JP2013112795A - 押出ラミネート用エチレン系重合体組成物および積層体 - Google Patents
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Abstract
耐熱性が良好でありながらラミネート成形品のカールが少なく、かつラミネート成形品の端部厚みが中央部よりも厚くなりにくい押出ラミネート用エチレン系重合体組成物を提供する。
【解決手段】
密度920〜955kg/m3、MFRA5g/10分以上10g/10分未満であるエチレン−α−オレフィン共重合体(A)50〜80重量%と、密度955kg/m3より大きく975kg/m3以下、MFRB5g/10分以上40g/10分未満の高密度ポリエチレン(B)10〜40重量%および密度915〜930kg/m3、MFRC1.25〜10g/10分の高圧法低密度ポリエチレン(C)10〜40重量%からなり、下記要件(a)〜(d)を満たす押出ラミネート用エチレン系重合体組成物。
(a)160℃で測定された溶融張力10〜100mN
(b)MFR4〜17g/10分
(c)MFRA/MFRBが0.25〜4.0
(d)MFRA/MFRCが0.25〜4.0
【選択図】 なし
Description
(a)160℃で測定された溶融張力10〜100mN
(b)MFR4g/10分以上17g/10分以下
(c)エチレン−α−オレフィン共重合体(A)のMFR(MFRA)と高密度ポリエチレン(B)のMFR(MFRB)の比MFRA/MFRBが0.25〜4.0
(d)エチレン−α−オレフィン共重合体(A)のMFR(MFRA)と高圧法低密度ポリエチレン(C)のMFR(MFRC)の比MFRA/MFRCが0.25〜4.0
以下、本発明について詳細に説明する。
(g)エチレン系重合体組成物よりなる層の厚みの最大値dHと最小値dLが式(1)の関係を満足する。
エチレン系重合体組成物よりなる層の厚みの最大値dHと最小値dLが式(1)の関係を満足すると、本発明の積層体を巻物にした場合に、厚みの厚い部分が盛り上がりラミネートフィルムにしわが入って商品価値が大幅に低下するといった問題がなく、好ましい。
マクロモノマーおよびエチレン−α−オレフィン共重合体(A)の重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)および重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mn)は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)によって測定した。GPC装置としては東ソー(株)製 HLC−8121GPC/HTを用い、カラムとしては東ソー(株)製 TSKgel GMHhr−H(20)HTを用い、カラム温度を140℃に設定し、溶離液として1,2,4−トリクロロベンゼンを用いて測定した。測定試料は1.0mg/mlの濃度で調製し、0.3ml注入して測定した。分子量の検量線は、分子量既知のポリスチレン試料を用いて校正されている。なお、MwおよびMnは直鎖状ポリエチレン換算の値として求めた。
エチレン−α−オレフィン共重合体(A)およびエチレン系重合体組成物の密度は、JIS K6760(1995)に準拠して密度勾配管法で測定した。
エチレン−α−オレフィン共重合体(A)およびエチレン系重合体組成物のMFRは、JIS K6760(1995)に準拠してメルトインデクサーで測定した。
エチレン系重合体組成物の溶融張力は、バレル直径9.55mmの毛管粘度計(東洋精機製作所、商品名:キャピログラフ)に、長さが8mm,直径が2.095mm、流入角が90°のダイスを装着し測定した。溶融張力は、温度を160℃に設定し、ピストン降下速度を10mm/分、延伸比を47に設定し、引き取りに必要な荷重(mN)を測定した。最大延伸比が47未満の場合、破断しない最高の延伸比での引き取りに必要な荷重(mN)を溶融張力とした。
エチレン−α−オレフィン共重合体(A)の長鎖分岐数は、Varian製 VNMRS−400型核磁気共鳴装置を用いて、13C−NMRによってヘキシル基以上の長鎖分岐の数を測定した。溶媒はテトラクロロエタン−d2である。主鎖メチレン炭素1,000個当たりの個数として、「マクロモレキュールズ(Macromolecules)」第31巻、25号、8677〜8683ページ(1998年)に記載の下記式(4)から求めた。
