発する。高電圧発生器19は照射開始指令を受けると、X線源15に対して高電圧を印加して電力供給を開始する。X線源15は、電力供給が開始されるとX線の照射を開始する。また、制御部20は、X線の照射を停止する場合には、高電圧発生器19に対して照射停止指令を発する。高電圧発生器19は停止指令を受けると、X線源15に対する電力供給を停止し、X線源15の照射が停止される。
制御部20には、現在時刻を計時する時計回路20aが設けられている。また、制御部20には、設定された時間の経過を計測するためのタイマ23が接続されている。タイマ23は、制御部20からの指令により動作する。撮影条件として照射時間が予め設定され、設定された照射時間に従って撮影を行う場合には、制御部20は、X線の照射を開始する前に照射時間をタイマ23に設定し、X線の照射開始と同時にタイマ23の計時を開始させる。そして、制御部20は、X線の照射開始後、タイマ23を監視して照射時間が経過した時点で、照射停止指令を発してX線源15の照射を停止する。
また、後述するように、X線撮影システム9は、予め撮影条件として照射時間を設定せずに、X線の照射中にAECを実行しながら撮影を行うことが可能である。AECを実行しながら撮影を行う場合には、X線撮影装置11においてAECを実行して、X線の照射中に、X線の照射を停止すべき停止タイミングを予測する。X線撮影装置11は、X線発生装置10に対して、停止タイミングを知らせる停止タイミング通知を送信する。AECを実行しながら撮影を行う場合には、制御部20は、停止タイミング通知によって規定される停止タイミングに基づいてX線の照射を停止させる。停止タイミングは、照射を停止すべき時刻や、照射時間の残り時間の形態で規定されている。時計回路20aやタイマ23は停止タイミングが到来したか否かを判定するために使用される。
また、制御部20には、タイマ23とは別にシステムタイマ(図示せず)が内蔵されている。AECが行われる場合でも、制御部20は、システムタイマに、X線源15の安全規制上設定された最大照射時間を設定し、最大照射時間が経過した場合には無条件でX線の照射を停止させる。これにより、X線撮影装置11の故障などによりX線撮影装置11からの停止タイミング通知を受信できない場合の安全が確保される。なお、AECが行われる場合にシステムタイマに設定される照射時間は、安全規制上の最大照射時間でなくてもよい。ただし、その場合でも、X線撮影装置11が正常に動作して停止タイミング通知を発信しているにも関わらず、停止タイミング通知を受信する前にX線の照射が停止されることを防止するために、余裕を持った値が設定される。例えば、撮影部位に応じて決まるおおよその推奨値にマージンを加えた時間を設定してもよい。
図3に示すように、電子カセッテ12は、被写体Hを透過して照射面25に照射されたX線に基づいてX線画像を検出するFPD(画像検出部)26と、FPD26を収容する可搬型の筐体27とから構成されている。筐体27は、平面形状が略矩形の偏平な形態を有しており、その平面サイズはフイルム用カセッテやIP用カセッテと略同様の大きさである。筐体27の照射面25と反対側の面には、電子カセッテ12に電力を供給するバッテリが取り付けられている。
図1に示すように、電子カセッテ12は、立位姿勢をとった被写体Hに対面する立位型の撮影台29や、被写体Hが臥位姿勢をとることが可能な臥位撮影台にセットされてX線画像の撮影に使用される。撮影台29は、電子カセッテ12専用のものでもよいし、フイルム用カセッテやIP用カセッテの撮影台を流用することもできる。また、撮影台に電子カセッテ12をセットした状態では撮影困難な部位を撮影する場合には、電子カセッテ12をベッド上に置いたり、被写体H自身に持たせたりして撮影を行なうこともできる。なお、電子カセッテ12はIP用カセッテと略同様の大きさでなくてもよく、持ち運びできるサイズであればよい。
図2に示すように、電子カセッテ12は、FPD26に加えて、FPD26からX線画像を読み出す際に、X線画像を表す電圧信号を増幅するゲインの値を設定するゲイン設定部31と、X線の照射時にAECを行なうAEC部32と、FPD26から出力されたX線画像の画像データを記憶するメモリ33と、コンソール13と通信を行なう無線通信部34と、上述したバッテリから電子カセッテ12の各部に電力を供給する電源部35と、電子カセッテ12の全体を制御する制御部36と、現在時刻を計測するタイマ37とを備えている。
なお、本例では、電子カセッテ12とコンソール13を無線方式で通信可能に接続しているが、電子カセッテ12とコンソール13を有線方式で通信可能に接続してもよい。この場合には電子カセッテ12に無線通信部34の代わりに有線通信部が設けられる。また、有線方式で接続する場合には、コンソール13と接続するケーブルを介して、コンソール13から電子カセッテ12に対して電力供給を行ってもよい。このように有線方式で接続する場合には、電子カセッテ12にバッテリや無線通信部34を設けなくてもよい。もちろん、電子カセッテ12にバッテリや無線通信部34に加えて有線通信部を設けて、無線方式の接続と有線方式の接続を選択的に切り替えできるようにしてもよい。
図4に示すように、FPD26は、TFTアクティブマトリクス基板上にX線の入射量に応じた信号電荷を蓄積する複数の画素40を配列した撮像領域41を有する検出パネルと、画素40を駆動して信号電荷の読み出しを制御するゲートドライバ42と、画素40から読み出された信号電荷をデジタルの画像データに変換して出力する信号処理回路43とを備えている。複数の画素40は、所定のピッチで二次元にn行(x方向)×m列(y方向)のマトリクスに配列されている。ここで、n、mは1以上の整数である。FPD26の画素数は、例えば、約2000×約2000である。ゲートドライバ42及び信号処理回路43は、制御部36により制御される。
FPD26は、X線を可視光に変換するシンチレータ(図示せず)を有し、シンチレータによって変換された可視光を画素40で光電変換する間接変換型である。シンチレータは、画素40が配列された撮像領域41の全面と対向するように配置されている。シンチレータは、CsI(ヨウ化セシウム)やGOS(ガドリニウムオキシサルファイド)などの蛍光体からなる。なお、X線を直接電荷に変換する変換層(アモルファスセレン等)を用いた直接変換型のFPDを用いてもよい。
画素40は、可視光の入射によって電荷(電子−正孔対)を発生する光電変換素子であるフォトダイオード45と、フォトダイオード45が発生した電荷を蓄積するキャパシタ(図示せず)と、スイッチング素子として機能する薄膜トランジスタ(TFT)46とを備えている。
フォトダイオード45は、a−Si(アモルファスシリコン)などの半導体層(例えばPIN型)を有し、その上下に上部電極および下部電極が配されている。フォトダイオード45は、下部電極にTFT46が接続され、上部電極にはバイアス線(図示せず)が接続される。
バイアス線を通じて、撮像領域41内の全画素40に対して、フォトダイオード45の上部電極にバイアス電圧が印加される。バイアス電圧の印加によりフォトダイオード45の半導体層内に電界が生じ、光電変換により半導体層内で発生した電荷(電子−正孔対)は、一方がプラス、他方がマイナスの極性を持つ上部電極と下部電極に移動し、キャパシタに電荷が蓄積される。
TFT46は、ゲート電極が走査線48に、ソース電極が信号線49に、ドレイン電極がフォトダイオード45にそれぞれ接続される。走査線48と信号線49は、格子状に配線されている。走査線48は撮像領域41内の画素40の行数分(n行分)設けられ、各走査線48は各行の複数の画素40に接続される共通配線である。信号線49は画素40の列数分(m列分)設けられ、各信号線49は各列の複数の画素40に接続される共通配線である。各走査線48はゲートドライバ42に接続され、各信号線49は信号処理回路43に接続されている。
ゲートドライバ42は、TFT46を駆動することにより、X線の入射量に応じた信号電荷を画素40に蓄積する蓄積動作と、画素40から信号電荷を読み出す読み出し動作と、画素40に蓄積される信号電荷をリセットするリセット動作とを行わせる。制御部36は、ゲートドライバ42によって実行される上記各動作の開始タイミングを制御する。
蓄積動作ではTFT46がオフ状態にされ、その間に画素40に信号電荷が蓄積される。読み出し動作では、ゲートドライバ42から同じ行のTFT46を一斉に駆動するゲートパルスG1〜Gnを順次発生して、走査線48を1行ずつ順に活性化し、走査線48に接続されたTFT46を1行分ずつオン状態とする。
1行分のTFT46がオン状態になると、1行分の画素40のそれぞれに蓄積された信号電荷が、各信号線49を通じて信号処理回路43に入力される。信号処理回路43において、1行分の信号電荷は電圧に変換されて出力され、各信号電荷に応じた出力電圧が、電圧信号D1〜Dmとして読み出される。
フォトダイオード45の半導体層には、X線の入射の有無に関わらず暗電流が発生する。暗電流に応じた電荷である暗電荷はバイアス電圧が印加されているためにキャパシタに蓄積される。暗電荷は、画像データに対してはノイズ成分となるので、これを除去するためにリセット動作が行われる。リセット動作は、画素40において発生する暗電荷を、画素40から信号線49を通じて掃き出す動作である。
リセット動作は、例えば、1行ずつ画素40をリセットする順次リセット方式で行われる。順次リセット方式では、信号電荷の読み出し動作と同様、ゲートドライバ42から走査線48に対してゲートパルスG1〜Gnを順次発生して、画素40のTFT46を1行ずつオン状態にする。TFT46がオン状態になっている間、画素40から暗電荷が信号線49を通じて信号処理回路43に入力される。
リセット動作では、読み出し動作と異なり、信号処理回路43において、暗電荷に応じた出力電圧の読み出しは行われない。リセット動作では、各ゲートパルスG1〜Gnの発生と同期して、制御部36から信号処理回路43にリセットパルスRSTが出力される。信号処理回路43においてリセットパルスRSTが入力されると、後述する積分アンプ51のリセットスイッチ51aがオンされて、入力された暗電荷がリセットされる。
順次リセット方式に代えて、配列画素の複数行を一グループとしてグループ内で順次リセットを行い、グループ数分の行の暗電荷を同時に掃き出す並列リセット方式や、全行にゲートパルスを入れて全画素の暗電荷を同時に掃き出す全画素リセット方式を用いてもよい。並列リセット方式や全画素リセット方式によりリセット動作を高速化することができる。
