JP2013002246A - 木質床材及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 木質床材において、木質繊維板の表面に水性接着剤を介して表面化粧材を接着しても反りが発生しにくい木質床材を提供することを課題とする。
【解決手段】 基板1の上に木質繊維板2が接着され、この木質繊維板2の上に表面化粧材7が水性接着剤6を介して接着されて一体化された木質床材8であって、木質繊維板2と水性接着剤6の間に防湿層5が形成されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、木質床材及びその製造方法に関するものである。
通常、木質床材は、基板と木質繊維板を複合した複合板の表面に突板等の表面化粧材を接着して一体化した構成となっている。
一方、木質繊維板に代表されるMDF(Medium Density Fiberboard)は、長さ0.5〜10mm程度の木材繊維あるいは植物繊維を主な原料として、繊維を比重0.6〜1.0程度にまで圧締して成形した木質材料である。
このMDFは他の木質材料と比較して、高い硬度、平滑性を有しており、建具、内装部材等の表面材としても幅広く用いられている。
しかしながら一部では、MDFの木材繊維あるいは植物繊維が高比重に成形されているために、耐水性が低いといった問題点が指摘されている。
例えば図2(A)に示すように、木質板1と木質繊維板2を接着剤3を介して接着した複合板4の木質繊維板2側に、突板等の表面化粧材7を水性接着剤6を介して接着して木質床材8を作成する際に、木質繊維板2表面に酢酸ビニル樹脂エマルジョン等の水性接着剤6を塗布して加熱加圧処理して木質床材8とする場合、水性接着剤6に含まれる水分は、突板等の表面化粧材7を通して大気中に蒸発すると同時に、その一部が木質繊維板2の内部に浸透する。
木質繊維板2は、厚み方向に対して高比重に成形されているため、浸透した水分と熱によって、繊維形状が緩むことで、厚み方向に対して除々に膨張し復元する。そのため、面内寸法は収縮する方向へと寸法変化する。
そのため、図2(B)に示すように、この木質繊維板2の面内収縮によって木質床材8が大きく凹反りしてしまうといった問題があった。
このような問題を解決するために、反り矯正機を用いて強制的に平坦にする処理が行われたり、予め凸反りを付与した材料を積層しておいて、加熱加圧処理により結果として平坦にするといった提案がなされている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−85715号公報
しかしながら、反り矯正機を用いた強制的な平坦処理は、バッチ式であること、また、プロセス工程が増加する等といった問題があった。また、予め構成材料に凸反りを付与しておく方法は、製造環境によって凸反りの付与条件が異なるため、安定的な処理が困難である等の問題があった。
本発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、基板の上に木質繊維板が複合され、その上に表面化粧材を積層一体化した木質床材において、木質繊維板の表面に水性接着剤を介して表面化粧材を接着しても反りが発生しにくい木質床材及びその製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、上記の課題を解決するために以下のことを特徴としている。
即ち、本発明の木質床材は、基板の上に木質繊維板が接着され、この木質繊維板の上に表面化粧材が水性接着剤を介して接着されて一体化された木質床材であって、木質繊維板と水性接着剤の間に防湿層が形成されていることを特徴とする。
この木質床材において、防湿層が、アクリル系樹脂エマルジョン又はビニル系樹脂エマルジョンの硬化膜により形成されていることが好ましい。
また、前記木質床材において、防湿層を形成するアクリル系樹脂エマルジョン又はビニル系樹脂エマルジョンに、少なくともフィラー又は架橋剤が含有されていることが好ましい。
さらに、前記木質床材において、防湿層に、フィラーが10質量%以上含有されていることが好ましい。
また、本発明の木質床材の製造方法は、基板の上に木質繊維板を接着し、この木質繊維板の上に表面化粧材を水性接着剤を介して接着して一体化する木質床材の製造方法であって、木質繊維板の上に防湿層を形成した後、この防湿層を形成した面に表面化粧材を水性接着剤で接着することを特徴とする。
