JP6064321B2 - 表示装置、及び、表示制御方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、例えば未知の解像度の画像が入力された場合や解像度に関する情報を誤判別した場合など、入力された信号に関して正しい解像度に関する情報が得られないことがある。近年は、デジタル放送の普及、映像コンテンツの高画質化、携帯型の機器を含む表示装置の多様化等によって、画面解像度の種類は増加する一方であり、表示装置が対応していない解像度の画像が入力されることも少なくない。このような場合、従来の表示装置では解像度に関する情報が得られないことから、指示位置と表示中の画像との位置関係を正確に求めることができないという問題があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、表示されている画像に対する指示位置を特定する機能を備え、未知の解像度の画像にも対応可能な表示装置、及び表示制御方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、画像が表示された表示面に対する指示操作に対応して、指示された位置を検出し、検出した指示位置の座標を供給画像における座標に変換して出力することができる。そして、表示面における供給画像の位置を示す画像位置情報を、補正用の画像を用いて補正できるので、未知の解像度の供給画像を表示する場合や解像度に関する情報を誤判別した場合など、解像度に関する正確な情報を得られない場合であっても、正確に座標を変換して出力できる。これにより、供給される画像の解像度に関わらず、画像が表示された表示面に対する操作によって指示された位置の座標を正確に出力できる。
本発明によれば、表示面に対する指示位置を検出し、検出した指示位置を供給画像における座標に正確に変換して出力できる。
本発明によれば、表示可能領域に位置するマーカーを用いて、画像位置情報を正確かつ速やかに補正でき、正確な座標を出力できる。
本発明によれば、補正用の画像を表示して、表示面に対する操作により指示された位置とマーカーの位置とに基づいて、画像位置情報を正確に補正でき、正確な座標を出力できる。
本発明によれば、マーカーを検出することによって、指示操作に依存することなく、画像位置情報を補正でき、正確な座標を出力できる。
本発明によれば、メモリーに展開された画像のマーカーを検出することによって、指示操作に依存することなく、画像位置情報を補正でき、正確な座標を出力できる。また、メモリーの画像からマーカーを検出することで、速やかに、かつ正確にマーカーの位置を特定できる。
本発明によれば、画像を投射するプロジェクターにおいて、投射面に対する指示操作により指示された位置を、供給画像における座標に正確に変換して出力できる。
本発明によれば、画像が表示された表示面に対する指示操作に対応して、指示された位置を検出し、検出した指示位置の座標を供給画像における座標に変換して出力することができる。そして、表示面における前記供給画像の位置を示す画像位置情報を、補正用の画像を用いて補正できるので、未知の解像度の供給画像を表示する場合や解像度に関する情報を誤判別した場合など、解像度に関する正確な情報を得られない場合であっても、正確に座標を変換して出力できる。これにより、供給される画像の解像度に関わらず、画像が表示された表示面に対する操作によって指示された位置の座標を正確に出力できる。
また、上記プログラムを、コンピューターが読み取り可能に記録した記録媒体として実現することも可能である。
図1は、実施形態に係るプロジェクター11を用いた表示システム10の構成を示す図である。
表示装置としてのプロジェクター11は、画像供給装置としてのPC(Personal Computer)13に画像信号ケーブル等により有線接続されている。プロジェクター11には、例えば、VGA端子を介してPC13からアナログ画像信号(アナログRGBコンポーネント映像信号等)が入力され、プロジェクター11は入力された画像信号に基づいて、投射面(表示面)としてのスクリーンSCに表示画像を投射する。また、プロジェクター11は通信ケーブル等によりPC13に接続され、PC13との間で制御データ等を送受信する。プロジェクター11は、PC13から入力された画像が静止画像であっても動画像であっても投射できる。スクリーンSCは、壁面に固定された平板に限らず、壁面自体をスクリーンSCとして使用することも可能である。ここで、プロジェクター11上で画像が投射される範囲を実投射領域11B(表示可能領域)とする。
