JP2013064917A - 表示装置、プロジェクター、及び、表示方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】プロジェクター11は、画像データに基づき、スクリーンSCに表示画像を表示する投射ユニット3と、スクリーンSCにおける、表示画像に対する指示位置を検出する位置検出部151と、スクリーンSC内の実投射領域11Bにおける指示位置の座標である第1の座標を算出する座標算出部159と、座標算出部159により算出された第1の座標を、画像データにおける座標である第2の座標に変換する座標変換部160と、座標変換部160により得られた第2の座標を出力する出力部101とを備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、表示されている画像に対する指示位置を検出する場合に、キャリブレーションの実行頻度を減らすことが可能な表示装置、プロジェクター、及び表示方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、画像データに基づいて表示面に表示された表示画像に対する指示位置の座標を、画像データにおける座標として出力するので、出力された座標を利用する機器においては、表示解像度や表示領域の広さ等の表示態様に影響されずに、指示位置と画像データとの相対位置を特定できる。画像データにおける指示位置の座標を得る過程で、画像データ自体と指示位置とを直接対応づける必要がないため、画像データのサイズ等が変化してもキャリブレーションを行う必要がない。従って、キャリブレーションの実行頻度を減らすことができる。
本発明によれば、表示可能領域に対する表示画像の位置を示す情報である画像位置情報が変化しても、指示位置の座標を正確に変換して出力できる。
本発明によれば、画像データの解像度が変化しても指示位置の座標を正確に変換して出力できる。
本発明によれば、表示面を撮影した撮影画像に基づいて指示位置を速やかに検出できる。
本発明によれば、表示画像が表示されていない位置が指示された場合であっても、指示位置の座標を出力することが可能である。また、出力される座標は指示位置に近い位置の座標であるため、指示位置の座標と同様に処理することができる。
本発明によれば、表示画像が表示された領域が指示された場合のみ指示位置に対応する座標を出力するので、画像に重なる位置への指示のみに対応した動作を行うことができる。
本発明によれば、表示画像の表示態様の変化に伴って常に適正な座標を出力できる。
本発明のプロジェクターによれば、画像データに基づいて投射面に投射した表示画像に対する指示位置の座標を、画像データにおける座標として出力するので、出力された座標を利用する機器においては、表示解像度や表示領域の広さ等の表示態様に影響されずに、指示位置と画像データとの相対位置を特定できる。画像データにおける指示位置の座標を得る過程で、画像データ自体と指示位置とを直接対応づける必要がないため、画像データのサイズ等が変化してもキャリブレーションを行う必要がない。従って、キャリブレーションの実行頻度を減らすことができる。
本発明によれば、画像データに基づいて表示面に表示された表示画像に対する指示位置の座標を、画像データにおける座標として出力するので、出力された座標を利用する機器においては、表示解像度や表示領域の広さ等の表示態様に影響されずに、指示位置と画像データとの相対位置を特定できる。画像データにおける指示位置の座標を得る過程で、画像データ自体と指示位置とを直接対応づける必要がないため、画像データのサイズ等が変化してもキャリブレーションを行う必要がない。従って、キャリブレーションの実行頻度を減らすことができる。
また、上記プログラムを、コンピューターが読み取り可能に記録した記録媒体として実現することも可能である。
図1は、実施形態に係るプロジェクター11を用いた表示システム10の構成を示す図である。図中の一部を円内に拡大して示す。
表示装置としてのプロジェクター11は、画像供給装置としてのPC(Personal Computer)13に画像信号ケーブル等により有線接続されている。プロジェクター11にはPC13から画像データが入力され、プロジェクター11は入力された画像データに基づいて、投射面(表示面)としてのスクリーンSCに表示画像を投射する。また、プロジェクター11は通信ケーブル等によりPC13に接続され、PC13との間で制御データ等を送受信する。プロジェクター11は、PC13から入力された画像データが静止画像であっても動画像であっても投射できる。スクリーンSCは、壁面に固定された平板に限らず、壁面自体をスクリーンSCとして使用することも可能である。ここで、プロジェクター11上で画像が投射される範囲を実投射領域11B(表示可能領域)とする。
