JP2013071071A - 排ガス処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、排ガス中の窒素酸化物の処理をする際に生じる窒素酸化物成分同士の影響を抑制することで、窒素酸化物を有効に処理することにある。好ましくは、NOxによる影響を抑制し、NOを高効率で分解除去することにある。
【解決手段】本発明は、窒素酸化物を含む排ガスを、脱硝触媒により処理し、次いで亜酸化窒素分解触媒により処理する事を特徴とする排ガス処理方法である。当該排ガスに還元剤を添加した後に当該脱硝触媒に導入することが好ましく、当該還元剤はアンモニアおよび/または尿素であることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、窒素酸化物が含まれる排ガスの処理に関するものであり、特に亜酸化窒素が含まれる排ガスの処理に関する技術である。
硝酸やアジピン酸等を製造する化学プラント等から排出される各種産業排ガスに含まれる亜酸化窒素(以下、NOという。)は、成層圏で分解して一酸化窒素を生成し、また高い温室効果を示す事から、その効率的な除去方法の開発が望まれている。そのための有効な方法として、例えば特許文献1や非特許文献1に記載されている、触媒を用いた分解除去が挙げられる。この方法を用いればNOを無害な窒素等に効率よく分解する事が可能であるが、一方で、排ガス中に一酸化窒素や二酸化窒素(以下、まとめて「NOx」という。)が共存していると、NO除去効率が大幅に低下するという問題点があった。
また上記プラントの排ガスにはNOxが含まれることが多くこれらのガス処理も望まれている。
特開2007−152263号公報
アプライド・キャタリシス B エンバイロメンタル 75(2007)167−174
本発明は、排ガスに含まれる窒素酸化物の除去、排ガス中のNOxのみならず、NOを分解する技術であり、かつ高効率で分解する事を目的とするものである。
前記課題を解決するために、本発明者らは鋭意検討の結果、下記構成を見出し、本発明を完成するに至った。本発明は以下に特定されるものである。
本発明は、排ガス中の窒素酸化物をNOxおよびNOの二種のグループに分け処理するものである。具体的には、NOxおよびNOを含む排ガスを、脱硝触媒により処理し、更にNO分解触媒により処理する事を特徴とする排ガス処理方法である。
本発明を用いる事で、排ガス中の窒素酸化物の処理をする際に生じる窒素酸化物成分同士の影響を抑制することで有効に排ガス処理ができるものであり、詳しくは、NOxによる影響を抑制し、NOを高効率で分解除去する事ができるものである。
図1は本発明の実施例である一態様を示したものである。
本発明は、排ガス中の窒素酸化物をNOxおよびNOの二種のグループに分け、各グループに有効に作用する条件・触媒により処理するものであり、詳しくは、まず、NOxおよびNOを含む排ガスを、脱硝触媒により処理し、更にNO分解触媒により処理する事を特徴とする排ガス処理方法である。好ましくは当該排ガスに還元剤を添加した後に当該脱硝触媒に導入する事であり、また当該還元剤の添加量は当該排ガス中のNOxを窒素と水にする事ができる量であることが好ましい。以下に本発明を具体的に説明する。
本発明は、2段階の工程により構成され、第一工程は脱硝触媒を用いて処理する工程1、第二工程はNO分解触媒により処理する工程2である。
(工程1)
本工程では排ガス中に含まれるNOxを低減する事を目的とする。NOxとは、NO、NOである。排ガス中に含まれる当該NOxの量は、10,000ppm以下(容量基準、以下ガス体について同じ)、好ましくは5,000ppm以下である。NOxの量が10,000ppmを超えると工程1の後の残存NOx量が多くなり、工程2の触媒に悪影響を与えるからである。排ガスに含まれる他の成分としては、排ガス源により異なるが二酸化炭素、一酸化炭素、水、二酸化硫黄、ハロゲン化水素、炭化水素、有機化合物、アンモニア、ダストなどがある。これらの成分は本発明にかかる技術を実施するに差し支えない量であれば含まれていても問題はない。本発明は窒素酸化物を処理する技術であるので、好ましくは還元作用を有する成分、例えば一酸化炭素、水素、炭化水素、アンモニアなどの還元物質が排ガス中に含まれている事が好ましい。当該還元物質の量は、NOxを窒素と水に分解できる量と同量含まれている事が好ましい。しかしながら排ガス組成は変動することが多く、還元物質が排ガスに存在していないときは、脱硝触媒の入口側に還元剤を添加する事が好ましい。