この木質床材の製造方法において、防湿層を、アクリル系樹脂エマルジョン又はビニル系樹脂エマルジョンにより形成することが好ましい。
また、前記木質床材の製造方法において、防湿層を形成するアクリル系樹脂エマルジョン又はビニル系樹脂エマルジョンに、少なくともフィラー又は架橋剤を含有することが好ましい。
さらに、前記木質床材の製造方法において、防湿層に、フィラーを10質量%以上含有することが好ましい。
本発明の木質床材及びその製造方法によれば、木質繊維板の上に防湿層を設けることにより、水性接着剤を用いて表面化粧材を接着しても反りが発生しにくい木質床材とすることができる。
本発明の木質床材の製造工程を説明するための概略断面図である。 従来の木質床材の製造工程による反りの発生を説明するための概略断面図である。
本発明の木質床材は、基板の上に木質繊維板を接着した複合板の上に防湿層を形成し、その上に水性接着剤を塗布して表面化粧材を加熱加圧処理により接着して一体化した木質材料である。以下、本発明の木質床材の構成部材について詳述する。
<基板>
本発明で用いられる基板としては、通常木質床材に用いられる基板であれば特に制限なく用いることができ、これらのものとしては、例えば、合板、パーティクルボード、OSB(Oriented Strand Board)、LVL(Laminated Veneer Lumber)等の木質系基板、無機系基板等を挙げることができる。
これらのなかでも合板が好ましく、ラワン、ユーカリ、ファルカタ、カメレレ、キリ、ラバーウッド、ポプラ、スギ、カラマツ、ヒノキ等の合板を好適に用いることができる。
<木質繊維板>
本発明で用いられる木質繊維板としては、通常公知の木質繊維板であれば特に制限なく用いることができ、これらのものとしては、例えば、MDF(針葉樹MDFを含む)、HDF(High Density Fiberboard)、インシュレーションボード、ケナフ繊維やジュート繊維、合成繊維を解繊混合し圧締したもの等を挙げることができる。
<複合板>
基板と木質繊維板は、接着剤により強固に接着して複合板とする。ここで用いられる接着剤としては、通常一般に基板と木質繊維板を複合するための接着に用いられる接着剤であれば特に制限なく用いることができ、従来公知のものを含め各種のものが使用可能である。
これらのものとしては、例えば、酢酸ビニル樹脂系接着剤等の一般的な木工用として汎用されているものや、PUR(Poly Urethane Reactive)系接着剤等を好適に用いることができる。
PUR系接着剤は、反応型ホットメルト樹脂よりなるものであり、ポリウレタン系の未硬化樹脂(プレポリマー)を主成分とし加熱溶解の後、水と反応し硬化するものであり、特に好適に用いることができる。
<防湿層>
本発明では、このようにして予め製造された複合板の木質繊維板の表面に防湿層を設ける。そして、この防湿層は、アクリル系樹脂エマルジョン又はビニル系樹脂エマルジョンの硬化膜により構成されることが好ましい。
本発明で用いられるアクリル系樹脂エマルジョンとしては、通常公知のアクリル系樹脂エマルジョンであれば特に制限なく用いることができ、例えばアクリル樹脂エマルジョン、アクリル−スチレン系樹脂エマルジョン、アクリル−酢酸ビニル系樹脂エマルジョン等をベースとしたアクリル系樹脂エマルジョンを挙げることができる。
これらのアクリル系樹脂エマルジョンは一般に市販されているものを用いることができ、例えば、アクリル−スチレン系樹脂エマルジョンとして、ボンコート(DIC株式会社製)、TOCRYL X−4338(東洋インキ製造株式会社製)、Waterborne(Treffert社製)、AQX−11−482(サンユーペイント株式会社製)、アクリル−酢酸ビニル系樹脂エマルジョンとして、ビニプラン2886(日信化学工業株式会社製)等を用いることが可能である。
本発明で用いられるビニル系樹脂エマルジョンとしては、通常公知のビニル系樹脂エマルジョンであれば特に制限なく用いることができ、例えば酢酸ビニル樹脂エマルジョン、エチレン−酢酸ビニル樹脂エマルジョン、ポリビニルアルコールエマルジョン、塩化ビニル系樹脂エマルジョン等をベースとしたビニル系樹脂エマルジョンを挙げることができる。