プロジェクター11は、大別して、PC13から入力される画像に基づいて表示用の画像処理を実行する画像処理ユニット110と、画像処理ユニット110の制御に従ってスクリーンSCに画像を投射する投射ユニット3(表示手段)と、スクリーンSC上の指示体12の指示位置を検出する位置検出ユニット150と、位置検出ユニット150が検出した指示位置の座標を、画像データにおける座標に変換する座標変換部160と、座標変換部160が変換した変換後の座標をPC13に出力する出力部101(出力手段)と、これらの各部を制御する制御部103と、を備えている。
制御部103は、図示しないCPU、不揮発性メモリー、RAM等により構成され、制御部103に接続された記憶部105に記憶されている制御プログラム105Aを読み出して実行し、プロジェクター11の各部を制御する。また、記憶部105に記憶された制御プログラム105Aを実行することで、制御部103はキャリブレーション実行部103Aとして機能する。
操作パネル41は、各種スイッチ及びインジケーターランプを備え、プロジェクター11の外装筐体(図示略)に配置されている。制御部103は、プロジェクター11の動作状態や設定状態に応じて操作パネル41のインジケーターランプを適宜点灯或いは点滅させる。また、操作パネル41のスイッチが操作されると、操作されたスイッチに対応する操作信号が制御部103に出力される。
また、プロジェクター11は、プロジェクター11を操作する操作者としてのユーザーが使用するリモコン(図示略)がボタン操作に対応して送信した赤外線信号を、リモコン受光部45によって受光する。リモコン受光部45は、上記リモコンから受光した赤外線信号を受光素子により受光し、この信号に対応する操作信号を制御部103に出力する。操作パネル41やリモコン等は、プロジェクター11に対する操作をユーザーが入力するための操作部である。なお、プロジェクター11に対する操作を表す操作信号をPC13からプロジェクター11に送信し、この操作信号に基づいてプロジェクター11を制御することもできる。この場合は、PC13も、プロジェクター11に対する操作をユーザーが入力するための操作部として機能する。
制御部103は、操作パネル41またはリモコン受光部45から入力される操作信号に基づいて、ユーザーの操作を検出し、この操作に従ってプロジェクター11を制御する。
光変調装置32は、入射する光を変調する変調領域を備えており、後述する画像処理系からの信号を受けて、照明光学系31からの光を変調する。本実施形態では、透過型液晶パネルを用いて光変調装置32を構成した場合を例に挙げて説明する。この構成では、光変調装置32は、カラーの投影を行うため、RGBの三原色に対応した3枚の液晶パネルからなる。照明光学系31からの光はRGBの3色の色光に分離され、各色光は対応する各液晶パネルに入射する。各液晶パネルを通過して変調された色光はクロスダイクロイックプリズム等の合成光学系によって合成され、投射光学系33に射出される。
投射ユニット3は、投射部30とともに、表示制御部107の制御に従って投射光学系33が備える各モーターを駆動する投射光学系駆動部121、表示制御部107から出力される画像信号に基づいて入射する光を変調するように光変調装置32を駆動する光変調装置駆動部119、及び、制御部103の制御に従って照明光学系31が備える光源を駆動する光源駆動部117を備えている。
画像処理ユニット110は、画像入力部104に入力された画像を処理する表示制御部107、表示制御部107の制御に従って画像をフレームメモリー115に展開し、投射部30が投射する画像を生成する画像処理部113を備えている。
なお、撮像部153は、可視光を撮像可能な構成であっても良く、非可視光(赤外光など)を撮像可能な構成であっても良い。撮像部153が非可視光を撮像可能な場合には、指示体12が非可視光を射出して、撮像部153が指示体12から射出された非可視光を撮像する構成や、指示体12が非可視光を反射可能な反射部を備えており、制御部103の制御によってプロジェクター11からスクリーンSCに対して非可視光を投射し、指示体12の反射部によって反射された非可視光を撮像部153によって撮像する構成等を採用することができる。
また、プロジェクター11に対応した専用のデバイスドライバープログラムを用意して、このデバイスドライバープログラムをPC13にインストールして使用しても良い。この場合は専用のデバイスドライバープログラムが必要になる一方で、プロジェクター11とPCとの間でやり取りできる情報は、専用のデバイスドライバープログラムの仕様に応じて任意に設定することができる。