信号処理回路43は、積分アンプ51、アンプ52、S/H部53、MUX54、増幅およびA/D変換器55等からなる。積分アンプ51は、各信号線49に対して個別に接続されている。積分アンプ51は、オペアンプとオペアンプの入出力端子間に接続されたキャパシタとからなり、オペアンプの一方の入力端子には信号線49が接続され、もう一方の入力端子(図示せず)はグランド(GND)に接続されている。積分アンプ51は、信号線49から入力される信号電荷を積算し、電圧信号D1〜Dmに変換して出力する。
各列の積分アンプ51の出力端子には、アンプ52が接続されている。アンプ52は、積分アンプ51が出力する電圧信号D1〜Dmを設定された値のゲインで増幅する。アンプ52は、例えばオペアンプの出力を入力側に帰還させて入力電圧を増幅して出力するアンプであり、オペアンプの入力端子に接続する入力抵抗(図示せず)と、オペアンプの入力端子と出力端子の間に接続される帰還抵抗(図示せず)との抵抗値の比を変化させることにより、ゲインの変更が可能なゲイン可変アンプである。アンプ52のゲインの値は、ゲイン設定部31から入力されるゲイン制御信号(GN)により、入力抵抗や帰還抵抗の抵抗値を変化させることによって変更される。
サンプルホールド(S/H)部53は、アンプ52の出力側に接続されており、アンプ52が出力する電圧信号D1〜Dmを保持し、保持した電圧信号D1〜DmをMUX54に出力する。MUX54の出力側には、A/D変換器55が接続されている。MUX54は、パラレルに接続される複数のS/H部53から順に1つのS/H部53を選択し、選択したS/H部53から出力される電圧信号D1〜DmをシリアルにA/D変換器55に入力する。
A/D変換器55は、入力された1行分のアナログの電圧信号D1〜Dmをそれぞれの信号レベルに応じたデジタルな画素値に変換してメモリ33に出力する。メモリ33には、1行分の画素値が、それぞれの画素40の撮像領域41内の座標に対応付けられて、1行分のX線画像を表す画像データとして記録される。
積分アンプ51から1行分の電圧信号D1〜Dmが出力されると、制御部36は、積分アンプ51に対してリセットパルスRSTを出力し、積分アンプ51のリセットスイッチ51aをオンする。これにより、積分アンプ51に蓄積された1行分の信号電荷がリセットされる。積分アンプ51がリセットされると、ゲートドライバ42から次の行のゲートパルスが出力され、次の行の画素40の信号電荷の読み出しを開始させる。これらの動作を順次繰り返して全行の画素40の信号電荷を読み出す。
全行の読み出しが完了すると、一画面分のX線画像を表す画像データがメモリ33に記録される。メモリ33に記録された画像データに対しては、制御部36により、FPD26の個体差や環境に起因して生じる固定パターンノイズであるオフセット成分を除去するオフセット補正や、各フォトダイオード45の感度のばらつきや信号処理回路43の出力特性のばらつきなどを補正するための感度補正といった画像補正処理が施される。画像データは、メモリ33から読み出され、無線通信部34によりコンソール13に送信される。
また、制御部36には、線源制御装置16の制御部20と同様に、現在時刻を計時する時計回路36aが設けられており、設定された時間の経過を計測するためのタイマ37が接続されている。
図4においてハッチングで示すように、FPD26の撮像領域41内には、短絡画素57が複数設けられている。短絡画素57は、撮像領域41に到達するX線の線量(到達線量)を検出する線量検出部であり、検出した線量を線量検出信号として出力する。線量検出信号は、ゲイン設定部31によるアンプ52のゲイン設定と、AEC部32によるAECを行うために用いられる。
さらに、短絡画素57は、X線源15からのX線の照射が開始されたこと(照射開始)、及びX線の照射が終了したこと(照射終了)を、電子カセッテ12が自己検出するために用いられる。これにより、電子カセッテ12は、X線の照射開始や照射終了の各タイミングとFPD26の動作を同期させる。
短絡画素57は、画素40と同様にフォトダイオード45とTFT46とを有しており、フォトダイオード45はX線の入射量に応じた信号電荷を発生する。短絡画素57において、画素40との構造上の相違点は、TFT46のソースとドレインが結線60により短絡している点であり、短絡画素57のTFT46のスイッチング機能は失われている。これにより、短絡画素57のフォトダイオード45が発生する信号電荷は常時信号線49に流出し、積分アンプ51に入力される。積分アンプ51は、画素40からの信号電荷と同様に、短絡画素57から入力された信号電荷に応じた電圧信号を短絡画素57の線量検出信号として出力する。そのため、画素40が信号電荷を蓄積する蓄積動作中であっても短絡画素57の線量検出信号を読み出すことが可能である。なお、短絡画素57のTFT46のソースとドレインを結線する代わりに、短絡画素57についてはTFT46そのものを設けずに、フォトダイオード45と信号線49を直接接続してもよい。
図5に示すように、複数の短絡画素57は、撮像領域41内で局所的に偏らないように分散して配置されており、例えば撮像領域41の中心に関して左右対称な点線で示す波形の軌跡60に沿って設けられている。短絡画素57は、同じ信号線49が接続された画素40の列に一個ずつ設けられ、短絡画素57が設けられた列は、短絡画素57が設けられていない列を例えば二〜三列挟んで設けられている。短絡画素57の位置は、FPD26の製造時に既知であり、全ての短絡画素57の位置(座標)は、FPD26が有する不揮発性のメモリ(図示せず)に予め記憶されている。なお、ここで示した短絡画素57の配置は一例であり、適宜変更可能である。
制御部36は、MUX54によって、短絡画素57が接続される列のS/H部53を選択して、積分アンプ51が出力する短絡画素57の線量検出信号を読み出す。線量検出信号は、アナログ電圧信号の形態でA/D変換器55に入力されるので、A/D変換器55は、線量検出信号をデジタル値に変換してメモリ33に出力する。メモリ33には、線量検出信号が短絡画素57の座標に対応付けられて記録される。制御部36は、積分アンプ51から線量検出信号を読み出すと、積分アンプ51をリセットする。制御部36は、こうした線量検出動作を、X線の照射時間に対して非常に短い間隔で繰り返す。1回の線量検出動作によって読みだされる線量検出信号は、入射する線量の瞬時値である。メモリ33に記録された線量検出信号は、制御部36、ゲイン設定部31及びAEC部32によって順次読み出される。
X線撮影に先立って、電子カセッテ12には、コンソール13から電子カセッテ12に対して撮影準備を指示する撮影準備指示が入力される。制御部36は、撮影準備指示を受けると、休止状態からX線の照射を待機状態に移行する。待機状態では、FPD26は、所定間隔でリセット動作を行う。また、制御部36は、短絡画素57の線量検出動作を開始させる。線量検出動作では、撮像領域41内のすべての短絡画素57の線量検出信号が所定のサンプリング間隔で読み出されて、メモリ33に記録される。
制御部36は、順次記録される線量検出信号に基づいて照射開始を検出する開始検出動作を開始する。開始検出動作においては、メモリ33から線量検出信号が読み出されて、最大値を示す線量検出信号の座標が特定される。制御部36は、最大値を示す座標の線量検出信号について、メモリ33に順次記録される複数回の線量検出信号を加算して積算値を求める。そして、積算値を監視して、その積算値が所定の開始閾値を超えたときに、照射が開始されたことを検出する。開始検出動作において、最大値を示す線量検出信号が特定される理由は、その線量検出信号の出力元の短絡画素57が、図6における短絡画素57bのように、撮像領域41内において被写体Hと対面せず、被写体Hを透過しないX線が入射する素抜け領域と考えられるからである。素抜け領域の短絡画素57bは出力の立ち上がりが速いため迅速な開始検出を行うことができる。
制御部36は、照射開始を検出すると、FPD26をリセット動作から蓄積動作に切り替える。そして、蓄積動作と並行して終了検出動作に移行する。終了検出動作においても、開始検出動作で特定した座標の線量検出信号を監視し、線量検出信号の出力値が下降して、所定の終了閾値を下回った時点で照射終了を検出する。制御部36は、照射終了を検出さすると、FPD26を蓄積動作から読み出し動作に切り替える。
なお、開始検出や終了検出で利用される線量検出信号は、最大値を示す1つの短絡画素57の線量検出信号でもよいし、素抜け領域と判定される複数の短絡画素57の線量検出信号の合計値、平均値などでもよい。短絡画素57の線量検出動作は、照射終了を検出するまで繰り返し実行される。
また、電子カセッテ12には、撮影に先立って、コンソール13から撮影条件が送信される。制御部36は入力された撮影条件から撮影部位の情報を、ゲイン設定部31及びAEC部32に入力する。ゲイン設定部31及びAEC部32は、撮影部位の情報に基づいて、ゲイン設定とAECとに使用する短絡画素57を設定する。ゲイン設定やAECの場合には、例えば、図6の短絡画素57aのように撮像領域41内において被写体Hが対面する被写体領域に位置する短絡画素57aが選択される。より具体的には、撮影条件において胸部が撮影部位に指定されている場合には、図6に示すように、関心領域である肺野61内に配置されている短絡画素57aが、ゲイン調節及びAEC用の短絡画素として選択される。例えば、関心領域内の複数の短絡画素57aが設定されて、それらの出力の合計値や平均値が使用される。
ゲイン設定部31及びAEC部32は、メモリ33内の線量検出信号の中から撮影部位に応じて設定された座標を持つ線量検出信号を選択して読み出す。
ゲイン設定部31は、線量検出信号に基づいて、X線画像の読み出し動作においてX線画像を表す電圧信号を増幅するためのゲインの値を決定する。ゲイン設定部31は、X線の照射中にメモリ33から線量検出信号を順次読み出して、読み出した線量検出信号を加算して、線量の積算値である累積線量を算出する。短絡画素57は関心領域に位置するものが選択されており、短絡画素57に入射する累積線量は、短絡画素57の近傍の画素40に入射する累積線量に対応している。ゲイン設定部31は、算出した累積線量に基づいて、X線画像の読み出し動作時におけるゲインの値を決定する。ゲイン設定部31により決定されたゲインの値は、ゲイン制御信号(GN)によってアンプ52に設定される。
ゲイン設定は、FPD26からのX線画像の読み出し動作が開始される前までに実行すればよい。そのため、ゲイン設定部31は、X線の照射が終了した時点の累積線量に基づいてゲインを決定してもよいし、X線の照射途中の累積線量に基づいてゲインを決定してもよい。
