JP2013022727A - 特に歯カッター用の切削インサート - Google Patents

Abstract

【課題】特に歯カッター用の切削インサートを提供する。
【解決手段】特に歯カッター用の切削インサート（１８）は、実質的に立方形の基体を備える。基体は、互いに反する側に２つの頂面（２０）を有する。基体はまた、いずれも一方の頂面（２０）の刃部分から他方の頂面（２０）の刃部分に延在する４つの円周面（２２）を有する。本発明によれば、切刃（２６）は、各々の円周面（２２）から頂面（２０）の一方の少なくとも１つの移行部に形成される。
【選択図】図１

Description

本発明は、特に歯カッター用の切削インサートに関する。

歯カッターは、加工物に外歯又は内歯を製作することができるミリングカッターである。交換可能な切削インサートを有する歯カッターは、歯切り部（ｔｏｏｔｈｉｎｇ）の形状が大幅に変わることを可能にする。

切刃の摩耗が速いと、必要な切削インサートの数が比較的多くなり、コスト増加を招く。したがって、切削インサートをよりうまく利用する必要がある。

特許文献１は、板状の基体と、横方向の切削面から基体の上方頂面の移行部に形成される切刃を有する切削インサートを公表している。側面から基体を見ると、切刃はインボリュートを描く。切削面は、基体の上方の頂面から下方の頂面に内側方向に傾斜し、外周縁に突出する基体の面部分は凹面として実現される。前記表面は円錐の表面領域の部分に対応する。

国際公開第２０１０／０７３６８１Ａ１号パンフレット

本発明の目的は、従来公知の切削インサートよりも効率的に使用することができる特に歯カッター用の切削インサートを提供することである。

この目的は、請求項１の特徴を有する切削インサートによって達成される。本発明による切削インサートの有利かつ適切な展開形態が関連する従属請求項に提供される。

本発明による切削インサートは、特に歯カッター用に提供され、実質的に立方形の基体を備える。基体は、互いに反する側に２つの頂面を有する。基体はまた、いずれも一方の頂面の刃部分から他方の頂面の刃部分に延在する４つの円周面を有する。本発明によれば、切刃は、各々の円周面から頂面の一方の少なくとも１つの移行部に形成される。

本発明は、立方形の基体の１つ又は２つのみの円周面のみならず、すべての４つの円周面に切刃を設けることができるという知識に基づいている。切削インサート当たりの使用可能な切刃の数の増加により、切削インサートのより合理的な、したがってより経済的な使用が可能になる。

本発明による切削インサートのすべての切刃を多額の追加出費なしに交互に使用することができるように、基体が立方形の基部を有する切削インサートの構造が有利である。その場合、１つの切刃が摩耗すると、切削インサートを９０°回転するだけで次の切刃が使用されることになる。

本発明による切削インサートの好ましい実施形態の場合、切刃は、切削インサートが合計８つの切刃を有するように円周面から頂面の各々の移行部に形成される。方向転換（ｔｕｒｎｓ）及び９０°の回転によって、切削インサートの８つの切刃すべてを交互に使用することができる。

２つの頂面は、いずれも同一の長さの４つの刃部分を有することが好ましく、この場合、特に隣接する２つの刃部分の間の角度はいずれも同一である。

直線状切刃は、ある用途にはそれほど適切でないか又は全く適切でない。したがって、切削インサートの好ましい構造によれば、切刃が湾供するように頂面が関連する切刃に向かって下降することが意図される。

切刃は、約９０ｍｍ〜約５００ｍｍの範囲内の半径を有することが好ましい。

複数の切刃の提供により複数回使用できるということだけでなく、切削インサートの製造も切削インサートの効率に寄与する。特に、可能な限り少ない操作ステップで．切刃の形成を実施できるべきである。本発明による切削インサートの特に好ましい実施形態によれば、通路開口部は一方の頂面から他方の頂面に延在し、頂面は円錐面部分を有し、この場合、円錐の中心軸線は通路開口部の中心軸線と一致し、円錐面部分は、円錐の中心軸線に対して円周方向に中断されない。このような有利な構造により、単一の操作ステップで、一方の頂面と関連するすべての切刃を製造することが可能になる。このため、切削インサートは、切削インサートが通路開口部の中心軸線の周りを中心に回転されることができるように、中心通路開口部の補助により研削工具にクランプされる。このようにして、すべての関連する切刃を有する円錐面部分全体を、切削インサートを工具から取り外して、再クランプする必要なしに、僅かに傾斜して設定される研削面に対して少なくとも３６０°回転される切削インサートによって研削することができる。切削インサートは、基体の反対側に円錐面部分及び切刃を作るためだけに一度方向転換（ｔｕｒｎｅｄ）しなければならない。