この図3に示すように、PC13は、制御プログラムを実行してPC13の各部を中枢的に制御するCPU131、CPU131により実行される基本制御プログラムや当該プログラムに係るデータを記憶したROM132、CPU131が実行するプログラムやデータを一時的に記憶するRAM133、プログラムやデータを不揮発的に記憶する記憶部134、入力操作を検出して入力内容を示すデータや操作信号をCPU131に出力する入力部135、CPU131による処理結果等を表示するための表示データを出力する表示部136、及び、外部の装置との間でデータ等を送受信する外部I/F137を備えており、これらの各部はバスにより相互に接続されている。
入力I/F141には、プロジェクター11に繋がる通信ケーブルが接続され、プロジェクター11から、指示体12による指示位置の座標が入力される。ここで、入力I/F141には、プロジェクター11の出力部101が出力する座標データが、マウス、トラックボール、デジタイザー、或いはペンタブレット等のポインティングデバイスが出力する座標データと同様のデータとして入力される。従って、PC13は、プロジェクター11から入力される座標データを入力デバイスからの入力信号として処理することができ、例えば、この座標データに基づいてマウスカーソルやポインターの移動を行う等の動作を行える。
本実施形態では、画像出力I/F143が備えるVGA端子を介して、表示部136がプロジェクター11にアナログ画像信号を出力する場合について説明する。
光変調装置32の変調領域全体を使用して表示画像を投射した場合には、図4(A)に2点鎖線で示す最大投射領域11Aに画像が結像する。プロジェクター11がスクリーンSCの真正面に位置している場合を除き、最大投射領域11Aには図4(A)に示すように台形歪みが発生するので、プロジェクター11は、表示制御部107の機能によりキーストーン補正を行う。キーストーン補正の実行後には、最大投射領域11Aの一部である実投射領域11Bに表示画像が投射される。実投射領域11Bは、通常、スクリーンSC上で長方形となり、かつ最大投射領域11A内で最大のサイズとなるよう設定される。具体的には、光変調装置32の変調領域の解像度(液晶表示パネルの解像度)と台形歪みの程度により決定されるが、最大サイズでなくてもよい。なお、プロジェクター11から投射した画像に台形歪みが発生していなければ、このキーストーン補正は実行しなくても良い。この場合は、実投射領域11Bは最大投射領域11Aと一致する。
このキャリブレーションは、制御部103が記憶部105に記憶されたキャリブレーション用プログラム(図示略)を実行することで行われるので、PC13においてキャリブレーション用のプログラムをインストールして実行する必要がない。またキャリブレーションは、撮影画像データに基づいてキャリブレーション実行部103Aが自動で行う処理であっても良く、キャリブレーション用の画像に対するユーザーの操作が必要な処理であっても良い。さらに、プロジェクター11がこれらの処理を併用しても良い。キャリブレーション用の画像に対するユーザーの操作としては、キャリブレーション用の画像に含まれるドットをユーザーが指示体12で指示する操作等が考えられる。
この場合、座標(X1n,Y1n)は、下記式(1)、(2)により算出される。
X1n=WP1÷W1 …(1)
Y1n=HP1÷H1 …(2)
例えば図5(A)に示す例で、WP1=400,HP1=300と仮定する。表示画像201の解像度は1280×800ドットなので、W1=1280、H1=800である。従って、X1n=400÷1280≒0.313、Y1n=300÷800=0.375と表すことができる。またこのとき、実投射領域11Bの左上の頂点、実投射領域11Bの右上の頂点、左下の頂点、及び右下の頂点の座標は、それぞれ(0,0)、(1,0)、(0,1)、(1,1)と表される。なお図5(A)の状態では実投射領域11Bと、表示画像201が表示された領域とは一致しているので、座標(X1n,Y1n)は表示画像201内で正規化された座標と考えることもできる。
画像位置情報は、例えば、次に挙げるタイミングで更新される。
・制御部103がPC13からの画像信号の入力を検出したとき。
・制御部103が、PC13から入力される画像信号に関する情報(画像の解像度など)の変化を検出したとき。
・プロジェクター1において投射画像の解像度を変更したとき。
・プロジェクター11において、投射画像のアスペクト比を変更したとき。
・光変調装置32により描画する画像を、投射する画像データの画像処理によって拡大/縮小するデジタルズーム機能を実行または解除したとき。
・実投射領域11Bに対する表示画像の表示位置を変更したとき。
