JP2013057147A - 指付き靴下及びその編成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】横編機により、指付き靴下の足底部にパイルと同等の機能(特にクッション性)を有する部分を容易に形成できるようにする。
【解決手段】親指袋の足底側部分から土踏まず部近傍に至る部分の少なくとも一部を含む足底部に、擬似パイル部を設ける。この擬似パイル部は、横編機における一対のニードルベッドのうちの一方に並設された複数の編針の並設方向において所定数の編針毎にニットとミスとを交互に繰り返す先行及び後行の編成コース(編成コース7及び9)を含む複数の編成コースを1組として、該1組の編成コースによる編成を、爪先側から足挿入側に、又は足挿入側から爪先側に繰り返すことによって形成する。そして、後行の編成コース(編成コース9)において、上記ニットする編針と上記ミスする編針とを、先行の編成コース(編成コース7)とは逆にする。
【選択図】図2

Description

本発明は、親指袋の足底側部分から土踏まず部近傍に至る部分の少なくとも一部を含む足底部に擬似パイル部が形成された指付き靴下及びその編成方法に関する技術分野に属する。
従来より、各指袋が独立して設けられた5本指付き靴下や、足袋形の指付き靴下がよく知られている(例えば特許文献1、2参照)。このような指付き靴下は、通常、編針を進退摺動可能に装着したニードルベッドを少なくとも前後一対備えてなる横編機により、爪先側から足挿入側に、又は足挿入側から爪先側に向けて編糸が周回状に給糸されて筒状に編成されてなる。
特開2010−242235号公報 特開平10−140447号公報
ところで、上記指付き靴下の足底部における踏力のかかる部分(特に、親指袋の足底側部分から土踏まず近傍に至る部分の少なくとも一部)にパイルを形成すれば、その部分のクッション性が良好になり、この結果、足の疲労が生じ難くなりかつ着用感が良くなる。しかし、上記横編機により上記指付き靴下の足底部にパイルを形成することは容易ではない。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、横編機により、指付き靴下の足底部にパイルと同等の機能(特にクッション性)を有する部分(擬似パイル部)を容易に形成できるようにすることにある。
上記の目的を達成するために、本発明では、編針を進退摺動可能に装着したニードルベッドを少なくとも前後一対備えてなる横編機により、爪先側から足挿入側に、又は足挿入側から爪先側に向けて編糸が周回状に給糸されて筒状に編成されてなり、親指袋の足底側部分から土踏まず部近傍に至る部分の少なくとも一部を含む足底部に擬似パイル部が形成された指付き靴下を対象として、上記擬似パイル部は、ニットによるループとミスによる浮き糸とを所定編目数毎に交互に形成してなる先行の編成部分と、当該先行の編成部分の編成後の編成で、当該先行の編成部分の上記ニットによるループ上にミスによる浮き糸を位置させかつ当該先行の編成部分のミスによる浮き糸部分上にニットによるループを形成してなる後行の編成部分とを有していて、ニットされたループとその上方に位置するミスによる浮き糸との組み合わせにより嵩高の編組織とされている、という構成とした。
上記の構成により、指付き靴下の足底部における踏力のかかる部分(特に、親指袋の足底側部分から土踏まず部近傍に至る部分の少なくとも一部)に擬似パイル部が設けられているので、その部分のクッション性が良好になる。すなわち、擬似パイル部においては、後行の編成部分におけるミスにより浮き糸となっている部分が、先行の編成部分におけるニットによるループ上に重なり、かつ、後行の編成部分におけるニットによるループが、先行の編成部分におけるミスによる浮き糸部分上に重なって、嵩高の編組織となっているので、擬似パイル部にパイルと同様の膨らみが生じて、擬似パイル部のクッション性がパイルと同様に良好となる。これにより、足の疲労が生じ難くなりかつ着用感が良くなる。また、擬似パイル部は、横編機において所定数の編針毎にニットとミスとを交互に繰り返す先行及び後行の編成コースにより容易に編成することができる。