また、上述のとおり、短絡画素57は関心領域に位置するものが選択されているので、短絡画素57に入射する累積線量はX線画像における関心領域の濃度を表す。X線画像においては、関心領域の濃淡変化を表す濃度階調が明瞭に描出されていることが重要である。A/D変換器55のダイナミックレンジは有限であるので、関心領域の濃淡変化がA/D変換器55のダイナミックレンジに収まるようにゲインの値が調節される。具体的には、累積線量(関心領域の濃度)が低い場合には、ゲインを上げ、累積線量(関心領域の濃度)が高い場合にはゲインを下げる。こうしたゲイン調節は、A/D変換器55によってデジタル値に変換された画像データに対しても行うことができるが、デジタル値に変換後の画像データに対してゲイン調節を行うと、ノイズも増幅されるためS/Nが低下する。アナログ信号の段階でゲイン調節を行うことにより、良好なS/Nを保つことができる。
なお、本例において、アンプ52のゲインを変更する例で説明しているが、積分アンプ51としてゲイン調節が可能な積分アンプを用い、積分アンプのゲインを調節してもよい。
図7に示すように、AEC部32は、線量目標値設定回路62、停止タイミング予測回路64を備えており、短絡画素57の線量検出信号に基づいてAECを行う。線量目標値設定回路62は、コンソール13から送信された撮影条件に基づいて、X線画像の検出に必要なX線の線量値である線量目標値を設定する。線量目標値は、例えば、撮影部位、管電圧、管電流等の撮影条件に対応づけてAEC部32が有するメモリ等(図示せず)に記憶されており、AEC部32は、入力された撮影条件に応じて線量目標値を選択する。あるいは、コンソール13から送信される撮影条件に、予め撮影部位と対応付けて線量目標値を記録しておき、撮影条件から読み出した線量目標値を設定してもよい。
線量目標値は、撮像領域41への到達線量が画像を読影するために十分な線量のことをいう。画像には濃淡があるため、線量目標値は、読影するために十分な画像の濃淡における平均値、あるいは積算値から求められる。また、線量目標値は、画像全体ではなく画像中の関心領域における平均値あるいは積算値であってもよい。線量目標値は、後述する短絡画素57(線量検出部)を利用して測定されたX線の照射量が十分であるか否か比較する対象であるので、複数の短絡画素57で検出された値を平均値として比較するか、あるいは積算値として比較するかによって線量目標値の形式も変わってくる。線量目標値は、設定値として病院毎、あるいは技師、医師毎、あるいは製品出荷時に決められる値である。または撮影部位に応じて線量目標値を決めるようにしてもよい。なお、短絡画素57が1つである場合は、当然積算値も平均値も同じ値となる。
停止タイミング予測回路64は、ゲイン設定部31と同様に、X線の照射中に、メモリ33から線量検出信号を順次読み出して、読み出した線量検出信号を加算して、線量の積算値である累積線量を算出する。停止タイミング予測回路64は、照射開始が検出された時点で累積線量の算出を開始する。そして、累積線量と、設定された線量目標値と、その累積線量が得られるまでの経過時間とに基づいて、X線発生装置10においてX線の照射を停止すべき停止タイミングを予測する。停止タイミングは、本例においては、FPD26に照射されるX線の累積線量が線量目標値に到達すると予測される停止予定時刻teである。経過時間はタイマ37によって計測される。
具体的には、図8に示すように、停止タイミング予測回路64は、X線照射中の所定のタイミングにおいて、算出した累積線量を、累積線量に達するまでの経過時間で除算することにより、単位時間当たりの線量を算出する(S210)。この線量は、経過時間の間に撮像領域41内の関心領域に到達した到達線量である。そして、線量目標値から、単位時間当たりの到達線量の割り出しに使用した累積線量を減算して、既に入射済みの線量目標値との差分を求める。この差分は線量目標値を得るために必要な線量であり、差分を先に計算した単位時間あたりの線量で除算して、線量目標値を得るために必要な照射時間の残り時間RTを算出する(S220)。残り時間RTに、時計回路36aから取得した現在時刻を加算することにより、停止タイミングとして停止予定時刻teを算出する(S230)。
停止タイミング予測回路64は、停止予定時刻teを算出したら、停止タイミング通知STNを生成する。停止タイミング通知STNのデータフォーマットを示す図9において、本例の停止タイミング通知STNには、信号が停止タイミング通知であることを示す信号種別(「0001」)のみが情報として含まれている。停止タイミング予測回路64は、時計回路36aの現在時刻を参照して、停止予定時刻teが到来する所定時間TL前になったときに、線源制御装置16に対して停止タイミングを知らせるための停止タイミング通知STNを、無線通信部34を通じてコンソール13に向けて発信する(S240)。コンソール13は電子カセッテ12から受信した停止タイミング通知STNを中継して線源制御装置16に送信する。
線源制御装置16は、停止タイミング通知STNを受信すると(S110)、直ちに、高電圧発生器19にX線の照射停止指令を出力してX線源15によるX線の照射を停止させる。
停止タイミングの予測を実行するタイミングは、例えば、予測に使用する累積線量が、予測の精度を確保できる程度の線量に達したタイミングである。タイミングの規定の仕方としては、照射開始が検出された時点から所定時間が経過した時点としてもよいし、あるいは累積線量が所定の閾値に達した時点としてもよい。撮影部位に応じて到達線量が変わるので、予測を実行するタイミングを規定する所定時間や閾値は、撮影部位に応じて決定してもよい。
また、予測の精度を上げるために、予測を所定時間間隔で複数回実行してもよい。複数回実行する場合には、各回の累積線量は、各回の予測時点における照射開始からの累積線量を使用してもよいし、前回の予測後の累積線量を使用してもよい。単位時間当たりの線量を求めるための経過時間は、当然ながらどちらの累積線量を使用するかに応じて選択される。予測の精度が向上すると、累積線量と線量目標値の誤差が少なくなるため、X線画質の向上や被写体Hへの無用な被曝量も低減することができる。
なお、本例では、線量検出動作は照射開始が検出されてから開始されるため問題は無いが、FPD26のリセット動作中から線量検出動作を開始する場合には、リセット動作中に出力される線量検出信号は、累積線量の算出には使用しないことが好ましい。リセット動作中に出力される線量検出信号は、FPD26の暗電流に起因するものであり、X線の到達線量を示すものではないからである。
また、ステップS240における所定時間TLは、例えば、電子カセッテ12からコンソール13を経由して線源制御装置16に至る通信経路を使用して、停止タイミング通知STNを送信するのに必要な平均的な通信時間である。所定時間TLは、この通信時間に、当該通信経路を使用した場合における通信のタイムラグの平均値が考慮された時間である。本例において、通信経路は、電子カセッテ12とコンソール13の間は無線方式で、コンソール13と線源制御装置16の間は有線方式である。
無線方式は有線方式と比較して、通信品質が安定しないため、電波状態に応じて通信速度の低下や通信経路の瞬断が起きやすい。そのため、有線方式と比較すると通信時間及び通信のタイムラグの平均値も大きい。有線方式は無線方式と比較すると通信品質は安定しているが、通信経路途中にスイッチングハブやルータなどの中継器が存在するか否かで通信時間やタイムラグの平均値も変わる。また、本例においては、電子カセッテ12と線源制御装置16の間の通信経路にはコンソール13が介在しており、所定時間TLの設定に当たっては、コンソール13の中継処理に要する時間も考慮される。所定時間TLは、こうした通信経路の構成に応じて予め設定される。所定時間TLは制御部36の内部メモリに格納される。所定時間TLをコンソール13に格納して、電子カセッテ12がコンソール13から取得してもよい。
本例において、停止タイミングとして停止予定時刻teが算出される。そのため、電子カセッテ12からの停止タイミング通知STNの発信時刻を、停止予定時刻teの所定時間TL前とすれば、線源制御装置16への停止タイミング通知STNの到達時刻は、停止予定時刻te丁度になる。これにより、X線の照射を停止するタイミングの遅れにより発生する、線量目標値を超える超過線量を低減することができる。超過線量は、X線画像の画質低下や被写体への無用な被曝量の増加を招くため、本発明によりこうした悪影響が防止される。
図2に示すように、コンソール13は、撮影オーダやX線画像等を表示するディスプレイ67と、撮影条件等の入力を行なう入力デバイス68と、X線画像の画像データを記憶する画像記憶部69と、線源制御装置16と通信を行なう有線通信部70と、電子カセッテ12と通信を行なう無線通信部71と、タイマ72と、コンソール13全体を制御する制御部73とを備えている。制御部73には、線源制御装置16の制御部20、電子カセッテ12の制御部36と同様に、時計回路73aが設けられている。
コンソール13の制御部73は、患者の性別、年齢、撮影部位、撮影目的といった情報が含まれる検査オーダの入力を受け付けて、検査オーダをディスプレイ67に表示する。検査オーダは、有線通信部70または無線通信部71に接続されたHIS(病院情報システム)やRIS(放射線情報システム)といった患者情報や放射線検査に係る検査情報を管理する外部システムから入力されるか、放射線技師などのオペレータにより入力デバイス68によって手動入力される。管電圧、管電流、照射時間、撮影部位等の撮影条件は、オペレータにより、ディスプレイ67に表示された検査オーダの内容に基づいて、入力デバイス68によりコンソール13に入力される。
制御部73は、電子カセッテ12及び線源制御装置16に対して撮影条件を送信し、電子カセッテ12には上述した線量目標値等のFPD26の信号処理の条件を設定させる。また、制御部73は、電子カセッテ12から線源制御装置16に送信される停止タイミング通知STNを中継する。コンソール13は、停止タイミング通知STNを受信したら直ちに線源制御装置16に転送する。
コンソール13の制御部73は、電子カセッテ12から送信されたX線画像の画像データを受信してガンマ補正、周波数処理等の各種画像処理を施す。画像処理済みのX線画像は、コンソール13のディスプレイ67に表示される他、そのデータがハードディスクドライブ等からなる画像記憶部69、あるいはコンソール13とネットワーク接続された画像蓄積サーバといったデータストレージデバイスに格納される。