これらのビニル系樹脂エマルジョンは、一般に市販されているものを用いることができ、例えば、酢酸ビニル樹脂エマルジョンとして、CH7WN(コニシ株式会社製)、木工用1042F(日信化学工業株式会社製)、エチレン-酢酸ビニル樹脂エマルジョンとして、CV6105(コニシ株式会社製)、EM459(セメダイン株式会社製)、繊維用1002(日信化学工業株式会社製)、ポリビニルアルコールエマルジョンとして、クラレポバール(株式会社クラレ製)、塩化ビニル系樹脂エマルジョンとして、壁紙表面処理用HD−057KM(日信化学工業株式会社製)等を用いることが可能である。
これらのアクリル系樹脂エマルジョン又はビニル系樹脂エマルジョンは、分子量が5000以上であることが好ましい。この場合木質繊維板表面に塗布すると木質繊維板には浸透しにくく、木質繊維板表面に薄膜の硬化膜を形成し防湿層とすることができる。
また、アクリル系樹脂エマルジョン又はビニル系樹脂エマルジョンの硬化膜により形成した防湿層は、水分の通水性が極めて低いだけでなく、表面に水酸基やカルボキシル基をはじめとする高い極性を有する官能基を多く有するため、木質繊維板や水性接着剤との接着性が良好であり、その結果、防湿層と水性接着剤を介して、複合板と表面化粧材を強固に接着することができる。
アクリル系樹脂エマルジョン又はビニル系樹脂エマルジョンの塗布量としては、水分を通水しにくい厚さの硬化膜が形成できれば特に制限されるものではないが、通常20〜150g/mの範囲で設定することができる。
塗布量がこの範囲であれば、優れた防湿効果及び、反り抑制効果を発現する硬化膜を形成することができ、さらに、高い接着性により耐久性を有する木質床材とすることができる。
アクリル系樹脂エマルジョン又はビニル系樹脂エマルジョンの塗布後の乾燥方法としては、木質繊維板の種類や、アクリル系樹脂エマルジョン又はビニル系樹脂エマルジョンの種類、塗布量により種々の乾燥方法、乾燥条件を適宜設定することができる。
具体的な乾燥方法及び乾燥条件としては、例えば、IR乾燥機(赤外線乾燥機)を用いて60℃以下の温度で2分以内の条件で乾燥したり、熱風乾燥機により100〜200℃、風速1〜20m/秒の条件で乾燥することができる。
本発明で用いられるアクリル系樹脂エマルジョン又はビニル系樹脂エマルジョンには、少なくとも、フィラー又は架橋剤を含有することができる。
フィラーを含有することにより、加熱加圧処理の際に、水性接着剤中の水分が蒸発した水蒸気が、防湿層中を僅かに通過することが可能となるため、表面化粧材と防湿層との間に水蒸気が残留しにくくなり、加熱加圧処理における水蒸気の噴出に起因する表面化粧材の表面割れやパンク等を低減させることが可能となる。
含有が可能なフィラーとしては、通常、アクリル系樹脂エマルジョン又はビニル系樹脂エマルジョンに含有することができる無機フィラーや無機顔料を用いることができ、これらのものとしては、例えば、ガラス粉末、シリカ、アルミナ、タルク、クレー、アルミニウム粉末、鉄粉、マイカ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、グラファイト、カーボンブラック、酸化カルシウム、ロックウール、水酸化アルミニウム等を挙げることができる。
フィラーの含有量は、アクリル系樹脂エマルジョン又はビニル系樹脂エマルジョンの種類、またフィラーの種類によって適宜設定することができるが、通常、形成する防湿層の質量に対して10質量%以上、好ましくは10〜80質量%の範囲で含有される。
この範囲とすることにより、防湿層中の水分透過量を適正な量とすることができ、効果的に表面化粧材の表面割れやパンクを防止することができる。
さらに、本発明で用いられるアクリル系樹脂エマルジョン又はビニル系樹脂エマルジョンには、架橋剤を含有することができる。
架橋剤としては、通常、アクリル系樹脂エマルジョン又はビニル系樹脂エマルジョンに用いられる架橋剤を含有することができ、これらのものとしては、例えば、イソシアネート系架橋剤、アミン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アジリジン系架橋剤等の架橋剤を挙げることができる。
これらの架橋剤を含有することにより、架橋剤に含まれるイソシアネート基や、アミノ基、エポキシ基、アジリジン環等が、アクリル系樹脂エマルジョン又はビニル系樹脂エマルジョンや、水性接着剤中に含まれるカルボキシル基や水酸基等の極性官能基と水素結合やイオン結合を形成することで、防湿層の防湿性能と水性接着剤との密着性をより向上させることが可能となる。
防湿性能は、架橋剤の添加によってアクリル系樹脂エマルジョン又はビニル系樹脂エマルジョンの硬化時における反応率が向上し、防湿層の架橋密度が高くなるために向上する。