上記指付き靴下において、上記指付き靴下の足底部において上記親指袋の爪先近傍部分から土踏まず部近傍に至る部分と踵部とに設けられている、ことが好ましい。
このことにより、踏力のかかる踵部のクッション性も良好になるので、足の疲労がより一層生じ難くなるとともに、着用感がより一層良好になる。
上記指付き靴下において、上記指付き靴下の足底部において上記親指袋の爪先近傍部分から上記踵部の後端部に至る部分に設けられている、ことが好ましい。
これにより、土踏まず部を含めて足底部の略全体が擬似パイル部とされ、より一層良好な着用感が得られる。
上記擬似パイル部が設けられた土踏まず部に、弾性糸の挿入による収縮部が設けられている、ことが好ましい。
このことで、土踏まず部の収縮部が足の土踏まず部分を締め込むので、着用感がより一層向上する。
本発明の別の態様は、編針を進退摺動可能に装着したニードルベッドを少なくとも前後一対備えてなる横編機により、爪先側から足挿入側に、又は足挿入側から爪先側に向けて編糸が周回状に給糸されて筒状に編成されてなり、親指袋の足底側部分から土踏まず部近傍に至る部分の少なくとも一部を含む足底部に擬似パイル部が形成された指付き靴下の編成方法の発明であり、この発明では、上記横編機における上記両ニードルベッドのうちの一方に並設された複数の編針の並設方向において所定数の編針毎にニットとミスとを交互に繰り返す先行及び後行の編成コースを含む複数の編成コースを1組として、該1組の編成コースによる編成を、爪先側から足挿入側に、又は足挿入側から爪先側に繰り返すことによって、上記擬似パイル部を形成し、上記後行の編成コースにおいて、該後行の編成コースによる編成部分が上記先行の編成コースによる編成部分に対して上記指付き靴下の足底部の厚み方向に重なるように編成するとともに、上記ニットする編針と上記ミスする編針とを、上記先行の編成コースとは逆にするようにする。
この編成方法によって、横編機により、指付き靴下の足底部にパイルと同等の機能を有する擬似パイル部を容易に形成することができる。
以上説明したように、本発明によると、指付き靴下の足底部における踏力のかかる部分(特に、親指袋の足底側部分から土踏まず近傍に至る部分の少なくとも一部)に擬似パイル部を設けるようにしたことにより、その部分のクッション性を良好にして、足の疲労を生じ難くしかつ着用感を良好にすることができる。また、擬似パイル部を、横編機により容易に編成することができる。
本発明の実施形態に係る指付き靴下の足底側を示す底面図である。 親指袋の爪先近傍部分から4本胴の後端部に至る部分の編成方法を示す図である。 5本胴における足底前側部及びその甲側の部分の編成方法を示す図である。 5本胴における土踏まず部及びその甲側の部分の編成方法を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る指付き靴下1の足底側(裏側)を示す。本実施形態では、指付き靴下1は、親指袋2、人指し指袋3、中指袋4、薬指袋5及び小指袋6を有する5本指付き靴下である。
上記指付き靴下1は、図示省略の、前後一対のニードルベッドを有する周知の横編機により、爪先側から足挿入側に、又は足挿入側から爪先側に向けて編糸が周回状に給糸されて筒状に編成されてなるものである。一対のニードルベッドは、逆V字状(“ハ”の字状)に対向配置されている。各ニードルベッドには、複数の編針がニードルベッドの長手方向に並設されている。各ニードルベッドの各編針は、ニードルベッドの長手方向に直交する方向に摺動可能に装着されていて、各ニードルベッドの面(相対向する面とは反対側の面)をニードルベッドの長手方向(編針の並設方向)に摺動するキャリッジに内装されたカム群により、各編針のバットが操作されて、各編針が、各ニードルベッドの上記キャリッジ摺動面に沿った方向である斜め上下方向に進退摺動するようになっている。
上記両ニードルベッド間の空間の上側には、複数のキャリアレールがニードルベッドの長手方向に配設されており、このキャリアレールに装着されたキャリアが上記キャリッジの摺動時に連行されてニードルベッドの長手方向に往復移動可能になっている。これら複数のキャリアにより、複数の編糸をそれぞれニードルベッドの各編針に給糸可能に構成されている。