脱硝触媒の入口側に添加する還元剤としては、窒素酸化物を還元する事ができる化合物であれば何れのものであっても良いが、排ガスの浄化を目的とするものであれば取扱・処理の容易なものが好ましく、特にアンモニア、尿素を用いると、NOx除去効率が高くなるので好ましい。以下、「還元剤」としてアンモニアおよび/または尿素を代表例として記載する。
当該アンモニアおよび/または尿素の添加量は、NOxを窒素と水に分解できる当量に対して0.3〜1.2倍、好ましくは0.4〜1.1倍、より好ましくは0.5〜0.98倍が望ましい。アンモニアおよび/または尿素の添加量を前記範囲とする事によって効率的に処理を行う事ができる。なおNOxを窒素と水に分解できる当量とは次のようになる。すなわち対象物質がNOの場合は、NO1モルに対してアンモニアは1モルであり、尿素は0.5モルとなる。また対象物質がNOの場合は、NO1モルに対してアンモニアは2モルであり、尿素は1モルとなる。
本工程で用いる脱硝触媒は、NOxを効率よく分解除去できるものであれば良いが、還元剤として用いられるアンモニアや尿素からNOを副生させないものである事がより好ましい。具体的にはバナジウム、ニオブ、タンタル、モリブデン、タングステン、マンガン、鉄、コバルト、ニッケルおよび/または亜鉛から選ばれる1種以上の元素またはその化合物を活性成分として含むものがよく、特にバナジウム、モリブデンおよび/またはタングステンから選ばれる1種以上の元素またはその化合物を活性成分として含むものがNOx除去性能が高く、かつNOを副生させないという点で好適に用いられる。当該活性成分の含有量は、0.1〜20質量%であるのが好ましく、より好ましくは0.2〜15質量%、更に好ましくは0.4〜10質量%である。活性成分の含有量が0.1質量%よりも少ないと充分なNOx除去性能が得られず、20質量%を超えて多くすると還元剤の酸化を促進し、NOx除去効率の低下を起こすからである。なお、活性成分としてバナジウム、ニオブ、タンタル、モリブデン、タングステン、マンガン、鉄、コバルト、ニッケルおよび/または亜鉛から選ばれる2種以上の元素またはその化合物を含む場合、その含有量は各々の元素またはその化合物について前記範囲の中にあるのがよい。
また、本工程で用いる脱硝触媒は、前記活性成分をチタン、アルミニウム、ケイ素および/またはジルコニウムの酸化物からなる少なくとも1種の基材成分に担持させたものである事が好ましい。当該基材成分の触媒全体に占める割合は、40〜99.5質量%であるのが好ましく、より好ましくは60〜99質量%、更に好ましくは70〜98質量%であり、基材成分の割合をこの範囲にする事によって、高いNOx除去性能を得る事ができる。更に、前記基材成分の中でも特にチタン酸化物がNOx除去性能や耐久性の点から好適に用いられる。当該チタン酸化物としては、酸化チタンの他、アルミニウム、ケイ素、ジルコニウム、モリブデンおよび/またはタングステンから選ばれる1種以上の元素とチタンの複合酸化物や混合酸化物を用いる事ができる。また、2種以上の複合酸化物や混合酸化物を混合して用いてもよく、酸化チタンに前記複合酸化物や混合酸化物を混合して用いる事もできる。当該複合酸化物または混合酸化物中のチタン含有量は、40〜99モル%であるのが好ましく、より好ましくは60〜98モル%、更に好ましくは70〜97モル%である。チタン含有量を前記範囲にする事によって、高いNOx除去性能が得られ、かつNOの副生を抑制する事ができる。特にNOの副生を抑制する為には、ケイ素、モリブデンおよび/またはタングステンから選ばれる1種以上の元素とチタンの複合酸化物または混合酸化物を1種以上含有している事が好ましい。