水性接着剤との密着性は、水性接着剤中の水分が蒸発する際に、架橋剤が接着剤成分と結合するために向上する。
即ち、架橋密度を高くすることにより、反りを強制的に抑制することが可能となり、さらに、加熱加圧処理時に発生する水蒸気を物理的に抑え込むことにより表面化粧材の割れやパンクを抑制することが可能となる。
さらに、フィラーと架橋剤の両方を含有することにより、フィラーによる水分透過作用と、架橋剤による水蒸気の抑え込み作用の相乗効果により、さらに反りが抑制された、良好な外観の木質床材とすることができる。
<表面化粧材>
本発明で用いられる表面化粧材としては、本発明の木質床材の使用用途等により適宜選択することができる。
これらのものとしては、例えば、天然銘木を薄くスライスして形成された薄シート状の突板等を挙げることができ、これらの中でも、美観性、素材感等の観点から突板を好適に用いることができる。具体的には、ナラ、オーク、クルミ、ウォールナット、ビーチ、バーチ等の突板を好適に用いることができる。
<水性接着剤>
防湿層と表面化粧材を接着する接着剤としては、防湿層と表面化粧材が強固に接着できるものであれば特に制限なく用いることができ、これらのものとしては、例えば水性ビニルウレタン樹脂系接着剤、酢酸ビニル樹脂系接着剤、水性イソシアネート樹脂系接着剤等の水性接着剤を挙げることができる。
以下、本発明の木質床材の製造方法について図を用いて詳述する。図1は本発明の木質床材の製造工程を説明するための概略断面図である。
本発明の木質床材は、まず、図1(A)に示すように、予め基板1と木質繊維板2を接着剤3を用いて接着して図1(B)に示す複合板4を作成する。接着剤3は、基板1、木質繊維板2のいずれか一方又は両方の表面に塗布し、接着剤3塗布面を合わせて加熱加圧処理により接着して複合板4とすることができる。
次に、図1(C)に示すように、複合板4の木質繊維板2の表面に、アクリル系樹脂エマルジョン又はビニル系樹脂エマルジョンを塗布した後乾燥して防湿層5を形成する。
次に、図1(D)に示すように、防湿層5の表面に水性接着剤6を塗布し、この上に表面化粧材7を載置して、上下から加熱加圧処理して一体化し、図1(E)に示す木質床材8とする。
本発明の木質床材8の製造時における接着剤3、防湿層5を形成するためのアクリル系樹脂エマルジョン又はビニル系樹脂エマルジョン、水性接着剤6の塗布方法は特に制限されるものではなく、ロールコーター、スプレー塗布、手塗り等の各種の塗布方法を採用することができる。
また、図1(D)における複合板4と表面化粧材7との加熱加圧処理条件としては、基板1、木質繊維板2、表面化粧材7の厚さ、水性接着剤6の種類等に応じて適宜設定することができるが、通常、80〜190℃、1〜5MPaの条件が考慮される。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
厚さ9.0mm、幅303mm、長さ1818mmのファルカタ合板の表面に、厚さ2.7mm、幅303mm、長さ1818mmの針葉樹MDFを複合した複合板を作成した。
アクリル系樹脂エマルジョンとして、Waterborne(Treffert社製)を用い、このアクリル系樹脂エマルジョンに、フィラーとして酸化チタン(石原産業株式会社製)を60質量%、架橋剤として水性のイソシアネート系架橋剤、AQD2000B(サンユーペイント株式会社製)を5質量%添加した後よく混錬し、ロールコーターを用いて、複合板の針葉樹MDF表面に50g/m塗布した。
塗布後、熱風乾燥機を用いて、150℃、風速5mで5秒乾燥させて防湿層を形成した。形成した防湿層の表面に、ロールコーターを用いて水性ビニルウレタン系接着剤、NS−5(株式会社オーシカ製)を50g/m塗布し、塗布面にナラの湿式単板を重ね合わせ、110℃の熱板間に挿入して、6.5kg/cmの圧力で60秒加熱加圧処理し、一体化して木質床材を製造した。
(実施例2)
アクリル系樹脂エマルジョンとしてAQX−11−482(サンユーペイント株式会社製)を用い、フィラーとしてマイカ(株式会社日本マイカ製作所製)を25質量%添加し、水性のエポキシ架橋剤、デナコールEX121(株式会社ナガセケムテックス製)を3質量%添加した以外は実施例1と同様にして木質床材を製造した。
(実施例3)
ビニル系樹脂エマルジョンとしてCV6105(コニシ株式会社製)を用い、フィラーとして酸化鉄(JFEケミカル株式会社製)を10質量%添加し、ポリアジリジン架橋剤、ケミタイト(株式会社日本触媒製)を5質量%添加した以外は実施例1と同様にして木質床材を製造した。