本実施形態では、指付き靴下1の足底部において親指袋2の爪先近傍部分から踵部12の後端部に至る部分、つまり、指付き靴下1の足底部において、親指袋2における爪先部を除く部分、親指袋2と人指し指袋3と中指袋4とが合一された3本胴7、3本胴7と薬指袋5とが合一された4本胴8、4本胴8と小指袋6とが合一された状態で踵部12の近傍に至る5本胴9における土踏まず部11の前側に位置する部分(以下、足底前側部10という)、土踏まず部11、及び、踵部12に、擬似パイル部21が設けられている。この擬似パイル部21は、踵部12の後端部から足首部13の後側部分における踝に対応する位置まで延設されている。
上記擬似パイル部21は、上記横編機における上記両ニードルベッドのうちの一方(本実施形態では、後側のニードルベッド)に並設された複数の編針の並設方向において所定数の編針毎にニットとミスとを交互に繰り返す先行の編成コースと、先行の編成コースとは位置を異ならせて上記所定数の編針毎にニットとミスとを交互に繰り返す後行の編成コースとを含む複数の編成コースを1組として、該1組の編成コースによる編成を、爪先側から足挿入側に、又は足挿入側から爪先側に所定組数繰り返すことによって形成されたものである。上記ニットとミスとを繰り返す編針の所定数(編目数に相当する)としては、擬似パイル部21がパイルと同等の機能(特にクッション性)を有することを可能にするような値であり、本実施形態では、クッション性及び目の粗さの観点から最も好ましい2目とする。尚、上記所定数の値は、2目に限られるものではなく、1目、つまりニットとミスとを1目毎に交互に形成する形態であってもよく、3目以上であってもよい。但し、上記所定数が1目である場合(ニットとミスとを1目毎に交互に形成する場合)には、クッション性が不十分であり、上記所定数が3目以上と大きくなり過ぎると、目が粗くなるとともに、クッション性も低下する傾向にある。
上記先行及び後行の編成コースによる編成部分は、ニットによるループとミスによる浮き糸とが所定編目数毎(本実施形態では、2目毎)に交互に形成されたものであって、足底部の厚み方向に互いに重なっている。そして、上記後行の編成コースによる編成部分(後行の編成部分)における上記ニットにより形成されたループが、上記先行の編成コースによる編成部分(先行の編成部分)における上記ミスにより浮き糸(渡り糸ともいう)となっている部分上に重なり、かつ、上記後行の編成コースによる編成部分における上記ミスによる浮き糸部分が、上記先行の編成コースによる編成部分における上記ニットにより形成されたループ上に重なっている。このように、擬似パイル部21は、ニットされたループとその上方に位置するミスによる浮き糸との組み合わせにより嵩高の編組織とされ、この結果、擬似パイル部21にパイルと同様の膨らみが生じて、擬似パイル部21のクッション性がパイルと同様に良好となる。
上記指付き靴下1における上記擬似パイル部21以外の部分は、一般的な天竺編み(平編み)により編成された天竺組織となっている。本実施形態では、擬似パイル部21とそれ以外の部分とを編成する編糸の種類が異なっているが、同じ種類の編糸を用いてもよい。以下、擬似パイル部21以外の部分の編成用の糸を第1の編糸といい、擬似パイル部21の編成用の糸を第2の編糸という。
上記擬似パイル部21が設けられた土踏まず部11には、弾性糸の挿入による収縮部22が設けられている。本実施形態では、土踏まず部21の全体が収縮部22とされているが、土踏まず部11の一部(特に土踏まず部11の前後方向中央部)を収縮部22としてもよい。上記弾性糸としては、FTYやゴム糸等が用いられる。尚、このような収縮部22は、必ずしも必要ではない。
次に、上記横編機による指付き靴下1の編成方法を説明する。この説明では、爪先側から足挿入側に編成するものとする。