プロジェクター11は、大別して、PC13から入力される画像データに基づいて表示用の画像処理を実行する画像処理ユニット110と、画像処理ユニット110の制御に従ってスクリーンSCに画像を投射する投射ユニット3(表示手段)と、スクリーンSC上の指示体12の指示位置を検出する位置検出ユニット150と、位置検出ユニット150が検出した指示位置の座標を、画像データにおける座標に変換する座標変換部160と、座標変換部160が変換した変換後の座標をPC13に出力する出力部101(出力手段)と、これらの各部を制御する制御部103と、を備えている。
制御部103は、図示しないCPU、不揮発性メモリー、RAM等により構成され、制御部103に接続された記憶部105に記憶されている制御プログラム105Aを読み出して実行し、プロジェクター11の各部を制御する。また、記憶部105に記憶された制御プログラム105Aを実行することで、制御部103はキャリブレーション実行部103Aとして機能する。キャリブレーション実行部103Aは、後述するキャリブレーションを実行して、撮影画像データにおける座標と、キャリブレーションの対象となるスクリーンSC上の領域における座標との対応関係(座標変換パラメーター)を求める。記憶部105は、磁気的、光学的記録装置または半導体記憶素子により構成され、制御プログラム105Aを含む各種プログラム、及び、各種設定値等のデータを記憶する。
操作パネル41は、各種スイッチ及びインジケーターランプを備え、プロジェクター11の外装筐体(図示略)に配置されている。制御部103は、プロジェクター11の動作状態や設定状態に応じて操作パネル41のインジケーターランプを適宜点灯或いは点滅させる。また、操作パネル41のスイッチが操作されると、操作されたスイッチに対応する操作信号が制御部103に出力される。
また、プロジェクター11は、プロジェクター11を操作する操作者としてのユーザーが使用するリモコン(図示略)がボタン操作に対応して送信した赤外線信号を、リモコン受光部45によって受光する。リモコン受光部45は、上記リモコンから受光した赤外線信号を受光素子により受光し、この信号に対応する操作信号を制御部103に出力する。操作パネル41やリモコン等は、プロジェクター11に対する操作をユーザーが入力するための操作部である。なお、プロジェクター11に対する操作を表す操作信号をPC13からプロジェクター11に送信し、この操作信号に基づいてプロジェクター11を制御することもできる。この場合は、PC13も、プロジェクター11に対する操作をユーザーが入力するための操作部として機能する。
制御部103は、操作パネル41またはリモコン受光部45から入力される操作信号に基づいて、ユーザーの操作を検出し、この操作に従ってプロジェクター11を制御する。
光変調装置32は、後述する画像処理系からの信号を受けて、照明光学系31からの光を変調する。本実施形態では、透過型液晶パネルを用いて光変調装置32を構成した場合を例に挙げて説明する。この構成では、光変調装置32は、カラーの投影を行うため、RGBの三原色に対応した3枚の液晶パネルからなる。照明光学系31からの光はRGBの3色の色光に分離され、各色光は対応する各液晶パネルに入射する。各液晶パネルを通過して変調された色光はクロスダイクロイックプリズム等の合成光学系によって合成され、投射光学系33に射出される。
投射ユニット3は、投射部30とともに、表示制御部107の制御に従って投射光学系33が備える各モーターを駆動する投射光学系駆動部121、表示制御部107から出力される画像信号に基づいて光変調装置32を駆動して描画を行う光変調装置駆動部119、及び、制御部103の制御に従って照明光学系31が備える光源を駆動する光源駆動部117を備えている。
また、画像入力部104に、VESA(Video Electronics Standards Association)が策定したDisplayPortを備えた構成としてもよく、具体的にはDisplayPortコネクター或いはMini Displayportコネクターと、Displayport規格に準拠したインターフェイス回路とを備えた構成としてもよい。この場合、プロジェクター11は、PC13や、PC13と同等の機能を有する携帯型デバイスが備えるDisplayPortに接続することができる。
また、画像処理ユニット110(画像形成手段)は、画像入力部104を介して入力された画像データを処理する表示制御部107、表示制御部107の制御に従って画像をフレームメモリー115に展開し、投射部30が投射する画像を生成する画像処理部113を備えている。