図8、及び、X線発生装置10とX線撮影装置11の各部の動作タイミングを示すタイミングチャートを示す図10を参照して、X線撮影システム9の作用について説明する。電子カセッテ12がセットされた撮影台29に対して、被写体Hの撮影部位とX線源15の照射位置とが位置合わせされる。コンソール13には、患者の性別、年齢、撮影部位、撮影目的等の検査オーダが入力され、この検査オーダに基づいて撮影条件が設定される。図10に示すように、コンソール13は、設定された撮影条件を電子カセッテ12及び線源制御装置16に送信する。
線源制御装置16の制御部20は、コンソール13から受信した撮影条件に基づいて、X線源15の管電圧及び管電流といった駆動条件を設定する。本例においては、X線撮影システム9は、AECを行いながら撮影を行うので、制御部20はシステムタイマに安全規制上の最大照射時間を設定する。また、電子カセッテ12のゲイン設定部31及びAEC部32は、制御部36がコンソール13から受信した撮影条件に基づいて、ゲイン設定及びAECに使用する短絡画素57を選択する。また、AEC部32は、撮影条件に基づいて線量目標値を設定する。
コンソール13は、電子カセッテ12に撮影の準備を行なわせる撮影準備指示信号を送信する。電子カセッテ12は、撮影準備指示信号を受信すると、FPD26を待機状態に移行させる。制御部36はFPD26にリセット動作と線量検出動作を開始させる。また、制御部36は、線量検出動作で取得される線量検出信号に基づいてX線の照射開始を検出する開始検出動作が開始される。
線源制御装置16は、照射スイッチ17の半押しによりウォームアップ開始信号が入力されると、高電圧発生器19にウォームアップ開始指令(W−UP)を入力して、X線源15に対してウォームアップを開始させる。そして、照射スイッチ17の全押しにより照射開始信号が入力されると、高電圧発生器19に照射開始指令(START)を入力する。これにより、X線源15は、被写体Hに向けてX線の照射を開始する。
X線の照射が開始されると被写体Hを透過したX線がFPD26に入射するので、短絡画素57から線量検出信号の出力値が上昇する。制御部36は、メモリ33に記録される線量検出信号の中から、素抜け領域に位置すると考えられる出力が最大の線量検出信号を特定する。そして、その線量検出信号に基づいて線量の積算値を求め、開始閾値と比較し、積算値が開始閾値を超えたときにX線の照射が開始されたことを検出する。
照射開始が検出された開始タイミングtsにおいて、FPD26は、画素40のTFT46をオフ状態にして蓄積動作を開始する。
電子カセッテ12のゲイン設定部31とAEC部32は、撮影部位に基づいて選択された短絡画素57が出力する線量検出信号に基づいて、関心領域に入射する累積線量の積算を開始する。そして、ゲイン設定部31は、読み出し動作を開始するまでの間に、累積線量に基づいて、FPD26からX線画像の信号電圧を読み出す際のアンプ52にゲインを設定する。アンプ52にはゲイン制御信号GNが入力されてゲインが調節される。
AEC部32は、予め設定された時点t1において停止タイミングの予測を実行する。図8において、時点t1における累積線量と、タイマ37により計測されている経過時間に基づいて、予測時点t1における単位時間当たりの到達線量を算出し(S210)、線量目標値を得るために必要な照射時間の残り時間RTを算出する(S220)。そして現在時刻に残り時間RTを加算して停止予定時刻teを算出する(S230)し、停止タイミング通知STNを生成する。
図10において、AEC部32は、時計回路36aを参照して、停止予定時刻teの所定時間TL前の時点t2まで待機し、時点t2において停止タイミング通知STNを発信する(図8のS240)。停止タイミング通知STNは、電子カセッテ12からコンソール13を経由して線源制御装置16に送信される。停止タイミング通知STNは、停止予定時刻teよりも、通信のタイムラグを考慮した所定時間TL前に発信されているので、線源制御装置16には停止予定時刻teに到達する。線源制御装置16は、停止タイミング通知STNを受信すると(図8のS110)、直ちに照射停止指令(STOP)を入力して、X線源15を停止させる(図8のS120)。
制御部36は、X線の照射中、終了検出動作を行っており、短絡画素57の出力を監視している。停止指令が入力されると、X線はX線強度が下降を開始する。制御部36は短絡画素57の出力が終了閾値を下回ったときにX線の照射が終了したことを検出する。FPD26は、照射停止を検出すると蓄積動作を終了して読み出し動作を開始する。この読み出し動作では、ゲイン設定部31により設定されたゲインに基づいて、アンプ52がX線画像を表す信号電圧を増幅する。FPD26から読み出されたX線画像のデータは、電子カセッテ12からコンソール13に送信され、所定の画像処理を経た後に画像記憶部69に記憶される。
以上で説明したように、本実施形態によれば、停止予定時刻teの所定時間TL前に、電子カセッテ12から線源制御装置16に向けて停止タイミング通知STNを発信し、線源制御装置16は停止タイミング通知STNを受信すると直ちにX線の照射を停止させる。所定時間TLは、電子カセッテ12と線源制御装置16の間の通信経路の通信のタイムラグを考慮して設定されているため、電子カセッテ12において予測した停止予定時刻teにX線の照射が停止される。
停止予定時刻teは、被写体Hの関心領域に入射する到達線量が線量目標値に達する時刻を予測したものである。停止予定時刻teにX線の照射が停止されるので、線量目標値を超える超過線量が発生することは無い。そのため、X線撮影装置11においてAECを実行し、累積線量が線量目標値に達した時点で、X線発生装置10に対して停止信号を発信する従来技術と比較して通信のタイムラグに起因する超過線量を低減することができる。超過線量は、X線画像の画質低下や被写体Hへの無用な被曝量の増加を招くため、超過線量を低減することにより、従来技術よりも良好な画質のX線画像が得られる。また、被写体Hの被曝量も低減される。
また、無線方式は、有線方式と比較して通信品質や安定性が低いため、通信のタイムラグを考慮すべき必要性が高い。本例のように、通信経路の全部又は一部が無線方式で構成されている場合には、本発明は特に有効である。
また、所定時間TLは平均的な通信時間やタイムラグを考慮した値であるので、実際の通信時間やタイムラグが平均値を上回ったり下回ったりすることも考えられる。その場合には、目標とする停止タイミングとの誤差が生じるが、累積線量が線量目標値に達するよりも前に停止タイミング通知STNを発信しているので、累積線量が線量目標値に達した後に発信する従来技術と比較すれば、誤差は少ない。
また、本例の停止タイミング通知STN(図9)には、信号種別が含まれているのみで、その他の情報は含まれていない。そのため、送信側と受信側のいずれにおいても停止タイミング通知STNの生成、送受信、判別のいずれの処理も簡略化できるため、装置の設計も容易であるというメリットがある。
本例において、X線発生装置10は、停止タイミング通知STNの受信後ただちにX線の照射を停止するので、停止タイミング通知STNを受信した否かを判定できればよい。そのため、停止タイミング通知STNの内容として信号種別すら不要とすることも可能である。例えば、停止タイミング通知STNに情報を含めずに、単発パルス、あるいは連続パルスなどのパルス信号などの態様として、信号波形だけで判別するようにしてもよい。
なお、本例においてはゲイン設定を行う例で説明したが、次以降の実施形態に示すように、ゲイン設定は無くてもよい。
「第2実施形態」
第1実施形態は、AEC処理を終了後、停止予定時刻teの所定時間TL前の時点t2まで発信を待機する例で説明したが、図11〜図13に示す第2実施形態のように、AEC処理を終了した時点t1で、停止タイミング通知STNを発信してもよい。第1実施形態と共通部分については説明を省略し、相違点を中心に説明する。
図11に示すように、第2実施形態の場合には、電子カセッテ12は、停止タイミング通知STNを、AEC処理において停止予定時刻teの予測完了の時点t1において発信する。そのため、停止タイミング通知STNは、時点t1から所定時間TL後の時点t1’に線源制御装置16に到達する。時点t1における停止予定時刻teまでの時間が、所定時間TLよりも長い場合には、線源制御装置16は、停止タイミング通知STNを受信後、停止予定時刻teまでの間、X線の照射停止を待機する。
図12のデータフォーマットに示すように、本例の停止タイミング通知STNには、信号種別に加えて、停止予定時刻teの情報が含まれる。停止予定時刻teの情報は、例えば、「時、分、秒」で表された時刻情報であり、特に「秒」については、数十ミリ秒程度の照射時間の撮影におけるAECを実行できるように、ミリ秒単位で表されている。
図13に示すように、電子カセッテ12の制御部36は、停止予定時刻teを算出すると、停止予定時刻teを含む停止タイミング通知STNを生成し、予測が完了した時点t1で線源制御装置16に向けて発信する(S250A)。線源制御装置16の制御部20は、停止タイミング通知STNを受信すると(S110)、停止タイミング通知STN内の停止予定時刻teを読み出す。そして、制御部20は、時計回路20aで計時される現在時刻と停止予定時刻teを照合して、停止予定時刻teに達したか否かを判定する(S111)。そして、制御部20は、現在時刻が停止予定時刻teに達したと判定した場合には、X線の照射を停止させる(S120)。
第2実施形態においては、第1実施形態と比較して早いタイミングで停止タイミング通知STNを発信するので、例えば、停止タイミング通知STNの送信に、所定時間TL以上のタイムラグが生じた場合でも、線源制御装置16への到達時刻t1’は、停止予定時刻teよりも前に到達すると考えられるので、停止予定時刻teにX線の照射を停止できる。
なお、本例のように、停止タイミング通知STNに停止予定時刻teを含める場合には、電子カセッテ12と線源制御装置16のそれぞれの時計回路36a、20aの時刻が一致していることが必要である。そのため、撮影に先立って、両者の時計回路36a、20aの時刻を一致させておくことが好ましい。時計回路36a、20aの時刻の同期処理は、例えば、コンソール13から、電子カセッテ12、線源制御装置16に対して撮影条件を送信する際に、コンソール13から時刻情報や同期指示信号を送信する。電子カセッテ12、線源制御装置16は、同期指示信号を受信したら、時刻情報に基づいて時計回路36a、20aを補正する。これにより時刻同期が完了する。コンソール13の制御部73が時刻同期部に相当する。