最初に、親指袋2、人指し指袋3及び中指袋4の各袋を爪先から編成し、これら袋2〜4が合一された3本胴7を編成した後、薬指袋5を爪先から編成する。続いて、上記編成した3本胴7と薬指袋5とが合一された4本胴8を編成した後、小指袋6を爪先から編成する。次いで、上記編成した4本胴8と小指袋6とが合一された5本胴9を編成する。そして、足首部13を経て足挿入口15まで編成される。
親指袋2の爪先部、人指し指袋3、中指袋4、薬指袋5及び小指袋6の編成においては、第1の編み糸を両ニードルベッドの編針に周回状に給糸して筒状に編成する。すなわち、両ニードルベッドのうちの一方のニードルベッドの編針が、キャリッジの往動作により、そのキャリッジの摺動に連れて第1の編糸を順次ニットする編成コースと、他方のニードルベッドの編針が、キャリッジの復動作により、そのキャリッジの摺動に連れて第1の編糸を順次ニットする編成コースとにより、親指袋2の爪先部及びその他の各袋3〜6を筒状に編成する。
次に、親指袋2の爪先近傍部分から4本胴8の後端部に至る部分の編成方法を、図2に基づいて説明する。
ここで、図2において、各編成コースの英文字Fは、前側のニードルベッドを示し、英文字Bは、後側のニードルベッドを示す。また、「ループ図」の欄の各ドットは、各ニードルベッドの各編針に対応しており、ドットの周囲にループが描かれている場合には、当該編針によるニットを意味し、ドットを頂点に山形又はその逆に描かれている場合には、当該編針によるタックを意味し、その他は、ミスを意味する。さらに、各編成コースの「方向」の欄の矢印は、キャリッジ及びこれに連行されるキャリアの摺動方向、つまり各編針の作動順序を示す。図2の左側及び右側はニードルベッドの左側及び右側であるが、それぞれ単に左側及び右側という(図3及び図4も同様)。また、「編糸」の欄の丸数字は、編針に給糸される編糸の種類を示し、丸数字の1は、上記第1の編糸を、丸数字の2は、上記第2の編糸をそれぞれ示す。尚、後に説明する図3及び図4も同様であり、また、図4では、丸数字の3が記載されており、これは上記弾性糸を示す。
図2において、編成コース1乃至9が順に実行され、これら編成コース1乃至9を1組として、該1組の編成コースによる編成を、爪先側から足挿入側に所定組数繰り返すことで、足底部において親指袋2の爪先近傍部分から4本胴8の後端部に至る部分と、この部分とは反対側に位置する甲側の部分との編成がなされる。
編成コース1では、キャリッジが右側に摺動し、その際、後側のニードルベッドにおいて編成する部分の左端(以下、単に左端という)に位置する編針が第1の編糸をタックする。
編成コース2は、次の編成コース3でキャリッジが右側へ摺動して編成を行うための空コースである。
編成コース3では、前側のニードルベッドの編針に、キャリッジの右側への摺動に連行されるキャリアから第1の編糸が給糸されてニットされ、前側のニードルベッドにおいて編成する部分の右端(以下、単に右端という)に位置する編針に第1の編糸がタックされる。
編成コース4では、前側のニードルベッドにおいて右端に位置する編針がミスされ、その他の編針に、キャリッジの左側への摺動時に選択されて連行されるキャリアからの第1の編糸が給糸されてニットされる。
編成コース3及び4では、第1の編糸を用いて、前側のニードルベッドの編針により、甲側の部分を編成することになる。この甲側の部分は天竺組織となる。
編成コース5では、第1の編糸から第2の編糸に切り換えるためにキャリッジが右側に摺動し、その際、前側のニードルベッドにおいて左端に位置する編針が第2の編糸をタックし、その他の編針はミスする。
編成コース6は、編成コース7以降で第2の編糸により擬似パイル部21を形成するのに備えてキャリッジの摺動方向を調整するための空コースである。
編成コース7では、キャリッジの右側への摺動に連れて、後側のニードルベッドの編針により、該編針の並設方向において2つの編針毎に第2の編糸に対してニットとミスとが交互に繰り返される。
編成コース8では、キャリッジが左側に摺動し、その際、前側のニードルベッドにおいて右端に位置する編針が第2の編糸をニットし、右端から2番目の編針が第2の編糸をタックし、その他の編針には給糸されずに、ミスされる。