本工程で用いる脱硝触媒の比表面積は、50〜200m/gの範囲にあるのがよく、より好ましくは60〜150m/g、更に好ましくは65〜130m/gの範囲にあるのがよい。触媒の比表面積が低すぎると充分な触媒性能が得られない他、活性成分のシンタリングが起こりやすくなり、高すぎても触媒性能はそれほど向上しないが、被毒物質の蓄積量が多くなって耐久性が低くなる場合があるからである。
また、本工程で用いる脱硝触媒の細孔容積は、全細孔容積が0.2〜0.7mL/gの範囲にあるのがよく、より好ましくは0.3〜0.6mL/g、更に好ましくは0.35〜0.5mL/gの範囲にあるのがよい。触媒の細孔容積が小さすぎると十分な触媒性能が得られず、大きすぎても触媒性能はそれほど向上しないが、触媒の機械的強度が低下してハンドリングに支障をきすことや耐磨耗性が低くなるなどの弊害が生じるおそれがあるので好ましくない。
脱硝触媒の調製法としては、各種金属化合物を用いた一般的な調製方法を用いる事ができ、例えば、含浸法、共沈法、混錬法、アルコキシド法などが用いられる。
各触媒成分の出発原料としては、各元素の酸化物、水酸化物、無機塩、有機塩などが用いられる。具体的にはアンモニウム塩、シュウ酸塩、硫酸塩、硝酸塩、ハロゲン化物などが挙げられ、例えばチタン供給源としては、硫酸チタニル、四塩化チタン、テトライソプロピルチタネートなどが用いられ、ケイ素供給源としてはシリカゾル、水ガラス、四塩化ケイ素などを用いる事ができる。またバナジウム源としては、メタタングステンバナジン酸アンモニウムなどが用いられ、タングステン源としてはメタタングステン酸アンモニウム、パラタングステン酸アンモニウムなどが用いられ、モリブデン源としてはパラモリブデン酸アンモニウム、モリブデン酸などが用いられる。
本工程で用いる脱硝触媒は、押し出し成形、打錠成形、転動造粒などにより、サドル状、ペレット、球体、ハニカム状に成形して用いることができる。またサドル状、ペレット、球体、ハニカム状の担体に脱硝触媒の成分を被覆して用いる事もできる。排ガス処理装置の圧力損失を少なくするにはハニカム状が好ましい。
本工程は、後段のNO分解触媒に対するNOxの影響を極力低減する事を目的としているものであり、その為には、脱硝触媒出口側(つまり、NO分解触媒入口側)の排ガス中のNOx濃度は50ppm以下であるのが好ましく、より好ましくは10ppm以下、更に好ましくは5ppm以下であるのがよい。
上記の観点から、排ガスの処理温度や空間速度(SV)などについて、好ましい触媒使用条件が設定される。具体的には、排ガスの処理温度は、150〜600℃、好ましくは170〜550℃、より好ましくは200〜500℃の範囲にあるのがよい。排ガスの処理温度が150℃未満では前記目的を達成する為の充分なNOx除去効率が得られず、600℃を超えると触媒の熱劣化が大きくなる他、還元剤の酸化が促進されてかえってNOx除去効率の低下を起こすからである。排ガス処理に際しての空間速度は、500〜100,000hr−1(STP)、好ましくは1,000〜50,000hr−1(STP)、より好ましくは1,500〜30,000hr−1(STP)の範囲にあるのがよい。空間速度が100,000hr−1(STP)を超えると前記目的を達成する為の充分なNOx除去効率が得られず、500hr−1(STP)未満ではNOx除去効率は大きく変わらないが排ガス処理装置の圧力損失が高くなり、また装置自体も大きくなって非効率だからである。また、排ガス処理に際しての触媒層を通過するガスの線速度は、0.1〜10m/sec(Normal)、好ましくは0.5〜7m/sec(Normal)、より好ましくは0.7〜4m/sec(Normal)の範囲にあるのがよい。線速度が0.1m/sec(Normal)未満では前記目的を達成する為の充分なNOx除去効率が得られず、10m/sec(Normal)を超えるとNOx除去効率は大きく変わらないが、排ガス処理装置の圧力損失が高くなるからである。