・上記のデジタルズーム機能により画像を拡大し、さらに画像処理によって画像の表示位置を変更する機能を実行または解除したとき。
・光変調装置32により描画する画像と背景を含む全体すなわち実投射領域11B全体の投射サイズを、画像データの画像処理を行うことにより拡大/縮小するテレワイド機能を実行または解除したとき。
・上記のデジタルズーム機能により画像を縮小し、さらに画像処理によって画像の表示位置を変更するピクチャーシフト機能を実行または解除したとき。
・複数の画像の同時表示を実行または解除したとき。
・座標変換部160から座標を出力する出力先が、画像処理ユニット110からPC13(出力部101)へ、或いはその逆へ変更されたとき。
解像度の変更、アスペクト比の変更、各種機能の実行および解除は、いずれも制御部103の制御により、画像処理ユニット110によって実行される。なお、上記に列挙したタイミングはあくまで一例であり、その他のタイミングで画像位置情報を更新することも勿論可能である。
この図6に示す動作は、プロジェクター11の起動後、或いは、操作パネル41またはリモコン受光部45の操作によってポインター12Aやメニューバー12Bの表示が指示された場合に、投射を終了するまで一定時間毎に繰り返し実行される。
(1)キーストーン補正を行った場合。
(2)プロジェクター11の設置条件が変わった場合。例えば、スクリーンSCに対するプロジェクター11の相対的な位置(向きを含む)が変わった場合。
(3)光学条件が変わった場合。例えば、投射光学系33のフォーカスまたはズームの状態が変わった場合。投射光学系33あるいは撮像部153の光軸が経時変化等によりずれた場合。
これらの事象が発生した場合、座標変換部160が座標を算出する基準となる、初期状態における撮影画像データ上の位置と画像処理部113が描画する画像上の位置との対応関係が変化する(つまり、座標変換パラメーターが変化する)ので、改めてキャリブレーションを行う必要がある。逆にこれらの事象が発生しなければキャリブレーションを再度行う必要はないので、プロジェクター11を前回使用してから今回使用するまでの間に上記の事象が発生していなければ、キャリブレーションを行うことなく、前回のキャリブレーションで求めた座標変換パラメーターを再利用することもできる。キャリブレーションを行う必要があるかどうかをキャリブレーション実行部103Aが判別する方法としては、例えば、操作パネル41においてキーストーン補正の実行を指示するスイッチの操作の有無に基づいて判別する方法や、プロジェクター11に傾きや動きを検出するセンサーを設け、このセンサーの検出値の変化に基づいて判別する方法がある。また、投射光学系33におけるフォーカス、ズームの調整を行った場合に、キャリブレーション実行部103Aがキャリブレーションを自動で実行してもよい。また、ユーザーが、プロジェクター11の設置位置や光学条件の変化を知って、キャリブレーション実行を指示する操作を行えるように、操作パネル41やリモコン等の操作部に、対応するスイッチを設けてもよい。
その後、座標変換部160は、座標算出部159が算出した座標を表示画像の画像データにおける座標に変換する処理を行う(ステップS18)。変換後の座標は、図5(B)で説明した座標(X2n,Y2n)である。
座標変換部160は、変換後の座標をPC13に出力し(ステップS19)、本処理を終了する。
この解像度テーブルには、プロジェクター11が表示可能な入力画像の解像度及びリフレッシュレートが設定されており、例えば記憶部105に記憶されている。図7に例示する解像度テーブルには、解像度が640×480のVGAモードから解像度が1400×1050のSXGA+モードまで、解像度やリフレッシュレートが異なる複数の画面モード(ディスプレイモード)が設定されている。
表示制御部107は、画像入力部104に入力されたアナログ画像信号の解像度及びリフレッシュレートに基づき、解像度テーブルに設定された画面モードのいずれかを選択し、選択した画面モードで画像を表示するための処理を行う。表示制御部107は、光変調装置32の液晶パネルの画素数と解像度が一致しない画面モードを選択した場合、例えば当該画面モードに対応づけて予め記憶部105に記憶されたパラメーターに従って、画像処理部113により解像度変換処理を実行させる。また、光変調装置32の液晶パネルと選択された画面モードのアスペクト比が異なる場合には、画像処理部113により、画像の周囲に黒帯状の非表示領域を付加する処理も行われる。
図8は、スクリーンSCへの投射状態の例を示す図であり、(A)は適切な画面モードで投射された例を示し、(B)は適切でない画面モードで投射された例を示す。