円錐面部分の傾斜に応じて異なる切削輪郭を実現することができる。円錐面部分の傾斜が、通路開口部の中心軸線に対して直角である平面に対して最大角度の約５°である場合、好ましい切削形状が生成される。

最大３°の傾斜角度は、意図する用途の大部分に十分であり、約２°の大きさであることが好ましい。

割出し可能なインサートとして切削インサートを設計するために、２つの頂面が、通路開口部を取り囲む平坦な支持部分を有することが有利である。２つの支持部分により、切削インサートは、方向転換の後であっても（ｅｖｅｎ ａｆｔｅｒ ｂｅｉｎｇ ｔｕｒｎｅｄ）歯カッターの座部に対してクランプすることができる。

切削インサートのさらに好ましい構造では、切刃が関連する円周面に対して好ましくは約０．１ｍｍだけ後退している。

関連する円周面に対して４５°の角度で位置合わせされるベベル表面が２つの隣接する切刃の間に形成される、円周面の間の縁部の特別な機械加工により、高い切削精度及び表面品質のために、歯カッターに縦に配置された複数の切削インサートの整然とした重なり合いが可能である。

本発明の別の特徴及び利点は、次の説明からまた参照する添付図面から明らかになる。

本発明による切削インサートを有する歯カッターの切欠きの側面図である。 図１の交差線Ｔ−Ｔに沿った断面図である。 本発明による切削インサートの斜視図である。 図３の切削インサートの側面図である。

図１は、実質的に円盤形状の歯カッター１０の代表的なセクタを示している。図２からも理解できるように、歯カッター１０の２つの側壁１２は、切削インサートを受容するための受容ポケット１４として実現された座部を有する。図示した例示的な実施形態では、歯先加工用切削インサート１６及び歯プロファイル加工用切削インサート１８の両方は、いずれも歯カッター１０の中心平面に対して傾斜して置かれ、歯カッター１０の円周方向に配置される。

以下の説明は、歯プロファイル加工用の切削インサート１８のみに関係し、その切削インサート１８の一つが単独で図３と図４に示されている。

切削インサート１８は、立方形の基部を有する実質的に立方形の基体を有する。基体は、互いに反する側の２つの頂面２０と、４つの円周面２２とによって画定される。各々の円周面２２は、一方の頂面２０の刃部分２４から他方の頂面２０の刃部分２４に延在する。切刃２６は、各々の円周面２２から頂面２０の一方の少なくとも１つの移行部に形成され、すなわち、各円周面２２は、１つ又は２つの切刃２６に隣接する。図示した例示的な実施形態では、このような移行部の各々は、切削インサート１８が合計８つの切刃を有するように、切刃２６として実現される。

中心通路開口部２８は、切削インサート１８の基体を貫通して１つの頂面２０から他方の頂面２０まで延在する。切削インサート１８を歯カッター１０に締結するために、ドエルピン又はクランプボルトを通路開口部２８を通して挿入することができる。

通路開口部２８は、切削インサート基体の両側の平坦な支持部分３０を取り囲む。２つの支持部分３０の一方を介して、取付け状態で、切削インサート１８は、その非活動側面で受容ポケット１４の底部に当接する。したがって、前記支持部分３０は、受容ポケット１４に対して切削インサート１８を支持する。支持部分３０が基体の両側に設けられるとき、他の支持部分３０が受容ポケット１４の底部に当接するように、切削インサート１８も取り付けることができる。

図示した例示的な実施形態では、切削インサート１８は、その中心点に対して点対称である。特に、頂面２０の４つの刃部分２４は、いずれも同一の長さであり、２つの隣接する刃部分２４の間の角度はすべて同じである。

２つの頂面２０を備える場合の特性特徴の一つは、２つの頂面が、支持部分３０から頂面２０のすべての刃部分２４に延在する非平坦な面部分３２を有することである。面部分３２は、切刃２６が湾曲したプロファイルを有するように関連する４つの切刃２６に向かって下降する。切刃２６の半径は、約９０ｍｍ〜約５００ｍｍの範囲内にある。

面部分３２は、研削面によって頂面２０を研削することによって製作され、この研削面は、通路開口部２８を通して延在するその中心軸線Ａを中心に回転させられる切削インサート１８によって支持部分３０に対して僅かに傾斜して設定される。この結果、面部分３２は円錐形を獲得し、すなわち、面部分３２は切頭円錐の表面領域に対応し、円錐の中心軸線は通路開口部２８の中心軸線Ａと一致する。円錐面部分３２は、中心軸線に対して円周方向に中断されない。