本工程の脱硝触媒は、排ガス中に酸素が存在する条件下で好適に用いられるが、この場合の酸素濃度は、1〜50容量%の範囲にあるのが好ましく、より好ましくは1.5〜20容量%、更に好ましくは2〜16容量%の範囲にあるのがよい。酸素濃度が1容量%未満ではNOx除去効率が低下し、50容量%を超えると還元剤の酸化が促進される場合があるからである。また、排ガス中に水分を含む場合には、その濃度は50容量%以下であるのが好ましく、より好ましくは40容量%以下、更に好ましくは30容量%以下であるのがよい。排ガス中の水分濃度が50容量%を超えるとNOx除去効率が低下するからである。
(工程2)
本工程ではNOを分解除去する事を目的とする。NO分解触媒はNOを効率よく分解除去できるものであれば良いが、例えば特許文献1に記載の触媒を用いる事ができ、好ましい触媒組成としては、周期律表7〜11族から選ばれる少なくとも1種の元素またはその化合物と、周期律表1〜3族から選ばれる少なくとも1種の元素またはその化合物を活性成分として含むものなどがある。NO分解触媒の形状は、粉体、粒体、サドル状、ペレット、球体、ハニカム状に成形して用いることができる他、球体、サドル状、ハニカム状の担体にNO分解触媒を被覆して用いることができる。
本工程における排ガスのNO濃度は、好ましくは20,000ppm以下、より好ましくは10,000ppm以下、更に好ましくは5,000ppm以下である。NO濃度が20,000ppmを超えると、触媒層での発熱が大きくなって触媒が熱的ダメージを受ける事があるからである。また、場合によっては、本工程の前にNOを処理する為の還元剤を添加する事もでき、その際の還元剤としては水素、炭化水素、一酸化炭素、アンモニア、尿素などを用いる事ができる。本工程における処理温度や空間速度などの触媒使用条件は、要求されるNO分解率によって適宜決定されるが、好ましい範囲として、排ガスの温度は150〜650℃、より好ましくは170〜600℃であり、空間速度は100〜50,000hr−1(STP)、より好ましくは500〜30,000hr−1(STP)であり、触媒層を通過するガスの線速度は0.1〜10m/sec(Normal)、より好ましくは0.5〜7m/sec(Normal)である。
また、工程1の触媒と工程2の触媒との関係は、工程2の処理温度は工程1の処理温度に較べて、好ましくは−50〜+300℃、より好ましくは−30〜+250℃、更に好ましくは−20〜+200℃の範囲である事が望ましく、場合よっては工程2の触媒を加熱することが好ましい。工程2の処理温度が工程1の処理温度に較べて30℃を超えて低くなると充分なNO処理効率が得られない場合があり、300℃を超えて高くなると触媒が熱的ダメージを受ける事があるからである。また、工程1の触媒の体積は工程2に較べて好ましくは0.1〜5倍、より好ましくは0.2〜3倍、更に好ましくは0.3〜2倍である事が望ましい。工程1の触媒の体積が工程2に較べて0.1倍よりも小さいとNOx処理効率が低下して本発明の効果が充分に得られない場合があり、5倍よりも大きくすると排ガス処理装置の圧力損失が高くなり、また装置自体も大きくなって非効率だからである。
以下に実施例により発明を詳細に説明するが、本発明の効果を奏するものであれば以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<脱硝触媒の調製>
シリカゾル(SiO2として20質量%含有)20kgと25質量%アンモニア水225kgを混合した液に、硫酸チタニルの硫酸溶液(TiOとして125g/L、硫酸濃度550g/L)240Lをよく攪拌しながら徐々に滴下し、沈殿を生成させ後、適量のアンモニア水を加えてpHを8に調整した。このスラリーを熟成、濾過、洗浄した後、150℃で10時間乾燥した。これを空気雰囲気下550℃で6時間焼成し、さらにハンマーミルを用いて粉砕し、Ti−Si複合酸化物粉体を得た。このようにして調製したTi−Si複合酸化物粉体の組成は、Ti:Si=85:15(モル比)であった。