なお、同期指示信号や時計情報を送信する際に、通信のタイムラグが発生すると、電子カセッテ12及び線源制御装置16のそれぞれの到達時刻にズレが生じる。特に、電子カセッテ12とコンソール13は無線方式で接続されているのに対して、コンソール13と線源制御装置16は有線方式で接続されているので、通信時間や通信のタイムラグに差が生じる可能性が高い。通信のタイムラグは無線方式の方が問題になりやすいので、電波状態が良好なタイミングや場所で時刻同期を実行するのが好ましい。また、毎日のシステムの起動時に実行するように自動的に通信を行って時刻同期を実行してもよい。もちろん、オペレータやサービスマンがマニュアルで時刻同期を行ってもよい。
また、停止タイミング通知STNに停止予定時刻teを含める場合には、コンソール13において、電子カセッテ12から発信される停止タイミング通知STNを受信し、停止予定時刻teまでの間に時間がある場合には、コンソール13でしばらく保持した後に停止予定時刻teが近づいてきたタイミングで、線源制御装置16に転送することもできる。
第2実施形態において、停止タイミング通知STNの態様は各種のものが考えられる。例えば、図14及び図15に示すように、停止タイミング通知STNに含める情報としては、停止予定時刻teの代わりに、基準時点から、線量目標値を得るために必要な照射時間の残り時間RTでもよい。残り時間RTは、図10、図13、図15に示すように、停止予定時刻teの予測を実行する際の処理ステップS220において求められる。
電子カセッテ12の制御部36は、残り時間RTを算出した後、停止予定時刻teの算出は行わずに、処理ステップ250Bを実行する。本例においては、基準時点は、図14に示すように、電子カセッテ12から停止タイミング通知STNを発信する発信時刻(図11における時点t1参照)である。図15に示すように、電子カセッテ12の制御部36は、処理ステップS250Bにおいて、発信時刻と残り時間RTを発信時刻に含めて停止タイミング通知STNを生成し、線源制御装置16に向けて発信する。
図15において、線源制御装置16の制御部20は、停止タイミング通知STNを受信すると(S110)、停止タイミング通知STNから発信時刻と残り時間RTを読み出す。そして、所定時間TLに基づいて残り時間RTを補正する(S112)。これは、図11に示すように、電子カセッテ12と線源制御装置16間における通信のタイムラグを補正するためである。電子カセッテ12から時点t1において発信された停止タイミング通知STNは、線源制御装置16に所定時間TL後の時点t1’に到達する。残り時間RTは、時点t1を基準時点として求められたものだから、制御部20は、残り時間RTから所定時間TLを減算する補正を行う。そして、制御部20は、タイマ23に残り時間RTをセットして、残り時間RTの経過を監視する(S119)。残り時間RTが経過した時点は、停止予定時刻teになるので、制御部20は、残り時間RTが経過した時点で、X線の照射を停止する。
本例では、残り時間RTの補正を線源制御装置16においてのみ実行しているが、電子カセッテ12において実行してもよい。例えば、停止予定時刻teの予測を実行した段階で残り時間RTが算出されるが、算出時点から発信時刻までの間には僅かではあるが時差がある。もちろん、通信時間やそのタイムラグに比べれば僅かではあるが、より高い精度を求める場合にはこうした補正を行うとよい。
また、図16及び図17に示すように、発信時刻の代わりに、線源制御装置16に到達する到達時刻を、停止タイミング通知STNに含めてもよい。この場合には、図17に示すように、残り時間RTを補正する(S221)。残り時間RTは、到達時刻を基準時点とするものであるから、電子カセッテ21の制御部36は、処理ステップS221において、算出した残り時間RTから所定時間TLを減算する補正を行う。そして、制御部36は発信時刻に所定時間TLを加算して到達時刻を求める。制御部36は、到達時刻と残り時間RTを、停止タイミング通知STNに含めて発信する(S250C)。
線源制御装置16においては、制御部20は受信した停止タイミング通知STNから到達時刻と残り時間RTを読み出す。制御部20は、基準時点が到達時刻であることを確認すると、残り時間RTをタイマ37にセットして、残り時間RTの経過を監視する。図11に示すように、制御部20は、残り時間RTが経過した時点で照射を停止する。
なお、図18に示す停止タイミング通知STNのように、基準時点を含めずに、残り時間RTだけを含めてもよい。この場合には、電子カセッテ12と線源制御装置16のどちらで所定時間TLの補正を行うかを決めておく。こうすれば、基準時点を含めなくても、予め決定した手順にしたがって、所定時間TLに基づく残り時間RTに対する補正を適切に実行することができる。
第2実施形態において、図12、図14、図16、図18で説明したデータフォーマット及びその処理手順については、第1実施形態と組み合わせることも可能である。第1実施形態は、図10で示したように、線源制御装置16にちょうど停止予定時刻teに到達するように、停止予定時刻teの所定時間TL前に電子カセッテ12から停止タイミング通知STNを発信する態様である。
上述のとおり、所定時間TLは、通信時間や通信のタイムラグの平均値であり、実際の通信時間や通信のタイムラグとの誤差が生じる。実際の通信時間や通信のタイムラグが所定時間TLよりも長い場合もあれば短い場合もある。長い場合には停止タイミング通知STNの到達時点において、停止予定時刻teをすでに経過してしまうため、補正のしようが無い。しかし、所定時間TLよりも実際の通信時間や通信のタイムラグが短い場合には、停止予定時刻teよりも到達時間が早くなる。線源制御装置16の制御部20が停止タイミング通知STNを受信したときに、現在時刻が停止予定時刻teに達していない場合には、直ちにX線の照射を停止するのではなく、停止予定時刻teや残り時間RTに基づいて、停止タイミングが到来するのを待ってX線の照射を停止する。こうすれば所定時間TLと実際の通信時間に誤差がある場合でも、正確な停止タイミングで照射を停止することができる。
また、停止タイミング通知STNに含める基準時点は、電子カセッテ12における発信時刻や線源制御装置16における到達時刻以外でもよく、コンソール13における発信時刻を使用してもよい。その場合には、コンソール13は電子カセッテ12から停止タイミング通知STNを受信したときに、コンソール13における発信時刻に合わせて、残り時間RLを補正して、線源制御装置16に送信する。
なお、第2実施形態で説明した停止タイミング通知STNの種々の態様は、第3実施形態以降のほぼすべての実施形態に適用可能である。
「第3実施形態」
図19に示す第3実施形態は、X線の照射開始後、照射が停止するまでの間、すなわち、累積線量が線量目標値に達するまでの間に、停止タイミング通知STNの再送信を行う例である。図19に示す例は、通信経路の瞬断や通信のタイムラグが長時間に渡る場合のタイムアウトなどによって、電子カセッテ12が発信した停止タイミング通知STNが線源制御装置16まで到達しない場合に送信のリトライを行う例である。
図19において、電子カセッテ12は、AEC処理を実行して、時点t11において、停止タイミング通知STNを発信する。1回目の送信タイミングでは、通信経路の瞬断などによって停止タイミング通知STNが線源制御装置16に到達しない場合を示している。電子カセッテ12は、こうした通信不能の場合に備えて停止タイミング通知STNの送信を所定間隔でリトライする。時点t12において発信した停止タイミング通知STNは、通信経路が復旧したタイミングであるため、線源制御装置16に到達する。
このように停止タイミング通知STNの送信を複数回繰り返せば、通信経路の瞬断などの通信障害に対処することができる。無線方式の場合には、電波状態が不安定になり通信障害の発生頻度が多いため、特に有効である。
図19の例では、停止タイミング通知STNの態様としては、図12に示す停止予定時刻teを含める態様でもよいし、図14、図16、図18に示す残り時間RTを含める態様でもよい。
ただし、停止予定時刻teを含めるか残り時間RTを含めるかによって処理が異なる。停止予定時刻teを含める場合には、発信時刻が時点t11、時点t12と変化しても、停止予定時刻teは変化しなので、時点t11、時点t12のどちらにおいても、同じ内容の停止タイミング通知STNが送信される。一方、残り時間RTは基準時点からの残り時間で定義されるから、時点t11と時点t12では、それぞれを基準時点とする残り時間RTが変わる。そのため、時点t11において発信した停止タイミング通知STNを、時点12でリトライする場合には、時点11と時点12の時間差に応じて残り時間RTを補正する。具体的には、時点11を基準時点とする残り時間RTを、時点t12で送信する場合には、残り時間RTから時点11と時点12の間の時間差を減算する補正が行われる。そして、残り時間RTとともに送信時刻や到達時刻を含める場合には、それに応じて送信時刻や到達時刻も更新される。
本例のように、所定時間間隔で停止タイミング通知STNの送信を複数回繰り返す場合には、線源制御装置16では複数個の停止タイミング通知STNを受信する場合もある。停止タイミング通知STNに停止予定時刻teが含まれる場合には、同じ内容なので問題は無いが、残り時間RTを含める場合には、複数個の停止タイミング通知STN間で残り時間RTの値が変化する。その場合には、複数個の停止タイミング通知STNのうち、残り時間RTが最小のものが最新のものと考えられるので、線源制御装置16は、残り時間RTが最小のものを選択して、その残り時間RTに従って照射停止を実行すればよい。
線源制御装置16が停止タイミング通知STNを受信した場合には、電子カセッテ12に対して受信確認信号を送信するようにしてもよい。こうすれば、受信確認を受けた電子カセッテ12は、リトライを停止することができるため、線源制御装置16に対して、複数個の停止タイミング通知STNが送信されることが防止される。
「第4実施形態」
図20及び図21に示す第4実施形態は、照射中に停止タイミング通知STNを複数回繰り返す点では、第3実施形態と同様である。相違点は、第4実施形態では、停止タイミング通知STNを発信する毎に、停止タイミングの再予測を行う点である。予測の実行時点が遅いほど、累積線量も多くなるため、予測の精度を向上することができる。