これに対し、適切でない画面モードが選択されている場合、例えば図8(B)に示すように、アスペクト比が不自然に変化するような画像の調整が行われてしまい、その結果画像の一部が実投射領域11Bに収まらなくなっている。これは、選択された画面モードの解像度と、実際に画像入力部104に入力された画像信号の解像度との差が、画面の垂直方向及び/又は水平方向において、大きすぎるためである。また、選択された画面モードの解像度と実際に画像入力部104に入力された画像信号の解像度との差が偶然に小さい場合であっても、アスペクト比の不自然な変化や実投射領域11Bからのはみ出し等を生じることがあり、ユーザーがスクリーンSC上の画像を見て違和感があれば、適切な投射状態とは言えない。
このように、適切な画面モードが選択されていない場合には、プロジェクター11が、画像入力部104に入力された画像信号の解像度として、実際とは異なる解像度を認識している。従って、上述した画像位置情報も正確ではないから、座標変換部160が指示体12による指示位置の座標を正確に変換できない。
図9は、解像度に関する情報を補正するために用いる補正用画像210の構成例を示す図であり、(A)はマーカーとして四角形が含まれた例を示し、(B)はマーカーとしてポインターを用いた例を示す。
図9(A)に示す補正用画像210は典型的な例であり、マーカー211が補正用画像210のほぼ中央に配置され、マーカー211のサイズは、垂直方向及び水平方向とも、補正用画像210全体の3分の1となっていて、補正用画像210の3分の1の画素数は、実投射領域11Bの画素数を超えない数である。
なお、補正用画像210における頂点212、213、214、215の位置を変更可能としてもよい。この場合、PC13及びプロジェクター11が、変更後の頂点212、213、214、215の位置に関する共通の情報を保持する必要がある。
PC13は、補正用画像210を、それまでプロジェクター11に出力していた画像信号と同じ解像度、同じリフレッシュレートで出力する。このため、プロジェクター11は画面モードを変更することなく補正用画像210の投射を実行する。
プロジェクター11が入力画像信号の解像度を正しく検出できていない場合、補正用画像210の表示状態は、図10(A)に示すように、アスペクト比が歪んだり、補正用画像210の一部が実投射領域11Bからはみ出したりした状態となっている。実投射領域11Bの外に逸脱した頂点212、213、214、215はスクリーンSC上に結像しないため、補正処理に利用できない。このため、マーカー211の頂点212、213、214、215のうち、少なくとも2つ以上が実投射領域11Bに投射されていることが必要である。
撮影範囲15Aと、実投射領域11B上の位置と、入力された画像における位置との対応関係は、上述したキャリブレーションにより定められているので、この対応関係に基づき、制御部103は、パターン検出部156が検出した頂点212、213、214、215の位置を、入力画像である補正用画像210における位置に変換する。
例えば、制御部103は、算出した補正用画像210中の頂点212、213、214、215の位置及び/又は頂点間の距離とに基づいて、現在表示されている頂点間の画素数を求める。制御部103は、求めた頂点間の画素数と、補正用画像210において頂点212、213、214、215が配置された規定の位置とをもとに、実投射領域11Bに対する補正用画像210の相対的な位置(つまり、実投射領域における補正用画像210の左上の頂点位置、横幅及び縦幅)を算出する。ここで算出されたパラメーターが、正しい画像位置情報である。算出された正しい画像位置情報は、たとえば図6の処理に使用される。
また、例えば画像信号の解像度と解像度テーブルに設定された画面モードとの乖離が大きく、該当する画面モードがない場合に、新たな画面モードを作成したり、該当する画面モードがない旨のメッセージをOSD表示したりしてもよい。
図9(B)に示す補正用画像210は、背景にポインター221が配置された画像である。表示システム10では、図4(B)を参照して説明したように、プロジェクター11が位置検出ユニット150によって検出した位置の座標をPC13に出力し、PC13が、入力された座標に対応する位置にポインター12A等を表示する。この場合、PC13は、マウス等のポインティングデバイスを利用するための汎用のデバイスドライバープログラムを用いて、プロジェクター11から入力される座標を取得し、この座標に対応する位置にポインター12Aを表示する処理を行う。この場合、表示制御プログラム13Aは専用のプログラムである必要はない。