なお、撮像部153は、可視光を撮像可能な構成であっても良く、非可視光(赤外光など)を撮像可能な構成であっても良い。撮像部153が非可視光を撮像可能な場合には、指示体12が非可視光を射出して、撮像部153が指示体12から射出された非可視光を撮像する構成や、指示体12が非可視光を反射可能な反射部を備えており、制御部103の制御によってプロジェクター11からスクリーンSCに対して非可視光を投射し、指示体12の反射部によって反射された非可視光を撮像部153によって撮像する構成等を採用することができる。
位置検出処理部157が出力する座標は、撮像部153の撮影画像データに基づいて検出された座標であり、スクリーンSCに結像した表示画像上に仮想的に設けられた座標軸における座標である。座標変換部160は、画像処理部113がフレームメモリー115に展開した画像の解像度と、画像処理部113が画像を展開する際に行った解像度変換やズーム等の処理内容に関する情報とを含む各種の情報を取得し、取得した情報をもとに、位置検出処理部157が求めた表示画像における座標を入力画像データにおける座標に変換する。上述のように光変調装置32は、例えば縦横にマトリクス状に並ぶ所定数の画素を有する液晶表示パネルを用いて構成されているので、画素の配列方向に仮想の直交座標系の座標軸を配置することで、パネル上の位置を座標で表すことができる。これに対し、撮影画像データにおける座標は、プロジェクター11とスクリーンSCとの距離、投射光学系33におけるズーム率、プロジェクター11の設置角度、撮像装置5とスクリーンSCとの距離等の様々な要素の影響を受ける。そこで、本発明に係るプロジェクター11においては、最初にキャリブレーション(後述)を実行して、撮影画像データにおける座標と、キャリブレーションの対象となるスクリーンSC上の領域における座標との対応関係(座標変換パラメーター)を求める。ここで、キャリブレーションの対象となるスクリーンSCの領域は、実投射領域11B全体であっても良く、実投射領域11Bの一部であっても良い。実投射領域11Bの一部をキャリブレーションの対象とする場合としては、プロジェクター11の表示画像のアスペクト比とスクリーンSCのアスペクト比が異なる場合(例えば、プロジェクター11の表示解像度がWXGAで、スクリーンSCのアスペクト比が4:3である場合)に、プロジェクター11の表示画像の垂直方向の幅が、スクリーンSCの垂直方向の幅と一致するように表示する場合が考えられる。この場合は、プロジェクター11の実投射領域11Bのうち、スクリーンSCに含まれる領域をキャリブレーションの対象とし、それ以外の領域をキャリブレーションの対象外とすることが考えられる。キャリブレーション実行部103Aによって座標変換パラメーターが求められると、この座標変換パラメーターに基づいて、座標算出部159が座標の変換を行う。この変換処理については後述する。さらに、座標変換部160は、座標算出部159から出力された座標(第1の座標)を画像位置情報(後述)に基づいて変換し、変換後の座標(第2の座標)を出力部101に出力する。
また、プロジェクター11に対応した専用のデバイスドライバープログラムを用意して、このデバイスドライバープログラムをPC13にインストールして使用しても良い。この場合は専用のデバイスドライバープログラムが必要になる一方で、プロジェクター11とPCとの間でやり取りできる情報は、専用のデバイスドライバープログラムの仕様に応じて任意に設定することができる。
この図3に示すように、PC13は、制御プログラムを実行してPC13の各部を中枢的に制御するCPU131、CPU131により実行される基本制御プログラムや当該プログラムに係るデータを記憶したROM132、CPU131が実行するプログラムやデータを一時的に記憶するRAM133、プログラムやデータを不揮発的に記憶する記憶部134、入力操作を検出して入力内容を示すデータや操作信号をCPU131に出力する入力部135、CPU131による処理結果等を表示するための表示データを出力する表示部136、及び、外部の装置との間でデータ等を送受信する外部I/F137を備えており、これらの各部はバスにより相互に接続されている。
入力I/F141には、プロジェクター11に繋がる通信ケーブルが接続され、プロジェクター11から、指示体12による指示位置の座標が入力される。ここで、入力I/F141には、プロジェクター11の出力部101が出力する座標データが、マウス、トラックボール、デジタイザー、或いはペンタブレット等のポインティングデバイスが出力する座標データと同様のデータとして入力される。従って、PC13は、プロジェクター11から入力される座標データを入力デバイスからの入力信号として処理することができ、例えば、この座標データに基づいてマウスカーソルやポインターの移動を行う等の動作を行える。