図20において、電子カセッテ12は、AEC処理を、累積線量が線量目標値に達するまで実行し、その間、停止タイミングの予測を繰り返す。時点11において、停止タイミングの1回目の予測を行って、1回目の停止タイミング通知STN1を発信する。そして、所定時間が経過した後、時点21において、2回目の予測を行って2回目の予測停止タイミング通知STN2を発信する。停止タイミング通知STN1、STN2はそれぞれ時点11’、時点21’に線源制御装置16に到達する。
図21に示すように、停止タイミング通知STN1、STN2には、例えば、停止予定時刻teが含められる。電子カセッテ12は、図13で示した処理ステップS210〜S230及びS250Aを実行して、1回目の停止タイミング通知STN1を発信する。そして、所定時間経過後に、その時点における累積線量に基づいて停止予定時刻teを再計算して2回目の予測を行う(S260)。電子カセッテ12は、処理ステップS250Aと同様の処理ステップS270を実行して、停止タイミング通知STN2を発信する。こうした処理を累積線量が線量目標値に達するまで繰り返す(S280)。
一方、線源制御装置16は、停止タイミング通知STNを複数回受信する(S110A)。停止タイミング通知STN1、STN2は、どちらも停止予定時刻teが含まれているが、停止タイミング通知STN2に含まれる停止予定時刻teの方が再予測されたものなので、予測精度は高い。線源制御装置16は、受信時刻に基づいて最新の停止予定時刻teを選択して(S1102A)、選択した停止予定時刻teが到来するのを監視する(S111)。停止予定時刻teが到来したら、照射を停止する(S120)。本例によれば、停止タイミングの再予測が繰り返されるので、精度の高いAECを実行することができる。これにより、超過線量が低減されて、X線画像の画質向上や被写体Hへの無用な被曝の低減が期待できる。
本例では、最新の停止タイミング通知STNの判定を、線源制御装置16の受信時刻に基づいて行っているが、もちろん、電子カセッテ12において停止タイミング通知STN1、STN2に、停止予定時刻teに加えて、それぞれの発信時刻や到達時刻を設定してもよい。こうすれば、線源制御装置16は、停止タイミング通知STNに含まれる発信時刻や到達時刻に基づいて、最新の停止タイミング通知STNを判定することができる。
図22に示すように、停止タイミング通知STNを複数回送信する場合において、通信経路の瞬断が発生した場合には、通信障害が回復した時点で、複数回の停止タイミング通知STNの受信タイミングの順番が狂ってしまうことがある。図22の例は、停止タイミング通知STN1、STN2、STN3の順番で送信し、そのタイミングでは通信経路の瞬断で3つとも送信できず、その後に3つの停止タイミング通知STN1、STN2、STN3の送信をリトライするケースである。最初にリトライが実行されるのが、停止タイミング通知STN1であるが、この時点ではまだ瞬断が継続しているため、停止タイミング通知STN1は送信できていない。次以降の停止タイミング通知STN2、STN3のリトライのタイミングでは通信障害が復旧しているため、停止タイミング通知STN2、STN3の送信は成功している。停止タイミング通知STN1については3回目に成功しているため、受信順序が停止タイミング通知STN2、3の後になっている。
この場合には、発信時刻で判定すれば、最新は停止タイミング通知STN3だが、受信時刻で判定すると、停止タイミング通知STN1と判定されてしまう。このような場合には、電子カセッテ12において、停止タイミング通知STNに発信時刻を設定しておけば、線源制御装置16は、受信順序が入れ替わっても、最新の通知を正しく判定することができる。
また、図23に示すように、停止タイミング通知STN1、STN2、STN3に、それぞれの停止予定時刻te1、te2、te3に加えて、累積線量D1、D2、D3を設定してもよい。累積線量D1、D2、D3は、停止予定時刻te1、te2、te3の予測に使用されたものである。累積線量D1、D2、D3は、経過時間とともに増加するので、最新のものほど値が大きい。そのため、線源制御装置16の制御部20は、処理ステップS1102Eにおいて、累積線量が最大の停止タイミング通知STN3を最新の通知と判定して、その停止予定時刻te3を採用する。
また、本例では、停止タイミング通知STNに停止予定時刻teを設定する例で説明したが、図24に示すように、残り時間RTを設定してもよい。残り時間RTの場合には、処理ステップS1102Dに示すように、最新の停止タイミング通知STNの判定は、残り時間RTそのもので判定を行うことができる。残り時間RTは最新のものほど値が小さくなると考えられるためである。もちろん、より正確性を増すために、発信時刻、到達時刻、累積線量などを設定してもよい。
「第5実施形態」
図25及び図26に示す第5実施形態は、電子カセッテ12から停止タイミング通知STNを線源制御装置16に送信し、線源制御装置16が停止タイミング通知STNを受信した場合に、電子カセッテ12に対して受信確認信号CNを返答する例である。そして、第5実施形態において、電子カセッテ12は、1回目の停止タイミング通知STN1の発信時刻t11から、その応答である受信確認信号CN1を受信する時点t11’までの時間L11に基づいて次に送信する停止タイミング通知STN2の所定時間TLを補正する。
つまり、停止タイミング通知STNの発信から、その応答である受信確認信号CNの受信までの時間を計測して、現在の通信経路における実際の通信時間や通信のタイムラグを実測し、予め設定された所定時間TLを補正する。本例は、停止タイミング通知STNに設定する内容が、停止予定時刻teである場合は、効果はなく、残り時間RTである場合に有効である。というのも、残り時間RTの場合は、図14〜図17に示す第2実施形態で述べたように、所定時間TLに基づく補正が必要となるからである。
図26に示すように、電子カセッテ12は、処理ステップS210からS250Fを実行して、残り時間RTが設定された停止タイミング通知STNを発信する。線源制御装置16は、停止タイミング通知STNを受信し(S110A)、受信毎に受信確認信号CNを電子カセッテ12に向けて発信する。電子カセッテ12は、停止タイミング通知STNの発信時刻から受信確認信号CNの受信時刻までの時間L11(図25参照)に基づいて、残り時間RTの再計算により再予測を行う(S260A)。この再計算においては、処理ステップS221において、時間L11に基づいて所定時間TLが補正される。そして、再計算された残り時間RTを停止タイミング通知STNに設定して線源制御装置16に送信する。線源制御装置16は、最新の残り時間RTを選択して(S1102A)、照射停止を行う。これによれば、残り時間RTの再予測に加えて、実測した通信のタイムラグに基づいて所定時間TLを補正するので、より精度の高い停止タイミングの予測が可能となる。
なお、本例では停止タイミング通知STNと受信確認信号CNを使用して、通信のタイムラグを実測しているが、停止タイミング通知STNと受信確認信号CNを使用する代わりに、テスト信号の送受信を行って通信のタイムラグを実測してもよい。
「第6実施形態」
また、実際の通信のタイムラグと所定時間TLが乖離している場合の対処方法としては、図27及び図28に示す方法がある。本例は、停止タイミング通知STNに残り時間RTのみが設定されている場合の対処方法である。X線源15から照射されるX線の強度は、照射開始後しばらくすると安定するため、図27に示すように、累積線量は、ある程度一定の傾きで増加するので、繰り返し送信した停止タイミング通知STNに含まれる残り時間RTは、一定の傾きで減少していく。線源制御装置16の制御部20は、時点101、102、103で受信した複数の停止タイミング通知STNの残り時間RT101、R102、R103に基づいて、線形近似した近似曲線ACを求める。
近似曲線ACを求めれば、残り時間RT101、102、103のうち、残り時間RT103が異常値を示していることが分かる。残り時間RT103は、近似曲線ACに対して値が大きいということは、本来ならば時点t103よりも早いタイミングで到達したにも関わらず、通信のタイムラグによって遅れて到達したと考えられる。線源制御部16の制御部20は、近似曲線ACに基づいて残り時間RT103を異常値と判定し、残り時間RT103については選択対象から除外して、残りの中から最新の残り時間RT102を選択して、X線の照射を停止する。これによれば、停止タイミング通知STNに残り時間RTのみしか設定されていない場合でも、受信確認信号CNを用いなくても精度の高いAECを行うことができる。
上記では残り時間RTの線形近似を利用して、線源制御装置16が受信した複数の停止タイミング通知STNの中から、通信のタイムラグが大きな異常値を判定したが、図28に示すように、複数の停止タイミング通知STNの受信間隔に基づいて、通信のタイムラグが大きな異常値を判定してもよい。電子カセッテ12から所定時間間隔TI1で繰り返し停止タイミング通知STNが発信されると、通信のタイムラグが平均的であれば、線源制御装置16における受信間隔は、時間間隔TI1と同じになる。そのため、停止タイミング通知STNの受信間隔に変化があったときに、その通信間隔が変化した停止タイミング通知STNについて、通信のタイムラグが大きな異常値と判定することができる。
図28の例では、停止タイミング通知STN2と停止タイミング通知STN3の受信間隔TI2が、TI1と比較しておおきいため、実際の通信のタイムラグTL3が所定時間TLと比較して大きな異常値と判定することができる。停止タイミング通知STNに残り時間のみが設定される場合において、本例のようにしても、異常値を除外できるため、一定の予測精度を確保することができる。これにより、X線画像について一定の画質を確保できるとともに、被写体の無用な被曝も低減することができる。
「第7実施形態」
上記実施形態では、所定時間TLについて通信のタイムラグを考慮した値を用いる例で説明したが、第7実施形態は、通信のタイムラグ以外の要因で、線量目標値を超える超過線量が発生する場合の対処方法である。
図29に示すように、X線の線量は、X線源15が開始指令を受けると徐々に立ち上がり、管電流に応じたピークまで上昇して、停止指令を受けるまでピーク付近においてほぼ定常な状態を保ち、停止指令を受けると徐々に下降するというように、1回の撮影で照射されるX線の線量変化を表す曲線はほぼ台形状になる。また、停止指令を受けてからX線の線量が完全にゼロになるまでの時間、すなわちX線の線量の波尾は、例えば3極管やテトロード管等の高価なX線源を用いれば短くすることができるが、一般的な2極管のX線源では長くなる。また、X線の線量の波尾は、管電圧、管電流によっても変化し、例えば管電流が小さいほど、あるいは管電圧が高いほど長くなる。