[式中、IAαはヘキシル基以上の長鎖分岐のα−炭素ピーク(化学シフト:34.6ppm)の積分強度であり、IAtotは主鎖メチレン炭素のピーク(30.0ppm)の積分強度である。]
〜ネックイン〜
エチレン重合体組成物を90mmφのスクリューを有する押出ラミネーター(ムサシノキカイ(株)製)の押出機へ供給し、315℃の温度で開口幅600mmのTダイより押出し、基材の引取り速度を200m/分として、幅600mm、坪量50g/m2のクラフト紙基材上に押出ラミネート用樹脂組成物が中央部の厚みが20μmの厚さになるよう押出ラミネートした際の、Tダイ開口幅とエチレン系重合体組成物のコート幅との差をネックインとし、その値を測定した。
〜ネックイン〜の測定において作製した積層体を、エチレン系重合体組成物層を上にして平坦な面に置き、これに10cm四方の正方形を描いた。その正方形の対角線に切り込みを入れ、気温23℃、相対湿度50%の条件で24時間放置後に、切り込み部分が平坦面より反り上がった高さを測定した。
〜ネックイン〜の測定において作製した積層体を、スモールオーブン(Werner Mathis社製)を用いて110〜135℃の温度(5℃間隔)で30秒間加熱し、加熱前後のエチレン系重合体組成物層側のグロスをグロスメーター(日本電色社製)で測定した。加熱前のグロス値に対し加熱後のグロス値が120%を越えた時の温度を耐熱温度とした。
〜ネックイン〜の測定において作製した積層体の厚みを、端部から50mmおきに計測し、最も厚い部分の厚みをdH(mm)、最も薄い部分の厚みをdL(mm)とした。
[変性ヘクトライトの調製]
水3リットルにエタノール3リットルと37%濃塩酸100ミリリットルを加えた後、得られた溶液にN−メチル−ジオレイルアミン585g(1.1mol)を添加し、60℃に加熱することによって、塩酸塩溶液を調製した。この溶液にヘクトライト1kgを加えた。この懸濁液を60℃で、3時間撹拌し、上澄液を除去した後、60℃の水50Lで洗浄した。その後、60℃、10−3torrで24時間乾燥し、ジェットミルで粉砕することによって、平均粒径5.2μmの変性ヘクトライトを得た。
[ポリエチレン系樹脂製造触媒の調製]
前記変性ヘクトライト500gをヘキサン1.7リットルに懸濁させ、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチルインデニル)ジルコニウムジクロライド8.81g(20.0mmol)とトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.714M)2.8リットル(2mol)の混合液を添加し、60℃で3時間攪拌した後、静置して上澄み液を除去、さらにトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.15M)を添加してマクロモノマー合成触媒(100g/L)とした。
[エチレン−α−オレフィン共重合体(A−1)の製造]
内容積540Lの重合器に、ヘキサンを145kg/時、エチレンを33.0kg/時、ブテン−1を5.3kg/時、水素を4NL/時およびポリマー生産量が30kg/時になるように上記[ポリエチレン系樹脂製造触媒の調製]で調製したポリエチレン系樹脂製造触媒を連続的に供給し、全圧を3,000kPa、重合器内温を60℃に保ちながら連続的に重合反応を行った。重合器から連続的にスラリー抜き出し、未反応の水素、エチレン、ブテン−1を除去した後、分離、乾燥の工程を経てエチレン−α−オレフィン共重合体(A−1)粉末を得た。これを200℃に設定した50mm径の単軸押出機を使用して溶融混練し、ペレタイズすることでエチレン−α−オレフィン共重合体(A−1)ペレットを得た。得られたエチレン−α−オレフィン共重合体(A−1)ペレットの密度は921kg/m3、MFRは9.0g/10分、長鎖分岐数は1000炭素原子当り0.13個、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnは3.8であった。
[マクロモノマーの合成]