この構成において、プロジェクター11が規定の位置、例えば画面全体の上から3分の1かつ画面の左端から3分の1の位置の座標を出力すると、PC13は、図9(B)に示す補正用画像210を生成して、プロジェクター11に出力する。補正用画像210中には、プロジェクター11から入力された座標に対応してポインター221が配置されている。つまり、プロジェクター11が指定した位置に、参照ポイントとして使用可能なポインター221が配置されている。このように、専用のプログラムをPC13が実行しなくても、プロジェクター11がPC13に出力する情報に基づいて、参照ポイントとして使用可能なマーカーとしてのポインター221を含む補正用画像210を、出力させることができる。なお、プロジェクター11から入力された規定の位置を示す座標に基づいてPC13がポインター221を表示するときに、現在の位置から規定の位置までポインター221を移動させても良い。このようにすれば、ポインター221の位置をユーザーが容易に視認することができる。
補正手段としての制御部103は、操作パネル41またはリモコンの操作に応じて補正処理を開始し(ステップS21)、PC13に対して制御情報または座標を出力し、これに応じてPC13からプロジェクター11に対し、補正用画像が入力される(ステップS22)。プロジェクター11は、補正用画像の投射を開始し(ステップS23)、補正処理に用いる参照ポイントを自動的に検出するか否かを判別する(ステップS24)。
なお、画像位置情報を補正した後、算出した補正用画像の解像度に合わせて画面モードを選択し、スクリーンSCに投射する画像を更新してもよい。
プロジェクター11は、PC13から入力される補正用画像210をスクリーンSCに投射し、スクリーンSCを撮影した撮影画像データに基づいて、マーカー211、ポインター221を自動的に検出することも可能である。
また、補正処理において、ユーザーの位置指示操作によって参照ポイントを検出することも可能である。すなわち、制御部103は、投射ユニット3が補正用画像210をスクリーンSCに表示した状態で、位置検出ユニット150によって検出された指示位置と、補正用画像210におけるポインター221の位置とに基づいて、解像度に関する情報を補正できる。
また、上記実施形態の構成において、画像ソースはPC13に限定されず、画像入力部104を介して接続可能な携帯型または据え置き型の、画像を出力可能な各種機器を用いることができ、さらに、プロジェクター11が記憶部105に記憶した画像を画像ソースとして投射してもよい。
さらに、上記実施形態の構成では、位置検出ユニット150が撮影画像データに基づいて指示体12による指示位置を検出する構成を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、表示面としてのスクリーンSC或いは他の表示方式における表示画面に、感圧式や静電容量式のタッチパネルを設け、このタッチパネルによって指示体12としてのユーザーの指や棒体等の接触を検出する構成としてもよい。
また、上記の例では、操作子が操作されたときに所定の波長の光を射出し、操作が解除されると光の射出を停止する構成を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、指示体12を、常に所定の波長の光を所定のパターンで射出し、操作子に対して操作が行われると発光のパターンを異なるパターンに変化させて発光する構成とすることができる。この場合、指示体12は常に所定のパターンで発光しているので、位置検出処理部157は指示体12の指示位置を常に検出することができる。また位置検出処理部157は、操作子に対して操作が行われたか否かを、発光パターンに基づいて検出することができる。
また、操作子が操作されたことを示す情報、及び操作子に対する操作が解除された旨を示す情報を、制御データとしてプロジェクターからPCへ出力しても良い。例えばプロジェクターは、操作子が操作されたことを示す情報を、マウスが左クリックされたことを示す情報としてPCへ出力し、操作子に対する操作が解除された旨を示す情報を、マウスの左クリックが解除されたことを示す情報としてPCへ出力しても良い。さらに、プロジェクター11は、操作情報を、マウス以外のポインティングデバイス(例えば、デジタイザーなど)の操作を表す情報としてPC13に出力しても良い。
また、プロジェクター11に外部接続された装置が、位置検出ユニット150、キャリブレーション実行部103A、及び座標変換部160として機能しても良い。さらに、プロジェクター11に外部接続された装置が、位置検出ユニット150、及び座標変換部160として機能しても良い。