そのため、X線の線量の波尾の長さによって実際に照射されるX線の照射量が変化する。照射量の変化により、AEC部32で算出された停止予定時刻teと実際に線量目標値が得られる時刻とが乖離して、超過線量が発生することが考えられる。これを解決するため、本実施形態では、線源制御装置16が実際にX線源15の駆動を停止してから、X線の照射が実際に止まるまでの時間の平均値も所定時間TLに加えるとともに、例えばX線源の種類や、管電圧、管電流等の撮影条件に応じて、停止タイミング通知STNを送信するタイミング、すなわち所定時間TLを変化させている。
例えば、図30に示すように、X線源15が3極管やテトロード管であるか、あるいは2極管であるかを判定し(S300)、管電流が予め設定した閾値よりも大きいか否かを判定し(S301)、管電圧が予め設定した閾値よりも低いか否かを判定する(S302)。そして、X線源15が3極管やテトロード管の場合、あるいは予め設定した閾値よりも管電流が大きい場合や、管電圧が低い場合には、X線の線量の波尾が短くなり過曝射は発生しないので、初期設定の所定時間TLを用いる(S303)。また、X線源15が2極管の場合、あるいは予め設定した閾値よりも管電流が小さい場合や、管電圧が高い場合には、X線の線量の波尾が長くなり過曝射が発生するので、初期設定値よりも長くなるように時間Tを補正して、X線の線量が過剰になるのを防止する(S304)。これによれば、X線源の種類や撮影条件に応じて、AECの精度を向上させることができる。なお、本実施形態においても、停止予定時刻teの代わりに残り時間RTを用いることができる。
「第8実施形態」
図31及び図32に示すように、第8実施形態は、停止タイミング通知STNに設定する情報として、信号種別、停止タイミングを規定する残り時間RTや停止予定時刻teに加えて、装置において異常が発生したことを示す異常フラグの有り/無しの情報と、その装置を識別するための装置IDを設定する例である。装置としては、例えば、電子カセッテ12、コンソール13の他、通信経路を構成するスイッチングハブやルータといった中継装置である。ハードウエアの他にソフトウエアの異常フラグを設定してもよい。ソフトウエアの場合には装置IDの代わりにソフトウエアIDが設定される。
図32に示すように、線源制御装置16は、停止タイミング通知STNを受信すると、異常フラグの有無を判定する(S115)。そして、異常フラグが有る場合には、無条件に緊急停止させる。これによれば、ハードウエアやソフトウエアに異常が発生している場合には即刻照射が停止されるため、異常が発生している状態で照射が継続することの危険を回避できる。
上記実施形態では、電子カセッテ12から線源制御装置16に対して停止タイミング通知STNを送信するのに、コンソール13を介して送信する例で説明したが、図33〜図37に示すように、コンソール13を介さずに電子カセッテ12と線源制御装置16を通信可能に接続してもよい。
例えば、図33は、電子カセッテ12と、線源制御装置16にそれぞれアンテナを有する無線通信部81を設けて、無線方式で接続する例である。無線通信部81間は、無線アクセスポイント82などの中継装置を介在させて接続される。図34は、電子カセッテ12と線源制御装置16にそれぞれ有線通信部83を設けて、有線通信部83間を、ケーブル85を介して有線方式で接続される。有線通信部83の間の通信経路上にはスイッチングハブやルータなどの中継装置84が介在している。この例によれば、コンソール13が介在しない分、通信のタイムラグを少なくすることができる。
図35及び図36は、アクセスポイント82や中継装置84を介在させることなく、電子カセッテ12と線源制御装置16を直接的に通信可能に接続した例である。図35は、無線方式の例を、図36は有線方式の例を示している。この例によれば、アクセスポイント82や中継装置84も介在しないため、さらに、通信のタイムラグを少なくすることができる。電子カセッテ12と線源制御装置16の間に介在する装置が増えるほど、通信のタイムラグは大きくなるため、迅速性が要求されるAEC処理においては、本例のように直接接続するのが効果的である。
図37は、図35の変形例であり、電子カセッテ12と、線源制御装置16に、それぞれ複数の無線チャンネルによって通信可能な無線通信部86を設けた例である。無線通信部86には、複数の送受信アンテナ87が設けられており、各アンテナ87で異なる無線チャンネルをサーチするように構成されている。これによれば、いずれか一つの無線チャンネルで通信障害が発生している場合でも、他の無線チャンネルを利用して停止タイミング通知STNを送信することができるので、通信のタイムラグを軽減することができる。なお、線源制御装置16において、各チャンネルから複数個の停止タイミング通知STNを受信した場合には、停止タイミング通知STNの内容に応じて最新の停止タイミング通知STNを判定する。
なお、通信のタイムラグや、第7実施形態で示したように照射停止指令から実際に照射が終了するまでのタイムラグについて、所定時間TLを調整する方法を説明したが、所定時間TLの代わりに、例えば、線量目標値を調整してもよい。具体的には、タイムラグが大きいと考えられる場合には、線量目標値を下げ、タイムラグが小さいと考えられる場合には線量目標値を上げる。
上記実施形態のうち、停止タイミング通知STNに含めた情報に基づいてX線の照射を停止する実施形態では、電子カセッテ12から線源制御装置16に、停止予定時刻te、あるいは照射時間の残り時間RTを含めた停止タイミング通知STNを発信し、線源制御装置16では、停止予定時刻te、あるいは残り時間RTに基づいてX線の照射を停止させている。しかし、停止タイミング通知STNに含める情報は、停止予定時刻teや残り時間RT等の時間に関する情報に限定されず、線源制御装置16でX線の残り照射時間に換算できるような情報であれば、他の情報でもよい。
他の情報としては、例えば、X線の残りの照射線量を表す線量情報がある。停止タイミング通知STNの内容として線量情報を送信する場合には、線源制御装置16では、照射中のX線の管電流に基づいて、X線の残りの照射線量を表す情報をX線の残り照射時間に換算することができるので、この換算した残り照射時間に基づいてX線の照射を停止することができる。例えば、停止タイミング通知STNに含められたX線の残りの照射線量が、0mR(ミリレントゲン)であれば、残り時間は0秒と換算される。この場合、線源制御装置16は、X線の照射を即停止することになる。
上記実施形態では、照射開始と照射終了を電子カセッテ12が自己検出する例で説明したが、自己検出はしなくてもよい。この場合には、線源制御装置16と電子カセッテ12の間で同期通信が行われる。例えば、線源制御装置16は、照射スイッチ17からのウォームアップ開始信号を受けたときに、電子カセッテ12を有するX線撮影装置11に対して照射を開始してよいか否かを問い合わせる照射開始要求信号を送信する。X線撮影装置11は、照射を受ける準備ができている場合には、照射開始要求に対する応答として照射許可信号を制御部20に送信する。
制御部20は、X線撮影装置11からの照射許可信号を受信し、かつ、照射スイッチ17から照射開始信号を受けたときに、高電圧発生器19に対して照射開始指令を発する。高電圧発生器19は照射開始指令を受けると、X線源15に対して高電圧を印加して電力供給を開始する。X線源15は、電力供給が開始されるとX線の照射を開始する。
制御部20は、X線源15の照射を停止した場合には、X線撮影装置11に対して照射が終了したことを表す照射終了信号を送信する。
また、本例では、撮像領域41内に設けられた短絡画素57によって、X線の到達線量を測定しているが、短絡画素57は、通常の画素40とほぼ同一構造であり、X線に対する感度もほぼ同一であるため、X線の到達線量を正確に測定することができるというメリットがある。そのため、停止タイミングの予測の精度も高い。また、構造がほぼ同一であるので、製造もしやすく、製造コストの増加も少ない。
もちろん、線量検出部としては短絡画素に限らず別の態様でもよい。例えば、通常の画素40とは別にX線検出用の専用画素を設けてこれを線量検出部としてもよい。また、CMOSセンサなどの通常の画素から非破壊で電荷を読み出せるものを使用すれば、撮像領域内の所望の領域の線量を、X線の照射中に読み出すことができる。この他に、撮像領域の各画素にバイアス電圧を印加するためのバイアス線に流れる電流を検出して線量検出を行う方法や、通常の画素のTFTをオフ状態にしているときに信号線に漏れ出すリーク電流に基づいて線量検出を行う方法がある。撮像領域内の線量をX線の照射中に検出できるものであれば、どのような構成の線量検出部でもよい。
上記各実施形態では、電子カセッテ12とコンソール13とが別体である例で説明したが、コンソール13は独立した装置である必要はなく、電子カセッテ12にコンソール13の機能を搭載し、X線撮影装置11を電子カセッテ12単体で構成してもよい。あるいは、電子カセッテ12とコンソール13との間に電子カセッテ12の制御に関する機能をもつ専用の撮影制御装置を接続して、コンソール13では撮影条件の入力とX線画像の表示といった簡易的な作業のみを行なうように構成してもよい。また、コンソール13と線源制御装置16とを一体化した装置としてもよい。更に、可搬型のX線画像検出装置である電子カセッテに限らず、撮影台に据え付けるタイプのX線画像検出装置に適用してもよい。
なお、上述してきた装置構成に限らず、その他の構成にも適用可能である。例えば電子カセッテ12と線源制御装置16の間に、停止タイミング通知STNを受信する専用の装置があり、この装置ではその他の処理をせずにCPUのほとんどを終了処理に使用するようにしてもよい。本発明においては、X線画像撮影システムの装置構成は問題ではなく、重要なのは、互いに別の装置である電子カセッテ12と線源制御装置16の間で、装置を跨いでAECの停止タイミング通知処理を行なう場合であって、かつ電子カセッテ12側が実際に照射された線量を検出して目標線量に対して十分かを判断し、何らかの通信経路を介して別の装置である線源制御装置16側で実際の照射停止制御をする場合に、通信のタイムラグに起因する照射停止の遅延を防止することである。つまりは、X線の照射が十分であることを検出して停止タイミングを判断する側の装置と、実際の停止制御を行う装置が別であるから通信のタイムラグが生じる原因が発生するのであって、この間にどんな装置があるかは問題ではなく、この場合に停止タイミング通知STNを予め送信しておくことで照射停止タイミングの遅延が防止できるのである。