合成例1[エチレン−α−オレフィン共重合体(A−1)の製造]において、ポリエチレン系樹脂製造触媒の代わりに合成例1[ポリエチレン系樹脂製造触媒の調製]で調製したマクロモノマー合成触媒を用いたこと以外は、合成例1と同様に行い、マクロモノマーペレットを得た。得られたマクロモノマーペレットのMn=20,000であり、Mw/Mn=2.8であった。また、マクロモノマーペレットの末端構造を解析したところ、1,000炭素当りの末端ビニル数は0.05個であった。
[エチレン−α−オレフィン共重合体(A−2)の製造]
合成例1[エチレン−α−オレフィン共重合体(A−1)の製造]において、ブテン−1を5.3kg/時から5.0kg/時、水素供給量を4NL/時から2NL/時に変え、合成例1と同様に行い、エチレン−α−オレフィン共重合体(A−2)を得た。得られたエチレン−α−オレフィン共重合体(A−2)の密度は921kg/m3、MFRは6.0g/10分、長鎖分岐数は1000炭素原子当り0.10個、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnは4.2であった。
[マクロモノマーの合成]
合成例2[エチレン−α−オレフィン共重合体(A−2)の製造]において、ポリエチレン系樹脂製造触媒の代わりに合成例1[ポリエチレン系樹脂製造触媒の調製]で調製したマクロモノマー合成触媒を用いたこと以外は、合成例2と同様に行い、マクロモノマーペレットを得た。得られたマクロモノマーペレットのMn=21,000であり、Mw/Mn=2.7であった。また、マクロモノマーペレットの末端構造を解析したところ、1,000炭素当りの末端ビニル数は0.05個であった。
[エチレン−α−オレフィン共重合体(A−3)の製造]
合成例1[エチレン−α−オレフィン共重合体(A−1)の製造]において、ブテン−1を5.3kg/時から0.5kg/時、重合温度を60℃から85℃に変え、触媒を合成例3[ポリエチレン系樹脂製造触媒の調製]で調製したポリエチレン系樹脂製造触媒に変更したこと以外は、合成例1と同様に行い、エチレン−α−オレフィン共重合体(A−3)を得た。得られたエチレン−α−オレフィン共重合体(A−4)の密度は954kg/m3、MFRは9.0g/10分、長鎖分岐数は1000炭素原子当り0.03個、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnは2.3であった。
[マクロモノマーの合成]
合成例3[エチレン−α−オレフィン共重合体(A−3)の製造]において、ポリエチレン系樹脂製造触媒の代わりに合成例3[ポリエチレン系樹脂製造触媒の調製]で調製したマクロモノマー合成触媒を用いたこと以外は、合成例3と同様に行い、マクロモノマーペレットを得た。得られたマクロモノマーペレットのMn=17,000であり、Mw/Mn=2.3であった。また、マクロモノマーペレットの末端構造を解析したところ、1,000炭素当りの末端ビニル数は0.02個であった。
[エチレン−α−オレフィン共重合体(A−4)の製造]
合成例1[エチレン−α−オレフィン共重合体(A−1)の製造]において、水素供給量を4NL/時から5NL/時に変え、合成例1と同様に行い、エチレン−α−オレフィン共重合体(A−4)を得た。得られたエチレン−α−オレフィン共重合体(A−4)の密度は920kg/m3、MFRは12.7g/10分、長鎖分岐数は1000炭素原子当り0.10個、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnは4.2であった。
参考例4
[マクロモノマーの合成]
合成例4[エチレン−α−オレフィン共重合体(A−4)の製造]において、ポリエチレン系樹脂製造触媒の代わりに合成例4[ポリエチレン系樹脂製造触媒の調製]で調製したマクロモノマー合成触媒を用いたこと以外は、合成例4と同様に行い、マクロモノマーペレットを得た。得られたマクロモノマーペレットのMn=20,000であり、Mw/Mn=2.8であった。また、マクロモノマーペレットの末端構造を解析したところ、1,000炭素当りの末端ビニル数は0.05個であった。