光変調装置32が有する液晶表示パネル全体を使用して表示画像を投射した場合には、図4(A)に2点差線で示す投射可能領域11Aに画像が結像する。プロジェクター11がスクリーンSCの真正面に位置している場合を除き、図4(A)に示すように台形歪みが発生するので、プロジェクター11は、表示制御部107の機能によりキーストーン補正を行う。このキーストーン補正の実行後には、実投射領域11Bに表示画像が投射される。実投射領域11Bは、通常、スクリーンSC上で長方形となり、かつ最大のサイズとなるよう設定される。具体的には、光変調装置32の液晶表示パネルの解像度と台形歪みの程度により決定されるが、最大サイズでなくてもよい。
このキャリブレーションは、制御部103が記憶部105に記憶されたキャリブレーション用プログラム(図示略)を実行することで行われるので、PC13においてキャリブレーション用のプログラムをインストールして実行する必要がない。また、撮影画像データに基づいてキャリブレーション実行部103Aが自動で行う処理であっても良く、キャリブレーション用の画像に対するユーザーの操作が必要な処理であっても良い。さらに、プロジェクター11がこれらの処理を併用しても良い。キャリブレーション用の画像に対するユーザーの操作は、キャリブレーション用の画像に含まれるドットをユーザーが指示体12で指示する操作等が考えられる。
ところで、PC13から入力される画像データが、解像度が1024×768ドットの表示画像202に切り替えられると、スクリーンSCには図5(B)に示すように1066×800ドットの表示画像202が投射される。この表示画像202は表示画像201より低解像度であるため、表示画像202が投射される領域は実投射領域11Bよりも小さい。
そこで、プロジェクター11は、表示画像の解像度が変わった場合にも対応できるように、位置検出ユニット150の座標算出部159が算出した指示位置の座標(X1n,Y1n)を、座標変換部160によって、表示中の表示画像における指示位置の座標(X2n,Y2n)に変換する処理を行う。
本実施形態では、座標変換部160は、表示画像における座標を実投射領域11Bの隅に原点を設定した座標系(図5(A))により表す。図5(B)及び図6(A)〜(B)に示したように、実投射領域11Bよりも小さい領域に表示画像(ここでは表示画像202)を表示した場合、位置検出処理部157が撮像部153の撮影画像において表示画像の隅を原点とした場合の指示位置を検出し、座標算出部159が実投射領域11Bにおける表示画像202の位置を特定して、実投射領域11Bにおける座標(X1n,Y1n)を算出する。
また、以下の演算では、X2max、X2minの値を用いる。X2maxは、表示画像202を表示した場合に表示画像202の左上隅を原点とした座標系において、X軸方向の最大値であり、X2minは同座標系において最小値である。つまり、X2maxはX軸上で表示画像202の右端の座標であり、X2minは原点であるためゼロであると考えられるが、X2max、X2minの値としては正規化された値を用いるので、X2min=0とは限らない。このため、変数X2minとして演算する。
この場合、座標(X2n,Y2n)は、下記式(1)、(2)により算出される。
Y2n=(Y2max−Y2min)×(Y1n−Y1bmin)÷(Y1bmax−Y1bmin) …(2)
本実施形態では図6(B)に示すようにY1bmin=Y2min=0、Y1bmax=Y2max=Y1maxである。このため、上記式(2)から、Y2n=Y1nとなる。
また、以下の例では、実投射領域11Bは1280×800ドットの解像度の画像に合わせて設定され、この実投射領域11Bにおける座標を(XPn,YPn)で表すと、(XPmin≦XPn≦XPmax,YPmin≦YPn≦YPmax)であり、XPmin=0、XPmax=1280、YPmin=0、YPmax=800であるものとする。
さらに、実投射領域11Bに表示される表示画像の位置及びサイズに関する情報として、表示画像の右上端の座標を(XP0,YP0)とし、この例では(XP0,YP0)=(0,0)とし、表示画像のX軸方向のサイズWP0=1280、Y軸方向のサイズHP0=800とする。
X1bmin=(X1max−X1min)×XP0÷(XPmax−XPmin) …(3)
X1bmax=(X1max−X1min)×(XP0+WP0)÷(XPmax−XPmin) …(4)