編成コース9では、キャリッジの右側への摺動に連れて、後側のニードルベッドの編針の並設方向において2つの編針毎に第2の編糸に対してニットとミスとが交互に繰り返され、最後に、前側のニードルベッドにおいて右端に位置する編針が第2の編糸をニットする。
編成コース7及び9では、第2の編糸を用いて、後側のニードルベッドの編針により、足底部を編成することになる。そして、編成コース9(後行の編成コースに相当)では、編成コース9による編成部分(後行の編成部分)が編成コース7(先行の編成コースに相当)による編成部分(先行の編成部分)に対して足底部の厚み方向に重なるように編成されるとともに、上記ニットする編針と上記ミスする編針とを、編成コース7とは逆にする。これにより、編成コース9による編成部分における上記ニットにより形成されたループが、編成コース7による編成部分における上記ミスによる浮き糸部分上に重なり、かつ、編成コース9による編成部分における上記ミスによる浮き糸部分が、編成コース7による編成部分における上記ニットにより形成されたループ上に重なることになる。こうして、足底部おいて親指袋2の爪先近傍部分から4本胴8の後端部に至る部分に、擬似パイル部21が形成される。
尚、左端及び右端(編成コースによっては端から2番目も含む)に位置する編針によるタックやニットは、甲側の天竺組織と擬似パイル部21とを繋ぎかつ該繋ぎ目を補強するためのものであり、その繋ぎ目が開かないようにしている。
続いて、5本胴9における足底前側部10及びその甲側の部分の編成方法を、図3に基づいて説明する。
編成コース11乃至19が順に実行され、これら編成コース11乃至19を1組として、該1組の編成コースによる編成を、爪先側から足挿入側に所定組数繰り返すことで、足底部において5本胴9における足底前側部10及びその甲側の部分の編成がなされる。
編成コース11では、キャリッジが右側に摺動し、その際、前側のニードルベッドにおいて左端に位置する編針に第2の編糸が給糸されてニットされ、左端から2番目の編針には第2の編糸がタックされ、その他の編針はミスする。
編成コース12では、キャリッジが左側に摺動し、その際、前側のニードルベッドにおいて左端以外の編針は給糸されずミスし、最後に、左端に位置する編針が第2の編糸をニットする。
編成コース13では、上記編成コース7と同様に、キャリッジの右側への摺動に連れて、後側のニードルベッドの編針の並設方向において2つの編針毎に、第2の編糸に対してニットとミスとが交互に繰り返される。
編成コース14では、前側のニードルベッドの編針が、キャリッジの左側への摺動に連れて第1の編糸の給糸により順次ニットし、前側のニードルベッドにおいて左端に位置する編針に第1の編糸がタックされる。
編成コース15は、第1の編糸から第2の編糸に切り換えるための準備コースであって、キャリッジが右側へ摺動する空コースである。
編成コース16では、キャリッジが左側に摺動し、その際、前側のニードルベッドにおいて右端に位置する編針が第2の編糸をニットし、右端から2番目の編針に第2の編糸がタックされ、その他の編針はミスされる。
編成コース17では、キャリッジが右側へ摺動し、その際、前側のニードルベッドにおいて右端以外の編針はミスされ、最後に、右端に位置する編針が第2の編糸をニットする。
編成コース18では、キャリッジの右側への摺動に連れて、後側のニードルベッドの編針の並設方向において2つの編針毎に、キャリアからの第2の編糸の給糸によるニットと給糸されないミスとが繰り返される。
編成コース19では、第2の編糸から切り換えられた第1の編糸が給糸され、前側のニードルベッドにおいて左端に位置する編針がミスされ、左端及び右端以外の編針が、キャリッジの右側への摺動時に、第1の編糸を順次ニットし、最後に、右端に位置する編針にタックされる。
編成コース14及び19では、上記編成コース3及び4と同様に、第1の編糸を用いて、前側のニードルベッドの編針により、甲側の部分を編成することになる。この甲側の部分は天竺組織となる。