(実施例4)
アクリル系樹脂エマルジョンとしてWaterborne(Treffert社製)を用い、フィラーとして酸化チタン(石原産業株式会社製)を60質量%添加し、架橋剤を添加しない以外は実施例1と同様にして木質床材を製造した。
(実施例5)
ビニル系樹脂エマルジョンとしてCV6105(コニシ株式会社製)を用い、架橋剤としてポリアジリジン、ケミタイト(株式会社日本触媒製)を5質量%添加し、フィラーを添加しない以外は実施例1と同様にして木質床材を製造した。
(実施例6)
ビニル系樹脂エマルジョンとしてCV6105(コニシ株式会社製)を用い、フィラーとして酸化鉄を5質量%添加し、ポリアジリジン架橋剤を5質量%添加した以外は実施例1と同様にして木質床材を製造した。
(比較例)
防湿層を形成しない以外は実施例1と同様にして木質床材を製造した。
(反りの評価方法及び外観の評価方法)
製造した木質床材を24時間養生した後、反りの評価及び、外観の評価を行った。
反りの評価方法は、長さ1818mm、幅303mmの木質床材において、長さ方向における両端の中心部からの矢高を測定し、表面化粧材接着前後における矢高の変化量について計測した。
評価基準として、反り変化量が5mm未満を◎、5mm以上10mm未満を○、10mm以上25mm未満を△、25mm以上を×と設定した(評価の結果、10mm以上25mm未満の△はなかった)。評価結果を表1に示す。
外観の評価方法は、表面化粧材接着後の木質床材表面を目視により評価した。評価基準として、表面化粧材に表面割れパンクが全く発生しておらず、表面が平坦で綺麗な状態であったものを◎、表面化粧材に表面割れパンクが全く発生しておらず、表面が平坦な状態であったものを○、表面割れパンクが発生していなかったものを△、表面割れパンクが発生していたものを×として評価した(評価の結果、表面割れパンクが発生していた×はなかった)。評価結果を表1に示す。
<評価結果>
実施例1から6と、比較例との比較から、アクリル系樹脂エマルジョン又はビニル系樹脂エマルジョンにより防湿層を形成した木質床材は、反りが大幅に改善されることが確認された。
実施例1から3と、実施例4、5の比較から、アクリル系樹脂エマルジョン又はビニル系樹脂エマルジョンにフィラーと架橋剤の両方を添加することにより、反りと、表面割れ、パンクについて抑制できることが確認された。
1 基板
2 木質繊維板
3 接着剤
4 複合板
5 防湿層
6 水性接着剤
7 表面化粧材
8 木質床材

Claims (8)

  1. 基板の上に木質繊維板が接着され、この木質繊維板の上に表面化粧材が水性接着剤を介して接着されて一体化された木質床材であって、木質繊維板と水性接着剤の間に防湿層が形成されていることを特徴とする木質床材。
  2. 防湿層が、アクリル系樹脂エマルジョン又はビニル系樹脂エマルジョンの硬化膜により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の木質床材。
  3. 防湿層を形成するアクリル系樹脂エマルジョン又はビニル系樹脂エマルジョンに、少なくともフィラー又は架橋剤が含有されていることを特徴する請求項1又は2に記載の木質床材。
  4. 防湿層に、フィラーが10質量%以上含有されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の木質床材。
  5. 基板の上に木質繊維板を接着し、この木質繊維板の上に表面化粧材を水性接着剤を介して接着して一体化する木質床材の製造方法であって、木質繊維板の上に防湿層を形成した後、この防湿層を形成した面に表面化粧材を水性接着剤で接着することを特徴とする木質床材の製造方法。
  6. 防湿層を、アクリル系樹脂エマルジョン又はビニル系樹脂エマルジョンにより形成することを特徴とする請求項5に記載の木質床材の製造方法。
  7. 防湿層を形成するアクリル系樹脂エマルジョン又はビニル系樹脂エマルジョンに、少なくともフィラー又は架橋剤を含有することを特徴する請求項5又は6に記載の木質床材の製造方法。
  8. 防湿層に、フィラーを10質量%以上含有することを特徴とする請求項5から7のいずれか一項に記載の木質床材の製造方法。
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