また、上記実施形態において記憶部105が記憶していた制御プログラム105Aを、プロジェクター11が通信ネットワークを介して接続された他の装置からダウンロードして実行しても良いし、可搬型の記録媒体に制御プログラム105Aを記録して、この記録媒体から上記各プログラムを読み取って実行する構成としても良い。PC13が記憶していた表示制御プログラム13Aについても同様に、PC13が他の装置から表示制御プログラム13Aをダウンロードして実行しても良いし、可搬型の記録媒体に記録された表示制御プログラム13AをPC13が読み取って実行する構成としても良い。
Claims (7)
- 表示面に画像を表示する表示手段と、
画像ソースにより供給される供給画像の解像度に対応して画面モードを設定し、設定した画面モードの解像度と前記表示手段の表示解像度とに基づき、前記供給画像に対する解像度変換処理を行い、解像度変換した画像を前記表示手段により表示面に表示させる表示制御手段と、
前記表示面における指示位置を検出する位置検出手段と、
前記表示面の表示可能領域における前記指示位置の座標である第1の座標を算出する座標算出手段と、
前記供給画像の解像度及び画面モードに対応する情報であって、前記表示可能領域における前記供給画像の位置を示す画像位置情報を、導出する処理手段と、
前記座標算出手段により算出された前記第1の座標を、前記処理手段により導出された前記画像位置情報に基づいて、前記供給画像における座標である第2の座標に変換する座標変換手段と、
前記座標変換手段により得られた前記第2の座標を出力する出力手段と、
補正用の画像を表示する処理によって前記画面モード及び前記供給画像の解像度に対応する前記画像位置情報を算出して、前記画像位置情報を補正する補正手段と、
を備えることを特徴とする表示装置。 - 前記補正用の画像は、マーカーを含み、最も低解像度の前記画面モードが設定された状態で前記マーカーが前記表示可能領域の外に出ないよう構成された画像であることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
- 前記補正手段は、前記表示手段が前記補正用の画像を前記表示面に表示した状態で、前記位置検出手段によって検出された指示位置と、前記補正用の画像における前記指示位置に対応する点の位置とに基づいて、前記画像位置情報を補正することを特徴とする請求項2記載の表示装置。
- 前記補正手段は、前記表示手段によって前記表示面に表示された前記補正用の画像におけるマーカーを検出し、実際に検出したマーカーの検出位置に基づいて前記画像位置情報を補正することを特徴とする請求項2記載の表示装置。
- 前記表示手段は、前記供給画像に基づいて前記表示面に表示する画像を、前記表示可能領域に対応するメモリーに展開する画像展開手段を備え、前記メモリーに展開された画像を前記表示面に表示するよう構成され、
前記補正手段は、前記補正用の画像を前記画像展開手段により前記メモリーに展開した画像における前記マーカーの位置を検出し、検出した位置に基づいて前記画像位置情報を補正することを特徴とする請求項2記載の表示装置。 - 前記表示手段として、
光源が発した光を変調する光変調手段と、
前記供給画像に基づいて前記光変調手段に表示画像を形成する画像形成手段と、
前記画像形成手段により形成された表示画像を、前記表示面としての投射面に投射する投射手段と、を備えたプロジェクターであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の表示装置。 - 画像ソースにより供給される供給画像の解像度に対応して画面モードを設定し、設定した画面モードの解像度と表示手段の表示解像度とに基づき、前記供給画像に対する解像度変換処理を行い、解像度変換した画像を前記表示手段により表示面に表示し、
前記表示面における指示位置を検出し、
前記表示面の表示可能領域における前記指示位置の座標である第1の座標を算出し、
前記供給画像の解像度及び画面モードに対応する情報であって、前記表示可能領域における前記供給画像の位置を示す画像位置情報を、導出し、
算出した前記第1の座標を、前記画像位置情報に基づいて、前記供給画像における座標である第2の座標に変換し、
変換により得られた前記第2の座標を出力し、
補正用の画像を表示する処理によって前記画面モード及び前記供給画像の解像度に対応する前記画像位置情報を算出して、前記画像位置情報を補正すること、
を特徴とする表示制御方法。
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