なお、特許文献1に記載されているように。1回のX線の撮影をプレ照射と本照射のセットで行ってもよい。この場合、電子カセッテにおいて、プレ照射の蓄積動作で画素に蓄積された信号電荷を、プレ照射が終了した後も保持したまま、その状態で本照射の蓄積動作に移行してもよい。こうすれば、プレ照射で得た信号電荷を無駄にせずにX線画像に反映させることができる。X線画像に寄与しない被曝が減るという意味で、被写体への無用な被曝を低減することができる。
本発明は、X線に限らず、γ線等の他の放射線を使用する撮影システムにも適用することができる。さらに、本発明は、上記各実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない限り種々の構成を採り得ることはもちろんである。
9 X線撮影システム
10 X線発生装置
11 X線撮影装置
12 電子カセッテ
13 コンソール
15 X線源
16 線源制御装置
20、36、73 制御部
20a、36a、73a 時計回路
23、37、72 タイマ
26 FPD
31 ゲイン設定部
32 AEC部
34、71 無線通信部
57 短絡画素
62 線量目標値設定部
64 停止タイミング予測回路

Claims (27)

  1. 被写体に向けて放射線を照射する放射線発生装置と通信可能に接続され、前記被写体を透過した放射線を受けて被写体の放射線画像を撮影する放射線撮影装置において、
    放射線の線量に応じた信号電荷を蓄積する複数の画素が配列された撮像領域を有し、前記放射線画像を検出する画像検出部と、
    前記撮像領域へ到達する放射線の到達線量を検出する線量検出部と、
    前記線量検出部が検出する前記到達線量と予め設定された線量目標値とに基づいて、前記放射線発生装置において放射線の照射を停止すべき停止タイミングを予測する停止タイミング予測部と、
    前記放射線発生装置に対して前記停止タイミングを知らせるための停止タイミング通知を、前記停止タイミングが到来する前に、前記放射線発生装置に向けて発信する通信部とを備えていることを特徴とする放射線撮影装置。
  2. 前記通信部は、前記放射線発生装置との間の通信のタイムラグを考慮した所定時間前までに、前記停止タイミング通知を発信することを特徴とする請求項1に記載の放射線撮影装置。
  3. 前記通信のタイムラグは、前記放射線発生装置との間の通信経路に応じた平均的なタイムラグであることを特徴とする請求項2に記載の放射線撮影装置。
  4. 前記停止タイミング通知には、前記到達線量の累積値である累積線量が前記線量目標値に到達すると予測される停止予定時刻が含まれることを特徴とする請求項2又は3に記載の放射線撮影装置。
  5. 前記停止タイミング通知には、基準時点から前記累積線量が前記線量目標値に到達すると予測される時点までの残り時間が含まれることを特徴とする請求項2又は3に記載の放射線撮影装置。
  6. 前記停止タイミング通知には、前記残り時間に加えて、前記通信部が前記停止タイミング通知を発信する発信時刻、又は前記通信のタイムラグを考慮した前記放射線発生装置における到達時刻が含まれることを特徴とする請求項5に記載の放射線撮影装置。
  7. 前記通信部は、前記停止タイミングが到来するまでの間に、前記停止タイミング通知を複数回発信することを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載の放射線撮影装置。
  8. 前記線量検出部は、前記到達線量の累積値である累積線量が前記線量目標値に到達するまで線量検出を継続することを特徴とする請求項7に記載の放射線撮影装置。
  9. 前記通信部は、前記累積線量が前記線量目標値に到達するまでの間に、前記停止タイミング通知を複数回発信することを特徴とする請求項8に記載の放射線撮影装置。
  10. 前記停止タイミング予測部は、前記停止タイミング通知を発信する度に再予測を行うことを特徴とする請求項8又は9のいずれか1項に記載の放射線撮影装置。
  11. 現在時刻を計時する時計回路と、
    前記時計回路と、前記放射線発生装置の時計回路とを同期させる同期部とを備えていることを特徴とする請求項2〜10のいずれか1項に記載の放射線撮影装置。
  12. 前記通信部は、前記放射線発生装置の種類と前記放射線発生装置を駆動するための撮影条件とに基づいて、前記通信のタイムラグを考慮した前記所定時間を補正することを特徴とする請求項2〜11のいずれか1項に記載の放射線撮影装置。
  13. 前記通信部と前記放射線発生装置は、それらの間の通信経路内に中継装置を介在させずに直接的に接続されることを特徴とする請求項2〜12のいずれか1項に記載の放射線撮影装置。
  14. 前記通信部と前記放射線発生装置の間の通信経路は全部又は一部が無線方式であることを特徴とする請求項2〜13のいずれか1項に記載の放射線撮影装置。
  15. 前記通信部は、無線通信部であることを特徴とする請求項14に記載の放射線撮影装置。
  16. 前記無線通信部は、複数の無線チャンネルで前記停止タイミング通知を発信可能であることを特徴とする請求項15に記載の放射線撮影装置。
  17. 前記停止タイミング予測部は、前記通信部が前記放射線発生装置に対して信号を発信してからその信号の応答を受けるまでの時間に基づいて、前記通信のタイムラグを考慮した前記所定時間を補正することを特徴とする請求項2〜16のいずれか1項に記載の放射線撮影装置。
  18. 前記停止タイミング通知には、前記通信部を含み、前記通信部と前記放射線発生装置との間の通信経路内に存在する通信装置が付与する異常フラグが含まれることを特徴とする請求項2〜17のいずれか1項に記載の放射線撮影装置。
  19. 前記線量検出部が検出する前記到達線量に基づいて、前記画像検出部から前記放射線画像を読み出す際のゲインを設定するゲイン設定部を有していることを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載の放射線撮影装置。
  20. 前記線量検出部は、前記画像検出部の前記撮像領域内に設けられていることを特徴とする請求項1〜19のいずれか1項に記載の放射線撮影装置。
  21. 被写体に向けて放射線を照射する放射線発生装置と、前記放射線発生装置と通信可能に接続され、前記被写体を透過した放射線を受けて被写体の放射線画像を撮影する放射線撮影装置とを備えた放射線撮影システムにおいて、
    前記放射線撮影装置は、
    放射線の線量に応じた信号電荷を蓄積する複数の画素が配列された撮像領域を有し、前記放射線画像を検出する画像検出部と、
    前記撮像領域へ到達する放射線の到達線量を検出する線量検出部と、
    前記線量検出部が検出する前記到達線量と予め設定された線量目標値とに基づいて、前記放射線発生装置において放射線の照射を停止すべき停止タイミングを予測する停止タイミング予測部と、
    前記放射線発生装置に対して前記停止タイミングを知らせるための停止タイミング通知を、前記停止タイミングが到来する前に、前記放射線発生装置に向けて発信する通信部とを有しており、
    前記放射線発生装置は、
    前記放射線を照射する放射線源と、前記放射線源を制御する線源制御部とを有しており、
    前記線源制御部は、前記停止タイミング通知を受信する通信部と、前記停止タイミング通知に基づいて前記放射線源による照射を停止させる制御部とを有していることを特徴とする放射線撮影システム。
  22. 前記停止タイミング通知には、前記到達線量の累積値である累積線量が前記線量目標値に到達すると予測される停止予定時刻が含まれており、前記制御部は、前記停止予定時刻の到来に基づいて前記放射線源による照射を停止させることを特徴とする請求項21に記載の放射線撮影システム。
  23. 前記停止タイミング通知には、基準時点から前記累積線量が前記線量目標値に到達すると予測される時点までの残り時間が含まれており、前記制御部は、前記残り時間の到来に基づいて前記放射線源による照射を停止させることを特徴とする請求項21に記載の放射線撮影システム。
  24. 前記通信部は、前記停止タイミングが到来するまでの間に、前記停止タイミング通知を複数回発信することを特徴とする請求項22または23に記載の放射線撮影システム。
  25. 前記制御部は、複数回受信した前記停止タイミング通知のうち、最新の停止タイミング通知に基づいて、前記放射線源による照射を停止させることを特徴とする請求項24に記載の放射線撮影システム。
  26. 被写体に向けて放射線を照射する放射線発生装置と通信可能に接続され、放射線の線量に応じた信号電荷を蓄積する複数の画素が配列された撮像領域を有し、前記被写体を透過した放射線を受けて被写体の放射線画像を検出する画像検出部を備えた放射線撮影装置の制御方法において、
    前記撮像領域へ到達する放射線の到達線量を検出する線量検出ステップと、
    前記線量検出部が検出する前記到達線量と予め設定された線量目標値とに基づいて、前記放射線発生装置において放射線の照射を停止すべき停止タイミングを予測する停止タイミング予測ステップと、
    前記放射線発生装置に対して前記停止タイミングを知らせるための停止タイミング通知を、前記停止タイミングが到来する前に、前記放射線発生装置に向けて発信する通信ステップと、を備えていることを特徴とする放射線撮影装置の制御方法。
  27. 被写体に向けて放射線を照射する放射線発生装置と通信可能に接続され、放射線の線量に応じた信号電荷を蓄積する複数の画素が配列された撮像領域を有し、前記被写体を透過した放射線を受けて被写体の放射線画像を検出する画像検出部を備えた放射線撮影装置の制御プログラムにおいて、
    前記撮像領域へ到達する放射線の到達線量を検出する線量検出部と、
    前記線量検出部が検出する前記到達線量と予め設定された線量目標値とに基づいて、前記放射線発生装置において放射線の照射を停止すべき停止タイミングを予測する停止タイミング予測部と、
    前記放射線発生装置に対して前記停止タイミングを知らせるための停止タイミング通知を、前記停止タイミングが到来する前に、前記放射線発生装置に向けて発信する通信部として、コンピュータを機能させることを特徴とする放射線撮影装置の制御プログラム。
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