また、編成コース13及び18では、上記編成コース7及び9と同様に、第2の編糸を用いて、後側のニードルベッドの編針により、足底部を編成することになる。そして、編成コース18(後行の編成コースに相当)では、編成コース18による編成部分(後行の編成部分)が編成コース13(先行の編成コースに相当)による編成部分(先行の編成部分)に対して足底部の厚み方向に重なるように編成するとともに、上記ニットする編針と上記ミスする編針とを、編成コース13とは逆にする。こうして、足底前側部10にも、擬似パイル部21が形成される。
図2の編成方法と同様に、左端及び右端(編成コースによっては端から2番目も含む)に位置する編針によるタックやニットは、甲側の天竺組織と擬似パイル部21とを繋ぎかつ該繋ぎ目を補強するためのものであるが、図3の編成方法では、その繋ぎ目をより一層補強することができる。但し、5本胴9における足底前側部10及びその甲側の部分の編成を、図2の編成方法で行ってもよく、親指袋2の爪先近傍部分から4本胴8の後端部に至る部分の編成を、図3の編成方法で行ってもよい。
また、図2の編成方法(図3の編成方法でもよい)は、踵部12及び擬似パイル部21の延設部分が設けられた足首部13にも適用される。但し、踵部12は、膨らみを持たせる必要があり、その膨らみ部の形成時には、編成コース5乃至9が繰り返される。
次に、5本胴9における土踏まず部11及びその甲側の部分の編成方法を、図4に基づいて説明する。
編成コース21乃至34が順に実行され、これら編成コース21乃至34を1組として、該1組の編成コースによる編成を、爪先側から足挿入側に所定組数繰り返すことで、5本胴9における土踏まず部11及びその甲側の部分の編成がなされる。
編成コース21では、5本胴9における足底前側部10及びその甲側の部分の編成の最後に用いた第1の編糸から弾性糸に切り換えられ、キャリッジの左側への摺動に連れて、後側のニードルベッドの編針の並設方向において1つの編針毎に、張力を付与した状態の弾性糸に対してニットとミスとを交互に繰り返し、最後に、前側のニードルベッドにおいて左端に位置する編針が弾性糸をニットする。
編成コース22では、キャリッジが右側に摺動し、その際、後側のニードルベッドにおいて左端に位置する編針が第2の編糸をタックし、その他の編針はミスされる。
編成コース23では、キャリッジが左側に摺動し、その際、後側のニードルベッドにおいて左端及び左端から2番目以外の編針がミスされ、左端から2番目の編針に第2の編糸がタックされ、左端に位置する編針により第2の編糸がニットされる。
編成コース24では、キャリッジの右側への摺動により、後側のニードルベッドの編針が、当該編針の並設方向において2つの編針毎に第2の編糸に対してニットとミスとを交互に繰り返す。
編成コース25は、弾性糸を挿入するに際し、キャリッジの摺動方向を調整するためにキャリッジが左側へ摺動する空コースである。
編成コース26では、キャリッジの右側への摺動に連れて、後側のニードルベッドの編針の並設方向において1つの編針毎に、張力を付与した状態の弾性糸の給糸によるニットと給糸されないミスとが繰り返され、最後に、前側のニードルベッドにおいて右端に位置する編針により弾性糸がニットされる。
編成コース27では、キャリッジが左側に摺動し、その際、前側のニードルベッドにおいて右端に位置する編針が第2の編糸をニットし、その他の編針がミスする。
編成コース28は、キャリッジの摺動方向を調整するためにキャリッジが右側へ摺動する空コースである。
編成コース29では、前側のニードルベッドにおいて右端に位置する編針に第1の編糸がタックされ、その他の編針には第1の編糸がニットされる。
編成コース30は、上記編成コース26で、弾性糸を給糸するキャリアが右側に置かれていることから、これを連行するべくキャリッジを右側へ摺動するための空コースである。
編成コース31では、キャリッジの左側への摺動に連れて、後側のニードルベッドの編針が、当該編針の並設方向において1つの編針毎に、張力を付与した状態の弾性糸の給糸によるニットと給糸されないミスとが繰り返され、最後に、前側のニードルベッドにおいて左端に位置する編針に弾性糸がニットされる。