Y1bmin=(Y1max−Y1min)×YP0÷(YPmax−YPmin) …(5)
Y1bmax=(Y1max−Y1min)×(YP0+HP0)÷(YPmax−YPmin) …(6)
図7及び図8は、画像の投射状態の変化と座標を変換する処理の様子を示す説明図であり、投射状態の変化により画像位置情報(XP0,YP0,WP0,HP0)が変化する例を示す。
図7(A)では実投射領域11Bと同じ解像度(1280×800)の表示画像201を表示している。この場合の画像位置情報は、(XP0=0,YP0=0,WP0=1280,HP0=800)である。ここで、表示画像を、解像度が異なる表示画像202(1066×800)に変更した場合、図7(B)に示すように、表示画像202の周囲に非表示領域11Cが発生する。この場合、画像位置情報は、(XP0=107,YP0=0,WP0=1066,HP0=800)となる。
ここで、表示画像202のアスペクト比を変更して実投射領域11B全体に拡大表示した場合、図7(C)に示すように実投射領域11Bいっぱいに表示画像202が表示され、画像位置情報は(XP0=0,YP0=0,WP0=1280,HP0=800)となる。
具体的には、座標変換部160は、座標変換処理を行う前に、座標算出部159が算出した座標が非表示領域11Cに該当するか否かを、画像位置情報に基づいて判別する。ここで、座標算出部159が算出した座標が非表示領域11Cに該当する場合、座標変換部160は、X軸方向の座標とY軸方向の座標の各々について、非表示領域11Cに該当するか否か(実投射領域11Bに含まれるか否か)、及び、非表示領域11Cに該当する場合は、座標が大きい側と小さい側のどちらの非表示領域11Cに含まれているかを判別する。例えば、図7(B)において指示位置が表示画像202の左側の非表示領域11Cに重なっている場合には、指示位置のX軸方向の座標が、値が小さい側の非表示領域11Cに含まれている。座標変換部160は、X軸方向の座標とY軸方向の座標のいずれかについて逸脱している方向を判別した場合、逸脱している方向の表示画像202の端位置の座標を、指示位置の座標に割り当てる。図7(B)において指示位置が表示画像202の左側の非表示領域11Cに重なっている場合には、その指示位置のX軸方向の座標X1nの値を、X1bminの値に変更する。同様に、指示位置が表示画像202の右側の非表示領域11Cに重なっている場合には、その指示位置のX軸方向の座標X1nの値を、X1bmaxの値に変更する。Y軸方向においても同様である。
また、プロジェクター11は、複数の表示画像を同時に並べて表示する、いわゆる多画面表示機能を有する。図8(B)には、多画面表示機能により、表示画像202と、表示画像203とを表示した例を示す。この例では、表示画像202及び表示画像203は、実投射領域11Bに並べて表示できるように、アスペクト比を保って縮小表示され、その周囲には非表示領域11Cが発生する。多画面表示機能によって複数の表示画像を同時に表示する場合、表示画像のそれぞれについて画像位置情報を定義することができる。図8(B)のような場合は、表示画像202及び表示画像203のそれぞれについて異なる画像位置情報を定義することができる。縮小後の表示画像201の解像度は縦横半分の533×400となり、表示画像202に関する画像位置情報は、(XP0=53,YP0=200,WP0=533,HP0=400)となる。
プロジェクター11は、上記の多画面表示機能の実行時に、表示画像202及び表示画像203のいずれか一方を拡大あるいは縮小することも可能である。この場合、プロジェクター11は、ユーザーが指示体12で表示画像202、203の一方の拡大または縮小を指示する操作を行った場合に、この操作に応じて指示された表示画像を拡大または縮小し、拡大または縮小した表示画像の画像位置情報を更新する。
・制御部103がPC13からの画像データの入力を検出したとき。
・制御部103が、PC13から入力される画像データに関する情報(画像の解像度など)の変化を検出したとき。
・プロジェクター1において、画像データの解像度を変更したとき。
・画像データのアスペクト比を変更したとき。
・光変調装置32により描画する画像を、投射する画像データの画像処理によって拡大/縮小するデジタルズーム機能を実行または解除したとき。
・実投射領域11Bに対する表示画像の表示位置を変更したとき。
・上記のデジタルズーム機能により画像を拡大し、さらに画像処理によって画像の表示位置を変更する機能を実行または解除したとき。
・光変調装置32により描画する画像と背景を含む全体すなわち実投射領域11B全体の投射サイズを、画像データの画像処理を行うことにより拡大/縮小するテレワイド機能を実行または解除したとき。