次にメタバナジン酸アンモニウム0.6kg、シュウ酸0.7kg、モノエタノールアミン0.2kgを水2Lに混合・溶解させ、均一溶液を調製した。このバナジウム含有溶液とパラタングステン酸アンモニウムの10質量%メチルアミン水溶液(WOとして400g/L)4.4Lを成形助剤と適量の水とともに、先に調製したTi−Si複合酸化物20kgに加え、ニーダーで混練した後、外形80mm角、長さ500mm、目開き2.9mm、肉厚0.4mmのハニカム状に押し出し成形した。このハニカム成形体を80℃で乾燥した後、空気雰囲気下450℃で3時間焼成し、脱硝触媒Aを得た。
脱硝触媒Aの組成は、(Ti−Si複合酸化物):V:WO=90:2:8(質量比)であり、BET比表面積は116m/g、全細孔容積は0.46mL/gであった。
<NO分解触媒の調製>
炭酸カルシウム800g、酸化ニッケル(NiO)200gに成形助剤と適量の水を加え、ニーダーで混練した後、直径5mm、長さ5mmのペレット状に押し出し成形した。このペレットを100℃で乾燥した後、空気雰囲気下500℃で5時間焼成し、NO分解触媒を得た。この触媒の組成はCaO:NiO=69:31(質量比)であり、全細孔容積は0.25mL/gであった。
<NOx、NO分解試験>
ガラス製反応管に上記脱硝触媒AおよびNO分解触媒を、脱硝触媒AがNO分解触媒の前段になるように充填し、下記組成の合成ガスを下記処理条件で導入した。なお、各触媒の充填量は、下記処理条件に記載の空間速度(SV)にあわせて決定した。
[合成ガス組成]
NOx:約100ppm,NH:約110ppm,NO:約500ppm,O:5容量%,HO:10容量%,N:balance
[処理条件]
・脱硝触媒(前段)
処理温度:450℃,空間速度:15,000hr−1(STP),ガス線速度:2.0m/sec(Normal)
・NO分解触媒(後段)
処理温度:450℃,空間速度:5,000hr−1(STP),ガス線速度:0.8m/sec(Normal)
次に、脱硝触媒入口、脱硝触媒出口(NO分解触媒入口)、NO分解触媒出口のNOx、NH、NO濃度を測定し、次式に従ってNO除去率を算出した。結果を表1に示す。
O除去率(%)={(脱硝触媒入口NO濃度)−(NO分解触媒出口NO濃度)}/(脱硝触媒入口NO濃度)×100
なお、NOx濃度の測定にはNOx分析計(日本サーモエレクトロン(株)製、Model 5100)、NO濃度の測定にはNO分析計(日本サーモエレクトロン(株)製、Model 46−HL)を用い、NH濃度はガス中のNHを0.5%ホウ酸水溶液で捕集した後に、イオンクロマトグラフ(東ソー(株)製、IC−2100)で分析する事によって求めた。
(実施例2)
<脱硝触媒の調製>
実施例1で調製したTi−Si複合酸化物粉体16kgに、TiOとしてCristal Global社製のDT−51(商品名)4kgを加え、混合した。次にメタバナジン酸アンモニウム0.6kg、シュウ酸0.7kg、モノエタノールアミン0.2kgを水2Lに混合・溶解させ、均一溶液を調製した。このバナジウム含有溶液とパラタングステン酸アンモニウムの10質量%メチルアミン水溶液(WOとして400g/L)4.4Lを成形助剤と適量の水とともに、先に混合したTi−Si複合酸化物とDT−51の混合粉体に加え、ニーダーで混練した後、外形80mm角、長さ500mm、目開き2.9mm、肉厚0.4mmのハニカム状に押し出し成形した。その後、80℃で乾燥した後、空気雰囲気下450℃で3時間焼成し、脱硝触媒Bを得た。
脱硝触媒Bの組成は(Ti−Si複合酸化物):TiO:V:WO=72:18:2:8(質量比)であり、BET比表面積は108m/g、全細孔容積は0.44mL/gであった。
<NOx、NO分解試験>
実施例1のNOx、NO分解試験において、脱硝触媒Aのかわりに上記脱硝触媒Bを用いた事以外は、実施例1と同様にしてNOx、NO分解試験を行なった。結果を表1に示す。