編成コース32では、キャリッジの右側への摺動時に連行されるキャリアから弾性糸が張力を付与した状態で給糸され、後側のニードルベッドの編針の並設方向において1つの編針毎に、その弾性糸に対してニットとミスとが交互に繰り返され、最後に、前側のニードルベッドにおいて右端に位置する編針に弾性糸がニットされる。
編成コース33では、キャリッジの左側への摺動に連れて、後側のニードルベッドの編針の並設方向において2つの編針毎に第2の編糸に対してニットとミスとが交互に繰り返される。
編成コース34では、前側のニードルベッドにおいて左端に位置する編針に第1の編糸がタックされ、その他の編針に、キャリッジの右側への摺動により第1の編糸がニットされる。
編成コース29及び34では、第1の編糸を用いて、前側のニードルベッドの編針により、甲側の部分を編成することになる。この甲側の部分は天竺組織となる。
また、編成コース24及び33では、第2の編糸を用いて、後側のニードルベッドの編針により、足底部を編成することになる。そして、編成コース33(後行の編成コースに相当)では、編成コース33による編成部分(後行の編成部分)が編成コース24(先行の編成コースに相当)による編成部分(先行の編成部分)に対して足底部の厚み方向に重なるように編成するとともに、上記ニットする編針と上記ミスする編針とを、編成コース24とは逆にする。こうして、足底部おいて5本胴9における土踏まず部11にも、擬似パイル部21が形成される。
編成コース21、26、31及び32では、後側のニードルベッドの編針により、擬似パイル部21が設けられる土踏まず部11に弾性糸を挿入する。編成コース21、26、31及び32による編成部分は足底部の厚み方向に互いに重っている。そして、これら各編成コースで弾性糸をニットする編針は同じであり、ミスする編針も同じである。これにより、これら各編成コースによる編成部分における上記ミスによる浮き糸部分が互いに重なることになり、この浮き糸部分が収縮して、土踏まず部11を左右方向に収縮させることになる。
尚、左端及び右端(編成コースによっては端から2番目も含む)に位置する編針によるタックやニットは、甲側の天竺組織と擬似パイル部21とを繋ぎかつ該繋ぎ目を補強するためのものである。
したがって、本実施形態では、指付き靴下1の足底部において親指袋2の爪先近傍部分から踵部12の後端部に至る部分(つまり足底部の略全体)に、パイルと同等の機能(特にクッション性)を有する擬似パイル部21が設けられているので、足底部のクッション性が良好になるとともに、着用感が良好になる。また、指付き靴下の足底部における踏力のかかる部分(親指袋から5本胴における土踏まず部11手前に至る部分や踵部12)に擬似パイル部21を設けることにより、そのクッション性により足の疲労が生じ難くなる。
また、横編機における後側のニードルベッドに並設された複数の編針の並設方向において2つの編針毎にニットとミスとを交互に繰り返す先行及び後行の編成コース(図2では、編成コース7及び9、図3では、編成コース13及び18、図4では、編成コース24及び33)を含む複数の編成コースを1組として、該1組の編成コースによる編成を、爪先側から足挿入側に、又は足挿入側から爪先側に繰り返すことによって、擬似パイル部21を形成するようにしたので、横編機により、指付き靴下1の足底部に擬似パイル部21を容易に形成することができる。
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、請求の範囲の主旨を逸脱しない範囲で代用が可能である。
例えば、上記実施形態では、指付き靴下1が5本指付き靴下であるとして説明したが、これに限らず、親指袋と人指し指から小指までの4本の指を同時に入れる指袋とを有する足袋形の指付き靴下であってもよく、少なくとも親指袋を有するものであればよい。
また、上記実施形態では、擬似パイル部21を、踵部12の後端部から足首部13の後側部分における踝に対応する位置まで延設したが、このような延設部分は必ずしも必要ではない。