・上記のデジタルズーム機能により画像を縮小し、さらに画像処理によって画像の表示位置を変更するピクチャーシフト機能を実行または解除したとき。
・複数の画像の同時表示を実行または解除したとき。
・座標変換部160から座標を出力する出力先が、画像処理ユニット110からPC13(出力部101)へ、或いはその逆へ変更されたとき。
解像度の変更、アスペクト比の変更、各種機能の実行および解除は、いずれも制御部103の制御により、画像処理ユニット110によって実行される。なお、上記に列挙したタイミングはあくまで一例であり、その他のタイミングで画像位置情報を更新することも勿論可能である。
この図9に示す動作は、プロジェクター11の起動後、或いは、操作パネル41またはリモコン受光部45の操作によってポインター12Aやメニューバー12Bの表示が指示された場合に、投射を終了するまで一定時間毎に繰り返し実行される。
(1)キーストーン補正を行った場合。
(2)プロジェクター11の設置条件が変わった場合。例えば、スクリーンSCに対するプロジェクター11の相対的な位置(向きを含む)が変わった場合。
(3)光学条件が変わった場合。例えば、投射光学系33のフォーカスまたはズームの状態が変わった場合。投射光学系33あるいは撮像部153の光軸が経時変化等によりずれた場合。
これらの事象が発生した場合、座標変換部160が座標を算出する基準となる、初期状態における撮影画像データ上の位置と画像処理部113が描画する画像上の位置との対応関係が変化するので、改めてキャリブレーションを行う必要がある。逆にこれらの事象が発生しなければキャリブレーションを再度行う必要はないので、プロジェクター11を前回使用してから今回使用するまでの間に上記の事象が発生していなければ、キャリブレーションを行うことなく、前回のキャリブレーションで求めた座標変換パラメーターを再利用することもできる。キャリブレーションを行う必要があるかどうかをキャリブレーション実行部103Aが判別する方法としては、例えば、操作パネル41においてキーストーン補正の実行を指示するスイッチの操作の有無に基づいて判別する方法や、プロジェクター11に傾きや動きを検出するセンサーを設け、このセンサーの検出値の変化に基づいて判別する方法がある。また、投射光学系33におけるフォーカス、ズームの調整を行った場合に、キャリブレーション実行部103Aがキャリブレーションを自動で実行してもよい。また、ユーザーが、プロジェクター11の設置位置や光学条件の変化を知って、キャリブレーション実行を指示する操作を行えるように、操作パネル41やリモコン等の操作部に、対応するスイッチを設けてもよい。
その後、座標変換部160は、座標算出部159が算出した座標を表示画像の画像データにおける座標に変換する処理を行う(ステップS18)。変換後の座標は、図5(B)で説明した座標(X2n,Y2n)である。
座標変換部160は、変換後の座標をPC13に出力し(ステップS19)、本処理を終了する。
また、位置検出部151は、撮像部153が撮影した撮影画像に基づいて、スクリーンSC上の指示体12の位置を検出することにより、実投射領域11Bにおける指示位置を検出するので、指示位置を速やかに検出できる。
また、表示制御部107等により画像データに対する処理が実行されることにより、スクリーンSCにおける画像の表示態様が変更された場合に、座標変換部160は、表示態様に応じて変化した画像位置情報に基づいて座標を変換する処理を行う。ここで新たに変換された座標は、出力部101が出力する。これにより、表示画像の表示態様の変化に伴って常に適正な座標を出力できる。
座標変換部160が、変換後の座標データを画像処理ユニット120に出力すると、画像処理ユニット120は、画像処理部122によってポインター12Aやメニューバー12Bの画像を描画し、表示制御部107が展開している画像と同じ解像度の画像を生成して、画像処理部113に出力する。ここで画像処理部122が出力する画像は、ポインター12Aまたはメニューバー12B等の画像を含む。画像処理部113は、画像処理部122から入力された画像を、フレームメモリー115に展開した画像と合成する。これにより、画像処理ユニット110は、速やかにポインター12Aやメニューバー12Bを入力画像に重畳して表示できる。
また、上記実施形態の構成において、指示体12は、棒状のものやペン型のものに限定されず、例えばユーザーの指を指示体12として、その指示位置を検出する構成とすることも可能である。