(実施例3)
<脱硝触媒の調製>
シリカゾル(SiO2として20質量%含有)15kgと25質量%アンモニア水180kgと水100Lを混合した液にモリブデン酸3kgを加え、よく攪拌してモリブデン酸を完全に溶解させ、均一溶液を調製した。この溶液に硫酸チタニルの硫酸溶液(TiOとして125g/L、硫酸濃度550g/L)190Lをよく攪拌しながら徐々に滴下し、沈殿を生成させた後、適量のアンモニア水を加えてpHを4に調整した。このスラリーを熟成、濾過、洗浄した後、100℃で10時間乾燥した。これを空気雰囲気下500℃で4時間焼成し、さらにハンマーミルを用いて粉砕し、Ti−Si−Mo混合酸化物粉体を得た。このようにして調製したTi−Si−Mo混合酸化物粉体の組成は、Ti:Si:Mo=81:13:6(モル比)であった。
次にメタバナジン酸アンモニウム0.5kg、シュウ酸0.7kg、モノエタノールアミン0.2kgを水2Lに混合・溶解させ、均一溶液を調製した。このバナジウム含有溶液を成形助剤と適量の水とともに、先に調製したTi−Si−Mo混合酸化物粉体20kgに加え、ニーダーで混練した後、外形80mm角、長さ500mm、目開き3.65mm、肉厚0.6mmのハニカム状に押し出し成形した。その後、80℃で乾燥した後、空気雰囲気下450℃で3時間焼成し、脱硝触媒Cを得た。
脱硝触媒Cの組成は(Ti−Si−Mo混合酸化物):V=98:2(質量比)であり、BET比表面積は101m/g、全細孔容積は0.39mL/gであった。
<NOx、NO分解試験>
実施例1のNOx、NO分解試験において、脱硝触媒Aのかわりに上記脱硝触媒Cを用いた事以外は、実施例1と同様にしてNOx、NO分解試験を行なった。結果を表1に示す。
(実施例4)
<脱硝触媒の調製>
パラタングステン酸アンモニウムの10質量%メチルアミン水溶液(WOとして400g/L)7.5Lと25質量%アンモニア水200kgを混合した液に、硫酸チタニルの硫酸溶液(TiOとして125g/L、硫酸濃度550g/L)216Lをよく攪拌しながら徐々に滴下し、沈殿を生成させた後、適量のアンモニア水を加えてpHを5に調整した。このスラリーを熟成、濾過、洗浄した後、150℃で10時間乾燥した。これを空気雰囲気下500℃で6時間焼成し、さらにハンマーミルを用いて粉砕し、Ti−W混合酸化物粉体を得た。このようにして調製したTi−W混合酸化物粉体の組成は、Ti:W=96:4(モル比)であった。
上記Ti−W混合酸化物粉体10kgに、実施例1で調製したTi−Si複合酸化物粉体10kgを加え、混合した。次にメタバナジン酸アンモニウム0.5kg、シュウ酸0.7kg、モノエタノールアミン0.2kgを水2Lに混合・溶解させ、均一溶液を調製した。このバナジウム含有溶液を成形助剤と適量の水とともに、先に混合したTi−W混合酸化物とTi−Si複合酸化物の混合粉体に加え、ニーダーで混練した後、外形80mm角、長さ500mm、目開き2.9mm、肉厚0.4mmのハニカム状に押し出し成形した。その後、80℃で乾燥した後、空気雰囲気下450℃で3時間焼成し、脱硝触媒Dを得た。
脱硝触媒Dの組成は(Ti−W混合酸化物):(Ti−Si複合酸化物):V=49:49:2(質量比)であり、BET比表面積は96m/g、全細孔容積は0.41mL/gであった。
<NOx、NO分解試験>
実施例1のNOx、NO分解試験において、脱硝触媒Aのかわりに上記脱硝触媒Dを用いた事以外は、実施例1と同様にしてNOx、NO分解試験を行なった。結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例1のNOx、NO分解試験において、合成ガス中のアンモニア濃度を約98ppmにした事以外は、実施例1と同様にしてNOx、NO分解試験を行なった。結果を表1に示す。
(実施例6)
実施例2のNOx、NO分解試験において、合成ガス中のアンモニア濃度を約98ppmにした事以外は、実施例2と同様にしてNOx、NO分解試験を行なった。結果を表1に示す。
(実施例7)