合成例1に示したエチレン−α−オレフィン共重合体(A−1)65重量%、高密度ポリエチレン(東ソー(株)製 商品名ニポロンハード 1000;密度966kg/m3、MFR20.1g/10分)(以下、(B−1)という。)15重量%、高圧ラジカル重合法で得られた低密度ポリエチレン(東ソー(株)製 商品名ペトロセン 205;密度924kg/m3、MFR3.0g/10分)(以下、(C−1)という。)20重量%、をタンブラーミキサーにて予備混合した後、シリンダー温度180℃に調整した単軸押出機((株)プラコー製、型式 PDA−50)で溶融混練、造粒し、エチレン系重合体組成物のペレットを得た。得られたペレットは、エチレン系重合体組成物の評価方法に示した方法によりラミネート成形した。 得られたエチレン系重合体組成物により密度、MFR、溶融張力、および融点を測定し、押出ラミネート成形時にネックインとカールおよびエチレン系重合体組成物層の厚みの評価を行った。これらの評価結果を表3に示す。
組成物の配合比率を、A−1 50重量%、B−1 40重量%、C−1 10重量%に変更した以外は実施例1と同様にしてエチレン系重合体組成物のペレットを得た。得られたペレットは、実施例1と同様にラミネート成形し評価を行った。これらの評価結果を表3に示す。
組成物の配合比率を、A−1 50重量%、B−1 10重量%、C−1 40重量%に変更した以外は実施例1と同様にしてエチレン系重合体組成物のペレットを得た。得られたペレットは、実施例1と同様にラミネート成形し評価を行った。これらの評価結果を表3に示す。
組成物の配合比率を、A−1 80重量%、B−1 10重量%、C−1 10重量%に変更した以外は実施例1と同様にしてエチレン系重合体組成物のペレットを得た。得られたペレットは、実施例1と同様にラミネート成形し評価を行った。これらの評価結果を表3に示す。
エチレン−α−オレフィン共重合体としてA−1の代わりに合成例2に示したエチレン−α−オレフィン共重合体A−2を使用し、高密度ポリエチレンとしてB−1の代わりに高密度ポリエチレンB−2(東ソー(株)製 商品名ニポロンハード 2000;密度959kg/m3、MFR13.5g/10分)を使用した以外は実施例1と同様にしてエチレン系重合体組成物のペレットを得た。得られたペレットは、実施例1と同様にラミネート成形し評価を行った。これらの評価結果を表3に示す。
エチレン−α−オレフィン共重合体としてA−1の代わりに合成例3に示したエチレン−α−オレフィン共重合体A−3を使用した以外は実施例1と同様にしてエチレン系重合体組成物のペレットを得た。得られたペレットは、実施例1と同様にラミネート成形し評価を行った。これらの評価結果を表3に示す。
高密度ポリエチレンとしてB−1の代わりに高密度ポリエチレンB−2を使用した以外は実施例1と同様にしてエチレン系重合体組成物のペレットを得た。得られたペレットは、実施例1と同様にラミネート成形し評価を行った。これらの評価結果を表3に示す。
高圧法低密度ポリエチレンとしてC−1の代わりに高圧法低密度ポリエチレンC−2(東ソー(株)製 商品名ペトロセン 203;密度918kg/m3、MFR8.0g/10分)を使用した以外は実施例1と同様にしてエチレン系重合体組成物のペレットを得た。得られたペレットは、実施例1と同様にラミネート成形し評価を行った。これらの評価結果を表3に示す。
エチレン−α−オレフィン共重合体としてA−1の代わりに合成例4に示したエチレン−α−オレフィン共重合体A−4を使用した以外は実施例1と同様にしてエチレン系重合体組成物のペレットを得た。得られたペレットは、実施例1と同様にラミネート成形し評価を行った。これらの評価結果を表4に示す。
エチレン−α−オレフィン共重合体としてA−1の代わりに合成例2に示したエチレン−α−オレフィン共重合体A−4を使用し、高密度ポリエチレンB−1の代わりに高密度ポリエチレンB−3(東ソー(株)製 商品名ニポロンハード 5700;密度953kg/m3、MFR1.0g/10分)を使用した以外は実施例1と同様にしてエチレン系重合体組成物のペレットを得た。得られたペレットは、実施例1と同様にラミネート成形し評価を行った。これらの評価結果を表4に示す。
高密度ポリエチレン(B)を配合せず、配合比率をA−1 80重量%、C−1 20重量%に変更した以外は実施例1と同様にしてエチレン系重合体組成物のペレットを得た。得られたペレットは、実施例1と同様にラミネート成形し評価を行った。これらの評価結果を表4に示す。