さらに、上記実施形態の構成では、位置検出ユニット150が撮影画像データに基づいて指示体12による指示位置を検出する構成を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、表示面としてのスクリーンSC或いは他の表示方式における表示画面に、感圧式や静電容量式のタッチパネルを設け、このタッチパネルによって指示体12としてのユーザーの指や棒体等の接触を検出する構成としてもよい。
また、上記実施形態において記憶部105が記憶していた制御プログラム105Aを、プロジェクター11が通信ネットワークを介して接続された他の装置からダウンロードして実行しても良いし、可搬型の記録媒体に制御プログラム105Aを記録して、この記録媒体から上記各プログラムを読み取って実行する構成としても良い。PC13が記憶していた表示制御プログラム13Aについても同様に、PC13が他の装置から表示制御プログラム13Aをダウンロードして実行しても良いし、可搬型の記録媒体に記録された表示制御プログラム13AをPC13が読み取って実行する構成としても良い。
Claims (9)
- 画像データに基づき、表示面に表示画像を表示する表示手段と、
前記表示面における、前記表示画像に対する指示位置を検出する位置検出手段と、
前記表示面内の表示可能領域における前記指示位置の座標である第1の座標を算出する座標算出手段と、
前記座標算出手段により算出された前記第1の座標を、前記画像データにおける座標である第2の座標に変換する座標変換手段と、
前記座標変換手段により得られた前記第2の座標を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする表示装置。 - 前記座標変換手段は、前記座標算出手段により算出された前記第1の座標を、前記表示可能領域に対する前記表示画像の位置を示す情報である画像位置情報に基づいて、前記第2の座標に変換することを特徴とする請求項1記載の表示装置。
- 前記座標変換手段は、前記座標算出手段により算出された前記第1の座標を、前記画像データの解像度に基づいて前記第2の座標に変換することを特徴とする請求項2記載の表示装置。
- 前記位置検出手段は、撮像手段により前記表示面を撮像した撮影画像に基づいて、前記表示面の指示体の位置を検出することにより、前記表示可能領域における前記指示位置を検出することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の表示装置。
- 前記座標変換手段は、前記指示位置が前記表示画像に含まれない場合に、前記画像データにおいて前記指示位置に近い位置の座標を、変換後の座標とすることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の表示装置。
- 前記座標変換手段は、前記指示位置が前記表示画像に含まれない場合に、変換後の座標を出力しないことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の表示装置。
- 前記画像データに対して画像処理が実行されることにより、前記表示面における前記表示画像の表示態様が変更された場合に、前記座標変換手段は、前記表示態様に応じて変化した前記画像位置情報に基づいて、前記第1の座標を前記第2の座標に変換することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の表示装置。
- 光源が発した光を変調する光変調手段と、
画像データに基づいて前記光変調手段に表示画像を形成する画像形成手段と、
前記画像形成手段により形成された表示画像を投射面に投射する投射手段と、
前記投射面における、前記表示画像に対する指示位置を検出する位置検出手段と、
前記投射面の投射領域における前記指示位置の座標である第1の座標を算出する座標算出手段と、
前記座標算出手段により算出された前記第1の座標を、前記画像データにおける座標である第2の座標に変換する座標変換手段と、
前記座標変換手段により得られた前記第2の座標を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とするプロジェクター。 - 画像データに基づいて表示面に表示画像を表示し、
表示された前記表示画像に対する指示位置を検出し、
前記表示面内の表示可能領域における前記指示位置の座標である第1の座標を算出し、
算出した前記第1の座標を、前記画像データにおける座標である第2の座標に変換し、
この変換により得られた前記第2の座標を出力すること、
を特徴とする表示方法。
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