通路開口部の中心軸線Ａに対して直角の平面に対して、円錐面部分３２は約５°の最大角度αで傾斜している。円錐面部分３２の前記傾斜は、特に図４に見ることができる。傾斜角αは、前述の実際の切頭円錐の基部と表面領域との間の角度に対応する。切削インサート１８の好ましい実施形態の場合、角度αは最大３°であり、約２°であることが好ましい。

円周面２２の領域で、クランプ段部３４は、いずれも切刃２６に隣接して、特にプレスによって基体内に一体成形される。関連する切刃２６は、約０．１ｍｍだけ残りの円周面２２に対して後退させられる。

さらに、いずれも隣接する円周面２２に対して４５°の角度で位置合わせされるベベル表面３６が、２つの隣接する切刃２６の間に設けられる。

立方形の基部を有する立方形の基体とほとんど立方形の頂面２０、及び両側に２つの支持部分３０を有する割出し可能なインサートとしての設計のため、正のクランプ形状を有する切削インサート１８は、８つの切刃２６すべてを交互に使用することができるように、いずれも９０°だけ中心軸線Ａを中心に回転した向きに方向転換し（ｔｕｒｎｅｄ）かつ取り付けることができる。

１０ 歯カッター
１２ 側壁
１４ 受容ポケット
１６ 歯先加工用切削インサート
１８ 歯プロファイル用加工切削インサート
２０ 頂面
２２ 円周面
２４ 刃部分
２６ 切刃
２８ 中心通路開口部
３０ 平坦な支持部分
３２ 非平坦な面部分
３４ クランプ段部
３６ ベベル表面
Ａ 中心軸線
α 傾斜角

Claims (12)

1. 互いに反する側に２つの頂面（２０）と、いずれも一方の頂面（２０）の刃部分（２４）から他方の頂面（２０）の刃部分（２４）に延在する４つの円周面（２２）とを有する実質的に立方形の基体を有する特に歯カッター（１０）用の切削インサート（１８）において、
   切刃（２６）が、各々の円周面（２２）から前記頂面（２０）の一方の少なくとも１つの移行部に形成されることを特徴とする切削インサート（１８）。
2. 前記基体が立方形の基部を有することを特徴とする、請求項１に記載の切削インサート（１８）。
3. 切刃（２６）が、前記切削インサート（１８）が合計８つの切刃（２６）を有するように、円周面（２２）から頂面（２０）の各々の移行部に形成されることを特徴とする、請求項１又は２に記載の切削インサート（１８）。
4. 前記２つの頂面（２０）が、いずれも同一の長さの４つの刃部分（２４）を有し、特に２つの隣接する刃部分（２４）の間の前記角度がいずれも同一であることを特徴とする、請求項１〜３のいずれか一項に記載の切削インサート（１８）。
5. 前記頂面（２０）が、前記切刃（２６）が湾曲するように前記関連する切刃（２６）に向かって下降することを特徴とする、請求項１〜４のいずれか一項に記載の切削インサート（１８）。
6. 前記切刃（２６）が、約９０ｍｍ〜約５００ｍｍの範囲内の半径を有することを特徴とする、請求項５に記載の切削インサート（１８）。
7. 通路開口部（２８）が一方の頂面（２０）から他方の頂面（２０）に延在することと、前記頂面（２０）が円錐面部分（３２）を有し、前記円錐の前記中心軸線が前記通路開口部（２８）の前記中心軸線Ａと一致し、前記円錐面部分（３２）が、前記円錐の前記中心軸線に対して円周方向に中断されないことを特徴とする、請求項５又は６に記載の切削インサート（１８）。
8. 前記円錐面部分（３２）が、前記通路開口部（２８）の前記中心軸線Ａに対して直角である平面に対して約５°の最大角度で傾斜していることを特徴とする、請求項７に記載の切削インサート（１８）。
9. 前記角度が最大３°であり、２°の大きさのオーダにあることが好ましいことを特徴とする、請求項８に記載の切削インサート（１８）。
10. 前記頂面（２０）が、前記通路開口部（２８）を取り囲む平坦な支持部分（３０）を有することを特徴とする、請求項１〜９のいずれか一項に記載の切削インサート（１８）。
11. 前記切刃（２６）が、前記関連する円周面（２２）に対して好ましくは約０．１ｍｍだけ後退されることを特徴とする、請求項１〜１０のいずれか一項に記載の切削インサート（１８）。
12. 前記関連する円周面（２２）に対して４５°の角度で位置合わせされるベベル表面（３６）が、２つの隣接する切刃（２６）の間に設けられることを特徴とする、請求項１〜１１のいずれか一項に記載の切削インサート（１８）。

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