高圧法低密度ポリエチレン(C)を配合せず、配合比率をA−1 80重量%、B−1 20重量%に変更した以外は実施例1と同様にしてエチレン系重合体組成物のペレットを得た。得られたペレットは、実施例1と同様にラミネート成形し評価を行った。これらの評価結果を表4に示す。
比較例5
エチレン−α−オレフィン共重合体(A)を配合せず、配合比率をB−1 80重量%、C−1 20重量%に変更した以外は実施例1と同様にしてエチレン系重合体組成物のペレットを得た。得られたペレットは、実施例1と同様にラミネート成形し評価を行った。これらの評価結果を表4に示す。
高密度ポリエチレン(B)と高圧法低密度ポリエチレン(C)を配合せず、配合比率をA−1 100重量%に変更した以外は実施例1と同様にしてエチレン系重合体組成物のペレットを得た。得られたペレットは、実施例1と同様にラミネート成形し評価を行った。これらの評価結果を表4に示す。
エチレン−α−オレフィン共重合体(A)と高圧法低密度ポリエチレン(C)を配合せず、配合比率をB−1 100重量%に変更した以外は実施例1と同様にしてエチレン系重合体組成物のペレットを得た。得られたペレットは、実施例1と同様にラミネート成形し評価を行った。これらの評価結果を表4に示す。
エチレン−α−オレフィン共重合体(A)と高密度ポリエチレン(B)を配合せず、配合比率をC−2 100重量%に変更した以外は実施例1と同様にしてエチレン系重合体組成物のペレットを得た。得られたペレットは、実施例1と同様にラミネート成形し評価を行った。これらの評価結果を表4に示す。
Claims (6)
- 密度920kg/m3以上955kg/m3以下、MFR5g/10分以上10g/10分未満であるエチレンと炭素数3から6のα−オレフィンを共重合してなるエチレン−α−オレフィン共重合体(A)50〜80重量%と、密度955kg/m3より大きく975kg/m3以下、MFR5g/10分以上40g/10分未満の高密度ポリエチレン(B)10〜40重量%および密度915kg/m3以上930kg/m3以下、MFR1.25g/10分以上10g/10分以下の高圧法低密度ポリエチレン(C)10〜40重量%からなり、下記要件(a)〜(d)を満たす押出ラミネート用エチレン系重合体組成物。
(a)160℃で測定された溶融張力10〜100mN
(b)MFR4g/10分以上17g/10分以下
(c)エチレン−α−オレフィン共重合体(A)のMFR(MFRA)と高密度ポリエチレン(B)のMFR(MFRB)の比MFRA/MFRBが0.25〜4.0
(d)エチレン−α−オレフィン共重合体(A)のMFR(MFRA)と高圧法低密度ポリエチレン(C)のMFR(MFRC)の比MFRA/MFRCが0.25〜4.0 - エチレン−α−オレフィン共重合体(A)が、下記要件(e)を満たすことを特徴とする、請求項1に記載のエチレン系重合体組成物。
(e)炭素数6以上の長鎖分岐を、炭素数1000個あたり0.01〜0.2個有する - エチレン−α−オレフィン共重合体(A)が、下記要件(f)を満たすことを特徴とする、請求項1又は2に記載のエチレン系重合体組成物。
(f)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnが2〜5 - エチレン−α−オレフィン共重合体(A)が、エチレンを重合することによって得られる末端にビニル基を有するエチレン重合体またはエチレンと炭素数3〜6のオレフィンを共重合して得られ末端にビニル基を有するエチレン共重合体からなるマクロモノマーであって、数平均分子量(Mn)が2000以上であるマクロモノマーと、エチレン又はエチレンおよび炭素数3〜6のオレフィンを重合することにより得られるポリエチレン系重合体をであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のエチレン系重合体組成物。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のエチレン系重合体組成物よりなる層を少なくとも1層有することを特徴とする積層体。
- 下記要件(g)を満たすことを特徴とする請求項5に記載の積層体。
(g)エチレン系重合体組成物よりなる層の厚みの最大値dHと最小値dLが式(1)の関係を満足する。
(dH−dL)/dL≦0.15 (1)
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