さらに、足の疲労が生じ難くする観点から、擬似パイル部21を、指付き靴下1の足底部において親指袋2の爪先近傍部分から土踏まず部11近傍に至る部分(親指袋2における爪先部を除く部分、3本胴7、4本胴8、及び、5本胴9における足底前側部10)と踵部12とに設けてもよく、擬似パイル部21を、指付き靴下1の足底部において親指袋2の爪先近傍部分から土踏まず部11近傍に至る部分に設けてもよい。或いは、擬似パイル部21を、指付き靴下1の足底部において親指袋2の足底側部分から土踏まず部11近傍に至る部分の少なくとも一部に設けてもよい。
上述の実施形態は単なる例示に過ぎず、本発明の範囲を限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって定義され、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明は、編針を進退摺動可能に装着したニードルベッドを少なくとも前後一対備えてなる横編機により、爪先側から足挿入側に、又は足挿入側から爪先側に向けて編糸が周回状に給糸されて筒状に編成されてなる指付き靴下及びその編成方法に有用である。
1 指付き靴下
2 親指袋
9 5本胴
11 土踏まず部
12 踵部
21 擬似パイル部
22 収縮部

Claims (5)

  1. 編針を進退摺動可能に装着したニードルベッドを少なくとも前後一対備えてなる横編機により、爪先側から足挿入側に、又は足挿入側から爪先側に向けて編糸が周回状に給糸されて筒状に編成されてなり、親指袋の足底側部分から土踏まず部近傍に至る部分の少なくとも一部を含む足底部に擬似パイル部が形成された指付き靴下であって、
    上記擬似パイル部は、ニットによるループとミスによる浮き糸とを所定編目数毎に交互に形成してなる先行の編成部分と、当該先行の編成部分の編成後の編成で、当該先行の編成部分の上記ニットによるループ上にミスによる浮き糸を位置させかつ当該先行の編成部分のミスによる浮き糸部分上にニットによるループを形成してなる後行の編成部分とを有していて、ニットされたループとその上方に位置するミスによる浮き糸との組み合わせにより嵩高の編組織とされていることを特徴とする指付き靴下。
  2. 上記擬似パイル部は、上記指付き靴下の足底部において上記親指袋の爪先近傍部分から土踏まず部近傍に至る部分と踵部とに設けられていることを特徴とする請求項1記載の指付き靴下。
  3. 上記擬似パイル部は、上記指付き靴下の足底部において上記親指袋の爪先近傍部分から上記踵部の後端部に至る部分に設けられていることを特徴とする請求項2記載の指付き靴下。
  4. 上記擬似パイル部が設けられた土踏まず部に、弾性糸の挿入による収縮部が設けられていることを特徴とする請求項3記載の指付き靴下。
  5. 編針を進退摺動可能に装着したニードルベッドを少なくとも前後一対備えてなる横編機により、爪先側から足挿入側に、又は足挿入側から爪先側に向けて編糸が周回状に給糸されて筒状に編成されてなり、親指袋の足底側部分から土踏まず部近傍に至る部分の少なくとも一部を含む足底部に擬似パイル部が形成された指付き靴下の編成方法であって、
    上記横編機における上記両ニードルベッドのうちの一方に並設された複数の編針の並設方向において所定数の編針毎にニットとミスとを交互に繰り返す先行及び後行の編成コースを含む複数の編成コースを1組として、該1組の編成コースによる編成を、爪先側から足挿入側に、又は足挿入側から爪先側に繰り返すことによって、上記擬似パイル部を形成し、
    上記後行の編成コースにおいて、該後行の編成コースによる編成部分が上記先行の編成コースによる編成部分に対して上記指付き靴下の足底部の厚み方向に重なるように編成するとともに、上記ニットする編針と上記ミスする編針とを、上記先行の編成コースとは逆にすることを特徴とする指付き靴下の編成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP5578636B1 (ja) * 2013-12-06 2014-08-27 三田村 喜久子 保護用パッド付き靴下の使用方法

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