実施例3のNOx、NO分解試験において、合成ガス中のアンモニア濃度を約98ppmにした事以外は、実施例3と同様にしてNOx、NO分解試験を行なった。結果を表1に示す。
(実施例8)
実施例4のNOx、NO分解試験において、合成ガス中のアンモニア濃度を約98ppmにした事以外は、実施例4と同様にしてNOx、NO分解試験を行なった。結果を表1に示す。
(実施例9)
<脱硝触媒の調製>
硝酸クロム(III)九水和物8.4kgを水8Lに混合・溶解させ、均一溶液を調製した。このクロム含有溶液を成形助剤と適量の水とともに、TiO粉体(Cristal Global社製、DT−51(商品名))20kgに加え、ニーダーで混練した後、外形80mm角、長さ500mm、目開き2.9mm、肉厚0.4mmのハニカム状に押し出し成形した。このハニカム成形体を80℃で乾燥した後、空気雰囲気下450℃で3時間焼成し、脱硝触媒Eを得た。
脱硝触媒Eの組成は、TiO:Cr=98:2(質量比)であり、BET比表面積は78m/g、全細孔容積は0.31mL/gであった。
<NOx、NO分解試験>
実施例1のNOx、NO分解試験において、脱硝触媒Aのかわりに上記脱硝触媒Eを用いた事以外は、実施例1と同様にしてNOx、NO分解試験を行なった。結果を表1に示す。
Figure 2013071071
(比較例1)
実施例1のNOx、NO分解試験において、脱硝触媒Aを充填せず、かつ合成ガス中にアンモニアを添加しなかった事以外は、実施例1と同様にしてNOx、NO分解試験を行なった。なお、この場合はNO分解触媒入口およびNO分解触媒出口のNOx、NO、NH濃度を測定し、NO除去率は次式に従って算出した。結果を表1に示す。
O除去率(%)={(NO分解触媒入口NO濃度)−(NO分解触媒出口NO濃度)}/(NO分解触媒入口NO濃度)×100
本発明は排ガスの処理に用いることができ、特にNOxおよびNOを含む排ガス処理分野に用いることができる。

Claims (8)

  1. 窒素酸化物を含む排ガスを、脱硝触媒により処理し、次いで亜酸化窒素分解触媒により処理する事を特徴とする排ガス処理方法。
  2. 請求項1において、当該排ガスに還元剤を添加した後に当該脱硝触媒に導入する事を特徴とする請求項1記載の排ガス処理方法。
  3. 当該排還元剤がアンモニアおよび/または尿素である事を特徴とする請求項2記載の排ガス処理方法。
  4. 当該アンモニアおよび/または尿素の添加量が、当該排ガス中の一酸化窒素および二酸化窒素が窒素と水にする事ができる当量に対して0.3〜1.2倍である事を特徴とする請求項3記載の排ガス処理方法。
  5. 当該排ガス処理方法において、亜酸化窒素分解触媒入口の排ガス中に含まれる一酸化窒素及び二酸化窒素の合計の濃度が50ppm以下である請求項1〜4記載の排ガス処理方法。
  6. 当該脱硝触媒の活性成分が、バナジウム、ニオブ、タンタル、モリブデン、タングステン、マンガン、鉄、コバルト、ニッケルおよび/または亜鉛から選ばれる1種以上の元素またはその化合物である事を特徴とする請求項1〜5記載の排ガス処理方法。
  7. 当該脱硝触媒が、チタン酸化物を含有している事を特徴とする請求項6記載の排ガス処理方法。
  8. 当該チタン酸化物が、アルミニウム、ケイ素、ジルコニウム、モリブデンおよび/またはタングステンから選ばれる1種以上の元素とチタンの複合酸化物および/または混合酸化物の1種以上の酸化物、または、前記複合酸化物および/または混合酸化物の1種以上の酸化物と酸化チタンの混合物である事を特徴とする請求項7記載の排ガス処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016529099A (ja) * 2013-07-31 2016-09-23 シエル・インターナシヨナル・リサーチ・マートスハツペイ・ベー・ヴエー 亜酸化窒素分解触媒

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